説明

表示装置、テレビジョン受像機、表示装置の制御方法、プログラム及び記録媒体

【課題】複数のユーザの好みに合った画質で映像を提供する。
【解決手段】表示装置10は、映像を表示する表示部23と、自装置を視聴しているユーザを特定するユーザ特定部130と、ユーザ特定部130が複数のユーザを特定した場合、特定した複数のユーザを識別するためのユーザ情報に対応し、画質を調整するための複数の設定値を記録している記録部から、ユーザ情報に対応する設定値を取得し、取得した複数の設定値より、表示部23に表示させる映像の複数の画質を特定する画質特定部170と、特定した複数の画質にて複数の映像を表示部23に表示するように画質調整部22に指示する画質調整指示部150とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置を視聴しているユーザに応じて画質を自動的に変更して映像を表示する表示装置、テレビジョン受像機、表示装置の制御方法、プログラム及びプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ユーザの指の特徴を読み取り、予め登録されている指と判別した場合には、判別した指に対応した所定の設定となるように、動作の制御を行うテレビジョン受像機が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、ユーザを自動的に認識し、そのユーザの嗜好情報に応じて番組情報表示する記録再生装置が記載されている。
【0004】
また、特許文献3には、表示装置本体側に赤外線角度センサを設け、表示部を異なる角度からリモコン操作する場合にリモコン本体に視聴角度を登録し角度登録信号を出力する表示システムが記載されている。
【0005】
また、非特許文献1には、室内の明るさや照明の色に応じて、最適な画質で映像を表示するように、画質を自動で調整するテレビが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−215417号公報(1998年8月11日公開)
【特許文献2】特開2006−100881号公報(2006年4月13日公開)
【特許文献3】特開2008−180860号公報(2008年8月7日公開)
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】“おまかせドンピシャ高画質”[online]、東芝、(2010年1月18日検索)、インターネット<http://www.toshiba.co.jp/regza/detail/omakase/about.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、表示装置を視聴するユーザは1人であるとは限らない。例えば、家族で番組を見るなど、複数のユーザが一度に表示装置を視聴する場合がある。しかし、特許文献1及び2の技術では、複数ユーザが一緒に番組を視聴する場合に、該複数ユーザ全員の好みの応じて画質を調整するものではない。また、特許文献3の技術では複数ユーザが事前にリモコンで角度設定をしなければならない煩わしさがある。また、装置本体部の前面部に赤外線を利用する角度検出センサを設けているが、蛍光管をバックライトに用いたテレビ等では電源起動時等に蛍光管側から放出される赤外線等の干渉により赤外線の入射角を精度よく判定できないという課題がある。
【0009】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、複数のユーザの好みに応じて画質を自動的に調整して表示できる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するために、映像を表示する表示部と、上記映像の画質を調整し、調整された映像を上記表示部に表示させる画質調整部と、自装置を視聴しているユーザを特定するユーザ特定手段と、上記ユーザ特定手段が複数のユーザを特定した場合、ユーザを識別するためのユーザ情報に関連付けられている、上記画質調整部が上記画質を調整するための設定値を記録している記録部から、当該複数のユーザに対応するユーザ情報に関連付けられている上記設定値を取得し、取得した複数の設定値より、上記表示部に表示させる映像の複数の画質を特定する画質特定手段と、上記画質特定手段が特定した複数の画質にて、複数の映像を表示するように上記画質調整部に指示する画質調整指示手段とを備えていることを特徴としている。
【0011】
また、本発明に係る表示装置の制御方法は、映像を表示する表示装置の制御方法であって、自装置を視聴しているユーザを特定するユーザ特定ステップと、上記ユーザ特定ステップにて複数のユーザが特定された場合、ユーザを識別するためのユーザ情報に関連付けられている、画質調整部が画質を調整するための設定値を記録している記録部から、当該複数のユーザに対応するユーザ情報に関連付けられている上記設定値を取得し、取得した複数の設定値より画質を特定する画質特定ステップと、上記画質特定ステップにて特定された複数の画質にて、複数の映像を表示するように上記画質調整部に指示する画質調整指示ステップとを含むことを特徴としている。
【0012】
上記の構成によれば、表示装置を視聴しているユーザが特定され、特定されたユーザが複数の場合、ユーザを識別するためのユーザ情報に関連付けられている設定値を記録している記録部から、当該複数のユーザに関連付けられているユーザ情報に対応する設定値が取得され、取得された複数の設定値より画質が特定され、特定された画質の設定値にて画質が調整される。
【0013】
これにより、自装置を視聴している複数のユーザが特定でき、複数のユーザの好みに合った画質で映像を表示することができるという効果を奏する。
【0014】
本発明に係る表示装置は、自装置の周囲を撮影して撮影画像情報を生成する撮影部と、上記撮影部から撮影画像情報を取得し、当該撮影画像情報からユーザの顔の特徴点を示すユーザ顔情報を取得する顔抽出手段を備え、上記ユーザ特定手段は、上記顔抽出手段が取得したユーザ顔情報と、上記記録部に記録され、上記ユーザ情報と関連付けられたユーザ顔情報とを照合して、ユーザを特定することを特徴とすることが好ましい。
【0015】
上記構成によれば、表示装置は、撮影部にて撮影された画像より、自装置を視聴している複数のユーザを特定することができるため、容易に複数のユーザを特定することができる。
【0016】
本発明に係る表示装置では、上記画質特定手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの上記設定値を、画質を特定するための設定値として特定するものであり、上記画質調整指示手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの設定値に基づく画質の映像を、順に上記表示部に表示させるよう上記画質調整部に指示することが好ましい。
【0017】
上記構成によれば、表示装置は、複数のユーザが予め設定しているそれぞれの設定値に基づいた画質で、複数の映像を順に表示することができる。
【0018】
本発明に係る表示装置は、上記映像のジャンルを示すジャンル情報を、上記映像から取得するジャンル取得手段を備え、上記記録部は、上記設定値と、上記ユーザ情報と、上記ジャンル情報とを関連付けたデータ及び過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータを記録しており、上記画質特定手段は、上記記録部に記録されている全てのユーザ情報から、自装置に入力されている映像に対応するジャンル情報に最も多く関連付けられているユーザ情報に関連付けられている設定値を、画質を特定する設定値として特定するものであり、上記画質調整指示手段は、当該設定値に対応する画質の映像を、上記順に加えて上記表示部に表示させるよう上記画質調整部に指示してもよい。
【0019】
