説明

表示装置、表示方法、及び表示プログラム

【課題】表示装置における操作性を向上させることができる、表示装置を提供すること。
【解決手段】表示装置1は、複数の選択領域を表示するディスプレイ10と、ディスプレイ10の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、表示面上での指先の投影位置を検出する検出部13aと、指先の投影位置が、表示面において選択領域毎に設定された確定領域内である場合には、当該確定領域に対応する選択領域を、当該選択領域の略中心位置を基準位置として拡大表示させ、指先の投影位置が、確定領域以外の領域であって、相互に隣接する複数の選択領域の組み合わせ毎に設定された不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域から相互に離れる方向に拡大表示させるように、ディスプレイ10を制御する表示制御部13bとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法、及び表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーションやカーオーディオ等の各種車載機器に使用される表示装置において、これら車載機器に対する操作入力を受け付けるためのタッチパネルが用いられている。このタッチパネルは、各種の表示画面を表示するディスプレイの前面に設けられており、このタッチパネルに設定された操作領域の中で、ディスプレイの表示画面の一部として表示された操作ボタンに対応する操作領域が押圧されることで、操作入力を受け付ける。
【0003】
このようなタッチパネルを用いた表示装置として、例えば、50音の文字が表示された記号入力部のいずれかの文字を操作者が選択した場合に、当該選択された文字のみを拡大して記号入力部に重ね合わせて表示することにより、記号入力部において各文字を示すタッチスイッチの大きさや間隔が小さい場合でも誤入力を防止できるようにした、車載用情報入力表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−229751号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、タッチパネルが投影型静電容量方式のタッチパネルである場合、このタッチパネルを構成する各センサ電極の静電容量を検出することにより、各センサ電極からタッチパネルに接近した利用者の指先までの距離を算出することができる。そこで、上述の如き従来の装置において、投影型静電容量方式のタッチパネルを用いることにより、操作者の指がディスプレイに表示されたいずれかの文字に接近した場合に、その文字を拡大表示
させることも考えられる。
【0006】
しかしながら、上述の如き従来の装置において、投影型静電容量方式のタッチパネルを用いた場合、利用者の意図に反した文字を拡大表示してしまったり、利用者が誤入力をしてしまう可能性があった。
【0007】
図9は、上述の如き従来の装置を例示した正面図である。例えば、図9に示すように、利用者の指の接近が検出された位置20(図9中の白丸の位置)が、ディスプレイに表示された2つの文字ボタン2「さ」及び「し」の間の領域であった場合、いずれの文字ボタン2を拡大表示すべきか不明であるため、いずれか一方の文字ボタン2を拡大表示した場合、利用者の意図に反した文字ボタン2を拡大表示してしまう可能性があった。
【0008】
図10及び図11は、図9における文字ボタン2「さ」及び「し」の近傍の拡大図である。例えば、図10(a)に示すように、利用者の指の接近が検出された位置20(図10(a)中の白丸の位置)が、文字ボタン2「さ」及び「し」の間の領域であった場合、図10(b)に示すように、利用者の指の接近を検出した位置20(図10(b)中の白丸の位置)により近い文字ボタン2「し」を、当該文字ボタン2「し」の中心位置を基準位置として拡大表示することが考えられる。しかし、利用者が他方の文字ボタン2「さ」を選択することを意図しており、当該文字ボタン2「さ」が表示されていた位置21(図10(b)中の黒丸の位置)でタッチパネルに接触した場合、拡大表示された文字ボタン2「し」が文字ボタン2「さ」の上に重ねて表示されているため、利用者が意図に反して拡大表示された文字ボタン2「し」を押してしまう可能性があった。
【0009】
また、図10(a)に示すように、利用者の指の接近が検出された位置20(図10(a)中の白丸の位置)が、文字ボタン2「さ」及び「し」の間の領域であった場合、図11に示すように、文字ボタン2「さ」及び「し」の両方を、利用者の指の接近を検出した位置20(図11中の白丸の位置)により近い文字ボタン2「し」の中心位置を基準位置として拡大表示することが考えられる。しかし、利用者が他方の文字ボタン2「さ」を選択することを意図しており、当該文字ボタン2「さ」が表示されていた位置21(図11中の黒丸の位置)でタッチパネルに接触した場合、拡大表示された文字ボタン2「し」が当該接触位置まで拡大表示されているため、利用者が意図に反して拡大表示された文字ボタン2「し」を押してしまう可能性があった。このように、従来の装置においては、操作性にさらなる向上の余地があった。
