説明

複合機、管理装置、管理方法、管理システム、及び、管理プログラム

【課題】 管理対象の複合機について、総消費電力量を管理することが可能な管理システムを提供する。
【解決手段】 管理システム1は、複合機3と管理サーバ5とを備える。管理サーバ5は、複合機3の目標消費電力量並びに管理対象機能、及び使用を許可するユーザの識別情報の入力を管理者から受付ける入力部51と、複合機3に対してユーザの識別情報を送信するとともに、該複合機3から、各機能の消費電力情報、及び各ユーザによる機能毎の使用量を受信するLANインターフェース50と、各ユーザについて、目標消費電力量と消費電力情報とに基づいて、機能毎に使用可能量を設定する設定部52と、使用可能量と使用量とに基づいて、機能毎にユーザの残使用可能量を演算する演算部53とを備える。LANインターフェース50は、残使用可能量を複合機3に送信する。複合機3は、機能毎に、各ユーザの使用量が残使用量を超えないように監視する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合機、該複合機の消費電力量の管理を行う管理装置、管理方法、管理システム、及び、管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CO排出量削減等の観点から、例えばオフィス内においても、複合機などのOA機器の消費電力量の低減が社会的に求められている。ここで、特許文献1には、複数の複合機と管理サーバとから構成され、各ユーザの複合機の使用状況に応じて複合機の動作を制限することにより消費電力を低減する管理システムが開示されている。管理サーバは、ログインしたユーザの依頼履歴から、複写ジョブの依頼頻度が所定値以上の場合には、消費電力が上限値よりも大きい複合機についてはスリープ状態から復帰させることを禁止する。
【0003】
より詳細には、まず、依頼先の複合機が待機中であれば、管理サーバは、処理の実行を許可する信号を該複合機に送信する。信号を受信した複合機は、ユーザの依頼するジョブを実行する。一方、依頼先の複合機がスリープ中であれば、管理サーバは、この複合機を復帰させるか否かを判定する。ここで、現在の時刻が複合機の使用不可期間に該当しなければ、管理サーバは、複合機に処理実行を許可する。一方、現在の時刻が複合機の使用不可期間に該当すれば、管理サーバは、記憶装置の履歴情報を参照し、ユーザが過去に複写ジョブを依頼した頻度が所定値未満であれば、複合機に処理の実行を許可する。一方、ユーザが過去に複写ジョブを依頼した頻度が所定値以上であれば、管理サーバは、記憶装置の機器情報における消費電力に基づいて、複合機に処理を実行させるか否かを判定する。
【0004】
より具体的には、依頼先の複合機の消費電力が上限値以下であれば、管理サーバは、該複合機に処理の実行を許可すべきと判断し、複合機に処理を実行の指示信号を送信する。信号を受けた複合機は、スリープ状態から待機状態へ復帰して、ユーザの依頼するジョブを実行する。一方、依頼先の複合機の消費電力が上限値よりも大きい場合には、管理サーバは、復帰不可と判断し、処理の禁止を表す信号を依頼先複合機に送信する。このように、特許文献1記載の管理システムによれば、大きな電力を要する複写ジョブが高い頻度で依頼されたときには、消費電力の小さい複合機に限って復帰させることにより、消費電力の低減が図られる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−68211号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、例えばオフィスなどで使用される複合機の電力消費量の削減に関しては、所定期間(例えば1ヶ月間)における目標総消費電力量を設定し、その目標値以内に消費電力量を抑えることが望まれることがある。
【0007】
ここで、特許文献1記載の管理システムでは、上述したように、大きな電力を要する複写ジョブが高い頻度で依頼されたときに、消費電力の小さい複合機に限ってスリープ状態から復帰させている。すなわち、この管理システムでは、消費電力の小さい複合機に関しては、何らの使用制限も行われていない。また、待機中、及び使用可能期間外には消費電力の大きな複合機であっても、その使用は制限されない。そのため、この管理システムでは、例えばオフィス内の一又は複数の複合機の総合的な消費電力量を自動的に目標消費電力量以内に抑えるように管理することはできない。
【0008】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、管理対象の複合機について、総消費電力量を管理することが可能な複合機、管理装置、管理方法、管理システム、及び、管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る管理装置は、管理者から、管理対象の複合機の目標消費電力量並びに管理対象とする機能、及び、使用を許可するユーザの識別情報の入力を受付ける入力手段と、ネットワークを介して通信可能に接続される複合機に対して、入力手段により受付けられたユーザの識別情報を送信するとともに、複合機から、機能の使用に要する消費電力に関する消費電力情報、及び、ユーザによる機能毎の使用量を受信する通信手段と、ユーザについて、目標消費電力量と消費電力情報とに基づいて、機能毎に、使用可能量を設定する使用可能量設定手段と、使用可能量設定手段により設定された使用可能量と、通信手段により受信された使用量とに基づいて、機能毎に、ユーザの残使用可能量を演算する残使用可能量演算手段とを備え、上記通信手段が、残使用可能量演算手段により演算された残使用可能量を複合機に送信することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る管理方法は、管理者から、管理対象の複合機の目標消費電力量並びに管理対象とする機能、及び、使用を許可するユーザの識別情報の入力を受付ける入力ステップと、ネットワークを介して通信可能に接続される複合機から、機能の使用に要する消費電力に関する消費電力情報を受信する第1の通信ステップと、ユーザについて、目標消費電力量と消費電力情報とに基づいて、機能毎に、使用可能量を設定する使用可能量設定ステップと、複合機に対して、ユーザの識別情報を送信するとともに、複合機から、ユーザによる機能毎の使用量を受信する第2の通信ステップと、使用可能量設定ステップにおいて設定された使用可能量と、第2の通信ステップにおいて受信された使用量とに基づいて、機能毎に、ユーザの残使用可能量を演算する残使用可能量演算ステップと、残使用可能量演算ステップにおいて演算された残使用可能量を前記複合機に送信する第3の通信ステップとを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明に係る管理装置又は管理方法によれば、目標消費電力量と複合機の消費電力情報とに基づいて、複合機の機能毎に、使用可能量が求められる。そして、求められた使用可能量と受信されたユーザの使用量とに基づいて、機能毎に、残使用可能量が演算され、取得された残使用可能量が複合機に送信される。そのため、残使用可能量を受信した複合機側では、各ユーザについて、機能毎に、使用量が残使用可能量を超えないように監視することができる。その結果、管理対象の複合機について、総消費電力量を所望の目標消費電力量内に収めるように管理することが可能となる。
【0012】
本発明に係る管理装置では、上記通信手段が、複合機から、残使用可能量を超えて処理を実行することを求める実行許可要求を受信した場合に、管理者から許可/不許可情報を取得し、取得された当該許可/不許可情報を複合機に返信することが好ましい。
【0013】
このようにすれば、管理者の判断により、残使用可能量を超えて処理の実行を許可又は不許可することができる。そのため、他のユーザの使用状況等も含めた全体の使用状況を考慮して、より柔軟に、複合機の総消費電力量を管理することが可能となる。
【0014】
本発明に係る複合機は、上記いずれかの管理装置とネットワークを介して通信可能に接続される複合機において、使用を許可するユーザからの機能毎の処理要求を受付ける受付け手段と、管理装置に対して、処理要求を受付けたユーザの識別情報を送信するとともに、管理装置から、当該ユーザについて、受付けた処理要求に係る機能の残使用可能量を受信する通信手段と、機能毎に、ユーザの使用量が、残使用可能量を超えないように監視する監視手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
本発明に係る複合機によれば、機能毎に、ユーザの使用量が残使用可能量を超えないように監視される。そのため、複合機の総消費電力量を所望の目標消費電力量内に収めることができる。よって、管理対象の複合機について、総消費電力量を管理することが可能となる。
【0016】
本発明に係る複合機では、上記通信手段が、使用量が残使用可能量を超える場合に、該残使用可能量を超えて処理を実行することを求める実行許可要求を管理装置に対して送信するとともに、管理装置から返信される、実行許可要求に対する許可/不許可情報を受信し、監視手段が、通信手段により受信された許可/不許可情報に基づいて、処理を実行又は処理の実行を禁止することが好ましい。
【0017】
この場合、管理者の判断により、残使用可能量を超えて処理の実行を許可又は不許可することができる。そのため、他のユーザの使用状況等も含めた全体の使用状況を考慮して、より柔軟に、複合機の総消費電力量を管理することが可能となる。
【0018】
本発明に係る複合機は、ユーザが使用する情報処理端末とネットワークを介して通信可能に接続され、情報処理端末から処理要求を受信しているときに、管理装置との間で通信を行う場合、セッションを張った状態で情報処理端末に対してデータの送信を禁止させる持続接続制御を実行する持続接続制御手段を備えることが好ましい。
【0019】
このようにすれば、管理装置との間で通信を行う際に、情報処理端末との間でセッションを張ったまま、すなわち、セッションを一旦切断することなく、該情報処理端末によるデータ送信の実行を待たせることができる。そのため、管理装置との通信終了後に、迅速に、情報処理端末との通信を復帰させることが可能となる。
【0020】
本発明に係る管理装置システムは、上記いずれかの管理装置と、上記いずれかの複合機とを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明に係る管理装置システムによれば、上記いずれかの管理装置と上記いずれかの複合機とを備えているため、上述したように、管理対象の複合機について、総消費電力量を管理することが可能となる。
【0022】
本発明に係る管理プログラムは、コンピュータを上記いずれかの管理装置として機能させることを特徴とする。
【0023】
本発明に係る管理プログラムが実行されることにより、コンピュータが上記いずれかの管理装置として機能する。その結果、上述したように、管理対象の複合機について、総消費電力量を管理することが可能となる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、管理対象の複合機について、総消費電力量を管理することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態に係る管理システムの全体構成を示す図である。
【図2】実施形態に係る管理システムを構成する複合機と管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図3】プログラムを実行するコンピュータ(管理サーバ)の構成を示すブロック図である。
