説明

表面を傷つけることのない感覚的角質除去系

【課題】化粧品または医薬組成物を局所的に適用するステップを含んでなる、皮膚を角質除去し、かつ温める方法の提供。
【解決手段】a)300〜500ミクロンの範囲の粒径を有する竹抽出物粒子と、50〜300ミクロンの範囲の粒径を有するポリエチレン樹脂粒子と、20〜50ミクロンの範囲の粒径を有するヒスイ粒子とを含む、少なくとも3種類の大きさの異なる不溶性粒子からなる物理的角質除去系、およびb)シリコーンカプセル封入された発熱剤を、シリコーン成分から形成された無水ビヒクル中に含んでなる、皮膚の角質除去用の無水温感マスク組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膚に対して実質的に剥削している感じを与えず(nonabrasive-feeling)、かつ温熱感覚を付与する、温感マスク中の一組の大きさの異なる粒子系により皮膚を角質除去する(剥脱する、エクスフォリエートする(exfoliate))方法を含んでなる化粧品組成物に関する。特に本発明は、発熱剤と、大きさの異なる粒子の物理的角質除去系(exfoliating system)の組み合わせを含む、局所適用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
表皮の角質除去を目的として、適当な大きさと形状の不溶性粒子(例えば、石英粒子または細かく粉砕した貝殻、ナッツもしくは穀粒など)からなる剥削物質(abrasive substances)を含有するクリーム剤形の組成物が提供されているが、これらは、洗浄および角質除去すべき身体の各部分に適用された後は、拭き取るか水ですすぐことにより除去される。かかる組成物は極めて有効であるが、それら組成物が表面を剥削しすぎることから、皮膚にとっては刺激的である可能性がある。さらに、剥削物質の粒子が皮膚の毛穴に残留する可能性があり、その結果、毛穴が塞がってしまい、それが次々と毛穴の黒ずみやにきびなどの皮膚状態をもたらすことになり得る。
【0003】
角質層の最も外側の層の細胞は、正常な落屑プロセスにより絶えず微粒子として自然と剥げ落ちている。完全にケラチン化した組織がその細胞構造を失い、角質層の表面に到達した場合、それらは微小の鱗屑へと崩壊し、皮膚表面から剥げ落ちる。皮膚表面の微小鱗屑は一般に壊死皮膚細胞と呼ばれ、皮膚表面上に壊死した皮膚層を生じる。この落屑プロセスによって、1日当たり最大14グラムの組織が消失するものと推定されている。この消失は、絶えず、表皮の下層からの細胞で補われる。従って、表皮の層は、細胞死までの連続する分化段階において表面方向に繰り上がってくる細胞から構成され、細胞死の時点でそれらは最終的に剥げ落ち、周囲に消える。落屑は皮膚がその健康と活力を維持するプロセスの1つである。なぜなら、壊死皮膚細胞が除かれる際に皮膚の表面上に連続的に栄養分と水分が補充されるからである。通常、落屑プロセスは約14日かかる(すなわち、角質細胞は、14日かけて角質層の最も外側の層に到達し、剥げ落ちる)。落屑が規則的に起こらない場合、皮膚の表面は粗く鱗状になる傾向があり、しわや皮膚老化の他の望ましくない影響も皮膚表面上に現れてくる可能性がある。これらの皮膚状態を改善するために、自然な落屑プロセスに加えて、あるいはその代わりとして、すべての年齢における皮膚を若返らせ、かつ皮膚の健康を高めるために角質除去(剥脱、エクスフォリエーション(exfoliation))が用いられることが多い。
【0004】
角質除去は、皮膚表面から壊死皮膚細胞を除去または脱落させ、皮膚のより健康で若々しい外観を促す技術である。角質除去剤には、上述したような、石英、ならびに細かく粉砕した貝殻、ナッツおよび穀粒などの物理的な角質除去剤と、化学的角質除去剤がある。ホホバミールは幾つかの事例、例えば、Pulannaのハス(lotus)系統およびヒスイ系統の製品で用いられており、ボディ用角質除去剤は、Healing Garden Spa Therapyによる一連の製品の一部であり、竹製スクラブはRayaから購入可能である。さらに、これらの成分は、特開平01-226806(JP 1226806)および米国特許第5,879,797号などの特許に記載されている。アルファヒドロキシ酸(「AHA」)、ベータヒドロキシ酸(「BHA」)、レチノイン酸(「retin A」)、および酵素などの幾つかの化合物が、化学的角質除去剤として有用であることが知られている。AHAなどの角質除去剤は、個々の鱗屑を互いに保持している結合を壊し、それらを分離させ、剥がすことができる。これらのタイプの角質除去剤は、物理的根拠のものというよりは化学的根拠のものと考えられる。これら2つにおける特有の特徴は、化学的根拠の角質除去剤は鱗屑の結合に作用するが、物理的根拠の角質除去剤は、鱗屑の結合がすでに崩壊されている壊死皮膚細胞の層を物理的に剥離するように作用する。
