説明

製品を包装する方法およびシステム

カートンに熱収縮パッチを貼付して前記カートンの形状を形成する方法。前記カートンは、最上部パネルと、底部パネルと、前記最上部パネルおよび前記底部パネルの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置および第2の位置の間を移動可能になっている可動部分とを備えている。前記方法は、収縮前の形態の熱収縮パッチを準備する工程を備えている。前記熱収縮パッチは、前記可動部分の少なくとも一部を含む、シート材料からなるブランクの内面の少なくとも一部に対して、前記収縮前の形態で結合される。前記カートンは、前記シート材料からなるブランクから形成される。前記熱収縮パッチを加熱して前記熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることにより、前記可動部分を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させて、前記カートンの形状を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、「製品を包装する方法およびシステム」の名称で2005年6月13日に出願された、米国特許出願第11/151012号の一部継続出願であり、その全ては参照により全体としてここに援用される。
【0002】
(技術分野)
本発明は、一般的に包装に関し、より具体的には、包装用カートン、およびカートンにより包装組立体を形成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
製品の包装に使用される従来のカートンのうち少なくとも一部は、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を消費者に対して知らせる表示、目印、および/または形状を備えている。例えば、このようなカートンは、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または消費者の注目を引くデザインを備えている場合もある。他のカートンの場合には、例えば、カートン内に包装された製品に対応する形状、および/または製品の製造業者および/または販売業者を示す形状を有することもある。その上さらに、例えば、従来のカートンには、カートンの陳列を促進する形状、複数のカートンの段積みおよび/または配置を容易にする形状、および/またはカートンの運搬を容易にする形状などの機能性をもたらす形状を備えているものもある。しかしながら、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンを製造するのは、困難であるとともに、多大な費用を要する恐れがある。また、そのようなカートンは、その搬送時および/または陳列時に形状を維持しにくくなる恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
また、製品を包装する従来のカートンには、さらに封止を施して、製品を不正な細工から保護するとともに、カートンの接合箇所を概ね封止し、製品をカートン内に収容することに加えて、製品を汚染から保護しているものもある。例えば、従来のカートンには、カートンを封止するために、蓋部および底部などのカートンの部分間における接合箇所の周囲にバンドを備えているものがある。他の従来のカートンには、封止された環境に製品を保管するために、カートンの内部空洞内において封止されたバッグあるいはライナーを備えているものもある。さらに、少なくとも一部の他の従来のカートンには、例えば、後に加熱されてカートンの周囲において堅く収縮する収縮包装でカートンを完全に包装するものもある。しかしながら、収縮包装でカートンを完全に封止した場合、カートンの部分によっては、封止を破ることなく触ることができない恐れがあり、そのためカートンの陳列および/または搬送がより困難になってしまう可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本発明は、カートンに熱収縮パッチを貼付して前記カートンの形状を形成する方法を提供する。前記カートンは、最上部パネルと、底部パネルと、前記最上部パネルと前記底部パネルとの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている可動部分とを備えている。前記方法は、収縮前の形態の熱収縮パッチを準備する工程を備えている。前記熱収縮パッチは、前記可動部分の少なくとも一部を含む、シート材料からなるブランクの内面の少なくとも一部に対して、前記収縮前の形態で結合される。前記カートンは、前記シート材料からなるブランクから形成される。前記熱収縮パッチを加熱して前記熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることにより、前記可動部分を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させて、前記カートンの形状を形成する。
【0006】
別の態様において、本発明は、ある形状を有するカートンを含む包装組立体を形成する方法を提供する。前記カートンは、最上部パネルと、底部パネルと、前記最上部パネルと前記底部パネルとの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている可動部分とを備えている。前記方法は、折り線において第2の可動部分に結合されている第1の可動部分を有する材料からなるブランク・シートを準備する工程を備えている。前記第1の可動部分および前記第2の可動部分には、前記折り線上に位置する空隙が形成されている。前記ブランクの内面に、位置合わせされたパターンで接着剤を塗布して、前記空隙を実質的に包囲する。前記第1の可動部分および前記第2の可動部分のそれぞれに、前記位置合わせされたパターン内において、収縮前の形態の熱収縮パッチを結合させて、前記空隙を覆う。前記熱収縮パッチを加熱して前記熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることにより、前記第1の可動部分を前記第2の可動部分に向かって移動させて、前記空隙を少なくとも部分的に閉じ、前記カートンの形状を形成する。
【0007】
別の態様において、本発明は、カートンに熱収縮パッチを貼付して前記カートンの形状を形成するシステムを提供する。前記システムは、最上部パネルと、底部パネルと、前記最上部パネルと前記底部パネルとの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている可動部分とを備えたシート材料からなるブランクを備えている。結合手段は、シート材料からなるブランクの内面に、収縮前の形態の熱収縮パッチを結合させるように構成されている。前記システムは、前記シート材料からなるブランクから前記カートンを形成するように構成されている形成手段をさらに備えている。加熱手段は、前記熱収縮パッチの少なくとも一部を加熱することにより、前記熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させて、前記可動部分を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させ、前記カートンの形状を形成するように構成されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図中の幾つかの図面全体を通して、対応する参照符号は、対応する部分を示すものとする。
【0009】
通例、ここで説明する包装組立体は、その一部に結合する熱収縮層(場合により、例えば、「収縮包装」とも称する)を有するカートンから形成されてもよいし、あるいは、カートンの一部を覆う熱収縮パッチの形の熱収縮層を有するカートンから形成されてもよい。熱収縮パッチは、カートンの内側またはカートンの外側において、カートンに取り付けることもできる。例示の実施形態において、カートンは、板紙材料から構成されてもよい。しかしながら、カートンは、その他の材料から構成することも可能であるため、特定の種類の材料に限定されない。ある実施形態において、包装組立体は、包装組立体の形状を形成するために第1の位置から第2の位置へ移動可能になっている可動部分を備えていてもよい。例えば、可動部分の少なくとも一部を覆うように熱収縮可能層を可動部分の少なくとも一部の周囲に巻き付けるとともに、熱収縮可能層を加熱し、熱収縮可能層を収縮させて可動部分の少なくとも一部に接触させ、熱によるこの層の収縮に伴い可動部分を第1の位置から第2の位置へ移動させることによって、可動部分を移動させてもよい。
【0010】
また、可動部分の少なくとも一部に熱収縮パッチを取り付けるとともに、パッチの収縮が可動部分を第1の位置から第2の位置へ移動させるように熱収縮パッチを加熱することによって、可動部分を移動させてもよい。一実施形態において、熱収縮パッチは、シート材料からなるブランクの内面に結合させる。熱収縮パッチは、可動部分の少なくとも一部に接続させる。熱収縮パッチを加熱して熱収縮パッチを収縮させ、可動部分を第1の位置から第2の位置に向かって付勢することによって、可動部分を移動させる。可動部分は、カートンのいずれの部分でもよく、任意の適切な動きおよび/または方向において移動可能であってもよいが、これは、そのような部分、動き、および/または方向がここに説明および/または例示されているかどうかに関わらない。
【0011】
ある実施形態において、カートンおよび/または熱収縮可能/収縮層は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えていてもよいが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび/または商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。さらに、ある実施形態において、包装組立体は、組立体を運搬するための把手を備えていてもよい。
【0012】
カートン、熱収縮可能/収縮層、および包装組立体は、通例、任意の適切な寸法、形状、および/または構成(例えば、面の数)をそれぞれ有していてもよく、これは、そのような寸法、形状、および/または構成がここに説明および/または例示されているかどうかに関わらない。例えば、一実施形態において、包装組立体は、カートン内に包装された製品に対応する形状、および/または製品の製造業者および/または販売業者を示す形状を備えている。さらに、例えば、一実施形態において、包装組立体は、カートンの陳列を促進する形状、複数のカートンの段積みおよび/または配置を容易にする形状、および/またはカートンの運搬を容易にする形状などの機能性をもたらす形状を備えている。同様に、カートン、熱収縮可能/収縮層、および包装組立体は、通例、任意の適切な材料から構成されてもよく、これは、そのような材料がここで説明されているかどうかに関わらない。例えば、一実施形態において、カートンは、厚紙、段ボール、および/またはプラスチックで構成される。また、一実施形態において、熱収縮可能/収縮層は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリエステルグリコール、ナイロン、および/または配向ポリスチレンを含む収縮可能材料からなるシート、スリーブあるいはパッチで構成される。別の実施形態においては、当業者には周知であるとともに、ここで示す教示によって導かれる任意の適切な収縮可能材料を用いて、熱収縮パッチが製造される。
【0013】
さて、図面、より具体的には図1〜3を参照すると、既に上述したが、包装組立体は、任意の適切な寸法、形状、および/または構成(例えば、面の数)を有していてもよく、図1〜3は、包装組立体の一実施形態の構成を示している。具体的には、図1は、シート材料からなるブランク(全体として参照符号20で示す)の一実施形態の頂面図である。図2は、図1に示すブランク20から形成されたカートン(全体として100で示す)の一実施形態の斜視図である。図3は、図2に示すカートン100を含む包装組立体(全体として154で示す)の一実施形態の斜視図である。
【0014】
図1を参照すると、ブランク20は、複数の予め形成された略平行な折り線36、38、40、42、および44を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の六つの側面パネル22、24、26、28、30、および32を備えている。具体的には、側面パネル22、24、26、28、30、および32は、各折り線36、38、40、42、および44に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ46は、折り線49に沿って、側面パネル32の端部(概ね48で示す)から、あるいは側面パネル22の端部(概ね50で示す)から延びており、カートン100(図2に示す)を形成するために端部48および50同士の固定を容易にする。各側面パネル22、24、26、28、30、および32は、底端52と最上端54との間の測定高さにわたって延びている。側面パネル22、あるいは側面パネル24、26、28、30および/または32は、その最上端54から折り線58に沿って延びる最上部支持パネル56と、その底端52から折り線62に沿って延びる底部支持パネル60とを備えている。また、側面パネル28(あるいは、その他のいずれかの側面パネル22、24、26、30、および/または32)は、その最上端54から折り線66に沿って延びる最上部パネル64と、その底端52から折り線70に沿って延びる底部パネル68とを備えている。最上部パネル64および底部パネル68は、そこから個々の折り線76および78に沿って延び、側面パネル22、24、26、28、30、および32に対する最上部パネル64および底部パネル68の固定を容易にし、カートン100の最上部114(図2に示す)および底部116(図2に示す)を構成する二つの固定タブ72および74をそれぞれ備えている。さらに、各側面パネル26および30の最上端54および底端52は、そこから折り線82に沿って延び、固定タブ72および74と接続してカートン100を形成する固定フラップ80を備えている。別の実施形態においては、前述のタブ/フラップによる構成に加えて、あるいは代えて、最上部パネル64および底部パネル68は、任意の適切な相互接続手段を備えていてもよい。従って、最上部、底部および側面パネル64、68、26、および30は、それぞれタブ/フラップによる構成を用いる相互接続に限定されない。例えば、一実施形態において、最上部、底部、および/または側面パネル64、68、26、および30には、それぞれ部分的に接着剤が塗布される。
【0015】
側面パネル22、24、26、28、30、および32は、上部パネル部分84および下部パネル部分86をそれぞれ備えている。上部パネル部分84は、そこから折り線90に沿って延びる上部パネル延長部88をそれぞれ備えている一方、下部パネル部分86は、そこから折り線94に沿って延びる下部パネル延長部92をそれぞれ備えている。上部パネル延長部88は、中央折り線96に沿って、対応する下部パネル延長部92にそれぞれ接合されている。図1において分かるように、接合された上部および下部パネル延長部88および92の隣接する対の間には、開口98が形成されており、後に説明するようにカートン100の断面積の変化に対応するようになっている。
【0016】
図2に示すように、カートン100は、ブランク20(図1に示す)を折り線36、38、40、42、44、49、58、62、66、70、76、78、および82(図1に示す)に従って折り曲げることにより、ブランク20から形成することができる。一実施形態において、ブランク20に部分的に接着剤を塗布してカートン100を固定してもよい。通例、側面パネル22、24、26、28、30、および32(図1に示す)は、カートン100の六つの連続した側面(概ね102、104、106、108、110、および112で示す)を構成し、最上部パネル64(図1に示す)は、カートン100の最上部(概ね114で示す)を構成し、そして底部パネル68(図1に示す)は、カートン100の底部(概ね116で示す)を構成する。カートン100は、カートン100内を延びる中央縦軸120に沿ってカートン100の最上部114と底部116との間の測定高さ118にわたって延びている。図2において分かるように、一実施形態において、カートン100は、略六角形の断面形状、例えば、中央縦軸120に対して略垂直方向に延びる面2−2に沿って切った断面を備えている。また、図2において分かるように、各側面102、104、106、108、110、および112は、カートン100の最上部114と底部116との間に延びている。より具体的には、一実施形態において、各側面102、104、106、108、110、および112は、最上部114から底部116に延びている。ここで、任意の側面102、104、106、108、110、あるいは112を、第1、第2、第3、第4、第5、および/または第6の側面と称する場合もある。
【0017】
上部パネル部分84および下部パネル部分86(図1に示す)は、各側面102、104、106、108、110、および112の上部122および下部124をそれぞれ構成する。上部パネル延長部88および下部パネル延長部92は、各側面102、104、106、108、110、および112の上部延長部126および下部延長部128をそれぞれ構成する。最上部114と、各側面102、104、106、108、110、および112とが交わる部分には、コーナー部130が形成される。同様に、底部116と、各側面102、104、106、108、110、および112とが交わる部分には、コーナー部132が形成される。さらに、側面102、104、106、108、110、および112の各隣接面が交わる部分には、コーナー部134が形成される。
【0018】
上部および下部延長部126および128は、カートン100の可動部分(概ね136、138、140、142、144、および146で示す)をそれぞれ構成する。図2において分かるように、一実施形態において、各可動部分136、138、140、142、144、および146は、最上部114からほぼ等距離で中央縦軸120に沿って位置している。より具体的には、各中央折り線96は、最上部114からほぼ等距離で中央縦軸120に沿って位置している。ここで、任意の可動部分136、138、140、142、144、あるいは146を、第1、第2、第3、第4、第5、および/または第6の可動部分と称する場合もある。
【0019】
可動部分136、138、140、142、144、および146は、図2に示す第1の位置(概ね148で示す)と、図3に示す第2の位置(概ね150で示す)との間をそれぞれ移動可能になっている。一実施形態において、可動部分136、138、140、142、144、および146は、折り線90、折り線94、および中央折り線96に沿って上部および下部延長部126および128を湾曲させて、カートン100の中央縦軸120に対して中央折り線96を略径方向に移動させることにより、第1の位置148から第2の位置150へ移動可能になっている。従って、図2および3から分かるように、第1および第2の位置148および150間の移動は、カートン100の高さに沿って側面102、104、106、108、110、および112の対向する二面間に形成されるカートン100の断面幅をそれぞれ変動または変化させる。一実施形態において、側面102、104、106、108、110、および112の対向する二面間に形成されるとともに、可動部分136、138、140、142、144、および146において切った断面幅(例えば、図2中の面3−3に沿って切った断面)は、第2の位置150のときよりも第1の位置148のときの方が概して大きい。より具体的には、図2および3において分かるように、各中央折り線96は、第2の位置150のときよりも第1の位置148のときの方が中央縦軸120からの径方向距離の間隔が大きい。一実施形態において、可動部分136、138、140、142、144、および146のうち少なくとも一つは、第1の位置148に付勢される。可動部分136、138、140、142、144、および/または146は、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置148に付勢されてもよいが、一実施形態では、カートン100の構造により可動部分136、138、140、142、144、および/または146を付勢する。
【0020】
一旦カートン100が形成されると、カートン100内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮可能層(概ね152で示す)をカートン100の少なくとも一部の周囲に巻き付けるとともに熱収縮させて包装組立体を形成することができるため、その一実施形態を図3において図示するとともに概ね154で示す。具体的には、図3に示す実施形態において、側面102、104、106、108、110、および112の周囲に熱収縮可能層152を巻き付けるが、その一部は、最上部114を越えて延びる一方、その別の部分は、底部116を越えて延びる。そして、層152を加熱し、カートン100と接触するように熱収縮可能層152を収縮させる。層152は、カートン100の周囲にぴったりと密着するように収縮する。熱収縮可能層152は、カートン100のいずれの部分を覆うことも可能であるが、図3に示す実施形態において、熱収縮層152は、側面102、104、106、108、110、および112と、コーナー部130、132、および134とを実質的に覆うとともに、最上部114の一部と、底部116の少なくとも一部とを覆う。別の種類の熱収縮可能層を用いてもよいが、一実施形態では、熱収縮可能層152は、シート状の材料またはスリーブ状の材料である。また、層152に別の材料を用いてもよいが、一実施形態において、層152は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリ塩化ビニルで構成される。
【0021】
熱収縮層152は、カートン100の封止を容易にし、カートン100内に収容された製品を不正な細工から保護するとともに、カートン100のコーナー部/接合箇所を概ね封止して、製品をカートン100内に収容することに加えて、製品を汚染から保護することもできる。熱収縮層152は、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。熱収縮層152のしっかりとした密着は、例えば、カートン100の形状の維持も促進し、カートン100あるいは複数のこれらのカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートン100の運搬性などの別の機能性を促進する形状の維持を容易にすることもできる。
【0022】
一実施形態において、最上部114(および/または側面102、104、106、108、110、および112のうち一つ以上)は、そこから外方に延びる、組立体を運搬するための把手156を備えている。熱収縮層152は、その中に、把手156に隣接する開口158を備えており、熱収縮層152がカートン100の一部を覆っているときでも、把手156が開口158を通じて延びるため把手156に手が届くようになっている。
【0023】
