説明

表面に被覆された農業上の活性成分の分布を改善した粒状の雑草抑制製品の製造方法

【課題】農業上の活性を有する粒子状製品の表面に応用された被覆層の厚さを制御し、これによって、取扱われる雑草の細胞への粒子状物質の表面の活性成分の輸送を促進することである。
【解決手段】少なくとも1種類の農業的な活性成分の噴霧可能な液体溶液を用意する工程と、この物質が雑草に応用された場合に、粒子の上の農業上の活性成分の総てが処理される雑草の葉の上に存在する自然に発生する水分によって溶解されて処理される雑草の細胞の中に吸収されることを可能にするように、液体溶液を微粒子化された形で粒子の表面に供給して粒子の表面に被覆を形成するための粒子に対する液体溶液の噴霧工程とを備える、農業的な活性成分を粒子の表面に改善された分布をもって形成する方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、粒状の雑草抑制製品の製造のための方法に係り、特にこのような粒状製品上における農業上の活性成分の分布の改善のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般消費者用芝草の産業において、粒状をなす雑草抑制製品が知られている。ここでは、タンポポ等のような後から出現する広い葉の雑草を殺すために、2,4−DやMCPP−p等の合成された除草剤が用いられている。このような物質を製造するための活性成分は、不活性な担持体あるいは肥料粒子に対して固体粉末または液体溶液として適用される。粒状物質に応用される活性成分の割合は、全体としての製品の構成に対する重量割合を基本とする。通常、最終的に粒状物質は、種子をばらまくスプレッダー等の撒布機によって、雑草の表面に粒状物質をばら撒くことによって処理する雑草に応用される。ここで、それぞれの粒子あるいは粒は湿気を含んだ葉にくっつき、これによって活性成分が溶け、雑草の細胞の中に入込んで植物を殺す。
【0003】
活性成分の内容のために典型的な雑草抑制物質の均一なサンプルの分析の際に、全体としての重量割合が中心的なキーパラメーターになる。しかしながら、粒状の表面の活性成分の分布については今までとくに評価されず、またとくにそれを調整することがなかった。
【0004】
分布の制御の欠如の結果として、ほとんどの場合に朝露から成る利用できる水分によって溶解される量よりも大きな厚さあるいは濃度の活性物質を粒子状物質がもつことになっていた。文献の示唆によれば、春季においては、平均で30mg/cmの水を、厚さが0.3mmとなるように置くのが、通常の朝露である。肥料あるいは不活性な担持体上に応用される活性成分をどの位にするかを決定するに際し、この要素は今まで考慮されていなかった。
【0005】
しかしながら、濃度の変化のバイアスに基づいて細胞構造に対して露が活性成分を輸送するのであるから、溶解される量の活性成分が雑草に供給されるのである。反対に、粒子あるいは物質が表面に厚い活性成分を有している場合であって、余剰の活性成分を溶解するのに対して不十分な水分しかない場合には、余剰の分の活性成分が雑草に対して運ばれず、このために植物を処理するという目的を必然的に失ってしまう。
【0006】
このような活性物質のロスは雑草の制御に反する結果となり、雑草抑制効果が低下して活性成分の効果的でない利用になる。粒子状物質の表面の活性成分の分布の制御の問題に関しては、仮に粒子の表面の活性成分の分布が現実に制御される方法が利用可能になった場合において必要とされるよりも十分に多くの濃縮量の活性成分が、以前の除草剤の製造に用いられていた。
【0007】
農業的な方式化は、固体、液体、エマルジョン、サスペンジョン、分散、あるいはそれらに類似した方法によって植物に対して適用され、また農業的な活性化学物質が植物体、土壌、昆虫あるいはその他に対して用いられて農業上利用される。これらの典型的な農業用化学物質は、除草剤、殺虫剤、殺菌剤、成長調整剤、その他である。それ以外の典型的な農業用化学物質は、植物滋養物や微小滋養物を含む。
【0008】
とくに、固体状の粉末あるいは液体状溶液の何れかの除草剤を含む農業的組成物は、粒子状物質に応用され、除草剤は粒子の表面に被覆され、雑草の葉の部分に応用されて雑草の抑制に用いられる。通常、被覆がなされた粒子は液体のスプレー法あるいは粉末状の固体の方法によって用いられ、拡散式の撒布機等の撒布機を用いて雑草の葉を湿らせる。このときにそれぞれの粒子は好ましくは湿った葉に付着し、除草剤の活性成分を溶解する。これによって、活性成分が雑草の細胞内に侵入し、植物を殺す。
【0009】
この分野の関連する従来技術の代表例は米国特許5006158号として提出されている。ここでは、種々の有効な除草剤の合成物あるいは塩であってそこに開示されているものは、比較的大きな粒径の粒子として、湿ったパウダーとして、エマルジョン化可能な濃縮物として、粉状のパウダーとして、流動物として、液体として、その他の複数の既知の形式に方式化されている。これらの形式は、望まれる応用のモードに応じてなされる。活性成分を含む組織化は、有効成分の重量において最小の場合には、約0.5%であって、多い場合には約95%である。活性成分の除草剤としての有効な量は、抑制される種あるいは植物の性質に依存し、1エーカー当り約0.01〜10ポンドの割合で適用される。より好ましくは、1エーカー当り0.02〜4ポンドの範囲内である。
【0010】