【図4】管理サーバによる登録処理の処理手順を示すフローチャート(第1ページ目)である。
【図5】管理サーバによる登録処理の処理手順を示すフローチャート(第2ページ目)である。
【図6】複合機によるコピー処理の処理手順を示すフローチャート(第1ページ目)である。
【図7】複合機によるコピー処理の処理手順を示すフローチャート(第2ページ目)である。
【図8】複合機によるFAX送信処理の処理手順を示すフローチャート(第1ページ目)である。
【図9】複合機によるFAX送信処理の処理手順を示すフローチャート(第2ページ目)である。
【図10】複合機によるPCプリント処理の処理手順を示すフローチャート(第1ページ目)である。
【図11】複合機によるPCプリント処理の処理手順を示すフローチャート(第2ページ目)である。
【図12】複合機によるPC−FAX送信処理の処理手順を示すフローチャート(第1ページ目)である。
【図13】複合機によるPC−FAX送信処理の処理手順を示すフローチャート(第2ページ目)である。
【図14】管理サーバによる強制実行ハンドリング処理の処理手順を示すフローチャートである。
【図15】管理者用PCによる強制実行判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0027】
まず、図1〜図3を併せて用いて、実施形態に係る管理システム1の全体構成、及び、該管理システム1を構成するネットワーク複合機(以下、単に「複合機」という)3、管理サーバ5、管理者用のパーソナルコンピュータ(以下「PC」という)7、並びにユーザ用のPC9それぞれの構成について説明する。図1は、管理システム1の全体構成を示す図である。図2は、管理システム1を構成する複合機3と管理サーバ5の構成を示すブロック図である。また、図3は、管理プログラムを実行するコンピュータ(管理サーバ5)の構成を示すブロック図である。
【0028】
管理システム1は、LAN41を介して互いに通信可能に接続されている複合機3、該複合機3の総消費電力量を管理する管理サーバ(特許請求の範囲に記載の管理装置に相当)5、管理システム1の管理者が使用する管理者用PC7、及び、複合機3のユーザが使用するユーザ用PC(特許請求の範囲に記載の情報処理端末に相当)9を備えて構成されている。なお、図1では1台の複合機3と1台のユーザ用PC9とがLAN41に接続されている例を示したが、LAN41に接続される複合機及びユーザ用PCは複数であってもよい。
【0029】
まず、複合機3の構成について説明する。複合機3は、例えば、原稿を読み取り生成した画像データを用紙に記録するコピー機能、読み取った画像データをファクシミリ送信するFAX送信機能、LAN41を介して接続されているユーザ用PC9から受信した画像データを用紙に記録するPCプリント機能、及び、ユーザ用PC9から受信した画像データをファクシミリ送信するPC−FAX機能を備えている。また、複合機3は、これらの機能毎に、ユーザの実行ジョブ数、使用ページ数(特許請求の範囲に記載の使用量に相当)が、管理サーバ5から受信された残ジョブ数、残ページ数(特許請求の範囲に記載の残使用可能量に相当)を超えないように監視する機能を有している。これらの各機能を実現するために複合機3は、NIC10、制御部11、記録部12、操作部13、表示部14、読取部15、コーデック16、画像記憶部17、モデム18、NCU19、及び、Webサーバ21等を備えている。なお、上記各部はバス(通信路)23で相互に通信可能に接続されている。
【0030】
NIC10は、各種通信プロトコルの送受信制御処理、各種通信プロトコル上のデータ解析処理、及びデータ作成処理を行なうネットワークインターフェースである。LAN41を介して接続されている管理サーバ5、管理者用PC7、及びユーザ用PC9とのデータ通信はNIC10を通して行われる。より詳細には、NIC10は、ユーザ用PC9から送信されたPCプリント、PC−FAXのジョブ要求(特許請求の範囲に記載の処理要求に相当)を受信する。すなわち、NIC10は、特許請求の範囲の受付け手段として機能する。
【0031】
NIC10は、上記ジョブ要求を受付けたときに、管理サーバ5に対して、ジョブ要求を受付けたユーザのユーザ名等の識別情報を送信する。また、NIC10は、管理サーバ5から、当該ユーザについて、受付けたジョブ要求に係る機能(すなわち、コピー、FAX送信、PCプリント、又はPC−FAX)の残ジョブ数、残ページ数を受信する。さらに、NIC10は、ユーザによるコピー、FAX送信、PCプリント、又はPC−FAXの実行ジョブ数、使用ページ数が、管理サーバ5から受信された残ジョブ数、残ページ数を超える場合に、該残ジョブ数、残ページ数を超えてジョブを実行することを求める強制実行許可要求(特許請求の範囲に記載の実行許可要求に相当)を管理サーバ5に対して送信する。すなわち、NIC10は、特許請求の範囲に記載の通信手段として機能する。
【0032】
NIC10は、持続接続制御部110を有している。持続接続制御部110は、例えばユーザ用PC9からのセッション確立要求信号(ジョブ要求)が受信されたときに、ユーザ用PC9との間にセッションを確立する。そして、ユーザの残ジョブ数、残ページ数の取得要求が管理サーバ5に対して送信され、応答が受信されるまでの間、及び、強制実行許可要求が送信され、応答が受信されるまでの間、持続接続制御部110は、セッションを張った状態でユーザ用PC9に対してデータの送信を禁止させる持続接続制御(キープアライブ制御)を実行する。すなわち、持続接続制御部110は、特許請求の範囲に記載の持続接続制御手段として機能する。
【0033】
より詳細には、持続接続制御部110は、持続接続制御を行う際に、ユーザ用PC9に対して、windows sizeがゼロのACK(win=0)を返信する。ACK(win=0)が返信されると、送信元(ユーザ用PC9)は、受信バッファが空いたか否かを問い合わせる信号TCP Zero Window Probe(win=0)を定期的に送出する。この信号に対して、持続接続制御部110が、受信バッファに空き容量がないことを示す信号TCP Zero Window Probe ACK(win=0)を返すことにより持続接続制御が行われる。すなわち、持続接続制御が維持されている間、TCP Zero Window Probe(win=0)に対してTCP Zero Window Probe ACK(win=0)が返信される。また、持続接続制御部110は、管理サーバ5との間の通信が終了したとき、すなわち、残ジョブ数、残ページ数の取得要求に対する応答を受信したとき、及び、強制実行許可要求に対する応答を受信したときに持続接続制御を終了し、セッション確立要求信号を送信したユーザ用PC9に対してデータの送信を許可する。
【0034】
制御部11は、演算を行なうマイクロプロセッサ、マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果等の各種データを一時的に記憶するRAM、及びバックアップデータを記憶するバックアップRAM等により構成されている。制御部11は、ROMに記憶されているプログラムを実行することにより、複合機3を構成するハードウェアを統合的に制御する。また、制御部11は、機能(コピー、FAX送信、PCプリント、PC−FAX)毎に、ユーザの実行ジョブ数、使用ページ数が、管理サーバ5から受信された残ジョブ数、残ページ数を超えないように監視する。さらに、制御部11は、ユーザの実行ジョブ数、使用ページ数が残ジョブ数、残ページ数を超える場合には、管理サーバ5から返信される許可/不許可情報に基づいて、ジョブを実行又はジョブの実行を禁止する。すなわち、制御部11は、特許請求の範囲に記載の監視手段として機能する。
【0035】
記録部12は、電子写真方式のプリンタであり、例えばユーザ用PC9から受信されたPCプリントデータを用紙にプリントアウトする。また、記録部12は、読取部15により読み取られ生成された画像データ、及びFAXで受信された画像データを用紙にプリントアウトする。
【0036】
操作部13は、複合機3の各機能を使用するために用いられる複数のキー、例えば、テンキー、短縮キー、スタートキー、ストップキー、及び各種のファンクションキー等を備えている。操作部13は、例えば、ユーザによるユーザ選択操作、ID/パスワード入力操作、及び、コピー機能、FAX送信機能などを利用する操作などを受付ける。すなわち、操作部13も特許請求の範囲に記載の受付け手段として機能する。
【0037】
表示部14は、LCD等を用いた表示装置であり、複合機3の動作状態及び/又は各種設定内容等を表示する。表示部14は、例えば、ジョブ要求が受付けられたときに、管理サーバ5から受信される残ジョブ数、残ページ数を表示する。また、表示部14は、ユーザの実行ジョブ数、使用ページ数が残ジョブ数、残ページ数を超える場合に、「使用不可」又は「強制実行不可」等の表示を行う。
【0038】
読取部15は、光源及びCCD等によって構成されており、紙文書等の原稿を設定された副走査線密度に応じてライン毎に読み取り、画像データを生成する。コーデック16は、読取部15で読み取られた画像データを符号化圧縮するとともに符号化圧縮されている画像データを復号する。画像記憶部17は、DRAM等で構成されており、コーデック16で符号化圧縮された画像データ、FAX受信された画像データ、及び、外部のユーザ用PC9から受信されて符号化圧縮された画像データ等を記憶する。
【0039】
モデム(変復調器)18は、ディジタル信号とアナログ信号との間の変復調を行なう。また、モデム18は、ディジタル命令信号(DCS)等の各種機能情報の発生及び検出を行なう。NCU(Network Control Unit)19は、モデム18と接続されており、モデム18と公衆交換電話網(PSTN)40との接続を制御する。また、NCU19は、送信先のファクシミリ番号に対応した呼出信号の送出、及びその着信を検出する機能を備えている。
【0040】
Webサーバ21は、例えばHTMLで記述されたホームページ、ログインページ、及びファクシミリ操作ページ等のデータに対して、管理者用PC7及びユーザ用PC9からアクセスして所定のHTTPタスクを実行することを可能にする。
【0041】
続いて、管理サーバ5は、管理者によって定められた、管理対象である複合機3の所定期間(例えば1ヶ月)における目標総消費電力量に基づいて、複合機3の使用を許可する各ユーザについて、複合機3の機能毎の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数(特許請求の範囲に記載の使用可能量に相当)を設定する。そして、管理サーバは、使用可能ジョブ数、使用可能ページ数と、複合機3から受信される実行ジョブ数、使用ページ数とに基づいて、残ジョブ数、残ページ数を演算し、求められた残ジョブ数、残ページ数を複合機3に送信する。これにより、管理サーバ5は、所定期間における複合機3の総消費電力量を目標総消費電力量以下に抑えるように管理する。そのため、管理サーバ5は、LANインターフェース50、入力部51、設定部52、及び演算部53を備えている。
【0042】
LANインターフェース50は、各種通信プロトコルの送受信制御処理、及び各種通信プロトコル上のデータ解析処理及びデータ作成処理を行なうネットワークインターフェースである。LAN41を介して接続されている複合機3、管理者用PC7、及びユーザ用PC9とのデータ通信はLANインターフェース50を通して行われる。すなわち、LANインターフェース50は、特許請求の範囲に記載の通信手段として機能する。
