説明

衛星利用測位システム・データ・インテグレータおよび配信システム

【課題】飛行前のミサイルの衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を提供する兵器システムの改善を提供する。
【解決手段】分類された赤暗号鍵を使用して、衛星の1つまたは複数の衛星利用測位システムコンステレーションからのP(Y)信号を復号する衛星利用測位システム受信機を備える。一旦P(Y)信号が復号されると、信号の1つまたは複数の特性(例えば、PRN符号同期化、ドップラ・シフト、変調ビット・シーケンス等)が導き出される。次に、これらの信号の特性−および赤暗号鍵を含む黒暗号鍵他の情報−は、飛行前のミサイルの衛星利用測位システム受信機に提供される。ミサイルにこの情報を提供することによって、ミサイルはP(Y)信号を取得でき、これによってミサイルは他の方法に比べてその位置をより迅速に判断することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、兵器システムに関し、特には、飛行前のミサイルの衛星利用測位システム受信機に「ホット・スタート」航空情報を提供する電子的システムに関する。
【背景技術】
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2003年8月8日に出願された「SAASM(Selective Availability Anti−Spoofing Module)を備えたVLS 衛星利用測位システム(VLS Global−Positioning−System Integrator (VGI) with SAASM)」と題する米国仮出願番号第60/493827号の利益を主張する。
【0003】
連邦政府による資金提供を受けた研究開発に関する記述
本発明は、米海軍省によって与えられた契約番号第N00024−00−C−5486号およびN00024−03−C−6110号に基づく政府の支援によってなされた。米国政府は本発明において特定の権利を有する。
【0004】
先行技術の兵器システムは、飛行前のミサイルの衛星利用測位システム受信機に「ホット・スタート」航空情報を提供してきたが、このようなシステムは情報を受信機に提供するために、複雑な配線および多数のインターフェースに依存してきた。
【特許文献1】米国仮出願番号第60/493827号
【特許文献2】米国特許第6,281,837号
【特許文献3】米国特許第6,281,837号
【特許文献4】米国特許第6,114,991号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、先行技術におけるコストおよび不利の一部をなくして、飛行前のミサイルの衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を提供する兵器システムの改善が必要となっている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、先行技術の配信システに関連するコストおよび不利の一部をなくして、兵器システムが、飛行前のミサイルの衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を提供することを可能にするものである。本発明の例示的実施形態は兵器システムであるが、本願明細書を読めば、民間用の航行システム、時間分配システム、および金融システムなどの兵器ではないシステムにおいて本発明の実施形態を製造かつ使用する方法であることは当業者には明白となろう。
【0007】
例示的実施形態は衛星利用測位システム・データ・インテグレータおよび配信システムを備えた兵器システムである。この衛星利用測位システム・データ・インテグレータは、1つまたは複数の衛星利用測位システム衛星からのP(Y)信号を復号するために、分類された赤暗号鍵を使用する衛星利用測位システム受信機を備えている。一旦P(Y)信号が復号されると、信号の1つまたは複数の特性(例えば、PRN符号同期化、ドップラ・シフト、変調ビット・シーケンス等)が導き出される。「ホット・スタート」航空情報は、これら信号の特性を含んでおり、他のいくつかの情報は、赤暗号鍵をそこから導き出すことのできる黒暗号鍵を含む。飛行前のミサイルの衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を提供することによって、ミサイルがP(Y)信号自身を他の方法に比して、より迅速に取得することができ、これによってミサイルは他の方法に比して、より迅速に自らの位置を判断することが可能となる。
【0008】
