説明

表示装置用データ伝送システム、表示装置用データ伝送方法及び表示装置

【課題】データ伝送の安定性の向上。
【解決手段】少なくとも1つの変換テーブルを有し、当該変換テーブルに基づいて、m(mは自然数)ビットのデータをn(nは自然数かつn>m)ビットのデータに符号化するエンコーダと、前記エンコーダにより符号化されたデータから、クロックを再生するクロック再生回路と、前記クロック再生回路により再生された前記クロックに応じて、符号化された前記nビットのデータを前記mビットのデータに復号化するデコーダと、前記デコーダにより復号化されたデータに応じた階調電圧を出力する出力ドライバと、を備え、前記変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうち前記階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられている表示装置用データ伝送システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置用データ伝送システム、表示装置用データ伝送方法及び表示装置に関し、特にクロックエンベデッドシリアルデータ伝送方式を採用した表示装置用データ伝送システム、表示装置用データ伝送方法及び表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、クロックエンベデッドシリアルデータ伝送システムでは、受信側のクロックデータリカバリ回路が、受信データからクロック成分を抽出し、クロックを再生している。この再生されたクロックをリカバリクロックという。このようなクロック再生方式では、同一レベルの信号が連続して受信されると、クロックデータリカバリ回路がクロック成分を精度よく再生することができない。そのため、同一レベルの信号が連続しないような符号化方式が採用されている。
【0003】
同一レベルの信号が連続しないような符号化方式として、mBnB符号化方式が知られている。これは、ある変換テーブルに基づき、m(mは自然数)ビットの信号をn(nは自然数かつn>m)ビットの信号に符号化して伝送することによって、同一レベルの信号が連続しないようにするものである。4B5B符号化方式や、8B10B符号化方式などが広く採用されており、一例としてイーサネット(登録商標)の規格であるIEEE802.3uでも4B5B方式が採用されている。
【0004】
特許文献1には、4B5B符号化の変換テーブルにおいて、4ビットの16種類のビットパターンに対し、5ビットのビットバターンのうち、1の数が2又は3個であり、かつ、最上位及び最下位ビットからの同符号連続数が2以下であるものを割り当てる技術が開示されている。これにより、同一レベルの信号の連続を抑制するとともに、マーク率(0と1の比率)を改善している。
特許文献2には、mBnB符号化の変換テーブルを2組用意し、一定周期で変換テーブルを切り替えながら伝送することにより、マーク率を安定化する技術が開示されている。
特許文献3には、mBnB符号化において、ノーリターンインバースNRZx変換を施して伝送することにより、同一レベルの信号の連続をより抑制する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭59−200561号公報
【特許文献2】特開平1−109826号公報
【特許文献3】特開2001−069181号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明者は以下の課題を見出した。
詳細には後述するように、表示装置用データ伝送システムでは、タイミングコントローラから表示ドライバ(例えば、ソースドライバ)へ伝送されたデジタル画像データからアナログ階調電圧が生成され、表示素子の各画素へ出力される。ここで、出力される階調電圧の振幅が大きいほど、この出力に伴って発生するノイズも大きくなる。そのため、受信データとリカバリクロックとの間に周波数差や位相差が生じてしまうおそれも高まる。この周波数差や位相差が生じた場合、受信する信号の変化が多いほど(同一レベルの信号が連続しないほど)、クロックデータリカバリ回路による周波数差や位相差の補正が高速に完了する。
【0007】
特許文献1〜3に開示された変換テーブルでは、変換テーブル全体として、同一レベルの信号の連続の抑制やマーク率の改善が図られている。また、表示装置用に作成されたものではないため、上記階調電圧の出力に伴うノイズの影響が考慮されたものでもない。つまり、特許文献1〜3に開示されたデータ伝送方法では、上記ノイズにより、受信データとリカバリクロックとの間に周波数差や位相差が生じた場合、これを高速に補正することができず、データ伝送の安定性に劣るおそれがあった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る表示装置用データ伝送システムは、
少なくとも1つの変換テーブルを有し、当該変換テーブルに基づいて、m(mは自然数)ビットのデータをn(nは自然数かつn>m)ビットのデータに符号化するエンコーダと、
前記エンコーダにより符号化されたデータから、クロックを再生するクロック再生回路と、
前記クロック再生回路により再生された前記クロックに応じて、符号化された前記nビットのデータを前記mビットのデータに復号化するデコーダと、
前記デコーダにより復号化されたデータに応じた階調電圧を出力する出力ドライバと、を備え、
前記変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうち前記階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられているものである。
【0009】
本発明に係る表示装置用データ伝送方法は、
変換テーブルに基づいて、m(mは自然数)ビットのデータをn(nは自然数かつn>m)ビットのデータに符号化し、
符号化された前記データから、クロックを再生し、
再生された前記クロックに応じて、符号化された前記nビットのデータを前記mビットのデータに復号化し、
