複数分子の抗原に繰り返し結合する抗原結合分子
【課題】抗原結合分子の薬物動態を向上する方法、抗原結合分子の抗原への結合回数を増やす方法、薬物動態が向上した抗原結合分子、抗原結合分子の抗原への結合回数が向上した抗原結合分子、および、それらの製造法等の提供。
【解決手段】抗原に対するpH5.8でのKDとpH7.4でのKDの比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が2以上である抗原結合分子。抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより抗原結合分子の薬物動態を向上させる方法。
【解決手段】抗原に対するpH5.8でのKDとpH7.4でのKDの比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が2以上である抗原結合分子。抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより抗原結合分子の薬物動態を向上させる方法。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗原に対するpH5.8でのKDとpH7.4でのKDの比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が2以上である抗原結合分子。
【請求項2】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が10以上である請求項1に記載の抗原結合分子。
【請求項3】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が40以上である請求項1に記載の抗原結合分子。
【請求項4】
少なくとも1つのアミノ酸がヒスチジンで置換され又は少なくとも1つのヒスチジンが挿入されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項5】
アンタゴニスト活性を有することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項6】
膜抗原又は可溶型抗原に結合することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項7】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項8】
請求項1〜7いずれかに記載の抗原結合分子を含む医薬組成物。
【請求項9】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより抗原結合分子の薬物動態を向上させる方法。
【請求項10】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原結合分子の抗原への結合回数を増やす方法。
【請求項11】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原結合分子が結合可能な抗原の数を増やす方法。
【請求項12】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、細胞外で抗原結合分子に結合した抗原を細胞内で抗原結合分子から解離させる方法。
【請求項13】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原と結合した状態で細胞内に取り込まれた抗原結合分子を、抗原と結合していない状態で細胞外に放出させる方法。
【請求項14】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原結合分子の血漿中抗原消失能を増加させる方法。
【請求項15】
抗原に対するpH5.8でのKDとpH7.4でのKDの比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値を2以上とすることを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の方法。
【請求項16】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値を10以上とすることを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の方法。
【請求項17】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値を40以上とすることを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の方法。
【請求項18】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより薬物動態を向上させる方法。
【請求項19】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原結合分子の抗原への結合回数を増やす方法。
【請求項20】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原結合分子が結合可能な抗原の数を増やす方法。
【請求項21】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、細胞外で抗原結合分子に結合した抗原を細胞内で抗原結合分子から解離させる方法。
【請求項22】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原と結合した状態で細胞内に取り込まれた抗原結合分子を、抗原と結合していない状態で細胞外に放出させる方法。
【請求項23】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原結合分子の血漿中抗原消失能を増加させる方法。
【請求項24】
ヒスチジンへの置換又はヒスチジンの挿入により、pH5.8での抗原結合活性とpH7.4での抗原結合活性の比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値がヒスチジン置換又は挿入前と比較して大きくなることを特徴とする請求項18〜23いずれかに記載の方法。
【請求項25】
抗原結合分子がアンタゴニスト活性を有することを特徴とする請求項9〜24いずれかに記載の方法。
【請求項26】
抗原結合分子が膜抗原又は可溶型抗原に結合することを特徴とする請求項9〜25いずれかに記載の方法。
【請求項27】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項9〜26いずれかに記載の方法。
【請求項28】
以下の工程を含む抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a)pH6.7〜pH10.0における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(b)pH4.0〜pH6.5における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(c)pH6.7〜pH10.0での抗原結合活性がpH4.0〜pH6.5での抗原結合活性より高い抗原結合分子を選択する工程。
【請求項29】
