表示装置及びプログラム
【課題】
煩雑な操作を必要とせず視認者に適した分割画面の表示を行う。
【解決手段】
人の存在を検知する検知手段を備え、前記検知手段によって検知された情報に基づいて画面を分割し、各分割画面の表示方向を異ならせて表示し、前記分割画面の表示状態を決定して分割画面の表示を行う。このことにより、視認者が分割画面の個数、位置表示方向などを指定する必要なく、視認者の視認方向に適した分割画面の表示を行うことができる。
煩雑な操作を必要とせず視認者に適した分割画面の表示を行う。
【解決手段】
人の存在を検知する検知手段を備え、前記検知手段によって検知された情報に基づいて画面を分割し、各分割画面の表示方向を異ならせて表示し、前記分割画面の表示状態を決定して分割画面の表示を行う。このことにより、視認者が分割画面の個数、位置表示方向などを指定する必要なく、視認者の視認方向に適した分割画面の表示を行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知手段から得られる情報によって、画面を分割して表示する表示装置及びそれを制御するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置においては様々な機能が搭載され、同一の表示装置に二つの分割画面を表示させる表示装置が登場している。
【0003】
しかし、通常の表示装置は例え複数人で画面を見ることがあっても、視認者が同一方向から見ることを前提とされているため、各分割画面の表示方向は同一方向に表示される。このような表示装置では、視認者が複数人であって、各視認者が異なった方向から画面を見たときに、表示方向と異なった方向から分割画面を見ることとなり、視認者は表示内容を理解することが困難となる。
【0004】
このような問題を解消するため、特許文献1および特許文献2には表示部を第一の画面と第二の画面に分割し、第二の画面の表示方向を第一の画面と反転させる発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−197507号公報
【特許文献2】特開2006−267647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1および特許文献2に係る発明では、画面の分割反転表示を視認者の操作によって行う必要があり、操作が煩雑となるという問題点がある。
【0007】
よって、上記問題に鑑み、本発明は表示装置に備えられた検知手段によって検知された情報に基づき、画面の分割画面表示を自動的に行うようにした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、人の存在を検知する検知手段を備え、前記検知手段によって検知された情報に基づいて画面を分割し、各分割画面の表示方向を異ならせて表示し、前記分割画面の表示状態を決定することを特徴とする表示装置を提供する。
【0009】
このようにすることで、視認者に適した分割画面の表示を自動的にすることが可能となり、視認者による煩雑な操作が必要なくなる。ここで、分割画面とは、同一の表示部に表示され、互いに区別される複数の異なる画面表示であり、その個数は問わない。また、各分割画面に表示される内容は同一でもよく、また異なる内容の表示であってもよく、テレビ画像のような動画であってもよく、また操作によって入力等ができるアプリケーションソフトの表示であってもよい。
【0010】
また検知手段とは圧電変換素子、光電変換素子、熱電素子、加速度センサ、音検知センサなど物理的変化量を検知して電気信号に変換するすべての素子を含むものとする。
【0011】
圧電変換素子を用いた場合は、人が手で押したときの圧力等を検知すれば良く、また光電変換素子を用いた場合は、影、照射した光の反射光、レーザなどの光量を検知すれば良い。また熱電素子を用いた場合は人の体温を検知し、加速度センサを用いた場合は、装置の揺れなどを検知し、また音検知センサを用いた場合は、超音波、人の声、手を叩く音などを検知して画面分割を行うようにすれば良い。
【0012】
また、表示装置はCRT(ブラウン管)方式のものでも、液晶表示装置、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイのような薄型フラットパネルディスプレイであっても良い。
【0013】
また、前記検知手段は光検知手段であり、特に情報量が多く得られることから撮像素子であることが好ましい。光検知手段とは赤外、紫外、可視光などを検知して電気信号に変換する光電変換素子を用いるもの全般を意味するが、具体的には赤外線等を対象物に照射し、その反射光を測定するものや、撮像素子、または光電変換素子を画素ごとまたはそれに準ずる程度に形成したタッチパネルである。これらの素子を用いることによって、視認者は煩雑な操作を必要とせず、また表示装置に触れることなく、視認者に好適な分割画面表示を行うことが可能となる。またこれらの素子は一般的に流通していることから、低価格で本発明を構成することができる。
【0014】
撮像素子を用いた際には、前記撮像素子によって顔認識を行い、認識された人の位置、顔の向きに対応して前記分割画面の表示状態を決定する。分割画面の表示状態の決定とは、画面をいくつに分割するか分割個数を決定し、分割された各分割画面の表示位置、大きさ、表示部における表示範囲、表示方向などを決定することをいう。
【0015】
このように顔認識をすることで、人が向いている方向に分割画面の表示方向を決定することができ、より適した分割画面表示が可能である。
【0016】
また、前記表示状態は、認識された人の位置に対応した前記表示装置の辺に対して前記分割画面が表示されることとした。ここで表示装置の辺とは、四角形の表示装置であれば四辺を意味する。このような表示状態は、ユーザが通常使い慣れている表示状態であり、ユーザビリティを向上させることができる。
【0017】
また、上記の表示装置を備えたことを特徴とする携帯機器及び机を提供する。
【0018】
また、人の存在を検知する検知手段からの検知信号に応じて、画面を分割し、各分割画面の表示方向を異ならせて表示する分割画面表示状態を情報処理装置に決定させ、前記決定された分割画面表示状態で表示装置に表示させるように前記情報処理装置を制御するプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、視認者は煩雑な操作を必要とせず、好適な分割画面表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る携帯電話の外観図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る発明の応用例である机の外観図である。
【図3】本発明の第一の実施形態に係る携帯電話の内部構成を表すブロック図である。
【図4】本発明の第一の実施形態に係る分割画面表示の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第一の実施形態に係る顔認識の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第一の実施形態に係る分割画面の表示状態を示す図である。
【図7】本発明の第一の実施形態に係る対面して視認者がいる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図8】本発明の第一の実施形態に係る顔特徴部の検出を用いた分割画面の表示方向の決定方法を示す図である。
【図9】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合に、各分割画面で異なる表示をさせた場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図10】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図11】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図12】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図13】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図14】本発明の第一の実施形態において分割画面を三つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図15】本発明の第一の実施形態において分割画面を四つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図16】本発明の第一の実施形態において分割画面を五つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図17】本発明の第一の実施形態において分割画面を五つ表示させる場合の分割画面の表示状態を決定する方法の一例を示す図である
