説明

表面処理粉体及び化粧料

【課題】 皮膚表面のpHを弱酸性に調整する肌に優しい粉体を提供することを課題とする。
【解決手段】 肌のpHをが3.0〜5.0に調整する表面処理粉体であって、カルボン酸官能基を有する樹脂で表面処理したものであることを特徴とする粉体を提供する。前記カルボン酸官能基を有する樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、あるいはアクリル酸とマレイン酸との共重合体、メタクリル酸とマレイン酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体であることをが好ましい。また、該粉体を含有する化粧料を提供し、化粧料としては特にメークアップ化粧料であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面処理粉体を含有する化粧料に関し、更に詳細には、肌のpHを3.5〜5.0に調整するカルボン酸官能基を有する樹脂で表面処理した粉体を含有する化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
肌表面のpHは、通常、細菌の繁殖を防ぎ、バリア機能を保持するため、弱酸性に保持される。しかしながら、近年、ストレス等により肌荒れ等のトラブルを生じるケースが増えてきており、このような肌のトラブルを抱えた人の肌表面のpHは、バランスが崩れたり、洗浄により肌表面のpHが変化すると戻りにくい場合があった。かかる状況下、アルカリ石鹸等での洗浄によるアルカリ性への肌表面のpHの変化を防ぐ、より肌に優しい化粧品が求められるようになった。通常の固形石鹸、所謂アルカリ石鹸は、弱アルカリ性のpH7.5〜9又はそれ以上のpHを示し、健常肌であれば速やかに通常の肌表面のpHである弱酸性の範囲であるpH3.5〜5.0程度に戻るが、敏感肌や肌荒れを起こしている人にとっては、洗顔時に刺激を感じる他、なかなか弱酸性の状態に戻りにくい場合があった。そのため、健常の肌に近いpHを示す弱酸性の洗顔料が開発されるようになり、例えばミリスチルリン酸エステル塩等のリン酸エステル系界面活性剤を配合した水性洗浄料や特定の陰イオン界面活性剤を含む洗浄料(例えば、特許文献1、2参照)等が開発された。また、基礎化粧品としては、クリーム等の乳化化粧料として、水膨潤性層状ケイ酸塩粘土鉱物及び有機変性層状ケイ酸塩粘土鉱物を所定量で併用した乳化組成物により、皮膚刺激性が少ない肌にやさしいクリームが調製できることが報告されている(例えば、特許文献3参照)。
【0003】
更に、メークアップ化粧料においても同様に弱酸性に皮膚表面のpHをコントロールする化粧料が開発され、このような化粧料として、具体的にはメタクリル酸アルキルとメタクリル酸あるいはアクリル酸との共重合体あるいはアクリル酸アルキルとメタクリル酸あるいはアクリル酸との共重合体で処理した粉体を配合したメークアップ化粧料が知られている(例えば、特許文献4参照)。
【0004】
しかしながら、かかるメークアップ化粧料は、処方によっては酸性に大きく傾き、弱酸性に調整するのが難しい場合が存し、速やかに肌表面のpHを通常の弱酸性の範囲に戻すことが可能な処方開発が困難な場合が存した。従って、かかる課題を解決可能な化粧料が求められていた。
【0005】
カルボン酸官能基を有する樹脂のうち、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、あるいはアクリル酸とマレイン酸との共重合体、メタクリル酸とマレイン酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体で表面処理した粉体は、知られておらず、かかる表面処理粉体が弱酸性、具体的には、肌表面のpHを3.5〜5.0の範囲の弱酸性の範囲に調整することは当然知られていなかった。更に、かかる表面処理粉体を配合した化粧料が刺激感を感じることなく、アルカリ石鹸等による洗浄後、かかる表面処理粉体を含有する化粧料を塗布することにより、速やかに弱酸性範囲に皮膚表面を戻すことが出来ることは全く知られていなかった。
【0006】
【特許文献1】特開2006−206443号公報
【特許文献2】特開平11−349428号公報
【特許文献3】特開2006−151851号公報
【特許文献4】特開2008−174528号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、この様な状況下為されたものであり、肌を弱酸性に調整する肌に優しい粉体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この様な実状に鑑みて、本発明者らは、肌に優しい弱酸性の粉体を求めて、鋭意研究努力を重ねた結果、カルボン酸官能基を有する樹脂を粉体に表面処理した粉体が、かかる効果を奏し、特にその内、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、あるいはアクリル酸とマレイン酸との共重合体、メタクリル酸とマレイン酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体で表面処理した粉体がかかる効果に優れていることを見いだし、発明を完成するに至った。即ち、本発明は、以下に示すとおりである。
(1)肌のpHを3.5〜5.0に調整する表面処理粉体であって、カルボン酸官能基を有する樹脂で表面処理したものであることを特徴とする粉体。
(2)タルク、セリサイト、マイカ、板状無水ケイ酸、硝子フレーク、雲母チタン、チタンセリサイトから選ばれる1種あるいは2種以上をカルボン酸官能基を有する樹脂で表面処理したものであることを特徴とする(1)に記載の粉体。
(3)前記カルボン酸官能基を有する樹脂が、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、あるいはアクリル酸とマレイン酸との共重合体、メタクリル酸とマレイン酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体であることを特徴とする(1)、(2)の何れかに記載の粉体。
(4)(1)〜(3)の何れかに記載の粉体を含有する化粧料。
(5)メークアップ化粧料であることを特徴とする請求項4に記載の化粧料。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、肌を弱酸性に調整する肌に優しい粉体を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の粉体は、肌のpHを3.5〜5.0に調整する表面処理粉体であって、カルボン酸官能基を有する樹脂で表面処理した粉体であることを特徴とする。ここでいうカルボン酸官能基を有する樹脂とは、化粧料で一般的に使用されている樹脂であれば特段限定はないが、具体的なカルボン酸官能基を有する樹脂としては、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、あるいはアクリル酸とマレイン酸との共重合体、メタクリル酸とマレイン酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体が好ましく例示できる。これらの樹脂には、市販されている樹脂もあり、かかる樹脂を用いて表面処理することも可能である。本発明に用いられる樹脂の具体例を示せば、ジュリマーシリーズ(ポリアクリル酸、東亞合成株式会社製)やポリマレイン酸(日油株式会社製)などが挙げられる。また、粉体としては、通常化粧料で使用されているものであれば特段制限はないが、表面処理の容易さ、使用感から板状粉体が好ましく、タルク、セリサイト、マイカ、板状無水ケイ酸、硝子フレーク、雲母チタン、チタンセリサイトが特に好ましく例示でき、これらの1種又は2種以上を使用できる。かかるカルボン酸官能基を有する樹脂を粉体に表面処理する場合、粉体に対して樹脂を1〜25質量%の割合で表面処理することが好ましく、更に好ましくは3〜20質量%である。これは下限以下では効果を奏せず、上限以上では効果が頭打ちとなり、樹脂処理量に見合った効果の向上が見られない場合があるためである。
【0011】