米国特許5006158号に開示されているように、粒子状の組織化であって活性成分が比較的目の粗い粒子によって坦持される場合には、希釈することなく草木によって覆われる領域に用いられる。粒子状の組織化のための典型的な担持体であって米国特許5006158に述べられているものは、砂、フィラーとなる土壌、アタプルゲート粘土、ベントナイト粘土、モントモリロナイト粘土、バーミュキレート、パーライト、あるいはその他の有機物質、あるいは無機物質であって、これらは有毒物質を吸収しあるいは有毒物質によって覆われることになる。粒子状の組織化のために通常用意されるのは、活性物質を0.1〜25%含有するものであって、このような活性物質は、きつい芳香を有する揮発油、ケロシン、その他の石油派生物質、あるいは植物の油から成る表面活性薬剤および、またはぶどう糖、膠、合成樹脂等の接着物質を含む。
【0011】
米国特許6890889には、農業上の活性成分を免疫助剤と一緒に用いた除草剤の方式化について開示がある。ここでは、トウモロコシの中に生える広い葉の雑草の急激な活性の後の性質を利用するものである。雑草の抑制を利用するとともに作物に対する反応を最小限にするために免疫助剤システムが開示されており、ここでは、作物油の濃縮物(COC)が開示されている。それ以外の方式化に用いられる免疫助剤システムは、メチル化された種子油(MSO)、尿素−硝酸アンモニウム硝酸塩(UAN)や、硫酸アンモニア硫化物(AMS)等の液体組成物から構成される。なおここでは、粒子状の方式化については開示がない。
【0012】
公開された米国特許出願2005/0096226号には、メソトリオンを有機リン酸塩、ホスホン酸塩、ホスフィン酸塩、免疫助剤と組合わせたトリケトン製品から成り、成長する作物、例えばトウモロコシの間の雑草の抑制に有用な除草剤が開示されている。これらは、活性成分を吸収し、あるいは活性成分が被覆される砂、フィラー土壌、アタプルゲート粘土、ベントナイト粘土、モントモリロナイト粘土、バーミュキュライト、パーライト、その他の有機あるいは非有機物質の担持体であって各種の粒状の方式化によって濃縮物の予備混合物を用意するものである。
【0013】
このように、典型的な雑草抑制物質の解析のために、活性成分の分析を行なうときには、製品によって得られる活性成分の全体の重量%が考慮すべき重要なパラメータである。しかしながら、粒子状物質の表面における活性成分の分布については、とくに全体的に評価されておらず、また調整されていなかった。そしてそのような調整を与える適当な方法が実際に行なわれていなかった。製造過程においてこのような分布の制御が行なわれなかったことによって、多くの場合に朝露である利用できる水分によって溶けるレベルよりも多くの厚さあるいは濃度の活性物質の被覆層として多量に粒子が保持する結果になっていた。文献は、米国において春季の適切な朝露の量によって置かれる水分は、約30mg/cmの水であって、その厚さは約0.3mmであると示唆している。
【0014】
葉を処理する場合に、植物は濃度勾配によってその細胞構造の中へ活性成分を移動させる。そして溶解される活性成分のみが雑草中に移動される。このように、活性成分の被覆が厚く、被覆層中における活性成分が利用できて溶解されるのに対して露が不十分である場合には、被覆層の過剰な活性成分がこの粒状物質の効果によって雑草を殺すために植物の細胞に向けて移動されなくなってしまう。
【0015】
この点に関し、溶解された活性物質の最大の取込みを確実にするために、雑草の葉に対して過剰な量のこのような活性成分が応用された場合には、活性成分の浪費につながることになるという経済的な不利益に加えて、雑草の抑制に応用される活性物質の量が米国あるいはその他の国の政府の規制が考慮されなければならないことに注意することを要する。このような政府の規制は、雑草の葉に応用された場合に過剰な割合で有効成分が供給される製品の使用あるいは販売を不可能にするであろう。
【0016】
粒子の上に比較的均一な分布で活性成分を有する雑草抑制物質の粒子を製造する方法を提供することは、この分野において長年の問題であった。このような方法の存在の欠如によって、適切な分布の制御能力を提供することができない方法を用いて製造された粒子状物質が、意味深い経済的あるいは機能上の問題に遭遇していた。このような分布の制御の欠如が、矛盾した結果を生むとともに雑草の抑制の低下をもたらし、雑草の抑制の好ましいレベルの濃度よりも非常に多い量の使用をもたらし、政府の基準を超える量の活性成分の使用を含む効率の悪い活性成分の利用をもたらす製品を結果として生ずることになっている。
【0017】
粒子状の製品の上に、活性成分の改善された制御の下における分布を有する粒状の農業用製品を製造する方法は有利である。
【0018】
さらに、活性成分の被覆の厚さを減少させることを可能とする雑草抑制用粒子の表面における活性成分の分布の改善の方法を提供することは、従って有利である。
【0019】
粒状の雑草の抑制製品の活性成分の過剰飽和の潜在力を最小化し、粒状製品上に存在する活性成分を植物の細胞に入れて雑草を効果的に殺すようにする輸送能力を最大にすることは、技術的な優位性を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【特許文献1】米国特許5006158号
【特許文献2】米国特許6890889号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
従って、粒子状物質の表面における農業活性成分の改善された分布を有する粒状農業製品のための製造方法を提供することが本発明の目的である。
【0022】
本発明の別の目的は、農業上の活性を有する粒子状製品の表面に応用された被覆層の厚さを制御し、これによって、取扱われる雑草の細胞への粒子状物質の表面の活性成分の輸送を促進することである。
