説明

表示処理装置、表示処理方法、及び表示処理プログラム

【課題】操作負担を軽減する。
【解決手段】実施の形態の表示処理装置は、受付手段と、表示手段と、を備える。受付手段は、所定の操作を受け付ける。表示手段は、検索対象データが一覧として配置された第1の表示画面を表示し、受付手段が所定の操作を受け付けた場合に、第1の表示画面とレイアウトが異なる表示画面であって、第1の表示画面に表示されていない検索対象データが配置された第2の表示画面を、第1の表示画面に重畳して表示する。受付手段は、第2の表示画面に表示された検索対象データの選択を受け付ける。表示手段は、選択を受け付けた検索対象データを基準として、他の検索対象データが配置された、第2の表示画面とレイアウトが異なる第3の表示画面を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示処理装置、表示処理方法、及び表示処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、記録媒体の大容量化や、VODサービスの普及などにより、放送、ネットワーク上のデータ(例えば、動画コンテンツ)も含め、多種多様なデータに手軽にアクセスすることが可能となってきている。ユーザが、このような膨大なデータの中から所望のデータを探し出すことが非常に労力のかかる作業となっている。このような状況において、ユーザが所望するデータを探し出すための技術がいくつか提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載された技術では、あるデータをキーとして、関連するデータを一覧表示することで、ユーザにデータを選択してもらう技術を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−55425号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術を含む、従来の技術では、データが一覧表示された時に、当該一覧表示に所望するデータがない場合、異なる種別の検索を新たに行わねばならず、所望するデータを検出するまでの操作負担が大きくなる。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、操作負担を軽減する表示処理装置、表示処理方法、及び表示処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施の形態の表示処理装置は、受付手段と、表示手段と、を備える。受付手段は、所定の操作を受け付ける。表示手段は、検索対象データが一覧として配置された第1の表示画面を表示し、受付手段が所定の操作を受け付けた場合に、第1の表示画面とレイアウトが異なる表示画面であって、第1の表示画面上に表示されていない検索対象データが配置された第2の表示画面を、第1の表示画面に重畳して表示する。受付手段は、さらに、第2の表示画面に表示された検索対象データの選択を受け付ける。表示手段は、さらに、選択を受け付けた検索対象データを基準として、他の検索対象データが配置された、第2の表示画面とレイアウトが異なる第3の表示画面を表示する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、第1の実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、TV番組をコンテンツとした場合におけるメタデータの一例を示す説明図である。
【図3】図3は、コンテンツの内容を表わす表示情報の一例を示す図である。
【図4】図4は、コンテンツの内容を表わす表示情報の一例を示す図である。
【図5】図5は、項目と項目軸と領域を説明する模式図である。
【図6】図6は、項目と項目軸と領域を説明する模式図である。
【図7】図7は、関連コンテンツ一覧情報を説明する模式図である。
【図8】図8は、関連コンテンツ一覧情報を説明する模式図である。
【図9】図9は、関連コンテンツ一覧情報を説明する模式図である。
【図10】図10は、関連コンテンツ一覧情報を説明する模式図である。
【図11】図11は、注目コンテンツに関する設定を行う設定画面の例を示した図である。
【図12】図12は、表示制御部106が表示する注目コンテンツ一覧画面の例を示した図である。
【図13】図13は、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100における、画面操作に関する処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】図14は、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100における画面遷移の例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、第1の実施形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100の構成を示すブロック図である。図1に示すように、デジタルテレビジョン表示装置100は、利用状況記憶部140と、電子番組情報記憶部150と、録画番組記憶部160と、表示部170と、通信部190と、を備えている。そして、デジタルテレビジョン表示装置100は、さらに通信部190を介して、外部ネットワーク上に配置されたデジタルテレビジョン表示装置195と接続されている。
【0010】
また、デジタルテレビジョン表示装置100は、ASICやCPU等の処理装置、デジタルテレビジョン表示装置100の動作を制御する所定のプログラムが格納されたROMや当該処理装置のワーク領域となるRAM等の記憶装置を備えており(何れも図示せず)、当該処理装置と記憶装置に格納されたプログラムとの協働により、操作受付部101、メタデータ検索部102、メタデータ取得部103、関連度算出部104、表示情報生成部105、表示制御部106、コンテンツ取得部107、放送受信部108、抽出部109の各機能部を実現する。本実施の形態では、TV番組等を録画した映像を、コンテンツとする。
【0011】
図1に示すデジタルテレビジョン表示装置100では、現在放送中のコンテンツの他、ユーザの操作等に基づいて録画番組記憶部160に記憶されたコンテンツ(以下、PVRコンテンツと称す)を視聴できる。
【0012】
また、デジタルテレビジョン表示装置100は、放送局の数だけ、図示しないデジタル放送チューナを備えている。そして、これらのデジタル放送チューナにより、録画番組記憶部160に対してコンテンツが自動的に記録される。この自動的に記録されたコンテンツを、自動録画コンテンツと称す。この自動録画コンテンツは、ユーザからPVRコンテンツとして保存するような操作がなされない限り、録画されてから一週間が経過した時点で自動的に削除されるものとする。これにより、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100では、既に放送済みの一週間分のコンテンツを視聴できる。
【0013】