pH6.7〜pH10.0における抗原結合活性がpH4.0〜pH6.5での抗原結合活性の2倍以上である抗体を選択することを特徴とする請求項28に記載のスクリーニング方法。
【請求項30】
以下の工程を含む抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a) pH6.7〜pH10.0の条件下で抗原結合分子を抗原に結合させる工程、
(b) (a)の抗原に結合した抗原結合分子をpH4.0〜pH6.5の条件下に置く工程、
(c) pH4.0〜pH6.5の条件下で解離した抗原結合分子を取得する工程。
【請求項31】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a) 抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で抗原結合分子を結合させる工程、
(b) 第一のpH条件下でカラムに結合した抗原結合分子を、第二のpH条件下でカラムから溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子を取得する工程。
【請求項32】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a) 抗原結合分子ライブラリーを、抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で結合させる工程、
(b) カラムから第二のpH条件下で抗原結合分子を溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子をコードする遺伝子を増幅する工程、
(d) 溶出された抗原結合分子を取得する工程。
【請求項33】
第一のpHがpH6.7.〜pH10.0、第二のpHが4.0〜pH6.5であることを特徴とする請求項31または32に記載のスクリーニング方法。
【請求項34】
抗原結合分子が、抗原結合分子中の少なくとも1つ以上のアミノ酸がヒスチジンで置換された又は少なくとも1つのヒスチジンが挿入された抗原結合分子である請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項35】
血漿中滞留性が優れた抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項36】
抗原に2回以上結合することができる抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項37】
結合可能な抗原の数が抗原結合部位より多い抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項38】
細胞外で結合した抗原を細胞内で解離する抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項39】
抗原と結合した状態で細胞内に取り込まれ、抗原と結合していない状態で細胞外に放出される抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項40】
血漿中抗原消失能が増加した抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項41】
抗原結合分子が医薬組成物として用いられる抗原結合分子である請求項28〜40いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項42】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項28〜41いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項43】
以下の工程を含む抗原結合分子の製造方法、
(a) pH6.7〜pH10.0における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(b) pH4.0〜pH6.5における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(c) pH6.7〜pH10.0での抗原結合活性がpH4.0〜pH6.5での抗原結合活性より高い抗原結合分子を選択する工程、
(d) (c)で選択された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(e) (d)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項44】
以下の工程を含む抗原結合分子の製造方法、
(a) pH6.7〜pH10.0の条件下で抗原結合分子を抗原に結合させる工程、
(b) (a)の抗原に結合した抗原結合分子をpH4.0〜pH6.5の条件下に置く工程、
(c) pH4.0〜pH6.5の条件下で解離した抗原結合分子を取得する工程、
(d) (c)で取得された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(e) (d)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項45】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子の製造方法、
(a) 抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で抗原結合分子を結合させる工程、
(b) 第一のpH条件下でカラムに結合した抗原結合分子を、第二のpH条件下でカラムから溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子を取得する工程、
(d) (c)で取得された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(e) (d)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項46】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子の製造方法、
(a) 抗原結合分子ライブラリーを、抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で結合させる工程、
(b) カラムから第二のpH条件下で抗原結合分子を溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子をコードする遺伝子を増幅する工程、
(d) 溶出された抗原結合分子を取得する工程、
(e) (d)で取得された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(f) (e)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項47】
第一のpHがpH6.7.〜pH10.0、第二のpHが4.0〜pH6.5であることを特徴とする請求項45または46に記載の製造方法。
【請求項48】
抗原結合分子中の少なくとも1つ以上のアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入する工程をさらに含む請求項43〜47いずれかに記載の製造方法。
