表示画像の生成
閲覧位置から閲覧する場合のデジタル地図の一部分の3次元立面斜視図である地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成する方法であって、(a)閲覧位置から表示画像内に表示される道路までの距離に関連する情報から、3次元立面斜視図において地図オブジェクトが前記閲覧位置から道路への視線を遮るかを判定することと、(b)地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で道路の要素を表示することとを特徴とする方法。装置及びコンピュータプログラムが更に開示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成する装置及び方法に関する。特に本発明は、ポータブルナビゲーションデバイス(いわゆるPND)を含むナビゲーションデバイスに適するが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
通常、ナビゲーションデバイス(例えば、車載ナビゲーションデバイス(すなわち、車両に内蔵され且つその車両から取外せないナビゲーションデバイス)、TomTomR Go 720又は同様の製品等のPND、あるいはナビゲーションソフトウェアを実行する移動電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又はコンピュータ(例えばPC))は、デジタル地図から生成される地図ビューにより構成され且つナビゲーションルートを示すルート情報と重ね合わされた画像を表示するように構成される。ルート情報は事前に記録されてもよいが、通常は、ナビゲーションデバイスが適切なソフトウェアを使用してルート計画アルゴリズムを実行した結果として得られる。ナビゲーションデバイスは、自身のリアルタイムの現在地を判定するため及び判定された現在地に従って地図ビューを動的に調整するために位置判定システム(全地球測位システム(GPS)等)を更に含んでもよい。以下を含む種々の地図ビューが知られている。
【0003】
(i)地表面における2次元の情報を含む2次元地図ビュー。例えば、道路及び建物は地面における土地面積の形状により表される。そのような2次元情報は、平面図として(すなわち、従来の紙の地図と同一の方法で地図を垂直に見下ろす)か又は従来の平坦な紙の地図を斜めの角度から閲覧しているような人工斜視図で閲覧されてもよい。しかし、いずれの場合も、情報が2次元の地上情報に過ぎないという意味で地図ビューは「平坦」である。
【0004】
(ii)1つ以上のデジタル地図の特徴又はオブジェクトが3次元で提示される3次元立面斜視図。例えば、建物はその外観及び高さを示して描写される。これは、実世界により近い表現である。
【0005】
特に、ナビゲーション中に相対的に大きい表示縮尺及び/又は建物が密集した地域の地図を閲覧する場合、多くのユーザは3次元立面斜視図が2次元平面図より直感的であることを発見する。これは、表示内に描写されるオブジェクトの3次元斜視及び高さ情報が目視する場合のそれら特徴により類似しているためである。例えば地上の歩行者又は運転者は、地上の建物の抽象的な土地面積ではなく、ある特定の高さの建物の外観を見る。従って、3次元斜視情報は、ユーザが表示と自身が見ているものとを一致させ且つナビゲーションルートに従うのを支援するより直感的な視覚的手がかりを多くのユーザに提供できる。
【0006】
上記は、例えばハンドヘルドか又は車内で使用するためのポータブルナビゲーションデバイス(PND)に特に当てはまる。所定のルートに従う際に車内で使用する場合、(i)運転者に現在のナビゲーション情報を提供し、(ii)運転者が車両を適切に運転し且つ位置付けられるように今後のルートの指示を提供し、且つ(iii)運転者が車両を安全に運転できるようにするため運転者の注意力をそれ程必要としない非常に直感的なナビゲーション表示が望ましい。
【0007】
3次元立面斜視図は直感的であるため望ましいが、結果として、ユーザが地図ビュー内で見ることができるものに関して表示がより複雑になる場合がある。例えば(地図を垂直に見下ろすことに対応する)2次元平面図において、各地図オブジェクトは3次元的に見えず、別のオブジェクトの前方に存在する1つの地図オブジェクトによる隠蔽がない。しかし、地表面における3次元立面斜視図では、建物等の相対的に高い地図オブジェクトが道路等の表示内の地図情報の別の項目を隠蔽する場合がある。この状況は2次元平面図に戻ることにより改善されるが、それによりビュー内の3次元情報が必然的に除去されるため、ビューの直感性に関する利点は減少する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、これらの相反する問題を解決するために考案された。
【0009】
本発明の特徴及び利点は、(i)地図オブジェクトの3次元形状が道路情報を隠蔽する場合でも、その道路情報の少なくとも一部が少なくとも部分的に可視のままである3次元立面斜視図を提示する機能及び(ii)上述の相反する問題を回避することを含む。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本目的のために、本発明の現時点で好適な実施形態は、閲覧位置から閲覧する場合のデジタル地図の一部分の3次元立面斜視図である地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成する技術であって、
(a)閲覧位置から表示画像内に表示される道路までの距離に関連する情報から、地図オブジェクトが3次元立面斜視図において前記閲覧位置から道路への視線を遮るかを判定することと、
(b)地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で道路の要素を表示することとを特徴とする方法を提供する。
【0011】
本技術は、本技術を実現する方法又は装置、あるいは実行される場合に本技術を実現するコンピュータプログラムとして定義されてもよい。
【0012】
道路への視線が地図オブジェクトにより遮られると判定される場合、実際は地図オブジェクトが道路を隠蔽するが、隠蔽される道路の部分の少なくとも一部は地図オブジェクト及び道路の少なくとも一部が同時に閲覧できる形式で表示されてもよい。例えば、地図オブジェクトにより隠蔽される道路の部分の少なくとも一部は、少なくとも部分的に透明な形式で地図オブジェクトに重ね合わされて表示されてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態において、道路は始点と終点との間のルートを含んでもよい。本発明の別の実施形態において、道路はルートに隣接する道路を含んでもよい。
【0014】
本発明の他の特徴及び利点は、好適な実施形態の以下の説明から明らかになるだろう。重要であると考えられる特徴が上述されたが、添付の請求の範囲において、出願人は、強調されたか否かに関わらず、本明細書で説明され且つ/又は図面に示されたいかなる新規の特徴又は着想も保護されることを請求する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施形態において地図ビューを生成するための情報の流れを概略的に示す図である。
【図2a】、
【図2b】3次元地図オブジェクトに対してデジタル地図に格納された情報及びレンダリングされた3次元オブジェクトを概略的に示す図である。
【図3】本発明の教示に従う第1の技術を概略的に示すフローチャートである。
【図4a】、
【図4b】、
【図4c】地図オブジェクト及び道路を概略的に示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に従って、例示的な処理のステップを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に従って、例示的な処理のステップを示すフローチャートである。
【図7】表示画像の例示的なスクリーンショットを示す図である。
【図8】mにより生成される本発明の一実施形態の教示に従って適応された図7に示す表示画像の例示的なスクリーンショットを示す図である。
【図9】ナビゲーション装置を概略的に示す斜視図である。
【図10】ナビゲーション装置のハードウェアを概略的に示すブロック図である。
【図11】ハードウェア及びソフトウェアにより確立された機能動作関係を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付の図面を参照して、図示される例により本発明の教示の種々の態様及びそれら教示を実現する構成を以下に説明する。
【0017】
1つ以上の道路が重ね合わされるデジタル地図の3次元立面斜視図を表示するように構成されるPNDを特に参照して、本発明の好適な実施形態を以下に説明する。尚、以下に説明する構成は単に例示であって、本発明の範囲を制限することを意図しない。例えば、本発明の教示は、PNDが選択された目的地へのルートを表示せずに自身が位置する地域の地図を表示するいわゆる「自由運転」モード等のルートに従わない構成において同様に実現されてもよい。また、以下の説明は建物の形態の地図オブジェクトを特に参照するが、本発明の教示は、あらゆる種類の地図オブジェクトに更に広範に適用されてもよい。
【0018】
図1は、デジタル地図10からの情報を処理して地図ビュー及び地図ビュー内に重ね合わされた道路を含む表示画像24を生成するために第1の実施形態において使用される情報の流れを概略的に示す。図1は、本発明を実現するための限定的なアーキテクチャを表すことを意図しないことが理解されるだろう。その代わり、図1は、単に種々の処理段階の間の情報の流れの一例を示す。デジタル地図10は、特に道路の位置及び建物等の他の地図オブジェクトを表す情報を格納する。地図オブジェクトの少なくとも一部は、地図オブジェクトの高さを含む3次元情報と共に格納される。図2aは、建物12の形態の地図オブジェクトの一例を示す。建物は、デジタル地図10において、地面における建物の土地面積の形状を定義する第1の情報12a及び建物の高さを定義する第2の情報12bとして表される。第1の情報12aは一連の接続点を表してもよく、通常は閉じた形状を定義する(しかし、形状は、例えば建物の内側の空地又は中庭を表す1つ以上の内部空間を有してもよい)。この種の表現により、建物が土地面積の一意の投影である規則的な形状を有すると仮定して、非常に圧縮された形態で建物の形状を格納できる。建物は、建物の高さ12bに土地面積12aを投影し且つ図2bに示すように3次元固体構造体を描画するための適切な色又は陰影を用いて構造体の外観をレンダリングすることにより、地図ビューにおいて相対的に容易に3次元表示可能である。
