説明

補助駆動部から推進エネルギーを供給するためのシステムおよびその製造方法

【課題】エネルギー・システム、補助システム、およびシステム・コントローラを備える推進システムを提供する。
【解決手段】エネルギー・システム102は、直流DCリンクに結合され複数の入力チャネルa、bを備える双方向昇圧コンバータ112と、第1のエネルギー貯蔵装置108、110を備える。補助システム104は、補助エネルギー源110、126、164と、補助負荷130、134、158と、補助負荷コントローラ132、136、160とを備える。システム・コントローラ106は、補助負荷コントローラ132、136、160に、補助エネルギー源110、126、164からの補助負荷130、134、158の消費電力を減らし、補助エネルギー源110、126、164から供給される電圧を昇圧させて昇圧電圧をDCリンク114に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は一般的に、車両駆動システムに関し、より具体的には、車両または非車両システムの補助駆動部から推進力を供給することに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車およびハイブリッド電気自動車は通常、1または複数のエネルギー貯蔵装置によって、単独でまたは内燃機関と組み合わせて、電力供給される。純粋な電気自動車では、1または複数のエネルギー貯蔵装置によって駆動システム全体が電力供給されるため、内燃機関は必要ではない。他方で、ハイブリッド電気自動車は、内燃機関から供給される電力を補うためのエネルギー貯蔵装置電力を備えており、その結果、内燃機関および車両の燃料効率が著しく増加する。従来、電気またはハイブリッド電気推進システムにおけるエネルギー貯蔵装置は、バッテリ、ウルトラキャパシタ、フライホイール、またはこれらの要素の組み合わせを含んでいて、電動モータに電力供給するための十分なエネルギーを供給している。
【0003】
用途によっては、推進システムに加えて補助駆動部を設けて補助機器を動作させている。このような用途としては、たとえば、ミディアム・デューティ(MD)およびヘビー・デューティ(HD)用途、たとえば、輸送バス、トラック、軽量軌道、および他の工業用機器を挙げても良い。多くの場合に、補助装置への電力供給を別個のエンジン駆動交流発電機または補助電源装置(APU)から行なって電力を発生させ、補助装置たとえば空気調節部品(たとえばフレオン圧縮機、ポンプ、ファン、およびヒーター)を動作させることによって、コスト、サイズ、重量の低減、ならびにサブシステムおよび部品パッケージングの改善に加えてシステム効率の向上が起こる。他の可能性がある用途では、補助装置は燃料電池から電力供給される場合がある。発生される電力は、交流(AC)電力または直流(DC)電力の場合がある。モータ駆動される補助負荷は、一定速度および周波数で動作される場合もあるし、またはAPUの電気出力周波数および電圧の制御によって可変速度で動作する場合もある。
【0004】
さらに制御を行なう場合、たとえば空気調節ユニット内のサブシステム部品などは、多くの場合に、必要な温度のレベルに基づいてオン/オフ・モードで動作される。通常、APUの電力定格は、すべての補助負荷の最大負荷に対応するようにデザインされている。すべての補助負荷がいつも同時に電力供給されるわけではないので、典型的なAPUシステムは、最適な効率を下回る部分負荷で動作している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,373,195号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、APUの余剰電力能力を用いて牽引または推進駆動システムの推進負荷の一部を供給することができる電気および/またはハイブリッド電気推進システムを提供することが望ましい。加えて、減速期間の間に回生エネルギーの一部に指示を出して補助負荷に電力供給させることを、従来のブレーキ・システムにおいてこのエネルギーを散逸させる代わりに行なうことが望ましい。あるいは、この回生エネルギーの一部を用いてエネルギー貯蔵システムを部分的に再充電することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、推進システムが、エネルギー・システム、補助システム、およびシステム・コントローラを備えている。エネルギー・システムは、直流(DC)リンクに結合された双方向昇圧コンバータであって、複数の入力チャネルを備える双方向昇圧コンバータを備えている。エネルギー・システムはまた、双方向昇圧コンバータの第1の入力チャネルにDCバスを介して結合された第1のエネルギー貯蔵装置を備えている。補助システムは、エネルギー・システムに結合され、補助エネルギー源と、補助負荷と、補助エネルギー源および補助負荷に結合された補助負荷コントローラと、を備えている。システム・コントローラは、補助負荷コントローラに、補助エネルギー源からの補助負荷の消費電力を減らさせるように、また双方向昇圧コンバータに、補助エネルギー源から供給される電圧を昇圧させて昇圧電圧をDCリンクに供給させるように、構成されている。
【0008】
