説明

表示位置決定装置、表示位置決定方法及びコンピュータプログラム

【課題】メッシュ構成のネットワーク表示において伝送装置の位置を自動配置する際の従来の問題点を解消する。
【解決手段】通信ネットワークNT3、NT4が表示される所定の表示画面6中における各伝送装置4の表示位置を決定する表示位置決定装置2は、伝送装置4同士の接続関係を記憶する接続関係データの中から当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定する隣接装置決定部41と、表示画面6上における各伝送装置4の表示位置を記憶する表示位置データの中から隣接装置決定部41により決定された隣接装置の各々の表示位置を取得する表示位置取得部42と、表示位置取得部により取得された各々の表示位置の中間位置を伝送装置の表示位置として決定する表示位置決定部43と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータなどの表示画面に通信ネットワークの構成を表示する際の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークのバックボーンを構成する伝送システムは、通信ネットワークシステムを構成する伝送装置と、これらの伝送装置を含むネットワーク構成要素(NE: Network Element)を監視及び制御する監視制御装置(NE-OpS: NE Opetations System)とを含む。
OpSと接続されるNEには、NE−OpSサーバと専用線などの通信回線を経由して接続される装置(GNE: Gateway NE)と、GNE経由で伝送装置の主信号に含まれるDCC(Data Communication Channel)を経由して接続される装置(RNE: Remote NE)とが含まれる。従来の伝送システムは、提供するサービスに応じて図1の(A)に示すリニア構成や図1の(B)に示すリング構成によりネットワークを構成していた。
【0003】
リニア構成は、直線的に伝送装置NE1〜NE4を接続したネットワークの両端にGNEを配置し、NE−OpSサーバから2つのGNE経由で接続することによって、途中の接続が1箇所で切断された場合にも、全ての伝送装置がどちらか一方の端のGNEから監視及び制御されることが可能なネットワーク構成である。
リング構成は、リング状に伝送装置NE1〜NE4を接続することによって、冗長化を図ったネットワーク構成である。
【0004】
近年、加入者線のブロードバンド化とIPサービスの増加により、キャリアネットワークのトラフィック量が急激に増加している。この状況に対応すべく、ネットワークのバックボーンを形成する伝送システムにおいても伝送装置の大容量化を図ってきたが、上記のリニア構成やリング構成のネットワークでは限界があった。このため、より効率的なネットワーク管理を行うためにメッシュ構成のネットワークの運用が近年求められている。メッシュ構成ネットワークでは、リニア構成ネットワークやリング構成ネットワークと違い、1つの伝送装置は、隣接する3つ以上の伝送装置と接続することが可能となる。
【0005】
OpSにおいて、ユーザインタフェースの表示画面上にネットワーク構成を表示する場合、ネットワークを構成する伝送装置を表示画面上の何れの位置に表示するかを決定する必要がある。リニア構成及びリング構成のネットワークを表示する場合には、各伝送装置が直列、またはリング状に接続されているため、各装置間の間隔が均等になるように自動配置すれば十分であった。
【0006】
図2の(A)はリニア構成のネットワークを表示する際の伝送装置の配置例を示す図である。本配置例では、最大16台の伝送装置を表示する位置P1〜P16が予め用意され、これらの位置P1〜P16に4台の伝送装置NE1〜NE4をできるだけ等間隔に配置する。
図2の(B)はリング構成のネットワークを表示する際の伝送装置の配置例を示す図である。本配置例では、最大8台の伝送装置を表示する位置P1〜P8が予め用意され、これらの位置P1〜P8に4台の伝送装置NE1〜NE4をできるだけ等間隔に配置する。
【0007】
これに対して、メッシュ構成のネットワークでは、1つの装置が3つ以上の装置へ接続されることがあり、直列的な接続関係でネットワークを表現することができない。このため上記のような等間隔な伝送装置の配置による自動配置方法が使用できず、各伝送装置の多次元的な位置情報を用いることが必要となる。
【0008】
なお、下記特許文献1には、ノードA、B、Cと、ノード間を結ぶアークp、q、rとを有するネットワーク図形を描画するための情報を記憶するメモリが、ノードの位置情報と、アークの始点及び終点の位置情報と、アークがその始点及び終点で接するノードを特定する識別子と、を有するネットワーク図形半自動編集装置が開示されている。
【0009】
【特許文献1】特開平6−176162号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
複数の伝送装置と、伝送装置間を接続する伝送路とを表示して、ネットワークの全体構成を表示するとき、ネットワークがリニア構成、またはリング構成である場合に比べ、ネットワークがメッシュ構成の場合は、伝送装置の表示における配置の自由度が大きく、簡単なアルゴリズムで自動的にネットワーク構成を表示する方法が必要である。
【0011】
また、ネットワーク表示画面における伝送装置の表示位置として、その伝送装置が収容される局舎の位置情報すなわち所在地の位置情報を用い、伝送装置の表示位置を所在地の位置情報に関連付けられて決定することが考えられる。
この場合、1つの局舎内に複数の伝送装置が設置されていた場合に、所在地の位置情報のみに基づいて伝送装置の表示位置を決定すると、これらの伝送装置が表示画面上の同一位置に重なって表示されてしまい、これら複数の伝送装置とその接続関係を正しく表示できない場合がある。
【0012】
開示のシステム及び方法は、メッシュ構成のネットワークを表示する際の上述の問題点を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
開示の装置、方法及びプログラムは、通信ネットワークを構成する伝送装置同士の接続関係を記憶する接続関係データの中から、当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定し、通信ネットワークを表示する所定の表示画面上における各伝送装置の表示位置を記憶する表示位置データの中から、隣接装置の各々の隣接装置の表示位置を取得する表示位置取得し、取得された各々の表示位置の中間位置を伝送装置の表示位置として決定する。
【0014】
また、開示の装置、方法及びプログラムは、各伝送装置が設置される所在地の候補の各々について各所在地の表示画面上の位置を示す位置情報がそれぞれ登録された所在地情報データの中から、表示位置決定部が決定した当該伝送装置の表示位置に最も近い所在地を検索し、この所在地の位置に伝送装置の表示位置を再配置する。
【0015】
さらに、開示の装置、方法及びプログラムは、隣接装置の位置の中間値に基づき決定された伝送装置の表示位置と伝送装置について検索された所在地の位置との間の距離が所定値よりも大きいとき、各住所について表示画面上の位置を示す位置情報が登録された住所情報データの中から、伝送装置の表示位置に最も近い住所を検索し、この住所の位置情報と同じ位置情報を有する新たな所在地データを所在地情報データに登録し、新たに登録された所在地データの位置に伝送装置の表示位置を再配置する。
【0016】
またさらに、開示の装置、方法及びプログラムは、同一位置に再配置された複数の前記伝送装置のそれぞれについて、該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置であって前記同一位置に配置されていないものとの間の表示位置の座標値の差の合計値を決定し、各伝送装置について決定したそれぞれの合計値に応じて、伝送装置の表示位置を、上記の同一位置に設けられた複数のマス目の位置のいずれかになるように調整する。
【発明の効果】
【0017】
