説明

表示装置、表示用プログラム、表示用モジュール、表示データ送信装置、表示データ送信用プログラム、表示データ表示システム及び表示データ表示方法

【課題】他の装置から受信した表示データを表示する表示装置であって、大容量のバッテリーを必要とせず携帯性に優れた表示装置等を提供することを課題とする。
【解決手段】表示データ送信装置から表示データを受信し、受信した表示データを表示手段に表示させるための制御を行い、表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われたことに基づいて、表示データ送信装置に対して他の表示データの送信要求を行い、また、表示データ送信装置から表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する表示装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示データを表示する表示装置等の技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォンなどの携帯型情報端末装置(「携帯端末」)の普及に伴い、携帯端末で電子書籍等を楽しむユーザが増加する一方、携帯端末が備えるディスプレイは電子書籍等を楽しむのに十分な大きさの表示領域を有していなかった。一方で特許文献1等では、画像データ供給装置が表示装置に画像データを転送し、表示装置が受信した画像データを表示する技術が公開されている。この技術から、携帯端末に記録されている電子書籍等の表示データを携帯端末とは別の表示装置に転送し、表示装置で当該受信した表示データを表示する利用方法が考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−243581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の表示装置は画像データ供給装置から切り離されても表示データを表示できるように、表示装置自らが内部バッテリーを備えているため重く、携帯に不都合で、利用時に腕が疲れるなどの問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題等に鑑みて為されたもので、他の装置から受信した表示データを表示する表示装置であって、大容量のバッテリーを必要とせず軽くて利便性の高い表示装置等を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、表示データを送信する表示データ送信装置に接続される表示装置であって、前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段と、前記受信した表示データを表示する表示手段と、前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置であって、前記表示手段がメモリ性表示体であることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の表示装置であって、前記表示データ送信装置との接続が非接続状態となった場合に、前記メモリ性表示体に表示されている内容を消去する消去手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の表示装置であって、前記表示手段に表示されている表示データの次に表示されるべき表示データを記憶する記憶手段を更に備え、前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われた場合に、前記表示制御手段は、前記記憶手段に記憶された次に表示されるべき表示データを前記表示手段に表示させ、前記受信手段は、前記表示制御手段により新たに表示された表示データの次に表示されるべき表示データを受信し、前記記憶手段は、前記受信した次に表示されるべき表示データを新たに記憶することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、表示データを送信する表示データ送信装置に接続される表示装置であって、前記表示データを表示する表示手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、を備える表示装置に含まれるコンピュータを、前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段、前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段、前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段、として機能させることを特徴とする表示用プログラムである。
【0011】
請求項6に記載の発明は、表示データ送信装置から受信した表示データを表示する表示手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、組み合わせられて表示装置をなす表示用モジュールであって、前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段と、前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、前記切換操作手段に対する前記切換操作を検出した場合に、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、を備えることを特徴とする。
【0012】
請求項7に記載の発明は、表示データを受信する受信手段と、前記受信した表示データを表示する表示手段と、前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、を備える表示装置に接続される表示データ送信装置であって、表示データを前記表示装置に送信する表示データ送信手段と、前記表示装置に電力を送る送電手段と、を備えることを特徴とする。