本発明の別の態様によれば、推進エネルギー・システムを組み立てる方法が、エネルギー・システムを直流(DC)リンクに結合することであって、エネルギー・システムは、DCリンクに結合されたマルチ・チャンネル双方向昇圧コンバータと、双方向昇圧コンバータの第1の入力チャネルにDCバスを介して結合されたエネルギー貯蔵装置と、を備える、結合することを含んでいる。本方法はまた、エネルギー源と、エネルギー源に結合された負荷コントローラと、負荷コントローラに結合された負荷と、を備える補助システムを、エネルギー・システムに結合することを含んでいる。本方法はまた、コントローラをエネルギー・システムと補助システムとに結合することと、コントローラを、補助システムのエネルギー源からの補助システムの負荷の消費電力を減らすように、およびDCリンクに、消費電力の減少に基づいてマルチ・チャンネル双方向昇圧コンバータから昇圧電圧を受け取らせるように、構成することと、を含んでいる。
【0009】
本発明の別の態様によれば、車両システムが、双方向DC−DC昇圧コンバータの第1のチャンネルに結合された直流(DC)エネルギー貯蔵装置と、第1の負荷コントローラと双方向DC−DC昇圧コンバータの第2のチャンネルとに結合された補助エネルギー源と、を備えている。車両システムはまた、第1の負荷コントローラに結合された第1の補助負荷と、車両システム・コントローラと、を備えている。車両システム・コントローラは、補助エネルギー源から第1の補助負荷に供給される負荷エネルギーを第1のエネルギー値から第2のエネルギー値に減らすように、および減らしたエネルギーの少なくとも一部を双方向DC−DC昇圧コンバータを介して昇圧して、DCリンクへ供給することを図るように、プログラムされている。
【0010】
他の種々の特徴および優位性は、以下の詳細な説明および図面から明らかとなる。
【0011】
図面では、本発明を行なうのに現時点で考えられる好ましい実施形態を例示する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明による推進システムの実施形態を概略的に例示する図である。
【図2】本発明による推進システムの別の実施形態を概略的に例示する図である。
【図3】本発明による推進システムの別の実施形態を概略的に例示する図である。
【図4】本発明による推進システムの別の実施形態を概略的に例示する図である。
【図5】本発明による推進システムの別の実施形態を概略的に例示する図である。
【図6】本発明の実施形態によるシステム・コントローラの手続きステップを例示するフロー・チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1に、本発明の実施形態による推進システム100を例示する。推進システム100は車両用途で用いても良い。車両推進システム100は、一つには、エネルギー・システム102、補助エネルギー・システム104、および車両システム・コントローラ106を備えている。エネルギー・システム102は、第1のエネルギー貯蔵装置108、第2のエネルギー貯蔵装置110、および昇圧コンバータ・アセンブリ112を備えている。昇圧コンバータ・アセンブリ112は、多入力チャネルが、対応する双方向DC−DC昇圧コンバータに結合されている。第1のエネルギー貯蔵装置108をウルトラキャパシタとして例示しているが、別のタイプのエネルギー貯蔵装置たとえばバッテリ、燃料電池、フライホイールなども考えられる。第1のエネルギー貯蔵装置108は、低電圧、高エネルギー貯蔵装置であり、DCリンク114を介して電気駆動装置116に結合されている。電気駆動装置116は、DC−ACインバータ118とモータ120とを備えている。モータ120は好ましくはACモータであるが、このようには限定されない。第2のエネルギー貯蔵装置110は、第1のエネルギー貯蔵装置108よりも高い電力を供給するように、および電力またはエネルギーをDCリンク114にそして次に第1のエネルギー貯蔵装置108に双方向昇圧コンバータ112を介して伝達するように、構成されている。第2のエネルギー貯蔵装置110をバッテリとして例示しているが、別のタイプのエネルギー貯蔵装置(たとえば、ウルトラキャパシタ、燃料電池、フライホイールなど)も考えられる。図示しないが、当然のことながら、複数の各モータ120を対応するホイールに結合しても良く、または各モータ120を差動装置に結合して回転力をホイールに分配することを図っても良い。
【0014】
図1に例示した実施形態によれば、補助エネルギー・システム104が、双方向昇圧コンバータ112の第2のチャンネル(b)に、低側バス122を介して結合されている。補助エネルギー・システム104は、熱機関(または内燃機関)124を備え、熱機関124はエンジン駆動交流発電機126に結合されている。交流発電機126は、熱機関124から受け取った機械的エネルギーをAC電力またはエネルギーに変換し、AC電力またはエネルギーを整流器アセンブリ128に供給する。整流器アセンブリ128は、AC電力またはエネルギーをDC電力またはエネルギーに変換して、バス122への供給を図るように構成されている。あるいは、図示しないが、燃料電池を、熱機関124および交流発電機126の代わりに用いることができる。
【0015】
補助エネルギー・システム104は、1または複数のAC補助負荷130を備えている。1または複数のAC補助負荷130は、1または複数のAC補助負荷制御装置132によって制御される。AC補助負荷制御装置132は交流発電機126に結合されている。加えて、補助エネルギー・システム104は、1または複数のDC補助負荷制御装置136によって制御される1または複数のDC補助負荷134を備えていても良い。DC補助負荷134には、AC補助負荷に結合されたDC−ACインバータが含まれていても良い。補助ACまたはDC負荷としては、たとえば、空気調節ユニット、空気または他の流体圧縮機ユニット、ポンプ、冷却ファン、ヒーター、照明、および他の電気負荷であって、牽引システムとは別個のものを挙げても良い。一実施形態では、熱機関124および交流発電機126のサイズを、取り付けられた負荷をすべて動作させるのに必要な最大負荷に対応するように設定しても良い。
