説明

補助通信デバイス

ディスプレイ上のアイテムを選択してメッセージを組み立てる入力デバイスを用いて、ユーザーが、デバイス(2)によって朗読されるメッセージを作り得る種類の補助通信デバイス(10)は、利用可能な選択肢を聞きながらステップを進むことによって、ユーザーに各選択肢を選択した結果を説明する、視覚障害および/または未経験のユーザーに適切なモードで動作し得る。これらのモードにおいて選択肢が提示される順序は、経験を有する、または視力が完全なユーザーに提示されるモードとは異なり得る。経験を有するユーザーに対しても、ディスプレイ上にハイライトされる選択肢の順序は、ユーザーの使用履歴によって異なり得る。該デバイス(2)は、電話線、電子メール用データネットワークまたは介護者用警報デバイスを含む外部通信(1)と接続され得る。介護者用警報デバイス(3)は、ポータブルまたは介護者用ステーションコンソールであり得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、補助通信デバイスに関し、特に、一時的または恒久的に言語障害を有する個人が、電話および電子メールインターフェースはもちろん、スピーチシンセサイザ、オンスクリーンおよび遠隔テキストディスプレイをも用いて、出力であるメッセージを組み立てることによって通信することを可能にする、コンピュータベースのデバイスに関する。さらに具体的には、本発明は、緊急の介護を受ける患者、または他のヘルスケア施設または家庭環境によって、他のいかなる人からも指示を殆ど受けずに、または全く受けずに用いられ得るデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
病院の集中治療室にいる患者および他のヘルスケア施設にいるかなりの数の患者は、一時的に話すことができなくなるために、医療および感情的なニーズをヘルスケアの提供者または家族に伝えることができない。話すことができなくなる理由は、様々ではあるが、卒中、脊髄損傷、頭部損傷、癌、その他の成人病、および機械呼吸に関連する挿管を含む。
【0003】
いくつかの異なる方法は、一般的に、病院患者が医療スタッフおよび家族と通信を試みるのに役立つように用いられる。最も一般的に用いられる方法は、読唇、アルファベットまたは単語ボードの使用、手書き、およびジェスチャーである。
【0004】
人工呼吸器維持の患者に頻繁に起こる、筋緊張の一般的な衰弱および喪失は、しばしば手書きを解釈しづらくする。さらに、人工呼吸を受けている患者は、(不慮の抜管を防ぐために)しばしば拘束されており、手書きによる意思疎通のあらゆる試みをさらに難しくしている。
【0005】
上述された手法の残り(アルファベット/単語ボード、読唇、およびジェスチャー)は、しばしば、非常に単調であり、訓練を受けた「通信パートナー」の参加を必要とし得る。これらの代替的な通信方法の使用の経験を有していても、ナースは、患者が何を伝えたかったのか分からないままに病室を出ることがしばしばあると述べている。
【0006】
状況を複雑化させるのは、人工呼吸を受けている患者が、障害を伴う視覚を経験することが珍しくなく、これらの患者に対しては視覚ベースの方法は難しくなるということである。ナースの不足およびナースの時間に対する要求は、ナースにとって多大な時間を通信のために費やすことを難しくしており、その結果として、これらの代替的な方法が上手く機能するときにおいても、患者は、より複雑な心配事、感情、または気分というよりはむしろ、基本的な介護のニーズの通信に制限されてしまう。
【0007】
患者の介護に関する別の問題として、通常の方法(呼出しボタン/インターコムの組み合わせ)を用いてナースステーションと通信できない患者は、医療および精神的なニーズを満たすには非常に不利であるということがある。この、言語障害の患者がナースステーションと通信することができないということもまた、看護実施の効率に影響するが、なぜなら、ナースステーション要員は、なぜ患者が呼出しボタンを押したかが分からず、その結果として、他の患者のニーズに関する呼出しボタンイベントへの応答を優先することを妨げられるからである。同様に、患者が呼出しボタンを押した理由が分からない場合は、ナースステーション要員は、適切なスタッフ(例えば、ナース補助者に対してナース)を病室に送る能力が制限され、その結果として、ナースの人的資源の非効率的な使用を生じさせる。
【0008】
上述の手書きの難しさに加えて、人工呼吸を受けている患者が話せないということは、病院に急遽入院して、その後直ぐに人工呼吸器を取り付けられる重病患者からは、時には適切で完全な病歴を得られないような状況が起こるということになる。この手の通信の困難さは、患者が過去の病気、継続中の医療ニーズ、および薬物アレルギーを充分に述べられなくし、言語障害の患者は、スピーチ可能な患者よりも、病院内の合併症に対する非常に高い危険性にさらされ得る。
【0009】
疾病または障害の患者であって、長期の病院内の人工呼吸器による維持を必要とする患者は、読唇の技術を有する看護要員の手助けを得て、普段見舞いに来られない家族との電話を掛けたり受けたりといったやり取りを行う。この「通訳のような」役目として掛かり合いになるナースはしばしば、他の看護活動のための多大な時間が奪われること、および、他人がいないときに秘密裏に行う会話を患者が行うことを妨げる、非常に気まずい位置に彼らが置かれるということについて批評する。
【0010】
様々な補助通信デバイス(時に増加的で、代替的な通信デバイス、すなわち、AACデバイスと呼ばれる)は、長期的な医療傷病(筋萎縮側索硬化症、すなわちALS、など)を伴う個人のために利用可能である。これらのシステムは、タッチスクリーンおよび一体型または追加型のスピーチシンセサイザ機能を有するスイッチ起動のコンピュータを含み、ハードウエア、ソフトウエア、またはその両方の組み合わせによって提供され得、これ以降は「スピーチエンジン」と呼ばれる。これらのデバイスは、一般的に家庭、学校、または職場環境の、「面と向かっての」言葉による通信のために最適化されているが、病院またはヘルスケア施設における短期滞在の患者のニーズを満たすために要求されるキー機能を欠く。例えば、それらは、病院のナースステーションまたは患者の部屋にいない介護者に通信を可能とする一体型インターフェースを欠き、少なくとも一時的に言語障害を伴う、恒久的または一時的な視覚障害の患者の短期の通信ニーズ、または、一時的または恒久的に、文書化されたテキストを理解できない患者のニーズに対処しない。さらに、これらのデバイスは、通常、該装置を熟知しているプロが、その使用方法の指示を提供することを必要とし、その結果として、そのような指示および訓練に対して限られた時間と供給源しかないような、または、使用方法を指導する正当性を認めるには、患者が、充分に長い期間デバイスを必要とする健康状態ではあり得ない、短期で緊急の看護施設における使用の可能性を限定する。
【0011】
従って、患者に対する最小限の訓練を必要とする一体型の補助通信システムに対するニーズがあり、これによって、一時的に言語障害を伴う個人が、ヘルスケアのプロおよび家族に、医療および感情的なニーズを簡単に伝えることを可能にし得る。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に従って、患者に対する最小限の訓練を必要とする、一体型の補助通信システムが提供され、一時的または恒久的な言語障害を伴う個人が、ヘルスケアのプロおよび家族に医療および感情的なニーズを簡単に伝えることを可能とし得る。そのようなシステムは、好ましくは、1つ以上の以下の特徴を有する:(1)視覚障害の患者を含む、広い範囲の患者によって利用可能であること。(2)患者の病歴を得ることを容易にすること。(3)患者、介護者、および家族の間の「面と向かっての」通信を高めること。(4)患者とナースステーションとの間の通信を容易にすること。(5)患者の場所にいる機会を有し得ない家族およびヘルスケア提供者の遠隔通信を可能にすること。
【0013】
このために、本発明のシステムは、好ましくはコンピュータベースの患者モジュールを含み、好ましくは、予め構成されたメッセージまたはユーザー生成のメッセージを通信するために患者によって利用され得る。該システムはまた、病院の遠隔地または他の任意の遠隔地に送られた患者のメッセージを受信し、承認するために用いられ得る、1つ以上の様々なコンピュータベースまたはマイクロプロセッサベースのナースステーションまたは介護者用通信モジュールを含み得る。
【0014】
該患者モジュールは、存在する一部のAACシステムのように、好ましくは、ユーザーの相互作用のためのタッチスクリーンディスプレイおよびスイッチ入力、および「面と向かった」通信のためのスピーチエンジンおよびテキストディスプレイ出力を利用する。しかし、AACシステムに通常存在する機能に加えて、本発明による該システムは、好ましくは以下の追加の特徴の1つ以上を有する:
1.ユーザーをステップバイステップの可聴の指示を用いて手引きすることによって、該システムの使用を今まで教わったことがないユーザー、または以前教わったが該システムを熟知しなくなった(すなわち、少なくとも部分的な使用方法を忘れた)ユーザーが、いかなる補助も、該システムおよび関連するスイッチ(存在する場合)を指し示したり、該システムを起動したりするだれかの補助も実質的になく、素早く学ぶ(または、再び学ぶ)ことを可能にする、自己命令モード。該自己命令モードのステップバイステップの可聴の指示は、完全または部分的な視覚障害を有する患者、および身体的、またはその他の理由で、見えるものに応答する標準的なコンピュータ入力デバイス(キーボードおよびマウスデバイスなど)の全機能を使用できない他のあらゆる患者(例えば、拘束されている、または一時的に部分的な麻痺をおこした患者)が、障害のない患者と同様に、通信タスクの同一のセットを達成するために実質的に、かつ完全にシステムを利用することを可能にする、2つ目の目的の役に立つ。
【0015】
2.言語障害の個人が、電話呼出しを掛けたり受けたりすること、および標準的な電話のみを備える遠隔地の相手方との電話での会話に参加することを可能にしたり、自己命令モードと組み合わせたときには、好ましくは、完全または部分的に視覚障害をも有する言語障害のユーザーが同一のことを行うことを可能にする、一体型の電話インターフェース。
【0016】
3.完全または部分的な視覚障害を有する患者、あるいは身体的、またはその他の理由で、標準的なコンピュータ入力デバイス(キーボードおよびマウスデバイスなど)を使用できない他のあらゆる患者が、好ましくは電子メールメッセージを生成、かつ受信することを可能にする、一体型の電子メール(すなわちeメール)インターフェース。完全または部分的な視覚障害の患者の場合、受信するeメールメッセージは、好ましくは、該システムによって読まれ、好ましくは、該システムの中に組み込まれたスピーチエンジンを介して患者に朗読される。
【0017】
4.好ましくは、話したり書いたりできない患者(完全または部分的な視覚障害または身体障害の患者を含む)が、標準的な病歴または他の質問表を実行することを可能にする、質問表モード。
【0018】
5.上記のモードと組み合わされたときには、ユーザーのニーズを通信するためのユーザーによって要求される時間と労力を最小限にするために、ユーザーモードおよび現在のコンテクストに基づいてシステムを最適化する、知的自己最適化コンディショナルスキャニングおよびナビゲーション機能。
【0019】
6.好ましくは、患者が、コンピュータベースのナースステーションモジュールまたはPDAベース、携帯電話ベース、ページャベース、または他のマイクロプロセッサベースの介護者用通信モジュールに、緊急および非緊急のメッセージを送り、これらのメッセージが、該デバイスによって受信され、適切な要員によって読まれたときの適切な承認を受信することを可能にする、ナースステーションおよび介護者用通信モジュール機能。受信するデバイス(コンピュータ、PDA,または携帯電話ベースのシステムなど)が、オーディオ出力が可能である場合には、これらの遠隔メッセージは、テキストメッセージに加えて、またはその代わりに、合成されたスピーチメッセージとして出力され得る。
【0020】
ナースステーションおよび介護者用通信モジュールは、1つ以上の患者モジュールによって送られたメッセージの受信および承認に加えて、好ましくは該メッセージおよびその緊急性のレベルに対してユーザーの注意を引くフォーマットでメッセージを表示する性能を有し、ページャベースの介護者用通信モジュールを除いて、患者のニーズを知らせるために、必要に応じて他のスタッフを呼出しすることを容易にする内蔵機能を含み得る。病院環境に加えて、この同一の機能は、家を含む任意のヘルスケア環境において、患者が、該施設内外の別の場所に位置し得る介護者または家族と通信することを可能にするために用いられ得る。従って、例えば、自宅の床についている、言語障害の患者、または身体的またはその他の理由で、標準的なコンピュータ入力デバイス(キーボードおよびマウスデバイスなど)を使用できない他のあらゆる患者は、庭にいる、買い物に出かけている、または職場にいる家族にさえも、受信デバイスがその受信位置において受信できる場合には、メッセージを送り得る。
【0021】
本発明による該システムは、集中的な指示と言行が一致し得ない、短期のニーズを有する患者による使用を容易にするために最小限の指示を伴って簡単に用いられるように設計されているが、該システムはまた、長期に渡っても用いられ得るということが指摘されるべきである。例えば、該システムは、長期に渡るまたは恒久的なニーズを有し得る患者を含む、視覚障害の患者にとって有用な特徴を含む。本発明のコンテクスト、および本明細書中の請求項において、視覚障害、または「見えること以外」というのは、視覚的なデータに関する認知作用の障害、すなわち患者が視覚を有するときにも、視覚的データを処理する能力がないこと、を含む。例えば、視覚を有する卒中の患者は、それにも関わらず恒久的または一時的に、見えるものを処理でき得ない。
【0022】
従って、本発明に従って、言語障害のユーザーが、ステートメント、質問、および要求のうちの少なくとも1つを組み立てて、該ステートメント、質問、および要求のうちの少なくとも1つを別の人物に通信することを可能にする補助通信デバイスが提供される。該補助通信デバイスは、ユーザーからの入力を受諾する入力デバイスと、該ユーザーおよびその別の人物と通信する複数の出力デバイスとを備える。該複数の出力デバイスは、少なくともディスプレイと、聴覚出力を作り出すトランスデューサとを含む。プロセッサは、該入力上で動作して、該複数の出力デバイスのうちの少なくとも1つを介して、該ユーザーと相互作用して、該ステートメント、質問、および要求のうちの少なくとも1つを組み立てる。該プロセッサは、該ユーザーが、(a)該補助通信デバイスの使用を熟知しており、(b)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を見ることができて、かつ、(c)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができるときに、第1のモードで動作して、該ユーザーが、(a)補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方であるときに、該第1のモードとは異なる他の少なくとも1つのモードで動作し、(a)補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方であるユーザーが該補助通信デバイスを用いてその別の人物と通信することを可能にする。
【0023】
該補助通信デバイスとともに用いる介護者用メッセージデバイスもまた、提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明が、如何にして既に公知のAACデバイスをしのぐ、本明細書に記述される改良を達成するかを述べる前に、該システムの様々なハードウエアおよびソフトウエアのモジュールを詳細に記述することが有益であり、その後で、本発明の結果を達成するためのそれらのモジュールの様々な組み合わせが、より容易に記述され得る。
【0025】
図1は、本発明に従った、患者とナースステーション/介護者との通信システム10のための、好ましい実施形態の主要な構成部分のブロック図である。システムは、好ましくは一体化タッチスクリーンディスプレイまたは外部タッチスクリーンモニタを備えるコンピュータであり得る患者モジュール2と、様々なインターフェースを1つ以上の外部デバイスに提供する電子回路網を好ましくは含む外部インターフェースモジュール1と、コンピュータベースまたはマイクロプロセッサベースのナースステーションまたは介護者用通信モジュール、またはメッセージデバイス3を含む。外部インターフェースモジュール1およびナースステーション/介護者用通信モジュール3のそれぞれは、患者モジュール2と双方向に通信し得る。患者モジュール2および外部インターフェースモジュール1は、同一のハウジング内に位置し得、しかし必ずしもその必要もない。病院、ヘルスケア施設、または家庭環境においてシステムを利用するそれぞれの患者は、通常、その患者専用の患者モジュール2を所有し得、その一方で、単一のナースステーション/介護者用通信モジュール3は、通常、1つ以上の患者モジュール2と通信し得る。
【0026】
ユーザーは、好ましくは、ユーザーがそうすることが可能ならばスクリーンをタッチすることによって、または外部インターフェースモジュール1に接続された1つ以上のスイッチベースまたはスイッチエミュレートするセンサを起動することによって、または患者モジュール2のコンピュータ入力ポートに直接、患者モジュール2と相互作用する。外部インターフェースモジュール1は、次にスイッチクロージャ情報を患者モジュール2に、適切な通信リンクを介して送信する。適切なセンサ(示されていない)は、キーボード、マウス、トラックボールまたはジョイスティック、またはマウス、トラックボール、またはジョイスティックの動きをエミュレートする任意のポインティングデバイスを含み得る。キーボードまたはポインティングデバイス(すなわち、マウス、トラックボール、ジョイスティックなど)などの標準的なコンピュータ入力デバイスを使用することができるが、しかしそのようなデバイスの全機能を使いこなせないユーザーの場合には、そのようなデバイスからの入力の一部のサブセットが用いられ得るということが留意されるべきである。例えば、限定された数のキー(例えば、「エンター」キー、およびスペースバー)が、スイッチ入力として用いられ得る。手または腕の使用能力を恒久的に、または一時的に失った患者のような、さらに動きを制限された患者に対しては、適切なセンサは、アイブリンクセンサまたはピロースイッチであり得る(示されていない)。
【0027】
ユーザーが、(以下に詳述されるように)自分のローカル環境にいるだれかとの通信を所望するメッセージを生成したときには、ユーザーは、患者モジュール2に電気信号を生成させ得、それが外部インターフェースモジュール1のラウドスピーカに接続されるときには、好ましくは可聴の人工的な言葉となる。ユーザーが遠隔地と電話を介して通信することを所望するときには、この同一の電気信号は、外部インターフェースモジュール1内の電話線インターフェースDAAモジュールに接続され得、直接にまたはワイアレスで標準的な病院または家庭の電話ジャックに接続され得る。
【0028】
ユーザーがコンピュータベースのナースステーション/介護者用通信モジュール3にメッセージを送ることを所望するときには、組み立てられたメッセージは、好ましくは、ナースステーションまたは介護者モジュールに適切な通信リンクを介して送られ、該通信リンクは、有線の、またはワイアレスのネットワークリンク、または他の任意の適切なコンピュータ通信リンクであり得る。
【0029】
図2〜図6のそれぞれは、本発明に従った、患者モジュール2の好ましい実施形態におけるスクリーン上のディスプレイの例を示す。患者モジュールスクリーンのそれぞれは、図7で説明されるように、様々なディスプレイ領域(これ以降「パネル」と呼ぶ)およびディスプレイウインドウを含む。
【0030】
各パネルは、メモリ内に、パネルと関連するオブジェクトを有する(これ以降、パネルのアクションオブジェクトと呼ぶ)。このアクションオブジェクトは、好ましくは、ディスプレイパネルと関連する機能を識別するコード、およびアクションオブジェクトによって用いられる一連の文字ストリング(これ以降ストリングと呼ぶ)を含むワードグループオブジェクトと関連する。例えば、パネル上に現れるテキストは、そのような1つのストリングであり、好ましくは、ワードグループオブジェクト内に包含される。これらのディスプレイパネルを参照するために使用される用語は、図7に示される。
【0031】
本明細書において、下記用語が用いられる:
「ワードグループオブジェクト」は、ワードグループパネル上に表示されるテキストストリング(図2のものなど)、および、ワードグループパネルおよびコマンドパネルと関連して用いられる他のテキストストリングを格納したり、特定のワードグループオブジェクトがどのように用いられるか、または表示されるかを制御したりする、いくつかの整数およびブール変数を格納するために、好ましくは用いられるデータ構造を参照するために用いられる。コンフィギュレーションユーティリティは、好ましくは、新しいワードグループオブジェクトを生成することに用いられるために提供されるか、または既存のワードグループオブジェクトを改変して、特定の患者の必要性を満たすように患者モジュール2をカスタマイズするために提供される。
【0032】
「ワードグループリスト」は、スクリーン上のワードグループパネルとともに用いる、関連したワードグループオブジェクトのリストを格納するデータ構造を参照するために用いられる。与えられた任意の時間に、スクリーン上のワードグループパネルに示されるアイテム(例えば、図2および図3を参照)は、好ましくは、同一のワードグループリスト内に包含される。患者がワードグループパネルを(例えば、それにタッチすることによって)選択するときには、パネルと関連するワードグループオブジェクトは、ワードグループパネルに表示される次のアイテムを好ましくは含む、次のワードグループリストを好ましくは示す。
【0033】
患者モジュール2が稼動しているときには、好ましくは、システムとのユーザー相互作用の3つの基本的モードがある。これらのモードは、タッチスクリーンモード、スイッチアドバンスモード、およびスキャンモードと呼ばれ、以下に簡潔に記述される。タッチスクリーンモードにおいて、ユーザーは、患者モジュールスクリーン上の適切なパネルをタッチし、システムは、好ましくはパネルに関連する機能を行う。スイッチアドバンスモードにおいて、ユーザー始動式電気スイッチクロージャ(外部インターフェースモジュール1の中のデジタル入力/出力ポートによって検知される)は、好ましくは、1つのパネルから別のパネルにハイライト(特別色)を動かすために用いられ、所望されるパネルがハイライトされると、ユーザーによって起動された別のスイッチクロージャは、好ましくは、そのパネルの機能を行わせる。スキャンモードにおいて、タイマーイベントは、好ましくはハイライトを順々に次のパネルに進ませ、かつ、所望されるパネルがハイライトされているときには、ユーザー始動のスイッチクロージャは、好ましくは、そのパネルの機能を行わせる。記述を容易にするために、これら3つのモードのそれぞれは、独立して記述される。しかし、当業者に明らかであるように、僅かな改変で、または改変なしに、これらのモードの1つ以上は、同時にイネーブルにされ得る。
【0034】
特別色を「ハイライト」として用いることに付け加えて、先の段落に記述されるように「ハイライティング」はまた、パネルを囲む陰の領域、パネル上部に位置するカラーバー、ポインタのような目に見える「スプライト」、「バウンシングボール」、または他の任意の目に見えるインジケータを含み得ることが留意されるべきである。オペレーションの一部のモードにおいて、「ハイライト」は、どのパネルが「ハイライト」されているかを知らせる聴覚のインジケータでさえあり得る。
【0035】
図8は、患者モジュール2の中央プロセッサ(示されていない)の全体イベントモニタリングループ800を記述するフローチャートである。患者モジュール2が動作しているときはいつでも、そのプロセッサは、好ましくは、(1)ユーザー発生のイベント、(2)「スキャンタイマー」イベント(テスト830)、または(3)外部デバイスによって生成された様々なイベントのうちの1つを含む、システムイベントを待ち受ける。システムによるイベントの待ち受けは、テスト810、820、830、840、850のループによって実装される。ユーザー発生のイベントは、好ましくは、タッチスクリーンイベント(テスト810)およびスイッチクロージャイベント(テスト820)を含む。外部デバイスによって生成されるイベントの例は、着信電話呼出しイベント(テスト850)、およびナースステーションまたは介護者用通信モジュール受信通知イベント(テスト840)である。任意のシステムイベントが検知されると、システムは、好ましくは適切なイベントハンドラルーチンを呼び出す。
図9は、タッチスクリーンイベントに応答するための、プロセス900の一実施形態を示す。ステップ910において、システムは、タッチされたパネル、およびそのパネルのためのアクションオブジェクトを識別する。テスト920において、パネルのためのキャプションストリングが空白かどうかを見ることによって、パネルは使用されているかどうかが決定される。パネルが使用されていない場合には、残りのステップはスキップされ、プロセス900は960で終了する。パネルが使用されている場合には、Yesによって示されるように、プロセスは、ステップ930に進み、パネルがタッチされたことを示すために、格納された音が出力される。
【0036】
テスト945において、自己命令モードがイネーブルであるか否かが決定される。
【0037】
