説明

表示システムおよび再生装置

【課題】再生装置の部品点数が増加するのを抑制しながら、裏番組のハイライトシーンの発生を監視することが可能な表示システムを提供する。
【解決手段】表示システム500は、DVDレコーダ100と液晶テレビ200とを備える。DVDレコーダ100は、「コンテンツB」を受信するチューナ111と、「コンテンツB」を液晶テレビ200に出力するHDMI出力端子115と、「コンテンツB」のハイライトシーンを検出する検出部117とを含む。液晶テレビ200は、「コンテンツA」を受信するチューナ211と、「コンテンツA」の映像を表示する表示部217と、DVDレコーダ100から「コンテンツB」が入力されるHDMI入力端子213とを含む。DVDレコーダ100は、検出部117により「コンテンツB」のハイライトシーンを検出した場合に、HDMI出力端子115により液晶テレビ200に制御信号を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテンツのハイライトシーンを監視する機能を備えた表示システムおよび再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、利用者がコンテンツのハイライトシーンの発生を知ることが可能な再生装置やテレビ受像装置が知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記特許文献1および2には、同じ時間帯に放送される第1の番組および第2の番組を受信する受信部と、受信部により受信した第1の番組を表示装置に出力する出力部と、受信部により受信した第2の番組のハイライトシーンを検出する検出部とを備えた再生装置が開示されている。
【0004】
すなわち、上記特許文献1および2の再生装置では、第1の番組を表示装置に表示させながら、いわゆる裏番組である第2の番組のハイライトシーンの発生を監視することが可能である。
【0005】
そして、上記特許文献1の再生装置では、第2の番組のハイライトシーンが検出された場合に、表示装置に表示される番組が第1の番組から第2の番組に切り替えられる。また、上記特許文献2の再生装置では、第2の番組のハイライトシーンが検出された場合に、ハイライトシーンが検出されたことを通知する画面が表示装置に表示される。
【0006】
また、上記特許文献3には、ハイライトシーンを検出した場合に、ハイライトシーンが検出されたことを通知するテレビ受像装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−270274号公報
【特許文献2】特開2005−250738号公報
【特許文献3】特開2007−318508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、上記特許文献1および2に開示された従来の再生装置では、同じ時間帯に放送される第1の番組および第2の番組を受信するために複数の受信部を設ける必要があり、再生装置の部品点数が増加するという問題点がある。
【0009】
本発明は、上述した課題を解決するものであって、その目的とするところは、再生装置の部品点数が増加するのを抑制しながら、裏番組のハイライトシーンの発生を監視することが可能な表示システムおよび再生装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の表示システムは、コンテンツを再生する再生装置と、再生装置により再生されるコンテンツの映像を表示する表示装置と、を備える。再生装置は、コンテンツを受信する第1受信部と、第1受信部により受信したコンテンツを表示装置に出力する出力部と、第1受信部により受信したコンテンツのハイライトシーンを検出する検出部とを含む。表示装置は、コンテンツを受信する第2受信部と、再生装置からコンテンツが入力される入力部と、第2受信部により受信したコンテンツ、または、入力部に入力されるコンテンツの映像を表示する表示部と、表示部に表示されるコンテンツを切り替える切替部とを含む。再生装置は、検出部によりコンテンツのハイライトシーンを検出した場合に、出力部により表示装置に制御信号を出力する。
【0011】
このように構成することによって、表示装置の第2受信部により受信したコンテンツを表示部に表示させながら、再生装置の第1受信部により受信したコンテンツ(裏番組)のハイライトシーンを検出部により検出することができる。これにより、再生装置に複数の受信部を設ける必要がないので、再生装置の部品点数が増加するのを抑制しながら、裏番組のハイライトシーンの発生を監視することができる。そして、検出部により裏番組のハイライトシーンが検出された場合に、再生装置から表示装置に制御信号を出力する。このため、表示装置に制御信号が入力された場合に、切替部により、表示部に表示されるコンテンツを、入力部に入力されるコンテンツ(裏番組)に切り替えれば、利用者が裏番組のハイライトシーンを視聴することができる。また、表示装置に制御信号が入力された場合に、ハイライトシーンが検出されたことを通知する画面を表示部に表示すれば、利用者が裏番組においてハイライトシーンが発生したことを知ることができる。
