説明

複数の物質類からなる混合物の投与用多室アンプル

【課題】複数の物質類からなる混合物を投与するための多室アンプルに関し、多数回の使用に好適であり、かつ簡単に形成され、取り扱いが容易であり、コスト的にも有利に製造される多室アンプルを提供する。
【解決手段】多室アンプル100の複数の流出開口部の選択的な閉鎖および開放のための複数の栓を備える多栓閉塞体40と、物質類の混合および混合物の投与のためのアダプタ30とを有する、複数の物質類の保管と、複数の物質類からなる混合物の投与のための多室アンプル用の閉塞および投与装置を有する多室アンプル100であって、多栓閉塞体40およびアダプタ30が多室アンプルから取り出し可能の構造ユニットを形成して回転可能に互いに接続されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の上位概念に記載の、複数の物質類からなる混合物を投与するための多室アンプルに関する。この種の多室アンプルは欧州特許出願公開第1203593号により知られている。この公知の多室アンプルは使い捨て製品として一回だけの使用のために案出された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
本発明の課題は、多数回の使用に好適であり、かつ簡単に形成され、取扱いが容易であり、またコスト的にも有利に製造される多室アンプルを形成することである。
【0003】
この課題は請求項1の目的によって解決される。本発明の好ましい継続形成は従属請求項に定義されている。
【0004】
本発明は、多室アンプルの使用投与の終了直後にアダプタが多栓閉塞体と共に多室アンプル容器から分離され、新規のアダプタ多栓閉塞体ユニットと交換できることを可能にする。本発明は、アダプタだけでなく、同時に多栓閉塞体も付加的な措置なしに容器から分離し、かつ処分できる長所を提供する。多栓閉塞体の分離により、それに付着する既に室から出された、通常は室の中に保管される物質類の成分も除去される。この新たに使用されるアダプタ多栓閉塞体ユニットは、使用される際に室内で排他的にまだ互いに接触していない物質類の投入分を閉鎖する。
【0005】
本発明に係る解決策は、基本的に多数回使用向けに案出された多室アンプルのためにアダプタと多栓閉塞体とから構成されるユニットにより、このユニットにおいて多栓閉塞体はアダプタで回転可能であるが、通常は本質的に移動不能に取り付けられており、それによってアダプタを操作するだけで前記ユニットを容器の中に挿入し、容器から取り出し、かつ使用状態でアダプタの移動および/または回転によって所望の動作状態に移行させることができることにある。
【0006】
本発明の更なる好ましい形態によって、アダプタおよび多栓閉塞体が所定の回転角度位置で互いに係止可能であるように共働する係合手段が前記アダプタと多栓閉塞体とに成形されている。これは容器内に前記ユニットを最初に挿入する際に単にアダプタが容器と回転角度に応じて正しく位置合わせされており、多栓閉塞体が自動的に、多栓閉塞体の栓が室の流出開口部と正しく位置合わせされるような回転角度位置を占める長所を有する。
【0007】
本発明の更なる別の形態によって、多栓閉塞体の側面に半径または横方向へ突き出る突出部が形成され、容器に凹所が形成されている。この凹所は、栓が室の流出開口部と正しく位置合わせされた容器の中に所定の回転角度位置で多栓閉塞体を挿入できるように、前記突出部と共働する。またこれは、特にアダプタと多栓閉塞体の上記回転角度による係止と組合せて、前記ユニットの最初の挿入を容易にする。
【0008】
上記回転角度による多栓閉塞体および容器の正確な位置合わせは、特に室の流出開口部と共にそれに合致する栓が互いに異なる断面寸法を有する場合に最初の挿入を容易にする。
【0009】
アダプタの投与通路の中に静止型混合装置が配置される場合は、アダプタ多栓閉塞体ユニットを交換する際にもちろん混合装置も交換される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施形態は図面を利用して説明するが、より具体的に示すために幾つかの図面には見えない縁部を点線で表している。
【0011】
図1乃至15に示した本発明の第1の実施形態は、2室型アンプル100の形態で形成されている。本発明に係る2室型アンプル100は本質的に4つの構成部品、すなわち容器10と、ピストンユニット20と、アダプタ30と、多栓閉塞体40とから構成されている。
【0012】
特に図4乃至6から明らかなように、容器10は2つの互いに平行に並べて配置した、管状の室12および14を有し、これらの室は容器10の長手方向に延在する。室12および14はその後端部にその全断面にわたって開いている。室12および14の後端部の外側に、横または半径方向に延在する背板16が成形されている。室12および14の前端部は成形された前板18を介して互いに接続されている。前板18に室12用の流出開口部11と、室14用の流出開口部13とが形成されている。室12および14が前板18の下側に境を接するのに対し、前板18の上面に、首部15が流出開口部11および13を枠で囲むような方法で首部15が成形される。首部15は室12および14と同様に容器10の長手方向に延在する。この考察した実施形態において、室14は室12より4倍大きい断面を有する。それに応じて流出開口部13も流出開口部11よりも4倍大きい断面を有する。
【0013】