【0013】
請求項8に記載の発明は、表示データを受信する受信手段と、前記受信した表示データを表示する表示手段と、前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、を備える表示装置に接続される表示データ送信装置であって、前記表示装置に電力を送る送電手段を備える表示データ送信装置に含まれるコンピュータを、表示データを前記表示装置に送信する表示データ送信手段、として機能させることを特徴とする表示データ送信用プログラムである。
【0014】
請求項9に記載の発明は、表示データを送信する表示データ送信装置と、前記表示データ送信装置に接続される表示装置とを有する表示データ表示システムであって、前記表示装置は、前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段と、前記受信した表示データを表示する表示手段と、前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、を備え、前記表示データ送信装置は、前記表示装置に表示データを送信する送信手段と、前記表示装置に電力を送る送電手段と、を備えることを特徴とする。
【0015】
請求項10に記載の発明は、表示データを送信する表示データ送信装置に接続される表示装置であって、前記表示データを表示する表示手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、を備える表示装置による表示データ表示方法であって、前記表示データ送信装置から表示データを受信する工程と、前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う工程と、前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う工程と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、表示装置は、表示データの送信元から表示装置が動作するための電力を受け取り各部に供給することから、自らが大容量のバッテリーを必要としないため、軽くて利便性に優れる。また、表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる度に、表示データを送信元に要求し取得することから、大容量の記憶部を必要とせず、表示データ送信装置の電力負担を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】電子書籍表示システムSの構成を示す概略図である。
【図2】表示装置1、携帯端末2、及び接続ケーブル3の構成を示すブロック図である。
【図3】表示装置1の状態遷移の一例を示す図である。
【図4】電子書籍表示システムSが使用される際のシーケンス図の一例である。
【図5】各構成部材における電力消費量の変移(ディスプレイ17がメモリ性表示体である場合)の一例を示す図である。
【図6】各構成部材における電力消費量の変移(ディスプレイ17が非メモリ性表示体である場合)の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、電子書籍表示システムSにおいて本発明を適用した場合の実施形態である。
【0019】
[1.本実施形態の概要]
図1に示すように、本実施形態における電子書籍表示システムS(「表示データ表示システム」の一例)は、接続ケーブル3により接続される表示装置1(「表示装置」の一例)と携帯端末2(「表示データ送信装置」の一例)とを有する。携帯端末2は例えば携帯電話機等により構成され、記憶部に電子書籍データ(以下、「書籍データ」という。)を記憶している。表示装置1は、携帯端末2のディスプレイより大きな画面のディスプレイを有する。表示端末1は、携帯端末2から書籍データと電力を受け取り、受け取った電力で書籍データを表示するようになっている。電子書籍表示システムSは、例えば、電車の車内などで携帯端末2を服や鞄のポケットに入れたまま、携帯端末2に記憶された電子書籍を表示装置1で楽しむ場合に利用することができる。
【0020】
[2.電子書籍表示システムSの構成]
次に、図2を用いて表示装置1、携帯端末2及び接続ケーブル3の構成について説明する。
【0021】
[2.1.表示装置1の構成]
表示装置1は、制御部11(「コンピュータ」の一例)、操作部12、インターフェース回路(I/F回路)13、電源回路14、表示制御部16、及びディスプレイ17を備えている。
【0022】
操作部12は、次ページを表示させるための進むボタンと、前ページ(1ページ前のページ)を表示させるための戻るボタン、を少なくとも有し、ユーザにより押下されたボタンに応じた操作情報を含む操作信号を制御部11に送信する。また、操作部12の一部として表示画面をスクロールできるようにスクロールキーを設けることとしてもよい。
【0023】
I/F回路13は、携帯端末2から接続ケーブル3を介して送信された表示データ(書籍データにおける該当ページを表示するためのデータ)を受信し、制御部11が処理可能な形式に変換して制御部11に送る。また、I/F回路13は、制御部11により生成された各種コマンドを接続ケーブル3が伝送可能な形式に変換して携帯端末2に送信する。
【0024】
電源回路14は、携帯端末2から接続ケーブル3を介して供給された電力を表示装置1内における電力を消費する各構成部(例えば、制御部11、I/F回路13、電源回路14、表示制御部16、及びディスプレイ17など)へ供給する。電源回路14は、各構成部が電力を消費しない状態(例えば、後述するスリープ状態)にある場合には電力供給を行わないようになっている。但し、制御部11、I/F回路13等については最低限必要とする待機電力(例えば、操作部12や携帯端末2から情報を受信し、割り込み処理を実行するための電力)を供給するようになっている。
