説明

複合磁性粒子の製造方法及び複合磁性粒子

【課題】マグネタイト粒子をシリカ粒子内に均一に分散させて合成する際に、マグネタイト含有量と形状、分散度を向上させた複合磁性粒子の製造方法及び複合磁性粒子を提供する。
【解決手段】シリカ粒子内に磁性体としてマグネタイトを含む複合磁性粒子の製造方法であって、水系溶媒中で球形のシリカ核粒子を生成させた後に、水系溶媒中で合成した後、両末端にカルボキシル基とシラノール基とを有するシランカップリング剤で処理するマグネタイトを含む水溶液を添加して、複合磁性粒子を合成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複合磁性粒子の製造方法及び複合磁性粒子に関し、更に詳しくは、診断薬、治療薬、細菌分離、細胞分離等の担体に用いる複合磁性粒子の製造方法及び複合磁性粒子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
磁性を有する金属、酸化物とシリカとで形成された複合磁性粒子は、電子写真の磁性キャリア、その他の記録装置の磁性インク、磁性塗料などにも使用可能であるが、特に、その磁力を利用することにより容易に分離、回収が可能であることから、診断薬担体、治療薬担体、細菌分離単体、核酸分離精製担体、蛋白質精製担体、固定化酵素担体、ドラッグデリバリー担体などの担体としての利用が期待されている。
この複合磁性粒子を広く活用するには、一つには磁気特性を大きくして容易に移動させることが可能な磁気応答性を有することが重要である。そのために、高い飽和磁化を有する複合磁性粒子を得る手段としては、複合磁性粒子中の磁性体の割合を高くする、または、飽和磁化の高い磁性体を複合磁性粒子中に含有させることが考えられる。
【0003】
また、この複合磁性粒子を、薬物送達の担体として用いるには、その複合磁性粒子表面に薬物、タンパク質、酵素、抗体等の物質を固定する必要がある。この送達される対象物質の大部分は、カルボキシル基、アミノ基等の極性のある官能基を有することが多い。そのために、薬物等を固定するには、複合磁性粒子の表面に、同様に、カルボキシル基、アミノ基等の極性のある官能基を有すると有利になる。
また、これらの目的物質の分離回収、薬物送達システムに用いるには、複合磁性粒子の形状、大きさの揃っていることが求められている。これによって、例えば、送達される薬物の量を精度良く送達することができる。
【0004】
そこで、例えば、従来は、非特許文献1では、シリカコートしたマグネタイトナノ粒子をピロールの重合過程に共存させて、多核のマグネタイト高含有シリカ粒子を合成した技術が開示されている。非特許文献2では、マグネタイトの表面をクエン酸等で修飾し、水ガラス、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)等でシリカコートした10数nmサイズのコア−シェル型マグネタイト−シリカ複合粒子が作製されている。
また、特許文献1等では、磁性体の含有量が全量の5〜50重量%であり、かつ前記磁性体が前記シリカ粒子の内部に均一に分布している磁性シリカ粒子が開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開2000−040608号公報
【特許文献2】特開2005−166967号公報
【非特許文献1】J. Colloid Interf. Sci.183,91-99(1996)
【非特許文献2】J. Mag. Mag. Mater. 285,65-70(2005)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1等では、粒子径がミクロンサイズと大きく、単分散性が低いという問題がある。非特許文献1に示す技術では、生成物は凝集体であり球形粒子は得られないという問題がある。また、非特許文献2に示す技術では、非球形粒子であることと、単核の複合粒子であるために粒径や含有量を応用目的にあわせて制御することが困難であるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その課題は、マグネタイト粒子をシリカ粒子内に均一に分散させて合成する際に、マグネタイト含有量と形状、分散度を向上させた複合磁性粒子の製造方法及び複合磁性粒子を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決する手段である本発明の特徴を以下に挙げる。