特に図7および8から明らかなように、ピストンユニット20は2つのピストン棒22および24から構成され、それらの後端部は押板26を介して相互に接続されている。ピストン棒22の前端部に室12用のピストン21が取り付けられている。ピストン棒24の前端部に室14用のピストン23が取り付けられている。ピストン21および23は、室12および14の内部断面寸法に相当する外部断面寸法を有する。ピストン21および23は、室12および14の後部開放端に挿入され、室12および14の中で液密に移動することができる。
【0014】
特に図9乃至12から明らかなように、投与部材の形態で形成されるアダプタ30が円筒形の後部区間32を有する。円筒区間32は、後部区間32が上方から首部15の開放前端部の中に挿入可能であり、その中で液密に押開可能かつ回転可能であるような外径寸法を有する。後端部からの間隔で、円筒区間32の内面に斜め内方にかつ前方に向けた周壁31が成形されている。周壁31は後方に開いた円錐台形の混合室33を制限する。周壁31の狭い前端部は、後部区間32の前端部が突出し、アダプタ30の前部区間34を表す管状の形成体の中へ移行する。前部区間34の内部にアダプタ30の長手方向に投与通路36が延在する。投与通路36の後端部と混合室33の前端部は互いに移行する。
【0015】
円筒区間32の前端部に、半径外方へ突き出る横桁35が成形されている。横桁35の下側に、円筒区間32の外周からの間隔で後方へ突き出るロックアーム38が成形されている。
【0016】
特に図13乃至15から明らかなように、多栓閉塞体40が共通の板状の物体46の下側に成形された2つの栓42および44を有する。板状の物体46は栓42および44に境を接して底板64と、底板の上面に成形された中間板62と、多栓閉塞体40の前端部である中間板の上面に成形された上板60とから構成されている。
【0017】
上板60の上面から、下方へ乃至栓42および44まで2つの縦通路41および43が延在する。縦通路41は、栓42を横方向へ貫通する横通路45の中に達する。縦通路43は栓44を横断する横通路47の中に達する。横通路45および47は栓42および44の下端部から所定の間隔で形成されている。
【0018】
上板60は、中間板62の直径よりも大きい直径を有する円形の周壁を有する。アダプタ30と多栓閉塞体40との間の回転接続の構築のために、上板60はアダプタ30の後端部から管状の保持溝50の中に速動固定することができ、この保持溝はアダプタ30の円筒区間32の内面の中の周壁31の下側に形成されている。溝50および上板60はその寸法を基準として、上板60が溝50の中に回転可能に保持されるように互いに調整されている。上板60の溝50からの取り出しは、円筒区間32の内面の後端部に形成されている管状の肩部52によって阻止されている。組立時に上板60を容易に溝50の中に速動固定できるようにするため、半径内方へ向けられる肩部52の平面が図示した方法で面取りされている。上方または前方への上板60の長手方向移動は、周壁31の下側に形成されている肩部54によって制限されている。
【0019】
上板60の上面に横リブ63が成形されており、この横リブは、アダプタ30の中で回転可能に保持された多栓閉塞体40が所定の角度または回転位置で着脱可能に係止できるように、2つの正反対に互いに対向する凹所53と肩部54の中で共働する。
【0020】
従って、アダプタ30および多栓閉塞体40は、この両方の構成部品がただ1つの構造ユニット30、40を形成するように構成されている。
【0021】
前方または上方から容器10の首部15へアダプタ30および多栓閉塞体40から構成される構造ユニットを挿入する際に、栓42および44が室12および14の流出開口部11および13の中に入り込む。栓42および44は流出開口部11および13に比べて、栓が第1流入位置でその後方の端部区間で流出開口部11および13を液密に閉鎖するように寸法指定されている。この場合、横通路45および47は前板18の上方にある。流出開口部13の中に達する栓44の後部区間は、流出開口部11の中に入り込む栓42の後部区間よりも4倍大きい断面を有する。
【0022】
さらに下方または後方に移動した栓42および44の第2流入位置に、横通路44および47が前板18の下方にあり、それによって横通路45および47ならびに縦通路41および43を介して室12および14の内部と、混合室33もしくはアダプタ30の投与通路36との間に流体接続が生じる。縦通路43の内部断面は、縦通路41のそれよりも4倍大きい。対応して横通路45と比較する場合の横通路47にも当てはまる。
【0023】
底板64は、首部15で多栓閉塞体40をより良く誘導するために、少なくとも首部15の内部周壁の円周の部分領域にわたって適合されている周壁を有する。このような底板64の周壁の部分領域に半径方向に突き出る突出部61が成形されている。突出部61は、首部15の中への多栓閉塞体40を最初に挿入する際に、多栓閉塞体40が所定の角度または回転位置でのみ、栓42および44が室12および14の流出開口部11および13と正確に位置合わせされている首部15の中に挿入できるように、首部15の内面の中に形成されている縦溝71と共働する。
【0024】
首部15の外周壁に前板18の上面から所定の間隔で半径外方へ突き出るロックノーズ70が成形されている。さらに首部15の外周壁に別の半径外方へ突き出るロックノーズ77が成形されており、このロックノーズはロックノーズ70に対して円周方向に90゜だけシフトされ、前板18からより小さい間隔を有する。ロックノーズ77は前板18の中に凹所17が形成されている前板18の円周領域上にある。ロックノーズ77は凹所17で半径方向へ前板18の外縁部へ突出し、それに対してロックノーズ70が前板18の凹所に形成されない円周領域内に設けられており、その中に前板18が半径方向にロックノーズ70上に突き出る。