テスト945の答えがNoである場合には、テスト946およびステップ947はスキップされ、ステップ950において、ドゥアクション(DoAction)機能(図11を参照)が、タッチされたパネルに関連するアクションオブジェクトにアーギュメントを設定して呼び出される。ドゥアクション機能が特定のアクションオブジェクトによって示される機能を行った後、プロセス900は960で終了する。
【0038】
テスト945に対する答えがYesである場合には、テスト946は、タッチされたパネルがハイライトされているかどうかを決定する。テスト946の答えがNoである場合には、ステップ947は、パネルをハイライトするために、かつ、指示機能を行うために、タッチされたパネルにアーギュメントを設定してハイライト移動特定機能(Move Highlight Specific Function)(図15)を呼び出す。ステップ950は、次いでスキップされ、この時点でプロセス900は960において終了する。
【0039】
テスト946の答えがYesである場合(ハイライト移動機能が既に呼び出されて、このパネルをハイライトし、その結果として、パネルに対する指示が既にユーザーに表示されていることを示す)、ドゥアクション機能(図11を参照)は、タッチされたパネルに関連するアクションオブジェクトにアーギュメントを設定して呼び出され、ドゥアクション機能の完了において、プロセス900は960で終了する。
【0040】
図10は、スイッチクロージャイベントに応答するプロセス1000を示す。ステップ1010において、患者モジュールは、外部インターフェースモジュール1の中のどのデジタル入力が状態を変えたかを決定することによって、どのスイッチがクローズされたかを識別し、次いで、スイッチの現在の割当てを調べる。
【0041】
テスト1020は、スイッチ割当てがパフォームアクション割当てかどうかを決定する。テスト1020の答えがYesである場合には、プロセス1000は、スイッチクロージャイベントが起きたときには、システムが、ハイライトされたパネルおよびそのパネルのためのアクションオブジェクトを識別する、ステップ1050に進む。テスト1055において、パネルに対するキャプションストリングが空白かどうかを決定することによって、パネルは使用されているかどうかが決定される。パネルが使用されている場合には、Yesで示されるように、プロセス1000はステップ1060に進む。ステップ1060において、パネルが選択されたことを示すために、格納された音が出力される。ステップ1070において、ドゥアクション機能(図11を参照)は、スイッチクロージャイベントが起きたときには、ハイライトされたパネルに関連するアクションオブジェクトにアーギュメントを設定して呼び出される。ドゥアクション機能が特定のアクションオブジェクトによって示される機能を行った後、プロセス1000は1080で終了する。
【0042】
テスト1020の答えがNoである場合には、テスト1030は、スイッチ割当てが4つのハイライト移動割当てのうちの1つかどうかを決定する。テスト1030の答えがYesである場合には、ステップ1035は、ハイライト移動機能を呼び出し(図13を参照)、スイッチのディレクショナルの割当てを渡す。ハイライト移動機能が完了した後、プロセス1000は、1080で終了する。
【0043】
テスト1030の答えがNoである場合には、スイッチ割当ては、他に残るスイッチ割当てのうちの1つであり、システムは、プロセス1000を1080で退出する前に、そのスイッチに割り当てられ得る任意の特別動作(例えば、スクリーンの明るさの増減)を行う。スイッチクロージャイベントハンドラ1000と同一の一般的機能を行うための、マウスイベントハンドラまたはキーボードイベントハンドラを、当業者が容易に実装し得るということが認識されるべきである。
【0044】
図11は、ドゥアクション機能1100を記述し、ユーザー生成のイベントによって呼び出される。ステップ1110は、ドゥアクション機能に渡されたアクションオブジェクトアーギュメントからアクションコードを抽出する。アクションコードに基づいて、システムは、(1)テキストストリングをメッセージディスプレイウインドウに付加すること(ステップ1125)、(2)テキストストリングをメッセージディスプレイウインドウから消去すること(ステップ1135)、(3)テキストストリングをメッセージディスプレイウインドウで話すこと(ステップ1145)、(4)ワードグループパネルに追加オプションを表示すること(ステップ1155)、(5)スペリングインターフェースが使用されているときに推奨単語をさらに表示すること(ステップ1165)、(6)スペリングインターフェーススクリーンまたは質問表モードに関する他の様々な機能を行うこと(ステップ1170からステップ1181)、またはシステムオペレーションに要求される他の任意の機能(ステップ1183)のような、適切な機能を行う。
【0045】
テスト1184は、次いで、ドゥアクション機能によって呼び出された機能が、現在スクリーンに見ることができる制御パネルまたはワードグループパネルのいずれかを変更したかどうかを決定する。変更していない場合には、ドゥアクション機能は完了し、機能1100は、1199で終了する。
【0046】
各パネルに関連するアクションオブジェクトは、好ましくは、4つのプロパティを含み、該プロパティのそれぞれは、このパネルが現在ハイライトされるときには、ハイライトされる次のパネルのインデックスを示し、ハイライト移動ディレクショナル機能(Move Highlight Directional Function)(図14を参照)が、4つの可能性のある値(後退、前進、上昇、または下降)のうちの1つにアーギュメントを設定して呼び出される。テスト1184の答えがYesである場合には、好ましくは、ステップ1185は、スクリーン上のそれぞれの制御またはワードグループパネルのために、パネルに関連するアクションオブジェクトに対する4つのディレクショナルプロパティを計算し、格納する。これら4つのディレクショナルプロパティの計算は、スクリーンディスプレイが変わるときはいつでも、現在のスクリーンコンテクスト、患者特有またはユーザー特有の設定、および、システムを使用している間のユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、機能1100がコンディショナルロジックを用いてパネルハイライトシーケンスを最適化することを可能にする。機能1100は、次いで1199で終了する。
【0047】
図12は、スキャンタイマーイベントに応答するプロセス1200を示す。このイベントが起こるときには、プロセス1200は、1201から始まり、ハイライト移動機能(図13を参照)は、アドバンス(Advance)に設定されたディレクショナルアーギュメントを用いてステップ1210で呼び出され、プロセス1200は、1220で終了する。
【0048】
図13は、ハイライト移動機能を実装するためのプロセス1300を記述する。ハイライト移動機能が呼び出されるときには、プロセス1300は、1301で始まり、システムは、アーギュメントがディレクショナルアーギュメントなのかどうか、または、それはハイライトを特定のパネルに動かす要求なのかどうかを決定する(テスト1310)。アーギュメントがディレクショナルなものである場合には、ハイライト移動ディレクショナル機能(ステップ1320)は、ハイライト移動機能に渡されたものと同一のアーギュメントを用いて呼び出される。アーギュメントが特定のパネルである場合には、ハイライト移動特定機能(ステップ1330)は、ハイライト移動機能に渡されたものと同一のアーギュメントを用いて呼び出される。プロセス1300は、その次に1340で終了する。
【0049】
図14は、1401で始まり、ハイライト移動ディレクショナル機能を実装するためのプロセス1400を記述する。各パネルに関連するアクションオブジェクトは、ハイライト移動ディレクショナルに渡されたディレクショナルアーギュメントが後退、前進、上昇、または下降であるときには、ハイライトされる次のパネルのインデックスを示す4つのプロパティを含む。ステップ1410において、ハイライト移動ディレクショナル機能は、このディレクショナルアーギュメントを用いて、ハイライトされる次のパネルのインデックスを(ハイライト移動機能が呼び出されたときにハイライトされたパネルのアクションオブジェクトから)得る。ハイライト移動ディレクショナル機能は、次いで現在のパネルからハイライトを取り除き(ステップ1420)、所望されるパネルをハイライトし(ステップ1430)、自己命令モードがイネーブルとなる場合(テスト1435)、新しくハイライトされたパネルに対して可聴の指示を提供する指示機能を呼び出す(ステップ1440)。プロセス1400は、1450で終了する。
【0050】
図15は、1501で始まり、ハイライト移動特定機能を実装するための、プロセス1500の好ましい実施形態を記述する。この機能は、単に現在のパネルからハイライトを取り除き(ステップ1510)、特定のパネルにハイライトを動かし(ステップ1520)、自己命令モードがイネーブルとなる場合(テスト1525)、新しくハイライトされたパネルに対する可聴の指示を提供する、指示機能を呼び出す(ステップ1530)。プロセス1500は、1540で終了する。
【0051】
図16は、1601で始まり、ワードグループ付加機能を実装するためのプロセス1600の好ましい実施形態を記述し、ユーザーによって選択されたパネルに関連するアクションオブジェクトのアクションコードが、ACT_APPENDに設定されるときにドゥアクション機能によって呼び出される。この機能の目的は、ワードグループオブジェクトに格納されたテキストストリングを、メッセージディスプレイウインドウに現在表示されているテキストストリングに加えることである。これらのワードグループオブジェクトは、メッセージを組み立てる工程においてユーザーによって選択されたワードグループパネルに関連するアクションオブジェクトから取得され得、またはユーザーが単語を綴り終えたことを示すときにスペリングインターフェースによって生成され得る。
【0052】
ワード付加機能へのそれぞれの次の呼出しは、付加的なワードグループオブジェクトを複式ワードグループオブジェクトに加える。ワードグループオブジェクトのこのリストは、メッセージディスプレイウインドウオブジェクトに格納され、メッセージディスプレイウインドウに表示用テキストストリングを生成するために用いられる。
【0053】
ステップ1610において、システムのスペリングインターフェースによって生成されたワードグループオブジェクト、またはユーザーによって選択されたワードグループパネルに関連する現在のアクションオブジェクトのワードグループオブジェクトは、メッセージディスプレイウインドウオブジェクトにあるワードグループオブジェクトのリストに加えられる。(現在のアクションオブジェクトは、パフォームアクションスイッチクロージャイベントの間にタッチされた、またはハイライトされたパネルに関連するアクションオブジェクトである。)ステップ1620は、次いで、付加されたワードグループオブジェクトに基づいてメッセージディスプレイウインドウ内に表示されたコンテンツを改変する、表示および朗読済メッセージ再生成機能を呼び出す。例えば、メッセージディスプレイウインドウが、「欲しい」というストリングを表示し、付加のワードグループオブジェクトが「私の鎮痛剤」というワードグループを含む場合には、表示および朗読済メッセージ再生成機能は、メッセージディスプレイウインドウを更新して、「私の鎮痛剤が欲しい」と表示する。
【0054】
テスト1630において、現在のワードグループオブジェクトのスピークイミディアトリ(Speak Immediately)プロパティがチェックされ、真である場合には、システムは、現在表示されているメッセージを話す表示済みメッセージ朗読機能を呼び出す。
【0055】
各ワードグループオブジェクトは、そのワードグループオブジェクトがメッセージディスプレイウインドウに付加されるときには、ストリングがスクリーン上のワードグループパネルに表示される予定である次のワードグループリストを示すプロパティを有する。このプロパティは、ネクストワードグループリストIDと呼ばれる。
【0056】
ステップ1640は、メッセージディスプレイウインドウに加えられた最後のワードグループオブジェクトから、ネクストワードグループリストIDを取得する。テスト1650において、システムは、ネクストワードグループリストIDが現在のワードグループリストを識別するかどうかを決定し、識別しない場合には、ロードワードグループリスト(LoadWordGroupList)機能(ステップ1655)が、新しいワードグループリストをワードグループパネルにロードするために呼び出される。
【0057】
テスト1660は、次いで、(どちらのモードも移動中のハイライトを利用する)システムがスキャンモードまたはスイッチアドバンスモードで動作しているかどうかを決定し、そうでない場合には、ワードグループ付加機能は1680で完了する。
【0058】
テスト1660でシステムがスキャンモードまたはスイッチアドバンスモードである場合には、ステップ1665は、動作の現在のモード(スキャンモード対スイッチアドバンスモード)、他のユーザー特有のコンフィギュレーション設定、現在のコンテクスト、およびシステムを使用している間のユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、次に何のパネルをハイライトするかを決定する。例えば、記録が、ユーザーは補助を呼ぶためにヘルプパネルを非常に頻繁に使用している、または間違った選択を修正するために消去パネルを頻繁に使用していると示す場合には、ハイライトする次のパネルは、消去パネルまたはヘルプパネルの近接性に対して選ばれるものであり得る。その一方で、ユーザーの以前のアクションが、間違ったエントリの消去または助けを求めることを容易にする必要性を示さなかった場合には、ハイライトする次のパネルは、現在のスクリーンコンテクストに基づいて選ばれ得る。例えば、直前にメッセージディスプレイウインドウに付加されたワードグループが、(テスト1650でYes応答によって示されるように)文章を完成させるように意図された場合には、ハイライトする次のパネルは、スピークパネルであり得る。その一方で、丁度付加されたワードグループがテスト1650に対してNo応答となるワードグループ(「必要である」など)の場合には、新しいワードグループリストをロードすることによって、ハイライトする次のパネルは、新しいワードグループリスト内の最初のワードグループを含むパネルであり得る。このようにして、適切な一連のコンディショナルステートメントは、特定の状況に対するハイライトシーケンスを最適化し得、現在のユーザー設定、現在のコンテクスト、およびシステムを使用している間のユーザーの以前のアクションの記録を考慮する。ハイライトする次のパネルを決定した後、ステップ1670は、ハイライト移動特定機能(図15)を呼び出し、プロセス1600は、1680で終了する。
【0059】
図17は、1701で始まり、消去機能を実装するためのプロセス1700の好ましい実施形態を記述する。この機能の目的は、メッセージディスプレイウインドウから最も新しく加えられたテキストストリングを削除することである。テスト1710において、メッセージディスプレイウインドウに、未だ単語に変換されていない個々の文字がないかどうかが決定される(スペリングインターフェースの議論のための図29〜図36を参照)。テスト1710に対してYesの回答によって示されるように、(単語に変換されていない)個々の文字がある場合には、スペルドワード文字消去(Erase Letter from Spelled Word)機能(ステップ1720)が呼び出される。不完全に綴られた単語がない場合には、最終ワードグループ消去機能(ステップ1730)が呼び出される。いずれかの機能が呼び出された後、プロセス1700は、1740で終了する。
【0060】
図18は、1801で始まり、最終ワードグループ消去機能を実装するためのプロセス1800の好ましい実施形態を記述する。この機能の目的は、メッセージディスプレイウインドウに関連するワードグループオブジェクトのリストに加えられた最終ワードグループオブジェクトを取り除くことである。
【0061】
ステップ1810において、メッセージディスプレイウインドウにあるワードグループオブジェクトのリストに加えられた最終ワードグループオブジェクトは、このリストから削除される。ステップ1820は、メッセージディスプレイウインドウに表示されるコンテンツを、この最終ワードグループオブジェクトを付け加える前の状態に復元する表示および朗読済メッセージ再生成機能を呼び出す。
【0062】
ステップ1830は、現在のメッセージディスプレイウインドウリストにある最終ワードグループオブジェクトからネクストワードグループリストIDを取得する。リストにワードグループオブジェクトが何も残っていない場合には、ネクストワードグループリストIDはゼロに設定される。テスト1840において、システムは、ネクストワードグループリストIDが現在のワードグループリストを識別するかどうかを決定し、識別しない場合には、ロードワードグループリスト機能(ステップ1850)が呼び出され、新しいワードグループリストをワードグループパネルにロードする。
【0063】
いずれにせよ、テスト1860は、スキャンモードか、またはスイッチアドバンスモード(両方の機能で、動くハイライトを利用する)で動作していることを決定し、そうでない場合には、ワードグループ付加機能は1880で完了する。
【0064】
システムがスキャンモード、またはスイッチアドバンスモードの場合には、ステップ1865は、好ましくはユーザー特有の設定、現在の動作モード、現在のコンテクスト、およびユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、次にどのパネルをハイライトするかを決定する。ハイライトする次のパネルを決定した後、ステップ1870は、ハイライト移動特定機能を呼び出し、プロセス1800は、1880で終了する。
【0065】
図19は、1901で始まり、更なるワードグループ表示機能を実装するためのプロセス1900の好ましい実施形態を記述する。この機能の目的は、現在スクリーン上に示されるワードグループを、現在のワードグループリスト内にあるワードグループの次のセットと置き換えることである。(これは、ワードグループリストが、スクリーン上に同時に表示され得るワードグループ数よりも多いワードグループを有することを可能にする。)この機能が呼び出されるときには、現在スクリーン上に表示されているワードグループリストに関連するネクストスタートインデックス変数が決定され、ロードワードグループリスト機能(ステップ1910)が、同一のワードグループリストIDを用いて呼び出され、ネクストスタートインデックスに新しいスターティングインデックスが設定される。プロセス1900は、次いで1920で終了する。
【0066】
図20は、2001で始まり、表示および朗読済メッセージ再生成機能を実装するためのプロセス2000の好ましい実施形態を記述する。ステップ2010は、表示済メッセージ再生成機能を呼び出し、ステップ2020は、次いで朗読済メッセージ再生成機能を呼び出す。プロセス2000は、次いで2030で終了する。
【0067】
図21は、2101で始まり、表示済メッセージ再生成機能を実装するためのプロセス2100の好ましい実施形態を記述する。ステップ2110は、(メッセージディスプレイウインドウに現在表示されているメッセージを格納する)表示済メッセージストリング変数をクリアする。
【0068】
テスト2120において、メッセージディスプレイウインドウワードグループリストにワードグループオブジェクトは何もないかどうかが決定され、答えがNoである場合には、該機能の残るステップはスキップされ、プロセス2100は2190で終了する。答えがYesである場合には、ステップ2130は、リストにある最初のワードグループオブジェクトを取得し、それを現在のワードグループオブジェクトにする。テスト2140は、ワードグループ表示フラッグが真かどうかを決定することによって、現在のワードグループオブジェクトはメッセージディスプレイウインドウに表示されるように意図されるかどうかを決定する。ワードグループ表示フラッグは、システム動作に対して必須のものではないが、好ましくは各ワードグループオブジェクトのプロパティであり、システムを設定している人に、ワードグループオブジェクトに関連するパネルが選択されるときに、メッセージディスプレイウインドウにあるメッセージは変更すべきか否かという事を特定する柔軟性を提供する。例えば、「薬(medicines)」とラベル貼りされたワードグループパネルに対してワードグループ表示フラッグを偽と設定することは、システムが、現在メッセージディスプレイウインドウにあるメッセージは何も変えることなく、ワードグループパネルに薬の種類を含むリストをロードすることによって、そのパネルのユーザー選択に応答することを可能にする。
【0069】
テスト2140の答えがNoである場合には、ステップ2150からステップ2170はスキップされる。ワードグループ表示フラッグが真であり、現在のワードグループオブジェクトがリスト内で最終ワードグループオブジェクトではない(テスト2150)場合には、テスト2155は、リスト内の次のワードグループオブジェクトが、メッセージディスプレイウインドウから以前のワードグループの「消去」を必要とするかどうかを決定する。答えがYesである場合には、ステップ2160からステップ2170はスキップされる。
【0070】
テスト2155の答えがNoである場合には、テスト2160は、代替ディスプレイストリングがワードグループオブジェクトに存在するかどうかを決定する。存在する場合には、ステップ2165は、代替ディスプレイストリングを表示済メッセージストリングに加える。代替ディスプレイストリングが存在しない場合には、ステップ2170は、現在のワードグループオブジェクトのデフォルトディスプレイストリングを表示済メッセージストリングに加える。
【0071】
デフォルトディスプレイストリングは、ワードグループパネルに、視覚的にラベル貼りをするために用いられるストリングである。代替ディスプレイストリングは、異なるストリングであり得、デフォルトディスプレイストリングと一部の点において関連しているが、例えば、ワードグループパネル上に表示されるには長すぎ得る。必要なところで代替ディスプレイストリングを利用することによって、システムは、結果メッセージの明瞭さを向上させるために、メッセージディスプレイウインドウに、より長い、またはより適切に言い表されたストリングを加える能力を有する。その結果として、例えば、パネルに関連するデフォルトディスプレイストリングは、「_____が痛む」となり得るが、代替ディスプレイストリングは、「私の身体の以下の部分が傷む:」となり得る。同時に、パネルに対するデフォルトディスプレイストリングは、「トイレ」となり得るが、代替ディスプレイストリングは、「トイレに行く」となり得る。
【0072】
テスト2180は、現在のワードグループオブジェクトが、ワードグループオブジェクトのメッセージディスプレイウインドウリストにある最終ワードグループオブジェクトであるかどうかを決定する。答えがYesである場合には、表示済メッセージ再生成機能は2190で完了する。答えがNoである場合には、ステップ2185は、次のワードグループオブジェクトを取得し、処理手順はテスト2140に戻る。
【0073】
図22は、2201で始まり、朗読済メッセージ再生成機能を実装するためのプロセス2200の好ましい実施形態を記述する。ステップ2210は、(メッセージディスプレイウインドウオブジェクトと現在関連する朗読済メッセージを格納する)朗読済メッセージストリング変数をクリアする。
【0074】
テスト2220において、メッセージディスプレイウインドウのワードグループリスト内にワードグループオブジェクトがあるかどうかが決定され、答えがNoである場合には、機能の残りのステップはスキップされ、プロセス2200は2290で終了する。答えがYesの場合には、ステップ2230は、リスト内の最初のワードグループオブジェクトを取得し、それを現在のワードグループオブジェクトにする。テスト2240は、ワードグループオブジェクト表示変数が真であるかどうかを決定することによって、現在のワードグループオブジェクトが、メッセージディスプレイウインドウのための朗読済メッセージストリングに加えられるように意図されるかどうかを決定する。真でない場合には、ステップ2250からステップ2270は、スキップされ、プロセス2200はテスト2280に進む。
【0075】
ワードグループ表示変数が真であり、現在のワードグループオブジェクトがリスト内の最終ワードグループオブジェクトではない場合には、テスト2255は、リスト内の次のワードグループオブジェクトが、メッセージディスプレイウインドウから以前のワードグループの「消去」を必要とするかどうかを決定する。答えがYesである場合には、ステップ2260からステップ2270はスキップされ、プロセス2200はテスト2280に進む。答えがNoである場合には、テスト2260は、音声ストリング(通常の綴りでは現在用いられているスピーチエンジンによって適切に発音されない単語に対する単なる代替綴り)は、現在のワードグループオブジェクトに存在するかどうかを決定する。存在する場合には、ステップ2265は、朗読済メッセージストリングに音声ストリングを加える。音声ストリングが存在しない場合には、テスト2267は、代替ディスプレイストリングがワードグループオブジェクト内に存在するかどうかを決定する。存在する場合には、ステップ2269は、朗読済メッセージストリングに代替ディスプレイストリングを加える。代替ディスプレイストリングが存在しない場合には、ステップ2270は、朗読済メッセージストリングに現在のワードグループオブジェクトのデフォルトディスプレイストリングを加える。
【0076】