ネットワークを構成する伝送装置について、表示位置を自動的に決定する手段が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、添付する図面を参照して実施例を説明する。図3は、開示のオペレーションシステム(OpS)の全体構成を表示対象となるネットワークを含めて示す図である。OpS1は、伝送ネットワークNT3及びNT4を構成する伝送装置(NE)4を制御するNE−OpSサーバ2(以下、単に「サーバ」と記す)と、伝送装置4に関する情報を管理するデータベース(DB)5と、サーバ2へのインタフェースを保守要員に与えるOpSクライアントであるヒューマンマシンインタフェース(HMI)6と、サーバ2とヒューマンマシンインタフェース6とを接続するデータ通信ネットワークNT1と、サーバ2と伝送ネットワークNT3及びNT4内のゲートウエイネットワーク構成要素とを接続するデータ通信ネットワークNT2を備える。
ここで、伝送ネットワークNT3及びNT4はOpSの表示対象となるネットワークである。
【0019】
データベース5は、伝送ネットワークNT3及びNT4を構成する伝送装置4に関する情報を管理するため、装置情報データと、所在地情報データと、住所情報データを記憶する。
サーバ2及び/又はヒューマンマシンインタフェース6は、伝送ネットワークNT3及びNT4を保守する保守要員に対し、サーバ2及び/又はヒューマンマシンインタフェース6に接続されたディスプレイ装置に、伝送ネットワークNT3及びNT4に関するネットワーク図を表示する。サーバ2及び/又はヒューマンマシンインタフェース6に接続されたディスプレイ装置上に表示するネットワーク図を、以下簡単に「ネットワーク図」と記す。サーバ2及び/又はヒューマンマシンインタフェース6は、ネットワーク図を表示する際に、データベース5内の装置情報データに含まれる各伝送装置4の座標値(X座標、Y座標)を読み出して、各伝送装置4の配置位置を決定する。このためサーバ2は、各伝送装置4をデータベース5に登録するとき、伝送装置4の表示位置を決定して装置情報データに登録する。
【0020】
図4は、データベース5に記憶される装置情報データのデータ構造を示す図である。本実施例の装置情報データは、「装置ID」カラム、「装置名」カラム、「所在地ID」カラム、「隣接装置ID」カラム、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムを有する。
「装置ID」カラムには各伝送装置の識別子が格納され、「装置名」カラムにはユーザが設定可能な各伝送装置の名称が格納され、「所在地ID」カラムには伝送装置が設置される所在地に対して後述の所在地情報データ(図5)内で使用される所在地IDの値が格納され、「隣接装置ID」カラムには、隣接する伝送装置を示す装置IDの値が格納され、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムには、ネットワーク図における、該当する伝送装置の表示位置のX座標値及びY座標値が格納される。
なお本明細書において、上述の「隣接する伝送装置」の語は、伝送ネットワークNT3及びNT4において当該伝送装置にリンク(伝送路)により直接接続された伝送装置の意味で使用される。
【0021】
図5は、データベース5に記憶される所在地情報データのデータ構造を示す図である。本実施例の所在地情報データは、「所在地ID」カラム、「所在地名」カラム、「住所」カラム、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムを有する。
「所在地ID」カラムには、各所在地の識別子が格納され、「所在地名」カラムにはユーザが設定可能な所在地の名称(例えばxxビルなど)が格納され、「住所」カラムには所在地が存在する住所が格納され、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムには、所在地に対応するネットワーク図上の表示位置のX座標値及びY座標値が格納される。
【0022】
図6は、データベース5に記憶される住所情報データのデータ構造を示す図である。本実施例の住所情報データは、「住所」カラム、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムを有する。「住所」カラムには各住所が格納され、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムには住所に対応するネットワーク図上の表示位置のX座標値及びY座標値が格納される。
【0023】
図7は、開示のサーバ2のハードウエア構成を示す図である。サーバ2は、CPU21と、メモリ22と、オペレーディングシステム(OS)28やプログラムを記憶するためのハードディスクドライブ23、キーボードやマウスなどの入力機器24、ディスプレイ装置などの出力機器25、プログラムやOSのインストール及びデータの入出力のためのドライブ装置26、データベース5やネットワークNT1及びNT2との接続のための通信ネットワーク27を備えて構成される。
ハードディスクドライブ23には、サーバ2により実行され、ネットワーク図上における各伝送装置の表示位置を決定する処理を、サーバ2に実行させるネットワーク図登録処理プログラム29がインストールされている。
【0024】
図8は、サーバ2の機能ブロック図である。サーバ2がネットワーク図登録処理プログラム29を実行することによって、ネットワーク登録処理部30に示す各機能が実行される。
ネットワーク登録処理部30は、図2の(A)及び図2の(B)を参照して説明した、リニア構成ネットワーク及びリング構成ネットワーク用のネットワーク図における各伝送装置4の配置を決定するリニア配置処理部31及びリング配置処理部32と、メッシュ配置ネットワーク用のネットワーク図における各伝送装置4の配置を決定するメッシュ配置処理部33とを備える。
【0025】
メッシュ配置処理部33は、中間位置決定部40と、所在地決定部50と、再配置部60と、住所決定部70と、位置情報調整部80とを備える。
中間位置決定部40は、ネットワーク図内の表示位置を決定すべき伝送装置4(以下、「対象装置」と記す)の隣接装置のそれぞれの表示位置の中間位置を、対象装置の表示位置として決定する。
【0026】
中間位置決定部40は、装置情報データに含まれる対象装置に関するレコードの中から、対象装置と隣接装置との接続関係を示す「隣接装置ID」カラムのデータを参照して各隣接装置を決定する隣接装置決定部41と、決定された隣接装置の装置IDに基づいて、装置情報データに含まれる各隣接装置に関するレコード中の「X座標」カラム及び「Y座標」カラムのデータをそれぞれ参照して各隣接装置の表示位置の座標値を取得する表示位置取得部42と、表示位置取得部42により取得された各隣接装置の表示位置の中間位置を算出し、対象装置の表示位置として決定する表示位置決定部43を備える。
【0027】
所在地決定部50は、所在地情報データの中から、中間位置決定部40により決定された対象装置の表示位置に最も近い座標データが「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに保持されている所在地を検索する所在地検索部51を備える。
【0028】
住所決定部70は、中間位置決定部40により決定された対象装置の表示位置と、この対象装置について所在地決定部50により検索された所在地の座標との間の距離が所定の閾値よりも大きいとき、住所情報データの中から、中間位置決定部40により決定された対象装置の表示位置に最も近い座標データが「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに保持されている住所を検索する住所検索部71と、住所検索部71により検索された住所情報を有する所在地に関するレコードを、所在地情報データに新たに登録する所在地データ登録部72と、を備える。
【0029】
再配置部60は、所在地検索51によって検索された所在地の「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに保持された座標データ、又は所在地データ登録部72により登録された所在地の「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに保持された座標データに、対象装置の表示位置を再配置する。
