説明

複合材料SiAlONをベースにしたセラミック材料を有する発光装置

本発明は、基本的に、組成物M1−y2−x2−2x2+x:Euから成り、ここで、Mは、Sr、Ca、Ba、Mg又はそれらの混合物を含むグループから選択され、Aは、Si、Ge又はそれらの混合物を含むグループから選択され、Bは、Al、B、Ga又はそれらの混合物を含むグループから選択され、x及びyは、>0から≦1までで別々に選択されるセラミック複合材料を備える発光装置、特にLEDに関する。この材料は、一方の相がアンバー乃至赤色放射相であり、他方の相がシアン乃至緑色放射相である2相組成物であることが分かった。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置に向けられており、特にLEDの分野に向けられている。
【背景技術】
【0002】
今日の白色放射LEDには、通常、赤色及び緑色放射発光変換材料がある。ほとんどのアプリケーションにおいて、これらの構成要素は、別々の構成要素として用いられている。
【0003】
現在、所望の波長範囲の光を放射することができる単一の構成要素によってこれらの2つの構成要素を置換するためになされている多くの試みがある。
【0004】
しかしながら、LEDの製造をより容易にするために、幅広い波長範囲にわたって光を放射することができる新しい構成要素が引き続き必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、幅広い波長範囲にわたって光を放射することができる変換材料を備える発光装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的は、本発明の請求項1に従う発光装置によって達成される。前記発光装置は、特に、基本的に、組成物M1−y2−x2−2x2+x:Euから成り、ここで、Mは、Sr、Ca、Ba、Mg又はそれらの混合物を含むグループから選択され、Aは、Si、Ge又はそれらの混合物を含むグループから選択され、Bは、Al、B、Ga又はそれらの混合物を含むグループから選択され、x及びyは、>0から≦1までで別々に選択されるセラミック複合材料を有するLEDである。
【0007】
「複合」という用語は、特に、前記材料が、全体として、記載されているような組成物を一緒に形成する(後でより詳細に説明するような)少なくとも2つの、異なる組成物を備える異なる相(phase)から成ることを意味する、且つ/又は含む。前記セラミック複合材料は、LEDのような前記発光装置にじかに取り付けられてもよく、又は前記セラミック複合材料は、LEDのような前記発光装置から或る一定の距離のところに配置されてもよい。後者は、前記発光装置の表面と前記セラミック複合材料と間には直接接触がないことを意味する。
【0008】
「基本的に」という用語は、特に、前記材料の≧95%、好ましくは≧97%、最も好ましくは≧99%が所望の組成物を有することを意味する。
【0009】
本発明における意味においては、「セラミック材料」という用語は、特に、細孔の量が制御されている、又は細孔が全くない、結晶又は多結晶のコンパクトな材料又は複合材料を意味する、且つ/又は含む。
【0010】
本発明における意味においては、「多結晶材料」という用語は、特に、各ドメインの直径が0.5μmより大きく、場合により、様々な結晶方位を持つ単結晶ドメインが80パーセントより多い主成分の体積密度が90パーセントより大きい材料を意味する、且つ/又は含む。前記単結晶ドメインは、非晶質若しくはガラス状材料、又は付加的な結晶成分によって相互に接続され得る。
【0011】
このような材料は、本発明の範囲内の広範囲のアプリケーションに対して、
− 前記材料は、250nmより多くの波長範囲において光を吸収することができ、多くのアプリケーションでは、400又は470nmの範囲においても光を吸収することができるという利点、
− 前記複合セラミックの発光特性は、(後で説明するように)広い範囲で調整され得るという利点、及び
− 前記材料は、通常、非常に高い(光)熱安定性を持つという利点のうちの少なくとも1つを持つことが明らかになった。
【0012】
本発明の好ましい実施例によれば、前記複合材料は、少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相と、少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相とを有する。そのおかげで、多くのアプリケーションのために、可視スペクトルにおける前記材料の波長範囲が非常に拡張され得ることが分かった。
【0013】
本発明の好ましい実施例によれば、xは≦0.6である。これは、前記アンバー乃至赤色放射相と、前記シアン乃至緑色放射相との割合が、通常、前記材料が、可視スペクトル領域において幅広い発光帯を示すであろうような割合であることから、多くのアプリケーションにとって有利であると分かった。