【発明の概要】
【0005】
消費者の間では肌のタイプが異なるので、角質除去用の様々な代替品を製造することが望まれており、そのため、個々の消費者の様々なスキンケアのニーズを満たすのに利用可能な多くの角質除去剤を製造することが有用である。従って、皮膚の脱落能と様々なタイプの皮膚に対してその健康を促進することを助ける代替方法を見出すべく努力されてきている。特に、皮膚の毛穴が詰まらないように物理的角質除去系を改善することが求められている。従って、これが本発明の目的である。
【0006】
発明の要約
本発明は角質除去組成物と、カプセル封入した発熱剤と一組の大きさの異なる粒子を微細皮膚剥削(microdermabrasion)のために皮膚に適用することによる方法に関する。これらの組成物には、皮膚において実質的に剥削している感じを与えないという、さらなる利点がある。特に本発明の角質除去組成物および方法は、発熱剤と、シリコーン成分と、一組の大きさの異なる粒子とを含む。皮膚に適用した場合、皮膚表面において温かい鎮静性の微細皮膚剥削作用が感じられる。これらの組成物は、皮膚において実質的に剥削している感じを与えないというさらなる利点がある。従って、本方法は、角質除去プロセスに、滑らかで、実質的に剥削感を与えず、かつ温かい感覚を提供し、この角質除去組成物は皮膚から容易に洗い流せるものである。
【0007】
大きさの異なる粒子の物理的角質除去系は、異なるタイプの材料からなる少なくとも3種類の不溶性粒子を含む。3種類の各材料は、他の2種類の材料と少なくとも50ミクロンの差異がある粒径を持つ。角質除去系中の粒子の大きさが様々であることと発熱剤による熱エネルギーの発生により、物理的角質除去剤は皮膚の毛穴に入り込んだままにならず、皮膚表面の剥削をほとんど感じさせない。この皮膚の角質除去方法は、好ましくは、顔の皮膚表面に適用される化粧用マスクを用いて行われる。マスクは痛みを鎮める温熱感覚を提供すると同時に、角質除去プロセスにおいて皮膚表面に滋養分を供給し、浄化し、解毒し、ミネラルを再補給する。マスクで手入れした後の皮膚表面は、透明度と滑らかさが改善されている。
【発明を実施するための形態】
【0008】
発明の詳細な説明
今般、皮膚に局所適用する物理的角質除去系が、発熱剤およびシリコーン成分と組み合わせて適用された場合に、実質的に剥削感をほとんど与えず、かつ容易に洗い流せることを予想外に見い出した。発熱剤は、米国特許第3,240,396号および同第3,723,324号に記載されているような、あらゆるタイプのセルフコンテインドの(自己充足的な(self-contained))熱発生手段であってよい。発熱剤の例としては、これらに限定されるものではないが、金属の塩化物、臭化物、酸化物および水酸化物、炭酸塩ならびに硫酸塩が挙げられる。発熱剤の粒径は、例えば50ミクロン以下の小さな粒径であるのが好ましい。本発明の好ましい実施形態では、発熱剤は、任意の周知のカプセル封入手段、例えばシリコーンを用いる表面処理(ただし、これに限定されるものではない)によりカプセル封入される。好ましくは、発熱剤は、シリカとジメチコーン液体の組み合わせでカプセル封入される、これは、Nature, Inc.(South Plainfield, New Jersey)から商品名Natural Hot(商標)TRで市販されている。カプセル封入された発熱剤の量は、組成物の10〜40重量パーセント、好ましくは組成物の約35重量パーセント以下であってよい。本発明の組成物がマスクの形態である場合、皮膚表面で感じられる温熱感覚が最適化される。
【0009】