【0012】
上記表示システムにおいて、表示装置は、第2受信部により受信したコンテンツの映像が表示部に表示されている際に、制御信号が入力部に入力された場合に、切替部により、表示部に表示されるコンテンツを、第2受信部により受信したコンテンツから入力部に入力されるコンテンツに切り替えるようにしてもよい。
【0013】
上記表示システムにおいて、表示装置は、第2受信部により受信したコンテンツの映像が表示部に表示されている際に、制御信号が入力部に入力された場合に、ハイライトシーンが検出されたことを通知する画面を表示部に表示するようにしてもよい。
【0014】
上記表示システムにおいて、再生装置の出力部は、HDMI出力端子を含み、表示装置の入力部は、HDMI入力端子を含んでいてもよい。
【0015】
また、本発明の再生装置は、コンテンツを再生する再生装置において、コンテンツを受信する第1受信部と、第1受信部により受信したコンテンツを表示装置に出力する出力部と、第1受信部により受信したコンテンツのハイライトシーンを検出する検出部とを備え、出力部は、検出部によりコンテンツのハイライトシーンを検出した場合に、表示装置に制御信号を出力する。
【0016】
このように構成することによって、表示装置にコンテンツを表示させながら、再生装置の第1受信部により受信したコンテンツ(裏番組)のハイライトシーンを検出部により検出することができる。これにより、再生装置に複数の受信部を設ける必要がないので、再生装置の部品点数が増加するのを抑制しながら、裏番組のハイライトシーンの発生を監視することができる。そして、検出部により裏番組のハイライトシーンが検出された場合に、再生装置から表示装置に制御信号を出力する。このため、表示装置に制御信号が入力された場合に、表示装置が表示するコンテンツを再生装置の出力部から出力されるコンテンツ(裏番組)に切り替えれば、利用者が裏番組のハイライトシーンを視聴することができる。また、表示装置に制御信号が入力された場合に、ハイライトシーンが検出されたことを通知する画面を表示装置が表示すれば、利用者が裏番組においてハイライトシーンが発生したことを知ることができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、再生装置の部品点数が増加するのを抑制しながら、裏番組のハイライトシーンの発生を監視することが可能な表示システムおよび再生装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態による表示システムの全体構成を示したブロック図である。
【図2】図1の表示システムの動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】図1の液晶テレビの表示部にハイライトシーンが発生したことを通知する画面が表示された状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態による表示システム500の構成について説明する。
【0021】
本実施形態による表示システム500は、図1に示すように、コンテンツを記録および再生するDVDレコーダ100と、DVDレコーダ100により再生されるコンテンツを表示する液晶テレビジョン受像機(以下、「液晶テレビ」という)200とを備えている。なお、DVDレコーダ100は、本発明の「再生装置」の一例であり、液晶テレビ200は、本発明の「表示装置」の一例である。
【0022】
DVDレコーダ100と液晶テレビ200とは、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)ケーブル300により接続されている。HDMIケーブル300は、映像信号および音声信号を一方向に伝送するTMDS(Transition Minimized Differential
Signaling)ラインと、制御信号を双方向に伝送するCEC(Consumer Electronics Control)ラインとを含んでいる。
【0023】
そして、DVDレコーダ100および液晶テレビ200は、HDMIケーブル300のCECラインを介して制御信号をやりとりすることにより、互いに相手側の動作を制御することが可能である。たとえば、液晶テレビ200は、電源がオフ状態に切り替えられた場合に、HDMIケーブル300のCECラインを介して制御信号をDVDレコーダ100に送信する。そして、DVDレコーダ100は、液晶テレビ200からその制御信号を受信した場合に、液晶テレビ200と連動して電源がオフ状態に切り替えられる。
【0024】
DVDレコーダ100は、レコーダ本体101と、レコーダ本体101を遠隔操作するリモコン102とを含んでいる。
【0025】