【0014】
好ましくは、xは、≧0.01且つ≦0.5であり、より好ましくは≧0.01且つ≦0.4である。
【0015】
本発明の好ましい実施例によれば、前記複合材料は、組成物M(A、B)(O、N):Euの相と、組成物MA:Euの相とを有する。
【0016】
驚くべきことに、多くのアプリケーションのために、これらの2つの相を有する多くの本発明の複合材料が作成されることができ、高温ステップ(例えば、高温焼結)が用いられる場合でもこれらの2つの相は見出され得ることが分かった。本願発明者は、いかなる理論にも縛られず、前記M(A、B)(O、N)の相からの三価のBの陽イオンは、MAの格子に組み込まれず(又は非常に少ない程度までしか組み込まれず)、それ故、これらの2つの相は、前記複合材料において別々に共存することができると確信している。
【0017】
本発明の好ましい実施例によれば、少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相及び/又は少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相は、前記複合材料において、基本的に、セラミック粒子の形態で存在する。
【0018】
本発明の好ましい実施例によれば、少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相及び/又は少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相の前記粒子のd50は、≧3μm乃至≦50μmである。そのおかげで、多くのアプリケーションに対して、本発明の複合材料の照明特性及び安定性が改善され得る。
【0019】
本発明の好ましい実施例によれば、前記アンバー乃至赤色放射相の前記粒子の平均粒径は、前記少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相の前記粒子の平均粒径より大きい。そのおかげで、多くのアプリケーションにおいて、前記アンバー乃至赤色放射材料は、前記複合材料内で分散させられるであろう。
【0020】
好ましくは、少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相の前記粒子の粒径のd50は、前記少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相の前記粒子の粒径のd50より≧2μm大きく、好ましくは≧10μm大きい。
【0021】
本発明の好ましい実施例によれば、前記セラミック複合材料の発光最大値は、≧520nm乃至≦650nmの範囲内である。
【0022】
本発明の好ましい実施例によれば、可視波長範囲における前記材料の発光帯の半値幅は、≧90nm乃至≦160nmの範囲内である。
【0023】
前記複合セラミック内のアンバー乃至赤色放射材料の量を選択することによって、前記発光最大値及び可視波長範囲における前記材料の発光帯の半値幅を、広い範囲内で「調整」することが可能であることに注意されたい。
【0024】
更に、驚くべきことに、シアン乃至緑色を放射するMA:Eu(M=Sr、Ca、Ba、Mg;A=Si、Ge)セラミック粒子の発光スペクトルは、前記材料の前記Mの含有率を変えることによって、広範囲のアプリケーションのために調整され得ることが明らかになった。前記Mの陽イオンの平均イオン半径が大きければ大きいほど、発光は、より青色にシフトされ得る。従って、前記発光最大値は、実際には、広範囲のアプリケーションのために、490nmから570nmまで調整され得る。
【0025】
アンバー乃至赤色を放射するM(A、B)(O、N):Euセラミック粒子の発光スペクトルも、前記材料の前記Mの含有率を変えることによって、広範囲のアプリケーションのために調整され得る前記Mの陽イオンの平均イオン半径が大きければ大きいほど、発光は、より青色にシフトされ得る。従って、前記発光最大値は、実際には、広範囲のアプリケーションのために、600nmから670nmまで調整され得る。
【0026】
更に、前記複合セラミックの構成相のスペクトルは、前記Euの密度を変えることによって、多くのアプリケーションのために調整され得ることが分かった。より高いEu密度は、前記複合材料の発光帯の全体的な赤色へのシフトをもたらす。
【0027】
好ましくは、[前記Euの密度である]yは、≧0.001且つ≦0.05であり、好ましくは≧0.002且つ≦0.01である。
本発明の好ましい実施例によれば、前記セラミック複合材料の光熱安定性は、前記セラミック材料を、10W/cmの光出力密度及び2.75eVの平均光子エネルギで、1000時間、200℃にさらした後に、≧80%乃至≦100%の範囲内にある。
【0028】
