表示制御装置及び表示制御方法
【課題】タッチパネル上での操作により動画のタイムライン表示の操作を容易に行うことができるようにする。
【解決手段】タッチパネル部102上のタッチ位置を検出するタッチ状態検出部113により、1つの表示オブジェクトに対して、2箇所のタッチ位置を検出したか否かを判定する。そして、2箇所のタッチ位置を検出した場合に、次に、接触したまま2箇所のタッチ位置が移動したことを検出したか否かを判定する。そして、前記2箇所のタッチ位置が移動したことを検出した場合に、全体制御部114は、移動した2箇所のタッチ位置間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出するようにフレーム画像抽出部106を制御し、前記移動した2箇所のタッチ位置の間に、抽出したフレーム画像を表示するように合成部107を制御する。
【解決手段】タッチパネル部102上のタッチ位置を検出するタッチ状態検出部113により、1つの表示オブジェクトに対して、2箇所のタッチ位置を検出したか否かを判定する。そして、2箇所のタッチ位置を検出した場合に、次に、接触したまま2箇所のタッチ位置が移動したことを検出したか否かを判定する。そして、前記2箇所のタッチ位置が移動したことを検出した場合に、全体制御部114は、移動した2箇所のタッチ位置間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出するようにフレーム画像抽出部106を制御し、前記移動した2箇所のタッチ位置の間に、抽出したフレーム画像を表示するように合成部107を制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示制御装置、表示制御方法、プログラム及び記録媒体に関し、特に、タッチパネル等を操作するために用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な電子デバイス製品にタッチパネルが搭載されるようになっている。タッチパネルはユーザーインターフェイスとして優れており、直感的な操作及び応答を表示することができる。このようなタッチパネルでの操作において、タッチパネル上での指の動き、及びそのシステムの応答に関する技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の技術によれば、タッチパネル上における指と指との間の距離によってシステムの動作を変えることができる。さらに特許文献1には、複数の指が検出されたときその最外端にある2ヵ所の指の距離に応じて所定の動作を行うようにすることが記載されている。
【0003】
また、近年のデジタルビデオカメラには、ユーザーに所望の動画を選択させるために、記録媒体に記録されている動画の一覧をユーザーに提示するインデックス画面表示と呼ばれる機能が搭載されている。これは、長時間の動画の中から予め決定済みのフレーム画像を1枚抜き出し、インデックス画面に並べる機能である。これによりユーザーはインデックス画面を見ながら所望の動画を選択することができ、選択した動画を再生したり編集したりすることができる。
【0004】
さらに最近では、1枚のフレーム画像のみではなく、動画の中から数秒間隔で複数のフレーム画像を抽出し、表示画面に表示できるものもある。ユーザーは動画に含まれる数秒間隔のフレーム画像を見ることにより、動画の概要や流れをつかむことができる。なお、このように数秒間隔で動画からフレーム画像を抽出して表示する機能はタイムライン表示と呼ばれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−228971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した動画のタイムライン表示をタッチパネル上の指の操作で実施しようとした場合、指の位置及び動きを検知することが必要である。一方、特許文献1には、複数の指でタッチパネルにタッチした場合のシステムの動作について記載されているが、動画のタイムライン表示を想定した技術ではない。このため、動画のタイムライン表示に対しては、操作性が不十分であるという問題点がある。
【0007】
本発明は前述の問題点に鑑み、タッチパネル上で動画のタイムライン表示を簡単に操作できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示制御装置は、タッチパネルから構成される表示部と、動画を表す表示オブジェクトを前記表示部に表示するよう制御する表示制御手段と、前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出手段と、前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出手段により検出したか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出手段により検出したか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段により、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御手段に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、タッチパネル上での操作により動画のタイムライン表示の操作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態に係るデジタルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係るデジタルカメラの外観構成例を示す斜視図である。
【図3】実施形態における動画オブジェクトの表示例を示す図である。
【図4】選択されるフレーム画像と動画との関係を示す図である。
【図5】指を検出する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】2本の指での操作に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】3本の指での操作に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】動画オブジェクトをコピーする手順の一例を示す図である。
【図9】動画コンテンツの中の指定範囲をコピーする手順の一例を示す図である。
【図10】コピーができない場合の表示の一例を示す図である。
【図11】タイムラインの動画オブジェクトを増やす表示例を示す図である。
【図12】タイムラインの動画オブジェクトを増やす他の表示例を示す図である。
【図13】タイムラインの動画オブジェクトを減らす表示例を示す図である。
【図14】複数の動画オブジェクトを結合する方法の一例を示す図である。
【図15】動画オブジェクトを結合する際の表示効果の一例を示す図である。
【図16】動画オブジェクトを結合できない場合の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ101の構成例を示すブロック図である。
図1において、デジタルカメラ101は、動画及び静止画を撮影して再生することができるものである。タッチパネル部102は、LEDなどの表示部103とユーザーのタッチ操作を入力信号に変換する操作部104とを備えている。表示部103は、デジタルカメラ101で撮影された動画を表示したりユーザーに対しての指示ボタンを表示したりする。また、デジタルカメラ101に関する情報や、記録媒体120の残容量なども表示する。操作部104は、表示部103に表示されたボタン等から、ユーザーの指示を受け付けるものである。
【0012】
映像入力部105は、デジタルカメラ101で撮影するときに被写体を撮像して映像信号を入力するものである。フレーム画像抽出部106は、記録媒体120に記録された動画から、ユーザー等により指示された時間の位置におけるフレーム画像を生成するものである。合成部107は表示制御手段として機能し、タッチパネル部102の表示部103に表示する文字情報や、画像、フレーム画像抽出部106で生成したフレーム画像等を合成して表示部103に表示するものである。復号部108は、記録媒体120に記録された動画データや静止画データを復号するものである。符号部109は、動画を記録する際に、映像入力部105から入力された映像信号を符号化するものである。
【0013】
グラフィック部110は、デジタルカメラ101の様々な情報を表示部103に表示するための画像を生成するものである。例えば、時計、電池残量、記録媒体残量、記録された動画数などの情報をグラフィックにした画像を生成する。記録媒体アクセス部111は、動画を記録する時には記録媒体120へ動画データを記録し、動画を再生する時には記録媒体120から動画データを再生するインターフェイスである。データベース部112は、記録媒体120に記録されている動画データに関係した情報を保持するものである。
【0014】
タッチ状態検出部113は、タッチパネル部102上にユーザーの指が何本触れているか、どこに触れているか等を検出するものである。全体制御部114は、デジタルカメラ基本部115の各ブロックと接続されており、記録や再生時の動作に応じて適切に制御する。なお、後述するフローチャートの処理は、ROM122に記録されたプログラムをRAM123に展開してCPU121が実行し、デジタルカメラ101の各部を制御することにより行われる。また、記録媒体120は、脱着式の記録媒体である。
【0015】
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ101の外観構成例を示す斜視図である。なお、図2(a)及び図2(b)は、1つのデジタルカメラを互いに異なる角度から見た外観を示している。
図2において、デジタルカメラ101の筐体201には、記録媒体120の挿入口202が設けられており、この挿入口202から記録媒体120が挿入される。電源ボタン203は、デジタルカメラ101の主電源をオンにしたり、オフにしたりするためのボタンである。レンズ204は、デジタルカメラ101の鏡筒部分である。タッチパネル205は、表示部と操作部とを兼ねており、記録・再生の指示、編集の指示等すべての操作がこのタッチパネル205で行われる。
【0016】
図3は、本実施形態における表示オブジェクトとして動画オブジェクトの表示例を示す図である。ここで、動画オブジェクトとは、1つのインデックスに表示されるフレーム画像の集合のことである。
図3において、タッチパネル205の表示画面310には、動画オブジェクトや静止画オブジェクトがインデックスに表示される。図3の表示例では、インデックスを左右に広がりをもつ表示空間に配置し、一部を切り出して表示画面310に表示しており、左方向は古いオブジェクトを表示し、右方向は新しいオブジェクトを表示している。
【0017】
全体バー311は、この表示空間の全体をバーとして表すものである。エリアバー312は、表示空間のうち実際に表示画面310に表示されているエリアを表すバーである。インデックス313は例えば動画オブジェクトのインデックスを表しており、動画オブジェクトとしてフレーム画像を複数表示することができる。また、そのフレーム画像を黒いフレームで囲むように表示している。さらに、各フレーム画像の右下には、動画オブジェクトの先頭からの時間位置を付加して表示している。
【0018】
図3に示す動画のインデックスの例は、15秒程度のオブジェクトであり、0秒目のフレーム画像と、15秒目のフレーム画像との2つでこの動画オブジェクトのインデックス313を構成している。静止画オブジェクト314は、フレーム画像とは区別するために黒いフレームを付さずに表示される。この黒いフレームの有無によりユーザーは静止画オブジェクトか動画オブジェクトかを判別することができる。なお、本実施形態では動画オブジェクトのタイムライン表示について詳細に説明するため、静止画の表示方法については割愛する。また、表示315は現在表示されるインデックスの撮影時間の概要を表しており、バー316は日付の開始を表すものである。
【0019】
次に、フレーム画像の抽出方法に関して図4を参照しながら説明する。図4は、選択されるフレーム画像と動画との関係を示す図である。
図4(a)に示す例は、再生時間が60秒の動画である。この場合において、タッチパネル205上の指の操作により、動画のインデックスについてフレーム画像を3枚用いて表すことになった場合、60秒の動画から、時間間隔が同じになるように0、30、60秒目のフレーム画像を抽出する。