【0025】
ロックアーム38の内側に、半径内方へ向けたロックウェブ37と、長手方向に延長する誘導溝39とが形成されており、これらはロックウェブ37の下側に境を接してロックアームの下端部まで延びる。ロックウェブ37と、誘導溝39はロックノーズ70および77と共働する。ロックアーム38の下端部の正面は前板18と共働する。
【0026】
この共働ならびに2室型アンプル100の構造および作動は、以下、特に図1乃至3を参照して説明する。
【0027】
アダプタ30と多栓閉塞体40とから構成される構造ユニットを容器10に取り付ける前に、アダプタ30とこのアダプタに対して回転可能の多栓閉塞体40とが所定の回転位置で相互に係止され、その中に係止ウェブ63が係止凹所53の中で噛み合う。この係止状態で構造ユニット30、40が上から容器10の首部15の中で挿入される。この場合、突出部61が多栓閉塞体40に首部15内で縦溝71と正確に位置合わせされている。容器10に対するこの構造ユニット30、40の最初の回転位置でロックアーム38がロックノーズ70と正確に位置合わせされている。従って最初の回転位置で構造ユニット30、40を挿入する際に、ロックノーズ70が誘導溝39の中に入り込み、かつ栓42および44が室12および14の流出開口部11および13の中に入り込む。この第1の回転位置でアダプタ30がさらに容器10の方向へ押されると、ロックウェブ37がロックノーズ70を介して速動固定する。それによって上方または前方への容器10の首部15から外への構造ユニット30、40の戻り移動が阻止される。同時にこの阻止された状態で容器10の方向への構造ユニット30、40の更なる移動は、正面がロックアーム38の下端部で前板18の上面に係止することによって制限される。この場合、板状の物体46と前板18との間に所定の間隔があり、栓42および44は、まさに栓が流出開口部を液密に閉鎖するところまで流出開口部11および13の中に入り込む。
【0028】
栓42および44の閉塞位置で、室12および14はその開放後端部から物質類を充填することができる。この物質類の充填につづき、室12および14は後方からピストンユニット20のピストン21および23によって閉鎖される。
【0029】
栓とピストンとによる前記閉塞位置を図1に示す。室12および14に満たされる物質類は図示しない。
【0030】
物質類を充填した2室型アンプル10を作動させるために、アダプタ30が容器10に対して90゜だけ第2の回転位置へ回転される。第2の回転位置への最初の回転中にロックアーム38がロックノーズ70から側方へ離動回転され、回転が終了する頃にロックノーズ77が側方に誘導溝39の中へ飛び越える。同時にロックアーム38は前板18の中の凹所17と正確に位置合わせされる。前板18内の凹所17は、構造ユニット30、40がさらに容器10の方向へ移動できることを可能にする。この移動の流れに沿って栓42および44は、横通路45および47が室12および14の内部にある通過位置へ到達する。栓の通過位置でロックアーム38が下方へ前板18を超えて突出し、ロックウェブ37がロックノーズ77を介して速動固定する。ロックウェブ37およびロックノーズ77は、栓の通過位置で構造ユニット30、40が前方または上方へ容器10から押し離され得ることを阻止する。後方または下方への構造ユニット30、40の更なる移動は、首部15の上端部が横桁35の下側に係止することによって阻止される。別法として通過位置で構造ユニット30、40の更なる移動は、板状の物体46が前板18で係止されることによっても回避できる。この2室型アンプル100の動作状態は図2に示している。
【0031】
ピストンユニット20の押板26への圧力の作用によって、ここで室12および14の中に含有される物質類を多栓閉塞体40の横および縦通路を通して混合室33および投与通路36の中へ押圧し、アダプタ30の前区間34の頂部を通して投与することができる。物質類をより良く混合するために投与通路の中に、図示しない静止型混合装置を設けている。
【0032】
図示した2室型アンプル100は多数回の使用に案出されている。そのため適用においては室12および14の中に物質類の一部だけが取り込まれる。適用の終了後、アダプター30が容器10に対して第2の回転位置から45゜だけ第3の回転位置へ回転される。これは、凹所17へ、第2から第3の回転位置へのアダプタの回転を可能にするもう1つの凹所19が接続されることによって可能になる。第3の回転位置へアダプタが回転する際にロックアーム38が側方へロックノーズ77から飛び越える。それによって第3の回転位置で構造ユニット30、40を容器10から上方へ引き出すことが可能である。ここで、上述のように、新規の構造ユニット30、40を最初の第1の回転位置で容器10に取り付けることができる。
【0033】
それぞれ1つの新規の構造ユニットによる構造ユニット30、40の効果は、室12および14が完全に空になるまで何度も行うことができる。多室アンプル10の排出状態は図3に示しており、構造ユニット30、40は第2の回転位置にある。
【0034】
