被膜可能な経皮送達微小突起アセンブリ
本発明は、衝撃塗布機での使用向けに構成される保持器具(22)に固定される微小突起部材(12)を含む経皮送達微小突起アセンブリであり、ここで微小突起の少なくとも一部は保持器具の端部により形成される平面を越えて延在する。本構成により、生物学的に活性な薬剤を含有する生体適合性被膜が微小突起部材に対し、その保持器具への取付け後に塗布されることが可能となる。本発明は無菌条件下で行われなければならない製造工程数を最低限にして被膜が微小突起部材に塗布された後のアセンブリの無菌性を維持する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に経皮送達システムに関する。より詳細には、本発明は、生物学的に活性な薬剤により容易に被膜可能な、皮膚を穿通するように構成される微小突起部材アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野において周知のとおり、経皮送達は、それ以外では皮下注射又は静脈内注入を介した送達が必要となりうる活性薬剤の投与方法を提供する。経皮薬剤送達は、これらの分野の双方において改良策を提案する。経皮送達は、経口送達と比較した場合、消化管の過酷な環境の回避、胃腸の薬物代謝の迂回、初回通過効果の低減及び消化酵素及び肝酵素による失活の可能性を回避する。
【0003】
用語「経皮的」は、本明細書で使用される場合、メスによる切開又は皮膚への皮下針の刺入などといった皮膚の切開又は穿通を実質的に伴わない、活性薬剤(例えば、薬物などの治療薬又はワクチンなどの免疫学的に活性な薬剤)の皮膚を通じた局部組織又は全身循環系への送達である。
【0004】
同様に当該技術分野において周知のとおり、経皮薬剤フラックスは、皮膚の状態、薬剤分子の大きさ及び物理的/化学的特性、及び皮膚全域での濃度勾配に依存する。皮膚は多くの活性薬剤に対し低透過性のため、経皮送達の用途は限定的であった。この低透過性は主に、脂質二重層に取り囲まれケラチン繊維で充填された扁平な死細胞(すなわち、ケラチノサイト)からなる、皮膚最外層の角質層に起因する。この高度に秩序立った構造の脂質二重層は、角質層に比較的不透過性の特性を与える。
【0005】
経皮拡散性薬剤フラックスを増加させるべく、皮膚最外層を機械的に穿通又は破壊することにより皮膚への経路を構築して経皮的に送達される薬剤量を亢進するための多くの技術及びシステムが開発されてきた。初期のワクチン接種器具は、表面剥離機として知られ、一般的には皮膚に投与される複数の歯又は針を備えることにより投与部分が擦過又は小さく切開されるものであった。ワクチンは、例えば米国特許第5,487,726号明細書に開示されるように皮膚上で局所的に、又は米国特許第4,453,926号明細書、同第4,109,655号明細書、及び同第3,136,314号明細書に開示されるように表面剥離歯に塗布される湿潤な液体として適用された。
【0006】
他のシステム及び機器では極小の皮膚刺入要素を用いて経皮薬物送達を亢進する。米国特許第5,879,326号明細書、同第3,814,097号明細書、同第5,279,54号明細書、同第5,250,023号明細書、同第3,964,482号明細書、再発行番号第25,637号明細書、及びPCT国際公開第96/37155号パンフレット、同第96/37256号パンフレット、同第96/17648号パンフレット、同第97/03718号パンフレット、同第98/11937号パンフレット、同第98/00193号パンフレット、同第97/48440号パンフレット、同第97/48441号パンフレット、同第97/48442号パンフレット、同第98/00193号パンフレット、同第99/64580号パンフレット、同第98/28037号パンフレット、同第98/29298号パンフレット、及び同第98/29365号パンフレットに開示されるシステム及び機器が例示され、全て全体として参照により本明細書に援用される。
【0007】
開示されるシステム及び機器は、様々な形、大きさ及び配列の刺入要素を用いて皮膚の最外層(すなわち、角質層)に刺入する。これらの器具のうち、いくつかの刺入要素は極めて小さく、わずか約25〜400ミクロンの長さの微小突起及びわずか約5〜50ミクロンの厚さの微小突起を有するものもある。
【0008】
参照により全体的に本明細書に援用される米国特許出願第10/045,842号明細書に開示されるように、送達される生物学的に活性な薬剤は、微小突起又は微小突起アレイに被膜可能である。これにより別個の物理的容器及び容器特異的な薬剤配合物又は組成物の開発の必要性がなくなる。
【0009】
微小突起アレイ経皮的な生物学的に活性な薬剤の送達に使用する場合、安定、完全、かつ反復可能な穿通が望ましい。微小突起アレイの手動での投与は結果として、アレイ全域での穿刺の深さについて大幅な変動をもたらすことが多い。加えて、手動投与は結果として、投与ごとに穿刺の深さについて大きな変動が生じることで、安定性のない薬剤の送達量につながる。
【0010】
手動投与のこれら及び他の欠点を克服するため、高度に再現性のある方法で微小突起アレイの縦横にわたり安定して層に刺入するための微小突起を作成するのに自動塗布機を使用することができる。例えば、参照により全体的に本明細書によって援用される米国特許第6,855,131号明細書は、アレイが患者の皮膚に嵌め込まれることにより微小突起アレイを投与するよう構成されるばね荷重塗布機を開示する。微小突起アレイは、塗布機と嵌合するよう構成される保持器具リング内に取り付けられる。保持器具リングにより操作者がアレイに触れる必要なしに微小突起アレイを塗布機に取り付けることが可能となる。
【0011】
任意の経皮送達システムにおいて考慮すべき重要事項は、然るべき水準の無菌性を達成して関連する汚染微生物数(bioburden)規格に準拠させることである。微小突起アレイ及び保持器具の滅菌は比較的容易であるものの、生物学的に活性な薬剤で被膜された後の微小突起アレイの滅菌は困難であり、薬剤の分解につながる。被膜後に無菌製造条件を使用することにより最終的な滅菌の困難は回避される。従って、微小突起アレイ及び保持器具リングの組立て後に生物学的に活性な薬剤被膜を塗布することにより無菌条件下で行わなければならない製造工程数を最小限にすることが望ましい。
【0012】
しかしながら、‘131号特許に開示される保持器具リングは微小突起アレイを埋め込んだ形で設置する。この設置により、微小突起アレイをその保持器具への取付け後に生物学的に活性な薬剤で被膜することは非常に困難となる。従って保持器具への取付け後の微小突起アレイの被膜を円滑にする微小突起アレイ及び保持器具アセンブリを提供することが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そのため、本発明の目的は、従来技術の微小突起器具に付随する前述の難点及び欠点を実質的に低減又は解消する微小突起部材又はアレイ及び保持器具アセンブリを提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、微小突起部材が保持器具に取り付けられた後に生物学的に活性な薬剤で被膜可能な微小突起部材を有する経皮送達アセンブリを提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、生物学的に活性な薬剤を有する被膜が微小突起部材に塗布された後に必要とされる製造工程数を最小限にする経皮送達器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的及び以下に記載されて明らかになる目的では、本発明の経皮送達アセンブリは概して、上面及び底面並びに微小突起部材の底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材、ならびに第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具であって、微小突起部材は中央開口部内で保持器具に固定され、また微小突起部材は微小突起の少なくとも一部が保持器具の第1の端部により形成される平面を越えて延在するよう保持器具の第1の端部に隣接して定置される、保持器具を含む。
【0017】
好ましくは、微小突起部材がパッチに固定されるとともにパッチは保持器具に固定される、アセンブリはまた接着パッチも含む。一実施形態において、パッチは破断性タブにより保持器具に固定される。
【0018】
本発明の一実施形態において、パッチは第1及び第2の側面を有するとともに微小突起部材は第1の側面に固定される。当該実施形態において、微小突起部材の固定及び患者の皮膚に接着するために使用されるものと同じ接着剤が、パッチを保持器具に固定するために使用される。あるいは、パッチは第2の側面で別個の接着剤により保持器具に固定される。
【0019】
本発明の一実施形態において、保持器具の第1の端部は保持器具の第2の端部と入れ子になるよう構成されるため、微小突起部材を取り付けた複数の保持器具が積層可能である。好ましくは、微小突起部材は、複数のアセンブリが積層される場合、微小突起部材が隣接する微小突起部材及び接着パッチと接触しないように保持器具に固定される。
【0020】
本発明のさらなる実施形態では、経皮送達アセンブリはまた、ハウジングがハウジングの中央開口部内に保持器具を収容及び定置するよう構成され、また保持器具がハウジング内に配置される、第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングも含む。好ましくは、ハウジングの第1の端部は衝撃塗布機に解放可能に装着されるように適用される。同様に好ましくは、保持器具は、ハウジング内で微小突起部材がハウジングの第1及び第2の端部から離間されるように定置される。
【0021】
好ましくは、微小突起部材は、少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤を含む薬剤配合物で被膜される。
【0022】
一実施形態において、生物学的に活性な薬剤は、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、下垂体ホルモン類、hGH、HMG、酢酸デスモプレシン、卵胞ルテオイド類、aANF、成長因子類、成長因子放出因子(GFRF)、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板由来成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、硫酸ブレオマイシン、キモパパイン、コレシストキニン、絨毛性ゴナドトロピン、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝集阻害剤)、グルアゴン(gluagon)、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン類、インターロイキン10(IL−10)、エリスロポエチン(EPO)、アミリン、インスリノトロピン、GLIP1、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、グルカゴン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体類(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン、及びナファレリン(napfarelin)、メノトロピン類(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)など)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デアミノ[Val4、D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、デスモプレシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH類似体類、ACTH(1−24)、ANP、ANPクリアランス阻害剤類、アンジオテンシンIIアンタゴニスト類、抗利尿ホルモンアゴニスト類、ブラジキニン(bradykinn)アンタゴニスト類、セレダーゼ、CSI類、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン類、FAB断片類、IgEペプチド抑制因子類、IGF−1、神経栄養因子類、コロニー刺激因子類、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト類、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト類、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTH類似体類、プロスタグランジンアンタゴニスト類、ペンチゲチド、プロテインC、プロテインS、レニン阻害剤類、チモシンα1、血栓溶解剤類、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体類、α1−アンチトリプシン(組換え)、TGF−β、αMSH、VEGF、PYY及びhBNPからなる群より選択される。
【0023】
本発明の別の実施形態において、活性薬剤は、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、リポタンパク質類、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、ボツリヌストキソイド、ヘマグルチニン類、B型肝炎表面抗原、百日咳菌(Bordetella pertussis)(組換えPTワクチン(accince)−無細胞型)、破傷風菌(Clostridium tetani)(精製済み、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacterium diptheriae)(精製済み、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを伴う複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体類と結合するMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPreS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現表面タンパク質及びエピトープ類)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLP L1、四価組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)(精製済みの細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)(破傷風トキソイドを伴う複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(合成ペプチド類)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(B群髄膜炎菌OMPと複合する複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合する複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合する複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(表面リポタンパク質類)、水痘帯状疱疹ウイルス(サブユニット、糖タンパク質類)、及びコレラ菌(Vibrio cholerae)(複合リポ多糖)からなる群より選択される免疫学的に活性な薬剤である。