【0025】
また、本実施形態の表示装置1は軽量化のためにバッテリーを有しておらず、接続ケーブル3を介して携帯端末2と接続され、携帯端末2から電力供給を受けた場合に起動するようになっている。なお、ディスプレイ17の種類によってその表示内容を切り換える際に瞬間的に通常時より大きな電力を必要とする場合には、図2において点線で示した電力チャージ部15(例えば、コンデンサ)を設け、供給電力を補うこととしてもよい。但し、電力チャージ部15は表示装置1全体を駆動する程の大きな電力を蓄えるわけではなく、ディスプレイ17の表示を切り換える際に電源回路から供給される電力だけでは足りない分の電力を蓄えるものとする。
【0026】
本実施形態のディスプレイ17は、メモリ性表示体により構成される。メモリ性表示体は表示内容を電気的に書き換えることができ、表示保持中の消費電力がゼロ(或いは極小)であるデバイスである。メモリ性表示体としては電気泳動方式、電子粉流体方式、コレステリック液晶方式等を用いる公知の表示体を採用することができる。なお、メモリ性表示体の一例として、いわゆる電子ペーパーが挙げられる。
【0027】
表示制御部16は、例えば、ディスプレイドライバ・コントローラ、表示制御回路、揮発性メモリ等で構成される。揮発性メモリは、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)又はSRAM(Static Random Access Memory)により構成され、ディスプレイ17に書籍データを表示する際における所定画素分(例えば、1列分)の表示データを記憶するだけの記憶容量を持ち、制御部11から送られてきた表示データを所定画素分ずつ記憶する。このように揮発性メモリは記憶容量が非常に少ないため消費電力も小さい。表示制御部16は揮発性メモリが所定画素分の表示データを記憶する度に、所定画素ずつディスプレイ17の表示内容を書き換え、一方、揮発性メモリは表示内容の書き換えが完了する度に、新たに所定画素分の表示データを上書きで記憶する。このようにして、所定画素分ずつディスプレイ17の表示は切り換わるようになっている。
【0028】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)又はFPGA(Field-Programmable Gate Array)で実現したコントローラ回路と、ROM(Read Only Memory)と、作業用のRAM(Random Access Memory)等を備えて構成されており、操作部12からの操作信号に基づいて、当該操作信号に含まれている操作情報に対応する動作を実現すべく上記各構成部を制御するための情報を生成し、当該情報を該当する構成部に出力して当該各構成部の動作を統轄制御する。また、ROMには、制御部11が動作するための各種プログラムが記録されている。なお、プログラム記憶用の不揮発性メモリを別に設け、制御部11が動作するための各種プログラムを記憶させることとしてもよい。この場合、各種プログラムは、例えば、携帯端末2から取得されるようにしても良い。また、携帯端末2から受信したディスプレイドライバ・コントローラの動作を規定するプログラムを、制御部11が書き換えられるようにしてもよい。
【0029】
また、制御部11は、進むボタンに対する操作(「改ページ操作(進む)」)が行われた場合には、その時点でディスプレイ17に表示しているページを示す現在ページ番号に基づいて、次ページのページ番号を示すページ情報を含むページリクエストコマンドを携帯端末2に送信する。同様に、戻るボタンに対する操作(「改ページ操作(戻る)」)が行われた場合には、現在ページ番号に基づいて、前ページのページ番号を示すページ情報を含むページリクエストコマンドを携帯端末2に送信する。なお、ここではページ情報としてページ番号を示す情報を送信することとしたが、携帯端末2が表示装置1において表示中のページ(直前に送信したページ)のページ番号を基準に、新たに送信すべきページのページ番号を算出できるように「+1」(次ページ)を示す情報又は「−1」(前ページ)を示す情報を送信することとしてもよい。また、以下、「改ページ操作(進む)」及び「改ページ操作(戻る)」を総称して「改ページ操作」という場合がある。
【0030】
[2.2.携帯端末2の構成]
携帯端末2は、制御部21(「コンピュータ」の一例)、操作部22、I/F回路23、電源回路24、バッテリー25、表示制御部26、ディスプレイ27、及び記憶部28を備えている。
【0031】
操作部22は、十字キー、文字や記号を入力するためのキーボード、各種機能を実現する機能キー等により構成されており、ユーザによる操作に応じた操作情報を含む操作信号を制御部21に送信する。I/F回路23は、表示装置1から接続ケーブル3を介して送信された各種コマンドを受信し、制御部21が処理可能な形式に変換して制御部21に送る。また、I/F回路23は、制御部21の制御の下、記憶部28に記憶された書籍データに基づいて生成される表示データを接続ケーブル3が伝送可能な形式に変換して表示装置1に送信する。
【0032】
電源回路24は、バッテリー25に蓄電された電力を携帯端末2内における電力を消費する各構成部(例えば、制御部21、I/F回路23、表示制御部26、ディスプレイ27、記憶部28など)へ供給する。また、電源回路24(「送電手段」の一例)は、接続ケーブル3により携帯端末2と表示装置1とが接続されている際には、接続ケーブル3を介して表示装置1に電力を供給する。ディスプレイ27は、例えば、非メモリ性表示体により構成され、表示制御部26の制御の下、様々な画面を表示する。なお、非メモリ性表示体の一例として、液晶ディスプレイが挙げられる。
【0033】