【0043】
より詳細には、LANインターフェース50は、複合機3から、機能毎の消費電力情報、例えば、操作時の「平均消費電力値/秒」、ネットワーク受信時の「平均消費電力値/秒」、スキャン時の「平均消費電力値/ページ」、プリンタエンジンのウォームアップ時の「平均消費電力値」、プリント時の「平均消費電力値/ページ」、PDLプリント時の「プリンタコントローラ平均消費電力値/ページ」、及び、FAX送信時の「平均消費電力値/ページ」等の情報を受信する。また、LANインターフェース50は、複合機3から、ユーザによる機能毎の実行ジョブ数、使用ページ数を受信する。
【0044】
一方、LANインターフェース50は、管理者によって入力・登録された、複合機3の使用を許可するユーザのユーザ名等の識別情報を複合機3に対して送信する。また、LANインターフェース50は、演算部52により求められた残ジョブ数、残ページ数を複合機3に対して送信する。さらに、LANインターフェース50は、複合機3から、残ジョブ数、残ページ数を超えてジョブを実行することを求める強制実行許可要求を受信する。強制実行許可要求を受信した場合、LANインターフェース50は、管理者用PC7に対して強制実行許可要求(強制実行判断依頼コマンド)を送信するとともに、管理者用PC7から、強制実行許可要求(強制実行判断依頼コマンド)に対する応答、すなわち、使用を許可すること又は許可しないことを示す許可/不許可情報を受信する。そして、LANインターフェース50は、受信した許可/不許可情報を複合機3に対して返信する。
【0045】
入力部51は、例えば、キーボード、及び、マウス等のポインティングデバイスを含んでいる。入力部51は、管理者から、複合機3の所定期間における目標消費電力量、管理対象となる複合機3の機能(本実実施形態では、コピー、FAX送信、PCプリント、PC−FAX)、及び、使用を許可するユーザのユーザ名等の識別情報などの入力を受付ける。すなわち、入力部51は、特許請求の範囲に記載の入力手段として機能する。
【0046】
設定部52は、登録された各ユーザについて、目標消費電力量と機能毎の消費電力情報とに基づいて、機能毎に、使用可能ジョブ数、使用可能ページ数を設定する。すなわち、設定部52は、特許請求の範囲に記載の使用可能量設定手段として機能する。
【0047】
演算部53は、設定部52により求められた使用可能ジョブ数、使用可能ページ数と、LANインターフェース50により受信された複合機3の実行ジョブ数、使用ページ数とに基づいて、各ユーザについて、機能毎に、残ジョブ数、残ページ数を演算する。すなわち、演算部53は、特許請求の範囲に記載の残使用可能量演算手段として機能する。なお、求められた残ジョブ数、残ページ数は、上述したように、LANインターフェース50を介して、複合機3に送出される。
【0048】
ところで、管理サーバ5は、管理プログラムをコンピュータで実行することにより実現することができる。ここで、図3を参照しつつ、管理サーバ5として機能するコンピュータ55、及び、コンピュータ55を管理サーバ5として機能させる管理プログラム70について説明する。
【0049】
コンピュータ55は、管理プログラム70の実行等を制御する制御部(CPU)56と、管理プログラム70等が記憶されたハードディスク57と、メモリ(RAM)58と、ディスプレイ59と、キーボード等から成る入力部51と、CD−ROM等の記録媒体に記録された管理プログラム70等を読み取り可能な読取装置60と、LANボードから成るLANインターフェース50とを備えている。ここで、例えば、読取装置60により読み取られ(又はネットワークを介してダウンロードされ)ハードディスク57に記憶(インストール)された管理プログラム70が実行されることにより、コンピュータ55が、上述した管理サーバ5を構成するLANインターフェース50、入力部51、設定部52、及び演算部53として機能する。
【0050】
管理者用PC7は、管理システム1の管理者が使用するパーソナルコンピュータである。管理者用PC7は、例えば、管理サーバ5から受信された強制実行許可要求(強制実行判断依頼コマンド)に対して、管理者の入力操作に応じて、ジョブの実行を許可する又は許可しないことを示す許可/不許可情報を返信する。
【0051】
ユーザ用PC9は、複合機3のユーザが使用するパーソナルコンピュータである。ユーザは、このユーザ用PC9から、例えば、PCプリント、PC−FAXなどのジョブ要求を複合機3に対して送ることができる。
【0052】
次に、図4〜図15を併せて参照しつつ、管理システム1を構成する複合機3、管理サーバ5、管理者用PC7の動作について説明する。ここで、図4,5は、管理サーバ5による登録処理の処理手順を示すフローチャートである。図6,7は、複合機3によるコピー処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図8,9は、複合機3によるFAX送信処理の処理手順を示すフローチャートである。図10,11は、複合機3によるPCプリント処理の処理手順を示すフローチャートである。図12,13は、複合機3によるPC−FAX送信処理の処理手順を示すフローチャートである。図14は、管理サーバ5による強制実行ハンドリング処理の処理手順を示すフローチャートである。また、図15は、管理者用PC7による強制実行判断処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0053】
まず、図4,5を併せて参照しつつ、管理サーバ5による登録処理について説明する。ステップS100では、ブロードキャスト送信でLAN41に接続されている一又は複数の複合機(本実施形態では複合機3)の取得要求が送信される。続くステップS102では、複合機の取得要求が送信されてから所定時間(T1:例えば1分)が経過したか否かについての判断が行われる。ここで、所定時間経過していない場合には、所定時間経過するまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、所定時間が経過したときには、ステップS104に処理が移行する。
【0054】
ステップS104では、上記所定時間(T1)内に取得要求に対する応答があったか否かについての判断が行われる。ここで、上記所定時間内に応答がなかった場合には、ステップS106において、管理者によって入力される、管理対象となる複合機(本実施形態では複合機3)のIPアドレスが受付けられる。その後、ステップS112に処理が移行する。一方、上記所定時間内に応答があったときには、ステップS108に処理が移行する。
【0055】
ステップS108では、LAN41に接続されている一又は複数の複合機(本実施形態では複合機3)の一覧がディスプレイに表示される。続いて、ステップS110では、管理者による、一覧表示された複合機の中から管理対象となる複合機(本実施形態では複合機3)を選択する操作が受付けられる。
【0056】
次に、ステップS112では、複合機3の操作時の「平均消費電力値/秒」情報の取得要求が複合機3に対して送出される。続くステップS114では、ステップS112で送出された取得要求に対する応答があったかか否か(すなわち、操作時の「平均消費電力値/秒」情報が受信されたか否か)についての判断が行われる。ここで、応答がまだない場合には、応答があるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、応答があったときには、ステップS116処理が移行する。ステップS116では、受信された操作時の「平均消費電力値/秒」情報がメモリに記憶される。
【0057】
続いて、ステップS118では、複合機3のネットワーク受信時の「平均消費電力値/秒」情報(PCプリントデータ、PC−FAXデータを受信する際のNIC10の平均消費電力)の取得要求が複合機3に対して送出される。続くステップS120では、ステップS118で送出された取得要求に対する応答があったかか否か(すなわち、ネットワーク受信時の「平均消費電力値/秒」情報が受信されたか否か)についての判断が行われる。ここで、応答がまだない場合には、応答があるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、応答があったときには、ステップS122に処理が移行する。ステップS122では、受信されたネットワーク受信時の「平均消費電力値/秒」情報がメモリに記憶される。
【0058】
続いて、ステップS124では、複合機3のスキャン時の「平均消費電力値/ページ」情報の取得要求が複合機3に対して送出される。続くステップS126では、ステップS124で送出された取得要求に対する応答があったかか否か(すなわち、スキャン時の「平均消費電力値/ページ」情報が受信されたか否か)についての判断が行われる。ここで、応答がまだない場合には、応答があるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、応答があったときには、ステップS128に処理が移行する。ステップS128では、受信されたスキャン時の「平均消費電力値/ページ」情報がメモリに記憶される。
【0059】
続いて、ステップS130では、複合機3のプリンタエンジンのウォームアップ時の「平均消費電力値」情報の取得要求が複合機3に対して送出される。続くステップS132では、ステップS130で送出された取得要求に対する応答があったかか否か(すなわち、プリンタエンジンのウォームアップ時の「平均消費電力値」情報が受信されたか否か)についての判断が行われる。ここで、応答がまだない場合には、応答があるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、応答があったときには、ステップS134に処理が移行する。ステップS134では、受信されたプリンタエンジンのウォームアップ時の「平均消費電力値」情報がメモリに記憶される。
【0060】
続いて、ステップS136では、複合機3のプリント時の「平均消費電力値/ページ」情報の取得要求が複合機3に対して送出される。続くステップS138では、ステップS136で送出された取得要求に対する応答があったかか否か(すなわち、プリント時の「平均消費電力値/ページ」情報が受信されたか否か)についての判断が行われる。ここで、応答がまだない場合には、応答があるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、応答があったときには、ステップS140に処理が移行する。ステップS140では、受信されたプリント時の「平均消費電力値/ページ」情報がメモリに記憶される。
【0061】
続いて、ステップS142では、複合機3のPDLプリント時の「プリンタコントローラ平均消費電力値/ページ」情報(PDLデータをイメージデータに変換する際のプリンタコントローラの平均消費電力)の取得要求が複合機3に対して送出される。続くステップS144では、ステップS142で送出された取得要求に対する応答があったかか否か(すなわち、PDLプリント時の「プリンタコントローラ平均消費電力値/ページ」情報が受信されたか否か)についての判断が行われる。ここで、応答がまだない場合には、応答があるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、応答があったときには、ステップS146に処理が移行する。ステップS146では、受信されたPDLプリント時の「プリンタコントローラ平均消費電力値/ページ」情報がメモリに記憶される。