本発明における意味においては、「光熱安定性」という用語は、特に、高強度励起及び熱の同時印加のもとでの発光強度の維持を意味する、且つ/又は含む。即ち、100%の光熱安定性は、前記材料が、同時の照射及び加熱にほぼ影響されないことを示す。
【0029】
本発明の好ましい実施例によれば、前記セラミック複合材料の前記光熱安定性は、前記セラミック材料を、10W/cmの光出力密度及び2.75eVの平均光子エネルギで、1000時間、200℃にさらした後に、≧82.5%乃至≦95%の範囲内にあり、好ましくは85%乃至≦97%の範囲内にある。
【0030】
本発明の好ましい実施例によれば、前記セラミック複合材料の熱伝導度は、≧0.02Wcm−1−1乃至≦0.30Wcm−1−1の範囲内である。
【0031】
本発明の或る実施例によれば、前記セラミック複合材料は、空気中での垂直入射において、≧550nmから≦1000nmまでの波長範囲内の光に対して≧10%乃至≦85%の範囲内の透明度を示す。
【0032】
好ましくは、空気中での垂直入射に対する前記透明度は、≧550nmから≦1000nmまでの波長範囲内の光に対して≧20%乃至≦80%の範囲内であり、≧550nmから≦1000nmまでの波長範囲内の光に対して、より好ましくは≧30%乃至≦75%の範囲内であり、最も好ましくは>40%乃至<70%の範囲内である。
【0033】
本発明における意味においては、「透明」という用語は、特に、或る波長の入射光の≧10%、好ましくは≧20%、より好ましくは≧30%、最も好ましくは≧40%且つ≦85%が、(任意の角度での)空気中での垂直入射に対して、前記材料によって吸収されることができず、サンプルを介して伝えられることを意味する。この波長は、好ましくは、≧550nm且つ≦1000nmの範囲内にある。
【0034】
本発明の好ましい実施例によれば、前記セラミック複合材料は、理論密度において≧95%且つ≦101%の範囲内の密度を持つ。
【0035】
本発明の好ましい実施例によれば、前記セラミック複合材料は、理論密度において≧97%且つ≦100%の密度を持つ。
【0036】
更に、本発明は、焼結ステップを有する本発明による発光装置のためのセラミック複合材料を製造する方法に関する。
【0037】
本発明における意味においては、「焼結ステップ」という用語は、特に、一軸圧力又は静水圧の印加と組み合わされ得る熱の影響下での、焼結される材料の主成分の液体状態に到達しない、前駆体粉末の高密度化を意味する。
【0038】
本発明の好ましい実施例によれば、前記焼結ステップは、好ましくは還元性又は不活性雰囲気中で、常圧である。
【0039】
本発明の好ましい実施例によれば、前記方法は、焼結する前に、セラミック複合前駆体材料を、その理論密度の≧50%且つ≦70%、好ましくは≧55%且つ≦65%までプレスするステップを更に有する。これは、実際には、本発明に関して記載されているほとんどのセラミック複合材料のための前記焼結ステップを改善することが明らかになった。
【0040】
本発明の好ましい実施例によれば、本発明による発光装置のためのセラミック複合材料を製造する方法は、
(a) 前記セラミック複合材料のための前駆体材料を混ぜ合わせるステップと、
(b) 任意の焼成ステップであって、(炭酸塩が用いられる場合におけるCOのような)揮発性材料を取り除くための好ましくは≧1300℃乃至≦1700℃の範囲内の温度における前記前駆体材料の焼成ステップと、
(c) 任意の、研削及び洗浄ステップと、
(d) 第1プレスステップであって、好ましくは、所望の形状(例えばロッド状又はペレット状)の型を備える適切な圧粉工具を用いる一軸加圧ステップ、及び/又は好ましくは≧3000bar且つ≦5000barにおける冷間静水圧プレスステップである、第1プレスステップと、
(e) ≧10−7mbar且つ≦10mbarの圧力を用いる、不活性、還元性又はわずかに酸化性の雰囲気中での≧1400℃且つ≦2200℃における焼結ステップと、
(f) 任意のホットプレスステップであって、好ましくは、好ましくは≧30bar且つ≦2500bar且つ好ましくは≧1300℃乃至≦1700℃の範囲内の温度における熱間静水圧プレスステップ、及び/又は好ましくは≧100bar且つ≦2500bar且つ好ましくは≧1300℃乃至≦2000℃の範囲内の温度における熱間一軸加圧ステップであるホットプレスステップと、
(g) 任意のポストアニーリングステップであって、不活性雰囲気又は水素含有雰囲気中での>1000℃且つ<1700℃におけるポストアニーリングステップとを有する。
【0041】
この方法によれば、ほとんどの所望の材料組成について、この製造方法は、本発明において用いられるような最良のセラミック複合材料を製造した。
【0042】
本発明による発光装置及び本方法で製造されるようなセラミック複合材料は、多様なシステム及び/又はアプリケーション、それらの中でも、
− オフィス照明システム、
− 家庭用応用システム、
− 店舗用照明システム、