復号化された前記データに応じた階調電圧を出力する、表示装置用データ伝送方法であって、
前記変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうち前記階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きくなるようにビットパターンを割り当てるものである。
【0010】
本発明に係る表示装置は、
少なくとも1つの変換テーブルを有し、当該変換テーブルに基づいて、m(mは自然数)ビットのデータをn(nは自然数かつn>m)ビットのデータに符号化するエンコーダと、
前記エンコーダにより符号化されたデータから、クロックを再生するクロック再生回路と、
前記クロック再生回路により再生された前記クロックに応じて、符号化された前記nビットのデータを前記mビットのデータに復号化するデコーダと、
前記デコーダにより復号化されたデータに応じた階調電圧を出力する出力ドライバと、
前記階調電圧が印加される複数の画素を有する表示素子を備え、
前記変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうち前記階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられているものである。
【0011】
本発明では、変換テーブルは、mビットのデータの2個のビットパターンのうち階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられている。そのため、データ伝送の安定性に優れている。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、データ伝送の安定性に優れる表示装置用データ伝送システム及び表示装置用データ伝送方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施の形態1に係る表示装置用データ伝送システムのブロック図である。
【図2】実施の形態1に係るCDR回路のブロック図である。
【図3A】表示ドライバ出力の振幅によるノイズの影響を説明するためのタイミングチャートである(ノーマリーブラックモードにおいて振幅が大きい場合)。
【図3B】表示ドライバ出力の振幅によるノイズの影響を説明するためのタイミングチャートである(ノーマリーブラックモードにおいて振幅が小さい場合)。
【図4A】表示ドライバ出力の振幅によるノイズの影響を説明するためのタイミングチャートである(ノーマリーホワイトモードにおいて振幅が大きい場合)。
【図4B】表示ドライバ出力の振幅によるノイズの影響を説明するためのタイミングチャートである(ノーマリーホワイトモードにおいて振幅が小さい場合)。
【図5A】実施の形態1に係る4B5Bエンコーダテーブルを示す図である。
【図5B】実施の形態1に係る4B5Bデコーダテーブルを示す図である。
【図6】4B5B変換テーブルにおいて、4ビット16種類のビットパターンを5ビット32種類のビットパターンへの割り当ての一例を示す図である。
【図7A】実施の形態1の比較例に係るIEEE802.3uで規定された4B5Bエンコーダテーブルを示す図である。
【図7B】実施の形態1の比較例に係るIEEE802.3uで規定された4B5Bデコーダテーブルを示す図である。
【図8A】実施の形態2に係る4B5Bエンコーダテーブルを示す図である。
【図8B】実施の形態2に係る4B5Bデコーダテーブルを示す図である。
【図9】実施の形態3に係る表示装置用データ伝送システムのブロック図である。
【図10】実施の形態4に係る表示装置用データ伝送システムのブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。ただし、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
【0015】
(実施の形態1)
図1を参照して本発明の第1の実施の形態に係る表示装置用データ伝送システムについて説明する。図1は、実施の形態1に係る表示装置用データ伝送システムのブロック図である。図1に示すように、この表示装置用データ伝送システムは、データ送信側のタイミングコントローラ(Timing Controller)110、データ受信側の表示ドライバ(Display Driver)120、データ出力先の表示素子(Display Element)130を備えている。本実施の形態では、タイミングコントローラ(Timing Controller)110及びデータ受信側の表示ドライバ(Display Driver)120は、それぞれ図1において点線で囲まれた別々のICチップから構成されている。
【0016】
ここで、タイミングコントローラ110は、クロック生成回路CG、4B5BエンコーダENC、パラレルシリアルコンバータPSCを備えている。また、表示ドライバ120は、クロックデータリカバリ(Clock Data Recovery)回路CDR、シリアルパラレルコンバータSPC、4B5BデコーダDEC、ラッチ回路121、デジタルアナログコンバータ(DAC:Digital Analog Converter)122、出力ドライバ123を備えている。
【0017】
クロック生成回路CGは、クロックclkを生成し、4B5BエンコーダENC及びパラレルシリアルコンバータPSCに生成したクロックclkを供給している。
【0018】
4B5BエンコーダENCは、クロック生成回路CGから供給されたクロックclkに応じて動作する。また、4B5BエンコーダENCは、4B5B変換テーブルを有しており、この4B5B変換テーブルを用いて、入力画像データであるパラレル送信データpdt1をパラレル送信データpdt2に符号化する。
【0019】
パラレルシリアルコンバータPSCも、クロック生成回路CGから供給されたクロックclkに応じて動作し、パラレル送信データpdt2をシリアルデータsdに変換する。このシリアルデータsdが、タイミングコントローラ110から出力され、伝送路TLを介して、表示ドライバ120に入力される。