テスト2280は、現在のワードグループオブジェクトが、ワードグループオブジェクトのメッセージディスプレイウインドウリストにある最終ワードグループオブジェクトであるかどうかを決定する。答えがYesである場合には、朗読済メッセージ再生成機能は完了し、プロセス2200は2290で終了する。答えがNoである場合には、ステップ2285は、次のワードグループオブジェクトを取得し、プロセス2200は、テスト2240に戻る。
【0077】
図23は、2301で始まり、ロードワードグループリスト(LoadWordGroupList)機能を実装するためのプロセス2300の好ましい実施形態を記述する。テスト2310において、ロードされるように要求されたワードグループリストが、現在表示されているワードグループリストと異なるかどうかが決定される。答えがYesである場合には、ステップ2330は、インデックスカウンタをゼロに設定し、その結果として、ワードグループリスト内の最初のワードグループオブジェクトは最初に表示されるものとなる。答えがNoである場合には、ステップ2320は、インデックスカウンタを、ワードグループリストのネクストスタートインデックスプロパティに設定し、その結果として、ワードグループリスト内の、次の未表示ワードグループオブジェクトが表示される。
【0078】
次に、ステップ2340は、使用可能なワードグループパネルオブジェクトに連続するワードグループオブジェクトのストリングプロパティがロードされるループを表し、ワードグループパネルオブジェクトを必要に応じて拡大し、ストリングの長さを適応させる。
【0079】
テスト2350において、表示された最終ワードグループオブジェクトは、ワードグループリスト内の最終ワードグループオブジェクトであるかどうかが決定される。答えがYesである場合には、ステップ2360は、ワードグループリストのネクストスタートインデックスをゼロに設定し、その結果として、ロードワードグループリスト機能の次回の呼出しは、ワードグループリストの初期段階において始まり、プロセス2300は2380で終了する。答えがNoである場合には、ステップ2370は、ワードグループリストのネクストスタートインデックスプロパティを、インデックスカウンタに1を足した状態に設定し、その結果として、ロードワードグループリスト機能の次回の呼出しは、最初の未表示ワードグループオブジェクトから始まり、プロセス2300は、2380で終了する。
【0080】
図24は、2401で始まり、指示機能を実装するためのプロセス2400の好ましい実施形態を記述する。ステップ2405は、指示機能が呼び出されたときに進行中だった任意のスピーチ出力の完了を待つ。ステップ2410は、現在ハイライトされているパネルに関連するアクションオブジェクト、そのアクションオブジェクトに関連するワードグループオブジェクト、および該アクションオブジェクトのプロパティである現文章見直しフラッグを取得する。
【0081】
テスト2415において、メッセージディスプレイウインドウがテキストを含むかどうか、および、現文章見直しフラッグが設定されているかどうかが決定される。両方に対する答えがYesである場合には、ステップ2420は、メッセージディスプレイウインドウのための朗読済メッセージストリングに、「現時点で貴方のメッセージは」というストリングを前もって付加し、その結果のストリングをスピーチエンジン機能2800に送る(図28)。テスト2425は次いで、ユーザーが、メッセージディスプレイウインドウに個々の文字を加え、(現時点で不完全である)単語を組み立てている最中かどうかを決定する。答えがYesである場合には、ステップ2430は、現時点タイプ状態(SoFarYouHaveTyped)機能を呼び出すが、これはスピーチエンジン機能2800にストリングを出力し、その結果として、スピーチエンジンは、ユーザーに、未完成の単語に何の文字が加えられたかを示し得る。
【0082】
テスト2415の答えがNoである場合には、ステップ2435は、アクションオブジェクトのための文章プレビューフラッグが設定されているかどうかを決定する。答えがYesである場合には、ステップ2440は、文章プレビュー機能を呼び出すが、これは、ユーザーが現在ハイライトされたパネルを選択すると、ユーザーにメッセージディスプレイウインドウ内の文章がどのようになるかを示すスピーチエンジンに、ストリングを出力する。
【0083】
テスト2435の答えがNoである場合には、ステップ2455は、アクションオブジェクトからアクションコードを取得する。ステップ2460は、次いで、アクションコードに関連する指示ストリングを調べ、スピーチエンジンに指示ストリングを送る。例えば、アクションコードがACT_SEND_NURSE_MSGである場合には、該指示は、「今クリックすると、メッセージがナースステーションに送られます」であり得る。あるいは、該指示は、「メッセージをナースステーションに送るためにクリックしてください」のような指示の形であり得る。プロセス2400は、2470で終了する。
【0084】
図25は、2501で始まり、文章プレビュー機能を実装するためのプロセス2500の好ましい実施形態を記述する。テスト2510において、メッセージディスプレイウインドウ内にワードグループがあるかどうかが決定される。答えがNoである場合には、ステップ2530は、ハイライトされたワードグループパネルが選択された場合にメッセージディスプレイウインドウに現われ得る新しいメッセージを生成し、例えば「文章を___で始めるために左のボタンを押しなさい」となり得る文章開始ストリングにこのメッセージを前もって付加する。
【0085】
ステップ2510の答えがYesである場合には、ステップ2520は、ハイライトされたワードグループパネルが選択された場合にメッセージディスプレイウインドウに現われ得る、訂正されたメッセージを生成し、例えば「メッセージを___したい場合は左のボタンを押しなさい」となり得る文章作りストリングにこのメッセージを前もって付加する。
【0086】
次に、ステップ2540は、スピーチエンジン機能(図28)に、ステップ2520またはステップ2530によって生成された結果のストリングを送り、プロセス2500は、2550で終了する。
【0087】
図26は、2601で始まり、表示済メッセージ朗読機能を実装するためのプロセス2600の好ましい実施形態を記述する。ステップ2610は、メッセージディスプレイウインドウオブジェクトから朗読済メッセージストリングを取得する。ステップ2620は、スピーチエンジンに朗読済メッセージストリングを送る。ステップ2630は、好ましくはユーザー特有の設定、現在の動作モード、現在のコンテクスト、およびユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、次にどのパネルをハイライトするかを決定し、次いでハイライト移動特定機能を呼び出す。プロセス2600は、2640で終了する。
【0088】
図27は、2701で始まり、再スタート機能を実装するためのプロセス2700の好ましい実施形態を記述する。ステップ2710は、メッセージディスプレイウインドウのワードグループリストから全てのワードグループオブジェクトを削除する。ステップ2720は、表示および朗読済メッセージ再生成機能を呼び出す。ステップ2730は、ロードワードグループリスト機能を呼出し、システムの「スタートアップスクリーン」のために指定されたワードグループリストを該機能に渡す。プロセス2700は、2740で終了する。
【0089】
図28は、2801で始まり、スピーチエンジン機能を実装するためのプロセス2800の好ましい実施形態を記述する。テスト2810は、テキスト出力がヘッドフォンのために意図されているかどうか、および、ヘッドフォンがインストールされているかどうかを決定する。テスト2810の答えがYesである場合には、ステップ2820は、ヘッドフォンをオンにしてスピーカをオフにする外部インターフェースモジュールにコマンドを送る。テスト2810の答えがNoである場合には、ステップ2830はスピーカをオンに、そしてヘッドフォンをオフに切り替える。ステップ2840は、元来スピーチエンジン機能に渡されたテキストストリングを、スピーチシンセサイザAPI機能に渡す。プロセス2800は、2850で終了する。
【0090】
図29は、2901で始まり、綴りモード表示機能を実装するためのプロセス2900の好ましい実施形態を記述する。ステップ2910は、ワードグループリストを表示するために用いられるワードグループパネルを隠す。ステップ2920は、綴りモードで用いられる個々のキャラクタおよび特別コマンドを表示するために用いられるパネルの特別セットを表示する(図4を参照)。システムがスキャンモードまたはスイッチアドバンスモードである場合(テスト2925)、ステップ2930は、好ましくはユーザー特有の設定、現在の動作モード、現在のコンテクスト、およびユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、次にどのパネルをハイライトするかを決定する。ハイライトする次のパネルを決定した後に、ステップ2940は、ハイライト移動特定機能を呼び出す。プロセス2900は2950で終了する。
【0091】
図30は、3001で始まり、スペルドワード文字追加(Add Letter to Spelled Word)機能を実装するためのプロセス3000の好ましい実施形態を記述する。ステップ3010は、メッセージディスプレイウインドウ内のタイプレター(TypedLetters)ストリングに選択された文字を加える。システムがスキャンモードまたはスイッチアドバンスモードの場合(テスト3020)、ステップ3030は、好ましくはユーザー特有の設定、現在の動作モード、および現在のコンテクストに基づいて、次にどのパネルをハイライトするかを決定する。例えば、通常の動作において、ハイライトする次のパネルは、アクションオブジェクトが、図33に示される推奨単語生成機能にリンクされたアクションコードを含むパネルであり得る。ハイライトする次のパネルを決定した後、ステップ3030は、ハイライト移動特定機能を呼び出す。プロセス3000は、3040で終了する。
【0092】
図31は、3101で始まり、スペルドワード文字消去(Erase Letter from Spelled Word )機能を実装するためのプロセス3100の好ましい実施形態を記述する。ステップ3110は、メッセージディスプレイウインドウ内のタイプレターストリングから最終文字を削除する。システムがスキャンモードまたはスイッチアドバンスモードである場合には、テスト3120は、好ましくはユーザー特有の設定、現在の動作モード、および現在のコンテクストに基づいて、次にどのパネルをハイライトするかを決定する。ハイライトする次のパネルを決定した後、ステップ3130は、ハイライト移動特定機能を呼び出す。プロセス3100は、3140で終了する。
【0093】
図32は、3201で始まり、スペルドワード付加(Append Spelled Word)機能を実装するためのプロセス3200の好ましい実施形態を記述する。ユーザーが「単語終了」とラベル貼りされたパネル、または「スペース」キャラクタを選択して、綴り途中の単語が完了したことを示す場合には、ステップ3210は、新しいワードグループオブジェクトを生成し、ワードグループオブジェクトのストリングプロパティ内にタイプレターストリングをコピーする。ステップ3220は、タイプレターストリングから全ての文字を取り除く。ステップ3230は、アーギュメントとしての新しいワードグループオブジェクトを用いてワードグループ付加機能を呼び出す。
【0094】
図33は、3301で始まり、推奨単語生成機能を実装するためのプロセス3300の好ましい実施形態を記述する。ステップ3310は、辞書ファイルを開き、タイプレターストリングで始まる全ての単語を、推奨単語リスト内にコピーする。ステップ3320は、インデックスアーギュメントをゼロに設定して推奨単語パネルロード機能を呼び出す。プロセス3300は、3330で終了する。
【0095】
図34は、3401で始まり、推奨単語パネルロード(Load Suggested Words Panel)機能を実装するためのプロセス3400の好ましい実施形態を記述する。ステップ3410は、推奨単語リストからのストリングでワードグループパネルを満たすが、呼出し機能によってそれに渡された推奨単語リスト内のインデックスから開始する。テスト3415は、自己命令モードがイネーブルであるか否かを決定する。答えがYesである場合には、ステップ3416は、推奨単語プレビュー機能を呼び出し、(視覚障害のユーザー、または、文字のテキストを読むことまたは理解することが困難な他のユーザーを補助するために)スクリーン上の推奨単語のリストを朗読し得る。ステップ3420は、ワードグループパネル内にロードされた最終単語のインデックスを超えた1つのインデックスに、ネクストサジェステッドワードインデックス(NextSuggestedWordIndex)を設定する。プロセス3400は、3430で終了する。
【0096】
図35は、3501で始まり、更なる推奨単語表示(Show More Suggested Words)機能を実装するためのプロセス3500の好ましい実施形態を記述する。ステップ3510は、ネクストサジェステッドワードインデックスにアーギュメントが設定された推奨単語パネルロード機能を呼び出す。プロセス3500は、3520で終了する。
【0097】
図36は、3601で始まり、ユーザー生成のイベントが、推奨単語を含むワードグループパネルを選択するときに呼び出される、推奨単語付加機能を実装するためのプロセス3600の好ましい実施形態を記述する。ステップ3610は、新しいワードグループオブジェクトを生成し、新しいワードグループオブジェクトのストリングプロパティに、選択されたワードグループパネルに関連する推奨単語ストリングをコピーする。ステップ3620は、タイプレターストリングから全ての文字を取り除く。ステップ3630は、アーギュメントとしての新しいワードグループオブジェクトを用いて付加ワードグループ機能を呼び出す。プロセス3600は、3640で終了する。
【0098】
図37は、3701で始まり、ナースステーションまたは介護者用通信モジュール宛メッセージ送信(Send Message to Nurses’ Station or Caregiver Communication Module)機能を実装するためのプロセス3700の好ましい実施形態を記述する。ステップ3710は、呼出し機能によってアーギュメントとして渡されたメッセージタイプフラッグを取得する。テスト3720は、該フラッグがナースステーションまたは介護者通信開始(BeginNursesStationOrCaregiverCommunication)フラッグと同等であるかどうかを決定する。テスト3720の答えがYesである場合には、ステップ3730は、適切な通信リンク(ワイアレスコンピュータリンク、ワイアレスページャ無線リンク、携帯電話テキストメッセージングリンク、または他の任意の適切なリンクであり得、また、それらには限定されない)を介して、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールに、ルームIDストリングおよび適切なメッセージ(例えば、「ユーザーはナースステーション用通信モジュールに入りました」)を送る。
【0099】
テスト3720の答えがNoである場合には、テスト3740は、メッセージタイプフラッグが、ナース室内呼出し(CallNurseToRoom)フラッグと同等であるかどうかを決定する。テスト3740の答えがYesの場合には、ステップ3750は、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールに適切な通信リンクを介して、ルームIDストリング、および適切なメッセージ(例えば、「ユーザーはナースステーション用通信モジュールに入りました」)を送る。
【0100】
テスト3740の答えがNoである場合には、テスト3760は、メッセージタイプフラッグが表示済メッセージ送信(SendDisplayedMessage)フラッグと同等であるかどうかを決定する。テスト3760の答えがYesである場合には、ステップ3770は、メッセージディスプレイウインドウからナースステーションまたは介護者用通信モジュールに、適切な通信リンクを介して、ルームIDストリングおよび表示済メッセージストリングを送る。
【0101】
テスト3780は、緊急メッセージフラッグが設定されているかどうかを決定する。テスト3780の答えがYesである場合には、ステップ3785は、表示済メッセージストリングを「緊急:」ストリングに付加し、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールに、適切な通信リンクを介して、その結果のストリングを、ルームIDストリングとともに送る。
【0102】
テスト3790は、フラッグがナースステーションまたは介護者用通信終了(EndNursesStationOrCaregiverCommunication)フラッグと同等かどうかを決定する。テスト3790の答えがYesである場合には、ステップ3795は、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールに、適切な通信リンクを介して、ルームIDストリングおよび適切なメッセージ(例えば、「ユーザーはナースステーション用通信モジュールから退出しました」)を送る。プロセス3700は、3799で終了する。
【0103】
図38は、3801で始まり、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールメッセージ受信イベントハンドラを実装するためのプロセス3800の好ましい実施形態を記述する。イベントハンドラ3800は、適切な通信リンクを介して、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールから通信ストリングを受信した後に呼び出される。ステップ3810は、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールによって組み立てられた(例えば、「貴方のメッセージ:「ナースを部屋に呼んでください」はナースステーションで受信されました)、受信した通信ストリングをスピーチエンジンに送る。プロセス3800は、3830で終了する。
【0104】
図39は、3901で始まり、電話呼出し相手方選択(Select Party for Telephone Call)機能を実装するためのプロセス3900の好ましい実施形態を記述する。ステップ3910は、各パネルと関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードを電話番号選択(SelectTelephoneNumber)に設定して、ワードグループパネルに電話を掛ける可能性のある人のリストをロードする。ステップ3920は、このパネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードを電話番号および電子メールアドレス表示記入スクリーン(DisplayPhoneNumberAndE−mailAddressEntryScreen)(綴りモードスクリーンの改変版であり、組み立てられた電話番号または電子メールアドレスに対する専用のディスプレイウインドウがあるということを除いては、同様に動作する)に設定して、追加のワードグループパネルに「電話番号入力」と同類のラベルをロードする。プロセス3900は、3930で終了する。
【0105】
図40は、4001で始まり、電話番号選択機能を実装するためのプロセス4000の好ましい実施形態を記述する。ステップ4010は、ワードグループパネルに、選択された人の電話番号のリストをロードし、各パネルと関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードは呼出し実行(PlaceCall)に設定される。プロセス4000は、4020で終了する。
【0106】
図41は、4101で始まり、電話呼出し実行(Place Telephone Call)機能を実装するためのプロセス4100の好ましい実施形態を記述する。ステップ4110は、外部インターフェースモジュールにコマンドを送り、その電話インターフェースに、「受話器を取る(off−hook)」ように指示する。ステップ4120は、要求された電話番号に「電話を掛ける(dial)」ために、電話番号の各ディジットに対するDTMFコードが電話インターフェースDAAモジュールに送られる、ループを表す。ステップ4125は、外部インターフェースモジュールに適切なコマンドを送り、患者モジュールオーディオ信号出力をDAA電話インターフェースモジュールの電話オーディオアウトラインに接続するよう指示し、かつ、必要に応じてDAAモジュールの電話オーディオインラインをヘッドフォンジャックまたはスピーカに接続するように指示する。ステップ4130は、ワードグループパネルに特別な電話での会話用の用語リストをロードし、各パネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードはスピークイミディアトリに設定される。その結果として、これらパネルのいずれかが選択されるときはいつでも、それに関連するストリングは、メッセージディスプレイウインドウに付加されるのではなく、直ちにスピーチエンジンに送られる。プロセス4100は、4140で終了する。
【0107】
図42は、4201で始まり、着信電話呼出しイベントハンドラの実装のためのプロセス4200の好ましい実施形態を記述する。ステップ4210は、ワードグループパネルに返答オプションのリストをロードし、各パネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードは、着信呼出し応答(RespondToIncomingCall)に設定される。返答オプションのリストは、例えば、「返答」および「無視」を含み得る。ステップ4220は、ユーザーに着信呼出しの注意を喚起するために、電話呼出し音を出力する。プロセス4200は、4230で終了する。
【0108】
図43は、4301で始まり、着信電話呼出し応答(Respond to Incoming Telephone Call)機能を実装するためのプロセス4300の好ましい実施形態を記述する。テスト4310は、ユーザーが、「無視する」を選択したかどうかを決定する。テスト4310の答えがYesである場合には、ステップ4320は、スクリーンディスプレイおよび関連するパネルを、着信電話呼出し以前の状態に復旧させる。
【0109】
テスト4310の答えがNoである場合には、ステップ4330は、外部インターフェースモジュールにコマンドを送り、その電話インターフェースに、「受話器を取る(off−hook)」ように指示する。ステップ4335は、外部インターフェースモジュールに適切なコマンドを送り、患者モジュールオーディオ信号出力をDAA電話インターフェースモジュールの電話オーディオアウトラインに接続するよう指示し、かつ、必要に応じてDAAモジュールの電話オーディオインラインをヘッドフォンジャックまたはスピーカに接続するように指示する。ステップ4340は、ワードグループパネルに特別な会話用電話用語のリストをロードし、各パネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードはスピークイミディアトリに設定される。プロセス4300は、4350で終了する。
【0110】
図44は、4401で始まり、電話ハングアップ機能を実装するためのプロセス4400の好ましい実施形態を記述する。ステップ4405は、外部インターフェースモジュールに適切なコマンドを送り、DAA電話インターフェースモジュールの電話オーディオアウトラインから患者モジュールオーディオ信号出力を切断するよう指示し、かつ、必要に応じてDAAモジュールの電話オーディオインラインをヘッドフォンジャックまたはスピーカから切断するように指示する。ステップ4410は、外部インターフェースモジュールにコマンドを送り、その電話インターフェースに「受話器を置く(on−hook)」ように指示する。プロセス4400は、4420で終了する。
【0111】
図45は、4501で始まり、電子メールセッション開始機能を実装するためのプロセス4500の好ましい実施形態を記述する。電子メール相関性の準備には、患者モジュールが、有線またはワイアレスのインターフェースを介して、インターネットに接続されていることを必要とする。ステップ4510は、「電子メールを送信する」および「電子メールを読む」といったラベルとともにワードグループパネルをロードし、「電子メールを送信する」パネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードは、電子メール相手方選択(SelectPartyforE−mail)に設定され、「電子メールを読む」に関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードは、電子メール読み開始(BeginReadingE−mail)に設定される。プロセス4500は、4520で終了する。
【0112】
図46は、4601で始まり、電子メール相手方選択機能を実装するためのプロセス4600の好ましい実施形態を記述する。ステップ4610は、ワードグループパネルに電子メールを送る可能性のある人のリストをロードし、そのような各パネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードは、電子メールアドレス選択(SelectE−mailAddress)に設定される。ステップ4620は、追加のワードグループパネルに「電子メールアドレスを記入」と同類のラベルをロードし、このパネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードは、電話番号および電子メールアドレス表示記入スクリーン(DisplayPhoneNumberAndE−mailAddressEntryScreen)に設定される。上述されるように、電話番号および電子メールアドレス記入スクリーンは、電話番号または電子メールアドレスの手動記入を可能にするスクリーンである。手動での電子メールアドレス記入完了時に、そのスクリーン上の適切な制御パネルは、選択されたときには、電子メール出力実行機能を呼び出し、好ましくは使用可能となる。プロセス4600は、4630で終了する。
