説明

装置、プログラム、記憶媒体および画像表示方法

【課題】MFPなどに備えられるユーザインタフェースの操作利便性を高めることができる装置、プログラム、記憶媒体および画像表示方法を提供する。
【解決手段】機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する手段と、前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する手段と、前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する手段と、前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、プログラム、記憶媒体および画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、原稿画像を読み取るスキャナ、スキャナで読み取った原稿画像を印刷する複写機、外部から入力された画像データを印刷するプリンタやファクシミリ装置、あるいは、これらの機能を兼ね備えたいわゆるMFP(Multi Function Peripheral)と称される複合機が用いられている。
【0003】
この種の複合機にあっては、原稿の種類や濃度といった原稿の状態に関する設定、拡大率・縮小率、片面・両面、余白サイズなどの各種画像処理に関する設定、スタンプ押印処理、ステープル処理あるいはパンチ孔あけ処理といった仕上げ処理に関する設定など、様々な機能に関する設定をユーザは行うことができる。
【0004】
しかしながら、従来の複合機では、このような仕上げ機能を設定して印刷を開始すると、印刷結果を得るまで仕上がり状態を確認できない。例えば、パンチ孔をあけた仕上がり状態において、パンチ孔の位置と出力画像とが重なっていたとしても、実際に印刷してみるまで結果を知ることができないため、印刷ミスとなり、用紙を無駄に使用してしまうという問題が生じる。
【0005】
そこで、このような問題を解決するために、実際の印刷に先だって、プレスキャンした原稿イメージに対して仕上げ機能などの各種機能(印刷用紙、印刷面、パンチ、ステープルなど)による処理を施した仕上がり結果のプレビュー画像を表示し、必要に応じて印刷の設定を変更することができる画像処理装置が特許文献1で提案されている。
【0006】
また、本出願人は、先に出願した特許文献2において、原稿のプレビュー画像内の特定場所に触れるとその位置に関連するメニューが表示され、その機能(印刷用紙、印刷面、パンチ、ステープルなど)を選択することで、直ちにプレビュー画像に該設定が反映される、直感的で利便性の高いユーザインタフェースを提案している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2に開示されたような発明においては、設定中はプレビュー画像を利用して設定状況を逐次確認できるものの、一度印刷を実行してしまうと、設定情報はクリアされてしまう。そのため、設定忘れにより追加設定を行ないたい場合や、同一の設定を再度行ないたい場合に、はじめから設定作業を行なわなければならず、利便性が低いという問題がある。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、MFPなどに備えられるユーザインタフェースの操作利便性を高めることができる画像処理装置、プログラム、記憶媒体および画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の装置は、機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する手段と、前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する手段と、前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する手段と、前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する手段と、を備える。
【0010】
また、本発明のプログラムは、コンピュータを、機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する手段と、前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する手段と、前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する手段と、前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する手段と、として機能させる。
【0011】
また、本発明の記憶媒体は、コンピュータを、機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する手段と、前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する手段と、前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する手段と、前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する手段と、として機能させるプログラムを記憶している。
【0012】
また、本発明の画像表示方法は、機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する工程と、前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する工程と、前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する工程と、前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する工程と、を含む。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、MFPなどに備えられるユーザインタフェースの操作利便性を高めることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる複合機の機能ブロック図である。