また、1週間分の自動録画コンテンツを保持することに伴い、デジタルテレビジョン表示装置100は、過去1週間分の電子番組表も、後述する電子番組情報記憶部150で保持する。これにより、ユーザは、過去一週間のコンテンツについても、電子番組表(以下、過去電子番組表と称す)から選択することで視聴することができる。
【0014】
そして、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100では、現在放送中及び放送予定のコンテンツと、PVRコンテンツと、自動録画コンテンツと、のいずれもコンテンツとする。
【0015】
録画番組記憶部160は、映像等のコンテンツを記憶するHDDやメモリ等の記憶媒体である。また、録画番組記憶部160は、コンテンツとともに提供されるメタデータ(属性情報)を、当該コンテンツに対応付けて記憶している。換言すれば、録画番組記憶部160は、コンテンツ毎の属性情報を記憶する属性記憶部としての役割を果たす。
【0016】
本実施の形態にかかるメタデータは、コンテンツの内容を示す情報(コンテンツ情報)とする。そして、録画番組記憶部160では、メタデータを、コンテンツの内容を分類する項目ごとに格納している。具体的には、録画番組記憶部160は、当該コンテンツのタイトル、チャンネル、放送日時、出演者、番組内容(番組内容を示すキーワードや文章)、ジャンル等の各項目に対して、それぞれの内容を示すコンテンツ情報(換言すればコンテンツのメタデータ)を対応付けて記憶している。
【0017】
図2は、TV番組をコンテンツとした場合におけるメタデータの一例を示す説明図である。図2に示すメタデータは、TV番組を録画したコンテンツに関する情報であり、ID「200808140012」、TV番組のタイトル「お昼のコメディーショー」、チャンネル「○×放送」、放送日時「2008年8月1日 12:00〜12:40」、出演者「○○△、□□××」、番組内容「お昼から笑いの世界にいざなう」、ジャンル「お笑い」などの情報が記憶されている。
【0018】
なお、上記では、メタデータが予め設定された状態で提供される態様を説明したが、このような態様に限定されるものではない。例えば、リモートコントローラ(以下、リモコンとも称す)90やPCのキーボードなどの入力装置などを介してユーザから入力された情報をメタデータとして、コンテンツと関連付けて録画番組記憶部160に記憶してもよい。
【0019】
電子番組情報記憶部150は、電子番組表(EPG:Electronic Program Guide)を管理・配信している外部サーバ、またはTV放送から取得した電子番組表を記憶するHDDやメモリ等の記憶媒体である。具体的には、インターネットなどのネットワーク網に接続されたサービス提供者のサーバ装置から、通信部190を介してTV、CATV、CS放送、BS放送などの電子番組表を取得、又はTV放送により放送された電子番組表を、アンテナやケーブル(不図示)を介して受信し、取得又は受信した電子番組表を記憶している。また、電子番組情報記憶部150は、コンテンツ毎に様々なステータスを記憶している。
【0020】
そして、メタデータ取得部103が、放送日時、番組説明、放送局名、及び放送時刻を取得し、表示制御部106が、これら情報に基づいて、電子番組表や、様々なコンテンツ一覧画面など生成、表示のための処理を行う。
【0021】
ここで、電子番組表には、現在から未来のある時点(例えば、1週間後)までに放送される番組の一覧情報のほか、現在から過去のある時点(例えば1週間前)までに放送された番組(自動録画コンテンツ)の一覧情報(過去電子番組表)も含まれている。これにより、ユーザが過去電子番組表を参照し、当該過去電子番組表から選択したコンテンツに基づいて、自動録画コンテンツを視聴できる。
【0022】
なお、電子番組情報記憶部150に記憶された番組に関する情報は、定期的に更新されるものとする。例えば、時間経過やユーザの操作に応じて各ステータスの設定が更新されたり、各コンテンツを示すレコードの追加、削除が行われたりする。
【0023】
通信部190は、他のデジタルテレビジョン表示装置195など、コンテンツを格納している様々な装置に対して、ネットワークを介して通信する。通信部190は、他の装置との間で、コンテンツ(PVRコンテンツや、自動録画コンテンツ)等を送受信する他に、これらコンテンツのメタデータや、さらには、デジタルテレビジョン表示装置195が保持している電子番組表についても送受信できる。これにより、デジタルテレビジョン表示装置100であっても、他のデジタルテレビジョン表示装置195が保持しているコンテンツ等について検索、表示等を行うことができる。
【0024】
つまり、デジタルテレビジョン表示装置100では、自装置が保持しているコンテンツのみならず、他の装置が保持しているコンテンツについても、ユーザがいずれの装置に格納されているのか意識することなく、視聴や検索対象として利用できる。
【0025】
利用状況記憶部140は、コンテンツ毎の利用状況を記憶する。本実施の形態にかかる利用状況記憶部140は、利用状況として、各コンテンツが利用(再生)された回数を記憶する。
【0026】
表示部170は、文字や画像を表示する液晶画面(LCD)などであり、受信したTV番組などのコンテンツや記憶されているコンテンツ、電子番組表などを表示するものである。
【0027】
また、表示部170は、ユーザがコンテンツの検索を行うために、後述する表示情報生成部105により生成されたコンテンツの内容を表わす表示情報(図3、図4参照)を、後述する表示制御部106によって配置した関連コンテンツ一覧画面(図7参照)を表示する。また、表示部170は、各項目を、関連コンテンツ一覧画面内に表示する(図7参照)。
【0028】
放送受信部108は、TV放送により放送された映像のコンテンツ(TV番組)を、アンテナやケーブル(不図示)を介して受信するものである。
【0029】
コンテンツ取得部107は、ユーザが再生を所望する映像のコンテンツ、すなわち放送受信部108により受信したTV番組などのコンテンツ、録画番組記憶部160に記憶されている映像のコンテンツ、または通信部190を介して外部ネットワークから受信したコンテンツを取得して、取得したコンテンツをデコード(再生)して表示制御部106に送出する。
【0030】
操作受付部101は、操作機器が操作されたことを認識し、その操作を受付けるものである。操作機器としては、例えば、操作ボタンが設けられたリモコン90や、キーボード(不図示)、マウス等であり、リモコン90での操作は、操作ボタンの押下であり、キーボードでの操作はキーの操作であり、マウスでの操作はマウスの移動や操作ボタンの押下等である。
【0031】
操作受付部101は、表示画面を表示するための操作を受け付ける。例えば、検索画面や電子番組表が表示されている場合に、注目コンテンツ一覧画面と対応付けられたボタンの押下を受け付ける。
【0032】
操作受付部101は、検索の基準(キー)として用いられるコンテンツ(キーコンテンツ)の選択を受け付ける。具体的には、操作受付部101は、現在放送中のコンテンツ及び放送予定のコンテンツ、自動録画コンテンツ、並びにPVRコンテンツのうち、表示部170に現在表示されているカテゴリに属するコンテンツの選択を受け付ける。
【0033】