【0010】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、表示装置における操作性を向上させることができる、表示装置、表示方法、及び表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の表示装置は、複数の選択領域を表示する表示手段と、前記表示手段の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での当該指先の投影位置を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された前記指先の投影位置が、前記表示面において前記選択領域毎に設定された確定領域内である場合には、当該確定領域に対応する選択領域を、当該選択領域の略中心位置を基準位置として拡大表示させ、前記検出手段により検出された前記指先の投影位置が、前記確定領域以外の領域であって、相互に隣接する複数の選択領域の組み合わせ毎に設定された不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域から相互に離れる方向に拡大表示させるように、前記表示手段を制御する表示制御手段と、を備える。
【0012】
また、請求項2に記載の表示装置は、請求項1に記載の表示装置において、前記選択領域は四角形であり、前記表示制御手段は、前記検出手段により検出された前記指先の投影位置が、前記不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域と隣接する辺の表示位置を固定しつつ拡大表示させるように、前記表示手段を制御する。
【0013】
また、請求項3に記載の表示方法は、複数の選択領域を表示手段に表示する表示ステップと、前記表示手段の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での当該指先の投影位置を検出する検出ステップと、前記検出ステップで検出された前記指先の投影位置が、前記表示面において前記選択領域毎に設定された確定領域内である場合には、当該確定領域に対応する選択領域を、当該選択領域の略中心位置を基準位置として拡大表示させ、前記検出ステップで検出された前記指先の投影位置が、前記確定領域以外の領域であって、相互に隣接する複数の選択領域の組み合わせ毎に設定された不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域から相互に離れる方向に拡大表示させるように、前記表示手段を制御する表示制御ステップと、を含む。
【0014】
また、請求項4に記載の表示プログラムは、請求項3に記載の方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の表示装置、請求項3に記載の表示方法、及び請求項4に記載の表示プログラムによれば、表示制御手段は、検出手段により検出された指先の投影位置が、表示面において選択領域毎に設定された確定領域内である場合には、当該確定領域に対応する選択領域を、当該選択領域の略中心位置を基準位置として拡大表示させ、検出手段により検出された指先の投影位置が、確定領域以外の領域であって、相互に隣接する複数の選択領域の組み合わせ毎に設定された不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域から相互に離れる方向に拡大表示させるように、表示手段を制御するので、利用者が選択することを意図している選択領域が表示されている位置に、当該利用者の意図とは異なる選択領域が重ねて表示されることを回避でき、表示装置の操作性を向上させることができる。
【0016】
また、請求項2に記載の表示装置によれば、選択領域は四角形であり、表示制御手段は、検出手段により検出された指先の投影位置が、不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域と隣接する辺の表示位置を固定しつつ拡大表示させるように、表示手段を制御するので、利用者が選択することを意図している選択領域が表示されている位置に、当該利用者の意図とは異なる選択領域が重ねて表示されることを確実に回避でき、表示装置の操作性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】実施の形態に係る表示装置を例示するブロック図である。
【図2】領域判定テーブルに格納されている情報を例示した表である。
【図3】表示制御処理が実行される際のディスプレイを例示した図であり、図3(a)はディスプレイの表示面と利用者の指先との位置関係を概略的に示した側断面図、図3(b)は50音入力画面を表示するディスプレイを例示した正面図である。
【図4】表示制御処理のフローチャートである。
【図5】指先の投影位置を含む不確定領域に対応する組み合わせの2つの文字ボタンを例示した拡大図であり、図5(a)は文字ボタンを拡大表示させる前の状態を示す図、図5(b)は文字ボタンを拡大表示させた後の状態を示す図である。
【図6】指先の投影位置を含む不確定領域に対応する組み合わせの2つの文字ボタンを例示した拡大図である。
【図7】指先の投影位置を含む不確定領域に対応する組み合わせの4つの文字ボタンを例示した拡大図である。この内、図7(a)は文字ボタンを拡大表示させる前の状態を示す図、図7(b)は文字ボタンを拡大表示させた後の状態を示す図である。