【図18】本発明の第二の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図19】本発明の第二の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図20】本発明の第二の実施形態において分割画面を五つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図21】本発明の第二の実施形態に係る分割画面の操作方法を示す図である。
【図22】本発明の第三の実施形態に係る表示装置の断面図である。
【図23】本発明の第三の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図24】本発明の第四の実施形態に係る分割画面表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第一の実施形態>
本実施形態では、図1に示すような携帯電話等の表示装置を有する携帯機器について、検知手段として撮像素子を用い、顔認識を行って分割画面を表示する表示装置について説明する。
【0022】
図1は本実施形態における表示装置を有する携帯電話の外観図であり、画像等を表示する表示部200と画像を撮像する撮像素子400と操作者の操作によって選択、入力を行う操作部300を備えている。
【0023】
本実施形態では撮像素子400を用いた携帯電話100について説明するが、本発明は図2に示すような撮像素子400と表示部200を備えた机などについても応用することが可能である。
【0024】
次に図3を用いて携帯電話100の内部構成を説明する。図3は本実施形態の携帯電話100の内部構成を表すブロック図であり、画像を撮像する撮像素子400と、撮像された画像から顔を検知する顔検知部500と、放送信号を受信する放送信号受信部800と、受信された放送信号を処理する映像表示処理部900と、操作部300と、顔検知部500からの情報と映像表示処理部900からの信号と操作部300からの入力を処理し、表示する映像と分割画面を表示する表示状態を決定する情報処理装置600と、情報処理装置600から情報を受け取り、表示部200に信号を送るドライバ700と、映像を表示する表示部200から構成される。
【0025】
ここで分割画面とは、同一の表示部200に表示される複数の異なる画面表示であって、互いに他の画面と区別される画面であり、その個数は問わない。また、各分割画面に表示される内容は同一でもよく、また異なる表示であってもよく、テレビ画像のような動画であってもよく、また操作によって入力等ができるアプリケーションソフトの表示であってもよい。
【0026】
また、分割画面の表示状態とは、画面をいくつに分割するか分割個数を決定し、分割された各分割画面の表示位置、大きさ、表示部200における表示範囲、表示方向などを決定して表示することをいう。
【0027】
次に図4において放送信号を受信してテレビ画像を分割画面表示させる手順について説明する。最初にステップ101(以下S101のように表記する)において放送信号の受信を開始し、テレビ画像の1画面表示を行う(S102)。
【0028】
次に視認者の操作により撮像素子400が起動され携帯電話100の周囲の撮影を開始し(S103)、得られた画像情報から画像処理を行い、人間の顔を抽出する(S104)。そして抽出された顔の数を判断し(S105)抽出された顔の数が二つ以上であると判断されたときは、抽出された顔の数N個(Nは自然数)に分割画面を表示する設定を行う(S107)。また、S105において顔が一つしか抽出されないときは1画面表示のままテレビ画像の表示を行い(S106)、操作を終了する(S112)。
【0029】
また、S107において分割画面の表示数をNと設定した後に、抽出された顔ごとの座標を検出し(S108)、得られた座標情報から分割画面の表示状態を決定する(S109)。そして表示状態決定後に撮像素子400を終了させ(S110)、S109において決定された表示状態に基づきテレビ画像のN画面表示を行って(S111)、操作を終了する(S112)。
【0030】
以上では画面にテレビ画像が表示される例を説明したが、表示される内容はどんなものでもよく、写真、ゲーム画像、アプリケーションソフトの表示画像のようなものであってもよい。
【0031】
ここで表示画像がアプリケーションソフトの表示画像のようなものであり、視認者の操作によって数値の入力等できるときは、視認者は操作部300等の操作によって入力する分割画面を選択し、選択された分割画面にのみ入力が行えるような構成となっていてもよい。
【0032】
(顔認識)
次に顔認識について図5を用いて詳細に説明する。撮像素子400より得られた画像情報が入力されると(S201)、色度、輝度より予め設定された値と比較を行って、人間の肌の色等を認識し顔を検出する(S202)。このとき輝度によって顔を認識するときは、得られた画像情報を二値化し、予め設定された値と比較を行って肌色か否かを判断する。
【0033】
そして、顔があることが検出されると、次に眉、目、口などの顔部位の特徴点の抽出を行い(S203)、予め設けられている顔のパターンと整合を行い、人間の顔であると認識する(S204)。
【0034】
次に得られた特徴点より顔が存在する座標の決定を行う(S205)。ここで顔がある座標を決定する方法としては、得られた輪郭の情報より、最も横幅が大きい線と、最も縦幅が大きい線との交点を顔の中心として顔の座標とすることができ、また目などの特徴点から両目の間の中心を顔の座標と決定することもできる。
【0035】
そして最後に得られた画像情報、座標情報に基づき、分割画面の表示個数、表示位置、表示方向等の分割画面の表示状態を決定して(S206)、処理を終了する(S207)。
【0036】
次に、図6を用いて顔の特徴点から表示方向を決定する方法を説明する。図6のように目、口の特徴点が検出されたとき、目と目の間隔eと、目と目の中心から口までの距離fとの関係およびその各点の座標またはベクトル解析をすることによって、顔の向きを決定することができる。
【0037】
このようにすることで当該顔の向きにあわせて分割画面を表示させることができ、顔の中心点等を中心として分割画面を表示させ、視認者の顔の方向に適した分割画面の表示方向を決定することができる。
【0038】
以上、顔認識のアルゴリズムおよび分割画面の表示状態の決定方法を説明したが、これらの方法は上述した方法に限られるものでなく、他の公知の顔認識アルゴリズムを用いることによって実現することもできる。
【0039】
また、本発明においては撮像素子400に用いられるレンズを魚眼レンズとしても良い。このとき取得される画像情報には歪みが生じるため、魚眼レンズから得られた画像情報を平面画像に補正・変換し、座標の変換も必要となる。これは公知の技術を用いることで達成することができる。
【0040】
また、円筒内の全方位ミラーに周囲の風景を反射させ、上向きに取り付けられた撮像素子によってその映像を撮影する全方位センサを用いてもよい。これにより周囲360°の撮影が可能となり、画像処理をすることによって視認者の存在する方位角を検出することができる。
【0041】
以上のようにして魚眼レンズや広角レンズ、または全方位センサやパノラマ合成技術など広範囲の撮像を可能とする手段を用い、画像処理、座標変換等を行うことによって、より広い範囲の人の位置や顔の方向を認識することができるようになり、表示装置が水平に置かれた場合であっても、より好適に本発明の目的を達成することができる。
【0042】
(表示状態の決定)
図6に示したように、認識された顔の各特徴部から顔の向きを判断し、その顔の向きに合わせて分割画面の表示方向を決定し、また認識された顔の座標を中心として分割画面を表示させることもできるが、ここでは他の表示状態の決定方法を説明する。
【0043】
