説明

裏面金属化方法

【課題】 本発明は、主に、非導電基板に金属のような外観を付与するために該非導電基板の表面を選択的に金属化する方法に関する。
【解決手段】 透明又は半透明非導電基板の選択的金属化方法は、1)前記非導電基板の表面の少なくとも一部を剥離可能な被覆シートでマスクする工程、2)金属めっきを前記非導電基板上に形成するために、該非導電基板を調整及び活性化により準備する工程、3)前記被覆シートを取り外す工程、及び4)前記非導電基板にめっきを施す工程、を含む。したがって、金属めっきが前記非導電基板の表面から透けて見えるように、該非導電基板の前記剥離可能な被覆シートでマスクされた箇所はめっきが施されないまま残る。前記非導電基板は成型プラスチックフィルムから形成された3次元形状の成型基板であってもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、非導電基板に金属のような外観を付与するために該非導電基板の表面を選択的に金属化する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
装飾又は機能付与のため、ガラス、セラミック、プラスチック等の非導電材料は金属で被覆されることがある。低価格の金属めっきプラスチック品の需要は急速に増加してきている。金属めっき品は、例えば、自動車、電気機器、住宅、ラジオ、テレビ等の産業で使用されている。
【0003】
例えば、自動車産業では、経済的で軽量なクロムめっき金属の代替品の開発に多大な努力を費やしている。車体重量を軽減し、よって燃料効率を上げ、また、自動車内で部分補強を行うことができるため、めっき可能なプラスチックは好ましい代替品である。プラスチックは金属より設計柔軟性がある。プラスチックは、従来の金属スタンピング及び成型加工では達成できないような、限界のないさまざまな複雑な及び輪郭に合致した形状を簡単に成型することができる。また、プラスチック材料から部品が形成されている場合、金属からなる同様の部品と比べると、大幅にコストを削減することができる。
【0004】
しかし、金属コーティング付着非導電基板を形成するには、金属コーティングが良く付着するために非導電基板の感度を高める必要がある。通常の非導電基板を金属化する一連の工程は、1)非導電基板のクリーニング、2)非導電基板の調整、3)非導電基板の活性化、及び4)非導電基板の無電解めっきを含む。めっきする金属、非導電基板の種類、所望の付着の程度、及び当業者に公知の他の理由により、他の工程も含まれていてもよい。
【0005】
代表的な一連の処理において、非導電基板は初めに洗浄加工され、そして該非導電基板の表面が調整される。プラスチック部品には、通常、油脂、油等の汚染物を該プラスチック部品の表面から取り除くため、前処理が施される。多くの場合、十分な接着が行われるように、前記表面にエッチング処理をも行い、該表面を粗面化する。
【0006】
洗浄及び調整に続き、前記表面は、通常、活性化される。無電解めっき処理のために、活性化は、通常、非導電基板をパラジウム/錫コロイド活性化剤溶液又はイオン性パラジウム活性化剤溶液と接触させることからなる。非導電材料がこれらのパラジウム活性化剤浴に浸漬される場合、活性触媒が前記非導電基板を吸収、又は該非導電基板に付着する。
【0007】
パラジウム/錫コロイド活性化剤が使用される場合、保護性を有する錫(protective tin)の存在が、無電解金属析出工程において問題を引き起こす(例えば、金属析出の長時間化、基板に析出された金属の膨れ、錫による浴槽の汚染等)ため、促進工程が活性化工程と無電解金属溶着工程との間に行われることもある。代表的な促進剤浴は保護金属用溶剤を含み、触媒金属には略非溶剤となる。基板を促進剤浴に浸漬した結果、無電解析出のための触媒表面が露出する。めっき浴を促進剤溶液で汚染するのを避ける又は汚染を低減させるため、促進工程後に、水洗浄が行われる。
【0008】
次に、非導電材料には、金属めっき浴(無電解金属めっき)の準安定溶液を用いて金属めっきが施される。これらの浴には、析出される金属が、塩として水溶液に溶解された状態で、該金属塩のための還元剤と共に含まれている。金属化工程は、所望のメタリック仕上げを得るための非電解及び/又は電解コーティングを含んでもよい。無電解めっきにより析出される代表的な金属としては、銅、ニッケル、又は燐及びホウ素の少なくともいずれかを含むニッケル合金が挙げられる。
【0009】
さまざまな非導電材料がめっきを施すのに好適であるとして知られている。プラスチックの場合、使用される共重合体としては、アクリロニトリル、ブタジエン、及びスチレンから形成されたもの、それらとポリカーボネートなどの他のポリマーとの混合物が挙げられる。他のプラスチックとしては、例えば、液晶性ポリマーと共に、ポリアミド類、ポリオレフィン類、ポリアクリレート類、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアリールエーテルケトン、ポリイミド、ポリフェニレンオキシド等が挙げられる。
【0010】
めっきが施されたプラスチックは、自動車のロゴ及びバッジの製造等のさまざまな高生産量の用途に使用される。
【0011】
自動車のロゴ及びバッジの代表的な製造方法は、
1)ロゴ又はバッジを成型する工程、
2)前記ロゴ又はバッジに金属層を塗工する工程、
3)(必要により)デザイン図を付与する工程、及び
4)前記ロゴ又はバッジを取り付ける工程、を含む。
【0012】
