説明

複合成形品の成形方法および成形用金型

【課題】小さな固定金型とスライド金型とを使用して、対の半成形品からなる中空成形品、2色成形品、積層成形品等の複合成形品の成形用金型を提供する。
【解決手段】固定金型(10)とスライド金型(30)とから構成する。固定金型(10)は、段差Dの第1、2のパーティング面P1、P2を有する。第1のパーティング面P1に一方の半中空成形品を成形するための凹部(11)が形成され、第2のパーティング面P2からは他方の半中空成形品を成形するためのコア(12)が立ち上がっている。スライド金型(30)も同じ段差の第1、2のパーティング面P’1、P’2を有する。第2のパーティング面P’2から前記凹部(11)に対応するコア(31)が立ち上がっている。第1のパーティング面P’1にコア(12)に対応する凹部(32)が形成されている。2次成形時には第1のパーティング面P1、P’1どうしが型合わせされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固定金型とスライド金型と使用して1、2次成形により成形品を得る、複合成形品の成形方法および成形用金型に関するもので、さらに具体的には固定金型とスライド金型の、一方の金型のパーティング面側に所定の間隔をおいて凹部とコアとが形成され、他方の金型のパーティング面側に前記一方の金型の凹部とコアとに対応して所定の間隔をおいてコアと凹部とが形成されている金型を使用して、スライド金型を1次成形位置へ駆動して、対となる半成形品を1次射出成形し、2次成形位置へ駆動して、対となる半成形品を接合する2次成形とから複合成形品を得る、成形方法およびこの方法の実施に使用される成形用金型に関するものである。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂製の中空成形品の製造方法として射出成形機による製造法が知られている。この射出成形機により中空成形品を製造する場合は、1次成形において中空成形品を二つ割の半中空成形品あるいは分割体として成形し、2次成形においてその分割面を突き合わせ、そして突き合わせた部分に溶融樹脂を射出して1個の中空成形品を製造している。
【0003】
【特許文献1】特許第3047213号
【特許文献2】特許第3326752号
【特許文献3】特開昭62−87315号公報
【0004】
この射出成形方法の実施に使用される金型は、従来から色々提案され、本出願人よっても特許文献1〜3等により多数提案されているが、一般に図4に模式的に示されているように、概略可動金型50とスライド金型60とから構成されている。可動金型50のパーティング面側には一方の半中空成形品を成形するための凹部51が設けられ、その下方の所定位置には他方の半中空成形品を成形するためのコア52が設けられている。そして、スライド金型60のパーティング面P’側には、前記凹部51に対応してコア61が、前記コア52に対応して凹部62が設けられている。したがって、スライド金型60を、図4の(ア)に示されている第1位置にして、可動金型50をスライド金型60に対して型締めすると、可動金型50の凹部51とスライド金型60のコア61とにより一方の半中空成形品を成形するためのキャビティが構成され、可動金型50のコア52とスライド金型60の凹部62とにより他方の半中空成形品を成形するためのキャビティが構成される。これらのキャビティにスプルから溶融樹脂を射出・充填すると、従来周知のように一対の半中空成形品A’、B’が周囲に接合空間部分a、bを有するように1次成形される。
【0005】
固化した後に、一方の半中空成形品A’は可動金型50の方に残し、他方の半中空成形品B’はスライド金型60の方に残して可動金型50を開く。そうして、ピストンシリンダユニット64により、スライド金型60を図4の(イ)に示されている2次成形位置へスライドさせると、一対の半中空成形品A’、B’は、接合空間部分a、bにおいて整合する。この位置で可動金型50を型締めすると、一対の半中空成形品A’、B’は突き合わされ、接合空間部分a、bが構成される。そこで、スプル66からゲートを通して溶融樹脂を接合空間部分a、bに射出し2次成形すると、一対の半中空成形品A’、B’は接合空間部分a、bにおいて接合され、中空成形品が成形される。可動金型50を開くと、エジェクタピンが突き出て中空成形品が得られる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以上のように、可動金型とスライド金型とを使用すると、1次射出成形により一対の半中空成形品を成形し、冷却固化を待って可動金型を開き、スライド金型をスライド的に駆動して一対の半中空成形品を整合させ、そして型締めして2次射出成形により一対の半中空成形品を接合すると中空成形品が得られるので、各工程を自動化することができ中空成形品を量産できるという利点がある。