一実施形態において、カートン100および/または層152は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えているが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。
【0024】
熱収縮可能層152は、カートンの形成、より具体的には、可動部分136、138、140、142、144、および146の第1の位置148から第2の位置150への移動による包装組立体154の形成を容易にすることもできる。上述したように、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。
【0025】
ところが、一実施形態においては、熱収縮可能層152が可動部分136、138、140、142、144、および146のうち一つ以上の少なくとも一部を覆うように、熱収縮可能層152をカートン100の周囲に巻き付ける。層152が加熱されて可動部分136、138、140、142、144、および146に接触するように収縮するのに伴って、層152は、可動部分136、138、140、142、144、および146を第1の位置148(図2に示す)から第2の位置150へ移動させて包装組立体154の形状を形成する。そして、層152がカートン100の周囲に実質的に巻き付けられたままの状態である限り、熱収縮層152は、可動部分136、138、140、142、144、および146を第2の位置150に保持する。可動部分136、138、140、142、144、および146が第1の位置148に付勢される一実施形態において、層152は、この付勢に抗して可動部分を第2の位置150へ移動させるとともに可動部分をこの位置に保持する。可動部分136、138、140、142、144、および146を第2の位置150へ移動させて保持することによって、層152は、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体154、より具体的にはカートン100の形状の形成を容易にするものである。
【0026】
上述したように、包装組立体は、任意の適切な寸法、形状、および/または構成(例えば、面の数)を有していてもよいが、図4〜7は、包装組立体の一実施形態の構成を示している。具体的には、図4は、シート材料からなるブランク(全体として参照符号200で示す)の一実施形態の頂面図である。図5は、図4に示すブランク200から形成されたカートン(全体として266で示す)の一実施形態の斜視図である。図6は、図5に示すカートン266を含む包装組立体(全体として312で示す)の一実施形態の斜視図である。図7は、図6に示す包装組立体312の別の実施形態の斜視図である。
【0027】
図4を参照すると、ブランク200は、複数の予め形成された略平行な折り線210、212、および214を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の四つの側面パネル202、204、206、および208を備えている。具体的には、側面パネル202、204、206、および208は、各折り線210、212、および214に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ216は、折り線222に沿って、側面パネル208の端部(概ね218で示す)から、あるいは側面パネル202の端部(概ね220で示す)から延びており、カートン266(図5に示す)を形成するために端部218および220同士の固定を容易にする。各側面パネル202、204、206、および208は、底端224と最上端226との間の測定高さにわたって延びている。
【0028】
側面パネル202および側面パネル206は、その最上端226から折り線230に沿って延びる最上部支持パネル228と、その底端224から折り線234に沿って延びる底部支持パネル232とをそれぞれ備えている。また、側面パネル204および側面パネル208は、その最上端226から折り線238に沿って延びる最上部パネル236と、その底端224から折り線242に沿って延びる底部パネル240とをそれぞれ備えている。一実施形態において、最上部パネル236の少なくとも一方は、そこから延びて他方の最上部パネル236内のスロット246と相互接続する延長部244を備えており、カートン266(図5に示す)の最上部276(図5に示す)を構成するための最上部パネル236同士の固定を容易にする。同様に、一実施形態(図示せず)において、底部パネル240の少なくとも一方は、そこから延びて他方の底部パネル240内のスロットと相互接続する延長部を備えており、カートン266(図5に示す)の底部278(図5に示す)を構成するための底部パネル240同士の固定を容易にする。勿論、前述の延長部/スロットによる構成に加えて、あるいは代えて、最上部パネル236および底部パネル240は、任意の適切な相互接続手段を備えていてもよい。従って、最上部パネル236および底部パネル240は、延長部/スロットによる構成を用いる相互接続に限定されない。例えば、一実施形態において、最上部パネル236および/または底部パネル240には、部分的に接着剤が塗布される。別の実施形態において、最上部パネル236および/または底部パネル240は、マジックテープ248を用いて相互接続される。
【0029】
側面パネル202、204、206、および208は、上部パネル部分250および下部パネル部分252をそれぞれ備えている。上部パネル部分250は、そこから折り線256に沿って延びる上部パネル延長部254をそれぞれ備えている一方、下部パネル部分252は、そこから折り線260に沿って延びる下部パネル延長部258をそれぞれ備えている。上部パネル延長部254は、中央折り線262に沿って、対応する下部パネル延長部258にそれぞれ接合されている。図4において分かるように、接合された上部および下部パネル延長部254および258の隣接する対の間には、開口264が形成されており、後に説明するようにカートン266の断面積の変化に対応するようになっている。
【0030】
図5に示すように、カートン266は、ブランク200(図4に示す)を折り線210、212、214、222、230、234、238、および242(図4に示す)に従って折り曲げることにより、ブランク200から形成することができる。一実施形態において、ブランク200に部分的に接着剤を塗布してカートン266を固定してもよい。通例、側面パネル202、204、206、および208(図4に示す)は、カートン266の四つの連続した側面(概ね268、270、272、および274で示す)を構成し、最上部パネル236(図4に示す)は、カートン266の最上部(概ね276で示す)を構成し、そして底部パネル240(図4に示す)は、カートン266の底部(概ね278で示す)を構成する。カートン266は、カートン266内を延びる中央縦軸282に沿ってカートン266の最上部276と底部278との間の測定高さ280にわたって延びている。図5において分かるように、一実施形態において、カートン266は、略矩形の断面形状、例えば、中央縦軸282に対して略垂直方向に延びる面4−4に沿って切った断面を備えている。また、図5において分かるように、各側面268、270、272、および274は、カートン266の最上部276と底部278との間に延びている。より具体的には、一実施形態において、各側面268、270、272、および274は、最上部276から底部278に延びている。ここで、任意の側面268、270、272、あるいは274を、第1、第2、第3、および/または第4の側面と称する場合もある。
【0031】
上部パネル部分250および下部パネル部分252(図4に示す)は、各側面268、270、272、および274の上部284および下部286をそれぞれ構成する。上部パネル延長部254および下部パネル延長部258は、各側面268、270、272、および274の上部延長部288および下部延長部290をそれぞれ構成する。最上部276と、各側面268、270、272、および274とが交わる部分には、コーナー部292が形成される。同様に、底部278と、各側面268、270、272、および274とが交わる部分には、コーナー部294が形成される。さらに、側面268、270、272、および274の各隣接面が交わる部分には、コーナー部296が形成される。
【0032】
上部および下部延長部288および290は、カートン266の可動部分(概ね298、300、302、および304で示す)をそれぞれ構成する。図5において分かるように、一実施形態において、各可動部分298、300、302、および304は、最上部276からほぼ等距離で中央縦軸282に沿って位置している。より具体的には、各中央折り線262(図4に示す)は、最上部276からほぼ等距離で中央縦軸282に沿って位置している。ここで、任意の可動部分298、300、302、あるいは304を、第1、第2、第3、および/または第4の可動部分と称する場合もある。
【0033】
可動部分298、300、302、および304は、図5に示す第1の位置(概ね306で示す)と、図6に示す第2の位置(概ね308で示す)との間をそれぞれ移動可能になっている。一実施形態において、可動部分298、300、302、および304は、折り線256、折り線260、および中央折り線262に沿って上部および下部延長部288および290を湾曲させて、カートン266の中央縦軸282に対して中央折り線262を略径方向に移動させることにより、第1の位置306から第2の位置308へ移動可能になっている。従って、図5および6から分かるように、第1および第2の位置306および308間の移動は、カートン266の高さに沿って側面268、270、272、および274の対向する二面間に形成されるカートン266の断面幅をそれぞれ変動または変化させる。一実施形態において、側面268、270、272、および274の対向する二面間に形成されるとともに、可動部分298、300、302、および304において切った断面幅(例えば、図5中の面5−5に沿って切った断面)は、第2の位置308のときよりも第1の位置306のときの方が概して大きい。より具体的には、図5および6において分かるように、各中央折り線262は、第2の位置308のときよりも第1の位置306のときの方が中央縦軸282からの径方向距離の間隔が大きい。一実施形態において、可動部分298、300、302、および304のうち少なくとも一つは、第1の位置306に付勢される。可動部分298、300、302、および304は、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置306に付勢されてもよいが、一実施形態では、カートン266の構造により可動部分298、300、302、および304を付勢する。
【0034】
一旦カートン266が形成されると、カートン266内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮可能層(概ね310で示す)をカートン266の少なくとも一部の周囲に巻き付けるとともに熱収縮させて包装組立体を形成することができるため、その一実施形態を図6において図示するとともに概ね312で示す。具体的には、図6に示す実施形態において、側面268、270、272、および274の周囲に熱収縮可能層310を巻き付けるが、その一部は、最上部276を越えて延びる一方、その別の部分は、底部278を越えて延びる。そして、層310を加熱し、カートン266と接触するように熱収縮可能層310を収縮させる。層310は、カートン266の周囲にぴったりと密着するように収縮する。熱収縮可能層310は、カートン266のいずれの部分を覆うことも可能であるが、図6に示す実施形態において、熱収縮層310は、側面268、270、272、および274と、コーナー部292、294、および296とを実質的に覆うとともに、最上部276の一部と、底部278の少なくとも一部とを覆う。図7は、層310がカートン266の最上部276または底部278のいずれの部分も覆わない、包装組立体312の別の実施形態を示す。別の種類の熱収縮可能層を用いてもよいが、一実施形態では、熱収縮可能層310は、シート状の材料またはスリーブ状の材料である。また、層310に別の材料を用いてもよいが、一実施形態において、層310は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリ塩化ビニルで構成される。
【0035】
熱収縮層310は、カートン266の封止を容易にし、カートン266内に収容された製品を不正な細工から保護するとともに、カートン266のコーナー部/接合箇所を概ね封止して、製品をカートン266内に収容することに加えて、製品を汚染から保護することもできる。熱収縮層310は、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。熱収縮層310のしっかりとした密着は、例えば、カートン266の形状の維持も促進し、カートン266あるいは複数のこれらのカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートン266の運搬性などの別の機能性を促進する形状の維持を容易にすることもできる。
【0036】
一実施形態において、最上部276(および/または側面268、270、272、および274のうち一つ以上)は、そこから外方に延びる、組立体を運搬するための把手314を備えている。熱収縮層310は、その中に、把手314に隣接する開口316を備えており、熱収縮層310がカートン266の一部を覆っているときでも、把手314が開口316を通じて延びるため把手314に手が届くようになっている。
【0037】
一実施形態において、カートン266および/または層310は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えているが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。
【0038】
熱収縮可能層310は、カートンの形成、より具体的には、可動部分298、300、302、および304の第1の位置306から第2の位置308への移動による包装組立体312の形成を容易にすることもできる。上述したように、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。
【0039】
ところが、一実施形態においては、熱収縮可能層310が可動部分298、300、302、および304のうち一つ以上の少なくとも一部を覆うように、熱収縮可能層310をカートン266の周囲に巻き付ける。層310が加熱されて可動部分298、300、302、および304に接触するように収縮するのに伴って、この層は、可動部分298、300、302、および304を第1の位置306(図5に示す)から第2の位置308へ移動させて包装組立体312の形状を形成する。そして、層310がカートン266の周囲に実質的に巻き付けられたままの状態である限り、熱収縮層310は、可動部分298、300、302、および304を第2の位置308に保持する。可動部分298、300、302、および304が第1の位置に付勢される一実施形態において、層310は、この付勢に抗して可動部分を第2の位置308へ移動させるとともに可動部分をこの位置に保持する。可動部分298、300、302、および304を第2の位置308へ移動させて保持することによって、層310は、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体312、より具体的にはカートン266の形状の形成を容易にするものである。
【0040】
上述したように、包装組立体は、任意の適切な寸法、形状、および/または構成(例えば、面の数)を有していてもよいが、図8〜11は、包装組立体の一実施形態の構成を示している。具体的には、図8は、シート材料からなるブランク(全体として参照符号318で示す)の一実施形態の頂面図である。図9は、図8に示すブランク318から形成されたカートン(全体として380で示す)の一実施形態の斜視図である。図10は、図9に示すカートン380を含む包装組立体(全体として422で示す)の一実施形態の斜視図である。図11は、図10に示す包装組立体422の別の実施形態の斜視図である。
【0041】
図8を参照すると、ブランク318は、複数の予め形成された略平行な折り線328、330、および332を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の四つの側面パネル320、322、324、および326を備えている。具体的には、側面パネル320、322、324、および326は、各折り線328、330、および332に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ334は、折り線339に沿って、側面パネル320の端部(概ね336で示す)から、あるいは側面パネル326の端部(概ね338で示す)から延びており、カートン380(図9に示す)を形成するために端部336および338同士の固定を容易にする。各側面パネル320、322、324、および326は、底端340と最上端342との間の測定高さにわたって延びている。
【0042】
側面パネル322および側面パネル326は、その最上端342から折り線346に沿って延びる最上部支持パネル344と、その底端340から折り線350に沿って延びる底部支持パネル348とをそれぞれ備えている。また、側面パネル320および側面パネル324は、その最上端342から折り線354に沿って延びる最上部パネル352と、その底端340から折り線358に沿って延びる底部パネル356とをそれぞれ備えている。一実施形態において、最上部パネル352の少なくとも一方は、そこから延びて他方の最上部パネル352内のスロット362と相互接続する延長部360を備えており、カートン380(図9に示す)の最上部390(図9に示す)を構成するための最上部パネル352同士の固定を容易にする。同様に、一実施形態(図示せず)において、底部パネル356の少なくとも一方は、そこから延びて他方の底部パネル356内のスロットと相互接続する延長部を備えており、カートン380(図9に示す)の底部392(図9に示す)を構成するための底部パネル356同士の固定を容易にする。勿論、前述の延長部/スロットによる構成に加えて、あるいは代えて、最上部パネル352および底部パネル356は、任意の適切な相互接続手段を備えていてもよい。従って、最上部および底部パネル352および356は、それぞれ延長部/スロットによる構成を用いる相互接続に限定されない。例えば、一実施形態において、最上部および底部パネル352および356には、それぞれ部分的に接着剤が塗布される。別の実施形態において、最上部パネル352および底部パネル356の少なくとも一方は、マジックテープ364を用いて相互接続される。
【0043】
側面パネル322および326は、上部パネル部分366、下部パネル部分368、および中間パネル部分370をそれぞれ備えている。上部パネル部分366は、そこから折り線374に沿って延びる上部パネル延長部372をそれぞれ備えている一方、下部パネル部分368は、そこから折り線378に沿って延びる下部パネル延長部376をそれぞれ備えている。
【0044】
図9に示すように、カートン380は、ブランク318(図8に示す)を折り線328、330、332、339、350、346、350、354、および358(図8に示す)に従って折り曲げることにより、ブランク318から形成することができる。一実施形態において、ブランク318に部分的に接着剤を塗布してカートン380を固定してもよい。通例、側面パネル320、322、324、および326(図8に示す)は、カートン380の四つの連続した側面(概ね382、384、386、および388で示す)を構成し、最上部パネル352(図8に示す)は、カートン380の最上部(概ね390で示す)を構成し、そして底部パネル356(図8に示す)は、カートン380の底部(概ね392で示す)を構成する。カートン380は、カートン380内を延びる中央縦軸396に沿ってカートン380の最上部390と底部392との間の測定高さ394にわたって延びている。図9において分かるように、一実施形態において、カートン380は、略矩形の断面形状、例えば、中央縦軸396に対して略垂直方向に延びる面6−6に沿って切った断面を備えている。また、図9において分かるように、各側面382、384、386、および388は、カートン380の最上部390と底部392との間に延びている。より具体的には、一実施形態において、各側面382、384、386、および388は、最上部390から底部392に延びている。ここで、任意の側面382、384、386、または388を、第1、第2、第3、および/または第4の側面と称する場合もある。
【0045】
上部パネル部分366および下部パネル部分368(図8に示す)は、各側面388および384の上部398および下部400をそれぞれ構成する。上部パネル延長部372および下部パネル延長部376は、各側面388および384の上部延長部402および下部延長部404をそれぞれ構成する。最上部390と、各側面382、384、386、および388とが交わる部分には、コーナー部406が形成される。同様に、底部392と、各側面382、384、386、および388とが交わる部分には、コーナー部408が形成される。さらに、側面382、384、386、および388の各隣接面が交わる部分には、コーナー部410が形成される。
【0046】
上部および下部延長部402および404は、カートン308の可動部分(概ね412および414で示す)をそれぞれ構成する。ここで、任意の可動部分412または414を、第1、第2、第3、および/または第4の可動部分と称する場合もある。可動部分412および414は、図9に示す第1の位置(概ね416で示す)と、図10に示す第2の位置(概ね418で示す)との間をそれぞれ移動可能になっている。一実施形態において、折り線374および折り線378に沿って上部および下部延長部402および404を概ねカートン380の中央縦軸396に向かってそれぞれ湾曲させ、延長部402および404が対応する側面384、388に対して斜めに角度がつくようにすることによって、可動部分412および414は、第1の位置416から第2の位置418へ移動可能になっている。従って、図9および10から分かるように、第1および第2の位置416および418間の移動は、カートン380の高さに沿って側面384および388の対向する二面間に形成されるカートン380の断面幅をそれぞれ変動または変化させる。一実施形態において、二つの対向する側面384および388間、およびほぼ隣接する可動部分412および414間に形成される断面幅(例えば、図9中の面7−7に沿って切った断面)は、第2の位置418のときよりも第1の位置416のときの方が概して大きい。一実施形態において、可動部分412および414の少なくとも一方は、第1の位置416に付勢される。可動部分412および414は、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置416に付勢されてもよいが、一実施形態では、カートン380の構造により可動部分412および414を付勢する。
【0047】