【0030】
位置情報調整部80は、再配置部60による処理によって、複数の対象装置がネットワーク図上の同一の表示位置に配置されたとき、これらの対象装置が重なって表示されないように表示位置を調整する。位置情報調整部80は、再配置部60により同一の表示位置に再配置された複数の対象装置のそれぞれについて、各隣接装置であって対象装置の表示位置に配置されていないものの表示位置と対象装置の表示位置との間の変位量の合計値を決定する変位量合計値決定部81と、各対象装置について決定したそれぞれの合計値に応じて、元の表示位置及びその代替位置とからなる複数の表示候補位置のいずれかに、各伝送装置の表示位置を分配する表示位置調整部82と、表示位置調整部82により同一の表示候補位置に複数の装置が配置されたとき競合関係を解消する競合処理部83と、を備える。
【0031】
図9は、伝送装置の表示位置決定方法の第1例を示すフローチャートである。現在、図10に示すように、伝送装置A、B、C、DがOpS1のネットワーク図Dに既に登録されている。ネットワーク図Dにおいて、伝送装置A、B、C、D間を接続するリンクはL1〜L4によって表示されている。いまネットワーク図Dに、伝送装置A、B、C、Dを隣接装置とする新たな伝送装置Eを登録する場合を考える。
図11は、データベース5に記憶される伝送装置A〜Eに関する装置情報データを示す図であり、図12は、データベース5に記憶される伝送装置A〜Dの所在地を示す所在地情報データを示す図である。
図11に示すように、この時点では、伝送装置Eの所在地IDは「不明」であり、ネットワーク図上の表示位置を示す座標はX座標、Y座標ともに未定であることを示す「−」となっている。
なお、伝送装置Eの隣接装置の情報は、伝送装置Eと各隣接装置とが接続されると例えば伝送装置間の監視情報の通信によって得ることができ、図11の例では、伝送装置Eは、装置ID1、2、3、4の各伝送装置が隣接していることを認識可能であり、この情報が装置情報データに反映されている。
【0032】
図9に示すステップS10において隣接装置決定部41は、装置情報データに記憶される対象装置Eに関するレコードの中から、対象装置と隣接装置との接続関係を示す「隣接装置ID」カラムのデータを参照して各隣接装置の装置IDを取得する。図11に示す装置情報データの例では、対象装置E(ID=10)の隣接装置A〜Dの装置ID=1、2、3及び4が取得される。
【0033】
ステップS11において表示位置取得部42は、装置情報データに記憶されている隣接装置A〜Dに関するそれぞれのレコードの中からX座標及びY座標を取得する。そして、ステップS12において表示位置決定部43は、これらの座標値の中間値をX座標及びY座標について算出して、これらの中間値を有する座標を、隣接装置A〜Dの表示位置の中間位置として決定する。
例えば表示位置決定部43は、隣接装置A〜Dに関するX座標の最大値と最小値との平均値をX座標の中間値として、隣接装置A〜Dに関するY座標の最大値と最小値との平均値をY座標の中間値として決定する。
図11の例の場合、隣接装置のX座標に関する最大値は装置Dの700であり、最小値は装置Bの260であるから、X座標の中間値として(700+260)/2=480を算出し、決定する。
また、隣接装置のY座標に関する最大値は装置Aの800であり最小値は装置Cの310であるから、Y座標の中間値を(800+310)/2=555を算出し、決定する。
そしてこれらX座標の中間値480及びY座標の中間値555をそれぞれX座標及びY座標として有する位置を、隣接装置A〜Dの表示位置の中間位置として決定する。
なお表示位置取得部42は、隣接装置A〜Dの表示位置の重心を中間位置として決定してもよい。
一例としては、隣接装置の数をNとしたとき、隣接装置の座標それぞれを合計してNで除算してその商を四捨五入して対象装置のX座標とし、隣接装置のY座標それぞれを合計してNで除算してその商を四捨五入して対象装置のY座標とする方法がある。
【0034】
ステップS13において表示位置決定部43は、ステップS12で決定した中間位置(X480、Y=555)を、伝送装置Eの表示位置として装置情報データに登録する。
そして、ステップS14で、メッシュ配置処理部33は、装置情報データをヒューマンマシンインタフェース6に送信することにより、ネットワーク図を表示させる。
図13は、図9の処理により対象装置Eの表示位置が決定されるネットワーク図であり、図14は、図9の処理により対象装置Eに関するデータが変更された装置情報データを示す図である。
図13に示すように、伝送装置Eは、X座標480、Y座標555を中心とした位置にその装置を示す図形が表示されている。
また、図14に示すように、装置情報データの対象装置E、すなわち装置ID=10のX座標として480、Y座標として555が登録されている。
このように、本実施例によれば、メッシュ構成のネットワーク図表示において、たとえば、その所在地が未定である伝送装置が追加された場合でも、対象装置の隣接装置の表示位置情報に基づいて自動的に対象装置の表示位置を決定することができる。
【0035】
図15は、伝送装置の表示位置決定方法の第2例を示すフローチャートである。本例では、中間位置決定部40が対象装置Eの表示位置として決定した座標に近い座標(所在地)が、データベース5の所在地情報データベースに登録されているか否かを検索し、登録されている場合にはその座標(所在地)に対応するネットワーク図上の位置を、対象装置Eの表示位置として登録する。
【0036】
ステップS20では、図9に示すS10〜S12と同様にして中間位置決定部40が隣接装置の表示位置の座標値の中間位置P1(X=480、Y=555)を決定する。
ステップS21において所在地検索部51は、データベース5内に記憶された所在地情報データから、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに記憶された位置が中間位置P1に最も近い所在地を検索する。
【0037】
例えば、所在地検索部51は、中間位置P1のX座標値及びY座標値をそれぞれX1及びY1とし、所在地のX座標及びY座標値をX2及びY2とするとき、中間位置P1と所在地との間の距離をZ=|X1−X2|+|Y1−Y2|により計算し、かかる距離が最も短い所在地を検索する。
図16は、図13に示す伝送装置Eに近い所在地データを含む所在地情報データを示す図である。図16に示す例では、所在地ID=100として登録されているX座標=520及びY座標=625を有する「岐阜ビル」が中間位置P1に最も近い所在地として検索されたこととする。また検索された所在地の位置(X座標=520,Y座標=625)を位置P2と示す。
【0038】
ステップS22においてメッシュ配置処理部33は、検索された所在地の位置P2と中間位置P1との間の距離が所定の閾値Thよりも小さいか否かを判定する。位置P2とP1の間の距離が閾値Thよりも小さくない場合、メッシュ配置処理部33は、ステップS23にて、ヒューマンマシンインタフェース6にその旨を表示してユーザの指示を受け付ける。検索された所在地の位置P2を対象装置Eの表示位置として使用することをユーザが許可しない場合には、ステップS24において、図9に示すステップS13と同様に中間位置P1を対象装置Eの表示位置として登録する。
【0039】
ステップS22の判定において位置P2と中間位置P1との間の距離が所定の閾値Thよりも小さい場合、又はステップS23の判定においてユーザが位置P2を対象装置Eの表示位置として使用することを許可した場合には、ステップS25においてメッシュ配置処理部33は、所在地検索部51により検索された所在地が複数あるか否かを判定する。
所在地検索部51により検索された所在地が複数ある場合には、ステップS26においてヒューマンマシンインタフェース6にその旨を表示してユーザの指示を受け付ける。検索された所在地の位置P2を対象装置Eの表示位置として使用することをユーザが許可しない場合には、ステップS24において中間位置P1を対象装置Eの表示位置として登録する。
【0040】