例えば、ユーザが複数のコンテンツから所望のコンテンツを検索し、さらにそのコンテンツと関連するコンテンツを検索する場合、表示部170に表示された電子番組表に表示された複数のコンテンツから検索の中心(キー)となるコンテンツ(キーコンテンツ)を、操作機器でユーザが選択すると、操作受付部101は、このキーコンテンツの選択操作を受け付け、検索の基点(キー)として特定すると共に、コンテンツの検索を行う旨の操作を受け付ける。
【0034】
なお、キーコンテンツの特定手法としては、ユーザによるキーコンテンツの選択に制限するものではなく、システム側でキーコンテンツを特定してもよい。また、電子番組表から関連コンテンツ一覧画面に移動してきた場合には、電子番組表で選択されていたコンテンツをキーコンテンツとしても良い。また、再生中のコンテンツをキーコンテンツとしてもよく、その場合には、ユーザがコンテンツの再生中に操作機器を操作した場合、操作受付部101は、その再生中のコンテンツをキーコンテンツとする選択操作、すなわちコンテンツの検索を行う旨の操作を受け付ける。
【0035】
さらに、操作受付部101は、詳細は後述するが、表示部170に表示された複数のコンテンツの表示情報が表示された関連コンテンツ一覧画面(図7参照)から、注目するコンテンツの表示情報に対してフォーカスする操作を受け付ける。なお、関連コンテンツ一覧画面とは、キーコンテンツと関連度が高い他のコンテンツが配置された一覧画面とする。
【0036】
メタデータ取得部103は、操作受付部101により、キーコンテンツの選択操作を受け付けた場合、表示対象となる全てのコンテンツ(キーコンテンツおよびキーコンテンツ以外の他のコンテンツ)のメタデータを取得する。具体的には、メタデータ取得部103は、コンテンツのメタデータを録画番組記憶部160から取得する。
【0037】
また、メタデータ取得部103は、電子番組情報記憶部150に記憶されている電子番組表から、(放送済み、放送中、又は放送予定の)コンテンツのメタデータを取得する。また、メタデータ取得部103は、通信部190を介して外部ネットワークで提供されているコンテンツに対するメタデータを取得する。
【0038】
メタデータ検索部102は、操作受付部101により、キーコンテンツの選択操作を受け付けた場合、メタデータ取得部103により取得したコンテンツのメタデータから、キーコンテンツのメタデータを検索する。そして、メタデータ検索部102は、検索したキーコンテンツのメタデータを関連度算出部104に送出する。
【0039】
さらに、メタデータ検索部102は、メタデータ取得部103により取得したキーコンテンツのメタデータから、関連度算出部104によりキーコンテンツとの関連度を算出する対象となる他のコンテンツのメタデータを検索する。そして、メタデータ検索部102は、検索した他のコンテンツのメタデータを関連度算出部104に送出する。
【0040】
また、メタデータ検索部102は、操作受付部101により、キーコンテンツの選択操作を受け付けた場合、メタデータ取得部103により取得した全てのコンテンツのメタデータを、表示情報生成部105に送出する。
【0041】
関連度算出部104は、メタデータ検索部102から送出されたキーコンテンツのメタデータと他のコンテンツのメタデータとに基づいて、キーコンテンツに対する他のコンテンツ各々の関連度を、項目毎(例えば、タイトル、チャンネルごと)に算出する。具体的に、関連度RMの算出は、下記式(1)を用いて算出する。
【0042】
【数1】

【0043】
上記式(1)において、Nはメタデータ取得部103で取得可能なメタデータの総数を意味している。また、キーコンテンツに対応するメタデータM11(n)、いずれかの他のコンテンツに対応するメタデータM21(n)の「(n)」は、メタデータ取得部103で取得されるn番目のメタデータを意味している。また、fan(M11(n)、M21(n))は、メタデータM11(n)とM21(n)との関連度をRMnとして返す関数であり、Wanは重みを示す値(n=1、・・・、N)である。
【0044】
ここでメタデータとして取得される情報は上述の通り多岐に渡るが、以下、説明を簡略化するため、メタデータは{録画日時、コンテンツのタイトル、チャンネル、ジャンル、出演者リスト}の5つの集合である(N=5)とし、これら5つのメタデータを先頭からn=1、2、・・・、5であるとして説明を進める。
【0045】
すると、キーコンテンツに対する他のコンテンツの関連度RMは、下記に示した5つの関連度RM1〜RM5の重み付き線形和に、重み付けがなされたものとして表すことができる。
RM1=fa1(メタデータM11の録画日時、メタデータM21の録画日時)
RM2=fa2(メタデータM11のタイトル、メタデータM21のタイトル)
RM3=fa3(メタデータM11のチャンネル、メタデータM21のチャンネル)
RM4=fa4(メタデータM11のジャンル、メタデータM21のジャンル)
RM5=fa5(メタデータM11の出演者リスト、メタデータM21の出演者リスト)
【0046】
fa1は例えば、録画日時が近い程大きな値をとり、遠くなる程小さな値を取る関数である。具体的には、例えば、MO1/|rec_data(M11)−rec_data(M21)|等の関係式を用いることができる。ここで、rec_data(x)は、xの録画日時を一意の整数化する関数であり、ある基準日時を0として、そこからの経過秒数などに整数化する関数である。またMO1は任意の定数であり、|X|はXの大きさを示す関数であり、典型的には絶対値である。
【0047】
なお、fa1(M11、M21)=g(rec_data(M11)−rec_data(M21))とした場合、g(x)=MO1/|X|という関数であるgを用いた例を示したが、これに限定されるものではない。L2ノルムなどを使用するようなg、例えば、g(x)=MO1/||x||のようなものであってもよい。この場合、||x||は、xを構成するそれぞれの要素の差の自乗合計の平方根をとったものとなる。
【0048】
また、g(x)は、シグモイド関数等を用いてもよいし、ガンマ関数等を用いてもよい。なお、上記ではメタデータM11とM21が近い時に大きな値をとるような例を示したが、これに限定されるものではない。逆に小さな値をとるように構成することとしてもよい。また、特定の条件の時に大きな値をとるような関数gを用いることもできる。
【0049】
fa2は例えば、メタデータM11とM21とのタイトル文字列に同様の文字列が多く含まれている程大きな値をとるような関数で実現される。例えば、M11のタイトルが“あいうえお”、M21のタイトルが“かきうえこ”ならば、間の“うえ”の2文字が両者に含まれている。一方、“あいうえお”と“かきくけお”の場合は、1文字が両者に含まれているため、前者の方がfa2の値が大きくなる。なお、番組内容に含まれるキーワードにより関連度を判断する場合も、タイトルと同様に算出することが可能である。
【0050】
以上では単純に両者に含まれている文字数の比較による例を示したが、これに限定されるものではない。例えば、先頭からの共通の文字数が多い方をより大きな値をとるようにする、であるとか、共通の文字が無くても、同様の概念を含むものならば共通と見なすとかといったような条件をさらに加えることとしてもよい。後者の例としては、例えば、“野球”と“ベースボール”を同様とみなし、これらがそれぞれに含まれている場合は、共通文字列が含まれていると見なすなどといったようなものである。