例示的実施形態は、(i)赤暗号鍵をそこから導き出すことのできる黒暗号鍵および(ii)衛星利用測位システム衛星からの信号を受信し、かつ赤暗号鍵に基づいてその信号の特性を導き出す第1の衛星利用測位システム受信機と、第2の衛星利用測位システム受信機にその特性および黒暗号鍵を送信する送信機とを備えている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の開示および特許請求の範囲のために、「赤暗号鍵」という用語を衛星利用測位システム衛星からのP(Y)信号を回復するために使用するストリングであると定める。
【0010】
本発明の開示および特許請求の範囲のために、「黒暗号鍵」という用語を、暗号化された赤暗号鍵であると定める。
【0011】
開示および特許請求の目的で、用語「ホット・スタート航行情報」を、衛星利用測位システム受信機が衛星利用測位システム衛星からの信号を取得あるいは復号できるように、またはその取得あるいは復号を促進できる任意の情報であると定める。
【0012】
図1は本発明の例示的実施形態によるミサイル・プラットフォーム100の主要な構成要素の略図を示す。ミサイル・プラットフォーム100はミサイル巡洋艦101、衛星利用測位システム衛星コンステレーション104、および兵器制御システム200(図1には示さず)を含み、ミサイル・プラットフォーム100自身がミサイル102−1−1および衛星利用測位システムアンテナ103を備えている。
【0013】
ミサイル巡洋艦101は海のある位置からミサイルを輸送、武装かつ発射するために用いられる船である。以下に記載の兵器制御システム200のこれらの部分以外に、ミサイル巡洋艦101を製造かつ使用する方法が当業者には明白になろう。
【0014】
ミサイル102−1−1はミサイル巡洋艦101によって輸送、武装かつ発射される複数のミサイルのうちの1つである。ミサイル102−1−1を以下詳細に図2〜8に関して記載する。
【0015】
周知の方法で衛星コンステレーション104からの信号を受信するために衛星利用測位システムアンテナ103が用いられる。衛星利用測位システムアンテナ103を製造かつ使用する方法が当業者には明白になろう。
【0016】
衛星コンステレーション104はそれら受信機の位置を判断するために、受信機(例えば、船101上でミサイル102−1−1等内にある)に信号を送信する衛星利用測位システムの部分である衛星を備えている。衛星コンステレーション104を製造かつ使用するための方法が当業者には明白となろう。
【0017】
図2は本発明の例示的実施形態による兵器制御システム200の重要な構成要素のブロック図である。兵器制御システム200は、示したように相互接続された、発射制御システム201、衛星利用測位システム・インテグレータ202、電力系統203、およびミサイル格納庫204を備えている。以下に図7および8に関して記載したタスクを実行することによってミサイルを武装かつ発射するために、兵器制御システム200が使用される。
【0018】
発射制御システム201は兵器制御システム200用のオペレータ・インターフェースである。発射制御システム201はオペレータ・コマンドを衛星利用測位システム・インテグレータ202および電力系統203に送信される制御信号に翻訳する。特定のミサイルあるいは複数のミサイル(例えば、ミサイル102−1−1等)を選択、武装、プログラムかつ発射するために、この制御信号が使用される。
【0019】
衛星利用測位システム・インテグレータ202は、どのミサイルがホット・スタート航行情報を受信するかに影響を及ぼすための発射制御システム201からの制御信号を受け取る回路である。
【0020】
衛星利用測位システム・インテグレータ202が衛星利用測位システム衛星コンステレーション104から受信する情報の一部は暗号化される。この暗号化された情報を復号するために、衛星利用測位システム・インテグレータ202は、衛星利用測位システム・インテグレータ202が鍵源(図示せず)から受信する暗号鍵を使用する。衛星利用測位システム・インテグレータ202を以下詳細に図3、5、7および8に関して記載する。
【0021】
電力系統203はどのミサイルに給電するか(また、したがって、衛星利用測位システム・インテグレータ202によって送信されるホット・スタート航行情報を受け取るか)に影響を及ぼすための、発射制御システム201から制御信号を受け取る電源である。以下詳細に図4、5、7および8に関して電力系統203を記載する。
【0022】