【図8】指先の投影位置を含む確定領域に対応する文字ボタンを例示した拡大図であり、図8(a)は文字ボタンを拡大表示させる前の状態を示す図、図8(b)は文字ボタンを拡大表示させた後の状態を示す図である。
【図9】従来の装置を例示した正面図である。
【図10】図9における文字ボタン「さ」及び「し」の近傍の拡大図である。
【図11】図9における文字ボタン「さ」及び「し」の近傍の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る表示装置、表示方法、及び表示プログラムの実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。ただし、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。なお、本発明に係る表示装置、表示方法、及び表示プログラムは、任意の目的に使用することができるが、以下の実施の形態では、カーナビゲーションシステムに適用した例を示す。
【0019】
(構成)
最初に、実施の形態に係る表示装置の構成について説明する。図1は本実施の形態に係る表示装置を例示するブロック図である。この図1に示すように、表示装置1は、ディスプレイ10、タッチパネル11、近接センサ12、制御部13、及びデータ記録部14を備えている。
【0020】
(構成−ディスプレイ)
ディスプレイ10は、制御部13の制御に基づき、複数の選択領域を含む各種画像を表示する表示手段である。ここで「選択領域」とは、利用者による選択操作の対象となる画像が表示される領域である。以下では、50音入力画面がディスプレイ10に表示されている場合において、各文字を示す四角形の文字ボタンが選択領域として表示される場合を例として説明する。また、「利用者」とは、表示装置1を利用する全ての者を含むが、表示装置1がカーナビゲーションシステムに適用されている場合においては、車両の運転者及び同乗者である。以下では、運転者及び同乗者のうち、その時点において表示装置1を操作している者を「利用者」と称する。なお、このディスプレイ10の具体的な構成は任意であり、公知の液晶ディスプレイや有機ELディスプレイの如きフラットパネルディスプレイを使用することができる。
【0021】
(構成−タッチパネル)
タッチパネル11は、利用者の指等で押圧されることによって操作入力を受け付ける入力手段である。このタッチパネル11は、透明又は半透明状に形成され、ディスプレイ10の前面において当該ディスプレイ10の表示面と重なり合うように設けられている。本実施の形態では、ディスプレイ10に表示されている文字ボタンの位置で押圧されることにより、タッチパネル11は当該文字ボタンを選択する操作入力を受け付ける。このタッチパネル11としては、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等による操作位置検出手段を備えた公知のタッチパネルを使用することができる。
【0022】
(構成−近接センサ)
近接センサ12は、ディスプレイ10の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での指先の投影位置を検出する検出手段である。ここで、「ディスプレイ10の表示面」とは、例えばディスプレイ10の表面やタッチパネル11の表面等を意味する。この近接センサ12としては、例えば、赤外線式センサ、静電容量式センサ、カメラ等を用いることできる。
【0023】
特に、タッチパネル11が投影型静電容量方式のタッチパネルである場合には、近接センサ12としてタッチパネル11を用いることができる。この場合、タッチパネル11は、当該タッチパネル11を構成する各センサ電極の静電容量を検出し、制御部13に出力する。以下では、投影型静電容量方式のタッチパネル11を近接センサ12として用いる場合を例として説明する。
【0024】
(構成−制御部)
制御部13は、表示装置1の各部を制御するための制御手段であり、具体的には、CPU、当該CPU上で解釈実行される各種のプログラム(OSなどの基本制御プログラムや、OS上で起動され特定機能を実現するアプリケーションプログラムを含む)、及びプログラムや各種のデータを格納するためのRAMの如き内部メモリを備えて構成されるコンピュータである。特に、本実施の形態に係る表示プログラムは、任意の記録媒体又はネットワークを介して表示装置1にインストールされることで、制御部13の各部を実質的に構成する。
【0025】
この制御部13は、機能概念的に、検出部13a、及び表示制御部13bを備えている。検出部13aは、近接センサ12からの出力に基づき、ディスプレイ10の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での指先の投影位置を検出する検出手段である。表示制御部13bは、所定の選択領域を拡大表示させるようにディスプレイ10を制御する表示制御手段である。これらの制御部13の各部によって実行される処理の詳細については後述する。
【0026】
(構成−データ記録部)
データ記録部14は、表示装置1の動作に必要なプログラム及び各種のデータを記録する記録手段であり、例えば、外部記憶装置としてのハードディスク(図示省略)の如き磁気的記録媒体を用いて構成されている。ただし、ハードディスクに代えてあるいはハードディスクと共に、フラッシュメモリの如き半導体型記憶媒体、又はDVDやブルーレイディスクの如き光学的記録媒体を含む、その他の任意の記録媒体を用いることができる。