【0051】
また、メインの文字列が同じで、サブの文字列が異なる場合には、これらは共通のシリーズのコンテンツであることが多いため、このような場合には、よりfa2の値を大きくするなどといったこともあり得る。例えば、“あいうえお#2”と、“あいうえお#3”は、同じドラマコンテンツの異なる回であるとみなせるため、このような場合には、fa2の値を2倍するなどといったようなものである。なお、以上での説明はあくまでも一例であり、曖昧検索などの公知の技術を用いたり、正規表現による検索などの公知の技術を用いたりすることで、以上で説明したよりも高度な比較を行うことが可能となる。
【0052】
fa3は例えば、メタデータM11とM21とのチャンネルが同じ場合は大きな値をとるような関数である。単純には、チャンネルが同じ場合は、値MO2を、そうでない場合には値0をとる関数として実現できる。ここで、MO2は任意の定数である。さらに拡張して、同系列のチャンネルの場合には、別の値をとるようにしてもよい。例えば、同じ系列局の場合には、値MO3を返す関数とすることとしてもよい。また、同系列だが放送メディアが異なるような場合には、MO2/4を返す関数とすることとしてもよい。なお、以上で説明した態様はあくまでも一例であり、任意の関数を用いることが可能である。
【0053】
fa4は例えば、メタデータM11とM21とのジャンルが同じ場合は大きな値をとるような関数である。例えば、M11とM21とが双方とも「スポーツ」というジャンルの場合、値MO3を、そうでない場合には値0を取り、さらに、M21がM11のサブジャンルである場合、例えば、M11のジャンルが「スポーツ」、M21のジャンルが「野球」である場合には、MO3/2を取るような関数とすることとしてもよい。また、M11のジャンルとM21のジャンルが直接同じでなくとも双方の親となるジャンルが同じとなる場合、例えば、M11のジャンルが「野球」、M21のジャンルが「サッカー」の場合には、双方の親ジャンルは「スポーツ」で同じであるため、MO3/4を取るといった関数とすることとしてもよい。なお、以上で説明した態様はあくまでも一例であり、任意の関数を用いることが可能である。
【0054】
fa5はfa4と同様である。例えば、メタデータM11とM21との登場人物リストが夫々「WW、XX、YY」、「XX、YY、ZZ」の場合には、共通の登場人物は2人となるため、2×MO4を取り(ここでMO4は任意の定数値)、共通の登場人物が居ない場合には0を取るような関数を用いることができる。また、登場人物にはグループも含まれるため、ある登場人物KKがグループXXのメンバであった場合、「VV、WW、XX」、「KK、YY、ZZ」のようなメタデータM11、M21があったときに、M11にはグループXXが出演、すなわち、このメンバのKKも出演、M21にはグループXXは出演していないが、メンバであるKKは出演しているため、このような場合には、MO4/2を返すようにすることとしてもよい。
【0055】
同様に、登場グループや登場人物の関係が定義される場合、例えば、グループXXとグループYYは同じ所属事務所であるなどといったような場合には、MO4/4を返すといったようにも拡張することとしてもよい。この場合、人物とグループ間の関係又は各人物、グループの所属する所属事務所間の関係は、メタデータ内に定義されている態様としてもよいし、外部のサーバ(情報サイト)から取得する態様としてもよい。
【0056】
なお、以上では、登場人物リストに登場する人に対して関連度の区別をしない例を示したが、これに限定されるものではない。登場人物リストに出現する順番によって、さらに重み付けされる態様としてもよい。例えば、メタデータM11の1番目に出てくる人との比較の場合は算出した関連度はそのままとし、2番目ならば関連度を1/2、3番目なら1/3とするといったように出現する順番に応じて重み付けを変化させることとしてもよい。また、メタデータM11での順番とM21での順番を両方とも加味する態様としてもよい。例えば、メタデータM11の2番目の人物と、メタデータM21の3番目の人物とを比較する場合、メタデータM11の2番目ならば1/2、メタデータM21の3番目ならば1/3となるため、トータルの関連度を1/2×1/3=1/6とするようにしてもよい。また、メタデータとして、主演などの情報を用いて、主演者に対する関連度の重み付けを変えるようにしてもよい。例えば、主演の場合には算出した関連度を2倍するといったように重み付けを変化させることができる。
【0057】
そして、関連度算出部104は、さらに、算出された関連度に基づいて、コンテンツ間の関連度を算出する。本実施の形態にかかる関連度算出部104は、関連度の計算式として、RAB=RMAB・WABを用いる。つまり、関連度算出部104は、コンテンツAとコンテンツBとの間の関連度RMABと、コンテンツAからコンテンツBまで遷移する際の重みWABと、を乗算することで、関連度RABを導出する。なお、本実施の形態では、上述した計算式を用いるが、他の計算式を用いても良い。
【0058】
表示情報生成部105は、メタデータ検索部102から送出されたキーコンテンツのメタデータおよび他のコンテンツのメタデータに基づいて、キーコンテンツおよび他のコンテンツの内容を表わす表示情報を生成する。
【0059】
より詳細な例としては、表示情報生成部105は、コンテンツが録画番組記憶部160に記憶された映像データのメタデータに基づいて、当該映像データの代表画像にタイトル等を付随させて、表示部170に表示可能とした表示情報を生成する。他の例としては、表示情報生成部105は、電子番組情報記憶部150に記憶された電子番組表に基づいて、TV番組のタイトル、放送日時、チャンネル、番組内容等を、表示部170に表示可能とした表示情報を生成する。
【0060】
ここで、表示情報の詳細について説明する。図3、図4は、コンテンツの内容を表わす表示情報の一例を示す図である。図3は、例えば、録画番組記憶部160に記憶された映像データのメタデータに基づいて生成されたコンテンツの表示情報C1である。図3に示すように、コンテンツの表示情報C1には、C1−1にそのコンテンツの代表画像が表示され、C1−2にそのコンテンツ(映像)のタイトル「L358△*6」が表示されている。さらにC1−3には、当該コンテンツの説明が表示される。
【0061】
また、図4は、例えば、電子番組表に基づいて生成されたコンテンツの表示情報C2である。図4に示すように、キーコンテンツの表示情報C2は、C2−1にジャンルを示すアイコンが表示され、C2−2にそのコンテンツ(映像)のタイトルが表示され、C2−3にそのコンテンツの放送日時が表示され、C2−4には番組内容が表示される。図4に示すように電子番組表に基づいて生成されたコンテンツでは、当該コンテンツを示す画像がない代わりに、当該コンテンツのジャンルを示すアイコンと、より詳細な説明と、が表示される。
【0062】