物理的角質除去系は、異なる大きさの少なくとも3種類の角質除去材料からなる粒子を有する。角質除去剤として有用な粒子は当技術分野で周知であり、あらゆる種類の粒子を用いることができる。その例としては、これらに限定されるものではないが、オリーブストーン(olive stone)、ホホバミール、ふすま、小麦粉穀粒、アーモンドミール、コーンミール、オートミール、クルミ殻粉末、竹粉砕物、ヒスイ粉末、アセタール樹脂、酸化アルミニウム、炭化ホウ素、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、珪藻土、ポリアミド樹脂、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン(polypropyene)、ポリウレタン、シリカ、軽石、石英、窒化ケイ素、炭化ケイ素、二酸化チタンおよび他の木材粉砕物が挙げられる。一組の角質除去粒子の粒径は約20〜500ミクロンの範囲にあり、ある一定の平均粒径を持つ各粒子は、その組の中の他の粒子と少なくとも50ミクロンの粒径差がある。特に、最大粒子の粒径は約300〜500ミクロンの範囲であり、最小粒子の粒径は約20〜50ミクロンの範囲であり、第3グループの中間粒子の粒径は約50〜300ミクロンの範囲である。好ましくは、最大粒子は竹抽出物であり、中間粒子はポリエチレン樹脂であり、最小粒子はヒスイ粉末である。
【0010】
最小粒子のヒスイ粉末は、化粧品やパーソナルケア製品での使用が既知である。ヒスイ(jade)粉末は、INCI名がネフライト(nephrite)粉末であり、低温微粉化技術(この技術により、クリーム剤やローション剤に容易に混合可能な微細なビロード様の粉末が得られる)によって製造される。ヒスイ粉末の粒径は、400メッシュ(約38μ)通過が約90パーセント以上である。
【0011】
シリコーン成分は様々なシリコーンベースの材料を含み、例えば、これらに限定されるものではないが、揮発性および不揮発性のシリコーン液体;シリコンゴムをはじめとするシリコーンコポリマー;ならびにシリコーン架橋ポリマーが含まれる。シリコーン液体の例としては、これらに限定されるものではないが、すべてのメチル化された直鎖状または環状の非エラストマー系オルガノポリシロキサン、またはそれらの組み合わせが挙げられる。しかし、好ましくは、ビヒクルは低揮発性シリコーン油であって、例えばジメチコーン、ペンタシクロシロキサン(D5)、またはかかる油類の混合物などがある。特に好ましいのは、低粘度、低揮発性のシリコーンであって、例えば20csジメチコーンである。好適な揮発性シリコーン油類の例としては、環状シリコーンおよび直鎖状シリコーン、例えばシクロメチコン、オクタメチルシクロテトラシロキサンおよびデカメチルシクロペンタシロキサンなどが挙げられる。しかし、特に好ましいのは、不揮発性環状シリコーン、例えば10センチストークスより粘度の高いジメチコーン、アルキル化ジメチコーン、例えばセチルまたはステアリルジメチコーン、ならびにトリメチコーン、例えばフェニルトリメチコーンである。このシリコーン成分は本発明の組成物に対して美的に満足のいくビヒクルを提供するとともに、大きさの異なる角質除去粒子の角質除去作用を高めることができる。
【0012】
特に、本発明のシリコーン架橋ポリマーは、末端のケイ素原子に不飽和基が結合しているオルガノポリシロキサンとオルガノ水素シロキサンの反応生成物であって、この反応生成物は少なくとも部分的に架橋されている。架橋結合は、三次元構造のネットワークにおけるポリマー鎖の結合である。これらは連続的な不溶性ゲルを形成するほど非常にたくさんの長鎖分枝に似ている。一般に、エラストマーはゲル状物質を提供するのに十分な架橋度を有する鎖状重合体である。かかるエラストマーは、粘度が約100,000〜1,000,000cpsであってよい。エラストマーは、付加型または縮合型などの当該技術分野で周知のメカニズムにより硬化し得る。
【0013】
本発明のオルガノポリシロキサンエラストマーはヘテロ鎖状ポリマーである。好ましいオルガノポリシロキサンは、不飽和基、例えばビニルまたはアリルが好ましくは少なくとも1個の末端ケイ素原子に結合しているオルガノポリシロキサンと、付加反応において関与可能な別のシリコーン化合物、例えばオルガノ水素ポリシロキサンとの少なくとも部分的に架橋された付加反応生成物、すなわち、ヒドロシリル化(hydrosilation)生成物または付加重合生成物である。部分的な三次元架橋構造を持つ好適なオルガノポリシロキサンエラストマーは、例えば米国特許第5,266,321号に記載されている(この内容は、参照により本明細書に組み入れるものとする)。ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーの例は、多くの供給メーカーから提供されており、例えば、Dow Corning (DC 9040およびDC 9041)、General Electric (SFE 839)、Shin Etsu (KSG-15, 16, 18[ジメチコーン/フェニルビニルジメチコーンクロスポリマー])、Grant Industries (Gransil系統の物質)、およびShin Etsuにより提供されているラウリルジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー(例えば、KSG-31、KSG-32、KSG-41、KSG-42、KSG-43およびKSG-44)が挙げられる。
