説明

製袋包装機

【課題】安定してガセット型の袋を形成することができる製袋包装機を提供する。
【解決手段】製袋包装機1は、
成形機構50と、ヘム部形成機構33と、シール機構15,17と、はがし部544とを備える。成形機構は、被包装物を包装する包装材をシート状から筒状に成形する。ヘム部形成機構は、成形機構に対し、包装材の搬送方向上流に配置され、包装材に本体部とヘム部とを形成する。シール機構は、成形機構に対し、包装材の搬送方向下流に配置される。また、シール機構は、成形機構によって筒状に成形された包装材をシールする。はがし部は、ヘム部形成機構からシール機構までの包装材が搬送される経路において、ヘム部を本体部からはがす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製袋包装機に関し、特に、ガセット型の袋を製造する製袋包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、シート状の包装材を用いて、袋を製造しながら袋の内部にスナック菓子等の被包装物を充填する製袋包装機が用いられている。このような製袋包装機が製造する袋の一つに、角筒状フィルムの四隅にヘム部を有するガセット型の袋がある。ガセット型の袋は、図1に示されるように、側面部が内側に折り込まれた態様をする。ガセット型の袋を製造する一つの方法として、シート状の包装材がフォーマを通過した後に包装材のヘム部となる部分を一対のヒーターブロックで圧着してヘム部を形成する方法が採用されている。
【0003】
ところで、一般的に、シート状の包装材がフォーマを通過した後にヘム部が形成される方法では、ヘム部が形成された後に包装材がヒートボックスにより縦シールされ筒状に成形される。また、筒状の包装材は、その後、横シールされて袋に成形される。その結果、ヘム部が形成された直後に包装材に加えられる熱の影響により、包装材に形成されたヘム部の幅や位置が安定しない場合がある。一方、ヘム部が形成される位置が、縦シールが行われる位置から離れて設けられる製袋包装機も提案されている(例えば、特許文献1等参照)。
【特許文献1】国際公開WO01/24999号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、この製袋包装機でガゼット型の袋を形成した場合には、フォーマを通過する間に包装材の非ヘム部である本体部にヘム部が張り付き、ガセット型の袋を安定して形成することは困難である。
【0005】
本発明の課題は、安定してガセット型の袋を形成することができる製袋包装機を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1発明に係る製袋包装機は、成形機構と、ヘム部形成機構と、シール機構と、はがし部とを備える。成形機構は、被包装物を包装する包装材をシート状から筒状に成形する。ヘム部形成機構は、包装材の搬送方向に対し、成形機構の上流に配置され、包装材に本体部とヘム部とを形成する。シール機構は、包装材の搬送方向に対し、成形機構の下流に配置される。また、シール機構は、成形機構によって筒状に成形された包装材をシールする。はがし部は、ヘム部形成機構からシール機構までの包装材が搬送される経路において、ヘム部を本体部からはがす。
【0007】
本発明に係る製袋包装機では、包装材の搬送方向に対し、成形機構の上流に、包装材の本体部とヘム部とを形成するヘム部形成機構が配置され、下流側に包装材をシールするシール機構が配置される。包装材がシール機構に搬送されるまでにヘム部を本体部からはがす、はがし部が設けられる。
【0008】
これにより、ガゼット型の袋を安定して形成することができる。
【0009】
第2発明に係る製袋包装機は、第1発明に係る製袋包装機であって、成形機構は、チューブの第1部分とフォーマとを有する。チューブは、計量された被包装物を開口から通す。また、チューブの第1部分とは、チューブにおいて、包装材の搬送方向上流の領域である。フォーマは、チューブに包装材を巻きつけさせる。また、はがし部は、チューブの第2部分の外方に配置される。チューブの第2部分とは、包装材の搬送方向に対して、第1部分より下流の領域である。
【0010】
本発明に係る製袋包装機では、はがし部は、チューブにおいて、包装材の搬送方向下流の第2部分の外方に設置される。
【0011】
これにより、包装材がシール機構に入る前にヘム部を本体部から剥がすことができる。
【0012】
第3発明に係る製袋包装機は、第2発明に係る製袋包装機であって、はがし部は、面取りされた板状部材である。
【0013】
これにより、本体部からヘム部をはがしやすくする。
【0014】
第4発明に係る製袋包装機は、第3発明に係る製袋包装機であって、はがし部の表面は、包装材の搬送方向において上流側の一端と下流側の一端とで第2部分からの距離が異なる。はがし部の上流側の一端は、下流側の一端より第2部分からの距離が長い。
【0015】
本発明に係る製袋包装機では、チューブの第2部分からガイド部の表面までの距離が、包装材の搬送方向上流側の一端と下流側の一端とで異なり、ガイド部の上流側の一端が下流側の一端に比べて長い。
【0016】
これにより、ヘム部と本体部との隙間にはがし部が入りやすくなる。
【0017】
第5発明に係る製袋包装機は、第1発明から第4発明のいずれかに記載の製袋包装機であって、ヘム部形成機構は、溝形成部材と、板状部材と、接着補助部材とを有する。溝形成部材は、シート状の包装材の搬送方向上流から下流に伸びる溝を有する。板状部材は、溝に入り込み、溝形成部材に沿って搬送される包装材を部分的にV字状に折り曲げる。接着補助部材は、折り曲げ部を接着させてヘム部を形成する。折り曲げ部とは、部分的にV字状に折り曲げられた包装材の部分である。
【0018】
本発明に係る製袋包装機では、溝形成部材の溝に板状部材が入り込むことによって、包装材が部分的にV字状に折り曲げられる。また、部分的にV字状に折り曲げられた包装材の部分である折り曲げ部は、接着補助部材によって接着される。
【0019】
これにより、包装材にヘム部と本体部とを形成することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明に係る製袋包装機では、安定してガセット型の袋を形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る製袋包装機1について説明する。なお、以下の説明において、製袋包装機1の正面とは、後述する図2に示す製袋包装機1の液晶ディスプレイ7が取り付けられている側を指す。また、製袋包装機1について「左」「右」とは、正面側から製袋包装機1を見た場合を基準とする。
【0022】
本実施形態に係る製袋包装機1は、図1に示すように、ガセット型の袋500を示す。袋500は、4つの側面部F1〜F4と1つの底面部52とを有する。袋500は、当該底面部52を支持面として自立可能なスタンドパックである。袋500には、上部ガセット(折り込み)G1と、下部ガセット(折り込み)G2と、4つのヘム部H1〜H4と、縦シール部位L1と、上部横シール部位T1と、下部横シール部位T2とが形成されている。袋500は、後述するフィルム供給ユニット2のフィルムローラ20から繰り出されるシート状のフィルムFの所定の位置を折り曲げてヘム部H1〜H4を形成し、さらに、所定の位置を熱シール(熱溶着)することにより形成される。
【0023】
<製袋包装機の全体構成>
まず、図2を用いて、製袋包装機1の全体構成を説明する。製袋包装機1は、スナック菓子等の商品を袋詰めする機械であり、主として、商品の袋詰めを行う製袋包装ユニット5と、製袋包装ユニット5に袋となるフィルムFを供給するフィルム供給ユニット2と、フィルム供給ユニット2から製袋包装ユニット5までのフィルムが搬送される経路に設置されるヘム部形成ユニット3とから構成されている。また、製袋包装ユニット5には、正面に向かって右側に操作スイッチ類6が配置されている。さらに、操作スイッチ類6を操作するユーザーが視認できる位置に、操作状態を示す液晶ディスプレイ7が配置されている。
