説明

衣服

【課題】
洗濯液に沈みやすく容易に洗濯機で洗濯できるダウンジャケット等詰め物入り衣服の提供。
【解決手段】
衣服を構成する材料が、表生地と裏生地と「表生地と裏生地との間に中生地」と、「中生地と表生地または裏生地との間に羽毛または中綿である詰め物」とを有するものであって、
身頃にはポケット口を有し、ポケットを構成するポケット袋生地の少なくとも一部が、フラジール法による通気度が100ml/cm2/sec以上であることを特徴とする衣服であり、衿、フードまたは袖がある場合には、取り付け部の表生地と裏生地との一部が縫い合わされていない衣服である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、羽毛または中綿である詰め物を内部に有する衣服に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ジャケット、ジャンパー、ブルゾンなどの防寒具に使用される羽毛や中綿に代表される詰め物入り衣服は、表生地と中生地と裏生地と詰め物から構成されている。中生地はダウンパックと呼ばれ、詰め物が衣服外に抜け出すのを防止するために用いられている。これら詰め物入り衣服は家庭での洗濯機丸洗いが難しいとされ、クリーニング店などの業者にて処理されているのが一般的である。
【0003】
家庭での洗濯機丸洗いが難しいとされる理由として、一つは洗濯液中に沈まずに浮いてしまうことがあげられる。これは、詰め物入り上衣の構造に原因がある。つまり、詰め物入り上衣の表生地には防風性が求められるため、密度の込んだ通気量の少ない織物が使用される。さらに、詰め物が外部への抜け出すのを防止するため、ダウンプルーフ加工がなされる。
【0004】
ダウンプルーフ加工としては、生地の少なくとも片面に織り目つぶし加工を施し、織物の糸を物理的に平に潰すことにより、タテ糸とヨコ糸の隙間を埋め、詰め物の抜けを防止しているシレ加工などが上げられる。よって、通気量としては非常に少ないものとなる。
【0005】
また、裏生地も表生地と同様に、詰め物の外部への抜け出しを防止するために、密度の込んだ通気量の少ない織物が用いられている。ものによっては、表生地と同様に、少なくとも片面に織り目つぶし加工がなされ、より通気量を小さくしたものも用いられている。
【0006】
また、詰め物の抜け出しを防止するための手段の一つとして、表生地と詰め物の間または裏生地と詰め物の間にダウンパックと呼ばれる中生地が設けられているのが一般的である。この中生地も詰め物の抜け出しを防止するために表生地、裏生地と同様、密度の込んだ通気量の少ないものが用いられている。
【0007】
上記したように、一般的な詰め物入り衣服は、表生地、中生地、裏生地共に通気量の少ないものが用いられている。その結果、表生地と裏生地の間、あるいは中生地と詰め物の間に含まれる空気は衣服外に出にくい構造となり、それが洗濯時に風船のようになるために洗濯液中になかなか沈まないという現象を招いていた。
【0008】
二つ目の問題としては通気量が少ない、言い換えると通水性が悪いため、洗濯中に洗濯液が浸透しにくく、内部の詰め物および中生地まで洗浄されにくい、あるいは中に染み込んだ洗濯液がすすがれにくい、さらには、染み込んだ洗濯液または水が内部に大量に残留した状態で脱水されると脱水槽のバランスが崩れるということが発生しやすかった。
【0009】
これを解決するために、特許文献1では特定の通気量を有する不織布を中生地とし、また特許文献2では特定の通気量をもつ朱子織物を中生地として用いることが開示されている。この織物を中生地として使用した衣服は洗濯液に沈みやすいものであったが、さらに沈みやすい衣服への要望が続いている。
【0010】
また、特許文献3では、一部に通水または通気を積極的にさせるための穴を設けた衣服が開示されている。これも洗濯液に沈みやすいものであったが、さらに沈みやすい衣服への要望があったほか、この発明によれば実際には綿抜けを防止するために穴に特殊な構造の部材を使用する必要があった。
【0011】
さらに、身頃に加えて、衿、フードまたは袖を有する衣類においては、身頃と衿、フードまたは袖とを接合する地縫いは、通常は表生地から裏生地とまでが通常は縫い合わされていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2005−068571号公報