ステップS25の判定において所在地検索部51により検索された所在地が単数である場合には、ステップS27において再配置部60は、対象装置Eの表示位置を、検索された所在地の位置P2(X座標=520、Y座標=625)へ再配置する。また、装置情報データ中の対象装置Eに関するレコードの「所在地ID」カラムの値を、検索された所在地の所在地IDの値(100)へ変更する。図17は、図15の処理により変更された装置情報データを示す図である。
またステップS26の判定において所在地の位置P2を対象装置Eの表示位置として使用することをユーザが許可した場合には、ステップS27において、再配置部60は、検索された複数の所在地のいずれかの位置P2を対象装置Eの表示位置として登録する。
ステップS28においてメッシュ配置処理部33は、装置情報データをヒューマンマシンインタフェース6に送信することにより、ネットワーク図を表示させる。図18は、図15の処理により伝送装置Eの表示位置が再配置されるネットワーク図である。
本実施例によれば、対象装置の隣接装置の表示位置から算出した対象装置の表示位置(座標)から、近傍の登録された所在地(座標)を検索する。そして、ネットワーク運用管理者は、所在地が未定である対象装置の表示位置の決定において、隣接装置の表示位置から決定された中間位置と、登録された所在地に対応する位置と、から対象装置の表示位置(座標)を選択可能となる効果がある。
【0041】
図19は、伝送装置の表示位置決定方法の第3例を示すフローチャートである。本例では、中間位置決定部40が対象装置Eの表示位置として決定した座標に近い住所が、データベース5の住所データベースに登録されているか否かを検索し、登録されている場合にはその住所に対応するネットワーク図上の位置を、対象装置Eの表示位置として登録する。
【0042】
ステップS30では、図9に示すS10〜S12と同様にして中間位置決定部40が隣接装置の表示位置の座標値の中間位置P1(X=480、Y=555)を決定する。
ステップS31において所在地検索部51は、データベース5内に記憶された所在地情報データから、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに記憶された位置が中間位置P1に最も近い所在地を検索する。ここでは図16に示す所在地情報データの所在地ID=100のレコードに記録される「岐阜ビル」が検索されたものと仮定する。
【0043】
ステップS32においてメッシュ配置処理部33は、検索された所在地の位置P2と中間位置P1との間の距離が所定の閾値Thよりも小さいか否かを判定する。位置P2とP1の間の距離が閾値Thよりも小さい場合、ステップS34においてメッシュ配置処理部33は、所在地検索部51により検索された所在地が複数あるか否かを判定する。所在地検索部51により検索された所在地が複数ある場合には、ステップS35においてヒューマンマシンインタフェース6にその旨を表示してユーザの指示を受け付ける。
【0044】
ステップS34の判定において所在地検索部51により検索された所在地が単数である場合、又はステップS35の判定において検索された所在地の位置P2を対象装置Eの表示位置として使用することをユーザが許可した場合には、図15に示すステップS27と同様にして、再配置部60は、検索された所在地の位置P2を対象装置Eの表示位置として登録する。
【0045】
ステップS32の判定において、所在地の位置P2と中間位置P1との間の距離が所定の閾値Thよりも小さくないとき、メッシュ配置処理部33は、ステップS37にて、ヒューマンマシンインタフェース6にその旨を表示してユーザの指示を受け付ける。位置P2を対象装置Eの表示位置として使用することをユーザが許可する場合には処理を上記ステップS34に移す。
【0046】
ステップS37又はステップS35の判定において、検索された所在地の位置P2を対象装置Eの表示位置として使用することをユーザが許可しない場合には、ステップS38において、図8に示す住所検索部71は、データベース5内に記憶された住所情報データから、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに記憶された位置が中間位置P1に最も近い住所を検索する。
【0047】
例えば、住所検索部71は、中間位置P1のX座標値及びY座標値をそれぞれX1及びY1とし、住所のX座標及びY座標値をX3及びY3とするとき、中間位置P1と所在地との間の距離をZ=|X1−X3|+|Y1−Y3|により計算し、かかる距離が最も短い住所を検索してよい。
図20は、図13に示す伝送装置Eに近い住所データを含む住所情報データを示す図である。図20に示す例では、X座標=480及びY座標=555を有する「愛知県名古屋市」が中間位置P1に最も近い住所として検索されたこととする。また検索された住所の位置(X座標=480,Y座標=555)を位置P3と示す。
【0048】
ステップS39において所在地データ登録部72は、住所検索部71が検索した住所「愛知県名古屋市」のレコードの「住所」カラム、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに記憶されているデータと同じ情報を有する新規のレコードを、所在地情報データに登録する。その際に所在地データ登録部72は、新規レコードの「所在地名」カラムに記憶する所在地の名称をユーザに問い合わせてもよい。
図21は、図19の処理により変更された所在地情報データを示す図である。図20に示す住所情報データの「愛知県名古屋市」のレコードの「住所」カラム、「X座標」カラム及び「Y座標」カラムに記憶されているデータと同じ情報を有する、ID=250のレコードが新たに登録されている。
【0049】
ステップS40において、再配置部60は、対象装置Eの表示位置を、追加された所在地の位置P3(ID=250、X座標=480、Y座標=555)へ再配置する。また、装置情報データ中の対象装置Eに関するレコードの「所在地ID」カラムの値を、検索された所在地の所在地IDの値(250)へ変更する。図22は、図19の処理により変更された装置情報データを示す図である。
ステップS41においてメッシュ配置処理部33は、装置情報データをヒューマンマシンインタフェース6に送信することにより、ネットワーク図を表示させる。図23は、図19の処理により伝送装置Eの表示位置が再配置されるネットワーク図である。
本実施例によれば、予め画面上の座標が登録された住所の座標の中から、対象装置の隣接装置の表示位置から算出した対象装置の表示位置(座標)の近傍にある住所の座標を検索する。そしてネットワーク管理者は、所在地が未定である対象装置の表示位置の決定において、隣接装置の表示位置から決定された中間位置と、登録された住所の座標とから、対象装置の表示位置を選択可能となる効果がある。
【0050】
以下に示す実施例では、同一位置に配置された複数の伝送装置のアイコンが重複して表示されないように表示位置を調整する方法を示す。
同じ所在地、例えば局舎に複数の伝送装置が存在するなどの理由によって、図15又は図19に示す処理の結果、ネットワーク図上の同一位置に複数の伝送装置が配置されることが生じる。図24は、同一位置に配置された複数、ここでは3台の伝送装置F、G及びHに関する情報を含む装置情報データを示す図であり、図25は、図24に示す伝送装置F〜Jの所在地を示す所在地情報データを示す図である。本例では伝送装置F、G及びHが同一の所在地(所在地ID=1の「福岡ビル」)にある結果、どの装置についても表示位置がX座標=440、Y座標100になっている。
同一位置に複数の伝送装置が配置されると、ネットワーク図にはこれらの伝送装置のアイコンが重なって表示され、これら伝送装置の識別が困難となる。また、同一表示位置の伝送装置間の接続関係(リンク)も識別が困難となる。
【0051】
まず、複数の伝送装置が配置された同一の表示位置(以下「元の表示位置」と示す)を中心とする代替表示位置を定め、元の表示位置と代替表示位置とからなる配置位置候補を決定する。図26の(A)は、配置位置候補の例を示す図であり、計9個の配置位置候補S1〜S9は、元の表示位置S1とその代替位置S2〜S9からなる。
【0052】
図26の(A)に示すように、代替表示位置のマス目S3、S2及びS9は、元の表示位置のマス目S1から−60ピクセルだけX座標方向に移動させたマス目であり、マス目S5〜S7は、マス目S1から+60ピクセルだけX座標方向に移動させたマス目である。