【0023】
本願発明の別の目的は、雑草の葉の表面に対してスプレーによって供給されるような粒子状物質に適用されるものであって、この粒子状物質の表面の活性成分の制御された分布を有する農業活性粒子を製造する方法を提供することである。
【0024】
本願発明のさらに別の目的は、本願発明による粒状製品が適用される雑草のように、粒子の表面における農業活性成分の分布を制御し、これによって植物の細胞構造への活性成分の輸送性能を強めるような、粒子の表面に対する農業活性成分の微粒子化された溶液の噴霧の供給方法を提供することである。
【0025】
とくに、本願発明の目的は、肥料粒子、不活性な農業上の受容体粒子、その類似物、あるいはそれらの混合物の粒子の表面に対して、少なくとも1つの農業用の活性成分を含む液体溶液を噴霧する場合における、適用される粒子状物質の表面において、農業上の活性成分が改善された分布を有する方法を提供することである。ここで、噴霧される液状の溶液の少なくとも一部分がノズルによって噴霧状にされ、溶液の微粒子化された液滴が非線形、あるいは非四辺形のパターン等の好ましい制御された分布パターンで、粒子状物質の表面に制御された体積割合で堆積されることになる。
【0026】
本発明のさらに別の目的は、好ましくは1秒当り約30〜40gの堆積割合で、液体溶液をノズルを通して粒子状物質の表面に噴霧することによって、少なくとも1種類の農業上の活性成分を含有する液体溶液を分散させ、これによって、物質の表面の農業上の有用な最小限の被膜を形成する方法を提供することである。ここで、噴霧される溶液が少なくとも部分的に微粒子化され、葉の広い雑草のような雑草に被覆された粒子が用いられた場合に、天然に発生する水分によって粒子状物質の表面の農業活性成分が十分に溶解されるような厚さを有する被覆が粒子状物質の上に形成されるようにする。
【0027】
この点に関し、粒子状物質の表面における活性成分の分布の改善と、活性成分の被覆の厚さを減少させることが、活性成分の過剰飽和の潜在力を最小限にし、雑草の細胞への活性成分の供給を最大限にすることが知られた。
【0028】
本願発明によって製造された雑草抑制製品を用いると、処理される葉の細胞組織に移送される活性成分のより高いレベルに鑑みて、活性成分の致死量の供給の可能性が高まっている。これによって、雑草、とくに葉の広い雑草のより多くの割合が、粒子状物質の表面の農業活性成分によって死ぬようになっている。
【課題を解決するための手段】
【0029】
本願発明によると、例えば芝草の間に生える雑草の抑制に用いられる粒状の除草剤は、農業的に活性成分が被覆された粒状物質として供給される。ここで粒状の物質は、固体肥料粒子、不活性な担持用の固体物質、あるいはそれらの類似物、またそれらの混合物から構成される。好ましい態様においては、固体肥料粒子は、有機あるいは無機の窒素含有組成物である。
【0030】
さらに、本発明によると、噴霧可能な溶液は少なくとも1種類の農業活性成分を含んでおり、好ましくは特殊な形状のノズルを通して、粒子状の肥料、不活性な粒子状物質、あるいはその類似物、乃至はその混合物から成る粒子の表面に、予め定められた体積割合で意図された厚みの被覆を粒子状物質の表面に活性成分の被覆を所定の割合でコートするために噴霧される。噴霧される液体溶液は、活性成分を溶剤中に含む溶液か、それ自体が溶融状態の活性成分から構成される。
【0031】
好ましくは、液体溶液は、ノズルによって少なくともその一部が微粒子化され、所定の被覆厚で、しかも所定の堆積割合をもって、粒子の表面に噴霧される。この点に関し、液体溶液の微粒子の微細化のレベルは、主として、滴下される液滴の大きさに依存する。本発明の好ましい実施の形態においては、液滴の平均体積の直径(MVD)の好ましい範囲は、約100〜200μである。
【0032】
ここで粒子状物質の表面に形成される活性成分の被覆の厚さは、種々の要因に依存する。しかしながら、被覆された粒子が雑草の葉に応用される場合には、粒子状物質の表面に体積される活性成分の最小限の有効な被覆厚さは、それが適切な結果をもたらすために、約5.00μmであり、また活性物質の被覆の最大限の厚さは、最適な雑草の抑制の結果をもたらすために、15μmを超えてはならないことが判っている。本発明の好ましい態様においては、過剰な飽和の潜在力を減少させ、適用される植物の葉の細胞の中に活性成分が入込む最適な量を生ずる粒子状物質を得るために、被覆の厚さは2〜10μmの範囲であることが好ましい。
【0033】
ここで、「堆積割合」なる述語は、基体をなす粒子の表面に活性成分が適用される場合における活性成分の割合を指すものとして用いられる。そして、スプレーノズルからの微粒子の輸送割合が1秒当り約30〜40gのときに、噴霧溶液は、1秒当り約3.7〜5.0gの範囲内であることが好ましい。またここで、「噴霧領域」なる述語は、微粒子化された液体がスプレーノズルのオリフィスから粒子状物質の表面に接触するまでの領域を指すものとして用いられる。噴霧領域の形状は幾何学的に、ノズルのデザインによって決定される(すなわち、完全な円錐、中空の円錐、平坦なスプレー、あるいはそれに類似するもの)。より好ましくは、溶液噴霧の粒子状物質への移動割合は、活性成分を被覆するための最も効果的な堆積を実現するために、約6対1〜約8対1の範囲内に設定される。粒子表面の堆積割合は流動化の割合と粒子状に処理する設備の継続時間によって調整される。粒子状に処理する設備には、連続式あるいはバッチ式のブレンダ、流動化されたベッド、あるいは回転するドラムであってよい。この点に関し、粒子上における被覆の厚さは、噴霧領域における微粒子の継続時間および、または一定の液体の堆積割合における噴霧領域での微粒子の輸送割合によって調整される。