容易にわかるように、現状の方法は複数の製造工程を含み、よって製造時間及び費用が増加する。したがって、所望の製品をより短い時間で、且つ、より経済的に製造する方法を提供することが望まれている。また、従来技術の方法では、金属めっきが見える箇所を露出するように非導電材料の面にめっきが施されるため、前記金属めっきが損傷する。その結果、金属めっきに構造的耐性及び腐食耐性を与えるため比較的厚い金属めっきを施すことが必要である。
【0013】
従来技術では、通常、基板に部分的に無電解めっきを行うために、めっきを必要としない部品の箇所にマスキングをする必要があった。前記マスキングは、通常無電解めっき後まで取り外されないままであった。したがって、めっきが施される部品をマスキングする改善された方法が提供されることが望まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、金属層付着非導電基板を形成する改善された方法を提供することである。
【0015】
本発明の他の目的は、高生産量の金属めっきが施された非導電基板(プラスチック部品を含む)を経済的に大量生産する方法を提供することである。本発明の他の目的は、金属層付着成型物を製造する改善された方法を提供することである。本発明の他の目的は、転写や図を取り入れた金属塗工プラスチック部品を製造する合理的な方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題を解決するため、本発明は、主に、互いに対向する表面及び裏面を有する透明及び半透明のいずれかの非導電基板を選択的に金属化する方法であって、該方法が、
a)前記非導電基板の表面の少なくとも一部を取り外し可能な被覆シートでマスクする工程、
b)金属めっきを前記非導電基板上に形成するために、該非導電基板を調整及び活性化により準備する工程、
c)前記被覆シートを取り外す工程、及び
d)前記非導電基板の裏面にめっきを施す工程、を含み
前記被覆シートでマスクされた前記非導電基板の表面の少なくとも一部がめっきを施されないまま残ることを特徴とする、非導電基板の選択的金属化方法に関する。
【0017】
他の態様において、本発明は、金属層が付着した成型基板の形成方法であって、該方法が、
a)表側及び裏側を有する透明及び半透明のいずれかのプラスチックフィルムを準備する工程、
b)前記プラスチックフィルムの表側を取り外し可能な被覆シートでマスクする工程、
c)金属めっきを形成するために、前記成型プラスチックフィルムを調整及び活性化する工程、
d)前記成型プラスチックフィルムから前記取り外し可能な被覆シートを取り外す工程、及び
e)前記成型プラスチックフィルムに無電解めっきによりめっきを施す工程を含み、
前記成型プラスチックフィルムの表側はめっきされないまま残り、前記成型プラスチックフィルムの裏側は付着金属めっき層を有し、よってプラスチックで付着金属めっき層を閉じ込めることを特徴とする金属層付着成型基板の形成方法に関する。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、ホイールキャップ、反射板、加熱ミラー、携帯電話、ロゴ、バッジ、及び他の部品等のさまざまな金属化部品を、合理的、経済的に製造するのに好適である。
本発明の方法は、転写や組み立ての工程を含む自動車のバッジ及びロゴの製造におけるプラスチックに金属めっきを施す従来の方法を、これらの工程を組み合わせたより合理的なアプローチを用いる方法に代えることができる。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、主に、互いに対向する表面及び裏面を有する透明及び半透明のいずれかの非導電基板を選択的に金属化する方法であって、該方法が、
a)前記非導電基板の表面の少なくとも一部を取り外し可能な被覆シートでマスクする工程、
b)金属めっきを前記非導電基板上に形成するために、該非導電基板を調整及び活性化する工程、
c)前記被覆シートを取り外す工程、及び
d)前記非導電基板の裏面にめっきを施す工程、を含み
金属めっきが前記非導電基板の表面から透けてみえるように、前記被覆シートでマスクされた前記非導電基板の表面の少なくとも一部がめっきを施されないまま残ることを特徴とする、非導電基板の選択的金属化方法に関する。
【0020】
本発明の方法は、クロム仕上げと同様の外観のニッケル仕上げを提供することができる。本発明は、例えば、複雑な形状を有す3次元形状の部品に金属仕上げを施すのに好適である。例えば、本発明は3次元形状の部品において有益な結果が得られる。
【0021】
また、本発明の発明者らは、金属めっき工程前に非導電基板をUV露光することが有益であることを見出した。本発明の発明者らは前記UV露光が金属めっきと基板の付着量を高めることを見出した。
【0022】
また、本発明は、金属層が付着した成型基板の形成方法であって、該方法が、
a)表側及び裏側を有するプラスチックフィルムを準備する工程、
b)前記プラスチックフィルムの表側を取り外し可能な被覆シートでマスクする工程、
c)前記プラスチックフィルムを3次元形状に成型する工程、
d)金属めっきを形成するために、前記成型プラスチックフィルムを調整及び活性化する工程、
e)前記成型プラスチックフィルムから前記取り外し可能な被覆シートを取り外す工程、及び
f)前記成型プラスチックフィルムに無電解めっきによりめっきを施す工程を含み、
前記成型プラスチックフィルムの表側はめっきされないまま残り、前記成型プラスチックフィルムの裏側は付着金属めっき層を有し、よって金属めっき層が前記プラスチックフィルムの表側から透けて見えることを特徴とする金属層付着成型基板の形成方法に関する。
【0023】
この態様において、工程の代表的な順序は次の通りである。