【0062】
続いて、ステップS148では、複合機3のFAX送信時の「平均消費電力値/ページ」情報の取得要求が複合機3に対して送出される。続くステップS150では、ステップS148で送出された取得要求に対する応答があったかか否か(すなわち、FAX送信時の「平均消費電力値/ページ」情報が受信されたか否か)についての判断が行われる。ここで、応答がまだない場合には、応答があるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、応答があったときには、ステップS152に処理が移行する。ステップS152では、受信されたFAX送信時の「平均消費電力値/ページ」情報がメモリに記憶される。
【0063】
次に、ステップS154では、管理者によって入力される、管理対象となる複合機3の「目標消費電力量/月」情報が受付けられる。続いて、ステップS156では、管理者によって入力される、複合機3で使用する機能(本実施形態では、コピー、FAX送信、PCプリント、PC−FAX)が受付けられる。
【0064】
次に、ステップS158では、複合機3の一月当たりの総消費電力量が「目標消費電力量/月」以内となるように、複合機3の各機能(コピー、FAX送信、PCプリント、PC−FAX)の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数が求められる。そして、ステップS160において、ステップS158で求められた各機能の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数がディスプレイに表示される。
【0065】
続いて、ステップS162では、複合機3の機能毎の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数について、変更要求があるか否かについての判断が行われる。ここで、使用可能ジョブ数、使用可能ページ数の変更要求がある場合には、ステップS164に処理が移行する。一方、変更要求がないときには、ステップS168に処理が移行する。
【0066】
ステップS164では、管理者によって入力される、変更したい機能の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数が受付けられる。続いて、ステップS166では、ステップS164において受付けられた変更後の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数が適用された場合に、複合機3の一月当たりの総消費電力量が「目標消費電力量/月」以下となるか否かについての判断が行われる。ここで、複合機3の総消費電力量が「目標消費電力量/月」以下となる場合には、ステップS168に処理が移行する。一方、複合機3の総消費電力量が「目標消費電力量/月」を超えるときには、ステップS164に処理が移行し、再度、管理者によって入力される、変更したい機能の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数が受付けられる。
【0067】
ステップS162が否定された場合、又はステップS166が肯定された場合には、ステップS168において、複合機3の各機能(コピー、FAX送信、PCプリント、PC−FAX)の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数がメモリに記憶される。
【0068】
次に、ステップS170では、管理者によって入力される、複合機3の使用を許可するユーザのユーザ名等の識別情報が受付けられる。続くステップS172では、管理者によって入力される、ユーザ用PC9のIPアドレス及びホスト名が受付けられる。
【0069】
続いて、ステップS174では、管理者によって入力される、複合機3で使用可能な機能(コピー、FAX送信、PCプリント、PC−FAX)毎に、ユーザの使用可能ジョブ数、使用可能ページ数が受付けられる。
【0070】
続くステップS176では、ステップS174で受付けられたユーザについての各機能の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数が、ステップS168で記憶された複合機3の各機能の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数以内であるか否かについての判断が行われる。ここで、ステップS176が否定された場合には、ステップS174に処理が移行し、再度、管理者によって入力される、ユーザの使用可能ジョブ数、使用可能ページ数が受付けられる。一方、ステップS176が肯定された場合には、ステップS178に処理が移行する。
【0071】
ステップS178では、ユーザ名、ユーザ用PC9のIPアドレス・ホスト名、各ユーザについての機能毎の使用可能ジョブ数、使用可能ページ数がメモリに記憶される。続いて、ステップS180では、すべてのユーザについて、ユーザ情報の登録が完了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのユーザについて、ユーザ情報の登録が完了していない場合には、上述したステップS170に処理が移行し、引き続き、新たなユーザに関するユーザ情報の登録が行われる。一方、すべてのユーザについて、ユーザ情報の登録が完了したときには、ステップS182に処理が移行する。
【0072】
ステップS182では、登録された全ユーザのユーザ名、ユーザ用PC9のIPアドレス・ホスト名、各ユーザそれぞれの使用可能機能情報が複合機3に送信される。続いて、ステップS184では、管理者によって入力される、管理者用PC7のIPアドレス情報が受付けられる。
【0073】
次に、ステップS186では、受付けられた管理者用PC7のIPアドレス情報がメモリに記憶される。また、ステップS188において、管理者用PC7のIPアドレス情報が複合機3に対して送信される。その後、本処理から一旦抜ける。
【0074】
続いて、図6,7を併せて参照しつつ、複合機3によるコピー処理について説明する。ステップS200では、ユーザ一覧情報が表示部14に表示される。そして、ステップS202では、これから複合機3を使用するユーザをユーザ一覧の中から選択する操作が受付けられる。
【0075】
次に、ステップS204では、ステップS202において選択されたユーザ(以下「ログイン・ユーザ」ともいう)のコピー機能に関する残ジョブ数、残ページ数(以下「コピー残ジョブ数」「コピー残ページ数」ともいう)の取得要求が、管理サーバ5に対して送信される。続くステップS206では、ステップS204において送信された取得要求に対して、ログイン・ユーザのコピー残ジョブ数、コピー残ページ数が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピー残ジョブ数、コピー残ページ数が受信されていない場合には、コピー残ジョブ数、コピー残ページ数が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、コピー残ジョブ数、コピー残ページ数が受信されたときには、ステップS208に処理が移行する。
【0076】
ステップS208では、ログイン・ユーザのコピー残ジョブ数が残っているか(すなわちゼロでないか)否かについての判断が行われる。ここで、ログイン・ユーザのコピー残ジョブ数が残っている場合には、ステップS230に処理が移行する。一方、ログイン・ユーザのコピー残ジョブ数が残っていないときには、ステップS210に処理が移行する。
【0077】
ステップS210では、「使用不可」の文字が表示部14に表示される。続いて、ステップS212では、コピージョブの強制実行許可を依頼するか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行許可を依頼しない場合には、本処理が終了する。一方、コピージョブの強制実行許可を依頼するときには、ステップS214に処理が移行する。
【0078】
ステップS214では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、コピージョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS216では、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS218に処理が移行する。
【0079】
ステップS218では、コピージョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS220において、「強制実行不可」の文字が表示部14に表示された後、本処理が終了する。一方、コピージョブの強制実行が許可されたときには、ステップS222に処理が移行する。
【0080】
ステップS222では、ログイン・ユーザによって入力される、コピー部数、及び各種コピー条件が受付けられる。続くステップS224では、スタートボタンが押下られたか否かについての判断が行われる。ここで、スタートボタンがまだ押下られていない場合には、スタートボタンが押下られるまで本ステップが繰り返して実行される。一方、スタートボタンが押下られたときには、ステップS226においてコピー処理が実行された後、ステップS228に処理が移行する。
【0081】
ステップS228では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたコピージョブの実行ジョブ数、及び、実行されたコピーページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0082】
一方、ログイン・ユーザのコピー残ジョブ数が残っていると判断された場合(ステップS208が肯定された場合)には、ステップ230において、コピー残ジョブ数及びコピー残ページ数が、表示部14に表される。
【0083】
次に、ステップS232では、ログイン・ユーザによって入力される、コピー部数、及び各種コピー条件が受付けられる。続くステップS234では、スタートボタンが押下られたか否かについての判断が行われる。ここで、スタートボタンがまだ押下られていない場合には、スタートボタンが押下られるまで本ステップが繰り返して実行される。一方、スタートボタンが押下られたときには、ステップS236に処理が移行する。
【0084】
ステップS236では、コピー原稿が1ページ読み取られる。続いて、ステップS238では、コピー原稿の読み取りページ数(すなわち、使用ページ数)が、ログイン・ユーザのコピー残ページ数以下であるか否かについての判断が行われる。ここで、コピー原稿の読み取りページ数がコピー残ページ数以下の場合には、ステップS240に処理が移行する。一方、コピー原稿の読み取りページ数がコピー残ページ数を超えたときには、ステップS254に処理が移行する。
【0085】
ステップS240では、すべてのコピー原稿の読み取りが終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのコピー原稿の読み取りがまだ終了していない場合には、上述したステップS236に処理が移行し、次ページのコピー原稿が読み込まれる。一方、すべてのコピー原稿の読み取りが終了した場合には、ステップS242に処理が移行する。
【0086】
ステップS242では、読み取られたコピー原稿のページ数と入力されたコピー部数との乗算値が、ログイン・ユーザのコピー残ページ数以下であるか否かの判断が行われる。ここで、乗算値がコピー残ページ数以下である場合には、ステップS270に処理が移行する。一方、乗算値がコピー残ページ数を超えるときには、ステップS244に処理が移行する。