【0016】
一般的に、巡航モードの運転では、双方向昇圧コンバータ112は、エネルギー・システム102の低電圧側138から供給される電圧をエネルギー・システム102の高電圧側140まで昇圧するように作動する。すなわち、第1のエネルギー貯蔵装置108からの電圧が、双方向昇圧コンバータ112に、バス142を介して供給される。バス142は、エネルギー・システム102の低電圧側138にある双方向昇圧コンバータ112の第1のチャンネル(a)に結合されている。供給電圧を双方向昇圧コンバータ112によって昇圧して、エネルギー・システム102の高電圧側140にあるDCリンク114に供給される電圧が電気駆動装置116の作動レベルまで増加されるようにする。加速モードの運転の間、必要な加速力が得られるように、第2のエネルギー貯蔵装置110が第1のエネルギー貯蔵装置108を支援する。
【0017】
DCリンク114上の電圧および電流の測定値が、電圧測定装置144および電流測定装置146によって車両システム・コントローラ106に、それぞれ供給される。DCリンク114上の電圧および電流のフィードバックによって、車両システム・コントローラ106は、第1および第2のエネルギー貯蔵装置108、110が、電気駆動装置116が必要とする加速力を供給しているか否かを判定することができる。
【0018】
加速要求が、第1および第2のエネルギー貯蔵装置108、110から供給されるものよりも大きい場合、車両システム・コントローラ106は、双方向昇圧コンバータ112のチャンネルbに、補助エネルギー・システム104からの電圧を変換して必要な超過の加速力を供給させるように、構成されている。AC補助負荷制御装置132および任意のDC補助負荷制御装置136からのフィードバックに基づいて、車両システム・コントローラ106は、どの負荷130、134が交流発電機126から電力を受け取っているか、および余剰電力が利用可能であるか否か、または熱機関124および交流発電機126からの追加の電力が必要であるか否かを判定することができる。十分な量の余剰電力が、1または複数の負荷130、134を止める必要なく利用できる場合、車両システム・コントローラ106は、双方向昇圧コンバータ112にバス122上の利用可能な電圧を昇圧させて加速を図っても良い。
【0019】
しかし、車両システム・コントローラ106が、余剰電力が存在しないかまたは必要な追加の加速力が得られるほど余剰電力は十分には高くないと判定した場合、車両システム・コントローラ106は、1または複数の負荷130、134をターン・オフするかまたはそこからの消費電力を減らすことで、熱機関124および交流発電機126からの電力を用いて第1のエネルギー貯蔵装置108および第2のエネルギー貯蔵装置110から供給される電力を補って加速を図っても良いように、構成されている。すなわち、車両システム・コントローラ106は、ACまたはDC補助負荷制御装置132、136を制御して、それぞれに結合された負荷130、134が交流発電機126から消費する電力を減らすようにし、その結果、その電力を解放して変換および加速に用いることを図っても良い。
【0020】
別の実施形態では、熱機関124および交流発電機126のサイズを小さくしてすべての負荷よりも小さい電力要求に対応するようにして、車両システム・コントローラ106とともに、負荷130、134を、熱機関124および交流発電機126からの利用可能な電力に従って優先順位付けし得るようにしても良い。すなわち、加速期間の間にACまたはDC補助負荷制御装置132、136を制御することに加えて、車両システム・コントローラ106を、非加速期間の間に1もしくは複数の負荷130、134をターン・オフするかまたはそこからの消費電力を減らして、より小さく、より重量の小さい熱機関/交流発電機の組み合わせを利用するように、構成しても良い。このように、車両システム・コントローラ106は、負荷制御装置132、136および負荷130、134を常にモニタおよび制御しても良く、また追加の加速力が必要であるときには、双方向昇圧コンバータ112を作動させて、バス122上の電力またはエネルギーをDCリンク114上の追加の加速力またはエネルギーに変換しても良い。
【0021】
本発明の一実施形態では、コントローラ106を、電気駆動装置116を回生モードで動作させるように構成しても良い。回生ブレーキング事象の間に、電力またはエネルギーをDC−ACインバータ118を通してDCリンク114へ戻す。第1の回生ブレーキング・モードでは、コントローラ106は、回生電力またはエネルギーを、DCリンク114上に直接結合された第2のエネルギー貯蔵装置110に部分的に補給しても良いし、または双方向昇圧コンバータ112のチャンネルaを通して第1のエネルギー貯蔵装置108に部分的に補給しても良い。すなわち、このような回生ブレーキング事象の間に、回生ブレーキング電力またはエネルギーの一部を第2のエネルギー貯蔵装置110内に保存することもでき、および双方向昇圧コンバータ112の構成を、DCリンク114を介して供給される電圧を動的に下げて、最適量の回生電力またはエネルギーを取り込んで第1のエネルギー貯蔵装置108内に保存することができるように設定しても良い。またDCリンク114に結合された動的リターダ148を制御して、電気駆動装置116を回生モードで動作させているときにDCリンク114上に現れる回生電力またはエネルギーのレベルを抑えるようにしても良い。
【0022】