表示制御部106は、コンテンツ取得部107により送出されたコンテンツを表示部170に再生表示する。また、表示制御部106は、上述したように操作受付部101がユーザからコンテンツの検索を行う旨の操作を受け付けた場合、ユーザが検索を行うための、キーコンテンツの表示情報とキーコンテンツに関連性を持つ他のコンテンツの表示情報とを一覧表示した関連コンテンツ一覧情報として表示する。
【0063】
関連コンテンツ一覧情報は、キーコンテンツの表示情報を所望の位置に配置するとともに、関連度の算出に用いた項目を、当該キーコンテンツに近接する位置であってリモコン90等の操作機器に備えられた操作ボタン、例えば十字キーの操作ボタンによる操作方向に沿う方向に配置する。本実施の形態では、十字キーの操作方向(上、下、左、右)毎に項目が割り当てられている。
【0064】
さらに、関連コンテンツ一覧情報は、各項目の近傍に、当該キーコンテンツの表示情報の位置を中心に同心形状に形成された複数の楕円又は多角形上であって、リモコン90等の操作機器に備えられた操作ボタン、例えば十字キーの操作ボタンによる操作方向に沿う形状で、各項目に関連する他のコンテンツの表示情報をそれぞれ配置したものである。
【0065】
また、関連コンテンツ一覧情報においては、他のコンテンツ表示情報は、中心から放射方向に向けて項目ごとに分別された所定領域に、中心近傍から各項目に関する関連度の高い順にそれぞれ配置される。また、関連コンテンツ一覧情報は、キーコンテンツの表示情報の表示サイズを最大とし、中心近傍から離れるに従って他のコンテンツの表示情報の表示サイズを小さくして表示される。次に、関連コンテンツ一覧情報における表示情報の配置および表示動作の詳細について説明する。図5〜図7は、関連コンテンツ一覧情報を説明する模式図である。
【0066】
まず、図5に示すように、表示制御部106は、キーコンテンツの表示情報C1を所望の位置に配置し、キーコンテンツの表示情報C1を中心に操作機器による方向指示に対応する方向に沿うように、x軸正方向、x軸負方向、y軸正方向、y軸負方向の4軸(軸1〜4)を設定する。さらに、表示制御部106は、各項目を、操作機器による方向指示に対応する方向に延出した各軸上であって、キーコンテンツの表示情報C1に近接する位置に配置する。即ち、軸の数および項目の数は、リモコン90等の操作機器に備えられた方向を操作するための操作ボタン(十字キー)により指定可能な数(4方向)に等しい。このように項目毎に軸に従った移動方向を割り当てる。なお、リモコン90等の操作機器に上/下/左/右/右上/右下/左上/左下の8キーが設けられた場合は8軸まで設けることができる。
【0067】
そして、表示制御部106は、図6に示すように、各軸(軸1〜4)をそれぞれ含む任意の角度、例えば軸を含む90度で、中心にあるキーコンテンツの表示情報C1から放射方向に向けて領域を分別することで、各軸を含む所定の表示領域(領域1〜4)を各項目1〜4に対応付けて生成する。
【0068】
次に、表示制御部106は、図7に示すように、キーコンテンツの表示情報C1の位置を中心とした同心形状に形成された複数の8角形F1、F2…上であって、リモコン90に備えられた操作ボタンによる上下左右の操作方向に沿う形状で、他のコンテンツの表示情報を配置していく。つまり、表示制御部106は、8角形F1の頂点には、他のコンテンツの表示情報C11〜18までの8個の表示情報を配置する。また、表示制御部106は、8角形F2の頂点には、他のコンテンツの表示情報C21、23、25、27、29、31、33、35の8つの表示情報を配置し、それぞれの表示情報の間に、操作方向に沿うように他のコンテンツの表示情報C22、24、26、28、30、32、34、36の8個の表示情報を配置する。なお、キーコンテンツ以外のコンテンツの表示情報に含まれる説明については省略する。
【0069】
以下同様に、8角形の頂点に他のコンテンツの表示情報を8つ配置し、それぞれの表示情報の間にさらに他のコンテンツの表示情報を配置していく。このように他のコンテンツの表示情報を配置すると、いずれの表示情報から上下左右の操作がなされても、その操作方向に沿って、その表示情報以外の表示情報が配置されることになる。
【0070】
このとき、表示制御部106は、図8に示すように、他のコンテンツの表示情報を、キーコンテンツの表示情報C1が配置されている中心近傍から外側に向かって、キーコンテンツとの関連度の高い順に配置する。すなわち、表示制御部106は、図7で示すと、8角形F1上に、最もキーコンテンツとの関連度が高い他のコンテンツの表示情報を配置し、さらに、F2、F3…(不図示)上に、関連度の高い順に他のコンテンツの表示情報を配置していく。
【0071】
また、表示制御部106は、各項目に関するキーコンテンツとの関連度が高い順に、他のコンテンツの表示情報を、各項目(K1、K2、K3、K4)に対応する各表示領域(領域1、領域2、領域3、領域4)に配置していく。つまり、表示制御部106は、図9に示すように、項目K1に対して境界線B1と境界線B4とで囲まれた領域1を割当て、項目K2に対して境界線B1と境界線B2とで囲まれた領域2を割当て、項目K3に対して境界線B2と境界線B3とで囲まれた領域3を割当て、さらに、項目K4に対して境界線B3と境界線B4とで囲まれた領域4に割り当てられる。そして、各領域においては、各項目に関するキーコンテンツとの関連度が高い順に、図9の表示情報上に示す数字の順番で他のコンテンツの表示情報を配置する。
【0072】
また、表示制御部106は、他のコンテンツの表示情報が複数の領域に属する場合、いずれか一つの領域に表示する。具体的には、表示制御部106は、他のコンテンツの表示情報が領域1、2の両領域に属する場合、キーコンテンツに対する関連度が最も高い項目の領域に表示する。
【0073】
なお、表示情報C11、21、41は、領域1または領域2のいずれにも属することができる位置であるが、例えば、キーコンテンツに対する関連度が所定の閾値よりも高い他のコンテンツをより多く有する項目の領域に属するように設定できる。つまり、図9における表示情報C11、21、41は、領域1の項目K1より、領域2の項目K2の方が、所定の閾値より高い関連度を有する他のコンテンツをより多く存在するため、領域2に属している。また、表示情報C13、25、47、15、29、53、17、33、59についても同様である。
【0074】
なお、ここでは、各境界線付近に表示される表示情報を、キーコンテンツとの関連度の高さによりいずれの項目の領域に属するかを判断しているが、これに限定されることなく、例えば、キーコンテンツとの関連する他のコンテンツの総数が多い項目の領域に、各境界線付近に表示される表示情報を属するように構成してもよい。
【0075】
表示制御部106は、このようにしてキーコンテンツの表示情報C1と他のコンテンツの表示情報C11等を配置した関連コンテンツ一覧情報を生成し、生成した関連コンテンツ一覧情報を表示部170に表示する。
【0076】
図10は、表示制御部106が表示する関連コンテンツ一覧画面を示した図である。図10に示すように、上下左右の操作方向に沿う形状で他のコンテンツの表示情報を配置したため、リモコン90の操作ボタンやキーボードキーにより左右の指示操作を受け付けると、カーソルでフォーカスされたコンテンツ(以下、選択コンテンツ)が変わっていく。これにより、リモコン90の十字キーなどの操作ボタンやキーボードの十字キーなどからの指示操作が行いやすくなる。