記憶部28は、例えば、不揮発性メモリ等により構成されており、オペレーティングシステムや、アプリケーションプログラム等の各種プログラム、書籍データ等を記憶する。また、本実施形態の記憶部28は、書籍データ(又は書籍データに基づく表示データ)をディスプレイ27又は表示装置1のディスプレイ17にて表示するための電子書籍用アプリケーションプログラム(電子書籍アプリ)を記憶する。なお、以下では、書籍データに基づく表示データを表示装置1のディスプレイ17にて表示する場合について説明する。また、各種プログラムや書籍データは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークを介して取得されるようにしても良いし、記録媒体に記録されて外付けドライブ装置を介して読み込まれるようにしても良い。
【0034】
制御部21は、演算機能を有するCPU、ROM、作業用のRAM等を備えて構成されており、操作部22からの操作信号に基づいて、当該操作信号に含まれている操作情報に対応する動作を実現すべく上記各構成部を制御するための情報を生成し、当該情報を該当する構成部に出力して当該各構成部の動作を統轄制御する。
【0035】
制御部21は、接続ケーブル3が携帯端末2に接続されたことを検出した場合、または、電子書籍アプリを起動させるための操作を検出した場合に電子書籍アプリを起動させる。電子書籍アプリが起動すると、記憶部28に記憶された電子書籍(書籍データ)の一覧を表示する書籍選択画面がディスプレイ27に表示される。書籍選択画面において、ユーザは操作部22を操作することにより電子書籍を選択することができるようになっている。制御部21は、ユーザによる何れかの電子書籍を選択する操作を検出すると、その電子書籍を最初のページから表示するか、又はユーザが指定したページから表示するかを選択させる開始ページ選択画面をディスプレイ27に表示させ、後者が選択された場合には更にページを指定させるページ指定画面を表示させる。次いで、制御部21(「表示データ送信手段」の一例)はユーザの入力に基づいて、電子書籍(書籍データ)における該当ページ(すなわち、冒頭の1ページ、又はユーザが指定したページ)を表示させるための表示データを生成し、表示装置1に送信する。
【0036】
また、制御部21(「表示データ送信手段」の一例)は、表示装置1からページリクエストコマンドを受信すると、ページリクエストコマンドに含まれるページ情報の示すページ番号に基づいて、書籍データにおける該当ページ(すなわち、表示装置1のディスプレイ17に表示されているページの次ページ又は前ページ)の表示データを生成し、表示装置1に送信する。なお、上述したように、表示装置1からページリクエストコマンドに含まれるページ情報として、「+1」(次ページ)を示す情報又は「−1」(前ページ)を示す情報を受信した場合には、直前に送信したページを基準に次ページ又は前ページの表示データを生成し、送信する。
【0037】
なお、本実施形態において制御部21は、表示データを表示装置1に送信する際に表示データを一度に送信するのではなく、表示装置1が処理可能なように所定画素分ずつ送信するようになっている。
【0038】
[2.3.接続ケーブル3の構成]
接続ケーブル3は、データ(各種コマンド、表示データ等)を伝送するデータ用ケーブル34と電力を伝送する電力用ケーブル35とを有する。接続ケーブル3の両端部にはコネクタ31a、31bが形成されており、それぞれデータ端子32a、32bと、電源端子33a、33bを有する。データ端子32a、32bはデータ用ケーブル34の端部に当たり、電源端子33a、33bは電力用ケーブル35の端部に当たる。また、コネクタ31aは表示装置1に着脱可能な形状をしており、データ端子32aがI/F回路13との間でデータの送受信を行い、電源端子33aが電源回路14に電力を供給するようになっている。同様に、コネクタ31bは携帯端末2に着脱可能な形状をしており、データ端子32bがI/F回路23との間でデータの送受信を行い、電源端子33bが電源回路24から電力を取り込むようになっている。
【0039】
[3.表示装置1の状態遷移]
次に、図3を用いて表示装置1の状態遷移について説明する。図3は表示装置1の状態遷移図の一例である。
【0040】
表示装置1は、接続ケーブル3により携帯端末2と接続され、電源回路14に対して電力が供給されると起動するようになっている。表示装置1は起動すると、携帯端末2から表示データが送信されるまでスリープ状態となる(フェーズP1)。スリープ状態では、上記待機電力が消費されるだけで消費電力はほぼゼロである。次いで、表示装置1は、携帯端末2からの表示データの送信が開始されると、ウェークアップし、データ受信状態に遷移する(フェーズP2)。次いで、表示装置1は、受信した表示データに誤りが無いかチェックした上で表示制御部16内の揮発性メモリに表示データを記憶させ、ディスプレイ17の該当する表示領域の書き換えを行う(「チェック/書き換え状態」(フェーズP3))。表示装置1は、書き換えを完了するとスリープ状態に遷移する(フェーズP4)。また、表示装置1は改ページ操作(進む)又は改ページ操作(戻る)が検出されると、制御部11により改ページ割り込み処理が実行され、データ要求状態に遷移し(フェーズP5)、携帯端末2にページリクエストコマンドが送信される。表示装置1は、データ要求状態においてページリクエストコマンドの送信が完了すると、スリープ状態に遷移し(フェーズP6)、携帯端末2から表示データが送信されるのを待機する。そして、表示装置1は、携帯端末2からの表示データの送信が開始されると、ウェークアップし、データ受信状態に遷移するようになっている(フェーズP2)。
【0041】
[4.電子書籍表示システムSの動作]
【0042】
次に、図4に示すシーケンス図を用いて、電子書籍表示システムSの動作例について説明する。なお、図4のシーケンス図で示す処理は、表示装置1と携帯端末2が接続ケーブル3により接続されることにより開始される。
【0043】
まず、表示装置1の制御部11は、接続ケーブル3を介して携帯端末2と接続されたことを検出すると(電源回路14を介して電力が供給されたことを検出すると)、スリープ状態に移行し、携帯端末2から表示データが送信されるのを待機する(ステップS1A)。