第2の回生ブレーキング・モードでは、コントローラ106は、回生電力またはエネルギーを使って補助負荷130、134に電力供給しても良い。加えて、余剰の回生電力またはエネルギーが利用できる場合は、コントローラ106は、補助負荷130、134に、消費電力を増加させた状態で動作させても良い。一実施形態では、コントローラ106は、電力を補助負荷130、134に、昇圧コンバータ・アセンブリ112のバッキング制御を介して供給して、電力またはエネルギーが昇圧コンバータ・アセンブリ112のチャンネルb上で利用できるようにしても良い。昇圧コンバータ・アセンブリ112のチャンネルbの電力または電流定格を超え得る高出力の回生事象の間に高い回生電力が利用できる場合には、結合デバイス150を作動させて代替的な経路を設けることで、回生電力に対する電力流をDCリンク114から直接に昇圧コンバータ・アセンブリ112に送ってDC補助制御装置136および対応するDC補助負荷134に実質的に電力供給し得るようにしても良い。結合デバイス150は、たとえば、電流および電力流をDCリンク114からバス122へ伝えるような二極を持つダイオードとして具体化することができる。結合デバイス150の代替的な具体化は、パワー半導体デバイス(たとえば、シリコン制御整流器(SCR)または接触器)を用いて実施することもできる。加えて、接触器またはパワー半導体デバイスが閉じてDCリンク114を低側バス122に結合しているときに、抵抗器たとえば電力抵抗器を接触器またはパワー半導体デバイスと直列に結合して、低側バス122上の電圧を制御しても良い。もし回生事象の間のDCリンク114の電圧がバス122の電圧を超えたときには、結合デバイスが基本的に昇圧コンバータ112を迂回するため、高効率の電力伝達が生じる。
【0023】
前述したように追加の加速力またはエネルギーを供給することに加えて、補助エネルギー・システム104を用いて充電電力またはエネルギーを供給して、第1のエネルギー貯蔵装置108または第2のエネルギー貯蔵装置110を再充電しても良い。すなわち、車両システム・コントローラ106の構成を、低電力動作の間に、たとえば一定速度もしくは巡航モードの動作または非推進モーメントの間(たとえば、車両が停止しているとき)に、交流発電機126から供給される余剰電力またはエネルギーを用いて、余剰電力またはエネルギーを昇圧して、第2のエネルギー貯蔵装置110をDCリンク114を介して再充電すること、または第1のエネルギー貯蔵装置108を双方向昇圧コンバータ112のチャンネルaのバッキング制御を介して再充電することを図るように、設定しても良い。
【0024】
図2に、本発明の別の実施形態を例示する。図2に示す推進システム152は、図1のシステム100に示す部品と同様の部品を備えており、したがって、図1の部品を示すために用いた番号を、図2の同様の部品を示すためにも用いる。
【0025】
車両推進システム100と共通の部品に加えて、システム152は、バス122をバス142に選択的に結合するように構成された結合デバイス154を備えている。動作中、第1のエネルギー貯蔵装置108の最大電圧は、整流器アセンブリ128からバス122に供給される公称電圧よりも大きい。一実施形態では、第1のエネルギー貯蔵装置108の最大電圧は、整流器アセンブリ128から供給される公称電圧の約2倍である。しかし、他の値も考えられる。システム152の通常動作の間、第1のエネルギー貯蔵装置108は、その最大電圧から下がってその最大電圧の約50%までで動作することで、第1のエネルギー貯蔵装置108内の保存または利用可能電力またはエネルギー全体の約75%が利用されるように、構成されている。第1のエネルギー貯蔵装置108に保存された利用可能な電力またはエネルギーがなくなり、追加の推進力による車両の運転が要求され続ける場合には、結合デバイス154が伝導することで、補助エネルギー・システム104からの電圧のDCリンク114電圧への昇圧を双方向昇圧コンバータ112の2つのチャンネル(aおよびb)を用いて行ない、その結果、双方向昇圧コンバータ112の単一チャンネルの場合と比べて約2倍の定格出力によって車両の運転を促進でき得るようになっている。
【0026】
一実施形態では、結合デバイス154は、ダイオードであって、第1のエネルギー貯蔵装置108の利用可能な電圧が低下して、整流器アセンブリ128の利用可能な電圧およびダイオード内の降下を下回ったときに、バス122をバス142に自動的に結合するように構成されたダイオードである。別の実施形態では、結合デバイス154には電圧センサ(図示せず)および接触器(図示せず)が含まれている。この実施形態では、第1のエネルギー貯蔵装置108の検知電圧が規定の閾値以下に下がると、車両システム・コントローラ106は接触器に閉じらせることができ、その結果、バス122をバス142に結合することができる。
【0027】
図3に、本発明の別の実施形態を例示する。図3に示す推進システム156は、図1および2に示す部品と同様の部品を備えており、したがって、図1および2の部品を示すために用いた番号を、図3の同様の部品を示すためにも用いる。
【0028】
図示したように、補助エネルギー・システム104を、1または複数のDC補助負荷に、対応するDC補助負荷制御装置136が伴ったDCシステムとして示す。図示したように、1つのDC補助負荷158は、AC負荷162を制御するDC−ACインバータ160を備えていても良い。AC負荷162は、たとえば、補助負荷(たとえば、空気調節圧縮機、空気圧縮機、冷却ファン負荷など)を動作させるように構成されたモータである。DCエネルギー貯蔵装置164(バッテリとして例示する)は、DC電力またはエネルギーを電力負荷134および制御装置136に供給するように構成されている。DCエネルギー貯蔵装置164はバッテリとして例示しているが、他のタイプのエネルギー貯蔵装置(たとえば、ウルトラキャパシタ、燃料電池、フライホイールなど)も考えられる。