【0019】
建物の土地面積12aに関する情報に加えて、地図は建物の地理位置に関する情報も含む。例えば土地面積は、各々が座標データ(例えば、経度データ及び緯度データ)と関連付けられる一連の接続点により定義されてもよく、あるいは別の実現例において、1つの点がそのようなデータと関連付けられ且つ土地面積を定義する他の点の位置がそれに関連して定義されてもよい。種々の異なる技術が当分野において既知であるため、本発明の目的のためには、建物オブジェクトの地理位置が既知であることを示せば充分である。同様に、道路等の地図オブジェクトは、開始位置及びベクトルにより定義されてもよく、あるいは開始位置及び終了位置により定義されてもよい。この場合、開始位置及び終了位置は、例えば経度情報及び緯度情報である座標データを含んでもよい。この場合も、本発明の目的のためには、道路の地理位置が既知であることを示せば充分である。
【0020】
図1を再度参照すると、デジタル地図10からの情報はルート計算モジュール14及び地図ビュー生成器モジュール16に供給可能である。ルート計算モジュール14は、ユーザにより選択された開始地理位置と終了地理位置との間のナビゲーションルートを計画するように構成される。ユーザは、ユーザにより選択可能な1つ以上の中間場所の通過、あるいは特定の種類の道路又は他の交通ルートの使用等の追加のルート条件を更に提供してもよい。ルートが計算される場合、ルート計算モジュール14は、表示用地図ビュー内にルート情報を重ね合わせるため、地図ビュー生成モジュール16に計算したルート情報を提供する。通常、地図ビュー生成モジュール16は、例えば地図ビュー制御器18及び制御器18に応答するグラフィック生成器20を含むサブモジュールを備える。地図ビュー制御器18は、デジタル地図10から検索される情報、地図ビューとして情報を表示する方法及び地図ビュー内に道路を重ね合わせる方法を制御することにより地図ビューを管理する。また、地図ビュー制御器モジュール16は、デジタル地図(例えば、地図ビュー内に表示されたデジタル地図の一部分)上の場所「ウィンドウ」を動的に制御する。例えば場所ウィンドウは、GPS又は他の衛星/無線信号を用いた位置決めシステム等のオプションの位置判定モジュール22により判定されてもよいため、ユーザのリアルタイムの現在地に依存してもよい。あるいは、場所ウィンドウは、ユーザにより選択された場所であってもよい。グラフィック生成器20は、制御器18により管理された地図ビュー情報に基づいて1画素毎に表示画像24を生成又は構成するための1つ以上のグラフィックエンジンを含む。グラフィックエンジンは、道路レンダラ20a、建物レンダラ20b及び地図ビュー内にルート情報を重ね合わせるためのルート情報レンダラ20c、並びに他のカスタムのグラフィックコマンド又はグラフィックエンジンを含むか又はそれらを実現するためのコマンドを実行してもよい。
【0021】
一般に、本発明の特徴は、全体として(i)閲覧位置から表示画像内に表示される道路までの距離に関連する情報から、3次元立面斜視図において建物等の地図オブジェクトが前記閲覧位置から道路への視線を遮るかを判定することと、(ii)地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で前記道路の要素を表示することとにより3次元立面斜視図の生成を管理する技術を実現することである。
【0022】
図3は、本技術を実現する処理のステップを概略的に示す図である。処理の第1のステップ30において、この特定の例においては建物である地図ビュー内の地図オブジェクトに関するデータがデジタル地図10から検索され、所定の閲覧位置から閲覧する場合の地図オブジェクトの3次元ビューを提供するためにメモリにおいてレンダリングされる。
【0023】
処理の第2のステップ32において、地図ビュー内に表示される道路に関するデータがデジタル地図10から検索され、本技術に従って、閲覧位置から閲覧する場合に地図オブジェクトにより隠蔽されないと判定される道路の部分のみ(すなわち、建物の後方に存在しない地図ビュー内の道路の全て)がレンダリングされる。
【0024】
処理の第3のステップ34において、地図オブジェクトは、地図オブジェクトの片側又は両側で可視である道路の部分の間の少なくとも途中まで延在する道路要素と重ね合わされる。一実施形態において、道路要素は少なくとも部分的に透明であるように構成されてもよく、そのような構成により地図オブジェクトは道路を通して閲覧されるため、道路を隠蔽する地図オブジェクトの後方に道路が延在するという視覚的印象を閲覧者に与える。
【0025】
別の実施形態において、道路要素は、道路が3次元立面斜視図において地図オブジェクトに接する点から所定の距離にわたり(例えば、道路要素に適用される陰影の強度が徐々に減少することにより)強度が徐々に弱まり、地図オブジェクトの他方側から最大濃度で再度出現するように構成されてもよい。
【0026】
本発明の一実施形態において、この機能性は、コンピュータグラフィックスの分野において周知である技術、すなわち深度バッファリング(zバッファリングとしても知られる)の技術を使用して容易に実現可能である。
【0027】
一般に、zバッファリングは3次元(3D)グラフィックスにおける画像の深度座標を管理し、ハードウェア又はソフトウェアで達成されてもよい。これは、レンダリングされたシーンの可視オブジェクト及びそのシーン内で他のオブジェクトにより隠蔽されるオブジェクトの決定に関する問題である視認性の問題に対する1つの解決策である。
【0028】
シーン内のオブジェクトがレンダリングされる場合、そのオブジェクトの表示に割り振られるシーンの各画素は、シーンの閲覧位置からその画素においてレンダリングされたオブジェクトの部分までの距離に対応する深度「z」を割り当てられる。レンダリングされたオブジェクトに対するz値は、通常は各画面画素に対して1つの要素を有する2次元アレイ(x−y)として構成されるバッファ(zバッファ又は深度バッファとして知られる)に格納される。
【0029】
シーンの第1のオブジェクトがレンダリングされる場合、閲覧位置からその構成部分までの距離を示すz値が、レンダリングされたオブジェクトの構成部分を表示する画素に対応する2次元アレイの各要素にポピュレートされる。
【0030】
シーンの後続オブジェクトがレンダリングされる場合、第1のレンダリングされたオブジェクトの表示に既に割り振られた画素によりその後続オブジェクトの部分を表示する必要がある。各オブジェクトの対応する部分と関連付けられるアレイの各要素に対する深度(z値)が比較され、より小さいz値を有するオブジェクトの部分(すなわち、2つのオブジェクトの部分のうち閲覧位置により近い部分)は、より大きいz値を有するオブジェクトの部分(すなわち、2つのオブジェクトの部分のうち閲覧位置からより遠い部分)に優先して選択される。その後、この選択された部分の深度は古い値と置き換えてzバッファに保存される。後続オブジェクトが第1のオブジェクトより閲覧位置に近いと仮定する場合、結果として得られる画像において、後続オブジェクトの一部は第1のオブジェクトに重ね合わされ、それにより第1のオブジェクトの当該部分を表示から隠蔽する。
【0031】
図4a〜図4c及び図5を参照すると、本発明の第1の実施形態に従って、ステップ40aにおいて、本例では建物36である地図オブジェクトに関するデータがデジタル地図10から検索され、ステップ40bにおいて、地図オブジェクトに対するデータがzバッファにポピュレートされる。次にステップ40cにおいて、地図オブジェクトはレンダリングされ、図4aに示すような建物の3次元ビューを提供する。本実施形態の教示を例示するため、地図ビューは単一の地図オブジェクトを含むと仮定し、その地図オブジェクトは、道路が開始位置から地図オブジェクトの後方を通り終了位置まで延在する地図ビューの一部であると仮定する。
【0032】
次にステップ40dにおいて、道路に対するデータがデジタル地図10から検索され、ステップ40eにおいて、道路データがzバッファにポピュレートされ、その後ステップ40fにおいて、道路がレンダリングされる。レンダリング処理中、上述のように、既にバッファに存在する何らかの地図オブジェクトの構成部分に関するデータであって道路より閲覧位置から遠いデータは道路データに置き換えられる(しかし、本実施形態を図示するため、そのような地図オブジェクトは存在しないと仮定する)。更に、上述のように、道路より閲覧位置に近い何らかの地図オブジェクトの構成部分はzバッファにおいて道路データに置き換えられない。
【0033】
道路が完全にレンダリングされ且つ当該地図ビューに対して適用可能な範囲の道路データがzバッファに完全にポピュレートされると、結果として得られる地図ビューは図4bに示すように見える。図4bに示すように、道路42は建物36の後方を通過する間は見えない。道路の前方に単一の地図オブジェクトのみが存在する場合、これは大きな問題ではないが、道路の前方に存在する建物の数が増加するにつれて、次第に道路を見失い易くなることは容易に理解されるだろう。
【0034】
この欠点を解決するため、ステップ40gにおいて、道路の構成部分がそれぞれ考慮され、ステップ40hにおいて、地図オブジェクトが現在考慮中の道路の特定の部分を隠蔽する(すなわち、閲覧位置により近い)とzバッファが示すかが判定される。
【0035】
地図オブジェクトが当該道路データの特定の部分より閲覧位置から遠い場合、処理はステップ40gに戻り、次の道路区分が考慮される。しかし、ステップ40hで地図オブジェクトが現在レンダリング中の道路の部分を隠蔽することをzバッファが示すと判定される場合、処理はステップ40iに進み、道路の当該部分は、地図オブジェクト36に重ね合わされる道路要素44として地図ビュー内に描かれる。
【0036】
次にステップ40jにおいて、全ての関連する道路区分が考慮されたかがチェックされる。全ての関連する道路区分が考慮されていない場合、処理はステップ40gに戻る。全ての関連する道路区分が考慮された場合、処理はステップ40kで終了する。
【0037】