ここで、上記記録部に記録されている、過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータは、当該ユーザ情報に対応するユーザによる特定のジャンルの映像の視聴頻度を表す。つまり、自装置に入力されている映像に対応するジャンル情報に最も多く関連付けられているユーザ情報に対応するユーザが、上記ジャンルの映像を最も頻繁に視聴する者(以下、「最頻者」という。)であることを示す。
【0020】
つまり、上記構成によれば、表示装置は、上記最頻者の設定値に基づいた画質で映像を表示することができ、上記最頻者の設定値に基づいた画質の映像を上記順に加えて表示することができる。
【0021】
本発明に係る表示装置では、上記画質特定手段は、取得した複数の上記設定値の平均を、画質を特定する設定値として特定するものであり、上記画質調整指示手段は、上記平均に対応する画質の映像を、上記順に加えて上記表示部に表示させるよう上記画質調整部に指示してもよい。
【0022】
上記構成によれば、表示装置は、複数のユーザが予め設定しているそれぞれの設定値の平均に基づいた画質で映像を表示することができ、上記設定値の平均に基づいた画質の映像を上記順に加えて表示することができる。
【0023】
本発明に係る表示装置では、上記画質特定手段は、上記順に表示された上記複数の設定値に基づく画質の映像から、ユーザ操作によって選択された上記映像の設定値を、画質を特定する設定値として特定し、上記画質調整指示手段は、上記画質を特定する設定値にて上記映像を表示させるよう上記画質調整部に指示することが好ましい。
【0024】
上記構成によれば、ユーザは上記順に表示されている映像の中から好みの画質の映像を選択することができ、表示装置は、ユーザによって選択された画質で映像を表示することができる。
【0025】
本発明に係る表示装置では、上記画質特定手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの上記設定値を、画質を特定するための設定値として特定するものであり、上記画質調整指示手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの設定値に基づく画質の映像を、上記表示部の表示領域を分割してそれぞれの領域に同時に表示させるよう上記画質調整部に指示することが好ましい。
【0026】
上記構成によれば、表示装置は、複数のユーザが予め設定しているそれぞれの設定値に基づいた画質で、表示領域における分割されたそれぞれの領域に、映像を同時に表示することができる。よって、自装置を視聴している複数のユーザは、それぞれのユーザに対応する複数の画質を同時に視聴することができる。
【0027】
本発明に係る表示装置は、上記映像のジャンルを示すジャンル情報を、上記映像から取得するジャンル取得手段を備え、上記記録部は、上記設定値と、上記ユーザ情報と、上記ジャンル情報とを関連付けたデータ及び過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータを記録しており、上記画質特定手段は、上記記録部に記録されている全てのユーザ情報から、自装置に入力されている映像に対応するジャンル情報に最も多く関連付けられているユーザ情報に関連付けられている設定値を、画質を特定する設定値として特定するものであり、上記画質調整指示手段は、当該設定値に対応する画質の映像を、上記それぞれの領域のうちの一つに表示させるよう上記画質調整部に指示してもよい。
【0028】
ここで、上記記録部に記録されている、過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータは、当該ユーザ情報に対応するユーザによる特定のジャンルの視聴頻度を表す。つまり、自装置に入力されている映像に対応するジャンル情報に最も多く関連付けられているユーザ情報に対応するユーザが、上記ジャンルの映像の最頻者であることを示す。
【0029】
つまり、上記構成によれば、表示装置は、上記最頻者の設定値に基づいた画質で映像を表示することができ、上記それぞれの領域の一つに、上記最頻者の設定値に基づいた画質の映像を表示することができる。
【0030】
本発明に係る表示装置は、上記画質特定手段は、取得した複数の上記設定値の平均を、画質を特定する設定値として特定するものであり、上記画質調整指示手段は、上記平均に対応する画質の映像を、上記それぞれの領域のうちの一つに表示させるよう上記画質調整部に指示してもよい。
【0031】
上記構成によれば、表示装置は、複数のユーザが予め設定しているそれぞれの設定値の平均に基づいた画質で映像を表示することができ、上記それぞれの領域の一つに、上記設定値の平均に基づいた画質の映像を表示することができる。
【0032】
本発明に係る表示装置では、上記画質特定手段は、上記それぞれの領域に表示された上記複数の設定値に基づく画質の映像から、ユーザ操作によって選択された上記映像の設定値を、画質を特定する設定値として特定し、上記画質調整指示手段は、上記画質を特定する設定値にて上記映像を表示させるよう上記画質調整部に指示することが好ましい。
【0033】
上記構成によれば、ユーザは表示領域における分割されたそれぞれの領域に、同時に表示されているそれぞれの映像の中から好みの画質の映像を選択することができ、表示装置は、ユーザによって選択された画質で映像を表示することができる。これにより、例えば、自装置を視聴している複数のユーザは、それぞれのユーザに対応する複数の画質を同時に視聴して見比べて上で、最も好みの画質を選択して映像を視聴することができる。
【0034】
また、本発明に係るテレビジョン受像機は、上記の本発明に係る表示装置を備えることを特徴としている。
【0035】
なお、本発明に係る上記表示装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記表示装置として動作させることにより、上記表示装置をコンピュータにおいて実現するプログラム、および、そのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に含まれる。
【発明の効果】
【0036】
以上のように、本発明に係る表示装置は、自装置を視聴しているユーザが特定され、特定されたユーザが複数の場合、ユーザを識別するためのユーザ情報に関連付けられている設定値を記録している記録部から、当該複数のユーザに関連付けられているユーザ情報に対応する設定値が取得され、取得された複数の設定値より画質が特定され、特定された画質の設定値にて画質が調整されるので、自装置を視聴している複数のユーザが特定でき、複数のユーザの好みに合った画質で映像を表示することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る表示装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の全体構成の一例を示す図である。
【図3】上記表示装置の主制御部における、画質、および、ユーザの特定に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】上記表示装置の表示部に表示されるユーザ登録画面の一例を示す図である。
【図5】上記表示装置の記録部に記録された画像情報の一例を示す図である。
【図6】上記表示装置の記録部に記録された画質調整値の他の例を示す図である。
【図7】上記表示装置の表示部に表示されるユーザごとに設定された画質調整値の一例を示す図である。
【図8】上記表示装置が備える主制御部における、ユーザ特定に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】実施形態1に係る、複数ユーザの好みの画質設定を選択する選択画面の表示例を示した図であり、(a)は、特定のユーザの画質調整値に基づいて画質が調整された映像を、表示装置に表示した場合の一例を示す図であり、図9(b)は、各ユーザの画質調整値に基づいて画質が調整された複数の画面よりユーザの好みに合った画質を選択する選択画面の表示例を示す図である。