【0014】
また角質除去の程度は、本組成物が皮膚に適用される頻度により調節することができ、本組成物は皮膚の角質を除去するのに十分な期間にわたり定期的に用いられる。従って、本組成物は、少なくとも2か月の期間、好ましくは少なくとも4か月の期間、皮膚に適用され、その期間中、本組成物は週単位で用いられる。しかし、本組成物の効果を得る好ましい方法は、皮膚の角質除去するために本組成物を習慣的に局所適用することによるものである。例えば、「習慣的な」適用が、週に約1回から週に約4〜5回、好ましくは毎日、最も好ましくは1日に2回の範囲であることを提案する。本明細書において「習慣的な」適用とは、局所適用の期間が、利用者の生涯にわたってもよいが、好ましくは少なくとも約6か月から約20年まで、さらに好ましくは約1年から約10年まで、よりさらに好ましくは約2年から約5年までの期間であってよく、それにより規則的な落屑がもたらされ、年齢による老化または光による老化が原因である小ジワやシワの出現が少なくなるように促すことができることを意味する。
【0015】
本発明の方法は、本組成物のさらなる使用目的に応じて、本発明の角質除去組成物の他に、他の任意の成分を加えることも含み得る。これらには、追加の角質除去剤、例えば、化学的角質除去剤および物理的角質除去剤、保存剤、フレグランス、皮膚軟化剤(エモリエント)、防腐剤、抗炎症剤、抗細菌剤、安定剤、抗酸化剤、ビタミン、顔料、色素、湿潤剤、および噴射剤、ならびに本組成物中に含有されることが化粧品上、医薬品上、またはその他で所望される他の種類の物質が含まれるが、これらに限定されるものではない。かかる成分は、CTFA International Cosmetics Ingredients Dictionaryで確認することができる。
【0016】
本発明の角質除去系は主として物理的角質除去に基づいているが、本発明の組成物は、ケラチン細胞の付着をモジュレートすることができるアミノ糖など(例えば、N‐アセチルグルコサミン、N-アセチルノイラミン酸およびN-アセチルガラクトサミン)の化学的角質除去剤を混合することもできる。追加の他の化学的角質除去剤の例としては、これらに限定されるものではないが、AHA(例えば乳酸)、またはBHA(例えばサリチル酸)が挙げられる。追加の物理的角質除去剤としては、これらに限定されるものではないが、例えば、軽石、ポリエチレン、クルミ殻粉末、粉砕化ナッツ(例えばアーモンド)等、あるいはそれらの組み合わせが挙げられる。単独または組み合わせで用いる追加の角質除去剤の量は、所望する角質除去剤のタイプおよび角質除去の強さによって決まる。用いる保存剤は、配合量の約0.01〜約2.00パーセント、好ましくは約0.02〜約1.00パーセントの量であってよい。好適な保存剤の例は、BHA、BHT、プロピルパラベン、ブチルパラベンまたはメチルパラベン、あるいはその異性体、相同体、類似体または誘導体である。
【0017】
局所適用の場合、本発明の方法によれば、本組成物は、化粧品上かつ/または製薬上許容可能な各種ビヒクルとともに製剤化することもできる。従って、本発明の組成物は、製剤の他の成分を含むのに適した量で、製薬上または化粧品上許容可能な担体を含む。「製薬上および/または化粧品上許容可能なビヒクル」という用語は、本発明の成分がその中に含まれ、ヒトまたは他の受容体に害をもたらすことのない、製薬上用途または化粧品用途における基剤を意味する。本明細書では、「薬剤の(製薬の)」または「化粧品の(化粧用の)」とは、ヒトおよび動物用の薬剤または化粧品の両方を包含するものと理解されたい。物理的角質除去成分およびシリコーン成分によってカプセル封入されている発熱剤を含有する本組成物に好適な基剤のタイプには、制限はほとんどない。ビヒクルは、所望の製剤に適した、水性または非水性ビヒクル、あるいはその組み合わせであってよい。
【0018】
