表示装置及び電子機器
【課題】専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装して、表示パネルモジュールの薄型化を図る。
【解決手段】映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネル11と、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板12と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板13とを備え、上記フレキシブル回路基板13は、上記表示パネル11と上記駆動回路基板12間に、所定の間隔を経て配置され、上記駆動回路基板12は、上記フレキシブル回路基板13を折り曲げた状態で上記表示パネル11の裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板12は、上記フレキシブル回路基板13と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品15を実装したものである。
【解決手段】映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネル11と、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板12と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板13とを備え、上記フレキシブル回路基板13は、上記表示パネル11と上記駆動回路基板12間に、所定の間隔を経て配置され、上記駆動回路基板12は、上記フレキシブル回路基板13を折り曲げた状態で上記表示パネル11の裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板12は、上記フレキシブル回路基板13と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品15を実装したものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルを有する表示装置に関し、詳しくは、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールの薄型化を図れる実装構造を有する表示装置、及びこの表示装置を表示手段として具備する電子機器に係るものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、20型(画面サイズが20インチのタイプ)を超える中型以上の液晶表示パネル(LCD)又はプラズマ表示パネル(PDP)などのディスプレイにおいては、そのパネルモジュールの厚さは、数cmから10cm程度である。これに対して、発光素子が有機エレクトロルミネッセンス(以下「有機EL」という)素子である有機EL表示パネルにおいては、そのパネルモジュールの厚さは、数mmであり、薄型であるのが特徴である。
【0003】
いま、液晶表示ディスプレイを例にとると、図13(a),(b)に示すように、液晶表示素子がマトリクス状に配置された表示パネル1と、この表示パネル1を駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板2と、上記表示パネル1と駆動回路基板2との間に設けられ、フレキシブルな基材上に上記液晶表示素子を駆動するための回路部品を搭載して個々の間に所定間隔をおいて複数個配置され、上記表示パネル1と駆動回路基板2とを接続するフレキシブル回路基板3と、上記表示パネル1の背面に設けられたバックライトユニット4とを備えている。この場合、表示パネル1自体は数mmの厚さで形成することができるが、バックライトユニット4を必要とするために上記のように数cmから10cm程度の厚さとなる。
【0004】
ここで、上記表示パネル1には、液晶表示素子を駆動するための駆動ICが必須であり、その取り付け方法として該表示パネル1と駆動回路基板2にそれぞれACF(異方性導電フィルム)圧着により接続することが一般的である。そして、上記駆動回路基板2は、上記フレキシブル回路基板3を表示パネル1の後方に向けて略90度折り曲げ、バックライトユニット4の底面に位置させてその厚さ部分に固定されている。この場合、上記バックライトユニット4が存在するために、駆動回路基板2は、上記表示パネル1に対して略90度の角度位置しかとることができないものであった。
また、表示パネル1の前面側に、外部とのインターフェイス部品を実装するためには、上記駆動回路基板2とは別個に専用の回路基板を表示パネル1の前面側に設ける必要があった。
【0005】
そして、上記のような液晶表示ディスプレイは、例えば、特許文献1,2,3に記載されている。
【特許文献1】特開2001−201733号公報
【特許文献2】特開2004−213035号公報
【特許文献3】特開2006−146275号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図13に示す従来の液晶表示ディスプレイにおいては、バックライトユニット4が存在するために、駆動回路基板2を略180度折り返して表示パネル1の背面側に固定することはできなかった。上記バックライトユニット4を極めて薄いものに形成すれば、上記駆動回路基板2を略180度折り返して表示パネル1の背面側に位置させることはできるが、表示パネル1とバックライトユニット4と駆動回路基板2とを合わせた全体の厚さはあまり薄くはできない。更に、上記したように表示パネル1の前面側に、外部とのインターフェイス部品である専用の回路基板を実装する必要があるため、たとえ、バックライトユニット4の厚みを薄型化することができても、更には、バックライトユニット4が不要である有機EL表示パネルを用いても、表示パネルモジュールが複雑化かつ大型化して、薄型化を図ることができないものであった。
【0007】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、従来のように、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールの薄型化を図ろうとする表示装置、及び、この表示装置を具備する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明による表示装置は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有することを特徴とする。