【図10】実施形態1に係るリモコンの構成例を示す図である。
【図11】実施形態1に係る、表示装置を視聴しているユーザの人数分に分割された画面の各分割部分に、ユーザの画質調整値に基づいて画質が調整された映像の表示例を示す図である。
【図12】図11において、各ユーザの常連番組が表示された画面の例を示す図である。
【図13】図12において、二つの分割された画面を一つの画面にまとめて表示する場合の表示画面の例を示す図である。
【図14】本発明に係る表示装置の別の実施形態の構成を示す図である。
【図15】本発明に係る表示装置の別の実施形態の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
<実施形態1>
本発明に係る第1の実施形態について、図1から図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
【0039】
〔全体構成〕
まず、本実施形態の全体構成について、図2を参照して、以下に説明する。図2は、本実施形態の全体構成の一例を示すイメージ図である。
【0040】
図2に示すように、参照符号10は表示装置を示す。
【0041】
表示装置10は、撮影部の一例であるカメラ25を備える。カメラ25は、表示装置10の周囲(例えば表示装置を視聴しているユーザが存在するであろう領域)を撮影できる位置に設けられている。ここでは、表示装置10の前方にユーザW〜Zが存在しており、表示装置10を視聴しているユーザ全員を特定するために、ユーザW〜Zの存在する領域をカメラ25が撮影するものとする。なお、カメラ25には、例えば、CCD(Charge Coupled Device)カメラを用いればよいが、これに限定されるものではない。なお、カメラ25は表示装置10と一体とした構成ではなく、表示装置10と別個の構成としてもよい。
【0042】
ユーザW〜Zは、表示装置10に表示される映像を視聴する。また、リモコン30を操作することで、表示装置の動作を制御する。
【0043】
なお、本実施形態では表示装置を視聴しているユーザをユーザW〜Zの4人として説明したが、表示装置を視聴するユーザの人数はこれに限定されるものではない。
【0044】
〔表示装置の構成〕
次に、表示装置10の構成について、図1を参照して以下に説明する。図1は、表示装置10の構成を示すブロック図である。
【0045】
図1に示すように、表示装置10は、リモコン受光部20、記録部21、画質調整部22、表示部23、カメラ(撮影部)25及び主制御部100を備えている。また、主制御部100は、指示取得部110、画質設定部120、ユーザ特定部(ユーザ特定手段)130、ジャンル取得部(ジャンル取得手段)140、画質調整指示部(画質調整指示手段)150、顔抽出部(顔抽出手段)160及び画質特定部(画質特定手段)170を備えている。また、表示装置10は、リモコン30からのリモコン信号を受信可能に構成されている。
【0046】
リモコン受光部20は、リモコン30からのリモコン信号を、赤外線等の光で受信する。リモコン受光部20は、受信したリモコン信号を、主制御部100に通知する。
【0047】
記録部21は、各種データおよびプログラムを記憶するものである。記録部21の例としては、主制御部100が動作するときに必要なプログラム等の固定データを記憶する読出し専用の半導体メモリであるROM(Read Only Memory)と、演算に使用するデータ及び演算結果等を一時的に記憶するいわゆるワーキングメモリとしてのRAM(Random Access Memory)とが挙げられる。
【0048】
また、記録部21は、画質調整値、ユーザ情報及びジャンル情報を記録する。ここで、画質調整値とは、画質調整部22が画質を調整するための設定値であり、ユーザ情報とは、例えば、画質調整値を設定したユーザの識別情報など、ユーザに関する情報であり、ジャンル情報とは、映像のジャンルを示す情報である。ユーザの識別情報としては、例えば、ユーザの顔を特定するために顔画像から抽出した顔の特徴点を示すユーザ顔情報、及び、該ユーザのユーザ名が挙げられる。
【0049】
また、記録部21は、ユーザ情報と、ジャンル情報と、画質調整値とを関連付けたデータ及び過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータを記録している。ユーザ情報と、ジャンル情報と、画質調整値とを関連付けたデータとは、当該ユーザ情報と、当該ジャンル情報に対して設定されている画質調整値を表している。過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータとは、当該ジャンル情報の映像をユーザが視聴した履歴を表している。ここで、「過去所定の時間」とは、例えば、過去1日、2日等でもよいし、表示装置10が初めて使用されたとき以降のすべての時間であってもよい。例えば、過去所定の時間は予めユーザ特定部130に登録されており、ユーザ特定部130が視聴されている映像のジャンル情報と当該映像を視聴しているユーザを特定して得たユーザ情報とを関連付けて記録部21に送信して記録させて、過去所定の時間よりもさらに過去に記録したデータについてはユーザ特定部130が記録部21から消去する動作を行ってもよい。ここではユーザ特定部130が当該データの記録及び消去をする場合について説明するが、記録部21内の過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータを管理するための別の部を主制御部100内又は主制御部100とは別個に設けてもよい。
【0050】
なお、記録部21は表示装置10と一体とした構成ではなく、表示装置10と別個の構成としてもよい。
【0051】
画質調整部22は、デジタル及びアナログ放送コンテンツ、DVD、BD、及びHDDなどに記録されているコンテンツ、ネットワークを介して取得したコンテンツなどの映像信号を表示部23に供給する。また、画質調整部22は、主制御部100から取得した画質調整値に基づいて映像信号の画質を調整し、調整した調整済映像信号を表示部23に供給する。
【0052】
表示部23は、画質調整部22からの映像信号に基づいて映像を表示する。具体的には、表示部23は、LCD、ELディスプレイ、PDPなどの表示素子と、受信した映像信号に基づいて表示素子を駆動するドライバ回路とを備える構成である。なお、映像には、絵や図形の他、文字も含まれ、また、静止画および動画も含まれる。
【0053】
カメラ25は、表示装置10の周囲を撮影して撮影画像情報を生成する撮影部である。カメラ25は、撮影画像情報を主制御部100の顔抽出部160に通知する。
【0054】
主制御部100は、表示装置10内の各種構成を統括的に制御するものである。主制御部100の機能は、例えばRAMやフラッシュメモリなどの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現される。主制御部100が備える指示取得部110、画質設定部120、ユーザ特定部130、ジャンル取得部140、画質調整指示部150、顔抽出部160及び画質特定部170について、以下に説明する。
【0055】