そして、マス目S3〜S5は、マス目S1から+75ピクセルだけY座標方向に移動させたマス目であり、マス目S7〜S9は、マス目S1から−75ピクセルだけY座標方向に移動させたマス目である。
ここで、伝送装置を示すアイコンとして、幅、高さのそれぞれが60ピクセルより小さいものを使用すれば、各代替位置にそれぞれアイコンを表示させてもその表示は重ならないことになる。
図24に示す装置情報データにおいて複数の伝送装置F〜Hが配置された位置について生成する配置位置候補S1〜S9の座標を図26の(B)に示す。なお、本例では3×3=9個の配置位置候補を使用したがこれは例示であって、配置位置候補の数及び配置方法は必要に応じて他の適切な数及び配置方法を使用できることは明らかである。
【0053】
次に、同一位置に配置された複数の伝送装置F、G及びHを、各配置位置候補S1〜S9のいずれかに配置する。伝送装置F、G及びHを配置する際には、これら伝送装置F、G及びHのうち、他の伝送装置I及びJと直接接続されない(すなわち伝送装置I及びJの隣接装置でない)装置を、各配置位置候補S1〜S9の中心の位置S1に配置する。
これは、伝送装置間に表示するリンクの交差が少なくなるためである。
この動作は、具体的には図24に示す装置情報データにおいて、同一位置に配置されている各伝送装置のエントリの隣接装置IDをそれぞれ検索する。すなわち、他の伝送装置、ここでは装置ID3、4、5以外の装置IDが隣接装置IDに含まれるか否かにより、他の伝送装置とのリンクがあるかないかを判定する。
【0054】
また、伝送装置F、G及びHのうちこれらの元の表示位置S1よりもX座標が大きい隣接装置と接続されている装置を、元の表示位置S1よりもX座標が大きいマス目S5〜S7に配置する。伝送装置F〜Hのうち元の表示位置S1よりもX座標が小さい隣接装置と接続されている装置を、元の表示位置S1よりもX座標が小さいマス目S3、S2及びS9に配置する。伝送装置F〜Hのうち元の表示位置S1よりもY座標が大きい隣接装置と接続されている装置を、元の表示位置S1よりもY座標が大きいマス目S3〜S5に配置する。伝送装置F〜Hのうち元の表示位置S1よりもY座標が小さい隣接装置と接続されている装置を、元の表示位置S1よりもY座標が小さいマス目S7〜S9に配置する。これはリンクの交差を少なくするためである。
この処理は、具体的には図24に示す装置情報データにおいて、各伝送装置F、G及びHのエントリについて、隣接装置IDをそれぞれ検索し、検索された隣接装置IDが示す各伝送装置のうち、これら伝送装置F、G及びHの表示位置S1と異なる位置に配置された隣接装置を選択する。そして、選択された各隣接装置の表示位置のそれぞれのX座標と表示位置S1のX座標との間の差の合計値を算出する。また選択された各隣接装置の表示位置のそれぞれのY座標と表示位置S1のY座標との間の差の合計値を算出する。そしてこれら合計値に従って各伝送装置をマス目S2〜S9のいずれに配置するかを決定する。
【0055】
このため、同一位置S1に再配置された複数の伝送装置F、G及びHのそれぞれについて、伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置であって、かつ同一位置S1に配置されていないものを特定する。例えば、伝送装置Hについては、その隣接装置F、G及びJのうち位置S1に配置されていない装置は装置Jであり、伝送装置Gについては、その隣接装置F、H及びIのうち位置S1に配置されていない装置は装置Iであり、伝送装置Fについては、その隣接装置のうち位置S1に配置されていない装置はない。
そして、複数の伝送装置F、G及びHのそれぞれと、これら装置についてそれぞれ特定した隣接装置との間の座標値の差をX座標方向及びY座標方向について決定し、ぞれぞれの差の合計値を指標値として決定する。複数の伝送装置F、G及びHのうちの各装置iについてそれぞれ特定された隣接装置をjで表すとすると、各装置iについての指標値は次式(1)で表される。
【0056】
【数1】

【0057】
例えば、装置GについてのX座標の指標値は900(装置IのX座標)−440=460となり、Y座標の指標値は365(装置IのY座標)−100=265となり、装置HについてのX座標の指標値は100(装置JのX座標)−440=−340となり、Y座標の指標値は900(装置JのY座標)−100=800となり、装置FについてのX座標及びY座標の指標値は0となる。
【0058】
一方で、各マス目S1〜S9に配置すべき装置の指標値の範囲を定める。図26の(C)は、各マス目S1〜S9に配置すべき装置の指標値の範囲を示す図である。そして各装置F、G及びHを、その指標値を含む範囲を有するマス目に配置する。
上記例では、装置Fはマス目S1に、装置Gはマス目S6に、装置Hはマス目S3に配置される。
【0059】
図27は、伝送装置の表示位置決定方法の第4例を示すフローチャートである。ステップS50において図8に示す中間位置決定部40、所在地決定部50、再配置部60及び住所決定部70により、図9、図15及び図19を参照して説明した処理と同様にして、各伝送装置の配置位置を決定する。
ステップS51において位置情報調整部80は、同一位置に配置された複数の伝送装置が存在するか否かを判定する。このような伝送装置がなければ処理を終了する。
ステップS52において表示位置調整部82は、ステップS51において検出した複数の伝送装置が配置された位置に対して、図26の(A)及び図26の(B)を参照して説明した配置位置候補S1〜S9を決定する。
【0060】
ステップS53〜S56に示すループは、ステップS51において検出した同一位置に配置された複数の伝送装置のそれぞれについて反復され、同一位置に配置された、最後の伝送装置の処理が終わるとループから抜け、ステップ57に移行する。ループ中で繰り返される1回の処理で対象とする装置を装置iと示す。
すると、同一位置に配置された伝送装置数をMとすると、このループに含まれる処理はi=1からMまでのM回の処理が行われる。
ステップS54及びS55では変位量合計値決定部81が各装置iについて上記式(1)に示す指標値を決定する。
ステップS57において表示位置調整部82は、そしてステップS51において検出した同一位置に配置された各装置を、その指標値を含む範囲を有する配置位置候補に配置するように、装置情報データベースを変更する。
【0061】
図28は、図27の処理により伝送装置F、G及びHが配置されたネットワーク図である。図29は、図27の処理により変更された装置情報データを示す図である。
本実施例によれば、図15又は図19に示す処理の結果、たとえば同一所在地に配置されている等の理由によって複数の伝送装置が同一の表示位置に配置されても、これらの伝送装置の表示位置の重なりを解消して、伝送装置の識別を容易にするという効果がある。
【0062】
図30は、図5に示す競合処理部83の構成例を示す図である。競合処理部83は、表示位置調整部82に示す処理によって、同一の配置位置候補に複数の装置が配置されたときに、これら複数の装置の間に優先順位を定めて優先順位の低い装置を他の配置位置候補に配置することにより、これら複数の装置間の競合を解消する。
競合処理部83は、仮配置記憶テーブル84と、インデックス変数操作部85と、ソート処理部86と、配置位置変更部87とを備える。
【0063】
仮配置記憶テーブル84は、表示位置調整部82が伝送装置を各配置位置候補に配置したとき、競合処理部83が複数の装置間の競合の解消処理を行う間、各配置位置候補への伝送状態の配置状態を記憶するテーブルである。図26の(A)を参照して説明した配置位置候補S1〜S9について構成される仮配置記憶テーブル84の例を以下に説明する。
2次元テーブルを有する仮配置記憶テーブル84の一つの次元である行番号で配置位置候補S1〜S9を表し、他方の次元である列番号によって各候補に配置された複数の装置を表すために、2次元配置されている配置位置候補S1〜S9間の順序を決定する。図31は、図26の(A)に示す各マス目の順序の決定例を説明する図であり、配置位置候補S1〜S9についてそれぞれ順序1〜9が割り当てられている。
【0064】