図7を用いて他の分割画面の表示状態の決定の仕方を説明する。図7のように表示部200の下辺204をx軸とし、左辺201をy軸とし、表示部200の左下、つまりx軸とy軸の交点を(x,y)=(0,0)とする。視認者1001と視認者1002の位置関係から、認識された顔の座標がA点とB点であったとき、B点に認識されたの顔の向きを示す目と目の中点から口を結んだ線を延長し、延長した線と最初に交差する表示部200の辺、ここでは左辺201に沿って左辺201を下側として分割画面が表示される。
【0044】
また同じようにA点に対する分割画面の表示状態は右辺203を下向きとして表示され、図8のように第一の分割画面1101と第二の分割画面1102が表示される。分割画面1101、1102は共に16:9の縦横比で表示されるものとするが、縦横比はこれに限られない。
【0045】
ここで、上記したように左辺201に沿って左辺201を下側として分割画面が表示されることを、左辺に対して分割画面が表示されるという。
【0046】
また複数のチューナーを有する表示装置である場合は、図9のように異なるチャンネルのテレビ画像を各分割画面に表示させるようにしても良い。ここでチャンネルの設定などは操作部300等を視認者が操作することによって分割画面を指定し、指定された分割画面のチャンネルを変更するようにできる構成とすることが好ましい。
【0047】
このようにすることで視認者は煩雑な操作を必要とせず、分割画面の個数の指定、分割画面の表示方向、分割画面の表示位置など、自動的に視認者が視認しやすい分割画面の表示をすることができる。
【0048】
(二画面表示)
図8においては視認者1001、1002が対面しているときの分割画面1101、1102の表示状態を示したが、図10においては二人が対面していない場合の分割画面1101、1102の表示状態を説明する。
【0049】
図10(a)において表示装置の右辺203と下辺204に視認者1001と視認者1002がいる場合、第一の分割画面1101は表示部200の右半分を用いて、右辺203が分割画面1101の下側となるように表示される。
【0050】
また第二の分割画面1102は表示部200からはみ出さないように、下辺204側に対して第一の分割画面1101よりも小さく表示される。
【0051】
このとき図10(b)に示すように、第二の分割画面1102の表示位置は、表示部200において上辺202と下辺204の間のどの位置に表示されてもよく、表示方向は視認者1002がいる辺、図では下辺204が分割画面1102の下側となるように表示される。
【0052】
また図10においては第一の分割画面と第二の分割画面の大きさが異なっていたが、図11に示すように、第一の分割画面1101と第二の分割画面1102が表示部200に収まるように同じ大きさで表示させても良い。このときの分割画面の縦横比は16:9でも良いがそれに限られるものではない。
【0053】
以上説明したように画面全体が表示部200に収まるように分割画面を表示させることから、スクロールをしなくても画面全体の確認ができ、表示内容の全体の把握がしやすくなる。
【0054】
また、図10、図11においては第一の分割画面1101と第二の分割画面1102が表示部200に共に収まるように分割画面を縮小して表示させたが、図12に示すように第二の分割画面1102は縮小されず、表示部200からはみ出す大きさで表示されるようにしても良い。また分割画面1102だけでなく分割画面1101も表示部200からはみ出すように表示させても良い。
【0055】
このようにすれば分割画面の画像が縮小されず大きい表示で見られるので、表示される文字等が視認しやすくなる。
【0056】
なお、図13に示すように表示部200の下辺204に視認者1002と視認者1003が二人いる場合も考えられる。このとき認識される顔の数は三つであるが、認識される視認者1002と視認者1003の顔の向きが同じときは、視認者1002と視認者1003は共に分割画面1102を視認すればよいことから、新たな分割画面は表示せず、二つの分割画面のみを表示させたままとしても良い。
【0057】
(三画面表示)
次に図14を用いて分割画面を三つ表示させるときの分割画面表示状態について説明する。図14(a)は表示部200の上辺202、右辺203、下辺204に視認者が各一人ずついる場合であり、図14(b)は表示部200の左辺201、右辺203、下辺204に視認者が各一人ずついるとき、各辺に対して対応する分割画面が表示されている状態を示している。
【0058】
このとき、各分割画面の大きさは等しく表示されるが、分割画面の大きさはこれに限られるものではなく、各分割画面が異なる大きさで表示されてもよく、また分割画面の縦横比も一つに限られない。
【0059】
(四画面表示)
次に図15を用いて分割画面を四つ表示させるときの分割画面表示状態について説明する。図15は表示部200の各辺に一人ずつ視認者がいるときの分割画面の表示状態を示しているものであり、各辺に一つずつ大きさの等しい分割画面が表示されている。この場合においても各分割画面の大きさは等しく表示されるが、分割画面の大きさはこれに限られるものではなく、各分割画面が異なる大きさで表示されてもよく、また分割画面の縦横比も一つに限られない。
【0060】
(五画面表示)
次に図16を用いて分割画面を五つ表示させるときの分割画面表示状態について説明する。図16(a)は表示部200の左辺201に二人、上辺202、右辺203、下辺204に一人ずつ視認者がいるときの分割画面の表示状態を示しているものである。
【0061】
このとき分割画面の表示は、表示部200の上辺202に対して分割画面1103、右辺203に対して分割画面1101、下辺204に対して分割画面1102が各一つずつ表示され、左辺201に対して分割画面1104と分割画面1105が二つ表示されている。
【0062】
このとき表示されている分割画面の大きさは上辺202、右辺203、下辺204に対して表示されている分割画面の大きさは等しいが、左辺201に対して表示されている分割画面は他辺に表示されている分割画面よりも小さく、共に等しい大きさとなっている。
【0063】
このように、視認者が四人を超えると、表示部200の有する辺の数より視認者の数が多くなるため、分割画面の表示状態が各辺によって異なってくることもある。上述した分割画面の表示状態では、分割画面の大きさが異なっていたが、当然同じ大きさとなるように各分割画面の大きさを変更することは可能であり、またそのときには各分割画面が重ならないように表示することはもちろん、各分割画面が重なって表示されるような表示状態となってもよい。重なって表示されるときは、上に表示されている分割画面が透けて、下に表示されている分割画面の表示内容が確認できるようになっていても良い。
【0064】
次に図16(b)を用いて分割画面を五つ表示させるときの他の分割画面表示状態を説明する。図16(b)は表示部200の下辺204に二人、左辺201、上辺202、右辺203に一人ずつ視認者がいるときの分割画面の表示状態を示しているものである。
【0065】
このときの分割画面の表示状態として、分割画面の数N個に対応する正N角形の中心を表示部200の中心に置き、中心から各頂点を結ぶ線に垂直となるように各分割画面を表示するようにしたものである。
【0066】
図17を用いてさらに詳細に説明すると、表示部200の下辺204をx軸として右方向を正とし、表示部200の左辺201をy軸として上方向を正とする。このとき表示部200の左下の点を(x,y)=(0,0)とし、右上を(x,y)=(m,n)とすると、表示部200の中心P0は(x,y)=(m/2,n/2)であり、この点に正N角形、本実施形態では正五角形の中心を置く。
【0067】
次に正五角形の中心P0と各頂点P1、P2、P3、P4、P5を結ぶ線の長さをLとする。そして正五角形の中心方向を上向きとし、正五角形の中心P0と各頂点P1、P2、P3、P4、P5を結ぶ線に垂直となるように各分割画面の表示を行う。このようにすることで、複雑な計算、解析を行うことを必要とせず、視認者の人数に適した分割画面の表示を行うことができる。また、図6において説明したように顔の特徴点を抽出して、分割画面の表示状態を決定するものであっても良いことは当然である。
【0068】
<第二の実施形態>
次に本願発明の第二の実施形態について図18から図21を用いて説明する。本実施形態は第一の実施形態と比して撮像素子を有さず、表示部がタッチパネルとなっている点で異なる。ここでタッチパネルは、抵抗膜方式、赤外線方式、静電容量方式などのいかなる方式であっても良い。
【0069】
図18は本実施形態における分割画面の表示状態を示した図である。本実施形態では表示部200がタッチパネルとなっており、視認者1002が表示部200に触れたポイントPから表示部200の各辺201、202、203、204までの直線距離を計算し、一番近い辺、図18では左辺201に対して分割画面1102が表示される。