【0113】
図47は、4701で始まり、電子メールアドレス選択機能を実装するためのプロセス4700の好ましい実施形態を記述する。ステップ4710は、選択された人物に対する電子メールアドレスのリストをワードグループパネルにロードし、各パネルに関連するアクションオブジェクトに対するアクションコードは、電子メール出力実行(ExecuteE−mailOutput)に設定される。プロセス4700は、4720で終了する。
【0114】
図48は、4801で始まり、電子メール出力実行機能を実装するためのプロセス4800の好ましい実施形態を記述する。ステップ4810は、メッセージディスプレイウインドウから市販電子メール出力ユーティリティにメッセージストリングをコピーする。テスト4820は、電子メールアドレスが、電話番号および電子メールアドレス記入スクリーンを用いて手動で記入されたのかどうかを決定する。テスト4820の答えがNoである場合には、ステップ4830は、ユーザーによって選択されたワードグループパネルに関連する電子メールアドレスを抽出し、このアドレスを市販電子メール出力ユーティリティのためのアドレス変数に置く。
【0115】
テスト4820に対する答えがYesである場合には、ステップ4840は、電話番号および電子メールアドレス入力スクリーンを用いるユーザーによって、電子メールを手動で入力させて、このアドレスを、市販電子メール出力ユーティリティのためのアドレス変数の中に入れる。
【0116】
ステップ4850は、市販電子メール出力ユーティリティの適切な「電子メール出力」機能を呼び出す。プロセス4800は、4860で終了する。
【0117】
図49は、4901で始まり、着信電子メールイベントハンドラを実装するためのプロセス4900の好ましい実施形態を記述する。ステップ4910は、新しい電子メールの受信を知らせるために適切な音を出力する。ステップ4920は、受信したメッセージから送信者の名前を抽出し、次に利用可能なインデックスにある送信者名ストリングアレイに該名前を格納する。ステップ4930は、電子メールメッセージのボディからテキストを抽出し、送信者名ストリングを格納するために用いられたものと同一のインデックスの電子メールメッセージリストオブジェクトに、このテキストを格納する。プロセス4900は、4940で終了する。
【0118】
図50は、5001で始まり、電子メール読み開始機能を実装するためのプロセス5000の好ましい実施形態を記述する。ステップ5010は、電子メール送信者の名前を表示する特別なウインドウを見えるようにする。ステップ5020は、電子メールメッセージのボディを表示する特別なウインドウを見えるようにする。ステップ5030は、所望の電子メールメッセージインデックス(DesiredE−mailMessageIndex)をゼロに設定し、所望の電子メールメッセージインデックスがパラメータとして渡されるとともに、次の電子メールメッセージ表示(DisplayNextE−mailMessage)を呼び出す。プロセス5000は、5040で終了する。
【0119】
図51は、5101で始まり、次の電子メールメッセージ表示機能を実装するためのプロセス5100の好ましい実施形態を記述する。ステップ5110は、送信者名ストリングアレイ内の所望されるインデックスから電子メール送信者名のためのディスプレイウインドウに、送信者名をコピーする。ステップ5120は、テキストのボディのためのディスプレイウインドウに、電子メールメッセージリストオブジェクト内の対応するインデックスに格納された電子メールのボディをコピーする。テスト5130は、電子メールメッセージリストオブジェクト内のメッセージ数が、現在のインデックスよりも大きいかどうかをチェックして調べる。テスト5130の答えがYesである場合には、ステップ5140は、「次の電子メールを表示」とラベル貼りされた適切な制御パネルを見えるようにする。テスト5130の答えがNoである場合には、ステップ5150は、「次の電子メールを表示」とラベル貼りされた制御パネルを隠す。プロセス5100は、5160で終了する。
【0120】
図52は、5201で始まり、質問表モード記入(Enter Questionnaire Mode)機能を実装するためのプロセス5200の好ましい実施形態を記述する。この機能は、患者モジュールによって用いられるワードグループリストのアクティブセットを、患者が介護者または家族と通信することを可能にするように設計された標準セットから、話しができない患者が質問表(標準の薬の摂取質問表など)に答えられるように設計されたワードグループリストの特別セットに変更する。質問表モードに用いられるワードグループリストのそれぞれは、関連する質問ストリングを有し、ワードグループリスト内の各ワードグループオブジェクトは、質問ストリングによって持ち出された質問に対する、可能性のある答えである。そのようなワードグループオブジェクトのそれぞれは、その特定の答えに対するフォローアップ質問を表す別のワードグループリストへのリンクを有し得る。
【0121】
ステップ5210において、ワードグループリストのアクティブセットは、特定の質問のためのワードグループリストのセットに変更される。ステップ5220において、特別の質問表示ウインドウが、スクリーン上に見えるようになる。ステップ5230は、次の質問インデックスをゼロに設定する(すなわち、最初のワードグループリストを指すことで、該リストは質問表の最初の質問を含む)。ステップ5240は、次いで、質問ロード(Load Question)機能を呼び出すことによって、この最初のワードグループリストをロードする。プロセス5200は、5250で終了する。
【0122】
図53は、5301で始まり、質問ロード機能を実装するためのプロセス5300の好ましい実施形態を記述する。この機能は、ワードグループリストからの質問ストリングを質問ディスプレイウインドウに配置し、上記質問に対する可能性のある答えとして、ワードグループパネルにワードグループオブジェクトをロードし、ユーザーが既にこの質問に答えている場合は、メッセージディスプレイウインドウに以前の答えを表示する。ワードグループオブジェクトが空白の場合(質問に対して予想できる答えが何もないことを示す)、システムは、患者が質問に対する応答を一文字ずつ綴ることを可能にするために、特別質問表モードスペリングスクリーン(図4と同類)を自動的に表示する。さらに、所定の質問は、少数の高い確率で起こり得る応答(ワードグループパネルに現われ得る)を有し得たり、または多数の低い確率で起こり得るが、重要であり得る応答を有し得たりするので、ワードグループリストのプロパティは、可能性のある応答の「辞書」の名前を格納するために用いられ得、ユーザーが質問に答える最中に綴りモードに移行することを選ぶときには、通常の辞書に予め付加され得る。従って、例えば、「貴方は、どの薬にアレルギーをお持ちですか?」という質問は、多くの患者がアレルギーを持つ共通の薬をリスト化する、少数の可能性のある答えを有し得るが、ユーザーが、あまり知られていない薬に対してアレルギーを持つ場合には、ユーザーは綴りモードに移行し得、それを綴り始め、推奨単語リストは、薬で始まる結果を伴い得る。
【0123】
ステップ5310において、以前の質問(もしあれば)のインデックスは、前述質問(Previous Question)アレイに格納され、将来のある時点で呼び出され得る、前述質問ロード(Load Previous Question)機能によって用いられる。ステップ5320は、ワードグループリストから質問ディスプレイウインドウに質問ストリングを置く。テスト5322は、システムが、ブラインドユーザーモードまたは自己命令モードのいずれかで動作しているかどうかを決定する。テスト5322の答えがYesである場合には、ステップ5324は、ユーザーに質問を読むために、スピーチエンジンに質問ストリングを送る。
【0124】
テスト5326は、ワードグループリストが空白かどうかを決定する。テスト5326の答えがYesである場合には、ステップ5328は、質問表モードスペリングスクリーンを表示する。テスト5326の答えがNoである場合には、ステップ5330は、ワードグループパネルにワードグループリストのワードグループオブジェクトをロードする、ロードワードグループリスト(LoadWordGroupList)機能を呼び出す。(これらのワードグループオブジェクトは、持ち出された質問に対する可能性のある答えを含む。)
テスト5340は、ユーザーが、この質問に以前答えたかどうかを決定する(例えば、患者回答ファイル内に該質問に対する答えがあるかどうかを調べることによって)。ステップ5340の答えがYesである場合には、ステップ5350は、以前の答えからのストリングをディスプレイメッセージウインドウに置く。
【0125】
テスト5360は、システムが、スキャンモードまたはスイッチアドバンスモードで動作しているかどうかを決定する(両方の機能は、動くハイライトを利用する)。テスト5360の答えがYesである場合には、ステップ5370は、好ましくはユーザー特有の設定、現在の動作モード、現在のコンテクスト、およびユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、次にどのパネルをハイライトするかを決定し、次いで、ハイライト移動特定機能を呼び出す。
【0126】
テスト5380は、現在のワードグループリストに関連する多重回答(MultipleAnswer)フラッグが設定されているかどうかを決定する。設定されている場合には、ストリングがスピーチエンジンに送られ、ユーザーに「当てはまる全ての答えを選択し、完了したら『次へ』をクリックする」ように伝える。プロセス5300は、5390で終了する。
【0127】
図54は、5401で始まり、次質問決定およびロード(Determine and Load Next Question)機能を実装するための、プロセス5400の好ましい実施形態を記述する。テスト5410は、現在の質問に対する答えが、現在メッセージディスプレイウインドウに表示されているかどうかを決定する。
【0128】
テスト5410の答えがYesである場合には、ステップ5420は、回答格納(Store Answer)機能を呼び出し、その結果として、現在の質問に対する答えは、次の質問を表示する前に格納される。ステップ5430は、メッセージディスプレイウインドウ内に現在表示のワードグループオブジェクトから次質問インデックス(NextQuestionIndex)を取得する。この次質問インデックスは、メッセージディスプレイウインドウに表示された答えに基づいて、適切なフォローアップ質問のインデックスを表し得る。
【0129】
テスト5410の答えがNoである場合には、ステップ5440は、現在表示されている質問のために、デフォルト次質問インデックス(DefaultNextQuestionIndex)から次質問インデックスを取得する。ステップ5450は、次いで、アーギュメントとしての次質問インデックスを用いて質問ロード(Load Question)機能を呼び出す。プロセス5400は、5460で終了する。
【0130】
図55は、5501で始まり、ユーザーが前述の質問に戻ることを可能にする、前述質問ロード(Load Previous Question)機能を実装するための、プロセス5500の好ましい実施形態を記述する。ステップ5510は、前述質問アレイ内の最終記入から次質問インデックス(NextQuestionIndex)を取得し、次いで、この最終記入を前述質問アレイから削除する。ステップ5520は、次いで、アーギュメントとしての次質問インデックスを用いて質問ロード(Load Question)機能を呼び出す。プロセス5500は、5530で終了する。
【0131】
図56は、5601で始まり、質問朗読(Speak Question)機能を実装するための、プロセス5600の好ましい実施形態を記述する。ステップ5610は、現在のワードグループリストから質問ストリングを取得し、ステップ5620は、そのストリングをスピーチエンジンに送る。ステップ5630は、現在のワードグループリストに関連する多重回答フラッグが設定されているかどうかを決定する。設定されている場合には、スピーチエンジンへのストリングが、ユーザーに「当てはまる全ての答えを選択し、完了したら『次へ』をクリックする」ように伝える。プロセス5600は、5640で終了する。
【0132】
図57は、5701で始まり、ユーザーが、表示される質問に対して可能性のある答えを含むワードグループパネルのうちの1つを選択するときに、ドゥアクション機能によって呼び出される、回答付加(Append Answer)機能を実装するための、プロセス5700の好ましい実施形態を記述する。この機能の目的は、メッセージディスプレイウインドウに現在表示の回答ストリングに、(ワードグループパネルに関連する)アクションオブジェクトのワードグループオブジェクト変数に格納された回答ストリングを加えることである。メッセージディスプレイウインドウオブジェクトは、回答付加機能が加えていく順序でメッセージディスプレイウインドウリストに加えられる、多重ワードグループオブジェクトのリストを有する。
【0133】
ステップ5710において、現在のアクションオブジェクトのワードグループオブジェクトは、メッセージディスプレイウインドウのワードグループオブジェクトのリストに加えられる。(現在のアクションオブジェクトは、パフォームアクションスイッチクロージャイベントの間にタッチされたか、またはハイライトされたパネルに関連するアクションオブジェクトである。)ステップ5720は、次いで、付加されたワードグループオブジェクトに基づいてメッセージディスプレイウインドウオブジェクトのコンテンツを改変する、表示済および朗読済メッセージ再生成(Re−generate Displayed and Spoken Messages)機能を呼び出す。
【0134】
テスト5730において、現在のアクションオブジェクトの、更なる詳細回答綴り(Spell More Detailed Answer)プロパティが真かどうか決定され、ユーザーによって選択された答えは、ユーザーに、該答えを完了させるための追加の情報を綴ることを要求するものであることを示す。テスト5730の答えがYesである場合には、ステップ5740は、綴りモード表示(Show Spelling Mode)機能(ユーザーが、現在の質問に対して、1文字ずつ入力する方式で答えを組み立てることを可能にする)を呼び出す。
【0135】
テスト5750は、システムが、スキャンモードまたはスイッチアドバンスモード(両方の機能は、動くハイライトを利用する)のいずれかで動作しているかどうかを決定し、そうでない場合には、回答付加機能は完了する。
【0136】
システムが、スキャンモードまたはスイッチアドバンスモードである場合には、ステップ5760は、好ましくはユーザー特有の設定、現在の動作モード、現在のコンテクスト、およびユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、次にどのパネルをハイライトするかを決定し、次いでハイライト移動特定機能を呼び出す。プロセス5700は、5770で終了する。
【0137】
図58は、5801で始まり、回答格納(Store Answer)機能を実装するためのプロセス5800の好ましい実施形態を記述する。ステップ5810は、現在のユーザーおよび現在の質問表に関連する回答ファイルが既にあるかどうかを決定する。該ファイルが既に存在する場合には、該ファイルは開かれ、そうでない場合は、ファイルが作成されて、次いで開かれる。
【0138】
ステップ5820は、現在のワードグループリストのインデックスを取得する。ステップ5830は、現在のワードグループリストのインデックスに関連する回答ストリングのための回答ファイルを検索する。ファイルが1つ見つかるとそれは削除され、その結果として、同一の質問に対する任意の以前の答えは、現在の答えによって置き換えられ得る。次いで、ディスプレイメッセージウインドウのストリングコンテンツ(すなわち、回答)は、現在のワードグループリストのインデックスとともに格納される。プロセス5800は、5840で終了する。
【0139】
図59は、5901で始まり、質問表モード退出(Exit Questionnaire Mode)機能を実装するためのプロセス5900の好ましい実施形態を記述する。この機能は、話しができない患者が質問表に答えられるように設計されたワードグループリストの特別セットから、患者が介護者または家族と通信することを可能にするように設計された標準セットに戻すために、患者モジュールによって用いられるワードグループリストのアクティブセットを変更する。
【0140】
ステップ5910において、ワードグループリストのアクティブセットは、特定の患者のためのワードグループリストの標準セットに再び変更される。
【0141】
好ましくは、ワードグループリストのセットは、所定の患者、患者の種類、または状況に対する全てのワードグループリスト(およびワードグループオブジェクト)を包含する。これらのワードグループリストは、特別な患者の特定のニーズ、特別な種類の患者のニーズ、または特定のヘルスケア施設のニーズに対してシステムをカスタマイズするために、必要に応じて改変され得る。例えば、医療要員は、卒中患者のニーズのためのシステムを最適化するために、新しいワードグループリストを作成するか、またはワードグループリストのサブセットを改変し得る。患者の家族は、その患者に固有の個人情報およびワードグループを含む他のワードグループリストを作成または改変し得る。または、病院は、その病院に必要な、特別な薬の摂取に関する質問を含んだ、質問表モードのためのワードグループリストの特別セットを作成し得る。
【0142】
ステップ5920において、特別な質問ディスプレイウインドウは、見えなくされる。ステップ5930において、ロードワードグループリスト(LoadWordGroupList)機能は、通常の患者と介護者との通信で用いられる標準セットから最初のワードグループリストをロードするために呼び出される。プロセス5900は、5940で終了する。
【0143】
以下のセクションは、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールの好ましい実施形態の動作を記述する。
【0144】
図60に示されるスクリーン6000は、本発明のナースステーションまたは介護者用通信モジュールにあるスクリーンの一実施形態の例である。スクリーンは、好ましくは1つ以上のルームメッセージパネル6100を含み、それ自体は、上記で定義され図61で示されるように、様々なパネルおよびディスプレイウインドウを含む。
【0145】
図62は、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールスクリーン6200の別の実施形態を示し、これはスクリーンディスプレイのサイズ比べて部屋の総数が多い場合の使用に、より適切であり得る。これは、単一のナースステーションモジュールが、多数の部屋の監視を行わなくてはならないヘルスケア施設の場合か、または、介護者用通信モジュールがPDA、携帯電話、ポケットベル、または比較的小型のディスプレイを備えた同類のデバイスである場合のいずれでもあり得る。図62のスクリーンと同類のスクリーンが主要システムディスプレイであるような場合には、1つ以上の部屋番号ディスプレイ6201を囲む点滅枠6202か、または他の警報メカニズム(合成音声出力、または背景色の変化、など)は、好ましくもその部屋からの新しいメッセージが受信されたことを知らせる。そして、介護者による適切な行動は、例えば図61に示されるようなディスプレイと同類のものに、その部屋の詳細な情報を表示させ得る。
【0146】
利用可能なスクリーンの空白部分の量および部屋用ディスプレイの必要数に応じて、図60に示されるスクリーンから図62に示されるスクリーンまでの全ての段階が可能であるということが明確にされるべきである。従って、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールスクリーンの可能性のある別の実施形態は、一部の点において図62に類似したスクリーンであり得、しかし、部屋番号インジケータに加えて、図61に示される1つ以上の他の特徴を有し得る。従って、それは例えば部屋番号に加えて、患者名、または患者から受信した最新のメッセージを示すスクリーンを有し得る。
【0147】
図63は、6301で始まり、ナースステーションまたは介護者用通信モジュール3にて患者メッセージ受信イベントハンドラ(Receive Patient Message Event Handler)を実装するための、プロセス6300の好ましい実施形態を記述する。ステップ6310は、ナースステーションまたは介護者用通信モジュール3によって受信された、(患者モジュール2から送信された)テキストから部屋IDストリングを取得する。ステップ6320は、その部屋に割り当てられたルームメッセージパネル6100を識別するために探索(lookup)を行い、メッセージパネルディスプレイウインドウ6101に表示されるメッセージのリストにメッセージストリングを加える。図62に示されるものと同類の主要ディスプレイを備えるシステムの場合には、適切なルームメッセージパネルディスプレイは、その特定のルームメッセージパネルが現在見えているかどうかに関わらず、更新される。
【0148】
テスト6330は、受信したメッセージに緊急コードが存在するかどうかを決定する。テスト6330の答えがYesである場合には、ステップ6340は、(適切に)ルームメッセージパネル6100または部屋番号インジケータ6201上に緊急メッセージインジケータを表示し、(デバイスがそうすることが可能ならば)適切な可聴音の緊急アラームを鳴らし、ルームメッセージパネルボーダー6102または部屋番号インジケータボーダー6202の背景色を所定の「緊急色」に変え、認知されていない緊急メッセージの存在に注意を引きつけるために、ボーダー色を「通常色」と「緊急色」とに周期的に変化させるタイマーを始動させる(利用可能な場合)。他の通例の警報は、ボーダー色を変化させる代わりに用いられ得る。例えば、介護者用モノクロディスプレイにて、ボーダー6102または6202の陰影が変化し得る。代替案としては、介護者用ディスプレイの種類に関わらず、ボーダー6102または6202に働きかける代わりに、リバースビデオ効果が、ルームメッセージパネル6100全体にまたは影響を受ける部屋番号インジケータ6201に適用され得る。
【0149】
テスト6330の答えがNoである場合には、ステップ6350は、ルームメッセージパネル6100または部屋番号インジケータ6201上に(適切に)新メッセージ受信インジケータ(New Message Received Indicator)を表示し、(デバイスがそうすることが可能ならば)適切な可聴音の新メッセージ受信トーンを鳴らす。好ましくは、ステップ6350はまた、所定の「新メッセージ色」に、ルームメッセージパネルボーダー6102または部屋番号インジケータボーダー6202の背景色を変化させ、認知されていない緊急メッセージの存在に注意を引きつけるために、ボーダー色を「通常色」と「緊急色」とに周期的に変化させるタイマーを始動させる(利用可能な場合)。新メッセージ効果(色、陰影、その他)は、好ましくは緊急効果(色、陰影、その他)とは異なり得る。
【0150】
ステップ6352は、部屋番号およびメッセージの種類(緊急のものか否か)を受信したメッセージストリングに加え、その結果の結合されたテキストを音声に変換し、その結果のメッセージをナースステーションまたは介護者用通信モジュール上で声に出す(それが朗読可能で、朗読出力オプションがオンになっている場合)。
【0151】
ステップ6355は、受信したメッセージに、メッセージの種類(緊急のものか否か)およびメッセージ受信の日付と時間とを加え、利用可能な場合には、ユーザー特有メッセージログファイルに、タイムスタンプを押されたその結果のメッセージを書き込む。
【0152】
ステップ6360は、デバイスが患者モジュール2に双方向通信を提供する場合には、適切なメッセージ受信認知(例えば、「貴方のメッセージ『身体が痛い』はナースステーションで受信されました」)を、患者モジュール2に送る。プロセス6300は、6370で終了する。
【0153】
図64は、6401で始まり、メッセージ認知機能を実装するための、プロセス6400の好ましい実施形態を記述する。ナースステーションの要員、または双方向介護者用通信モジュールを有する人が、新しく受信した患者からのメッセージは読まれたということを示すために何かのアクション(例えば、「認知」ボタン6103を押すこと、予め選択されたキーを押すこと、または言語認識ソフトウエアによって処理される音声コマンドを出すこと)を行うときには、ステップ6410は、メッセージ既読認知(Message Read Acknowledgement)(例えば、「貴方のメッセージ『身体が痛い』はナースステーションにて読まれました」)を患者モジュール2に送る。ステップ6420は、ルームメッセージパネルボーダー6102または部屋番号インジケータボーダー6202の点滅を不能にして、未だメッセージが指定されたナースによって読まれていない、またはメッセージに対する行動が取られていないことを示すために、ボーダーを(適切に)「緊急色」または「新メッセージ色」のままにする。ステップ6430は、利用可能な場合には、ユーザー特有のメッセージログファイルに、メッセージ認知の時間を記録する。プロセス6400は、6440で終了する。
【0154】