【特許文献2】特開2005−194649号公報
【特許文献3】特開2005−36323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そこで、本発明では、詰め物が外部に漏れないが、洗濯時の洗濯液に沈みやすい、ダウンまたは中綿などの詰め物を有する衣服を提供とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段をとる。
(1)少なくとも身頃を有する衣服であって
衣服を構成する材料が、表生地と裏生地と「表生地と裏生地との間に中生地」と、「中生地と表生地または裏生地との間に羽毛または中綿である詰め物」とを有するものであって、
身頃にはポケット口を有し、ポケットを構成するポケット袋生地の少なくとも一部が、フラジール法による通気度が100ml/cm2/sec以上であることを特徴とする衣服、
(2)中生地が外縁の一部となる空間を有し、前記空間が身頃内部で連通していることを特徴とする前記衣服、
(3)さらに、衿、フードまたは袖を有し、身頃と衿、フードまたは袖とを接合する地縫いが少なくとも一部において表生地と裏生地とが縫い合わされていないことを特徴とする前記衣服、
(4) 中生地のフラジール法により測定される通気度が5〜15ml/cm2/secである前記いずれかに記載の衣服。
【発明の効果】
【0015】
本発明により、本発明は、上述した構成により、洗濯時の洗濯液浸透に優れ、沈みやすく、詰め物の抜け出しが極めて少ない詰め物入り衣服を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の衣服の構造の例を示す断面図である。
【図2】本発明の一例の衣服の正面図および背面図である。
【図3】本発明の一例の衣服の正面図および背面図である。
【図4】本発明の一例の衣服の正面図および背面図である。
【図5】本発明の一例の衣服の正面図および背面図である。
【図6】図2から図5の衣服のポケットの構造を示すX−X’断面図である。
【図7】図3の衣服の身頃とフードとの拡大図である。
【図8】図7の身頃とフードとの縫合状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の衣服は胴となる身頃を有し、主として防寒用に使用されるので袖と衿またはフードが取り付けられる場合がある。
【0018】
また衣服を構成する材料は以下の構成からなる。表生地と裏生地とがある。着用して外側になる生地が表生地であり、身体側となるのが裏生地となる。リバーシブルに着用可能なものであれば、いずれの生地を表生地、裏生地と定義してもよい。そして表生地と裏生地との間に中生地が設けられる。これは詰め物の漏れを防止するものである。その結果、中生地と表生地または裏生地との間に羽毛または中綿である詰め物が存在することになる。
【0019】
図1は衣服の生地構成の一部についての断面図である。図1のAは、表生地1,詰め物4,中生地3,裏生地2の順に構成されたものである。図1のBは表生地1,中生地3,詰め物4、裏生地2の順に構成されたものである。図1のCは、リバーシブルに着用可能な衣服に好適なものであって、表生地1、第1の詰め物4(a)、第1の中生地3(a)、第2の中生地3(b)、第2の詰め物4(b)、裏生地2の順に構成される。図1の各図において、詰め物が移動しないように表生地または裏生地と、詰め物と中生地とが固定縫い5により固定されている。図1の各図に示すように、中生地に注目したとき、固定すべき詰め物の方向と反対側の方向に空間6が存在することになる。
【0020】
本発明の衣服の形状について説明する。図2はフードおよび袖を有さないが衿を有する衣服であってAは正面図、Bは背面図である。
【0021】