好適な実施形態において、図4cに示すように、地図オブジェクトにより隠蔽される道路の部分の代わりに描かれる道路要素44は、地図オブジェクトにより隠蔽されない道路構成要素と同色であるが少なくとも部分的に透明である道路区間を含む。この利点は、地図オブジェクトに重ね合わされた透明な地図要素により、画像の閲覧者が道路及び道路後方の地図オブジェクトの双方を見ることができ、そのため画像の閲覧者が道路を見失いにくいことである。更に、道路が建物の後方を通過する際に道路の色を維持することにより、ユーザは表示内の道路をより容易に追うことができる。
【0038】
本実施形態の特に好適な一態様において、道路は開始位置から終了位置まで計算されたルートを含む。この場合、閲覧者が建物後方のルートを「見る」ことができるため、例えば車両を運転中に閲覧者が正確にルートを追うことが非常に容易になる。本構成の更に別の利点は、閲覧者に非常に直感的な表示を提供する3次元情報を何も失うことなく、道路又はルートを追うユーザに対する表示を更に明確にすることである。
【0039】
本構成の変形例において、地図オブジェクトに重ね合わされた道路要素は、多くの異なる形態のうちのどれか1つをとることができる。例えば、画像の閲覧者が隣接する道路区間から道路区分を区別できるように、道路要素は異なる色であってもよく、点描されてもよく又は模様をつけられてもよい。道路要素は必ずしも連続する必要はなく、1つ以上の点線により構成されてもよい。
【0040】
図6に概略的に示す本技術の別の実現例において、地図オブジェクトに重ね合わされる道路要素として描かれる道路区分を識別するため、ステンシルバッファが採用される。
【0041】
zバッファと同様に、ステンシルバッファは、一般に3Dイメージング及びコンピュータグラフィックスで採用されることの多い周知のツールである。名称が示すように、ステンシルバッファは、後で所望のグラフィック特徴をポピュレートできる「穴」を有するステンシルを定義する。zバッファと同様に、ステンシルバッファは、表示画像の画素に対応するデータをポピュレートされる要素のX−Yアレイを含む。しかし、地図ビュー内での地図オブジェクトの位置関係が定義されるzバッファとは異なり、ステンシルバッファはレンダリングされていない表示項目の1つ以上の領域を定義する。これらの領域はステンシル内の「穴」であり、ステンシルバッファを参照して表示項目を再度描くことにより、ステンシル内の「穴」のみにデータ項目を埋め且つそれらデータ項目をレンダリングして表示用画像を提供することが可能である。
【0042】
図5において先に提案した処理の本変更例では、ステップ40fにおいて、地図データにより隠蔽されない道路区分が描かれ、ステップ46において、それらに対応する道路データがステンシルバッファに同時にコピーされる。
【0043】
ステップ40fでレンダリングされた道路データがステンシルバッファにポピュレートされると、次のステップ48において、道路データをポピュレートされていないステンシルバッファの場所のみに道路要素(すなわち、地図オブジェクトにより隠蔽されたためステップ40fで描かれなかった道路の部分)を描くため、道路が再度レンダリングされる。その後、ステップ50において、レンダリングされた道路要素は地図オブジェクトに重ね合わされ、図4cに示すような最終画像を提供する。その後、処理は終了する。
【0044】
これら技術がナビゲーションデバイスのユーザに容易に解釈可能である明確な地図ビューを提供する有力な手段を提供すること及びこれら利点が3次元情報の内容を何も犠牲にすることなく提供されることが前述から理解されるだろう。
【0045】
前述の実施形態の1つにおいて、道路は、ナビゲーションデバイスにより計算され且つデバイスのユーザが従うルートを含む。尚、これは本発明の教示が有用であるとされる唯一の状況ではないことが重要である。
【0046】
図7を参照すると、ナビゲーションデバイスがデジタル地図の領域の3次元立面図を提供するように構成される場合のデバイスからのスクリーンショットが概略的に示される。
【0047】
従うべき計算ルート52が適切に可視であるため、ナビゲーションデバイスのユーザはあまり苦労せずにそのルートに従えることが図7から明らかである。
【0048】
しかし、ユーザが迂回路をとり、例えばルートに従う代わりに左側4番目の道路に進むと決定する場合、現在地から左側4番目の道路までの距離を図7に示すスクリーンショットから判定するのは非常に困難である。この主な原因は、本例では建物54であるルート52の左側の地図オブジェクトが、ルートに隣接する道路に関する有用な情報の全てではないとしてもその多くを隠蔽することである。
【0049】
上述のzバッファ及び/又はステンシル技術を実現することにより、図8に示すような高度な3次元斜視図を提供できる。図8において、本例では建物54である地図オブジェクトは、ルートに隣接する道路に関する有用な情報を提供する道路要素を重ね合わされる。
【0050】
これらの道路は、ナビゲーションデバイスのユーザが使用を希望しない可能性のある道路であり、建物を貫通して延在する道路要素を提供すると表示全体が不必要に複雑になるため、先に提案したものとは異なる種類の道路要素を採用することが好ましい。
【0051】
このため、道路要素はルートから相対的に短い距離、例えばルートから約5〜20m、好ましくは10mにわたり強度が0まで徐々に減少する道路スタブ56を含むのが好ましい。図8に示すように、各スタブはルートに隣接して相対的に高い強度を有し、ルート52から離れるように移動すると強度は次第に弱くなる。
【0052】
上述の実施形態と同様に、道路要素に関連する道路が地図オブジェクトにより視界から遮られる場合、その道路要素は単に地図オブジェクトに重ね合わされて表示される。例えば図8に示す(閲覧位置に最も近い)左側の第1の道路を考慮する場合、第1のステップにおいて、地図オブジェクト(例えば建物54)に関するデータがデジタル地図から検索され、zバッファをポピュレートするために使用され、その後レンダリングされる。次に、左側の第1の道路に関する道路データが検索され、zバッファに入力され、その後、ルート52から外側に向う方向にレンダリングされる。道路の構成部分がそれぞれ考慮され、地図オブジェクトが現在考慮中の道路の特定の部分を隠蔽する(すなわち、閲覧位置により近い)とzバッファが示すかが判定される。
【0053】
地図オブジェクトが現在考慮中の道路データの特定の部分より閲覧位置から離れている場合、その部分に対するデータがレンダリング及び表示され、次の道路区分が考慮される。しかし、地図オブジェクトが現在レンダリング中の道路の部分を隠蔽し且つその道路の部分が最後に可視である道路の部分から所定の距離内に存在することをzバッファが示すと判定される場合、道路の当該部分は地図オブジェクトに重ね合わされる道路要素として地図ビュー内に描かれる。道路の部分が最後に可視である道路の部分から所定の距離より離れた位置に存在すると判定される場合、上述のスタブは終了したと判定され、道路は地図オブジェクトの後方に延在するが、それ以上の道路要素は地図オブジェクトに重ね合わされない。
【0054】
本実施形態において上述のステンシルバッファを実現するために、レンダリングされた道路データがzバッファからステンシルバッファにコピーされ、その後、地図オブジェクトの後方に延在する道路の部分は道路要素としてレンダリングされ、地図オブジェクトに重ね合わされる(前の実施形態において説明したように)。
【0055】
この機能性を実現する別の同様の方法は、ルートから外側に向う連続する道路構成要素を考慮し且つ地図オブジェクトにより隠蔽される最初の構成要素(前述のzバッファを実現することにより判定される)において、隠蔽されなかった最後の道路構成要素に相対的に近い(例えば5〜20m以内であり、好ましくは10m以内である)地図オブジェクトの領域にレンダリングされた道路スタブを重ね合わせることである。地図オブジェクトの後方に存在するそれ以上の道路の部分は表示されず、これらの構成要素が地図オブジェクトによりそれ以上隠蔽されない場合にのみ道路構成要素の表示は再開する。
【0056】
好適な機能技術を説明したが、次に図9〜図11は、これら技術のうちの1つ以上を実現する物理装置又はシステムを示す。システムは、ポータブルナビゲーションデバイス(PND)、車載ナビゲーションデバイス、ポータブル地図ビューワ、位置決めシステム(例えば、全地球測位システム(GPS)等の衛星を用いた位置決めシステム)を含むデバイス、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)、携帯型コンピュータ又は非携帯型コンピュータ等の自律デバイスを備えてもよい。あるいは、システムは、デジタル地図を格納するサーバ及びインターネット又はイントラネット等の1つ以上のネットワークを介してサーバから受信した情報に基づいてデジタル地図の表示を生成するように構成されたリモート端末又はコンピュータを備えてもよい。
【0057】
図9は、PND100の形態である実施形態の一例を示す。PNDは限られた表示サイズ、限られた処理能力及び速度、並びに重量及び電源の制限等の設計制約が最も厳しく、設計が最も困難であるため、PNDを選択した。一般に、PND100は、表示画面104を含むPNDの電子ハードウェアを収容する筐体102を備える。PNDは、ドックブラケット106により車内で使用するのに適するように形成される。ドックブラケット106は、筐体102上の相補的連結部分と取り外し可能か又は分離可能なドッキング結合のために連結部分108を含む。ブラケット106は、車両(不図示)の適切な表面にブラケット106を取り付けるために吸引カップ又は接着パッド等の取り付け要素110を更に含む。
【0058】
図10は、ナビゲーションデバイス100の電子構成要素152を例示するブロック図である。尚、ナビゲーションデバイス100のブロック図は全ての構成要素を含むものではなく、多くの構成要素の例を示すに過ぎない。
【0059】
ナビゲーションデバイス100は、入力装置220及び表示画面104に接続されたプロセッサ210を含む。入力装置220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は情報を入力するために利用される他の何らかの既知の入力装置を含むことができ、表示画面104は、例えばLCDディスプレイ等の何らかの種類の表示画面を含むことができる。特に好適な構成において、入力装置220及び表示画面104は、タッチパッド又はタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置に一体化され、それによりユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために表示画面104の一部分に触れるだけでよい。