1)取り外し可能(剥離可能)な被覆シートを200μm厚のポリカーボネートフィルムの1方の側に積層する。
2)前記ポリカーボネートフィルムの感度を高め、(必要に応じて)前記被覆シートで被覆されていない側の前記ポリカーボネートフィルムに所望の図を印刷又はスクリーン印刷する。
3)前記ポリカーボネートフィルムを、金属化のために、所望の3次元形状に成型する。
4)次に、前記ポリカーボネートフィルムを、調整工程、活性化工程、促進工程、及び無電解めっき工程を含む4段階の金属化工程を通して処理する。前記無電解めっき工程前、かつ、調整、活性化、及び促進工程後に、前記剥離可能な被覆シートを前記ポリカーボネートフィルムから取り外す。
【0024】
前記4段階の金属化工程の1例として、以下の工程を含むものが挙げられる。
1)調整(2分間)、
2)活性化(2分間)、
3)促進(2分間)、及び
4)無電解ニッケルめっき(4分間)。
5)めっきが施された部品を一定時間(15分間)100℃でベーキングする。
6)部品は、射出成型装置に、或いは、めっきが施された部品を所望のプラスチック材料でカプセル化又はバックフィリングするために提供される。
【0025】
上述の例ではポリカーボネートフィルムが使用されているが、本発明の方法ではポリカーボネートフィルムに限定されるものではない。他の非導電基板としては、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂類、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン類、ポリメチルメタクリレート、及びこれらの組み合わせが挙げられる。選択的金属化に好適なその他の非導電基板も本発明の方法に用いることができる。
【0026】
好ましい態様において、本発明の方法は、基板の表側及び裏側に所望のパターンを形成するために該基板を成型する工程を含む。この際、剥離可能な被覆シートは成型物の1つの側面(表側)に付与され、前記基板は裏側が金属化される。金属化の前に前記剥離可能な被覆シートは前記成型物から取り外される。ここで達成しようとすることは、前記基板の裏側にめっきを施し、しかし表側にはめっきが施されないようにし、よって、金属コーティングが前記基板の表側から透けて見えるようにすることである。これは、剥離可能な被覆シート又はマスクを前記基板の表面に使用せずとも、活性化剤を前記基板の表面に付与せず、活性化剤を前記基板の裏面のみに選択的に付与することによっても達成することができる。これは、インクジェット印刷、スクリーン印刷又は選択的塗布を用いて前記活性化剤を前記基板の裏面に選択的に印刷するなど、活性化剤付与選択手段(前記基板全体を浸漬するのとは反対に)を用いることにより達成することができる。
【0027】
また、物品を成型する手段は本発明にとって重大ではなく、鋳型で成型するなど、物品を成型するのに知られているさまざまな手段を用いることができる。前記基板を形成する他の手段としては、真空成型、ニーブリング法(Niebling process)、ハイドロフォーミング等が挙げられる。ここで重要なのは、前記基板に所望の3次元形状を付与することである。以下、この形状付与方法をまとめて“成形”と称する。通常、前記めっき工程は無電解めっきによって行われ、該無電解めっきに使用される金属は、通常、ニッケル、銅、コバルト、燐、及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群から選択される。
【0028】
また、本発明の方法は、前記めっきが施された基板を閉じ込め金属層の剥離を防ぐため、通常、非導電材料で前記めっきが施された基板をバックフィリングする工程も含む。通常、前記部品は、ポリカーボネート、ナイロン、ABS樹脂、又は他の樹脂材料でバックフィリングされる。前記バックフィリング又は閉じ込め工程は、好ましい形態で前記めっきが施された基板を閉じ込めるために前記めっきが施された基板を前記射出成型装置に戻すことにより行われる。
【0029】
本発明の他の好ましい態様において、前記基板は、前記金属化工程前に、UV露光される。めっき前にUV光に露光することにより金属めっきとプラスチック部品との接着力が高められることがわかっている。
【0030】
また、着色されたプラスチック及び前記めっき工程で異なる金属を用いることにより金属化プラスチックに異なる外見を与えることもできる。例えば、プラスチックが黄色に色づけされており、めっきする金属として無電解ニッケルを用いるとゴールド感を与えることができる。他の態様においては、無電解めっき及び/又はめっきが施された基板を閉じ込めるのに、透明基板を用いるのが好ましい。ここで重要なのは、部品の通常の取り扱いにおいて、金属がプラスチックフィルムの表面から透けて見えるように金属がプラスチックフィルムの裏面にめっきされていることである。このプロセスにより金属がプラスチック表面から透けて見ることができる。めっきされた金属はプラスチックフィルムによって保護され、その結果、劣化が減少し、より薄い金属コーティングを効果的に用いることができる。
【0031】
また、基板を成型する前に、非導電基板の金属化される箇所に図又はロゴを付与する工程を含むことにより、異なる効果を与えることができる。これに関し、デザイン図をプラスチック基板の表面又は裏面に印刷インク又は樹脂により形成することができる。選択的色づけ又は半透明なデザインを形成するために、透明、着色透明、又は半透明インク又は樹脂を基板に印刷してもよい。したがって、例えば、ニッケルを基板の裏面にめっきする前に、透明黄色又は半透明黄色インクで基板の裏面に、ストライプ等、選択的に印刷すると、基板の表面から見たとき、金/銀のストライプを形成することができる。或いは、めっき前に、不透明インクで基板の裏面を選択的に印刷すると、基板の表面から見たとき、金属色で囲まれたデザイン図を形成することができる。最後に、もし活性化後に裏面が印刷されると、印刷部に金属めっきが施されない。したがって、もし活性化後に透明インクで裏面が印刷されると、表面から見たとき、金属色で囲まれた透明な選択的非めっき領域が形成される。