また、一対の半中空成形品を成形する1次射出成形も、一対の半中空成形品を接合する2次射出成形も金型内で実施されるので、複雑な形状の中空成形品も製造できる特徴も有する。しかしながら、金型が大型化あるいは複雑化する欠点がある。以下その理由を説明する。図4の(イ)に示されている2次成形位置で型締めすると、スライド金型60のコア61は可動金型50のパーティング面Pを越える。これを避けるために、スライド金型60のコア61は、2次成形時に、可動金型50の上端面よりも上方に位置するように設けられている。すなわち、スライド金型60は、他方の半中空成形品B’の大きさとは関係なく大きくなっている。また、可動金型50のコア52は、スライド金型60が邪魔になり型締めできない。したがって、スライド金型60には、可動金型50のコア52が待避するポケットPKが形成され、スライド金型60が複雑になっている。ポケットPKを設ける代わりに、コア52の位置をスライド金型60の下端部よりも下方へずらすこともできるが、位置をずらすと金型が大型化する。金型が大型化すると、金型が取り付けられる成形機も大型化する。
このようなことは、固定金型と、この固定金型に対して型開閉されると共にスライド的に駆動される移動金型とを使用して、2色成形品、積層品等の複合成形品を射出成形するときについても言える。
【0007】
したがって、本発明は、小さな固定金型と、同様に小さな移動金型あるいはスライド金型とを使用して、2つの半成形品からなる中空成形品、2色成形品、積層成形品等の複合成形品を成形することができる複合成形品の成形方法およびこの方法の実施に使用される成形用金型を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記目的を達成するために、1次射出成形と2次成形とから構成される。このとき、パーティング面が同一面からなる金型ではなく、段差を有する金型が使用される。この段差は、一番高いコアの高さよりも大きい。これにより、2次成形位置で型締めしても一方の金型のコアが、他方の金型のパーティング面に接触することがない。本発明によると、段差のあるパーティング面を有する金型が使用されるので、1次成形位置と2次成形位置では金型の厚さが異なる。したがって、本発明では型厚調整と型締力の調整がその都度行われるように構成される。あるいは、あらかじめ設定されて型締力で1,2次成形するように構成される。
【0009】
かくして、請求項1に記載の発明は、上記目的を達成するために、固定金型とスライド金型の、いずれか一方の金型のパーティング面側に所定の間隔をおいて形成されている凹部とコアと、他方の金型のパーティング面側に前記一方の金型の凹部とコアとに対応して所定の間隔をおいて形成されているコアと凹部とがそれぞれ整合する1次成形位置において1次型締して、対になる半成形品を成形する1次射出成形と、前記1次射出成形により成形された半成形品がそれぞれの金型に残っている状態で前記スライド金型を、対となる半成形品が整合する2次成形位置へ駆動して2次型締して、そして対となる半成形品の所要箇所を一体化する2次成形とから、成形品を得るとき、このとき使用する前記凹部を構成しているパーティング面と、前記コアを構成しているパーティング面との間には、前記コアのうち高い方のコアの高さ以上の段差があるように構成される。請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の成形方法において、1次射出成形後2次型締めまでの間に2次成形時の型厚と型締力の調整を行い、2次成形後次のショットの1次型締めまでの間に1次射出成形時の型厚と型締力の調整を行い、この調整した型締力により1、2次成形を交互に実施するように、そして請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の成形方法において、1次成形位置における型締力と、2次成形位置における型締力とを予め設定しておき、設定した型締力により1、2次成形を交互に実施するように構成される。
【0010】