レコーダ本体101は、チューナ111と、HDD部112と、DVD部113と、信号処理部114と、HDMI出力端子115と、受信部116と、検出部117と、フロントマイコン118と、制御部119とを含んでおり、これらはバス101aを介して接続されている。なお、チューナ111は、本発明の「第1受信部」の一例であり、HDMI出力端子115は、本発明の「出力部」の一例である。
【0026】
チューナ111には、アンテナ(図示省略)が接続されており、チューナ111は、地上デジタル放送などのテレビジョン放送(コンテンツ)を受信するとともに、受信したコンテンツを信号処理部114に出力する。
【0027】
HDD部112は、ハードディスクなどを含み、チューナ111が受信したコンテンツなどを記憶するとともに、記憶したコンテンツを信号処理部114に出力する。
【0028】
DVD部113は、光ピックアップなどを含み、チューナ111が受信したコンテンツなどをDVD(図示省略)に記録するとともに、DVDに記録されたコンテンツを読み取って信号処理部114に出力する。
【0029】
信号処理部114は、デコーダなどを含み、チューナ111、HDD部112、および、DVD部113から入力されたコンテンツに対して所定の処理を施す。そして、信号処理部114は、所定の処理が施された映像信号および音声信号をHDMI出力端子115および検出部117に出力する。
【0030】
HDMI出力端子115は、信号処理部114から入力される映像信号および音声信号をHDMIケーブル300のTMDSラインを介して液晶テレビ200に出力する。受信部116は、フォトダイオードなどを含み、リモコン102から出力されるリモコン信号を受信する。
【0031】
検出部117は、信号処理部114から入力される映像信号および音声信号に基づいて、コンテンツのハイライトシーンの検出を行う。なお、ハイライトシーンは、たとえば、スポーツ中継における得点シーンなどの利用者が注目するであろうと考えられるシーンであり、コンテンツの音声の盛り上がりなどに基づいて判断される。
【0032】
フロントマイコン118は、HDMIケーブル300のCECラインを介した制御信号(CECコマンド)のやりとりを制御する。具体的には、フロントマイコン118は、HDMI出力端子115からHDMIケーブル300のCECラインを介して制御信号を液晶テレビ200に出力する。また、フロントマイコン118は、液晶テレビ200からHDMI出力端子115に制御信号が入力された場合に、入力された制御信号に基づいて動作する。
【0033】
制御部119は、CPU、ROM、およびRAMなどを含み、レコーダ本体101の動作を制御する。リモコン102は、利用者からの操作指令を受け付ける操作ボタンや、操作指令に応じてリモコン信号を発信する発信部などを含んでいる。
【0034】
液晶テレビ200は、テレビ本体201と、テレビ本体201を遠隔操作するリモコン202とを含んでいる。
【0035】
テレビ本体201は、チューナ211と、信号処理部212と、HDMI入力端子213と、切替部214と、映像処理部215と、OSD(On-Screen Display)部216と、表示部217と、音声処理部218と、音声出力部219と、受信部220と、フロントマイコン221と、制御部222とを含んでおり、これらはバス201aを介して接続されている。なお、チューナ211は、本発明の「第2受信部」の一例であり、HDMI入力端子213は、本発明の「入力部」の一例である。
【0036】
チューナ211には、アンテナ(図示省略)が接続されており、チューナ211は、地上デジタル放送などのテレビジョン放送(コンテンツ)を受信するとともに、受信したコンテンツを信号処理部212に出力する。
【0037】
信号処理部212は、デコーダなどを含み、チューナ211から入力されたコンテンツに対して所定の処理を施す。そして、信号処理部212は、所定の処理が施された映像信号および音声信号を切替部214に出力する。
【0038】
HDMI入力端子213には、DVDレコーダ100からHDMIケーブル300のTMDSラインを介して映像信号および音声信号が入力される。そして、HDMI入力端子213は、入力された映像信号および音声信号を切替部214に出力する。
【0039】
切替部214は、表示部217および音声出力部219に出力される信号を切り替えるために設けられている。具体的には、切替部214は、「テレビ表示」に設定されているときには、信号処理部212から入力される映像信号を映像処理部215に出力するとともに、信号処理部212から入力される音声信号を音声処理部218に出力する。また、切替部214は、「外部入力」に設定されているときには、HDMI入力端子213から入力される映像信号を映像処理部215に出力するとともに、HDMI入力端子213から入力される音声信号を音声処理部218に出力する。
【0040】
映像処理部215は、スケーリング回路などを含み、切替部214から入力された映像信号に対して所定の処理を施す。そして、映像処理部215は、所定の処理が施された映像信号を表示部217に出力する。OSD部216は、OSD信号を生成するとともに、生成したOSD信号を映像処理部215から出力される映像信号に重畳して表示部217に出力する。