【0024】
本発明のさらなる実施形態において、生体適合性被膜としては、経路開存性調節剤及び血管収縮剤からなる群より選択される少なくとも1種の追加的な医薬品を含む。
【0025】
別の実施形態では、本発明は、経皮送達アセンブリを製作するための方法であり、i)上面及び底面並びに微小突起部材の底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材を提供する工程、ii)第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具を提供する工程、及びiii)微小突起部材を中央開口部内で保持器具に固定して経皮送達アセンブリを形成する工程であって、微小突起の少なくとも一部が保持器具の第1の端部により形成される平面を越えて延在するように、微小突起部材が保持器具の第1の端部に隣接して定置される工程を含む。
【0026】
本発明の一実施形態において、本方法はまた、接着パッチを提供する工程、及び微小突起部材をパッチに固定する工程及びパッチを保持器具に固定する工程を含む、微小突起部材を保持器具に固定する工程も含む。
【0027】
本発明の別の実施形態において、本方法は経皮送達アセンブリを滅菌する工程を含む。
【0028】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤を含む生体適合性被膜は、経皮送達アセンブリが滅菌された後に微小突起部材に塗布される。好ましくは、生体適合性被膜はローラー塗り法により微小突起部材に塗布される。あるいは、生体適合性被膜は浸漬被膜法により微小突起部材に塗布される。
【0029】
本発明の別の態様では、当該方法はまた、i)第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングを提供する工程であって、ハウジングがハウジングの中央開口部内で保持器具を収容及び定置するように構成される工程、及びii)生体適合性被膜の塗布後に保持器具をハウジング内に設置する工程も含む。
【0030】
さらなる特徴及び利点が、以下の、及びより詳細には、添付の図面に示される本発明の好ましい実施形態の記載から明らかとなるとともに、ここでは図面を通して同様の参照符号はほぼ同じ部品又は要素を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明を詳細に記載する前に、本発明は、当然ながら変更可能なものとして、特別に例示される材料、方法又は構造に限定されないことが理解されるべきである。従って、本明細書に記載されるものと類似の、又は等価な数多くの材料及び方法が本発明の実施において使用可能であるが、本明細書には好ましい材料及び方法を記載する。
【0032】
本明細書で使用される専門用語は、単に本発明の特定の実施形態の説明を目的とし、また限定を意図するものではないことを理解されるべきである。
【0033】
別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明の関わる当該技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0034】
さらに、本明細書に引用される全ての公刊物、特許及び特許出願は、上記のものであろうと下記のものであろうと、全体として参照により本明細書によって援用される。
【0035】
最後に、本明細書及び付属の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、内容が別段に明確な指示をしない限り、複数への参照を含む。従って、例えば、「ペプチド(a peptide)」に対する参照は2個以上のかかるペプチドを含み、「微小突起(a microprojection)」に対する参照は2個以上のかかる微小突起を含むなどとする。
【0036】
定義
用語「経皮的」は、本明細書で使用される場合、局所又は全身治療のための皮膚中への、及び/又は皮膚を通じた薬剤の送達を意味する。従って用語「経皮的」は、ペプチドなどの薬剤の、受動拡散を介した皮膚中への、及び/又は皮膚を通じた皮内、真皮内及び表皮内送達、並びにイオントフォレーシス及びフォノフォレーシスなどのエネルギー拡散送達を意味するとともに含む。
【0037】
用語「経皮フラックス」は、本明細書で使用される場合、経皮送達速度(rate)を意味する。
【0038】
用語「活性薬剤」は、本明細書で使用される場合、治療的に有効量で投与される場合薬理学的又は生物学的に有効な薬物を含む物質又は混合物の組成物を参照する。用語「薬剤」もまた、その最も広義の解釈を有し、及び任意の治療薬又は薬物を含むように使用されることが意図される。用語「薬物」、「治療薬」、「活性薬剤」及び「生物学的に活性な薬剤」は、生体に送達されることにより通常は有益な所望の効果を生み出す、治療的に有効な任意の物質を参照するのに同義的に使用される。
【0039】
本発明の生物学的に活性な薬剤はまた、遊離塩基、酸、荷電又は非荷電分子、分子錯体の構成要素又は非刺激性の薬理学的に許容可能な塩などの様々な形態も可能である。さらに、生体のpH、酵素等で容易に加水分解される活性薬剤の単純な誘導体(エーテル、エステル、アミド等)を用いることができる。
【0040】
2種以上の生物学的に活性な薬剤が本発明の被膜に組み込み可能なこと、及び用語「活性薬剤」の使用は、2種以上のかかる活性薬剤又は薬物の使用を一切排除するものではないことが理解されるべきである。
【0041】
用語「同時送達」は、本明細書で使用される場合、補助的薬剤が、一次活性薬剤の送達される前、活性薬剤の経皮フラックスの前及び最中、活性薬剤の経皮フラックスの最中、活性薬剤の経皮フラックスの最中及び後、及び/又は活性薬剤の経皮フラックスの後のいずれかにおいて経皮的に投与されることを意味する。
【0042】
用語「微小突起」は、本明細書で使用される場合、角質層を通じて、生体動物、特に哺乳動物、及びより詳細にはヒトの皮膚の内部にある表皮層、又は表皮層及び真皮層へと刺入又は切開するように適合した刺入要素を参照する。
【0043】
用語「微小突起部材」は、本明細書で使用される場合、概して角質層に刺入するためのアレイ内に配置される複数の微小突起を含む微小突起アレイを意味する。微小突起部材は薄いシートから複数の微小突起をエッチング加工又は打抜き加工及びシートの平面から微小突起の折り返し、又は折り曲げによって、図11に示すような構造を形成することにより、形成可能である。微小突起部材はまた、参照により全体として本明細書によって援用される米国特許第6,050,988号明細書に開示されるように、ストリップの各々の縁部に沿って微小突起を有する1つ又は複数のストリップの形成など、他の既知の方法でも形成可能である。
【0044】
用語「被膜製剤」は、本明細書で使用される場合、微小突起及び/又はそのアレイを被膜するために用いられる、自由に流動する組成物又は混合物を意味すること、及び含むことを意味する。活性薬剤が処理される場合、製剤中に溶解又は懸濁可能である。
【0045】
用語「生体適合性被膜」及び「固体被膜」は、本明細書で使用される場合、実質的に固体状態の「被膜製剤」を意味すること、及び含むことを意味する。
【0046】
用語「血管収縮剤」は、本明細書で使用される場合、血管腔を狭くすることによって末梢血流を低減する物質又は混合物の組成物を参照する。好ましい血管収縮剤の例としては、アミドフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレシン(orinpressin)、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0047】
用語「経路開通性調節剤」は、本明細書で使用される場合、微小突起により形成される角質層内の経路の閉鎖を遅延させる物質又は混合物の組成物を参照する。好ましい経路開通性調節剤の例としては、浸透圧性薬剤(例えば、塩化ナトリウム)、双性イオン化合物(例えば、アミノ酸)、及びベタメタゾン21−リン酸二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸ナトリウム塩、パラメタゾンリン酸二ナトリウム及びプレドニゾロン21−コハク酸ナトリウム塩などの抗炎症剤、及びクエン酸、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、デキストリン硫酸ナトリウム、アスピリン及びEDTAなどの抗凝固剤を含むが、これらに限定されない。
【0048】
上記で考察されるとおり、衝撃塗布機を使用して均一かつ再現性のある方法で微小突起部材を患者の角質層に刺入させることが望ましい。従って、従来技術のアセンブリ10は概して、図1及び2に示す従来技術の保持器具14内に取り付けられる微小突起部材12を含む。好ましくは、全体として参照により本明細書に援用される米国特許第6,855,131号明細書に詳細に記載されるように、微小突起部材12は接着パッチ16の破断性タブにより従来技術の保持器具リング14内に懸架される。
【0049】
保持器具リング14内に微小突起部材を設置後、微小突起部材は患者の皮膚に投与される。好ましくは、全体として参照により本明細書に援用される同時係属中の米国特許出願第09/976,978号明細書に記載されるように、微小突起部材は衝撃塗布機を使用して患者の皮膚に投与される。
【0050】
図1及び2に示すように、従来技術の保持器具14の構成では微小突起部材12は埋め込んだ形で設置される。微小突起部材12は保持器具の端部18により形成される平面と離間されるため、微小突起部材12が従来技術の保持器具14に取り付けられると、そこへ生物学的に活性な薬剤の被膜を塗布することは困難又は不可能である。それゆえ、微小突起部材12は生物学的に活性な薬剤被膜の塗布後に従来技術の保持器具14に取り付けなければならない。同様に、これにより微小突起部材12の従来技術の保持器具14への取付け工程中の無菌製造条件、又は最終滅菌のいずれかが必要となるが、その双方とも高価かつ時間のかかる要件である。さらに、薬剤で被膜後の微小突起部材の滅菌には分解のリスクがある。
【0051】
上記に指摘されるように、本発明は、微小突起部材を保持器具に取り付けてから生物学的に活性な薬剤で被膜することを可能にする機器及び方法を提供することにより、これらの難点を克服する。微小突起部材及び保持器具はそれらの組立て後及び被膜前に滅菌可能なため、これにより微小突起部材の被膜後に無菌条件下で行わなければならない製造工程数は最小限となる。
【0052】
従って、本発明の経皮送達アセンブリは概して、上面及び底面及び微小突起部材の底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材、ならびに、微小突起部材が中央開口部内で保持器具に固定され、及び微小突起部材が微小突起の少なくとも一部が保持器具の第1の端部により形成される平面を越えて延在するように保持器具の第1の端部に隣接して定置される、第1及び第2の端部及び中央開口部を有する保持器具を含む。
【0053】
ここで図3及び4を見ると、微小突起部材12、保持器具22及び接着パッチ24を概して含む本発明の経皮送達アセンブリ20が示される。微小突起部材12は接着剤によりパッチ24に固定され、及びパッチ24は好ましくは微小突起部材12の外周にある患者の皮膚と接触する大きさにすることにより、投与後の微小突起部材を患者と接触状態に保持する働きをする。接着パッチ24は好ましくは微小突起部材12を保持器具22内に固定するタブ26を有する。タブ26は好ましくは、アプリケータの作動によりパッチ24が保持器具22から放出されるため、破断性である。同様に好ましくは、保持器具22が傾斜リムを有することにより、タブ26との接触が円滑になる。
【0054】
本発明の別の実施形態が図5及び6に示され、概して経皮送達アセンブリ30は、微小突起部材12、保持器具32及び接着パッチ34も含む。本実施形態において、パッチ34は片側に接着剤を有して微小突起部材12を固定し及びパッチを患者の皮膚上に保持する。パッチ34の他方の面上の別の接着剤がパッチを保持器具32に固定する。好ましくは、保持器具32に固定されるパッチ34の一部は最小化され、また好ましくは破断性のタブ36も含む。
【0055】
以上のように、本発明の保持器具は、微小突起の少なくとも一部が保持器具の端部により形成される平面を越えて延在するように微小突起部材を定置する。この構成により、微小突起部材を保持器具への取り付けた後に生物学的に活性な薬剤を含有する生体適合性被膜を微小突起部材に塗布することが可能となる。
【0056】
本発明では、被膜は様々な既知の方法により微小突起部材に塗布可能である。好ましくは、被膜は微小突起部材の皮膚に刺入する部分のみに塗布される。
【0057】
好ましい被膜方法としては、同様に微小突起の先端への被膜に限定されるローラー塗り機構を用いるローラー塗り法を含む。ローラー塗り法は、全体として参照により本明細書に援用される米国特許第6,855,372号明細書に開示される。当該特許で詳細に考察されるとおり、開示されるローラー塗り法は、皮膚への刺入中に微小突起から容易に取り除かれない滑らかな被膜を提供する。
【0058】
例えば、図7は、生物学的に活性な薬剤配合物40の被膜が回転ドラム42により経皮送達アセンブリ20の微小突起部材12に塗布されることを示す。を保持器具22内の微小突起部材12の位置により、微小突起は保持器具22により妨害されることなくドラム42によって担持される薬剤配合物40のフィルムと接触することが可能となる。
【0059】
別の被膜方法としては、浸漬被膜を含む。浸漬被膜は微小突起を被膜製剤中に部分的又は全体的に浸漬することにより微小突起を被膜する手段として説明することができる。部分浸漬技法の使用により、被膜を微小突起の先端に限定することが可能である。十分認識し得るように、微小突起部材12は保持器具22(又は32)を被膜製剤と接触させることなしに被膜製剤の容器中に浸漬可能である。
【0060】
本発明の範囲内で用いることが可能な、さらなる被膜方法は、噴霧被膜を含む。本発明では、噴霧被膜は、被膜組成物のエアロゾル懸濁液の形成を包含可能である。一実施形態において、約10〜200ピコリットルの液滴粒度を有するエアロゾル懸濁液が微小突起に噴霧され、次に乾燥される。
【0061】