【0020】
また、図4(b)に示す例は、再生時間が240秒の動画である。フレーム画像を3枚用いて表す場合は図4(a)に示す例と同様に、0、120、240秒目のフレーム画像を抽出する。このように、動画の再生時間が異なる場合は、動画の全体をフレーム画像の表示枚数に応じて均等に割ることにより、抽出するフレーム画像の位置を決定する。
【0021】
また、図4(c)に示す例は、再生時間が2秒の動画である。この場合も、0、1、2秒目のフレーム画像を抽出する。0秒目は動画の開始点であり、1秒目は動画の開始点から1秒後の点である。そして、2秒目は動画の開始点から2秒後の点であり、動画の最終画像となる。本実施形態では、フレーム画像の間隔を最小で1秒としており、最大3枚のフレーム画像を表示することができる。
【0022】
次に、タッチパネル205上での指の動きと、システムのシーケンスとの関係について図5〜図7のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図5〜図7に示すフローチャートの処理は、ROM122に記録されたプログラムをCPU121がRAM123に展開して実行することにより実現する。
【0023】
図5は、本実施形態において、指を検出する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、図5のステップS501において指の検出処理を開始する。そして、ステップS502において、タッチ状態検出部113は、1本目の指のタッチを検出したか否かを判定する。なお、本実施形態においては、タッチパネル205上の1点へのタッチを、1本目の指のタッチと称す。また、実際には指であるか否かに関わらず、タッチパネル205上で同時に1箇所(1点)においてなんらかの接触(タッチ)を検出した場合は、ステップS502の判定結果をYesとする。
【0024】
ステップS502の判定の結果、1本目の指のタッチを検出していない場合は、ステップS503へ進む。そして、ステップS503において、全体制御部114は、一連の指の検出動作を終了するか否かを判定する。ここで、一連の指の検出動作を終了する場合とは、デジタルカメラ101の電源がオフにされる場合や、撮影モードなど他のモードへ遷移するよう指示がなされた場合などがある。この判定の結果、一連の指の検出動作を終了する場合はステップS512へ進み、そのまま処理を終了する。一方、ステップS503の判定の結果、処理を継続する場合は、ステップS502へ戻る。
【0025】
一方、ステップS502の判定の結果、1本目の指のタッチを検出した場合は、ステップS503へ進む。そして、ステップS504において、全体制御部114の制御により1本の指に関する処理を行う。ここで、1本の指に関する処理とは、例えば指で指示したオブジェクトを画面上で選択するなどの動作である。次に、ステップS505において、タッチ状態検出部113は、1本目の指のタッチが継続したまま、2本目の指のタッチを検出したか否かを判定する。この場合も2本目の指のタッチと称しているが、実際には指であるか否かに関わらず、タッチパネル205上で同時に2箇所(2点)においてなんらかの接触(タッチ)を検出した場合に、ステップS505の判定結果をYesとする。
【0026】
ステップS505の判定の結果、2本目の指を検出しなかった場合は、ステップS506へ進む。そして、ステップS506において、タッチ状態検出部113は、全ての指がタッチパネル205から離れたか否かを判定する。この判定の結果、全ての指がタッチパネル205から離れた場合はステップS503へ進み、タッチパネル205から離れていない指が存在する場合は、ステップS504へ戻る。
【0027】
一方、ステップS505の判定の結果、2本目の指を検出した場合は、ステップS507へ進む。そして、ステップS507において、2本の指での操作に関する処理を行う。この2本の指での操作に関する処理については図6の説明で後述する。次に、ステップS508において、タッチ状態検出部113は、1本目及び2本目の指のタッチが継続したまま、3本目の指を検出したか否かを判定する。この場合も3本目の指のタッチと称しているが、実際には指であるか否かに関わらず、タッチパネル205上で同時に3箇所(3点)においてなんらかの接触(タッチ)を検出した場合に、ステップS508の判定結果をYesとする。
【0028】
ステップS508の判定の結果、3本目の指を検出しなかった場合はステップS509へ進む。そして、ステップS509において、タッチ状態検出部113は、検出した指の本数を特定し、2本から1本に減っているか否かを判定する。この判定の結果、1本に減っている場合はステップS506へ進み、指の本数が減っていない場合はステップS507へ戻る。
【0029】
一方、ステップS508の判定の結果、3本目の指を検出した場合はステップS510へ進む。そして、ステップS510において、3本の指に関する処理を行う。この3本の指に関する処理については、図7の説明で後述する。次に、ステップS511において、タッチ状態検出部113は、検出した指の本数を特定し、3本から2本に減ったか否かを判定する。この判定の結果、2本に減った場合はステップS509へ進み、指の本数が減っていない場合はステップS510に戻る。以上のように本実施形態においては、検出された指の本数により処理を変更しながら動作する。
【0030】
図6は、図5のステップS507における2本の指での操作に関する詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS601において、タッチ状態検出部113は第1の判定手段として機能し、検出している2本の指のタッチが、同一の動画オブジェクトをタッチしているものであるか否かを判定する。この処理では、動画オブジェクトが複数のフレーム画像から構成されている場合は、2本の指がこれらのフレーム画像の何れかにタッチしているか否かを判定する。この判定の結果、同一の動画オブジェクトをタッチしている場合はステップS602へ進み、同一の動画オブジェクトをタッチしていない場合はステップS611へ進む。
【0031】
ステップS602においては、タッチ状態検出部113は、検出している2本の指のタッチが解除されることなく、タッチ位置の移動があったか否かを判定する。この判定の結果、タッチ位置の移動があった場合はステップS603へ進み、タッチ位置の移動がなかった場合は処理を終了して図6の処理を抜け、図5のステップS508へ進む。
【0032】
ステップS603においては、ステップS602で判定した移動によって、2本の指のタッチ位置が縦方向に離れたか否かを判定する。ここで、タッチパネル205の横方向は表示画面上の左右方向(動画オブジェクトのタイムラインにおいてフレーム画像が並ぶ方向)であり、縦方向は表示画面上の上下方向(タイムラインのフレーム画像が並べられる方向と垂直な方向)であるものとする。この処理は、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114のCPU121が、縦方向をy軸、横方向をx軸として判定する。すなわち、ステップS603では、2本の指によるタッチ位置が移動によってy方向に離れたか否かを判定し、y方向に所定の閾値分(この閾値は閾値Aと称する)の距離だけ離れると、タッチ位置が移動によってy方向に離れたと判定する。この判定の結果、y方向に離れた場合はステップS604へ進み、y方向に離れていない場合はステップS607へ進む。
【0033】
ステップS604においては、全体制御部114の制御により合成部107は、2本の指でタッチしていた単一の動画オブジェクトを2つに増やし、2本の指のタッチ位置に追従した位置へそれぞれの動画オブジェクトを配置してタッチパネル205に表示する。ここで、2本の指のタッチ位置の距離がある程度短い場合は、2つの動画オブジェクトを重畳して表示するものとする。この際の表示例を図8に示しており、図8の詳細については後述する。
【0034】
次に、ステップS605において、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、2本の指によりタッチされている移動後の2つの位置の縦方向の距離が、閾値B以上となったか否かを判定する。この判定の結果、閾値B以上となった場合はステップS606へ進み、閾値B未満である場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0035】
ステップS606においては、2本の指でタッチしている動画オブジェクトが示す実際の動画データをコピーする。すなわち、記録媒体アクセス部111は、ステップS601でタッチしていた動画オブジェクトが示す動画データを複製して記録媒体120に記録する。この際、複製される動画データは、複製前の動画の全範囲とする。このように、同一の動画オブジェクトを2本の指でタッチし、タッチした2本の指を縦方向に広げる操作をするだけで、ユーザーがタッチした動画オブジェクトが示す動画データを簡単にコピーすることができる。そして、ステップS606の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0036】
一方、ステップS607においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は第2の判定手段として機能し、ステップS602で判定した移動によって、2本の指のタッチ位置が横方向(x方向)に移動前より広がったか否かを判定する。このとき、x方向に所定の閾値分(この閾値は閾値Cと称する)の距離だけ離れると、タッチ位置が移動によってx方向に広がったと判定する。この判定の結果、横方向に広がった場合はステップS608へ進み、横方向に広がっていない場合はステップS609へ進む。
【0037】
ステップS608においては、全体制御部114の制御により2本の指の間の横方向の距離に応じて、タイムラインに表示すべきフレーム画像の枚数を決定する。そして、フレーム画像抽出部106により、決定した枚数のフレーム画像を、タッチしている動画オブジェクトが示す動画データから抽出し、合成部107により、x方向に並べてタッチパネル205に表示する。このとき、動画オブジェトのタイムラインに2つ以上のフレーム画像が表示され、2本の指でタッチされたフレーム画像が異なる場合には、タッチされている2つのフレーム画像の間にあるフレーム画像が表示されるものとする。また、動画オブジェクトのタイムラインに1つのフレーム画像しか表示されていなかった場合は、動画オブジェクトが示す動画データの最初のフレームと最終フレームとの間のフレーム画像が抽出されるものとする。すなわち、同一の動画オブジェクトを2本の指でタッチし、タッチした2本の指を左右に広げる操作をするだけで、ユーザーが所望とする動画の所望とする範囲のタイムライン表示を、より詳細なものへと切り替えることができる。この際の表示例を図11に示しており、図11の詳細については後述する。そして、ステップS608の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0038】
一方、ステップS609においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は第2の判定手段として機能し、ステップS602で判定した移動によって、2本の指のタッチ位置が横方向(x方向)に移動前より狭まったか否かを判定する。この判定の結果、横方向に狭まった場合はステップS610へ進み、横方向に狭まっていない場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0039】
ステップS610においては、全体制御部114の制御により2本の指の間の横方向の距離に応じて、タイムラインに表示すべきフレーム画像の枚数を減少させ、合成部107によりタッチしている動画オブジェクトの横方向の表示領域を狭める。より詳細には、2本の指の間の横方向の距離に応じて、タイムラインに表示すべきフレーム画像の枚数を決定し、決定した枚数のフレーム画像を、タッチしている動画オブジェクトが示す動画データから抽出し、x方向に並べて表示する。このとき、2本の指の間の横方向の距離が狭まっているので、結果的に抽出されるフレーム画像の枚数が狭まる前に比べて減少する。
【0040】