− 家庭用照明システム、
− アクセント照明システム、
− スポット照明システム、
− 劇場用照明システム、
− 光ファイバ応用システム、
− 投影システム、
− 自己照明ディスプレイシステム、
− ピクセル化ディスプレイシステム、
− セグメント化ディスプレイシステム、
− 警告標識システム、
− 医療用照明応用システム、
− インジケータ標示システム、
− 装飾用照明システム、
− 携帯用システム、
− 自動車用アプリケーション、及び
− 温室照明システムのうちの1つ以上において有用であり得る。
【0043】
上記の構成要素、並びに請求項に記載の構成要素及び記載されている実施例において本発明に従って用いられる構成要素は、それらの大きさ、形状、材料選択及び技術概念に関して、如何なる特別な例外の制約も受けず、故に、関連分野において既知の選択基準が、制限なしに適用され得る。
【0044】
本発明の目的の更なる詳細、特徴、特色及び利点を、従属請求項、図並びに各々の図及び例の以下の説明において開示する。前記例は、本発明による発光装置用のセラミック複合材料の幾つかの実施例及び例を、例示的なやり方で示している。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】430nm励起における本発明の例Iによる複合セラミック材料の発光スペクトルを示す。
【図2】470nm励起における本発明の例Iによる複合セラミック材料の発光スペクトルを示す。
【図3】430nm励起における本発明の例IIによる複合セラミック材料の発光スペクトルを示す。
【図4】470nm励起における本発明の例IIによる複合セラミック材料の発光スペクトルを示す。
【図5】紫外線光の下での例Iの複合セラミックウェハの画像を示す。
【発明を実施するための形態】
【0046】
例I乃至II
例I乃至IVを参照することにより、本発明はよりよく理解されるであろう。例I乃至IVは、本発明のセラミック複合材料の単なる例示的なものにすぎない4つの例である。
【0047】
例Iは、以下の方法で作成されたSrCaSiAlO11:Eu(2%)に関する。
(a) 4.304gのAlN粉末、4.991gのCa粉末、4.496gのSi粉末及び0.352gのEu粉末が、乾燥テトラヒドロフラン中で混ぜ合わされ、フォーミングガス(窒素中に5%のH)中で、2回、1650℃で乾燥及び焼成される。パウダーケーキは、15乃至20μmの平均粒径までボールミル粉砕によって押しつぶされ、粉砕される。
(b) 59.048gのSrCO粉末、12.017gのSiO粉末、28.393gのSi粉末及び1.408gのEu粉末が、イソプロパノール中でボールミル粉砕され、窒素中で、2回、1350℃で乾燥及び焼成される。粉末は、次いで、4時間ボールミル粉砕され、12μmのふるいを用いてふるいにかけられる。
【0048】
粉末(a)及び(b)は、シクロヘキサンを用いて遊星ボールミル粉砕によって湿式混合され、乾燥される。前記粉末の混合物は、次いで、窒化ホウ素コーティングされたグラファイトの型において、真空中で、1500℃で4時間プレスされる。H/N雰囲気中での1400℃でのアニーリング後、複合セラミックは、次いで、スライスされ、100μmの厚さまで磨かれる。
【0049】
例IIは、例IIの場合は粉末(b)の44.4重量%しか用いられなかったことを除けば、同様に作成された。
【0050】
図1及び2は、各々、例Iによる組成物の、430nm及び470nm励起に対する発光スペクトルを示しており、図3及び4は、例IIのための類似のスペクトルを示している(即ち、図3は、430nm励起におけるスペクトルを、図4は、470nm励起におけるスペクトルを示している)。全ての組成物が、100nmより大きい半値全幅を備える幅広い発光スペクトルを呈することをはっきりと見ることができる。
【0051】
励起波長による発光スペクトルの変化は、LEDアプリケーションにとって非常に有利である。なぜなら、単相蛍光体変換LEDと比較して、色の一致性が非常に改善されるからである。例えば、青色放射励起LEDが、そのスペクトルの位置を、例えばより長い波長の方へ変える場合には、セラミック複合材料も、そのスペクトルを、緑色がより少なく、赤色がより多い発光が得られるように変える。このスペクトルのシフトは、LEDの全体的な色度点の安定化をもたらし、これは、上記のシステム及びアプリケーションにとって非常に有利である。
【0052】
図5は、紫外線光の下での例Iの複合セラミックウェハの画像を示している。組成物(Ca、Sr)(Si、Al)(N、O):Euから成る赤色光放射相の粒子が、組成物(Sr、Ca)Si:Euから成る緑色放射マトリックス相に埋め込まれていることをはっきりと見ることができる。
【0053】