【0077】
デジタルテレビジョン表示装置100が表示する関連コンテンツ一覧画面では、連続的に関連するコンテンツの検索、表示を行うことができる。しかしながら、関連コンテンツ一覧画面では、表示されていないコンテンツを特定する操作が難しい。そこで、本実施の形態では、表示制御部106が、注目コンテンツ一覧画面を表示することとした。注目コンテンツとは、表示中の関連コンテンツ一覧画面や電子番組表上に配置されていないが、ユーザの興味があると考えられるコンテンツとする。本実施の形態では、どのようなコンテンツを注目コンテンツとするか設定が可能とする。
【0078】
図11が、注目コンテンツに関する設定を行う設定画面の例を示した図である。図11に示す設定画面が表示された際に、ユーザは、リモートコントローラ90を介して、表示対象となる注目コンテンツの種類を、“おすすめコンテンツ”、“再生履歴に含まれているコンテンツ”、“キーコンテンツの履歴”、“録画予約されたコンテンツ”、及び“現在放送中のコンテンツ”から選択する。さらに、注目コンテンツ一覧画面をスキップするか否かも選択する。当該選択により、操作受付部101が、注目コンテンツの種類と、注目コンテンツ一覧画面をスキップするか否かの選択と、を受け付ける。
【0079】
図1に戻り、抽出部109は、除去部121を備え、注目コンテンツ一覧画面で表示対象となる注目コンテンツを抽出する。本実施の形態にかかる抽出部109は、図11で示した設定画面で選択された注目コンテンツの種類に属するコンテンツを、注目コンテンツの候補として抽出する。
【0080】
除去部121は、抽出部109により抽出された注目コンテンツの候補から、表示制御部106により現在表示している関連コンテンツ一覧画面又は電子番組表に配置されたコンテンツを、除去する。そして、除去部121が除去した後のコンテンツの候補のうち、所定の数のコンテンツが、注目コンテンツとして表示制御部106により表示される。
【0081】
図12が、表示制御部106が表示する注目コンテンツ一覧画面1201の例を示した図である。図12に示すように、表示制御部106は、直前まで表示していた表示画面(例えば関連コンテンツ一覧画面又は電子番組表)の上に、当該注目コンテンツ一覧画面1201を重畳して表示する。図12に示す注目コンテンツ一覧画面1201は、電子番組表及び関連コンテンツ一覧画面とレイアウトが異なる表示画面であって、重畳元の電子番組表又は関連コンテンツ一覧画面上に表示されていないコンテンツが配置されている。本実施の形態にかかる表示制御部106は、注目コンテンツ一覧画面で、除去部121に除去された後のコンテンツの候補のうち、4個の注目コンテンツを表示する。
【0082】
つまり、本実施の形態においては、表示制御部106は、電子番組表又は関連コンテンツ一覧画面を表示し、操作受付部101が所定の操作を受け付けた場合に、注目コンテンツ一覧画面を、電子番組表又は関連コンテンツ一覧画面に重畳して表示する。
【0083】
また、操作受付部101は、図12に示す注目コンテンツ一覧画面において、表示画面として、関連コンテンツ一覧画面、又は電子番組表の選択を受け付ける。操作受付部101が、当該選択を受け付けることで、注目コンテンツが選択された後に表示制御部106が表示する表示画面が決定される。
【0084】
ところで、本実施の形態にかかる抽出部109は、“おすすめコンテンツ”、“再生履歴に含まれているコンテンツ”、“キーコンテンツの履歴”、“録画予約されたコンテンツ”、及び“現在放送中のコンテンツ”のうちの一種類について、注目コンテンツを抽出している。そこで、抽出例として、“おすすめコンテンツ”の場合について説明する。抽出部109は、利用状況記憶部140に記憶されたコンテンツ毎の利用回数と、録画番組記憶部160に記憶されたコンテンツ毎のメタデータと、に基づいて、“おすすめコンテンツ”に属する注目コンテンツを抽出する。
【0085】
具体的には、抽出部109は、利用状況記憶部140に記憶されたコンテンツを参照し、ユーザに参照されているコンテンツを特定する。その後、抽出部109は、録画番組記憶部160を参照し、特定したコンテンツに含まれているメタデータの統計をとる。そして、抽出部109は、統計結果からユーザが含まれることが多い、特定されたコンテンツによく含まれるメタデータを特定する。そして、抽出部109は、特定されたメタデータを所定の基準以上含むコンテンツを、注目コンテンツの候補として特定する。なお、注目コンテンツの候補の特定手法は、上述した手法に限らず、他の基準に基づいて、ユーザに対して勧めたい注目コンテンツを特定しても良い。
【0086】
そして、操作受付部101は、さらに、リモートコントローラ90を介して、注目コンテンツ一覧画面に表示されたコンテンツの選択を受け付ける。
【0087】
その後、表示制御部106は、図12で示したラジオボタンの選択に従って、電子番組表及び関連コンテンツ一覧画面のうちいずれかを表示する。そして、表示制御部106が、電子番組表又は関連コンテンツ一覧画面を表示する際、選択を受け付けた注目コンテンツを基準に、他のコンテンツが配置されているものとする。
【0088】
また、注目コンテンツ一覧画面に表示される注目コンテンツの数は、4個に限定するものではなく、1以上であれば数は問わない。また、注目コンテンツ一覧画面で表示対象となる注目コンテンツは、おすすめ度合いが高いなど、最も条件に合致するコンテンツから順に所定の数を選択しても良いし、“人”“タイトル”“ジャンル”“キーワード”等の項目毎に最も合致するコンテンツをそれぞれ選択しても良い。
【0089】
上述した構成により、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100では、電子番組表及び関連コンテンツ一覧画面に表示されていなかったコンテンツを、キーコンテンツとして関連コンテンツ一覧画面の表示等を行うことができる。
【0090】
次に、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100における、画面操作に関する処理について説明する。図13は、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100における上述した処理の手順を示すフローチャートである。
【0091】
まず、表示制御部106が、電子番組表又は関連コンテンツ一覧画面を表示する(ステップS1301)。次に、操作受付部101が、リモートコントローラ90で、注目コンテンツ一覧画面に割り当てられている、所定のボタンが押下されたか否かを判定する(ステップS1302)。所定のボタンの押下がなされていないと判定した場合(ステップS1302:No)、ステップS1301に戻り、表示制御部106が、継続して電子番組表又は関連コンテンツ一覧画面を表示する。
【0092】
一方、所定のボタンの押下がなされたと判定した場合(ステップS1302:Yes)、抽出部109が、注目コンテンツの候補を抽出する(ステップS1303)。その後、除去部121が、抽出された注目コンテンツの候補から、ステップS1301で表示されていたコンテンツを除去する(ステップS1304)。
【0093】