1.本発明の複合磁性粒子の製造方法は、シリカ粒子内に磁性体としてマグネタイトを含む複合磁性粒子の製造方法であって、溶媒中で球形のシリカ核粒子を生成させた後に、マグネタイトを含む溶液を添加して、複合磁性粒子を合成することを特徴とする。
2.さらに、本発明の複合磁性粒子の製造方法は、前記マグネタイトを水系溶媒中で合成した後、両末端にカルボキシル基とシラノール基とを有するシランカップリング剤で処理することを特徴とする。
3.さらに、本発明の複合磁性粒子の製造方法は、前記シリカ核粒子を、アンモニアを含む溶媒中でシリケート化合物から合成することを特徴とする。
【0009】
4.本発明の複合磁性粒子は、シリカ粒子内に磁性体としてマグネタイトを含む複合磁性粒子において、前記複合磁性粒子は、マグネタイトがシランカップリング剤で処理されていて、かつ、前記カップリング剤が両末端にカルボキシル基とシラノール基とを有することを特徴とする。
5.さらに、本発明の複合磁性粒子は、前記マグネタイトの含有量が全量の0.1〜50wt%で制御されたことを特徴とする。
6.さらに、本発明の複合磁性粒子は、体積平均粒子径が200nm以下であることを特徴とする。
7.さらに、本発明の複合磁性粒子は、球形であり、かつ、前記マグネタイトが前記シリカ粒子内部に均一に分散していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、上記解決するための手段によって、マグネタイト粒子をシリカ粒子内に均一に分散させて合成する際に、マグネタイト含有量と形状、分散度を向上させた複合磁性粒子の製造方法及び複合磁性粒子を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。なお、いわゆる当業者は特許請求の範囲内における本発明を変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であり、これらの変更・修正はこの特許請求の範囲に含まれるものであり、以下の説明はこの発明における最良の形態の例であって、この特許請求の範囲を限定するものではない。
【0012】
本発明の複合磁性粒子の製造方法で製造される複合磁性粒子は、シリカ粒子内に磁性体としてマグネタイトを含んでいる。マグネタイトは、Feと表され、酸化物磁性体であるフェライトの中で、最も飽和磁化が高いことから、高い磁気応答性を有する複合磁性粒子を得ることができる。また、シリカは、SiOと表され、シリコンと酸素の結合力は強いことで、化学的に安定した酸化物を形成する。この酸化物は、生体内にあっても安定していることから、薬物の体内での輸送システム等に利用することができる。
【0013】
本発明の複合磁性粒子の製造方法では、マグネタイト粒子が分散している懸濁液を作製する工程と、このマグネタイトを含有するシリカ粒子を合成する工程とからなっている。
このマグネタイト懸濁液を作製する工程は、湿式法と乾式法とがあり、例えば、鉄を塩酸または硫酸に溶かした溶液にアルカリを作用させて水酸化第一鉄(Fe(OH))として沈澱させ、この沈殿物を酸化性ガスにより酸化させてマグネタイトを得ることができ、
また、第1鉄塩水溶液と第2鉄塩水溶液に対して中和当量以下のアルカリ水溶液を添加してマグネタイトを含む懸濁液を得ることができる。乾式法は、例えば、鉄鋼酸洗ラインの酸洗槽の廃酸を処理した液(塩化第一鉄・塩化第二鉄含有液)を高温焙焼処理することによって多量に生成するヘマタイト(α−Fe)をさらに、ヘマタイトを高温の還元性ガスで還元することによりマグネタイトを得ることができる。これを、水溶液に懸濁させてマグネタイト懸濁液を作製することができる。いずれの方式でも良いが、後の一連の処理を湿式で行うことから湿式法で製造することが好ましい。この湿式法では、マグネタイトの粒径、球形の形状等を制御することができることで好ましい。