図32は、図30に示す仮配置記憶テーブル84のデータ構造を示す図である。仮配置記憶テーブル84は、配置位置候補であるマス目S1〜S9のそれぞれについて1つのレコード(行)を有し、各行には、そのマス目に配置されている装置の数を記憶する「登録装置数」カラムと、各マス目に配置されている装置の装置IDをマス目数と同じ台数分(9台)記憶する1次元配列を有するデータ構造を有する。
【0065】
図33及び図34は、同一の表示位置候補に複数の伝送装置が重なって配置された場合の処理を示すフローチャートである。
ステップS60において、表示位置調整部82が伝送装置を各マス目S1〜S9に配置したとき、各マス目S1〜S9における伝送装置の配置状態が仮配置記憶テーブル84に記憶される。表示位置調整部82により9台の伝送装置(装置ID=101〜109)が、マス目に配置された初期状態の例を図35の(A)に示す。本例では、装置ID=101〜103を有する3台の装置がマス目番号1のマス目S1に配置され、装置ID=104〜109を有する各装置がそれぞれマス目番号2〜7を有するマス目S2〜S7に配置された状態を示している。
【0066】
ステップS61においてインデックス変数操作部85が、インデックス変数iの値を「1」に初期化する。
ステップS62において、ソート処理部86は、仮配置記憶テーブル84内のi番目のマス目の行の「登録装置数」カラムに記憶される値を参照し、i番目のマス目に配置された装置数が2以上であるか否かを判定する。i番目のマス目に配置された装置数が1である場合には処理をステップS65に移す。
【0067】
ステップS62の判定において、i番目のマス目に配置された装置数が2以上である場合には、ソート処理部86は、ステップS63において仮配置記憶テーブル84のi行目に設けられた1次元配列に記憶された装置IDを、i番目のマス目について定められた所定の優先順位の基準に従ってソートし、優先順位のより高い装置IDをインデックスがより小さい列に移動し、優先順位のより低い装置IDをインデックスがより大きい列に移動する。
【0068】
図36に、各マス目S1〜S9に配置される装置の優先順位の基準の例を示す。
例えば1番目のマス目S1においては、配置された各装置の|X座標値|+|Y座標値|の値がより小さい装置ほど優先順位が高くなる。
また、3、5、7及び9番目のマス目S3、S5、S7及びS9においては、配置された各装置の|X座標値|+|Y座標値|の値がより大きい装置ほど優先順位が高くなる。
2及び6番目のマス目S2及びS6においては、配置された各装置の|X座標値|の値がより大きい装置ほど優先順位が高くなる。
4及び8番目のマス目S4及びS8においては、配置された各装置の|Y座標値|の値がより大きい装置ほど優先順位が高くなる。
【0069】
図35の(A)に示す例では、i=1の場合のマスS1において装置ID=101、102及び103の順で優先順位が高く、ソートの結果、装置IDの移動が生じなかったものとする。
ステップS64では、配置位置変更部87がi番目のマス目に配置された装置のうち最も優先順位が低い装置をi+1番目のマス目に移動する。図35の(A)に示すマス目S1に配置された装置ID=103の装置は、ステップS64によって図35の(B)に示すようにマス目S2に移動される。ステップS62の判定によってi番目のマス目内の装置数が1になるまでステップS62〜S64を反復する。1番目のマス目S1について装置数が1になるまでステップS62〜S64を反復することにより図35の(C)に示す状態となる。
【0070】
ステップS65においてインデックス変数操作部85は、インデックス変数の値を1増量し、ステップS66において変数iの値がマス目の数M(本例ではM=9)以上になるまで、ステップS62〜S66を反復する。
【0071】
図37の(A)〜図37の(C)は、図33に示すステップS62〜S66により変更される仮配置記憶テーブル84の内容の変化を示す図である。
図37の(A)は、インデックス変数i=2のときのステップS63によるソートによって、図35の(C)に示すテーブルの第2行目の1次元配列に記憶された装置IDの順序が変更された状態を示す。
図37の(B)は、インデックス変数i=2〜7についてのステップS62〜S66の繰り返しによって、順次、装置ID=102及び103の装置が移動し、8番目のマス目S8まで移動した状態を示す。
図37の(C)は、インデックス変数i=8についてのステップS62〜S66の実行によって装置ID=103の装置が9番目のマス目S8まで移動し、全てのマス目S1〜S9について、競合が解消されたことを示す。
【0072】
図33に示したステップS61〜S66の処理では、インデックス変数iを1から(Mー1)まで変化させ、順次、i番目のマス目に配置された2個目以降の装置を(i+1)番目のマス目に移動させた。この処理によれば図35の(A)に示すように、複数の装置が配置されたマス目Siの順位(この例ではi=「1」)が、空のマス目の順位(この例では「8」及び「9」)よりも小さければ、マス目Siに配置された2個目以降の装置を空のマス目まで移動させることができる。
しかし、図38の(A)に示す例では、複数の装置が配置されたマス目Siの順位(この例ではi=「9」)が、空のマス目の順位(この例では「1」及び「2」)よりも大きいため、ステップS61〜S66の処理では、マス目S9に配置された2個目以降の装置(107、108)を空のマス目まで移動させることができない。
【0073】
そこで、図34に示すステップS67〜S72では、インデックス変数iをMから2まで変化させ、i番目のマス目に配置された装置が2個以上であるとき(ステップS68)、i番目のマス目に配置された装置をステップS63と同様にソートし(ステップS69)、i番目のマス目に配置された装置が1個となるまで優先順位がより低い装置を(i−1)番目のマス目に移動させる(ステップS70)。
【0074】
図38の(B)及び図38の(C)は、図34に示すステップS68〜S72により変更される仮配置記憶テーブル84の内容の変化を示す図である。
図38の(B)は、インデックス変数i=9〜3についてのステップS68〜S72の繰り返しによって、図38の(A)において9番目のマス目S9に配置されていた2番目以降の装置(108及び109)を、順次移動させ、2番目のマス目S2まで移動した状態を示す。
図38の(C)は、インデックス変数i=2についてのステップS68〜S72の実行によって装置ID=107の装置が1番目のマス目S1まで移動し、全てのマス目S1〜S9について、競合が解消されたことを示す。
競合処理部83は、図33及び図34の処理が終了した後に、仮配置記憶テーブル84に記憶された、各マスS1〜S9への伝送装置の配置状態に応じて伝送装置の表示位置を装置情報データに登録する。
図30に示す競合処理部83及び図33及び図34に示す処理によれば、図27に示す処理によって、同一位置S1に配置すべき複数の伝送装置の表示位置の重なりを、これら複数の伝送装置とその隣接装置との間の相対位置関係に従って解消することができなくても、複数の伝送装置の表示位置を互いに重ならないように最終的に決定することができる。
【0075】
以上の実施例を含む実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0076】
(付記1)
通信ネットワークを構成する伝送装置同士の接続関係を記憶する接続関係データの中から、当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定する隣接装置決定部と、
前記通信ネットワークを表示する所定の表示画面上における各前記伝送装置の表示位置を記憶する表示位置データの中から、前記隣接装置決定部により決定された前記隣接装置の各々の表示位置を取得する表示位置取得部と、
前記表示位置取得部により取得された各々の隣接装置の表示位置の中間位置を、当該伝送装置の表示位置として決定する表示位置決定部と、
を備える前記伝送装置の表示位置決定装置。
【0077】
(付記2)
各前記伝送装置が設置される所在地の候補の各々について各前記所在地の前記表示画面上の位置を示す位置情報がそれぞれ登録された所在地情報データの中から、前記表示位置決定部が決定した当該伝送装置の表示位置に最も近い所在地を検索する所在地検索部と、
前記所在地検索部により検索された前記所在地の位置に前記伝送装置の表示位置を再配置する再配置部と、