一旦カートン380が形成されると、カートン380内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮可能層(概ね420で示す)をカートン380の少なくとも一部の周囲に巻き付けるとともに熱収縮させて包装組立体を形成することができるため、その一実施形態を図10において図示するとともに概ね422で示す。具体的には、図10に示す実施形態において、側面382、384、386、および388の周囲に熱収縮可能層420を巻き付けるが、その一部は、最上部390を越えて延びる一方、その別の部分は、底部392を越えて延びる。そして、層420を加熱し、カートン380と接触するように熱収縮可能層を収縮させる。層420は、カートン380の周囲にぴったりと密着するように収縮する。熱収縮可能層420は、カートン380のいずれの部分を覆うことも可能であるが、図10に示す実施形態において、熱収縮層420は、側面382、384、386、および388と、コーナー部406、408、および410とを実質的に覆うとともに、最上部390の一部と、底部392の少なくとも一部とを覆う。図11は、層420がカートン380の最上部390または底部392のいずれの部分も覆わない、包装組立体422の別の実施形態を示す。別の種類の熱収縮可能層を用いてもよいが、一実施形態では、熱収縮可能層420は、シート状の材料またはスリーブ状の材料である。また、層420に別の材料を用いてもよいが、一実施形態において、層420は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリ塩化ビニルで構成される。
【0048】
熱収縮層420は、カートン380の封止を容易にし、カートン内に収容された製品を不正な細工から保護するとともに、カートン380のコーナー部/接合箇所を概ね封止して、製品をカートン380内に収容することに加えて、製品を汚染から保護することもできる。熱収縮層420は、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。熱収縮層420のしっかりとした密着は、例えば、カートン380の形状の維持も促進し、カートン380あるいは複数のこれらのカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートンの運搬性などの別の機能性を促進する形状の維持を容易にすることもできる。
【0049】
一実施形態において、最上部390(および/または側面382、384、386、および388のうち一つ以上)は、そこから外方に延びる、組立体を運搬するための把手424を備えている。熱収縮層420は、その中に、把手424に隣接する開口426を備えており、熱収縮層420がカートン380の一部を覆っているときでも、把手424が開口426を通じて延びるため把手424に手が届くようになっている。
【0050】
一実施形態において、カートン380および/または層420は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えているが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。
【0051】
熱収縮可能層420は、カートンの形成、より具体的には、可動部分412および414の第1の位置416から第2の位置418への移動による包装組立体422の形成を容易にすることもできる。上述したように、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。
【0052】
ところが、一実施形態においては、熱収縮可能層420が可動部分412および414のうち一つ以上の少なくとも一部を覆うように、熱収縮可能層420をカートン380の周囲に巻き付ける。層420が加熱されて可動部分412および414に接触するように収縮するのに伴って、この層は、可動部分412および414を第1の位置416(図9に示す)から第2の位置418へ移動させて包装組立体422の形状を形成する。そして、層420がカートン380の周囲に実質的に巻き付けられたままの状態である限り、熱収縮層420は、可動部分412および414を第2の位置418に保持する。可動部分412および414が第1の位置に付勢される一実施形態において、層420は、この付勢に抗して可動部分を第2の位置418へ移動させるとともに可動部分をこの位置に保持する。可動部分412および414を第2の位置418へ移動させて保持することによって、層420は、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体422、より具体的にはカートン380の形状の形成を容易にするものである。
【0053】
上述したように、包装組立体は、任意の適切な寸法、形状、および/または構成(例えば、面の数)を有していてもよいが、図12〜15は、包装組立体の一実施形態の構成を示している。具体的には、図12は、シート材料からなるブランク(全体として参照符号428で示す)の一実施形態の頂面図である。図13は、図12に示すブランク428から形成されたカートン(全体として490で示す)の一実施形態の斜視図である。図14は、図13に示すカートン490を含む包装組立体(全体として534で示す)の一実施形態の斜視図である。図15は、図14に示す包装組立体534の別の実施形態の斜視図である。
【0054】
図12を参照すると、ブランク428は、複数の予め形成された略平行な折り線438、440、および442を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の四つの側面パネル430、432、434、および436を備えている。具体的には、側面パネル430、432、434、および436は、各折り線438、440、および442に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ444は、折り線450に沿って、側面パネル430の端部(概ね446で示す)から、あるいは側面パネル436の端部(概ね448で示す)から延びており、カートン490(図13に示す)を形成するために端部446および448同士の固定を容易にする。各側面パネル430、432、434、および436は、底端452と最上端454との間の測定高さにわたって延びている。
【0055】
側面パネル432および側面パネル436は、その最上端454から折り線458に沿って延びる最上部支持パネル456と、その底端452から折り線462に沿って延びる底部支持パネル460とをそれぞれ備えている。また、側面パネル430および側面パネル434は、その最上端454から折り線466に沿って延びる最上部パネル464と、その底端452から折り線470に沿って延びる底部パネル468とをそれぞれ備えている。一実施形態において、最上部パネル464の少なくとも一方は、そこから延びて他方の最上部パネル464内のスロット474と相互接続する延長部472を備えており、カートン490(図13に示す)の最上部500(図13に示す)を構成するための最上部パネル464同士の固定を容易にする。同様に、一実施形態(図示せず)において、底部パネル468の少なくとも一方は、そこから延びて他方の底部パネル468内のスロットと相互接続する延長部を備えており、カートン490(図13に示す)の底部502(図13に示す)を構成するための底部パネル468同士の固定を容易にする。勿論、前述の延長部/スロットによる構成に加えて、あるいは代えて、最上部パネル464および底部パネル468は、任意の適切な相互接続手段を備えていてもよい。従って、最上部および底部パネル464および468は、それぞれ延長部/スロットによる構成を用いる相互接続に限定されない。例えば、一実施形態において、最上部および底部パネル464および468には、それぞれ部分的に接着剤が塗布される。別の実施形態において、最上部パネル464および底部パネル468の少なくとも一方は、マジックテープ476を用いて相互接続される。
【0056】
側面パネル432および436は、上部パネル部分478および下部パネル部分480をそれぞれ備えている。上部パネル部分478は、そこから折り線484に沿って延びる上部パネル延長部482をそれぞれ備えている一方、下部パネル部分480は、そこから折り線488に沿って延びる下部パネル延長部486をそれぞれ備えている。
【0057】
図13に示すように、カートン490は、ブランク428(図12に示す)を折り線438、440、442、462、458、462、466、および470(図12に示す)に従って折り曲げることにより、ブランク428から形成することができる。一実施形態において、ブランク428に部分的に接着剤を塗布してカートン490を固定してもよい。通例、側面パネル430、432、434、および436(図12に示す)は、カートン490の四つの連続した側面(概ね492、494、496、および498で示す)を構成し、最上部パネル464(図12に示す)は、カートン490の最上部(概ね500で示す)を構成し、そして底部パネル468(図12に示す)は、カートン490の底部(概ね502で示す)を構成する。カートン490は、カートン490内を延びる中央縦軸506に沿ってカートン490の最上部500と底部502との間の測定高さ504にわたって延びている。図13において分かるように、一実施形態において、カートン490は、略矩形の断面形状、例えば、中央縦軸506に対して略垂直方向に延びる面8−8に沿って切った断面を備えている。また、図13において分かるように、各側面492、494、496、および498は、カートン490の最上部500と底部502との間に延びている。より具体的には、一実施形態において、各側面492、494、496、および498は、最上部500から底部502に延びている。ここで、任意の側面492、494、496、または498を、第1、第2、第3、および/または第4の側面と称する場合もある。
【0058】
上部パネル部分478および下部パネル部分480(図12に示す)は、各側面498および494の上部508および下部510をそれぞれ構成する。上部パネル延長部482および下部パネル延長部486は、各側面498および494の上部延長部512および下部延長部514をそれぞれ構成する。最上部500と、各側面492、494、496、および498とが交わる部分には、コーナー部516が形成される。同様に、底部502と、各側面492、494、496、および498とが交わる部分には、コーナー部518が形成される。さらに、側面492、494、496、および498の各隣接面が交わる部分には、コーナー部520が形成される。
【0059】
上部および下部延長部512および514は、カートン490の可動部分(概ね522および524で示す)をそれぞれ構成する。ここで、任意の可動部分522または524を、第1、第2、第3、および/または第4の可動部分と称する場合もある。可動部分522および524は、図13に示す第1の位置(概ね526で示す)と、図14に示す第2の位置(概ね528で示す)との間をそれぞれ移動可能になっている。一実施形態において、折り線484および折り線488に沿って上部および下部延長部512および514を概ねカートン490の中央縦軸506に向かってそれぞれ湾曲させ、延長部512および514が対応する側面494、498に対して斜めに角度がつくようにすることによって、可動部分522および524は、第1の位置526から第2の位置528へ移動可能になっている。従って、図13および14から分かるように、第1および第2の位置526および528間の移動は、カートン490の高さに沿って側面494および498の対向する二面間に形成されるカートン490の断面幅をそれぞれ変動または変化させる。一実施形態において、対向する側面494および498は、変化する断面幅に対応するために曲縁530をそれぞれ備えている。曲縁530は、カートン490の高さ504の一部だけにわたって延びているが、その代わりに、最上部500から底部502まで延びてもよい。一実施形態において、二つの対向する側面494および498間、およびほぼ隣接する可動部分522および524間に形成される断面幅(例えば、図13中の面9−9に沿って切った断面)は、第2の位置528のときよりも第1の位置526のときの方が概して大きい。一実施形態において、可動部分522および524の少なくとも一方は、第1の位置526に付勢される。可動部分522および524は、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置526に付勢されてもよいが、一実施形態では、カートン490の構造により可動部分522および524を付勢する。
【0060】
一旦カートン490が形成されると、カートン490内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮可能層(概ね532で示す)をカートン490の少なくとも一部の周囲に巻き付けるとともに熱収縮させて包装組立体を形成することができるため、その一実施形態を図14において図示するとともに概ね534で示す。具体的には、図14に示す実施形態において、側面492、494、496、および498の周囲に熱収縮可能層532を巻き付けるが、その一部は、最上部500を越えて延びる一方、その別の部分は、底部502を越えて延びる。そして、層532を加熱し、カートン490と接触するように熱収縮可能層を収縮させる。層532は、カートン490の周囲にぴったりと密着するように収縮する。熱収縮可能層532は、カートン490のいずれの部分を覆うことも可能であるが、図14に示す実施形態において、熱収縮層532は、側面492、494、496、および498と、コーナー部516、518、および520とを実質的に覆うとともに、最上部500の一部と、底部502の少なくとも一部とを覆う。図15は、層532がカートン490の最上部500または底部502のいずれの部分も覆わない、包装組立体534の別の実施形態を示す。別の種類の熱収縮可能層を用いてもよいが、一実施形態では、熱収縮可能層532は、シート状の材料またはスリーブ状の材料である。また、層532に別の材料を用いてもよいが、一実施形態において、層532は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリ塩化ビニルで構成される。
【0061】
熱収縮層532は、カートン490の封止を容易にし、カートン内に収容された製品を不正な細工から保護するとともに、カートン490のコーナー部/接合箇所を概ね封止して、製品をカートン490内に収容することに加えて、製品を汚染から保護することもできる。熱収縮層532は、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。熱収縮層532のしっかりとした密着は、例えば、カートン490の形状の維持も促進し、カートン490あるいは複数のこれらのカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートンの運搬性などの別の機能性を促進する形状の維持を容易にすることもできる。
【0062】
一実施形態において、最上部500(および/または側面492、494、496、および498のうち一つ以上)は、そこから外方に延びる、組立体を運搬するための把手536を備えている。熱収縮層532は、その中に、把手536に隣接する開口538を備えており、熱収縮層532がカートン490の一部を覆っているときでも、把手536が開口538を通じて延びるため把手に手が届くようになっている。
【0063】
一実施形態において、カートン490および/または層532は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えているが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。
【0064】
熱収縮可能層532は、カートンの形成、より具体的には、可動部分522および524の第1の位置526から第2の位置528への移動による包装組立体534の形成を容易にすることもできる。上述したように、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。
【0065】
ところが、一実施形態においては、熱収縮可能層532が可動部分522および524のうち一つ以上の少なくとも一部を覆うように、熱収縮可能層532をカートン490の周囲に巻き付ける。層532が加熱されて可動部分522および524に接触するように収縮するのに伴って、この層は、可動部分522および524を第1の位置526(図13に示す)から第2の位置528へ移動させて包装組立体534の形状を形成する。そして、層532がカートン490の周囲に実質的に巻き付けられたままの状態である限り、熱収縮層532は、可動部分522および524を第2の位置528に保持する。可動部分522および524が第1の位置に付勢される一実施形態において、層532は、この付勢に抗して可動部分を第2の位置528へ移動させるとともに可動部分をこの位置に保持する。可動部分522および524を第2の位置528へ移動させて保持することによって、層532は、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体534、より具体的にはカートン490の形状の形成を容易にするものである。
【0066】
上述したように、包装組立体は、任意の適切な寸法、形状、および/または構成(例えば、面の数)を有していてもよいが、図16〜19は、包装組立体の一実施形態の構成を示している。具体的には、図16は、シート材料からなるブランク(全体として参照符号540で示す)の一実施形態の頂面図である。図17は、図16に示すブランク540から形成されたカートン(全体として600で示す)の一実施形態の斜視図である。図18は、図17に示すカートン600を含む包装組立体(全体として644で示す)の一実施形態の斜視図である。図19は、図18に示す包装組立体644の別の実施形態の斜視図である。
【0067】
図16を参照すると、ブランク540は、複数の予め形成された略平行な折り線550、552、および554を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の四つの側面パネル542、544、546、および548を備えている。具体的には、側面パネル542、544、546、および548は、各折り線550、552、および554に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ556は、折り線562に沿って、側面パネル542の端部(概ね558で示す)から、あるいは側面パネル548の端部(概ね560で示す)から延びており、カートン600(図17に示す)を形成するために端部558および560同士の固定を容易にする。各側面パネル542、544、546、および548は、底端564と最上端566との間の測定高さにわたって延びている。
【0068】
側面パネル544および側面パネル548は、その最上端566から折り線570に沿って延びる最上部支持パネル568と、その底端564から折り線574に沿って延びる底部支持パネル572とをそれぞれ備えている。また、側面パネル542および側面パネル546は、その最上端566から折り線578に沿って延びる最上部パネル576と、その底端564から折り線582に沿って延びる底部パネル580とをそれぞれ備えている。一実施形態において、最上部パネル576の少なくとも一方は、そこから延びて他方の最上部パネル576内のスロット586と相互接続する延長部584を備えており、カートン600(図17に示す)の最上部610(図17に示す)を構成するための最上部パネル576同士の固定を容易にする。同様に、一実施形態(図示せず)において、底部パネル580の少なくとも一方は、そこから延びて他方の底部パネル580内のスロットと相互接続する延長部を備えており、カートン600(図17に示す)の底部612(図17に示す)を構成するための底部パネル580同士の固定を容易にする。勿論、前述の延長部/スロットによる構成に加えて、あるいは代えて、最上部パネル576および底部パネル580は、任意の適切な相互接続手段を備えていてもよい。従って、最上部および底部パネル576および580は、それぞれ延長部/スロットによる構成を用いる相互接続に限定されない。例えば、一実施形態において、最上部および底部パネル576および580には、それぞれ部分的に接着剤が塗布される。別の実施形態において、最上部パネル576および底部パネル580の少なくとも一方は、マジックテープ588を用いて相互接続される。
【0069】
側面パネル542、544、546、および548は、上部パネル部分590、下部パネル部分592、および中間パネル部分594をそれぞれ備えている。中間パネル部分594は、折り線596に沿って上部パネル部分590からそれぞれ延びているとともに、折り線598に沿って下部パネル部分592にそれぞれ延びている。また、側面パネル542、544、546、および548は、曲縁597をそれぞれ備えている。
【0070】
図17に示すように、カートン600は、ブランク540(図16に示す)を折り線550、552、554、562、570、574、578、および582(図16に示す)に従って折り曲げることにより、ブランク540から形成することができる。一実施形態において、ブランク540に部分的に接着剤を塗布してカートン600を固定してもよい。通例、側面パネル542、544、546、および548(図16に示す)は、カートン600の四つの連続した側面(概ね602、604、606、および608で示す)を構成し、最上部パネル576(図16に示す)は、カートン600の最上部(概ね610で示す)を構成し、そして底部パネル580(図16に示す)は、カートン600の底部(概ね612で示す)を構成する。カートン600は、カートン600内を延びる中央縦軸616に沿ってカートン600の最上部610と底部612との間の測定高さ614にわたって延びている。図17において分かるように、一実施形態において、カートン600は、略矩形の断面形状、例えば、中央縦軸616に対して略垂直方向に延びる面10−10に沿って切った断面を備えている。また、図17において分かるように、各側面602、604、606、および608は、カートン600の最上部610と底部612との間に延びている。より具体的には、一実施形態において、各側面602、604、606、および608は、最上部610から底部612に延びている。ここで、任意の側面602、604、606、または608を、第1、第2、第3、および/または第4の側面と称する場合もある。
【0071】
上部パネル部分590、下部パネル部分592、および中間パネル部分594(図12に示す)は、各側面602、604、606、および608の上部618、下部620、および中間部622をそれぞれ構成する。最上部610と、各側面602、604、606、および608とが交わる部分には、コーナー部624が形成される。同様に、底部612と、各側面602、604、606、および608とが交わる部分には、コーナー部626が形成される。さらに、側面602、604、606、および608の各隣接面が交わる部分には、コーナー部628が形成される。また、上述したように、側面602、604、606、および608は、曲縁597をそれぞれ備えている。一実施形態において、曲縁597は、カートン600の高さの一部だけにわたって延びているが、その代わりに、曲縁597は、カートン600の最上部610から底部612まで延びてもよい。
【0072】
