説明

製材、及び、製品加工の工程で建材に二酸化チタンや光触媒を担持させた建築用木材と、集成合板と、石膏ボード。

【課題】 住宅や店舗の建築において最も大切な事は、健康な環境を提供することにある利便性やデザインを犠牲にすることなく健康な環境を提供する。
【解決手段】 住宅や店舗の建築において、二酸化チタンや光触媒を建材の段階で担持させれば、住宅・店舗の全ての空間においてゴキブリやダニの忌避する環境と、抗菌、防カビ、有機物の分解、浄化作用が得られる。屋根に太陽光集光装置1を設置し、光ファイバー2を建物の狭隘な壁内4にひきこむ。ひきこまれた太陽光は光ファイバー光照射装置3により壁内を照射し、光触媒反応を誘引する。屋根裏に設置されたブラックライト5は、屋根裏の光触媒と反応する。床下に設置された発光ダイオード6は床下の光触媒と反応する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化チタンや光触媒を、製材、及び、製品加工の工程において、木材や集成合板・石膏ボードの表面・裏面・全面等に浸透・担持させ、それらの持つ抗菌、防カビ、消臭、有機物の分解、浄化作用を利用する技術開発である。その技術開発により処理加工された製品を使用した建築物の室内側、壁の内側、床下、屋根裏、システムキッチンの内部、食器棚等の全て空間において、二酸化チタンや光触媒の効果が有効となる。室内照明や太陽光の届かない暗部空間には発光ダイオード光源や、光ファイバーを利用した採光・伝達・照射や、ブラックライト、ELフィルム発光体等の、触媒反応をおこす照明を設置することにより、住宅の全ての空間において触媒の効果が有効となり、ゴキブリやダニが忌避する作用や、シックハウスを引き起す有機物の分解作用、消臭、防カビ、浄化、抗菌作用等を有害な薬品を使用しないで得られる技術である。
【背景技術】
【0002】
従来の技術は、建築物や構造物が竣工した後に二酸化チタンや光触媒を担持した溶剤をスプレーコーティングし、それらのもつ触媒効果を得ていた。そのため触媒溶剤が塗布材の素材(ガラス、カーテン、クロス壁、塗り壁、木材、アルミ等)変更にたいし、溶剤の素材変更が必要であり十分な効果を得るには工程管理等の煩雑な作業が必要であった。更に素材と触媒溶剤の化学反応による変色や、触媒溶剤のもつ色素により想定されない変色の問題が未解決であった。
また、スプレーコーティング可能な範囲もスプレーガンの稼動範囲にとどまり、完全なコーティングは不可能であった。本発明は木材や集成合板、石膏ボードの製作段階において二酸化チタンや光触媒を表面や裏面・全面等に担持させるため、日本式建築、洋式建築を問わず建物や家具の必要とする空間のすべて二酸化チタンや光触媒の処理が可能となり前項に記述したように、ゴキブリやダニ等害虫の忌避する環境と、シックハウスを引き越す有機物の分解作用、消臭、浄化、抗菌、防カビ作用が室内、壁内、床下、屋根裏、システムキッチンの内部、食器棚等に照明や太陽光により得られる。
【発明の開示】
【発明の効果】
【0003】
製材、製品加工の工程で二酸化チタンや光触媒を木材や集成合板・石膏ボード等に担持する方法により、それら建材の全体が機能材としてプレ加工が可能となる。この方法により構造材の床下、フローリング、天井、屋根裏部材や、備品のシステムキッチンの内部、食器棚部材に必要な機能を持つ二酸化チタンや光触媒の選定や、フローリング床材、壁材、建具、備品等の色調の選定が事前に把握が可能となり、商品の新規開発が可能となる。
更に、見えない空間のゴキブリやダニ等害虫の忌避や、有機物の分解処理に発光ダイオード光源や紫外線光源、狭隘な空間に光ファイバーやELフィルム発光体等を設置する事により、『高度な住まいの浄化』が可能となる。
更に、建材は、構造材、フローリング床材、壁材、建具材、家具材と多種多様であり、プレ加工によりそれらの建材には機能の付加設定が任意に出来る。それは具体的にはフローリング材の抗菌、浄化、消臭、任意の塗色、表面硬化が可能であり、更に、構造材の防虫・防蟻は薬品処理により100%依存されているのが現状であるが 構造材の床下部分に触媒のプレ加工と紫外線光源を設置すれば、薬品の使用量と毒性の低減が可能となり、住宅のトータル環境設計の概念が起因される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0004】
本発明は、製材・製品加工の最終工程前後に建材の使用目的により必要とする機能を必要とする面に付加する事である。二酸化チタンや光触媒には様々な化学反応により抗菌、消臭、有機物質の分解、浄化、防カビ作用等があり、更に、無害である。建材の使用目的に管理された処理に基づく商品提供は消費者に対し有益であると同時に、製品加工業者の商品開発が促進される。この事はシックハウスや、有機物アレルギーの問題に建材を使用する段階で消費者が選択出来るシステムが出来上がり、更に、見えない空間のゴキブリやダニ等の害虫の忌避や有機物の分解、防虫、防蟻、抗菌、防カビ等の問題を協調した光源の選択により安全な処理が可能となるため、本発明の命題は、『建材の製品加工の工程での事前処理がもたらす効果は膨大である』ことにある。
更に、発明を実施するための最良の形態は、製品加工の工程における、二酸化チタンや光触媒の建材に担持する方法は、工場設備による容器内曝露浸透やスプレー浸透が考えられる。この方法により組織の内部まで浸透する処理が可能となるために、建築物として出来上がった建材にコーティングする方法と比較すると効果が長く持続する利点がある。構造木材の2面、若しくは4面に二酸化チタンや光触媒を担持させ、床下・壁内・屋根裏部分に発光ダイオードによる可視光や紫外線を照射する方法や、狭隘な空間における光ファイバーを利用した太陽光や紫外線・可視光の照射や、EL発光フィルムによる照射が考えられる。更に、石膏ボードの被覆シートを網目、又は、多孔とし石膏に担持処理を施す方法や、フローリング床材・壁材・建具の担持処理溶剤の着色変更による塗色の変更や、パイン材の表面硬度を増大させる方法も考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】家屋の簡単な構造図である。
【符号の説明】
【0006】
1 太陽光集光装置
2 光ファイバー
3 光ファイバー光照射装置
4 壁の内側
5 屋根裏光源(ブラックライト)
6 床下光源(発光ダイオード)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製材、及び、製品加工の工程で二酸化チタン、及び、光触媒を浸透・担持させた建築用木材と集成合板。
【請求項2】
製材、及び、製品加工の工程で二酸化チタン、及び、光触媒を担持した溶剤を浸透させた建築用木材と集成合板。
【請求項3】
製作工程で二酸化チタン、及び、光触媒を浸透・担持させた石膏ボード。
【請求項4】
製作工程で二酸化チタン、及び、光触媒を担持した溶剤を浸透させた石膏ボード。
【請求項5】
請求項1、並びに、請求項2、請求項3、請求項4、の光触媒反応をひきだすために、室内照明や太陽光の届かない暗部における触媒反応を引起す光源の設置。

【図1】
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【公開番号】特開2007−50679(P2007−50679A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−264302(P2005−264302)
【出願日】平成17年8月16日(2005.8.16)
【出願人】(500162303)
【Fターム(参考)】