を備える付記1に記載の表示位置決定装置。
【0078】
(付記3)
前記表示位置決定部により決定された当該伝送装置の表示位置と当該伝送装置について検索された前記所在地の位置との間の距離が所定値よりも大きいとき、各住所について前記表示画面上の位置を示す位置情報が登録された住所情報データの中から、当該伝送装置の表示位置に最も近い住所を検索する住所検索部と、
前記住所検索部により検索された前記住所の位置情報と同じ位置情報を有する新たな所在地データを、前記所在地情報データに登録する所在地データ登録部と、を備え、
前記再配置部は、登録された前記所在地データの位置に前記伝送装置の表示位置を再配置する付記2に記載の表示位置決定装置。
【0079】
(付記4)
前記再配置部により同一位置に再配置された複数の前記伝送装置のそれぞれについて、該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置であって前記同一位置に配置されていないものとの間の表示位置の座標値の差の合計値を決定する合計値決定部と、
各前記伝送装置について決定したそれぞれの前記合計値に応じて、該伝送装置の表示位置を、前記同一位置に設けられた複数のマス目の位置のいずれかになるように調整する表示位置調整部と、
を備える付記2又は3に記載の表示位置決定装置。
【0080】
(付記5)
通信ネットワークを構成する伝送装置同士の接続関係を記憶する接続関係データと、前記通信ネットワークを表示する所定の表示画面上における各前記伝送装置の表示位置を記憶する表示位置データと、にアクセス可能なコンピュータにより実行される、前記所定の表示画面上における前記伝送装置の表示位置決定方法であって、
前記コンピュータが、前記接続関係データの中から、当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定する隣接装置決定ステップと、
前記コンピュータが、前記隣接装置決定ステップにより決定された前記隣接装置の各々の表示位置を前記表示位置データの中から取得する表示位置取得ステップと、
前記コンピュータが、前記表示位置取得ステップにより取得された各々の隣接装置の表示位置の中間位置を、当該伝送装置の表示位置として決定する表示位置決定ステップと、
を含む表示位置決定方法。
【0081】
(付記6)
前記コンピュータは、各前記伝送装置が設置される所在地の候補の各々について各前記所在地の前記表示画面上の位置を示す位置情報がそれぞれ登録された所在地情報データにアクセス可能であって、
前記表示位置決定方法は、
前記コンピュータが、前記表示位置決定ステップにより決定された当該伝送装置の表示位置に最も近い所在地を前記所在地情報データの中から検索する所在地検索ステップと、
前記コンピュータが、前記所在地検索ステップにより検索された前記所在地の位置に前記伝送装置の表示位置を再配置する再配置ステップと、
を含む付記5に記載の表示位置決定方法。
【0082】
(付記7)
前記コンピュータは、各住所について前記表示画面上の位置を示す位置情報が登録された住所情報データにアクセス可能であって、
前記表示位置決定方法は、
前記コンピュータが、前記表示位置決定ステップにより決定された当該伝送装置の表示位置と当該伝送装置について検索された前記所在地の位置との間の距離が所定値よりも大きいとき、当該伝送装置の表示位置に最も近い住所を前記住所情報データの中から検索する住所検索ステップと、
前記コンピュータが、前記住所検索ステップにより検索された前記住所の位置情報と同じ位置情報を有する新たな所在地データを、前記所在地情報データに登録する所在地データ登録ステップと、
前記コンピュータが、登録された前記所在地データの位置に前記伝送装置の表示位置を再配置するステップと、
を含む付記6に記載の表示位置決定方法。
【0083】
(付記8)
前記コンピュータが、同一位置に再配置された複数の前記伝送装置のそれぞれについて、該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置であって前記同一位置に配置されていないものとの間の表示位置の座標値の差の合計値を決定する合計値決定ステップと、
前記コンピュータが、各前記伝送装置について決定したそれぞれの前記合計値に応じて、該伝送装置の表示位置を、前記同一位置に設けられた複数のマス目の位置のいずれかになるように調整する表示位置調整ステップと、
を含む付記6又は7に記載の表示位置決定方法。
【0084】
(付記9)
通信ネットワークを構成する伝送装置同士の接続関係を記憶する接続関係データと、前記通信ネットワークを表示する所定の表示画面上における各前記伝送装置の表示位置を記憶する表示位置データと、にアクセス可能なコンピュータに、
前記接続関係データの中から、当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定する隣接装置決定ステップと、
前記隣接装置決定ステップにより決定された前記隣接装置の各々の表示位置を前記表示位置データの中から取得する表示位置取得ステップと、
前記表示位置取得ステップにより取得された各々の隣接装置の表示位置の中間位置を、当該伝送装置の表示位置として決定する表示位置決定ステップと、
を実行させるコンピュータプログラム。
【0085】
(付記10)
前記コンピュータは、各前記伝送装置が設置される所在地の候補の各々について各前記所在地の前記表示画面上の位置を示す位置情報がそれぞれ登録された所在地情報データにアクセス可能であって、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、
前記表示位置決定ステップにより決定された当該伝送装置の表示位置に最も近い所在地を前記所在地情報データの中から検索する所在地検索ステップと、
前記所在地検索ステップにより検索された前記所在地の位置に前記伝送装置の表示位置を再配置する再配置ステップと、
を実行させる付記9に記載のコンピュータプログラム。
【0086】
(付記11)
前記コンピュータは、各住所について前記表示画面上の位置を示す位置情報が登録された住所情報データにアクセス可能であって、
前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータに、
前記表示位置決定ステップにより決定された当該伝送装置の表示位置と当該伝送装置について検索された前記所在地の位置との間の距離が所定値よりも大きいとき、当該伝送装置の表示位置に最も近い住所を前記住所情報データの中から検索する住所検索ステップと、
前記住所検索ステップにより検索された前記住所の位置情報と同じ位置情報を有する新たな所在地データを、前記所在地情報データに登録する所在地データ登録ステップと、
登録された前記所在地データの位置に前記伝送装置の表示位置を再配置するステップと、
を実行させる付記10に記載のコンピュータプログラム。
【0087】
(付記12)
前記コンピュータに、
同一位置に再配置された複数の前記伝送装置のそれぞれについて、該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置であって前記同一位置に配置されていないものとの間の表示位置の座標値の差の合計値を決定する合計値決定ステップと、
各前記伝送装置について決定したそれぞれの前記合計値に応じて、該伝送装置の表示位置を、前記同一位置に設けられた複数のマス目の位置のいずれかになるように調整する表示位置調整ステップと、
を実行させる付記10又は11に記載のコンピュータプログラム。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】(A)は従来のリニア構成を示す図であり、(B)は従来のリング構成を示す図である。
【図2】(A)はリニア構成のネットワークを表示する際の伝送装置の配置例を示す図であり、(B)はリング構成のネットワークを表示する際の伝送装置の配置例を示す図である。
【図3】開示のOpSの全体構成を示す図である。
【図4】データベース5に記憶される装置情報データのデータ構造を示す図である。
【図5】データベース5に記憶される所在地情報データのデータ構造を示す図である。
【図6】データベース5に記憶される住所情報データのデータ構造を示す図である。