【0009】
このような構成により、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装できる。
【0010】
また、他の手段による表示装置は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記フレキシブル回路基板は、上記表示パネルと上記駆動回路基板間に、所定の間隔を経て配置され、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げた状態で上記表示パネルの裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有することを特徴とする。
【0011】
このような構成により、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装できる。
【0012】
さらに、本発明による電子機器は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有して構成された表示装置を、表示手段として具備することを特徴とする。
【0013】
このような構成により、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装した表示装置を、表示手段として具備できる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1〜4に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、ここで上記駆動回路基板には、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を実装することができる。これにより、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールを簡略化かつ小型化することができる。この場合、上記表示パネルと駆動回路基板とを合わせた厚さの範囲内に上記インターフェイス部品を納めて実装することができるので、表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0015】
また、請求項5に係る発明によれば、フレキシブル回路基板に搭載される回路部品を、フレキシブル回路基板を折り曲げたときその折り曲げ部の内側に位置するように搭載したことにより、上記フレキシブル回路基板に搭載される回路部品をも、表示パネルと駆動回路基板とを合わせた厚さの範囲内に納めて実装することができ、表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0016】
さらに、請求項6,7に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路を電流値によって輝度が制御される発光素子、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子としたことにより、薄型が特徴である有機EL表示パネルにおいて、さらに表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0017】
また、請求項8に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、ここで上記フレキシブル回路基板は、上記表示パネルと上記駆動回路基板間に所定の間隔を経て配置され、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げた状態で上記表示パネルの裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板には、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を実装することができる。これにより、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールを簡略化かつ小型化することができる。この場合、上記表示パネルと駆動回路基板とを合わせた厚さの範囲内に上記インターフェイス部品を納めて実装することができるので、表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0018】
さらに、請求項9に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有して構成された表示装置を、表示手段として具備することができる。これにより、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールを簡略化かつ小型化することができる表示装置を表示手段として具備することで、電子機器の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による表示パネルの実装構造の実施形態を示す図であり、駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返す前の状態を示す説明図である。図2は上記駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返して固定した状態を示す説明図である。
【0020】
図1において、表示パネル11は、映像を表示するための画素回路がm×nのマトリクス状に配置されて、横長の矩形状に形成されている。この実施形態では、上記画素回路として、電流値によって輝度が制御される多数の発光素子が有機EL素子である有機EL表示パネルの場合について示している。このように、有機EL表示パネルから成る表示パネル11においては、該表示パネル11の背面にバックライトユニットは不要である。
【0021】
上記表示パネル11は、駆動回路基板12によって駆動される。この駆動回路基板12は、表示パネル11の全体を駆動するもので、IC(集積回路)などの回路部品が搭載されている。なお、この駆動回路基板12は、上記表示パネル11の一側辺、例えば横方向の辺に沿って略同じ長さで延びる横長の矩形状に形成されている。
【0022】