【0032】
本発明の1つの利点は、複雑なデザイン図を取り入れることができることである。したがって、本発明は、例えば、自動車のロゴ及びバッジの製造に用いることができる。本発明は更にカラー図を含む図をデザインに取り入れることができる。上述の通り、本発明は、シンプルな形状及び最小限の平面領域を有するロゴ及びバッジの金属化に最も有用である。本発明の方法は合理的であるため、高生産量用途に用いることができる。
【0033】
本発明は、非導電基板の少なくとも1箇所に金属コーティングを形成する非導電基板の選択的金属化方法に関する。
【0034】
本発明は、また、本発明の方法により得られた物品に関する。
【0035】
好ましい態様を基に本発明を詳細に示し説明してきたが、本発明の範囲及び精神を超えないで形状及び詳細を変更することができることは、当業者にとって理解されるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに対向する表面及び裏面を有する透明及び半透明のいずれかの非導電基板を選択的に金属化する方法であって、該方法が、
a)前記非導電基板の表面の少なくとも一部を取り外し可能な被覆シートでマスクする工程、
b)金属めっきを前記非導電基板上に形成するために、該非導電基板を調整及び活性化により準備する工程、
c)前記被覆シートを取り外す工程、及び
d)前記非導電基板の裏面にめっきを施す工程、を含み
金属めっきが前記非導電基板の表面から透けてみえるように、前記被覆シートでマスクされた前記非導電基板の表面の少なくとも一部がめっきを施されないまま残ることを特徴とする、非導電基板の選択的金属化方法。
【請求項2】
更に、めっき工程後に非導電基板をベーキングする工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
非導電基板が、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン類、ポリメチルメタクリレート、及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
更に、非導電基板を3次元形状に成型する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
成型基板の少なくとも一部が射出成型により形成される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
めっき工程が無電解めっきを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
無電解めっきに使用される金属が、ニッケル、銅、コバルト、燐及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群より選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
更に、めっきが施された非導電基板を非導電材料でバックフィリングする工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
めっきが施された非導電基板をバックフィリングするのに使用される非導電材料が、ABS樹脂類、ポリカーボネート樹脂類、ナイロン、及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群より選択される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
めっき工程前に、非導電基板をUV露光する工程を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
非導電基板が色づけされている、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
非導電基板が黄色に色づけされており、且つ、めっき工程が無電解ニッケルめっきを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
非導電基板が透明である、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
非導電基板及び該非導電基板をバックフィリングするのに使用される非導電材料が透明である、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
成型する前の非導電基板の裏面に図を付与する工程を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項16】
請求項1に記載の方法により得られたことを特徴とする物品。
【請求項17】
金属層が付着した成型基板の形成方法であって、該方法が、
a)表側及び裏側を有するプラスチックフィルムを準備する工程、
b)前記プラスチックフィルムの表側を取り外し可能な被覆シートでマスクする工程、
c)前記プラスチックフィルムを3次元形状に成型する工程、
d)金属めっきを形成するために、前記成型プラスチックフィルムを調整及び活性化する工程、