【0029】
この実施形態では、車両システム・コントローラ106は、前述と同様の方法で動作するように構成されている。すなわち、車両システム・コントローラ106は、システム156の加速または非加速期間の間に負荷134にとって必要な電力またはエネルギーを制御しても良い。加速要求の間、DCエネルギー貯蔵装置164からの余剰電力またはエネルギーを適切に利用することができない場合には、車両システム・コントローラ106は、1または複数の負荷134を止めるかまたはそこに供給される電力を減らすことで、DCエネルギー貯蔵装置164からの電力またはエネルギーを双方向昇圧コンバータ112のチャンネルbを介して昇圧して、加速期間中の支援を図るようにしても良い。その結果、負荷134に供給される負荷電力またはエネルギーを、第1の電力またはエネルギー値から第2の電力またはエネルギー値へ下げても良い。負荷134を停止する点まで負荷電力またはエネルギーを下げる場合には、第2の電力またはエネルギー値はゼロであっても良い。また、再充電電力またはエネルギーの供給に関して前述したように、車両推進システム156の補助エネルギー・システム104を車両システム・コントローラ106によって制御して電力またはエネルギーを供給して、第1のエネルギー貯蔵装置108または第2のエネルギー貯蔵装置110を双方向昇圧コンバータ112を介して再充電することを図っても良い。
【0030】
推進システム156はまた、結合デバイス150を備えていても良い。前述したように、第1の回生ブレーキング・モードでは、コントローラ106は、回生電力またはエネルギーを、DCリンク114上に直接結合された第2のエネルギー貯蔵装置110に部分的に補給しても良いし、または双方向昇圧コンバータ112のチャンネルaを通して第1のエネルギー貯蔵装置108に部分的に補給しても良い。加えて、第2の回生ブレーキング・モードでは、コントローラ106は、回生電力またはエネルギーを使って補助負荷134、158に電力供給しても良い。補助負荷134、158用に低側バス122に電力またはエネルギーを供給することを、昇圧コンバータ・アセンブリ112のバッキング制御を介して行なって、電力またはエネルギーが、昇圧コンバータ・アセンブリ112のチャンネルb上で利用できるように、または結合デバイス150を介してDCリンク114から直接供給することで利用できるようにしても良い。
【0031】
高出力の回生電力が低側バス122に結合デバイス150を介して伝達された場合、高出力の回生電力を、比較的大きなエネルギーおよび電力定格のエネルギー貯蔵装置164に取り込むことができるとともに、補助負荷134、158に供給することができる。このように、回生電力が動的リターダ148内で損失または熱として散逸することを回避することができ、また回生電力をDCエネルギー貯蔵装置164内に取り込むことによって、車両用途における推進システム156の動作範囲が広がる。
【0032】
また、前述したように、第1のエネルギー貯蔵装置108に保存された利用可能な電力またはエネルギーがなくなり、追加の推進力による車両の運転が要求され続ける場合には、結合デバイス154が作動してバス122をバス142に結合することで、DCエネルギー貯蔵装置164からの電圧のDCリンク114電圧への昇圧を双方向昇圧コンバータ112の2つのチャンネル(aおよびb)を用いて行ない、その結果、双方向昇圧コンバータ112の単一チャンネルの場合と比べて約2倍の定格出力によって車両の運転を促進でき得るようになっている。
【0033】
図4に、本発明の別の実施形態を例示する。図4に示す推進システム166は、図1〜3に示す部品と同様の部品を備えており、したがって、図1〜3の部品を示すために用いた番号を、図4の同様の部品を示すためにも用いる。
【0034】
例示したように、別個の補助電源(たとえば、図3に示すDCエネルギー貯蔵装置164)は、推進システム166には含まれていない。したがって、推進システム166は、単一の高比出力バッテリ110が設けられているとして動作する。バッテリ110のサイズは、電気駆動装置116ならびにDC補助負荷および制御装置134、136、162に対して電力またはエネルギーを供給するように設定されている。したがって、DC補助負荷および制御装置134、136が用いる電力またはエネルギーを、昇圧コンバータ・アセンブリ112のチャンネルbへ、バッテリ110からDCリンク114上の電圧のバッキング制御を介して供給しても良い。
【0035】
前述したように、余剰電力が、たとえば電気駆動装置116からの加速要求の間に必要とされる場合には、車両システム・コントローラ106は、1または複数の負荷134、162からの消費電力を減らすかまたは止めることで、このような余剰電力がバッテリ110から電気駆動装置116へ送出され得るようにしても良い。
【0036】
電気駆動装置116から回生電力を用いる場合がある期間の間、結合デバイス150に、DCリンク114を低側バス122に結合させて、回生電力が電力をDC補助負荷および制御装置134、136、162に直接供給し得るようにしても良い。加えて、結合デバイス154も、このような回生電力期間の間に、低側バス122上の電力をバス142に供給して、第1のエネルギー貯蔵装置108の再充電を図っても良い。
【0037】
図5に、本発明の別の実施形態を例示する。図5に示す推進システム168は、図1〜4に示す部品と同様の部品を備えており、したがって、図1〜4の部品を示すために用いた番号を、図5の同様の部品を示すためにも用いる。
【0038】