図16乃至22に示す本発明の第2の実施形態は、同様に2室型アンプルの形態で形成されている。それに応じて図16乃至18に示した第2の実施形態の容器110は2つの互いに平行に並べて配置された前板118内に形成された流出開口部111および113を備える室112および114を有する。但し、第1の実施形態の容器10と異なり、室112および114は等しい断面を有する。それに対応して流出開口部111および113にも当てはまる。
【0035】
容器10と同様に、前板118の上面に、流出開口部111および112が達する首部115が成形されている。しかしながら第1の実施形態の容器10と異なり、首部115の外側と、第2の実施形態の容器110の前板118は別様に形成されている。その他の点で容器110は基本的に容器10と一致する。
【0036】
図16および18から明らかなように、首部115の外周壁に2つの半径外方へ突き出るロックノーズ170と、2つの別の半径外方へ突き出るロックノーズ177とが成形されている。ロックノーズ170は前板118の上面からの所定の間隔で設けられており、互いに正反対に対向する。ロックノーズ177は前板118の上面からより小さい間隔で設けられており、同様に互いに正反対に対向する。さらにそれぞれ1つのロックノーズ177がロックノーズ170の1つと軸線方向に正確に合わされている。
【0037】
ロックノーズ170および177の間にある首部の外周壁の領域に、同様に図16乃至18から明らかなように、2つの斜めに延びる傾斜路172が成形されている。傾斜路172は対称的に180゜だけ互いにシフトしたロックノーズ170もしくは177の間にあり、首部115の円筒形の外側で約90゜の角度範囲を取り囲む。傾斜路172は傾斜路の一端で前板118の上面から出発し、傾斜路の他端で前板118の上面から所定の間隔で終了する上面を有する。互いに対向する両方の傾斜路172は首部115の円周方向に見て等しい勾配の向きを有する。
【0038】
ロックノーズ170および177ならびに傾斜路172の機能は、以下、図19および20に示した本発明の第2の実施形態のアダプタ130を参照して説明する。
【0039】
アダプタ130は、本質的に単に、ロックアーム138が第1の実施形態のロックアーム38より大きくなく下方または後方へ突き出ることによって、第1の実施形態のアダプタ30から区別されるだけである。ロックアーム138は、むしろ第1の実施形態のアダプタ30のロックウェブ37に相当するロックウェブ137の手前または直後で終了する。
【0040】
その他の点で本発明の第1の実施形態と同様に、アダプタ130は図21および22に示した多栓閉塞体140と回転可能に接続されている。アダプタ130と多栓閉塞体140との間の回転可能の接続は、個別的に図23に示しており、この図はアダプタ130の後部区間132と、多栓閉塞体140の前区間とをそれぞれ断面図で示している。多栓閉塞体140は、アダプタ130の管状の保持溝150の中に速動固定されている管状の上板160を有する。アダプタ130の保持溝150は、第1の実施形態のアダプタ30の保持溝50に相当し、軸線方向に見て、後端部で肩部152によって、かつ前端部で肩部154によって制限されている。肩部152および154は上板160用の当接面として利用される。
【0041】
上板160の上面で互いに正反対に対向する位置に2つの軸線方向に突き出る係止ノーズ163が成形されており、この係止ノーズは上板60の横リブ63の機能を有し、アダプタ130に回転可能に保持された多栓閉塞体140が所定の角度または回転位置で着脱可能に係止できるように、2つの互いに正反対に対向する凹所153と肩部154で共働する。その他の点で多栓閉塞体140は、多栓閉塞体40と同様に、2つの栓142および144を有するが、これらは等しい断面を有し、上板160と、中間板162と、底板164と、2つの縦通路141および143と、2つの横通路145および147とから構成される板状の物体146を有する。底板164の周壁に半径方向に突き出る突出部161も成形されており、この突出部は首部115の内面に形成された縦溝171と、第1の実施形態で説明したような方法で共働する。
【0042】
以下、第2の実施形態による多室アンプルの構造および作動を説明する。
【0043】
第1の実施形態と同様に、容器110にアダプタ130と多栓閉塞体140とから構成される構造ユニットを取り付ける前に、係止ノーズ163が係止凹所153の中に噛み合う所定の回転位置でアダプタ130および多栓閉塞体140が相互に係止されている。この係止状態で構造ユニット130、140が上方から容器110の首部115の中に挿入される。ここで突出部161は多栓閉塞体140で首部115の中で縦溝171と正確に位置合わせされている。容器110に対する構造ユニット130、140のこの回転位置でロックアーム138がロックノーズ170と正確に位置合わせされている。そのため構造ユニット130、140を挿入する際にロックウェブ137がロックノーズ170の上部面取り区間に達し、栓142および144が室112および114の流出開口部111および113の中に沈み始める。この挿入位置でアダプタ130がさらに容器110の方向へ押圧されると、ロックウェブ137がロックノーズ170を介して速動固定する。それによって容器110の首部115からの上方または前方への構造ユニット130、140の戻り移動が阻止される。この阻止またはロック状態で、栓142および144は、まさに栓が流出開口部を液密に閉鎖するまで、流出開口部111および113の中に入り込む。
【0044】