【0034】
液体噴霧溶液の微粒子化は、物質に対して供給される液体の流れをはがすのに十分な流体圧を形成する小さなオリフィスを有する噴霧ノズルによって、活性成分の溶液を本発明に従って噴霧することによって達成される。本発明によれば、溶液の流れをはがし、粒子状物質の上に堆積のパターンを形成する円錐状の噴霧を形成するノズルは所定のパラメータの範囲にあることが判明している。この点に関して、本発明の方法において用いられる好ましいノズルデザインは、中空の円錐状のデザイン、完全な円錐状のデザイン、補助空気式のデザイン、その他のノズルデザインを含み、これらがこの発明の方法に用いられる。しかしながら、知られている噴霧式のノズルデザインの内の、フラットな噴霧ノズルは、ここでは有効ではないことが分かっている。
【0035】
とくに、完全な円錐型のデザインが、物質の表面の噴霧領域に噴霧パターンを形成する。噴霧領域は、ドーナッツ型、円形、四角形、楕円形であってよく、しかもスプレーパターンは小さな液滴によって完全に満たされる。このようなノズルは、噴霧された溶液を分離し、ノズルオリフィスによって噴霧パターンを形成するのに先立って、制御された流体の乱流を分離する内側の羽あるいはディフレクターを備えている流体微粒子化ノズルである。ドーナッツ型あるいは円形の噴霧形状は、大きな液体噴霧領域を形成しながらしかも過剰噴霧を最小限にし、被覆の効率と均一性を増大するのに用いられる。このようなノズルデザインの例は、Spraying Systems会社によって販売されているUniJetTG0.4Spray Nozzlesである。このノズルは、展開された液滴を平均体積液滴直径(MVD)で180μにする。
【0036】
流体微粒子化ノズルである中空円錐型のノズルは、液体の円形のリングが必須な中空の円錐型の噴霧パターンを形成する。このようなスプレーパターンは、ノズルオリフィスのすぐ上流側の内側の溝状の羽あるいはリフレクタによって形成され、あるいはノズルに対して接線方向の回転室に形成される入口開口によって形成される。一体型のリフレクタのデザインあるいは中空コーンタイプのノズルによる回転する液体の特徴は、小さな液滴を形成し、しかも比較的大きな噴霧領域を形成するのに役立つ。このようなタイプのノズルデザインは、Spraying Systems会社によって販売されるUnijetTX2 Spray Nozzlesであって、このようなノズルは、平均体積液滴直径(MVD)が105μの液滴を形成する。
【0037】
本発明によるノズルデザインであって、農業活性成分を噴射するのに有益なノズルは、補助空気を用いるデザインである。このデザインのノズルは、平方インチ(PSI)当り約8−12ポンドの空気流の高圧の圧力を用いるものであって、噴霧された液体溶液と完全に結合し、これによって微小な液滴を互いに分離する。空気の流れの圧縮圧が大きいほど、一定の液体の流れの割合のための液滴の大きさがより小さくなる。このノズル設計において、圧縮された空気の圧力を増大させることにより、中空の円錐あるいは完全な円錐のデザインの場合と等しい小さな液滴の大きさを維持しながら、しかも溶液の供給速度を増大させることを許容する。これによって、1秒当り約200〜260gを噴射領域を通過させてより大きな供給割合とすることを可能にする。
【0038】
ここで述べた上述のパラメータの範囲内の特徴を有するノズルは、フラットなスプレーノズルデザインに対して、その液滴の大きさを50%小さくして有効成分の溶液を微粒子化することができる。フラットスプレーノズルもまた、流体微粒子化の設計である。しかしながら、例えばSpraying Systems会社によって販売されているVeejet TP8001のようなフラットスプレーノズルは、液体の流れを破壊するのを助けるリフレクタを内部に備えておらず、噴射領域の表面に比較的小さな四角形のパターンを形成することが分かっており、約233μの平均体積液滴直径(MVD)を有する液滴を形成し、本発明の方法に用いるのには不適切なものであることが判明している。
【0039】
この点に関し、平方インチ当り(PSI)約100ポンドの圧力における同じ条件の下において、中空の円錐のデザイン(TX2)タイプのノズルは、平均体積液滴の直径(MVD)が105μの小さな液滴を形成し、完全なコーン型のデザイン(TG0.4)タイプのノズルは、180μの平均体積液滴直径(MVD)の液滴を形成し、これに対して、好ましくないフラットスプレータイプのノズルデザインは、233μの平均体積液滴直径(MVD)の液滴を生ずることに注意しなければならない。
【0040】
このように、完全な円錐型、中空円錐型、あるいは補助空気式のノズルを使用して、雑草抑制物質の粒子を形成するための本発明の方法における粒子状物質の表面への活性成分の噴霧を行なうことは、このような粒状物質の表面の被覆領域に活性成分を形成するのに好ましく、またこのような被覆を用いることによって、好ましい堆積割合とすることができる。
【0041】
本発明の方法に用いられる噴霧可能な液体溶液の農業的な活性成分は、1種類あるいはそれ以上の除草剤の成分を含んだ雑草処理のための溶解可能あるいは液体状の殺虫性の薬剤である。ここで用いられる好適な除草剤の広範なバリエーションの例は、米国特許4213776、5965487、5965490、6022829、6297197、6303814、6917140、6579831、6890889、6924250、6962894、および711545である。