上記表示パネル11と駆動回路基板12との間には、フレキシブル回路基板13が配置されている。このフレキシブル回路基板13は、上記表示パネル11と駆動回路基板12とを接続するもので、フレキシブルな基材上に上記有機EL素子を駆動するための回路部品14を搭載して個々の間に所定間隔をおいて複数個配置されている。すなわち、上記表示パネル11の例えば横方向の辺に沿って短寸の矩形状板に形成され、個々の矩形状板の間の間隔が所定量c,d,eとされている。なお、それぞれの間隔c,d,eは、同一でもよいし、異なっていてもよい。
【0023】
上記フレキシブル回路基板13に搭載された回路部品14は、表示パネル11の有機EL素子に駆動電流を供給する駆動ICである。そして、この駆動IC(14)は、上記表示パネル11が水平方向に複数の領域(例えば四つの領域)に分割された各領域に対応してそれぞれ一つずつ設けられ、各領域内の有機EL素子を電流駆動するようになっている。このような駆動ICを搭載したフレキシブル回路基板13は、テープキャリアパッケージ(TCP)と呼ばれるものである。
【0024】
このような状態で、図1(b)に示すように、上記フレキシブル回路基板13を矢印Rのように略180度折り曲げて、図2に示すように、上記駆動回路基板12を表示パネル11の背面側に折り返して固定し、上記折り曲げられたフレキシブル回路基板13,13の間にて表示パネル11の前面側に露出した駆動回路基板12の板面に外部とのインターフェイス部品15を実装している。
【0025】
ここで、図2(a),(b)に示すように、上記駆動回路基板12を表示パネル11の背面側に折り返して接着などにより固定する際には、例えば、上記インターフェイス部品15を実装するために、該駆動回路基板12の下部を所定の幅だけ下側にずらして、該下部が表示パネル11の下辺より下側に突出して前面側に露出した状態とされてもいい。この状態では、図2(a)に示すように、略U字状に折り曲げられたフレキシブル回路基板13,13の間の部分において、上記駆動回路基板12の板面を表示パネル11の正面側から直視可能な状態となる。
【0026】
図3は、図2(a)のA−A線拡大断面図である。この部分は、略U字状に折り曲げられたフレキシブル回路基板13が位置している部分であり、その部分の駆動回路基板12の板面は上記フレキシブル回路基板13の後方に位置して、その板面を表示パネル11の正面側から直視できない状態となっている。したがって、この部分には、外部とのインターフェイス部品15を実装することはできない。なお、上記フレキシブル回路基板13の前面側には、駆動IC(14)が実装されている。
【0027】
図4は、図2(a)のB−B線拡大断面図である。この部分は、所定間隔をおいて配置されたフレキシブル回路基板13,13の間にて該フレキシブル回路基板13が位置していない部分であり、その部分の駆動回路基板12の板面は、表示パネル11の正面側から直視可能な状態となっている。したがって、この部分には、外部とのインターフェイス部品15を実装することができる。そこで、図4において、駆動回路基板12の板面上にて表示パネル11の正面側から直視可能な位置に、例えば表示パネル11の電源状態を表示するインジケータ、表示パネル11のリモートコントロール装置の受光部、又は画像転送回路等の外部とのインターフェイス部品15を実装する。このインターフェイス部品15として用いる具体的な製品としては、例えば、表面実装型の発光ダイオード(LED)とか、赤外線受光素子等がある。
【0028】
図5は、図2のように駆動回路基板12を表示パネル11の背面側に折り返して固定した状態の外装面を示す正面図である。図5においては、上記表示パネル11の背面側に折り返して固定された駆動回路基板12の前面側に、樹脂成型による外装板16を配置して覆っている。そして、図2(a)において、駆動回路基板12の板面に設けられたインターフェイス部品15の位置に合わせて、外装板16の該当部分に穴を開けたり又は透明部材で覆ったりして、電源状態を表示するインジケータ17を配置し、リモートコントロール装置の受光部18を配置し、さらに、製造又は販売会社のロゴマーク若しくはIDマーク(例えば「ABC」のようなマーク)等を表示する表示器19を配置している。なお、製造又は販売会社のロゴマーク若しくはIDマーク自体は、外装板16の樹脂成型や印刷により加工し、その位置の背後に配置した発光ダイオード(LED)によりマークの背後から光を照射すればよい。
【0029】
図6は、上記フレキシブル回路基板13に対する回路部品(駆動IC)14の実装状態の他の実施形態の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。この実施形態は、上記フレキシブル回路基板13に搭載される回路部品14を、該フレキシブル回路基板13を略180度折り曲げた状態でその折り曲げ部の内側に位置するように搭載したものである。これにより、図3においてはフレキシブル回路基板13の前面側に配置されていた回路部品14を、上記フレキシブル回路基板13の折り曲げ部の内側に位置させて、表示パネル11と駆動回路基板12とを合わせた厚さの範囲内に納めて実装することができ、更に表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0030】
図7は、表示パネル11と駆動回路基板12とを接続するフレキシブル回路基板13の折り曲げ状態の他の実施形態の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。この実施形態は、表示装置の構造として、表示パネル11の下部にスペースの余裕がない場合や、フレキシブル回路基板13の配置に制約がある場合などに対応して、そのフレキシブル回路基板13を表示パネル11の背面側に略180度折り曲げる際に、上記表示パネル11の下端部からの距離fが図6に示す場合よりも小さくなるようにして該フレキシブル回路基板13を折り曲げたものである。この場合は、表示パネル11の下部にスペースの余裕がない場合や、フレキシブル回路基板13の配置に制約がある場合でも、表示パネルモジュールを表示装置に実装することができる。
なお、図7に示す実施形態は、図6に示す実施形態に対して適用したものであるが、図3に示す実施形態に対しても同様に適用することができる。
【0031】
以上の説明においては、映像を表示するための画素回路が、発光素子である有機EL素子を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限られないことは言うまでもない。
また、以上説明した本発明による表示装置は、図8〜図12に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピューター、携帯端末装置、ビデオカメラなどの電子機器に入力された、若しくは、電子機器内で生成された映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