ミサイル格納庫204は、ミサイル102−1−1〜102−2−4までの8機のミサイルの格納庫である。ミサイル格納庫204の1つまたは複数のミサイルが、電力系統203からの電力および衛星利用測位システム・インテグレータ202からのホット・スタート航行情報の両方の集合を受け取ると、そのミサイルの衛星利用測位システム受信機はそのホット・スタート航行情報を受け取り、かつ格納できるようになる。例示的実施形態ではミサイル格納庫204は8機のミサイルを有するが、本願明細書を読めば、任意の数のミサイルを備えた本発明の択一的実施形態を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。以下詳細に図5に関してミサイル格納庫204を記載する。
【0023】
図3は本発明の例示的実施形態による衛星利用測位システム・インテグレータ202の重要な構成要素のブロック図である。衛星利用測位システム・インテグレータ202は、示したように相互接続された、プロセッサ301、衛星利用測位システム受信機302、メモリ303、送信機304−1および304−2、スプリッタ305−1および305−2、光ファイバ306−1および306−2、光ファイバ307−1−1〜307−1−4、光ファイバ307−2−1〜307−2−4を備えている。
【0024】
プロセッサ301は 発射制御システム201から制御信号を受信し、かつ赤暗号鍵源から黒暗号鍵を受信し、衛星利用測位システム受信機302からデータを読み取りかつ衛星利用測位システム受信機302にデータを書き込み、メモリ303からデータを読み取りかつメモリ303にデータを書き込み、かつ送信機304−1および304−2に、衛星コンステレーション104の衛星利用測位システム衛星からの信号の(i)黒暗号鍵および(ii)1つまたは複数の特性(例えば、ドップラ・シフト推定値、PRN符号同期化推定値、変調ビット・シーケンス等)を転送することのできる汎用プロセッサである。R.E.RichtonとG.Vannucciによる米国特許第6,281,837号が参照によって本願明細書に組み入れられており、衛星コンステレーション104の衛星利用測位システム衛星からの信号の特性を判断する方法を教示している。
【0025】
本発明のいくつかの択一的実施形態では、プロセッサ301は特別な目的のプロセッサである。いずれの場合でも、この開示を読めば、プロセッサ301を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0026】
プロセッサ301は赤暗号鍵がそこから導き出される黒暗号鍵を周知の方法で(例えば、データ転送装置[DTD]インターフェース等を介して)受信する。例示的実施形態によれば当該分野では知られているように、黒暗号鍵は公開鍵暗号方式を用いて暗号化される。次に、プロセッサ301は衛星利用測位システム受信機302にこの黒暗号鍵を転送する。
【0027】
衛星利用測位システム受信機302は衛星コンステレーション104の1つまたは複数の衛星利用測位システム衛星から周知の方法で信号を受信する。
【0028】
また、衛星利用測位システム受信機302は赤暗号鍵を含む黒暗号鍵をプロセッサ301から受信する。衛星利用測位システム受信機302は周知の方法で黒暗号鍵から赤暗号鍵を復号し、次に、米国特許第6,281,837号に記載されているように、その赤暗号鍵を用いて受信された信号の1つまたは複数の特性を導き出す。この開示を読めば、受信機302を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0029】
メモリ303はホット・スタート航行情報および赤暗号鍵を含む黒暗号鍵を周知の方法で格納する揮発性のダイナミックRAM(DRAM)である。プロセッサ301は周期的または散発的に黒暗号鍵が格納されたメモリ303内の場所を消去する。本願明細書を読めば、メモリ303を製造および使用する方法が当業者には明白となろう。
【0030】
iはセット{1、2}から選択される送信機304−iは、光ファイバ306−iを介してスプリッタ305−iにホット・スタート航行情報を送信する。この例示的実施形態には送信機が2台あるが、本願明細書を読めば、任意の数の送信機を備えた本発明の択一的実施形態を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。本願明細書を読めば、任意の数の送信機およびスプリッタを備えた本発明の実施形態を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0031】
ホット・スタート航行情報は次のものを含む:
・衛星利用測位システムのアルマナック、衛星軌道、およびミサイルがその航行中に見ることができてよい衛星用の相補的航法(COMPNAV)、
・タイム・マーク・ストローブおよびタイム・マーク・ストローブが時間内のどこで発生するかを記載するタイム・マーク・データ、および
・衛星利用測位システム受信機がP(Y)信号を復号することができるようにする赤暗号鍵を含む黒暗号鍵。