【0041】
表示部217は、液晶パネルやバックライトなどを含み、映像処理部215から入力される映像信号およびOSD部216から入力されるOSD信号に基づいて映像を表示する。
【0042】
音声処理部218は、アンプなどを含み、切替部214から入力された音声信号に対して所定の処理を施す。そして、音声処理部218は、所定の処理が施された音声信号を音声出力部219に出力する。音声出力部219は、スピーカなどを含み、音声処理部218から入力される音声信号に基づいて音声を再生する。受信部220は、フォトダイオードなどを含み、リモコン202から出力されるリモコン信号を受信する。
【0043】
フロントマイコン221は、HDMIケーブル300のCECラインを介した制御信号のやりとりを制御する。具体的には、フロントマイコン221は、HDMI入力端子213からHDMIケーブル300のCECラインを介して制御信号をDVDレコーダ100に出力する。また、フロントマイコン221は、DVDレコーダ100からHDMI入力端子213に制御信号が入力された場合に、入力された制御信号に基づいて動作する。
【0044】
制御部222は、CPU、ROM、およびRAMなどを含み、テレビ本体201の動作を制御する。リモコン202は、利用者からの操作指令を受け付ける操作ボタンや、操作指令に応じてリモコン信号を発信する発信部などを含んでいる。
【0045】
次に、図1および図2を参照して、本実施形態による表示システム500の動作について説明する。なお、以下の動作説明では、「コンテンツA」および「コンテンツB」が同時に放送されるときに、液晶テレビ200の表示部217に「コンテンツA」を表示させながら、いわゆる裏番組である「コンテンツB」のハイライトシーンの発生を監視する場合について説明する。また、このフローチャートにおいて、DVDレコーダ100および液晶テレビ200の各ステップは、それぞれ、制御部119および222により実行される。
【0046】
まず、DVDレコーダ100では、図2のステップS1において、裏番組である「コンテンツB」のハイライトシーンの発生の監視が設定されたか否かが判断される。なお、監視設定は、たとえば、利用者がリモコン102を操作することにより表示される電子番組表を用いて行われる。そして、ハイライトシーンの監視が設定されたと判断された場合には、ステップS2に移る。その一方、ハイライトシーンの監視が設定されていないと判断された場合には、ステップS1が繰り返し行われる。
【0047】
次に、ステップS2において、監視が設定された「コンテンツB」の放送が開始されたか否かが判断される。「コンテンツB」の放送が開始されていないと判断された場合には、ステップS2が繰り返し行われる。すなわち、DVDレコーダ100は、「コンテンツB」の放送が開始されるまで待機する。そして、「コンテンツB」の放送が開始されたと判断された場合には、ステップS3に移る。
【0048】
次に、ステップS3において、チューナ111により、監視が設定された「コンテンツB」の受信が開始される。これにより、「コンテンツB」は、信号処理部114を介して検出部117に入力されるとともに、信号処理部114を介してHDMI出力端子115から液晶テレビ200に出力される。なお、このとき、液晶テレビ200では、「コンテンツB」と同時に放送される「コンテンツA」がチューナ211により受信される。
【0049】
次に、ステップS4において、液晶テレビ200の表示部217が外部入力(DVDレコーダ100の出力)を表示しているか否かが判断される。なお、液晶テレビ200が外部入力を表示しているか否かは、たとえば、フロントマイコン118により、HDMIケーブル300のCECラインを介して液晶テレビ200と制御信号をやりとりすることによって判断される。そして、液晶テレビ200が外部入力を表示していないと判断された場合、すなわち、液晶テレビ200がチューナ211により受信される「コンテンツA」を表示していると判断された場合には、ステップS5に移る。その一方、液晶テレビ200が外部入力を表示していると判断された場合には、ステップS7に移る。
【0050】
次に、ステップS5において、検出部117により、監視が設定された「コンテンツB」のハイライトシーンを検出したか否かが判断される。そして、ハイライトシーンを検出したと判断された場合には、ステップS6に移る。その一方、ハイライトシーンを検出していないと判断された場合には、ステップS7に移る。
【0051】
次に、ステップS6において、フロントマイコン118により、HDMI出力端子115から液晶テレビ200に制御信号が出力される。この制御信号は、液晶テレビ200の表示を外部入力(DVDレコーダ100の出力)に切り替えるCECコマンドである。すなわち、この制御信号は、液晶テレビ200の表示部217に表示されるコンテンツを、チューナ211により受信される「コンテンツA」からHDMI入力端子213に入力される「コンテンツB」に切り替えるための制御信号である。DVDレコーダ100では、その後、ステップS7に移る。