【0014】
この懸濁液中のマグネタイトをシランカップリング剤で処理する。マグネタイト表面は従来からカルボキシル基との反応性が高いことが知られているため、シランカップリング剤としては末端にカルボキシル基を有するものを用いる。すなわちカップリング剤の末端の一方がシラノール基であり、もう一方がカルボキシル基であることでマグネタイトとシリカの親和性を高めている。このようなシランカップリング剤としては、例えば、カルボキシルエチルシラントリオールを挙げることができる。また、グルコン酸等の分子末端の一方がカルボキシル基であり、もう一方がヒドロキシル基である物質もマグネタイト粒子を懸濁液中に分散する役割を果たし、カップリング剤として利用できる。
【0015】
マグネタイトへのカップリング剤の処理は、水系溶媒中で行う。マグネタイトは溶存酸素により容易に酸化してヘマタイトになり磁化特性の低下を招くため、水溶液はNガスを吹き込んで溶存酸素を除去しておく必要がある。また、カップリング剤処理の際には、懸濁液中の粒子の表面が液相と接していることが重要であると考えられるため、懸濁液に超音波を照射して、マグネタイト粒子を十分に分散させる必要がある。
このときに、水系溶媒としては、水の他に、水に溶解又は分散可能な溶媒で有れば特に限定するものではない。好ましいものとしては、溶媒の沸点が低く揮発性であって、除去が容易であるものが好ましい。例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、アセトン、テトラヒドロフランなどを単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。またメタノールやエタノール等のアルコール系溶媒でも利用可能である。
その後、遠心分離器でマグネタイトを分離し、溶媒を置換して洗浄した。さらに、低速で遠心分離し、上澄みを採取することで凝集粒子のないマグネタイト懸濁液を得た。
【0016】
次に、マグネタイトを含有するシリカ粒子を合成する工程について説明する。はじめに、シリカ核粒子を合成する。このシリカ核粒子はアンモニアと水を含む溶媒中でシリケート化合物から合成する。
アンモニアは、触媒として用いるもので、その他に、メチルアミン、ジメチルアミンなどを用いることができるが、濃度条件設定の容易さなど扱いやすいことから比較的塩基性程度の小さいアンモニアが好ましい。さらに、シリカ源として、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)、テトラメチルオルトシリケート(TMOS)等のシリケート化合物を用いる。これらをエタノール等の低分子アルコールを含む水系溶媒中で、加水分解及び縮合させてシリカを生成する。
まず、シリカ源としてのテトラエチルオルトシリケート(TEOS)中のシラノール基が重縮合反応でシロキサン結合の縮合体を形成する。さらに、反応が進行すると、このシロキサン結合の縮合体が核として凝集してシリカ核粒子を形成することができる。
【0017】
次に、マグネタイト懸濁液を投入して複合磁性粒子を合成する。さきのシリカ核粒子が20〜100nm程度の粒径になったところで、マグネタイト懸濁液を投入する。これは、シリカの縮合体が凝集段階における分散不安定状態に、マグネタイト粒子を含む溶液が大量に添加されることで凝集が急激に進行してしまうことや非球形のマグネタイト粒子が核になることを防ぐことが目的である。ある程度の縮合体の凝集が進行して、粒径が20〜100nm程度の球形粒子が生成すると、粒子は既に分散安定であり、マグネタイト粒子懸濁液を添加しても急激な凝集は起こらず、安定した核を供給できる。複合化の観点から考えた場合、含有量などの関係からシードとなる粒子がより小さい状態であることが望ましいため、今回のシリカ粒子の合成条件ではマグネタイト粒子の投入時期をシリカの縮合体が20〜100nm程度の時に行うことで安定した複合化を可能にした。このときに、縮合体が20〜100nmより小さいときは、急激な凝集が起こり500nm程度の大きな非球形の粒子が生成する。したがって、分散した球形の大きさの揃った複合磁性粒子を得るには、シリカの縮合体が20〜100nm程度の粒径のシリカ核粒子になった時点でマグネタイト懸濁液を投入することが好ましい。