【0044】
一方、携帯端末2の制御部21は、接続ケーブル3を介して表示装置1と接続されたことを検出すると、電子書籍アプリを起動し(ステップS1B)、電子書籍アプリに従って上述した書籍選択画面、開始ページ選択画面等をディスプレイ27に表示させ、表示装置1のディスプレイ17に表示させる電子書籍(書籍データ)及び開始時に表示するページ(開始時ページ)をユーザに選択させる(ステップS2B)。次いで制御部21は、ユーザにより選択された書籍データの開始時ページを、表示装置1のディスプレイ17に表示させるための表示データを生成し(ステップS3B)、表示装置1に送信する(ステップS4B)。このとき、制御部21は表示データを送信する際、まず、表示装置1をスリープ状態から復帰させるためのウェークアップ信号を送信し、表示装置1がウェークアップしてから表示データの送信を開始する。なお、制御部21は、後述するステップS6Bの処理において表示データを送信する場合にも同様にウェークアップ信号を送信する。なお、ここでは、制御部21が表示データを生成して、表示装置1に送信することとしたが、予め書籍データの各ページに対応する表示データを記憶部28に記憶させておき、そのまま表示装置1に送信することとしてもよい。
【0045】
これに対して、表示装置1の制御部11は、携帯端末2からウェークアップ信号を受信すると、スリープ状態から復帰(ウェークアップ)し、続いて表示データを受信する(ステップS2A)。制御部11は、受信した表示データに誤りが無いかをチェックしつつ(ステップS3A)、表示制御部16に送り揮発性メモリに書き込ませる(ステップS4A)。次いで、表示制御部16は揮発性メモリに書き込んだ表示データによりディスプレイ17の表示を切り換える(ステップS5A)。
【0046】
なお、本実施形態においては、ステップS2A(ウェークアップを除く受信処理)からステップS5Aまでの各処理が、所定画素分ずつ繰り返されることにより1ページ分の表示の切り替えが行われる。具体的には、制御部11は所定画素分の表示データを受信すると、データチェックを行う。このとき、制御部11は誤りがあれば同じ部分の所定画素分の表示データの再送要求を携帯端末2に対して行う。制御部11は誤りが無ければ、当該所定画素分のデータを表示制御部16に送り、揮発性メモリに書き込ませ、ディスプレイ17の表示を当該所定画素分だけ切り換えさせる。更に、制御部11は、当該所定画素分のデータを表示制御部16に送ると、表示データの残りの部分について、次の所定画素分の表示データを送信するよう携帯端末2に対して要求し、受信する。本実施形態の電子書籍システムSでは、こうした処理が繰り返され、表示を切り換えるようになっている。これにより、揮発性メモリは所定画素分の記憶容量があればよく、大容量の揮発性メモリを設けなくて済むため、消費電力を抑制することができる。
【0047】
表示装置1の制御部11は、ディスプレイ17の表示の切り換えが完了するとスリープ状態に移行する(ステップS6A)。そして、制御部11は、スリープ状態おいて改ページ操作(進む)又は改ページ操作(戻る)を検出すると、スリープ状態からウェークアップし(ステップS7A)、検出した操作に応じたページ情報を含むページリクエストコマンドを携帯端末2に送信する(ステップS8A)。
【0048】
一方、携帯端末2の制御部21は、ページリクエストコマンドを表示装置1から受信すると、ページリクエストコマンドに含まれるページ情報に基づいて、表示データを生成し(ステップS5B)、表示装置1に送信する(ステップS6B)。
【0049】
以降、表示装置1では、ステップS2AからステップS9Aの処理と同様の処理がステップS10AからステップS14Aの処理のように繰り返される。一方、携帯端末2も同様に、表示装置1からページリクエストコマンドを受信する度に、ステップS5B及びステップS6Bの処理を行う。なお、図4における処理は、例えば、携帯端末2において電子書籍アプリを終了させる操作が検出された場合や、表示装置1又は携帯端末2から接続ケーブル3が取り外された場合などに終了する。
【0050】
[5.変形例]
次に本実施形態の変形例について説明する。
【0051】
[5.1.ページ単位での表示データの取得]
上記実施形態の表示装置1においては、携帯端末2から所定画素分ずつ表示データを受信し、受信した表示データを表示制御部16の揮発性メモリに一旦記憶させた上でディスプレイ17の表示を切り換えることとしたが、例えば、1ページ分の表示データを記憶可能な不揮発性メモリ又は揮発性メモリ(ページ単位で表示データを記憶するメモリを「ページ単位メモリ」という。)を制御部11又は表示制御部16に設け、携帯端末2からは1ページ分の表示データを一度に受信し、ページ単位メモリ(「記憶手段」の一例)に記憶させることとしてもよい。制御部11にページ単位メモリを設ける場合には、表示制御部16は、ページ単位メモリに記憶された表示データから所定画素分のデータを取得し、表示内容を切り換えることとする。
【0052】
また、表示装置1は、ページ単位メモリに複数ページ分の表示データを記憶させることとしてもよい。例えば、携帯端末2と接続された際に、最初に表示すべきページの表示データと、その次に表示すべきページの表示データとの2ページ分の表示データを受信し、両者をページ単位メモリに記憶させることとしてもよい。そして、表示制御部16は、改ページ操作が検出された場合に、ページ単位メモリに記憶されている次に表示すべき表示データに基づいて表示を切り換えることとする。このとき、制御部11は、新たに表示しようとしている表示データの次に表示すべき表示データのページ番号を示すページ情報を含むページリクエストコマンドを携帯端末2に送信し、当該次に表示すべき表示データを受信することとする。このように、ページ単位メモリには、ディスプレイ17に表示中の表示データと、その次に表示すべき表示データの2つを記憶させることとする。この場合、改ページ操作が行われる度に携帯端末2から新たに表示する表示データを受信するのではなく、予め受信して記憶させておいた表示データに基づいて書き換えを行うことにより、改ページ操作が行われてから表示の書き換えが完了するまでの時間を短縮することができる。特にディスプレイ17が表示内容の書き換えに時間を要するメモリ性表示体の場合にはこのような構成とするのが好ましい。