ロックウェブ137がまさにロックノーズ170を介して速動固定された栓の上記閉塞位置に達したとき、前面がロックアーム138の下端部で前板118の上面から離間している。その理由は、本発明の第2の実施形態においてロックアーム138が第1の実施形態のロックアーム38よりも短いためである。しかしながらアダプタ130と容器110との間の好適な位置で、第2の実施形態において好ましくは、図示しない固定部材を設けており、この固定部材は栓142および144の閉塞位置を超えて容器110の方向へ下方または後方に構造ユニット130、140の更なる移動を阻止する。
【0045】
このような固定部材は、例えば手で引きちぎることができるアダプタ130または容器110に成形されたクリップとしてよい。このクリップは、例えばアダプタ130の下側に成形することができ、栓142および144の上記閉塞位置に達したとき容器110の前板118の上面に係止することができる。
【0046】
本発明の第1の実施形態と同様に、栓142および144の閉塞位置で室112および114がその開放後端部から物質類を充填することができ、次いでピストンで閉鎖することができる。
【0047】
第2の実施形態に従って物質類を満たした2室型アンプルを作動させるために、上記固定部材が取り除かれ、次にアダプタ多栓閉塞体構造ユニット130、140がさらに後方へ容器110の方向へ移動される。この移動の流れに沿ってロックウェブ137がロックノーズ177を介して速動固定され、同時に栓142および144が通過位置へ達する。ロックノーズ177を介して速動固定されたロックウェブ137は、栓の通過位置で構造ユニット130、140が前方または上方へ容器110から押し離され得ることを阻止する。後方または下方への構造ユニット130、140の更なる移動は、前面がロックアーム138の下端部で前板118の上面に係止することによって阻止される。
【0048】
上述の固定部材に関して、図24および25はアダプタ130の円筒形の後部区間132で押開可能のクリップ180の実施形態を示す。クリップ180は、例えば270゜にわたって延在する開放した管状の区間182と、開口部に対して正反対に管状の区間182で図示した方法により管状の区間182の外側に成形されている引抜区間184とから構成されている。押開状態でクリップ180が容器110の首部115の上面に係止し、この方法でアダプタ130が閉塞状態を超えて多室アンプルの動作状態で閉鎖され得ることを阻止する。多室アンプルの作動前にクリップ180が引抜区間184で係合することによって手で首部132から引き抜かれる。
【0049】
本発明の第2の実施形態による2室型アンプルは、ここで動作状態にあり、この状態で室112および114の中に挿入されるピストンへ圧力をかけることによって室の中に含有される物質類が多栓閉塞体140の横および縦通路を通してアダプタ130の混合室133の中に押圧され、混合状態でアダプタ130の前頂部を通して投与することができる。
【0050】
第2の実施形態による2室型アンプルは、第1の実施形態による2室型アンプル100と同様に選択的に一回限りまたは多数回の使用に案出されている。多数回の使用において、適用する際に単に室112および114の中に保管された物質類の一部が取り込まれる。適用の終了後、アダプタ130が容器110に対してその最初の挿入位置から回し出される。このアダプタ130の回転時にロックアーム138が側面でロックノーズ177から飛び出し、前面はロックアーム138の下端部で斜め上方または前方へ延びる傾斜路172に達する。
【0051】
容器110に対するアダプタ130の更なる回転の流れに沿って、アダプタ130が傾斜路172を通して上方または前方へ容器110から押し離れる。この場合、アダプタ110と回転可能に接続される多栓閉塞体140も前方または上方へ引っ張られる。傾斜路172の勾配は、傾斜路の最前端部に達する前に栓142および144が実質的に完全に流出開口部111および113から引き抜かれるように指定されている。構造ユニット130、140は、次いで楽に容器110の首部115から取り出すことができる。それに続き新規の構造ユニット130、140を容器110に取り付けることができる。
【0052】
本発明による多室アンプルは直接手で図7および8に示したピストンユニットを用いて投与され、あるいはさらに自体公知の払出装置の中に挿入することができる。払出装置内で使用するときは、図7および8に示したピストン棒が押板を含み省かれる。容器室の中に、次に単にピストンが払出装置から直接操作される栓の形態で使用される。
【0053】
速動ロックがアダプタ30、130のロックアーム38、138とロックノーズ70、77、170、177との間で、ならびに着脱可能の係止固定を係止ウェブ63または係止ノーズ163と係止凹所53、153との間で行うことができるように、その際に共働する構成部品の区間を一定の弾力性を許容する材料から製造する必要がある。本発明に係る多室アンプルの部分を製造するために、好ましくは、圧縮成形または射出成形によって種々の熱可塑性樹脂、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、シクロオレフィン共重合体等々が考慮される。
【0054】
上記実施形態は本発明を制限するものとみなしてはならない。むしろ当業者によって本発明の枠組を離れることなく、変更および変形を行うことができる。つまり傾斜路は90゜以外の角度範囲を取り囲むことができる。また、例えば傾斜路の代わりに容器の首部に傾斜部をアダプタに、またはアダプタにも容器にも成形することができる。同様に図示した係止およびロック手段は多様な方法で同一の機能の実行下に変化させることができる。