パターン塗り法もまた微小突起を被膜するために用いることができる。パターン塗り法は堆積液を微小突起表面に定着させるための吐出装置を使用して塗布することが可能である。堆積液量は好ましくは0.1〜20ナノリットル/微小突起の範囲である。好ましい精密定量液体ディスペンサーの例が、参照により全体的に本明細書に援用される、米国特許第5,916,524号明細書、同第5,743,960号明細書、同第5,741,554号明細書、及び同第5,738,728号明細書に開示される。
【0062】
微小突起被膜製剤又は溶液はまた、既知の電磁弁ディスペンサーを使用するインクジェット技術、任意選択の流体動力手段及び一般的に電界の使用により制御される位置決め手段を使用しても塗布可能である。印刷業由来の他の液体吐出技術又は当該技術分野において周知の同様の液体吐出技術を使用して、本発明のパターン塗り法で塗布可能である。
【0063】
本発明のさらなる態様では、複数の経皮送達アセンブリ20を図8に示されるとおり積層することが可能である。十分認識し得るように、微小突起部材を保持器具22の一端に隣接して定置させることにより、反対端に空隙が作り出される。好ましくは、保持器具22(又は32)は図8に示すように同様の保持器具と入れ子になるよう構成される。この積層構成において、微小突起部材12及びパッチ24は隣接する保持器具の反対端における空隙内に定置され、微小突起部材12及びパッチ24が隣接する保持器具のアセンブリとの接触が阻止される。
【0064】
図9及び10に示す本発明の別の実施形態において、保持器具22(又は32)はハウジング50と嵌合するよう構成される。ハウジング50は好ましくは、衝撃塗布機に装着されるように構成される第1の端部52及び患者の皮膚に接触する第2の端部54である対立端を有する。同様に好ましくは、ハウジング50は、保持器具22を各端から離間させることにより微小突起部材12との偶発的な接触が最小限となるように、保持器具22を配置するように構成される。微小突起部材12は、保持器具22がハウジング50内に設置される場合には既に活性薬剤で被膜されていなければならないが、このアセンブリ工程について無菌条件を維持することは比較的容易である。
【0065】
上述の実施形態において、保持器具22及び32はほぼ円形又は環状のものとして示されているが、内部に微小突起部材を固定可能な中央開口部が画成され、またそれゆえ微小突起の少なくとも一部が保持器具の端部により形成される平面を越えて延在する限り、任意の好ましい形状又は構造が所望のとおりに用いることが可能である。
【0066】
ここで図11を参照すると、本発明での使用向け微小突起部材12の一実施形態の一部が示されている。図示されるように、微小突起部材12は、シート62から突出する微小突起60のアレイを含む。微小突起60は好ましくは、当該実施形態において開口部64を含むシート62から実質的に90°の角度で延在する。本実施形態において、微小突起60は、複数の微小突起60を薄い金属シート62からエッチング加工又は打抜き加工すること、及び微小突起をシートの平面から折り曲げることにより形成される。
【0067】
本発明の一実施形態において、刺入要素は、長さ1000ミクロン未満の突起を有する。さらなる実施形態において、刺入要素は、長さ500ミクロン未満、より好ましくは、250ミクロン未満の突起を有する。微小突起はさらに、およそ25〜500ミクロンの範囲の幅及びおよそ10〜100ミクロンの範囲の厚さを有する。微小突起は、針、刃、ピン、穿孔、及びそれらの組み合わせなどの異なる形状に形成されてもよい。
【0068】
本発明の一実施形態において、微小突起部材12は、少なくともおよそ10微小突起/cm2、より好ましくは、少なくともおよそ200〜2000微小突起/cm2の範囲の微小突起密度を有する。好ましくは、薬剤が通過する開口部の単位面積当たりの数は、少なくともおよそ10開口部/cm2且つ約2000開口部/cm2未満である。
【0069】
微小突起部材12の生体適合性を亢進させるため(例えば、対象者の皮膚への投与後の出血及び炎症を最小限にするため)、さらなる実施形態において、微小突起60は好ましくは、145μm未満、より好ましくは、およそ50〜145μmの範囲、さらにより好ましくは、およそ70〜140μmの範囲の長さを有する。さらに、微小突起部材12は、好ましくは100微小突起/cm2より大きい、より好ましくは、およそ200〜3000微小突起/cm2の範囲の微小突起密度を有するアレイを含む。
【0070】
微小突起部材12は、ステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン合金、又は同様の生体適合性材料などの様々な金属から製造可能である。
【0071】
本発明では、微小突起部材12はまた、ポリマーなどの非導電材料からも構築可能である。
【0072】
あるいは、微小突起部材は、パリレン(登録商標)(Parylene)などの非導電材料、又はテフロン(登録商標)(Teflon)、ケイ素若しくは他の低エネルギー材料などの疎水性材料で被膜可能である。上述の疎水性材料及び関連する基材(例えば、フォトレジスト)層は、参照により本明細書に援用される米国仮特許出願第60/484,142号明細書に記載される。
【0073】
本発明で用いることができる微小突起部材としては、全体として参照により本明細書に援用される、米国特許第6,083,196号明細書、同第6,050,988号明細書及び同第6,091,975号明細書、同第6,230,051 B1号明細書、同第6,322,808号明細書及び同時係属中の米国特許出願第10/045,842号明細書に開示される部材を含むが、これらに限定されない。
【0074】
本発明で用いることができる他の微小突起部材としては、参照により全体として本明細書に援用される米国特許第5,879,326号明細書に開示される部材などの、シリコンチップエッチング技術を用いたシリコンのエッチング加工、又はエッチング加工された微小金型を用いたプラスチックの成形により形成される部材を含む。
【0075】
本発明では、送達されるべき活性薬剤は、微小突起部材12に配分される生体適合性被膜66中に含むことができる。微小突起60はさらに、開口部(図示せず)、溝(図示せず)、表面の不規則性(図示せず)又は同様の改変部などの、被膜66の容積を収容する、及び/又は増大させるように適合する手段を含むことができ、前記手段は多量の被膜が堆積可能な表面積の増加を提供する。さらに、微小突起60は、微小突起部材12を患者の皮膚と接触状態に保持するように構成されるフック又は鉤状部68と共に形成可能である。
【0076】
本発明の特定の実施形態において、生物学的に活性な薬剤は、主要な治療部位の1つにおいて、抗生物質及び抗ウイルス剤などの抗感染薬;フェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、ブプレノルフィン及び鎮痛性の併用物を含む鎮痛剤;麻酔剤;摂食障害剤;抗関節炎剤;テルブタリンなどの抗喘息薬;抗痙攣薬;抗うつ剤;抗糖尿病薬;止瀉薬薬;抗ヒスタミン剤;抗炎症剤;抗片頭痛製剤;スコポラミン及びオンダンセトロンなどの抗動揺病製剤;制嘔吐剤;抗悪性腫瘍薬;抗パーキンソン薬;鎮痒薬;抗精神病剤;解熱剤;胃腸用及び泌尿器用を含む鎮痙剤;抗コリン薬;交感神経作動薬;キサンチン誘導体;ニフェジピンなどのカルシウムチャネル遮断薬を含む心血管系製剤;β遮断薬;ドブタミン及びリトドリンなどのβアゴニスト;抗不整脈薬;アテノロールなどの降圧剤;ラニチジンなどのACE阻害薬;利尿剤;全身、冠動脈、末梢、及び中枢を含む血管拡張剤;中枢神経刺激薬;咳止め及び感冒製剤;鬱血除去薬;診断薬;副甲状腺ホルモンなどのホルモン;催眠剤;免疫抑制剤;筋弛緩剤;副交感神経遮断薬;副交感神経作用薬;プロスタグランジン;タンパク質;ペプチド;精神刺激薬;鎮静剤;及び精神安定剤を含む活性な薬剤を含むが、これらに限定されない。他の好適な薬剤としては、血管収縮剤、抗治癒剤及び経路開通性調節剤を含む。
【0077】
さらに具体的な薬剤の例としては、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、下垂体ホルモン類(例えば、HGH、HMG、酢酸デスモプレシン等)、卵胞ルテオイド類、aANF、成長因子放出因子(GFRF)などの成長因子類、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板由来成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、硫酸ブレオマイシン、キモパパイン、コレシストキニン、絨毛性ゴナドトロピン、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝集阻害剤)、グルアゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン類、インターロイキン10(IL−10)、エリスロポエチン(EPO)、アミリン、インスリノトロピン、GLIP1、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、グルカゴン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体類(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン、及びナファレリン(napfarelin)、メノトロピン類(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)など)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デアミノ[Val4、D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、デスモプレシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1−24)などのACTH類似体類、ANP、ANPクリアランス阻害剤類、アンジオテンシンIIアンタゴニスト類、抗利尿ホルモンアゴニスト類、ブラジキニン(bradykinn)アンタゴニスト類、セレダーゼ、CSI類、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン類、FAB断片類、IgEペプチド抑制因子類、IGF−1、神経栄養因子類、コロニー刺激因子類、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト類、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTH(1−34)などのPTH類似体類、プロスタグランジンアンタゴニスト類、ペンチゲチド、プロテインC、プロテインS、レニン阻害剤類、チモシンα−1、血栓溶解剤類、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体類、α1アンチトリプシン(組換え)、TGF−β、αMSH、VEGF、PYY及びhBNPを含むが、これらに限定されない。
【0078】
さらに他の好適な生物学的に活性な薬剤としては、ウイルス類、細菌、タンパク質ベースのワクチン類、多糖類ベースのワクチン類、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、リポタンパク質類、免疫原性物質類、抗原薬剤類及びワクチンアジュバント類を含む、免疫学的に活性な薬剤を含むが、これらに限定されない。ワクチン送達の具体例は、参照により全体として本明細書によって援用される同時係属中の米国特許出願第10/127,171号明細書及び同第10/971,877合号明細書中に見ることができる。
【0079】
好ましい免疫学的に活性な薬剤としては、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、及びリポタンパク質類の形態の抗原を含むが、これらに限定されない。具体的なサブユニットワクチンとしては、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、ボツリヌストキソイド、ヘマグルチニン類、B型肝炎表面抗原、百日咳菌(組換えPTワクチン−無細胞型)、破傷風菌(精製済み、組換え)、ジフテリア菌(精製済み、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを伴う複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体類が結合したMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPreS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現表面タンパク質及びエピトープ類)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLP L1、四価組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、レジオネラ・ニューモフィラ(精製済み細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(破傷風トキソイドを伴う複合糖質)、緑膿菌(合成ペプチド類)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、肺炎連鎖球菌(B群髄膜炎菌OMPと複合される複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合される複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合される複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(表面リポタンパク質類)、水痘帯状疱疹ウイルス(サブユニット、糖タンパク質類)、及びコレラ菌(複合リポ多糖)を含むが、これらに限定されない。
【0080】
抗原と共に免疫学的に活性な薬剤を含むことができる、好ましい免疫応答増強アジュバントとしては、リン酸アルミニウムゲル;水酸化アルミニウム;藻類グルカン:β−グルカン;コレラ毒素Bサブユニット;CRL1005:平均値がx=8及びy=205のABAブロックポリマー;γイヌリン:直鎖(非分枝)β−D(2−>1)ポリフルクトフラノキシル−α−D−グルコース;ゲルブアジュバント:N−アセチルグルコサミン−(β1−4)−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−グルタミン(GMDP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(DDA)、亜鉛L−プロリン塩錯体(Zn−Pro−8);イミキモド(1−(2−メチルプロピル(methypropyl))−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン;ImmTher(商標):N−アセチルグルコサミニル(acetylglucoaminyl)−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−イソGlu−L−Ala−グリセロールジパルミテート;MTP−PEリポソーム:C59H108N6O19PNa−3H2O(MTP);ムラメチド:Nac−Mur−L−Ala−D−Gln−OCH3;プローラン(Pleuran):β−グルカン;QS−21;S−28463:4−アミノ−a,a−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール;スクラボペプチド:VQGEESNDK・HCl(IL−1β163−171ペプチド);及びスレオニル−MDP(Termurtide(商標)):N−アセチルムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン、及びインターロイキン18、IL−2、IL−12、IL−15を含む。アジュバントは、例えば、CpG含有オリゴヌクレオチドなどのDNAオリゴヌクレオチドも含む。加えて、IL−18、IL−2、IL−12、IL−15、IL−4、IL10などの免疫調節性リンホカイン、γインターフェロン、及びNFκB調節性シグナル伝達タンパク質をコードする核酸配列が使用可能である。