指示取得部110は、リモコン30の操作によるユーザからの指示(リモコン信号)を、リモコン受光部20から取得する。指示取得部110は、取得したリモコン信号に応じて、画質設定部120、ユーザ特定部130、顔抽出部160及び画質特定部170に通知する。具体的には、指示取得部110は、取得したリモコン信号が画質調整値の設定に関する信号である場合、画質設定部120にリモコン信号を通知し、ユーザ登録に関する信号である場合、画質設定部120にリモコン信号を通知し、ユーザの特定に関する信号である場合、ユーザ特定部130にリモコン信号を通知する。また、ユーザ顔情報を登録する信号である場合、顔抽出部160にリモコン信号を通知し、ユーザ顔情報よりユーザを特定するようにとの指示(顔情報抽出指示)を示す信号である場合、顔抽出部160にリモコン信号を通知し、画質の特定に関する信号である場合、画質特定部170にリモコン信号を通知する。画質調整値の設定に関する信号、ユーザ登録に関する信号、ユーザの特定に関する信号としては、例えば、画質調整値を設定する画面(画質設定画面)を表示する旨の信号(設定画面表示指示)、ユーザ名の登録を行う旨の信号(ユーザ名登録指示)、及び、登録されているユーザのうち、どのユーザであるかを特定する旨の信号(ユーザ特定指示)などを、それぞれ挙げることができる。また、ユーザの顔情報を登録する信号、ユーザ顔情報よりユーザを特定するようにとの指示を示す信号、及び、リモコンの位置を認識する信号としては、例えば、ユーザ顔情報を登録する信号(顔情報抽出指示)、ユーザ顔情報を用いてユーザを特定する指示を示す信号(特徴抽出指示)、及び、複数の画質に基づいた複数の映像から、好みの画質を選択する旨の信号(画質特定指示)などを、それぞれ挙げることができる。
【0056】
画質設定部120は、映像のジャンルに応じて、画質調整値の設定を行い、設定した画質調整値に関連付けてユーザ情報を登録する手段である。具体的には、画質設定部120は、設定画面表示指示を指示取得部110から取得すると、画質調整部22に、画質設定画面を表示するように通知する。また、画質設定部120は、取得した画質設定指示に従って画質調整値を生成する。画質設定部120は、生成した画質調整値をジャンル情報に関連付け、対応情報として記録部21に記録する。換言すれば、ユーザが映像を視聴しながら画質を調整した際に、画質設定部120は、その調整に基づく画質調整値と、当該映像から取得したジャンル情報とを関連付ける(当該ジャンル情報は、ジャンル情報取得部140が取得して、画質設定部120に通知する)。
【0057】
また、画質設定部120は、指示取得部110から取得した、ユーザ名を登録する画面(ユーザ登録画面)を表示する指示に基づいて、ユーザ登録画面を表示させる。画質設定部120は、指示取得部110から取得したユーザ名登録指示に基づいてユーザ名を取得する。
【0058】
また、画質設定部120は、顔抽出部160から、顔抽出部160が顔情報抽出指示により取得したユーザの顔情報を取得する。取得したユーザ名及びユーザ顔情報を、ユーザを識別するためのユーザ情報として上記対応情報に関連付けたデータを記録部21に記録する。
【0059】
ユーザ特定部130は、記録部21に記録されているユーザ情報のうち、どのユーザ情報に対応するユーザが表示装置10を視聴しているかを特定する手段である。具体的には、ユーザ特定部130は、指示取得部110から取得したユーザ特定指示に従い、顔抽出部160からのユーザ顔情報を取得し、取得したユーザ顔情報と、記録部21に記録されているユーザ顔情報とを照合する。なお、この照合方法は公知であるので、その説明を省略する。照合した結果、記録部21に記録されているユーザ顔情報の何れかと、顔抽出部160から取得したユーザ顔情報との一致率が予め定められた値よりも高い(一致率が高い)場合、一致率が高いユーザ顔情報を含むユーザ情報を記録部21から読み出す。ユーザ特定部130は、読み出したユーザ情報を画質調整指示部150に通知する。
【0060】
なお、ユーザ特定部130は、読み出した画質調整値を、画質調整指示部150に通知すると共に、一致したユーザ顔情報に関連付けられているユーザ名を記録部21から読み出し、読み出したユーザ名を表示するように、画質調整部22に通知するようにしてもよい。
【0061】
ジャンル取得部140は、表示装置10に入力された映像信号からジャンル情報を取得する手段である。なお、ジャンル情報を取得する方法としては、映像信号がデジタル放送である場合、EPG(Electronic Program Guide)データに含まれるジャンル情報を取得する方法、また、映像信号の特徴からジャンル情報を取得する方法などが挙げられる。ジャンル取得部140は、取得したジャンル情報を、画質設定部120、画質調整指示部150及び画質特定部170に通知する。
【0062】
画質調整指示部150は、ユーザ特定部130によって特定されたユーザが設定している画質調整値のうち、ジャンル取得部140にて取得したジャンル情報について設定されている画質調整値を基に画質を調整するように画質調整部22に指示する手段である。具体的には、画質調整指示部150は、ユーザ特定部130から、表示装置10を視聴しているユーザのユーザ情報を取得し、ジャンル取得部140から、表示装置10に入力された映像信号のジャンル情報を取得する。画質調整指示部150は、取得したユーザ情報と、ジャンル情報に関連付けられている画質調整値を、記録部21から読み出す。画質調整指示部150は、読み出した画質調整値を、画質調整部22に通知する。
【0063】
また、画質調整指示部150は、画質特定部170から取得した画質調整値を画質調整部22に通知する。
【0064】
顔抽出部160は、ユーザの顔を登録するとき、指示取得部110から取得した顔情報抽出指示より、カメラ25から撮影画像情報を受信し、受信した撮影画像情報から、輪郭や目じりの位置など、顔の特徴点を抽出するものである。顔抽出部160は、抽出した顔の特徴点の情報を、ユーザ顔情報として、画質設定部120に通知する。
【0065】
また、顔抽出部160は、ユーザを特定するとき、指示取得部110から取得した特徴抽出指示より、カメラ25から撮影画像情報を受信し、受信した撮影画像情報から、ユーザの顔の特徴点を抽出するものである。顔抽出部160は、抽出した顔の特徴点の情報を、ユーザ顔情報として、ユーザ特定部130に通知する。なお、顔の特徴点を抽出する方法は公知であるので、その説明を省略する。
【0066】
画質特定部170は、表示装置10を視聴している複数ユーザの好みに合った画質を特定する手段である。ユーザ特定部130によって複数のユーザが特定された場合、画質特定部170は、ユーザ特定部130から、表示装置10を視聴している各ユーザに対応するユーザ情報を取得し、ジャンル取得部140から、表示装置10に入力された映像信号のジャンル情報を取得する。画質特定部170は、取得した各ユーザのユーザ情報と、ジャンル情報に関連付けられている画質調整値とを、記録部21から読み出す。画質特定部170は、記録部21から読み出した複数の画質調整値を画質調整指示部150に通知する。
【0067】
また、画質特定部170は、記録部21から読み出した複数の画質調整値の平均を算出し、算出した複数の画質調整値の平均を画質調整指示部150に通知する。
【0068】
また、画質特定部170は、記録部21に記録されている過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータより、ジャンル取得部140から取得したジャンル情報に最も多く関連付けられたユーザ情報を抽出し、当該ユーザ情報に対応する画質調整値を画質調整指示部150に通知する。
【0069】
また、画質特定部170は、指示取得部110から取得した画質特定指示に従い、画質が調整された複数の映像から、ユーザ操作によって選択された映像の画質調整値を、複数のユーザに対する画質調整値として特定し、画質調整指示部150に通知する。これにより、表示装置10を視聴している複数のユーザの好みに合った画質で映像を表示することができる。
【0070】
〔主制御部100の動作〕
主制御部100による画質及びユーザ設定に関する動作について、図3から図7を用いて以下に説明する。図3は、本実施形態に係る表示装置10が備える主制御部100の、画質及びユーザの設定に関する処理の流れを示すフローチャートである。
【0071】
(画質/ユーザ設定処理)