【0053】
なお、ページ単位メモリに3ページ分の表示データを記憶させることとし、2ページ先のページの表示データを記憶させることとしてもよく、この場合、2回連続して改ページ操作が行われた場合であっても、当該記憶させた2ページ先のページの表示データに基づいて、素早く表示を切り換えることができる。また、ページ単位メモリに1ページ前のページの表示データを記憶させることとしてもよく、この場合、改ページ操作(戻る)が検出された場合であっても、当該記憶させた1ページ前のページの表示データに基づいて素早く表示を切り換えることができる。
【0054】
[5.2.ディスプレイ17を非メモリ性表示体とする]
上記実施形態においては、表示装置1のディスプレイ17がメモリ性表示体であるものとして説明したが、メモリ性表示体の代わりに非メモリ性表示体を用いてもよい。非メモリ性表示体として、液晶ディスプレイを用いる場合には、省電力化のためバックライトを使わない反射型液晶パネルのものを採用するのが好ましい。
【0055】
メモリ性表示体と非メモリ性表示体を比較すると、メモリ性表示体の方が表示保持中の電力消費が小さい(或いはゼロ)一方、書き換え速度(改ページ操作を検出してからの応答速度)が遅い。また、非メモリ性表示体を採用する場合には、所定時間毎に表示の更新(リフレッシュ)が必要であるため、少なくとも1ページ分の表示データを保持しておく必要がある。そのため、上記変形例で説明したページ単位メモリを設けることとする。また、非メモリ性表示体ではリフレッシュが必要であるため、スリープ状態であっても表示制御部16はリフレッシュのための動作を行うこととなる。一方、制御部11については待機状態(待機電力のみを消費する状態)とすることにより、消費電力を抑制することができる。
【0056】
ここで、ディスプレイ17が非メモリ性表示体である場合と、メモリ性表示体である場合について、表示装置1内における各時点での各構成部材の動作について説明する。図5は、各構成部材における電力消費量の変移(ディスプレイがメモリ性表示体である場合)の一例を示す図である。図6は、各構成部材における電力消費量の変移(ディスプレイが非メモリ性表示体である場合)の一例を示す図である。なお、図5及び図6において、各構成部材名で識別される図形は各時点における消費電力のおおよその大きさを、その高さで示している。但し、図形の高さは厳密な消費電力を示しているわけではなく、各時点における消費電力の大きさの移り変わりをわかりやすく図示したものである。
【0057】
図5及び図6に示すように、表示装置1と携帯端末2が接続されると、制御部11では少量の待機電力が消費され、ウェークアップしてから表示の切り換えが終了するまで消費電力が増え、表示の切り換えが終了すると消費電力は減少する。また、揮発性メモリ又は上述のページ単位メモリについても、表示データを受信してから表示データのメモリへの書き込み、及び表示の切り換えが行われるまでの間は表示データを記憶(保持)するために電力を消費する。また、電力チャージ部15には適宜電力チャージ(充電)がなされ(但し、電力チャージ部15が満充電状態である場合にはそれ以上充電されない)、表示切り換え時にチャージされた電力が消費される。また、電源回路14及び電源端子33aでは常時、少量の電力が消費され、ウェークアップ信号を受信してから表示切り替えが終了するまでの間、消費電力が増加する。また、I/F回路13及びデータ端子32aでは、常時、少量の電力が消費され、ウェークアップ信号を受信する際、或いは表示データを受信する際に、消費電力が増加する。
【0058】
また、図6に示すようにディスプレイ17が非メモリ性表示体である場合には、表示切り替えの完了後であってもディスプレイ17では駆動電力が消費され、表示制御部16もリフレッシュのため電力を消費する。一方、図5に示すようにディスプレイ17がメモリ性表示体である場合には、表示切り替えの完了後、ディスプレイ17及び表示制御部16での電力を消費しない(或いは極小である)。このように、ディスプレイ17がメモリ性表示体である場合には、利用時において最もその状態に滞在する時間の長いスリープ状態における電力消費がないため、ディスプレイ17が非メモリ性表示体である場合と比較して、消費電力を大幅に抑制することができる。
【0059】
[5.3.その他]
上記実施形態では、接続ケーブル3を用いて、携帯端末2と表示装置1相互間のデータ送信、及び携帯端末2から表示装置1への電力供給を行うこととしたが、無線によりこれらを行うこととしてもよい。
【0060】
また、携帯端末2は、表示装置1のディスプレイ17の規格等に関する情報を取得し、記憶部28に記憶されている書籍データをディスプレイ17で表示するのに最適な表示データ(例えば、表示画像の大きさが最適な表示データ、表示内容のレイアウトが最適な表示データ等)を生成し、送信することとしてもよい。また、書籍データのデータ量が大きい場合には、データ量の小さい画質を落とした表示データを生成し、送信することとしてもよい。
【0061】
更に、ディスプレイ17がメモリ性表示体である場合において、例えば、携帯端末2において電子書籍アプリを終了させる操作が行われた場合や、表示装置1又は携帯端末2から接続ケーブル3が取り外す操作など、所定の操作が行われた場合に、表示装置1の制御部11及び表示制御部16(「消去手段」の一例)が、ディスプレイ17に表示されている表示内容を消去することとしてもよい。この場合、いつまでもディスプレイ17に表示データが表示されたままにならず、他人に表示データを見られてしまうことを防止することができる。