【0081】
当業者により理解されるように、ほぼ例外なく、アルムアジュバント添加ワクチン製剤は、一般的には凍結及び乾燥により効力を失う。本発明のアルム吸着ワクチン製剤の効力及び/又は免疫抗原性を保つため、上述の製剤はさらに、全体として参照により本明細書に明示的に援用される、2005年1月31日付けで出願された米国仮特許出願第60/649,275号明細書に開示されるように処理可能である。
【0082】
好ましい被膜製剤の、これらの、及び他の態様に関するさらなる詳細は、双方が全体として参照により本明細書に援用される、同時係属中の2004年6月29日付けで出願された米国特許出願第10/884,603号明細書、及び2005年1月12日付けで出願された同第11/034,891号明細書中に見ることができる。
【0083】
本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者は本発明に様々な変更及び修正を加えてこれを様々な用途及び条件に適合させることができる。かかるごとく、これらの変更及び修正は、適正かつ公正に、特許請求の範囲のあらゆる等価物の範囲内であり、及びそうであることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】従来技術の保持器具の正面断面図である。
【図2】図2に示す保持器具の斜視図である。
【図3】本発明の、微小突起部材アセンブリの分解図である。
【図4】図3に示される微小突起部材アセンブリの斜視図である。
【図5】本発明の、代替的微小突起部材アセンブリの分解図である。
【図6】図5に示される微小突起部材アセンブリの斜視図である。
【図7】本発明の、ローラー塗りされる、図4に示される微小突起部材アセンブリの概略図である。
【図8】本発明の、積層構成の図6に示される種類の微小突起部材アセンブリを図示する斜視図である。
【図9】本発明の、ハウジングも含む図4に示される種類の微小突起部材アセンブリの分解図である。
【図10】図7に示す微小突起部材アセンブリの斜視図である。
【図11】本発明の、微小突起部材の一例の一部の斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に経皮送達システムに関する。より詳細には、本発明は、生物学的に活性な薬剤により容易に被膜可能な、皮膚を穿通するように構成される微小突起部材アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野において周知のとおり、経皮送達は、それ以外では皮下注射又は静脈内注入を介した送達が必要となりうる活性薬剤の投与方法を提供する。経皮薬剤送達は、これらの分野の双方において改良策を提案する。経皮送達は、経口送達と比較した場合、消化管の過酷な環境の回避、胃腸の薬物代謝の迂回、初回通過効果の低減及び消化酵素及び肝酵素による失活の可能性を回避する。
【0003】
用語「経皮的」は、本明細書で使用される場合、メスによる切開又は皮膚への皮下針の刺入などといった皮膚の切開又は穿通を実質的に伴わない、活性薬剤(例えば、薬物などの治療薬又はワクチンなどの免疫学的に活性な薬剤)の皮膚を通じた局部組織又は全身循環系への送達である。
【0004】
同様に当該技術分野において周知のとおり、経皮薬剤フラックスは、皮膚の状態、薬剤分子の大きさ及び物理的/化学的特性、及び皮膚全域での濃度勾配に依存する。皮膚は多くの活性薬剤に対し低透過性のため、経皮送達の用途は限定的であった。この低透過性は主に、脂質二重層に取り囲まれケラチン繊維で充填された扁平な死細胞(すなわち、ケラチノサイト)からなる、皮膚最外層の角質層に起因する。この高度に秩序立った構造の脂質二重層は、角質層に比較的不透過性の特性を与える。
【0005】
経皮拡散性薬剤フラックスを増加させるべく、皮膚最外層を機械的に穿通又は破壊することにより皮膚への経路を構築して経皮的に送達される薬剤量を亢進するための多くの技術及びシステムが開発されてきた。初期のワクチン接種器具は、表面剥離機として知られ、一般的には皮膚に投与される複数の歯又は針を備えることにより投与部分が擦過又は小さく切開されるものであった。ワクチンは、例えば米国特許第5,487,726号明細書に開示されるように皮膚上で局所的に、又は米国特許第4,453,926号明細書、同第4,109,655号明細書、及び同第3,136,314号明細書に開示されるように表面剥離歯に塗布される湿潤な液体として適用された。
【0006】
他のシステム及び機器では極小の皮膚刺入要素を用いて経皮薬物送達を亢進する。米国特許第5,879,326号明細書、同第3,814,097号明細書、同第5,279,54号明細書、同第5,250,023号明細書、同第3,964,482号明細書、再発行番号第25,637号明細書、及びPCT国際公開第96/37155号パンフレット、同第96/37256号パンフレット、同第96/17648号パンフレット、同第97/03718号パンフレット、同第98/11937号パンフレット、同第98/00193号パンフレット、同第97/48440号パンフレット、同第97/48441号パンフレット、同第97/48442号パンフレット、同第98/00193号パンフレット、同第99/64580号パンフレット、同第98/28037号パンフレット、同第98/29298号パンフレット、及び同第98/29365号パンフレットに開示されるシステム及び機器が例示され、全て全体として参照により本明細書に援用される。
【0007】
開示されるシステム及び機器は、様々な形、大きさ及び配列の刺入要素を用いて皮膚の最外層(すなわち、角質層)に刺入する。これらの器具のうち、いくつかの刺入要素は極めて小さく、わずか約25〜400ミクロンの長さの微小突起及びわずか約5〜50ミクロンの厚さの微小突起を有するものもある。
【0008】
参照により全体的に本明細書に援用される米国特許出願第10/045,842号明細書に開示されるように、送達される生物学的に活性な薬剤は、微小突起又は微小突起アレイに被膜可能である。これにより別個の物理的容器及び容器特異的な薬剤配合物又は組成物の開発の必要性がなくなる。
【0009】
微小突起アレイ経皮的な生物学的に活性な薬剤の送達に使用する場合、安定、完全、かつ反復可能な穿通が望ましい。微小突起アレイの手動での投与は結果として、アレイ全域での穿刺の深さについて大幅な変動をもたらすことが多い。加えて、手動投与は結果として、投与ごとに穿刺の深さについて大きな変動が生じることで、安定性のない薬剤の送達量につながる。
【0010】
手動投与のこれら及び他の欠点を克服するため、高度に再現性のある方法で微小突起アレイの縦横にわたり安定して層に刺入するための微小突起を作成するのに自動塗布機を使用することができる。例えば、参照により全体的に本明細書によって援用される米国特許第6,855,131号明細書は、アレイが患者の皮膚に嵌め込まれることにより微小突起アレイを投与するよう構成されるばね荷重塗布機を開示する。微小突起アレイは、塗布機と嵌合するよう構成される保持器具リング内に取り付けられる。保持器具リングにより操作者がアレイに触れる必要なしに微小突起アレイを塗布機に取り付けることが可能となる。
【0011】
任意の経皮送達システムにおいて考慮すべき重要事項は、然るべき水準の無菌性を達成して関連する汚染微生物数(bioburden)規格に準拠させることである。微小突起アレイ及び保持器具の滅菌は比較的容易であるものの、生物学的に活性な薬剤で被膜された後の微小突起アレイの滅菌は困難であり、薬剤の分解につながる。被膜後に無菌製造条件を使用することにより最終的な滅菌の困難は回避される。従って、微小突起アレイ及び保持器具リングの組立て後に生物学的に活性な薬剤被膜を塗布することにより無菌条件下で行わなければならない製造工程数を最小限にすることが望ましい。
【0012】
しかしながら、‘131号特許に開示される保持器具リングは微小突起アレイを埋め込んだ形で設置する。この設置により、微小突起アレイをその保持器具への取付け後に生物学的に活性な薬剤で被膜することは非常に困難となる。従って保持器具への取付け後の微小突起アレイの被膜を円滑にする微小突起アレイ及び保持器具アセンブリを提供することが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
そのため、本発明の目的は、従来技術の微小突起器具に付随する前述の難点及び欠点を実質的に低減又は解消する微小突起部材又はアレイ及び保持器具アセンブリを提供することである。
【0014】
本発明の別の目的は、微小突起部材が保持器具に取り付けられた後に生物学的に活性な薬剤で被膜可能な微小突起部材を有する経皮送達アセンブリを提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、生物学的に活性な薬剤を有する被膜が微小突起部材に塗布された後に必要とされる製造工程数を最小限にする経皮送達器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記の目的及び以下に記載されて明らかになる目的では、本発明の経皮送達アセンブリは概して、上面及び底面並びに微小突起部材の底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材、ならびに第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具であって、微小突起部材は中央開口部内で保持器具に固定され、また微小突起部材は微小突起の少なくとも一部が保持器具の第1の端部により形成される平面を越えて延在するよう保持器具の第1の端部に隣接して定置される、保持器具を含む。
【0017】
好ましくは、微小突起部材がパッチに固定されるとともにパッチは保持器具に固定される、アセンブリはまた接着パッチも含む。一実施形態において、パッチは破断性タブにより保持器具に固定される。
【0018】
本発明の一実施形態において、パッチは第1及び第2の側面を有するとともに微小突起部材は第1の側面に固定される。当該実施形態において、微小突起部材の固定及び患者の皮膚に接着するために使用されるものと同じ接着剤が、パッチを保持器具に固定するために使用される。あるいは、パッチは第2の側面で別個の接着剤により保持器具に固定される。
【0019】
本発明の一実施形態において、保持器具の第1の端部は保持器具の第2の端部と入れ子になるよう構成されるため、微小突起部材を取り付けた複数の保持器具が積層可能である。好ましくは、微小突起部材は、複数のアセンブリが積層される場合、微小突起部材が隣接する微小突起部材及び接着パッチと接触しないように保持器具に固定される。
【0020】
本発明のさらなる実施形態では、経皮送達アセンブリはまた、ハウジングがハウジングの中央開口部内に保持器具を収容及び定置するよう構成され、また保持器具がハウジング内に配置される、第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングも含む。好ましくは、ハウジングの第1の端部は衝撃塗布機に解放可能に装着されるように適用される。同様に好ましくは、保持器具は、ハウジング内で微小突起部材がハウジングの第1及び第2の端部から離間されるように定置される。
【0021】
好ましくは、微小突起部材は、少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤を含む薬剤配合物で被膜される。
【0022】
一実施形態において、生物学的に活性な薬剤は、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、下垂体ホルモン類、hGH、HMG、酢酸デスモプレシン、卵胞ルテオイド類、aANF、成長因子類、成長因子放出因子(GFRF)、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板由来成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、硫酸ブレオマイシン、キモパパイン、コレシストキニン、絨毛性ゴナドトロピン、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝集阻害剤)、グルアゴン(gluagon)、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン類、インターロイキン10(IL−10)、エリスロポエチン(EPO)、アミリン、インスリノトロピン、GLIP1、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、グルカゴン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体類(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン、及びナファレリン(napfarelin)、メノトロピン類(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)など)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デアミノ[Val4、D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、デスモプレシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH類似体類、ACTH(1−24)、ANP、ANPクリアランス阻害剤類、アンジオテンシンIIアンタゴニスト類、抗利尿ホルモンアゴニスト類、ブラジキニン(bradykinn)アンタゴニスト類、セレダーゼ、CSI類、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン類、FAB断片類、IgEペプチド抑制因子類、IGF−1、神経栄養因子類、コロニー刺激因子類、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト類、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト類、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTH類似体類、プロスタグランジンアンタゴニスト類、ペンチゲチド、プロテインC、プロテインS、レニン阻害剤類、チモシンα1、血栓溶解剤類、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体類、α1−アンチトリプシン(組換え)、TGF−β、αMSH、VEGF、PYY及びhBNPからなる群より選択される。