【0087】
ステップS270では、指定されたコピー部数だけ読み取られたコピー原稿がプリントアウトされた後、ステップS228に処理が移行する。ステップS228では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたコピージョブの実行ジョブ数、及び、実行されたコピーページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0088】
一方、ステップS242が否定された場合、すなわち、乗算値がコピー残ページ数を超える場合には、ステップS244において、「使用不可」の文字が表示部14に表示される。続いて、ステップS246では、コピージョブの強制実行許可を依頼するか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行許可を依頼しない場合には、本処理が終了する。一方、コピージョブの強制実行許可を依頼するときには、ステップS248に処理が移行する。
【0089】
ステップS248では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、コピージョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS250では、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS252に処理が移行する。
【0090】
ステップS252では、コピージョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行が許可されなかった場合には、本処理が終了する。一方、コピージョブの強制実行が許可されたときには、ステップS270において、指定されたコピー部数だけ読み取られたコピー原稿がプリントアウトされた後、ステップS228に処理が移行する。ステップS228では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたコピージョブの実行ジョブ数、及び、実行されたコピーページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0091】
ステップS238が否定された場合、すなわち、コピー原稿の読み取りページ数がコピー残ページ数を超えたときには、ステップS254において、「使用不可」の文字が表示部14に表示される。続いて、ステップS256では、コピージョブの強制実行許可を依頼するか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行許可を依頼しない場合には、本処理が終了する。一方、コピージョブの強制実行許可を依頼するときには、ステップS258に処理が移行する。
【0092】
ステップS258では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、コピージョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS260では、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、コピージョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS262に処理が移行する。
【0093】
ステップS262では、コピージョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS264において、「強制実行不可」の文字が表示部14に表示された後、本処理が終了する。一方、コピージョブの強制実行が許可されたときには、ステップS266に処理が移行する。
【0094】
ステップS266では、コピー原稿が1ページ読み取られる。続いて、ステップS268では、すべてのコピー原稿の読み取りが終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのコピー原稿の読み取りがまだ終了していない場合には、上述したステップS266に処理が移行し、次ページのコピー原稿が読み込まれる。一方、すべてのコピー原稿の読み取りが終了した場合には、ステップS270に処理が移行する。
【0095】
ステップS270では、指定されたコピー部数だけ読み取られたコピー原稿がプリントアウトされた後、ステップS228に処理が移行する。ステップS228では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたコピージョブの実行ジョブ数、及び、実行されたコピーページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0096】
続いて、図8,9を併せて参照しつつ、複合機3によるFAX送信処理について説明する。ステップS300では、ユーザ一覧情報が表示部14に表示される。そして、ステップS302では、これから複合機3を使用するユーザをユーザ一覧の中から選択する操作が受付けられる。
【0097】
次に、ステップS304では、ステップS302において選択されたユーザ(以下「ログイン・ユーザ」ともいう)のFAX送信機能に関する残ジョブ数、残ページ数(以下「FAX送信残ジョブ数」「FAX送信残ページ数」ともいう)の取得要求が、管理サーバ5に対して送信される。続くステップS306では、ステップS304において送信された取得要求に対して、ログイン・ユーザのFAX送信残ジョブ数、FAX送信残ページ数が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信残ジョブ数、FAX送信残ページ数が受信されていない場合には、FAX送信残ジョブ数、FAX送信残ページ数が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、FAX送信残ジョブ数、FAX送信残ページ数が受信されたときには、ステップS308に処理が移行する。
【0098】
ステップS308では、ログイン・ユーザのFAX送信残ジョブ数が残っているか(すなわちゼロでないか)否かについての判断が行われる。ここで、ログイン・ユーザのFAX送信残ジョブ数が残っている場合には、ステップS330に処理が移行する。一方、ログイン・ユーザのFAX送信残ジョブ数が残っていないときには、ステップS310に処理が移行する。
【0099】
ステップS310では、「使用不可」の文字が表示部14に表示される。続いて、ステップS312では、FAX送信ジョブの強制実行許可を依頼するか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信ジョブの強制実行許可を依頼しない場合には、本処理が終了する。一方、FAX送信ジョブの強制実行許可を依頼するときには、ステップS314に処理が移行する。
【0100】
ステップS314では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、FAX送信ジョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS316では、FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS318に処理が移行する。
【0101】
ステップS318では、FAX送信ジョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信ジョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS320において、「強制実行不可」の文字が表示部14に表示された後、本処理が終了する。一方、FAX送信ジョブの強制実行が許可されたときには、ステップS322に処理が移行する。
【0102】
ステップS322では、ログイン・ユーザによって入力される、FAX送信の宛先(FAX番号)が受付けられる。続くステップS324では、スタートボタンが押下られたか否かについての判断が行われる。ここで、スタートボタンがまだ押下られていない場合には、スタートボタンが押下られるまで本ステップが繰り返して実行される。一方、スタートボタンが押下られたときには、ステップS326において、FAX原稿が読み取られて指定された宛先にFAX送信された後、ステップS328に処理が移行する。
【0103】
ステップS328では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたFAX送信ジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたFAX送信ページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0104】
一方、ログイン・ユーザのFAX送信残ジョブ数が残っていると判断された場合(ステップS308が肯定された場合)には、ステップ330において、FAX送信残ジョブ数及びFAX送信残ページ数が、表示部14に表される。
【0105】
次に、ステップS332では、ログイン・ユーザによって入力される、FAX送信の宛先(FAX番号)が受付けられる。続くステップS334では、スタートボタンが押下られたか否かについての判断が行われる。ここで、スタートボタンがまだ押下られていない場合には、スタートボタンが押下られるまで本ステップが繰り返して実行される。一方、スタートボタンが押下られたときには、ステップS336に処理が移行する。
【0106】
ステップS336では、FAX送信原稿が1ページ読み取られる。続いて、ステップS338では、FAX送信原稿の読み取りページ数(すなわち、使用ページ数)が、ログイン・ユーザのFAX送信残ページ数以下であるか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信原稿の読み取りページ数がFAX送信残ページ数以下の場合には、ステップS340に処理が移行する。一方、FAX送信原稿の読み取りページ数がFAX送信残ページ数を超えたときには、ステップS344に処理が移行する。
【0107】
ステップS340では、すべてのFAX送信原稿の読み取りが終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのFAX送信原稿の読み取りがまだ終了していない場合には、上述したステップS336に処理が移行し、次ページのFAX送信原稿が読み込まれる。一方、すべてのFAX送信原稿の読み取りが終了した場合には、ステップS342に処理が移行する。
【0108】
ステップS342では、読み取られた原稿が指定された宛先にFAX送信される。その後、ステップS328において、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたFAX送信ジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたFAX送信ページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信された後、本処理が終了する。
【0109】