【0070】
このとき分割画面1102は図18のように分割画面1101と同じ大きさで表示されてもよいが、図19のように視認者1002が表示部200に触れた点を中心として、予め定められたある一定の大きさで分割画面1102を表示させても良い。
【0071】
また図20(a)に示すように視認者が五人いるとき、視認者1004が分割画面1104aをタッチすると、図20(b)のように分割画面1104bとは異なる分割画面1105が新しく表示されるように構成してもよい。このときの分割画面1105の表示方向は視認者1004がタッチした分割画面1104aに準じた方向となり、表示位置も準じることとなる。
【0072】
さらに図21に示すように、表示された分割画面を指もしくはタッチペンなどを用いて2点でタッチし、それを図のように円を描くように回転させることによって分割画面の表示方向を変えるようにできても良く、さらに分割画面の各頂点のいずれかをタッチし、ドラッグすることによって分割画面の大きさを変更できるようにしても良い。また、分割画面の頂点以外の部分をタッチし、ドラッグをした場合は分割画面を移動させることができる。
【0073】
このように分割画面の移動、回転を行えるようにすることで、自動表示された分割画面の視認者に対するずれを修正することが可能であり、また表示サイズの大きさが変更可能であることから、ユーザビリティを向上させることができる。
【0074】
このような分割画面の回転、拡大、縮小操作は公知の操作方法であればどんなものでもよく、さらにいえば表示部がタッチパネルとなっていない場合であっても、公知のポインティングデバイスであるマウス、方向キーなどの操作部からの操作によって行うことができるような構成としても良い。
【0075】
以上説明したように表示部200がタッチパネルであった場合、表示部200を視認者がタッチすることによって分割画面が表示されるため、視認者が意識した場所に確実に分割画面を表示させることができ、視認者にとって操作性の良い表示装置を構成することができる。
【0076】
なお、表示部200がタッチパネルでない場合であっても、表示装置の各辺にタッチセンサを設け、そのタッチセンサに視認者が触れることで、その辺に対して分割画面を表示するような構成であってもよい。
【0077】
<第三の実施形態>
次に本願発明の第三の実施形態について図22および図23を用いて説明する。本実施形態は第一の実施形態と比して撮像素子を有さず、表示部が光センサを有するタッチパネルとなっている点で異なる。
【0078】
図22は本実施形態の表示部200の断面図である。図に示すように本実施形態の表示部200は、特定方向に偏光された成分のみを通過させる偏光板1202a、1202bと、液晶組成物の配向を決定する配向膜1204a、1204bと、偏光板と配向膜に挟まれる液晶層1205と、カラーフィルター1206と、偏光板1202a上に配置されるフォトダイオード(光センサ)1203と、背面に配置されるバックライト1201から構成される。
【0079】
次に本実施形態の光センサタッチパネルにおいて視認者等がタッチした位置を検出する方法について説明する。バックライト1201より光が出射されるとフォトダイオード1203は指またはタッチペンなどにより反射された光を検知する。このように指等の反射像を検知することで視認者等がタッチした位置を検出することができる。
【0080】
光センサタッチパネルを用いた場合、光量の変化を検知することができるため、図23に示すように視認者1002の影1002aを検知することができる。このとき、光量の減少によって影1002aを検知すると、影1002aが横切っている辺である左辺201に対して分割画面1102を図のように表示させる構成とすることができる。
【0081】
上記の説明は視認者の影を検知するものであったが、当然視認者の手をかざす、指で表示部200をタッチするなどでもよく、また本実施形態では光の変化量を検知することができることから、光量の減少のみではなく、ペンライトのようなものを用いて光量の増加について検知するような構成としても良い。
【0082】
このような構成にすることによって、表示装置上に撮像素子のようなセンサを取り付ける必要がないためデザイン性に優れた表示装置を製作することが可能であり、また表示部に視認者が触れる必要なく画面分割が可能であるので、図2で説明したような机に応用したとき、表示装置の上に強化ガラス等を設置することができ、机としての利便性を向上させることができる。
【0083】
<第四の実施形態>
次に本願発明の第四の実施形態について図24を用いて説明する。本実施形態は第一の実施形態と比して撮像素子を有さず、音検知センサを有する点で異なる。
【0084】
図24は本実施形態の表示部200において分割画面を表示させたものの例であるが、本実施形態では音検知センサを三つ備え、音検知センサ1301aと音検知センサ1301bと音検知センサ1301cとの間で音源Pからの音の到達時間差および到達順序から音源Pの方向を求めるものである。
【0085】
つまり、音速は一定であるところ音源Pと音検知センサ1301aまでの距離L1と音検知センサ1301bまでの距離L2と音検知センサ1301cまでの距離L3の距離が異なるので、音検知センサ1301aと音検知センサ1301bと音検知センサ1301cに音が到達する順序および時間差から音源Pの方向が求められ、音源Pの方向から一番近い辺、図では左辺201に対して分割画面1102を表示させる。
【0086】
上述したように音検知センサを三つ設けることによって音源の方向を検知することができるが、本発明はこれに限定されることなく、例えば公知の音源の方向を決定できる音検知センサを用いることもでき、また音検知センサが一つであった場合には、図17で説明したように音を検知するたびに正N角形状に分割画面を表示させるようにしてもよい。
【0087】
上述したように音検知センサを用いた場合、撮像素子等を用いる場合に比して安価で装置の製作ができ、また画像処理等の複雑な処理を必要とせず分割画面の表示を行うことができる。
【0088】
以上、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。またこれら複数の実施形態のうち、一部の構成を組み合わせた場合であっても本発明に含まれることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は画面分割を行う表示部を有する表示装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0090】
100 携帯電話、200 表示部、300 操作部、400 撮像素子、500 顔検知部、600 情報処理装置、700 ドライバ、800 放送信号受信部、900 映像表示処理部、1001、1002、1003、1004、1005 視認者、1101、1102、1103、1104、1105 分割画面、1301a、1301b、1301c 音検知センサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、検知手段から得られる情報によって、画面を分割して表示する表示装置及びそれを制御するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、表示装置においては様々な機能が搭載され、同一の表示装置に二つの分割画面を表示させる表示装置が登場している。
【0003】
しかし、通常の表示装置は例え複数人で画面を見ることがあっても、視認者が同一方向から見ることを前提とされているため、各分割画面の表示方向は同一方向に表示される。このような表示装置では、視認者が複数人であって、各視認者が異なった方向から画面を見たときに、表示方向と異なった方向から分割画面を見ることとなり、視認者は表示内容を理解することが困難となる。
【0004】
このような問題を解消するため、特許文献1および特許文献2には表示部を第一の画面と第二の画面に分割し、第二の画面の表示方向を第一の画面と反転させる発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−197507号公報
【特許文献2】特開2006−267647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1および特許文献2に係る発明では、画面の分割反転表示を視認者の操作によって行う必要があり、操作が煩雑となるという問題点がある。