図65は、6501で始まり、ナース認知機能を実装するための、プロセス6500の好ましい実施形態を記述する。指定されたナースが、新しく受信した患者のメッセージを読んだか、または(ヘルスケア施設のポリシーに応じて)それに対する行動を取ったかを示すために何かアクション(例えば、「ナースOK」ボタン6104を押すこと、予め選択されたキーを押すこと、または音声コマンドを出すこと)を行うときには、ステップ6510は、ルームメッセージパネルボーダー6102または部屋番号インジケータボーダー6202を「通常」背景色に戻し、(適切に)緊急メッセージインジケータまたは新メッセージインジケータを隠す。ステップ6520は、利用可能な場合には、ユーザー特有のメッセージログファイルに、ナース認知の時間を記録する。プロセス6500は、6530で終了する。
【0155】
図66は、6601で始まり、補助者呼出し(Page Aide)機能を実装するためのプロセス6600の好ましい実施形態を記述する。ナースステーション要員または双方向介護者用通信モジュールを有する人が、補助者の呼出しを開始するために何かのアクション(例えば、「補助者呼出し」ボタン6105を押すこと、予め選択されたキーを押すこと、または音声コマンドを出すこと)を行うときには、ステップ6610は、その部屋に割り当てられた補助者、および任意の必要な電話番号またはその個人を呼び出すために必要な他の情報を識別するために(前もって入力されたスタッフ情報の)探索を行う。ステップ6620は、呼出し要求を送るために必要な電話番号または他の呼出しコードを抽出し、その情報を適切な呼出しソフトウエアインターフェースに渡す。このソフトウエアは、標準英数字ページャにテキストメッセージを送る能力、または携帯電話、PDA、ワイアレスコンピュータ、またはその他の電子通信デバイスにテキストまたは音声メッセージを送る能力、を有し得る。ステップ6630は、特別な呼出しスクリーンを表示し、ユーザーが、患者モジュール2によって送られたテキストメッセージを中継ぎするか、あるいは、以前に格納されたか、またはカスタム化して生成されたメッセージを補助者の通信デバイスに送ることを可能にする。プロセス6600は、6640で終了する。
【0156】
図67は、6701で始まり、ナース呼出し(Page Nurse)機能を実装するためのプロセス6700の好ましい実施形態を記述する。ナースステーション要員または双方向介護者用通信モジュールを有する人は、ナースの呼出しを開始するために何かのアクション(例えば、「ナース呼出し」ボタン6106を押すこと、予め選択されたキーを押すこと、または音声コマンドを出すこと)を行うときには、ステップ6710は、その部屋に割り当てられたナース、および任意の必要な電話番号またはその個人を呼び出すために必要な他の情報を識別するために(前もって入力されたスタッフ情報の)探索を行う。ステップ6720は、呼出し要求を送るために必要な電話番号または他のベージングコードを抽出し、その情報を適切な呼出しソフトウエアインターフェースに渡す。ステップ6730は、特別な呼出しスクリーンを表示し、ユーザーが、患者モジュール2によって送られたテキストメッセージを中継ぎするか、あるいは、以前に格納されたか、またはカスタム化して生成されたメッセージをナースの通信デバイスに送ることを可能にする。プロセス6700は、6740で終了する。
【0157】
以下のセクションは、外部インターフェースモジュール1の動作を記述する。
【0158】
図68は、外部インターフェースモジュール1を記述する機能ブロック図である。外部インターフェースモジュール1は、好ましくは1組のデジタル入力/出力ポート6801、スイッチ入力および関連デバウンス回路網6802、オーディオ出力回路網、電話線インターフェースDAAモジュール6803(Milpitas,CaliforniaにあるXecom, Inc.のmodel XE0068DTなど)、および患者モジュールコンピュータ2とデジタルI/Oポート6801との間の適切なリンクを含む。
【0159】
疾病を伴う個人によって用いられるように設計された、市販される様々な補助外部デバイス(例えば、センシティブプッシュボタンスイッチおよびアイブリングセンサ)は、機械的スイッチクロージャを生成、またはシミュレートし得る。これらのデバイスは、外部インターフェースモジュール1のデジタル入力6801に接続されるときには、ユーザーが、ハイライトをどちらの方向に移動させたいか(スイッチアドバンスモード時)を示すために、または、ユーザーが、現在ハイライトされているパネルに関連する機能を行う(スキャンモード時またはスイッチアドバンスモード時)ことを所望することを示すために利用され得る。
【0160】
デジタルI/Oモニタリングルーチンは、ユーザースイッチ入力の状態の変化および電話線インターフェース呼出し音インジケータの状態の同様の変化を認識するために、好ましくは、デバウンスされたデジタル入力を監視する。状態の変化が認められるときには、このルーチンは、状態変化が起きた特定の入力のアイデンティティを決定し、その結果として適切なアクションがなされる。
【0161】
デジタルI/Oポート6801上のデジタル出力は、好ましくは、患者モジュール2によって要求されるときは、患者モジュール2からのオーディオ信号をヘッドフォン6806および/またはスピーカ6807に伝えることを可能にするスイッチを制御する。デジタル出力もまた、電話インターフェース6803を「オフフック」または「オンフック」状態にしたり、DTMFトーン生成インターフェースを介して電話番号をダイアルしたりするために用いられる。
【0162】
本発明を具体化する装置の様々な構成要素および機能を記述してきたが、本発明の動作が、以下に記述される。
【0163】
(自己命令モード)
上述の自己命令モードを実装するための最もストレートなメカニズムは、スイッチアドバンスモードと自己命令モードとを同時に開始すること(例えば、適切なフラッグ変数を設定することによって)である。1つのスイッチにはハイライト移動(アドバンス)割当てを与えられ、2番目のスイッチにはパフォームアクション割当て(図10を参照)を与えられた、単一の2スイッチ構成は、「アドバンス」スイッチの起動毎に、現在ハイライトされたパネルから、インデックスが現在ハイライトされたパネルに関連するアクションオブジェクトの「アドバンス」アーギュメントに関連するパネルに、ハイライトを動かし得るシステムとなり得る(図14を参照)。新たなパネルがハイライトされた後、指示機能(図24を参照)が呼び出され、それは、新たにハイライトされたパネルのアクションオブジェクトの設定に基づいて、好ましくは:
1.ユーザーに、「パフォームアクション」スイッチを起動するとどのようなアクションが起こり得るかを説明するか、または、
2.ユーザーが「パフォームアクション」スイッチを起動する場合には新しいメッセージは何になるかをプレビューするか、または、
3.現在のメッセージを、目下存在するままで見直す(主に、スクリーン上に表示されるテキストメッセージを見られないか理解できないユーザーの補助のために)か、または、
4.現在のメッセージを、目下存在するままで見直し、ユーザーが「パフォームアクション」スイッチを起動するとどのようなアクションが起こり得るかをユーザーに説明するか、または、
5.ユーザーがスクリーン上で言葉を綴る最中である場合に、これまでにどの文字がタイプされたかを説明する(改めて、視覚障害者またはスクリーン上に表示されたテキストメッセージを読んだり理解したりできない他のユーザーの補助のために)。
【0164】
上述の技法および各パネルに関連するアクションに対して打ち込まれた、一連の適切な語で示された命令を用いて、ユーザーは、好ましくも、実質的に人からの命令を必要とせずに、システムを用いるプロセスに導かれ得る。
【0165】
自己命令モードをイネーブルにした状態のシステムの好ましい実施形態の機能は、以下の例によって説明され得、該例にて、「アドバンス」機能は2スイッチシステムの右ボタンに割り当てられ、「パフォームアクション」機能は左ボタンに割り当てられると仮定される。
【0166】
図69は、スイッチアドバンスモードがイネーブルである患者モジュールスクリーンの、可能性のある一実装を表す。システムスタートアップの直後、ユーザーは、好ましくも、「次のオプションを聞くためには右ボタンを押し、それがご希望のオプションの場合は左ボタンを押してお知らせください」と言い得る可聴音の命令を(ヘッドフォン6806またはスピーカ6807を介して)説明される。ユーザーが他の種類のセンサ(例えば、アイブリンクセンサまたはピロースイッチ)を用いている場合には、このプロンプトは適切に改変される。例えば、該指示は、「次のオプションを聞くためにはピロースイッチを押し、それがご希望のオプションの場合は目ばたきをしてお知らせください」と言い得る。命令またはプロンプトは、コンテクストに敏感であり得、(a)ハイライトされるパネル、(b)ユーザー特有の設定などの他のシステム情報、または(c)メッセージディスプレイウインドウに一部または完全に組み立てられたメッセージがあるかどうか、によって変わる。
【0167】
スクリーン6900を参照し、システムスタートアップにて現在ハイライトされているパネルは、スクリーンの左上隅に位置するパネル(「ホーム」ポジションと便宜上呼ぶ)であると仮定し、(1)スイッチアドバンスモードと自己命令モードとは両方イネーブルであり、(2)適切な指示ストリングは、各制御パネルにあるアクションオブジェクトのアクションコードと関連しており、(3)ユーザーは、スクリーン上のコマンドパネルを介してハイライトを進めるために、右ボタンを繰り返し押すと仮定すれば、ボタンを押すことに応答して、スイッチクロージャイベントハンドラ(図10)、ハイライト移動機能(図13)、および指示機能(図24)が呼び出されながら、以下と同義の一連の指示が聞かれ得る:
1.「表示メッセージに最後に加えたものを消去するには、左ボタンを押してください。」
2.「メッセージをナースステーションに送るか、緊急の場合には、左ボタンを押してください。」
3.「メッセージウインドウに現在表示中のメッセージを話すには、左ボタンを押してください。」
4.「綴りながら言葉を加えるには、左ボタンを押してください。」
5.「文章を始める更なる例を見るためには、左ボタンを押してください。」
6.「電話を使用するには、左ボタンを押してください。」
7.「eメールメッセージを送るか、または新しいeメールメッセージを読むには、左ボタンを押してください。」
8.「メッセージを完全に消去し、始めからやり直すには、左ボタンを押してください。」
右ボタンをその後に押すことは、ワードグループパネル(「私は〜が必要です」、「気分は〜です」といったラベルを含むパネルなど)を介してハイライトを進め得、各ワードグループパネルと関連するアクションオブジェクトは、設定された文章プレビューフラッグおよびACT_APPENDに設定されたそのアクションコードを有するので、文章プレビュー機能(図25)は、スイッチクロージャイベントハンドラ、ハイライト移動機能、および指示機能に加えて呼び出され得る。これにより、ユーザーは、以下と同義の一連の指示を聞くことになり得る:
1.「メッセージを『私は〜が必要です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
2.「メッセージを『気分は〜です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
3.「メッセージを「吸入してください」で始めるには、左ボタンを押してください。」
4.「メッセージを『身体のこの部分が傷みます:』で始めるには、左ボタンを押してください。」
5.「メッセージを『家族を呼んでください』で始めるには、左ボタンを押してください。」
6.「メッセージを『呼吸困難です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
もし、ユーザーが既に、「クリックしてください」とは「左ボタンを押してください」という意味であると伝えられている場合には、上述の入力要求は、システムの機能には何も実質的な変更をすることなく、所望されるように再校され得る。従って、指示的な入力要求は、同等に適切なように:「表示メッセージに最後に加えたものを消去するには、クリックしてください」、「ナースを呼ぶか、緊急の場合には、クリックしてください」、「メッセージを話すには、クリックしてください」、「メッセージを『私は〜が必要です』で始める場合には、クリックしてください」など、と言い得る。
【0168】
ユーザーがオプションを選択するときの自己命令モードの動作(この場合は、左ボタンを押すことによって)は、「私は〜が必要です」を含むパネルがハイライトされたときに患者が左ボタンを押した、と仮定することによって、説明され得る。ドゥアクション(図11)およびワードグループ付加(図16)機能と結合したスイッチクロージャイベントハンドラ(図10)は、メッセージディスプレイウインドウに付加される「私は〜が必要です」という言葉になるということが容易に分かる。メッセージディスプレイウインドウにこれらの言葉を追加することのその後に、ロードワードグループリスト機能(図23)は、ワードグループパネルに(患者が必要とし得るものを含む)次のワードグループリストをロードし得、結果として、図70と同類の患者モジュールスクリーンにロードし得る。ハイライト移動特定機能(図15)は、それから、次の位置にハイライトを動かすために呼び出され得る(この例においては、スクリーンの左上隅にある「ホーム」ポジションであり得る)。
【0169】
右ボタンを次に押すと、ハイライトを「消去」パネルに動かし得、その結果として指示機能を呼び出すこととなり、該機能は最初に、「ここまでの貴方のメッセージは『私は〜が必要です』です」と言い、それから、「表示メッセージに最後に加えたものを消去するには、左ボタンを押してください。」と言い得る。
【0170】
患者が、メッセージに加えた最後のワードグループ(すなわち、「私は〜が必要です」)を消去することを選択しなかったと仮定すれば、右ボタンの続く6押しは、残る制御パネルを介してハイライトを進め得、上記段落にて言及される指示的入力要求と同一の基本シーケンスを提供し得る。別の好ましい実施形態において、単純なコンディションテストは、メッセージディスプレイウインドウにストリングが存在することを決定し得、これに基づいて、明瞭にするために上記の7つの入力要求シーケンスのうちの第3および第5の入力要求を改変し得る。その結果として、入力要求は(それぞれ):「ここまでの貴方のメッセージは『私は〜が必要です』です。メッセージを話すために左ボタンを押してください」、および「メッセージを続けるための更なる例を見るために左ボタンを押してください」と言い得る。
【0171】
指示機能(図24)および文章プレビュー機能(図25)のためのフローチャートを調べてみると、ハイライトがスクリーンのワードパネル領域を介して動くときに、ユーザーが聞き得る指示のシーケンスは以下となり得ることを説明する:
1.「メッセージを『私は鎮痛剤が必要です』とするには、左ボタンを押してください。」
2.「メッセージを『お手伝いさんを呼んでください』とするには、左ボタンを押してください。」
3.「メッセージを『トイレに行きたいです』とするには、左ボタンを押してください。」
4.「メッセージを『眠ります』とするには、左ボタンを押してください。」
5.「メッセージを『氷が必要です』とするには、左ボタンを押してください。」
6.「メッセージを『聖書が必要です』とするには、左ボタンを押してください。」
上記の例は、「トイレ」とラベル貼りされたパネルに関連する代替ディスプレイストリングが、「トイレに行く」というストリングを含み、同様に、「氷」とラベル貼りされたパネルに関連する代替ディスプレイストリングが、「氷を少し」というストリングを含むことを仮定する。
【0172】
「トイレ」を含むパネルがハイライトされたときにユーザーが左ボタンを押した場合には、メッセージディスプレイウインドウは、「トイレに行きたいです」と表示するように変更され、同様に、その次の右ボタン押しがスクリーン上部のコマンドパネルを介してハイライトを動かすにつれて、ユーザーは、以下の指示を聞き得るということが分かる:
1.「ここまでの貴方のメッセージは『トイレに行きたいです』です。メッセージに最後に加えたものを消去するには、左ボタンを押してください。」
2.「メッセージをナースステーションに送るか、緊急の場合には、左ボタンを押してください。」
3.「これまので貴方のメッセージは『トイレに行きたいです』です。メッセージを話すために左ボタンを押してください。」
4.「綴りながら言葉を加えるには、左ボタンを押してください。」
5.「メッセージを続ける更なる例を見るためには、左ボタンを押してください。」
6.「電話を使用するには、左ボタンを押してください。」
7.「eメールメッセージを送るか、または新しいeメールメッセージを読むには、左ボタンを押してください。」
8.「メッセージを完全に消去し、始めからやり直すには、左ボタンを押してください。」
自己命令モードにおけるスペリングインターフェースの動作は、ユーザーが、「私は〜が必要です」とラベル貼りされたパネルを選択した後に、「綴りながら言葉を加えるには、左ボタンを押してください。」という入力要求を聞いて、直ちに左ボタンを押したと仮定することによって説明され得る。
【0173】
綴りモード表示機能(図29)(ドゥアクション機能によって呼び出される)は、図71に示されるものと同類の特徴を有し得る、スペリングインターフェーススクリーンの表示に帰着し得る。
【0174】
スペリングインターフェーススクリーンの表示のその後に、ハイライトは、「A」とラベル貼りされたワードグループパネルに動かされ得、この時点でユーザーは以下の指示を聞き得る:「これまでの貴方のメッセージは『私は〜が必要です』です。次の言葉を『a』で始めるには、左ボタンを押してください。」その後に右ボタンを押すことで、「次の言葉を『b』で始めるには、左ボタンを押してください。」、「次の言葉を『c』で始めるには、左ボタンを押してください。」などの明らかなシーケンスの入力要求が続くこととなる。
【0175】
あるいは、ユーザーの以前のアクションが、頻繁に補助を呼び出すことや、または頻繁なエラーを示した場合には、図16のステップ1665の中のコンディショナルステートメントは、スペリングインターフェーススクリーン上の「ホーム」パネルを最初にハイライトし得るが、これは「消去」および「ヘルプ」パネルに近い位置にあるためである。この場合には、その後に右ボタンを押すことで、スペリングインターフェーススクリーン上の残りの制御パネルを介してハイライトを進め得、各アイテムがハイライトされる度に指示を提供する。ハイライトは最終的に、「A」とラベル貼りされたワードグループパネルに動かされ得、この時点でユーザーは、前の段落に記述された同一シーケンスの指示を聞き得る。
【0176】
例えば、「B」という文字がハイライトされたときに、ユーザーが左ボタンを押した場合には、メッセージディスプレイウインドウ内のタイプレター(TypedLetters)ストリングに文字を加え得るスペルドワード文字追加機能(図30)が呼び出され得、好ましくはユーザー特有の設定、現在のコンテクスト、およびユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、「単語終了(End Word)」とラベル貼りされたパネル、または可能性としては「消去」パネル、またはスクリーン上の他の任意の適切なパネルにハイライトを動かし得る。
【0177】
ハイライトされたパネルが「単語終了」パネルの場合には、自己命令機能(図24)が、ハイライト移動特定機能によって呼び出されるときに、直ちに以下の入力要求を発し得る:「これまでの貴方のメッセージは『私は〜が必要です』です。次の言葉として、これまでに『b』と入力しています。言葉が完成したのなら左ボタンを、『b』で始まる言葉のリストから選択するか、言葉を綴ることを続けるなら右ボタンを押してください。」。
【0178】
その一方で、ユーザー特有の設定、現在のコンテクスト、またはユーザーの以前のアクションの記録が、次にハイライトされるパネルを「消去」パネルにした場合には、自己命令機能(図24)は、以下の入力要求を発し得る:「これまでの貴方のメッセージは『私は〜が必要です』です。次の言葉として、これまでに『b』と入力しています。文章に最後に加えた文字を消去するには、左ボタンを押してください。」。
【0179】
ユーザーが、文字を綴り続けることを決定したと仮定すれば、右ボタンを適切な回数押すことで、最終的に、ユーザーが所望する言葉のための次の文字がハイライトされ得、この時点で左ボタンを押すと、メッセージディスプレイウインドウ内のタイプレターストリングに選択された文字が加えられ得、上述されたものの内の1つと同類の、指示的な入力要求となり得る。
【0180】
従って、メッセージディスプレイウインドウに「o」および「y」の文字を加える上記手順を用いた後に、ユーザーは、(「単語終了」パネルがハイライトされているときに)以下の入力要求を聞き得る:「これまでの貴方のメッセージは、『私は〜が必要です』です。次の言葉として、これまでに『b』『o』『y』と入力しています。言葉が完成したのなら左ボタンを、『b』『o』『y』で始まる言葉のリストから選択するか、言葉を綴ることを続けるなら右ボタンを押してください。」。
【0181】
その時点でユーザーが右ボタンを押した場合には、ユーザーは、「『b』『o』『y』で始まる言葉のリストから選択するには左ボタンを、綴ることを続けるなら右ボタンを押してください。」というメッセージを聞き得る。
【0182】
次いで、ユーザーが左ボタンを押した場合には、推奨単語生成機能(図33)および推奨単語パネルロード機能(図34)の実行によって、図72に示されるものと同類の機能を伴うスクリーンを表し得る。この例において、自己命令モードがイネーブルとなったので、推奨単語プレビュー機能が、次いで呼び出され得、スクリーン上に「推奨」された単語のリストを発声し得る。ユーザー特有の設定は、ハイライトが自動的に「他候補(More)」パネルに位置するように設定されていると仮定すれば、以下の指示の入力要求が出力され得る:「これらの言葉の内の1つを選択するには、右ボタンを押してください。『b』『o』『y』で始まる推奨単語をさらに聞くには、左ボタンを押してください。」。
【0183】
図72に示される、仮定のスペリングインターフェーススクリーンがあるとして、以下のシーケンスの指示入力要求は、ユーザーが右ボタンを繰り返し押すことによって聞かれ得る:
1.「メッセージを『I need boy.』にするには、左ボタンを押してください。」
2.「メッセージを『I need boycott.』にするには、左ボタンを押してください。」
3.「メッセージを『I need boyfriend.』にするには、左ボタンを押してください。」
4.「メッセージを『I need boyhood.』にするには、左ボタンを押してください。」
5.「メッセージを『I need boyish』にするには、左ボタンを押してください。」
6.「メッセージを『I need boys』にするには、左ボタンを押してください。」
各パネルに関連するアクションに打ち込まれた、適切に言い表された一連の指示と、計画され、積極的に最適化されたシーケンスのハイライトされたパネルとを設計することによって、自己命令モードがイネーブルなときに、ユーザーが実質的に人からの指示を必要とせずに、患者モジュールを用いるプロセスを介して導かれ得るシステムが実装され得ることが理解され得る。
【0184】
上記の単純化のための自己命令の例は、システムがアドバンスモードで動作していたと仮定したのだが、システムがスキャンモードまたはタッチスクリーンモードで動作しているときには、同一の基本的「誘導指示機能」が達成され得るということが理解され得る。これら2つの後者のモードにおいて、指示ストリングの一部は、それぞれのモードでより適切な言い表しにするために、僅かに改変され得る。例えば、右ボタンを押すことに対する言及は、スキャンモードでは削除され得、それは、スキャンモードにおいて、スキャンタイマーイベントが、右ボタン操作を、ハイライトを次に特定されるパネルに動かすためのメカニズムに置換するからである。
【0185】
同様に、タッチスクリーンモードにおいて、ストリグの一部は、いくらかの動作を行った後に、ユーザーが次にどのパネルをタッチすればよいかを薦め得る。従って、ユーザーが、スペリングインターフェーススクリーン上で「b」の文字を選択した後に、以下の指示入力要求が発せられ得る:「これまでの貴方のメッセージは『私は〜が必要です』です。次の言葉として、これまでに『b』と入力しています。推奨単語オプションの指示を聞くには、「推奨」とラベル貼りされたパネルをタッチしてください。」。あるいは、システムは、特定の場合において、ハイライトが自動的に次に推薦されるパネルに動かされるように設定(configured)され得、これにより、ユーザーを最も「フォローアップ」しそうな機能に導き、かつ、その動作に対する可聴な指示を自動的に提供する。
【0186】
ブラインドユーザーモード
本発明に従うシステムのブラインドユーザーモードは、自己命令モードの特別な場合であり、完全または部分的な視覚障害、および認識障害のユーザーが、システムスクリーン上の制御パネルおよびワードグループパネルにあるラベルを読めない(または理解できない)かもしれないという事実を反映するために、僅かに改変される。これらの類のユーザーは、視覚的な合図が無いために、システムを用いるために可聴の指示に完全に頼る必要があり得るため、ハイライトされるパネルのシーケンス(および、この故に指示入力要求のシーケンス)、および一部の場合には、指示入力要求の言い表し方が、「通常」の自己命令モードのものとは僅かに異なる。
【0187】
例えば、自己命令モードに関する前の議論を参照して、「通常」の自己命令モードにおいて、ユーザーに次の入力要求が示され得るということが理解され得る:「文章を始める更なる例を見るためには、左ボタンを押してください。」という入力要求が、ユーザーが、様々なワードグループパネルにハイライトを動かし、以下のオプションが示される前に与えられる:
1.「メッセージを『私は〜が必要です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