本発明の粉体の製造方法は特に限定されず、常法に従って調製することができる。例えば、上述のカルボン酸官能基を有する樹脂を水に溶解して水溶液とし、これに粉体を加え、更に水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液を加えよく分散させpHを弱酸性に調製後、1時間から1昼夜放置した後、濾過した後、自然乾燥させて製造することが出来る。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明がかかる実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
【実施例】
【0012】
<タルクをポリアクリル酸、ポリマレイン酸、アクリル酸とマレイン酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体で表面処理した粉体の製造例。>
【0013】
<実施例1>
ポリアクリル酸(東亞合成株式会社製)10gを水200mLに溶解後、タルク100gを加え分散させ、水酸化ナトリウム水溶液でpHを4.0に調整した。3時間放置後、1昼夜乾燥機で乾燥後、粉砕し粉体1を調製した。
【0014】
<実施例2>
ポリマレイン酸(日油株式会社製)10gを水200mLに溶解後、タルク100gを加え分散させ、水酸化ナトリウム水溶液でpHを4.3に調整した。3時間放置後、1昼夜乾燥機で乾燥後、粉砕し粉体2を調製した。
【0015】
<実施例3>
アクリル酸5g、マレイン酸5gを量り取り、200mLの水に溶解し、更に過酸化アンモニウムを加え80℃に加熱し、4時間重合反応を行い、アクリル酸とマレイン酸との共重合体を調製した。これにタルク10gを加え、水酸化ナトリウム水溶液でpHを4.7に調整した。3時間放置後、1昼夜乾燥機で乾燥後、粉砕し粉体3を調製した。
【0016】
<実施例4>
アクリル酸5g、メタクリル酸5g、マレイン酸5gを量り取り、200mLのエタノールに溶解し、更に過酸化アンモニウムを加え80℃に加熱し、4時間重合反応を行い、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体を調製した。これにタルク10gを加え、水酸化ナトリウム水溶液でpHを4.0に調整した。3時間放置後、1昼夜乾燥機で乾燥後、粉砕し粉体4を調製した。
【0017】
<比較例1>
製造例3と同様な方法でメタクリル酸メチルとメタクリル酸との共重合体を調製し、表面処理して比較粉体1を調製した。
【0018】
<比較例2>
製造例5と同様にアクリル酸メチルとアクリル酸との共重合体で表面処理した比較粉体2を調製した。
【0019】
本発明の粉体は、皮膚に塗布する外用剤に配合し使用することが出来るが、特に化粧料に使用することが好ましく、そのうち、口紅、日焼け止め化粧料、ファンデーション、下地化粧料、コントロールカラー、白粉、頬紅、ボディーパウダー、アイシャドウ、アイカラー、マスカラ、ネイルカラー、パック等のメークアップ化粧料に含有させることが更に好ましい。
【0020】
また、本発明の粉体を化粧料として含有させる場合は、通常化粧料で使用される任意成分を発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。このような任意成分としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボカド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン、硬化ヤシ油、硬化油モクロウ、硬化ヒマシ油、ミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、ホホバロウ等のオイル;オレイン酸、イソステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸等の高級脂肪酸類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油等の油剤類;脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等、ラウリル硫酸カリウム)、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類;塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類;イミダゾリン系両性界面活性剤(2−ココイル−2−イミダゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等) 、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン)等、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類;ソルビタン脂肪酸エステル類 (ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE−ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE−グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2−オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2−デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類;ポリエチレングリコール、グリセリン、1、3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2−ペンタンジオール、2,4−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール等の多価アルコール類;ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類; ベントナイト等の増粘剤、パラアミノ安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、糖系紫外線吸収剤、2−(2'−ヒドロキシ−5'−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、4−メトキシ−4'−t−ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB6塩酸塩,ビタミンB6トリパルミテート,ビタミンB6ジオクタノエート,ビタミンB2又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α−トコフェロール,β−トコフェロール,γ−トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類;レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404 号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類;ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類;フェノキシエタノール等の抗菌剤などが好ましく例示できる。
【0021】
(試験例1)
実施例1〜4に示した本発明の粉体1〜4、表面処理を行っていないタルク(未処理タルク)を、アルカリ石鹸で洗浄した健常成人3名の前腕内側に塗布し、速やかに表面pH測定器(HI98109SKINCHECK HANNA社)を用い、皮膚表面のpHを測定した。また、経時変化を確認するため、1時間後の皮膚表面のpHを測定し、3名の平均値を求めた。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、本発明の粉体は、皮膚表面のpHを塗布直後に速やかに6.5以下の弱酸性とし、塗布後1時間後もそのpHを維持していた。一方、未処理タルクの塗布直後のpHは6.5以上であり、塗布1時間後でもpH6以上であった。この結果から、本発明の粉体が速やかに皮膚を弱酸性にすることができることが明らかとなった。一方、比較粉体は皮膚表面のpHをpH3.0以下にする傾向があった。
【0022】
【表1】