【0060】
ナビゲーションデバイスは、可聴出力装置(例えば、スピーカ)等の出力装置260を含んでもよい。出力装置260がナビゲーションデバイス100のユーザに対して可聴情報を生成できるため、同様に、入力装置220は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアを更に含むことができると理解される。
【0061】
ナビゲーションデバイス100において、プロセッサ210は、接続225を介して入力装置220に動作可能に接続され且つ入力装置220から入力情報を受信するように設定される。また、プロセッサ210は、情報を出力するために、出力接続245を介して表示画面104及び出力装置260のうちの少なくとも一方に動作可能に接続される。更にプロセッサ210は、接続235を介してメモリ230に動作可能に接続される。メモリ230は、不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリ、書き込み可能及び/又は読み出し専用メモリ、半導体メモリ(RAM及び/又はFLASH等)、磁気ディスク等の磁気メモリ、並びに光ディスク等の光メモリを含む何らかの適切な媒体を含むことができる。メモリ230は、実行可能なソフトウェアを含む種々の情報及び上述のデジタル地図10を格納する。
【0062】
プロセッサ210は、接続275を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート270は、ナビゲーションデバイス100の外部のI/O装置280に接続可能である。外部I/O装置280は、例えばイヤホン等の外部聴取装置を含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/O装置280への接続は、例えばハンズフリー操作のため及び/又は音声起動操作のため、イヤホン又はヘッドホンへの接続のため及び/又は移動電話等への接続のためのカーステレオユニット等の他の何らかの外部装置への有線接続又は無線接続であってもよい。この場合、移動電話接続は、ナビゲーションデバイス100とインターネット又は他の何らかのネットワーク等との間のデータ接続を確立するため及び/あるいはインターネット又は他の何らかのネットワーク等を介するサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
【0063】
図10は、接続255を介するプロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機250は、既知の方法でナビゲーションデバイス100のリアルタイムの現在地を判定できる位置決めシステムの信号(GPS信号、あるいは他の無線信号又は衛星信号等)を受信するように構成可能である。図中符号250で示すアンテナ及び受信機は図示のため概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は別個に配置された構成要素であってもよく、アンテナは、例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
【0064】
更に、図10に示す電子構成要素が従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図10に示す構成要素の異なる構成が本出願の範囲内にあると考えられる。例えば図10に示す構成要素は、有線接続及び/又は無線接続等を介して互いに通信していてもよい。また、接続は互いに独立するものとして示されるが、接続の一部又は全ては1つ以上の通信バスを共有してもよい。
【0065】
図11を参照すると、プロセッサ210及びメモリ230は、協働してナビゲーションデバイス100の機能ハードウェア構成要素152とデバイスにより実行されたソフトウェアとの間のインタフェースとして機能するBIOS(基本入出力システム)150を確立する。その後、プロセッサ210は、アプリケーションソフトウェア156が実行可能な環境を提供するオペレーティングシステム154をメモリ230からロードする。
【0066】
ナビゲーションデバイス100により提供された機能性に依存して、アプリケーションソフトウェア156は、位置判定モジュール22、ルート計算モジュール14及び地図ビュー生成モジュール16のうちの1つ以上を含んでもよい。地図ビュー生成モジュール16は、地図オブジェクトが地図ビューにおいてルート情報への視線を遮ると判断されるか否かに依存して3次元地図オブジェクトに対する表示形式が制御される3次元立面斜視図を実現する。
【0067】
本発明の種々の態様及び実施形態を上述したが、本発明の範囲は本明細書に記載の特定の構成に限定されるのではなく、添付の請求の範囲の範囲に含まれる全ての構成、並びにそれらに対する変形及び変更を含むことが理解されるだろう。
【0068】
尚、添付の請求の範囲は本明細書で説明した特徴の特定の組み合わせを記載するが、本発明の範囲は、以下に請求される特定の組み合わせに限定されるのではなく、特定の組み合わせが添付の請求の範囲において特に列挙されたかに関係なく、本明細書で開示された特徴又は実施形態のどのような組み合わせも含む。
【技術分野】
【0001】
本発明は、地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成する装置及び方法に関する。特に本発明は、ポータブルナビゲーションデバイス(いわゆるPND)を含むナビゲーションデバイスに適するが、それらに限定されない。
【背景技術】
【0002】
通常、ナビゲーションデバイス(例えば、車載ナビゲーションデバイス(すなわち、車両に内蔵され且つその車両から取外せないナビゲーションデバイス)、TomTomR Go 720又は同様の製品等のPND、あるいはナビゲーションソフトウェアを実行する移動電話、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)又はコンピュータ(例えばPC))は、デジタル地図から生成される地図ビューにより構成され且つナビゲーションルートを示すルート情報と重ね合わされた画像を表示するように構成される。ルート情報は事前に記録されてもよいが、通常は、ナビゲーションデバイスが適切なソフトウェアを使用してルート計画アルゴリズムを実行した結果として得られる。ナビゲーションデバイスは、自身のリアルタイムの現在地を判定するため及び判定された現在地に従って地図ビューを動的に調整するために位置判定システム(全地球測位システム(GPS)等)を更に含んでもよい。以下を含む種々の地図ビューが知られている。
【0003】
(i)地表面における2次元の情報を含む2次元地図ビュー。例えば、道路及び建物は地面における土地面積の形状により表される。そのような2次元情報は、平面図として(すなわち、従来の紙の地図と同一の方法で地図を垂直に見下ろす)か又は従来の平坦な紙の地図を斜めの角度から閲覧しているような人工斜視図で閲覧されてもよい。しかし、いずれの場合も、情報が2次元の地上情報に過ぎないという意味で地図ビューは「平坦」である。
【0004】
(ii)1つ以上のデジタル地図の特徴又はオブジェクトが3次元で提示される3次元立面斜視図。例えば、建物はその外観及び高さを示して描写される。これは、実世界により近い表現である。
【0005】
特に、ナビゲーション中に相対的に大きい表示縮尺及び/又は建物が密集した地域の地図を閲覧する場合、多くのユーザは3次元立面斜視図が2次元平面図より直感的であることを発見する。これは、表示内に描写されるオブジェクトの3次元斜視及び高さ情報が目視する場合のそれら特徴により類似しているためである。例えば地上の歩行者又は運転者は、地上の建物の抽象的な土地面積ではなく、ある特定の高さの建物の外観を見る。従って、3次元斜視情報は、ユーザが表示と自身が見ているものとを一致させ且つナビゲーションルートに従うのを支援するより直感的な視覚的手がかりを多くのユーザに提供できる。
【0006】
上記は、例えばハンドヘルドか又は車内で使用するためのポータブルナビゲーションデバイス(PND)に特に当てはまる。所定のルートに従う際に車内で使用する場合、(i)運転者に現在のナビゲーション情報を提供し、(ii)運転者が車両を適切に運転し且つ位置付けられるように今後のルートの指示を提供し、且つ(iii)運転者が車両を安全に運転できるようにするため運転者の注意力をそれ程必要としない非常に直感的なナビゲーション表示が望ましい。
【0007】
3次元立面斜視図は直感的であるため望ましいが、結果として、ユーザが地図ビュー内で見ることができるものに関して表示がより複雑になる場合がある。例えば(地図を垂直に見下ろすことに対応する)2次元平面図において、各地図オブジェクトは3次元的に見えず、別のオブジェクトの前方に存在する1つの地図オブジェクトによる隠蔽がない。しかし、地表面における3次元立面斜視図では、建物等の相対的に高い地図オブジェクトが道路等の表示内の地図情報の別の項目を隠蔽する場合がある。この状況は2次元平面図に戻ることにより改善されるが、それによりビュー内の3次元情報が必然的に除去されるため、ビューの直感性に関する利点は減少する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、これらの相反する問題を解決するために考案された。
【0009】
本発明の特徴及び利点は、(i)地図オブジェクトの3次元形状が道路情報を隠蔽する場合でも、その道路情報の少なくとも一部が少なくとも部分的に可視のままである3次元立面斜視図を提示する機能及び(ii)上述の相反する問題を回避することを含む。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本目的のために、本発明の現時点で好適な実施形態は、閲覧位置から閲覧する場合のデジタル地図の一部分の3次元立面斜視図である地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成する技術であって、
(a)閲覧位置から表示画像内に表示される道路までの距離に関連する情報から、地図オブジェクトが3次元立面斜視図において前記閲覧位置から道路への視線を遮るかを判定することと、