【0020】
クロックデータリカバリ回路CDRは、受信したシリアルデータsdからリカバリクロックclkrを再生し、パラレルシリアルコンバータPSC及び4B5BデコーダDECにそのリカバリクロックclkrを供給している。クロックデータリカバリ回路CDRの詳細については、後述する。
【0021】
シリアルパラレルコンバータSPCは、クロックデータリカバリ回路CDRから供給されたリカバリクロックclkrに応じて動作し、シリアルデータsdをパラレル受信データpdr1に変換する。
【0022】
4B5BデコーダDECも、クロックデータリカバリ回路CDRから供給されたリカバリクロックclkrに応じて動作する。また、B5BデコーダDECは、エンコーダENCにおいて符号化したデータを復号化するための4B5B変換テーブルを有している。そして、B5BデコーダDECは、この4B5B変換テーブルを用いて、入力されたパラレル受信データpdr1をパラレル受信データpdr2に復号化する。
【0023】
ラッチ回路121は、復号化されたパラレル受信データpdr2を一時的に保持し、所定のタイミングで、DAC122へ出力する。
DAC122は、デジタル信号であるパラレル受信データpdr2をアナログ電圧信号に変換する。
【0024】
出力ドライバ123は、表示素子130においてマトリクス状に配置されたTFT(Thin Film Transistor)の複数のソース線のそれぞれに対応する複数のアンプから構成されている(不図示)。そして、出力ドライバ123の各アンプは、上記アナログ電圧信号を増幅することにより階調電圧を生成し、この階調電圧を表示素子130のソース線に出力する。
【0025】
表示素子130は、例えば液晶表示素子である。図1には図示されていないが、表示素子130は、周知の通り、マトリクス状に配置された多数の画素から構成されている。各画素は、スイッチング素子としてTFT(Thin Film Transistor)を有している。TFTは、図1の上下方向に延設された複数のソース線、図1の左右方向に延設された複数のゲート線、ソース線及びゲート線の各交差部に設けられている。
【0026】
ここで、図2を参照して、クロックデータリカバリ回路CDRについて説明する。図2は、実施の形態1に係るクロックデータリカバリ回路CDRのブロック図である。図2に示すように、本実施の形態1に係るCDR回路は、PLL(Phase Locked Loop)回路であって、周波数検出回路(Frequency Detector)FD、位相検出回路(Phase Detector)PD、周波数制御チャージポンプ(Frequency Control Charge Pump)FCP、位相制御チャージポンプPCP(Phase Control Charge Pump)、ループフィルタ(Loop Filter)LF、電圧制御発振回路(Voltage Controlled Oscillator)VCOを備えている。
【0027】
周波数検出回路FDは、タイミングコントローラから伝送されたシリアルデータsdと、リカバリクロックclkrとの周波数差を検出する。つまり、受信したシリアルデータsdからクロック周波数情報を抽出する。周波数検出回路FDでは、リカバリクロックclkrの周波数の粗調を実施する。
【0028】
リカバリクロックclkrの周波数が受信したシリアルデータsdの周波数よりも低ければ、周波数検出回路FDは、リカバリクロックclkrの周波数を上げるための信号fupを生成し、周波数制御チャージポンプFCPに出力する。リカバリクロックclkrの周波数が受信したシリアルデータsdの周波数よりも高ければ、周波数検出回路FDは、リカバリクロックclkrの周波数を下げるための信号fdnを生成し、周波数制御チャージポンプFCPに出力する。
【0029】
位相検出回路PDは、タイミングコントローラから伝送されたシリアルデータsdと、リカバリクロックclkrとの位相差を検出する。つまり、受信したシリアルデータsdからクロック位相情報を抽出する。位相検出回路PDでは、リカバリクロックclkrの周波数の微調を実施する。
【0030】
リカバリクロックclkrの位相が受信したシリアルデータsdの位相よりも遅れていれば、位相検出回路PDは、リカバリクロックclkrの位相を進めるための信号pupを生成し、位相制御チャージポンプPCPに出力する。リカバリクロックclkrの位相が受信したシリアルデータsdの位相よりも進んでいれば、位相検出回路PDは、リカバリクロックclkrの位相を遅らせるための信号pdnを生成し、位相制御チャージポンプPCPに出力する。
【0031】
周波数制御チャージポンプFCPは、入力された信号fup又は信号fdnからアナログ電流信号を生成し、ループフィルタLFに出力する。同様に、位相制御チャージポンプPCPは、入力された信号pup又は信号pdnからアナログ電流信号を生成し、ループフィルタLFに出力する。
ループフィルタLFは、周波数制御チャージポンプFCP及び位相制御チャージポンプPCPから入力されたアナログ電流信号に基づいて制御電圧信号を生成する。
【0032】
そして、電圧制御発振回路VCOは、ループフィルタLFから入力された制御電圧信号に応じた周波数のリカバリクロックclkrを生成する。このリカバリクロックclkrは、図1のシリアルパラレルコンバータSPC及び4B5BデコーダDECへ出力されると共に、周波数検出回路FD及び位相検出回路PDへフィードバックされる。
【0033】
ここで、周波数検出回路FDは、受信したシリアルデータsdの変化点を検出し、リカバリクロックclkrと比較することにより、周波数情報を抽出する。同様に、位相検出回路PDは、受信したシリアルデータsdの変化点を検出し、リカバリクロックclkrと比較することにより、位相情報を抽出する。従って、同一レベルの信号が連続するほど、周波数情報及び位相情報の抽出ができなくなる。そのため、同一レベルの信号が連続しないような符号化方式が採用されている。
【0034】