【0023】
本発明の別の実施形態において、活性薬剤は、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、リポタンパク質類、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、ボツリヌストキソイド、ヘマグルチニン類、B型肝炎表面抗原、百日咳菌(Bordetella pertussis)(組換えPTワクチン(accince)−無細胞型)、破傷風菌(Clostridium tetani)(精製済み、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacterium diptheriae)(精製済み、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを伴う複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体類と結合するMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPreS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現表面タンパク質及びエピトープ類)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLP L1、四価組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)(精製済みの細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)(破傷風トキソイドを伴う複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(合成ペプチド類)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(B群髄膜炎菌OMPと複合する複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合する複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合する複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(表面リポタンパク質類)、水痘帯状疱疹ウイルス(サブユニット、糖タンパク質類)、及びコレラ菌(Vibrio cholerae)(複合リポ多糖)からなる群より選択される免疫学的に活性な薬剤である。
【0024】
本発明のさらなる実施形態において、生体適合性被膜としては、経路開存性調節剤及び血管収縮剤からなる群より選択される少なくとも1種の追加的な医薬品を含む。
【0025】
別の実施形態では、本発明は、経皮送達アセンブリを製作するための方法であり、i)上面及び底面並びに微小突起部材の底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材を提供する工程、ii)第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具を提供する工程、及びiii)微小突起部材を中央開口部内で保持器具に固定して経皮送達アセンブリを形成する工程であって、微小突起の少なくとも一部が保持器具の第1の端部により形成される平面を越えて延在するように、微小突起部材が保持器具の第1の端部に隣接して定置される工程を含む。
【0026】
本発明の一実施形態において、本方法はまた、接着パッチを提供する工程、及び微小突起部材をパッチに固定する工程及びパッチを保持器具に固定する工程を含む、微小突起部材を保持器具に固定する工程も含む。
【0027】
本発明の別の実施形態において、本方法は経皮送達アセンブリを滅菌する工程を含む。
【0028】
本発明のさらに別の実施形態において、少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤を含む生体適合性被膜は、経皮送達アセンブリが滅菌された後に微小突起部材に塗布される。好ましくは、生体適合性被膜はローラー塗り法により微小突起部材に塗布される。あるいは、生体適合性被膜は浸漬被膜法により微小突起部材に塗布される。
【0029】
本発明の別の態様では、当該方法はまた、i)第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングを提供する工程であって、ハウジングがハウジングの中央開口部内で保持器具を収容及び定置するように構成される工程、及びii)生体適合性被膜の塗布後に保持器具をハウジング内に設置する工程も含む。
【0030】
さらなる特徴及び利点が、以下の、及びより詳細には、添付の図面に示される本発明の好ましい実施形態の記載から明らかとなるとともに、ここでは図面を通して同様の参照符号はほぼ同じ部品又は要素を参照する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明を詳細に記載する前に、本発明は、当然ながら変更可能なものとして、特別に例示される材料、方法又は構造に限定されないことが理解されるべきである。従って、本明細書に記載されるものと類似の、又は等価な数多くの材料及び方法が本発明の実施において使用可能であるが、本明細書には好ましい材料及び方法を記載する。
【0032】
本明細書で使用される専門用語は、単に本発明の特定の実施形態の説明を目的とし、また限定を意図するものではないことを理解されるべきである。
【0033】
別段に定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術的及び科学的用語は、本発明の関わる当該技術分野の当業者により一般に理解されるものと同じ意味を有する。
【0034】
さらに、本明細書に引用される全ての公刊物、特許及び特許出願は、上記のものであろうと下記のものであろうと、全体として参照により本明細書によって援用される。
【0035】
最後に、本明細書及び付属の特許請求の範囲において使用されるとき、単数形「a」、「an」及び「the」は、内容が別段に明確な指示をしない限り、複数への参照を含む。従って、例えば、「ペプチド(a peptide)」に対する参照は2個以上のかかるペプチドを含み、「微小突起(a microprojection)」に対する参照は2個以上のかかる微小突起を含むなどとする。
【0036】
定義
用語「経皮的」は、本明細書で使用される場合、局所又は全身治療のための皮膚中への、及び/又は皮膚を通じた薬剤の送達を意味する。従って用語「経皮的」は、ペプチドなどの薬剤の、受動拡散を介した皮膚中への、及び/又は皮膚を通じた皮内、真皮内及び表皮内送達、並びにイオントフォレーシス及びフォノフォレーシスなどのエネルギー拡散送達を意味するとともに含む。
【0037】
用語「経皮フラックス」は、本明細書で使用される場合、経皮送達速度(rate)を意味する。
【0038】
用語「活性薬剤」は、本明細書で使用される場合、治療的に有効量で投与される場合薬理学的又は生物学的に有効な薬物を含む物質又は混合物の組成物を参照する。用語「薬剤」もまた、その最も広義の解釈を有し、及び任意の治療薬又は薬物を含むように使用されることが意図される。用語「薬物」、「治療薬」、「活性薬剤」及び「生物学的に活性な薬剤」は、生体に送達されることにより通常は有益な所望の効果を生み出す、治療的に有効な任意の物質を参照するのに同義的に使用される。
【0039】
本発明の生物学的に活性な薬剤はまた、遊離塩基、酸、荷電又は非荷電分子、分子錯体の構成要素又は非刺激性の薬理学的に許容可能な塩などの様々な形態も可能である。さらに、生体のpH、酵素等で容易に加水分解される活性薬剤の単純な誘導体(エーテル、エステル、アミド等)を用いることができる。
【0040】
2種以上の生物学的に活性な薬剤が本発明の被膜に組み込み可能なこと、及び用語「活性薬剤」の使用は、2種以上のかかる活性薬剤又は薬物の使用を一切排除するものではないことが理解されるべきである。
【0041】
用語「同時送達」は、本明細書で使用される場合、補助的薬剤が、一次活性薬剤の送達される前、活性薬剤の経皮フラックスの前及び最中、活性薬剤の経皮フラックスの最中、活性薬剤の経皮フラックスの最中及び後、及び/又は活性薬剤の経皮フラックスの後のいずれかにおいて経皮的に投与されることを意味する。
【0042】
用語「微小突起」は、本明細書で使用される場合、角質層を通じて、生体動物、特に哺乳動物、及びより詳細にはヒトの皮膚の内部にある表皮層、又は表皮層及び真皮層へと刺入又は切開するように適合した刺入要素を参照する。
【0043】
用語「微小突起部材」は、本明細書で使用される場合、概して角質層に刺入するためのアレイ内に配置される複数の微小突起を含む微小突起アレイを意味する。微小突起部材は薄いシートから複数の微小突起をエッチング加工又は打抜き加工及びシートの平面から微小突起の折り返し、又は折り曲げによって、図11に示すような構造を形成することにより、形成可能である。微小突起部材はまた、参照により全体として本明細書によって援用される米国特許第6,050,988号明細書に開示されるように、ストリップの各々の縁部に沿って微小突起を有する1つ又は複数のストリップの形成など、他の既知の方法でも形成可能である。
【0044】
用語「被膜製剤」は、本明細書で使用される場合、微小突起及び/又はそのアレイを被膜するために用いられる、自由に流動する組成物又は混合物を意味すること、及び含むことを意味する。活性薬剤が処理される場合、製剤中に溶解又は懸濁可能である。
【0045】
用語「生体適合性被膜」及び「固体被膜」は、本明細書で使用される場合、実質的に固体状態の「被膜製剤」を意味すること、及び含むことを意味する。
【0046】
用語「血管収縮剤」は、本明細書で使用される場合、血管腔を狭くすることによって末梢血流を低減する物質又は混合物の組成物を参照する。好ましい血管収縮剤の例としては、アミドフリン、カファミノール、シクロペンタミン、デオキシエピネフリン、エピネフリン、フェリプレシン、インダナゾリン、メチゾリン、ミドドリン、ナファゾリン、ノルデフリン、オクトドリン、オルニプレシン(orinpressin)、オキシメタゾリン、フェニレフリン、フェニルエタノールアミン、フェニルプロパノールアミン、プロピルヘキセドリン、シュードエフェドリン、テトラヒドロゾリン、トラマゾリン、ツアミノヘプタン、チマゾリン、バソプレッシン、キシロメタゾリン及びこれらの混合物を含むが、これらに限定されない。
【0047】
用語「経路開通性調節剤」は、本明細書で使用される場合、微小突起により形成される角質層内の経路の閉鎖を遅延させる物質又は混合物の組成物を参照する。好ましい経路開通性調節剤の例としては、浸透圧性薬剤(例えば、塩化ナトリウム)、双性イオン化合物(例えば、アミノ酸)、及びベタメタゾン21−リン酸二ナトリウム塩、トリアムシノロンアセトニド21−リン酸二ナトリウム、塩酸ヒドロコルタメート、ヒドロコルチゾン21−リン酸二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−リン酸二ナトリウム塩、メチルプレドニゾロン21−コハク酸ナトリウム塩、パラメタゾンリン酸二ナトリウム及びプレドニゾロン21−コハク酸ナトリウム塩などの抗炎症剤、及びクエン酸、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、デキストリン硫酸ナトリウム、アスピリン及びEDTAなどの抗凝固剤を含むが、これらに限定されない。
【0048】
上記で考察されるとおり、衝撃塗布機を使用して均一かつ再現性のある方法で微小突起部材を患者の角質層に刺入させることが望ましい。従って、従来技術のアセンブリ10は概して、図1及び2に示す従来技術の保持器具14内に取り付けられる微小突起部材12を含む。好ましくは、全体として参照により本明細書に援用される米国特許第6,855,131号明細書に詳細に記載されるように、微小突起部材12は接着パッチ16の破断性タブにより従来技術の保持器具リング14内に懸架される。
【0049】
保持器具リング14内に微小突起部材を設置後、微小突起部材は患者の皮膚に投与される。好ましくは、全体として参照により本明細書に援用される同時係属中の米国特許出願第09/976,978号明細書に記載されるように、微小突起部材は衝撃塗布機を使用して患者の皮膚に投与される。
【0050】
図1及び2に示すように、従来技術の保持器具14の構成では微小突起部材12は埋め込んだ形で設置される。微小突起部材12は保持器具の端部18により形成される平面と離間されるため、微小突起部材12が従来技術の保持器具14に取り付けられると、そこへ生物学的に活性な薬剤の被膜を塗布することは困難又は不可能である。それゆえ、微小突起部材12は生物学的に活性な薬剤被膜の塗布後に従来技術の保持器具14に取り付けなければならない。同様に、これにより微小突起部材12の従来技術の保持器具14への取付け工程中の無菌製造条件、又は最終滅菌のいずれかが必要となるが、その双方とも高価かつ時間のかかる要件である。さらに、薬剤で被膜後の微小突起部材の滅菌には分解のリスクがある。
【0051】
上記に指摘されるように、本発明は、微小突起部材を保持器具に取り付けてから生物学的に活性な薬剤で被膜することを可能にする機器及び方法を提供することにより、これらの難点を克服する。微小突起部材及び保持器具はそれらの組立て後及び被膜前に滅菌可能なため、これにより微小突起部材の被膜後に無菌条件下で行わなければならない製造工程数は最小限となる。
【0052】
従って、本発明の経皮送達アセンブリは概して、上面及び底面及び微小突起部材の底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材、ならびに、微小突起部材が中央開口部内で保持器具に固定され、及び微小突起部材が微小突起の少なくとも一部が保持器具の第1の端部により形成される平面を越えて延在するように保持器具の第1の端部に隣接して定置される、第1及び第2の端部及び中央開口部を有する保持器具を含む。
【0053】
ここで図3及び4を見ると、微小突起部材12、保持器具22及び接着パッチ24を概して含む本発明の経皮送達アセンブリ20が示される。微小突起部材12は接着剤によりパッチ24に固定され、及びパッチ24は好ましくは微小突起部材12の外周にある患者の皮膚と接触する大きさにすることにより、投与後の微小突起部材を患者と接触状態に保持する働きをする。接着パッチ24は好ましくは微小突起部材12を保持器具22内に固定するタブ26を有する。タブ26は好ましくは、アプリケータの作動によりパッチ24が保持器具22から放出されるため、破断性である。同様に好ましくは、保持器具22が傾斜リムを有することにより、タブ26との接触が円滑になる。