図示したように、補助エネルギー・システム104は、熱機関124、交流発電機126、整流器アセンブリ128、ならびにAC補助負荷および制御装置130、132を備えている。車両推進システム168は、DCエネルギー貯蔵装置164を備えている。しかしこの実施形態では、DCエネルギー貯蔵装置164を、エネルギー・システム102の一部として用いて、第1のエネルギー貯蔵装置108が車両を推進する推進力またはエネルギーを供給することを支援している。DCエネルギー貯蔵装置164は好ましくは、高比エネルギー・バッテリである。
【0039】
図5に示す実施形態では、第1のエネルギー貯蔵装置108の最大電圧は、双方向昇圧コンバータ112のチャンネルbに結合されたバス170にDCエネルギー貯蔵装置164から供給される公称電圧よりも大きく、また整流器アセンブリ128からバス122に供給される公称電圧よりも大きい。加えて、DCエネルギー貯蔵装置164の最大電圧は、整流器アセンブリ128からバス122に供給される公称電圧よりも大きい。第1のエネルギー貯蔵装置108に保存された利用可能なエネルギーがなくなり、追加の推進力による車両の運転が要求され続ける場合には、結合デバイス154が伝導することで、DCエネルギー貯蔵装置164からの電圧のDCリンク114電圧への昇圧を双方向昇圧コンバータ112の2つのチャンネル(aおよびb)を用いて行ない、その結果、双方向昇圧コンバータ112の単一チャンネルの場合と比べて約2倍の定格出力によって車両の運転を促進でき得るようになっている。さらに、DCエネルギー貯蔵装置164に保存された利用可能なエネルギーもなくなり、追加の推進力による車両の運転が要求され続ける場合には、バス170とバス122との間に結合された別の結合デバイス172が伝導することで、DCエネルギー貯蔵装置164からの電圧のDCリンク114電圧への昇圧を、双方向昇圧コンバータ112の3つのチャンネル(a、b、およびc)を用いて行ない、その結果、双方向昇圧コンバータ112の単一チャンネルの場合と比べて約3倍の定格出力によって車両の運転を促進でき得るようになっている。
【0040】
第1および第2のエネルギー貯蔵装置108、110をウルトラキャパシタとして例示し、DCエネルギー貯蔵装置164をバッテリとして例示しているが、エネルギー貯蔵装置の他の組み合わせも考えられることに注意されたい。
【0041】
次に、図6を参照して、本発明の実施形態による車両システム・コントローラ106の動作を記述するフローチャート174を示す。ステップ176では、車両システム・コントローラが、車両を推進するのに推進システムが必要とする電力またはエネルギー要求を決定する。たとえば、車両が推進巡航モード、推進加速モード、非推進モード(たとえば、車両が停止しているとき)、または減速モードにあることを、判定しても良い。ステップ178では、車両システム・コントローラが判定することは、推進が必要であるということである。そうでない場合(180)、非推進作用を行なっても良い(ステップ182)。たとえば回生ブレーキング電力もしくはエネルギーの取り込みまたはエネルギー貯蔵装置の再充電を補助システムを介して行なう。
【0042】
車両システム・コントローラが同様に、推進が必要であると判定した場合には(184)、推進にとって必要な電力またはエネルギーのエネルギー・システムからの利用可能性が判定される(ステップ186)。エネルギー・システムは、双方向昇圧コンバータの低側に結合された第1のエネルギー貯蔵装置を備えている。第2のエネルギー貯蔵装置が、双方向昇圧コンバータの高側に結合されていても良い。電力またはエネルギーの利用可能性は、電力またはエネルギーを電動モータに供給するDCリンクからのフィードバック情報から判定しても良い。フィードバックは、電流および/または電圧センサから与えても良い。フィードバック情報に基づいて、少なくとも第1のエネルギー貯蔵装置が所望の電力またはエネルギーを供給できることを判定しても良い。ステップ188では、エネルギー・システムが推進要求を満たすことができるか否かが判定される。エネルギー・システムの電力またはエネルギーが、必要な推進力またはエネルギーを供給するのに十分である場合(190)、車両システム・コントローラは、エネルギー・システムに、電力またはエネルギーを供給させる(ステップ192)。そうでない場合(194)、車両システム・コントローラは、余剰電力またはエネルギーが補助システムから利用できるか否かを判定する(ステップ196)。必要な追加の電力またはエネルギーの量を、推進要求が必要とする電力またはエネルギーと第1および/または第2のエネルギー貯蔵装置から供給できる電力またはエネルギーとの差から決定しても良い。
【0043】
差よりも大きな余剰電力またはエネルギーが利用できる場合には(198)、車両システム・コントローラは、エネルギー・システムおよび補助システムの両方に、必要な推進力またはエネルギーを供給させる(ステップ200)。余剰電力またはエネルギーが利用できないかまたは差よりも小さい場合には(202)、車両システム・コントローラは、1または複数の補助負荷に、補助システムからの電力またはエネルギーに対する要求を減らさせる(204)。電力またはエネルギーに対する要求の減少量は、少なくとも、推進要求が必要とする電力またはエネルギーと第1および/または第2のエネルギー貯蔵装置から供給できる電力またはエネルギーとの差から決定される電力量またはエネルギーに等しい。車両システム・コントローラは、補助負荷に優先順位を付けて、負荷に対して消費される電力またはエネルギーを止めるかまたは減らしても良い。優先順位付けは、小さい方の必要な負荷から始まって重要な負荷で終わっても良い。一例として、車両システム・コントローラは、車両加速の間に空気調節負荷を一時的に止めて、追加の補助電力またはエネルギーを、エネルギー・システムが必要な推進力またはエネルギーを供給することの支援に利用できるようにしても良い。空気調節負荷を止めることは、車両運転者に気付かれない場合さえある。別の例としては、空気圧式ニーリング・システムの圧縮機を、補助システムからの電力またはエネルギーがもはや推進にとって必要でなくなるまで止めることが挙げられる。止めるかまたは減らすことが可能な他のシステムも考えられる。