【0018】
マグネタイトは、マグネタイト表面にあるカップリング剤によってシラノール基が表面にあり、これによってシリカ核粒子表面のシロキサンとの反応でシリカ核粒子と結合して複合磁性粒子になる。この複合磁性粒子は、体積平均粒子径が200nm以下にする。体内で薬物を送達する場合、経路としては血管が考えられるが、粒子がサブミクロンオーダーになると粒子自体が血栓となる危険性を生ずる。また、少なくとも、複合磁性粒子の体積平均粒径が10nm以上で、400nm以下、好ましくは200nm以下であることが好ましい。これは、体積平均粒径が10nm未満では、粒子が体内に停滞する可能性が考えられ、さらにマグネタイトの含有量が少なく磁気応答性が低く、薬物等の送達システムに用いるのは困難である。
さらに、この複合磁性粒子は球形であり大きさが揃うことが好ましい。球形とは、完全な球形をいうのではなく、表面に多少の凸凹があって滑らかでなくともよく、長径と短径との比が1.0〜1.2程度あればよい。複合磁性粒子は球形であり大きさが揃うことで、各粒子の磁性粒子含有量が一様で、磁場に対しての応答が同じであるという利点がある。
また、このときに、複合磁性粒子のマグネタイトの含有量が全量の0.1〜50wt%にする。マグネタイトの含有量が0.1wt%未満では磁気応答性が低いという問題が生ずる。これに対して、マグネタイトの含有量が50wt%を越えると合成した粒子が球形を維持できなくなるという問題が生ずる。
【実施例】
【0019】
以下に、本発明の複合磁性粒子の製造方法をさらに詳細に説明する。
本発明の工程は、マグネタイト粒子が分散している懸濁液を得る工程(a)と前記マグネタイト粒子を包含したシリカ粒子を合成する工程(b)から成る。
工程(a)では、二価の塩化鉄(FeCl)と三価の塩化鉄(FeCl)を1:2の割合(1.27gと3.24g)で0.4M塩酸水溶液25mLに混合し、十分溶解させた後に窒素で30分バブリングして脱酸素した水241.1gに25wt%アンモニア水溶液11.9gを加えたpHが11程度の溶液に前記の塩化鉄の溶解した液を投入し、30℃で1時間攪拌してマグネタイト粒子の懸濁液を作製する。反応溶液は、全体で300mLとなるようにする。シリカ粒子中にマグネタイト粒子が均一に分散するために、バインダーとしてシランカップリング剤であるカルボキシエチルシラントリオールをマグネタイト表面に吸着させる。前記カルボキシエチルシラントリオールは分子末端の一方がカルボキシル基、もう一方がシラノール基で構成されており、カルボキシル基がマグネタイト表面に特異吸着する性質を利用して、マグネタイト粒子表面にカルボキシル基を吸着させ、外側にシラノール基が露出するようにし、マグネタイト粒子とシリカ粒子の親和性を高める目的で添加する。シランカップリング剤を吸着させるために作製したマグネタイト懸濁液を3回の遠心分離・溶媒置換を行い、溶液中に含まれるアンモニアを完全に除去する。その際に置換する溶媒は窒素バブリングして酸素を除いた水を使用する。
【0020】
水で溶媒置換したマグネタイト懸濁液は15分窒素バブリングし、その後15分出力600W、周波数20kHzで超音波照射して凝集粒子を分散さて、シランカップリング剤が十分吸着できるように粒子表面を露出させる。
前記のカルボキシエチルシラントリオールの25wt%ナトリウム塩水溶液をマグネタイト懸濁液にマグネタイトの重量に対して25wt%の割合で投入し、反応温度70℃で1時間攪拌する。その後、脱酸素水による1回の遠心分離・溶媒置換と脱酸素エタノールによる2回の遠心分離・溶媒置換を行い、残存するシランカップリング剤の除去を行う。得られたシランカップリング剤処理済みのマグネタイト懸濁液は、超音波で10分間分散させた後3000rpmで遠心分離して、上澄みを採取して凝集粒子を除去し、30分間窒素バブリングして前記マグネタイト含有シリカ粒子のマグネタイト源とする。