そして、表示制御部106が、ステップS1304で除去された後の注目コンテンツの候補のうち、所定の数だけ配置された注目コンテンツ一覧画面を表示する(ステップS1305)。
【0094】
その後、操作受付部101が、注目コンテンツ一覧画面から、注目コンテンツの選択を受け付けたか否かを判定する(ステップS1306)。受け付けていないと判定した場合(ステップS1306:No)、操作受付部101は、継続して選択を受け付ける(ステップS1306)。
【0095】
一方、操作受付部101が、注目コンテンツの選択を受け付けたと判定した場合(ステップS1306:Yes)、注目コンテンツ一覧画面において、関連コンテンツ一覧画面が表示先として選択されていたか否かを判定する(ステップS1307)。表示先として関連コンテンツ一覧画面が選択されていない、つまり、電子番組表が選択されていた場合(ステップS1307:No)、表示制御部106は、ステップS1306で選択された注目コンテンツが選択された状態で、電子番組表を表示する(ステップS1308)。これにより、注目コンテンツの放送中に、どのようなコンテンツが放送されているのか認識することができる。
【0096】
一方、操作受付部101が、関連コンテンツ一覧画面の選択を受け付けていた場合(ステップS1307:Yes)、メタデータ検索部102は、選択された注目コンテンツをキーコンテンツとして設定し、メタデータを関連度算出部104に送出する(ステップS1309)。さらに、メタデータ検索部102は、他のコンテンツのメタデータについても、関連度算出部104に送出する。
【0097】
そして、関連度算出部104は、メタデータ検索部102から送出されたキーコンテンツのメタデータと他のコンテンツのメタデータとの類似性に基づいて、キーコンテンツに対する他のコンテンツ各々の関連度を、項目毎(例えば、タイトル、チャンネルごと)に算出する(ステップS1310)。
【0098】
そして、表示制御部106は、算出された関連度に基づいて、コンテンツ取得部107により送出されたコンテンツが配置された関連コンテンツ一覧画面を表示する(ステップS1311)。
【0099】
図14は、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100における画面遷移の例を示した図である。図14に示す例では、表示制御部106は、録画一覧画面1401、関連コンテンツ一覧画面1402、及び電子番組表1403を表示できる。そして、これらいずれの画面であっても、操作受付部101が、リモートコントローラ90の、注目コンテンツ一覧画面に対応するボタンの押下を受け付けた場合に、表示制御部106が、注目コンテンツ一覧画面1404、1405を、直前まで表示していた表示画面に重畳して表示する。注目コンテンツ一覧画面1404は、録画済みのコンテンツの表示情報(図3)が4個配置された表示画面とする。注目コンテンツ一覧画面1405は、放送予定又は放送中コンテンツの表示情報(図4)が4個配置された表示画面とする。
【0100】
注目コンテンツ一覧画面に対応するボタンが押下された場合に、注目コンテンツ一覧画面1404及び注目コンテンツ一覧画面1405のどちらが表示されるのかは、表示制御部106が、直前まで表示していた録画一覧画面1401、関連コンテンツ一覧画面1402、及び電子番組表1403でカーソル選択されていたコンテンツに基づく。例えば、録画一覧画面1401、関連コンテンツ一覧画面1402、及び電子番組表1403において、ユーザがフォーカスしていたコンテンツが録画済みコンテンツの場合に、表示制御部106が、注目コンテンツ一覧画面1404を表示する。そして、ユーザがフォーカスしていたコンテンツが放送予定コンテンツの場合に、表示制御部106が、注目コンテンツ一覧画面1405を表示する。
【0101】
そして、操作受付部101が、注目コンテンツ一覧画面1404又は注目コンテンツ一覧画面1405において、注目コンテンツの選択を受け付ける。そして、当該選択を受け付けた場合、ラジオボタンによる移動先の選択結果に応じて、表示制御部106が、関連コンテンツ一覧画面1406又は電子番組表1407を表示する。
【0102】
関連コンテンツ一覧画面1406は、選択された注目コンテンツをキーコンテンツとして、注目コンテンツと関連のあるコンテンツが配置された表示画面とする。このため、注目コンテンツ一覧画面の表示する前に表示されていなかったコンテンツであって、興味のあるコンテンツを認識できる。
【0103】
電子番組表1407は、選択された注目コンテンツにフォーカスされた電子番組表であるため、ユーザが注目したコンテンツと同じ放送時間帯に放送しているコンテンツが表示される。これにより、ユーザは、注目コンテンツが放送されているときの状況を把握できる。
【0104】
図14に示すように、表示制御部106が注目コンテンツ一覧画面を表示する直前に表示していた表示画面と、注目コンテンツ一覧画面の後に表示する表示画面と、は、同一のレイアウトとなる場合もあるし、同一のレイアウトとならない場合もある。
【0105】
また、画面遷移1410に示すように、関連コンテンツ一覧画面1402から、注目コンテンツ一覧画面1404、1405を介さずに、関連コンテンツ一覧画面1406まで移動できる。これは、図11に示す設定画面で、注目コンテンツ一覧画面をスキップする設定がなされている場合に実現する。
【0106】
つまり、図11に示す設定画面で、注目コンテンツ一覧画面をスキップする設定がなされている場合に、操作受付部101が、注目コンテンツ一覧画面に対応するボタンの押下を受け付けた時に、抽出部109が注目コンテンツを1つのみ抽出し、表示制御部106が、抽出された1つの注目コンテンツをキーコンテンツとして、関連コンテンツ一覧画面1406を表示する。これにより、ユーザの操作負担を軽減できる。
【0107】
本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100以外の装置に適用しても良い。例えば、コンテンツを一時保存することが可能な領域を保持している機器、ネットワーク上に存在するコンテンツデータにアクセスが可能な機器、コンテンツのメタデータが取得できる機器、コンテンツのメタデータから代表値を抜き出すことが出来る機器、コンテンツの代表な属性情報(例えば、代表サムネイル、名称等)を一覧表示可能な機器に適用しても良い。
【0108】
上述した装置で表示対象がコンテンツの場合について説明した。しかしながら、検索対象データを、コンテンツなどの動画像データに制限するものではなく、画像データ、音声データ、図表データ、文書データなどのユーザが利用する様々なデータに対して適用しても良い。
【0109】
本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100では、電子番組表や、関連コンテンツ一覧画面が表示されているときに、所定の操作を行うことで、電子番組表や、関連コンテンツ一覧画面に表示されていないが、ユーザの興味があると考えられるコンテンツがリストアップされた注目コンテンツ一覧画面を表示することとした。その後、当該注目コンテンツ一覧画面で選択されたコンテンツに基づいて、コンテンツの一覧表示画面(例えば、電子番組表または関連コンテンツ一覧画面)を表示することで、ユーザが認識していなかったコンテンツの発見を促すことができる。