図2のX−X’断面図(ただし衣服の前身頃部分を観察)が図6である。ポケットの内部にはポケットとなるポケット袋地A 17、ポケット袋地B 18が使用される。本発明では少なくとも1枚の袋地の一部が高い通気度を有するものであることが求められる。例えばフラジール法(JIS L1096 8.27.1 A法)による通気度が100ml/cm2/sec以上の布で構成されることが好ましい。図6の例では1枚のポケット袋地Aに高通気度を与えるメッシュ布を使用している。この通気度の高い構成をとることによりポケット口16の開口部からポケット内部に入り込んできた洗濯液は、高通気度のポケット袋地を通じて、中生地3の詰め物4とは反対側の空間6に容易に入り込む。そして空間6に入り込んだ洗濯液は、衣類の胴の内部の空間に空気を押出ながら入っていく。従来のポケット袋地は表生地または裏生地の素材を使用していたため通気度が低く、洗濯液が入りにくい。
【0022】
本発明で使用される袋地の布の通気度の上限は特にない。フラジール法で測定できる範囲を超える通気度を有する布も使用できる。メッシュの布の使用も高い洗濯液通過性の観点から有効である。メッシュの大きさとしては、ポケットに入った内容物がポケット生地から抜け出し、衣類内部の空間に入ってしまわないように0.8〜20mm2のものが好ましい。
【0023】
図1の各図に戻るが、中生地に注目したとき、固定すべき詰め物への方向と反対側の方向に空間6が存在することになる。換言するとこの空間は、その外縁部の少なくとも一部は中生地であることになる。本発明の衣服では、少なくとも身頃、また衿、フードまたは袖が取り付けられる場合には、これらの部材のいずれか、または全部材のそれぞれの内部の空間6が部材内で連通した(連続してつながっている)状態になっていることが好ましい。また衣服の構造に応じて、身頃と衿、身頃とフードとの間、身頃と袖との間でも、当該空間が連通していることが好ましい。構成する部材で、表生地と裏生地をいくつかのところで地縫い縫合することは構わないが、結果として当該空間が連通した状態になっていることが好ましい。身頃では、その空間が通気度の高いポケット袋地まで至っていることが好ましい。連通する空間が衣服内部全部に広がっている必要はないが、洗濯機で洗濯すること、詰め物にも洗濯液が接触するようにしたいことから、詰め物のあるところにはその空間があることが好ましい。このような構造をとることにより、ポケットから入ってきた洗濯液は、この空間を通じて容易に衣服素材の内部を流れていく。
【0024】
図2に示すような衿付きの衣服の場合、身頃10に衿19が衿地縫い20により縫合されている。本発明の衣服においては、通常は表生地と裏生地とを縫合する衿地縫い20の一部が表生地と裏生地とを縫合していないことが好ましい。考え方は後述の身頃にフードが縫合された衣服と同様であり、その結果、身頃素材の内部にある空間とフード素材の内部にある空間とが、空間として連通することになり、衣類内部にある空間を通じて洗濯液が流れやすくなる。
【0025】
本発明の衣服では、身頃に対してフードを設けることができる。図3に例を示すがAは正面図、Bは背面図である。身頃10に対してフード13がフード地縫い14により縫合されている。背面図の身頃の一部とフード部分を拡大したものが図7である。本発明の衣服においては、フード地縫いの一部が表生地と裏生地とを縫合していないことが好ましい。
【0026】
例えば図7に示すように後身頃とフードとの縫合部の側方にあたる2カ所で完全縫合フード地縫い14Aを行い、また中央部分で不完全縫合フード地縫い14Bのかたちで地縫いすればよい。図1のAのように表生地、詰め物、中生地、裏生地の順に構成される場合には、好ましい縫合の仕方として、図7の完全縫合フード地縫い14Aの構造を示すZ−Z’断面を図8のAに、また不完全縫合A−14Bの構造を示すY−Y’断面図を図8のBに示す。完全縫合の場合には、身頃10とフード13とが、表生地1及び裏生地2がフード地縫い14で縫合されるかたちで、結合する。一方、不完全縫合の場合には、身頃10とフード13とが、表生地1とフード表生地とで縫い合わせる。また、裏生地2とフード裏生地とで、図8のBに示す様にそれぞれ独立してフード地縫い14’で縫合されるかたちで、結合する。
【0027】
その結果、身頃素材の内部にある空間とフード素材の内部にある空間とが、空間6として連通することになり、衣類内部にある空間を通じて洗濯液が流れやすくなる。
【0028】