【0024】
<各部の構成>
(1)フィルム供給ユニット
次に、製袋包装機1の各部の構成について説明する。
【0025】
フィルム供給ユニット2は、後述する製袋包装ユニット5の成形機構50に対してシート状のフィルムFを供給する。フィルム供給ユニット2は、主として、フィルムローラ20を有する。フィルムローラ20にはフィルムFを巻きつけたフィルムロール2aがセットされる。フィルムローラ20は、図示しないモータによって回転する。その結果、フィルムロール2aからフィルムFが繰り出される。フィルム供給ユニット2から製袋包装ユニット5へ供給されるフィルムFは、後述する製袋包装ユニット5の搬送機構14の作動により製袋包装ユニット5側に搬送される。なお、フィルムFは、図3に示すように、フィルム供給ユニット2のフィルムロール2aから繰り出された後、複数のフィルム搬送ローラ21a,21bやテンションローラに掛け渡され、所定のテンションがかけられた状態で、後述するヘム部形成ユニット3を経由し、製袋包装ユニット5に搬送される。
【0026】
(2)ヘム部形成ユニット
次に、図4A〜図7Cを用いて、ヘム部形成ユニット3を説明する。図4Aはヘム部形成ユニット3の全体の構成を示す斜視図である。図4Bはヘム部形成ユニット3の下部の構成を示す斜視図である。図4Cはヘム部形成ユニット3の上部の構成を示す斜視図である。さらに、図5は、ヘム部形成ユニット3の上部の構成と下部の構成とが離れた状態を示す斜視図である。また、図6Aおよび図6Cは、ヘム部形成ユニット3に含まれるヘム部形成機構33の下部の構成の主要部を示す図である。図6Bは、ヘム部形成ユニット3に含まれるヘム部形成機構33の上部の構成の主要部を示す図である。図7A〜図7Bは、図4Aの破線7A−7A,7B−7B,7C−7Cから見た各部材の位置関係を示す図である。
【0027】
ヘム部形成ユニット3は、シート状のフィルムFにヘム部H1〜H4を形成するユニットであり、主として、開閉機構30、ヘム部形成機構33と、上側フィルム安定機構35と、下側フィルム安定機構37と、フィルムガイド機構38とを備える。
【0028】
a)開閉機構
開閉機構30は、ヘム部形成ユニット3の下部の構成(図4B)および上部の構成(図4C)を開閉させる機構である。開閉機構30は、主として、下部構成固定部300と、上部構成固定部301とを有する。
【0029】
下部構成固定部300は、支持部材39によって、製袋包装機1の支持フレーム11に固定されている(図3参照)。下部構成固定部300は、フィルムFの幅方向に間隔を空けて対向する一対の平板(以下、下方平板)からなる。一対の下方平板には、対向する下方平板に向かって伸びる、複数の固定軸と、フィルム搬送ローラ21a,21bとが取り付けられている。複数の固定軸には、後述する、ヘム部形成機構33の一部の構成およびフィルムガイド機構38の一部の構成等が取り付けられる(図4B参照)。フィルム搬送ローラ21a,21bには、フィルム供給機構2から供給されたフィルムFが掛け渡される。なお、フィルム搬送ローラ21bは、弾性体の表面を有する。
【0030】
上部構成固定部301は、下部構成固定部300と同様に、フィルムFの幅方向に間隔を空けて対向する一対の平板(以下、上方平板)を有する。一対の上方平板にもまた、対向する上方平板に向かって伸びる複数の固定軸が取り付けられている。複数の固定軸には、後述するヘム部形成機構33の一部の構成、上側フィルム安定機構35、およびフィルムガイド機構38の一部の構成等が取り付けられる(図4C参照)。上部構成固定部301は、下部構成固定部300の内側であって、対向する一対の下方平板に挟まれる位置に配置される(図4A参照)。
【0031】
下部構成固定部300および上部構成固定部301は、回転軸302と移動補助部材303とにより支持され、相対移動が可能になっている。回転軸302は、フィルムFの搬送方向に対して、下部構成固定部300および上部構成固定部301の下流側に配置される。移動補助部材303は、開閉機構30の幅方向両側に配置される伸縮自在な支持部材である。詳細には、移動補助部材303は、開閉方向の幅方向の同一端に配置された下方平板と上方平板とに取り付けられる。より詳細には、移動補助部材303の一端は、下方平板の中央付近に取り付けられ、他端は、上方平板においてフィルムFの搬送方向上流側に取り付けられる。なお、移動補助部材303は、開閉機構30の幅方向同一端に配置された下方平板と上方平板との対向する面に取り付けられる。移動補助部材303が伸縮することにより、図5に示すように、回転軸302を中心に、上部構成固定部301と下部構成固定部300とが相対移動する。詳細には、上部構成固定部301が下部構成固定部300に最も接近した状態であって、後述する折り込み板332がヒーターブロック330の溝330a,330bに入り込んだ状態(第1の状態に相当)から、上部構成固定部301の長手方向一端が下部構成固定部300から離れた場所にある状態であって、折り込み板332がヒーターブロック330の溝330a,330bから離れた状態(第2の状態に相当)に移動する。
【0032】
b)ヘム部形成機構
ヘム部形成機構33は、ヘム部形成ユニット3に搬送されたフィルムFにヘム部H1〜H4を形成する機構であり、主として、ヒーターブロック330と、下方取り付け部材331と、折り込み板(板状部材に相当)332と、上方取り付け部材333と、接着補助部材334と、カバー335と、傾け部材336とを有する。本実施形態では、製袋包装機1によりヘム部H1〜H4を有する袋500を形成する。そのため、図4A〜図4C等に示すように、ヘム部形成ユニット3には、フィルムFの幅方向に所定の間隔を空けてヘム部形成機構33が4つ配置される。
【0033】
ヒーターブロック330は、図6に示すように、矩形形状のブロックであり、上底にフィルムFを部分的に通して熱を加えるための溝330a,330bを有する。溝330a,330bは、フィルムFの搬送方向に対して、ヒーターブロック330の上流から下流に伸びて形成される。また、フィルムFの搬送方向に対して上流側に形成された溝330aの幅と、下流側に形成された溝330bの幅とは異なる(図6Aおよび図6C参照)。具体的には、ヒーターブロック330の下流側に形成された溝330bの幅は上流側の溝330aの幅より幅狭に形成されている。また、ヒーターブロック330の上流側の溝330aは、略V字形状をしている。
【0034】
下方取り付け部材331は、ヒーターブロック330を上述の下部構成固定部300に取り付けるための部材である。下方取り付け部材331は、主として、下方取り付け連結部材331aと、下方軸保持部材331bと、下方取り付けネジ部材331cとからなる。
【0035】
下方取り付け連結部材331aは、長手方向に伸びる平板部材であり、後述する下方軸保持部材331bに連結される部材である。下方取り付け連結部材331aは、フィルムFの搬送方向に対して上流側にヒーターブロック330を支持する(図6A参照)。下方取り付け連結部材331aは、フィルムFの搬送方向に対して下流側に、後述する接着補助部材334および傾け部材336をさらに支持する。
【0036】
下方軸保持部材331bは、下部構成固定部300に取り付けられた軸を保持する孔を形成する一対の板状部材である。一対の板状部材は、それぞれ、半円状の凹部を2箇所有する。一対の板状部材は、それぞれの凹部を有する面が対向するように配置される。これにより、下方軸保持部材331bには、下部構成固定部300の軸を保持可能な2つの孔が形成される。当該2つの孔に下部構成固定部300の軸が通されることにより、下部構成固定部300の軸に下方取り付け部材が固定される。
【0037】