次に、図3A、3B、4A、4Bを参照して、出力ドライバ123からの階調電圧の出力に伴うノイズの発生原理について説明する。図3A、3B、4A、4Bは、表示ドライバ出力の振幅によるノイズの影響を説明するためのタイミングチャートである。いずれの図面においても、上から順に、ストローブ信号STB、極性信号POL、伝送データDATA、出力階調電圧OUT、ノイズNOISEの波形を示している。また、最上段に示すストローブ信号STBの立ち上がりタイミングにあわせて、極性信号POLの信号レベル(L、H)が交互に切り換わる。極性信号POLが切り換わる毎に、伝送データDATAが、出力階調電圧OUTとして出力される。ここで、図に矢印で示すように、伝送データDATAは、ラッチ回路121でラッチされるため、次の出力タイミングで出力される。
【0035】
まず、図3A、3Bを用いて、ノーマリーブラックモードの場合について説明する。図3Aは、ノーマリーブラックモードにおいて振幅が大きい場合を示している。図3Bは、ノーマリーブラックモードにおいて振幅が小さい場合を示している。図3Aに示すように、8ビットの画像データのデータ値が最も大きいFFh(16進数表記)である場合、出力階調電圧OUTの振幅は大きく、ノイズNOISEも大きい。一方、図3Bに示すように、8ビットの画像データのデータ値が最も小さい00h(16進数表記)である場合、出力階調電圧OUTの振幅は小さく、ノイズNOISEも小さい。
【0036】
次に、図4A、4Bを用いて、ノーマリーホワイトモードの場合について説明する。図4Aは、ノーマリーホワイトモードにおいて振幅が大きい場合を示している。図4Bは、ノーマリーホワイトモードにおいて振幅が小さい場合を示している。図4Aに示すように、8ビットの画像データのデータ値が最も小さい00h(16進数表記)である場合、出力階調電圧OUTの振幅が大きくなり、ノイズNOISEも大きい。一方、図4Bに示すように、8ビットの画像データのデータ値が最も大きいFFh(16進数表記)である場合、出力階調電圧OUTの振幅は小さく、ノイズNOISEも小さい。
【0037】
このように、ノーマリーブラックモードの場合、伝送データDATAのデータ値が大きいほど、出力階調電圧OUTの振幅も大きくなり、その出力に伴うノイズNOISEも大きくなる。一方、ノーマリーホワイトモードの場合、伝送データDATAのデータ値が小さいほど、出力階調電圧OUTの振幅は大きくなり、その出力に伴うノイズNOISEも大きくなる。そのため、受信データとリカバリクロックとの間に周波数差や位相差が生じ、正しくデータが受信できなくなるおそれがある。
【0038】
次に、図5A、5Bを用いて、4B5B変換テーブルについて説明する。この変換テーブルが、本発明の技術的特徴の一つである。図5Aは、実施の形態1に係る4B5Bエンコーダテーブルを示す図である。図5Bは、実施の形態1に係る4B5Bデコーダテーブルを示す図である。図5A、5Bは、ノーマリーブラックモードの場合である。
【0039】
上述のとおり、階調電圧の出力に伴うノイズNOISEにより、周波数差や位相差が生じた場合、受信するシリアルデータsdの変化が多いほど(同一レベルの信号が連続しないほど)、クロックデータリカバリ回路CDRによる周波数差や位相差の補正が高速に完了し、有利である。そこで、ノーマリーブラックモードの場合である本実施の形態では、出力階調電圧OUTの振幅が大きくなる、つまり、データ値の大きい伝送データDATAから順に、シリアルデータsdの変化が多くなる5Bのビットバターンを割り当てる。これにより、出力階調電圧OUTの振幅が大きく、ノイズが発生し易い場合でも、安定したデータ伝送を実現することができる。
【0040】
具体的に、図5Aの例では、テーブルの最下段に示された4ビットの最大値4B=1111(Hex=F)には、変化回数4回の5ビットのビットパターン5B=10101が割り当てられている。従って、4B5BエンコーダENCは、画像データ「FFh、FFh、・・・、FFh」を、「1010110101、1010110101、・・・、1010110101」へ符号化する。
【0041】
テーブルの下から2番目に示された2番目に大きい4ビットの値4B=1110(Hex=E)には、変化回数4回の5ビットのビットパターン5B=01010が割り当てられている。テーブルの下から3番目に示された3番目に大きい4ビットの値4B=1101(Hex=D)には、変化回数3回の5ビットのビットパターン5B=10110が割り当てられている。以下、図5Aに示したとおりに、4ビットのビットパターンに対して、5ビットのビットパターンを割り当てる。なお、この4B5B変換テーブルの作成方法の詳細については、図6を用いて後述する。
【0042】
図5Bは、図5Aの変換テーブル(エンコードテーブル)の逆変換テーブル(デコードテーブル)である。つまり、図5Bの変換テーブルにより、5ビットのビットパターンのそれぞれが元の4ビットのビットパターンに復号化される。例えば、4B5BデコーダDECは、符号化された画像データ「1010110101、1010110101、・・・、1010110101」を、「FFh、FFh、・・・、FFh」へ復号化する。
【0043】
次に、図6を用いて、4B5B変換テーブルの作成方法の詳細について説明する。図6は、4B5B変換テーブルにおいて、4ビット16種類のビットパターンを5ビット32種類のビットパターンへの割り当ての一例を示す図である。
【0044】
ここで、4B5B変換テーブルを一般化して、データ値が大きいm(mは自然数)ビットの画像データに対して、ビット変化の多いn(nは自然数かつn>m)ビットのビットパターンを割り当てたmBnB変換テーブルを規定することを考える。そこで、まず変換先の2通りのビットパターンに対して、1と0との変化回数であるデータ変化指数を算出する。データ変化指数は、nビットのビットパターンの値(1又は0)をMSBからLSBへ向かって順に、bn−1、bn−2、・・・、bとすると、次式(1)により得られる。
【数1】

【0045】