ここで、タッチしている2本の指の距離を狭める前に、タッチしている動画オブジェクトのタイムラインに3つ以上のフレーム画像が表示されており、2本の指でタッチされたフレーム画像が異なっている場合がある。この場合は、2本の指の横方向の距離を狭めるのに伴って、タッチされた2つのフレーム画像の間にあるフレーム画像のみが減少するものとする。これにより、同一の動画オブジェクトを2本の指でタッチし、タッチした2本の指を左右に狭める操作をするだけで、ユーザーが所望とする動画の所望とする範囲のタイムライン表示をより簡易なものへと切り替え、表示領域を狭めることができる。この際の表示例を図13に示す。図13の詳細については後述する。ステップS610の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0041】
一方、ステップS611においては、タッチ状態検出部113は、検出している2本の指が、それぞれ異なる動画オブジェクトをタッチしているものであるか否かを判定する。この判定の結果、異なる動画オブジェクトをタッチしている場合はステップS612へ進み、異なる動画オブジェクトをタッチしていない場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0042】
ステップS612においては、タッチ状態検出部113は、検出している2本の指のタッチが解除されることなく、タッチ位置の移動があったか否かを判定する。この判定の結果、タッチ位置の移動があった場合はステップS613へ進み、タッチ位置の移動が無かった場合は処理を終了し、図5のS508へ進む。
【0043】
ステップS613においては、全体制御部114の制御により合成部107は、タッチされている動画オブジェクトの表示位置を、指のタッチ位置の移動に追従して移動させる。すなわち、動画オブジェクトのドラッグを受け付ける。
【0044】
次に、ステップS614においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、指の移動により2本の指によるタッチ位置の間の距離が閾値D以下になったか否かを判定する。この判定の結果、閾値D以下になった場合はステップS615へ進み、閾値D以下になっていない場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0045】
ステップS615においては、全体制御部114の制御により、2本の指でタッチされている異なる2つの動画オブジェクトが示す動画データを結合する。このとき、タッチパネル205においては、合成部107により、2つの動画オブジェクトの表示位置に基づいて、より左に位置している動画オブジェクトの後に、他方の動画オブジェクトを結合し、1つのタイムラインとして表示する。実際には、x方向で他方より左に位置している動画オブジェクトが示す動画の最終フレームの後に、他方の動画オブジェクトの動画の先頭フレームが続くように、連続して再生可能な1つの結合した動画データを新たに生成する。そして、記録媒体アクセス部111により新たに生成した動画データを記録媒体120に記録する。これにより、複数表示されて動画オブジェクトの中から、互いに結合したい動画オブジェクトを同時にタッチして近づけるという操作を行うだけで、簡単に所望の動画を所望の順番で結合することができる。また、このときの表示例を、図14〜図16に示す。図14〜図16の詳細については後述する。以上のようにステップS615の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0046】
以上の制御により、タッチパネル205上に表示された動画オブジェクトをタッチして操作することにより、タイムラインを用いた動画の内容の確認、コピー、及び結合という操作を、直感的で簡単にすばやく行うことができる。
【0047】
次に3本の指に関する処理について、図7を参照しながら説明する。図7は、図5のステップS510における3本の指での操作に関する詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS701においては、3本の指での操作に関する処理を開始する。そして、ステップS702において、タッチ状態検出部113は、3本の指で指定した動画オブジェクトは同一のものを指しているか否かを判定する。この判定の結果、同一の動画オブジェクトを指定している場合はステップS703に進み、同一の動画オブジェクトを指定していない場合はステップS716に進む。なお、ステップS715においては、同一の動画オブジェクトでない場合の処理を行う。この場合の処理については、動画オブジェクトを特定できないものとして何もしないようにしてもよい。本実施形態では同一の動画オブジェクトを指示して操作した場合について説明するため、詳細な説明は割愛する。
【0048】
ステップS703においては、タッチ状態検出部113は、指のタッチ位置(接触位置)を監視することにより、タッチ位置が移動したか否かを判定する。この判定の結果、タッチ位置が移動した場合はステップS704に進み、移動していない場合は処理を終了し、図5のステップS511に進む。
【0049】
ステップS704においては、タッチ状態検出部113は、移動した指の数をカウントし、3本とも指が移動したか否かを判定する。この判定の結果、3本とも移動した場合はステップS714へ進み、移動した指が2本以下である場合はステップS705へ進む。ステップS714においては、3点とも移動した場合の処理を行う。この場合の処理については、オブジェクトに対してどのように指示を出すかを特定できないものとして何もしないようにしてもよい。なお、本実施形態では3本の操作については言及していないため、詳細な説明は割愛する。
【0050】
ステップS705においては、タッチ状態検出部113は、カウントの結果、1本の指のみが移動したか否かを判定する。この判定の結果、1本の指のみ移動した場合はステップS709へ進み、2本の指が移動した場合はステップS706へ進む。
【0051】
ステップS706においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、2本の指の移動量が閾値Eを超えたか否かを判定する。この判定の結果、閾値Eを超えている場合はステップS708へ進み、閾値E以下である場合はステップS707へ進む。ステップS707においては、全体制御部114の制御により合成部107は、2本の指により指定されたフレーム画像の範囲に相当する部分を分離させて表示する。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。一方、ステップS708においては、全体制御部114の制御により、2本の指により指定されたフレーム画像の範囲に相当する動画の部分をコピーする。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。
【0052】
ステップS709においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、1本の指の移動量が閾値Fを超えたか否かを判定する。この判定の結果、閾値Fを超えた場合はステップS711へ進み、閾値F以下であった場合はステップS710へ進む。ステップS710においては、全体制御部114の制御により、1点で指定されたオブジェクトのフレーム画像に相当する動画の部分をコピーする。このとき、静止画に切り出す旨のプレビュー表示を行ってもよい。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。
【0053】
一方、ステップS711においては、全体制御部114の制御により、現在のモードが静止画切り出しモードであるか否かを判定する。この判定の結果、静止画切り出しモードである場合はステップS712へ進み、その他のモードである場合はステップS713へ進む。ステップS712においては、全体制御部114の制御により、1本の指により指定されたフレーム画像を静止画へ切り出す。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。一方、ステップS713においては、全体制御部114の制御により、1本の指により指定されたフレーム画像に相当する動画の部分をコピーする。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。
【0054】
(コピーの例)
次に、実際のコピーの方法について説明する。図8は、図3のインデックス表示されたオブジェクトの中からコピーの対象として1つの動画オブジェクトが選択され、図6のステップS606においてコピーする手順の一例を示す図である。
図8(a)においては、1つのサムネールで表現された動画コンテンツ803が親指801及び人差し指802の2つの指でタッチされ、さらに2本の指の間隔が広がっていく動作を示している。その結果、コピーされた動画オブジェクトのサムネール804が表示される。なお、この時点で指が離れた場合は動画データがコピーされないものとし、親指801と人差し指802との距離が前述した閾値Bを超えた状態で指が離れることによりサムネール805が分離し、動画データがコピーされる。
【0055】
また、図8(b)に示すように、複数のサムネールで表現されたインデックスの場合も同様である。2枚のサムネールからなる動画オブジェクト806を指により摘んで広げられると、重なった動画オブジェクト807が生成され、さらには完全に分離した動画オブジェクト808が生成される。このとき、動画データがコピーされることとなる。
【0056】
次に、動画データのコピーのうち、範囲を指定してコピーする場合について説明する。図9は、3本の指を用いて動画コンテンツの中から指定範囲をコピーする手順の一例を示す図である。
図9(a)には、図7のステップS710、S712及びS713において、複数のサムネールからなる動画オブジェクトのうちの一部を選択して静止画として切り出す、もしくは動画の一部をコピーする例を示している。図9(a)に示すように、左手親指901、右手人差し指902、及び右手中指903の3本の指で動画オブジェクト904が指示されている。
【0057】
この状態で右手中指903のみがタッチパネル205の画面の上部へ移動すると、右手中指903がタッチしているサムネール905が動画オブジェクトから分離するように表示される。さらに右手中指903が上方へスライドされると、サムネール906が動画オブジェクトから完全に分離した状態になる。このとき、右手中指903で指定されたサムネールに該当する動画の区間がコピーされる。なお、この操作によりサムネール906の部分を動画データから静止画として切り出すようにしてもよい。
【0058】
図9(b)には、図7のステップS707及びS708において、左手親指で動画オブジェクトを押さえ、右手の2本の指を移動させる状態を示している。この状態では、右手の人差し指と中指とで動画オブジェクトのサムネールを指示することにより区間を指示している。人差し指と中指とがタッチパネル205の上部へスライドさせるように平行移動すると、動画オブジェクトの指定区間のサムネール907が指とともに移動し、動画オブジェクトから完全に分離した状態になる。そして、さらに指がスライドされると、指定区間の領域908の動画データがコピーされる。
【0059】
(コピー不可の場合の例)
次に、コピーができない動画オブジェクトが選択された場合の処理について図10を参照しながら説明する。図10は、コピーができない動画オブジェクトを選択してコピーを実施しようとしている状態の一例を示す図である。
前述したように、コピーが可能なオブジェクトの場合、動画オブジェクトのサムネールが分かれた状態の表示で操作が終了する。ところがコピーができないオブジェクトの場合、図10に示すように、人差し指1001がタッチパネル205から離れると、サムネール1002が元の状態に戻るように動作する。このようにコピーできたかの様にユーザーに見せておきながら元の状態に戻すことにより、コピーができない旨を明示的にユーザーに伝えることができる。このとき、コピーできない旨のメッセージを表示して警告してもよい。また、図9に示すように動画オブジェクトから動画の一部をコピーしたり静止画を切り出したりする場合も同様に、コピーもしくは静止画を切り出したかの様にユーザーに見せておきながら元の状態に戻す。そして、コピーできない旨のメッセージを表示して警告してもよい。
【0060】
(タイムライン操作の例)
次に、動画オブジェクトのタイムライン表示の操作について図11を参照しながら説明する。以下の説明では、図3に示したタッチパネル205の表示画面310に表示される動画オブジェクトのインデックス313を例に説明する。
【0061】