下方取り付けネジ部材331cは、取り付け連結部材331aに下方軸保持部材331bを固定し、さらに、下方軸保持部材331bの凹部により形成された孔を開閉する。具体的には、下方取り付けネジ部材331cが締められることにより、一対の板状部材が有する凹部の間隙が小さくなり、下方軸保持部材331bが下部構成固定部300の軸を挟む。これにより、下方取り付け連結部材331aが軸に固定される。一方、下方取り付けネジ部材331cが緩められることにより、下方軸保持部材331bの一対の板状部材が有する凹部の間隙が大きくなり、下部構成固定部300の軸から解放される。これにより、すなわち、下方取り付け連結部材331aを下部構成固定部300の軸から取り外したり、所望の位置に移動させたりすることができる。
【0038】
折り込み板332は、図6Bに示すように、フィルムFの搬送方向に対して上流側の折り込み板332aと、フィルムFの搬送方向に対して下流側の折り込み板332bとを有する。また、上流側の折り込み板332aと下流側の折り込み板332bとは厚みが異なる。具体的には、上流側の折り込み板332aは、上述のヒーターブロック330の上流側の溝330aに入り込むように削られた略V字形状である。また、下流側の折り込み板332bは、上述のヒーターブロック330の下流側の幅狭の溝330bに入り込むように厚みが少ない。フィルムFは、ヒーターブロック330の溝330a,330bと、溝330a,330bに入り込んだ折り込み板332との隙間を通ることで、部分的に熱が加えられ、V字状に折り曲げられる。
【0039】
上方取り付け部材333は、図6Bに示すように、主として、上方取り付け連結部材333aと、上方軸保持部材333bと、上方取り付けネジ部材333cとを有する。
【0040】
上方取り付け連結部材333aは、上述の折り込み板332と後述する上方軸保持部材333bとを連結する部材である。
【0041】
上方軸保持部材333bは、孔を有するブロック形状の部材である。詳細には、上方軸保持部材333bは、孔が形成された一端が分離可能な形状をしており、後述する上方取り付けネジ部材333cが締められることにより、孔が形成される。当該孔に上部構成固定部301の軸が通され、後述する上方取り付けネジ部材333cが締められることにより、上方軸保持部材333bが上部構成固定部301の軸をしっかり挟む。これにより、折り込み板332が上部構成固定部301に固定される。一方、後述する上方取り付けネジ部材333cが緩められることにより、上方軸保持部材333bの一端が分離して孔が広がり、上部構成固定部301の軸から解放される。これにより、折り込み板332を上部構成固定部300から取り外したり、所望の位置に移動させたりすることができる。
【0042】
上方取り付けネジ部材333cは、上方軸保持部材333bの分離可能な一端を接触または分離させる部材である。
【0043】
接着補助部材334は、図6Aに示すように、フィルムFの搬送方向に対して、ヒーターブロック330の下流に配置される。接着補助部材334は、主として、一対の弾性体334a,334aと、一対の弾性体334a,334aの対向する面に貼られた摺動部材334b,334bとからなる。一対の弾性体334a,334aは、フィルムFのV字状に折り曲げられた部分(以下、ヘム部相当部)が通過できるだけの狭小な隙間を空け、上述した下方取り付け連結部材331aに取り付けられる。摺動部材334b,334bは、一対の弾性体334a,334aのヘム部相当部が接する面に貼られ、隙間を通過するヘム部相当部のすべりをよくする。具体的に、摺動部材334b,334bとはシリコンテープである。ヒーターブロック330の溝330a,330bに接して熱が加えられたヘム部相当部は、接着補助部材334を通過することにより、その対向する面が接着され、ヘム部を形成する。
【0044】
カバー335は、上述のヒーターブロック330と接着補助部材334とを覆うように配置される。
【0045】
傾け部材336は、ヒーターブロック330および接着補助部材334を通過して形成されたヘム部を一方向へ傾ける部材である。傾け部材336は、図6Aに示すように、フィルムFの搬送方向に対して、ヒーターブロック330および接着補助部材334の下流に配置される。傾け部材336は、下方取り付け連結部材331aの幅方向一端側に取り付けられる。また、傾け部材336は、下方取り付け連結部材331aにネジ止めされる部位を除き、逆L字型の形状を有する。また、傾け部材336は、フィルムFの搬送方向に所定の長さを有する。Lの字の底辺に当たる部分、すなわち、逆L字型の突出する部分(以下、突出部336a)は、傾け部材336が取り付けられた一端とは反対側の一端に向かって突出する。また、突出部336aの幅は、フィルム搬送方向に対して上流側より下流側が幅広である。したがって、接着補助部材334を通過したヘム部H1〜H4は、傾け部材336の突出部336aに接することにより一方向に傾けられる。具体的には、ヘム部H1〜H4は、水平方向に倒される。一方向に傾けられたヘム部H1〜H4は、フィルムFの搬送面と略平行になる。
【0046】
c)上側フィルム安定機構
上側フィルム安定機構35は、後述する下側フィルム安定機構37と共にフィルムFを水平方向両側から挟み、フィルムFの搬送方向を安定させ、フィルムFが蛇行しないようにするための部材である。上側フィルム安定機構35は、主として、第1天板351と、第2天板353とからなる。
【0047】
第1天板351は、図4Aおよび図4Cに示すように、上部構成固定部301の軸に固定され、フィルムFのヘム部相当部以外の部分(本体部)に対して上面から接する天板である(図7Bおよび図7C参照)。具体的には、フィルムFのヘム部相当部がヒーターブロック330の溝330a,330bと折り込み板332との隙間を通過する際に、フィルムFの本体部に対して上面から接する。
【0048】
第1天板351は、幅方向両端における第1天板取り付け部材352によって上部構成固定部301の軸に固定される。第1天板取り付け部材352は、主として、第1天板取り付け連結部材352aと、第1天板軸保持部材352bと、第1天板取り付けネジ部材352cとからなる。第1天板取り付け連結部材352aは、第1天板351と後述する第1天板軸保持部材352bとを連結する。第1天板軸保持部材352bは、上述の上方軸保持部材333bと同様に、孔が形成され、当該孔が形成された一端が分離可能なブロック形状の部材である。第1天板軸保持部材352bは、上方軸保持部材333bが保持する軸と同一の軸を保持する。第1天板取り付けネジ部材352cは、第1天板軸保持部材352bの分離可能な一端を接触または分離させる部材である。第1天板取り付けネジ部材352cが締められることにより、第1天板軸保持部材352bが軸に固定される。
【0049】
第2天板353は、図4Aおよび図4Cに示すように、第1天板351が固定された上部構成固定部301の軸よりも、フィルムFの搬送方向下流に配置された軸に固定され、フィルムFの本体部に対して上面から接する天板である。具体的には、フィルムFのヘム部相当部が接着補助部材334の隙間を通過する際に、フィルムFの本体部に対して上面から接する。
【0050】
第2天板353もまた、幅方向両端における第2天板取り付け部材354によって上部構成固定部301の軸に固定される。第2天板取り付け部材354は、主として、第2天板取り付け連結部材354aと、第2天板軸保持部材354bと、第2天板取り付けネジ部材354cとからなる。第2天板取り付け連結部材354aは、第2天板353と後述する第2天板軸保持部材354bとを連結する。第2天板軸保持部材354bは、上述の上方軸保持部材333bおよび第1天板軸保持部材352bと同様に、孔が形成され、当該孔の形成された一端が分離可能なブロック形状の部材である。第2天板取り付けネジ部材354cは、第2天板軸保持部材354bの分離可能な一端を接触または分離させる部材である。第2天板取り付けネジ部材354cが締められることにより、第2天板軸保持部材354bが軸に固定される。
【0051】
d)下側フィルム安定機構
下側フィルム安定機構37は、上述の上側フィルム安定機構35と共にフィルムFを水平方向両側から挟み、フィルムFの搬送方向を安定させ、フィルムFが蛇行しないようにするための部材である。下側フィルム安定機構37は、上側フィルム安定機構35の第1天板351と反対側からフィルムFに接するように配置される。