【0027】
このデータ記録部14は、領域判定テーブル14aを備えている。領域判定テーブル14aは、ディスプレイ10の表示面上の位置が、確定領域又は不確定領域のいずれの領域に属するのかを特定するための領域情報を格納する領域情報格納手段である。ここで「確定領域」とは、検出部13aによりディスプレイ10の表示面上での指先の投影位置が検出された場合に、その投影位置に基づき、拡大表示すべき文字ボタンを確定可能な領域として、表示面において文字ボタン毎に設定された領域である。また、「不確定領域」とは、確定領域以外の領域であって、検出部13aによりディスプレイ10の表示面上での指先の投影位置が検出された場合に、その投影位置に基づき、拡大表示すべき文字ボタンを確定することが困難な領域として、相互に隣接する複数の文字ボタンの組み合わせ毎に設定された領域である。例えば、各文字ボタンの外周の外部の内、当該外周から所定距離外側までの範囲が不確定領域として設定され、当該各文字ボタンの外周の内部の内、不確定領域ではない部分が確定領域として設定される。
【0028】
図2は、領域判定テーブル14aに格納されている情報を例示した表である。この図2に示すように、領域判定テーブル14aには、項目「領域番号」、「X座標」、「Y座標」、「領域」、及び「対応文字ボタン」に対応する情報が、相互に関連付けて格納されている。この内、項目「領域番号」に対応して格納される情報は、各確定領域及び各不確定領域を一意に識別するための識別情報である(図2では「1」等)。項目「X座標」及び「Y座標」に対応して格納される情報は、ディスプレイ10の表示面上における、各確定領域及び各不確定領域の範囲を特定するための情報であり、例えばディスプレイ10の表示面上における座標の範囲を示す情報が格納される(図2では、例えば領域番号「1」の領域について、X座標が「10以上30未満」、Y座標が「10以上30未満」等)。項目「領域」に対応して格納される情報は、項目「X座標」及び「Y座標」に対応して格納される情報に基づいて特定される範囲が、確定領域又は不確定領域のいずれの領域であるのかを特定する情報である(図2では「確定領域」又は「不確定領域」)。項目「対応文字ボタン」に対応して格納される情報は、確定領域に対応する文字ボタン、又は不確定領域に対応する文字ボタンの組み合わせを特定するための情報である(図2では、例えば領域番号「1」の確定領域について「わ」、領域番号「2」の不確定領域について「わ、を」等)。
【0029】
(処理)
次に、このように構成された表示装置1によって実行される表示制御処理について説明する。図3は表示制御処理が実行される際のディスプレイ10を例示した図であり、図3(a)はディスプレイ10の表示面と利用者の指先との位置関係を概略的に示した側断面図、図3(b)は50音入力画面を表示するディスプレイ10を例示した正面図である。また、図4は表示制御処理のフローチャートである(以下の各処理の説明ではステップを「S」と略記する)。この表示制御処理は、ディスプレイ10に複数の選択領域が表示され、タッチパネル11により各選択領域の位置で当該選択領域を選択する操作入力が受け付けられる状態となった場合に開始される。本実施の形態では、図3(b)に示すように、ディスプレイ10に50音入力画面が表示され、タッチパネル11により各文字ボタン10aの位置で当該文字ボタン10aを選択する操作入力が受け付けられる状態となった場合に、表示制御処理が開始されるものとする。
【0030】
図4に示すように、表示制御処理が開始されると、検出部13aは、近接センサ12としてのタッチパネル11からの出力に基づき、利用者の指先の接近が検出されたか否かを判定する(SA1)。例えば、図3(a)に示したように、タッチパネル11による指先の検出範囲内(例えばタッチパネル11の表面から20cmの範囲内)に指先が入ることで、タッチパネル11を構成する各センサ電極の静電容量が変化した場合に、当該静電容量の変化に応じたタッチパネル11の出力に基づき、検出部13aは利用者の指先の接近が検出されたと判定する。
【0031】
図4に戻り、SA1の判定の結果、利用者の指先の接近が検出されなかった場合(SA1、No)、検出部13aは利用者の指先の接近が検出されるまでSA1の処理を繰り返す。
【0032】
一方、SA1の判定の結果、利用者の指先の接近が検出された場合(SA1、Yes)、検出部13aは、近接センサ12としてのタッチパネル11からの出力に基づき、ディスプレイ10の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での指先の投影位置(以下、必要に応じて「指先の投影位置」)を検出する(SA2)。例えば検出部13aは、近接センサ12としてのタッチパネル11から出力された当該タッチパネル11を構成する各センサ電極の静電容量に基づき、利用者の指先が最も接近したセンサ電極を特定し、当該特定したセンサ電極が設置されている位置を、表示面上での指先の投影位置として検出する(例えば図3において白丸で示した位置10b)。
【0033】