【図2】図2は、仕上がり情報(プレビュー画像)の一例を示す正面図である。
【図3】図3は、設定処理項目が選択された状態の一例を示す模式図である。
【図4】図4は、処理項目と設定可能位置との対応定義テーブルを示す模式図である。
【図5】図5は、パンチ孔処理が施された仕上がり情報(プレビュー画像)の一例を示す正面図である。
【図6】図6は、プレビュー画像編集処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】図7は、プレビュー画像編集処理における初期画面を示す正面図である。
【図8】図8は、プレビュー画像編集処理における画面を示す正面図である。
【図9】図9は、プレビュー画像編集処理における前回のプレビュー画像(前回スキャンされた画像)を示す正面図である。
【図10】図10は、プレビュー画像編集処理における複数回分のプレビュー画像を示す正面図である。
【図11】図11は、プレビュー画像編集処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】図12は、本発明の第2の実施の形態にかかるプレビュー画像編集処理の流れを示すフローチャートである。
【図13】図13は、プレビュー画像編集処理におけるプレスキャンにより読み取った原稿の画像を示す正面図である。
【図14】図14は、プレビュー画像編集処理における設定済みプレビュー画像を示す正面図である。
【図15】図15は、本発明の第3の実施の形態にかかるプレビュー画像編集処理における機能設定時に表示される画面を示す正面図である。
【図16】図16は、本発明の第4の実施の形態にかかるプレビュー画像編集処理における機能設定時に表示される画面を示す正面図である。
【図17】図17は、本発明の第5の実施の形態にかかるプリントシステムの概略構成例を示すブロック図である。
【図18】図18は、パーソナルコンピュータの概略構成を示すブロック図である。
【図19】図19は、プリンタ装置の概略構成を示すブロック図である。
【図20】図20は、パーソナルコンピュータの要部を示すブロック図である。
【図21】図21は、プリンタドライバによる表示画面の一例を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像処理装置、プログラム、記憶媒体および画像表示方法の最良な実施の形態を詳細に説明する。
【0016】
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態を図1ないし図11に基づいて説明する。本実施の形態は装置として、コピー機能、ファクシミリ(FAX)機能、プリント機能、スキャナ機能及び入力画像(スキャナ機能による読み取り原稿画像やプリンタあるいはFAX機能により入力された画像)を配信する機能等を複合したいわゆるMFP(Multi Function Peripheral)と称される複合機を適用した例である。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる複合機10の機能ブロック図である。図1に示す複合機10は、スキャナ11、ADF(オート・ドキュメント・フィーダ)111、スキャナコントローラ112、画像記憶部12、画像処理部13、プリンタ14、プリンタコントローラ142、仕上げ処理部141、操作表示部15、操作表示制御部151、システム制御部16、および通信制御部17を備える。また、複合機10は、通信制御部17を介してネットワーク18と接続されている。そして、複合機10は、原稿19の画像を読み取って画像処理を施した後、印刷物20として出力する。
【0018】
システム制御部16は、各構成部と接続されていて、複合機10全体の制御を行うものである。例えば、選択されている用紙サイズに対して適切な走査領域情報をスキャナ11に提供するなどの制御である。このシステム制御部16は、不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成されており、CPUがROMに格納されたプログラムに基づいてRAMのワーク領域を利用しながら動作することにより、各種処理が実行される。
【0019】
なお、複合機10で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。この場合、システム制御部16のCPUが上記記憶媒体からプログラムを読み出して主記憶装置(図示せず)上にロードすることで、複合機10に各種の機能を実現させる。また、プログラムを、インターネット等のネットワーク18に接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するようにしても良い。または、プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供若しくは配布するようにしても良い。
【0020】
通信制御部17は、LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)やインターネットなどのネットワーク18と接続され、通信プロトコルに従ってネットワークに接続された他の機器との間で画像データや制御データ等のやり取りを行うものである。
【0021】
スキャナコントローラ112は、システム制御部16の命令を受け、スキャナ11を制御する。
【0022】
スキャナ11は、スキャナコントローラ112に制御され、原稿19のイメージをデジタル画像データに変換する。なお、ADF111は、セットされた複数ページの原稿をスキャナ11の読取位置に1枚ずつ順に繰り出すことができるので、このADF111を用いることにより、スキャナ11は複数ページの原稿を連続して自動的に読み込みを行うことができる。また、ADF111は、用紙の片面に印刷された片面原稿だけでなく、両面に印刷された両面原稿を反転させてスキャナ11に送り出すことができるので、スキャナ11に両面原稿を読み込ませることが可能である。
【0023】