米国特許第6,114,991号に記載されているアルマナックおよび衛星軌道情報は、参照によって本願明細書に組み入れられている。本願明細書を読めば、送信機304−iを製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0032】
スプリッタ305−iは送信機304−iから受信したホット・スタート航行情報を複製かつ配信する光学スプリッタである。例示的実施形態によれば、スプリッタ305−iはミサイル格納庫204の4機のミサイルにホット・スタート航行情報を配信する。例示的実施形態には2台のスプリッタがあるが、本願明細書を読めば、任意の数のスプリッタを備えた本発明の択一的実施形態を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。さらには、例示的実施形態のスプリッタは1〜4の論理出力を有しているが、本願明細書を読めば、任意の数の論理出力のスプリッタを備えた本発明の択一的実施形態を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。スプリッタ305−iを製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0033】
図4は電力系統203の主要な構成要素のブロック図である。電力系統203は図示したように相互接続された、電源401−1および401−2を備えている。本発明のいくつかの択一的実施形態においては、任意の数の電源が使用されてよい。
【0034】
電源401−iは、出力端子402−i−1〜402−i−4を備えている。例示的実施形態の電源は各々4つの出力端子を備えているが、本願明細書を読めば、任意の数の出力端子を有する電源を備えた本発明の択一的実施形態を製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0035】
電源401−iは、どの出力端子に電力を供給すべきか(すなわち、付勢すべきか)を決定するために発射制御システム201からバス205上で受信した制御信号を使用する。電源401−iは出力端子402−i−1〜402−i−jの1つまたは複数を付勢することができる。さらに、電源401−iは出力端子402−i−1〜402−i−jを相互に別個に付勢することができる。本願明細書を読めば、電源401−iを製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0036】
図5は本発明の例示的実施形態によるミサイル格納庫204を示している。ミサイル格納庫204は8機のミサイル102−1−1〜102−2−4を備えている。
【0037】
図5から分かるように、スプリッタ305−1から到着するホット・スタート航行情報は、102−1−jを介してミサイル102−1−1によって受信される。同様に、スプリッタ305−2から到着する配信されたホット・スタート航行情報は、102−2−jを介してミサイル1022−1によって受信される。さらに、電源401−iの出力端子402−i−jに関連する付勢信号がミサイル102−i−jに給電する。
【0038】
図6は本発明の例示的実施形態によるミサイル102−i−jの重要な構成要素のブロック図である。
【0039】
当該分野では周知のように、ミサイル102−i−jは、スプリッタ305−iからホット・スタート航行情報を受信する標的である衛星利用測位システム受信機601−i−jへのその飛行経路を監視かつ制御するために、衛星利用測位システム受信機601−i−jを備えている。
【0040】
受信機601−i−jは出力端子402−i−jを介して電源401−iによって付勢されると、発射制御システム201によって「アドレス」される。一旦受信機601−i−jが「アドレス」されると、受信機601−i−jは−単に受信するというのとは対照的に−スプリッタ305−iからホット・スタート航行情報を受け取る。実際、受信機601−i−jが付勢された場合に限り、プロセッサ301からホット・スタート航行情報を受け取る。
【0041】
また、受信機601−i−jは、衛星コンステレーション104の1つまたは複数の衛星から周知の方法で信号を受信する。一旦受信機601−i−jがホット・スタート航行情報を受け取ると、衛星利用測位システム・インテグレータ202からのホット・スタート航行情報の一部として、(i)衛星利用測位システム衛星からの特性および(ii)赤暗号鍵を含む黒暗号鍵を読み込む。受信機601−i−jは、黒暗号鍵から赤暗号鍵を周知の方法で復号する。次に、受信機601−i−jはその特性および赤暗号鍵を用いて、1つまたは複数の衛星利用測位システム衛星を捕捉し、その後その位置を判断する。
【0042】