図4に戻り、表示制御部13bは領域判定テーブル14aを参照し、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、不確定領域内か否かを判定する(SA3)。すなわち表示制御部13bは、図2に例示した領域判定テーブル14aの項目「X座標」及び「Y座標」に格納されている情報の内、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bを示す座標を含む範囲を特定する情報に関連付けて、項目「領域」に対応して格納されている情報に基づき、指先の投影位置10bが、不確定領域内か否かを判定する。例えば、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bを示すX座標が「21」、Y座標が「45」であった場合、図2の領域判定テーブル14aによれば、当該検出された指先の投影位置10bは、領域番号「2」の不確定領域内であると判定される。また、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bを示すX座標が「24」、Y座標が「62」であった場合、図2の領域判定テーブル14aによれば、当該検出された指先の投影位置10bは、領域番号「3」の確定領域内である(すなわち不確定領域内ではない)と判定される。
【0034】
図4に戻り、SA3の結果、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、不確定領域内である場合(SA3、Yes)、表示制御部13bは領域判定テーブル14aを参照し、その不確定領域に対応する組み合わせの文字ボタン10aを特定する(SA4)。例えば、図2の領域判定テーブル14aの例において、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bを示すX座標が「21」、Y座標が「45」であり、当該検出された指先の投影位置10bは、領域番号「2」の不確定領域内であると判定された場合、この不確定領域に対応する組み合わせの文字ボタン10aとして「わ」及び「を」が特定される。
【0035】
図4に戻り、表示制御部13bは、SA4で当該表示制御部13bが特定した文字ボタン10aを、同じ組み合わせの他の文字ボタン10aと隣接する辺の位置を固定しつつ拡大表示させるように、ディスプレイ10を制御する(SA5)。図5及び図6は、指先の投影位置10bを含む不確定領域に対応する組み合わせの2つの文字ボタン10aを例示した拡大図である。この内、図5(a)は文字ボタン10aを拡大表示させる前の状態を示す図、図5(b)は文字ボタン10aを拡大表示させた後の状態を示す図である。また図6は、文字ボタン10aを拡大表示させた後の状態を示す図である。図5及び図6では、検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、白丸により表されている(後述する図7及び図8についても同じ)。また、図5(a)において一点鎖線で区切られた各領域の内、確定領域10cはハッチングされた領域により表され、不確定領域10dはハッチングされていない領域により表されている(後述する図7(a)及び図8(a)についても同じ)。また、図5(b)及び図6において、点線で表された四角形は、拡大表示される前の各文字ボタン10aの表示位置を示している(後述する図7(b)及び図8(b)についても同じ)。
【0036】
図5は、SA3において、指先の投影位置10bは不確定領域10d内であると判定され、SA4において、その不確定領域10dに対応する組み合わせの文字ボタン10aは文字ボタン10a「さ」及び文字ボタン10a「し」であると特定された場合を例示している。この場合、表示制御部13bは、例えば図5(b)に示すように、文字ボタン10a「さ」及び文字ボタン10a「し」の内、指先の投影位置10bに近い文字ボタン10a「し」を拡大表示させる。このとき、文字ボタン10a「し」と同じ組み合わせの他の文字ボタン10a「さ」と隣接する辺(図5(b)では、文字ボタン10a「し」の上辺)の、当該辺に略直交する方向における表示位置を固定しつつ、文字ボタン10a「し」を拡大表示させる。すなわち、図5(b)に示すように、文字ボタン10a「さ」と文字ボタン10a「し」との間の距離は、文字ボタン10a「し」の拡大表示前後で一定に保たれる。これにより、例えば利用者が文字ボタン10a「さ」を選択することを意図しており、当該文字ボタン10a「さ」が表示されている位置10e(図5(b)中の黒丸の位置)でタッチパネル11に接触する場合においても、拡大表示された文字ボタン10a「し」が、文字ボタン10a「さ」の上に重ねて表示されることがないため、利用者が拡大表示された文字ボタン10a「し」を意図に反して押してしまうことを回避できる。
【0037】
また、図6に示すように、表示制御部13bが、指先の投影位置10bが含まれる不確定領域10dに対応する組み合わせの各文字ボタン10a「さ」及び文字ボタン10a「し」の両方を拡大表示させるようにしてもよい。この場合、表示制御部13bは、文字ボタン10a「さ」における、当該文字ボタン10a「さ」と同じ組み合わせの他の文字ボタン10a「し」と隣接する辺(図6では、文字ボタン10a「さ」の下辺)の、当該辺に略直交する方向における表示位置を固定しつつ、文字ボタン10a「さ」を拡大表示させる。また、文字ボタン10a「し」における、当該文字ボタン10a「し」と同じ組み合わせの他の文字ボタン10a「さ」と隣接する辺(図6では、文字ボタン10a「し」の上辺)の、当該辺に略直交する方向における表示位置とを固定しつつ、文字ボタン10a「し」を拡大表示させる。すなわち、図6に示すように、文字ボタン10a「さ」と文字ボタン10a「し」との間の距離は、文字ボタン10a「さ」及び文字ボタン10a「し」の拡大表示前後で一定に保たれる。これにより、例えば利用者が文字ボタン10a「さ」を選択することを意図しており、当該文字ボタン10a「さ」が表示されている位置10e(図6中の黒丸の位置)でタッチパネル11に接触する場合においても、拡大表示された文字ボタン10a「し」が、文字ボタン10a「さ」の上に重ねて表示されることがないため、利用者が拡大表示された文字ボタン10a「し」を意図に反して押してしまうことを回避できる。