請求項4に記載の発明は、固定金型とスライド金型とからなり、これらの金型の一方の金型のパーティング面側には、対になる半成形品を成形するための凹部とコアとが所定の間隔をおいて形成され、他方の金型のパーティング面側には前記凹部とコアとにそれぞれ対応するコアと凹部とが所定の間隔をおいて形成され、前記スライド金型は、前記一方の金型の凹部とコアが、前記他方の金型のコアと凹部とにそれぞれ整合する1次成形位置と、前記一方の金型の凹部と、前記他方の金型の凹部とが整合する2次成形位置へスライド的に駆動可能であり、前記凹部を形成しているパーティング面と、前記コアを形成しているパーティング面との間には、前記コアのうち高い方のコアの高さ以上の段差があるように構成され、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の金型において、1、2次成形位置における金型の厚さに対応した型締力が設定可能な型締装置を備えているように構成される。
【発明の効果】
【0011】
以上のように、本発明によると、固定金型とスライド金型とを使用して1、2次成形により複合成形品を得るとき、このとき使用する金型には、凹部を構成しているパーティング面と、コアを構成しているパーティング面との間に、複数のコアのうち高い方のコアの高さ以上の段差がある金型を使用するので、2次成形位置で型締めするとき、一方の金型に形成されているコアが、他方の金型のパーティング面と干渉するようなことはない。したがって、干渉を避けるために金型を大きくする必要はない、またコアを待避させるためのポケットを設ける必要もなく金型が複雑になることもない、という本発明に特有の効果が得られる。また、他の発明によると、1次成形位置における型締力と、2次成形位置における型締力とを予め設定しておき、設定した型締力により1、2次成形を交互に実施するので、1、2次成形時に型厚調整等をする必要がなく、パーティング面間に段差があるにも拘わらず、射出工程が格別に複雑になるようなこともない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、スライド金型を開いた状態で金型全体を模式的に示す断面図であるが、同図に示されているように、本実施の形態に係る金型も、固定金型10と移動側金型すなわちスライド金型30とからなっている。そして、本実施の形態に係る金型のパーティング面は、同一面ではなく段差を有する。すなわち、固定金型10の第1、2のパーティング面P1、P2の間には段差Dが有り、スライド金型30の第1、2のパーティング面P’1、P’2の間にも段差Dが有る。以下さらに詳しく説明する。
【0013】
本実施の形態に係る金型は、架台に固定的に設けられている固定盤1に取り付けられている固定金型10と、架台に型開閉方向に移動自在に設けられている可動盤20に取り付けられているスライド金型30とからなっている。そして、固定金型10のパーティング面、換言すると型締め時にスライド金型30のパーティング面に接する面は、第1のパーティング面P1と第2のパーティング面P2の2段の面からなり、その段差Dは後述する高い方のコアの高さよりも大きくなっている。このような段差Dを有する第1のパーティング面P1に、一方の半中空成形品を成形するための固定側凹部11が形成されている。また、その下方位置には第2のパーティング面P2から突き出た、他方の半中空成形品を成形するための固定側コア12が設けられている。この固定側コア12は第1のパーティング面P1よりも低い。固定側コアの周囲12には、接合用の空間を成形するための小コア13が設けられている。
【0014】
固定金型10には、1次成形用のスプル14が設けられている。この1次成形用のスプル14は、固定側凹部11の底壁と固定側小コア13の近傍とにゲートを介して開口している。同様に固定側凹部11の周壁の、第1のパーティング面P1の近傍には、ゲートを介して2次成形用のスプル15が開口している。一方、固定盤1には従来周知の射出ユニット2の射出ノズル3が臨んでいる。固定金型10には、図1には示されていないが、スプルあるいはランナ切替装置が設けられ、前記射出ノズル3から射出される溶融樹脂は、1、2次成形用のスプルへ14、15へ適宜切り替えられるようになっている。
【0015】