図11(a)には、タイムラインを表示する動画オブジェクトを選択する方法の一例を示している。動画オブジェクト1101に対し、右手の親指1102及び右手の人差し指1103の2本の指をタッチすることにより、タイムラインの表示を開始することができる。
【0062】
図11(b)には、図6のステップS608において、タイムラインを表示する方法の一例を示している。図11(a)に示すようにタッチした2本の指を引き離すようにして、タッチパネル205上で指を滑らせると、指と指との距離に応じたフレーム画像数になるように計算する。そして、タッチパネル205にインデックスで構成されたタイムライン1104が表示される。図11(b)に示す例では、指と指との間隔から3枚のフレーム画像が表示されている。
【0063】
図11(c)には、さらに特定の区間のタイムラインを詳細に表示する例を示している。図11(b)に示した状態で18秒目から36秒目の間のタイムラインを詳細に見たい場合は、右手の親指1102をタッチパネル205から一旦離し、18秒目のフレーム画像にタッチする。この状態で指と指とをタッチパネル205にタッチしたまま引き離す方向に広げると、図11(c)に示すように18秒目から36秒目の間のフレーム画像が等間隔になるようなタイムライン1105が表示される。
【0064】
図12は、動画オブジェクトを2本の指で選択して広げすぎた場合の表示例を示している。図12(a)に示すタイムライン1201は、動画オブジェクトの30秒目から33秒目の全てのフレーム画像が表示された状態であり、これ以上指を広げてもフレーム画像が表示されない状態である。以下、この状態を超えてさらに指を広げようとした場合として2つの例を示す。
【0065】
1つ目のケースは、図12(b)に示すように、タイムライン1202がそのままの状態でタッチした指にフレーム画像がついていかないケースであり、フレーム画像を新しく生成できないため、フレーム画像が追加されない。このようにすることにより、ユーザーは動画オブジェクトのタイムライン表示が端まで到達したことを知ることができる。
【0066】
2つ目のケースは、図12(c)に示すように、タッチした指の場所にフレーム画像がついていくケースである。この場合、新しいフレーム画像は生成できないが、指と指との間のフレーム画像の間隔を広げたタイムライン1203が表示される。この場合、指がタッチパネル205から離れると通常のフレーム画像同士を連続して表示する通常表示に戻る。このように、これ以上フレーム画像を表示できない場合をユーザーに伝えることにより、ユーザーは表示限界を知ることができる。
【0067】
図13には、図6のステップS610において、動画オブジェクトのインデックスを1枚のフレーム画像で表す際のフレーム画像を決定する方法の一例を示している。動画オブジェクトを指で操作し、指同士を近づけていくと、動画オブジェクトのインデックスが1枚のフレーム画像になる。このときの1枚のフレーム画像を決定する方法として2つの例を示す。
【0068】
1つ目の方法は、図13(a)に示すように、動画オブジェクトのインデックスを1枚のフレーム画像で表す際に、先頭のフレーム画像を動画オブジェクト1301とする方法である。2つ目の方法は、図13(b)に示すように、動画オブジェクトのインデックスを1枚のフレーム画像で表す際に、予めユーザーが代表画像として決定しているフレーム画像1302を動画オブジェクト1303とする方法である。この場合、動画データを再生する時やインデックス表示を行う時に、動画オブジェクトを代表するフレーム画像として所望のフレーム画像をユーザーが登録できるようにしてもよい。また、デジタルカメラ等において最も特徴のある顔が抽出された画像をフレーム画像として利用してもよい。
【0069】
このように、動画のフレーム画像が1枚になったときに、ユーザーが指定するフレーム画像、もしくは動画オブジェクトの先頭のフレーム画像を表示することにより、様々な動画、静止画のインデックスから所望の動画を見つけやすくすることができる。
【0070】
(結合操作の例)
図14には、図6のステップS615において、複数の動画オブジェクトを1つのインデックスに結合する方法の一例を示している。
図14において、左側の動画オブジェクト1401は、結合後に動画の前半部分になる動画オブジェクトである。一方、右側の動画オブジェクト1402は、結合後に動画の後半部分になる動画オブジェクトである。左手人差し指1403、及び右手人差し指1404がそれぞれ指示した動画オブジェクトを、互いに近づけていくことにより接近させていく。動画オブジェクト同士の距離1405がある閾値を下回ると、動画オブジェクトが結合されて1つのインデックス1406になる。なお、図6のステップS614では、2点のタッチ位置を基準に閾値を用いているが、図14に示す閾値は、最初のタッチ位置で決定される閾値である。このとき、実際に2つの動画データを結合させてもよいし、動画データそのものは結合せずプレイリスト上でのみ結合してもよい。
【0071】
また、図15に示すように、インデックスを結合した時に表示効果をつけてもよい。図15に示すように、指で指示した2つの動画オブジェクトを接近させ、2つの動画オブジェクトの距離1501がある閾値を下回ったときに2つの動画が結合した場合のプレビュー画像1502が表示される。さらに、プレビュー画像1502の表示サイズは、2つの動画オブジェクトの距離1501に応じて変化する。
【0072】
また、2つの動画オブジェクトが結合する寸前では、より大きなプレビュー画像1503が表示され、2つの動画オブジェクトを結合したときに結合点の前後1秒の動画オブジェクトがプレビュー画像1503に繰り返し表示される。これにより、ユーザーはこのプレビュー画像を見ながら結合した後のイメージをつかむことができる。さらに、2つの動画オブジェクトをさらに接近させて動画オブジェクトを結合させると、動画オブジェクトが1つのインデックス1504になったイメージが表示される。このとき、プレビュー画像1503の表示は停止する。
【0073】
図16には、動画オブジェクト同士を結合する際に、結合できない場合の表示方法の一例を示している。図16に示す例では、結合対象の動画オブジェクト1601、1602があり、この2つの動画オブジェクトを指で指示して接近させる。2つの動画オブジェクトの重なる幅1603がある閾値を超えると、通常は2つの動画オブジェクトが結合される。しかしながら動画オブジェクトの属性などにより2つの動画オブジェクトが結合できないと判断されたときは、指を動画オブジェクトから離したときに、2つの動画オブジェクトはお互いに反発しあうように距離1604をおいて表示される。このような表示となる例として挙げられるのは動画のエンコード方法などの属性が異なる場合である。例えば、一方の動画データがMPEG1により圧縮され、もう一方の動画データがMPEG2で圧縮されているような場合である。このように2つの動画オブジェクトを反発させるように表示させることにより、2つの動画オブジェクトは結合できない旨をユーザーに伝えることができる。なお、結合できない旨のメッセージを表示して警告してもよい。
【0074】
以上のように本実施形態によれば、タッチパネル上の指の操作により動画のタイムライン表示を自由に取り扱えることができ、ユーザーはより重点的に見たい動画の場所を詳細に見ることができる。さらに、まばらに動画の内容を見たい場合もタイムライン表示によりまばらに表示することができる。このようなタイムライン表示によってユーザーは自由に動画を操作できるようになる。
【0075】
なお、全体制御部114の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、プリンタ装置に設けられた印刷画像選択および確認のためのディスプレイ、デジタルフォトフレームなどにも適用可能である。すなわち、動画のタイムラインをタッチパネルである表示装置に表示するように制御可能な表示制御装置であれば適用可能である。
【0076】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0077】
102 タッチパネル部、103 表示部、106 フレーム画像抽出部、107 合成部、113 タッチ状態検出部、114 全体制御部
【技術分野】
【0001】
本発明は表示制御装置、表示制御方法、プログラム及び記録媒体に関し、特に、タッチパネル等を操作するために用いて好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な電子デバイス製品にタッチパネルが搭載されるようになっている。タッチパネルはユーザーインターフェイスとして優れており、直感的な操作及び応答を表示することができる。このようなタッチパネルでの操作において、タッチパネル上での指の動き、及びそのシステムの応答に関する技術が、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の技術によれば、タッチパネル上における指と指との間の距離によってシステムの動作を変えることができる。さらに特許文献1には、複数の指が検出されたときその最外端にある2ヵ所の指の距離に応じて所定の動作を行うようにすることが記載されている。
【0003】
また、近年のデジタルビデオカメラには、ユーザーに所望の動画を選択させるために、記録媒体に記録されている動画の一覧をユーザーに提示するインデックス画面表示と呼ばれる機能が搭載されている。これは、長時間の動画の中から予め決定済みのフレーム画像を1枚抜き出し、インデックス画面に並べる機能である。これによりユーザーはインデックス画面を見ながら所望の動画を選択することができ、選択した動画を再生したり編集したりすることができる。
【0004】
さらに最近では、1枚のフレーム画像のみではなく、動画の中から数秒間隔で複数のフレーム画像を抽出し、表示画面に表示できるものもある。ユーザーは動画に含まれる数秒間隔のフレーム画像を見ることにより、動画の概要や流れをつかむことができる。なお、このように数秒間隔で動画からフレーム画像を抽出して表示する機能はタイムライン表示と呼ばれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−228971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述した動画のタイムライン表示をタッチパネル上の指の操作で実施しようとした場合、指の位置及び動きを検知することが必要である。一方、特許文献1には、複数の指でタッチパネルにタッチした場合のシステムの動作について記載されているが、動画のタイムライン表示を想定した技術ではない。このため、動画のタイムライン表示に対しては、操作性が不十分であるという問題点がある。
【0007】
本発明は前述の問題点に鑑み、タッチパネル上で動画のタイムライン表示を簡単に操作できるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示制御装置は、タッチパネルから構成される表示部と、動画を表す表示オブジェクトを前記表示部に表示するよう制御する表示制御手段と、前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出手段と、前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出手段により検出したか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出手段により検出したか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段により、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御手段に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、タッチパネル上での操作により動画のタイムライン表示の操作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】実施形態に係るデジタルカメラの構成例を示すブロック図である。
【図2】実施形態に係るデジタルカメラの外観構成例を示す斜視図である。
【図3】実施形態における動画オブジェクトの表示例を示す図である。
【図4】選択されるフレーム画像と動画との関係を示す図である。
【図5】指を検出する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】2本の指での操作に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図7】3本の指での操作に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図8】動画オブジェクトをコピーする手順の一例を示す図である。