(b)地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で道路の要素を表示することとを特徴とする方法を提供する。
【0011】
本技術は、本技術を実現する方法又は装置、あるいは実行される場合に本技術を実現するコンピュータプログラムとして定義されてもよい。
【0012】
道路への視線が地図オブジェクトにより遮られると判定される場合、実際は地図オブジェクトが道路を隠蔽するが、隠蔽される道路の部分の少なくとも一部は地図オブジェクト及び道路の少なくとも一部が同時に閲覧できる形式で表示されてもよい。例えば、地図オブジェクトにより隠蔽される道路の部分の少なくとも一部は、少なくとも部分的に透明な形式で地図オブジェクトに重ね合わされて表示されてもよい。
【0013】
本発明の一実施形態において、道路は始点と終点との間のルートを含んでもよい。本発明の別の実施形態において、道路はルートに隣接する道路を含んでもよい。
【0014】
本発明の他の特徴及び利点は、好適な実施形態の以下の説明から明らかになるだろう。重要であると考えられる特徴が上述されたが、添付の請求の範囲において、出願人は、強調されたか否かに関わらず、本明細書で説明され且つ/又は図面に示されたいかなる新規の特徴又は着想も保護されることを請求する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施形態において地図ビューを生成するための情報の流れを概略的に示す図である。
【図2a】、
【図2b】3次元地図オブジェクトに対してデジタル地図に格納された情報及びレンダリングされた3次元オブジェクトを概略的に示す図である。
【図3】本発明の教示に従う第1の技術を概略的に示すフローチャートである。
【図4a】、
【図4b】、
【図4c】地図オブジェクト及び道路を概略的に示す図である。
【図5】本発明の一実施形態に従って、例示的な処理のステップを示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態に従って、例示的な処理のステップを示すフローチャートである。
【図7】表示画像の例示的なスクリーンショットを示す図である。
【図8】mにより生成される本発明の一実施形態の教示に従って適応された図7に示す表示画像の例示的なスクリーンショットを示す図である。
【図9】ナビゲーション装置を概略的に示す斜視図である。
【図10】ナビゲーション装置のハードウェアを概略的に示すブロック図である。
【図11】ハードウェア及びソフトウェアにより確立された機能動作関係を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
添付の図面を参照して、図示される例により本発明の教示の種々の態様及びそれら教示を実現する構成を以下に説明する。
【0017】
1つ以上の道路が重ね合わされるデジタル地図の3次元立面斜視図を表示するように構成されるPNDを特に参照して、本発明の好適な実施形態を以下に説明する。尚、以下に説明する構成は単に例示であって、本発明の範囲を制限することを意図しない。例えば、本発明の教示は、PNDが選択された目的地へのルートを表示せずに自身が位置する地域の地図を表示するいわゆる「自由運転」モード等のルートに従わない構成において同様に実現されてもよい。また、以下の説明は建物の形態の地図オブジェクトを特に参照するが、本発明の教示は、あらゆる種類の地図オブジェクトに更に広範に適用されてもよい。
【0018】
図1は、デジタル地図10からの情報を処理して地図ビュー及び地図ビュー内に重ね合わされた道路を含む表示画像24を生成するために第1の実施形態において使用される情報の流れを概略的に示す。図1は、本発明を実現するための限定的なアーキテクチャを表すことを意図しないことが理解されるだろう。その代わり、図1は、単に種々の処理段階の間の情報の流れの一例を示す。デジタル地図10は、特に道路の位置及び建物等の他の地図オブジェクトを表す情報を格納する。地図オブジェクトの少なくとも一部は、地図オブジェクトの高さを含む3次元情報と共に格納される。図2aは、建物12の形態の地図オブジェクトの一例を示す。建物は、デジタル地図10において、地面における建物の土地面積の形状を定義する第1の情報12a及び建物の高さを定義する第2の情報12bとして表される。第1の情報12aは一連の接続点を表してもよく、通常は閉じた形状を定義する(しかし、形状は、例えば建物の内側の空地又は中庭を表す1つ以上の内部空間を有してもよい)。この種の表現により、建物が土地面積の一意の投影である規則的な形状を有すると仮定して、非常に圧縮された形態で建物の形状を格納できる。建物は、建物の高さ12bに土地面積12aを投影し且つ図2bに示すように3次元固体構造体を描画するための適切な色又は陰影を用いて構造体の外観をレンダリングすることにより、地図ビューにおいて相対的に容易に3次元表示可能である。
【0019】
建物の土地面積12aに関する情報に加えて、地図は建物の地理位置に関する情報も含む。例えば土地面積は、各々が座標データ(例えば、経度データ及び緯度データ)と関連付けられる一連の接続点により定義されてもよく、あるいは別の実現例において、1つの点がそのようなデータと関連付けられ且つ土地面積を定義する他の点の位置がそれに関連して定義されてもよい。種々の異なる技術が当分野において既知であるため、本発明の目的のためには、建物オブジェクトの地理位置が既知であることを示せば充分である。同様に、道路等の地図オブジェクトは、開始位置及びベクトルにより定義されてもよく、あるいは開始位置及び終了位置により定義されてもよい。この場合、開始位置及び終了位置は、例えば経度情報及び緯度情報である座標データを含んでもよい。この場合も、本発明の目的のためには、道路の地理位置が既知であることを示せば充分である。
【0020】
図1を再度参照すると、デジタル地図10からの情報はルート計算モジュール14及び地図ビュー生成器モジュール16に供給可能である。ルート計算モジュール14は、ユーザにより選択された開始地理位置と終了地理位置との間のナビゲーションルートを計画するように構成される。ユーザは、ユーザにより選択可能な1つ以上の中間場所の通過、あるいは特定の種類の道路又は他の交通ルートの使用等の追加のルート条件を更に提供してもよい。ルートが計算される場合、ルート計算モジュール14は、表示用地図ビュー内にルート情報を重ね合わせるため、地図ビュー生成モジュール16に計算したルート情報を提供する。通常、地図ビュー生成モジュール16は、例えば地図ビュー制御器18及び制御器18に応答するグラフィック生成器20を含むサブモジュールを備える。地図ビュー制御器18は、デジタル地図10から検索される情報、地図ビューとして情報を表示する方法及び地図ビュー内に道路を重ね合わせる方法を制御することにより地図ビューを管理する。また、地図ビュー制御器モジュール16は、デジタル地図(例えば、地図ビュー内に表示されたデジタル地図の一部分)上の場所「ウィンドウ」を動的に制御する。例えば場所ウィンドウは、GPS又は他の衛星/無線信号を用いた位置決めシステム等のオプションの位置判定モジュール22により判定されてもよいため、ユーザのリアルタイムの現在地に依存してもよい。あるいは、場所ウィンドウは、ユーザにより選択された場所であってもよい。グラフィック生成器20は、制御器18により管理された地図ビュー情報に基づいて1画素毎に表示画像24を生成又は構成するための1つ以上のグラフィックエンジンを含む。グラフィックエンジンは、道路レンダラ20a、建物レンダラ20b及び地図ビュー内にルート情報を重ね合わせるためのルート情報レンダラ20c、並びに他のカスタムのグラフィックコマンド又はグラフィックエンジンを含むか又はそれらを実現するためのコマンドを実行してもよい。
【0021】
一般に、本発明の特徴は、全体として(i)閲覧位置から表示画像内に表示される道路までの距離に関連する情報から、3次元立面斜視図において建物等の地図オブジェクトが前記閲覧位置から道路への視線を遮るかを判定することと、(ii)地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で前記道路の要素を表示することとにより3次元立面斜視図の生成を管理する技術を実現することである。
【0022】
図3は、本技術を実現する処理のステップを概略的に示す図である。処理の第1のステップ30において、この特定の例においては建物である地図ビュー内の地図オブジェクトに関するデータがデジタル地図10から検索され、所定の閲覧位置から閲覧する場合の地図オブジェクトの3次元ビューを提供するためにメモリにおいてレンダリングされる。
【0023】
処理の第2のステップ32において、地図ビュー内に表示される道路に関するデータがデジタル地図10から検索され、本技術に従って、閲覧位置から閲覧する場合に地図オブジェクトにより隠蔽されないと判定される道路の部分のみ(すなわち、建物の後方に存在しない地図ビュー内の道路の全て)がレンダリングされる。
【0024】
処理の第3のステップ34において、地図オブジェクトは、地図オブジェクトの片側又は両側で可視である道路の部分の間の少なくとも途中まで延在する道路要素と重ね合わされる。一実施形態において、道路要素は少なくとも部分的に透明であるように構成されてもよく、そのような構成により地図オブジェクトは道路を通して閲覧されるため、道路を隠蔽する地図オブジェクトの後方に道路が延在するという視覚的印象を閲覧者に与える。
【0025】
別の実施形態において、道路要素は、道路が3次元立面斜視図において地図オブジェクトに接する点から所定の距離にわたり(例えば、道路要素に適用される陰影の強度が徐々に減少することにより)強度が徐々に弱まり、地図オブジェクトの他方側から最大濃度で再度出現するように構成されてもよい。
【0026】
本発明の一実施形態において、この機能性は、コンピュータグラフィックスの分野において周知である技術、すなわち深度バッファリング(zバッファリングとしても知られる)の技術を使用して容易に実現可能である。
【0027】
一般に、zバッファリングは3次元(3D)グラフィックスにおける画像の深度座標を管理し、ハードウェア又はソフトウェアで達成されてもよい。これは、レンダリングされたシーンの可視オブジェクト及びそのシーン内で他のオブジェクトにより隠蔽されるオブジェクトの決定に関する問題である視認性の問題に対する1つの解決策である。
【0028】