【0062】
更にまた、ユーザが表示装置1のディスプレイ17に表示されている表示データの次に表示すべきページを指定できるようにしてもよい。具体的には、操作部12の一部として、ページ指定ボタンを設け、制御部11は、ページ指定ボタンが押下された場合にはユーザがページ番号を指定できるように現在表示中のページ番号をディスプレイ17に表示するようにする。また、進むボタンには「+(プラス)」を割り当て、戻るボタンには「−(マイナス)」を割り当てることとし、進むボタンが押下された場合には表示中のページ番号を加算し、戻るボタンが押下された場合には減算することとする。このとき、進むボタン又は戻るボタンが長押しされた場合には、10ページずつページ番号を加算又は減算することとする。そして、ページ指定ボタンが再度押下された場合に、制御部11は表示されているページ番号を示すページ情報を携帯端末2に送信することとする。これにより、例えば、ユーザが120ページ前のページを表示させる場合に、ユーザは120回、改ページ操作(戻る)を行わなくとも、直接、該当ページを表示させることができ、ユーザの利便性が向上する。また、電子書籍表示システムSにおいて、ページリクエストコマンドと表示データの送受信を120回行う必要がなくなり、消費電力を抑制することができる。
【0063】
更にまた、ディスプレイ17が非メモリ性表示体の場合には、表示内容を切り換えてからの時間を制御部11が計時することとし、改ページ操作が行われることなく予め定められた時間(例えば5分。ユーザが携帯端末2を介して設定できるようにしてもよい。)が経過した場合には、バックライトを消灯したり、ディスプレイ17をオフにしたりするなどして、電力消費を抑制することとしてもよい。
【0064】
以上説明したように、本実施形態の表示装置1(「表示装置」の一例)は、表示データを送信する携帯端末2(「表示データ送信装置」の一例)に接続され、携帯端末2から受信した表示データを表示するディスプレイ17(「表示手段」の一例)と、ディスプレイ17に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための改ページ操作(「切換操作」の一例)が行われる操作部12(具体的には進むボタン及び戻るボタンで、「切換操作手段」の一例)と、を有する。また、表示装置1の制御部11(「受信手段」の一例)は、携帯端末2から表示データを受信し、制御部11及び表示制御部16(「表示制御手段」の一例)は受信した表示データをディスプレイ17に表示させるための制御を行い、制御部11(「要求手段」の一例)は、操作部12に対する改ページ操作が行われたことに基づいて、携帯端末2に対してページリクエストコマンド(「他の表示データの送信要求」の一例)を送信する。更に、表示装置1の電源回路14(「電力配給手段」の一例)は、携帯端末2から表示装置1が動作するための電力を受け取り、各部に供給する。
【0065】
本実施形態の表示装置1によれば、表示データの送信元である携帯端末2から表示装置1が動作するための電力を受け取り各部に供給することから、自らが大容量のバッテリーを必要としないため、軽くて利便性に優れる。また、改ページ操作が行われる度に、表示データを送信元に要求し取得することから、例えば電子書籍1冊分の大容量の記憶部を必要とせず、携帯端末2の電力負担を軽減することができる。更に、大容量の記憶部を設けなくてよいことから、部品コストを抑制することができる。
【0066】
また、ディスプレイ17をメモリ性表示体とした場合、表示内容の書き換えが完了しスリープ状態に遷移すると、ディスプレイ17及び表示制御部16における電力消費をゼロ(或いは極小)とすることができる。
【符号の説明】
【0067】
S 電子書籍表示システム
1 表示装置
11 制御部
12 操作部
13 I/F回路
14 電源回路
15 電力チャージ部
16 表示制御部
17 ディスプレイ
2 携帯端末
21 制御部
22 操作部
23 I/F回路
24 電源回路
25 バッテリー
26 表示制御部
27 ディスプレイ
28 記憶部
3 接続ケーブル
31a、31b コネクタ
32a、32b データ端子
33a、33b 電源端子
34 データ用ケーブル
35 電力用ケーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示データを送信する表示データ送信装置に接続される表示装置であって、
前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段と、
前記受信した表示データを表示する表示手段と、
前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、
前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、
前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、
前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記表示手段がメモリ性表示体であることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項2に記載の表示装置であって、
前記表示データ送信装置との接続が非接続状態となった場合に、前記メモリ性表示体に表示されている内容を消去する消去手段、
を更に備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載の表示装置であって、
前記表示手段に表示されている表示データの次に表示されるべき表示データを記憶する記憶手段を更に備え、
前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われた場合に、
前記表示制御手段は、前記記憶手段に記憶された次に表示されるべき表示データを前記表示手段に表示させ、