e)前記成型プラスチックフィルムから前記取り外し可能な被覆シートを取り外す工程、及び
f)前記成型プラスチックフィルムに無電解めっきによりめっきを施す工程を含み、
前記成型プラスチックフィルムの表側はめっきされないまま残り、前記成型プラスチックフィルムの裏側は付着金属めっき層を有し、よって金属めっき層が前記基板の表側から透けて見えることを特徴とする金属層付着成型基板の形成方法。
【請求項18】
更に、成型プラスチックフィルム及び金属めっき層がほぼ覆われるように前記成型プラスチックフィルムを非導電材料でバックフィリングする工程を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
成型プラスチックフィルムを覆うのに使用される非導電材料が、ABS樹脂類、ポリカーボネート樹脂類、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン類、ポリメチルメタクリレート、及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
めっき工程の前に、基板の裏側にデザイン図が印刷される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
請求項18に記載の方法により得られることを特徴とする成型物。
【請求項22】
互いに対向する表面及び裏面を有する透明及び半透明のいずれかの非導電基板を選択的に金属化する方法であって、該方法が、
(a)金属めっきを施すために前記非導電基板の裏面の少なくとも一部を選択的に活性化する工程、及び
(b)前記裏面に金属めっきを施す工程を含み、
前記金属めっきが前記非導電基板の表面から透けて見えるように、該非導電基板の表面の少なくとも一部は金属めっきが施されてなく、前記非導電基板の裏面の少なくとも一部は金属めっきが施されていることを特徴とする、非導電基板の選択的金属化方法。
【請求項23】
更に、めっき工程後に、非導電基板をベーキングする工程を含む請求項22に記載の方法。
【請求項24】
非導電基板がアクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン類、ポリメチルメタクリレート、及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群より選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
更に、非導電基板を成型して3次元形状基板を形成する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
成型基板の少なくとも一部が射出成型により形成される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
めっき工程が無電解めっきを含む、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
無電解めっきに使用される金属が、ニッケル、銅、コバルト、燐、及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
更に、めっきが施された非導電基板を非導電材料でバックフィリングする工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
めっきが施された非導電基板をバックフィリングするのに使用される非導電材料が、ABS樹脂類、ポリカーボネート樹脂類、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリオレフィン類、ポリメチルメタクリレート、及びこれら1つ以上の組み合わせからなる群から選択される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
めっき工程前に、非導電基板をUV露光する工程を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
非導電基板が色づけされている、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
非導電基板が黄色に色づけされており、且つ、めっき工程が無電解ニッケルめっきを含む、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
非導電基板が透明である、請求項24に記載の方法。
【請求項35】
非導電基板及び該非導電基板をバックフィリングするのに使用する非導電材料が透明である、請求項29に記載の方法。
【請求項36】
成型される前の非導電基板の裏側に図を付与する工程を含む、請求項22に記載の方法。

【公表番号】特表2010−516899(P2010−516899A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547222(P2009−547222)
【出願日】平成19年12月10日(2007.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2007/025182
【国際公開番号】WO2008/091328
【国際公開日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【出願人】(591069732)マクダーミッド インコーポレーテッド (38)
【氏名又は名称原語表記】MACDERMID,INCORPORATED
【Fターム(参考)】