シーン内のオブジェクトがレンダリングされる場合、そのオブジェクトの表示に割り振られるシーンの各画素は、シーンの閲覧位置からその画素においてレンダリングされたオブジェクトの部分までの距離に対応する深度「z」を割り当てられる。レンダリングされたオブジェクトに対するz値は、通常は各画面画素に対して1つの要素を有する2次元アレイ(x−y)として構成されるバッファ(zバッファ又は深度バッファとして知られる)に格納される。
【0029】
シーンの第1のオブジェクトがレンダリングされる場合、閲覧位置からその構成部分までの距離を示すz値が、レンダリングされたオブジェクトの構成部分を表示する画素に対応する2次元アレイの各要素にポピュレートされる。
【0030】
シーンの後続オブジェクトがレンダリングされる場合、第1のレンダリングされたオブジェクトの表示に既に割り振られた画素によりその後続オブジェクトの部分を表示する必要がある。各オブジェクトの対応する部分と関連付けられるアレイの各要素に対する深度(z値)が比較され、より小さいz値を有するオブジェクトの部分(すなわち、2つのオブジェクトの部分のうち閲覧位置により近い部分)は、より大きいz値を有するオブジェクトの部分(すなわち、2つのオブジェクトの部分のうち閲覧位置からより遠い部分)に優先して選択される。その後、この選択された部分の深度は古い値と置き換えてzバッファに保存される。後続オブジェクトが第1のオブジェクトより閲覧位置に近いと仮定する場合、結果として得られる画像において、後続オブジェクトの一部は第1のオブジェクトに重ね合わされ、それにより第1のオブジェクトの当該部分を表示から隠蔽する。
【0031】
図4a〜図4c及び図5を参照すると、本発明の第1の実施形態に従って、ステップ40aにおいて、本例では建物36である地図オブジェクトに関するデータがデジタル地図10から検索され、ステップ40bにおいて、地図オブジェクトに対するデータがzバッファにポピュレートされる。次にステップ40cにおいて、地図オブジェクトはレンダリングされ、図4aに示すような建物の3次元ビューを提供する。本実施形態の教示を例示するため、地図ビューは単一の地図オブジェクトを含むと仮定し、その地図オブジェクトは、道路が開始位置から地図オブジェクトの後方を通り終了位置まで延在する地図ビューの一部であると仮定する。
【0032】
次にステップ40dにおいて、道路に対するデータがデジタル地図10から検索され、ステップ40eにおいて、道路データがzバッファにポピュレートされ、その後ステップ40fにおいて、道路がレンダリングされる。レンダリング処理中、上述のように、既にバッファに存在する何らかの地図オブジェクトの構成部分に関するデータであって道路より閲覧位置から遠いデータは道路データに置き換えられる(しかし、本実施形態を図示するため、そのような地図オブジェクトは存在しないと仮定する)。更に、上述のように、道路より閲覧位置に近い何らかの地図オブジェクトの構成部分はzバッファにおいて道路データに置き換えられない。
【0033】
道路が完全にレンダリングされ且つ当該地図ビューに対して適用可能な範囲の道路データがzバッファに完全にポピュレートされると、結果として得られる地図ビューは図4bに示すように見える。図4bに示すように、道路42は建物36の後方を通過する間は見えない。道路の前方に単一の地図オブジェクトのみが存在する場合、これは大きな問題ではないが、道路の前方に存在する建物の数が増加するにつれて、次第に道路を見失い易くなることは容易に理解されるだろう。
【0034】
この欠点を解決するため、ステップ40gにおいて、道路の構成部分がそれぞれ考慮され、ステップ40hにおいて、地図オブジェクトが現在考慮中の道路の特定の部分を隠蔽する(すなわち、閲覧位置により近い)とzバッファが示すかが判定される。
【0035】
地図オブジェクトが当該道路データの特定の部分より閲覧位置から遠い場合、処理はステップ40gに戻り、次の道路区分が考慮される。しかし、ステップ40hで地図オブジェクトが現在レンダリング中の道路の部分を隠蔽することをzバッファが示すと判定される場合、処理はステップ40iに進み、道路の当該部分は、地図オブジェクト36に重ね合わされる道路要素44として地図ビュー内に描かれる。
【0036】
次にステップ40jにおいて、全ての関連する道路区分が考慮されたかがチェックされる。全ての関連する道路区分が考慮されていない場合、処理はステップ40gに戻る。全ての関連する道路区分が考慮された場合、処理はステップ40kで終了する。
【0037】
好適な実施形態において、図4cに示すように、地図オブジェクトにより隠蔽される道路の部分の代わりに描かれる道路要素44は、地図オブジェクトにより隠蔽されない道路構成要素と同色であるが少なくとも部分的に透明である道路区間を含む。この利点は、地図オブジェクトに重ね合わされた透明な地図要素により、画像の閲覧者が道路及び道路後方の地図オブジェクトの双方を見ることができ、そのため画像の閲覧者が道路を見失いにくいことである。更に、道路が建物の後方を通過する際に道路の色を維持することにより、ユーザは表示内の道路をより容易に追うことができる。
【0038】
本実施形態の特に好適な一態様において、道路は開始位置から終了位置まで計算されたルートを含む。この場合、閲覧者が建物後方のルートを「見る」ことができるため、例えば車両を運転中に閲覧者が正確にルートを追うことが非常に容易になる。本構成の更に別の利点は、閲覧者に非常に直感的な表示を提供する3次元情報を何も失うことなく、道路又はルートを追うユーザに対する表示を更に明確にすることである。
【0039】
本構成の変形例において、地図オブジェクトに重ね合わされた道路要素は、多くの異なる形態のうちのどれか1つをとることができる。例えば、画像の閲覧者が隣接する道路区間から道路区分を区別できるように、道路要素は異なる色であってもよく、点描されてもよく又は模様をつけられてもよい。道路要素は必ずしも連続する必要はなく、1つ以上の点線により構成されてもよい。
【0040】
図6に概略的に示す本技術の別の実現例において、地図オブジェクトに重ね合わされる道路要素として描かれる道路区分を識別するため、ステンシルバッファが採用される。
【0041】
zバッファと同様に、ステンシルバッファは、一般に3Dイメージング及びコンピュータグラフィックスで採用されることの多い周知のツールである。名称が示すように、ステンシルバッファは、後で所望のグラフィック特徴をポピュレートできる「穴」を有するステンシルを定義する。zバッファと同様に、ステンシルバッファは、表示画像の画素に対応するデータをポピュレートされる要素のX−Yアレイを含む。しかし、地図ビュー内での地図オブジェクトの位置関係が定義されるzバッファとは異なり、ステンシルバッファはレンダリングされていない表示項目の1つ以上の領域を定義する。これらの領域はステンシル内の「穴」であり、ステンシルバッファを参照して表示項目を再度描くことにより、ステンシル内の「穴」のみにデータ項目を埋め且つそれらデータ項目をレンダリングして表示用画像を提供することが可能である。
【0042】
図5において先に提案した処理の本変更例では、ステップ40fにおいて、地図データにより隠蔽されない道路区分が描かれ、ステップ46において、それらに対応する道路データがステンシルバッファに同時にコピーされる。
【0043】
ステップ40fでレンダリングされた道路データがステンシルバッファにポピュレートされると、次のステップ48において、道路データをポピュレートされていないステンシルバッファの場所のみに道路要素(すなわち、地図オブジェクトにより隠蔽されたためステップ40fで描かれなかった道路の部分)を描くため、道路が再度レンダリングされる。その後、ステップ50において、レンダリングされた道路要素は地図オブジェクトに重ね合わされ、図4cに示すような最終画像を提供する。その後、処理は終了する。
【0044】
これら技術がナビゲーションデバイスのユーザに容易に解釈可能である明確な地図ビューを提供する有力な手段を提供すること及びこれら利点が3次元情報の内容を何も犠牲にすることなく提供されることが前述から理解されるだろう。
【0045】
前述の実施形態の1つにおいて、道路は、ナビゲーションデバイスにより計算され且つデバイスのユーザが従うルートを含む。尚、これは本発明の教示が有用であるとされる唯一の状況ではないことが重要である。
【0046】
図7を参照すると、ナビゲーションデバイスがデジタル地図の領域の3次元立面図を提供するように構成される場合のデバイスからのスクリーンショットが概略的に示される。
【0047】
従うべき計算ルート52が適切に可視であるため、ナビゲーションデバイスのユーザはあまり苦労せずにそのルートに従えることが図7から明らかである。
【0048】
しかし、ユーザが迂回路をとり、例えばルートに従う代わりに左側4番目の道路に進むと決定する場合、現在地から左側4番目の道路までの距離を図7に示すスクリーンショットから判定するのは非常に困難である。この主な原因は、本例では建物54であるルート52の左側の地図オブジェクトが、ルートに隣接する道路に関する有用な情報の全てではないとしてもその多くを隠蔽することである。
【0049】
上述のzバッファ及び/又はステンシル技術を実現することにより、図8に示すような高度な3次元斜視図を提供できる。図8において、本例では建物54である地図オブジェクトは、ルートに隣接する道路に関する有用な情報を提供する道路要素を重ね合わされる。
【0050】
これらの道路は、ナビゲーションデバイスのユーザが使用を希望しない可能性のある道路であり、建物を貫通して延在する道路要素を提供すると表示全体が不必要に複雑になるため、先に提案したものとは異なる種類の道路要素を採用することが好ましい。
【0051】
このため、道路要素はルートから相対的に短い距離、例えばルートから約5〜20m、好ましくは10mにわたり強度が0まで徐々に減少する道路スタブ56を含むのが好ましい。図8に示すように、各スタブはルートに隣接して相対的に高い強度を有し、ルート52から離れるように移動すると強度は次第に弱くなる。
【0052】