画像記憶部12は、システム制御部16の命令を受け、スキャナ11で読み取った画像データや、ネットワーク18を介して外部から入力された画像データ等を一時的に保存しておくバッファメモリである。本実施の形態の複合機10は、自身の備えるスキャナ11から読み取った画像データ及び、ネットワーク18を介するなどして外部から入力された画像データのいずれをも処理して画像形成することができる。
【0024】
画像処理部13は、スキャナ11から送られて画像記憶部12に一時的に保存された多値データに対して、システム制御部16の命令を受け、γ補正やMTF補正処理等を施した後、スライス処理やディザ処理のような階調処理を施して2値(または多値)化処理を施す。また、画像処理部13は、ユーザが設定した機能に対応した各種の画像処理(拡大/縮小、濃度/色の調整など)、画像領域編集処理(領域削除、領域移動、領域反転など)やレイアウト加工処理(両面印刷/片面印刷、集約印刷、余白サイズの調整など)、仕上がり状態のプレビュー画像である仕上がり情報の生成処理などを行う。
【0025】
また、画像処理部13は、仕上がり情報生成部131と、入力画面情報生成部132と、設定部133とを備える。
【0026】
仕上がり情報生成部131は、基本的には、原稿をプレスキャンした画像データに対する各種の項目入力に基づく設定処理に従って、後述する表示パネル15bに表示する原稿画像に対する加工や各種設定処理を施した後の仕上がり情報(プレビュー画像)を生成する。原稿画像に対する加工や仕上げ処理の結果を表す仕上がり情報を生成する。仕上がり情報生成部131は、画像記憶部12に一時的に保存された多値データを用いる。
【0027】
入力画面情報生成部132は、仕上がり情報生成部131が生成した仕上がり情報に対する各種の設定入力を受け付ける設定処理項目を含み、表示パネル15bに表示させる入力画面情報を生成する。
【0028】
設定部133は、後述するタッチパネル15aから表示パネル15bに表示された入力画面400に対してユーザが設定のための入力を行った場合、該入力信号を受け付けるとともに、画像記憶部12に格納された入力画像に関する座標情報を取得する。
【0029】
ここで、仕上がり情報生成部131は、設定部133が設定入力信号を受け付けた場合、受け付けた設定入力信号に従って、再び仕上がり情報を更新して生成し、表示パネル15bは更新して生成された仕上がり情報に従って更新された仕上がり予想画面を表示する。
【0030】
また、入力画面情報生成部132は、設定部133によって受け付けられた入力信号によって、再びユーザからの設定入力を受け付ける画面を生成する入力画面情報を生成し、表示パネル15bは生成された入力画面情報によって入力画面400を更新して表示する。
【0031】
プリンタコントローラ142は、システム制御部16の命令を受けてプリンタ14を制御する。
【0032】
このプリンタ14は、仕上げ処理部141を搭載している。仕上げ処理部141は、自動設定あるいはユーザによる設定を受け付けて、印刷処理が施された印刷物20を部数やページ単位で仕分けを行うソート処理、印刷媒体に対して所定のスタンプを押印するスタンプ処理、複数枚の印刷媒体を揃えてステープルで綴じるステープル処理、あるいは、複数枚の印刷媒体をバインダーやファイルに綴じるためのパンチ孔をあけるパンチ孔処理といった仕上げ処理を行う。
【0033】
操作表示制御部151は、表示手段として機能するものであり、システム制御部16の命令を受けて操作表示部15の入出力を制御する。例えば、操作表示制御部151は、画像処理部13によって処理されたデータを、操作表示部15が備えているタッチパネル15aおよび表示パネル15bに出力制御する。より具体的には、操作表示制御部151は、生成された仕上がり情報(プレビュー画像)を表示パネル15bに表示させる。また、操作表示制御部151は、タッチパネル15aからの入力制御を行う。なお、表示パネル15bとタッチパネル15aは図面上別々に記載されているが、ここでは一体的に構成する。
【0034】
タッチパネル15aは、パネル上に、電気的あるいは磁気的にポインタの接触する位置を検出する。タッチパネル15aに対する指定手段(図示せず)としては、人間の指先、スタイラスペン、その他の接触入力具(以下ポインタと記す)が適用可能である。すなわち、ユーザは、タッチパネル15aに対してこのようなポインタを介して接触することによって、印刷設定を含む各種項目を入力する。
【0035】
なお、本実施の形態においては、タッチパネル15aに対する接触入力を例に挙げて説明するが、必ずしも接触入力のみが本発明の実施の形態ではない。例えば、操作表示部15は、タッチパネル15aの他に操作者による物理的なキーの押下を受付けて入力を行うハードキーを備え、印刷実行などの指示を与えるようにしても良い。また、表示パネル15bは、複合機10が備える専有の表示装置を用いても良い。
【0036】
操作表示部15は、操作表示制御部151に制御され、タッチパネル15aを介して設定内容の入力を受け付け、仕上がり情報(プレビュー画像)や画面の仕上げを設定する設定画面のメニュー項目を表示部である表示パネル15bに表示する。
【0037】
また、操作表示部15は、複合機10で実行したい機能を設定画面のメニュー項目として表示し、表示されたメニュー項目の中からユーザによる設定入力を受け付けるためのものである。すなわち、操作表示制御部151は、項目の選択が可能な領域に対してポインタがタッチパネル15aに接触すると、押圧された部分の座標が検出され、選択可能領域における接触であることが検出されると、該当する項目が選択されたものとして受け付ける。例えば、操作表示部15は、原稿の状態に応じたスキャナ11における読み取り条件の設定、読み取った画像データに対する画質調整などの加工を行う画像処理部13における設定、プリンタ14における印刷条件の設定、あるいは、印刷後の印刷物に対してソート、ステープル、パンチ孔などの仕上げ処理を行う仕上げ処理部141などの設定を受け付けるものである。
【0038】
システム制御部16は、操作表示制御部151を介して上述したような各種設定を受け付けると、画像記憶部12に記憶されている元画像データに対して画像処理部13で要求された設定処理を反映させて仕上がり情報(プレビュー画像)を作成し、操作表示部15に送って表示させる。
【0039】