【0052】
図6Cに示すように、下側フィルム安定機構37は、ヒーターブロック330および接着補助部材334の幅方向両側に配置される。上述したように、本実施形態では、フィルムFの幅方向に4つのヘム部形成機構33が所定の間隔を空けて配置される。従って、下側フィルム安定機構37は、所定の間隔を空けて配置されたヘム部形成機構33のヒーターブロック330の間に配置される。
【0053】
e)フィルムガイド機構
フィルムガイド機構38は、フィルムFの搬送方向に対して、ヘム部形成機構33の上流に配置され、フィルムFに部分的に当接することにより、フィルムFの搬送方向を安定させる機構である。
【0054】
フィルムガイド機構38は、第1フィルムガイド381と、第2フィルムガイド382とからなる。第1フィルムガイド381は、ヘム部形成機構33の直近に配置され、フィルムFの両面からフィルムFに当接する。第1フィルムガイド381は、上側ガイド381aと、下側ガイド381bとを有する(図4Aおよび図7A参照)。上側ガイド381aは、フィルムFの上面に当接する5角形のプレート部材381aaと、プレート部材381aaを軸に固定する固定部材381abと、固定部材381abを上部構成固定部301の軸に取り付けるためのネジ381acとを有する。プレート部材381aaは、5角形のホームベース形状をしており、その頂点がフィルムFに当接するように固定部材381abに接合される。固定部材381abは、ネジ381acが締められることにより、上部構成固定部301の軸に固定される。
【0055】
下側ガイド381bは、フィルムFの下面に当接する当接部材381baと、当接部材381baを軸に固定する固定部材381bbと、固定部材381bbを下部構成固定部300の軸に取り付けるためのネジ381bcとを有する。当接部材381baは、上述のプレート部材381aaの先端と同程度の角度の切込み部を有する。本実施形態では、線対称の2枚の台形の平板を重ねることにより、交差する斜辺によって当該切込み部を形成する。また、台形の上底部分がフィルムFに接する。固定部材381bbは、ネジ381bcが締められることにより、下部構成固定部300の軸に固定される。
【0056】
第1フィルムガイド381は、ヘム部形成機構33の数に応じてフィルムFの幅方向に間隔を空けて設置される。したがって、本実施形態では、4つの第1フィルムガイド381が設けられる。
【0057】
第2フィルムガイド382は、フィルムFの搬送方向に対して、第1フィルムガイド381よりも上流に配置される。第2フィルムガイド382は、上側ガイド382aからなる。上側ガイド382aは、第1フィルムガイド381の上側ガイド381aと同様の構成であり、フィルムFの上面に当接する5角形のホームベース形状のプレート部材382aaと、プレート部材382aaを軸に固定する固定部材382abと、固定部材382abを上部構成固定部301の軸に取り付けるためのネジ382acとを有する。本実施形態では、第2フィルムガイド382は、フィルムFの幅方向に間隔を空けて2箇所に設置されている。
【0058】
なお、第1フィルムガイド381および第2フィルムガイド382が固定される軸は、それぞれ、フィルムFの搬送方向に移動可能に上部構成固定部301または下部構成固定部300に取り付けられている。したがって、第1フィルムガイド381および第2フィルムガイド382は、軸に固定された状態で、フィルムFの搬送方向に移動可能である。
【0059】
(3)製袋包装ユニット
次に、図8Aから図9Dを用いて、製袋包装ユニット5を説明する。図8Aは、製袋包装機1の概略側面図である。図8Bは、製袋包装ユニット5の主要部分の正面図である。図8Cは、製袋包装ユニット5の主要部分の側面図である。図9Aは、製袋包装ユニット5に含まれる成形機構50および立ち上げ機構54の一部を示す。図9Bは、立ち上げ機構54の一部分を拡大した図である。図9Cは、立ち上げ機構54を構成する部品を示す。図9Dは、図9Bにおける破線9D−9Dの断面図を示す。
【0060】
製袋包装ユニット5は、主として、成形機構50と、ヘム部立ち上げ機構54と、搬送機構14と、縦シール機構15と、横シール機構17と、これらの各機構を支える支持フレーム11とから構成されている。支持フレーム11の周囲には、ケーシング12が取り付けられている(図2参照)。成形機構50は、フィルム供給ユニット2から送られてくるシート状のフィルムFを角筒状に成形する。ヘム部立ち上げ機構54は、ヘム部形成ユニット3で形成されたヘム部を立ち上げる。ヘム部形成ユニット3で形成されたヘム部は、傾け部材336によって一方向へ傾けられた後、フィルム搬送ローラ21bを経由し、製袋包装ユニット5に搬送される(図3参照)。そのため、ヘム部形成ユニット3に搬送された時点で、フィルムFのヘム部はフィルムFの本体部に張り付いた状態である。ヘム部立ち上げ機構54は、本体部に張り付いた状態のヘム部を立ち上げて本体部から起こす。搬送機構14は、成形機構50によって角筒状に成形された角筒状フィルムFcを下方に搬送する。縦シール機構15は、角筒状フィルムFcの重なり合う部位を縦方向に熱シールする。横シール機構17は、角筒状フィルムFcの袋500の上下端となる部位を横方向に熱シールすることで袋500を封止する。
【0061】
a)成形機構
成形機構50は、チューブ501と、フォーマ502とを有する。
【0062】
チューブ501は、正面501bと、正面501bと対向する後面501dと、右側面501aと、右側面501aと対向する左側面501cとを有する角筒状の部材である(図9Aおよび図9D参照)。チューブ501は、縦方向に延び、上下端に開口を有する。チューブ501は、支持フレーム11の天板29の中央付近に形成されている開口を上下方向に貫通するように配置され、図示されないブラケットを介してフォーマ502に固定されている。このチューブ501の上端の開口には、製袋包装ユニット5の上方に設けられているコンピュータスケール9から所定量ずつ落下してくる商品が投入される。なお、コンピュータスケール9は、フィーダ、プールホッパ、軽量ホッパ、集合排出シュート等から構成される組合せ計量装置である。
【0063】
フォーマ502は、チューブ501の上部付近(領域501v)にチューブ501を取り囲むように配置される。このフォーマ502の形状は、フィルム供給ユニット2から送られてくるシート状のフィルムFがフォーマ502とチューブ501との隙間を通過するときに角筒状に成形されるような形状である。フォーマ502は、支持フレーム11に支持されている成形機構支持部材503の基板503aに固定されている。
【0064】
b)ヘム部立ち上げ機構
ヘム部立ち上げ機構54は、図8A、図8B、図9Aおよび図9Bに示すように、チューブ501の中部付近(領域501w)の外方において、チューブ501の周囲を取り囲むように配置される。ヘム部立ち上げ機構54は、主として、立ち上げ機構固定部材541と、立ち上げ機構支持部材542と、立ち上げ機構連結部材543と、フィルム当接部材544とを有する(図9B参照)。
【0065】
立ち上げ機構固定部材541は、後述する立ち上げ機構連結部材543を成形機構支持部材503に固定するための部材である。
【0066】
立ち上げ機構支持部材542は、チューブ501との間に狭小の隙間を空けて、チューブ501を取り囲むように配置される部材である。
【0067】
立ち上げ機構連結部材543は、立ち上げ機構支持部材542と、後述するフィルム当接部材544とを連結する部材である。立ち上げ機構連結部材543は、図9Cに示すように、フィルム当接部材544と重ねて配置される。
【0068】