側面602、604、606、および608は、カートン600の可動部分(それぞれ概ね630、632、634、および636で示す)をそれぞれ構成する。ここで、任意の可動部分630、632、634、または636を、第1、第2、第3、および/または第4の可動部分と称する場合もある。可動部分630、632、634、および636は、図17に示す第1の位置(概ね638で示す)と、図18に示す第2の位置(概ね640で示す)との間をそれぞれ移動可能になっている。一実施形態において、可動部分630、632、634、および636は、折り線596および598(図16に示す)に沿って湾曲させることにより、第1の位置638から第2の位置640へ移動可能になっている。従って、図17および18から分かるように、第1および第2の位置638および640間の移動は、カートン600の高さに沿って側面604および608の対向する二面間に形成されるカートン600の断面幅をそれぞれ変動または変化させる。また、曲縁597により、第1の位置638から第2の位置640への移動は、側面602、604、606、および608が曲面をそれぞれ有するように側面602、604、606、および/または608を湾曲させる(あるいは、その曲率を増加させる)。一実施形態において、側面602、604、606、および/または608の一部のみが、図18に示すように第2の位置640において湾曲する。一方、別の実施形態では、側面602、604、606、および/または608は、カートン600の最上部610から底部612まで湾曲する。
【0073】
一実施形態において、側面602、604、606、および608と、ほぼ隣接する可動部分630、632、634、および636との対向する二面間に形成される断面幅(例えば、図17中の面11−11に沿って切った断面)は、第2の位置640のときよりも第1の位置638のときの方が概して大きい。一実施形態において、可動部分630、632、634、および636のうち少なくとも一つは、第1の位置638に付勢される。可動部分630、632、634、および636は、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置638に付勢されてもよいが、一実施形態では、カートン600の構造により可動部分630、632、634、および636を付勢する。
【0074】
一旦カートン600が形成されると、カートン600内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮可能層(概ね642で示す)をカートン600の少なくとも一部の周囲に巻き付けるとともに熱収縮させて包装組立体を形成することができるため、その一実施形態を図18において図示するとともに概ね644で示す。具体的には、図18に示す実施形態において、側面602、604、606、および608の周囲に熱収縮可能層642を巻き付けるが、その一部は、最上部610を越えて延びる一方、その別の部分は、底部612を越えて延びる。そして、層642を加熱し、カートン600と接触するように熱収縮可能層を収縮させる。層642は、カートン600の周囲にぴったりと密着するように収縮する。熱収縮可能層642は、カートン600のいずれの部分を覆うことも可能であるが、図18に示す実施形態において、熱収縮層642は、側面602、604、606、および608と、コーナー部624、626、および628とを実質的に覆うとともに、最上部610の一部と、底部612の少なくとも一部とを覆う。図19は、層642がカートン600の最上部610または底部612のいずれの部分も覆わない、包装組立体644の別の実施形態を示す。別の種類の熱収縮可能層を用いてもよいが、一実施形態では、熱収縮可能層642は、シート状の材料またはスリーブ状の材料である。また、層642に別の材料を用いてもよいが、一実施形態において、層642は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリ塩化ビニルで構成される。
【0075】
熱収縮層642は、カートン600の封止を容易にし、カートン内に収容された製品を不正な細工から保護するとともに、カートン600のコーナー部/接合箇所を概ね封止して、製品をカートン600内に収容することに加えて、製品を汚染から保護することもできる。熱収縮層642は、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。熱収縮層642のしっかりとした密着は、例えば、カートン600の形状の維持も促進し、カートン600あるいは複数のこれらのカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートンの運搬性などの別の機能性を促進する形状の維持を容易にすることもできる。
【0076】
一実施形態において、最上部610(および/または側面602、604、606、および608のうち一つ以上)は、そこから外方に延びる、組立体を運搬するための把手646を備えている。熱収縮層642は、その中に、把手646に隣接する開口648を備えており、熱収縮層642がカートン600の一部を覆っているときでも、把手646が開口648を通じて延びるため把手646に手が届くようになっている。
【0077】
一実施形態において、カートン600および/または層642は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えているが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。
【0078】
熱収縮可能層642は、カートンの形成、より具体的には、可動部分630、632、634、および636の第1の位置638から第2の位置640への移動による包装組立体644の形成を容易にすることもできる。上述したように、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。
【0079】
ところが、一実施形態においては、熱収縮可能層642が可動部分630、632、634、および636のうち一つ以上の少なくとも一部を覆うように、熱収縮可能層642をカートン600の周囲に巻き付ける。層642が加熱されて可動部分630、632、634、および636に接触するように収縮するのに伴って、層642は、可動部分630、632、634、および636を第1の位置638(図17に示す)から第2の位置640へ移動させて包装組立体644の形状を形成する。そして、層642がカートン600の周囲に実質的に巻き付けられたままの状態である限り、熱収縮層642は、可動部分630、632、634、および636を第2の位置640に保持する。可動部分630、632、634、および636が第1の位置に付勢される一実施形態において、層642は、この付勢に抗して可動部分を第2の位置640へ移動させるとともに可動部分をこの位置に保持する。可動部分630、632、634、および636を第2の位置640へ移動させて保持することによって、層642は、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体644、より具体的にはカートン600の形状の形成を容易にするものである。
【0080】
上述したように、包装組立体は、任意の適切な寸法、形状、および/または構成(例えば、面の数)を有していてもよいが、図20〜23は、包装組立体の一実施形態の構成を示している。具体的には、図20は、シート材料からなるブランク(全体として参照符号670で示す)の一実施形態の頂面図である。図21は、図20に示すブランク670から形成されたカートン(全体として740で示す)の一実施形態の斜視図である。図22は、図21に示すカートン740を含む包装組立体(全体として790で示す)の一実施形態の斜視図である。図23は、図22に示す包装組立体790の別の実施形態の斜視図である。
【0081】
図20を参照すると、ブランク670は、複数の予め形成された略平行な折り線680、682、および684を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の四つの側面パネル672、674、676、および678を備えている。具体的には、側面パネル672、674、676、および678は、各折り線680、682、および684に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ686は、折り線692に沿って、側面パネル672の端部(概ね688で示す)から、あるいは側面パネル678の端部(概ね690で示す)から延びており、カートン740(図21に示す)を形成するために端部688および690同士の固定を容易にする。各側面パネル672、674、676、および678は、底端694と最上端696との間の測定高さにわたって延びている。
【0082】
側面パネル674および側面パネル678は、その最上端696から折り線700に沿って延びる最上部支持パネル698と、その底端694から折り線704に沿って延びる底部支持パネル702とをそれぞれ備えている。また、側面パネル672および側面パネル676は、その最上端696から折り線708に沿って延びる最上部パネル706と、その底端694から折り線712に沿って延びる底部パネル710とをそれぞれ備えている。一実施形態において、最上部パネル706の少なくとも一方は、そこから延びて他方の最上部パネル706内のスロット716と相互接続する延長部714を備えており、カートン740(図21に示す)の最上部750(図21に示す)を構成するための最上部パネル706同士の固定を容易にする。同様に、一実施形態(図示せず)において、底部パネル710の少なくとも一方は、そこから延びて他方の底部パネル710内のスロットと相互接続する延長部を備えており、カートン740(図21に示す)の底部752(図21に示す)を構成するための底部パネル710同士の固定を容易にする。勿論、前述の延長部/スロットによる構成に加えて、あるいは代えて、最上部パネル706および底部パネル710は、任意の適切な相互接続手段を備えていてもよい。従って、最上部および底部パネル706および710は、延長部/スロットによる構成を用いる相互接続に限定されない。例えば、一実施形態において、最上部および底部パネル706および710には、それぞれ部分的に接着剤が塗布される。別の実施形態において、最上部パネル706および底部パネル710のうち少なくとも一方は、マジックテープ718を用いて相互接続される。
【0083】
側面パネル674および678は、折り線724、726に沿って、それぞれ、そこから延びる延長パネル720および722をそれぞれ備えている。また、側面パネル676は、折り線730に沿ってそこから延びる延長パネル728と、折り線734に沿って延びる対向延長パネル732とを備えている。一実施形態において、折り線724、726、730、および/または734は、湾曲している。さらに、一実施形態において、延長パネル720、722、728、および/または732は、曲縁736を備えている。ここで、任意の延長パネル720、722、728、または732を、第1、第2、第3、および/または第4の延長部と称する場合もある。また、図20において分かるように、延長パネル720、722、728、および732の隣接パネル間には、複数の開口738が形成されている。
【0084】
図21に示すように、カートン740は、ブランク670(図20に示す)を折り線680、682、684、692、700、704、708、および712(図20に示す)に従って折り曲げることにより、ブランク670から形成することができる。一実施形態において、ブランク670に部分的に接着剤を塗布してカートン740を固定してもよい。通例、側面パネル672、674、676、および678(図20に示す)は、カートン740の四つの連続した側面(概ね742、744、746、および748で示す)を構成し、最上部パネル706(図20に示す)は、カートン740の最上部(概ね750で示す)を構成し、そして底部パネル710(図20に示す)は、カートン740の底部(概ね752で示す)を構成する。延長パネル720、722、728、および732は、延長部754、756、758、および760をそれぞれ構成する。カートン740は、カートン740内を延びる中央縦軸764に沿ってカートン740の最上部750と底部752との間の測定高さ762にわたって延びている。図21においても分かるように、各側面742、744、746、および748は、カートン740の最上部750と底部752との間に延びている。より具体的には、一実施形態において、各側面742、744、746、および748は、最上部750から底部752に延びている。ここで、任意の側面742、744、746、または748を、第1、第2、第3、および/または第4の側面と称する場合もある。
【0085】
最上部750と、各側面742、744、746、および748とが交わる部分には、コーナー部766が形成される。同様に、底部752と、各側面742、744、746、および748とが交わる部分には、コーナー部768が形成される。さらに、側面742、744、746、および748の各隣接面が交わる部分には、コーナー部770が形成される。また、上述したように、延長部754、756、758、および760は、曲縁736をそれぞれ備えている。
【0086】
延長部754、756、758、および760は、カートン740の可動部分(概ね772、774、776、および778でそれぞれ示す)をそれぞれ構成する。ここで、任意の可動部分772、774、776、または778を、第1、第2、第3、および/または第4の可動部分と称する場合もある。可動部分772、774、776、および778は、図21に示す第1の位置(概ね780で示す)と、図22に示す第2の位置(概ね782で示す)との間をそれぞれ移動可能になっている。一実施形態において、可動部分772、774、776、および778は、折り線、すなわち対応する折り線724、726、730、および734(図20に示す)に沿って湾曲させることにより、第1の位置780から第2の位置782へ移動可能になっている。従って、図21および22から分かるように、第1および第2の位置780および782間の移動は、側面744および側面746間に形成される側面(概ね784で示す)と、側面746および側面748間に形成される側面(概ね786で示す)とをそれぞれもたらす。一実施形態において、側面784は、側面744に対して斜めに角度がついており、側面786は、側面746に対して斜めに角度がついている。ここで、任意の側面742、744、746、748、784、または786を、第1、第2、第3、第4、第5、および/または第6の側面と称する場合もある。一実施形態において、側面784および/または786は、カートン740の最上部750と底部752との間の一部のみにわたって延びる。あるいは、側面784および/または786は、カートン740の最上部750から底部752にわたって延びる。
【0087】
具体的には、可動部分772(延長部754)は、部分772が側面744に対して斜めに角度がつくように、折り線724に沿ってカートン781の内部に向かって湾曲される。同様に、可動部分776(延長部758)は、部分776が側面746に対して斜めに角度がつくように、そして、部分776が部分772を少なくとも部分的に覆うように、折り線730に沿ってカートン781の内部に向かって湾曲される。可動部分774(延長部756)も、部分774が側面748に対して斜めに角度がつくように、折り線726に沿ってカートン781の内部に向かって湾曲される。同様に、可動部分778(延長部760)は、部分778が側面746に対して斜めに角度がつくように、そして、部分778が部分774を少なくとも部分的に覆うように、折り線734に沿ってカートン781の内部に向かって湾曲される。図22において分かるように、一実施形態において、第1の位置780から第2の位置782への移動は、開口738(図20に示す)を少なくとも部分的に閉じる。また、曲縁736により、第1の位置780から第2の位置782への移動は、側面746が曲面を有するように側面746を湾曲させる(あるいは、その曲率を増加させる)。一実施形態において、側面746の一部のみが、図22に示すように第2の位置782において湾曲する。一方、別の実施形態では、側面746は、カートン740の最上部750から底部752にわたって湾曲する。一実施形態において、可動部分772、774、776、および778のうち少なくとも一つは、第1の位置780に付勢される。可動部分772、774、776、および778は、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置780に付勢されてもよいが、一実施形態では、カートン740の構造により可動部分772、774、776、および778を付勢する。
【0088】
一旦カートン740が形成されると、カートン740内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮可能層(概ね788で示す)をカートン740の少なくとも一部の周囲に巻き付けるとともに熱収縮させて包装組立体を形成することができるため、その一実施形態を図22において図示するとともに概ね790で示す。具体的には、図22に示す実施形態において、側面742、744、746、748、784、および786の周囲に熱収縮可能層788を巻き付けるが、その一部は、最上部750を越えて延びる一方、その別の部分は、底部752を越えて延びる。そして、層788を加熱し、カートン740と接触するように熱収縮可能層を収縮させる。層788は、カートン740の周囲にぴったりと密着するように収縮する。熱収縮可能層788は、カートン740のいずれの部分を覆うことも可能であるが、図22に示す実施形態において、熱収縮層788は、側面742、744、746、748、784、および786と、コーナー部766、768、および770とを実質的に覆うとともに、最上部750の一部と、底部752の少なくとも一部とを覆う。図23は、層788がカートン740の最上部750または底部752のいずれの部分も覆わない、包装組立体790の別の実施形態を示す。別の種類の熱収縮可能層を用いてもよいが、一実施形態では、熱収縮可能層788は、シート状の材料またはスリーブ状の材料である。また、層788に別の材料を用いてもよいが、一実施形態において、層788は、ポリエチレン、ポリプロピレン、および/またはポリ塩化ビニルで構成される。
【0089】
熱収縮層788は、カートン740の封止を容易にし、カートン内に収容された製品を不正な細工から保護するとともに、カートン740のコーナー部/接合箇所を概ね封止して、製品をカートン740内に収容することに加えて、製品を汚染から保護することもできる。熱収縮層788は、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。熱収縮層788のしっかりとした密着は、例えば、カートン740の形状の維持も促進し、カートン740あるいは複数のこれらのカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートンの運搬性などの別の機能性を促進する形状の維持を容易にすることもできる。
【0090】
一実施形態において、最上部750(および/または側面742、744、746、および748のうち一つ以上)は、そこから外方に延びる、組立体を運搬するための把手792を備えている。熱収縮層788は、その中に、把手792に隣接する開口794を備えており、熱収縮層788がカートン740の一部を覆っているときでも、把手792が開口794を通じて延びるため把手792に手が届くようになっている。
【0091】
一実施形態において、カートン740および/または層788は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えているが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。
【0092】
熱収縮可能層788は、カートンの形成、より具体的には、可動部分772、774、776、および778の第1の位置780から第2の位置782への移動による包装組立体790の形成を容易にすることもできる。上述したように、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。
【0093】
ところが、一実施形態においては、熱収縮可能層788が可動部分772、774、776、および778のうち一つ以上の少なくとも一部を覆うように、熱収縮可能層788をカートン740の周囲に巻き付ける。層788が加熱されて可動部分772、774、776、および778に接触するように収縮するのに伴って、この層は、可動部分772、774、776、および778を第1の位置780(図21に示す)から第2の位置782へ移動させて包装組立体790の形状を形成する。そして、層788がカートン740の周囲に実質的に巻き付けられたままの状態である限り、熱収縮層788は、可動部分772、774、776、および778を第2の位置782に保持する。可動部分772、774、776、および778が第1の位置に付勢される一実施形態において、層788は、この付勢に抗して可動部分を第2の位置782へ移動させるとともに可動部分をこの位置に保持する。可動部分772、774、776、および778を第2の位置782へ移動させて保持することによって、層788は、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体790、より具体的にはカートン740の形状の形成を容易にするものである。
【0094】
一実施形態において、カートン854および/または層880は、その表面に、製品、製品の製造業者、および/または製品の販売業者を知らせる目印などの表示を備えているが、これらに限定されるものではない。例えば、製品の名称を示すとともに製品を簡潔に説明する印刷テキスト、製品の製造業者および/または販売業者を示すロゴおよび商標、および/または注目を引くデザインおよび/または装飾などが挙げられる。
【0095】
図24〜図41を参照すると、本発明の包装組立体は、任意の適切な寸法、形状、および/または構成、例えば、面の数などを有していてもよい。以下に、本発明を、幾つかの実施形態と関連するその用途について説明する。ただし、当業者には明らかであるとともに、ここで示す教示によって導かれるように、本発明は、任意の適切な数の最上部パネル、底部パネルおよび/または側面パネルを有し、任意の適切な包装組立体形状を形成する、任意の適切な包装組立体に対しても同様に適用可能である。
【0096】
図24〜26は、一実施形態に係る包装組立体を示す。具体的には、図24は、シート材料1020からなるブランクの頂面図である。図25は、ブランク1020から形成されたカートン1100の斜視図である。図26は、ブランク1020から形成されたカートン1100を含む包装組立体1150の斜視図である。
【0097】