【0042】
本発明の方法に用いられる最も好ましい除草剤は、2,4−D(2,4ジクロロ−フェノキシ酢酸)およびMCPP−p(2−(2−メチル−クロロフェノキシ)プロピオン酸)である。上に述べたように、最も好ましい除草剤の形式は、酸であって、このような活性成分がヘキシレングリコール、ShellSoll D−100の名の下に、Shell Oil会社によって販売された脂肪族の混合物、あるいはExxsol D110の名の下にExxon Chemicals会社によって販売されている炭化水素混合物、あるいはバイオディーゼル等のメチルエステル、あるいはそれらの類似物、またはそれらの混合物から成る溶剤によって溶解される活性成分である。本発明においては、約70°F〜195°Fの温度範囲で、好適に噴霧される。
【0043】
本発明のさらに好ましい態様において、粒状の雑草抑制物質として用いられる噴霧可能な液体溶液は、例えば、噴霧温度が200°F〜285°Fの範囲内において噴霧されるそれ自体が溶融状態の農業活性成分によって構成される。
【0044】
本発明の方法において、少なくとも1種類の農業活性成分を含む液体溶液がその上に噴霧される粒状の物質として、粒状の肥料および如何なるタイプであっても肥料のコアの組成物であることが好ましい。硝酸カリウム、硫酸カリウム、尿素、硝酸アンモニウム、硫酸モノカリウム、硫酸アンモニウム、あるいはそれらの類、あるいはこのような肥料を混合わせた物質から成る肥料を含む公知の化学肥料が粒子状物質として利用される。また、マイクロ滋養物や微量要素を含む肥料もまた粒子として利用される。ここで用いられる好適なUF肥料の例は、例えば米国特許6039781号に一般的に述べられている。またここで利用可能な肥料の他の例は、米国特許6579831号において述べられている。
【0045】
本発明において用いられる粒状の組成物として列記可能な肥料は、尿素、尿素−ホルムアルデヒド凝集物質、アミノ酸、アンモニウム塩、アンモニウム硝酸塩、カリウム塩(好ましくは塩化物、硫化物、硝化物)や、燐酸、およびまたは硫酸塩から成る有機あるいは無機の窒素含有組成物の粒子あるいはペレット(これらはここではまとめて肥料粒子という)の広範な肥料粒子を含むものである。また肥料粒子に包含される混合物として、イオン、マンガン、マグネシウム、ホウ素、銅、亜鉛、あるいはそれらの類のマイクロ滋養物が混合されたものであってよい。
【0046】
本願発明の方法に用いられる肥料の物理的な形態は、粒子、押出された粒を含む。肥料の粒子径は、好ましくはその直径が約1.0〜5.0mmの範囲内(より好ましくは1.5〜3.0mmの範囲内)である。押出された粒の大きさは、約0.6〜7.0mmの直径(より好ましくは約1.0〜3.0mm)の範囲である。押出された粒の長さは、約0.6〜10.0mmの範囲内(より好ましくは、1.0〜5mm)の範囲内である。
【0047】
本発明において用いられる肥料組成物の化学的な割合は、好ましくは、約1〜40%の重量割合の窒素(N)(より好ましくは、約15〜36重量%)、約1〜30重量%の五酸化燐としての燐(より好ましくは約1〜27重量%)、および約1〜20重量%のKOとしてのカリウム(より好ましくは約3〜15重量%)である。肥料成分のマイクロ滋養物の割合は、好ましくは、約1〜2000ppm(pars per million)である。
【0048】
本発明のより好ましい実施の形態においては、メチレン尿素肥料が雑草抑制物質のための粒状物質として用いられる。この場合には、この製品が、例えば芝草に応用されたときに、肥料部分が、芝草の生長に役立つとともに、選択された除草剤の活性成分が雑草の抑制を行なう。
【0049】
本発明の方法で利用可能な不活性な農業的に受容可能な粒子状物質は、米国特許6579831号に記述されている。これらに加えて、ここで用いられる好適な不活性な固体の担持体は、各種の有機あるいは無機の物質を含む。これらの物質は、農業的に活性な成分によって被覆され、土壌のほんの一部分を構成する大きさを有している。好適な有機物質は、例えば米国特許5843203号に記述されているものであって、Kadant GranTek有限会社によって販売されているBiodacのような塊になったセルロース製の担持用粒子体である。それ以外の有機物質は、Cycle Group有限会社によって販売されているEco GranulesTMのような木質繊維製の担持体から成る構造物であって、ふるいにかけられることなく製造されたもの、また、米国特許6189260号、6408568号、6711850号に記述されているような圧縮されたヤシの実の繊維の粒子状製品、トウモロコシの軸、ピーナッツの殻や、処理された紙パルプ、おがくず、あるいはそれらの類似物である。一方、好適な無機材料物質は、石灰石、珪素土、石膏、砂、バーミキュレート、パーライト、フィラーとなる土壌、あるいはアタプルゲート粘土、ベントナイト粘土、モントモリロナイト粘土、あるいはそれらの混合物から成る粘土である。
【0050】