図2は、複合機10が画像データを入力して生成した仕上がり情報(プレビュー画像)の一例を示す正面図である。操作表示部15の表示パネル15bには、仕上がり情報(プレビュー画像)401および設定処理項目402が表示される。設定処理項目402としては、ステープル、パンチ、とじしろ調整、わく消去、スタンプおよびページ番号などの仕上がり情報(プレビュー画像)401上の場所に依存したメニュー402aが画面の右側に表示されている。また、出力カラー、出力濃度、用紙、拡大/縮小、片面/両面、集約、ソート/スタックおよび地肌などのコンテンツに依存しないメニュー402bが画面の左側に表示されている。
【0040】
操作者が、表示パネル15bに表示された仕上がり情報(プレビュー画像)401を見ながらポインタで接触することによって、タッチパネル15aは、表示された仕上がり情報(プレビュー画像)401上の印刷物の仕上がり状態における空間的位置である位置情報の入力を受け付ける。このような場合において、設定部133は、タッチパネル15aによって受け付けられた位置情報を解析し、ポインタの接触する画像上での座標情報を取得する。
【0041】
このような構成により、複合機10は、実際のコピー印刷に先だって、仕上がり情報(プレビュー画像)401を複合機10の操作表示部15が備えている表示パネル15bに表示し、目視でその仕上がり情報(プレビュー画像)を確認した後に、必要に応じて設定を変更し、実際の印刷を行うことができる。
【0042】
より詳細には、
(1)原稿をプレスキャンする。
(2)読み取った原稿の画像を画面上にプレビュー画像として表示する。
(3)プレビュー画像上の特定の場所に触れると、その位置に関連する機能のメニューを表示する。
(4)利用者がそのうちの1つを選択したら、その効果をプレビュー画像に直ちに反映させる。
(5)最終的な仕上がりイメージを画面上で確認した後、印刷を開始する。
という一連の流れによって、確実なコピーを可能にすることができる。
【0043】
ここで、図3に示すように、操作者によって操作表示部15において表示されている設定処理項目402(402a)のうち、パンチ403が接触入力により選択されたとする。
【0044】
操作表示部15がパンチ403からの接触入力を検知し、システム制御部16が操作表示制御部151を介してパンチ403の設定を受け付けると、画像処理部13の入力画面情報生成部132は、「パンチ」に対応して設定できるパンチの領域を図4に示した設定処理項目402の各処理項目と設定可能位置を関連付けて規定した対応定義テーブルから読み出して、設定できる領域404および405を、操作表示部15に表示する。パンチ孔が可能な領域404および405を、仕上がり情報(プレビュー画像)401において表示する形態は、互いに重畳する形態でも良く、上書きして表示する形態でも良い。あるいは、可能な領域の色を変化させる、点滅させる、あるいはそれ以外をダークアウトさせるなどの表現形態を適用することができる。なお、図4に示したテーブルの設定可能位置は、2点の対角線を表示する座標で規定し、規定される2点による線分を対角線とする主走査および副走査方向に平行な矩形で規定される。例えば、「ステープル」は、(0,0)と(40,40)とで定まる位置、(120,0)と(160,40)とで定まる位置を規定する。
【0045】
そして、操作者は、図3に示されたパンチ孔領域404に接触することによって選択入力を行う。操作表示部15は、パンチ403からの接触入力を受け付け、画像処理部13の仕上がり情報生成部131は、受け付けた領域においてパンチ孔処理を施す設定処理を反映させて仕上がり情報(プレビュー画像)を作成し、操作表示部15に送って表示させる。図5にパンチ孔処理406が施された仕上がり情報(プレビュー画像)401を示す。このようにして表示された仕上がり情報(プレビュー画像)401から、修正などの設定入力を受け付ける。受け付けた設定は再び反映されて表示され、受け付けない場合は、印刷実行を受け付ける。
【0046】
なお、ここでは特に図示していないが、プレビュー画像上の特定の場所に触れると、その位置に関連する機能のメニューを表示し、利用者がそのうちの1つを選択したら、その効果をプレビュー画像に直ちに反映させるようにしても良い。
【0047】
加えて、本実施の形態の複合機10は、プレスキャンを行なわず、前回のプレビュー画像と、前回の設定に従って印刷を行なうことも可能になっている。
【0048】
ここで、システム制御部16のCPUがROMに格納されたプログラムに基づいて動作することにより実現される特徴的な処理であるプレビュー画像編集処理について図6のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0049】
本実施の形態のプレビュー画像編集処理では、まずプレスキャンを行なう前に前回の設定を復元するか否かをユーザに選択させる。図7は、プレビュー画像編集処理における初期画面500を示す正面図である。図7に示すように、プレビュー画像編集処理における初期画面500には、「前回の設定を復元しますか?」というメッセージMとともに、「はい」ボタンB1および「いいえ」ボタンB2が表示されている。
【0050】
図7に示す初期画面上の「いいえ」ボタンB2がタッチパネル15aを介して選択された場合には、前回の設定を復元しないものと判断し(ステップS1のNo)、従来同様の手順を経て印刷を実行する。すなわち、図8に示す画面600を表示させて、ユーザに原稿のプレスキャンを実行させ(ステップS2)、読み取った原稿の画像を表示パネル15bにプレビュー画像401(図2参照)として表示する(ステップS3)。そして、ユーザがタッチパネル15aを介して設定処理項目402のうちの1つの機能を選択した場合(ステップS4)、選択された設定処理項目を保存し(ステップS5)、その設定を直ちに反映させた設定済みプレビュー画像401を表示パネル15bに表示する(ステップS6)。
【0051】
一方、図7に示す初期画面500上の「はい」ボタンB1がタッチパネル15aを介して選択された場合には、前回の設定を復元するものと判断し(ステップS1のYes)、図9に示すような既に設定されていて画像記憶部12に保存された前回のプレビュー画像(前回スキャンされた画像)700を表示パネル15bに表示する(ステップS6:設定復元手段)。