図24を参照すると、一実施形態において、ブランク1020は、内面1021と、対向する外面とを有している。ブランク1020は、複数の予め形成された略平行な折り線1036、1038および1040を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の側面パネル1022、1024、1026および1028を備えている。側面パネル1022、1024、1026および1028は、各折り線1036、1038および1040に沿って隣接する側面パネルから延びている。側面パネル・フラップ1046は、端部折り線1048に沿って側面パネル1022から延びており、側面パネル・フラップ1046を側面パネル1028に固定してカートン1100を形成する。別の実施形態においては、側面パネル・フラップ(図示せず)は、側面パネル1028の縁部1050に沿って形成された端部折り線(図示せず)に沿って、側面パネル1028から延びており、この側面パネル・フラップを側面パネル1022に固定してカートン1100を形成する。
【0098】
各側面パネル1022、1024、1026および1028は、底端1052と最上端1054との間の測定高さにわたって延びている。図24に示すように、最上部支持パネル1056は、折り線1058に沿って最上端1054において側面パネル1022から延びており、底部支持パネル1060は、折り線1062に沿って底端1052において側面パネル1022から延びている。また、最上部支持パネル1064は、折り線1066に沿って最上端1054において側面パネル1026から延びており、底部支持パネル1068は、折り線1070に沿って底端1052において側面パネル1026から延びている。最上部支持パネル1064を最上部支持パネル1056に接続して、図25に示す、カートン1100の最上部1114を構成する。一実施形態において、最上部支持パネル1064は、そこから延びる少なくとも一つのタブ1072を備えており、このタブを、最上部支持パネル1056に形成された協働スリット1074に係合させることにより、最上部支持パネル1064を最上部支持パネル1056に固定して最上部1114を構成する。底部支持パネル1068を底部支持パネル1060に接続して、図25に示す、カートン1100の底部1116を構成する。図24に示すように、一実施形態において、底部支持パネル1068は、VELCROファスナー(VELCROは、オランダ、キュラソーのベルクロ工業(VELCRO Industries B.V.)の登録商標)などのマジックテープのフック部1075を少なくとも一つ備えており、このファスナーが、底部支持パネル1060に位置するマジックテープのループ部(図示せず)と協働することにより、底部支持パネル1068が底部支持パネル1060に固定される。一実施形態において、最上部フラップ1080は、最上部支持パネル1056、1064と協働して最上部1114を構成するために、最上端1054において折り線1082に沿って側面パネル1024および/または1028に接続されている。同様に、底部フラップ1084は、底部支持パネル1060、1068と協働して底部1116を構成するために、底端1052において折り線1086に沿って側面パネル1024および/または側面パネル1026に接続されている。当業者には明らかであるとともに、ここで示す教示によって導かれるように、任意の適切な接続手段を用いて、最上部支持パネル1056を最上部支持パネル1064に接続すること、および/または底部支持パネル1060を底部支持パネル1068に接続することが可能である。例えば、一実施形態においては、最上部支持パネル1056、1064、底部支持パネル1060、1068、最上部フラップ1080および/または底部フラップ1084に接着剤を塗布して各パネルを接続する。
【0099】
図24〜26を参照すると、一実施形態において、側面パネル1022、1024、1026および/または1028のうち少なくとも一つは、最初に付勢される第1の位置と、曲面あるいは弧状面を有する第2の位置との間を移動可能になっている。図24をさらに参照すると、特定の実施形態において、ブランク1020は、二つの可動側面パネル、すなわち、側面パネル1024と、近接する側面パネル1026とを備えている。可動側面パネル1024には、空隙1088が部分的に形成されており、折り線1038に沿って可動側面パネル1024に接続されている可動側面パネル1026には、空隙1088の残り部分が形成されている。当業者には明らかであるとともに、ここで示す教示によって導かれるように、任意の適切な数の空隙1088をブランク1020に形成して、後に述べるように、カートン1100を所望の形状にしてもよい。
【0100】
熱収縮パッチ1090を、ブランク1020の内面1021に貼付するとともに、空隙1088が形成されている可動側面パネル1024および可動側面パネル1026の少なくとも一部に接続して、空隙1088を覆う。一実施形態において、熱収縮パッチ1090は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリエステルグリコール、ナイロン、および/または配向ポリスチレンを含むシート状あるいはパッチ状の収縮可能材料である。別の実施形態においては、当業者には周知であるとともに、ここで示す教示によって導かれる任意の適切な収縮可能材料を用いて、熱収縮パッチ1090を製造する。さらに、一実施形態において、熱収縮パッチ1090は、透明である。熱収縮パッチ1090は、初期的な第1のあるいは収縮前の形態から、収縮前の形態のときよりも幅および/または長さが短い第2のあるいは収縮形態へ変動可能になっている。例えば、熱収縮パッチ1090は、収縮前の形態から収縮形態へ変動して、可動側面パネル1024および/または1026を第2の位置へ移動させる、あるいは付勢するように、収縮可能になっている。適度な加熱などによる熱収縮パッチ1090の収縮に伴い、空隙1088は、少なくとも部分的に閉じ、可動側面パネル1024および1026が、隣接する側面パネル1022、1024、1026および/または1028に対して移動あるいは付勢される。
【0101】
一実施形態において、熱収縮パッチ1090は、少なくとも約140°F、好適には約150°F〜約195°Fの活性収縮温度を有する可撓性の熱収縮可能なプラスティック・フィルムを少なくとも一層備えている。このフィルムは、約50ゲージ〜約150ゲージのゲージ厚を有する。一実施形態において、このフィルムは、フィルムのマシン方向または配向と、フィルムのクロスマシンあるいは横方向または配向とにおいてフィルムが同じ量だけ収縮するように、平衡収縮比または平衡配向によって作成されている。平衡収縮比により、一様かつ均一な収縮形状が容易に得られるので、フィルムに印刷された印刷目印および/または装飾的な模様が加熱時に歪んでしまうことがない。さらに、マシン方向および横方向においてフィルムが約10%〜約50%収縮するように、このフィルムは、約10%〜約50%の収縮率を有する。別の実施形態において、このフィルムは、マシン方向および横方向のうち一方向においてフィルムの収縮の程度がより大きくなるように、不平衡収縮比によって作成される。特定の別の実施形態においては、フィルムが当初の長さとは異なる割合で対向方向に収縮するように、このフィルムのマシン方向における収縮率は、横方向における収縮率とは異なる。さらに別の実施形態において、熱収縮パッチ1090は、伸張された形態で内面1021に結合された伸張フィルムを備えている。
【0102】
特定の実施形態において、図24中の仮想線1092で概して示され、空隙1088を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に沿って、熱収縮パッチ1090は、可動側面パネル1024および可動側面パネル1026に結合される。内面1021および/または熱収縮パッチ1090の一部に接着材料または接着層を塗布するとともに、適度に加圧して熱収縮パッチ1090を内面1021に結合させるなど、任意の適切な結合処理を用いることにより、可動側面パネル1024および可動側面パネル1026において熱収縮パッチ1090をブランク1020の内面1021に結合させる。
【0103】
図25に示すように、カートン1100は、ブランク1020を折り線1036、1038、1040、1048、1058、1062、1066、1070、1082および1086に従って折り曲げることにより、ブランク1020から形成される。一実施形態において、ブランク1020に部分的に接着剤を塗布してカートン1100を固定してもよい。最上部支持パネル1056、1064、および最上部フラップ1080は、最上部1114を構成する。底部支持パネル1060、1068、および底部フラップ1084は、底部1116を構成する。カートン1100は、カートン1100内を延びる中央縦軸1120に沿ってカートン1100の最上部1114と底部1116との間の測定高さ1118にわたって延びている。一旦カートン1100が形成されると、カートン1100内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮パッチ1090を熱収縮させて、図26に示すように包装組立体1150を形成する。
【0104】
ブランク1020から形成されたカートン1100に、上述したように、適切な熱処理をおこなって熱収縮パッチ1090を溶融させることにより、ブランク1020の内面1021に対する熱収縮パッチ1090の結合に悪影響を及ぼすことなく、熱収縮パッチ1090を収縮させる。熱収縮パッチ1090の溶融および収縮に伴い、可動側面パネル1024および可動側面パネル1026は、ともに移動あるいは付勢されて、空隙1088を少なくとも部分的に閉じる。熱処理後、熱収縮パッチ1090は、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートン1100を実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。この実施形態においては、熱収縮パッチ1090が収縮位置にある状態で、熱収縮パッチ1090は、可動側面パネル1024および/または可動側面パネル1026を第2の位置に維持する。図26に示すように、可動側面パネル1024および/または可動側面パネル1026は、第2の位置において弧状面または曲面を有する。
【0105】
この実施形態において、側面パネル1024および/または側面パネル1026は、図25に示すような第1の位置と、図26に示すような第2の位置との間を移動可能になっている。従って、第1の位置と第2の位置との間の移動は、カートン1100の高さ1118に沿って側面パネル1022、1024、1026および1028間に形成されるカートン1100の断面積を変動または変化させる。特定の実施形態において、可動側面パネル1024および/または可動側面パネル1026は、カートン1100の構造などの任意の適切な手段を用いて、図25に示すように、第1の位置に付勢される。別の実施形態では、側面パネル1022、1024、1026および/または1028の一部または一部分のみが、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている。
【0106】
一実施形態において、熱収縮パッチ1090は、カートン1100を少なくとも部分的に封止し、カートン内に収容された製品を不正な細工から保護することに加えて、製品を汚染から保護する。熱収縮パッチ1090は、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。さらに、熱収縮パッチ1090は、カートン1100の形状を維持し、例えば、カートン1100あるいは複数のカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートン形状の維持を容易にするものである。
【0107】
さらに、熱収縮パッチ1090は、カートン1100の形成、より具体的には、可動側面パネル1024、1026の図25に示すような第1の位置から第2の位置への移動あるいは付勢による、図26に示すような包装組立体1150の形成を容易にする。上述したように、従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。熱収縮パッチ1090の加熱および収縮に伴い、熱収縮パッチ1090が可動側面パネル1024、1026の第2の位置への移動、引き込み、あるいは付勢を行うことにより、包装組立体1150が形成される。熱収縮パッチ1090は、側面パネル1024、1026を第2の位置に保持する。可動側面パネル1024、1026が第1の位置に付勢される一実施形態において、熱収縮パッチ1090は、この付勢に抗して可動側面パネルを第2の位置に移動させるとともに可動側面パネルをこの位置に保持する。可動側面パネル1024および1026を第2の位置へ移動させて保持することによって、熱収縮パッチ1090は、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体1150、より具体的にはカートン1100の形状を形成する。
【0108】
図27〜29は、別の実施形態に係る包装組立体を示す。具体的には、図27は、シート材料1021からなるブランクの頂面図である。図28は、ブランク1021から形成されたカートン1101の斜視図である。図29は、ブランク1021から形成されたカートン1101を含む包装組立体1151の斜視図である。図27〜29に示す幾つかの要素の参照符号を用いて、上述の図24〜26に示す対応する要素または部材と同一の要素または部材を表すものとする。この実施形態においては、後に説明するように、ブランク1021によって、空隙がさらに形成されている。
【0109】
図27を参照すると、この実施形態において、ブランク1021は、内面1022と、対向する外面とを有している。ブランク1021は、複数の予め形成された略平行な折り線1036、1038および1040を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の側面パネル1023、1025、1027および1029を備えている。側面パネル1023、1025、1027および1029は、各折り線1036、1038および1040に沿って隣接する側面パネルから延びている。側面パネル1023、1025、1027および/または1029は、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている。各可動側面パネル1023、1025、1027および/または1029には、第1の折り線において空隙の少なくとも一部が形成されており、第1の折り線に対向する第2の折り線において空隙の少なくとも一部が形成されている。図27〜29に示すように、ブランク1021は、三つの可動側面パネル、すなわち、側面パネル1025、側面パネル1027および側面パネル1029を備えている。可動側面パネル1025には、折り線1038に沿って空隙1088の一部が形成されている。可動側面パネル1027には、可動側面パネル1027の第1の側縁において、折り線1038に沿って空隙1088の残り部分が形成されている。さらに、可動側面パネル1027の対向する第2の側縁には、折り線1040に沿って第2の空隙1094の一部が形成されている。可動側面パネル1029には、折り線1040に沿って空隙1094の残り部分が形成されている。
【0110】
熱収縮パッチ1091は、空隙1088および空隙1094を覆う。図27中の仮想線1092で概して示され、空隙1088を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に沿って、熱収縮パッチ1091は、可動側面パネル1025および可動側面パネル1027に結合される。さらに、図27中の仮想線1096で概して示され、空隙1094を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に沿って、熱収縮パッチ1091は、可動側面パネル1027および可動側面パネル1029に結合される。別の実施形態においては、熱収縮パッチ1091を境界領域1092に沿って可動側面パネル1025および可動側面パネル1027に結合して第1の空隙1088を覆う一方、第2の熱収縮パッチ(図示せず)を境界領域1096に沿って可動側面パネル1027および可動側面パネル1029に結合して第2の空隙1094を覆う。任意の適切な結合処理を用いることにより、可動側面パネル1025、可動側面パネル1027および可動側面パネル1029において、熱収縮パッチ1091をブランク1021の内面1022に結合させる。
【0111】
この実施形態において、図28に示すようにブランク1021から形成されたカートン1101に適切な熱処理をおこなって、ブランク1021の内面1022に対する熱収縮パッチ1091の結合に悪影響を及ぼすことなく、熱収縮パッチ1091の溶融および収縮を開始させる。熱収縮パッチ1091の溶融および収縮に伴い、可動側面パネル1025および可動側面パネル1027がともに移動あるいは付勢されて、空隙1088を少なくとも部分的に閉じるとともに、可動側面パネル1027および可動側面パネル1029がともに移動あるいは付勢されて、空隙1094を少なくとも部分的に閉じる。熱処理後、熱収縮パッチ1091は、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートン1101を実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。熱収縮パッチ1091が収縮位置にある状態で、熱収縮パッチ1091は、可動側面パネル1025、可動側面パネル1027および/または可動側面パネル1029を第2の位置に維持する。図29に示すように、可動側面パネル1025、可動側面パネル1027および/または可動側面パネル1029は、第2の位置において弧状面または曲面を有する。
【0112】
図30〜32は、一実施形態に係る包装組立体を示す。具体的には、図30は、シート材料1200からなるブランクの頂面図である。図31は、図30に示すブランク1200から形成されたカートン1266の斜視図である。図32は、図31に示すカートン1266を含む包装組立体1299の斜視図である。
【0113】
図30に示すように、一実施形態において、ブランク1200は、内面1201と、対向する外面とを有している。ブランク1200は、複数の予め形成された略平行な折り線1210、1212および1214を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の四つの側面パネル1202、1204、1206および1208を備えている。側面パネル1202、1204、1206および1208は、各折り線1210、1212および1214に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ1216は、折り線1218に沿って、側面パネル1202の端部から延びており、側面パネル・フラップ1216を側面パネル1208に固定して、図31に示すようにカートン1266を形成する。別の実施形態では、側面パネル・フラップ(図示せず)が側面パネル1208の端部1220から延びており、この側面パネル・フラップを側面パネル1202に固定してカートン1266を形成する。各側面パネル1202、1204、1206および1208は、底端1224と最上端1226との間の測定高さにわたって延びている。
【0114】
最上部支持パネル1228は、折り線1230に沿って、最上端1226において側面パネル1202および/または1206から延びている。同様に、底部支持パネル1232は、折り線1234に沿って、底端1224において側面パネル1202および/または1206から延びている。一実施形態において、最上部フラップ1236は、折り線1238に沿って側面パネル1204および/または側面パネル1208から延び、および/または底部フラップ1240は、折り線1242に沿って底端1224において側面パネル1204および/または側面パネル1208から延びている。一実施形態において、最上部支持パネル1228、底部支持パネル1232、最上部フラップ1236および/または底部フラップ1240に接着剤を塗布して各パネルを接続する。別の実施形態において、一方の最上部支持パネル1228は、そこから延びて他方の最上部支持パネル1228内に形成されたスロット(図示せず)に係合する延長部またはタブ(図示せず)を備えており、最上部支持パネル1228同士を固定することにより、図31に示すようにカートン1266の最上部1286を構成する。同様に、一方の底部支持パネル1232は、そこから延びて他方の底部支持パネル1232内に形成されたスロット(図示せず)に係合する延長部またはタブ(図示せず)を備えており、底部支持パネル1232同士を固定することにより、図31に示すようにカートン1266の底部1288を構成する。別の実施形態においては、最上部支持パネル1228同士および底部支持パネル1232同士を、上述したように、マジックテープ(図示せず)を用いて接続する。当業者には明らかであるとともに、ここで示す教示によって導かれるように、任意の適切な接続手段を用いて最上部支持パネル1288同士および/または底部支持パネル1232同士を接続することも可能である。
【0115】
図30〜32を参照すると、側面パネル1202、1204、1206および/または1208は、あるいは少なくともその一部は、最初に付勢される第1の位置と、弧状面あるいは曲面を有する第2の位置との間を移動可能になっている。図30に示すように、一実施形態において、側面パネル1202、1204、1206および1208は、上部パネル部分1250と、下部パネル部分1252と、上部パネル部分1250および下部パネル部分1252の間に延びて両部分を接続する中間パネル部分1254とをそれぞれ備えている。中間パネル部分1254は、折り線1256に沿って上部パネル部分1250に接続されている一方、折り線1260に沿って下部パネル部分1252に接続されている。この実施形態において、中間パネル部分1254は、最初に付勢される第1の位置から弧状面あるいは曲面を有する第2の位置へ移動可能になっている。図30に示すように、隣接する中間パネル部分1254間に空隙を形成することにより、後に説明するように、カートン1266の断面積の変化に対応するようになっている。
【0116】
図30に示すように、可動側面パネル1202には、折り線1218に対応する第1の側縁に沿って、第1の空隙1264が部分的に形成されているとともに、折り線1210に対応する第2の側縁に沿って、第2の空隙1266が部分的に形成されている。折り線1218に沿って可動側面パネル1202に接続されている側面パネル・フラップ1216には、第1の空隙1264の残り部分が形成されている。折り線1210に沿って可動側面パネル1202に接続されている可動側面パネル1204には、第2の空隙1266の残り部分が形成されているとともに、折り線1212に対応する第2の側縁に沿って、第3の空隙1268が部分的に形成されている。折り線1212に沿って可動側面パネル1204に接続されている可動側面パネル1206には、第3の空隙1268の残り部分が形成されているとともに、折り線1214に対応する第2の側縁に沿って、第4の空隙1270が部分的に形成されている。折り線1214に沿って可動側面パネル1206に接続されている可動側面パネル1208には、第4の空隙1270の残り部分が形成されている。一実施形態において、可動側面パネル1208には、カートン1266の組立時に側面パネル・フラップ1216により形成される第1の空隙1264の残りの部分に概ね対応する弧状部分がさらに形成される。
【0117】