本発明の衣服では、袖を設けることができる。図4に一例を示す。袖11は袖付け地縫いにより身頃10と結合している。このような袖付き衣服においては、袖を取り付ける袖付け地縫いの12の一部が表生地と裏生地とを縫合していないことが好ましい。その手段としては、フードの取り付けと同様である。この結果、身頃素材の内部にある空間と袖素材の内部にある空間とが連通することになる。
【0029】
身頃、フードおよび袖を有する衣服の例を図5に示す。フード13はフード地縫い14により、また袖11は袖付け地縫い12により身頃と結合している。
【0030】
かようにフード地縫い、および/または脇合わせ縫いにおいて、表生地と裏生地とを縫合しない部分を設けることにより、衣類内部にある空間が連通することになり、より早く洗剤液が衣類中を進行する。
【0031】
中生地の詰め物と反対側の面にある空間に入った洗濯液が、詰め物まで浸入しやすくするようにするためには、もとにあった空気が抜け出せるように中生地の通気度も考慮したほうがよい。また逆に通気度を高めると詰め物が漏れてくる場合がある。そのために中生地がフラジール法による通気度が5〜15ml/cm2/secの通気量を有するものであることが好ましい。また目付としては40〜60g/m2(織物生地の場合)であることが好ましい。さらに織り構造としては、平織りまたは綾織りであることが好ましく、いわゆるシレ加工というダウンプルーフ加工していることが好ましい。
【0032】
また本発明の衣類を構成する詰め物としては、ダウン、もめん綿、化学繊維の綿など何れも使用できる。
【0033】
上衣を着用した時に軽量性を感じるのは、おおよそ500g以下の時に感じると言われている。これを達成するには、素材(材料)の目付けを当然軽減したほうがいい。その時、表生地・裏生地の目付はそれぞれ30〜50g/m2、ダウンはおおよそ50〜200g/着が好ましい。また中生地の目付は表生地の目付けの135%以下となるのが好ましい。
【実施例】
【0034】
以下、実施例を示して、発明の具体的内容および効果を説明する。なお評価方法は以下のとおりである。
<洗濯性>
家庭用洗濯機内に、メーカー所望量の洗剤を添加した洗濯液を準備した。その中に各実施例で製作した衣類を投入し、12分間の洗濯及びすすぎと、排水そして3分間の脱水の各工程を行った。その際の状況により以下のとおりランク付けした。
ランク5:衣服がほぼ完全に洗濯液中に沈んだ。またすすぎ、脱水も可能。
ランク4:衣服が2/3以上洗濯液中に沈んだ。またすすぎ、脱水も可能。(ランク5の場合を除く)
ランク3:衣服が1/2以上洗濯液中に沈んだ。またすすぎ、脱水も可能。(ランク5または4の場合を除く)
ランク2:衣服が1/2未満の程度しか沈まず、またすすぎ、脱水ができなかった。(ランク1の場合を除く。)
ランク1:衣服にほとんど洗濯液がしみこまず、またすすぎ、脱水ができなかった。
<実施例>
まず各実施例および比較例の衣類において共通する項目について説明する。
(1)衣類の種類
各衣類は男性用Lサイズのものである。
【0035】
衣服の生地の全体構成は図1のAに示したように、表生地1,詰め物4,中生地3,裏生地2の順になるものとした。適度な距離をおいて表生地1,詰め物4,中生地3を固定縫いしてある。衣服の形状を維持するために、衣服の外縁部となるところの表生地から裏生地までを地縫いした。この結果、身頃、また各種衣服で設けられる衿、フードまたは袖の内部において、中生地に隣接した空間がその部位中で連通することになる。
【0036】
そして表1および表2で表記した衣類で「身頃+衿」とあるのは図2の形状のものである。「身頃+フード」とは図3の形状のものである。「身頃+袖+衿」とあるのは図4の形状のものである。「身頃+袖+フード」とは図5の形状のものである。それぞれ身頃にはポケットが設けられている。
(2)表生地および裏生地
織密度:1インチ(2.54cm)当たり163本×145本。
素材:ナイロン6
目付:45g/m2
フラジール法による通気度: 0.3cc/cm2/sec。
(3)ポケット袋生地
ポケット袋生地において表生地側をポケット袋生地Aとし、裏生地側をポケット袋生地Bと定義した場合、ポケット生地Aについては表に示した素材、ポケット生地Bについては表生地と同じ素材を使用した。
(4)身頃と、衿、フードまたは袖との地縫い
A.衿がある場合の身頃と衿との地縫い