【0032】
図8は、本発明の表示装置が適用されたテレビを示す図であり、フロントパネル22、フィルターガラス23等から構成される映像表示画面21を含み、本発明の表示装置をその映像表示画面21に用いることにより作製される。
【0033】
図9は、本発明の表示装置が適用されたデジタルカメラを示す図であり、撮像レンズ24、フラッシュ用の発光部25、表示部26、メニュースイッチ28、シャッターボタン29等を含み、本発明の表示装置をその表示部26に用いることにより作製される。
【0034】
図10は、本発明の表示装置が適用されたノート型パーソナルコンピュータを示す図であり、本体30には、文字等を入力するとき操作されるキーボード31を含み、画像を表示する表示部32等を備えており、本発明の表示装置をその表示部32に用いることにより作製される。
【0035】
図11は、本発明の表示装置が適用された携帯電話等の携帯端末装置を示す図であり、上側筐体33、下側筐体34、連結部(ここではヒンジ部)35、ディスプレイ36、サブディスプレイ37、ピクチャーライト38、カメラ39等を含み、本発明の表示装置をそのディスプレイ36やサブディスプレイ37に用いることにより作製される。
【0036】
図12は、本発明の表示装置が適用されたビデオカメラを示す図であり、本体部40、この本体部40の前方を向いた側面に配置された被写体撮影用のレンズ41、撮影時のスタート/ストップスイッチ42、上記本体部40の一側面にて展開可能とされた表示部43等を含み、本発明の表示装置をその表示部43に用いることにより作製される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明による表示パネルの実装構造の実施形態において駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返す前の状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図2】上記の実施形態において駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返して固定した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図3】図2(a)のA−A線拡大断面図である。
【図4】図2(a)のB−B線拡大断面図である。
【図5】図2のように駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返して固定した状態の外装面を示す正面図である。
【図6】フレキシブル回路基板に対する回路部品の実装状態の他の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。
【図7】表示パネルと駆動回路基板とを接続するフレキシブル回路基板の折り曲げ状態の他の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。
【図8】本発明の表示装置が適用されたテレビを示す斜視図である。
【図9】本発明の表示装置が適用されたデジタルカメラを示す斜視図であり、(A)は前面側から見た図であり、(B)は裏面側から見た図である。
【図10】本発明の表示装置が適用されたノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
【図11】本発明の表示装置が適用された携帯電話等の携帯端末装置を示す図であり、(A)は上側筐体と下側筐体とを開いた状態を示す正面図、(B)は(A)の右側面図、(C)は上側筐体と下側筐体とを閉じた状態を上側筐体側から見た平面図、(D)は(C)の左側面図、(E)は(C)の右側面図、(F)は(C)の背面図、(G)は(C)の正面図である。
【図12】本発明の表示装置が適用されたビデオカメラを示す斜視図である。
【図13】従来の液晶表示ディスプレイにおける表示パネルの実装構造を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【符号の説明】
【0038】
11…表示パネル
12…駆動回路基板
13…フレキシブル回路基板
14…回路部品(駆動IC)
15…インターフェイス部品
17…電源状態を表示するインジケータ
18…リモートコントロール装置の受光部
19…ロゴマーク若しくはIDマーク等を表示する表示器
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルを有する表示装置に関し、詳しくは、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールの薄型化を図れる実装構造を有する表示装置、及びこの表示装置を表示手段として具備する電子機器に係るものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、20型(画面サイズが20インチのタイプ)を超える中型以上の液晶表示パネル(LCD)又はプラズマ表示パネル(PDP)などのディスプレイにおいては、そのパネルモジュールの厚さは、数cmから10cm程度である。これに対して、発光素子が有機エレクトロルミネッセンス(以下「有機EL」という)素子である有機EL表示パネルにおいては、そのパネルモジュールの厚さは、数mmであり、薄型であるのが特徴である。
【0003】
いま、液晶表示ディスプレイを例にとると、図13(a),(b)に示すように、液晶表示素子がマトリクス状に配置された表示パネル1と、この表示パネル1を駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板2と、上記表示パネル1と駆動回路基板2との間に設けられ、フレキシブルな基材上に上記液晶表示素子を駆動するための回路部品を搭載して個々の間に所定間隔をおいて複数個配置され、上記表示パネル1と駆動回路基板2とを接続するフレキシブル回路基板3と、上記表示パネル1の背面に設けられたバックライトユニット4とを備えている。この場合、表示パネル1自体は数mmの厚さで形成することができるが、バックライトユニット4を必要とするために上記のように数cmから10cm程度の厚さとなる。
【0004】