次に、得られたデータ変化指数の値が大きいnビットのビットパターンから、データ値が大きいmビットのデータから順に割り当て行き、変換テーブルを規定する。但し、nビットのビットパターンのデータ変化指数の値が同じ場合には、どのデータ値のmビットのデータを割り当てるかについては、特に制約はない。
【0046】
図6を用いて、4B5B変換テーブルを規定する手順について具体的に説明する。まず、2=32通りの5ビットのビットパターンに対してデータ変化指数を算出する。例えば10101というコードに対して、式(1)を用いてデータ変化指数を計算すると、次式(2)のように、データ変化指数=4となる。
【数2】

【0047】
次に、算出したデータ変化指数が大きい5ビットのビットパターンから、データ値が大きい4ビットのデータから順に割り当て行き、変換テーブルを規定する。データ変化指数が最大の4である5ビットのビットパターン5B=10101か5B=01010のいずれかを、データ値が最大の4ビットのデータ4B=1111(Hex=F)かデータ値が2番目の4B=1110(Hex=E)のいずれかに割り当てる。ここで、nビットのビットパターンのデータ変化指数の値が同じ場合には、どのデータ値のmビットのデータを割り当てるかについては、特に制約はない。従って、図6に示した変換テーブルでは、最大の4ビットのデータ4B=1111(Hex=F)に対し、5ビットのビットパターン5B=10101が割り当てられているが、5ビットのビットパターン5B=01010を割り当ててもよい。
【0048】
このようにして得られた図6の右側に示す変換テーブル(図5Aと同じ)では、4ビットデータのデータ値が大きくなるに従って、割り当てられる5ビットのビットパターンのデータ変化指数も大きくなっている。これにより、出力階調電圧OUTの振幅が大きく、ノイズが発生し易い場合でも、安定したデータ伝送を実現することができる。
【0049】
なお、ノーマリーブラックモードの場合、データ値が大きい(出力階調電圧OUTの振幅が大きくなる)4ビットデータから順に、データ変化指数が大きい5ビットのビットパターンを割り当てる必要はあるが、途中に使用しない5ビットのビットパターンがあってもよい。例えば、図6では、4B=0000(Hex=0)に対し、データ変化指数が2である5ビットのビットパターン5B=10001は割り当てず、データ変化指数が1の5ビットのビットパターン5B=00111を割り当てている。これは5ビットのビットパターン5B=10001が他の用途に使用されるからである。
【0050】
次に、図7A、7Bを参照して、実施の形態1の比較例に係るIEEE802.3uで規定された4B5B変換テーブルについて説明する。図7Aは、実施の形態1の比較例に係るIEEE802.3uで規定された4B5Bエンコーダテーブルを示す図である。図7Bは、実施の形態1の比較例に係るIEEE802.3uで規定された4B5Bデコーダテーブルを示す図である。ここで、ノーマリーブラックモードの場合について考える。
【0051】
図7Aの例では、テーブルの最下段に示された4ビットの最大値4B=1111(Hex=F)には、変化回数(データ変化指数)が2である5ビットのビットパターン5B=11101が割り当てられている。従って、4B5BエンコーダENCは、画像データ「FFh、FFh、・・・、FFh」を、「1110111101、1110111101、・・・、1110111101」へ符号化する。
【0052】
テーブルの下から2番目に示された2番目に大きい4ビットの値4B=1110(Hex=E)には、変化回数(データ変化指数)が1である5ビットのビットパターン5B=11100が割り当てられている。テーブルの下から3番目に示された3番目に大きい4ビットの値4B=1101(Hex=D)には、変化回数(データ変化指数)が2である5ビットのビットパターン5B=11011が割り当てられている。以下、図7Aに示したとおりに、4ビットのビットパターンに対して、5ビットのビットパターンを割り当てる。
【0053】
図7Bは、図7Aの変換テーブル(エンコードテーブル)の逆変換テーブル(デコードテーブル)である。つまり、図7Bの変換テーブルにより、5ビットのビットパターンのそれぞれが元の4ビットのビットパターンに復号化される。
【0054】
このように、比較例では、データ値が大きい(出力階調電圧OUTの振幅が大きくなる)4ビットデータに、データ変化指数が大きい5ビットのビットパターンが割り当てられていないため、ノーマリーブラックモードの場合、本実施の形態に比べ、データ伝送の安定性に劣る。
【0055】
(実施の形態2)
次に、図8A、8Bを用いて、本発明の第2の実施の形態に係る4B5B変換テーブルについて説明する。図8Aは、実施の形態2に係る4B5Bエンコーダテーブルを示す図である。図8Bは、実施の形態2に係る4B5Bデコーダテーブルを示す図である。図8A、8Bは、ノーマリーホワイトモードの場合である。以下に説明する以外の構成は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0056】
上述のとおり、階調電圧の出力に伴うノイズNOISEにより、周波数差や位相差が生じた場合、受信するシリアルデータsdの変化が多いほど(同一レベルの信号が連続しないほど)、クロックデータリカバリ回路CDRによる周波数差や位相差の補正が高速に完了し、有利である。そこで、ノーマリーホワイトモードの場合である本実施の形態では、出力階調電圧OUTの振幅が大きくなる、つまり、データ値の小さい伝送データDATAから順に、シリアルデータsdの変化が多くなる5Bのビットバターンを割り当てる。これにより、出力階調電圧OUTの振幅が大きく、ノイズが発生し易い場合でも、安定したデータ伝送を実現することができる。
【0057】
具体的に、図8Aの例では、テーブルの最下段に示された4ビットの最小値4B=0000(Hex=0)には、変化回数4回の5ビットのビットパターン5B=10101が割り当てられている。従って、4B5BエンコーダENCは、画像データ「00h、00h、・・・、00h」を、「1010110101、1010110101、・・・、1010110101」へ符号化する。
【0058】