ステップS338が否定された場合、すなわち、FAX送信原稿の読み取りページ数がFAX送信残ページ数を超えたときには、ステップS344において、「使用不可」の文字が表示部14に表示される。続いて、ステップS346では、FAX送信ジョブの強制実行許可を依頼するか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信ジョブの強制実行許可を依頼しない場合には、本処理が終了する。一方、FAX送信ジョブの強制実行許可を依頼するときには、ステップS348に処理が移行する。
【0110】
ステップS348では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、FAX送信ジョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS350では、FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS352に処理が移行する。
【0111】
ステップS352では、FAX送信ジョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、FAX送信ジョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS354において、「強制実行不可」の文字が表示部14に表示された後、本処理が終了する。一方、FAX送信ジョブの強制実行が許可されたときには、ステップS356に処理が移行する。
【0112】
ステップS356では、FAX送信原稿が1ページ読み取られる。続いて、ステップS358では、すべてのFAX送信原稿の読み取りが終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのFAX送信原稿の読み取りがまだ終了していない場合には、上述したステップS356に処理が移行し、次ページのFAX送信原稿が読み込まれる。一方、すべてのFAX送信原稿の読み取りが終了した場合には、ステップS342に処理が移行する。
【0113】
ステップS342では、指定された宛先に読み取られたFAX送信原稿がFAX送信された後、ステップS328に処理が移行する。ステップS328では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたFAX送信ジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたFAX送信ページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0114】
続いて、図10,11を併せて参照しつつ、複合機3によるPCプリント処理について説明する。まず、ステップS400では、PCプリントデータ(PCプリントジョブ要求)が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PCプリントデータが受信されていない場合には、PCプリントデータが受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PCプリントデータが受信されたときには、ステップS402に処理が移行する。
【0115】
ステップS402では、PCプリントデータの送信者(ユーザ)のユーザ情報が取得される。続くステップS404では、PCプリントデータの送信元(本実施形態ではユーザ用PC9)との間で持続接続制御(KeepAlive)が実行される。すなわち、セッションが維持されたままユーザ用PC9からのPCプリントデータの送出が禁止される。なお、持続接続制御の具体的な内容については上述した通りであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0116】
次に、ステップS406では、ステップS402において取得されたユーザ(以下「ログイン・ユーザ」ともいう)のPCプリント機能に関する残ジョブ数、残ページ数(以下「PCプリント残ジョブ数」「PCプリント残ページ数」ともいう)の取得要求が、管理サーバ5に対して送信される。続くステップS408では、ステップS406において送信された取得要求に対して、ログイン・ユーザのPCプリント残ジョブ数、PCプリント残ページ数が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PCプリント残ジョブ数、PCプリント残ページ数が受信されていない場合には、PCプリント残ジョブ数、PCプリント残ページ数が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PCプリント残ジョブ数、PCプリント残ページ数が受信されたときには、ステップS410に処理が移行する。
【0117】
ステップS410では、ログイン・ユーザのPCプリント残ジョブ数が残っているか(すなわちゼロでないか)否かについての判断が行われる。ここで、ログイン・ユーザのPCプリント残ジョブ数が残っている場合には、ステップS430に処理が移行する。一方、ログイン・ユーザのPCプリント残ジョブ数が残っていないときには、ステップS412に処理が移行する。
【0118】
ステップS412では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、PCプリントジョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS414では、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS416に処理が移行する。
【0119】
ステップS416では、PCプリントジョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS418において、PCプリントデータの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断された後、本処理が終了する。一方、PCプリントジョブの強制実行が許可されたときには、ステップS420に処理が移行する。
【0120】
ステップS420では、ユーザ用PC9との間で実行されていた持続接続制御(KeepAlive)が解除される。すなわち、ユーザ用PC9からのPCプリントデータの送出が許可される。次に、ステップS422では、すべてのPCプリントデータの受信及び格納が終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのPCプリントデータの受信・格納が終了していない場合には、すべてのPCプリントデータの受信・格納が終了するまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、すべてのPCプリントデータの受信・格納が終了したときには、ステップS424に処理が移行する。
【0121】
ステップS424では、PCプリントデータの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断される。そして、ステップS426において、格納されているPCプリントデータが、指定された印刷部数だけプリントアウトされた後、ステップS428に処理が移行する。
【0122】
ステップS428では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたPCプリントジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたPCプリントページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0123】
一方、ログイン・ユーザのPCプリント残ジョブ数が残っていると判断された場合(ステップS410が肯定された場合)には、ステップ430において、ユーザ用PC9との間で実行されていた持続接続制御(KeepAlive)が解除される。すなわち、ユーザ用PC9からのPCプリントデータの送出が許可される。
【0124】
次に、ステップS432では、1ページ分のPCプリントデータが受信されて格納される。続いて、ステップS434では、受信されたPCプリントデータのページ数(すなわち使用ページ数)が、ログイン・ユーザのPCプリント残ページ数以下であるか否かについての判断が行われる。ここで、受信されたPCプリントデータのページ数がPCプリント残ページ数以下の場合には、ステップS436に処理が移行する。一方、受信されたPCプリントデータのページ数がPCプリント残ページ数を超えたときには、ステップS454に処理が移行する。
【0125】
ステップS436では、すべてのPCプリントデータの受信及び格納が終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのPCプリントデータの受信・格納がまだ終了していない場合には、上述したステップS432に処理が移行し、次の1ページ分のPCプリントデータが受信されて格納される。一方、すべてのPCプリントデータの受信・格納が終了したときには、ステップS438に処理が移行する。
【0126】
ステップS438では、PCプリントデータの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断される。
【0127】
続いて、ステップS440では、格納済みのPCプリントデータのページ数と印刷部数との乗算値が、ログイン・ユーザのPCプリント残ページ数以下であるか否かの判断が行われる。ここで、乗算値がPCプリント残ページ数以下である場合には、ステップS442に処理が移行する。一方、乗算値がPCプリント残ページ数を超えるときには、ステップS444に処理が移行する。
【0128】
ステップS442では、指定された印刷部数だけPCプリントデータがプリントアウトされた後、ステップS428に処理が移行する。ステップS428では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたPCプリントジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたPCプリントページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0129】
一方、ステップS440が否定された場合、すなわち、乗算値がPCプリント残ページ数を超える場合には、ステップS444において、「使用不可」の文字が表示部14に表示される。続いて、ステップS446では、PCプリントジョブの強制実行許可を依頼するか否かについての判断が行われる。ここで、PCプリントジョブの強制実行許可を依頼しない場合には、本処理が終了する。一方、PCプリントジョブの強制実行許可を依頼するときには、ステップS448に処理が移行する。
【0130】
ステップS448では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、PCプリントジョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS450では、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS452に処理が移行する。
【0131】