【0038】
図7は、指先の投影位置10bを含む不確定領域10dに対応する組み合わせの4つの文字ボタン10aを例示した拡大図である。この内、図7(a)は文字ボタン10aを拡大表示させる前の状態を示す図、図7(b)は文字ボタン10aを拡大表示させた後の状態を示す図である。
【0039】
図7は、SA3において、指先の投影位置10bは不確定領域10d内であると判定され、SA4において、その不確定領域10dに対応する組み合わせの文字ボタン10aは文字ボタン10a「か」、文字ボタン10a「き」、文字ボタン10a「さ」、及び文字ボタン10a「し」であると特定された場合を例示している。この場合、表示制御部13bは、例えば図7(b)に示すように、指先の投影位置10bが含まれる不確定領域10dに対応する組み合わせの各文字ボタン10a「か」、文字ボタン10a「き」、文字ボタン10a「さ」、及び文字ボタン10a「し」の全てを拡大表示させる。このとき、表示制御部13bは、文字ボタン10a「か」における、当該文字ボタン10a「か」と同じ組み合わせの他の文字ボタン10a「き」、文字ボタン10a「さ」、及び文字ボタン10a「し」と隣接する各辺(図7では、文字ボタン10a「か」の左辺及び下辺)の、当該各辺に略直交する方向における表示位置を固定しつつ、文字ボタン10a「か」を拡大表示させる。同様に、文字ボタン10a「き」、文字ボタン10a「さ」、及び文字ボタン10a「し」についても、同じ組み合わせの他の文字ボタン10aと隣接する各辺の、当該各辺に略直交する方向における表示位置を固定しつつ、各文字ボタン10aを拡大表示させる。すなわち、図7(b)に示すように、不確定領域10dに対応する組み合わせの各文字ボタン10a「か」、文字ボタン10a「き」、文字ボタン10a「さ」、及び文字ボタン10a「し」の相互間の距離は、これらの各文字ボタン10aの拡大表示前後で一定に保たれる。これにより、例えば利用者が文字ボタン10a「き」を選択することを意図しており、当該文字ボタン10a「き」が表示されている位置10e(図7(b)中の黒丸の位置)でタッチパネル11に接触する場合においても、拡大表示された文字ボタン10a「か」、文字ボタン10a「さ」、文字ボタン10a「し」が、文字ボタン10a「き」の上に重ねて表示されることがないため、利用者が拡大表示された文字ボタン10a「か」、文字ボタン10a「さ」、文字ボタン10a「し」を意図に反して押してしまうことを回避できる。
【0040】
図4に戻り、SA3の結果、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、不確定領域10d内ではない場合(SA3、No)、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、確定領域10c内か否かを判定する(SA6)。
【0041】
その結果、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、確定領域10c内ではない場合(SA6、No)、特に文字ボタン10aを拡大表示させる必要はないものとし、制御部13は表示制御処理を終了する。
【0042】
一方、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、確定領域10c内である場合(SA6、Yes)、表示制御部13bは領域判定テーブル14aを参照し、その確定領域10cに対応する文字ボタン10aを特定する(SA7)。
【0043】
次に、表示制御部13bは、SA7で当該表示制御部13bが特定した文字ボタン10aを、当該文字ボタン10aの略中心位置を基準位置として拡大表示させるように、ディスプレイ10を制御する(SA8)。図8は、指先の投影位置10bを含む確定領域10cに対応する文字ボタン10aを例示した拡大図である。この内、図8(a)は文字ボタン10aを拡大表示させる前の状態を示す図、図8(b)は文字ボタン10aを拡大表示させた後の状態を示す図である。
【0044】
図8は、SA6において、指先の投影位置10bは確定領域10c内であると判定され、SA7において、その確定領域10cに対応する文字ボタン10aは文字ボタン10a「し」であると特定された場合を例示している。この場合、表示制御部13bは、例えば図8(b)に示すように、文字ボタン10a「し」の略中心位置を基準位置として拡大表示させる。この場合、利用者は文字ボタン10a「し」を選択することを意図している可能性が高く、文字ボタン10a「さ」を選択する可能性は低いことから、拡大表示された文字ボタン10a「し」が、文字ボタン10a「さ」の上に重ねて表示されても問題は生じない。
【0045】