【0052】
そして、液晶テレビ200では、ステップS11において、フロントマイコン221により、HDMI入力端子213に制御信号が入力されたか否かが判断される。制御信号が入力されていないと判断された場合には、ステップS11が繰り返し行われる。すなわち、液晶テレビ200は、制御信号が入力されるまで待機する。そして、制御信号が入力されたと判断された場合には、ステップS12に移る。
【0053】
次に、ステップS12において、切替部214により、表示部217に表示されるコンテンツが、チューナ211により受信される「コンテンツA」からHDMI入力端子213に入力される「コンテンツB」に切り替えられる。その後、ステップS11に戻り、液晶テレビ200では上記した動作が繰り返し行われる。
【0054】
DVDレコーダ100では、ステップS7において、監視が設定された「コンテンツB」の放送が終了されたか否かが判断される。そして、「コンテンツB」の放送が終了されていないと判断された場合には、ステップS4に戻る。その一方、「コンテンツB」の放送が終了されたと判断された場合には、裏番組である「コンテンツB」のハイライトシーンの発生を監視する動作が終了する。
【0055】
本実施形態では、上記のように、液晶テレビ200のチューナ211により受信した「コンテンツA」を表示部217に表示させながら、DVDレコーダ100のチューナ111により受信した「コンテンツB」のハイライトシーンを検出部117により検出することによって、DVDレコーダ100に複数のチューナを設ける必要がないので、部品点数が増加するのを抑制しながら、裏番組(コンテンツB)のハイライトシーンの発生を監視することができる。
【0056】
そして、検出部117により裏番組(コンテンツB)のハイライトシーンが検出された場合に、DVDレコーダ100から液晶テレビ200に制御信号を出力するとともに、液晶テレビ200に制御信号が入力された場合に、切替部214により表示部217に表示されるコンテンツをHDMI入力端子213に入力される「コンテンツB」に切り替えることによって、利用者が裏番組(コンテンツB)のハイライトシーンを視聴することができる。
【0057】
また、本実施形態では、「コンテンツB」の放送が終了されるまで、液晶テレビ200が外部入力を表示していない場合に、「コンテンツB」のハイライトシーンの発生を監視することによって、たとえば、「コンテンツB」のハイライトシーンが検出されることにより、液晶テレビ200の表示が外部入力に切り替えられた後、ハイライトシーンが終了したことにより、利用者がチューナ211が受信する「コンテンツA」の視聴を再開した場合にも、引き続き「コンテンツB」のハイライトシーンの発生を監視することができる。
【0058】
本発明は、上述した以外にも種々の実施形態を採用することができる。たとえば、上記実施形態では、再生装置の一例であるDVDレコーダ100に本発明を適用する例を示したが、これに限らず、ビデオデッキなどのその他の再生装置に本発明を適用してもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、表示装置の一例として液晶テレビ200を示したが、これに限らず、表示装置としてプラズマテレビを用いてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、ステップS6において、HDMI出力端子115から液晶テレビ200の表示を外部入力に切り替えるCECコマンドを出力する例を示したが、これに限らず、HDMI出力端子115から液晶テレビ200のチャンネルを「コンテンツB」に切り替えるCECコマンドを出力するようにしてもよい。この場合には、ステップS12において、液晶テレビ200のチューナ211が受信するコンテンツを「コンテンツA」から「コンテンツB」に切り替える。また、ステップS4において、液晶テレビ200が「コンテンツB」を表示しているか否かを判断する。
【0061】
また、ステップS6において、HDMI出力端子115からハイライトシーンが検出されたことを通知する画面を液晶テレビ200に表示させるCECコマンドを出力するようにしてもよい。この場合には、ステップS12において、チューナ211が受信する「コンテンツA」が表示部217に表示されている状態で、裏番組である「コンテンツB」においてハイライトシーンが発生したことを通知する画面W(図3参照)をOSD部216により表示部217に表示する。また、ステップS4において、液晶テレビ200が「コンテンツB」を表示しているか否かを判断する。このように構成すれば、「コンテンツA」の表示が中止されることなく、利用者が裏番組(コンテンツB)においてハイライトシーンが発生したことを知ることができる。したがって、利用者は、「コンテンツA」の視聴を継続するか、「コンテンツA」の視聴を中止して「コンテンツB」のハイライトシーンを視聴するかを選択することができる。