地縫いにおいて表生地と裏生地を完全に縫合した衣服の場合には、表の「連通空間の有無」において無と表示した。衿地縫いの長さ1/2かつ前方からの両側を表生地と裏生地を完全に縫合し、背面に残る衿地縫いの表生地と裏生地とを縫合しなかった衣服の場合には、表の「連通空間の有無」において有と表示した。
B.フードがある場合の身頃とフードとの地縫い
地縫いにおいて表生地と裏生地を完全に縫合した衣服の場合には、表の「連通空間の有無」において無と表示した。フード地縫いの長さ1/2かつ前方からの両側を表生地と裏生地を完全に縫合し、背面に残る地縫いの表生地と裏生地とを縫合しなかった衣服の場合には、表の「連通空間の有無」において有と表示した。
C.袖がある場合の身頃と袖との地縫い
地縫いにおいて表生地と裏生地を完全に縫合した衣服の場合には、表の「連通空間の有無」において無と表示した。地縫いの長さ1/2かつ上方(袖山側)の表生地と裏生地を完全に縫合し、下方(袖下側)に残る地縫いの表生地と裏生地とを縫合しなかった衣服の場合には、表の「連通空間の有無」において有と表示した。
(5)詰め物
グレーダックを素材とした。ダウン80質量%およびフェザー20%とからなる。衣服での全体量は100gとした。
<実施例および比較例での衣服の製作および評価>
表1および表2に示した形状および素材を使用した衣服を製作した。その他衣服の構造ならびに、生地および地縫いの構造については上で説明したとおりである。
【0037】
【表1】

【0038】
【表2】

【0039】
表1および表2から、高い通気度のポケット袋生地を使用することにより、より高い洗濯性が現れることがわかる。さらに中生地が外縁の一部となる空間が見頃内部を通じていることにより効果を奏するほか、さらに、衿、フードまたは袖を付加した衣類においては、接合のための地縫いの一部において、表生地および裏生地が縫い合わされていないことにより(表1において「連通空間」が「有」と表示)、洗濯液が通じる空間が連続し、より高い洗濯性が現れることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明の衣服によれば、家庭用洗濯機により容易に洗濯できるので、ダウンジャケットに代表される詰め物入り衣服の需要が増え、繊維業界、服飾業界の発展に寄与することになる。
【符号の説明】
【0041】
1 表生地
2 裏生地
3 中生地,
4 詰め物
5 固定縫い
6 空間
10 身頃
11 袖
12 袖付け地縫い
13 フード
14 表生地側フード地縫い
14' 裏生地側フード地縫い
16 ポケット口
17 ポケット袋地A
18 ポケット袋地B
19 衿
20 衿地縫い

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも身頃を有する衣服であって
衣服を構成する材料が、表生地と裏生地と「表生地と裏生地との間に中生地」と、「中生地と表生地または裏生地との間に羽毛または中綿である詰め物」とを有するものであって、
身頃にはポケット口を有し、ポケットを構成するポケット袋生地の少なくとも一部が、フラジール法による通気度が100ml/cm2/sec以上であることを特徴とする衣服。
【請求項2】
衣服内に中生地が外縁の一部となる空間を有し、前記空間が身頃内部で連通していることを特徴とする請求項1記載の衣服。
【請求項3】
さらに、衿、フードまたは袖を有し、身頃と衿、フードまたは袖とを接合する地縫いが少なくとも一部において表生地と裏生地とが縫い合わされていないことを特徴とする請求項2記載の衣服。
【請求項4】
中生地のフラジール法により測定される通気度が5〜15ml/cm2/secである請求項1〜3いずれかに記載の衣服。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−117093(P2011−117093A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274463(P2009−274463)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【出願人】(500282427)東レインターナショナル株式会社 (27)
【Fターム(参考)】