2.「メッセージを『気分は〜です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
3.「メッセージを「吸入してください」で始めるには、左ボタンを押してください。」
4.「メッセージを『身体のこの部分が傷みます:』で始めるには、左ボタンを押してください。」
5.「メッセージを『家族を呼んでください』で始めるには、左ボタンを押してください。」
6.「メッセージを『呼吸困難です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
視覚障害ではないユーザーが、スクリーン上の単語を見て理解することができ、かつ、該ユーザーがおそらく、文章を始め得る様々な手段を既に再考しているので、入力要求:「文章を始める更なる例を見るためには、左ボタンを押してください。」は、システムが、ワードグループパネルに対する指示(上記1〜6)をハイライトして読み上げる前に、示され得る。
【0188】
しかし、ブラインドユーザーモードにおいて、入力要求および言い表し方のシーケンスは、ユーザーが、「他候補」オプションを用いるかどうかを決定し得るのは、最初の一連のオプションが聴覚的に検討された後のみであるという事実を反映するように改変され得る。従って、ブラインドユーザーモードにおいて、ユーザーに示される可聴の入力要求のシーケンス(右ボタンの連続押しの後)は、代替的に、以下となり得る:
1.「メッセージを『私は〜が必要です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
2.「メッセージを『気分は〜です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
3.「メッセージを「吸入してください」で始めるには、左ボタンを押してください。」
4.「メッセージを『身体のこの部分が傷みます:』で始めるには、左ボタンを押してください。」
5.「メッセージを『家族を呼んでください』で始めるには、左ボタンを押してください。」
6.「メッセージを『呼吸困難です』で始めるには、左ボタンを押してください。」
7.「文章を始める更なる例を見るためには、左ボタンを押してください。」
ブラインドユーザーモードの間の訂正された入力要求シーケンスは、ハイライトシーケンスの直接の結果であり、それ自身は、好ましくは、ドゥアクション機能(図11のステップ1185を参照)の間に起こるディレクショナルインデックス(directional indices)割当ての結果であり、好ましくは、動作のモード、ユーザー特有の設定、および現在のコンテクストに基づく。図11のステップ1185で起こるディレクショナルインデックス割当ては、ユーザー特有の設定(ブラインドユーザーモードなど)および現在のコンテクスト(メッセージディスプレイウインドウ内のテキストストリングの存在または不在など)に基づいているので、ブラインドユーザーモードの間の移動中のハイライトは、好ましくはユーザーに与えられる指示を最適化するために、不適切なパネルを回避し得る。例えば、メッセージディスプレイウインドウ内が空白であり、システムがブラインドモードであるときには、図11のステップ1185は、ホームパネルに関連するアクションオブジェクトのアドバンスディレクショナルプロパティにヘルプパネルのインデックスを割り当て得る。このコンテクストに敏感な条件の割当てを作ることによって、システムは、視覚障害のユーザーに、メッセージディスプレイウインドウが空白であるときに、メッセージディスプレイウインドウ内のメッセージを消去するというような、不適切で混乱を招くような入力要求を提供することを避ける。同様に、ヘルプパネルに対するディレクショナルインデックスのコンディショナル割当ては、視覚障害のユーザーが、何も存在しないのに現在のメッセージを話すというような、同様に混乱する入力要求を提供されないことを保証する。
【0189】
特定の可聴再検討機能は、「通常」の自己命令モードを利用する特定のユーザーのために不能にされ得る。例えば、推奨単語を読める、またはこれまでに組み立てられた文を読める目が見えるユーザーにとって、推奨単語の可聴の再検討、またはユーザーの文が何と書いてあるかの可聴の再検討は、必要ではないかもしれない。しかし、この「完全な」可聴の再検討機能は、システムがブラインドユーザーモードで動作するときはいつでもイネーブルであり得る。
【0190】
質問表モード(Questionnaire Mode)
質問表モードの好ましい実施形態の機能は、以下の例によって説明され得る。この例において、家族または病院スタッフのメンバーは、予め、システムを質問表モードにするメニューオプションを選択していると仮定される。この例において、システムは、単純な2つボタンのスイッチアドバンスモードで動作して、一方のボタンは「アドバンス」に割り当てられ、もう一方のボタンは「パフォームアクション(図10を参照)」に割り当てられているとも仮定される。以下の議論および関連するスクリーンは、スイッチアドバンスモードでのシステムの使用に基づいているが、タッチスクリーンまたはスキャンモードを用いての質問表モードの動作は、非常に類似している。
【0191】
図73は、質問表モードスクリーンの好ましい一実施形態を表す。質問表モードのスタートアップが開始されると、第1の質問(「貴方がアレルギーを持つ全ての薬を選択しなさい」など)およびいくつかの可能性のある答えが、質問ロード機能(図53)によってスクリーンの適切な領域にロードされ得る。
【0192】
患者が、以前に開始したが完了しなかった質問表に戻っている場合には、「最後の質問に戻る(Return to Last Question)」機能が、システムを最初の未回答質問の位置に持っていくために用いられ得、全質問表を一度に完了させるようには要求するのではなく、患者が、幾度かの短いセッションに分けて質問表を完了させることを可能にする。
【0193】
現在のセッションの最初の質問が表示された後に、患者は、所望される答えを含むワードグループパネルにハイライトを動かし得、次いで「パフォームアクション」スイッチを用いてその答えを選択するが、その答えは、回答付加機能(図57)によってメッセージディスプレイウインドウに付加され得、その結果として、図74に示されるものに同類のディスプレイとなる。
【0194】
ユーザーは、この質問に対する追加の答えを選択し続け得(例えば、図75を参照)、所望される答えが表示されていない場合には、適切に名付けられたオプション(「その他(綴り)」など)を選択し得、その結果として、図57にて議論されたように、質問表モードの使用のために改変された、綴りモードスクリーンを表示し得る(例えば、図76を参照)。
【0195】
質問に答えるときに綴りモードを用いることは、図29〜図36に対する議論で記述されたものとほとんど同一である。その例外として、図53に関する議論で記述されたように、特別な辞書が標準の辞書より先に付加され得、その結果として、例えば「推奨」オプション(図33)の任意の使用は、図76に示されるスクリーンが表示されている間は、「薬」の辞書から抽出される推奨単語が最初に表示される。
【0196】
ユーザーが質問に対する回答を完了したときには、「次の質問」を、好ましくはハイライトおよび選択して、その時点で次の質問決定およびロード機能(図54)は、好ましくは答えを格納し得、次の質問のインデックスを決定し得る。質問の一部に対しては、(各答えの変更可能なプロパティである)次の質問のインデックスは、全ての答えに対して同等であり得る。しかし、他の質問に対しては(図77に示されるものなど)、次の質問のインデックスは、1つ以上の可能性のある答えに対して異なり得、ユーザーの質問に対する答えが、適切なフォローアップ質問を決定することを可能にする(図78に示されるものなど)。
【0197】
ハイライト移動ディレクショナル機能(図14)、ハイライト移動特定機能(図15)および質問ロード機能(図53)に対する以前の議論を参照し、かつ、ブラインドユーザーモードは自己命令モードの特別な場合であるということを想起すると、質問表モード機能の全てが、完全または部分的な視覚障害のユーザーによって利用され得るということが明確である。
【0198】
電話/ブラインドユーザー電話モード
ユーザーは予め、適切にラベル貼りされた制御パネル(図69に示される「電話」パネルなど)を選択したと仮定すると、図79〜図81に示されるスクリーンのシーケンスが、電話呼出し実行機能(図41)によってワードグループパネルの中にロードされる、電話呼出しを開始するプロセスおよび一部の特別な会話用単語の好ましい実施形態を説明する。
【0199】
システムが、電話呼出し実行機能(図41)を実行し、かつ、受信側が、その電話呼出しに答えた後に、図1〜図81に記述された標準システム機能が、患者が遠隔地の相手方によって聞かれ得る文を組み立てることを可能とし、かつ、遠隔地の相手方からの任意の会話が患者によって聞かれ得るということを可能にすることは、前述を考慮すると明らかである。オプションとして、プロセス4100は、呼び出された相手方が電話に出ると直ぐに、送出メッセージを再生するように改変され得、呼び出された相手方に、発呼者は補助の通信デバイスを用いており、一旦待ってもらう旨を知らせる。図82に示される仮定のスクリーン、および関連するフローチャート(図42および図43)から、入電に対する応答のプロセスは、前述を考慮すると、紛れもなく同一であることが理解でき得る。
【0200】
同様に、ワードグループに関連する指示ストリングおよび様々な電話オプション制御パネルの適切なセットが、完全または部分的な言語障害のユーザーが電話を掛けたり、または受けたり、かつ、2方向の電話での会話に参加することを可能にし得ることは、前述を考慮すると明確である。
【0201】
障害者ユーザーのための電子メールインターフェース
ユーザーは予め、適切にラベル貼りされた制御パネル(図69に示される「電子メール」パネルなど)を選択したと仮定すれば、図83から図85に示されるスクリーンのシーケンスは、送出電子メールメッセージを送信するプロセスの、好ましい実施形態を説明する。
【0202】
図86に示されるスクリーンおよび関連するフローチャート(図49および図50)の好ましい実施形態から、受信電子メールメッセージの検討と読取りのプロセスは、前述のものを考慮すると紛れもなく同一であることが理解でき得る。
【0203】
同様に、ワードグループに関連する指示ストリングおよび様々な電子メールオプション制御パネルの適切なセットが、完全または部分的な視覚障害のユーザーが、視覚障害ではないユーザーが用い得るものと同一の標準システムの特徴を用いて、電子メールを送ったり、読んだりすることを可能にし得ることは、前述を考慮すると明確である。
【0204】
知的自己最適化コンディショナルスキャニングおよびナビゲーション機能
ユーザー特有の設定、現在のコンテクスト、現在の動作モード、およびシステムを用いている間のユーザーの以前のアクションの記録に基づいて、ハイライトするための次のパネルを割り当てるシステムの能力を考慮すると、最適化されたスキャンおよびスイッチアドバンスシーケンスが、好ましくは、上述された1つ以上の動作上のモードでのシステムの使用を容易にするために提供され得る。一例として、図70に示されたスクリーンを再び考慮されたい。ユーザーは、スキャンモードでシステムを動作させて、「鎮痛剤」のワードグループを含むワードグループパネルを選択したばかりだと仮定すれば、図16のステップ1665内のコンディショナルステートメントは、以下のようにハイライトする次のパネルを最適に選択し得る:
システムを用いたユーザーの以前のアクションが、補助を呼び出すためにヘルプパネルを頻繁に用いること、および/または間違った選択を頻繁に消去することを示した場合、図16のステップ1665内のコンディショナルステートメントは、消去または補助の呼び出しを容易にするために、このコンテクストに基づいてハイライトする次のパネルが、消去パネルであるべきと決定し得る。その一方で、このシステムを用いるユーザーの履歴が、消去またはヘルプパネルは非常に稀にしか使用されないことを示した場合、ステップ1665は、以下のようにハイライトする次のパネルを決定し得る。
【0205】
鎮痛剤のリストの表示が「鎮痛剤」ワードグループの選択とリンクするようにシステムが設定変更された場合には、ハイライトする次のパネルは、鎮痛剤のリストにある最初のアイテムを含む最初のワードグループパネルであるべきと、ステップ1665が決定し得る。しかし、「鎮痛剤」が選択されたときに、新しいワードグループリストがロードされないようにシステムが設定変更された場合には、ステップ1665は、現在のメッセージへの追加はあり得なく、従って、ハイライトする最適なパネルは、スピークパネルであるべきと決定し得る。これは、ユーザーが次に望み得ることに対する見込みが、表示されたメッセージを話すことだからである。
【0206】
この例は、システム内の任意の選択が、さらなる選択を生成し得るか、または生成し得ないということ、および、システムが、そのコンテクストに基づいて、次に最も適当なパネルを条件次第でハイライトし得るということを説明する。常に一方またはもう一方を行う選択がいくつかあり得る。その他の選択は、一方またはもう一方を行うように変更可能であり得る。前述の「鎮痛剤」の例において、一部の介護者は、「私は〜が必要です」のサブアイテムの1つとして「鎮痛剤」を有することを選び得、そうし得ない者もいる。たとえ全ての介護者が、「私は〜が必要です」のサブアイテムの1つとして「鎮痛剤」を有することを選んだとしても、一部の者は、鎮痛剤の種類をリスト化することを選び得、そうし得ない者もいる。一部の者は、(「鎮痛剤」が選択されたときには)どれくらい痛みがひどいかというリストをフォローアップアイテムとすることを選び得る。システムは、好ましくは、これらの変動を可能にするために充分に変更可能である。
【0207】
さらに具体的には、長期に渡る能力障害を伴う個人のための、公知の補助のための通信デバイスは、上記にスキャンモードまたはスイッチアドバンスモードとして参照されたものを用いるときに、固定されたスキャニングパターンを有する。
【0208】
例えば、横行をスキャンするときには、スクリーンハイライトは、スクリーンの上部の上段左端から始まり得、一つずつ進むにつれ、上段の行のパネル間を移動し、次いで第2行の左側に移り、その行の全てのアイテムをスキャンして、最後の行の右端のアイテムがスキャンされるまで、そのパターンを全ての行に対して繰り返す。新しい「呼出し」または新しい「スクリーン」をもたらす選択をすると、ハイライトが、再び上部から始まる。
【0209】
その一方で、本発明に従って、ブラインドユーザーモードを用いる視覚障害のユーザーを熟慮されたい。
【0210】
デバイスが、公知の補助の通信デバイスとして動作し、スクリーン上の上部から始まり、ハイライトが各アイテム上を通過するごとにそれぞれに対する指示を与えた場合には、消去または話すことができ得るメッセージは未だ何も生成されていないのに、ユーザーは、消去機能および朗読機能に対する指示を聞かざるを得ない。知的スキャニング/ナビゲーションを備える本発明によるデバイスにおいて、動作のモード(例えば、ブランドユーザーモード、自己命令モード、など)によっては、スキャニングシーケンスは固定されていないが、コンテクスト(メッセージディスプレイウインドウ内のアイテムの存在または不在など)によっては、不適切なアイテムはスキップされ得る。
【0211】
同様に、コンディショナルスキャニングアスペクトは、固定されていないが、その一方で、動作のモードまたはコンテクストに基づいた、スキャニングシーケンスを有し得る。例えば、ブラインドユーザーモードにおいて、固定された順序で「他候補」パネルをハイライトし、該パネルの指示を与えることは意味のないことであるが(すなわち、スペリングスクリーンに行くための指示の後に)、なぜなら「他候補」パネルの目的は、ユーザーに、スクリーン下部にあるワードグループパネルの中の追加アイテムを検討するオプションを与えるためだからである。公知のデバイスのようにスキャニングシーケンスが固定され、スクリーンの上部から始まった場合には、ユーザーは、さらなるオプション(「私は〜が必要です」、「気分は〜です」など)がハイライトおよび告知される前に、それらオプションを聞きたいかどうかを尋ねられ得る。
【0212】
しかし、ブラインドユーザーモードにおいてコンディショナルスキャニングを用いると、本発明によるデバイスは、好ましくは、「綴り(Spell)」パネルから直接最初のワードグループパネル(最初のオプションが説明される箇所)へとスキャンして、次いで、「他候補」パネルをスキャンする前に他の全てのワードグループパネルをスキャンする。このようにして、ユーザーは、追加のオプションを聞きたいかどうかを尋ねられる前に、可能性のある全てのオプションを聞く。
【0213】
上記の例は、コンディショナルスキャニングがどのようにして、自己命令モードまたはブラインドユーザーモードでの本発明の使用を容易にするかを説明する。他の状況もあるが、全ての状況において、(a)視覚障害のユーザー、特に「初心者」である視覚障害のユーザーによるシステムのより明確で、簡単な使用、および(b)より速いメッセージ生成と、その結果として生じるより効果的な通信およびユーザーのフラストレーションの軽減、の内の1つまたは両方を提供する意図がある。
【0214】
このコンテクストにおいて、スキャニングおよびナビゲーションの参照は、可能性のあるユーザー選択が順にハイライトされる2つのモードを参照し、所望されるアイテムがハイライトされるときには、ユーザーは、そのアイテムを「選択」するために、ボタンを押すか、または他の動作を行う。「スキャン」という言葉は、タイマー制御の下、ハイライトが1つのアイテムから別のものへと自動的に動くプロセスを参照するために用いられ得、「ナビゲーション」という言葉は、スイッチ制御の下でのハイライトの動きを参照するために用いられ得る。
【0215】
以下の例は、図70の参照によって、自己最適化コンディショナルスキャニングおよびナビゲーションが用いられ得る状況を説明する。この例において、システムは、ユーザーがオプションを選択した後にどこで次のハイライトが出現するべきかを、最適になるように決定する。
【0216】
図70において、ユーザーが、「私は〜が必要です」のフレーズに加えるために「鎮痛剤」を選択した後に、いくつかの選択の余地がある。まず、ユーザーの最近のシステム使用状況が、頻繁な補助の呼び出し(スクリーンの右上部にあるヘルプパネルを介す)および/または頻繁な間違った選択(上段の行にある消去パネルの頻繁な使用によって示される)を示す場合には、システムは、自動的に消去パネルをハイライトすることによって、現在のユーザーのためにシステム自身を最適化し得る(必要ならば、ヘルプパネルへの高速アクセスも可能にする)。その一方で、ユーザーによる以前の活動が、まれな補助の呼び出し、および消去機能の比較的僅かな使用を示す場合は、システムは、以下のようにして文章生成/出力のスピードを最適化し得る:
選ばれたアイテム(例えば、「鎮痛剤」)の下に何もサブアイテムがなく、所望される文章は完成していそうな場合には、ハイライトは、自動的に「朗読(Speak)」パネルに移動し得、その結果として、ユーザーは、所望される文章「私は鎮痛剤が必要です」を、殆ど遅らせることなく朗読させ得る。その一方で、選択されたアイテムの下にサブアイテム(例えば、鎮痛剤は、Demerol(登録商標)、Imitrex(登録商標)、aspirin、などを含み得る)が存在する場合には、システムは、可能性のあるサブアイテムのリストを表示して、該リストの最初のサブアイテムにハイライトを置くことによって選択時間を最小限に縮め得る。
【0217】
初心者ユーザーがより簡単に用いるような、または慣れたユーザーがより速く用いるような、または「慌てた」ユーザー(頻繁に消去を行うか、またはヘルプなど用いるユーザー)による使用がより適切となるようなシステムを作るために、システムが、この「自己最適化」コンディショナルスキャニング機能を用い得る、他の大変多くの状況がある。
【0218】
現在または以前のユーザーの行動に基づいて、システムに自動的にコンフィギュレーションを調整させることによって、介護者によるシステムの設定(setup)/カスタム化は最小限に止められ、その結果として、病院/ヘルスケア施設の環境における一時的なユーザーにとって、より適切なものとなる。しかし、所望されるならば、自己最適化機能は不能にされ得、その結果として、例えば上段の行にあるヘルプ/消去オプションへの素早く、即座のアクセスが必要かどうかといった決定は、介護者、または操作に慣れているユーザーなら、ユーザー自身に任され得る。
【0219】
前述は、本発明の本質の例証に止まるものであって、様々な改変が、本発明の範囲と精神から逸れることなく当業者によってなされ、本発明は、本明細書中の請求項によってのみ制限されるということが理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0220】
本発明の上記および他の目的と利益とは、添付される図とともに、以下の詳細な記述を考慮することによって明確となり得、同一の参照文字は、終始、同一の部分を参照する。
【図1】図1は、本発明に従った、システムの好ましい実施形態のブロック図である。
【図2】図2は、任意の患者による活動の前の、本発明による、システムの好ましい実施形態における、一般的な患者モジュールスクリーンディスプレイの代表例である。
【図3】図3は、患者が、「私は〜が必要です」のワードグループを選択した後の、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュールスクリーンディスプレイの代表例である。
【図4】図4は、スペルモードオプションを用いるときの、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュールスクリーンディスプレイの代表例である。
【図5】図5は、「推奨(Suggest)」パネルのユーザー選択の後の、本発明による、システムの好ましい実施形態おける、患者モジュールスクリーンディスプレイの代表例である。
【図6】図6は、質問表モードを用いるときの、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュールスクリーンの代表例である。
【図7】図7は、本発明に従った、システムの好ましい実施形態における患者モジュールスクリーンの好ましいスクリーンコンポーネントレイアウトの代表例である。