前記受信手段は、前記表示制御手段により新たに表示された表示データの次に表示されるべき表示データを受信し、
前記記憶手段は、前記受信した次に表示されるべき表示データを新たに記憶することを特徴とする表示装置。
【請求項5】
表示データを送信する表示データ送信装置に接続される表示装置であって、前記表示データを表示する表示手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、を備える表示装置に含まれるコンピュータを、
前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段、
前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段、
前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段、
として機能させることを特徴とする表示用プログラム。
【請求項6】
表示データ送信装置から受信した表示データを表示する表示手段と、
前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、
組み合わせられて表示装置をなす表示用モジュールであって、
前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段と、
前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、
前記切換操作手段に対する前記切換操作を検出した場合に、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、
前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、
を備えることを特徴とする表示用モジュール。
【請求項7】
表示データを受信する受信手段と、
前記受信した表示データを表示する表示手段と、
前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、
前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、
前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、
前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、
を備える表示装置に接続される表示データ送信装置であって、
表示データを前記表示装置に送信する表示データ送信手段と、
前記表示装置に電力を送る送電手段と、
を備えることを特徴とする表示データ送信装置。
【請求項8】
表示データを受信する受信手段と、
前記受信した表示データを表示する表示手段と、
前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、
前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、
前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、
前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、
を備える表示装置に接続される表示データ送信装置であって、前記表示装置に電力を送る送電手段を備える表示データ送信装置に含まれるコンピュータを、
表示データを前記表示装置に送信する表示データ送信手段、として機能させることを特徴とする表示データ送信用プログラム。
【請求項9】
表示データを送信する表示データ送信装置と、前記表示データ送信装置に接続される表示装置とを有する表示データ表示システムであって、
前記表示装置は、
前記表示データ送信装置から表示データを受信する受信手段と、
前記受信した表示データを表示する表示手段と、
前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う表示制御手段と、
前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、
前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う要求手段と、
前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する電力配給手段と、
を備え、
前記表示データ送信装置は、
前記表示装置に表示データを送信する送信手段と、
前記表示装置に電力を送る送電手段と、
を備えることを特徴とする表示データ表示システム。
【請求項10】
表示データを送信する表示データ送信装置に接続される表示装置であって、前記表示データを表示する表示手段と、前記表示手段に表示している表示データを他の表示データに切り換えるための切換操作が行われる切換操作手段と、を備える表示装置による表示データ表示方法であって、
前記表示データ送信装置から表示データを受信する工程と、
前記受信した表示データを前記表示手段に表示させるための制御を行う工程と、
前記切換操作手段に対する前記切換操作が行われたことに基づいて、前記表示データ送信装置に対して前記他の表示データの送信要求を行う工程と、
前記表示データ送信装置から前記表示装置が動作するための電力を受け取り、各部に供給する工程と、
を含むことを特徴とする表示データ表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−15756(P2013−15756A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149993(P2011−149993)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】