【0023】
< 本発明の化粧料である粉白粉の実施例。>
【0024】
<実施例5,実施例6〜8>
以下の表2に示す処方に従い、本発明の粉体1を含有する粉おしろいを調製した。同様にして粉体1を粉体2〜4に置換し、実施例6〜8を調製した。また、本発明と比較するため、粉体1を比較粉体1、2及び未処理タルクに置換した比較例3〜5を同様に調製した。
なお、表中の数値は質量%を表す。
【0025】
【表2】

【0026】
(試験例2)
実施例5〜8及び比較例3〜5を健常成人3人の皮膚に塗布し、10mMリン酸緩衝液(pH9)を噴霧し、噴霧前後の塗布部位のpHを測定し、各サンプルのpH調節力を測定した。値は3名の平均値で示す。結果を3に示す。表3の結果から本発明の実施例5〜8は、比較例5に比べてアルカリ緩衝液の塗布前後のpHの変化が少なく、上述のアルカリ溶液によるpHの上昇を抑制したことから、pH調節力が高いことが明らかとなった。また、比較例1および2においては、肌表面の酸性が強く肌表面のpHとしては好ましくない。
【0027】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、ファンデーション等の粉体含有化粧料に応用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
肌のpHを3.5〜5.0に調整する表面処理粉体であって、カルボン酸官能基を有する樹脂で表面処理したものであることを特徴とする粉体。
【請求項2】
タルク、セリサイト、マイカ、板状無水ケイ酸、硝子フレーク、雲母チタン、チタンセリサイトから選ばれる1種あるいは2種以上をカルボン酸官能基を有する樹脂で表面処理したものであることを特徴とする請求項1に記載の粉体。
【請求項3】
前記カルボン酸官能基を有する樹脂が、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリマレイン酸、あるいはアクリル酸とマレイン酸との共重合体、メタクリル酸とマレイン酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸との共重合体、アクリル酸とメタクリル酸とマレイン酸との共重合体であることを特徴とする請求項1、2の何れか1項に記載の粉体。
【請求項4】
請求項1〜3の何れか1項に記載の粉体を含有する化粧料。
【請求項5】
メークアップ化粧料であることを特徴とする請求項4に記載の化粧料。

【公開番号】特開2011−144145(P2011−144145A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−7660(P2010−7660)
【出願日】平成22年1月18日(2010.1.18)
【出願人】(000113470)ポーラ化成工業株式会社 (717)
【Fターム(参考)】