【請求項49】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項43〜48いずれかに記載の製造方法。
【請求項50】
請求項43〜49いずれかに記載の製造方法により製造された抗原結合分子を含む医薬組成物。
【請求項1】
抗原に対するpH5.8でのKDとpH7.4でのKDの比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が2以上である抗原結合分子。
【請求項2】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が10以上である請求項1に記載の抗原結合分子。
【請求項3】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値が40以上である請求項1に記載の抗原結合分子。
【請求項4】
少なくとも1つのアミノ酸がヒスチジンで置換され又は少なくとも1つのヒスチジンが挿入されていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項5】
アンタゴニスト活性を有することを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項6】
膜抗原又は可溶型抗原に結合することを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項7】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項1〜6いずれかに記載の抗原結合分子。
【請求項8】
請求項1〜7いずれかに記載の抗原結合分子を含む医薬組成物。
【請求項9】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより抗原結合分子の薬物動態を向上させる方法。
【請求項10】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原結合分子の抗原への結合回数を増やす方法。
【請求項11】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原結合分子が結合可能な抗原の数を増やす方法。
【請求項12】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、細胞外で抗原結合分子に結合した抗原を細胞内で抗原結合分子から解離させる方法。
【請求項13】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原と結合した状態で細胞内に取り込まれた抗原結合分子を、抗原と結合していない状態で細胞外に放出させる方法。
【請求項14】
抗原結合分子のpH5.8における抗原結合活性をpH7.4における抗原結合活性より弱くすることにより、抗原結合分子の血漿中抗原消失能を増加させる方法。
【請求項15】
抗原に対するpH5.8でのKDとpH7.4でのKDの比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値を2以上とすることを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の方法。
【請求項16】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値を10以上とすることを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の方法。
【請求項17】
KD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値を40以上とすることを特徴とする請求項9〜14いずれかに記載の方法。
【請求項18】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより薬物動態を向上させる方法。
【請求項19】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原結合分子の抗原への結合回数を増やす方法。
【請求項20】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原結合分子が結合可能な抗原の数を増やす方法。
【請求項21】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、細胞外で抗原結合分子に結合した抗原を細胞内で抗原結合分子から解離させる方法。
【請求項22】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原と結合した状態で細胞内に取り込まれた抗原結合分子を、抗原と結合していない状態で細胞外に放出させる方法。
【請求項23】
抗原結合分子の少なくとも1つのアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入することにより、抗原結合分子の血漿中抗原消失能を増加させる方法。
【請求項24】
ヒスチジンへの置換又はヒスチジンの挿入により、pH5.8での抗原結合活性とpH7.4での抗原結合活性の比であるKD(pH5.8)/KD(pH7.4)の値がヒスチジン置換又は挿入前と比較して大きくなることを特徴とする請求項18〜23いずれかに記載の方法。
【請求項25】
抗原結合分子がアンタゴニスト活性を有することを特徴とする請求項9〜24いずれかに記載の方法。
【請求項26】
抗原結合分子が膜抗原又は可溶型抗原に結合することを特徴とする請求項9〜25いずれかに記載の方法。
【請求項27】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項9〜26いずれかに記載の方法。
【請求項28】
以下の工程を含む抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a)pH6.7〜pH10.0における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(b)pH4.0〜pH6.5における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(c)pH6.7〜pH10.0での抗原結合活性がpH4.0〜pH6.5での抗原結合活性より高い抗原結合分子を選択する工程。
【請求項29】
pH6.7〜pH10.0における抗原結合活性がpH4.0〜pH6.5での抗原結合活性の2倍以上である抗体を選択することを特徴とする請求項28に記載のスクリーニング方法。
【請求項30】
以下の工程を含む抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a) pH6.7〜pH10.0の条件下で抗原結合分子を抗原に結合させる工程、
(b) (a)の抗原に結合した抗原結合分子をpH4.0〜pH6.5の条件下に置く工程、
(c) pH4.0〜pH6.5の条件下で解離した抗原結合分子を取得する工程。
【請求項31】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a) 抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で抗原結合分子を結合させる工程、