【0062】
また、上記実施形態では、「コンテンツB」の放送が開始される前に、ハイライトシーンの監視設定がされる例を示したが、これに限らず、「コンテンツB」が放送されているときに、ハイライトシーンの監視設定がされてもよい。
【0063】
また、上記実施形態では、液晶テレビ200に「コンテンツA」を表示させながら、「コンテンツB」のハイライトシーンの発生を監視する例を示したが、これに限らず、液晶テレビ200の電源がオフ状態のときに、「コンテンツB」のハイライトシーンの発生を監視するようにしてもよい。この場合には、「コンテンツB」のハイライトシーンが検出された場合に、HDMI出力端子115から、液晶テレビ200の電源をオン状態にするとともに、外部入力に切り替える制御信号を出力する。
【0064】
また、上記実施形態では、1つの裏番組のハイライトシーンを監視する例を示したが、これに限らず、複数の裏番組のハイライトシーンを監視するようにしてもよい。たとえば、「コンテンツA」の裏番組として「コンテンツB」、「コンテンツC」および「コンテンツD」が放送される場合には、チューナ111が受信するコンテンツを「コンテンツB」、「コンテンツC」および「コンテンツD」の順に、所定の時間間隔毎に切り替えることにより、「コンテンツB」、「コンテンツC」および「コンテンツD」のハイライトシーンを所定の時間間隔毎に監視するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0065】
100 DVDレコーダ(再生装置)
111 チューナ(第1受信部)
115 HDMI出力端子(出力部)
117 検出部
200 液晶テレビ(表示装置)
211 チューナ(第2受信部)
213 HDMI入力端子(入力部)
214 切替部
217 表示部
500 表示システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを再生する再生装置と、前記再生装置により再生されるコンテンツの映像を表示する表示装置と、を備えた表示システムにおいて、
前記再生装置は、
コンテンツを受信する第1受信部と、
前記第1受信部により受信したコンテンツを前記表示装置に出力する出力部と、
前記第1受信部により受信したコンテンツのハイライトシーンを検出する検出部とを含み、
前記表示装置は、
コンテンツを受信する第2受信部と、
前記再生装置からコンテンツが入力される入力部と、
前記第2受信部により受信したコンテンツ、または、前記入力部に入力されるコンテンツの映像を表示する表示部と、
前記表示部に表示されるコンテンツを切り替える切替部とを含み、
前記再生装置は、前記検出部によりコンテンツのハイライトシーンを検出した場合に、前記出力部により前記表示装置に制御信号を出力する、ことを特徴とする表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の表示システムにおいて、
前記表示装置は、前記第2受信部により受信したコンテンツの映像が前記表示部に表示されている際に、前記制御信号が前記入力部に入力された場合に、前記切替部により、前記表示部に表示されるコンテンツを、前記第2受信部により受信したコンテンツから前記入力部に入力されるコンテンツに切り替える、ことを特徴とする表示システム。
【請求項3】
請求項1に記載の表示システムにおいて、
前記表示装置は、前記第2受信部により受信したコンテンツの映像が前記表示部に表示されている際に、前記制御信号が前記入力部に入力された場合に、ハイライトシーンが検出されたことを通知する画面を前記表示部に表示する、ことを特徴とする表示システム。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の表示システムにおいて、
前記再生装置の出力部は、HDMI出力端子を含み、
前記表示装置の入力部は、HDMI入力端子を含む、ことを特徴とする表示システム。
【請求項5】
コンテンツを再生する再生装置において、
コンテンツを受信する第1受信部と、
前記第1受信部により受信したコンテンツを表示装置に出力する出力部と、
前記第1受信部により受信したコンテンツのハイライトシーンを検出する検出部とを備え、
前記出力部は、前記検出部によりコンテンツのハイライトシーンを検出した場合に、前記表示装置に制御信号を出力する、ことを特徴とする再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−273002(P2010−273002A)
【公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−121569(P2009−121569)
【出願日】平成21年5月20日(2009.5.20)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】