【図8A】図8A、図8B、図8C(本明細書中では集合的に図8と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、メインイベントループの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図8B】図8A、図8B、図8C(本明細書中では集合的に図8と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、メインイベントループの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図8C】図8A、図8B、図8C(本明細書中では集合的に図8と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、メインイベントループの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図9A】図9A、および図9B(本明細書中では集合的に図9と呼ばれる)は、本発明による、システムにおけるタッチスクリーンイベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図9B】図9A、および図9B(本明細書中では集合的に図9と呼ばれる)は、本発明による、システムにおけるタッチスクリーンイベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図10A】図10Aおよび図10B(本明細書中では集合的に図10と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、スイッチクロージャイベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図10B】図10Aおよび図10B(本明細書中では集合的に図10と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、スイッチクロージャイベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図11A】図11A、図11B、図11C、および図11D(本明細書中では集合的に図11と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ドゥアクション機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図11B】図11A、図11B、図11C、および図11D(本明細書中では集合的に図11と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ドゥアクション機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図11C】図11A、図11B、図11C、および図11D(本明細書中では集合的に図11と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ドゥアクション機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図11D】図11A、図11B、図11C、および図11D(本明細書中では集合的に図11と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ドゥアクション機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図12】図12は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、スキャンモードタイマーイベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図13】図13は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ハイライト移動機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図14A】図14Aおよび図14B(本明細書では集合的に図14と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ハイライト移動ディレクショナル機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図14B】図14Aおよび図14B(本明細書では集合的に図14と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ハイライト移動ディレクショナル機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図15】図15は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ハイライト移動特定機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図16A】図16A、図16B、および図16C(本明細書中では集合的に図16と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ワードグループ付加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図16B】図16A、図16B、および図16C(本明細書中では集合的に図16と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ワードグループ付加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図16C】図16A、図16B、および図16C(本明細書中では集合的に図16と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ワードグループ付加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図17】図17は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、消去機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図18A】図18Aおよび図18B(本明細書中では集合的に図18と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、最終ワードグループ消去機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図18B】図18Aおよび図18B(本明細書中では集合的に図18と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、最終ワードグループ消去機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図19】図19は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、更なるワードグループ表示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図20】図20は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、表示済および朗読済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図21A】図21A、図21B、および図21C(本明細書中では集合的に図21と呼ばれる)は、表示済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図21B】図21A、図21B、および図21C(本明細書中では集合的に図21と呼ばれる)は、表示済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図21C】図21A、図21B、および図21C(本明細書中では集合的に図21と呼ばれる)は、表示済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図22A】図22A、図22B、図22Cおよび図22D(本明細書中では集合的に図22と呼ばれる)は、朗読済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図22B】図22A、図22B、図22Cおよび図22D(本明細書中では集合的に図22と呼ばれる)は、朗読済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図22C】図22A、図22B、図22Cおよび図22D(本明細書中では集合的に図22と呼ばれる)は、朗読済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図22D】図22A、図22B、図22Cおよび図22D(本明細書中では集合的に図22と呼ばれる)は、朗読済メッセージ再生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図23A】図23Aおよび図23B(本明細書中では集合的に図23と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ロードワードグループリスト機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図23B】図23Aおよび図23B(本明細書中では集合的に図23と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ロードワードグループリスト機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図24A】図24A、図24B、および図24C(本明細書中では集合的に図24と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、指示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図24B】図24A、図24B、および図24C(本明細書中では集合的に図24と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、指示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図24C】図24A、図24B、および図24C(本明細書中では集合的に図24と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、指示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図25A】図25Aおよび図25B(本明細書中では集合的に図25と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、文章プレビュー機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図25B】図25Aおよび図25B(本明細書中では集合的に図25と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、文章プレビュー機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図26】図26は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、表示済メッセージ朗読機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図27】図27は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、再スタート機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図28】図28は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、スピーチエンジン機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図29】図29は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、綴りモード表示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図30】図30は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、スペルドワード文字追加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図31】図32は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、スペルドワード文字消去機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図32】図32は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、スペルドワード付加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図33】図33は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、推奨単語生成機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図34】図34は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、推奨単語パネルロード機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図35】図35は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、更なる推奨単語表示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図36】図36は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、推奨単語付加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図37A】図37A、図37B、および図37C(本明細書中では集合的に図37と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナースステーションまたは介護者用通信モジュール宛メッセージ送信機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図37B】図37A、図37B、および図37C(本明細書中では集合的に図37と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールにメッセージ送信機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図37C】図37A、図37B、および図37C(本明細書中では集合的に図37と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールにメッセージ送信機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図38】図38は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナースステーションまたは介護者用通信モジュールメッセージ受信イベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図39】図39は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話呼出し相手方選択機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図40】図40は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話番号選択機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図41A】図41Aおよび図41B(本明細書中では集合的に図41と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話呼出し実行機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図41B】41Aおよび図41B(本明細書中では集合的に図41と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話呼出し実行機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図42】図42は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、着信電話呼出しイベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図43A】図43Aおよび図43B(本明細書中では集合的に図43と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、着信電話呼出し応答機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図43B】図43Aおよび図43B(本明細書中では集合的に図43と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、着信電話呼出し応答機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図44】図44は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話ハングアップ機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図45】図45は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メールセッション開始機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図46】図46は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メール相手方選択機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図47】図47は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メールアドレス選択機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図48A】図48Aおよび図48B(本明細書中では集合的に図48と呼ばれる)は、電子メール出力実行機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図48B】図48Aおよび図48B(本明細書中では集合的に図48と呼ばれる)は、電子メール出力実行機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図49】図49は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、着信電子メールイベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図50】図50は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メール読み開始機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図51A】図51Aおよび図51B(本明細書中では集合的に図51と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、次電子メールメッセージ表示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図51B】図51Aおよび図51B(本明細書中では集合的に図51と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、次電子メールメッセージ表示機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図52】図52は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、質問表モード記入機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図53A】図53A、図53B、および図53C(本明細書中では集合的に図53と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、質問ロード機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図53B】図53A、図53B、および図53C(本明細書中では集合的に図53と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、質問ロード機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図53C】図53A、図53B、および図53C(本明細書中では集合的に図53と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、質問ロード機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図54A】図54Aおよび図54B(本明細書中では集合的に図54と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、次質問決定およびロード機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図54B】図54Aおよび図54B(本明細書中では集合的に図54と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、次質問決定およびロード機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図55】図55は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、前述質問ロード機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図56】図56は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、質問朗読機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図57A】図57Aおよび図57B(本明細書中では集合的に図57と呼ばれる)は、回答付加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図57B】図57Aおよび図57B(本明細書中では集合的に図57と呼ばれる)は、回答付加機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図58】図58は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、回答格納機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図59】図59は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、質問表モード退出機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図60】図60は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナースステーションモジュールスクリーンの好ましい実施形態の代表例である。
【図61】図61は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ルームメッセージパネルの代表例である。
【図62】図62は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナースステーションまたは介護者用通信スクリーンの代替的レイアウトの代表例である。
【図63A】図63A、図63B、および図63C(本明細書中では集合的に図63と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者メッセージ受信イベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図63B】図63A、図63B、および図63C(本明細書中では集合的に図63と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者メッセージ受信イベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図63C】図63A、図63B、および図63C(本明細書中では集合的に図63と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者メッセージ受信イベントハンドラの好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図64】図64は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、メッセージ承認機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図65】図65は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナース承認機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図66】図66は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、補助者呼出し機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図67】図67は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、ナース呼出し機能の好ましい実施形態を表すフローチャートである。
【図68A】図68Aおよび図68B(本明細書中では集合的に図68と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、外部インターフェースモジュールのブロック図である。
【図68B】図68Aおよび図68B(本明細書中では集合的に図68と呼ばれる)は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、外部インターフェースモジュールのブロック図である。