【0110】
このように、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100によれば、関連コンテンツ一覧画面や電子番組表に興味のあるコンテンツがない場合に、当該画面上に表示されていなかったコンテンツを基準として、関連コンテンツ一覧画面や電子番組表の再表示を行うことができる。これにより、操作負担が軽減されるとともに、ユーザに対して興味のあるコンテンツを認識させることができる。
【0111】
なお、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100で実行される表示処理プログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0112】
本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100で実行される表示処理プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0113】
さらに、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100で実行される表示処理プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、本実施の形態にかかるデジタルテレビジョン表示装置100で実行される表示処理プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0114】
なお、本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0115】
100 デジタルテレビジョン表示装置
101 操作受付部
102 メタデータ検索部
103 メタデータ取得部
104 関連度算出部
105 表示情報生成部
106 表示制御部
107 コンテンツ取得部
108 放送受信部
109 抽出部
121 除去部
140 利用状況記憶部
150 電子番組情報記憶部
160 録画番組記憶部
170 表示部
190 通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の操作を受け付ける受付手段と、
検索対象データが一覧として配置された第1の表示画面を表示し、前記受付手段が前記所定の操作を受け付けた場合に、前記第1の表示画面とレイアウトが異なる表示画面であって、前記第1の表示画面上に表示されていない検索対象データが配置された第2の表示画面を、前記第1の表示画面に重畳して表示する表示手段と、
を備え、
前記受付手段は、さらに、前記第2の表示画面に表示された前記検索対象データの選択を受け付け、
前記表示手段は、さらに、選択を受け付けた前記検索対象データを基準として、他の検索対象データが配置された、前記第2の表示画面とレイアウトが異なる第3の表示画面を表示すること、
を特徴とする表示処理装置。
【請求項2】
前記表示手段が表示する前記第1の表示画面と、前記第3の表示画面と、はレイアウトが同一であること、
を特徴とする請求項1に記載の表示処理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、前記第1の表示画面を表示した後、前記所定の操作を受け付けた際、所定の条件を満たしている場合に、前記第2の表示画面を表示せずに、前記第3の表示画面を表示すること、
を特徴とする請求項1又は2に記載の表示処理装置。
【請求項4】
前記検索対象データ毎の属性情報を記憶する属性記憶手段と、
前記検索対象データ毎の利用状況情報を記憶する利用記憶手段と、
前記利用記憶手段に記憶された前記検索対象データ毎の前記利用状況情報と、前記属性記憶手段に記憶された前記検索対象データ毎の前記属性情報と、に基づいて、検索対象データを抽出する抽出手段と、
前記抽出手段に抽出された前記検索対象データから、前記表示手段により前記第1の表示画面に配置された前記検索対象データを除去する除去手段と、をさらに備え、
前記表示手段は、前記除去手段により除去された後の前記検索対象データを配置した、前記第2の表示画面を表示すること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1つに記載の表示処理装置。
【請求項5】
前記表示手段は、さらに、前記受付手段により選択を受け付けられた前記検索対象データの内容を示す表示情報を所望の位置に配置するとともに、前記検索対象データに関連する他のデータの内容を示す表示情報をそれぞれ配置した一覧情報を、前記第3の表示画面として表示すること、
を特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の表示処理装置。
【請求項6】
表示処理装置で実行される表示処理方法であって、
表示手段が、検索対象データが一覧として配置された第1の表示画面を表示する第1の表示ステップと、
受付手段が、所定の操作を受け付ける受付ステップと、
前記受付手段が、前記受付ステップにより前記所定の操作を受け付けた場合に、前記第1の表示画面とレイアウトが異なる表示画面であって、前記第1の表示画面上に表示されていない検索対象データが配置された第2の表示画面を、前記第1の表示画面に重畳して表示する第2の表示ステップと、
前記受付手段が、前記第2の表示画面に表示された前記検索対象データの選択を受け付ける第2の受付ステップと、
表示手段が、前記第2の受付ステップにより選択を受け付けた前記検索対象データを基準として、他の検索対象データが配置された、前記第2の表示画面とレイアウトが異なる第3の表示画面を表示する第3の表示ステップと、
を含むことを特徴とする表示処理方法。
【請求項7】
検索対象データが一覧として配置された第1の表示画面を表示する第1の表示ステップと、
所定の操作を受け付ける受付ステップと、
前記受付ステップにより前記所定の操作を受け付けた場合に、前記第1の表示画面とレイアウトが異なる表示画面であって、前記第1の表示画面上に表示されていない検索対象データが配置された第2の表示画面を、前記第1の表示画面に重畳して表示する第2の表示ステップと、
前記第2の表示画面に表示された前記検索対象データの選択を受け付ける第2の受付ステップと、
前記第2の受付ステップにより選択を受け付けた前記検索対象データを基準として、他の検索対象データが配置された、前記第2の表示画面とレイアウトが異なる第3の表示画面を表示する第3の表示ステップと、
をコンピュータに実行させるための表示処理プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−8868(P2012−8868A)
【公開日】平成24年1月12日(2012.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−145228(P2010−145228)
【出願日】平成22年6月25日(2010.6.25)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】