【0007】
よって、上記問題に鑑み、本発明は表示装置に備えられた検知手段によって検知された情報に基づき、画面の分割画面表示を自動的に行うようにした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、人の存在を検知する検知手段を備え、前記検知手段によって検知された情報に基づいて画面を分割し、各分割画面の表示方向を異ならせて表示し、前記分割画面の表示状態を決定することを特徴とする表示装置を提供する。
【0009】
このようにすることで、視認者に適した分割画面の表示を自動的にすることが可能となり、視認者による煩雑な操作が必要なくなる。ここで、分割画面とは、同一の表示部に表示され、互いに区別される複数の異なる画面表示であり、その個数は問わない。また、各分割画面に表示される内容は同一でもよく、また異なる内容の表示であってもよく、テレビ画像のような動画であってもよく、また操作によって入力等ができるアプリケーションソフトの表示であってもよい。
【0010】
また検知手段とは圧電変換素子、光電変換素子、熱電素子、加速度センサ、音検知センサなど物理的変化量を検知して電気信号に変換するすべての素子を含むものとする。
【0011】
圧電変換素子を用いた場合は、人が手で押したときの圧力等を検知すれば良く、また光電変換素子を用いた場合は、影、照射した光の反射光、レーザなどの光量を検知すれば良い。また熱電素子を用いた場合は人の体温を検知し、加速度センサを用いた場合は、装置の揺れなどを検知し、また音検知センサを用いた場合は、超音波、人の声、手を叩く音などを検知して画面分割を行うようにすれば良い。
【0012】
また、表示装置はCRT(ブラウン管)方式のものでも、液晶表示装置、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイのような薄型フラットパネルディスプレイであっても良い。
【0013】
また、前記検知手段は光検知手段であり、特に情報量が多く得られることから撮像素子であることが好ましい。光検知手段とは赤外、紫外、可視光などを検知して電気信号に変換する光電変換素子を用いるもの全般を意味するが、具体的には赤外線等を対象物に照射し、その反射光を測定するものや、撮像素子、または光電変換素子を画素ごとまたはそれに準ずる程度に形成したタッチパネルである。これらの素子を用いることによって、視認者は煩雑な操作を必要とせず、また表示装置に触れることなく、視認者に好適な分割画面表示を行うことが可能となる。またこれらの素子は一般的に流通していることから、低価格で本発明を構成することができる。
【0014】
撮像素子を用いた際には、前記撮像素子によって顔認識を行い、認識された人の位置、顔の向きに対応して前記分割画面の表示状態を決定する。分割画面の表示状態の決定とは、画面をいくつに分割するか分割個数を決定し、分割された各分割画面の表示位置、大きさ、表示部における表示範囲、表示方向などを決定することをいう。
【0015】
このように顔認識をすることで、人が向いている方向に分割画面の表示方向を決定することができ、より適した分割画面表示が可能である。
【0016】
また、前記表示状態は、認識された人の位置に対応した前記表示装置の辺に対して前記分割画面が表示されることとした。ここで表示装置の辺とは、四角形の表示装置であれば四辺を意味する。このような表示状態は、ユーザが通常使い慣れている表示状態であり、ユーザビリティを向上させることができる。
【0017】
また、上記の表示装置を備えたことを特徴とする携帯機器及び机を提供する。
【0018】
また、人の存在を検知する検知手段からの検知信号に応じて、画面を分割し、各分割画面の表示方向を異ならせて表示する分割画面表示状態を情報処理装置に決定させ、前記決定された分割画面表示状態で表示装置に表示させるように前記情報処理装置を制御するプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、視認者は煩雑な操作を必要とせず、好適な分割画面表示を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る携帯電話の外観図である。
【図2】本発明の第一の実施形態に係る発明の応用例である机の外観図である。
【図3】本発明の第一の実施形態に係る携帯電話の内部構成を表すブロック図である。
【図4】本発明の第一の実施形態に係る分割画面表示の手順を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第一の実施形態に係る顔認識の手順を示すフローチャートである。
【図6】本発明の第一の実施形態に係る分割画面の表示状態を示す図である。
【図7】本発明の第一の実施形態に係る対面して視認者がいる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図8】本発明の第一の実施形態に係る顔特徴部の検出を用いた分割画面の表示方向の決定方法を示す図である。
【図9】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合に、各分割画面で異なる表示をさせた場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図10】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図11】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図12】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図13】本発明の第一の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図14】本発明の第一の実施形態において分割画面を三つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図15】本発明の第一の実施形態において分割画面を四つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図16】本発明の第一の実施形態において分割画面を五つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図17】本発明の第一の実施形態において分割画面を五つ表示させる場合の分割画面の表示状態を決定する方法の一例を示す図である
【図18】本発明の第二の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図19】本発明の第二の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図20】本発明の第二の実施形態において分割画面を五つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図21】本発明の第二の実施形態に係る分割画面の操作方法を示す図である。
【図22】本発明の第三の実施形態に係る表示装置の断面図である。
【図23】本発明の第三の実施形態において分割画面を二つ表示させる場合の分割画面表示の一例を示す図である。
【図24】本発明の第四の実施形態に係る分割画面表示の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
<第一の実施形態>
本実施形態では、図1に示すような携帯電話等の表示装置を有する携帯機器について、検知手段として撮像素子を用い、顔認識を行って分割画面を表示する表示装置について説明する。
【0022】
図1は本実施形態における表示装置を有する携帯電話の外観図であり、画像等を表示する表示部200と画像を撮像する撮像素子400と操作者の操作によって選択、入力を行う操作部300を備えている。
【0023】
本実施形態では撮像素子400を用いた携帯電話100について説明するが、本発明は図2に示すような撮像素子400と表示部200を備えた机などについても応用することが可能である。
【0024】
次に図3を用いて携帯電話100の内部構成を説明する。図3は本実施形態の携帯電話100の内部構成を表すブロック図であり、画像を撮像する撮像素子400と、撮像された画像から顔を検知する顔検知部500と、放送信号を受信する放送信号受信部800と、受信された放送信号を処理する映像表示処理部900と、操作部300と、顔検知部500からの情報と映像表示処理部900からの信号と操作部300からの入力を処理し、表示する映像と分割画面を表示する表示状態を決定する情報処理装置600と、情報処理装置600から情報を受け取り、表示部200に信号を送るドライバ700と、映像を表示する表示部200から構成される。