テーブルの下から2番目に示された2番目に小さい4ビットの値4B=0001(Hex=1)には、変化回数4回の5ビットのビットパターン5B=01010が割り当てられている。テーブルの下から3番目に示された3番目に小さい4ビットの値4B=0010(Hex=2)には、変化回数3回の5ビットのビットパターン5B=10110が割り当てられている。以下、図8Aに示したとおりに、4ビットのビットパターンに対して、5ビットのビットパターンを割り当てる。このように、ノーマリーホワイトモードの場合、データ値が小さい(出力階調電圧OUTの振幅が大きくなる)4ビットデータから順に、データ変化指数が大きい5ビットのビットパターンを割り当てる
【0059】
図8Bは、図8Aの変換テーブル(エンコードテーブル)の逆変換テーブル(デコードテーブル)である。つまり、図8Bの変換テーブルにより、5ビットのビットパターンのそれぞれが元の4ビットのビットパターンに復号化される。例えば、4B5BデコーダDECは、符号化された画像データ「1010110101、1010110101、・・・、1010110101」を、「00h、00h、・・・、00h」へ復号化する。
【0060】
次に、図7A、7Bを参照して、実施の形態1の比較例に係るIEEE802.3uで規定された4B5B変換テーブルについて、ノーマリーホワイトモードの場合について考える。図7Aの例では、テーブルの最上段に示された4ビットの最小値4B=0000(Hex=0)には、変化回数(データ変化指数)が1である5ビットのビットパターン5B=11110が割り当てられている。従って、4B5BエンコーダENCは、画像データ「00h、00h、・・・、00h」を、「1111011110、1111011110、・・・、1111011110」へ符号化する。
【0061】
テーブルの上から2番目に示された2番目に小さい4ビットの値4B=0001(Hex=1)には、変化回数(データ変化指数)が3である5ビットのビットパターン5B=01001が割り当てられている。テーブルの上から3番目に示された3番目に小さい4ビットの値4B=0010(Hex=2)には、変化回数(データ変化指数)が3である5ビットのビットパターン5B=10100が割り当てられている。以下、図7Aに示したとおりに、4ビットのビットパターンに対して、5ビットのビットパターンを割り当てる。
【0062】
このように、比較例では、データ値が小さい(出力階調電圧OUTの振幅が大きくなる)4ビットデータに、データ変化指数が大きい5ビットのビットパターンが割り当てられていないため、ノーマリーホワイトモードの場合も、本実施の形態に比べ、データ伝送の安定性に劣る。
【0063】
(実施の形態3)
次に、図9を用いて、本発明の第3の実施の形態に係る表示装置用データ伝送システムについて説明する。図9は、実施の形態3に係る表示装置用データ伝送システムのブロック図である。実施の形態1との違いは、タイミングコントローラ110が、表示データ生成回路DDGを備え、表示ドライバ120が、表示データコンバータを備えている点である。その他の構成は実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
【0064】
表示データ生成回路DDGは、表示選択信号ss1に応じて、パラレル送信データpdt1を正転又は反転し、4B5BエンコーダENCに出力する。また、表示データコンバータDDCは、表示選択信号ss2に応じて、4B5BデコーダDECにより復号化されたパラレル受信データpdr2を正転又は反転し、ラッチ回路121に出力する。ここで、表示選択信号ss1、ss2とは、例えば、ノーマリーブラックモード又はノーマリーホワイトモードの表示モードを選択するための信号である。表示選択信号ss1は、タイミングコントローラ110の外部から、表示選択信号ss2は、表示ドライバ120の外部から入力されている。
【0065】
例えば、4B5BエンコーダENC、4B5BデコーダDECが、図5A、5Bのノーマリーブラックモード用の4B5B変換テーブルを有している場合、パラレル送信データpdt1、パラレル受信データpdr2が、ノーマリーブラックモードでは正転され、ノーマリーホワイトモードでは反転される。
【0066】
具体的には、ノーマリーブラックモードの場合、最もノイズの発生しやすい画像データFFh=11111111は、送信側において、表示データ生成回路DDGにより正転され、11111111として出力される。この11111111が、4B5BエンコーダENCにより1010110101へ符号化される。受信側では、1010110101が、4B5BデコーダDECにより11111111へ復号化される。そして、11111111が、表示データコンバータDDCにより正転され、11111111=FFhとして出力される。
【0067】
一方、ノーマリーホワイトモードの場合、最もノイズの発生しやすい画像データ00h=00000000は、送信側において、表示データ生成回路DDGにより反転され、11111111として出力される。この11111111が、4B5BエンコーダENCにより1010110101へ符号化される。受信側では、1010110101が、4B5BデコーダDECにより11111111へ復号化される。そして、11111111が、表示データコンバータDDCにより反転され、00000000=00hとして出力される。
【0068】
上記と反対に、4B5BエンコーダENC、4B5BデコーダDECが、図8A、8Bのノーマリーホワイトモード用の4B5B変換テーブルを有している場合、パラレル送信データpdt1、パラレル受信データpdr2が、ノーマリーブラックモードでは反転され、ノーマリーホワイトモードでは正転される。
【0069】
具体的には、ノーマリーブラックモードの場合、最もノイズの発生しやすい画像データFFh=11111111は、送信側において、表示データ生成回路DDGにより反転され、00000000として出力される。この00000000が、4B5BエンコーダENCにより1010110101へ符号化される。受信側では、1010110101が、4B5BデコーダDECにより00000000へ復号化される。そして、00000000が、表示データコンバータDDCにより反転され、11111111=FFhとして出力される。