【図9】動画コンテンツの中の指定範囲をコピーする手順の一例を示す図である。
【図10】コピーができない場合の表示の一例を示す図である。
【図11】タイムラインの動画オブジェクトを増やす表示例を示す図である。
【図12】タイムラインの動画オブジェクトを増やす他の表示例を示す図である。
【図13】タイムラインの動画オブジェクトを減らす表示例を示す図である。
【図14】複数の動画オブジェクトを結合する方法の一例を示す図である。
【図15】動画オブジェクトを結合する際の表示効果の一例を示す図である。
【図16】動画オブジェクトを結合できない場合の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るデジタルカメラ101の構成例を示すブロック図である。
図1において、デジタルカメラ101は、動画及び静止画を撮影して再生することができるものである。タッチパネル部102は、LEDなどの表示部103とユーザーのタッチ操作を入力信号に変換する操作部104とを備えている。表示部103は、デジタルカメラ101で撮影された動画を表示したりユーザーに対しての指示ボタンを表示したりする。また、デジタルカメラ101に関する情報や、記録媒体120の残容量なども表示する。操作部104は、表示部103に表示されたボタン等から、ユーザーの指示を受け付けるものである。
【0012】
映像入力部105は、デジタルカメラ101で撮影するときに被写体を撮像して映像信号を入力するものである。フレーム画像抽出部106は、記録媒体120に記録された動画から、ユーザー等により指示された時間の位置におけるフレーム画像を生成するものである。合成部107は表示制御手段として機能し、タッチパネル部102の表示部103に表示する文字情報や、画像、フレーム画像抽出部106で生成したフレーム画像等を合成して表示部103に表示するものである。復号部108は、記録媒体120に記録された動画データや静止画データを復号するものである。符号部109は、動画を記録する際に、映像入力部105から入力された映像信号を符号化するものである。
【0013】
グラフィック部110は、デジタルカメラ101の様々な情報を表示部103に表示するための画像を生成するものである。例えば、時計、電池残量、記録媒体残量、記録された動画数などの情報をグラフィックにした画像を生成する。記録媒体アクセス部111は、動画を記録する時には記録媒体120へ動画データを記録し、動画を再生する時には記録媒体120から動画データを再生するインターフェイスである。データベース部112は、記録媒体120に記録されている動画データに関係した情報を保持するものである。
【0014】
タッチ状態検出部113は、タッチパネル部102上にユーザーの指が何本触れているか、どこに触れているか等を検出するものである。全体制御部114は、デジタルカメラ基本部115の各ブロックと接続されており、記録や再生時の動作に応じて適切に制御する。なお、後述するフローチャートの処理は、ROM122に記録されたプログラムをRAM123に展開してCPU121が実行し、デジタルカメラ101の各部を制御することにより行われる。また、記録媒体120は、脱着式の記録媒体である。
【0015】
図2は、本実施形態に係るデジタルカメラ101の外観構成例を示す斜視図である。なお、図2(a)及び図2(b)は、1つのデジタルカメラを互いに異なる角度から見た外観を示している。
図2において、デジタルカメラ101の筐体201には、記録媒体120の挿入口202が設けられており、この挿入口202から記録媒体120が挿入される。電源ボタン203は、デジタルカメラ101の主電源をオンにしたり、オフにしたりするためのボタンである。レンズ204は、デジタルカメラ101の鏡筒部分である。タッチパネル205は、表示部と操作部とを兼ねており、記録・再生の指示、編集の指示等すべての操作がこのタッチパネル205で行われる。
【0016】
図3は、本実施形態における表示オブジェクトとして動画オブジェクトの表示例を示す図である。ここで、動画オブジェクトとは、1つのインデックスに表示されるフレーム画像の集合のことである。
図3において、タッチパネル205の表示画面310には、動画オブジェクトや静止画オブジェクトがインデックスに表示される。図3の表示例では、インデックスを左右に広がりをもつ表示空間に配置し、一部を切り出して表示画面310に表示しており、左方向は古いオブジェクトを表示し、右方向は新しいオブジェクトを表示している。
【0017】
全体バー311は、この表示空間の全体をバーとして表すものである。エリアバー312は、表示空間のうち実際に表示画面310に表示されているエリアを表すバーである。インデックス313は例えば動画オブジェクトのインデックスを表しており、動画オブジェクトとしてフレーム画像を複数表示することができる。また、そのフレーム画像を黒いフレームで囲むように表示している。さらに、各フレーム画像の右下には、動画オブジェクトの先頭からの時間位置を付加して表示している。
【0018】
図3に示す動画のインデックスの例は、15秒程度のオブジェクトであり、0秒目のフレーム画像と、15秒目のフレーム画像との2つでこの動画オブジェクトのインデックス313を構成している。静止画オブジェクト314は、フレーム画像とは区別するために黒いフレームを付さずに表示される。この黒いフレームの有無によりユーザーは静止画オブジェクトか動画オブジェクトかを判別することができる。なお、本実施形態では動画オブジェクトのタイムライン表示について詳細に説明するため、静止画の表示方法については割愛する。また、表示315は現在表示されるインデックスの撮影時間の概要を表しており、バー316は日付の開始を表すものである。
【0019】
次に、フレーム画像の抽出方法に関して図4を参照しながら説明する。図4は、選択されるフレーム画像と動画との関係を示す図である。
図4(a)に示す例は、再生時間が60秒の動画である。この場合において、タッチパネル205上の指の操作により、動画のインデックスについてフレーム画像を3枚用いて表すことになった場合、60秒の動画から、時間間隔が同じになるように0、30、60秒目のフレーム画像を抽出する。
【0020】
また、図4(b)に示す例は、再生時間が240秒の動画である。フレーム画像を3枚用いて表す場合は図4(a)に示す例と同様に、0、120、240秒目のフレーム画像を抽出する。このように、動画の再生時間が異なる場合は、動画の全体をフレーム画像の表示枚数に応じて均等に割ることにより、抽出するフレーム画像の位置を決定する。
【0021】
また、図4(c)に示す例は、再生時間が2秒の動画である。この場合も、0、1、2秒目のフレーム画像を抽出する。0秒目は動画の開始点であり、1秒目は動画の開始点から1秒後の点である。そして、2秒目は動画の開始点から2秒後の点であり、動画の最終画像となる。本実施形態では、フレーム画像の間隔を最小で1秒としており、最大3枚のフレーム画像を表示することができる。
【0022】
次に、タッチパネル205上での指の動きと、システムのシーケンスとの関係について図5〜図7のフローチャートを参照しながら説明する。なお、図5〜図7に示すフローチャートの処理は、ROM122に記録されたプログラムをCPU121がRAM123に展開して実行することにより実現する。
【0023】
図5は、本実施形態において、指を検出する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、図5のステップS501において指の検出処理を開始する。そして、ステップS502において、タッチ状態検出部113は、1本目の指のタッチを検出したか否かを判定する。なお、本実施形態においては、タッチパネル205上の1点へのタッチを、1本目の指のタッチと称す。また、実際には指であるか否かに関わらず、タッチパネル205上で同時に1箇所(1点)においてなんらかの接触(タッチ)を検出した場合は、ステップS502の判定結果をYesとする。
【0024】
ステップS502の判定の結果、1本目の指のタッチを検出していない場合は、ステップS503へ進む。そして、ステップS503において、全体制御部114は、一連の指の検出動作を終了するか否かを判定する。ここで、一連の指の検出動作を終了する場合とは、デジタルカメラ101の電源がオフにされる場合や、撮影モードなど他のモードへ遷移するよう指示がなされた場合などがある。この判定の結果、一連の指の検出動作を終了する場合はステップS512へ進み、そのまま処理を終了する。一方、ステップS503の判定の結果、処理を継続する場合は、ステップS502へ戻る。
【0025】
一方、ステップS502の判定の結果、1本目の指のタッチを検出した場合は、ステップS503へ進む。そして、ステップS504において、全体制御部114の制御により1本の指に関する処理を行う。ここで、1本の指に関する処理とは、例えば指で指示したオブジェクトを画面上で選択するなどの動作である。次に、ステップS505において、タッチ状態検出部113は、1本目の指のタッチが継続したまま、2本目の指のタッチを検出したか否かを判定する。この場合も2本目の指のタッチと称しているが、実際には指であるか否かに関わらず、タッチパネル205上で同時に2箇所(2点)においてなんらかの接触(タッチ)を検出した場合に、ステップS505の判定結果をYesとする。
【0026】
ステップS505の判定の結果、2本目の指を検出しなかった場合は、ステップS506へ進む。そして、ステップS506において、タッチ状態検出部113は、全ての指がタッチパネル205から離れたか否かを判定する。この判定の結果、全ての指がタッチパネル205から離れた場合はステップS503へ進み、タッチパネル205から離れていない指が存在する場合は、ステップS504へ戻る。
【0027】
一方、ステップS505の判定の結果、2本目の指を検出した場合は、ステップS507へ進む。そして、ステップS507において、2本の指での操作に関する処理を行う。この2本の指での操作に関する処理については図6の説明で後述する。次に、ステップS508において、タッチ状態検出部113は、1本目及び2本目の指のタッチが継続したまま、3本目の指を検出したか否かを判定する。この場合も3本目の指のタッチと称しているが、実際には指であるか否かに関わらず、タッチパネル205上で同時に3箇所(3点)においてなんらかの接触(タッチ)を検出した場合に、ステップS508の判定結果をYesとする。
【0028】
ステップS508の判定の結果、3本目の指を検出しなかった場合はステップS509へ進む。そして、ステップS509において、タッチ状態検出部113は、検出した指の本数を特定し、2本から1本に減っているか否かを判定する。この判定の結果、1本に減っている場合はステップS506へ進み、指の本数が減っていない場合はステップS507へ戻る。
【0029】
一方、ステップS508の判定の結果、3本目の指を検出した場合はステップS510へ進む。そして、ステップS510において、3本の指に関する処理を行う。この3本の指に関する処理については、図7の説明で後述する。次に、ステップS511において、タッチ状態検出部113は、検出した指の本数を特定し、3本から2本に減ったか否かを判定する。この判定の結果、2本に減った場合はステップS509へ進み、指の本数が減っていない場合はステップS510に戻る。以上のように本実施形態においては、検出された指の本数により処理を変更しながら動作する。
【0030】
図6は、図5のステップS507における2本の指での操作に関する詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS601において、タッチ状態検出部113は第1の判定手段として機能し、検出している2本の指のタッチが、同一の動画オブジェクトをタッチしているものであるか否かを判定する。この処理では、動画オブジェクトが複数のフレーム画像から構成されている場合は、2本の指がこれらのフレーム画像の何れかにタッチしているか否かを判定する。この判定の結果、同一の動画オブジェクトをタッチしている場合はステップS602へ進み、同一の動画オブジェクトをタッチしていない場合はステップS611へ進む。
【0031】