本組成物は、皮膚への局所適用に便利なすべての剤形で製造することができる。かかる剤形としては、これらに限定されるものではないが、クリーム剤、ローション剤、クレンジング用タオレット、顔用パック、クリーム剤、分散液、エマルジョン(油中水型または水中油型)、懸濁剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル剤、フォーム剤、ムース剤等が挙げられる。好ましい実施形態では、担体は無水物であって、例えばシリコーン懸濁液、分散液またはエマルジョン、ゲル化した油分散体、あるいは固形パウダーである。
【0019】
さらに本発明を以下の実施例により説明するが、これらに限定されるものではない。
【実施例】
【0020】
実施例1
本発明による組成物は、以下の通りに製造される。
【0021】
成分
相I
フェニルトリメチコーン 5.00
シクロメチコン/ポリシリコーン11/ジメチコーン 30.00
ツイーン20 5.00
水素化レシチン 5.00
イソドデカン/ポリエチレン 10.00
相II
ヒスイ粉末 2.00
竹粉末 0.02
ポリエチレン 3.00
相III
カプセル封入発熱調節剤 34.98
相IV
フェニルトリメチコーン 5.00
この組成物の製造では、各原料を上記の順番で混合することにより組み合わせる。この組成物は、角質を除去し温熱感覚を付与するために皮膚に局所的に用いられる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々の間に少なくとも50ミクロンの平均粒径差がある少なくとも3種類の不溶性粒子からなる物理的角質除去系と、発熱剤と、シリコーン成分とを含む無水組成物を皮膚に適用することを含んでなる、皮膚の角質除去方法。
【請求項2】
角質除去系が、さまざまな粒径の不溶性粒子を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも3種類の粒子の粒径の範囲が約20〜500ミクロンである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
最小粒子の粒径が約20〜50ミクロンの範囲である、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
最大粒子の粒径が約300〜500ミクロンの範囲である、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
組成物が週に1回適用される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
組成物が少なくとも2か月の期間にわたり皮膚に適用される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
組成物が1週間に約4〜約5回適用される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
組成物が1日に2回適用される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
最小粒子がヒスイ粉末である、請求項4に記載の方法。
【請求項11】
シリコーン成分がシリコーン油、シリコーンコポリマー、シリコンエラストマーおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
発熱剤がジメチコーンによりカプセル封入されている、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
請求項1に記載のステップにより製造される化粧用マスク。
【請求項14】
温熱マスクとして皮膚へ局所適用するための角質除去剤系であって、前記マスクが、
a) 各々が少なくとも約50ミクロンの平均粒径の差を有する、少なくとも3種類の大きさの異なる不溶性粒子からなる物理的角質除去系;
b) カプセル封入された発熱剤;および、
c) シリコーン成分
を混合するステップを含んでなる方法により製造される、前記角質除去系。

【公開番号】特開2010−59184(P2010−59184A)
【公開日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−256750(P2009−256750)
【出願日】平成21年11月10日(2009.11.10)
【分割の表示】特願2006−551405(P2006−551405)の分割
【原出願日】平成17年1月25日(2005.1.25)
【出願人】(598100128)イーエルシー マネージメント エルエルシー (112)
【Fターム(参考)】