【0070】
一方、ノーマリーホワイトモードの場合、最もノイズの発生しやすい画像データ00h=00000000は、送信側において、表示データ生成回路DDGにより正転され、00000000として出力される。この00000000が、4B5BエンコーダENCにより1010110101へ符号化される。受信側では、1010110101が、4B5BデコーダDECにより00000000へ復号化される。そして、00000000が、表示データコンバータDDCにより正転され、00000000=00hとして出力される。
【0071】
本実施の形態により、ノーマリーブラックモード用又はノーマリーホワイトモード用の1種類の変換テーブルのみを備えているだけでも、ノーマリーブラックモード及びノーマリーホワイトモードの双方に対応することができ、表示モードに関わらず、安定したデータ伝送を実現することができる。
【0072】
(実施の形態4)
次に、図10を用いて、本発明の第4の実施の形態に係る表示装置用データ伝送システムについて説明する。図10は、実施の形態4に係る表示装置用データ伝送システムのブロック図である。実施の形態3では、表示選択信号ss1が、タイミングコントローラ110の外部から、表示選択信号ss2が、表示ドライバ120の外部から入力されている。これに対し、実施の形態4では、タイミングコントローラ110が、表示選択信号ss1が格納されたレジスタREG1を備え、表示ドライバ120が、表示選択信号ss2が格納されたレジスタREG2を備えている。その他の構成は実施の形態3と同様であるため、説明を省略する。これにより、実施の形態3と同様の効果を得ることができる。
【0073】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記によって限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。なお、本発明は、上述の通り、mBnB符号化方式(m、nは自然数かつm<n)に適用可能であるが、特に、4B5B符号化方式、8B10B符号化方式に好適である。
【符号の説明】
【0074】
110 タイミングコントローラ
120 表示ドライバ
121 ラッチ回路
122 デジタルアナログコンバータ(DAC)
123 出力ドライバ
130 表示素子
CDR クロックデータリカバリ回路
CG クロック生成回路
DDC 表示データコンバータ
DDG 表示データ生成回路
DEC デコーダ
ENC エンコーダ
FCP 周波数制御チャージポンプ
FD 周波数検出回路
LF ループフィルタ
OUT 出力階調電圧
PCP 位相制御チャージポンプ
PD 位相検出回路
POL 極性信号
PSC パラレルシリアルコンバータ
REG1、REG2 レジスタ
SPC シリアルパラレルコンバータ
TL 伝送路
VCO 電圧制御発振回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの変換テーブルを有し、当該変換テーブルに基づいて、m(mは自然数)ビットのデータをn(nは自然数かつn>m)ビットのデータに符号化するエンコーダと、
前記エンコーダにより符号化されたデータから、クロックを再生するクロック再生回路と、
前記クロック再生回路により再生された前記クロックに応じて、符号化された前記nビットのデータを前記mビットのデータに復号化するデコーダと、
前記デコーダにより復号化されたデータに応じた階調電圧を出力する出力ドライバと、を備え、
前記変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうち前記階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられている表示装置用データ伝送システム。
【請求項2】
前記エンコーダは、前記変換テーブルとしてノーマリーブラックモード用の第1の変換テーブルを備え、
前記第1の変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ値が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置用データ伝送システム。
【請求項3】
前記エンコーダは、前記変換テーブルとしてノーマリーホワイトモード用の第2の変換テーブルを備え、
前記第2の変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ値が小さいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置用データ伝送システム。
【請求項4】
第1の表示モード信号に応じて、前記エンコーダに入力されるデータを正転又は反転させるデータ生成回路と、
第2の表示モード信号に応じて、前記デコーダから出力されるデータを正転又は反転させるデータコンバータと、を更に備え、
前記変換テーブルは、ノーマリーブラックモード用又はノーマリーホワイトモード用の1つのみであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表示装置用データ伝送システム。
【請求項5】
前記第1の表示モード信号を格納する第1のレジスタと、
前記第2の表示モード信号を格納する第2のレジスタと、を更に備えることを特徴とする請求項4に記載の表示装置用データ伝送システム。
【請求項6】
前記第1及び第2の表示モード信号は、ノーマリーブラックモード又はノーマリーホワイトモードであることを示す信号であることを特徴とする請求項4又は5に記載の表示装置用データ伝送システム。
【請求項7】
前記エンコーダから出力された符号化されたデータをパラレルシリアル変換するパラレルシリアル変換回路と、
パラレルシリアル変換回路から出力されたデータをシリアルパラレル変換するシリアルパラレル変換回路と、を更に備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の表示装置用データ伝送システム。