本発明の好ましい態様においては、例えば2,4−DやMCPP−p等のような合成された除草剤を含む液状の活性成分が用いられ、このような活性成分は、メチレン尿素肥料、物理的な肥料混合物、カプセル化された肥料、あるいは不活性な物質その他の物質の上に応用される。好ましくは、液体の活性成分は、完全な円錐状あるいは中空の円錐状の構造をもつ液体を微細化する噴霧ノズルを通して粒子状物質の上に噴霧される。完全な円錐型あるいは中空コーン型のノズルデザインによると、平坦な噴霧ノズルを用いたときに達成されるのに対して、約50%小さくなった大きさの液滴に活性成分の溶液を微粒子化することができることが知られた。別の態様においては、空気補助型のスプレーノズルが用いられており、ここでは、噴射領域を通過するときに1秒当り200〜260gの輸送割合で供給することができるようになっている。このようなノズルを用いることによって、活性成分の被覆領域が噴射領域によって覆われる粒子状物質の全表面を覆うのに十分な幅と長さに等しくなっている。
【発明の効果】
【0051】
上述の噴霧ノズルデザインをここで用いる場合に、活性成分の被覆の厚さが最小限になり、過剰飽和が発生する潜在力を減少させ、処理される葉の細胞に入込む活性成分の割合を増加させることが知られている。結果としての活性成分の被覆の厚さは、約2.0〜10.0μの範囲内である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
次にのべる特殊な例は、例として提示されるものであって、本発明のある視点からの例である。しかしながら、実施例は例示のためのみであって、本発明の構成を限定するためのものではない。以下の実施例において、他の表現がない限り、総ての割合は重量比である。
【0053】
これに加えて、次の実施例において述べられている被覆の厚さは、特殊なデザインの構成のノズルによって活性成分を含む溶液を噴霧して形成した被覆の活性成分の割合を基にしている。この点に関し、中空円錐型ノズルデザインは、噴霧された粒子に対して活性成分を46.17%被覆し、これに対して、空気補助型のノズルデザインは、35.31%の有効成分被覆をもたらしている。これらの知見に基づけば、それぞれの被覆の厚さは4.88μmおよび6.38μmの範囲であることが計算され、このような厚さは、雑草を抑制する物質に対して好ましい厚さの被覆となっている。反対に、平坦な噴霧ノズルによって噴霧された活性成分の被覆は、活性成分の被覆割合が16.84%になるとともに、計算される被覆の厚さが13.37μmになる。この値は、製品が露に晒されたときに過剰飽和を潜在的に生ずるのを除去するのに要する被覆厚さの好ましいレベルよりも十分に大きな値になっている。
【実施例1】
【0054】
70%の2,4−Dおよび30%のMCPP−pの活性成分を265Fの温度で溶解することによって、4種類の別々の噴霧可能な液体溶液を用意した。これらの混合物は、均一性を確保するために、ジャケットの部分に蒸気が供給されている器によって20〜30分の間加熱されかつ混合された。粒子化のための連続式のパイロットプラントシステムを利用することによって、NPKメチレン尿素を基礎とする肥料物質が用意された。この物質の分析による成分割合は、NPK(窒素−リン−カリウム)が28−2−3の割合である。溶けたメチレン尿素樹脂を用いた肥料の製造過程で、温度が85〜95Fで粒状の肥料物質が生じた。暖められたメチレン尿素肥料は、活性成分が粒状物質の表面に応用される連続式の混合装置の全体の面積を有する活性物質の噴霧領域を通して、供給割合が1秒当り30〜40gの間に維持されるような保持時間をもってブレンダーに連続的に供給された。溶解された活性成分の溶液は、噴霧ノズル領域の温度が流動ジャケット容器の温度に一致するように流動ジャケット式のパイプシステムを通して、連続的なバイアスが与えられた状態で圧送された。この圧送システムは、供給速度が毎秒当り3.7〜5.0gの値になるように維持されるとともに、2,4−Dが1.22%で、MCPP−pが0.61%の最終的な物質を製造するように、活性成分の割合が制御された。これによって、米国オハイオ州メリーズビルのScotts Miracle Gro Companyによって製造されるTurf BuilderPlus2(低燐型)の肥料に適用される4種類のサンプルを作成し、4種類の雑草制御物質の被覆製品のサンプルとした。
【0055】
互いに異なる4種類の活性物質噴霧用のノズルデザインが、粒子状の肥料物質の上に液体溶液を噴霧するのに用いられた。第1のノズルデザインは、フラットな噴霧デザインであって、四角形の噴霧パターンを形成し、ほとんど液体の微粒子化が行なわれない(すなわち、MVD(平均体積液滴直径)が233μmである)。第2のノズルデザインは、完全な円錐タイプ(MVDは180μ)である。また第3のノズルデザインは、中空コーン型である(MVDが105μになる)。完全な円錐型および中空のコーン型のノズルデザインは、円形のスプレーパターンを形成し、フラットな噴霧デザインと比較した場合に、微粒子化の割合がより高められる。第4のノズルデザインは、2種類の流動領域を有する空気補助型(圧力オリフィス)が用いられたものであって、第1の流動領域が、活性成分を含んだ溶液のためにあり、第2の領域が、加熱されて圧縮された空気のためであって、微粒子化された微細な噴霧を供給する。総ての実験を通して、活性成分の溶液の堆積割合は、スプレーゾーンによって1秒当り約30〜40gの供給割合で粒子状物質の上に噴霧溶液が1秒当り3.7〜5.0gの目標範囲に一定に維持された。
【0056】
4種類の雑草抑制用製品のサンプルが完成したならば、それぞれの小さなサンプルがエネルギ分散分光計(EDS)検出器を有する走査型電子顕微鏡(SEM)内に置かれる。サンプルがSEMの中に置かれた後に、テストが開始され、電子ビームがサンプルの表面にコイル状に照射されて電子線の背面走査が行われ、サンプルの表面の外観を形成することになる。衝突によって、特定の成分の特性あるいはサンプルの表面の空間的な配列によるエネルギレベルを有するX線が発生する。