ステップS452では、PCプリントジョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、PCプリントジョブの強制実行が許可されなかった場合には、本処理が終了する。一方、PCプリントジョブの強制実行が許可されたときには、ステップS442において、指定された印刷部数だけPCプリントデータがプリントアウトされた後、ステップS428に処理が移行する。ステップS428では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたPCプリントジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたPCプリントページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0132】
ステップS434が否定された場合、すなわち、受信されたPCプリントデータのページ数がPCプリント残ページ数を超えたときには、ステップS454において、PCプリントデータの送信元(ユーザ用PC9)との間で持続接続制御(KeepAlive)が実行される。すなわち、セッションが維持されたままユーザ用PC9からのPCプリントデータの送出が禁止される。
【0133】
続いて、ステップS456では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、PCプリントジョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS458では、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PCプリントジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS460に処理が移行する。
【0134】
ステップS460では、PCプリントジョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、コピージョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS462において、PCプリントデータの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断された後、本処理が終了する。一方、PCプリントジョブの強制実行が許可されたときには、ステップS420に処理が移行し、上述したステップS420〜S428の処理が実行される。その後、本処理が終了する。
【0135】
続いて、図12,13を併せて参照しつつ、複合機3によるPC−FAX送信処理について説明する。まず、ステップS500では、PC−FAX送信データ(PC−FAX送信ジョブ要求)が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PC−FAX送信データが受信されていない場合には、PC−FAX送信データが受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PC−FAX送信データが受信されたときには、ステップS502に処理が移行する。
【0136】
ステップS502では、PC−FAX送信データの送信者(ユーザ)のユーザ情報が取得される。続くステップS504では、PC−FAX送信データの送信元(本実施形態ではユーザ用PC9)との間で持続接続制御(KeepAlive)が実行される。すなわち、セッションが維持されたままユーザ用PC9からのPC−FAX送信データの送出が禁止される。なお、持続接続制御の具体的な内容については上述した通りであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0137】
次に、ステップS506では、ステップS502において取得されたユーザ(以下「ログイン・ユーザ」ともいう)のPC−FAX送信機能に関する残ジョブ数、残ページ数(以下「PC−FAX送信残ジョブ数」「PC−FAX送信残ページ数」ともいう)の取得要求が、管理サーバ5に対して送信される。続くステップS508では、ステップS506において送信された取得要求に対して、ログイン・ユーザのPC−FAX送信残ジョブ数、PC−FAX送信残ページ数が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PC−FAX送信残ジョブ数、PC−FAX送信残ページ数が受信されていない場合には、PC−FAX送信残ジョブ数、PC−FAX送信残ページ数が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PC−FAX送信残ジョブ数、PC−FAX送信残ページ数が受信されたときには、ステップS510に処理が移行する。
【0138】
ステップS510では、ログイン・ユーザのPC−FAX送信残ジョブ数が残っているか(すなわちゼロでないか)否かについての判断が行われる。ここで、ログイン・ユーザのPC−FAX送信残ジョブ数が残っている場合には、ステップS530に処理が移行する。一方、ログイン・ユーザのPC−FAX送信残ジョブ数が残っていないときには、ステップS512に処理が移行する。
【0139】
ステップS512では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS514では、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS516に処理が移行する。
【0140】
ステップS516では、PC−FAX送信ジョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、PC−FAX送信ジョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS518において、PC−FAX送信データの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断された後、本処理が終了する。一方、PC−FAX送信ジョブの強制実行が許可されたときには、ステップS520に処理が移行する。
【0141】
ステップS520では、ユーザ用PC9との間で実行されていた持続接続制御(KeepAlive)が解除される。すなわち、ユーザ用PC9からのPC−FAX送信データの送出が許可される。次に、ステップS522では、すべてのPC−FAX送信データの受信及び格納が終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのPC−FAX送信データの受信・格納が終了していない場合には、すべてのPC−FAX送信データの受信・格納が終了するまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、すべてのPC−FAX送信データの受信・格納が終了したときには、ステップS524に処理が移行する。
【0142】
ステップS524では、PC−FAX送信データの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断される。そして、ステップS526において、格納済みのPC−FAX送信データが指定された宛先に対してFAX送信された後、ステップS528に処理が移行する。
【0143】
ステップS528では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたPC−FAX送信ジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたPC−FAX送信ページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0144】
一方、ログイン・ユーザのPC−FAX送信残ジョブ数が残っていると判断された場合(ステップS510が肯定された場合)には、ステップ530において、ユーザ用PC9との間で実行されていた持続接続制御(KeepAlive)が解除される。すなわち、ユーザ用PC9からのPC−FAX送信データの送出が許可される。
【0145】
次に、ステップS532では、1ページ分のPC−FAX送信データが受信されて格納される。続いて、ステップS534では、受信されたPC−FAX送信データのページ数(すなわち使用ページ数)が、ログイン・ユーザのPC−FAX送信残ページ数以下であるか否かについての判断が行われる。ここで、受信されたPC−FAX送信データのページ数がPC−FAX送信残ページ数以下の場合には、ステップS536に処理が移行する。一方、受信されたPC−FAX送信データのページ数がPC−FAX送信残ページ数を超えたときには、ステップS542に処理が移行する。
【0146】
ステップS536では、すべてのPC−FAX送信データの受信及び格納が終了したか否かについての判断が行われる。ここで、すべてのPC−FAX送信データの受信・格納がまだ終了していない場合には、上述したステップS532に処理が移行し、次の1ページ分のPC−FAX送信データが受信されて格納される。一方、すべてのPC−FAX送信データの受信・格納が終了したときには、ステップS538に処理が移行する。
【0147】
ステップS538では、PC−FAX送信データの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断される。
【0148】
続いて、ステップS540では、格納済みのPC−FAX送信データが指定された宛先に対してFAX送信された後、ステップS528に処理が移行する。ステップS528では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、インクリメントされたPC−FAX送信ジョブの実行ジョブ数、及び、実行されたPC−FAX送信ページ数(使用ページ数の加算情報)が、管理サーバ5に送信される。その後、本処理が終了する。
【0149】
ステップS534が否定された場合、すなわち、受信されたPC−FAX送信データのページ数がPC−FAX送信残ページ数を超えたときには、ステップS542において、PCプリントデータの送信元(ユーザ用PC9)との間で持続接続制御(KeepAlive)が実行される。すなわち、セッションが維持されたままユーザ用PC9からのPC−FAX送信データの送出が禁止される。
【0150】
続いて、ステップS544では、ログイン・ユーザを特定するためのユーザ名等のユーザ情報、及び、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求が、管理サーバ5に対して送信される。次に、ステップS546では、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答がまだ受信されていない場合には、応答が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、PC−FAX送信ジョブの強制実行許可要求に対する応答が受信されたときには、ステップS548に処理が移行する。
【0151】
ステップS548では、PC−FAX送信ジョブの強制実行が、管理者により許可されたか否かについての判断が行われる。ここで、PC−FAX送信ジョブの強制実行が許可されなかった場合には、ステップS550において、PC−FAX送信データの送信元であるユーザ用PC9との通信(セッション)が切断された後、本処理が終了する。一方、PC−FAX送信ジョブの強制実行が許可されたときには、ステップS520に処理が移行し、上述したステップS520〜S528の処理が実行される。その後、本処理が終了する。
【0152】