【0052】
この状態でユーザは、最終的な仕上がりイメージを画面上で確認した後、操作表示部15上のスタートキー(図示せず)の操作により、印刷を開始する(ステップS7のYes)。印刷が開始されると(ステップS7のYes)、表示パネル15bに表示されているプレビュー画像を画像記憶部12に保存する(ステップS8:プレビュー画像保存手段)。ステップS8で保存されたプレビュー画像は、次回のプレビュー画像編集処理において前回の設定を復元する際に表示パネル15bに表示されることになる。
【0053】
また、ユーザが印刷を開始せずに(ステップS7のNo)、ユーザがタッチパネル15aを介して追加で設定処理項目402のうちの1つを選択した場合には(ステップS4)、再度ステップS5〜S6の処理を実行する。
【0054】
設定済みプレビュー画像を保存した後、印刷する原稿画像が複合機10内に存在しない場合には(ステップS9のNo)、原稿のスキャン処理を実行した後(ステップS10)、スキャンした原稿画像についてプリンタ14による印刷処理を実行する(ステップS11)。一方、印刷する原稿画像が複合機10内に存在する場合には(ステップS9のYes)、既にスキャンされている原稿画像についてプリンタ14による印刷処理を実行する(ステップS11)。
【0055】
このように本実施の形態によれば、操作表示部15に表示されたプレビュー画像を保存した後、保存されているプレビュー画像を読み出して操作表示部15に表示し、当該プレビュー画像における設定を復元することにより、ユーザによる設定操作の履歴を保存しておき、ユーザの所望の設定状態を復元することができるので、MFPなどに備えられるユーザインタフェースの操作利便性を高めることができる。
【0056】
なお、本実施の形態においては、プレビュー画像編集処理において前回の設定を復元する際に、単一のプレビュー画像(前回スキャンされた画像)700を表示パネル15bに表示するようにしたが、これに限るものではない。例えば、図10に示すように、プレビュー画像700について複数回分を表示パネル15bに表示し、ユーザに一のプレビュー画像700を選択させるようにしても良い。この場合、図11のフローチャートに示すように、前回の設定を復元するものと判断した場合に(ステップS1のYes)、図10に示すような既に設定された複数回分のプレビュー画像700を表示パネル15bに表示し(ステップS21)、タッチパネル15aを介して一のプレビュー画像がユーザによって選択されると(ステップS22)、選択されたプレビュー画像700を表示パネル15bに表示する(ステップS6)。
【0057】
このようにプレスキャンを行なう前に以前のプレビュー履歴から一のプレビュー画像を選択し、選択されたプレビュー画像の設定処理項目を復元することで、直前だけでなく従来行なった設定処理項目を復元でき、ユーザの利便性を高めることができる。
【0058】
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態を図12ないし図14に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
【0059】
第1の実施の形態では、プレスキャンを行なう前に前回の設定を復元するか否かをユーザに選択させ、ユーザの利便性を高めることができるようにした。しかしながら、プレスキャンを行なう前に前回の設定を復元して印刷する方法では、原稿画像の特性値に依存する設定を適切に実施することが出来ない場合がある。例えば、とじ代調整を行なうことを考えた場合、前回の原稿と今回の原稿のとじ代調整量が同量になるとは限らない。
【0060】
そこで、本実施の形態においては、プレスキャン後に前回の設定を復元するか否かをユーザに選択させるようにし、設定を復元しない場合には、そのまま通常のプレビュー表示とし、設定を復元する場合には、前回の設定を反映させた設定済プレビューを表示するようにしたものである。
【0061】
図12は、本発明の第2の実施の形態にかかるプレビュー画像編集処理の流れを示すフローチャートである。図12に示すように、本実施の形態のプレビュー画像編集処理では、まず、図7に示す画面を表示させて、ユーザに原稿のプレスキャンを実行させた後(ステップS31)、前回の設定を復元するか否かをユーザに選択させる(ステップS1)。
【0062】
図7に示す初期画面500上の「いいえ」ボタンB2がタッチパネル15aを介して選択された場合には、前回の設定を復元しないものと判断し(ステップS1のNo)、従来同様の手順を経て印刷を実行する。すなわち、図13に示すように、ステップS31のプレスキャンにより読み取った原稿の画像を表示パネル15bにプレビュー画像401として表示する(ステップS3)。そして、ユーザがタッチパネル15aを介して設定処理項目402のうちの1つの機能を選択した場合(ステップS4)、選択された設定処理項目を保存し(ステップS5)、その設定を直ちに反映させた設定済みプレビュー画像401を表示パネル15bに表示する(ステップS6)。
【0063】
一方、図7に示す初期画面500上の「はい」ボタンB1がタッチパネル15aを介して選択された場合には、前回の設定を復元するものと判断し(ステップS1のYes)、図14に示すように、前回の設定をステップS31のプレスキャンにより読み取った原稿の画像に反映させた設定済みプレビュー画像401を表示パネル15bに表示する(ステップS6)。
【0064】
この状態でユーザは、最終的な仕上がりイメージを画面上で確認した後、操作表示部15上のスタートキー(図示せず)の操作により、印刷を開始する(ステップS7のYes)。印刷が開始されると(ステップS7のYes)、スキャンされている原稿画像についてプリンタ14による印刷処理を実行する(ステップS11)。
【0065】
また、ユーザが印刷を開始せずに(ステップS7のNo)、ユーザがタッチパネル15aを介して追加で設定処理項目402のうちの1つを選択した場合には(ステップS4)、再度ステップS5〜S6の処理を実行する。
【0066】