ステップS602においては、タッチ状態検出部113は、検出している2本の指のタッチが解除されることなく、タッチ位置の移動があったか否かを判定する。この判定の結果、タッチ位置の移動があった場合はステップS603へ進み、タッチ位置の移動がなかった場合は処理を終了して図6の処理を抜け、図5のステップS508へ進む。
【0032】
ステップS603においては、ステップS602で判定した移動によって、2本の指のタッチ位置が縦方向に離れたか否かを判定する。ここで、タッチパネル205の横方向は表示画面上の左右方向(動画オブジェクトのタイムラインにおいてフレーム画像が並ぶ方向)であり、縦方向は表示画面上の上下方向(タイムラインのフレーム画像が並べられる方向と垂直な方向)であるものとする。この処理は、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114のCPU121が、縦方向をy軸、横方向をx軸として判定する。すなわち、ステップS603では、2本の指によるタッチ位置が移動によってy方向に離れたか否かを判定し、y方向に所定の閾値分(この閾値は閾値Aと称する)の距離だけ離れると、タッチ位置が移動によってy方向に離れたと判定する。この判定の結果、y方向に離れた場合はステップS604へ進み、y方向に離れていない場合はステップS607へ進む。
【0033】
ステップS604においては、全体制御部114の制御により合成部107は、2本の指でタッチしていた単一の動画オブジェクトを2つに増やし、2本の指のタッチ位置に追従した位置へそれぞれの動画オブジェクトを配置してタッチパネル205に表示する。ここで、2本の指のタッチ位置の距離がある程度短い場合は、2つの動画オブジェクトを重畳して表示するものとする。この際の表示例を図8に示しており、図8の詳細については後述する。
【0034】
次に、ステップS605において、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、2本の指によりタッチされている移動後の2つの位置の縦方向の距離が、閾値B以上となったか否かを判定する。この判定の結果、閾値B以上となった場合はステップS606へ進み、閾値B未満である場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0035】
ステップS606においては、2本の指でタッチしている動画オブジェクトが示す実際の動画データをコピーする。すなわち、記録媒体アクセス部111は、ステップS601でタッチしていた動画オブジェクトが示す動画データを複製して記録媒体120に記録する。この際、複製される動画データは、複製前の動画の全範囲とする。このように、同一の動画オブジェクトを2本の指でタッチし、タッチした2本の指を縦方向に広げる操作をするだけで、ユーザーがタッチした動画オブジェクトが示す動画データを簡単にコピーすることができる。そして、ステップS606の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0036】
一方、ステップS607においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は第2の判定手段として機能し、ステップS602で判定した移動によって、2本の指のタッチ位置が横方向(x方向)に移動前より広がったか否かを判定する。このとき、x方向に所定の閾値分(この閾値は閾値Cと称する)の距離だけ離れると、タッチ位置が移動によってx方向に広がったと判定する。この判定の結果、横方向に広がった場合はステップS608へ進み、横方向に広がっていない場合はステップS609へ進む。
【0037】
ステップS608においては、全体制御部114の制御により2本の指の間の横方向の距離に応じて、タイムラインに表示すべきフレーム画像の枚数を決定する。そして、フレーム画像抽出部106により、決定した枚数のフレーム画像を、タッチしている動画オブジェクトが示す動画データから抽出し、合成部107により、x方向に並べてタッチパネル205に表示する。このとき、動画オブジェトのタイムラインに2つ以上のフレーム画像が表示され、2本の指でタッチされたフレーム画像が異なる場合には、タッチされている2つのフレーム画像の間にあるフレーム画像が表示されるものとする。また、動画オブジェクトのタイムラインに1つのフレーム画像しか表示されていなかった場合は、動画オブジェクトが示す動画データの最初のフレームと最終フレームとの間のフレーム画像が抽出されるものとする。すなわち、同一の動画オブジェクトを2本の指でタッチし、タッチした2本の指を左右に広げる操作をするだけで、ユーザーが所望とする動画の所望とする範囲のタイムライン表示を、より詳細なものへと切り替えることができる。この際の表示例を図11に示しており、図11の詳細については後述する。そして、ステップS608の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0038】
一方、ステップS609においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は第2の判定手段として機能し、ステップS602で判定した移動によって、2本の指のタッチ位置が横方向(x方向)に移動前より狭まったか否かを判定する。この判定の結果、横方向に狭まった場合はステップS610へ進み、横方向に狭まっていない場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0039】
ステップS610においては、全体制御部114の制御により2本の指の間の横方向の距離に応じて、タイムラインに表示すべきフレーム画像の枚数を減少させ、合成部107によりタッチしている動画オブジェクトの横方向の表示領域を狭める。より詳細には、2本の指の間の横方向の距離に応じて、タイムラインに表示すべきフレーム画像の枚数を決定し、決定した枚数のフレーム画像を、タッチしている動画オブジェクトが示す動画データから抽出し、x方向に並べて表示する。このとき、2本の指の間の横方向の距離が狭まっているので、結果的に抽出されるフレーム画像の枚数が狭まる前に比べて減少する。
【0040】
ここで、タッチしている2本の指の距離を狭める前に、タッチしている動画オブジェクトのタイムラインに3つ以上のフレーム画像が表示されており、2本の指でタッチされたフレーム画像が異なっている場合がある。この場合は、2本の指の横方向の距離を狭めるのに伴って、タッチされた2つのフレーム画像の間にあるフレーム画像のみが減少するものとする。これにより、同一の動画オブジェクトを2本の指でタッチし、タッチした2本の指を左右に狭める操作をするだけで、ユーザーが所望とする動画の所望とする範囲のタイムライン表示をより簡易なものへと切り替え、表示領域を狭めることができる。この際の表示例を図13に示す。図13の詳細については後述する。ステップS610の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0041】
一方、ステップS611においては、タッチ状態検出部113は、検出している2本の指が、それぞれ異なる動画オブジェクトをタッチしているものであるか否かを判定する。この判定の結果、異なる動画オブジェクトをタッチしている場合はステップS612へ進み、異なる動画オブジェクトをタッチしていない場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0042】
ステップS612においては、タッチ状態検出部113は、検出している2本の指のタッチが解除されることなく、タッチ位置の移動があったか否かを判定する。この判定の結果、タッチ位置の移動があった場合はステップS613へ進み、タッチ位置の移動が無かった場合は処理を終了し、図5のS508へ進む。
【0043】
ステップS613においては、全体制御部114の制御により合成部107は、タッチされている動画オブジェクトの表示位置を、指のタッチ位置の移動に追従して移動させる。すなわち、動画オブジェクトのドラッグを受け付ける。
【0044】
次に、ステップS614においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、指の移動により2本の指によるタッチ位置の間の距離が閾値D以下になったか否かを判定する。この判定の結果、閾値D以下になった場合はステップS615へ進み、閾値D以下になっていない場合は処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0045】
ステップS615においては、全体制御部114の制御により、2本の指でタッチされている異なる2つの動画オブジェクトが示す動画データを結合する。このとき、タッチパネル205においては、合成部107により、2つの動画オブジェクトの表示位置に基づいて、より左に位置している動画オブジェクトの後に、他方の動画オブジェクトを結合し、1つのタイムラインとして表示する。実際には、x方向で他方より左に位置している動画オブジェクトが示す動画の最終フレームの後に、他方の動画オブジェクトの動画の先頭フレームが続くように、連続して再生可能な1つの結合した動画データを新たに生成する。そして、記録媒体アクセス部111により新たに生成した動画データを記録媒体120に記録する。これにより、複数表示されて動画オブジェクトの中から、互いに結合したい動画オブジェクトを同時にタッチして近づけるという操作を行うだけで、簡単に所望の動画を所望の順番で結合することができる。また、このときの表示例を、図14〜図16に示す。図14〜図16の詳細については後述する。以上のようにステップS615の処理を終えると処理を終了し、図5のステップS508へ進む。
【0046】
以上の制御により、タッチパネル205上に表示された動画オブジェクトをタッチして操作することにより、タイムラインを用いた動画の内容の確認、コピー、及び結合という操作を、直感的で簡単にすばやく行うことができる。
【0047】
次に3本の指に関する処理について、図7を参照しながら説明する。図7は、図5のステップS510における3本の指での操作に関する詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS701においては、3本の指での操作に関する処理を開始する。そして、ステップS702において、タッチ状態検出部113は、3本の指で指定した動画オブジェクトは同一のものを指しているか否かを判定する。この判定の結果、同一の動画オブジェクトを指定している場合はステップS703に進み、同一の動画オブジェクトを指定していない場合はステップS716に進む。なお、ステップS715においては、同一の動画オブジェクトでない場合の処理を行う。この場合の処理については、動画オブジェクトを特定できないものとして何もしないようにしてもよい。本実施形態では同一の動画オブジェクトを指示して操作した場合について説明するため、詳細な説明は割愛する。
【0048】
ステップS703においては、タッチ状態検出部113は、指のタッチ位置(接触位置)を監視することにより、タッチ位置が移動したか否かを判定する。この判定の結果、タッチ位置が移動した場合はステップS704に進み、移動していない場合は処理を終了し、図5のステップS511に進む。
【0049】
ステップS704においては、タッチ状態検出部113は、移動した指の数をカウントし、3本とも指が移動したか否かを判定する。この判定の結果、3本とも移動した場合はステップS714へ進み、移動した指が2本以下である場合はステップS705へ進む。ステップS714においては、3点とも移動した場合の処理を行う。この場合の処理については、オブジェクトに対してどのように指示を出すかを特定できないものとして何もしないようにしてもよい。なお、本実施形態では3本の操作については言及していないため、詳細な説明は割愛する。
【0050】
ステップS705においては、タッチ状態検出部113は、カウントの結果、1本の指のみが移動したか否かを判定する。この判定の結果、1本の指のみ移動した場合はステップS709へ進み、2本の指が移動した場合はステップS706へ進む。
【0051】
ステップS706においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、2本の指の移動量が閾値Eを超えたか否かを判定する。この判定の結果、閾値Eを超えている場合はステップS708へ進み、閾値E以下である場合はステップS707へ進む。ステップS707においては、全体制御部114の制御により合成部107は、2本の指により指定されたフレーム画像の範囲に相当する部分を分離させて表示する。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。一方、ステップS708においては、全体制御部114の制御により、2本の指により指定されたフレーム画像の範囲に相当する動画の部分をコピーする。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。