【図69】図69は、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュールメインスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図70】図70は、「私は〜が必要です」とラベル貼りされたワードグループパネルのユーザー選択の後の、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュールメインスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図71】図71は、文字『b』、『o』、および『y』の追加の後の、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュールスペリングインターフェーススクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図72】図72は、文字『b』、『o』、および『y』の追加および「推奨」オプションのユーザー選択の後の、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュールスペリングインターフェーススクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図73】図73〜図78のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュール質問表モードスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図74】図73〜図78のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュール質問表モードスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図75】図73〜図78のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュール質問表モードスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図76】図73〜図78のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュール質問表モードスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図77】図73〜図78のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュール質問表モードスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図78】図73〜図78のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、患者モジュール質問表モードスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図79】図79〜図82のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図80】図79〜図82のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図81】図79〜図82のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図82】図79〜図82のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電話機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図83】図83〜図86のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メール機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図84】図83〜図86のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メール機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図85】図83〜図86のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メール機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。
【図86】図83〜図86のそれぞれは、本発明による、システムの好ましい実施形態における、電子メール機能の側面を説明する、患者モジュールスクリーンの実装の好ましい実施形態の代表例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
言語障害のユーザーが、ステートメントと、質問と、要求とのうちの少なくとも1つを構成することを可能にして、該ステートメントと、質問と、要求とのうちの該少なくとも1つを別の人物に通信することを可能にする、補助通信デバイスであって、該補助通信デバイスは、
該ユーザーからの入力を受け入れる入力デバイスと、
該ユーザーと該別の人物とで通信する複数の出力デバイスであって、該複数の出力デバイスは、聴覚の出力を作成するためにディスプレイとトランスデューサとを少なくとも備える、複数の出力デバイスと、
ステートメントと、質問と、要求とのうちの該少なくとも1つを組み立てるための該複数の出力デバイスのうちの少なくとも1つを介して、該入力で動作して、該ユーザーと相互作用するプロセッサであって、該プロセッサは、該ユーザーが、(a)該補助通信デバイスの使用を熟知しているとき、(b)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を見ることができるとき、および、(c)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができるときの全てで、第1のモードで動作し、該ユーザーが、(a)該補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方であるときに、該第1のモードとは異なる他の少なくとも1つのモードで動作し、(a)該補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方である該ユーザーに、該別の人物と通信するために該補助通信デバイスを用いることを可能にする、プロセッサと
を備える、補助通信デバイス。
【請求項2】
前記複数の出力デバイスは、前記ディスプレイを備え、前記トランスデューサは、スピーチ生成ユニットと、スピーカとヘッドフォンとのうちの1つを備え、
前記入力デバイスは、該ディスプレイ上に表示されるアイテムを選択することと、前記プロセッサにアクションを行うように指令することとによって、前記ユーザーが、前記補助通信デバイスと相互作用することを可能にして、
前記第1のモードにおいて、該選択することと該指令することとに応答して、該プロセッサが、該スピーチ生成ユニットを介して該ディスプレイに警告することと、朗読メッセージを発することとの片方または両方を行い、
前記他の少なくとも1つのモードにおいて、該ユーザーによるアクションの上で、該プロセッサが、
(1)該ディスプレイ上で、該ユーザーによって未だ取られていない可能性のあるアクションのうちの少なくとも1つをハイライトすることと、
(2)該スピーチ生成ユニットに、該ユーザーによって該未だ取られていないアクションの結果を告知させることと、
(3)該スピーチ生成ユニットに、該ユーザーによってそれまでに組み立てられたメッセージをプレビューさせることと
のうちの1つを行う、請求項1に記載の補助通信デバイス。
【請求項3】
(a)補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方である前記ユーザーが、標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないときに、前記少なくとも1つの他のモードは、自己命令モードであり、該自己命令モードにおいて、前記ハイライトすることと、前記告知することと、前記プレビューすることとのうちの1つが、第1の順序でアイテムの第1セットを含んでおり、
(a)補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方である該ユーザーは、視覚障害であり、該少なくとも1つの他のモードは、ブラインドユーザーモードであり、該ブラインドユーザーモードにおいて、該ハイライトすることと、該告知することと、該プレビューすることとのうちの1つが、第2の順序でアイテムの第2セットを含む、請求項2に記載の補助通信デバイス。
【請求項4】
前記アイテムの第2セットは、前記アイテムの第1セットとは異なる、請求項3に記載の補助通信デバイス。
【請求項5】
前記第2の順序は、前記第1の順序とは異なる、請求項3に記載の補助通信デバイス。
【請求項6】
前記ハイライトすることは、ユーザーアクションの記録に左右される順序で起こる、請求項2に記載の補助通信デバイス。
【請求項7】
前記ハイライトすることは、コンテクストに左右される順序で起こる、請求項2に記載の補助通信デバイス。
【請求項8】
前記ハイライトすることは、ユーザー設定に左右される順序で起こる、請求項2に記載の補助通信デバイス。
【請求項9】
前記他の少なくとも1つのモードは、(a)補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方である前記ユーザーが、質問表に答えることに可能となる質問表モードである、請求項2に記載の補助通信デバイス。
【請求項10】
前記質問表モードは、病歴モードであり、
前記質問表は、前記ユーザーの病歴を確かめるために尋ねられる質問を含む、請求項9に記載の補助通信デバイス。
【請求項11】
遠隔通信接続をさらに含む、請求項1に記載の補助通信デバイス。
【請求項12】
前記遠隔通信接続は、電話インターフェースであり、
前記プロセッサは、該電話インターフェースを介して前記組み立てられたステートメント、質問、または要求を朗読し、
前記ユーザーは、電話呼び出しを行い得、前記補助通信デバイスを用いて、該電話呼び出しの間に会話をし得る、請求項11に記載の補助通信デバイス。
【請求項13】
前記遠隔通信接続は、データネットワークインターフェースであり、
前記プロセッサは、前記組み立てられたステートメント、質問、または要求を、該データネットワークインターフェースに書き込み、
前記ユーザーは、前記補助通信デバイスを用いて電子メールを送り得る、請求項11に記載の補助通信デバイス。
【請求項14】
前記遠隔通信接続は、介護者用メッセージデバイスに接続する、請求項11に記載の補助通信デバイス。
【請求項15】
前記介護者用メッセージデバイスは、前記複数の補助通信デバイスのうちの任意の1つとの通信の状態を表示する介護者用ディスプレイを備え、
該介護者用ディスプレイは、該補助通信デバイスのうちのそれぞれ1つから、いつメッセージが届いたか、ならびに、(1)介護者に該メッセージが知らされたかどうかと、(2)該介護者は該告知を承認したかどうかと、(3)該介護者は該メッセージに応答したかどうかとのうちの1つを示す、複数の状態インジケータを有する、請求項14に記載の補助通信デバイス。
【請求項16】
前記状態インジケータは、さらに前記メッセージの緊急性の度合いを示す、請求項15に記載の補助通信デバイス。
【請求項17】
前記介護者用メッセージデバイスは、複数のユーザーによって用いられる複数の補助通信デバイスに接続される介護者用ステーションコンソールである、請求項15に記載の補助通信デバイス。
【請求項18】
前記介護者用ディスプレイは、前記複数の補助通信デバイスに対応する複数の介護者用ディスプレイを含み、
該複数の介護者用ディスプレイのそれぞれは、該補助通信デバイスのうちのそれぞれ1つから、いつメッセージが届いたか、ならびに、(1)介護者に該メッセージが知らされたかどうかと、(2)該介護者は該告知を承認したかどうかと、(3)該介護者は該メッセージに応答したかどうかとのうちの1つを示す、複数の状態インジケータを有する、請求項17に記載の補助通信デバイス。
【請求項19】
前記複数の介護者用ディスプレイは、ボーダーを含み、
前記複数の状態インジケータは、該ボーダーの複数のコンディションを含む、請求項18に記載の補助通信デバイス。
【請求項20】
前記複数のコンディションは、陰影と、色と、点滅とのうちの少なくとも1つを含む、請求項19に記載の補助通信デバイス。
【請求項21】
前記介護者用メッセージデバイスは、複数のユーザーによって用いられる、複数の補助通信デバイスと、ワイアレスで接続されるポータブルデバイスである、請求項15に記載の補助通信デバイス。
【請求項22】
前記介護者用ディスプレイは、前記複数の補助通信デバイスに対応する複数の介護者用ディスプレイを含む、請求項21に記載の補助通信デバイス。
【請求項23】
前記介護者用ディスプレイは、ボーダーを含み、
前記複数の状態インジケータは、該ボーダーの複数のコンディションを含む、請求項21に記載の補助通信デバイス。
【請求項24】
前記複数のコンディションは、陰影と、色と、点滅とのうちの少なくとも1つを含む、請求項23に記載の補助通信デバイス。
【請求項25】
前記ポータブルデバイスは、ページャを含む、請求項21に記載の補助通信デバイス。
【請求項26】
複数の患者用通信モジュールであって、該複数の患者用通信モジュールにより、それぞれの患者は、介護者と通信し得る、複数の患者用通信モジュールと、
該複数の患者用通信モジュールのうちの任意の1つとの通信の状態を表示する介護者用ディスプレイを含む、介護者用メッセージデバイスと
を備える、患者−介護者間通信システムであって、
該介護者用ディスプレイは、該患者用通信モジュールのうちのそれぞれ1つから、いつメッセージが届いたか、ならびに、(1)介護者に該メッセージが知らされたかどうかと、(2)該介護者は該告知を承認したかどうかと、(3)該介護者は該メッセージに応答したかどうかとのうちの1つを示す、複数の状態インジケータを有する、患者−介護者間通信システム。
【請求項27】
前記状態インジケータは、前記メッセージの緊急性の度合いをさらに示す、請求項26に記載の補助通信デバイス。
【請求項28】
前記介護者用メッセージデバイスは、介護者用ステーションコンソールを備える、請求項26に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項29】
前記介護者用ディスプレイは、前記複数の患者用通信モジュールに対応する複数の介護者用ディスプレイを含み、
該複数の介護者用ディスプレイのそれぞれは、該患者用通信モジュールのうちのそれぞれ1つから、いつメッセージが届いたか、ならびに、(1)介護者に該メッセージが知らされたかどうかと、(2)該介護者は該告知を承認したかどうかと、(3)該介護者は該メッセージに応答したかどうかとのうちの1つ、を示す、複数の状態インジケータを有する、請求項28に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項30】
前記複数の介護者用ディスプレイのそれぞれは、ボーダーを含み、
前記複数の状態インジケータは、該ボーダーの複数のコンディションを含む、請求項29に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項31】
前記複数のコンディションは、陰影と、色と、点滅とのうちの少なくとも1つを含む、請求項30に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項32】
前記介護者用メッセージデバイスは、複数の患者用通信モジュールとワイアレスで接続されるポータブルデバイスである、請求項26に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項33】
前記介護者用ディスプレイは、前記複数の補助通信デバイスに対応する複数の介護者用ディスプレイを含む、請求項32に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項34】
前記介護者用ディスプレイは、ボーダーを含み、
前記複数の状態インジケータは、該ボーダーの複数のコンディションを含む、請求項32に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項35】
前記複数のコンディションは、陰影と、色と、点滅とのうちの少なくとも1つを含む、請求項34に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項36】
前記ポータブルデバイスは、ページャを含む、請求項32に記載の患者−介護者間通信システム。
【請求項37】
複数の患者用通信モジュールのうちの任意の1つとの通信の状態を表示する介護者用ディスプレイを含む、介護者用メッセージデバイスであって、
該介護者用ディスプレイは、該患者用通信モジュールのうちのそれぞれ1つから、いつメッセージが届いたか、ならびに、(1)介護者に該メッセージが知らされたかどうかと、(2)該介護者は該告知を承認したかどうかと、(3)該介護者は該メッセージに応答したかどうかとのうちの1つを示す、複数の状態インジケータを有する、介護者用メッセージデバイス。
【請求項38】
前記状態インジケータは、前記メッセージの緊急性の度合いをさらに示す、請求項37に記載の補助通信デバイス。
【請求項39】
介護者用ステーションコンソールを含む、請求項37に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項40】
前記介護者用ディスプレイは、前記複数の患者用通信モジュールに対応する複数の介護者用ディスプレイを含み、
該複数の介護者用ディスプレイのそれぞれは、該患者用通信モジュールのうちのそれぞれ1つから、いつメッセージが届いたか、ならびに、(1)介護者に該メッセージが知らされたかどうかと、(2)該介護者は該告知を承認したかどうかと、(3)該介護者は該メッセージに応答したかどうかとのうちの1つを示す、複数の状態インジケータを有する、請求項39に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項41】
前記複数の介護者用ディスプレイのそれぞれは、ボーダーを含み、
前記複数の状態インジケータは、該ボーダーの複数のコンディションを含む、請求項40に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項42】
前記複数のコンディションは、陰影と、色と、点滅とのうちの少なくとも1つを含む、請求項41に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項43】
複数の患者用通信モジュールとワイアレスで接続されるポータブルデバイスを含む、請求項37に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項44】
前記介護者用ディスプレイは、前記複数の補助通信デバイスに対応する複数の介護者用ディスプレイを含む、請求項43に記載の補助通信デバイス。
【請求項45】
前記介護者用ディスプレイは、ボーダーを含み、
前記複数の状態インジケータは、該ボーダーの複数のコンディションを含む、請求項43に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項46】
前記複数のコンディションは、陰影と、色と、点滅とのうちの少なくとも1つを含む、請求項45に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項47】
前記ポータブルデバイスは、ページャを含む、請求項43に記載の介護者用メッセージデバイス。
【請求項48】
言語障害のユーザーが、ステートメントと、質問と、要求とのうちの少なくとも1つを組み立てることを可能にして、該ステートメントと、質問と、要求とのうちの該少なくとも1つを別の人物に通信することを可能にする、補助通信デバイスであって、該補助通信デバイスは、
該ユーザーからの入力を受け入れる入力デバイスと、
該ユーザーと該別の人物とで通信する少なくとも1つの出力デバイスであって、該少なくとも1つの出力デバイスは、聴覚の出力を作成するためにディスプレイとトランスデューサとを少なくとも備える、複数の出力デバイスと、
ステートメントと、質問と、要求とのうちの該少なくとも1つを組み立てるための該少なくとも1つの出力デバイスを介して、該入力で動作して、該ユーザーと相互作用するプロセッサであって、
該ユーザーが、(a)補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方であるときに、該プロセッサは、該第1のモードとは異なる他の少なくとも1つのモードで動作し、(a)該補助通信デバイスの使用に不慣れであることと、(b)(i)視覚障害か、(ii)標準的なコンピュータ入力デバイスの全機能を用いることができないかの、少なくとも1つであることとの両方である該ユーザーに、該別の人物と通信するために該補助通信デバイスを用いることを可能にする、プロセッサと
を備える、補助通信デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図11C】
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【図11D】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図22D】
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【図23A】
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【図23B】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図25A】
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【図25B】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37A】
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【図37B】
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【図37C】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41A】
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【図41B】
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【図42】
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【図43A】
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【図43B】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48A】
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【図48B】
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【図49】
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【図50】
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【図51A】
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【図51B】
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【図52】
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【図53A】
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【図53B】
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【図53C】
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【図54A】
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【図54B】
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【図55】
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【図56】
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【図57A】
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【図57B】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63A】
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【図63B】
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【図63C】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68A】
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【図68B】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【図82】
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【図83】
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【図84】
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【図85】
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【図86】
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【公表番号】特表2008−521021(P2008−521021A)
【公表日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−539205(P2007−539205)
【出願日】平成17年10月31日(2005.10.31)
【国際出願番号】PCT/US2005/039107
【国際公開番号】WO2006/050176
【国際公開日】平成18年5月11日(2006.5.11)
【出願人】(507141332)カスタム ラブ ソフトウェア システムズ, インコーポレイティッド (1)
【Fターム(参考)】