フィルム当接部材544は、本体部544aと、角部544b,544bと、本体部544aおよび角部544b,544bの間に位置する斜面544cとを有する。本体部544aは、立ち上げ機構連結部材543を介して、立ち上げ機構支持部材542および立ち上げ機構固定部材541に固定される。角部544b,544bは、本体部544aより、フィルムFの搬送方向に対して上流側に配置される。また、角部544b,544bは、縁が面取りされている。傾斜面544cは、角部544b,544bと、本体部544aとの間に位置する。これにより、角部544b,544bは、図9Cの紙面に対して、突き出た形状となる。すなわち、立ち上げ機構支持部542に連結された場合、チューブ501からフィルム当接部材の本体部544aまでの距離と、チューブ501からフィルム当接部材の角部544b,544bまでの距離とが異なり、チューブ501からフィルム当接部材の角部544b,544bまでの距離が、フィルム当接部材の本体部544aまでの距離と比べて長くなっている。これにより、角部544b,544bは角筒状フィルムFcの本体部に張り付いたヘム部H1〜H4と、本体部との隙間に入り込み、図9Dに示すように、ヘム部H1〜H4を立ち上げる。角筒状フィルムFcは、ヘム部H1〜H4が立ち上げられた状態で下流に送られる。
【0069】
c)縦シール機構
縦シール機構15は、支持フレーム11の天板29から吊り下げられている支持部材(図示されない)に支持されている。縦シール機構15は、ヒータおよびヒータにより加熱されるヒータベルト等を有している。縦シール機構15は、チューブ501に巻き付けられている角筒状フィルムFcの縦方向に延びて重なり合う部位を、一定の加圧力でチューブ501の表面に押しつけながら加熱してシールすることにより、角筒状フィルムFcに縦シール部位L1を形成する。
【0070】
d)搬送機構
搬送機構14は、一対のプルダウンベルト40,41を有する。プルダウンベルト40,41は、支持フレーム11の天板29から吊り下げられている支持部材(図示されない)に支持されている。プルダウンベルト40,41は、縦方向に延びるチューブ501を軸として左右対称に配置されており、チューブ501に巻き付けられた状態の角筒状フィルムFcに当接して角筒状フィルムFcを吸着しながら下方に搬送する役割を果たす。
【0071】
e)横シール機構
横シール機構17は、チューブ501の下方に配置され、支持フレーム11に支持されている。横シール機構17は、主として、一対のシールジョー90,90と、一対の上部ガセット形成部材91,91と、左右一対の下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93とから構成されている(図8Bおよび図8C参照)。
【0072】
図10から図12は、横シール機構17に含まれるシールジョー90,90と、上部ガセット形成部材91,91と、下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93との位置関係を示している。横シール機構17は、図10の状態から図11の状態へと遷移し、図11の状態から図12の状態へと遷移し、その後、図11の状態から図12の状態へと遷移する。横シール機構17は、この動作を1サイクルとして、同じ動作を繰り返す。
【0073】
〔シールジョー〕
シールジョー90,90は、互いに近接したり離反したりするように水平面内を前後方向に往復運動する。より具体的には、シールジョー90,90は、互いに同期を取りながら、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として前後対称に移動する。そして、シールジョー90,90は、互いに最も近接する状態において角筒状フィルムFcを挟み込む。以下、図10に示す位置を、シールジョー90,90の退避位置と呼び、図11に示す位置をシールジョー90,90の前進位置と呼ぶ。
【0074】
各シールジョー90は、内部にヒータを有する。両シールジョー90,90によって挟み込まれた角筒状フィルムFcの被シール部位は、当該ヒータによって熱シールされ、上部横シール部位T1および下部横シール部位T2が形成される。シールジョー90,90は、一回の挟み込み動作により、製袋包装機1により連続して製造される2つの袋500,500のうち、先に製造される袋500(第1袋)の上部横シール部位T1と、その次に製造される袋500(第2袋)の下部横シール部位T2とを同時に形成する。一方のシールジョー90には、図示されないカッターが内蔵されており、一回の挟み込み動作により熱シールされた部位の中央がカッターで横方向に切断される。この切断により、縦方向に延びる角筒状フィルムFcから、袋500が1つ1つ切り離される。
【0075】
〔上部ガセット形成部材〕
上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの搬送方向に対して、シールジョー90,90の下流に配置される。上部ガセット形成部材91,91は、正面視において矩形形状を有する板状部材である。上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG1を形成する役割を果たす。
【0076】
上部ガセット形成部材91,91は、エアシリンダ91a,91a等からなる駆動機構に連結されており、当該駆動機構により互いに近接したり離反したりするように水平面内を左右方向に往復運動する。すなわち、上部ガセット形成部材91,91は、互いに最も離反した退避位置(図10参照)と、互いに最も近接した前進位置(図11参照)との間を往復運動することになる。
【0077】
より具体的には、上部ガセット形成部材91,91は、互いに同期を取りながら同周期で往復運動を行い、角筒状フィルムFcを軸として左右対称に移動する。左側の上部ガセット形成部材91は、図10に示す退避位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3から最も離れ、図11に示す前進位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3に最も近接することになる。同様に、右側の上部ガセット形成部材91は、図10に示す退避位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1から最も離れ、図11に示す前進位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1に最も近接することになる。なお、図11に示す前進位置においては、上部ガセット形成部材91,91は、角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に接触しない。
【0078】
図13に示されるように、各上部ガセット形成部材91の内部には、空洞91cが形成されている。そして、各上部ガセット形成部材91の角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に面する面91bには、空洞91cと連通するスリットが形成されている。また、空洞91cは、エア配管61と連通している。エア配管61は、エア配管61に所定のタイミングでエアを送り込むエア送出機構60に接続されている。エア送出機構60は、エアピストン等から構成されている。エア送出機構60からエア配管61に送り出されたエアは、エア配管61を通過して上部ガセット形成部材91の内部の空洞91cに達し、面91bのスリットを抜けて角筒状フィルムFcの側面部F1,F3に向けて吹き出される。その結果、上部ガセット形成部材91,91から吹き出されたエアにより、角筒状フィルムFcの側面部F1,F3は、角筒状フィルムFcの内側に折り込まれることになる。
【0079】