【0055】
上記のアダプタおよび/または容器での傾斜部に関しては図26乃至33を参照されたい。図26乃至33で本質的に同じ部分は図1乃至15と同じ符号を用いる。変化したまたは付加的な特徴は付加的符号で表している。さらに図26乃至33でより見易くするために単に容器10とアダプタ30だけを表している。
【0056】
図26乃至29は本発明の第1の実施形態の第1の継続形成の説明に利用する。図26および28から明らかなように、係止アーム38の下端部または後端部に傾斜部274が形成されている。図27および29から明らかなように、容器10の前板18の中で凹所19が取り去られている。
【0057】
図26は閉鎖状態におけるアダプタ30と容器10との間の位置を示す。この場合、ロックウェブ37は係止ノーズ70の後部で速動固定されており、傾斜部274に該当しない係止アーム38の最下端部または最後端部は、動作状態での移動を阻止するために、斜めに容器の前板18に係止する。
【0058】
動作させるためにアダプタ30が本発明の第1の実施形態と同様に90゜だけ回転され、次にロックウェブ37がロックノーズ77を介して速動固定されるまで下方または後方へ移動される。
【0059】
アダプタ30と、図示しない多栓閉塞体40を取出すために、アダプタ30が同じ方向へさらに回転される。図28に見られる、傾斜部274と凹所17の周縁部との間の間隔に基づき、この更なる回転でアダプタ30がまず開錠状態に達する。それに続き傾斜部274が凹所17の周縁部で係合し、アダプタ30を、図示しない多栓閉塞体40と共に上方へ容器10の首部15から押し出す。
【0060】
図30乃至33は本発明の第1の実施形態の第2の継続形成の説明に利用する。図30および32から明らかなように、ロックアーム38の下部区間の図中右半分に四角形の凹所376を設けており、この凹所は最高でロックウェブ37の下側にまで達する。ロックウェブ38の下部区間の図中左半分に図示した方法で傾斜部374の形態で形成している。
【0061】
図30乃至33から明らかなように、前板18の上面に2つの互いに正反対に対向する傾斜路372が成形されている。
【0062】
図30は、多室アンプルの閉鎖状態における容器10とアダプタ30との間の位置を示す。この場合、ロックウェブ37はロックノーズ70の後方に速動固定されている。下方へおよび後方へ閉鎖状態を超えるアダプタ30の移動は、傾斜部374の最下端部または最後端部が前板18の上面に、および/または凹所376の上縁部が傾斜路372の上面に係止することによって阻止されている。傾斜路372は、該傾斜路がロックノーズ70でその前板18の上面からの最大間隔を有し、そこから前板18の高さまで凹所19の方向へ下降する。
【0063】
多室アンプルを作動させるために、本発明の第1の実施形態の第1の継続形成と同様に、アダプタ30が90゜だけ容器に対して回転され、次いで図32に示した下方の位置へ移動される。この関連性で述べておくことは、図30に示した閉塞状態から回転する際にロックノーズ70にある端部が一方向のみへの回転を許容する係止路になることである。図示した例の場合は右回転である。
【0064】
図示しない多栓閉塞体40を含みアダプタ30を取出すために、アダプタ30は図32に示した位置からさらに右方へ回転される。凹所19の周縁部と傾斜部374との間の間隔に基づき、アダプタが最初に開錠状態に達する。それに続き右方への更なる回転時に凹所19の周縁部で傾斜部374が立ち上がり、傾斜路372の上面に達する。傾斜路372および傾斜部374の寸法は、ロックノーズ70に達する前にロックウェブ37が上方へロックノーズ70の上方へ持ち上げられるところまで、動作状態からアダプタ30がさらに回転する際にロックアーム38が上方へ移動されるように指定されており、それによってアダプタ30の取出しを妨げる新規の施錠が確実に回避されている。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に従って形成された閉鎖状態における多室アンプルの第1の実施形態の部分断面側面図である。
【図2】図1と同じ視角で示した作動状態における多室アンプルの部分断面側面図である。
【図3】図1および2と同じ視角で示した排出状態における多室アンプルの部分断面側面図である。
【図4】多室アンプルの容器の断面側面図である。
【図5】図4に対して視角で90゜だけ回転した容器へ側面図である。
【図6】図4および5に示した容器の平面図である。
【図7】多室アンプルのピストンユニットの側面図である。
【図8】図7に示したピストンユニットの平面図である。
【図9】多室アンプルのアダプタの断面側面図である。
【図10】図9に示したアダプタの平面図である。
【図11】図9に対して視角で90゜だけ回転したアダプタの側面図である。
【図12】図11に示したアダプタの平面図である。
【図13】拡大尺度による多室アンプルの多栓閉塞体の側面図である。
【図14】図13に示した多栓閉塞体の平面図である。
【図15】図13および14に示した多栓閉塞体の断面側面図である。
【図16】本発明に従って形成された多室アンプルの第2の実施形態の容器の側面図である。
【図17】図16に対して視角で90゜だけ回転した容器の側面図である。
【図18】図16および17に示した容器の平面図である。
【図19】多室アンプルの第2の実施形態のアダプタの断面側面図である。
【図20】図19に対して視角で90゜だけ回転したアダプタの側面図である。
【図21】多室アンプルの第2の実施形態の多栓閉塞体の側面図である。