【0057】
EDS検出器は、サンプルの表面の成分の空間的な配列を損なうことなく、電子ビームの走査の間、成分から出る特定のX線を測定する。表面におけるそれぞれの成分の量的な重量割合は、電子ビームがサンプルに衝突する際に発生するそれぞれの特性のX線の全体の量を測定することによって推定される。2,4−DとMCPP−pは、その化学構造式の中に塩素(Cl)の成分を有しているために、粒状の物質の表面の活性成分の合成物の空間的な配列の決定に利用される。この手法を、活性成分が処理されていないメチレン尿素に適用すると、メチレン尿素肥料の粒子の表面は、要素たる窒素(N)、酸素(O)、および炭素(C)によって完全に覆われていることが確認されている。このような知見に基づけば、活性成分によって覆われた部分の割合は、サンプルの表面の空間的な配列を変化させることなく、まず検出された窒素(N)の重さの測定を行ない、次いで塩素(Cl)の重さを計測することによって、推定することができる。塩素の重量割合と窒素の重量割合の比率が、粒子を被覆する活性成分の割合を推定するのに用いられる。
【0058】
このような手順は、それぞれのサンプルについて3回ずつ繰返され、窒素と塩素の成分の重量%、窒素成分に対する塩素成分の割合、および尿素成分の分布から計算された被覆厚さを含む上述の粒子状肥料物質に対する液体溶液の適用によってもたらされる結果の概要が、それぞれのノズルデザインに対応して、次の表に示される。
【表1】

【0059】
表にした結果によって、完全な円錐型、中空円錐型、および空気補助型ノズルデザインを用いて液体溶液を粒状物質に微粒子化して噴霧した場合に、被覆厚さが約2−10μの範囲内に収まるように達成することができることが証明された。空気補助式および中空円錐型のデザインによると、粒子状物質の表面における活性成分の最適な分布が得られる。
【0060】
これに対して、液滴の噴霧の際に微粒子化を伴わない矩形の噴射パターンであるフラットな噴霧ノズルの場合には、被覆厚さが13.37μという結果になっており、この値は、好ましい被覆厚さの範囲よりも十分に高い値になっており、このために、雑草の抑制のための製品に応用した場合に、活性成分の過剰飽和につながり、活性成分の浪費の原因になる。
【実施例2】
【0061】
上述の噴霧ノズルデザインのものを用いて液体溶液を噴霧することによって作られた実施例1による被覆された肥料粒子が、オハイオ州メリーズビルにおいて、早朝の天然の露が発生する条件下において、タンポポとシロツメグサとに用いられた。9月の中旬におけるテストの開始から、4週間後の雑草抑制の割合が次の表によって示される。
【表2】

【0062】
表に示される結果の雑草抑制割合によって示されるように、微粒子化を伴わない四角形の噴射パターンを行なうフラットスプレー型のコントロールノズルによって、Turf BuilderPlus2(燐減少タイプ)の粒子状肥料に液体溶液を噴霧して活性成分を被覆した粒子状物質をオハイオ州メリーズビルで早朝に所定の植物に対して応用するとともに天然に発生する露をその上にもたらしたときに、タンポポに対しては66.1%の抑制効果であって、シロツメグサの場合には39.5%の抑制効果になった。これに対して、完全な円錐型あるいは中空円錐型のデザインのノズルを用いて、液体溶液の微粒子化された液滴を肥料粒子の上に噴霧したときに得られる物質では、タンポポに対して78.3%〜91.7%の抑制効果があり、シロツメグサに対しては、69.4%〜74.6%の抑制効果が発現された。
【0063】
この例で示された雑草抑制の改善された意義は、予期せぬものであって、用いられた噴霧可能な液体溶液と、粒子に対して液体溶液を用いるときのノズルの微粒子化との組合わせによるものであり、とくに完全な円錐型および中空円錐型のノズルが用いられたときにおける円形の噴射パターンによるものである。
【0064】
本発明については、ある程度の詳細さを以って、ここに述べられているが、上述の開示は例示のためにのみに為されたものである。組合わせ成分については、製造方法や応用とともに、次に述べられる特許請求の範囲の本願発明の製品および範囲から逸脱しない限りで、各種の変更が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a.少なくとも1種類の農業的に活性な成分を含んでいる噴霧可能な液体溶液を調製する工程と、
b.そして粒の表面に液体溶液の微粒子化された液滴を、この粒子状物質が雑草に用いられた場合に、この粒子が応用される雑草の表面に置かれた天然の露によって溶解されて処理される雑草の細胞中に粒子の表面に形成された農業活性成分の総てが吸収されるのに十分な厚さを有するように、粒子の表面に被覆を形成するような堆積割合で噴霧する工程と、
を有する粒子状物質の表面に農業活性成分の改善された分布割合で形成する粒子状の雑草抑制物質の製造方法。
【請求項2】
被覆層の厚みが約5.00μm〜約15.00μmの範囲内にある請求項1に記載の方法。
【請求項3】
液体溶液の微粒子化された液滴が、適用される粒子に対して噴霧溶液が1秒当り約3.7〜5.0gの範囲の堆積割合で、噴霧領域を1秒当り30〜40gの輸送割合で、完全な円錐型、あるいは中空コーン型のノズルの内の何れか選択された少なくとも1つのノズルを通して噴霧される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
粒子に対する噴霧される溶液の輸送割合が約6対1〜約8対1の範囲内である請求項3に記載の方法。
【請求項5】