【0054】
本発明の別の実施形態が図5及び6に示され、概して経皮送達アセンブリ30は、微小突起部材12、保持器具32及び接着パッチ34も含む。本実施形態において、パッチ34は片側に接着剤を有して微小突起部材12を固定し及びパッチを患者の皮膚上に保持する。パッチ34の他方の面上の別の接着剤がパッチを保持器具32に固定する。好ましくは、保持器具32に固定されるパッチ34の一部は最小化され、また好ましくは破断性のタブ36も含む。
【0055】
以上のように、本発明の保持器具は、微小突起の少なくとも一部が保持器具の端部により形成される平面を越えて延在するように微小突起部材を定置する。この構成により、微小突起部材を保持器具への取り付けた後に生物学的に活性な薬剤を含有する生体適合性被膜を微小突起部材に塗布することが可能となる。
【0056】
本発明では、被膜は様々な既知の方法により微小突起部材に塗布可能である。好ましくは、被膜は微小突起部材の皮膚に刺入する部分のみに塗布される。
【0057】
好ましい被膜方法としては、同様に微小突起の先端への被膜に限定されるローラー塗り機構を用いるローラー塗り法を含む。ローラー塗り法は、全体として参照により本明細書に援用される米国特許第6,855,372号明細書に開示される。当該特許で詳細に考察されるとおり、開示されるローラー塗り法は、皮膚への刺入中に微小突起から容易に取り除かれない滑らかな被膜を提供する。
【0058】
例えば、図7は、生物学的に活性な薬剤配合物40の被膜が回転ドラム42により経皮送達アセンブリ20の微小突起部材12に塗布されることを示す。を保持器具22内の微小突起部材12の位置により、微小突起は保持器具22により妨害されることなくドラム42によって担持される薬剤配合物40のフィルムと接触することが可能となる。
【0059】
別の被膜方法としては、浸漬被膜を含む。浸漬被膜は微小突起を被膜製剤中に部分的又は全体的に浸漬することにより微小突起を被膜する手段として説明することができる。部分浸漬技法の使用により、被膜を微小突起の先端に限定することが可能である。十分認識し得るように、微小突起部材12は保持器具22(又は32)を被膜製剤と接触させることなしに被膜製剤の容器中に浸漬可能である。
【0060】
本発明の範囲内で用いることが可能な、さらなる被膜方法は、噴霧被膜を含む。本発明では、噴霧被膜は、被膜組成物のエアロゾル懸濁液の形成を包含可能である。一実施形態において、約10〜200ピコリットルの液滴粒度を有するエアロゾル懸濁液が微小突起に噴霧され、次に乾燥される。
【0061】
パターン塗り法もまた微小突起を被膜するために用いることができる。パターン塗り法は堆積液を微小突起表面に定着させるための吐出装置を使用して塗布することが可能である。堆積液量は好ましくは0.1〜20ナノリットル/微小突起の範囲である。好ましい精密定量液体ディスペンサーの例が、参照により全体的に本明細書に援用される、米国特許第5,916,524号明細書、同第5,743,960号明細書、同第5,741,554号明細書、及び同第5,738,728号明細書に開示される。
【0062】
微小突起被膜製剤又は溶液はまた、既知の電磁弁ディスペンサーを使用するインクジェット技術、任意選択の流体動力手段及び一般的に電界の使用により制御される位置決め手段を使用しても塗布可能である。印刷業由来の他の液体吐出技術又は当該技術分野において周知の同様の液体吐出技術を使用して、本発明のパターン塗り法で塗布可能である。
【0063】
本発明のさらなる態様では、複数の経皮送達アセンブリ20を図8に示されるとおり積層することが可能である。十分認識し得るように、微小突起部材を保持器具22の一端に隣接して定置させることにより、反対端に空隙が作り出される。好ましくは、保持器具22(又は32)は図8に示すように同様の保持器具と入れ子になるよう構成される。この積層構成において、微小突起部材12及びパッチ24は隣接する保持器具の反対端における空隙内に定置され、微小突起部材12及びパッチ24が隣接する保持器具のアセンブリとの接触が阻止される。
【0064】
図9及び10に示す本発明の別の実施形態において、保持器具22(又は32)はハウジング50と嵌合するよう構成される。ハウジング50は好ましくは、衝撃塗布機に装着されるように構成される第1の端部52及び患者の皮膚に接触する第2の端部54である対立端を有する。同様に好ましくは、ハウジング50は、保持器具22を各端から離間させることにより微小突起部材12との偶発的な接触が最小限となるように、保持器具22を配置するように構成される。微小突起部材12は、保持器具22がハウジング50内に設置される場合には既に活性薬剤で被膜されていなければならないが、このアセンブリ工程について無菌条件を維持することは比較的容易である。
【0065】
上述の実施形態において、保持器具22及び32はほぼ円形又は環状のものとして示されているが、内部に微小突起部材を固定可能な中央開口部が画成され、またそれゆえ微小突起の少なくとも一部が保持器具の端部により形成される平面を越えて延在する限り、任意の好ましい形状又は構造が所望のとおりに用いることが可能である。
【0066】
ここで図11を参照すると、本発明での使用向け微小突起部材12の一実施形態の一部が示されている。図示されるように、微小突起部材12は、シート62から突出する微小突起60のアレイを含む。微小突起60は好ましくは、当該実施形態において開口部64を含むシート62から実質的に90°の角度で延在する。本実施形態において、微小突起60は、複数の微小突起60を薄い金属シート62からエッチング加工又は打抜き加工すること、及び微小突起をシートの平面から折り曲げることにより形成される。
【0067】
本発明の一実施形態において、刺入要素は、長さ1000ミクロン未満の突起を有する。さらなる実施形態において、刺入要素は、長さ500ミクロン未満、より好ましくは、250ミクロン未満の突起を有する。微小突起はさらに、およそ25〜500ミクロンの範囲の幅及びおよそ10〜100ミクロンの範囲の厚さを有する。微小突起は、針、刃、ピン、穿孔、及びそれらの組み合わせなどの異なる形状に形成されてもよい。
【0068】
本発明の一実施形態において、微小突起部材12は、少なくともおよそ10微小突起/cm2、より好ましくは、少なくともおよそ200〜2000微小突起/cm2の範囲の微小突起密度を有する。好ましくは、薬剤が通過する開口部の単位面積当たりの数は、少なくともおよそ10開口部/cm2且つ約2000開口部/cm2未満である。
【0069】
微小突起部材12の生体適合性を亢進させるため(例えば、対象者の皮膚への投与後の出血及び炎症を最小限にするため)、さらなる実施形態において、微小突起60は好ましくは、145μm未満、より好ましくは、およそ50〜145μmの範囲、さらにより好ましくは、およそ70〜140μmの範囲の長さを有する。さらに、微小突起部材12は、好ましくは100微小突起/cm2より大きい、より好ましくは、およそ200〜3000微小突起/cm2の範囲の微小突起密度を有するアレイを含む。
【0070】
微小突起部材12は、ステンレス鋼、チタン、ニッケルチタン合金、又は同様の生体適合性材料などの様々な金属から製造可能である。
【0071】
本発明では、微小突起部材12はまた、ポリマーなどの非導電材料からも構築可能である。
【0072】
あるいは、微小突起部材は、パリレン(登録商標)(Parylene)などの非導電材料、又はテフロン(登録商標)(Teflon)、ケイ素若しくは他の低エネルギー材料などの疎水性材料で被膜可能である。上述の疎水性材料及び関連する基材(例えば、フォトレジスト)層は、参照により本明細書に援用される米国仮特許出願第60/484,142号明細書に記載される。
【0073】
本発明で用いることができる微小突起部材としては、全体として参照により本明細書に援用される、米国特許第6,083,196号明細書、同第6,050,988号明細書及び同第6,091,975号明細書、同第6,230,051 B1号明細書、同第6,322,808号明細書及び同時係属中の米国特許出願第10/045,842号明細書に開示される部材を含むが、これらに限定されない。
【0074】
本発明で用いることができる他の微小突起部材としては、参照により全体として本明細書に援用される米国特許第5,879,326号明細書に開示される部材などの、シリコンチップエッチング技術を用いたシリコンのエッチング加工、又はエッチング加工された微小金型を用いたプラスチックの成形により形成される部材を含む。
【0075】
本発明では、送達されるべき活性薬剤は、微小突起部材12に配分される生体適合性被膜66中に含むことができる。微小突起60はさらに、開口部(図示せず)、溝(図示せず)、表面の不規則性(図示せず)又は同様の改変部などの、被膜66の容積を収容する、及び/又は増大させるように適合する手段を含むことができ、前記手段は多量の被膜が堆積可能な表面積の増加を提供する。さらに、微小突起60は、微小突起部材12を患者の皮膚と接触状態に保持するように構成されるフック又は鉤状部68と共に形成可能である。
【0076】
本発明の特定の実施形態において、生物学的に活性な薬剤は、主要な治療部位の1つにおいて、抗生物質及び抗ウイルス剤などの抗感染薬;フェンタニル、スフェンタニル、レミフェンタニル、ブプレノルフィン及び鎮痛性の併用物を含む鎮痛剤;麻酔剤;摂食障害剤;抗関節炎剤;テルブタリンなどの抗喘息薬;抗痙攣薬;抗うつ剤;抗糖尿病薬;止瀉薬薬;抗ヒスタミン剤;抗炎症剤;抗片頭痛製剤;スコポラミン及びオンダンセトロンなどの抗動揺病製剤;制嘔吐剤;抗悪性腫瘍薬;抗パーキンソン薬;鎮痒薬;抗精神病剤;解熱剤;胃腸用及び泌尿器用を含む鎮痙剤;抗コリン薬;交感神経作動薬;キサンチン誘導体;ニフェジピンなどのカルシウムチャネル遮断薬を含む心血管系製剤;β遮断薬;ドブタミン及びリトドリンなどのβアゴニスト;抗不整脈薬;アテノロールなどの降圧剤;ラニチジンなどのACE阻害薬;利尿剤;全身、冠動脈、末梢、及び中枢を含む血管拡張剤;中枢神経刺激薬;咳止め及び感冒製剤;鬱血除去薬;診断薬;副甲状腺ホルモンなどのホルモン;催眠剤;免疫抑制剤;筋弛緩剤;副交感神経遮断薬;副交感神経作用薬;プロスタグランジン;タンパク質;ペプチド;精神刺激薬;鎮静剤;及び精神安定剤を含む活性な薬剤を含むが、これらに限定されない。他の好適な薬剤としては、血管収縮剤、抗治癒剤及び経路開通性調節剤を含む。
【0077】
さらに具体的な薬剤の例としては、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、下垂体ホルモン類(例えば、HGH、HMG、酢酸デスモプレシン等)、卵胞ルテオイド類、aANF、成長因子放出因子(GFRF)などの成長因子類、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板由来成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、硫酸ブレオマイシン、キモパパイン、コレシストキニン、絨毛性ゴナドトロピン、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝集阻害剤)、グルアゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン類、インターロイキン10(IL−10)、エリスロポエチン(EPO)、アミリン、インスリノトロピン、GLIP1、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、グルカゴン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体類(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン、及びナファレリン(napfarelin)、メノトロピン類(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)など)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デアミノ[Val4、D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、デスモプレシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH(1−24)などのACTH類似体類、ANP、ANPクリアランス阻害剤類、アンジオテンシンIIアンタゴニスト類、抗利尿ホルモンアゴニスト類、ブラジキニン(bradykinn)アンタゴニスト類、セレダーゼ、CSI類、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン類、FAB断片類、IgEペプチド抑制因子類、IGF−1、神経栄養因子類、コロニー刺激因子類、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト類、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTH(1−34)などのPTH類似体類、プロスタグランジンアンタゴニスト類、ペンチゲチド、プロテインC、プロテインS、レニン阻害剤類、チモシンα−1、血栓溶解剤類、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体類、α1アンチトリプシン(組換え)、TGF−β、αMSH、VEGF、PYY及びhBNPを含むが、これらに限定されない。
【0078】
さらに他の好適な生物学的に活性な薬剤としては、ウイルス類、細菌、タンパク質ベースのワクチン類、多糖類ベースのワクチン類、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、リポタンパク質類、免疫原性物質類、抗原薬剤類及びワクチンアジュバント類を含む、免疫学的に活性な薬剤を含むが、これらに限定されない。ワクチン送達の具体例は、参照により全体として本明細書によって援用される同時係属中の米国特許出願第10/127,171号明細書及び同第10/971,877合号明細書中に見ることができる。
【0079】