【0044】
ステップ206では、以前に止めたかまたは減らした任意の負荷を、それらの電力またはエネルギー消費削減(たとえば、加速モードの間など)に対する理由が終わったらすぐに、それらの当初の状態に戻しても良い。すなわち、第1の電力またはエネルギー値から第2のより低い電力またはエネルギー値に以前に減らした負荷電力またはエネルギーを、減らす前の第1の電力またはエネルギー値状態に戻しても良いし、または異なる電力またはエネルギー値状態に戻しても良い。
【0045】
当業者であれば分かるように、車両システム・コントローラ106は、複数の部品(たとえば電子部品、ハードウェア部品、および/またはコンピュータ・ソフトウェア部品のうちの1または複数)によって実施しても良い。これらの部品には、一般的に、1または複数の具体化または実施形態のうちの1または複数の部分を実行する命令たとえばソフトウェア、ファームウェア、および/またはアセンブリ言語を記憶する1または複数の有形のコンピュータ読取可能な記憶媒体が含まれていても良い。有形のコンピュータ読取可能な記憶媒体の例としては、記録可能なデータ記憶媒体および/または大容量記憶装置が挙げられる。このような有形のコンピュータ読取可能な記憶媒体は、たとえば、磁気、電気、光学、生物学、および/または原子データ記憶媒体のうちの1または複数を用いても良い。さらに、このような媒体は、たとえば、フロッピィ・ディスク、磁気テープ、CD−ROM、DVD−ROM、ハード・ディスク・ドライブ、および/または電子メモリという形態を取っても良い。列記していない他の形態の有形のコンピュータ読取可能な記憶媒体を、本発明の実施形態とともに用いても良い。
【0046】
ある数のこのような部品を組み合わせることもまたは分割することも、本明細書で説明したシステムを実施する際に可能である。さらに、このような部品に、ある数のプログラミング言語のいずれかに書き込まれるかまたはそれによって実施される一組および/または一連のコンピュータ命令が含まれていても良いことは、当業者に理解される通りである。
【0047】
開示した方法および装置に対する技術的貢献があれば、車両または非車両システムの補助駆動部から推進力を供給することができるコンピュータ実施の装置が提供される。
【0048】
したがって、本発明の実施形態によれば、推進システムは、エネルギー・システム、補助システム、およびシステム・コントローラを備えている。エネルギー・システムは、直流(DC)リンクに結合された双方向昇圧コンバータであって、複数の入力チャネルを備える双方向昇圧コンバータを備えている。エネルギー・システムはまた、双方向昇圧コンバータの第1の入力チャネルにDCバスを介して結合された第1のエネルギー貯蔵装置を備えている。補助システムは、エネルギー・システムに結合され、補助エネルギー源と、補助負荷と、補助エネルギー源および補助負荷に結合された補助負荷コントローラと、を備えている。システム・コントローラは、補助負荷コントローラに、補助エネルギー源からの補助負荷の消費電力を減らさせるように、また双方向昇圧コンバータに、補助エネルギー源から供給される電圧を昇圧させて昇圧電圧をDCリンクに供給させるように、構成されている。
【0049】
本発明の別の実施形態によれば、推進エネルギー・システムを組み立てる方法が、エネルギー・システムを直流(DC)リンクに結合することであって、エネルギー・システムは、DCリンクに結合されたマルチ・チャンネル双方向昇圧コンバータと、双方向昇圧コンバータの第1の入力チャネルにDCバスを介して結合されたエネルギー貯蔵装置と、を備える、結合することを含んでいる。本方法はまた、エネルギー源と、エネルギー源に結合された負荷コントローラと、負荷コントローラに結合された負荷と、を備える補助システムを、エネルギー・システムに結合することを含んでいる。本方法はまた、コントローラをエネルギー・システムと補助システムとに結合することと、コントローラを、補助システムのエネルギー源からの補助システムの負荷の消費電力を減らすように、およびDCリンクに、消費電力の減少に基づいてマルチ・チャンネル双方向昇圧コンバータから昇圧電圧を受け取らせるように、構成することと、を含んでいる。
【0050】
本発明のさらに別の実施形態によれば、車両システムが、双方向DC−DC昇圧コンバータの第1のチャンネルに結合された直流(DC)エネルギー貯蔵装置と、第1の負荷コントローラと双方向DC−DC昇圧コンバータの第2のチャンネルとに結合された補助エネルギー源と、を備えている。車両システムはまた、第1の負荷コントローラに結合された第1の補助負荷と、車両システム・コントローラと、を備えている。車両システム・コントローラは、補助エネルギー源から第1の補助負荷に供給される負荷エネルギーを第1のエネルギー値から第2のエネルギー値に減らすように、および減らしたエネルギーの少なくとも一部を双方向DC−DC昇圧コンバータを介して昇圧して、DCリンクに供給することを図るように、プログラムされている。
【0051】