【0025】
ここで分割画面とは、同一の表示部200に表示される複数の異なる画面表示であって、互いに他の画面と区別される画面であり、その個数は問わない。また、各分割画面に表示される内容は同一でもよく、また異なる表示であってもよく、テレビ画像のような動画であってもよく、また操作によって入力等ができるアプリケーションソフトの表示であってもよい。
【0026】
また、分割画面の表示状態とは、画面をいくつに分割するか分割個数を決定し、分割された各分割画面の表示位置、大きさ、表示部200における表示範囲、表示方向などを決定して表示することをいう。
【0027】
次に図4において放送信号を受信してテレビ画像を分割画面表示させる手順について説明する。最初にステップ101(以下S101のように表記する)において放送信号の受信を開始し、テレビ画像の1画面表示を行う(S102)。
【0028】
次に視認者の操作により撮像素子400が起動され携帯電話100の周囲の撮影を開始し(S103)、得られた画像情報から画像処理を行い、人間の顔を抽出する(S104)。そして抽出された顔の数を判断し(S105)抽出された顔の数が二つ以上であると判断されたときは、抽出された顔の数N個(Nは自然数)に分割画面を表示する設定を行う(S107)。また、S105において顔が一つしか抽出されないときは1画面表示のままテレビ画像の表示を行い(S106)、操作を終了する(S112)。
【0029】
また、S107において分割画面の表示数をNと設定した後に、抽出された顔ごとの座標を検出し(S108)、得られた座標情報から分割画面の表示状態を決定する(S109)。そして表示状態決定後に撮像素子400を終了させ(S110)、S109において決定された表示状態に基づきテレビ画像のN画面表示を行って(S111)、操作を終了する(S112)。
【0030】
以上では画面にテレビ画像が表示される例を説明したが、表示される内容はどんなものでもよく、写真、ゲーム画像、アプリケーションソフトの表示画像のようなものであってもよい。
【0031】
ここで表示画像がアプリケーションソフトの表示画像のようなものであり、視認者の操作によって数値の入力等できるときは、視認者は操作部300等の操作によって入力する分割画面を選択し、選択された分割画面にのみ入力が行えるような構成となっていてもよい。
【0032】
(顔認識)
次に顔認識について図5を用いて詳細に説明する。撮像素子400より得られた画像情報が入力されると(S201)、色度、輝度より予め設定された値と比較を行って、人間の肌の色等を認識し顔を検出する(S202)。このとき輝度によって顔を認識するときは、得られた画像情報を二値化し、予め設定された値と比較を行って肌色か否かを判断する。
【0033】
そして、顔があることが検出されると、次に眉、目、口などの顔部位の特徴点の抽出を行い(S203)、予め設けられている顔のパターンと整合を行い、人間の顔であると認識する(S204)。
【0034】
次に得られた特徴点より顔が存在する座標の決定を行う(S205)。ここで顔がある座標を決定する方法としては、得られた輪郭の情報より、最も横幅が大きい線と、最も縦幅が大きい線との交点を顔の中心として顔の座標とすることができ、また目などの特徴点から両目の間の中心を顔の座標と決定することもできる。
【0035】
そして最後に得られた画像情報、座標情報に基づき、分割画面の表示個数、表示位置、表示方向等の分割画面の表示状態を決定して(S206)、処理を終了する(S207)。
【0036】
次に、図6を用いて顔の特徴点から表示方向を決定する方法を説明する。図6のように目、口の特徴点が検出されたとき、目と目の間隔eと、目と目の中心から口までの距離fとの関係およびその各点の座標またはベクトル解析をすることによって、顔の向きを決定することができる。
【0037】
このようにすることで当該顔の向きにあわせて分割画面を表示させることができ、顔の中心点等を中心として分割画面を表示させ、視認者の顔の方向に適した分割画面の表示方向を決定することができる。
【0038】
以上、顔認識のアルゴリズムおよび分割画面の表示状態の決定方法を説明したが、これらの方法は上述した方法に限られるものでなく、他の公知の顔認識アルゴリズムを用いることによって実現することもできる。
【0039】
また、本発明においては撮像素子400に用いられるレンズを魚眼レンズとしても良い。このとき取得される画像情報には歪みが生じるため、魚眼レンズから得られた画像情報を平面画像に補正・変換し、座標の変換も必要となる。これは公知の技術を用いることで達成することができる。
【0040】
また、円筒内の全方位ミラーに周囲の風景を反射させ、上向きに取り付けられた撮像素子によってその映像を撮影する全方位センサを用いてもよい。これにより周囲360°の撮影が可能となり、画像処理をすることによって視認者の存在する方位角を検出することができる。
【0041】
以上のようにして魚眼レンズや広角レンズ、または全方位センサやパノラマ合成技術など広範囲の撮像を可能とする手段を用い、画像処理、座標変換等を行うことによって、より広い範囲の人の位置や顔の方向を認識することができるようになり、表示装置が水平に置かれた場合であっても、より好適に本発明の目的を達成することができる。
【0042】
(表示状態の決定)
図6に示したように、認識された顔の各特徴部から顔の向きを判断し、その顔の向きに合わせて分割画面の表示方向を決定し、また認識された顔の座標を中心として分割画面を表示させることもできるが、ここでは他の表示状態の決定方法を説明する。
【0043】
図7を用いて他の分割画面の表示状態の決定の仕方を説明する。図7のように表示部200の下辺204をx軸とし、左辺201をy軸とし、表示部200の左下、つまりx軸とy軸の交点を(x,y)=(0,0)とする。視認者1001と視認者1002の位置関係から、認識された顔の座標がA点とB点であったとき、B点に認識されたの顔の向きを示す目と目の中点から口を結んだ線を延長し、延長した線と最初に交差する表示部200の辺、ここでは左辺201に沿って左辺201を下側として分割画面が表示される。
【0044】
また同じようにA点に対する分割画面の表示状態は右辺203を下向きとして表示され、図8のように第一の分割画面1101と第二の分割画面1102が表示される。分割画面1101、1102は共に16:9の縦横比で表示されるものとするが、縦横比はこれに限られない。
【0045】
ここで、上記したように左辺201に沿って左辺201を下側として分割画面が表示されることを、左辺に対して分割画面が表示されるという。
【0046】
また複数のチューナーを有する表示装置である場合は、図9のように異なるチャンネルのテレビ画像を各分割画面に表示させるようにしても良い。ここでチャンネルの設定などは操作部300等を視認者が操作することによって分割画面を指定し、指定された分割画面のチャンネルを変更するようにできる構成とすることが好ましい。
【0047】
このようにすることで視認者は煩雑な操作を必要とせず、分割画面の個数の指定、分割画面の表示方向、分割画面の表示位置など、自動的に視認者が視認しやすい分割画面の表示をすることができる。
【0048】
(二画面表示)
図8においては視認者1001、1002が対面しているときの分割画面1101、1102の表示状態を示したが、図10においては二人が対面していない場合の分割画面1101、1102の表示状態を説明する。
【0049】
図10(a)において表示装置の右辺203と下辺204に視認者1001と視認者1002がいる場合、第一の分割画面1101は表示部200の右半分を用いて、右辺203が分割画面1101の下側となるように表示される。
【0050】
また第二の分割画面1102は表示部200からはみ出さないように、下辺204側に対して第一の分割画面1101よりも小さく表示される。
【0051】
このとき図10(b)に示すように、第二の分割画面1102の表示位置は、表示部200において上辺202と下辺204の間のどの位置に表示されてもよく、表示方向は視認者1002がいる辺、図では下辺204が分割画面1102の下側となるように表示される。
【0052】