本願明細書を読めば、受信機601−i−jを製造かつ使用する方法が当業者には明白となろう。
【0043】
図7は本発明の例示的実施形態による兵器制御システム200によって実行される重要なタスクのフローチャートである。図7に示したどのタスクが同時にあるいは図示したものとは異なる順序で実行されてよいかが、当業者には明白となろう。
【0044】
タスク701では、兵器制御システム200はミサイル(およびそれに関連する衛星利用測位システム受信機)を選択して、プロセッサ301からホット・スタート航行情報を受信かつ受け取る。これを達成するために、システム200は(i)そのミサイルに関連する(送信機304−1および304−2の)送信機を選択し、かつ(ii)(電源401−1および401−2の)電源および選択されたミサイルに関連する(端子401−i−jの)端子を選択する。本願明細書を読めば、タスク701を実行する方法が当業者には明白となろう。
【0045】
タスク702では、兵器制御システム200はホット・スタート航行情報を生成し、選択された送信機(あるいは複数の送信機)を介してそのホット・スタート航行情報を送信する。例えば、選択されたミサイルがミサイル201−2−1(および、したがって、関連する衛星利用測位システム受信機601−2−1)である場合、プロセッサ301はトランスミッタ304−2を介して生成されたホット・スタート航行情報を送信する。タスク702は以下詳細に図8に関して記載されている。
【0046】
タスク703では、兵器制御システム200は選択された電源に命令して選択されたミサイルに関連する出力を付勢する。例えば、選択されたミサイルがミサイル201−2−1である場合、兵器制御システム200は電源401−2に命令して出力端子402−2−1を付勢する。出力端子402−2−1を付勢する効果は、(ミサイル102−i−j内の)受信機601−2−1が給電され、その結果として光ファイバ307−2−1でホット・スタート航行情報を受け取ることができるということである。タスク703を実行する方法は当業者には明白となろう。
【0047】
図8は本発明の例示的実施形態による、タスク702に関連する重要なサブタスクのフローチャートである。図8に示したどのタスクが、同時にあるいは図示したものとは異なる順序で実行されてよいかが当業者には明白となろう。
【0048】
サブタスク801では、衛星利用測位システム・インテグレータ202は、赤暗号鍵がそこから導き出される黒暗号鍵を受信する。また、衛星利用測位システム・インテグレータ202は衛星コンステレーション104の衛星利用測位システム衛星から信号を受信する。
【0049】
サブタスク802では、衛星利用測位システム・インテグレータ202は赤暗号鍵を用いることによって、信号の特性を導き出す。
【0050】
サブタスク803では、衛星利用測位システム・インテグレータ202は送信機304−iおよびスプリッタ305−iを介して、(i)信号の特性および(ii)黒暗号鍵を衛星利用測位システム受信機601−i−jに送信する。
【0051】
上記実施形態は単に本発明の説明を目的としたものであり、かつ本発明の範囲から逸脱することなく当業者によって上記実施形態の多数の変形が工夫されてよいことが理解されるべきである。例えば、本願明細書においては、本発明の例示的実施形態の完全な説明および理解を提供するために多数の詳細が提供されている。しかし、当業者は本発明がそれら詳細の1つまたは複数を用いずに、あるいは他の方法、材料、および構成要素等を用いて実施されてよいことを認識するであろう。
【0052】
さらに、ある場合には、本発明の例示的実施形態の態様を曖昧にしないようにするために、周知の構造、材料または操作が示されないか、あるいは詳細に記載される。図に示した種々の実施形態は説明を目的としたものであり、必ずしも一定の比例に拡大して描かれたものではない。本願明細書を通して「一実施形態」または「ある実施形態」あるいは「いくつかの実施形態」への言及は、1つまたは複数の実施形態と共に記載した特定の特徴、構造、材料または特性は本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれるが、必ずしもすべての実施形態に含まれるわけではないことを意味するものである。したがって、「一実施形態において」、「ある実施形態において」あるいは「いくつかの実施形態において」という表現が本願明細書を通してさまざまな場面に登場しているのは、必ずしもすべて同じ実施形態を意味するものではない。さらに、特定の特徴、構造、材料または特性は、任意の適切な方法で1つまたは複数の実施形態において組み合わされてよい。したがって、そのような変形は添付の特許請求の範囲およびその同等物の範囲内に含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の例示的実施形態によるミサイル・プラットフォーム100を示すブロック図である。