このように本実施の形態によれば、プレスキャン後に前回の設定を復元するか否かをユーザに選択させるようにし、設定を復元しない場合には、そのまま通常のプレビュー表示とし、設定を復元する場合には、前回の設定を反映させた設定済プレビューを表示するようにすることにより、原稿画像の特性値に依存する設定を適切に実施することができる。
【0067】
[第3の実施の形態]
次に、本発明の第3の実施の形態を図15に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態または第2の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
【0068】
本実施の形態は、前回の設定処理項目を任意に選択することができるようにしたものである。より詳細には、過去に設定された項目の一覧を表示し、その一覧から任意の設定処理項目を選択することで、ユーザが所望の設定状況を復元することを支援するようにしたものである。
【0069】
ここで、図15は本発明の第3の実施の形態にかかるプレビュー画像編集処理における機能設定時に表示される画面を示す正面図である。本実施の形態においては、システム制御部16は、機能設定時(ステップS4)に、図15に示すような履歴ウインドウ800をタッチパネル15aに表示し、履歴ウインドウ800から設定処理項目を選択することができるようにしたものである。ここに、処理項目表示手段が実現されている。
【0070】
本実施の形態においては、履歴ウインドウ800に表示される設定処理項目は、下記の3つの値に従ってリスト表示されるものとする。
(1) 時刻
最も時刻が新しい設定処理項目を最上位に表示する。時刻に従って表示することによって直前の動作を容易に再現することができる。
(2) 利用回数
最も利用された回数が多い設定処理項目を最上位に表示する。最大利用回数が同一である場合は時刻が新しい項目を表示する。利用回数に従って表示することによって、複合機10において最も利用される項目を容易に選択する事ができる。
(3) 設定処理項目に応じた利用回数
最後の設定Xの後に最も実行された回数が多い設定Yを最上位に表示する。最大利用回数が同一である場合は時刻が新しい項目を表示する。設定処理項目に応じた利用回数に従って表示することによって、該設定Xの後に最も利用される項目を容易に選択することができる。
【0071】
なお、履歴ウインドウ800内のリスト表示は、各設定の組合せで変えるようにしても良い。例えば、フルカラーの場合には、「パンチ」を最上位に持ってくる、などである。
【0072】
したがって、ユーザは、タッチパネル15aを介して設定処理項目402または履歴ウインドウ800のうちの1つの機能を選択することになる。
【0073】
このように本実施の形態によれば、過去に設定された項目の一覧を表示し、その一覧から任意の設定処理項目を選択することで、ユーザが所望の設定状況を復元することを支援することができる。
【0074】
[第4の実施の形態]
次に、本発明の第4の実施の形態を図16に基づいて説明する。なお、前述した第1の実施の形態または第2の実施の形態と同じ部分は同じ符号で示し説明も省略する。
【0075】
本実施の形態は、現在設定されている項目と各回の設定履歴を比較し、設定処理項目の一致度が高いプレビューを表示することで、利用者による設定の試行錯誤を減らし、効率的な印刷操作を実現できるようにしたものである。
【0076】
ここで、図16は本発明の第4の実施の形態にかかるプレビュー画像編集処理における機能設定時に表示される画面を示す正面図である。本実施の形態においては、機能設定時(ステップS4)に、図16に示すような履歴ウインドウ900をタッチパネル15aに表示し、履歴ウインドウ900から設定処理項目を選択することができるようにしたものである。
【0077】
図16に示す履歴ウインドウ900には、現在設定されている項目と各回の設定履歴を比較し、その一致度が高い項目を上位(図16では最左端)に表示する。ここで、設定処理項目の一致度は次のように定義する。
履歴Nの一致度=(現在の全設定処理項目数/履歴Nの全設定処理項目数)×(履歴Nと一致した設定処理項目数/履歴Nの全設定処理項目数)
【0078】
例えば、現在の設定処理項目をA,B,C,Dとし、履歴Nの設定処理項目をA,B,X,Y,Zとすると、Nの一致度は下記から0.32となる。
Nの一致度=(4/5) × (2/5)= 0.32
【0079】
このように本実施の形態によれば、図16のように設定処理項目の一致度が高いプレビューを表示することで、利用者による設定の試行錯誤を減らし、効率的な印刷操作を実現できる。
【0080】
[第5の実施の形態]
第1の実施の形態ないし第4の実施の形態においては、本発明の画像処理装置として、MFPと称される複合機10を適用したが、これに限るものではない。例えば、プリンタ装置などの画像形成装置をパーソナルコンピュータに接続するとともに、このパーソナルコンピュータのHDD(Hard Disk Drive)などの記憶装置に所定のプログラムをインストールし、このプログラムに従ってパーソナルコンピュータのCPU(Central Processing Unit )を動作させることによっても、前述したような各種の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0081】
図17は、本発明の第5の実施の形態にかかるプリントシステム1200の概略構成例を示すブロック図である。図17に示すプリントシステム1200は、印刷データ及び当該印刷データを印刷するための印刷条件を含む印刷ジョブを送出するパーソナルコンピュータ1201と、印刷データを印刷するプリンタ装置1202とが、ケーブル1203を介して接続されて構築されている。
【0082】
パーソナルコンピュータ1201は、作成した文書に対応した印刷データ及びこの文書印刷するために設定した印刷条件データ(用紙方向、両面、集約、製本、ステープル、パンチ、拡大/縮小等)を印刷ジョブとしてプリンタ装置1202に送出する。
【0083】
プリンタ装置1202は、パーソナルコンピュータ1201から送出される印刷ジョブに従って印刷データの印刷を行う。具体的には、プリンタ装置1202は、印刷ジョブに含まれる印刷条件データ(用紙方向、両面、集約、製本、ステープル、パンチ、拡大/縮小等)に従って、印刷ジョブに含まれる印刷データを紙などのメディアに印刷する。