堆積割合が約200〜260gで液体を微粒子化された液滴にする少なくとも1つの空気補助噴霧ノズルを通して、液体溶液の微粒子化された液滴が噴霧される請求項1の方法。
【請求項6】
粒子が、肥料粒子、不活性な農業的な受容粒子物質、あるいはそれらの混合物のグループから選択される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
不活性な農業的な受容可能な粒状の物質が、有機あるいは無機物質あるいはそれらの混合物のグループから選択される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
有機物質が、塊になったセルロース製の担持粒体、天然繊維のコアの粒子、圧縮されたヤシの実の繊維の粒子、トウモロコシの軸、ピーナッツの殻、処理された紙パルプ、おがくず、およびそれらの混合物のグループから選択される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
無機物質が、石灰石、珪藻土、石膏、砂、バーミキュライト、パーライト、フィラーとなる土壌、粘土、あるいはそれらの混合物から成るグループから選択される請求項7に記載の方法。
【請求項10】
噴霧可能な液体溶液に含まれる農業活性成分の少なくとも1つが、合成された除草剤である請求項1に記載の方法。
【請求項11】
合成された除草剤が、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸である請求項10に記載の方法。
【請求項12】
合成された除草剤が、2−(2−メチル−4−クロロフェノキシ)プロピオン酸である請求項10に記載の方法。
【請求項13】
噴霧可能な液体溶液が、溶剤中に存在する少なくとも1つの農業上の活性成分である請求項1に記載の方法。
【請求項14】
農業上の活性を有する成分が溶剤中に存在する合成された除草剤である請求項13の方法。
【請求項15】
合成された除草剤の組成が、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸である請求項14の方法。
【請求項16】
合成された除草剤の組成が、2−(2−メチル−4−クロロフェノキシ)プロピオン酸である請求項14の方法。
【請求項17】
溶剤が、ヘキシレングリコール、脂肪族炭化水素混合物、メチルエステル、およびその混合物から成るグループから選ばれる請求項13の方法。
【請求項18】
噴霧可能な液体溶液が、少なくとも1つの農業活性成分の溶解された溶液である請求項1に記載の方法。
【請求項19】
粒子が、肥料粒子、不活性な農業上の受容粒子物質、およびその混合物から成るグループから選ばれる請求項18の方法。
【請求項20】
不活性な農業上の受容可能な粒子状物質が、塊状になったセルロース製の担持粒子、木質繊維のコア粒子、圧縮されたヤシの実の繊維の粒子、トウモロコシの軸、ピーナッツの殻、処理された紙パルプ、おがくず、石灰石、珪藻土、石膏、砂、バーミキュライト、パーライト、フィラーとなる土壌、粘土、およびそれらの混合物から成るグループから選択される請求項19に記載の方法。
【請求項21】
噴霧される溶液が、少なくとも1つの微粒子化噴霧ノズルを通して粒子の表面に加えられる請求項1の方法。
【請求項22】
製造される物質が広い葉の雑草に用いられる請求項1に記載の方法。
【請求項23】
少なくとも1種類の農業上の活性成分を含む液体溶液を粒子状物質の表面に撒布してこの粒子状物質の表面に農業上有効な最小限の厚さの被覆を形成する方法であって、雑草に用いられた場合に、天然に発生する水分によって、粒子状物質の表面の農業上活性成分の総てが溶解されるのに十分な厚さとなるように、微粒子化噴霧ノズルによって粒子状物質に対して噴霧することによって粒子状物質に対して被覆層を形成するように噴霧する工程を具備する方法。
【請求項24】
物質上に形成される被覆の厚さが、約5.00μm〜約15.00μmの範囲内である請求項23の方法。
【請求項25】
微粒子化噴霧ノズルが、空気補助式の噴霧ノズルであって、約200〜260gの範囲内の堆積割合で、液体的に微粒子化された液滴を供給する請求項23の方法。
【請求項26】
微粒子化噴霧ノズルが、完全な円錐型あるいは中空円錐型のノズルのグループから選択され、1秒当り約3.7〜5.0gの堆積割合で、1秒当り約30〜40gの輸送割合をもって噴霧領域を通過するときに、好ましいパターンを形成するように配列された複数のオリフィスを備える請求項23に記載の方法。
【請求項27】
ノズルが完全な円錐型のデザインのノズルである請求項24の方法。
【請求項28】
ノズルが中空の円錐型のデザインのノズルである請求項24に記載の方法。
【請求項29】
ノズルが空気補助式のデザインのノズルである請求項24に記載の方法。

【公表番号】特表2010−540659(P2010−540659A)
【公表日】平成22年12月24日(2010.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−528166(P2010−528166)
【出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【国際出願番号】PCT/US2008/078768
【国際公開番号】WO2009/046312
【国際公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【出願人】(503403135)オーエムエス・インヴェストメンツ・インコーポレイティッド (4)
【Fターム(参考)】