図3に示すように、画質調整値の設定を行うメニュー画面を表示するように通知を受けると、画質設定部120は、表示部23にかんたん設定を行うか否かを選択する選択画面を表示する(ステップS1)。かんたん設定を行うことが選択された場合(ステップS1においてYES)、ユーザによる「かんたん設定」の操作を受け付ける(ステップS2)。
【0072】
ここで、「かんたん設定」とは、複数の画質情報(かんたん設定を行うために、予めサンプル画像に適応されている画質調整設値)に基づいて画質調整をしたサンプル画像を表示部23に表示し、複数のサンプル画像の中からユーザによって選択された一つの画像の画質情報に基づいて、画質調整値の設定を行う設定方法である。このようにサンプル画像を提示することで、ユーザは、好みの画像を直感的に選択することができる。
【0073】
より具体的には、本実施形態では、一つのジャンル毎に3枚のサンプル画像を提示し、3種類のジャンルについて行う。3種類のジャンルとは、「フィルム」、「ビデオ」、「スポーツ」である。「フィルム」とは、フィルム由来であることを示し、24Hzで撮影されたコンテンツを3:2プルダウン処理したコンテンツのジャンルである。「ビデオ」とは60Hzの通常放送に由来するコンテンツのジャンルである。「スポーツ」とは、EPGデータにより、スポーツのジャンル情報が関連付けられているコンテンツのジャンルである。サンプル画像は、それぞれ異なるパターンで調整されている。なお、ジャンル情報としては「ビデオ」、「フィルム」、「スポーツ」の3種類に限定されるものではなく、「ニュース/報道」、「情報/ワイドショー」、「バラエティ」、「映画」等の様々なジャンルを識別できるように構成してもよい。
【0074】
3種類のサンプル画像は、パターン1〜パターン3まで、色飽和度、シャープネス及びガンマが調整されており、このパターン1〜パターン3で処理された3枚のサンプル画像が、ジャンル毎に表示される。画質設定部120は、表示された3種類のサンプル画像のうちジャンル毎に1枚ずつ選択された、3枚の画像情報をそれぞれジャンル情報と関連付けて記録部21に記録する。
【0075】
なお、ここで説明する例において、パターン2は標準的な画質調整を行うメーカ推奨のパターンであり、パターン1はいわゆる「あっさり」な画質調整を行うパターンであり、パターン3はいわゆる「こってり」な画質調整を行うパターンである。「あっさり」であるとは、例えば、色飽和度でいえば色調が穏やかであることを意味し、シャープネスでいえば輪郭がより曖昧であり穏やかな画調であることを意味し、ガンマでいえば直線であるか又はS字特性がより弱いことを意味する。また、「こってり」であるとは、例えば、色飽和度でいえば色がより鮮やかであることを意味し、シャープネスでいえば輪郭がより強調されることを意味し(0が初期値であり+の値が大きいほどシャープネスが強くなる)、ガンマで言えば、S字特性がより強いことを意味する。
【0076】
また、以上の説明では、かんたん設定を行う際に、サンプル画像を提示する形態について説明したが、サンプル画像の代わりに、「色飽和度を、(1)あっさり、(2)普通、(3)こってりのどれにしますか」といった説明文を表示してもよい。このように、かんたん設定時には、候補の画質情報で調整した画像又は説明文を表示すればよい。
【0077】
かんたん設定を行わないことが選択された場合(ステップS1においてNO)、ユーザによる「プロ設定」の操作を受け付ける(ステップS3)。ここで、「プロ設定」とは、ユーザの好みに応じて、ユーザ自身によってかんたん設定よりもさらに細かい画質調整値の設定を行う設定方法である。つまり、画質に対してより詳しい知識を持ったユーザ向けの設定である。
【0078】
プロ設定の対象のジャンルを選択すると、画質のパラメータを調整する画面に、輝度レベル、黒レベル、色濃さ、色合い、シャープネスを調整するための調整バーが表示され、ユーザはリモコンを介して、各パラメータを調整する指示を送る。画質設定部120は、設定された各パラメータの値(画質調整値)をそれぞれジャンル情報と関連付けて記録部21に記録する。なお、本実施形態では画質を調整するパラメータとして、輝度レベル、黒レベル、色濃さ、色合い及びシャープネスを例に説明したが、これらに限定されるものではない。なお、本実施形態では、かんたん設定を行わない場合にプロ設定を行う構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、かんたん設定を行った後に、さらにプロ設定を行う構成を採用してもよい。
【0079】
かんたん設定(ステップS2)を行った後、又は、プロ設定(ステップS3)を行った後、ユーザ登録の操作を受け付ける(ステップS4)。図4に、本実施形態におけるユーザ登録画面の一例を示す。図4に示すように、画質設定部120は、リモコン30の操作による、ユーザ名の入力を受け付ける。ユーザ名は、例えば、お父さん、お母さん、子供1、子供2などが挙げられるが、これに限定されるものではない。また、画質設定部120は、顔抽出部160から通知されるユーザ顔情報を取得する。画質設定部120は、入力されたユーザ名、及び、ユーザ顔情報を、ステップS2、及びステップS3において記録されたジャンル毎の画質調整値と関連づけて記録部21に記録する。なお、画質設定部120がユーザ名の入力を受け付ける構成について示したが、これに限定されるものではなく、予め設定されているユーザ名を選択する構成としてもよい。
【0080】
図5に、かんたん設定によってユーザ毎に設定された画像情報の一例の図を示す。図5に示すように、記録部21には、ステップS4で設定されたユーザが記録されており、ユーザそれぞれに関連付けられてステップS2で設定された3種類のジャンルのそれぞれに対する3枚のサンプル画像のうち1枚が記録されている。
【0081】
また、図6に、プロ設定によって、ユーザ毎に設定された画質調整値の一例の図を示す。図6に示すように、記録部21には、ステップS4で設定されたユーザが記録されており、ユーザそれぞれに関連付けられてステップS3で設定された3種類のジャンルのそれぞれに対する画質調整値が記録されている。
【0082】
図7に、かんたん設定、または、プロ設定によって、ユーザ毎に設定された画質調整値を表示装置10に表示した際の一例を示す。図7の例では、ユーザ名は、母、父、娘の3人を登録している。また、ジャンル情報としては、「ニュース」、「情報」、「ドラマ」、「音楽」、「バラエティ」、「映画」の6種類で構成されている。
【0083】
図7に示すように、表示装置10は、ユーザ名が「母」で、ジャンル情報が「映画」である場合の画質調整値を表示している。このように、設定された画質調整値は、ユーザ毎、ジャンル情報毎に記録されている。
【0084】
なお、ジャンル情報としては上記6種類に限定されるものではなく、様々なジャンルを識別できるように構成してもよい。
【0085】
(ユーザ特定処理)
主制御部100の、ユーザ特定の処理に関する動作について、図8を用いて以下に説明する。図8は、表示装置10が備える主制御部100の、ユーザの特定に関する処理(ユーザ特定ステップ)の流れを示すフローチャートである。
【0086】
図8に示すように、ユーザ特定部130がユーザ特定指示を取得すると、カメラ25から撮影画像情報を受信し、受信した撮影画像情報から、表示装置10を視聴しているユーザが特定され、ユーザ特定部130は、顔抽出部160から供給されるユーザ顔情報を基に、すでに登録されている全てのユーザの中から、一致するユーザ顔情報を含むユーザ情報を特定する(ステップS11)。
【0087】
表示装置10を視聴しているユーザを特定するとユーザ特定部130は、特定されたユーザの人数を判定する(ステップS12)。
【0088】