本発明を限られた数の実施形態に関してのみ詳細に説明してきたが、本発明はこのような開示された実施形態に限定されないことが容易に理解されるはずである。むしろ、これまで説明してはいないが本発明の趣旨および範囲に見合う任意の数の変形、変更、置換、または均等な配置を取り入れるように、本発明を変更することができる。さらに加えて、本発明の種々の実施形態について説明してきたが、本発明の態様には、説明した実施形態の一部のみが含まれる場合があることを理解されたい。したがって本発明は、前述の説明によって限定されると考えるべきではなく、添付の請求項の範囲のみによって限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギー・システム(102)であって、
直流(DC)リンク(114)に結合され、複数の入力チャネル(a、b)を備える双方向昇圧コンバータ(112)と、
前記双方向昇圧コンバータ(112)の第1の入力チャネル(a、b)にDCバスを介して結合された第1のエネルギー貯蔵装置(108、110)と、を備えるエネルギー・システム(102)と、
前記エネルギー・システム(102)に結合された補助システム(104)であって、
補助エネルギー源(110、126、164)と、
補助負荷(130、134、158)と、
前記補助エネルギー源(110、126、164)と前記補助負荷(130、134、158)とに結合された補助負荷コントローラ(132、136、160)と、を備える補助システム(104)と、
システム・コントローラ(106)であって、
前記補助負荷コントローラ(132、136、160)に、前記補助エネルギー源(110、126、164)からの前記補助負荷(130、134、158)の消費電力を減らさせるように、および
前記双方向昇圧コンバータ(112)に、前記補助エネルギー源(110、126、164)から供給される電圧を昇圧させて前記昇圧電圧を前記DCリンク(114)に供給させるように、構成されたシステム・コントローラ(106)と、を備える推進システム。
【請求項2】
前記DCリンク(114)に結合された電気駆動装置(116)をさらに備え、
前記システム・コントローラ(106)はさらに、
前記電気駆動装置(116)に供給されることが要求される推進力量を決定し、
電流センサ(146)および電圧センサ(144)の一方から前記DCリンク(114)のフィードバック情報を受け取り、および
前記フィードバック情報に基づいて、前記推進力量を前記DCリンク(114)へ供給する前記第1のエネルギー貯蔵装置(108、110)の能力を決定するように、構成されている請求項1に記載の推進システム。
【請求項3】
前記システム・コントローラ(106)はさらに、
前記前記電気駆動装置(116)に供給されることが要求される推進力量と前記第1のエネルギー貯蔵装置(108、110)から供給することができる電力量との間の電力差を決定し、および
前記補助負荷コントローラ(132、136、160)に、前記補助負荷(130、134、158)の前記消費電力を少なくとも前記電力差に等しい量だけ減らさせるように、構成されている請求項2に記載の推進システム。
【請求項4】
前記システム・コントローラ(106)は、前記補助負荷コントローラ(132、136、160)に、前記補助エネルギー源(110、126、164)からの前記補助負荷(130、134、158)の前記消費電力を止めさせるように、構成されている請求項1に記載の推進システム。
【請求項5】
前記補助エネルギー源(110、126、164)は、
内燃機関(124)と、
前記内燃機関(124)に結合された交流発電機(126)と、
前記交流発電機(126)と前記双方向昇圧コンバータ(112)の第2の入力チャネル(a、b)とに結合された整流器(128)と、を含む請求項1に記載の推進システム。
【請求項6】
前記補助負荷(130、134、158)は、前記交流発電機(126)からACエネルギーを受け取るように結合された交流(AC)負荷を含む請求項5に記載の推進システム。
【請求項7】
前記補助負荷(130、134、158)は、前記整流器(126)からDCエネルギーを受け取るように結合されたDC負荷(134、158)を含む請求項5に記載の推進システム。
【請求項8】
前記DC負荷(134、158)は、AC負荷(162)に結合されたDC−ACインバータ(160)を含む請求項7に記載の推進システム。
【請求項9】
前記補助エネルギー源(110、126、164)は、前記双方向昇圧コンバータ(112)の第2の入力チャネル(a、b)に結合された第2のエネルギー貯蔵装置(164)を含み、
前記補助負荷(130、134、158)は、前記第2のエネルギー貯蔵装置(164)からDCエネルギーを受け取るように結合されたDC負荷(134、158)を含む請求項1に記載の推進システム。
【請求項10】
前記DCリンク(114)と前記補助システム(104)とに結合された結合デバイス(150)をさらに備え、
前記システム・コントローラ(106)は、前記結合デバイス(150)を制御して、前記DCリンク(114)を前記補助システム(104)に選択的に結合し、前記DCリンク(114)から前記補助システム(104)への電力の伝達を前記双方向昇圧コンバータ(112)を迂回させるように、構成されている請求項1に記載の推進システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−205495(P2012−205495A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−59519(P2012−59519)
【出願日】平成24年3月16日(2012.3.16)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】