スライド金型30は、可動盤20に上下方向にスライド可能に設けられている。このスライド金型30を図1に示されている1次成形位置と、上方の2次成形位置へ駆動するためにピストンシリンダユニット21が設けられている。このピストンシリンダユニット21は、可動盤20の頂部に設けられている支柱22から水平方向に延びているアーム23に取り付けられ、そのロッド24の下端部がスライド金型30の上面に接続されている。スライド金型30のパーティング面も第1、2のパーティング面P’1、P’2からなり、その段差Dは固定金型10のパーティング面P1、P2の間の段差Dと同じになっている。このように構成されているスライド金型30の第1のパーティング面P’1には、この面P’1から突き出た、固定金型10の固定側凹部11に対応したスライド側コア31が設けられている。このスライド側コア31は、固定側凹部11よりも所定量だけ小さく、その周囲にはスライド側小コア33が設けられている。また、その下方位置の第1のパーティング面P’には固定側コア12に対応したスライド側凹部32が形成されている。このスライド側凹部32は、固定側コア12よりも所定量だけ大きい。
【0016】
図1には示されていないが、本実施の形態によっても型締装置が設けられている。本実施の形態によると、固定金型10の第1、2のパーティング面P1、P2の間およびスライド金型30の第1、2のパーティング面P’1、P’2の間には段差Dを有するので、1次射出成形時と、スライド金型30を移動した2次成形時とでは型厚が変わる。したがって、トグル式型締装置が適用されるときには、1次射出成形するまでに型厚調整と型締力の調整がなされ、1次型締力が得られる。また、1次射出成形後、型締力を緩め2次型閉じするまでの間に型厚調整と型締力の調整がなされ、2次型締力が得られる。このような調整は、例えば特許第3747425号に開示されているように自動的に調整することもできる。また、その都度調整する代わりに、調整された1、2次型締力を設定しておき、設定型締力を呼び出して1、2次成形をすることもできる。直圧式型締装置が適用されるときは、油圧ピストンシリンダユニットのロッドのストロークで段差を吸収することができるので、型厚調整は格別に必要としない利点が得られる。
【0017】
次に、上記金型を使用した成形例について説明する。図1に示されている1次射出成形位置で1次型締めする。すなわち、可動盤20を固定盤1に対して型締する。そうすると、固定金型10の固定側凹部11と、スライド金型30のスライド側コア31とにより、図2の(ア)に示されているように、第1のパーティング面P1と第2のパーティング面P’2とが型合わせられ、一方の半中空成形品を成形するための第1のキャビティC1が構成される。同時に、固定金型10の固定側コア12とスライド金型30のスライド側凹部32とにより他方の半中空成形品を成形するための第2のキャビティC2が構成される。1次成形用のスプル14から溶融樹脂を射出する。これにより、一対の半中空成形品A1、A2が得られる。このようにして第1、2のキャビティC1、C2が構成され、そして一対の半中空成形品A1、A2が成形されてた状態が図2の(ア)に示されている。
【0018】
冷却固化を待って、スライド金型30を、図2の(イ)に示されているように開く。このとき、一方の半中空成形品A1は、固定金型10の方に、他方の半中空成形品A2はスライド金型30の方に残るようにして開く。このとき、一対の半中空成形品A1、A2の開口部には接合用の半空間部a1,a2が成形される。
【0019】
スライド金型30を、上方の2次成形位置へスライド的に駆動する。この2次成形位置では、図3の(ア)に示されているように、一対の半中空成形品A1、A2は整合する。2次型締めする。そうすると、固定金型10の第1のパーティング面P1と、スライド金型30の第1のパーティング面P’1とが型合わせられる。そして、一対の半中空成形品A1、A2は、その開口部において突き合わされる。突き合わされた周囲の外周部に、半空間部a1,a2により接合用の空間が構成される。このとき、第1のパーティング面P1と第2のパーティング面P2との間には段差Dがあり、この段差Dはスライド側コア31より大きいので、スライド側コア31が固定金型10の第1のパーティング面P1に接するようなことはない。本実施の形態によると固定側コア12も同じ高さになっているので、この固定側コア12がスライド金型30の第2のパーティング面P’2に接するようなこともない。
【0020】
2次成形用のスプル15から接合用の空間に向けて溶融樹脂を射出する。これにより一対の半中空成形品A1、A2は一体化される。冷却固化を待ってスライド金型30を開くと、図示されないエジェクタピンが突き出て中空成形品Sが突き出される。突き出されている状態が図3の(イ)に示されている。
【0021】