【図22】図21に示した多栓閉塞体の平面図である。
【図23】アダプタと多栓閉塞体との間の回転可能の接続を説明するための断面側面図である。
【図24】図19に示したアダプタの後部区間の部分の側面図およびチップの形態における後部アダプタ区間に押開可能の固定部材の断面側面図である。
【図25】図24に示したクリップの上部からの図面である。
【図26】閉鎖状態での第1の実施形態の第1継続形成のアダプタおよび容器の部分断面側面図である。
【図27】図26に示した容器の平面図である。
【図28】動作状態での第1の実施形態の第1継続形成の図26に示したアダプタおよび容器の部分断面側面図である。
【図29】図28に示した容器の平面図である。
【図30】閉鎖状態での第1の実施形態の第2継続形成のアダプタおよび容器の部分断面側面図である。
【図31】図26に示した容器の平面図である。
【図32】動作状態で第1の実施形態の第2継続形成の図26に示したアダプタおよび容器の部分断面側面図である。
【図33】図32に示した容器の平面図である。
【符号の説明】
【0066】
10、110 容器
11、13、111 流出開口部
12、14、112、114 室
15、115 首部
16 背板
17、19、 凹所
18、118 前板
20 ピストンユニット
21、23 ピストン
22、24 ピストン棒
26 押板
30、130 アダプタ
33、133 混合室
36 投与通路
37、137 ロックウェブ
38、138 ロックアーム
39 誘導溝
40 多栓閉塞体
41、43、141、143 縦通路
42、44、142、144 栓
45、47、145、147 横通路
50、150 保持溝
53、153 係止凹所
61、161 突出部
63 横リブ
163 係止ノーズ
60 上板
62 中間板
64、164 底板
70、77、170、177 ロックノーズ
71、171 縦溝
100 2室型アンプル
172 傾斜路
180 クリップ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の物質類からなる混合物を投与するための多室アンプルであって、
互いに平行に配置され、室内への前記物質類の1種の投入およびそれに続くピストン(21、23)を挿入するための各々1つの開放後端部と、流出開口部(11、12;111、112)を具備する前端部を有する複数の室(12、14;112、114)とを備え、かつ室の前端部に成形された、室の流出開口部が入り込む中空円筒形の首部(15;115)を備える容器(10;110)と、
平板状の物体(46;146)および前記物体の下側から後下方へ突き出し、かつ首部(15;115)の中へ多栓閉塞体(40;140)を挿入する際に室の流出開口部(11、13;111、113)の中へ入る複数の、前記物体の下側に成形される栓(42、44;142、144)を備える首部(15;115)の中に挿入可能の多栓閉塞体(40;140)において、流出開口部が液密に閉鎖される第1の流入位置で栓が閉塞位置を占め、かつさらに後方へ移動した第2の流入位置で、流出開口部を通して流体の侵入が可能である通過位置を占めるように多栓閉塞体が形成されている前記多栓閉塞体と、
アダプタを通過する投与通路(36;136)と、多栓閉塞体に接続して液密に首部の中に挿入可能であり、かつその中に挿入された状態で移動可能かつ回転可能である中空円筒形の首部(15;115)に適合する円筒形の後部区間(32;132)とを備えるアダプタ(30;130)において、後方へのアダプタの移動によって栓が閉塞位置から通過位置へ移送可能である前記アダプタと、
ロック手段(37、77;137、177)がアダプタを前方への戻り移動に抗して閉塞位置から通過位置へアダプタによって締められる栓(42、44;142、144)の移動の達成時にロックするように共働する、容器(10;110)およびアダプタ(30;130)に成形された前記ロック手段と、を有する多室アンプルであって、
多栓閉塞体(40;140)の板状の物体(46;146)がアダプタ(30;130)の後部区間(32;132)で回転可能に保持されており、該アダプタが室の流出開口部の中で捩り不能に保持された多栓閉塞体と相対的に、アダプタ(30;130)はロックされず、かつ多栓閉塞体(40;140)と共に容器(10;110)の首部(15;115)から取出可能かつ容器から分離可能である開錠位置へ回転可能であるように、ロック手段(37、77;137、177)が形成されていることを特徴とする多栓閉塞体。
【請求項2】
容器および/またはアダプタに、開錠位置へのアダプタ(30;130)の回転の流れの中でアダプタを多栓閉塞体(40;140)と共に容器(10;110)から引き離す傾斜部(172;274;372;374)が成形されている、請求項1記載の多室アンプル。
【請求項3】
容器(10;110)の首部(15;115)に傾斜路(172;372)が成形されている、請求項2記載の多室アンプル。
【請求項4】
容器(10;110)とアダプタ(30;130)との間で、係止手段が容器内へアダプタを最初に挿入する際にアダプタによって締められる、栓(42、44;142、144)の閉塞位置を超えて後方への多栓閉塞体(40;140)の移動が制限されるように共働する係止手段を設けている、先行する請求項のいずれか一項記載の多室アンプル。
【請求項5】
係止手段が、その取出し後に栓(142、144)の閉塞位置から通過位置へ容器(10)の方向へ後方にアダプタ(130)の更なる移動を許容する、容器および/またはアダプタに成形された取出可能の係止部材を有する、請求項4記載の多室アンプル。