より具体的には、左側の上部ガセット形成部材91は、図10に示す退避位置から図11に示す前進位置へと右方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの左側面部F3のうち、上部横シール部位T1となる部位(第1シール部位)の下方近傍に向けてエアを噴出し、当該下方近傍を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。同様に、右側の上部ガセット形成部材91は、図10に示す退避位置から図11に示す前進位置へと左方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの右側面部F1のうち、上部横シール部位T1となる部位(第1シール部位)の下方近傍に向けてエアを噴出し、当該下方近傍を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。そして、これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG1が形成される。
【0080】
〔下部ガセット形成部材〕
下部ガセット形成部材92,92は、シールジョー90,90の上方に配置されており、平面視において五角形の形状、より詳細には、ホームベースの形状を有する板状部材である。ホームベースの頂点は、ともに内側を向いている。下部ガセット形成部材92,92は、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG2を形成する役割を果たす。
【0081】
下部ガセット形成部材92,92は、図示されないカム機構やエアシリンダ等からなる駆動機構に連結されており、駆動機構により互いに近接したり離反したりするように水平面内を左右方向に往復運動する。すなわち、下部ガセット形成部材92,92は、互いに最も離反した退避位置(図10参照)と、互いに最も近接した前進位置(図11参照)との間を往復運動することになる。
【0082】
より具体的には、下部ガセット形成部材92,92は、互いに同期を取りながら同周期で往復運動を行い、角筒状フィルムFcを軸として左右対称に移動する。なお、図10から図12に示すように、左側の下部ガセット形成部材92は、左側の上部ガセット形成部材91と略平行に移動し、同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、右側の上部ガセット形成部材91と略平行に移動する。
【0083】
すなわち、左側の下部ガセット形成部材92は、図10に示す退避位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3から最も離れ、図11に示す前進位置において角筒状フィルムFcの左側面部F3に最も近接することになる。同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、図10に示す退避位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1から最も離れ、図11に示す前進位置において角筒状フィルムFcの右側面部F1に最も近接することになる。
【0084】
左側の下部ガセット形成部材92は、図10に示す退避位置から図11に示す前進位置へと右方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの左側面部F3のうち、下部横シール部位T2となる部位(第2シール部位)の上方近傍に接触して、当該接触部位を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。同様に、右側の下部ガセット形成部材92は、図10に示す退避位置から図11に示す前進位置へと左方向に移動しながら、角筒状フィルムFcの右側面部F1のうち、下部横シール部位T2となる部位(第2シール部位)の上方近傍に接触して、当該接触部位を角筒状フィルムFcの内側に折り込む。これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3にガセットG2が形成される。
【0085】
〔下部横シール折込部材〕
下部横シール折込部材93は、前方のシールジョー90の直上方であって、角筒状フィルムFcの搬送方向に対して、下部ガセット形成部材92,92の下流に配置されている。下部横シール折込部材93は、平面視において矩形形状を有する板状部材である。下部横シール折込部材93は、シールジョー90,90により形成された下部横シール部位T2を、下部ガセット形成部材92,92により形成された袋500の底面部52に向けて折り倒す。
【0086】
下部横シール折込部材93は、エアシリンダ等からなる駆動機構(図示されない)に連結されており、当該駆動機構により水平面内を前後方向に往復運動する。すなわち、下部横シール折込部材93は、角筒状フィルムFcの正面部F2から最も離れた退避位置(図10参照)と、角筒状フィルムFcの正面部F2に最も近接した前進位置(図12参照)との間を往復運動することになる。
【0087】
下部横シール折込部材93は、シールジョー90,90がシール動作を終え、カッターにより上部横シール部位T1と下部横シール部位T2とを分離させた(図11参照)後、図12に示す前進位置に達する。そして、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置において、袋500の底面部52に連続する下部横シール部位T2を、底面部52に向けて折り倒す。この下部横シール折込部材93による動作により、下部横シール部位T2が底面部52と平行になるように折り畳まれることとなり、袋500がスタンドパックとなる。
【0088】
<製袋包装機の動作>
搬送機構14が駆動されると、フィルム供給ユニット2のフィルムロールからフィルムFが繰り出され、複数のフィルム搬送ローラ21aに渡し掛けられて、製袋包装ユニット5の成形機構50へと導かれる(図3参照)。フィルムFは、成形機構50に搬送される途中で、ヘム部形成ユニット3を通過する。
【0089】
ヘム部形成ユニット3を通過するフィルムFは、まず、第2フィルムガイド382の上側ガイド382aに部分的に当接される(図14A参照)。その後、フィルムFは、フィルムFの搬送方向に対して、下流に配置されている第1フィルムガイド381の上側ガイド381aと下側ガイド381bとに部分的に当接される(図14B参照)。
【0090】
その後、フィルムFのヘム部相当部はヒーターブロック330と、折り込み板332との隙間を通過してV字状に折り曲げられ、ヒーターブロック330により熱が加えられる。具体的には、ヒーターブロック330における幅の異なる溝330a,330bと、溝330a,330bに入り込む折り込み板332a,332bとにより、フィルムFは段階的に強く折り曲げられていく(図14Cおよび図14D参照)。この時、V字状に折り曲げられたヘム部相当部分以外の場所は、上側フィルム安定機構35の第1天板351と、下側フィルム安定機構37とに接する。
【0091】
フィルムFは、さらに下流に搬送され、ヘム部相当部分は、接着補助部材334の一対の弾性体334a,334aの隙間を通りぬける(図14E参照)。この時、ヘム部相当部以外の場所は、上側フィルム安定機構35の第2天板353と、下側フィルム安定機構37とに接する。これにより、フィルムFに、ヘム部H1〜H4が形成される。その後、傾け部材336によってヘム部H1〜H4は一方向へ傾けられる(図14F参照)。フィルムFはその後、表面に弾性体が巻かれたフィルム搬送ローラ21bを通過し、製袋包装ユニット5に到達する。
【0092】
製袋包装ユニット5の成形機構50では、フィルムロールから繰り出されたシート状のフィルムFがフォーマ502の表面に沿って搬送される。ヘム部H1〜H4を有するフィルムFは、チューブ501の上部付近501vとフォーマ502との隙間を通過する際に、角筒状のフォーマ502の外表面に巻きつけられ、角筒状フィルムFcに成形される。その後、角筒状フィルムFcは、その内表面がチューブ501の外表面に沿うようにして下流へと搬送される。
【0093】
続いて、角筒状フィルムFcは、立ち上げ機構54と、チューブ501の中部付近501wとの隙間を通過する。このとき、フィルム当接部材544の角部544b,544bが角筒状フィルムFcの本体部に張り付いたヘム部H1〜H4に接し、本体部からヘム部H1〜H4を立ち上げる。
【0094】