上記実施の形態では、一対の半中空成形品A1、A2は、略碗状を呈する対称形になっているが、一方は平板状の蓋体でも同様に実施できることは明らかである。さらには、肉厚の半成形品を積層した形の成形品も同様にして成形できることも明らかである。また、2個以上の複数の対の半成形品から複数の成形品を同様にし同時に成形することもできる。本実施の形態によると、2次成形時には半中空成形品の全周を接合するようになっているが、所要箇所のみを接合した成形品を得ることもできる。また、2次成形には溶融樹脂を射出する代わりに、例えば特許第2729900号に示されているように接合部を加熱して加圧溶着することもできる。このように実施しても同様な効果が得られることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態に係る金型を開いた状態で拡大して示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る金型を使用した成形段階を示す図で、その(ア)は1次射出成形が終わった状態を、その(イ)は1次射出成形が終わりスライド金型を開いた状態を、それぞれ示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る金型を使用した成形段階を示す図で、その(ア)は2次成形が終わった状態を、その(イ)は成形品を取り出している状態を、それぞれ示す断面図である。
【図4】従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0023】
10 固定金型 11 固定側凹部
12 固定側コア 30 スライド金型
31 スライド側コア 32 スライド側凹部
P1、P2 固定金型の第1、2のパーティング面
P’1、P’2 スライド金型の第1、2のパーティング面
D 第1、2のパーティング面の間の段差

【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定金型とスライド金型の、いずれか一方の金型のパーティング面側に所定の間隔をおいて形成されている凹部とコアと、他方の金型のパーティング面側に前記一方の金型の凹部とコアとに対応して所定の間隔をおいて形成されているコアと凹部とがそれぞれ整合する1次成形位置において1次型締して、対になる半成形品を成形する1次射出成形と、
前記1次射出成形により成形された半成形品がそれぞれの金型に残っている状態で前記スライド金型を、対となる半成形品が整合する2次成形位置へ駆動して2次型締して、そして対となる半成形品の所要箇所を一体化する2次成形とから、成形品を得るとき、
このとき使用する前記凹部を構成しているパーティング面と、前記コアを構成しているパーティング面との間には、前記コアのうち高い方のコアの高さ以上の段差がある、ことを特徴とする複合成形品の成形方法。
【請求項2】
請求項1に記載の成形方法において、1次射出成形後2次型締めまでの間に2次成形時の型厚と型締力の調整を行い、2次成形後次のショットの1次型締めまでの間に1次射出成形時の型厚と型締力の調整を行い、この調整した型締力により1、2次成形を交互に実施する、ことを特徴とする複合成形品の成形方法。
【請求項3】
請求項1に記載の成形方法において、1次成形位置における型締力と、2次成形位置における型締力とを予め設定しておき、設定した型締力により1、2次成形を交互に実施する、ことを特徴とする複合成形品の成形方法。
【請求項4】
固定金型とスライド金型とからなり、これらの金型の一方の金型のパーティング面側には、対になる半成形品を成形するための凹部とコアとが所定の間隔をおいて形成され、他方の金型のパーティング面側には前記凹部とコアとにそれぞれ対応するコアと凹部とが所定の間隔をおいて形成され、
前記スライド金型は、前記一方の金型の凹部とコアが、前記他方の金型のコアと凹部とにそれぞれ整合する1次成形位置と、前記一方の金型の凹部と、前記他方の金型の凹部とが整合する2次成形位置へスライド的に駆動可能であり、
前記凹部を形成しているパーティング面と、前記コアを形成しているパーティング面との間には、前記コアのうち高い方のコアの高さ以上の段差があることを特徴とする複合成形品の成形用金型。
【請求項5】
請求項4に記載の金型において、1、2次成形位置における金型の厚さに対応した型締力が設定可能な型締装置を備えている、ことを特徴とする複合成形品の成形用金型。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−260203(P2008−260203A)
【公開日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−104431(P2007−104431)
【出願日】平成19年4月12日(2007.4.12)
【出願人】(000004215)株式会社日本製鋼所 (840)
【Fターム(参考)】