【図2】本発明の例示的実施形態による兵器制御システム200の重要な構成要素を示すブロック図である。
【図3】本発明の例示的実施形態による衛星利用測位システム・インテグレータ202の重要な構成要素を示すブロック図である。
【図4】本発明の例示的実施形態による電力系統203の重要な構成要素を示すブロック図である。
【図5】本発明の例示的実施形態によるミサイル格納庫204の重要な構成要素を示すブロック図である。
【図6】本発明の例示的実施形態によるミサイル102−i−jの重要な構成要素を示すブロック図である。
【図7】本発明の例示的実施形態による兵器制御システム200の重要なタスクを示すフローチャートである。
【図8】本発明の例示的実施形態によるタスク702を示すフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
j個(jは2以上の正の整数)の衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を送信する送信機と、
j個の出力端子を有する電源とを備え、(i)前記j個の出力端子の各々は、前記j個の衛星利用測位システム受信機の1つに独自に接続され、かつ(ii)前記j個の出力端子の各々は相互に独立して付勢される、ことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記ホット・スタート航行情報は、衛星利用測位システム衛星からの信号の特性を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記特性はPRN符号同期化推定値を含むことを特徴とする請求項2に記載の装置。
【請求項4】
j個(jは2以上の正の整数)の衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を送信する工程と、
電源のj個の出力端子の1つまたは複数を付勢する工程とを備え、(i)前記j個の出力端子の各々は、前記j個の衛星利用測位システム受信機の1つに独自に接続され、かつ(ii)前記j個の出力端子の各々は相互に独立して付勢される、ことを特徴とする方法。
【請求項5】
j個(jは2以上の正の整数)の衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を送信する送信機と、
j個の出力端子を有する電源とを備え、(i)前記j個の出力端子の各々は、前記j個の衛星利用測位システム受信機の1つに独自に接続され、かつ(ii)前記j個の出力端子の各々は相互に独立して付勢され、さらに、
複数の送信機から前記送信機を選択しかつ複数の電源から前記電源を選択することによって、前記ホット・スタート航行情報を受信すべく、j個の衛星利用測位システム受信機の1つまたは複数を選択するコントローラを備えることを特徴とする装置。
【請求項6】
複数の送信機からある送信機を選択しかつ複数の電源からある電源を選択することによって、ホット・スタート航行情報を受信すべく、j個(jは2以上の正の整数)の衛星利用測位システム受信機の1つまたは複数を選択する工程と、
前記ホット・スタート航行情報を前記選択された送信機から前記衛星利用測位システム受信機に送信する工程と、
前記選択された電源のj個の出力端子の1つまたは複数を付勢する工程とを備え、(i)前記j個の出力端子の各々は、前記j個の衛星利用測位システム受信機の1つに独自に接続され、かつ(ii)前記j個の出力端子の各々は相互に独立して付勢される、ことを特徴とする方法。
【請求項7】
j個(jは2以上の正の整数)の衛星利用測位システム受信機にホット・スタート航行情報を送信する送信機と、
前記j個の衛星利用測位システム受信機の1つまたは複数を選択的に付勢することができる電源とを備え、
前記選択された衛星利用測位システム受信機のみが前記ホット・スタート航行情報を受け取ることを特徴とする装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−170147(P2008−170147A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−11179(P2008−11179)
【出願日】平成20年1月22日(2008.1.22)
【分割の表示】特願2004−231009(P2004−231009)の分割
【原出願日】平成16年8月6日(2004.8.6)
【出願人】(504242618)ロッキード マーティン コーポレーション (19)
【Fターム(参考)】