その後、角筒状フィルムFcは、下流に配置される縦シール機構15によって、角筒状フィルムFcの縦シール部位L1となる部位に熱シールが施される。
【0095】
続いて、角筒状フィルムFcは、チューブ501を抜けて横シール機構17へと降りていく。横シール機構17では、角筒状フィルムFcの所定の部位に横方向に熱シールが施される。
【0096】
より具体的には、上部ガセット形成部材91,91および下部ガセット形成部材92,92のそれぞれが、図10に示すそれぞれの退避位置から図11に示すそれぞれの前進位置へと進む。なお、上部ガセット形成部材91,91は、図10に示す退避位置から図11に示す前進位置へと出発すると略同時に、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3に向けてエアの噴出を開始し、図11に示す前進位置に達した直後に、エアの噴出を終了する。したがって、上部ガセット形成部材91,91が、図10に示す退避位置から図11に示す前進位置へと移動している間、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3には、上部ガセット形成部材91,91からエアが吹き付けられ続けることになる。これにより、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3は、角筒状フィルムFcの内側に安定して折り込まれることになる。また、角筒状フィルムFcの右側面部F1および左側面部F3は、下部ガセット形成部材92,92との接触により、角筒状フィルムFcの内側に折り込まれる。
【0097】
一方、シールジョー90,90は、下部ガセット形成部材92,92と図示されないカム機構を介して同期を取っており、下部ガセット形成部材92,92が図11に示す前進位置に達すると同時に、同じく図11に示す前進位置に達する。シールジョー90,90は、図11に示す前進位置において、角筒状フィルムFcの所定の部位を挟み込んで熱シールする。このとき、商品の固まりがコンピュータスケール9からチューブ501内を通り抜けて落下し、角筒状フィルムFc内に溜められる。シール動作を終えたシールジョー90,90は、熱シールした角筒状フィルムFcの所定の部位を、内蔵されるカッターにより横方向に切断する。これにより、先行する袋500と後続の袋500とが切り離されることになる。なお、シールジョー90,90により熱シールされた部位のうち、カッターによって切断された下方側の部位は、先行する袋500の上部横シール部位T1となる。一方、シールジョー90,90により熱シールされた部位のうち、カッターによって切断された上方側の部位は、後続の袋500の下部横シール部位T2となる。
【0098】
続いて、上部ガセット形成部材91,91および下部ガセット形成部材92,92のそれぞれは、上記折り込み動作が終了すると、図11に示すそれぞれの前進位置から図12に示す状態を経て図10に示すそれぞれの退避位置へと後退する。同じく、下部ガセット形成部材92,92と同期を取っているシールジョー90,90は、図11に示す前進位置から図12に示す状態を経て図10に示す退避位置へと後退する。
【0099】
一方、下部横シール折込部材93は、前方のシールジョー90の後退開始直後に、図12に示す前進位置に達する。したがって、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置においてシールジョー90と重なり合い、シールジョー90から熱を受け取る。そして、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置において、袋500の下端を規定する下部横シール部位T2を、底面部52に向けて折り倒す。このとき、下部横シール折込部材93は、シールジョー90から受け取った熱を底面部52に伝え、底面部52を折り倒した状態に固定する。これにより、下部横シール部位T2が底面部52と平行になるように折り畳まれ、袋500がスタンドパックとなる。
【0100】
その後、下部横シール折込部材93は、図12に示す前進位置から図10に示す退避位置へと後退する。そして、再び図10の状態に戻ったシールジョー90,90と、上部ガセット形成部材91,91と、下部ガセット形成部材92,92と、下部横シール折込部材93とは、図10〜図12に示す横シール動作を再度実行する。
【0101】
<特徴>
(1)
上記実施形態では、フィルムFの搬送方向に対し、フォーマ502の上流に、フィルムFの本体部とヘム部H1〜H4とを形成するヘム部形成機構33が配置され、下流側にフィルムFをシールするシール機構15,17が配置される。フィルムFがシール機構15,17に搬送されるまでにヘム部H1〜H4を本体部からはがされるため、ガゼット型の袋を安定して形成することができる。
【0102】
また、上記実施形態では、ヘム部H1〜H4を本体部からはがすためのフィルム当接部材544は、面取りされた形状を有している。従って、角筒状フィルムFcの本体部とヘム部H1〜H4との隙間に容易に入り込める。これにより、角筒状フィルムFcの本体部からヘム部H1〜H4を確実に立ち上げることができる。
【0103】
さらに、フィルム当接部材544は、本体部544aと、角部544ba,544bbと、本体部544aおよび角部544ba,544bbの間に位置する斜面544cとからなる。これにより、チューブ501から本体部544aまでの距離と、チューブ501から角部544ba,544bbまでの距離とが異なり、チューブ501から角部544ba,544bbまでの距離が、チューブ501から本体部544aまでの距離に比べて長くなっている。これにより、角部544ba,544bbは、角筒状フィルムFcの本体部とヘム部H1〜H4との隙間に確実に入り込むことができる。
【0104】
(2)
さらに、上記実施形態では、成形機構50のチューブ501およびフォーマ502は、成形機構支持部材503によって支持される。また、当該成形機構支持部材503には、立ち上げ機構54が固定される。製袋包装ユニット5のチューブ501およびフォーマ502は、製造する袋500の大きさに応じて取り替えられるが、この時、成形機構支持部材503を取り替えることでチューブ501およびフォーマ502が取り替えられる。そのため、袋500のサイズに応じた立ち上げ機構54を成形機構支持部材503に設けることにより、立ち上げ機構54のみの取り付け、または、取り外しを行う手間を省くことができる。
【0105】
(3)
上記実施形態に係る製袋包装機1には、フィルムFが成形機構50に搬送される手前にヘム部形成ユニット3が設置されている。また、フィルムFは、ヘム部形成ユニット3のヘム部形成機構33に含まれるヒーターブロック330と折り込み板332との隙間を通ることで、部分的に熱が加えられ、さらにV字状に折り曲げられる。その後、V字状に折り曲げられた部分であるフィルムFのヘム部相当部は、接着補助部材334を経由することによって接着される。接着補助部材334の弾性体334a,334aは、V字状に折り曲げられたヘム部相当部が通過できる程度の狭小の隙間を空けて設けられているため、ヘム部相当部が弾性体334a,334aの隙間を通ることにより、V字状に折り曲げられたヘム部相当部が接着されてヘム部になる。ヘム部相当部は接着補助部材334に対して相対的に移動し、接着補助部材334自体はその設置位置を変えない。従って、上流でV字状に折り曲げられたフィルムFのヘム部相当部の形状や位置等に影響を与えることなく、ヘム部H1〜H4を確実に形成することができる。
【0106】
さらに、上記実施形態における接着補助部材334は、一対の弾性体334a,334aと、当該一対の弾性体334a,334aの対向する面に貼られたシリコンシート334b,334bとからなる。シリコンシート334b,334bにより、フィルムFのヘム部相当部に接する面は滑りが良くなり、フィルムFのヘム部相当部が通過する際に、フィルムFの搬送に与える抵抗を低減させることができる。
【0107】