【図7】開示のNE−OpSサーバのハードウエア構成を示す図である。
【図8】開示のNE−OpSサーバによって実現される機能ブロック図である。
【図9】伝送装置の表示位置決定方法の第1例を示すフローチャートである。
【図10】図9の処理により伝送装置の表示位置が決定されるネットワーク図(その1)である。
【図11】図9の処理により表示位置が決定される伝送装置に関する装置情報データを示す図である。
【図12】図10に示す伝送装置の所在地を示す所在地情報データを示す図である。
【図13】図9の処理により伝送装置の表示位置が決定されるネットワーク図(その2)である。
【図14】図9の処理により変更された装置情報データを示す図である
【図15】伝送装置の表示位置決定方法の第2例を示すフローチャートである。
【図16】図13に示す伝送装置Eに近い所在地データを含む所在地情報データを示す図である。
【図17】図15の処理により変更された装置情報データを示す図である
【図18】図15の処理により伝送装置の表示位置が再配置されるネットワーク図である。
【図19】伝送装置の表示位置決定方法の第3例を示すフローチャートである。
【図20】図13に示す伝送装置Eに近い住所データを含む住所情報データを示す図である。
【図21】図19の処理により変更された所在地情報データを示す図である。
【図22】図19の処理により変更された装置情報データを示す図である。
【図23】図19の処理により伝送装置の表示位置が再配置されるネットワーク図である。
【図24】同一位置に配置された複数の伝送装置F、G及びHに関する情報を含む装置情報データを示す図である。
【図25】図24に示す伝送装置の所在地を示す所在地情報データを示す図である。
【図26】(A)は元の表示位置S1とその代替位置S2〜S9からなる配置位置候補であるマス目S1〜S9を示す図であり、(B)は(A)に示す各マス目の座標を示す図であり、(C)は各マス目に配置すべき装置の指標値の範囲を示す図である。
【図27】伝送装置の表示位置決定方法の第4例を示すフローチャートである。
【図28】図27の処理により伝送装置F、G及びHが配置されたネットワーク図である。
【図29】図27の処理により変更された装置情報データを示す図である。
【図30】図5に示す競合処理部83の構成例を示す図である。
【図31】図26の(A)に示す各マス目の順序の決定例を説明する図である。
【図32】図30に示す仮配置記憶テーブルのデータ構造を示す図である。
【図33】同一の表示位置候補に複数の伝送装置が重なって配置された場合の処理を示すフローチャート(その1)である。
【図34】同一の表示位置候補に複数の伝送装置が重なって配置された場合の処理を示すフローチャート(その2)である。
【図35】(A)〜(C)は、図33に示す処理により変更される仮配置記憶テーブルの内容の変化を示す図(その1)である。
【図36】図26の(A)に示す各マス目に配置される装置の優先順位の基準を示す図である。
【図37】(A)〜(C)は、図33に示す処理により変更される仮配置記憶テーブルの内容の変化を示す図(その2)である。
【図38】(A)〜(C)は、図34に示す処理により変更される仮配置記憶テーブルの内容の変化を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
1 OpS
2 NE−OpSサーバ
4 伝送装置(NE)
5 データベース
6 ヒューマンマシンインタフェース
NT1、NT2 データ通信ネットワーク(DCN)
NT3、NT4 伝送ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを構成する伝送装置同士の接続関係を記憶する接続関係データの中から、当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定する隣接装置決定部と、
前記通信ネットワークを表示する所定の表示画面上における各前記伝送装置の表示位置を記憶する表示位置データの中から、前記隣接装置決定部により決定された前記隣接装置の各々の表示位置を取得する表示位置取得部と、
前記表示位置取得部により取得された各々の隣接装置の表示位置の中間位置を、当該伝送装置の表示位置として決定する表示位置決定部と、
を備える前記伝送装置の表示位置決定装置。
【請求項2】
各前記伝送装置が設置される所在地の候補の各々について各前記所在地の前記表示画面上の位置を示す位置情報がそれぞれ登録された所在地情報データの中から、前記表示位置決定部が決定した当該伝送装置の表示位置に最も近い所在地を検索する所在地検索部と、
前記所在地検索部により検索された前記所在地の位置に前記伝送装置の表示位置を再配置する再配置部と、
を備える請求項1に記載の表示位置決定装置。
【請求項3】
前記表示位置決定部により決定された当該伝送装置の表示位置と当該伝送装置について検索された前記所在地の位置との間の距離が所定値よりも大きいとき、各住所について前記表示画面上の位置を示す位置情報が登録された住所情報データの中から、当該伝送装置の表示位置に最も近い住所を検索する住所検索部と、
前記住所検索部により検索された前記住所の位置情報と同じ位置情報を有する新たな所在地データを、前記所在地情報データに登録する所在地データ登録部と、を備え、
前記再配置部は、登録された前記所在地データの位置に前記伝送装置の表示位置を再配置する請求項2に記載の表示位置決定装置。
【請求項4】
前記再配置部により同一位置に再配置された複数の前記伝送装置のそれぞれについて、該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置であって前記同一位置に配置されていないものとの間の表示位置の座標値の差の合計値を決定する合計値決定部と、
各前記伝送装置について決定したそれぞれの前記合計値に応じて、該伝送装置の表示位置を、前記同一位置に設けられた複数のマス目の位置のいずれかになるように調整する表示位置調整部と、
を備える請求項2又は3に記載の表示位置決定装置。
【請求項5】
通信ネットワークを構成する伝送装置同士の接続関係を記憶する接続関係データと、前記通信ネットワークを表示する所定の表示画面上における各前記伝送装置の表示位置を記憶する表示位置データと、にアクセス可能なコンピュータにより実行される、前記所定の表示画面上における前記伝送装置の表示位置決定方法であって、
前記コンピュータが、前記接続関係データの中から、当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定する隣接装置決定ステップと、
前記コンピュータが、前記隣接装置決定ステップにより決定された前記隣接装置の各々の表示位置を前記表示位置データの中から取得する表示位置取得ステップと、
前記コンピュータが、前記表示位置取得ステップにより取得された各々の隣接装置の表示位置の中間位置を、当該伝送装置の表示位置として決定する表示位置決定ステップと、
を含む表示位置決定方法。
【請求項6】
通信ネットワークを構成する伝送装置同士の接続関係を記憶する接続関係データと、前記通信ネットワークを表示する所定の表示画面上における各前記伝送装置の表示位置を記憶する表示位置データと、にアクセス可能なコンピュータに、
前記接続関係データの中から、当該伝送装置に接続する伝送装置である各隣接装置を決定する隣接装置決定ステップと、
前記隣接装置決定ステップにより決定された前記隣接装置の各々の表示位置を前記表示位置データの中から取得する表示位置取得ステップと、
前記表示位置取得ステップにより取得された各々の隣接装置の表示位置の中間位置を、当該伝送装置の表示位置として決定する表示位置決定ステップと、
を実行させるコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【公開番号】特開2010−56656(P2010−56656A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−216965(P2008−216965)
【出願日】平成20年8月26日(2008.8.26)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】