図4に戻り、SA5又は8の処理の後、表示制御部13bは、いずれかの文字ボタン10aが表示されている位置でタッチパネル11が押圧されたか否かを判定する(SA9)。その結果、いずれかの文字ボタン10aが表示されている位置でタッチパネル11が押圧された場合(SA9、Yes)、制御部は、タッチパネル11を介して、当該文字ボタン10aに対応する文字の入力を受け付ける(SA10)。その後、制御部13はSA1に戻る。
【0046】
一方、どの文字ボタン10aが表示されている位置でもタッチパネル11が押圧されていない場合(SA9、No)、表示制御部13bは、利用者の指先が表示面から所定距離(例えば20cm)以上離れたか否かを判定する(SA11)。その結果、利用者の指先が表示面から所定距離以上離れていない(指先が表示面から所定距離未満である)場合(SA11、No)、制御部13はSA1に戻る。以降、SA9で、いずれかの文字ボタン10aが表示されている位置でタッチパネル11が押圧されていないと判定され(SA9、No)、SA11で、利用者の指先が表示面から所定距離以上離れたと判定される(SA11、Yes)まで、SA1からSA11の処理を繰り返す。
【0047】
一方、利用者の指先が表示面から所定距離以上離れた場合(SA11、Yes)、表示制御部13bは、文字ボタン10aの拡大表示を解除する(すなわち、拡大表示された文字ボタン10aを拡大表示前の大きさに戻す)ように、ディスプレイ10を制御する(SA12)。その後、制御部13は表示制御処理を終了する。
【0048】
(効果)
このように実施の形態によれば、表示制御部13bは、検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、表示面において文字ボタン10a毎に設定された確定領域10c内である場合には、当該確定領域10cに対応する文字ボタン10aを、当該文字ボタン10aの略中心位置を基準位置として拡大表示させ、検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、確定領域10c以外の領域であって、相互に隣接する複数の文字ボタン10aの組み合わせ毎に設定された不確定領域10d内である場合には、当該不確定領域10dに対応する組み合わせの文字ボタン10aの一部又は全部を、当該組み合わせの他の文字ボタン10aから相互に離れる方向に拡大表示させるように、ディスプレイ10を制御するので、利用者が選択することを意図している文字ボタン10aが表示されている位置に、当該利用者の意図とは異なる文字ボタン10aが重ねて表示されることを回避でき、表示装置1の操作性を向上させることができる。
【0049】
また、文字ボタン10aは四角形であり、表示制御部13bは、検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、不確定領域10d内である場合には、当該不確定領域10dに対応する組み合わせの文字ボタン10aの一部又は全部を、当該組み合わせの他の文字ボタン10aと隣接する辺の表示位置を固定しつつ拡大表示させるように、ディスプレイ10を制御するので、利用者が選択することを意図している文字ボタン10aが表示されている位置に、当該利用者の意図とは異なる文字ボタン10aが重ねて表示されることを確実に回避でき、表示装置1の操作性を一層向上させることができる。
【0050】
〔実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0051】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、上述の内容に限定されるものではなく、発明の実施環境や構成の細部に応じて異なる可能性があり、上述した課題の一部のみを解決したり、上述した効果の一部のみを奏することがある。
【0052】
(検出部について)
上述の実施の形態では、投影型静電容量方式のタッチパネル11を、近接センサ12として用いることとし、検出部13aは、タッチパネル11から出力された当該タッチパネル11を構成する各センサ電極の静電容量に基づき、ディスプレイ10の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での指先の投影位置を検出すると説明したが、これとは異なる原理や方法を用いて、ディスプレイ10の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での指先の投影位置を検出するようにしてもよい。例えば、タッチパネル11が投影型静電容量方式とは異なる方式(例えば抵抗膜方式等)のタッチパネルである場合、タッチパネル11を近接センサ12として用いることはできない。そこで、例えばタッチパネル11の周辺に配置したカメラを近接センサ12として用いることとし、当該カメラによってタッチパネル11前方の画像データを取得し、公知の画像認識技術を用いることでその画像データにおける指先の位置を認識する。これにより、ディスプレイ10の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での指先の投影位置を検出するようにしてもよい。また、投影型静電容量方式のタッチパネル11とカメラとを組み合わせて、近接センサ12として用いてもよい。
【0053】
(表示制御処理について)