熱収縮パッチ1272をブランク1200の内面1201に結合させて、各空隙1264、1266、1268および1270を覆う。特定の実施形態において、仮想線1276で概ね示され、空隙1264、1266、1268および1270を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に沿って、熱収縮パッチ1272を側面パネル・フラップ1216、可動側面パネル1202、可動側面パネル1204、可動側面パネル1206および可動側面パネル1208に結合させる。境界領域1276内の内面1201および/または熱収縮パッチ1272の一部に接着材料または接着層を塗布するとともに、適度に加圧して熱収縮パッチ1272を内面1201に結合させるなど、任意の適切な結合処理を用いることにより、側面パネル・フラップ1216および側面パネル1202、1204、1206および1208の可動中間パネル部分1254において、熱収縮パッチ1272をブランク1200の内面1201に結合させる。別の実施形態においては、内面1201に対向するブランク1200の外面に対して、図30中の仮想線1277によって概ね示される熱収縮層を貼付する。
【0118】
図31に示すように、カートン1266は、ブランク1200を折り線1210、1212、1214、1218、1230、1234、1238および1242に従って折り曲げることにより、ブランク1200から形成される。一実施形態において、ブランク1200に部分的に接着剤を塗布してカートン1266を固定してもよい。最上部支持パネル1228および最上部フラップ1236は、カートン1266の最上部1286を構成し、底部支持パネル1232および底部フラップ1240は、カートン1266の底部1288を構成する。カートン1266は、カートン1266内を延びる中央縦軸1292に沿ってカートン1266の最上部1286と底部1288との間の測定高さ1290にわたって延びている。図31に示すように、第1のあるいは収縮前の形態において、カートン1266は、略矩形の断面形状を有する。一旦カートン1266が形成されると、カートン1266内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮パッチ1272を熱収縮させて、図32に示すように包装組立体1299を形成する。
【0119】
ブランク1200から形成されたカートン1266に、上述したように、適切な熱処理をおこなって熱収縮パッチ1272を溶融させることにより、内面1201に対する熱収縮パッチ1272の結合に悪影響を及ぼすことなく、熱収縮パッチ1272を収縮させる。熱収縮パッチ1272の溶融および収縮に伴い、側面パネル・フラップ1216の中間パネル部分1254と、可動側面パネル1202、1204、1206および1208の中間パネル部分1254とは、第2の位置へ移動あるいは付勢されて、対応する空隙1264、1266、1268および1270を少なくとも部分的に閉じる。熱処理後、熱収縮パッチ1272は、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートン1266を実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。この実施形態においては、熱収縮パッチ1272が収縮位置にある状態で、熱収縮パッチ1272は、可動側面パネル1202、1204、1206および/または1208の中間パネル部分1254を第2の位置に維持する。図32に示すように、中間パネル部分1254は、第2の位置において弧状面または曲面を有する。
【0120】
従って、第1の位置と第2の位置との間の移動は、カートン1266の高さ1290に沿って側面パネル1202、1204、1206および1208間に形成されるカートン1266の断面積を変動または変化させる。特定の実施形態において、各可動側面パネル1202、1204、1206および1208は、図31に示すように、第1の位置に付勢される。この実施形態において、可動側面パネル1202、1204、1206および/または1208は、可動側面パネル1202、1204、1206および/または1208を付勢するカートン1266の構造など、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置に付勢されてもよい。別の実施形態では、中間パネル部分1254など、側面パネル1202、1204、1206および/または1208の一部または一部分のみが、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている。
【0121】
図33〜35は、一実施形態に係る包装組立体を示す。具体的には、図33は、シート材料1300からなるブランクの頂面図である。図34は、図33に示すブランク1300から形成されたカートン1400の斜視図である。図35は、図34に示すカートン1400を含む包装組立体1450の斜視図である。
【0122】
図33を参照すると、一実施形態において、ブランク1300は、内面1301と、対向する外面とを有している。ブランク1300は、複数の予め形成された略平行な折り線1314、1316、1318、1320および1322を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の六つ側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312を備えている。側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312は、各折り線1314、1316、1318、1320および1322に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ1324は、折り線1326に沿って側面パネル1312の端部から延びており、側面パネル・フラップ1324を側面パネル1302に固定して、図34に示すようにカートン1400を形成する。別の実施形態では、側面パネル・フラップ(図示せず)が側面パネル1302の縁部1328から延びており、この側面パネル・フラップを側面パネル1312に固定してカートン1400を形成する。各側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312は、ブランク1300の底端1330と最上端1332との間の測定高さにわたって延びている。
【0123】
最上部支持パネル1334は、折り線1336に沿って、最上端1332において側面パネル1302から延びており、底部支持パネル1338は、折り線1340に沿って、底端1330において側面パネル1302から延びている。また、最上部支持パネル1342は、折り線1344に沿って、最上端1332において側面パネル1308から延びており、底部パネル1346は、折り線1348に沿って、底端1330において側面パネル1308から延びている。最上部支持パネル1342および底部支持パネル1346は、そこから各折り線1354および1356に沿って延びる二つの固定タブ1350および1352をそれぞれ備えており、最上部支持パネル1342および底部支持パネル1346の側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312に対する固定を容易にして、図34に示すように、カートン1400の最上部1414と底部1416をそれぞれ構成する。一実施形態において、タブ1358は、折り線1359に沿って、最上端1332および/または底端1330において側面パネル1306および/または側面パネル1310から延びており、固定タブ1350または1352と接続してカートン1400を形成する。別の実施形態においては、任意の適切な接続手段を用いて最上部支持パネル1334、1342および/または底部支持パネル1338および/または1346を側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および/または1312に固定して、カートン1400を形成する。
【0124】
図33〜35を参照すると、側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および/または1312は、あるいは少なくともその一部は、最初に付勢される第1の位置と、弧状面あるいは曲面を有する第2の位置との間を移動可能になっている。図33に示すように、側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312は、上部パネル部分1360と、下部パネル部分1362と、上部パネル部分1360および下部パネル部分1362の間に延びて両部分を接続する中間パネル部分1364とをそれぞれ備えている。中間パネル部分1364は、折り線1366に沿って上部パネル部分1360に接続されている一方、折り線1368に沿って下部パネル部分1362に接続されている。この実施形態において、中間パネル部分1364は、最初に付勢される第1の位置から弧状面あるいは曲面を有する第2の位置へ移動可能になっている。図33に示すように、隣接する中間パネル部分1364間に空隙を形成することにより、後に説明するように、カートン1400の断面積の変化に対応するようになっている。
【0125】
図33をさらに参照すると、一実施形態において、側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312の中間パネル部分1364は、最初に付勢される第1の位置と、第2の位置との間を移動可能になっている。この実施形態において、可動側面パネル1302には、カートン1400の組立時に空隙1380の一部に概ね対応する縁部1328に沿って、弧状部分が形成されている。可動側面パネル1302には、折り線1314に対応する第2の側縁に沿って、第1の空隙1370が部分的に形成されている。折り線1314に沿って可動側面パネル1302に接続されている可動側面パネル1304には、第1の空隙1370の残り部分が形成されているとともに、折り線1316に対応する第2の側縁に沿って、第2の空隙1372が部分的に形成されている。折り線1316に沿って可動側面パネル1304に接続されている可動側面パネル1306には、第2の空隙1372の残り部分が形成されているとともに、折り線1318に対応する第2の側縁に沿って、第3の空隙1374が部分的に形成されている。折り線1318に沿って可動側面パネル1306に接続されている可動側面パネル1308には、第3の空隙1374の残り部分が形成されているとともに、折り線1320に対応する第2の側縁に沿って、第4の空隙1376が部分的に形成されている。折り線1320に沿って可動側面パネル1308に接続されている可動側面パネル1310には、第4の空隙1376の残り部分が形成されているとともに、折り線1322に対応する第2の側縁に沿って、第5の空隙1378が部分的に形成されている。折り線1322に沿って可動側面パネル1310に接続されている可動側面パネル1312には、第5の空隙1378の残り部分が形成されているとともに、折り線1326に対応する第2の側縁に沿って、第6の空隙1380が部分的に形成されている。折り線1326に沿って可動側面パネル1312に接続されている側面パネル・フラップ1324には、第6の空隙1380の残り部分が形成されている。
【0126】
熱収縮パッチ1382をブランク1300の内面1301に結合させて、各空隙1370、1372、1374、1376、1378および1380を覆う。特定の実施形態において、仮想線1384で概ね示され、空隙1370、1372、1374、1376、1378および1380を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に沿って、熱収縮パッチ1382を各可動側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312と、可動側面パネル・フラップ1324とに結合させる。内面1301および/または熱収縮パッチ1382の一部に接着材料または接着層を塗布するとともに、適度に加圧して熱収縮パッチ1382を内面1301に結合させるなど、任意の適切な結合処理を用いることにより、各可動側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312と、可動側面パネル・フラップ1324とにおいて、熱収縮パッチ1382をブランク1300の内面1301に結合させる。
【0127】
図34に示すように、カートン1400は、ブランク1300を折り線1314、1316、1318、1320、1322、1326、1336、1340、1344、1348、1354、1356および1359に従って折り曲げることにより、ブランク1300から形成される。一実施形態において、ブランク1300に部分的に接着剤を塗布してカートン1300を固定してもよい。最上部支持パネル1334、1342は、カートン1400の最上部1414を構成し、底部支持パネル1338、1346は、カートン1400の底部1416を構成する。カートン1400は、カートン1400内を延びる中央縦軸1420に沿ってカートン1400の最上部1414と底部1416との間の測定高さ1418にわたって延びている。図34に示すように、第1のあるいは収縮前の形態において、カートン1400は、中央縦軸1420に対して略垂直方向に延びる略六角形の断面形状を備えている。一旦カートン1400が形成されると、カートン1400内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮パッチ1382を熱収縮させて、図35に示すように包装組立体1450を形成する。
【0128】
一実施形態において、カートン1400に、上述したように、適切な熱処理をおこなって熱収縮パッチ1382を溶融させることにより、内面1301に対する熱収縮パッチ1382の結合に悪影響を及ぼすことなく、熱収縮パッチ1382を収縮させる。熱収縮パッチ1382の溶融および収縮に伴い、側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および/または1312の可動中間パネル部分1364、および可動側面パネル・フラップ1324は、第2の位置へ移動あるいは付勢されて、対応する空隙1370、1372、1374、1376、1378、および/または1380を少なくとも部分的に閉じる。熱処理後、熱収縮パッチ1382は、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートン1400を実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。この実施形態においては、熱収縮パッチ1382が収縮位置にある状態で、熱収縮パッチ1382は、側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および/または1312の可動中間パネル部分1364を第2の位置に維持する。図35に示すように、可動中間パネル部分1364は、第2の位置において弧状面または曲面を有する。
【0129】
図34および35をさらに参照すると、中間パネル部分1364の少なくとも一部は、中間部分1364が第1の位置と第2の位置との間を移動可能となるように、折り線1366と折り線1368との間に延びている。従って、第1の位置と第2の位置との間の移動は、カートン1400の高さ1418に沿って側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312間に形成されるカートン1400の断面積を変動または変化させる。特定の実施形態において、可動中間パネル部分1364を備えた各可動側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および1312は、図34に示すように、第1の位置に付勢される。可動側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および/または1312は、可動側面パネル1302、1304、1306、1308、1310および/または1312を付勢するカートン1400の構造など、任意の適切な手段を用いることにより第1の位置に付勢される。この実施形態において、対応する空隙が折り線1366を越えて最上端1332に向かって延びているか、および/または折り線1368を越えて底端1330に向かって延びているかどうかに応じて、上部パネル部分1360の一部および/または下部パネル部分1362の一部も中間部分1364とともに移動してもよい。
【0130】
図36〜38は、一実施形態に係る包装組立体を示す。具体的には、図36は、シート材料1500からなるブランクの頂面図である。図37は、図36に示すブランク1500から形成されたカートン1600の斜視図である。図38は、図37に示すカートン1600を含む包装組立体1650の斜視図である。
【0131】
図36を参照すると、一実施形態において、ブランク1500は、内面1501と、対向する外面とを有している。ブランク1500は、三つの連続した側面パネル1504、1506、1508からなる第1の組1502と、三つの連続した側面パネル1512、1514および1516からなる第2の組1510とを備えている。側面パネル1504、1506および1508は、予め形成された折り線1518および1520を介して互いに接続されており、同様に、側面パネル1512、1514および1516も予め形成された折り線1522および1524を介して互いにそれぞれ接続されている。第1の組1502は、底部支持パネル1526によって第2の組1510に結合されている。この実施形態において、側面パネル1506は、折り線1528に沿って底部支持パネル1526に接続されていおり、側面パネル1514は、折り線1528に概ね対向する折り線1529に沿って底部支持パネル1526に接続されている。さらに、折り線1530、および概ね対向するとともに平行である折り線1531も、図36に示すように底部パネル1526に形成されている。各側面パネル1504、1506および1508は、底端1552と最上端1554との間の測定高さにわたって延びており、各側面パネル1512、1514および1516は、底端1556と最上端1558との間の測定高さにわたって延びている。側面パネル1504を側面パネル1512に結合するとともに、側面パネル1508を側面パネル1516に結合することにより、図37に示すようにカートン1600を形成する。
【0132】
ブランク1500は、折り線1534に沿って側面パネル1514に接続されており、そこから外側に延びる第1の最上部支持パネル1532をさらに備えている。第1の最上部支持パネル1532は、タブ1536を備えている。対向する第2の最上部支持パネル1538は、折り線1540に沿って側面パネル1506に接続されており、従って外側に延びている。第2の最上部支持パネル1538には、スロット1542が作成または形成されている。第1の最上部支持パネル1532が側面パネル1514に対して折り曲げられているとともに、第2の最上部支持パネル1538が側面パネル1506に対して折り曲げられている状態で、タブ1536をスロット1542に係合させることにより、第1の最上部支持パネル1532を第2の最上部支持パネル1538に固定して、図37に示すように、カートン1600を形成する。別の実施形態においては、任意の適切な接続手段を用いることにより、最上部支持パネル1532と最上部支持パネル1538とを接続する。例えば、最上部支持パネル1532および/または最上部支持パネル1538に部分的に接着剤を塗布する。図36に示すように、一実施形態において、折り線1546に沿って第1の最上部パネル1544を側面パネル1504に接続するとともに、折り線1550に沿って第2の最上部パネル1548を側面パネル1508に接続することにより、カートン1600の最上部に対するさらなる支持体を設ける。
【0133】
図36に示すように、一実施形態において、各側面パネル1504、1506、1508、1512、1514および1516の少なくとも一部は、最初に付勢される第1の位置と、第2の位置との間を移動可能になっている。図36に示すように、隣接する側面パネル間に空隙を少なくとも部分的に形成することにより、カートン1600の断面積の変化に対応するようになっている。この実施形態において、可動側面パネル1504には、縁部1568に沿って弧状部分が形成されているとともに、折り線1518に概ね対応する第2の側縁に沿って、第1の空隙1560が部分的に形成されている。折り線1518に沿って可動側面パネル1504に接続されている可動側面パネル1506には、第1の空隙1560の残り部分が形成されているとともに、折り線1520に概ね対応する第2の側縁に沿って、第2の空隙1562が部分的に形成されている。折り線1520に沿って可動側面パネル1506に接続されている可動側面パネル1508には、第2の空隙1562の残り部分が形成されているとともに、縁部1570に沿って弧状部分が形成されている。
【0134】
同様に、可動側面パネル1512には、カートン1600が組立形態にある状態で可動側面パネル1504によって形成される第1の空隙1560の部分に概ね対応する縁部1572に沿って、弧状部分が形成されているとともに、折り線1522に概ね対応する第2の側縁に沿って、第3の空隙1564が部分的に形成されている。折り線1522に沿って可動側面パネル1512に接続されている可動側面パネル1514には、第3の空隙1564の残り部分が形成されているとともに、折り線1524に概ね対応する第2の側縁に沿って、第4の空隙1566が部分的に形成されている。折り線1524に沿って可動側面パネル1514に接続されている可動側面パネル1516には、第4の空隙1566の残り部分が形成されているとともに、カートン1600が組立形態にある状態で可動側面パネル1508によって形成される第2の空隙1562の部分に概ね対応する縁部1574に沿って、弧状部分が形成されている。
【0135】
第1の熱収縮パッチ1576をブランク1500の内面1501に結合させることにより、各空隙1560および1562を覆う。特定の実施形態において、仮想線1578として概ね示され、空隙1560および1562を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に少なくとも沿って、熱収縮パッチ1576を各可動側面パネル1504、1506および1508に結合させる。内面1501および/または熱収縮パッチ1576の一部に接着材料または接着層を塗布するとともに、適度に加圧して熱収縮パッチ1576を内面1501に結合させるなど、任意の適切な結合処理を用いることにより、各可動側面パネル1504、1506および1508において、熱収縮パッチ1576を内面1501に結合させる。
【0136】
第2の熱収縮パッチ1580をブランク1500の内面1501に結合させることにより、各空隙1564および1566を覆う。特定の実施形態において、仮想線1582で概ね示され、空隙1564および1566を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に少なくとも沿って、熱収縮パッチ1580を各可動側面パネル1512、1514および1516に結合させる。内面1501および/または熱収縮パッチ1580の一部に接着材料または接着層を塗布するとともに、適度に加圧して熱収縮パッチ1580を内面1501に結合させるなど、任意の適切な結合処理を用いることにより、各可動側面パネル1512、1514および1516において、熱収縮パッチ1580を内面1501に結合させる。