上述の実施形態と同様に、道路要素に関連する道路が地図オブジェクトにより視界から遮られる場合、その道路要素は単に地図オブジェクトに重ね合わされて表示される。例えば図8に示す(閲覧位置に最も近い)左側の第1の道路を考慮する場合、第1のステップにおいて、地図オブジェクト(例えば建物54)に関するデータがデジタル地図から検索され、zバッファをポピュレートするために使用され、その後レンダリングされる。次に、左側の第1の道路に関する道路データが検索され、zバッファに入力され、その後、ルート52から外側に向う方向にレンダリングされる。道路の構成部分がそれぞれ考慮され、地図オブジェクトが現在考慮中の道路の特定の部分を隠蔽する(すなわち、閲覧位置により近い)とzバッファが示すかが判定される。
【0053】
地図オブジェクトが現在考慮中の道路データの特定の部分より閲覧位置から離れている場合、その部分に対するデータがレンダリング及び表示され、次の道路区分が考慮される。しかし、地図オブジェクトが現在レンダリング中の道路の部分を隠蔽し且つその道路の部分が最後に可視である道路の部分から所定の距離内に存在することをzバッファが示すと判定される場合、道路の当該部分は地図オブジェクトに重ね合わされる道路要素として地図ビュー内に描かれる。道路の部分が最後に可視である道路の部分から所定の距離より離れた位置に存在すると判定される場合、上述のスタブは終了したと判定され、道路は地図オブジェクトの後方に延在するが、それ以上の道路要素は地図オブジェクトに重ね合わされない。
【0054】
本実施形態において上述のステンシルバッファを実現するために、レンダリングされた道路データがzバッファからステンシルバッファにコピーされ、その後、地図オブジェクトの後方に延在する道路の部分は道路要素としてレンダリングされ、地図オブジェクトに重ね合わされる(前の実施形態において説明したように)。
【0055】
この機能性を実現する別の同様の方法は、ルートから外側に向う連続する道路構成要素を考慮し且つ地図オブジェクトにより隠蔽される最初の構成要素(前述のzバッファを実現することにより判定される)において、隠蔽されなかった最後の道路構成要素に相対的に近い(例えば5〜20m以内であり、好ましくは10m以内である)地図オブジェクトの領域にレンダリングされた道路スタブを重ね合わせることである。地図オブジェクトの後方に存在するそれ以上の道路の部分は表示されず、これらの構成要素が地図オブジェクトによりそれ以上隠蔽されない場合にのみ道路構成要素の表示は再開する。
【0056】
好適な機能技術を説明したが、次に図9〜図11は、これら技術のうちの1つ以上を実現する物理装置又はシステムを示す。システムは、ポータブルナビゲーションデバイス(PND)、車載ナビゲーションデバイス、ポータブル地図ビューワ、位置決めシステム(例えば、全地球測位システム(GPS)等の衛星を用いた位置決めシステム)を含むデバイス、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)、携帯型コンピュータ又は非携帯型コンピュータ等の自律デバイスを備えてもよい。あるいは、システムは、デジタル地図を格納するサーバ及びインターネット又はイントラネット等の1つ以上のネットワークを介してサーバから受信した情報に基づいてデジタル地図の表示を生成するように構成されたリモート端末又はコンピュータを備えてもよい。
【0057】
図9は、PND100の形態である実施形態の一例を示す。PNDは限られた表示サイズ、限られた処理能力及び速度、並びに重量及び電源の制限等の設計制約が最も厳しく、設計が最も困難であるため、PNDを選択した。一般に、PND100は、表示画面104を含むPNDの電子ハードウェアを収容する筐体102を備える。PNDは、ドックブラケット106により車内で使用するのに適するように形成される。ドックブラケット106は、筐体102上の相補的連結部分と取り外し可能か又は分離可能なドッキング結合のために連結部分108を含む。ブラケット106は、車両(不図示)の適切な表面にブラケット106を取り付けるために吸引カップ又は接着パッド等の取り付け要素110を更に含む。
【0058】
図10は、ナビゲーションデバイス100の電子構成要素152を例示するブロック図である。尚、ナビゲーションデバイス100のブロック図は全ての構成要素を含むものではなく、多くの構成要素の例を示すに過ぎない。
【0059】
ナビゲーションデバイス100は、入力装置220及び表示画面104に接続されたプロセッサ210を含む。入力装置220は、キーボード装置、音声入力装置、タッチパネル及び/又は情報を入力するために利用される他の何らかの既知の入力装置を含むことができ、表示画面104は、例えばLCDディスプレイ等の何らかの種類の表示画面を含むことができる。特に好適な構成において、入力装置220及び表示画面104は、タッチパッド又はタッチスクリーン入力を含む一体型入力表示装置に一体化され、それによりユーザは、複数の表示選択肢のうちの1つを選択するか又は複数の仮想ボタンのうちの1つを操作するために表示画面104の一部分に触れるだけでよい。
【0060】
ナビゲーションデバイスは、可聴出力装置(例えば、スピーカ)等の出力装置260を含んでもよい。出力装置260がナビゲーションデバイス100のユーザに対して可聴情報を生成できるため、同様に、入力装置220は入力音声コマンドを受信するマイク及びソフトウェアを更に含むことができると理解される。
【0061】
ナビゲーションデバイス100において、プロセッサ210は、接続225を介して入力装置220に動作可能に接続され且つ入力装置220から入力情報を受信するように設定される。また、プロセッサ210は、情報を出力するために、出力接続245を介して表示画面104及び出力装置260のうちの少なくとも一方に動作可能に接続される。更にプロセッサ210は、接続235を介してメモリ230に動作可能に接続される。メモリ230は、不揮発性メモリ及び/又は揮発性メモリ、書き込み可能及び/又は読み出し専用メモリ、半導体メモリ(RAM及び/又はFLASH等)、磁気ディスク等の磁気メモリ、並びに光ディスク等の光メモリを含む何らかの適切な媒体を含むことができる。メモリ230は、実行可能なソフトウェアを含む種々の情報及び上述のデジタル地図10を格納する。
【0062】
プロセッサ210は、接続275を介して入出力(I/O)ポート270との間で情報を送受信するように更に構成される。この場合、I/Oポート270は、ナビゲーションデバイス100の外部のI/O装置280に接続可能である。外部I/O装置280は、例えばイヤホン等の外部聴取装置を含んでもよいが、これに限定されない。更に、I/O装置280への接続は、例えばハンズフリー操作のため及び/又は音声起動操作のため、イヤホン又はヘッドホンへの接続のため及び/又は移動電話等への接続のためのカーステレオユニット等の他の何らかの外部装置への有線接続又は無線接続であってもよい。この場合、移動電話接続は、ナビゲーションデバイス100とインターネット又は他の何らかのネットワーク等との間のデータ接続を確立するため及び/あるいはインターネット又は他の何らかのネットワーク等を介するサーバへの接続を確立するために使用されてもよい。
【0063】
図10は、接続255を介するプロセッサ210とアンテナ/受信機250との間の動作可能な接続を更に示す。この場合、アンテナ/受信機250は、既知の方法でナビゲーションデバイス100のリアルタイムの現在地を判定できる位置決めシステムの信号(GPS信号、あるいは他の無線信号又は衛星信号等)を受信するように構成可能である。図中符号250で示すアンテナ及び受信機は図示のため概略的に組み合わされるが、アンテナ及び受信機は別個に配置された構成要素であってもよく、アンテナは、例えばGPSパッチアンテナ又はヘリカルアンテナであってもよいことが理解されるだろう。
【0064】
更に、図10に示す電子構成要素が従来の方法で電源(不図示)により電力を供給されることが当業者には理解されるだろう。当業者により理解されるように、図10に示す構成要素の異なる構成が本出願の範囲内にあると考えられる。例えば図10に示す構成要素は、有線接続及び/又は無線接続等を介して互いに通信していてもよい。また、接続は互いに独立するものとして示されるが、接続の一部又は全ては1つ以上の通信バスを共有してもよい。
【0065】
図11を参照すると、プロセッサ210及びメモリ230は、協働してナビゲーションデバイス100の機能ハードウェア構成要素152とデバイスにより実行されたソフトウェアとの間のインタフェースとして機能するBIOS(基本入出力システム)150を確立する。その後、プロセッサ210は、アプリケーションソフトウェア156が実行可能な環境を提供するオペレーティングシステム154をメモリ230からロードする。
【0066】
ナビゲーションデバイス100により提供された機能性に依存して、アプリケーションソフトウェア156は、位置判定モジュール22、ルート計算モジュール14及び地図ビュー生成モジュール16のうちの1つ以上を含んでもよい。地図ビュー生成モジュール16は、地図オブジェクトが地図ビューにおいてルート情報への視線を遮ると判断されるか否かに依存して3次元地図オブジェクトに対する表示形式が制御される3次元立面斜視図を実現する。
【0067】
本発明の種々の態様及び実施形態を上述したが、本発明の範囲は本明細書に記載の特定の構成に限定されるのではなく、添付の請求の範囲の範囲に含まれる全ての構成、並びにそれらに対する変形及び変更を含むことが理解されるだろう。
【0068】
尚、添付の請求の範囲は本明細書で説明した特徴の特定の組み合わせを記載するが、本発明の範囲は、以下に請求される特定の組み合わせに限定されるのではなく、特定の組み合わせが添付の請求の範囲において特に列挙されたかに関係なく、本明細書で開示された特徴又は実施形態のどのような組み合わせも含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
閲覧位置から閲覧する場合のデジタル地図の一部分の3次元立面斜視図である地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成する方法であって、
(a)前記閲覧位置から前記表示画像内に表示される前記道路までの距離に関連する情報から、前記3次元立面斜視図において地図オブジェクトが前記閲覧位置から前記道路への視線を遮るかを判定する工程と、
(b)前記地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で前記道路の要素を表示する工程と