(b) 第一のpH条件下でカラムに結合した抗原結合分子を、第二のpH条件下でカラムから溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子を取得する工程。
【請求項32】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子のスクリーニング方法、
(a) 抗原結合分子ライブラリーを、抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で結合させる工程、
(b) カラムから第二のpH条件下で抗原結合分子を溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子をコードする遺伝子を増幅する工程、
(d) 溶出された抗原結合分子を取得する工程。
【請求項33】
第一のpHがpH6.7.〜pH10.0、第二のpHが4.0〜pH6.5であることを特徴とする請求項31または32に記載のスクリーニング方法。
【請求項34】
抗原結合分子が、抗原結合分子中の少なくとも1つ以上のアミノ酸がヒスチジンで置換された又は少なくとも1つのヒスチジンが挿入された抗原結合分子である請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項35】
血漿中滞留性が優れた抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項36】
抗原に2回以上結合することができる抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項37】
結合可能な抗原の数が抗原結合部位より多い抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項38】
細胞外で結合した抗原を細胞内で解離する抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項39】
抗原と結合した状態で細胞内に取り込まれ、抗原と結合していない状態で細胞外に放出される抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項40】
血漿中抗原消失能が増加した抗原結合分子を得ることを目的とする請求項28〜33いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項41】
抗原結合分子が医薬組成物として用いられる抗原結合分子である請求項28〜40いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項42】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項28〜41いずれかに記載のスクリーニング方法。
【請求項43】
以下の工程を含む抗原結合分子の製造方法、
(a) pH6.7〜pH10.0における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(b) pH4.0〜pH6.5における抗原結合分子の抗原結合活性を得る工程、
(c) pH6.7〜pH10.0での抗原結合活性がpH4.0〜pH6.5での抗原結合活性より高い抗原結合分子を選択する工程、
(d) (c)で選択された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(e) (d)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項44】
以下の工程を含む抗原結合分子の製造方法、
(a) pH6.7〜pH10.0の条件下で抗原結合分子を抗原に結合させる工程、
(b) (a)の抗原に結合した抗原結合分子をpH4.0〜pH6.5の条件下に置く工程、
(c) pH4.0〜pH6.5の条件下で解離した抗原結合分子を取得する工程、
(d) (c)で取得された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(e) (d)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項45】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子の製造方法、
(a) 抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で抗原結合分子を結合させる工程、
(b) 第一のpH条件下でカラムに結合した抗原結合分子を、第二のpH条件下でカラムから溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子を取得する工程、
(d) (c)で取得された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(e) (d)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項46】
以下の工程を含む第一のpHでの結合活性が第二のpHでの結合活性よりも高い抗原結合分子の製造方法、
(a) 抗原結合分子ライブラリーを、抗原を固定したカラムに第一のpH条件下で結合させる工程、
(b) カラムから第二のpH条件下で抗原結合分子を溶出する工程、
(c) 溶出された抗原結合分子をコードする遺伝子を増幅する工程、
(d) 溶出された抗原結合分子を取得する工程、
(e) (d)で取得された抗原結合分子をコードする遺伝子を得る工程、
(f) (e)で得られた遺伝子を用いて抗原結合分子を製造する工程。
【請求項47】
第一のpHがpH6.7.〜pH10.0、第二のpHが4.0〜pH6.5であることを特徴とする請求項45または46に記載の製造方法。
【請求項48】
抗原結合分子中の少なくとも1つ以上のアミノ酸をヒスチジンで置換する又は少なくとも1つのヒスチジンを挿入する工程をさらに含む請求項43〜47いずれかに記載の製造方法。
【請求項49】
抗原結合分子が抗体であることを特徴とする請求項43〜48いずれかに記載の製造方法。
【請求項50】
請求項43〜49いずれかに記載の製造方法により製造された抗原結合分子を含む医薬組成物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【公開番号】特開2012−116837(P2012−116837A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−268497(P2011−268497)
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【分割の表示】特願2011−171225(P2011−171225)の分割
【原出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(000003311)中外製薬株式会社 (228)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【分割の表示】特願2011−171225(P2011−171225)の分割
【原出願日】平成21年4月10日(2009.4.10)
【出願人】(000003311)中外製薬株式会社 (228)
【Fターム(参考)】
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