【0052】
ステップS709においては、タッチ状態検出部113による検出に基づいて全体制御部114は、1本の指の移動量が閾値Fを超えたか否かを判定する。この判定の結果、閾値Fを超えた場合はステップS711へ進み、閾値F以下であった場合はステップS710へ進む。ステップS710においては、全体制御部114の制御により、1点で指定されたオブジェクトのフレーム画像に相当する動画の部分をコピーする。このとき、静止画に切り出す旨のプレビュー表示を行ってもよい。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。
【0053】
一方、ステップS711においては、全体制御部114の制御により、現在のモードが静止画切り出しモードであるか否かを判定する。この判定の結果、静止画切り出しモードである場合はステップS712へ進み、その他のモードである場合はステップS713へ進む。ステップS712においては、全体制御部114の制御により、1本の指により指定されたフレーム画像を静止画へ切り出す。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。一方、ステップS713においては、全体制御部114の制御により、1本の指により指定されたフレーム画像に相当する動画の部分をコピーする。そして、ステップS716へ進んで処理を終了し、図5のステップS511へ進む。
【0054】
(コピーの例)
次に、実際のコピーの方法について説明する。図8は、図3のインデックス表示されたオブジェクトの中からコピーの対象として1つの動画オブジェクトが選択され、図6のステップS606においてコピーする手順の一例を示す図である。
図8(a)においては、1つのサムネールで表現された動画コンテンツ803が親指801及び人差し指802の2つの指でタッチされ、さらに2本の指の間隔が広がっていく動作を示している。その結果、コピーされた動画オブジェクトのサムネール804が表示される。なお、この時点で指が離れた場合は動画データがコピーされないものとし、親指801と人差し指802との距離が前述した閾値Bを超えた状態で指が離れることによりサムネール805が分離し、動画データがコピーされる。
【0055】
また、図8(b)に示すように、複数のサムネールで表現されたインデックスの場合も同様である。2枚のサムネールからなる動画オブジェクト806を指により摘んで広げられると、重なった動画オブジェクト807が生成され、さらには完全に分離した動画オブジェクト808が生成される。このとき、動画データがコピーされることとなる。
【0056】
次に、動画データのコピーのうち、範囲を指定してコピーする場合について説明する。図9は、3本の指を用いて動画コンテンツの中から指定範囲をコピーする手順の一例を示す図である。
図9(a)には、図7のステップS710、S712及びS713において、複数のサムネールからなる動画オブジェクトのうちの一部を選択して静止画として切り出す、もしくは動画の一部をコピーする例を示している。図9(a)に示すように、左手親指901、右手人差し指902、及び右手中指903の3本の指で動画オブジェクト904が指示されている。
【0057】
この状態で右手中指903のみがタッチパネル205の画面の上部へ移動すると、右手中指903がタッチしているサムネール905が動画オブジェクトから分離するように表示される。さらに右手中指903が上方へスライドされると、サムネール906が動画オブジェクトから完全に分離した状態になる。このとき、右手中指903で指定されたサムネールに該当する動画の区間がコピーされる。なお、この操作によりサムネール906の部分を動画データから静止画として切り出すようにしてもよい。
【0058】
図9(b)には、図7のステップS707及びS708において、左手親指で動画オブジェクトを押さえ、右手の2本の指を移動させる状態を示している。この状態では、右手の人差し指と中指とで動画オブジェクトのサムネールを指示することにより区間を指示している。人差し指と中指とがタッチパネル205の上部へスライドさせるように平行移動すると、動画オブジェクトの指定区間のサムネール907が指とともに移動し、動画オブジェクトから完全に分離した状態になる。そして、さらに指がスライドされると、指定区間の領域908の動画データがコピーされる。
【0059】
(コピー不可の場合の例)
次に、コピーができない動画オブジェクトが選択された場合の処理について図10を参照しながら説明する。図10は、コピーができない動画オブジェクトを選択してコピーを実施しようとしている状態の一例を示す図である。
前述したように、コピーが可能なオブジェクトの場合、動画オブジェクトのサムネールが分かれた状態の表示で操作が終了する。ところがコピーができないオブジェクトの場合、図10に示すように、人差し指1001がタッチパネル205から離れると、サムネール1002が元の状態に戻るように動作する。このようにコピーできたかの様にユーザーに見せておきながら元の状態に戻すことにより、コピーができない旨を明示的にユーザーに伝えることができる。このとき、コピーできない旨のメッセージを表示して警告してもよい。また、図9に示すように動画オブジェクトから動画の一部をコピーしたり静止画を切り出したりする場合も同様に、コピーもしくは静止画を切り出したかの様にユーザーに見せておきながら元の状態に戻す。そして、コピーできない旨のメッセージを表示して警告してもよい。
【0060】
(タイムライン操作の例)
次に、動画オブジェクトのタイムライン表示の操作について図11を参照しながら説明する。以下の説明では、図3に示したタッチパネル205の表示画面310に表示される動画オブジェクトのインデックス313を例に説明する。
【0061】
図11(a)には、タイムラインを表示する動画オブジェクトを選択する方法の一例を示している。動画オブジェクト1101に対し、右手の親指1102及び右手の人差し指1103の2本の指をタッチすることにより、タイムラインの表示を開始することができる。
【0062】
図11(b)には、図6のステップS608において、タイムラインを表示する方法の一例を示している。図11(a)に示すようにタッチした2本の指を引き離すようにして、タッチパネル205上で指を滑らせると、指と指との距離に応じたフレーム画像数になるように計算する。そして、タッチパネル205にインデックスで構成されたタイムライン1104が表示される。図11(b)に示す例では、指と指との間隔から3枚のフレーム画像が表示されている。
【0063】
図11(c)には、さらに特定の区間のタイムラインを詳細に表示する例を示している。図11(b)に示した状態で18秒目から36秒目の間のタイムラインを詳細に見たい場合は、右手の親指1102をタッチパネル205から一旦離し、18秒目のフレーム画像にタッチする。この状態で指と指とをタッチパネル205にタッチしたまま引き離す方向に広げると、図11(c)に示すように18秒目から36秒目の間のフレーム画像が等間隔になるようなタイムライン1105が表示される。
【0064】
図12は、動画オブジェクトを2本の指で選択して広げすぎた場合の表示例を示している。図12(a)に示すタイムライン1201は、動画オブジェクトの30秒目から33秒目の全てのフレーム画像が表示された状態であり、これ以上指を広げてもフレーム画像が表示されない状態である。以下、この状態を超えてさらに指を広げようとした場合として2つの例を示す。
【0065】
1つ目のケースは、図12(b)に示すように、タイムライン1202がそのままの状態でタッチした指にフレーム画像がついていかないケースであり、フレーム画像を新しく生成できないため、フレーム画像が追加されない。このようにすることにより、ユーザーは動画オブジェクトのタイムライン表示が端まで到達したことを知ることができる。
【0066】
2つ目のケースは、図12(c)に示すように、タッチした指の場所にフレーム画像がついていくケースである。この場合、新しいフレーム画像は生成できないが、指と指との間のフレーム画像の間隔を広げたタイムライン1203が表示される。この場合、指がタッチパネル205から離れると通常のフレーム画像同士を連続して表示する通常表示に戻る。このように、これ以上フレーム画像を表示できない場合をユーザーに伝えることにより、ユーザーは表示限界を知ることができる。
【0067】
図13には、図6のステップS610において、動画オブジェクトのインデックスを1枚のフレーム画像で表す際のフレーム画像を決定する方法の一例を示している。動画オブジェクトを指で操作し、指同士を近づけていくと、動画オブジェクトのインデックスが1枚のフレーム画像になる。このときの1枚のフレーム画像を決定する方法として2つの例を示す。
【0068】
1つ目の方法は、図13(a)に示すように、動画オブジェクトのインデックスを1枚のフレーム画像で表す際に、先頭のフレーム画像を動画オブジェクト1301とする方法である。2つ目の方法は、図13(b)に示すように、動画オブジェクトのインデックスを1枚のフレーム画像で表す際に、予めユーザーが代表画像として決定しているフレーム画像1302を動画オブジェクト1303とする方法である。この場合、動画データを再生する時やインデックス表示を行う時に、動画オブジェクトを代表するフレーム画像として所望のフレーム画像をユーザーが登録できるようにしてもよい。また、デジタルカメラ等において最も特徴のある顔が抽出された画像をフレーム画像として利用してもよい。
【0069】
このように、動画のフレーム画像が1枚になったときに、ユーザーが指定するフレーム画像、もしくは動画オブジェクトの先頭のフレーム画像を表示することにより、様々な動画、静止画のインデックスから所望の動画を見つけやすくすることができる。
【0070】
(結合操作の例)
図14には、図6のステップS615において、複数の動画オブジェクトを1つのインデックスに結合する方法の一例を示している。
図14において、左側の動画オブジェクト1401は、結合後に動画の前半部分になる動画オブジェクトである。一方、右側の動画オブジェクト1402は、結合後に動画の後半部分になる動画オブジェクトである。左手人差し指1403、及び右手人差し指1404がそれぞれ指示した動画オブジェクトを、互いに近づけていくことにより接近させていく。動画オブジェクト同士の距離1405がある閾値を下回ると、動画オブジェクトが結合されて1つのインデックス1406になる。なお、図6のステップS614では、2点のタッチ位置を基準に閾値を用いているが、図14に示す閾値は、最初のタッチ位置で決定される閾値である。このとき、実際に2つの動画データを結合させてもよいし、動画データそのものは結合せずプレイリスト上でのみ結合してもよい。
【0071】
また、図15に示すように、インデックスを結合した時に表示効果をつけてもよい。図15に示すように、指で指示した2つの動画オブジェクトを接近させ、2つの動画オブジェクトの距離1501がある閾値を下回ったときに2つの動画が結合した場合のプレビュー画像1502が表示される。さらに、プレビュー画像1502の表示サイズは、2つの動画オブジェクトの距離1501に応じて変化する。
【0072】
また、2つの動画オブジェクトが結合する寸前では、より大きなプレビュー画像1503が表示され、2つの動画オブジェクトを結合したときに結合点の前後1秒の動画オブジェクトがプレビュー画像1503に繰り返し表示される。これにより、ユーザーはこのプレビュー画像を見ながら結合した後のイメージをつかむことができる。さらに、2つの動画オブジェクトをさらに接近させて動画オブジェクトを結合させると、動画オブジェクトが1つのインデックス1504になったイメージが表示される。このとき、プレビュー画像1503の表示は停止する。
【0073】