表示装置10を視聴しているユーザが複数の場合(ステップS12においてYes)、画質特定部170は、ユーザ特定部130から、特定されたユーザのユーザ情報と、ジャンル取得部140から表示装置10に入力された映像信号のジャンルを示すジャンル情報を取得し、該複数のユーザ情報と該ジャンル情報とに対応する画質調整値を、記録部21から読み出す。画質特定部170は、記録部21から読み出した上記複数の画質調整値を画質調整指示部150に通知する。画質調整指示部150は、画質特定部170より取得した上記複数の画質調整値に基づいて画質を調整するように画質調整部22に指示する(画質特定ステップ)。画質調整部22は、複数の画質調整値に基づいて、表示装置10に入力された映像信号を調整し、複数の映像を表示部23に表示する(ステップS13;画質調整指示ステップ)。
【0089】
画質特定部170は、ステップS13において、複数の画質調整値に基づいて調整された複数の映像から、リモコン30の操作によって選択された映像の画質調整値を取得し、画質調整指示部150に通知する(ステップS14)。
【0090】
画質調整指示部150は、ステップS14で取得した画質調整値に基づいて表示装置10に入力された映像信号を調整し、表示部23に表示する。また、画質調整指示部150は、表示装置10を視聴しているユーザが1人の場合(ステップS12においてNo)、特定されたユーザのユーザ情報と、ジャンル取得部140より取得したジャンル情報とに対応する画質調整値を記録部21から読み出し、読み出した画質調整値に基づいて表示装置10に入力された映像信号を調整し、表示部23に表示する(ステップS15)。
【0091】
この構成によって、ユーザ自ら、記録されているユーザのうちどのユーザが表示装置10を視聴しているのかを選択する手間を省くことができる。
【0092】
また、複数のユーザに対して、画質調整値を設定しているため、複数ユーザの好みの画質で映像を提供することができる。
【0093】
(複数の映像信号の表示方法の具体例)
以下では、ステップS13における複数の画質調整値に基づいて調整された複数の映像を表示する具体的な例について、図9〜図11を参照して説明する。
【0094】
画質特定部170及び画質調整指示部150は、以下の(具体例1)及び(具体例2)に挙げる特定方法の何れかを行う。
【0095】
(具体例1)
以下では、表示装置10を視聴しているユーザが設定している画質調整値に基づいて調整された複数の映像信号を順に表示部23に表示する方法の第1の例について説明する。
【0096】
本例では、図2に示すように、表示装置10を視聴しているユーザが4人であり、ユーザW〜Zのユーザ名がそれぞれ、「お父さん」、「お母さん」、「子供1」及び「子供2」と特定された場合を例に説明を行う。
【0097】
図9は、各ユーザの画質調整値に基づいて画質が調整された映像を用いて、複数ユーザの好みの画質設定を選択する選択画面の表示例を示した図である。図9(a)は、「お父さん」の画質調整値に基づいて画質が調整された映像を、表示装置10に表示した場合の一例を示す図であり、図9(b)は、各ユーザの画質調整値に基づいて画質が調整された複数の画面を順に表示する表示例を示す図である。
【0098】
図9(a)に示すように、表示装置10には、お父さんの画質調整値が反映された映像が表示される。以下、お父さんの画質調整値に基づいて画質が調整された映像が表示された画面を「お父さん設定画面」と呼ぶ。
【0099】
また、図9(a)に示すように、画面右下にはお父さん設定画面が表示されたことを示すメッセージ、例えば、「お父さん設定」を表示する。なお、表示されるメッセージの場所は右下に限定されるものではない。また、表示されるメッセージはこれに限定されるものではい。
【0100】
図9(b)は、図9(a)で示したユーザの画質調整値に基づいて画質が調整された映像を、ある一定時間ごとに順に表示する画面の例を示す。図9(b)の縦軸は時間(秒)を示している。
【0101】
図9(b)に示すように、お父さん設定画面(画面a)が表示された5秒後に、お母さん設定画面(画面b)が表示され、さらにその5秒後に、子供1設定画面(画面c)が表示され、さらにその5秒後に、子供2設定画面(画面d)が表示される。表示装置10を視聴しているユーザ全員の画質調整値に基づいて画質が調整された映像が表示された後、記録部21に記録されているユーザ情報の中で、現在視聴中のジャンルの番組を最も頻繁に視聴しているユーザ情報(当該ユーザ情報に対応するユーザが「最頻者」)に関連付けられた画質調整値に基づいて画質が調整された、ジャンル最頻者設定画面(画面e)が表示される(このときの画面の設定を「ジャンル最頻者設定」という。)。また、表示装置10を視聴しているユーザの画質調整値の平均に基づいて画質が調整された、画質調整値平均画面(画面f)が表示される。画面f表示後は、再び画面a〜fが繰り返し表示される。
【0102】
図10は、リモコン30の構成例を示す図である。図10に示すとおり、リモコン30は、決定ボタン301を備えている。
【0103】
ユーザは、図9(b)で示した画面a〜fの中で、好みの画質の画面が表示されたタイミングで、決定ボタン301を押下することにより、ユーザ全員の好みの画質が特定される。例えば、子供2設定画面(画面d)がユーザ全員の好みの画面であった場合、ユーザは、画面d表示中に決定ボタン301を押下する。これにより、図9(b)に示す選択画面が終了し、画面dが表示される。つまり、一つの画質が特定された後、図9(b)に示す選択画面を終了し、特定された画質に調整された映像が表示される。
【0104】
なお、本例では、選択画面を5秒ごとに切り替える例を示したが、切り替え時間はこれに限定されるものではなく、ユーザが好みの画質で調整された画面を確認できる時間であればよい。
【0105】
また、本例では、画面の切り替え順序を、「お父さん設定画面」、「お母さん設定画面」、「子供1設定画面」、「子供2設定画面」、「ジャンル最頻者設定画面」、「画質調整値平均画面」の順で説明したが、画面の切り替え順序はこれに限定されるものではない。
【0106】
加えて、本例では、表示装置10を視聴しているユーザの画質調整値とは別に、ジャンル最頻者設定、及び、表示装置10を視聴しているユーザの画質調整値平均を用いて調整された画面を表示する方法を説明したが、画質調整値はこれに限定されるものではない。例えば、記録部21が記録している全てのユーザ情報に関連付けられた画質調整値の平均を用いてもよいし、メーカ推奨値を用いてもよい。
【0107】
(具体例2)
以下では、表示装置10を視聴しているユーザ全員分の画質調整値に基づいて調整された複数の映像信号を同時に表示部23に表示する方法の第2の例について説明する。
【0108】
本例では、表示装置10を利用しているユーザが6人であり、ユーザ名が、「お父さん」、「お母さん」、「子供1」、「子供2」、「お爺さん」及び「お婆さん」と特定された場合を例に説明を行う。
【0109】
図11は、表示部23の表示領域を分割し、それぞれの領域に、ユーザの画質調整値に基づいて画質が調整された映像を表示する表示例を示す。
【0110】
図11に示すように、表示装置10の表示領域が6分割され、画面左上段の領域にお父さん設定画面(画面a’)が表示され、お父さん設定画面右隣の領域にお母さん設定画面(画面b’)が表示され、画面右上段の領域に子供1設定画面(画面c’)が表示され、画面左下段の領域に子供2設定画面(画面d’)が表示され、子供2設定画面右隣の領域にお爺さん設定画面(画面e’)が表示され、画面右下段の領域にお婆さん設定画面(画面f’)が表示されている。また、各領域の右下には、誰の設定画面が表示されているかを示すメッセージ、例えば、「お父さん設定」を表示する。なお、表示されるメッセージの場所は右下に限定されるものではない。また、表示されるメッセージはこれに限定されるものではい。
【0111】
ユーザは、図11で示した画面a’〜f’の中で、好みの画質の画面を選択し、決定ボタン301を押下することにより一つの画質が特定される。例えば、子供2設定画面(画面d’)がユーザ全員の好みの画面であった場合、ユーザは、画面d’を選択し決定ボタン301を押下する。これにより、画面d’が全画面表示される。
【0112】