ここで、上記表示パネル1には、液晶表示素子を駆動するための駆動ICが必須であり、その取り付け方法として該表示パネル1と駆動回路基板2にそれぞれACF(異方性導電フィルム)圧着により接続することが一般的である。そして、上記駆動回路基板2は、上記フレキシブル回路基板3を表示パネル1の後方に向けて略90度折り曲げ、バックライトユニット4の底面に位置させてその厚さ部分に固定されている。この場合、上記バックライトユニット4が存在するために、駆動回路基板2は、上記表示パネル1に対して略90度の角度位置しかとることができないものであった。
また、表示パネル1の前面側に、外部とのインターフェイス部品を実装するためには、上記駆動回路基板2とは別個に専用の回路基板を表示パネル1の前面側に設ける必要があった。
【0005】
そして、上記のような液晶表示ディスプレイは、例えば、特許文献1,2,3に記載されている。
【特許文献1】特開2001−201733号公報
【特許文献2】特開2004−213035号公報
【特許文献3】特開2006−146275号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図13に示す従来の液晶表示ディスプレイにおいては、バックライトユニット4が存在するために、駆動回路基板2を略180度折り返して表示パネル1の背面側に固定することはできなかった。上記バックライトユニット4を極めて薄いものに形成すれば、上記駆動回路基板2を略180度折り返して表示パネル1の背面側に位置させることはできるが、表示パネル1とバックライトユニット4と駆動回路基板2とを合わせた全体の厚さはあまり薄くはできない。更に、上記したように表示パネル1の前面側に、外部とのインターフェイス部品である専用の回路基板を実装する必要があるため、たとえ、バックライトユニット4の厚みを薄型化することができても、更には、バックライトユニット4が不要である有機EL表示パネルを用いても、表示パネルモジュールが複雑化かつ大型化して、薄型化を図ることができないものであった。
【0007】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、従来のように、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールの薄型化を図ろうとする表示装置、及び、この表示装置を具備する電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明による表示装置は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有することを特徴とする。
【0009】
このような構成により、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装できる。
【0010】
また、他の手段による表示装置は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記フレキシブル回路基板は、上記表示パネルと上記駆動回路基板間に、所定の間隔を経て配置され、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げた状態で上記表示パネルの裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有することを特徴とする。
【0011】
このような構成により、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装できる。
【0012】
さらに、本発明による電子機器は、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有して構成された表示装置を、表示手段として具備することを特徴とする。
【0013】
このような構成により、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装した表示装置を、表示手段として具備できる。
【発明の効果】
【0014】
請求項1〜4に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、ここで上記駆動回路基板には、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を実装することができる。これにより、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールを簡略化かつ小型化することができる。この場合、上記表示パネルと駆動回路基板とを合わせた厚さの範囲内に上記インターフェイス部品を納めて実装することができるので、表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0015】
また、請求項5に係る発明によれば、フレキシブル回路基板に搭載される回路部品を、フレキシブル回路基板を折り曲げたときその折り曲げ部の内側に位置するように搭載したことにより、上記フレキシブル回路基板に搭載される回路部品をも、表示パネルと駆動回路基板とを合わせた厚さの範囲内に納めて実装することができ、表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0016】
さらに、請求項6,7に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路を電流値によって輝度が制御される発光素子、特に、有機エレクトロルミネッセンス素子としたことにより、薄型が特徴である有機EL表示パネルにおいて、さらに表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0017】
また、請求項8に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、ここで上記フレキシブル回路基板は、上記表示パネルと上記駆動回路基板間に所定の間隔を経て配置され、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げた状態で上記表示パネルの裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板には、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を実装することができる。これにより、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールを簡略化かつ小型化することができる。この場合、上記表示パネルと駆動回路基板とを合わせた厚さの範囲内に上記インターフェイス部品を納めて実装することができるので、表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0018】