好ましい免疫学的に活性な薬剤としては、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、及びリポタンパク質類の形態の抗原を含むが、これらに限定されない。具体的なサブユニットワクチンとしては、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、ボツリヌストキソイド、ヘマグルチニン類、B型肝炎表面抗原、百日咳菌(組換えPTワクチン−無細胞型)、破傷風菌(精製済み、組換え)、ジフテリア菌(精製済み、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを伴う複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体類が結合したMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPreS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現表面タンパク質及びエピトープ類)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来のMEDI−501組換えVLP L1、四価組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、レジオネラ・ニューモフィラ(精製済み細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(破傷風トキソイドを伴う複合糖質)、緑膿菌(合成ペプチド類)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、肺炎連鎖球菌(B群髄膜炎菌OMPと複合される複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合される複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合される複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(表面リポタンパク質類)、水痘帯状疱疹ウイルス(サブユニット、糖タンパク質類)、及びコレラ菌(複合リポ多糖)を含むが、これらに限定されない。
【0080】
抗原と共に免疫学的に活性な薬剤を含むことができる、好ましい免疫応答増強アジュバントとしては、リン酸アルミニウムゲル;水酸化アルミニウム;藻類グルカン:β−グルカン;コレラ毒素Bサブユニット;CRL1005:平均値がx=8及びy=205のABAブロックポリマー;γイヌリン:直鎖(非分枝)β−D(2−>1)ポリフルクトフラノキシル−α−D−グルコース;ゲルブアジュバント:N−アセチルグルコサミン−(β1−4)−N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−グルタミン(GMDP)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムクロリド(DDA)、亜鉛L−プロリン塩錯体(Zn−Pro−8);イミキモド(1−(2−メチルプロピル(methypropyl))−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−4−アミン;ImmTher(商標):N−アセチルグルコサミニル(acetylglucoaminyl)−N−アセチルムラミル−L−Ala−D−イソGlu−L−Ala−グリセロールジパルミテート;MTP−PEリポソーム:C59H108N6O19PNa−3H2O(MTP);ムラメチド:Nac−Mur−L−Ala−D−Gln−OCH3;プローラン(Pleuran):β−グルカン;QS−21;S−28463:4−アミノ−a,a−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−c]キノリン−1−エタノール;スクラボペプチド:VQGEESNDK・HCl(IL−1β163−171ペプチド);及びスレオニル−MDP(Termurtide(商標)):N−アセチルムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン、及びインターロイキン18、IL−2、IL−12、IL−15を含む。アジュバントは、例えば、CpG含有オリゴヌクレオチドなどのDNAオリゴヌクレオチドも含む。加えて、IL−18、IL−2、IL−12、IL−15、IL−4、IL10などの免疫調節性リンホカイン、γインターフェロン、及びNFκB調節性シグナル伝達タンパク質をコードする核酸配列が使用可能である。
【0081】
当業者により理解されるように、ほぼ例外なく、アルムアジュバント添加ワクチン製剤は、一般的には凍結及び乾燥により効力を失う。本発明のアルム吸着ワクチン製剤の効力及び/又は免疫抗原性を保つため、上述の製剤はさらに、全体として参照により本明細書に明示的に援用される、2005年1月31日付けで出願された米国仮特許出願第60/649,275号明細書に開示されるように処理可能である。
【0082】
好ましい被膜製剤の、これらの、及び他の態様に関するさらなる詳細は、双方が全体として参照により本明細書に援用される、同時係属中の2004年6月29日付けで出願された米国特許出願第10/884,603号明細書、及び2005年1月12日付けで出願された同第11/034,891号明細書中に見ることができる。
【0083】
本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、当業者は本発明に様々な変更及び修正を加えてこれを様々な用途及び条件に適合させることができる。かかるごとく、これらの変更及び修正は、適正かつ公正に、特許請求の範囲のあらゆる等価物の範囲内であり、及びそうであることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】従来技術の保持器具の正面断面図である。
【図2】図2に示す保持器具の斜視図である。
【図3】本発明の、微小突起部材アセンブリの分解図である。
【図4】図3に示される微小突起部材アセンブリの斜視図である。
【図5】本発明の、代替的微小突起部材アセンブリの分解図である。
【図6】図5に示される微小突起部材アセンブリの斜視図である。
【図7】本発明の、ローラー塗りされる、図4に示される微小突起部材アセンブリの概略図である。
【図8】本発明の、積層構成の図6に示される種類の微小突起部材アセンブリを図示する斜視図である。
【図9】本発明の、ハウジングも含む図4に示される種類の微小突起部材アセンブリの分解図である。
【図10】図7に示す微小突起部材アセンブリの斜視図である。
【図11】本発明の、微小突起部材の一例の一部の斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面及び底面並びに微小突起部材の前記底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材、及び
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具を含み、
前記微小突起部材が前記中央開口部内で前記保持器具に固定され及び前記微小突起の少なくとも一部が前記保持器具の前記第1の端部により形成される平面を越えて延在するように、前記微小突起部材が前記保持器具の前記第1の端部に隣接して定置される、
経皮送達アセンブリ。
【請求項2】
接着パッチをさらに含み、前記微小突起部材が前記パッチに固定され、及び前記パッチが前記保持器具に固定される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記パッチが易破壊性タブにより前記保持器具に固定される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記パッチが第1及び第2の側面を有し、前記微小突起部材が前記第1の側面に固定される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記パッチが前記第1の側面上の接着剤により前記保持器具に固定される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記パッチが前記第2の側面上の接着剤により前記保持器具に固定される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項7】
複数の保持器具を積層できるように、前記保持器具の前記第1の端部が前記保持器具の前記第2の端部と入れ子になるよう構成される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項8】
複数のアセンブリが積層される場合、前記微小突起部材が隣接する微小突起部材及び接着パッチと接触しないように前記微小突起部材が前記保持器具に固定される、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングをさらに含み、前記ハウジングが前記保持器具を前記ハウジングの前記中央開口部内に収容及び定置するように適合され、及び前記保持器具が前記ハウジング内に配置される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記ハウジングの前記第1の端部が衝撃塗布器に解放可能に装着されるよう構成される、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記微小突起部材が前記ハウジングの前記第1及び第2の端部から離間されるように前記保持器具が前記ハウジング内に定置される、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項12】
生体適合性被膜中の前記微小突起上に配置される生物学的に活性な薬剤をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記活性薬剤が、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、下垂体ホルモン類、hGH、HMG、酢酸デスモプレシン、卵胞ルテオイド類、aANF、成長因子類、成長因子放出因子(GFRF)、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板由来成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、硫酸ブレオマイシン、キモパパイン、コレシストキニン、絨毛性ゴナドトロピン、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝集阻害剤)、グルアゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン類、インターロイキン10(IL−10)、エリスロポエチン(EPO)、アミリン、インスリノトロピン、GLIP1、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、グルカゴン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体類(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン、及びナファレリン、メノトロピン類(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)など)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デアミノ[Val4、D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、デスモプレシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH類似体類、ACTH(1−24)、ANP、ANPクリアランス阻害剤類、アンジオテンシンIIアンタゴニスト類、抗利尿ホルモンアゴニスト類、ブラジキニンアンタゴニスト類、セレダーゼ、CSI類、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン類、FAB断片類、IgEペプチド抑制因子類、IGF−1、神経栄養因子類、コロニー刺激因子類、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト類、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト類、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTH類似体類、プロスタグランジンアンタゴニスト類、ペンチゲチド、プロテインC、プロテインS、レニン阻害剤類、チモシンα1、血栓溶解剤類、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体類、α1アンチトリプシン(組換え)、TGF−β、αMSH、VEGF、PYY及びhBNPからなる群より選択される、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記活性薬剤が、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、リポタンパク質類、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、ボツリヌストキソイド、ヘマグルチニン類、B型肝炎表面抗原、百日咳菌(Bordetella pertussis)(組換えPTワクシン−無細胞型)、破傷風菌(Clostridium tetani)(精製済み、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)(精製済み、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを伴う複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体類と結合されるMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ類、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPreS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現表面タンパク質及びエピトープ類)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来MEDI−501組換えVLP L1、四価組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)(精製済み細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)(破傷風トキソイドを伴う複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(合成ペプチド類)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(B群髄膜炎菌OMPと複合される複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合される複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合される複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(表面リポタンパク質類)、水痘帯状疱疹ウイルス(サブユニット、糖タンパク質類)、及びコレラ菌(Vibrio cholerae)(複合リポ多糖)からなる群より選択される免疫学的に活性な薬剤である、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記生体適合性被膜が少なくとも1種の血管収縮剤をさらに含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記生体適合性被膜が少なくとも1種の経路開存性調節剤をさらに含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項17】