上記の詳細な実施例における素子及び特徴の特定の組み合わせは、例示的なものでしかなく、これらの教示の、(参照により本願明細書に盛り込まれる)この及び他の特許/出願における他の教示との交換及び置換も明らかに考えられる。当業者には分かるであろうように、当業者は、請求項に記載の本発明の精神及び範囲から外れない、本願明細書に記載されているものの変形例、修正例及び異なる実施例を思い付き得る。従って、上記の説明は、ほんの一例としての説明であって、限定することを目的とはしていない。本発明の範囲は、以下の請求項及びそれらと同等のものに規定される。更に、明細書及び請求項において用いられている参照符号は、請求項に記載の本発明の範囲を限定しない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にLEDである発光装置であって、基本的に、組成物M1−y2−x2−2x2+x:Euから成り、ここで、Mは、Sr、Ca、Ba、Mg又はそれらの混合物を含むグループから選択され、Aは、Si、Ge又はそれらの混合物を含むグループから選択され、Bは、Al、B、Ga又はそれらの混合物を含むグループから選択され、x及びyは、>0から≦1までで別々に選択されるセラミック複合材料を有する発光装置。
【請求項2】
前記複合材料が、少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相と、少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相とを有する請求項1に記載の発光装置。
【請求項3】
xが≦0.6である請求項1又は2に記載の発光装置。
【請求項4】
前記複合材料が、組成物M(A、B)(O、N):Euの相と、組成物MA:Euの相とを有する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項5】
前記少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相及び/又は少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相が、前記複合材料において、基本的に、多結晶構造を形成するセラミック粒子の形態で存在する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相及び/又は前記少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相の前記粒子のd50が、≧1μm乃至≦50μmの範囲内である請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのアンバー乃至赤色放射相の前記粒子の平均粒径が、前記少なくとも1つのシアン乃至緑色放射相の前記粒子の平均粒径より大きい請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項8】
前記セラミック複合材料の発光最大値が、≧520nm乃至≦650nmの範囲内である請求項1乃至6のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項9】
可視波長範囲における前記複合材料の発光帯の半値幅が、≧90nm乃至≦190nmの範囲内である請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光装置。
【請求項10】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光装置、及び/又は請求項9の方法により製造されるようなセラミック複合材料を有するシステムであって、前記システムが、
オフィス照明システム、
家庭用応用システム、
店舗用照明システム、
家庭用照明システム、
アクセント照明システム、
スポット照明システム、
劇場用照明システム、
光ファイバ応用システム、
投影システム、
自己照明ディスプレイシステム、
ピクセル化ディスプレイシステム、
セグメント化ディスプレイシステム、
警告標識システム、
医療用照明応用システム、
インジケータ標示システム、
装飾用照明システム、
携帯用システム、
自動車用アプリケーション、及び
温室照明システムといったアプリケーションのうちの1つ以上において用いられるシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−538102(P2010−538102A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−522505(P2010−522505)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【国際出願番号】PCT/IB2008/053507
【国際公開番号】WO2009/031089
【国際公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】