【0137】
図37に示すように、カートン1600は、ブランク1500を折り線1518、1520、1522、1524、1528、1529、1530、1531、1534、1540、1546および1550に従って折り曲げることにより、ブランク1500から形成することができる。一実施形態において、ブランク1500に部分的に接着剤を塗布してカートン1600を固定してもよい。側面パネル1504を側面パネル1512に接続して側面1602を構成し、側面パネル1508を側面パネル1516に接続して側面1606を構成する。図37に示すように、側面パネル1506は、側面1604を構成し、側面パネル1514は、カートン1600の側面1608を構成する。底部支持パネル1526は、カートン1600の底部1614を構成する。最上部支持パネル1538に接続される最上部支持パネル1532と、最上部パネル1544および1548とは、カートン1600の最上部1616を構成する。カートン1600は、カートン1600内を延びる中央縦軸1620に沿ってカートン1600の底部1614と最上部1616との間の測定高さ1618にわたって延びている。第1のあるいは収縮前の形態において、カートン1600は、収縮前の第1の位置にある側面1602、1604、1606および1608を備えている。一実施形態において、カートン1600の構造により、側面1602、1604、1606および1608を第1の位置に付勢する。一旦カートン1600が形成されると、カートン1600内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮パッチ1576および1580を熱収縮させて、図38に示すように、包装組立体1650を形成する。
【0138】
この実施形態において、ブランク1500から形成されたカートン1600に、上述したように、適切な熱処理をおこなって熱収縮パッチ1576および1580を溶融させることにより、内面1501に対する熱収縮パッチ1576および1580の結合に悪影響を及ぼすことなく、熱収縮パッチ1576および1580を収縮させる。熱収縮パッチ1576および1580の溶融および収縮に伴い、可動側面パネル1504、1506および1508と、可動側面パネル1512、1514および1516とが、それぞれともに移動あるいは付勢されて、対応する空隙1560、1562、1564および1566を少なくとも部分的に閉じる。熱処理後、熱収縮パッチ1576および1580は、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートン1600を実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。この実施形態においては、熱収縮パッチ1576および1580が収縮位置にある状態で、熱収縮パッチ1576および1580は、可動側面パネル1504、1506、1508、1512、1514および/または1516を第2の位置に維持する。
【0139】
従って、第1の位置と第2の位置との間の移動は、カートン1600の高さに沿って側面1602、1604、1606および1608間に形成されるカートン1600の断面積を変動または変化させる。別の実施形態においては、側面1602、1604、1606および/または1608の一部または一部分のみが、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている。
【0140】
図39〜41は、一実施形態に係る包装組立体を示す。具体的には、図39は、シート材料1700からなるブランクの頂面図である。図40は、図39に示すブランク1700から形成されたカートン1800の斜視図である。図41は、図40に示すカートン1800を含む包装組立体1850の斜視図である。
【0141】
図39を参照すると、一実施形態において、ブランク1700は、内面1701と、対向する外面とを有する。ブランク1700は、複数の予め形成された略平行な折り線1710、1712および1714を介して互いにそれぞれ接続されている、一連の四つの側面パネル1702、1704、1706および1708を備えている。側面パネル1702、1704、1706および1708は、各折り線1710、1712および1714に沿って隣接する側面パネルからそれぞれ延びている。側面パネル・フラップ1716は、端部折り線1718に沿って側面パネル1702から延びており、側面パネル・フラップ1716を側面パネル1708に固定してカートン1800を形成する。別の実施形態においては、側面パネル・フラップ(図示せず)が、縁部1720に沿って形成された端部折り線(図示せず)に沿って、側面パネル1708から延びており、この側面パネル・フラップを側面パネル1702に固定してカートン1800を形成する。
【0142】
各側面パネル1702、1704、1706および1708は、底端1722と最上端1724との間の測定高さにわたって延びている。図39に示すように、最上部支持パネル1726は、折り線1728に沿って最上端1724において側面パネル1702から延びている。底部支持パネル1730は、折り線1732に沿って底端1722において側面パネル1702から延びている。また、最上部支持パネル1734は、折り線1736に沿って最上端1724において側面パネル1706から延びており、底部支持パネル1738は、折り線1740に沿って底端1722において側面パネル1706から延びている。最上部支持パネル1726を最上部支持パネル1734に接続することにより、カートン1800の最上部1814を構成する。底部支持パネル1730を底部支持パネル1738に接続することにより、カートン1800の底部1816を構成する。当業者には明らかであるとともに、ここで示す教示によって導かれるように、任意の適切な接続手段を用いて、最上部支持パネル1726、1734および/または底部支持パネル1730、1738を接続することが可能である。例えば、一実施形態において、最上部支持パネル1726、1734および/または底部支持パネル1730、1738には、接着剤が塗布される。
【0143】
一実施形態において、折り線1744に沿って最上部パネル1742を側面パネル1704に接続するとともに、折り線1748に沿って最上部パネル1746を側面パネル1708に接続することにより、カートン1800の最上部1814に対するさらなる支持体を設ける。さらに、折り線1752に沿って底部パネル1750を側面パネル1704に接続するとともに、折り線1756に沿って底部パネル1754を側面パネル1708に接続することにより、カートン1800の底部に対するさらなる支持体を設ける。
【0144】
図39に示すように、側面パネル1702、1704、1706および/または1708の少なくとも一部、最上部支持パネル1726および/または1734の少なくとも一部、および/または底部支持パネル1730および/または1738の少なくとも一部は、最初に付勢される第1の位置と、第2の位置との間を移動可能になっている。一実施形態において、側面パネル1702および1706と、最上部支持パネル1726および1734と、底部支持パネル1730および1738とは、移動可能になっている。この実施形態において、可動側面パネル1702には、折り線1728に沿って第1の空隙1760が部分的に形成されているとともに、折り線1732に沿って第2の空隙1762が部分的に形成されている。折り線1728に沿って可動側面パネル1702に接続されている可動最上部支持パネル1726には、第1の空隙1760の残り部分が形成されており、折り線1732に沿って可動側面パネル1702に接続されている可動底部支持パネル1730には、第2の空隙1762の残り部分が形成されている。可動側面パネル1706には、折り線1736に沿って第3の空隙1764が部分的に形成されているとともに、折り線1740に沿って第4の空隙1766が部分的に形成されている。折り線1736に沿って可動側面パネル1706に接続されている可動最上部支持パネル1734には、第3の空隙1764の残り部分が形成されており、折り線1740に沿って可動側面パネル1704に接続されている可動底部支持パネル1738には、第4の空隙1766の残り部分が形成されている。
【0145】
第1の熱収縮パッチ1770をブランク1700の内面1701に結合させることにより、空隙1760および空隙1762を覆う。特定の実施形態において、仮想線1772で概ね示され、空隙1760および1762を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に少なくとも沿って、熱収縮パッチ1770を可動側面パネル1702、可動最上部支持パネル1726および可動底部支持パネル1730に結合させる。内面1701および/または熱収縮パッチ1770の一部に接着材料または接着層を塗布するとともに、適度に加圧して熱収縮パッチ1770を内面1701に結合させるなど、任意の適切な結合処理を用いることにより、可動最上部支持パネル1726および可動底部支持パネル1730において、熱収縮パッチ1770を内面1701に結合させる。
【0146】
第2の熱収縮パッチ1774をブランク1700の内面1701に結合させることにより、空隙1764および空隙1766を覆う。特定の実施形態において、仮想線1776で概ね示され、空隙1764および1766を実質的に包囲および/または限定する境界線または領域に少なくとも沿って、熱収縮パッチ1774を可動側面パネル1706、可動最上部支持パネル1734および可動底部支持パネル1738に結合させる。内面1701および/または熱収縮パッチ1770の一部に接着材料または接着層を塗布するとともに、適度に加圧して熱収縮パッチ1770を内面1701に結合させるなど、任意の適切な結合処理を用いることにより、可動側面パネル1706、可動最上部支持パネル1734および可動底部支持パネル1738において、熱収縮パッチ1774を内面1701に結合させる。
【0147】
図40に示すように、カートン1800は、ブランク1700を折り線1710、1712、1714、1718、1728、1732、1736、1740、1744、1748、1752および1756に従って折り曲げることにより、ブランク1700から形成される。一実施形態において、ブランク1700に部分的に接着剤を塗布してカートン1800を固定してもよい。最上部支持パネル1726を最上部支持パネル1734に接続することにより、カートン1800の最上部1814を構成する。底部支持パネル1730を底部支持パネル1738に接続することにより、カートン1800の底部1816を構成する。カートン1800は、カートン1800内を延びる中央縦軸1820に沿ってカートン1800の最上部1814と底部1816との間の測定高さ1818にわたって延びている。図40に示すように、第1のあるいは収縮前の形態において、カートン1800は、収縮前の第1の位置にある側面パネル1702、1704、1706および1708を備えている。一実施形態において、カートン1800の構造により、側面パネル1702、1704、1706および1708を第1の位置に付勢する。一旦カートン1800が形成されると、カートン1800内への製品の配置前、配置と同時、または配置後に、熱収縮パッチ1770および1774を熱収縮させて、図41に示すように、包装組立体1850を形成する。
【0148】
ブランク1700から形成されたカートン1800に、上述したように、適切な熱処理をおこなって熱収縮パッチ1770および1774を溶融させることにより、内面1701に対する熱収縮パッチ1770および1774の結合に悪影響を及ぼすことなく、熱収縮パッチ1770および1774を収縮させる。熱収縮パッチ1770の溶融および収縮に伴い、可動側面パネル1702、可動最上部支持パネル1726および可動底部支持パネル1730は、ともに移動あるいは付勢されて、対応する空隙1760および1762を少なくとも部分的に閉じる。同様に、熱収縮パッチ1774の溶融および収縮に伴い、可動側面パネル1706、可動最上部支持パネル1734および可動底部支持パネル1738は、ともに移動あるいは付勢されて、対応する空隙1764および1766を少なくとも部分的に閉じる。熱処理後、熱収縮パッチ1770および1774は、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートン1800を実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。
【0149】
この実施形態においては、熱収縮パッチ1770および1774が収縮位置にある状態で、熱収縮パッチ1770は、可動側面パネル1702、可動最上部支持パネル1726および可動底部支持パネル1730を第2の位置に維持し、熱収縮パッチ1774は、可動側面パネル1706、可動最上部支持パネル1734および可動底部支持パネル1738を第2の位置に維持する。図41に示すように、可動側面パネル1702および/または1706の少なくとも一部、可動最上部支持パネル1726および/または1734の少なくとも一部、および/または可動底部支持パネル1730および/または1738の少なくとも一部は、第2の位置において弧状面または曲面を有する。
【0150】
図40および41をさらに参照すると、側面パネル1702、1704、1706および1708の少なくとも一部は、図40に示すような第1の位置と、図41に示すような第2の位置との間を移動可能になっている。従って、第1の位置と第2の位置との間の移動は、カートン1800の高さ1818に沿って側面1802、1804、1806および1808間に形成されるカートン1800の断面積を変動または変化させる。特定の実施形態において、各可動側面パネル1702、1704、1706および/または1708は、図40に示すように、第1の位置に付勢される。この実施形態において、可動側面パネル1702、1704、1706および/または1708は、可動側面パネル1702、1704、1706および/または1708を付勢するカートン1800の構造など、任意の適切な手段を用いることにより、第1の位置に付勢される。
【0151】
図42に示すように、一実施形態において、上述のカートンを無制限に含む任意の適切なカートンに対して、カートンに熱収縮パッチを貼付してカートンの形状を形成する方法1900を適用する。当業者には明らかであるとともに、ここで示す教示によって導かれるように、方法1900は、最上部パネルと、底部パネルと、最上部パネルおよび底部パネルの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、カートンの形状を形成するために第1の位置および第2の位置の間を移動可能になっている少なくとも一つの可動部分とを備えた任意の適切なカートンに対して、熱収縮パッチを貼付するのに好適である。方法1900は、収縮前の形態の熱収縮パッチを準備する工程1902と、可動部分の少なくとも一部を含む、シート材料からなるブランクの内面の少なくとも一部に、収縮前の形態の熱収縮パッチを結合させる工程1904と、シート材料からなるブランクからカートンを形成する工程1906と、可動部分を第1の位置から第2の位置へ移動させてカートンの形状を形成する工程1908とを備えている。カートンの形状は、熱収縮パッチを加熱して、熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることによって形成される。一実施形態において、本方法は、可動部分を移動させる前に、カートンに内容物を充填する工程を備えている。別の実施形態においては、可動部分を移動させた後に、カートンに内容物を充填する。
【0152】
別の実施形態において、熱収縮パッチに加えて、あるいは代えて、予め形成された熱収縮フィルム・チューブを、シート材料からなるブランクの内面の少なくとも一部に結合させる。この実施形態においては、接着剤、熱および/または音波溶接などの任意の適切な結合手段を用いることにより、熱収縮フィルム・チューブを内面に結合させる。特定の実施形態において、湿気のある、あるいは濡れた製品、および/または高い防護性を必要とする製品を熱収縮フィルム・チューブ内に装填する。熱収縮フィルム・チューブおよび/またはカートンを封止して、製品を熱収縮フィルム・チューブ内に収める。カートンには、例えば、カートンに形成された空隙を覆う熱収縮フィルム・チューブの一部に対して熱を向ける、あるいは当てることにより、適切な熱処理を行う。カートンの可動部分の移動により、制御下にある熱処理の間に空隙を少なくとも部分的に閉じて、カートンを望み通りの形状にする。この実施形態において、熱収縮フィルム・チューブは、封止された、液密な防湿性のカートンを実現する。さらに別の実施形態においては、熱収縮フィルム積層物を、シート材料からなるブランクの内面の少なくとも一部に結合させる。熱収縮フィルム積層物は、シート材料からなるブランクに形成された空隙を覆うとともに、空隙を通じてカートンの外部に露出する。カートンには、例えば、カートンに形成された空隙を覆う熱収縮フィルム積層物の部分に対して熱を向ける、あるいは当てることにより、適切な熱処理をおこなって、カートンを望み通りの形状にする。カートンの可動部分の移動により、制御下にある熱処理の間に空隙を少なくとも部分的に閉じる。この実施形態において、熱収縮フィルム積層物は、カートンに対してさらなる防護性を付与する。
【0153】
一実施形態において、本方法は、可動部分を移動させる前に、カートンに内容物を充填する工程を備えている。別の実施形態においては、可動部分を移動させた後に、カートンに内容物を充填する。製品の種類および/または形態に応じて、例えば、カートンが空である間など、カートンに製品を充填する前に、カートンを作成して形状を形成する。あるいは、カートンの形状を形成する前に、カートンを作成し、製品をカートン内に装填して、カートンを封止する。この実施形態においては、装填済みの包装組立体に、制御下の熱処理をおこない、熱収縮パッチを収縮させてカートンの形状を形成する。
【0154】
一実施形態において、準備工程1902は、カートンの図案を含む表示を表面に有する、収縮前の形態の熱収縮パッチを準備する工程をさらに備えている。この表示は、カートンの図案、またはカートンに印刷されたさらなる図案と調和する図案を含んでいてもよい。一実施形態において、これらの表示は、不透明インクを用いることにより施される。あるいは、これらの表示は、これらの表示と、カートンに印刷されたさらなる図案とが調和するように、半透明インクを用いることにより施される。熱収縮パッチは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリエステルグリコール、ナイロンおよび/または配向ポリスチレンで構成されている。別の実施形態において、熱収縮パッチは、当業者には周知であるとともに、ここで示す教示によって導かれるような、任意の適切な材料または材料の組み合わせで構成されていてもよい。
【0155】
一実施形態において、結合工程1904は、可動部分の少なくとも一部を含む、シート材料からなるブランクの内面の少なくとも一部に対して、位置合わせされたパターンで、接着剤を塗布する工程をさらに備えている。熱収縮パッチは、位置合わせされたパターンに対応するように切られ、位置合わせされたパターン内でブランクの内面に接着される。一実施形態において、接着剤は、可動部分によって少なくとも部分的に形成される空隙の周辺に接着剤が広がって空隙を実質的に包囲するように、塗布される。接着剤が実質的に空隙を包囲した状態で、熱収縮パッチは、内面に接着されて空隙を覆うとともに、空隙を通じたカートンへの空気および/または汚染物質の侵入を阻止する封止を実現する。別の実施形態において、結合工程1904は、接着剤の使用または不使用による、加熱方法および/または音波溶接方法を無制限に含む、任意の適切な結合手段を用いる工程を備えている。
【0156】
一実施形態において、第1の可動部分および第2の可動部分は、折り線に沿って互いに結合しており、折り線の一部に沿って空隙が形成されている。第1の可動部分の少なくとも一部および第2の可動部分の少なくとも一部を含む、シート材料からなるブランクの内面に、位置合わせされたパターンで、接着剤を塗布する。例えば、空隙を実質的に包囲および/または限定する境界領域内において、接着剤を塗布する。熱収縮パッチは、位置合わせされたパターンに対応するように切られる。第1の可動部分の少なくとも一部および第2の可動部分の少なくとも一部を含むブランクの内面に対して、位置合わせされたパターン内で熱収縮パッチを接着させて空隙を覆う。この実施形態において、移動工程の間、第1の可動部分は、第2の可動部分に向かって移動あるいは付勢されて、折り線に沿って形成された空隙を少なくとも部分的に閉じる。
【0157】
別の実施形態においては、第2の熱収縮パッチをカートンの第2の可動部分に結合させる。第2の可動部分を第1の位置から第2の位置へ移動させ、第2の熱収縮パッチを加熱して収縮形態にすることによって、カートンの形状を形成する。特定の別の実施形態においては、第2の熱収縮パッチをブランクの内面に接着させて、第2の可動部分によって少なくとも部分的に形成される第2の空隙を覆う。異なる収縮フィルム材料および/または制御温度適用範囲の使用に加えて、少なくとも一つのパネルあるいは可動部分など、カートンの少なくとも一つの領域に対する制御下および/または特定の規制下の加熱、時間および/または温度適用範囲を特定の実施形態において用いることにより、単一または複数の選択領域において、望み通りに、より程度の小さいまたは大きい形状が得られる。
【0158】
一実施形態において、移動工程1908は、熱収縮パッチを加熱して、熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させるとともに、可動部分を第2の位置へ移動あるいは付勢させて、カートンの形状を形成する工程を備えている。可動部分は、少なくとも一つのパネルおよび/または少なくとも一つのパネルの少なくとも一部分を含んでいてもよい。この実施形態において、カートンの断面積は、可動部分の第1の位置から第2の位置への移動時に変化する。熱処理後、熱収縮パッチは、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートンを実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。一実施形態において、熱収縮パッチが収縮位置にある状態で、熱収縮パッチは、可動パネルあるいはパネルの少なくとも可動部分を第2の位置に維持する。
【0159】
一実施形態において、熱を熱収縮パッチに当てて、熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させるとともに、可動部分を第2の位置へ移動させて、カートンの形状を形成する。特定の実施形態においては、熱収縮パッチの選択部分を異なる強度で加熱して、熱収縮パッチを異なる形で収縮させる。さらに、あるいは、熱の強度および/または温度を変化させて熱収縮パッチに異なる収縮を起こすことが可能である。一実施形態において、熱収縮パッチの少なくとも一部に複数の異なる加熱温度を適用して、熱収縮パッチの収縮の程度を制御することができる。例えば、第1の温度で、熱収縮パッチの第1の部分(または第1の熱収縮パッチ)を加熱する一方、第1の温度とは異なる第2の温度で、熱収縮パッチの第2の部分(または第2の熱収縮パッチ)を加熱する。