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記道路の要素は、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路の少なくとも一部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記道路の要素は、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路全体を含むように延在することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記表示する工程は、前記地図オブジェクトが前記視線を遮るという判定に応答して、前記道路の要素及び前記地図オブジェクトを同時に閲覧できる形式で前記道路の要素を表示する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記表示する工程は、前記地図オブジェクトが前記視線を遮るという判定に応答して、前記地図オブジェクトに重ね合わせて前記道路の要素を表示する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記形式は、少なくとも部分的に透明な形式及び/あるいは点描又は模様をつけた形式から選択されることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
請求項2に従属する場合に、前記道路は計算されたルートに隣接する道路を含み、前記道路の要素は、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路の一部を含むように延在するスタブを含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記スタブは、前記地図オブジェクトの後方において前記ルートに最近接する前記地図オブジェクトの側面から所定の距離まで延在することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項3に従属する場合に、前記道路は、第1の場所から第2の場所まで計算されたルートを含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記判定する工程は、前記道路又は前記地図オブジェクトのうちいずれが前記閲覧位置により近いかを判定するために、zバッファの機能性を実現する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記道路又は前記地図オブジェクトのうちいずれが前記閲覧位置により近いかを判定するためにzバッファの機能性を実現した後、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路の少なくとも一部に対する前記地図要素の代わりに前記道路が再度描かれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記道路を定義するデータは、異なる形式で表示される前記道路の部分を判定するステンシルバッファに前記zバッファからコピーされることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
コンピュータプロセッサにより実行される場合に、請求項1乃至12のいずれか1項により特定される方法を実現する実行可能なソフトウェアを備えることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項14】
閲覧位置から閲覧する場合のデジタル地図の一部分の3次元立面斜視図である地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成するように構成されたルートナビゲーション装置(100)であって、
前記装置は、前記閲覧位置から前記表示画像内に表示される前記道路までの距離に関連する情報から、前記3次元立面斜視図において地図オブジェクトが前記閲覧位置から前記道路への視線を遮るか否かを判定し、且つ、前記地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で前記道路の要素を表示するように構成されることを特徴とするルートナビゲーション装置(100)。
【請求項15】
前記道路は、計算されたルート又はルートに隣接する道路を含むことを特徴とする請求項14に記載のルートナビゲーション装置。
【請求項1】
閲覧位置から閲覧する場合のデジタル地図の一部分の3次元立面斜視図である地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成する方法であって、
(a)前記閲覧位置から前記表示画像内に表示される前記道路までの距離に関連する情報から、前記3次元立面斜視図において地図オブジェクトが前記閲覧位置から前記道路への視線を遮るかを判定する工程と、
(b)前記地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で前記道路の要素を表示する工程と
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記道路の要素は、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路の少なくとも一部分を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記道路の要素は、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路全体を含むように延在することを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記表示する工程は、前記地図オブジェクトが前記視線を遮るという判定に応答して、前記道路の要素及び前記地図オブジェクトを同時に閲覧できる形式で前記道路の要素を表示する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記表示する工程は、前記地図オブジェクトが前記視線を遮るという判定に応答して、前記地図オブジェクトに重ね合わせて前記道路の要素を表示する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記形式は、少なくとも部分的に透明な形式及び/あるいは点描又は模様をつけた形式から選択されることを特徴とする請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
請求項2に従属する場合に、前記道路は計算されたルートに隣接する道路を含み、前記道路の要素は、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路の一部を含むように延在するスタブを含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記スタブは、前記地図オブジェクトの後方において前記ルートに最近接する前記地図オブジェクトの側面から所定の距離まで延在することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
請求項3に従属する場合に、前記道路は、第1の場所から第2の場所まで計算されたルートを含むことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記判定する工程は、前記道路又は前記地図オブジェクトのうちいずれが前記閲覧位置により近いかを判定するために、zバッファの機能性を実現する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記道路又は前記地図オブジェクトのうちいずれが前記閲覧位置により近いかを判定するためにzバッファの機能性を実現した後、前記地図オブジェクトにより隠蔽される前記道路の少なくとも一部に対する前記地図要素の代わりに前記道路が再度描かれることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記道路を定義するデータは、異なる形式で表示される前記道路の部分を判定するステンシルバッファに前記zバッファからコピーされることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項13】
コンピュータプロセッサにより実行される場合に、請求項1乃至12のいずれか1項により特定される方法を実現する実行可能なソフトウェアを備えることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項14】
閲覧位置から閲覧する場合のデジタル地図の一部分の3次元立面斜視図である地図ビュー及び道路を含む表示画像を生成するように構成されたルートナビゲーション装置(100)であって、
前記装置は、前記閲覧位置から前記表示画像内に表示される前記道路までの距離に関連する情報から、前記3次元立面斜視図において地図オブジェクトが前記閲覧位置から前記道路への視線を遮るか否かを判定し、且つ、前記地図オブジェクトが前記視線を遮ると判定されるか否かに依存する形式で前記道路の要素を表示するように構成されることを特徴とするルートナビゲーション装置(100)。
【請求項15】
前記道路は、計算されたルート又はルートに隣接する道路を含むことを特徴とする請求項14に記載のルートナビゲーション装置。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2011−523131(P2011−523131A)
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−510833(P2011−510833)
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004391
【国際公開番号】WO2009/143868
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004391
【国際公開番号】WO2009/143868
【国際公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【出願人】(307043223)トムトム インターナショナル ベスローテン フエンノートシャップ (144)
【Fターム(参考)】
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