続いて、図14を参照しつつ、管理サーバ5による強制実行ハンドリング処理について説明する。まず、ステップS600では、複合機3からの強制実行許可要求が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、強制実行許可要求が受信されていない場合には、強制実行許可要求が受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、強制実行許可要求が受信されたときには、ステップS602に処理が移行する。
【0153】
ステップS602では、受信された強制実行許可要求に含まれるユーザ情報、該ユーザ情報から特定されるユーザにおける当該強制実行許可要求に係る機能(コピー、FAX送信、PCプリント、又はPC−FAX送信)の実行ジョブ数、使用ページ数、及び、強制実行判断依頼コマンド等が、管理者用PC7に送信される。
【0154】
次に、ステップS604では、所定時間(例えば5分)内に、管理者用PC7からの応答が受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、所定時間内に管理者用PC7からの応答が受信されなかった場合には、ステップS606において、「強制実行不許可」応答が複合機3に対して返信され、その後、本処理が終了する。一方、所定時間内に管理者用PC7からの応答が受信されたときには、ステップS608に処理が移行する。
【0155】
ステップS608では、管理者用PC7から受信された応答が「強制実行許可」応答であるか否かについての判断が行われる。ここで、管理者用PC7から受信された応答が「強制実行許可」応答である場合には、ステップS610において、「強制実行許可」応答が複合機3に対して返信され、その後、本処理が終了する。一方、管理者用PC7から受信された応答が「強制実行不許可」応答であるときには、ステップS606において、「強制実行不許可」応答が複合機3に対して返信され、その後、本処理が終了する。
【0156】
続いて、図15を参照しつつ、管理者用PC7による強制実行判断処理について説明する。まず、ステップS700では、管理サーバ5からの強制実行判断依頼コマンドが受信されたか否かについての判断が行われる。ここで、強制実行判断依頼コマンドが受信されていない場合には、強制実行判断依頼コマンドが受信されるまで、本ステップが繰り返して実行される。一方、強制実行判断依頼コマンドが受信されたときには、ステップS702に処理が移行する。
【0157】
ステップS702では、受信されたユーザ情報、該ユーザにおける強制実行許可要求に係る機能(コピー、FAX送信、PCプリント、又はPC−FAX送信)の実行ジョブ数、使用ページ数等が、管理者用PC7のディスプレイに表示される。
【0158】
次に、ステップS704では、強制実行許可の選択ボタンが押下られたか否かについての判断が行われる。ここで、強制実行許可の選択ボタンが押下られた場合には、ステップS706において、「強制実行許可」応答が管理サーバ5に対して返信され、その後、本処理が終了する。一方、強制実行許可の選択ボタンが押下られなかったときには、ステップS708において、「強制実行不許可」応答が管理サーバ5に対して返信され、その後、本処理が終了する。
【0159】
以上、詳細に説明したように、本実施形態に係る管理サーバ5によれば、管理者から入力された目標消費電力量と、管理対象の複合機3の各機能(コピー、FAX送信、PCプリント、PC−FAX送信)を使用する際に消費される電力に関する消費電量情報とに基づいて、複合機3の機能毎に、使用可能ジョブ数及び使用可能ページ数が求められる。そして、求められた使用可能ジョブ数及び使用可能ページ数と、複合機3から受信したユーザの実行ジョブ数及び使用ページ数とに基づいて、機能毎に、残ジョブ数、残ページ数が演算され、演算された残ジョブ数、残ページ数が複合機3に送信される。
【0160】
一方、本実施形態に係る複合機3によれば、各ユーザについて、機能毎に、実行ジョブ数及び使用ページ数が、管理サーバ5から受信した残ジョブ数、残ページ数を超えないように監視される。
【0161】
その結果、管理サーバ5及び複合機3を備えて構成される管理システム1によれば、管理対象の複合機3について、所定期間における総消費電力量を管理することが可能となる。
【0162】
また、本実施形態に係る複合機3によれば、ユーザの実行ジョブ数、使用ページ数が、残ジョブ数、残ページ数を超える場合に、強制実行許可要求が管理サーバ5に対して送信される。一方、本実施形態に係る管理サーバ5によれば、複合機3から、強制実行許可要求を受信した場合に、管理者(管理者用PC7)から許可/不許可情報が取得され、取得された当該許可/不許可情報が複合機3に返信される。そして、複合機3では、管理サーバ5から受信された許可/不許可情報に基づいて、ジョブが実行又はジョブの実行が禁止される。よって、管理者の判断により、残ジョブ数、残能ページ数を超えてジョブの実行を許可又は不許可することができる。その結果、他のユーザの使用状況等も含めた全体の使用状況を考慮して、より柔軟に、複合機3の総消費電力量を管理することが可能となる。
【0163】
さらに、本実施形態に係る複合機3によれば、ユーザ用PC9からジョブ要求を受けた場合、管理サーバ5との間で通信を行う際に、セッションを張った状態でユーザ用PC9に対してデータの送信を禁止させる持続接続制御が実行される。そのため、管理サーバ5との間で通信を行う際に、ユーザ用PC9との間でセッションを張ったまま、すなわち、セッションを一旦切断することなく、該ユーザ用PC9を待たせることができる。そのため、管理サーバ5との通信終了後に、迅速に、ユーザ用PC9との通信を復帰させることが可能となる。
【0164】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、管理サーバ5が独立していたが、例えば、一つの複合機に管理サーバを搭載し、自機を含む一又は複数の複合機の総消費電力量を管理する構成としてもよい。
【0165】
また、上記実施形態では、複合機3で、機能毎に、ユーザの実行ジョブ数、使用ページ数が、残ジョブ数、残ページ数を超えないように監視したが、管理サーバ5で同様の監視を行う構成とすることもできる。
【0166】
さらに、上記実施形態では、複合機3が、コピー機能、FAX送信機能、PCプリント機能、PC−FAX機能を有していたが、複合機3が有する機能はこれらの機能には限られない。
【符号の説明】
【0167】
1 管理システム
3 複合機
5 管理サーバ
7 管理者用PC
9 ユーザ用PC
10 NIC
110 持続接続制御部
11 制御部
12 記録部
13 操作部
14 表示部
15 読取部
16 コーデック
17 画像記憶部
18 モデム
19 NCU
21 Webサーバ
23 バス
41 LAN
50 LANインターフェース
51 入力部
52 設定部
53 演算部
55 コンピュータ
70 管理プログラム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管理者から、管理対象の複合機の目標消費電力量並びに管理対象とする機能、及び、使用を許可するユーザの識別情報の入力を受付ける入力手段と、
ネットワークを介して通信可能に接続される前記複合機に対して、前記入力手段により受付けられた前記ユーザの識別情報を送信するとともに、前記複合機から、前記機能の使用に要する消費電力に関する消費電力情報、及び、前記ユーザによる前記機能毎の使用量を受信する通信手段と、
前記ユーザについて、前記目標消費電力量と前記消費電力情報とに基づいて、前記機能毎に、使用可能量を設定する使用可能量設定手段と、
前記使用可能量設定手段により設定された前記使用可能量と、前記通信手段により受信された前記使用量とに基づいて、前記機能毎に、前記ユーザの残使用可能量を演算する残使用可能量演算手段と、を備え、
前記通信手段は、前記残使用可能量演算手段により演算された前記残使用可能量を前記複合機に送信することを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記通信手段は、前記複合機から、前記残使用可能量を超えて処理を実行することを求める実行許可要求を受信した場合に、前記管理者から許可/不許可情報を取得し、取得された当該許可/不許可情報を前記複合機に返信することを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の管理装置とネットワークを介して通信可能に接続される複合機において、
使用を許可するユーザからの機能毎の処理要求を受付ける受付け手段と、
前記管理装置に対して、前記処理要求を受付けた前記ユーザの識別情報を送信するとともに、前記管理装置から、当該ユーザについて、受付けた前記処理要求に係る前記機能の残使用可能量を受信する通信手段と、
前記機能毎に、前記ユーザの使用量が、前記残使用可能量を超えないように監視する監視手段と、を備えることを特徴とする複合機。
【請求項4】
前記通信手段は、前記使用量が前記残使用可能量を超える場合に、該残使用可能量を超えて処理を実行することを求める実行許可要求を前記管理装置に対して送信するとともに、前記管理装置から返信される、前記実行許可要求に対する許可/不許可情報を受信し、
前記監視手段は、前記通信手段により受信された許可/不許可情報に基づいて、処理を実行又は処理の実行を禁止することを特徴とする請求項3に記載の複合機。
【請求項5】
前記ユーザが使用する情報処理端末とネットワークを介して通信可能に接続され、
前記情報処理端末から処理要求を受信しているときに、前記管理装置との間で通信を行う場合、セッションを張った状態で前記情報処理端末に対してデータの送信を禁止させる持続接続制御を実行する持続接続制御手段を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の複合機。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の管理装置と、請求項3〜5のいずれか1項に記載の複合機と、を備えることを特徴とする管理システム。
【請求項7】
管理者から、管理対象の複合機の目標消費電力量並びに管理対象とする機能、及び、使用を許可するユーザの識別情報の入力を受付ける入力ステップと、
ネットワークを介して通信可能に接続される前記複合機から、前記機能の使用に要する消費電力に関する消費電力情報を受信する第1の通信ステップと、
前記ユーザについて、前記目標消費電力量と前記消費電力情報とに基づいて、前記機能毎に、使用可能量を設定する使用可能量設定ステップと、
前記複合機に対して、前記ユーザの識別情報を送信するとともに、前記複合機から、前記ユーザによる前記機能毎の使用量を受信する第2の通信ステップと、
前記使用可能量設定ステップにおいて設定された前記使用可能量と、前記第2の通信ステップにおいて受信された前記使用量とに基づいて、前記機能毎に、前記ユーザの残使用可能量を演算する残使用可能量演算ステップと、
前記残使用可能量演算ステップにおいて演算された前記残使用可能量を前記複合機に送信する第3の通信ステップと、を備えることを特徴とする管理方法。
【請求項8】
コンピュータを請求項1又は2に記載の管理装置として機能させることを特徴とする管理プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−26637(P2013−26637A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−156124(P2011−156124)
【出願日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】