つまり、一つの画質が特定された後、図11に示す選択画面を終了し、特定された画質で調整された映像が表示される。
【0113】
なお、本例では、画面を6分割にした例を説明したが、画面の分割はこれに限定されるものではない。
【0114】
また、本例では、それぞれの領域に表示される設定画面を、それぞれの領域の上段左から右に向かって、「お父さん設定画面」、「お母さん設定画面」、「子供1設定画面」とし、それぞれの領域の下段左から右に向かって、「子供2設定画面」、「お爺さん設定画面」、「お婆さん平均画面」として説明したが、各設定画面の配置はこれに限定されるものではない。
【0115】
加えて、本例では、表示装置10を視聴しているユーザの設定画面を表示する方法を説明したが、画質調整値はこれに限定されるものではない。例えば、記録部21が記録している全てのユーザ情報に関連付けられた画質調整値の平均を表示してもよいし、ジャンル最頻者の画質調整値を表示してもよい。
【0116】
なお、本実施形態では、ユーザ名及びユーザ顔情報をユーザ情報として、画質調整値に関連付けて記録する構成を示したが、これに限定されるものではなく、例えば、ユーザ名を記録することなく、ユーザ顔情報と画質調整値とを関連付けて記録する構成を採用してもよい。
【0117】
また、本実施形態では、ユーザの顔情報を用いてユーザの特定を行う構成を示したが、これに限定されるものではない。
【0118】
<実施形態2>
本発明に係る第2の実施形態について、図12及び図13を参照して説明する。
【0119】
実施形態1では、複数のユーザが同一番組を視聴する場合において、ユーザ全員の好みの画質で調整された画像を視聴する方法を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明によれば、複数のユーザがそれぞれ異なる番組を異なる画質で視聴することもできる。本実施形態2では、複数のユーザがそれぞれ異なる番組を異なる画質で視聴する場合における、いわゆるマルチチャンネルに対応した表示装置10の表示方法について説明する。
【0120】
図12は、図11に示した表示部23の表示領域を分割し、それぞれの領域に、各ユーザの画質調整値を反映させた画面において、各ユーザの常連番組が表示された画面の例を示す。
【0121】
ここで、ユーザの常連番組とは、該ユーザが頻繁に視聴している番組のことを指す。例えば、お父さんの常連番組は「ニュース」、お母さんの常連番組は「ドラマ」、などが挙げられる。常連番組は、ユーザが予め記録部21に常連番組として記録した番組でもよいし、記録部21に記録されている過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータから、該ユーザが過去所定の時間内に最も多く視聴した映像を常連番組としてもよい。
【0122】
図13は、図12における子供1設定画面(画面C)と子供2設定画面(画面D)をひとつにし、子供2設定画面(画面D’)を表示する場合の表示画面の例を示す。
【0123】
例えば、子供1と子供2の常連番組が同じであり、画質調整値も同じである場合、画面Cと画面Dをつなげて、画面D’のように、大きく表示することが可能である。
【0124】
また、子供1と子供2の常連番組と画質調整値が同じでない場合においても、両者が同じ番組を同じ画質で視聴する場合も同様に、2つの画面をつなげて大きく表示することが可能である。
【0125】
このように、各ユーザの好みの番組が好みの画質で視聴できるため、表示装置10は、表示装置10を視聴しているユーザ全員の好みに合った画質で映像を提供することができる。
【0126】
また、図12及び図13において、それぞれの領域には、各ユーザの常連番組を表示する説明を行ったが、表示される番組はこれに限定されるものではなく、ユーザの好みに合わせて変更可能である。
【0127】
これにより、表示装置10を視聴しているユーザの好みの映像を好みに合った画質で提供することが可能となる。
【0128】
〔その他の形態〕
実施形態1及び2では、表示装置(テレビジョン受像機)10の本体にカメラ25を内蔵して、ユーザの顔を撮影する形態について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば図14に示すように表示装置10と外部カメラ42とをHDMIレシーバ41を介して、HDMI規格に準拠したインターフェイス手段により接続してもよい。また、図14ではHDMI規格を採用した場合について示しているが、USB規格、Wi−Fi規格、DLNA通信規格等に準拠したインターフェイス手段により接続を実現してもよい。
【0129】
また、図15に示すように、外部カメラ42は、カメラ付き携帯電話43に搭載されたカメラであってもよい。図15では、カメラ付き携帯電話43はHDMIケーブル44を介して表示装置10に接続している。また、伝送路は有線であっても、無線であってもよい。
【0130】
また、表示装置10の本体に備えたカメラ25と外部カメラ42との両方のカメラを併用してユーザの視聴位置を特定しユーザの顔検出制度を高くすることができる。
【0131】
さらに、図14に示すように表示装置10は人感センサ51を備えてもよい。また、人感センサ51の代わりに、又は、人感センサ51と共に視線検出センサを備えてもよい。表示装置10に人感センサ51及び/又は視線検出センサを内蔵して、人の動き及び/又は視線を検出して、ユーザがいるときのみ、カメラで撮影するように主制御部100を介して制御すれば、表示装置10本体のカメラ駆動用の消費電力を削減することができる。
【0132】
また、カメラ25の本体を回転及び追尾駆動式にして、人感センサ51と連動させて、動くユーザの方向に追尾してユーザの顔を撮影するようにしてもよい。
【0133】
また、表示装置10は、インターネットに接続した上で、Skype(登録商標)のソフトウェアを組み込んでSkype(登録商標)の機能を実現できるようにしてもよい。その場合、図14に示すように表示装置10は音声制御部61、マイク62、スピーカ63をもさらに備えるとよい。そして、主制御部100にSkype(登録商標)の機能を実現するためのソフトウェアを組み込むことによって、ユーザがSkype(登録商標)の機能を利用できる。具体的には、表示装置10が、外部カメラ42(又は実施形態1のような内蔵のカメラ25)で撮影したユーザの姿及びマイク62に吹き込まれたユーザにより発せられた音声を、インターネットを介して通話の相手に送信して、通話の相手から送信される通話の相手の姿を表示部23に表示し、通話の相手の発する音声を表示装置10本体のスピーカ63又は表示装置10本体のヘッドホン端子(図示しない)に接続された外部接続のヘッドホン(図示しない)から発すればよい。
【0134】
<プログラム及び記録媒体>
最後に、表示装置10の各ブロック、特に主制御部100は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0135】
後者の場合、表示装置10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、及び、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである表示装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記表示装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0136】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
【0137】
また、表示装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0138】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0139】