また図10においては第一の分割画面と第二の分割画面の大きさが異なっていたが、図11に示すように、第一の分割画面1101と第二の分割画面1102が表示部200に収まるように同じ大きさで表示させても良い。このときの分割画面の縦横比は16:9でも良いがそれに限られるものではない。
【0053】
以上説明したように画面全体が表示部200に収まるように分割画面を表示させることから、スクロールをしなくても画面全体の確認ができ、表示内容の全体の把握がしやすくなる。
【0054】
また、図10、図11においては第一の分割画面1101と第二の分割画面1102が表示部200に共に収まるように分割画面を縮小して表示させたが、図12に示すように第二の分割画面1102は縮小されず、表示部200からはみ出す大きさで表示されるようにしても良い。また分割画面1102だけでなく分割画面1101も表示部200からはみ出すように表示させても良い。
【0055】
このようにすれば分割画面の画像が縮小されず大きい表示で見られるので、表示される文字等が視認しやすくなる。
【0056】
なお、図13に示すように表示部200の下辺204に視認者1002と視認者1003が二人いる場合も考えられる。このとき認識される顔の数は三つであるが、認識される視認者1002と視認者1003の顔の向きが同じときは、視認者1002と視認者1003は共に分割画面1102を視認すればよいことから、新たな分割画面は表示せず、二つの分割画面のみを表示させたままとしても良い。
【0057】
(三画面表示)
次に図14を用いて分割画面を三つ表示させるときの分割画面表示状態について説明する。図14(a)は表示部200の上辺202、右辺203、下辺204に視認者が各一人ずついる場合であり、図14(b)は表示部200の左辺201、右辺203、下辺204に視認者が各一人ずついるとき、各辺に対して対応する分割画面が表示されている状態を示している。
【0058】
このとき、各分割画面の大きさは等しく表示されるが、分割画面の大きさはこれに限られるものではなく、各分割画面が異なる大きさで表示されてもよく、また分割画面の縦横比も一つに限られない。
【0059】
(四画面表示)
次に図15を用いて分割画面を四つ表示させるときの分割画面表示状態について説明する。図15は表示部200の各辺に一人ずつ視認者がいるときの分割画面の表示状態を示しているものであり、各辺に一つずつ大きさの等しい分割画面が表示されている。この場合においても各分割画面の大きさは等しく表示されるが、分割画面の大きさはこれに限られるものではなく、各分割画面が異なる大きさで表示されてもよく、また分割画面の縦横比も一つに限られない。
【0060】
(五画面表示)
次に図16を用いて分割画面を五つ表示させるときの分割画面表示状態について説明する。図16(a)は表示部200の左辺201に二人、上辺202、右辺203、下辺204に一人ずつ視認者がいるときの分割画面の表示状態を示しているものである。
【0061】
このとき分割画面の表示は、表示部200の上辺202に対して分割画面1103、右辺203に対して分割画面1101、下辺204に対して分割画面1102が各一つずつ表示され、左辺201に対して分割画面1104と分割画面1105が二つ表示されている。
【0062】
このとき表示されている分割画面の大きさは上辺202、右辺203、下辺204に対して表示されている分割画面の大きさは等しいが、左辺201に対して表示されている分割画面は他辺に表示されている分割画面よりも小さく、共に等しい大きさとなっている。
【0063】
このように、視認者が四人を超えると、表示部200の有する辺の数より視認者の数が多くなるため、分割画面の表示状態が各辺によって異なってくることもある。上述した分割画面の表示状態では、分割画面の大きさが異なっていたが、当然同じ大きさとなるように各分割画面の大きさを変更することは可能であり、またそのときには各分割画面が重ならないように表示することはもちろん、各分割画面が重なって表示されるような表示状態となってもよい。重なって表示されるときは、上に表示されている分割画面が透けて、下に表示されている分割画面の表示内容が確認できるようになっていても良い。
【0064】
次に図16(b)を用いて分割画面を五つ表示させるときの他の分割画面表示状態を説明する。図16(b)は表示部200の下辺204に二人、左辺201、上辺202、右辺203に一人ずつ視認者がいるときの分割画面の表示状態を示しているものである。
【0065】
このときの分割画面の表示状態として、分割画面の数N個に対応する正N角形の中心を表示部200の中心に置き、中心から各頂点を結ぶ線に垂直となるように各分割画面を表示するようにしたものである。
【0066】
図17を用いてさらに詳細に説明すると、表示部200の下辺204をx軸として右方向を正とし、表示部200の左辺201をy軸として上方向を正とする。このとき表示部200の左下の点を(x,y)=(0,0)とし、右上を(x,y)=(m,n)とすると、表示部200の中心P0は(x,y)=(m/2,n/2)であり、この点に正N角形、本実施形態では正五角形の中心を置く。
【0067】
次に正五角形の中心P0と各頂点P1、P2、P3、P4、P5を結ぶ線の長さをLとする。そして正五角形の中心方向を上向きとし、正五角形の中心P0と各頂点P1、P2、P3、P4、P5を結ぶ線に垂直となるように各分割画面の表示を行う。このようにすることで、複雑な計算、解析を行うことを必要とせず、視認者の人数に適した分割画面の表示を行うことができる。また、図6において説明したように顔の特徴点を抽出して、分割画面の表示状態を決定するものであっても良いことは当然である。
【0068】
<第二の実施形態>
次に本願発明の第二の実施形態について図18から図21を用いて説明する。本実施形態は第一の実施形態と比して撮像素子を有さず、表示部がタッチパネルとなっている点で異なる。ここでタッチパネルは、抵抗膜方式、赤外線方式、静電容量方式などのいかなる方式であっても良い。
【0069】
図18は本実施形態における分割画面の表示状態を示した図である。本実施形態では表示部200がタッチパネルとなっており、視認者1002が表示部200に触れたポイントPから表示部200の各辺201、202、203、204までの直線距離を計算し、一番近い辺、図18では左辺201に対して分割画面1102が表示される。
【0070】
このとき分割画面1102は図18のように分割画面1101と同じ大きさで表示されてもよいが、図19のように視認者1002が表示部200に触れた点を中心として、予め定められたある一定の大きさで分割画面1102を表示させても良い。
【0071】
また図20(a)に示すように視認者が五人いるとき、視認者1004が分割画面1104aをタッチすると、図20(b)のように分割画面1104bとは異なる分割画面1105が新しく表示されるように構成してもよい。このときの分割画面1105の表示方向は視認者1004がタッチした分割画面1104aに準じた方向となり、表示位置も準じることとなる。
【0072】
さらに図21に示すように、表示された分割画面を指もしくはタッチペンなどを用いて2点でタッチし、それを図のように円を描くように回転させることによって分割画面の表示方向を変えるようにできても良く、さらに分割画面の各頂点のいずれかをタッチし、ドラッグすることによって分割画面の大きさを変更できるようにしても良い。また、分割画面の頂点以外の部分をタッチし、ドラッグをした場合は分割画面を移動させることができる。
【0073】
このように分割画面の移動、回転を行えるようにすることで、自動表示された分割画面の視認者に対するずれを修正することが可能であり、また表示サイズの大きさが変更可能であることから、ユーザビリティを向上させることができる。
【0074】
このような分割画面の回転、拡大、縮小操作は公知の操作方法であればどんなものでもよく、さらにいえば表示部がタッチパネルとなっていない場合であっても、公知のポインティングデバイスであるマウス、方向キーなどの操作部からの操作によって行うことができるような構成としても良い。
【0075】
以上説明したように表示部200がタッチパネルであった場合、表示部200を視認者がタッチすることによって分割画面が表示されるため、視認者が意識した場所に確実に分割画面を表示させることができ、視認者にとって操作性の良い表示装置を構成することができる。
【0076】
なお、表示部200がタッチパネルでない場合であっても、表示装置の各辺にタッチセンサを設け、そのタッチセンサに視認者が触れることで、その辺に対して分割画面を表示するような構成であってもよい。
【0077】
<第三の実施形態>