さらに、請求項9に係る発明によれば、映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有して構成された表示装置を、表示手段として具備することができる。これにより、専用の回路基板等を用いることなく外部とのインターフェイス部品を実装することができ、表示パネルモジュールを簡略化かつ小型化することができる表示装置を表示手段として具備することで、電子機器の小型化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明による表示パネルの実装構造の実施形態を示す図であり、駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返す前の状態を示す説明図である。図2は上記駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返して固定した状態を示す説明図である。
【0020】
図1において、表示パネル11は、映像を表示するための画素回路がm×nのマトリクス状に配置されて、横長の矩形状に形成されている。この実施形態では、上記画素回路として、電流値によって輝度が制御される多数の発光素子が有機EL素子である有機EL表示パネルの場合について示している。このように、有機EL表示パネルから成る表示パネル11においては、該表示パネル11の背面にバックライトユニットは不要である。
【0021】
上記表示パネル11は、駆動回路基板12によって駆動される。この駆動回路基板12は、表示パネル11の全体を駆動するもので、IC(集積回路)などの回路部品が搭載されている。なお、この駆動回路基板12は、上記表示パネル11の一側辺、例えば横方向の辺に沿って略同じ長さで延びる横長の矩形状に形成されている。
【0022】
上記表示パネル11と駆動回路基板12との間には、フレキシブル回路基板13が配置されている。このフレキシブル回路基板13は、上記表示パネル11と駆動回路基板12とを接続するもので、フレキシブルな基材上に上記有機EL素子を駆動するための回路部品14を搭載して個々の間に所定間隔をおいて複数個配置されている。すなわち、上記表示パネル11の例えば横方向の辺に沿って短寸の矩形状板に形成され、個々の矩形状板の間の間隔が所定量c,d,eとされている。なお、それぞれの間隔c,d,eは、同一でもよいし、異なっていてもよい。
【0023】
上記フレキシブル回路基板13に搭載された回路部品14は、表示パネル11の有機EL素子に駆動電流を供給する駆動ICである。そして、この駆動IC(14)は、上記表示パネル11が水平方向に複数の領域(例えば四つの領域)に分割された各領域に対応してそれぞれ一つずつ設けられ、各領域内の有機EL素子を電流駆動するようになっている。このような駆動ICを搭載したフレキシブル回路基板13は、テープキャリアパッケージ(TCP)と呼ばれるものである。
【0024】
このような状態で、図1(b)に示すように、上記フレキシブル回路基板13を矢印Rのように略180度折り曲げて、図2に示すように、上記駆動回路基板12を表示パネル11の背面側に折り返して固定し、上記折り曲げられたフレキシブル回路基板13,13の間にて表示パネル11の前面側に露出した駆動回路基板12の板面に外部とのインターフェイス部品15を実装している。
【0025】
ここで、図2(a),(b)に示すように、上記駆動回路基板12を表示パネル11の背面側に折り返して接着などにより固定する際には、例えば、上記インターフェイス部品15を実装するために、該駆動回路基板12の下部を所定の幅だけ下側にずらして、該下部が表示パネル11の下辺より下側に突出して前面側に露出した状態とされてもいい。この状態では、図2(a)に示すように、略U字状に折り曲げられたフレキシブル回路基板13,13の間の部分において、上記駆動回路基板12の板面を表示パネル11の正面側から直視可能な状態となる。
【0026】
図3は、図2(a)のA−A線拡大断面図である。この部分は、略U字状に折り曲げられたフレキシブル回路基板13が位置している部分であり、その部分の駆動回路基板12の板面は上記フレキシブル回路基板13の後方に位置して、その板面を表示パネル11の正面側から直視できない状態となっている。したがって、この部分には、外部とのインターフェイス部品15を実装することはできない。なお、上記フレキシブル回路基板13の前面側には、駆動IC(14)が実装されている。
【0027】
図4は、図2(a)のB−B線拡大断面図である。この部分は、所定間隔をおいて配置されたフレキシブル回路基板13,13の間にて該フレキシブル回路基板13が位置していない部分であり、その部分の駆動回路基板12の板面は、表示パネル11の正面側から直視可能な状態となっている。したがって、この部分には、外部とのインターフェイス部品15を実装することができる。そこで、図4において、駆動回路基板12の板面上にて表示パネル11の正面側から直視可能な位置に、例えば表示パネル11の電源状態を表示するインジケータ、表示パネル11のリモートコントロール装置の受光部、又は画像転送回路等の外部とのインターフェイス部品15を実装する。このインターフェイス部品15として用いる具体的な製品としては、例えば、表面実装型の発光ダイオード(LED)とか、赤外線受光素子等がある。
【0028】
図5は、図2のように駆動回路基板12を表示パネル11の背面側に折り返して固定した状態の外装面を示す正面図である。図5においては、上記表示パネル11の背面側に折り返して固定された駆動回路基板12の前面側に、樹脂成型による外装板16を配置して覆っている。そして、図2(a)において、駆動回路基板12の板面に設けられたインターフェイス部品15の位置に合わせて、外装板16の該当部分に穴を開けたり又は透明部材で覆ったりして、電源状態を表示するインジケータ17を配置し、リモートコントロール装置の受光部18を配置し、さらに、製造又は販売会社のロゴマーク若しくはIDマーク(例えば「ABC」のようなマーク)等を表示する表示器19を配置している。なお、製造又は販売会社のロゴマーク若しくはIDマーク自体は、外装板16の樹脂成型や印刷により加工し、その位置の背後に配置した発光ダイオード(LED)によりマークの背後から光を照射すればよい。
【0029】