【0084】
以下、パーソナルコンピュータ1201およびプリンタ装置1202の具体的な構成を順に説明する。
【0085】
図18は、パーソナルコンピュータ1201の概略構成を示すブロック図である。図18において、パーソナルコンピュータ1201は、データを入力するための入力部1211と、表示部1212と、データ通信をおこなうための通信部1213と、装置全体の制御を司るCPU1214と、CPU1214のワークエリアとして使用されるRAM1215と、記録媒体1217のデータのリード/ライトを行う記録媒体アクセス装置1216と、CPU1214を動作させるための各種プログラム等を記憶した記録媒体1217とから構成されている。
【0086】
入力部1211は、カーソルキー、数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示部1212の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等からなり、操作者がCPU1214に操作指示を与えたり、データを入力するためのユーザインタフェースである。
【0087】
表示部1212は、CRTやLCD等により構成され、CPU1214から入力される表示データに応じた表示が行われる。通信部1213は、外部とデータ通信するためのものであり、例えば、ケーブル1203を介してプリンタ装置1202等とデータ通信を行うためのものである。
【0088】
CPU1214は、記録媒体1217に格納されているプログラムに従って、装置全体を制御する中央制御ユニットであり、このCPU1214には、入力部1211、表示部1212、通信部1213、RAM1215、記録媒体アクセス装置1216が接続されており、データ通信、メモリへのアクセスによるアプリケーションプログラムの読み出しや各種データのリード/ライト、データ/コマンド入力、表示等を制御する。また、CPU1214は、入力部1211から入力された印刷データ及び当該印刷データの印刷条件データを印刷ジョブとして通信部1213を介して、プリンタ装置1202に送出する。
【0089】
RAM1215は、指定されたプログラム、入力指示、入力データ及び処理結果等を格納するワークメモリと、表示部1212の表示画面に表示する表示データを一時的に格納する表示メモリとを備えている。
【0090】
上記記録媒体1217は、CPU1214が実行可能なOSプログラム1217a(例えば、WINDOWS(登録商標)等)、文書作成用アプリケーションプログラム1217b、プリンタ装置1202に対応したプリンタドライバ1217c等の各種プログラムやデータを格納する。記録媒体1217としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、DVD−ROM、MOやPCカード等の光学的・磁気的・電気的な記録媒体から成る。上記各種プログラムは、CPU1214が読み取り可能なデータ形態で記録媒体1217に格納されている。また、上記各種プログラムは、予め記録媒体に記録されている場合や通信回線を介してダウンロードされて記録媒体に格納される場合等がある。また、上記各種プログラムは通信回線を介して配信可能である。
【0091】
図19は、プリンタ装置1202の概略構成を示すブロック図である。図19に示すように、プリンタ装置1202は、データ通信をおこなう通信部1221と、プリンタ装置1202の全体の制御を司るCPU1222と、CPU1222を動作させる各種制御プログラムを格納したROM1223と、各種制御プログラムのワークエリアおよびパーソナルコンピュータ1201等から入力される印刷ジョブの印字データおよび印刷条件データを一時的格納するRAM1224と、印字データを転写紙に印字するためのプリンタエンジン1225と、印字データが印字された紙をステープルするためのステープル部1226と、印字データが印字された転写紙にパンチ穴を空けるためのパンチ部1227とから構成されている。つまり、プリンタ装置1202は、両面機能、パンチ機能、ステープル機能等を備えている。
【0092】
通信部1221は、外部とデータ通信を行うためのものであり、例えば、パーソナルコンピュータ1201とデータ通信を行うものである。
【0093】
CPU1222は、ROM1223に格納されている各種制御プログラムに従って装置全体を制御する中央制御ユニットである。このCPU1222には、通信部1221と、ROM1223と、RAM1224と、プリンタエンジン1225と、ステープル部1226と、パンチ部1227が接続されており、データ通信やプリンタ動作等を制御する。
【0094】
ROM1223は、CPU1221を動作させるための各種制御プログラムやその処理に使用されるパラメータ等を記憶している。RAM1224は、指定された制御プログラム、処理結果及び受信した印刷データ等を格納するワークメモリを備えている。
【0095】
プリンタエンジン1225は、電子写真方式のプリンタエンジンで構成されており、印字データを転写紙に印字するユニットである。なお、プリンタ装置1202の印刷方式は、電子写真方式のほか、インクジェット方式、昇華型熱転写方式、銀塩写真方式、直接感熱記録方式、溶融型熱転写方式など、様々な方式を用いることができる。
【0096】
次に、パーソナルコンピュータ1201のプリンタドライバ1217cについて説明する。プリンタドライバ1217cは、特定のプログラムに対して他のプログラムが、プリンタ装置1202のハードウェアや内部“言語"に煩わされることなく操作できるように設計されたソフトウエアプログラムであり、プリンタ装置1202を制御するためのもので、出力データの処理等をおこなうためのものである。
【0097】
パーソナルコンピュータ1201のCPU1214は、プリンタドライバ1217cに従って、入力部1211から入力された印刷データ及び当該印刷データの印刷条件データに基づく仕上がり予想図の生成・表示、文書作成用アプリケーション1217bで作成した印刷データのプリンタ装置1202への転送等を行う。
【0098】
パーソナルコンピュータ1201は、プリンタドライバ1217cに従ってCPU1214が動作することにより、図20に示すように、画像記憶部12、画像処理部13、操作表示制御部151およびシステム制御部16を備える。