上面及び底面並びに微小突起部材の前記底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材を提供する工程と、
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具を提供する工程と、及び
前記微小突起部材を前記保持器具に前記中央開口部内で固定して、前記経皮送達アセンブリを形成する工程であって、前記微小突起の少なくとも一部が前記保持器具の前記第1の端部により形成される平面を越えて延在するよう前記微小突起部材が前記保持器具の前記第1の端部と隣接して定置される工程と、
を含む、経皮送達アセンブリを製作するための方法。
【請求項18】
接着パッチを提供する工程をさらに含み、前記微小突起部材を前記保持器具に固定する工程が、前記微小突起部材を前記パッチに固定する工程及び前記パッチを前記保持器具に固定する工程を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記経皮送達アセンブリを滅菌する工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記経皮送達アセンブリの滅菌後に少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤を含有する生体適合性被膜を前記微小突起部材に塗布する工程をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
生体適合性被膜を塗布する前記工程がローラー塗り法を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
生体適合性被膜を塗布する前記工程が浸漬被膜法を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングを提供する工程であって、前記ハウジングが前記保持器具を前記ハウジングの前記中央開口部内に収容及び定置するよう構成される工程及び前記生体適合性被膜の塗布後に前記保持器具を前記ハウジング内に設置する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項1】
上面及び底面並びに微小突起部材の前記底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材、及び
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具を含み、
前記微小突起部材が前記中央開口部内で前記保持器具に固定され及び前記微小突起の少なくとも一部が前記保持器具の前記第1の端部により形成される平面を越えて延在するように、前記微小突起部材が前記保持器具の前記第1の端部に隣接して定置される、
経皮送達アセンブリ。
【請求項2】
接着パッチをさらに含み、前記微小突起部材が前記パッチに固定され、及び前記パッチが前記保持器具に固定される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項3】
前記パッチが易破壊性タブにより前記保持器具に固定される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項4】
前記パッチが第1及び第2の側面を有し、前記微小突起部材が前記第1の側面に固定される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項5】
前記パッチが前記第1の側面上の接着剤により前記保持器具に固定される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項6】
前記パッチが前記第2の側面上の接着剤により前記保持器具に固定される、請求項4に記載のアセンブリ。
【請求項7】
複数の保持器具を積層できるように、前記保持器具の前記第1の端部が前記保持器具の前記第2の端部と入れ子になるよう構成される、請求項2に記載のアセンブリ。
【請求項8】
複数のアセンブリが積層される場合、前記微小突起部材が隣接する微小突起部材及び接着パッチと接触しないように前記微小突起部材が前記保持器具に固定される、請求項7に記載のアセンブリ。
【請求項9】
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングをさらに含み、前記ハウジングが前記保持器具を前記ハウジングの前記中央開口部内に収容及び定置するように適合され、及び前記保持器具が前記ハウジング内に配置される、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項10】
前記ハウジングの前記第1の端部が衝撃塗布器に解放可能に装着されるよう構成される、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項11】
前記微小突起部材が前記ハウジングの前記第1及び第2の端部から離間されるように前記保持器具が前記ハウジング内に定置される、請求項9に記載のアセンブリ。
【請求項12】
生体適合性被膜中の前記微小突起上に配置される生物学的に活性な薬剤をさらに含む、請求項1に記載のアセンブリ。
【請求項13】
前記活性薬剤が、成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)、成長ホルモン放出因子(GHRF)、インスリン、インスルトロピン、カルシトニン、オクトレオチド、エンドルフィン、TRN、NT−36(化学名:N−[[(s)−4−オキソ−2−アゼチジニル]カルボニル]−L−ヒスチジル−L−プロリンアミド)、リプレシン、下垂体ホルモン類、hGH、HMG、酢酸デスモプレシン、卵胞ルテオイド類、aANF、成長因子類、成長因子放出因子(GFRF)、bMSH、GH、ソマトスタチン、ブラジキニン、ソマトトロピン、血小板由来成長因子放出因子、アスパラギナーゼ、硫酸ブレオマイシン、キモパパイン、コレシストキニン、絨毛性ゴナドトロピン、エリスロポエチン、エポプロステノール(血小板凝集阻害剤)、グルアゴン、HCG、ヒルログ、ヒアルロニダーゼ、インターフェロンα、インターフェロンβ、インターフェロンγ、インターロイキン類、インターロイキン10(IL−10)、エリスロポエチン(EPO)、アミリン、インスリノトロピン、GLIP1、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、グルカゴン、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、LHRH類似体類(ゴセレリン、ロイプロリド、ブセレリン、トリプトレリン、ゴナドレリン、及びナファレリン、メノトロピン類(ウロフォリトロピン(FSH)及びLH)など)、オキシトシン、ストレプトキナーゼ、組織プラスミノーゲンアクチベーター、ウロキナーゼ、バソプレッシン、デアミノ[Val4、D−Arg8]アルギニンバソプレッシン、デスモプレシン、コルチコトロピン(ACTH)、ACTH類似体類、ACTH(1−24)、ANP、ANPクリアランス阻害剤類、アンジオテンシンIIアンタゴニスト類、抗利尿ホルモンアゴニスト類、ブラジキニンアンタゴニスト類、セレダーゼ、CSI類、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、エンケファリン類、FAB断片類、IgEペプチド抑制因子類、IGF−1、神経栄養因子類、コロニー刺激因子類、副甲状腺ホルモン及びアゴニスト類、副甲状腺ホルモンアンタゴニスト類、副甲状腺ホルモン(PTH)、PTH類似体類、プロスタグランジンアンタゴニスト類、ペンチゲチド、プロテインC、プロテインS、レニン阻害剤類、チモシンα1、血栓溶解剤類、TNF、バソプレッシンアンタゴニスト類似体類、α1アンチトリプシン(組換え)、TGF−β、αMSH、VEGF、PYY及びhBNPからなる群より選択される、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項14】
前記活性薬剤が、タンパク質類、多糖類複合体、オリゴ糖類、リポタンパク質類、破傷風トキソイド、ジフテリアトキソイド、ボツリヌストキソイド、ヘマグルチニン類、B型肝炎表面抗原、百日咳菌(Bordetella pertussis)(組換えPTワクシン−無細胞型)、破傷風菌(Clostridium tetani)(精製済み、組換え)、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)(精製済み、組換え)、サイトメガロウイルス(糖タンパク質サブユニット)、A群連鎖球菌(糖タンパク質サブユニット、破傷風トキソイドを伴う複合糖質A群多糖、毒素サブユニット担体類と結合されるMタンパク質/ペプチド、Mタンパク質、多価型特異的エピトープ類、システインプロテアーゼ、C5aペプチダーゼ)、B型肝炎ウイルス(組換えPreS1、Pre−S2、S、組換えコアタンパク質)、C型肝炎ウイルス(組換え発現表面タンパク質及びエピトープ類)、ヒトパピローマウイルス(カプシドタンパク質、TA−GN組換えタンパク質L2及びE7[HPV−6由来]、HPV−11由来MEDI−501組換えVLP L1、四価組換えBLP L1[HPV−6由来]、HPV−11、HPV−16、及びHPV−18、LAMP−E7[HPV−16由来])、レジオネラ・ニューモフィラ(Legionella pneumophila)(精製済み細菌表面タンパク質)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)(破傷風トキソイドを伴う複合糖質)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)(合成ペプチド類)、風疹ウイルス(合成ペプチド)、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)(B群髄膜炎菌OMPと複合される複合糖質[1、4、5、6B、9N、14、18C、19V、23F]、CRM197と複合される複合糖質[4、6B、9V、14、18C、19F、23F]、CRM1970と複合される複合糖質[1、4、5、6B、9V、14、18C、19F、23F]、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)(表面リポタンパク質類)、水痘帯状疱疹ウイルス(サブユニット、糖タンパク質類)、及びコレラ菌(Vibrio cholerae)(複合リポ多糖)からなる群より選択される免疫学的に活性な薬剤である、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項15】
前記生体適合性被膜が少なくとも1種の血管収縮剤をさらに含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項16】
前記生体適合性被膜が少なくとも1種の経路開存性調節剤をさらに含む、請求項12に記載のアセンブリ。
【請求項17】
上面及び底面並びに微小突起部材の前記底面から突出する複数の角質層刺入微小突起を有する微小突起部材を提供する工程と、
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有する保持器具を提供する工程と、及び
前記微小突起部材を前記保持器具に前記中央開口部内で固定して、前記経皮送達アセンブリを形成する工程であって、前記微小突起の少なくとも一部が前記保持器具の前記第1の端部により形成される平面を越えて延在するよう前記微小突起部材が前記保持器具の前記第1の端部と隣接して定置される工程と、
を含む、経皮送達アセンブリを製作するための方法。
【請求項18】
接着パッチを提供する工程をさらに含み、前記微小突起部材を前記保持器具に固定する工程が、前記微小突起部材を前記パッチに固定する工程及び前記パッチを前記保持器具に固定する工程を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記経皮送達アセンブリを滅菌する工程をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記経皮送達アセンブリの滅菌後に少なくとも1種の生物学的に活性な薬剤を含有する生体適合性被膜を前記微小突起部材に塗布する工程をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
生体適合性被膜を塗布する前記工程がローラー塗り法を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
生体適合性被膜を塗布する前記工程が浸漬被膜法を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項23】
第1及び第2の端部並びに中央開口部を有するハウジングを提供する工程であって、前記ハウジングが前記保持器具を前記ハウジングの前記中央開口部内に収容及び定置するよう構成される工程及び前記生体適合性被膜の塗布後に前記保持器具を前記ハウジング内に設置する工程をさらに含む、請求項20に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2009−507576(P2009−507576A)
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−530226(P2008−530226)
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2006/035047
【国際公開番号】WO2007/033015
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(506353677)アルザ コーポレイション (23)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月11日(2006.9.11)
【国際出願番号】PCT/US2006/035047
【国際公開番号】WO2007/033015
【国際公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【出願人】(506353677)アルザ コーポレイション (23)
【Fターム(参考)】
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