【0021】
工程(b)では、シリカ粒子はアンモニアなどのアミノ系触媒を加えた水を含む低分子アルコール溶液中でテトラエチルオルソシリケート(TEOS)を加水分解・縮合させて合成する。その際に、アミノ系触媒としてアンモニアやメチルアミン、ジメチルアミン、溶媒の低分子アルコールにエタノール、プロパノールなどが利用可能である。本発明ではシリカ源のTEOSを0.01Mから0.1M、塩基性触媒のアンモニアを0.2から1.0M、反応開始剤の水を11から20M、マグネタイト粒子懸濁液を重量割合で4から17.3%まで変化させて、溶液の全体量が300mLとなるように調整した。また、マグネタイト含有シリカ粒子の分散度を向上させるために酢酸を0から5M添加する。水とTEOSをそれぞれ混合したエタノール溶液を30℃で30分間保温した後、両液を混合して反応を開始する。マグネタイトがシリカ粒子中に良好に分散する目的で反応開始時に出力600W、周波数20kHzの超音波を照射する。照射時間は1から4時間とする。また、工程(a)で作製したマグネタイト懸濁液を反応開始時から10分後の間の分散安定なシリカ粒子の核が生成した後に添加して、4から24時間攪拌してシリカによる複合化を行い、複合磁性粒子を得ることができた。
図1は、生成した粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)による写真である。この写真から見ると、球形化度の高い複合磁性粒子が得られている。さらに、マグネタイトが複合磁性粒子内部で均一に分散しているのがわかる。
体積平均粒径が、129.46nmであった。また、粒径の分散度が8.55%で、分布の狭い均一な複合磁性粒子を得ることができた。なお、体積平均粒径、分散度は写真中の粒子を測定して得た。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】生成した複合磁性粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)による写真である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリカ粒子内に磁性体として酸化鉄を含む複合磁性粒子の製造方法であって、溶媒中で球形のシリカ核粒子を生成させた後に、酸化鉄を含む溶液を添加して、複合磁性粒子を合成することを特徴とする複合磁性粒子の製造方法。
【請求項2】
前記複合磁性粒子の製造方法は、前記酸化鉄を水系溶媒中で合成した後、両末端にカルボキシル基とシラノール基とを有するシランカップリング剤で処理することを特徴とする請求項1に記載の複合磁性粒子の製造方法。
【請求項3】
前記酸化鉄がマグネタイトであることを特徴とする請求項1又は2記載の複合磁性粒子の製造方法。
【請求項4】
シリカ粒子内に磁性体として酸化鉄を含む複合磁性粒子において、 前記複合磁性粒子は、酸化鉄がシランカップリング剤で処理されていて、かつ、前記カップリング剤が両末端にカルボキシル基とシラノール基とを有することを特徴とする複合磁性粒子。
【請求項5】
前記酸化鉄の含有量が全量の0.1〜50wt%で制御されたことを特徴とする請求項4記載の複合磁性粒子。
【請求項6】
前記複合磁性粒子が、体積平均粒子径が200nm以下であり、かつ前記複合粒子内に複数の酸化鉄粒子を核として有することを特徴とする請求項4又は5記載の複合磁性粒子。
【請求項7】
前記酸化鉄がマグネタイトであることを特徴とする請求項4から6記載の複合磁性粒子。

【図1】
image rotate


【公開番号】特開2007−49052(P2007−49052A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−233914(P2005−233914)
【出願日】平成17年8月12日(2005.8.12)
【出願人】(504157024)国立大学法人東北大学 (2,297)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】