また、接着補助部材334は一対の弾性体334a,334aからなるため、隙間を通り抜けるフィルムFに損傷を与えずにヘム部を形成することができる。
【0108】
<変形例>
(A)
上記実施形態では、折り込み板332は、2枚の板状部材332a,332bからなるが,1枚の板状部材であって、フィルムFの搬送方向上流側と下流側とで異なる厚みを有する板状部材を用いてもよい。
【0109】
(B)
上記実施形態では、ヒーターブロック330が溝330a,330bを有していたが、当該溝が、フィルムFの搬送方向上流側から下流側に向けて徐々に幅狭の形状であってもよい。
【0110】
(C)
上記実施形態では、第1フィルムガイド381が、ヘム部形成機構33の数に応じて4つ設けられたが、第1フィルムガイド381が設置される位置は、ヘム部形成機構33が設置される位置に応じて設置されてもよい。すなわち、フィルムFの搬送方向おいて、ヘム部形成機構33の延長線上に配置されてもよい。これにより、フィルムFのV字状に折り曲げられる部分を溝形成部材の溝に誘導されやすくすることができる。
【0111】
(D)
上記実施形態では、間欠的に製袋包装を行う間欠運転制御を前提とする製袋包装機1について説明したが、連続的に製袋包装を行う連続運転制御に適用してもよい。この場合、図14に示すように、シールジョー90,90は、それぞれ回転軸90a,90aの周りを回転するアーム部材90b,90bに連結されている。回転軸90a,90aは、アーム部材90b,90bを回転させるとともに、互いに近接したり離反したりするように水平面内を前後方向に往復運動する。したがって、シールジョー90,90は、回転軸90a,90aの周りをD字状に旋回することになる。シールジョー90,90は、互いに同期を取りながら同周期でD字状に旋回し、上下方向に搬送される角筒状フィルムFcを軸として前後対称に移動する。シールジョー90,90は、D字の直線軌道を描いている間、互いに隣接し、角筒状フィルムFcを挟み込んだ状態となる。
【0112】
<他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本発明は、ヘム部を安定して形成することができる製袋包装機として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】ガセット型の袋を示す図である。
【図2】製袋包装機の外観斜視図である。
【図3】フィルムの搬送経路を示す概略側面図である。
【図4A】ヘム部形成ユニットの模式図である。
【図4B】ヘム部形成ユニットの上部構成を示す模式図である。
【図4C】ヘム部形成ユニットの下部構成を示す模式図である。
【図5】ヘム部形成ユニットの上部構成固定部が下部構成固定部から離れた位置に移動した状態を示す模式図である。
【図6A】ヘム部形成機構の部分拡大図である。
【図6B】ヘム部形成機構の部分拡大図である。
【図6C】ヘム部形成機構の部分拡大図である。
【図7A】図4Aの破線7A−7Aから見た各部材の位置関係を示す図である。
【図7B】図4Aの破線7B−7Bから見た各部材の位置関係を示す図である。
【図7C】図4Aの破線7C−7Cから見た各部材の位置関係を示す図である。
【図8A】製袋包装ユニットの概略模式図である。
【図8B】製袋包装ユニットの主要部分を示す正面図である。
【図8C】製袋包装ユニットの主要部分を示す側面図である。
【図9A】立ち上げ機構およびフォーマの斜視図である。
【図9B】立ち上げ機構の部分拡大図である。
【図9C】立ち上げ機構の部品の拡大図である。
【図9D】図9Bにおける破線9D−9D断面図である。
【図10】(a)横シール機構の拡大平面図である。(b)横シール機構の拡大正面図である。
【図11】(a)横シール機構の拡大平面図である。(b)横シール機構の拡大正面図である。
【図12】(a)横シール機構の拡大平面図である。(b)横シール機構の拡大正面図である。
【図13】上部ガセット形成部材の拡大斜視図である。
【図14A】ヘム部形成機構と、ヘム部形成機構を通過するフィルムとの関係を示す図である。
【図14B】ヘム部形成機構と、ヘム部形成機構を通過するフィルムとの関係を示す図である。
【図14C】ヘム部形成機構と、ヘム部形成機構を通過するフィルムとの関係を示す図である。
【図14D】ヘム部形成機構と、ヘム部形成機構を通過するフィルムとの関係を示す図である。
【図14E】ヘム部形成機構と、ヘム部形成機構を通過するフィルムとの関係を示す図である。
【図14F】ヘム部形成機構と、ヘム部形成機構を通過するフィルムとの関係を示す図である。
【図15】変形例(D)に係る製袋包装ユニットの主要部分を示す側面図である。
【符号の説明】
【0115】
1 製袋包装機
2 フィルム供給ユニット
3 ヘム部形成ユニット
5 製袋包装ユニット
30 開閉機構
33 ヘム部形成機構
35 上側フィルム安定機構
50 ガセット型の袋
F フィルム(包装材)
Fc 角筒状フィルム(筒状の包装材)
F1 右側面部(側面部)
F3 左側面部(側面部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物を包装する包装材をシート状から筒状に成形するための成形機構と、
前記包装材の搬送方向に対し、前記成形機構の上流に配置され、前記包装材に本体部とヘム部とを形成するヘム部形成機構と、
前記包装材の搬送方向に対し、前記成形機構の下流に配置され、前記成形機構によって筒状に成形された前記包装材をシールするシール機構と、
前記ヘム部形成機構から前記シール機構までの前記包装材が搬送される経路において、前記ヘム部を前記本体部からはがす、はがし部と
を備える
製袋包装機。
【請求項2】
前記成形機構は、計量された被包装物を開口から通すチューブの、前記包装材の搬送方向上流の領域である第1部分と、前記チューブに前記包装材を巻きつけさせるフォーマとを有し、
前記はがし部は、前記包装材の搬送方向に対して、前記第1部分より下流の領域である第2部分の外方に設置される、
請求項1に記載の製袋包装機。
【請求項3】
前記はがし部は、面取りされた板状部材である、
請求項2に記載の製袋包装機。
【請求項4】
前記はがし部の表面は、前記包装材の搬送方向において上流側の一端と下流側の一端とで前記第2部分からの距離が異なり、前記上流側の一端は下流側の一端より前記第2部分からの距離が長い、
請求項3に記載の製袋包装機。
【請求項5】
前記ヘム部形成機構は、
前記シート状の包装材の搬送方向上流から下流に伸びる溝を有する溝形成部材と、
前記溝に入り込み、前記溝形成部材に沿って搬送される前記包装材を部分的にV字状に折り曲げる板状部材と、
部分的にV字状に折り曲げられた前記包装材の部分である折り曲げ部を接着させてヘム部を形成する接着補助部材と
を有する、
請求項1から4のいずれかに記載の製袋包装機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9A】
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【図9B】
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【図9C】
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【図9D】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【図14F】
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【図15】
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【公開番号】特開2010−83537(P2010−83537A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254560(P2008−254560)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】