図16には、動画オブジェクト同士を結合する際に、結合できない場合の表示方法の一例を示している。図16に示す例では、結合対象の動画オブジェクト1601、1602があり、この2つの動画オブジェクトを指で指示して接近させる。2つの動画オブジェクトの重なる幅1603がある閾値を超えると、通常は2つの動画オブジェクトが結合される。しかしながら動画オブジェクトの属性などにより2つの動画オブジェクトが結合できないと判断されたときは、指を動画オブジェクトから離したときに、2つの動画オブジェクトはお互いに反発しあうように距離1604をおいて表示される。このような表示となる例として挙げられるのは動画のエンコード方法などの属性が異なる場合である。例えば、一方の動画データがMPEG1により圧縮され、もう一方の動画データがMPEG2で圧縮されているような場合である。このように2つの動画オブジェクトを反発させるように表示させることにより、2つの動画オブジェクトは結合できない旨をユーザーに伝えることができる。なお、結合できない旨のメッセージを表示して警告してもよい。
【0074】
以上のように本実施形態によれば、タッチパネル上の指の操作により動画のタイムライン表示を自由に取り扱えることができ、ユーザーはより重点的に見たい動画の場所を詳細に見ることができる。さらに、まばらに動画の内容を見たい場合もタイムライン表示によりまばらに表示することができる。このようなタイムライン表示によってユーザーは自由に動画を操作できるようになる。
【0075】
なお、全体制御部114の制御は1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェアが処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、本発明はパーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、プリンタ装置に設けられた印刷画像選択および確認のためのディスプレイ、デジタルフォトフレームなどにも適用可能である。すなわち、動画のタイムラインをタッチパネルである表示装置に表示するように制御可能な表示制御装置であれば適用可能である。
【0076】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0077】
102 タッチパネル部、103 表示部、106 フレーム画像抽出部、107 合成部、113 タッチ状態検出部、114 全体制御部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルから構成される表示部と、
動画を表す表示オブジェクトを前記表示部に表示するよう制御する表示制御手段と、
前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出手段と、
前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出手段により検出したか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出手段により検出したか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御手段に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記移動後の2箇所の接触位置の間の距離が移動前よりも小さくなった場合は表示すべき画像を少なくし、大きくなった場合は表示すべき画像を多くするように制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記移動後の2箇所の接触位置の間の距離が所定の値より大きい場合に前記表示オブジェクトを所定の大きさよりも大きくしないように前記表示制御手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を、時間の間隔が等間隔になるように抽出することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記表示オブジェクトに表示すべき画像が1枚となる場合は、前記表示オブジェクトが表す動画の中から予め決められた画像を表示するように前記表示制御手段を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記予め決められた画像は、前記表示オブジェクトが表す動画の先頭のフレーム画像、またはユーザーにより指定された画像であることを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記表示オブジェクトの各々の画像に時間位置を示す情報を付加して表示することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
動画を表す表示オブジェクトをタッチパネルから構成される表示部に表示するよう制御する表示制御工程と、
前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出工程と、
前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出工程において検出したか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程において、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出工程において検出したか否かを判定する第2の判定工程と、
前記第2の判定工程において、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御工程の処理に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御工程とを有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
動画を表す表示オブジェクトをタッチパネルから構成される表示部に表示するよう制御する表示制御工程と、
前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出工程と、
前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出工程において検出したか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程において、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出工程において検出したか否かを判定する第2の判定工程と、
前記第2の判定工程において、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御工程の処理に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項1】
タッチパネルから構成される表示部と、
動画を表す表示オブジェクトを前記表示部に表示するよう制御する表示制御手段と、
前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出手段と、
前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出手段により検出したか否かを判定する第1の判定手段と、
前記第1の判定手段により、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出手段により検出したか否かを判定する第2の判定手段と、
前記第2の判定手段により、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御手段に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御手段とを有することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記移動後の2箇所の接触位置の間の距離が移動前よりも小さくなった場合は表示すべき画像を少なくし、大きくなった場合は表示すべき画像を多くするように制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記移動後の2箇所の接触位置の間の距離が所定の値より大きい場合に前記表示オブジェクトを所定の大きさよりも大きくしないように前記表示制御手段を制御することを特徴とする請求項1または2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を、時間の間隔が等間隔になるように抽出することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記表示オブジェクトに表示すべき画像が1枚となる場合は、前記表示オブジェクトが表す動画の中から予め決められた画像を表示するように前記表示制御手段を制御することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記予め決められた画像は、前記表示オブジェクトが表す動画の先頭のフレーム画像、またはユーザーにより指定された画像であることを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記表示オブジェクトの各々の画像に時間位置を示す情報を付加して表示することを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の表示制御装置。
【請求項8】
動画を表す表示オブジェクトをタッチパネルから構成される表示部に表示するよう制御する表示制御工程と、
前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出工程と、
前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出工程において検出したか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程において、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出工程において検出したか否かを判定する第2の判定工程と、
前記第2の判定工程において、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御工程の処理に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御工程とを有することを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
動画を表す表示オブジェクトをタッチパネルから構成される表示部に表示するよう制御する表示制御工程と、
前記タッチパネル上の接触位置を検出する検出工程と、
前記表示部に表示された単一の前記表示オブジェクトにおいて、2箇所の接触位置を前記検出工程において検出したか否かを判定する第1の判定工程と、
前記第1の判定工程において、単一の前記表示オブジェクトに2箇所の接触位置を検出したと判定した場合に、接触したまま前記接触位置が移動したことを前記検出工程において検出したか否かを判定する第2の判定工程と、
前記第2の判定工程において、前記接触位置が移動したことを検出したと判定した場合に、移動後の2箇所の接触位置の間の距離に応じた数のフレーム画像を前記表示オブジェクトが表す動画から抽出し、前記表示制御工程の処理に対して前記移動後の2箇所の接触位置の間に前記抽出したフレーム画像を表示するように制御する制御工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
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【図4】
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【図10】
【図11】
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【図14】
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【図16】
【公開番号】特開2011−170783(P2011−170783A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−36381(P2010−36381)
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年2月22日(2010.2.22)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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