【請求項8】
変換テーブルに基づいて、m(mは自然数)ビットのデータをn(nは自然数かつn>m)ビットのデータに符号化し、
符号化された前記データから、クロックを再生し、
再生された前記クロックに応じて、符号化された前記nビットのデータを前記mビットのデータに復号化し、
復号化された前記データに応じた階調電圧を出力する、表示装置用データ伝送方法であって、
前記変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうち前記階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きくなるようにビットパターンを割り当てる表示装置用データ伝送方法。
【請求項9】
前記変換テーブルとして、ノーマリーブラックモード用の第1の変換テーブルを用い、
前記第1の変換テーブルにより、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ値が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きくなるようにビットパターンを割り当てることを特徴とする請求項8に記載の表示装置用データ伝送方法。
【請求項10】
前記変換テーブルとして、ノーマリーホワイトモード用の第2の変換テーブルを用い、
前記第2の変換テーブルにより、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ値が小さいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きくなるようにビットパターンを割り当てることを特徴とする請求項9又は10に記載の表示装置用データ伝送方法。
【請求項11】
前記変換テーブルとして、ノーマリーブラックモード用又はノーマリーホワイトモード用の1つのみを用い、
第1の表示モード信号に応じて、符号化する前のデータを正転又は反転させ、
第2の表示モード信号に応じて、複合化した後のデータを正転又は反転させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の表示装置用データ伝送方法。
【請求項12】
前記第1及び第2の表示モード信号は、ノーマリーブラックモード又はノーマリーホワイトモードであることを示す信号であることを特徴とする請求項11に記載の表示装置用データ伝送方法。
【請求項13】
少なくとも1つの変換テーブルを有し、当該変換テーブルに基づいて、m(mは自然数)ビットのデータをn(nは自然数かつn>m)ビットのデータに符号化するエンコーダと、
前記エンコーダにより符号化されたデータから、クロックを再生するクロック再生回路と、
前記クロック再生回路により再生された前記クロックに応じて、符号化された前記nビットのデータを前記mビットのデータに復号化するデコーダと、
前記デコーダにより復号化されたデータに応じた階調電圧を出力する出力ドライバと、
前記階調電圧が印加される複数の画素を有する表示素子を備え、
前記変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうち前記階調電圧の振幅が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられている表示装置。
【請求項14】
前記エンコーダは、前記変換テーブルとしてノーマリーブラックモード用の第1の変換テーブルを備え、
前記第1の変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ値が大きいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられていることを特徴とする請求項13に記載の表示装置。
【請求項15】
前記エンコーダは、前記変換テーブルとしてノーマリーホワイトモード用の第2の変換テーブルを備え、
前記第2の変換テーブルにおいて、前記mビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ値が小さいビットパターンほど、前記nビットのデータの2個のビットパターンのうちデータ変化指数が大きいビットパターンが割り当てられていることを特徴とする請求項13又は14に記載の表示装置。
【請求項16】
第1の表示モード信号に応じて、前記エンコーダに入力されるデータを正転又は反転させるデータ生成回路と、
第2の表示モード信号に応じて、前記デコーダから出力されるデータを正転又は反転させるデータコンバータと、を更に備え、
前記変換テーブルは、ノーマリーブラックモード用又はノーマリーホワイトモード用の1つのみであることを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第1の表示モード信号を格納する第1のレジスタと、
前記第2の表示モード信号を格納する第2のレジスタと、を更に備えることを特徴とする請求項17に記載の表示装置用。
【請求項18】
前記第1及び第2の表示モード信号は、ノーマリーブラックモード又はノーマリーホワイトモードであることを示す信号であることを特徴とする請求項16又は17に記載の表示装置。
【請求項19】
前記エンコーダから出力された符号化されたデータをパラレルシリアル変換するパラレルシリアル変換回路と、
パラレルシリアル変換回路から出力されたデータをシリアルパラレル変換するシリアルパラレル変換回路と、を更に備えることを特徴とする請求項13〜18のいずれか一項に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−208270(P2012−208270A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73122(P2011−73122)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】