図6は、上記フレキシブル回路基板13に対する回路部品(駆動IC)14の実装状態の他の実施形態の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。この実施形態は、上記フレキシブル回路基板13に搭載される回路部品14を、該フレキシブル回路基板13を略180度折り曲げた状態でその折り曲げ部の内側に位置するように搭載したものである。これにより、図3においてはフレキシブル回路基板13の前面側に配置されていた回路部品14を、上記フレキシブル回路基板13の折り曲げ部の内側に位置させて、表示パネル11と駆動回路基板12とを合わせた厚さの範囲内に納めて実装することができ、更に表示パネルモジュールの薄型化を図ることができる。
【0030】
図7は、表示パネル11と駆動回路基板12とを接続するフレキシブル回路基板13の折り曲げ状態の他の実施形態の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。この実施形態は、表示装置の構造として、表示パネル11の下部にスペースの余裕がない場合や、フレキシブル回路基板13の配置に制約がある場合などに対応して、そのフレキシブル回路基板13を表示パネル11の背面側に略180度折り曲げる際に、上記表示パネル11の下端部からの距離fが図6に示す場合よりも小さくなるようにして該フレキシブル回路基板13を折り曲げたものである。この場合は、表示パネル11の下部にスペースの余裕がない場合や、フレキシブル回路基板13の配置に制約がある場合でも、表示パネルモジュールを表示装置に実装することができる。
なお、図7に示す実施形態は、図6に示す実施形態に対して適用したものであるが、図3に示す実施形態に対しても同様に適用することができる。
【0031】
以上の説明においては、映像を表示するための画素回路が、発光素子である有機EL素子を用いた場合について述べたが、本発明はこれに限られないことは言うまでもない。
また、以上説明した本発明による表示装置は、図8〜図12に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピューター、携帯端末装置、ビデオカメラなどの電子機器に入力された、若しくは、電子機器内で生成された映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。
【0032】
図8は、本発明の表示装置が適用されたテレビを示す図であり、フロントパネル22、フィルターガラス23等から構成される映像表示画面21を含み、本発明の表示装置をその映像表示画面21に用いることにより作製される。
【0033】
図9は、本発明の表示装置が適用されたデジタルカメラを示す図であり、撮像レンズ24、フラッシュ用の発光部25、表示部26、メニュースイッチ28、シャッターボタン29等を含み、本発明の表示装置をその表示部26に用いることにより作製される。
【0034】
図10は、本発明の表示装置が適用されたノート型パーソナルコンピュータを示す図であり、本体30には、文字等を入力するとき操作されるキーボード31を含み、画像を表示する表示部32等を備えており、本発明の表示装置をその表示部32に用いることにより作製される。
【0035】
図11は、本発明の表示装置が適用された携帯電話等の携帯端末装置を示す図であり、上側筐体33、下側筐体34、連結部(ここではヒンジ部)35、ディスプレイ36、サブディスプレイ37、ピクチャーライト38、カメラ39等を含み、本発明の表示装置をそのディスプレイ36やサブディスプレイ37に用いることにより作製される。
【0036】
図12は、本発明の表示装置が適用されたビデオカメラを示す図であり、本体部40、この本体部40の前方を向いた側面に配置された被写体撮影用のレンズ41、撮影時のスタート/ストップスイッチ42、上記本体部40の一側面にて展開可能とされた表示部43等を含み、本発明の表示装置をその表示部43に用いることにより作製される。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明による表示パネルの実装構造の実施形態において駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返す前の状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図2】上記の実施形態において駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返して固定した状態を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図3】図2(a)のA−A線拡大断面図である。
【図4】図2(a)のB−B線拡大断面図である。
【図5】図2のように駆動回路基板を表示パネルの背面側に折り返して固定した状態の外装面を示す正面図である。
【図6】フレキシブル回路基板に対する回路部品の実装状態の他の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。
【図7】表示パネルと駆動回路基板とを接続するフレキシブル回路基板の折り曲げ状態の他の例を示す、図2(a)のA−A線拡大断面図である。
【図8】本発明の表示装置が適用されたテレビを示す斜視図である。
【図9】本発明の表示装置が適用されたデジタルカメラを示す斜視図であり、(A)は前面側から見た図であり、(B)は裏面側から見た図である。
【図10】本発明の表示装置が適用されたノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
【図11】本発明の表示装置が適用された携帯電話等の携帯端末装置を示す図であり、(A)は上側筐体と下側筐体とを開いた状態を示す正面図、(B)は(A)の右側面図、(C)は上側筐体と下側筐体とを閉じた状態を上側筐体側から見た平面図、(D)は(C)の左側面図、(E)は(C)の右側面図、(F)は(C)の背面図、(G)は(C)の正面図である。
【図12】本発明の表示装置が適用されたビデオカメラを示す斜視図である。
【図13】従来の液晶表示ディスプレイにおける表示パネルの実装構造を示す図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【符号の説明】
【0038】
11…表示パネル
12…駆動回路基板
13…フレキシブル回路基板
14…回路部品(駆動IC)
15…インターフェイス部品
17…電源状態を表示するインジケータ
18…リモートコントロール装置の受光部
19…ロゴマーク若しくはIDマーク等を表示する表示器