【0099】
このように、プリンタドライバ1217cに従ってCPU1214が動作することにより、パーソナルコンピュータ1201は、図1に示した複合機10と同等なシステム構成を備えることになり、第1の実施の形態ないし第4の実施の形態で説明したような各種の作用効果と同様の作用効果を得ることができる。
【0100】
図21は、プリンタドライバ1217cによる表示画面の一例を示す正面図である。図21に示す画面は、文書作成用アプリケーション1217bの表示画面やOSプログラム1217aの起動画面等で、プリンタドライバ1217cの起動が選択された場合に表示される画面である。図21に示す画面においては、基本条件設定画面、編集条件設定画面、仕上げ条件設定画面等に加えて、入力部1211から入力された印刷データ及び当該印刷データの印刷条件データに基づくプレビュー画像の生成・表示を行なう入力画面400(複合機10の入力画面400と同様のもの)が選択可能になっている。
【0101】
なお、本実施の形態においては、プリンタドライバ1217cに従ってパーソナルコンピュータ1201のCPU1214を動作させることによって、入力部1211から入力された印刷データ及び当該印刷データの印刷条件データに基づく仕上がり予想図の生成・表示を行なう入力画面400を表示させるようにしたが、これに限るものではなく、文書作成用アプリケーション1217bやOSプログラム1217aに従ってパーソナルコンピュータ1201のCPU1214を動作させることによって、入力画面400を表示させるようにしても良い。
【0102】
以上、本発明者によってなされた発明を好適な実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0103】
10 画像処理装置
15b 表示部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0104】
【特許文献1】特開2001−67347号公報
【特許文献2】特開2006−003568号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する手段と、
前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する手段と、
前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する手段と、
前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する手段と、
を備える装置。
【請求項2】
前記第2の表示領域で選択された情報に基づきプレビュー画像を生成する手段と、
生成された前記プレビュー画像を表示する手段と、
を更に備える請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記プレビュー画像に従って画像処理を実行する手段を更に備える、
請求項2記載の装置。
【請求項4】
前記画像処理が実行された画像について、画像複写するコピー機能、画像伝送するファクシミリ機能、画像印刷するプリント機能、画像読取りを行うスキャナ機能および画像配信する配信機能のうち、少なくとも2以上を有する、
請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記機能または処理は、前記プレビュー画像上の場所に依存するものである、
請求項2記載の装置。
【請求項6】
前記機能または処理は、前記プレビュー画像の元となるコンテンツに依存しないものである、
請求項2記載の装置。
【請求項7】
前記設定可能位置は、2点の対角線を表示する座標で規定し、規定される2点による線分を対角線とする主走査および副走査方向に平行な矩形で規定される、
請求項1記載の装置。
【請求項8】
コンピュータを、
機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する手段と、
前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する手段と、
前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する手段と、
前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する手段と、
として機能させるプログラム。
【請求項9】
コンピュータを、
機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する手段と、
前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する手段と、
前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する手段と、
前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する手段と、
として機能させるプログラムを記憶している記憶媒体。
【請求項10】
機能または処理の項目と設定可能位置とを関連付けた対応定義情報を管理する工程と、
前記機能または処理の種類を操作画面の第1の表示領域に表示する工程と、
前記第1の表示領域で選択された機能または処理に基づいて、前記対応定義情報を参照する工程と、
前記対応定義情報に基づく前記設定可能位置を第2の表示領域として表示する工程と、
を含む画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2011−216096(P2011−216096A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−115157(P2011−115157)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【分割の表示】特願2006−212563(P2006−212563)の分割
【原出願日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】