【請求項6】
アダプタ(30;130)および容器(10;110)に、別のロック手段(37、70;137;170)が容器内へアダプタを最初に挿入する際にアダプタを前方への戻り移動に抗して栓の閉塞位置に達したときロックするように共働する前記ロック手段が成形されている、先行する請求項のいずれか一項記載の多室アンプル。
【請求項7】
容器(10;110)が、下部の板面で室(12、14;112、114)の前端部に成形されており、かつ室の流出開口部(11、13;111、113)が形成されている、室(12、14;112、114)の縦軸に対して横方向へ延びる前板(18;118)を有し、かつ容器(15、115)が、前板(18;118)内に形成された室の流出開口部(11、13;111、113)を取り囲む開放前端部および前板(18;118)の上部板面に成形された後端部を有する、先行する請求項のいずれか一項記載の多室アンプル。
【請求項8】
アダプタ(30;130)に後方へ突き出るロックアーム(38;138)が成形されている横桁(35;135)が成形されており、アダプタの後部区間(32、132)が容器の首部(15、115)の中に挿入されるとき、前記ロックアームが容器首部の外周壁と平行に後方へ延長し、かつ容器(15、115)の外周壁にロックアーム(38;138)と共働するロックノーズ(70、77;170、177)が成形されている、先行する請求項のいずれか一項記載の多室アンプル。
【請求項9】
アダプタ(130)の回転の経過中に傾斜路(172)上でロックアーム(138)の下部前面が開錠位置へ進む、請求項3および8記載の多室アンプル。
【請求項10】
容器(10)の前板(18)が半径方向に容器首部(15)の外周壁を超えて延長し、容器(10)の中へアダプタ(30)を最初に挿入する際にアダプタおよび容器の間の第1の回転位置で閉塞位置へアダプタによって締められる多栓閉塞体の移動が達成する際にロックアーム(38)が前板(18)の上部板面に係止する、請求項7および8記載の多室アンプル。
【請求項11】
アダプタ(30)が第1の回転位置から、アダプタのロックアーム(38)が凹所(17)と前板(18)の中で正しく位置合わせされている第2の回転位置へ回転可能であり、それによってアダプタの第2の回転位置でさらに後方へ移動することができ、前記第2の回転位置でロックアーム(38)が容器の前板(18)を超えて後方へ突き出し、アダプタを前方への戻り移動に抗して栓(42、44)の通過位置へアダプタ(30)によって締められた多栓閉塞体(40)の移動が達成される際にロックする、請求項10記載の多室アンプル。
【請求項12】
前板(18)内の凹所(17、19)が第2の回転位置からロックなしの第3位置までの角度範囲にわたって延在し、それによって第2の回転位置でロックされたアダプタ(30)がロックから第3の回転位置へ回転させることができ、前記第3の回転位置でアダプタ(30)が多栓閉塞体(40)と共に前方へ容器から引き抜くことができる、請求項11記載の多室アンプル。
【請求項13】
アダプタ(30;130)の後部区間および多栓閉塞体(40;140)の板状の物体(46;146)に、アダプタ(30;130)および多栓閉塞体(40;140)が所定の回転角度位置で相互に係止可能であるように共働する係止固定手段(53、63;153、163)が形成されている、先行する請求項のいずれか一項記載の多室アンプル。
【請求項14】
多栓閉塞体の板状の物体(46;146)に、横方向に突き出る突出部(61;161)が成形されており、多栓閉塞体の栓(42、44;142、144)がそれぞれ割り当てられた室の流出開口部(11、13;111、113)と正確に位置合わせされている所定の回転角度位置でのみ容器(15;115)の中へ前記多栓閉塞体を挿入できるように、首部(15;115)の内部に形成された縦溝(71;171)と共働する、先行する請求項のいずれか一項記載の多室アンプル。
【請求項15】
室(12、14)が互いに異なる断面寸法を有し、かつ該断面寸法に適合する方法でピストン(21、23)と、流出開口部(11、13)と、栓(42、44)とが寸法指定されている、先行する請求項のいずれか一項記載の多室アンプル。
【請求項16】
多室アンプルの複数の流出開口部(11、13;111、113)の選択的な閉鎖および開放のための複数の栓(42、44;142、144)を備える多栓閉塞体(40;140)と、物質類の混合および混合物の投与のためのアダプタ(30;130)とを有する、複数の物質類の保管と、複数の物質類からなる混合物の投与のための多室アンプル用の閉塞および投与装置であって、
多栓閉塞体(40;140)およびアダプタ(30;130)が多室アンプルから取り出し可能の構造ユニットを形成して回転可能に互いに接続されていることを特徴とする、閉塞および投与装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2006−34960(P2006−34960A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−207108(P2005−207108)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【出願人】(505269722)デンタコ デンタールインドゥストリー ウント−マルケティング ゲーエムベーハー (11)
【Fターム(参考)】