本発明は、テレビジョン受像機等の表示装置として好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0140】
10 表示装置
20 リモコン受光部
21 記録部
22 画質調整部
23 表示部
25 カメラ(撮影部)
30 リモコン
100 主制御部
110 指示取得部
120 画質設定部
130 ユーザ特定部(ユーザ特定手段)
140 ジャンル取得部(ジャンル取得手段)
150 画質調整指示部(画質調整指示手段)
160 顔抽出部(顔抽出手段)
170 画質特定部(画質特定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示する表示部と、
上記映像の画質を調整し、調整された映像を上記表示部に表示させる画質調整部と、
自装置を視聴しているユーザを特定するユーザ特定手段と、
上記ユーザ特定手段が複数のユーザを特定した場合、ユーザを識別するためのユーザ情報に関連付けられている、上記画質調整部が上記画質を調整するための設定値を記録している記録部から、当該複数のユーザに対応するユーザ情報に関連付けられている上記設定値を取得し、取得した複数の設定値より、上記表示部に表示させる映像の複数の画質を特定する画質特定手段と、
上記画質特定手段が特定した複数の画質にて、複数の映像を表示するように上記画質調整部に指示する画質調整指示手段とを備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
自装置の周囲を撮影して撮影画像情報を生成する撮影部と、
上記撮影部から撮影画像情報を取得し、当該撮影画像情報からユーザの顔の特徴点を示すユーザ顔情報を取得する顔抽出手段を備え、
上記ユーザ特定手段は、上記顔抽出手段が取得したユーザ顔情報と、上記記録部に記録され、上記ユーザ情報と関連付けられたユーザ顔情報とを照合して、ユーザを特定することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
上記画質特定手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの上記設定値を、画質を特定するための設定値として特定するものであり、
上記画質調整指示手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの設定値に基づく画質の映像を、順に上記表示部に表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
上記映像のジャンルを示すジャンル情報を、上記映像から取得するジャンル取得手段を備え、
上記記録部は、上記設定値と、上記ユーザ情報と、上記ジャンル情報とを関連付けたデータ及び過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータを記録しており、
上記画質特定手段は、上記記録部に記録されている全てのユーザ情報から、自装置に入力されている映像に対応するジャンル情報に最も多く関連付けられているユーザ情報に関連付けられている設定値を、画質を特定する設定値として特定するものであり、
上記画質調整指示手段は、当該設定値に対応する画質の映像を、上記順に加えて上記表示部に表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
上記画質特定手段は、取得した複数の上記設定値の平均を、画質を特定する設定値として特定するものであり、
上記画質調整指示手段は、上記平均に対応する画質の映像を、上記順に加えて上記表示部に表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項3又は4に記載の表示装置。
【請求項6】
上記画質特定手段は、上記順に表示された上記複数の設定値に基づく画質の映像から、ユーザ操作によって選択された上記映像の設定値を、画質を特定する設定値として特定し、
上記画質調整指示手段は、上記画質を特定する設定値にて上記映像を表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項3から5の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
上記画質特定手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの上記設定値を、画質を特定するための設定値として特定するものであり、
上記画質調整指示手段は、上記複数のユーザに対応するそれぞれの設定値に基づく画質の映像を、上記表示部の表示領域を分割してそれぞれの領域に同時に表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項8】
上記映像のジャンルを示すジャンル情報を、上記映像から取得するジャンル取得手段を備え、
上記記録部は、上記設定値と、上記ユーザ情報と、上記ジャンル情報とを関連付けたデータ及び過去所定の時間内に視聴された映像のジャンル情報と、当該映像を視聴したユーザに対応するユーザ情報とを関連付けたデータを記録しており、
上記画質特定手段は、上記記録部に記録されている全てのユーザ情報から、自装置に入力されている映像に対応するジャンル情報に最も多く関連付けられているユーザ情報に関連付けられている設定値を、画質を特定する設定値として特定するものであり、
上記画質調整指示手段は、当該設定値に対応する画質の映像を、上記それぞれの領域のうちの一つに表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
上記画質特定手段は、取得した複数の上記設定値の平均を、画質を特定する設定値として特定するものであり、
上記画質調整指示手段は、上記平均に対応する画質の映像を、上記それぞれの領域のうちの一つに表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項7又は8に記載の表示装置。
【請求項10】
上記画質特定手段は、上記それぞれの領域に表示された上記複数の設定値に基づく画質の映像から、ユーザ操作によって選択された上記映像の設定値を、画質を特定する設定値として特定し、
上記画質調整指示手段は、上記画質を特定する設定値にて上記映像を表示させるよう上記画質調整部に指示することを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項11】
請求項1〜10の何れか1項に記載の表示装置を備えることを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項12】
映像を表示する表示装置の制御方法であって、
自装置を視聴しているユーザを特定するユーザ特定ステップと、
上記ユーザ特定ステップにて複数のユーザが特定された場合、ユーザを識別するためのユーザ情報に関連付けられている、画質調整部が画質を調整するための設定値を記録している記録部から、当該複数のユーザに対応するユーザ情報に関連付けられている上記設定値を取得し、取得した複数の設定値より画質を特定する画質特定ステップと、
上記画質特定ステップにて特定された複数の画質にて、複数の映像を表示するように上記画質調整部に指示する画質調整指示ステップと、
を含むことを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項13】
請求項1から10の何れか1項に記載の表示装置を動作させるためのプログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−223572(P2011−223572A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68697(P2011−68697)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】