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、
この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、
フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、
上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
上記インターフェイス部品は、上記表示パネルの映像表示側から認識可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
上記インターフェイス部品は、外部装置と上記表示パネル間の信号の送受信を行なうことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
上記インターフェイス部品は、上記表示パネルの動作状態を外部に示すための発光部材であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
上記フレキシブル回路基板に搭載される上記回路部品は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げたときその折り曲げ部の内側に位置するように搭載したことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項6】
上記画素回路は、電流値によって輝度が制御される発光素子であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項7】
上記発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
【請求項8】
映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、
この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、
フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、
上記フレキシブル回路基板は、上記表示パネルと上記駆動回路基板間に、所定の間隔を経て配置され、
上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げた状態で上記表示パネルの裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有して構成された表示装置を、表示手段として具備する、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項1】
映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、
この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、
フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、
上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
上記インターフェイス部品は、上記表示パネルの映像表示側から認識可能な位置に配置されていることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
上記インターフェイス部品は、外部装置と上記表示パネル間の信号の送受信を行なうことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
上記インターフェイス部品は、上記表示パネルの動作状態を外部に示すための発光部材であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
上記フレキシブル回路基板に搭載される上記回路部品は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げたときその折り曲げ部の内側に位置するように搭載したことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項6】
上記画素回路は、電流値によって輝度が制御される発光素子であることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項7】
上記発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
【請求項8】
映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、
この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、
フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、
上記フレキシブル回路基板は、上記表示パネルと上記駆動回路基板間に、所定の間隔を経て配置され、
上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板を折り曲げた状態で上記表示パネルの裏面側に配置され、且つ、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
映像を表示するための画素回路がマトリクス状に配置された表示パネルと、この表示パネルを駆動する回路部品を搭載した駆動回路基板と、フレキシブルな基材上に上記画素回路を駆動するための回路部品を搭載し、上記表示パネルと上記駆動回路基板を接続するフレキシブル回路基板とを備え、上記駆動回路基板は、上記フレキシブル回路基板と重ね合わさらない領域にインターフェイス部品を有して構成された表示装置を、表示手段として具備する、
ことを特徴とする電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2008−152086(P2008−152086A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341062(P2006−341062)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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