上述の実施の形態では、図4のSA3において、表示制御部13bが領域判定テーブル14aを参照し、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、不確定領域10d内か否かを判定すると説明したが、これとは異なる基準に基づいて判定を行うようにしてもよい。例えば、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bと、各文字ボタン10aの外周との距離に基づき、当該指先の投影位置10bが、不確定領域10d内か否かを判定するようにしてもよい。具体的には、表示制御部13bは、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bからの距離が所定距離未満である文字ボタン10aが複数存在する場合に、当該指先の投影位置10bは不確定領域10d内であると判定する。この場合、表示制御部13bは、指先の投影位置10bからの距離が所定距離未満である複数の文字ボタン10aを、当該不確定領域10dに対応する組み合わせの文字ボタン10aとする。一方、SA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bからの距離が所定距離未満である文字ボタン10aが1つのみ存在する場合には、当該指先の投影位置10bは確定領域10c内であると判定する。この場合、表示制御部13bは、指先の投影位置10bからの距離が所定距離未満である1つの文字ボタン10aを、当該確定領域10cに対応する文字ボタン10aとする。
【0054】
また、図4のSA2で検出部13aにより検出された指先の投影位置10bが、不確定領域10d内であり(SA3、Yes)、且つ、当該指先の投影位置10bが、その不確定領域10dに対応する組み合わせのいずれの文字ボタン10a上にも位置していない場合には、その不確定領域10dに対応する組み合わせの文字ボタン10aを全て拡大表示させるようにし、当該指先の投影位置10bが、いずれかの文字ボタン10a上に位置している場合には、その文字ボタン10aのみを拡大表示させるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 表示装置
10 ディスプレイ
2、10a 文字ボタン
10b 投影位置
10c 確定領域
10d 不確定領域
10e 指先の接触位置
11 タッチパネル
12 近接センサ
13 制御部
13a 検出部
13b 表示制御部
14 データ記録部
14a 領域判定テーブル
20 指の接近検出位置
21 指の接触位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の選択領域を表示する表示手段と、
前記表示手段の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での当該指先の投影位置を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出された前記指先の投影位置が、前記表示面において前記選択領域毎に設定された確定領域内である場合には、当該確定領域に対応する選択領域を、当該選択領域の略中心位置を基準位置として拡大表示させ、前記検出手段により検出された前記指先の投影位置が、前記確定領域以外の領域であって、相互に隣接する複数の選択領域の組み合わせ毎に設定された不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域から相互に離れる方向に拡大表示させるように、前記表示手段を制御する表示制御手段と、
を備える表示装置。
【請求項2】
前記選択領域は四角形であり、
前記表示制御手段は、前記検出手段により検出された前記指先の投影位置が、前記不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域と隣接する辺の表示位置を固定しつつ拡大表示させるように、前記表示手段を制御する、
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
複数の選択領域を表示手段に表示する表示ステップと、
前記表示手段の表示面に略直交する方向に沿って利用者の指先を当該表示面に投影した場合における、当該表示面上での当該指先の投影位置を検出する検出ステップと、
前記検出ステップで検出された前記指先の投影位置が、前記表示面において前記選択領域毎に設定された確定領域内である場合には、当該確定領域に対応する選択領域を、当該選択領域の略中心位置を基準位置として拡大表示させ、前記検出ステップで検出された前記指先の投影位置が、前記確定領域以外の領域であって、相互に隣接する複数の選択領域の組み合わせ毎に設定された不確定領域内である場合には、当該不確定領域に対応する組み合わせの選択領域の一部又は全部を、当該組み合わせの他の選択領域から相互に離れる方向に拡大表示させるように、前記表示手段を制御する表示制御ステップと、
を含む表示方法。
【請求項4】
請求項3に記載の方法をコンピュータに実行させる表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−173997(P2012−173997A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−35480(P2011−35480)
【出願日】平成23年2月22日(2011.2.22)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】