【0160】
別の実施形態において、移動工程1908は、異なる収縮方向および比率を有する、収縮前の形態にある複数の熱収縮パッチを準備する工程を備えている。可動部分は、熱収縮パッチを加熱して熱収縮パッチを収縮させることにより、第1の位置から第2の位置へ移動する。異なる熱収縮パッチを加熱すると、各熱収縮パッチは、異なる程度で収縮するため、これらの熱収縮パッチによってカートンの形状を形成することができる。
【0161】
別の実施形態においては、少なくとも一つの熱収縮パッチをブランクに貼付して、その少なくとも一つの熱収縮パッチを異なる温度で加熱して収縮の程度を制御することにより、カートンの可動部分を移動させる。このようにして、熱収縮パッチは、カートンの形状を形成する。以上説明した方法のいずれかを組み合わせることにより、熱収縮パッチの収縮の程度を制御することがさらに可能である。このようにして、特定の種類の熱収縮パッチ・フィルムの使用、加熱の温度の制御、および/または熱収縮パッチに対する加熱の照準合わせあるいは焦点合わせを任意に組み合わせることにより、熱収縮パッチの収縮を制御することができる。これらの方法のいずれか、あるいは組み合わせは、カートンの可動部分を第1の位置から第2の位置へ移動させてカートンの形状を形成することを容易にするものである。この形状は、カートン内の製品を見えるようにするために、カートンにおける切り欠き部をさらに備えていてもよい。一実施形態において、可動部分は、カートンに形成された、カートンの変動を可能にする切り欠き部の少なくとも一部を含む。異なる熱収縮パッチを加熱することにより、切り欠き部がカートンのパネルによって閉じられるように、あるいは切り欠き部が部分的にのみ閉じられて、カートン内に収められた製品を消費者が見ることができるように、可動部分を移動させることが可能である。
【0162】
一実施形態において、形成された包装組立体は、ある形状を有するカートンで構成されている。このカートンは、最上部パネルと、底部パネルと、最上部パネルおよび底部パネルの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置および第2の位置の間を移動可能になっている可動部分とを備えている。シート材料からなるブランクが準備される。このブランクは、折り線において第2の可動部分に結合される第1の可動部分を備えている。第1の可動部分および第2の可動部分には、折り線上に位置する空隙が形成される。ブランクの内面には、位置合わせされたパターンで接着剤が塗布され、空隙を実質的に包囲する。熱収縮パッチは、収縮前の形態において、第1の可動部分および第2の可動部分に位置合わせされたパターン内で結合されて、空隙を覆う。第1の可動部分は、第2の可動部分に向かって移動あるいは付勢されて、空隙を少なくとも部分的に閉じ、カートンの形状を形成する。熱収縮パッチの少なくとも一部を加熱して、熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させる。一実施形態において、熱収縮パッチの寸法全体にわたって、例えば、熱収縮パッチの長さおよび/または幅に沿って、複数の温度で加熱を行う。
【0163】
以上説明した方法は、図42に示した工程を行うように構成されたシステムまたは装置によって遂行される。一実施形態において、本システムは、最上部パネルと、底部パネルと、少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置および第2の位置の間を移動するように構成された少なくとも一つの可動部分とを有するカートンを備えている。本システムは、シート材料からなるブランクの内面に、収縮前の形態の熱収縮パッチを結合させるように構成された結合手段をさらに備えている。一実施形態において、この結合手段は、可動部分の少なくとも一部に、位置合わせされたパターンで接着剤を塗布するとともに、位置合わせされたパターン内において、熱収縮パッチをカートンの内面に接着させるように構成されている。形成手段は、シート材料からなるブランクから、カートンを形成するように構成されている。
【0164】
加熱手段は、熱収縮パッチの少なくとも一部を加熱することにより、熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させるとともに、可動部分を第1の位置から第2の位置へ移動させて、カートンの形状を形成するように構成されている。熱収縮可能フィルムは、最初の第1のあるいは収縮前の形態から、収縮前の形態のときよりも幅および/または長さが短い第2のあるいは収縮した形態へ変動可能になっている。一実施形態において、加熱手段は、熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることにより、可動部分を移動させて、可動部分によって少なくとも部分的に形成される空隙を少なくとも部分的に閉じるように構成されている。熱収縮フィルムは、収縮前の形態から収縮形態へ変動して、カートンの可動部分を第2の位置へ移動させる、あるいは付勢するように、収縮可能になっている。特定の実施形態において、適度な加熱などによる熱収縮可能フィルムの収縮に伴い、可動部分によって、あるいは可動部分内に少なくとも部分的に形成された少なくとも一つの空隙は、少なくとも部分的に閉じ、隣接する可動部分をともに移動させるか、あるいは付勢する。熱処理後、熱収縮パッチは、冷却して収縮形態を保ったままとなり、カートンを実質的に固定された第2の位置に保持または維持する。一実施形態において、熱収縮パッチが収縮位置にある状態で、熱収縮パッチは、可動パネル、またはパネルの少なくとも可動部分を第2の位置に維持する。
【0165】
熱収縮パッチを備えた本発明の包装組立体は、カートンを少なくとも部分的に封止して、カートン内に収容された製品を不正な細工から保護するとともに、カートンの縁部、コーナー部および/または接合箇所を概ね封止し、製品をカートン内に収容することに加えて、製品を汚染から保護する。熱収縮パッチは、例えば、製品を封止するために時として容器内で用いられるバッグまたはライナーに代えて使用することが可能である。さらに、熱収縮パッチは、例えば、カートンの形状を維持し、カートンあるいは複数のカートンの陳列、段積みおよび/または配置、および/またはカートンの運搬性などの別の機能性を促進する形状の維持を容易にする。
【0166】
熱収縮パッチは、カートンの形成を容易にするものであり、より具体的には、最初に付勢される第1の位置から、弧状面あるいは曲面を有する第2の位置へのカートンの可動部分の移動による、包装組立体の形成を容易にするものである。従来の矩形のカートンよりも複雑な形状を有するカートンの製造は、困難であるため、多大な費用を要する恐れがある。熱収縮パッチの加熱および収縮に伴い、熱収縮パッチが可動部分の第2の位置への移動、引き込み、あるいは付勢を行うことにより、包装組立体の形状が形成される。熱収縮パッチは、移動部分を第2の位置に保持する。可動部分を第2の位置へ移動させて保持することによって、熱収縮パッチは、他の方法では形成が困難で多大な費用を要する恐れのある包装組立体、より具体的にはカートンの形状を形成するものである。
【0167】
本発明を様々な具体的な実施形態に基づいて説明したが、当業者なら認識するように、特許請求の精神および範囲内において本発明を変更して実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0168】
【図1】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図2】図1に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図3】図2に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図4】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図5】図4に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図6】図5に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図7】図6に示す包装組立体の別の実施形態の斜視図。
【図8】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図9】図8に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図10】図9に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図11】図10に示す包装組立体の別の実施形態の斜視図。
【図12】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図13】図12に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図14】図13に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図15】図14に示す包装組立体の別の実施形態の斜視図。
【図16】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図17】図16に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図18】図17に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図19】図18に示す包装組立体の別の実施形態の斜視図。
【図20】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図21】図20に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図22】図21に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図23】図22に示す包装組立体の別の実施形態の斜視図。
【図24】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図25】図24に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図26】図25に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図27】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図28】図27に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図29】図28に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図30】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図31】図30に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図32】図31に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図33】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図34】図33に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図35】図34に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図36】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図37】図36に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図38】図37に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図39】本発明の一実施形態に係る、カートンを形成するシート材料からなるブランクの頂面図。
【図40】図39に示すブランクから形成されたカートンの斜視図。
【図41】図40に示すカートンを含む包装組立体の斜視図。
【図42】カートンに熱収縮パッチを貼付してカートンの形状を形成する方法を示すフローチャート。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最上部パネルと、底部パネルと、前記最上部パネルと前記底部パネルとの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている可動部分とを備えているカートンに熱収縮パッチを貼付して前記カートンの形状を形成する方法であって、
収縮前の形態の熱収縮パッチを準備する工程と、
前記可動部分の少なくとも一部を含む、シート材料からなるブランクの内面の少なくとも一部に、前記収縮前の形態の熱収縮パッチを結合させる工程と、
前記シート材料からなるブランクから前記カートンを形成する工程と、
前記熱収縮パッチを加熱して前記熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることにより、前記可動部分を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させて、前記カートンの形状を形成する工程と、を備えている方法。
【請求項2】
前記熱収縮パッチを結合させる工程は、
前記可動部分の少なくとも一部に、位置合わせされたパターンで、接着剤を塗布する工程と、
前記位置合わせされたパターンに対応するように前記熱収縮パッチを切る工程と、
前記位置合わせされたパターン内において、前記熱収縮パッチを前記内面に接着させる工程と、をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記接着剤を位置合わせされたパターンで塗布する工程は、前記可動部分によって少なくとも部分的に形成される空隙を実質的に包囲するように、前記接着剤を塗布する工程をさらに備えている、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記熱収縮パッチを前記内面に接着させる工程は、前記熱収縮パッチを前記可動部分の少なくとも一部に接着させる工程をさらに備えている、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記可動部分を移動させる前に、前記カートンに内容物を充填する工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記可動部分を移動させた後に、前記カートンに内容物を充填する工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記可動部分を移動させる工程は、前記熱収縮パッチに熱を当てる工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記可動部分を移動させる工程は、前記熱収縮パッチを異なる強度で部分的に加熱して、前記熱収縮パッチを異なる形で収縮させる工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記可動部分を移動させる工程は、前記可動部分に対する加熱の強度を変化させる工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記カートンは、第2の可動部分に接続される第1の可動部分を備えており、前記可動部分を移動させる工程は、前記第1の可動部分を前記第2の可動部分に向かって引き込み、前記第1の可動部分と前記第2の可動部分との間に形成される空隙を少なくとも部分的に閉じる工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記収縮前の形態の熱収縮パッチを準備する工程は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリエステルグリコール、ナイロンおよび/または配向ポリスチレンのうちの少なくとも一つで構成された熱収縮パッチを準備する工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記可動部分を移動させる工程は、
異なる収縮の方向および比率を有する、収縮前の形態にある複数の熱収縮パッチを準備する工程と、
複数の可動部分のうち対応する可動部分に、各熱収縮パッチを結合させる工程と、
各熱収縮パッチを加熱して各熱収縮パッチを収縮させることにより、各可動部分を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させて、前記カートンの形状を形成する工程とをさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記可動部分を移動させる工程は、
前記熱収縮パッチの少なくとも一部に対して、複数の異なる加熱温度を適用して、前記熱収縮パッチの収縮の程度を制御する、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
特定の種類のフィルム材料の使用、前記加熱の温度の制御、および前記熱収縮パッチに対する加熱の焦点合わせのうち、少なくとも一つによって、前記熱収縮パッチの収縮の程度を制御する工程と、
前記可動部分を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させて、前記カートン内に収められた製品が見えるように、前記カートンにおいて少なくとも一つの切り欠き部を含む形状を形成する工程とをさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
前記可動部分を移動させる工程は、前記カートンの少なくとも一部の断面積を変化させる工程をさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記カートンは、第1の可動部分と、第2の可動部分とを備えており、
前記方法は、
前記カートンの第2の可動部分に第2の熱収縮パッチを結合させる工程と、
前記第2の熱収縮パッチを加熱して前記第2の熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることにより、前記第2の可動部分を第1の位置から第2の位置へ移動させて、前記カートンの形状を形成する工程とをさらに備えている、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の可動部分を移動させる工程は、前記第1の可動部分を前記第2の可動部分に向かって移動させて、前記第1の可動部分と前記第2の可動部分とを繋ぐ折り線に沿って形成された空隙を閉じる工程をさらに備えている、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
ある形状を有するカートンを含む包装組立体を形成する方法であって、前記カートンは、最上部パネルと、底部パネルと、前記最上部パネルと前記底部パネルとの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている可動部分とを備えており、
前記方法は、
折り線において互いに結合されているとともに、前記折り線上に位置する空隙が形成されている第1の可動部分および第2の可動部分を有する材料からなるブランク・シートを準備する工程と、
前記ブランクの内面に、位置合わせされたパターンで接着剤を塗布して、前記空隙を実質的に包囲する工程と、
前記第1の可動部分および前記第2の可動部分のそれぞれに、前記位置合わせされたパターン内において、収縮前の形態の熱収縮パッチを結合させて、前記空隙を覆う工程と、
前記熱収縮パッチを加熱して前記熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させることにより、前記第1の可動部分を前記第2の可動部分に向かって移動させて、前記空隙を少なくとも部分的に閉じ、前記カートンの形状を形成する工程とを備えている方法。
【請求項19】
前記熱収縮パッチの少なくとも一部を加熱する、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記熱収縮パッチの第1の部分を、第1の温度で加熱する一方、前記熱収縮パッチの第2の部分を、前記第1の温度とは異なる第2の温度で加熱する、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記熱収縮パッチの寸法全体にわたって、複数の温度で加熱を行う、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
カートンに熱収縮パッチを貼付して前記カートンの形状を形成するシステムであって、
最上部パネルと、底部パネルと、前記最上部パネルと前記底部パネルとの間に延びる少なくとも一つの側面パネルと、第1の位置と第2の位置との間を移動可能になっている可動部分とを備えているシート材料からなるブランクと、
シート材料からなるブランクの内面に、収縮前の形態の熱収縮パッチを結合させるように構成されている結合手段と、
前記シート材料からなるブランクから前記カートンを形成するように構成されている形成手段と、
前記熱収縮パッチの少なくとも一部を加熱することにより、前記熱収縮パッチを収縮形態まで収縮させて、前記可動部分を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させ、前記カートンの形状を形成するように構成されている加熱手段とを備えているシステム。
【請求項23】
前記結合手段は、前記可動部分の少なくとも一部に、位置合わせされたパターンで接着剤を塗布するとともに、前記位置合わせされたパターン内において、前記熱収縮パッチを前記ブランクの内面に接着させるようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。
【請求項24】
前記加熱手段は、前記熱収縮パッチを前記収縮形態まで収縮させて、前記可動部分を移動させ、前記可動部分によって少なくとも部分的に形成される空隙を少なくとも部分的に閉じるようにさらに構成されている、請求項22に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【公表番号】特表2008−543611(P2008−543611A)
【公表日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−516873(P2008−516873)
【出願日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【国際出願番号】PCT/US2006/017021
【国際公開番号】WO2006/137988
【国際公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(507408279)アルティビティ・パッケージング・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (1)
【氏名又は名称原語表記】ALTIVITY PACKAGING, LLC
【Fターム(参考)】