次に本願発明の第三の実施形態について図22および図23を用いて説明する。本実施形態は第一の実施形態と比して撮像素子を有さず、表示部が光センサを有するタッチパネルとなっている点で異なる。
【0078】
図22は本実施形態の表示部200の断面図である。図に示すように本実施形態の表示部200は、特定方向に偏光された成分のみを通過させる偏光板1202a、1202bと、液晶組成物の配向を決定する配向膜1204a、1204bと、偏光板と配向膜に挟まれる液晶層1205と、カラーフィルター1206と、偏光板1202a上に配置されるフォトダイオード(光センサ)1203と、背面に配置されるバックライト1201から構成される。
【0079】
次に本実施形態の光センサタッチパネルにおいて視認者等がタッチした位置を検出する方法について説明する。バックライト1201より光が出射されるとフォトダイオード1203は指またはタッチペンなどにより反射された光を検知する。このように指等の反射像を検知することで視認者等がタッチした位置を検出することができる。
【0080】
光センサタッチパネルを用いた場合、光量の変化を検知することができるため、図23に示すように視認者1002の影1002aを検知することができる。このとき、光量の減少によって影1002aを検知すると、影1002aが横切っている辺である左辺201に対して分割画面1102を図のように表示させる構成とすることができる。
【0081】
上記の説明は視認者の影を検知するものであったが、当然視認者の手をかざす、指で表示部200をタッチするなどでもよく、また本実施形態では光の変化量を検知することができることから、光量の減少のみではなく、ペンライトのようなものを用いて光量の増加について検知するような構成としても良い。
【0082】
このような構成にすることによって、表示装置上に撮像素子のようなセンサを取り付ける必要がないためデザイン性に優れた表示装置を製作することが可能であり、また表示部に視認者が触れる必要なく画面分割が可能であるので、図2で説明したような机に応用したとき、表示装置の上に強化ガラス等を設置することができ、机としての利便性を向上させることができる。
【0083】
<第四の実施形態>
次に本願発明の第四の実施形態について図24を用いて説明する。本実施形態は第一の実施形態と比して撮像素子を有さず、音検知センサを有する点で異なる。
【0084】
図24は本実施形態の表示部200において分割画面を表示させたものの例であるが、本実施形態では音検知センサを三つ備え、音検知センサ1301aと音検知センサ1301bと音検知センサ1301cとの間で音源Pからの音の到達時間差および到達順序から音源Pの方向を求めるものである。
【0085】
つまり、音速は一定であるところ音源Pと音検知センサ1301aまでの距離L1と音検知センサ1301bまでの距離L2と音検知センサ1301cまでの距離L3の距離が異なるので、音検知センサ1301aと音検知センサ1301bと音検知センサ1301cに音が到達する順序および時間差から音源Pの方向が求められ、音源Pの方向から一番近い辺、図では左辺201に対して分割画面1102を表示させる。
【0086】
上述したように音検知センサを三つ設けることによって音源の方向を検知することができるが、本発明はこれに限定されることなく、例えば公知の音源の方向を決定できる音検知センサを用いることもでき、また音検知センサが一つであった場合には、図17で説明したように音を検知するたびに正N角形状に分割画面を表示させるようにしてもよい。
【0087】
上述したように音検知センサを用いた場合、撮像素子等を用いる場合に比して安価で装置の製作ができ、また画像処理等の複雑な処理を必要とせず分割画面の表示を行うことができる。
【0088】
以上、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。またこれら複数の実施形態のうち、一部の構成を組み合わせた場合であっても本発明に含まれることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は画面分割を行う表示部を有する表示装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0090】
100 携帯電話、200 表示部、300 操作部、400 撮像素子、500 顔検知部、600 情報処理装置、700 ドライバ、800 放送信号受信部、900 映像表示処理部、1001、1002、1003、1004、1005 視認者、1101、1102、1103、1104、1105 分割画面、1301a、1301b、1301c 音検知センサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の存在を検知する検知手段を備え、
前記検知手段によって検知された情報に基づいて画面を分割し、
各分割画面の表示方向を異ならせて表示し、
前記分割画面の表示状態を決定することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記検知手段は光検知手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記検知手段は撮像素子であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記撮像素子によって顔認識を行い、認識された人の位置に対応して前記分割画面の表示状態を決定することを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示状態は、認識された人の位置に対応した前記表示装置の辺に対して前記分割画面が表示されることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の表示装置を備えたことを特徴とする携帯機器。
【請求項7】
請求項1から5のいずれかに記載の表示装置を備えたことを特徴とする机。
【請求項8】
人の存在を検知する検知手段からの検知信号に応じて、画面を分割し、
各分割画面の表示方向を異ならせて表示する分割画面表示状態を情報処理装置に決定させ、
前記決定された分割画面表示状態で表示装置に表示させるように前記情報処理装置を制御するプログラム。
【請求項1】
人の存在を検知する検知手段を備え、
前記検知手段によって検知された情報に基づいて画面を分割し、
各分割画面の表示方向を異ならせて表示し、
前記分割画面の表示状態を決定することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記検知手段は光検知手段を用いることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記検知手段は撮像素子であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記撮像素子によって顔認識を行い、認識された人の位置に対応して前記分割画面の表示状態を決定することを特徴とする請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示状態は、認識された人の位置に対応した前記表示装置の辺に対して前記分割画面が表示されることを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれかに記載の表示装置を備えたことを特徴とする携帯機器。
【請求項7】
請求項1から5のいずれかに記載の表示装置を備えたことを特徴とする机。
【請求項8】
人の存在を検知する検知手段からの検知信号に応じて、画面を分割し、
各分割画面の表示方向を異ならせて表示する分割画面表示状態を情報処理装置に決定させ、
前記決定された分割画面表示状態で表示装置に表示させるように前記情報処理装置を制御するプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2011−54069(P2011−54069A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−204192(P2009−204192)
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年9月4日(2009.9.4)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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