説明

覆工のモニタリング装置

【課題】覆工の変状を長期に亘り連続して計測するとともに、設置費用を抑え、かつ水や湿気による故障や計測ミスの生じな正確なデータを簡便に収集することを課題とする。
【解決手段】覆工の変状を計測する計測手段4と、主制御基板収納ケース2と、電池収納ケース3とを個別に配設し、主制御基板収納ケース2は、データを保存する記憶装置を実装しプログラムを格納した主制御基板5を備え、かつ本体ケース2aが開閉可能な蓋部材2bにより気密的かつ耐圧的に封止されてなり、電池収納ケース3は、計測データの書き出し読み出しを行うインターフェース部6と、主制御基板5の設定とデータの読み出しを行う操作部7と、電池ボックス8とを備え、かつ本体ケース3aが開閉可能な蓋部材3bにより気密的かつ耐圧的に封止されてなり、外部記憶媒体10を抜き差しするソケット部9を備えてなることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水路トンネルなどの覆工に発生するひび割れや変形などの変状を監視するための覆工のモニタリング装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に水路トンネルは、覆工材料の経年的な劣化や、水圧作用や地圧作用などにより、覆工コンクリートに、ひび割れや変形が生じてしまう。
【0003】
このため、通常は充水されている水路トンネルの覆工に発生したひび割れなどの進行状況を監視するために、当該水路トンネルの抜水点検時において、ひび割れ部にテストモルタルを設置し、次回の抜水点検時に、テストモルタルにひび割れが生じていないかを確認するか、または抜水点検時に、ひび割れ幅を測定して、その変化量により進行性を判断する方法が用いられていた。
【0004】
しかし、この従来の監視方法では、抜水時にのみ計測を行うため、取得するデータが離散的になってしまうという問題がある。また、覆工の温度変化により、テストモルタルが割れたのを、ひび割れの進行であると誤解してしまうという問題もある。さらに、前回の抜水時と温度が異なった場合には、計測データは変化しているものの、その変化がひび割れの進行によるものなのか、計測時の温度の違いによるものなのかが、往々にして不明瞭になってしまうという問題もある。
【0005】
そこで、計測データが離散的にならないように、水路トンネルの変状箇所にセンサを配置して、地上部に設置した収録装置までケーブルを延長した計測システムの導入が考えられる。
例えば、下記特許文献においては、測定対象の長手方向全長に亘って、1本の光ファイバセンサを少なくとも1往復するように敷設するとともに、該光ファイバセンサをトンネル覆工コンクリートの各打継ぎ目地部を跨ぐ位置で固定治具により固定し、光ファイバセンサに発生する歪みに基づいて、トンネル覆工コンクリートの各打継ぎ目地部を跨ぐスパンの位置毎に歪み測定を行うことにより、各スパンの伸縮量に換算し、トンネル全体の3次元的な変形状態を測定するトンネルの変形測定システムが提案されている。
【0006】
この従来の測定システムは、光ファイバセンサのみをトンネルの長手方向に敷設することにより計測するため、測定対象となる構造物に容易に取り付けることができる。また、トンネルの長手方向の全長に敷設されるケーブルが、全て光ファイバであるため、水路トンネルなどに用いた場合でも、水や湿度によりセンサの故障を防止することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−247814号公報
【発明の概要】
【0008】
ところが、この従来の測定システムを水路トンネルに適用した場合、トンネルの長手方向に敷設されている光ファイバセンサは、流水によるノイズの影響を受けやすく、正確な計測データを取得することができないという問題がある。
【0009】
また、山間部においては、電源を確保することが困難であるという問題もある。さらに、電源や計測データを保存する記憶装置などを実装した機器類などを、水路トンネルの外に設置する必要があるため、水路トンネルなど地下にアクセスする立坑が、変状箇所の近くに無い場合には、水路トンネルの長手方向に沿って、ケーブルを長く敷設する必要がある。この結果、設置費用が嵩むとともに、流木などによるケーブルの破損のリスクも高くなるという問題もある。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、水路トンネルなどの覆工のひび割れや変形などの変状を長期に亘り連続して計測するとともに、設置費用を抑え、かつ水や湿気による故障や計測ミスの生じない正確なデータを簡便に収集することができる覆工のモニタリング装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、水路トンネルなどの覆工の変状を監視するモニタリング装置であって、上記覆工のひび割れ幅、変形、歪み、土圧、地下水圧などの変化量および温度の少なくとも1以上を計測する計測手段と、この計測手段を制御するとともに計測データを保存する主制御基板収納ケースと、当該計測手段および当該主制御基板収納ケースに電源を供給する電池収納ケースとを個別に配設し、上記主制御基板収納ケースは、そのケース本体の内部に上記計測手段の計測データを保存する記憶装置を実装するとともにプログラムを格納した主制御基板を備え、かつ当該本体ケースが開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止されてなり、上記電池収納ケースは、そのケース本体の内部に上記主制御基板収納ケース内の上記記憶装置に保存された上記計測データの書き出しまたは読み出しを行う上記主制御基板のインターフェース部と、上記主制御基板の設定および上記計測データの読み出しを行う操作部と、少なくとも1個以上の電池を備えた電池ボックスとを備え、かつ当該ケース本体が開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止されてなり、上記主制御基板の上記インターフェース部は、データを保存する外部記憶媒体を抜き差しするソケット部を備えてなることを特徴とするものである。
【0012】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の覆工のモニタリング装置において、上記計測手段は、保護カバーを備えた少なくとも2個以上の計測器を有し、上記主制御基板に格納された上記プログラムにより、少なくとも一時間に1回の割合で上記覆工のひび割れ幅、変形、歪み、土圧、地下水圧などの変化量および温度の少なくとも2以上を計測するとともに、計測時はウォームアップ時間を設け少なくとも2点の計測を行い上記主制御基板の上記記憶装置に計測データを保存した後に、上記電池収納ケース内の上記インターフェース部に接続された上記外部記憶媒体に当該計測データを保存することを特徴とするものである。
【0013】
そして、請求項3に記載の本発明は、請求項1または2に記載の覆工のモニタリング装置において、上記インターフェース部は、上記記憶装置に保存された計測データを書き込む上記外部記憶媒体を装着する上記ソケット部と、パソコンに接続し当該計測データを読み出すUSBコネクタとを備えていることを特徴とするものである。
【0014】
さらに、請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の覆工のモニタリング装置において、上記主制御基板収納ケース内部には、上記主制御基板に接続されたUSBコネクタと、このUSBコネクタにより電源が供給された際に上記主制御基板を起動するための起動スイッチとを備えていることを特徴とするものである。
【0015】
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の覆工のモニタリング装置において、上記主制御基板収納ケースおよび上記電池収納ケースには、ケース内の湿気を取り除く乾燥剤がそれぞれ設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
請求項1〜5のいずれかに記載の本発明によれば、覆工の変状を計測する計測手段と、この計測手段を制御するとともに、計測データを保存する主制御基板収納ケースと、当該計測手段および当該主制御基板収納ケースに電源を供給する電池収納ケースとを個別に配設しているため、各々の収納ケースを小型にすることができ、曲面状の覆工コンクリートに、簡便に配置して取り付けることができる。しかも、上記主制御基板の場所と計測データを収集する場所とを個別に配設しているため、上記主制御基板収納ケースを水路トンネル内において、開けることなく設定や電池の交換を行うことができ、故障や損傷を最小限に抑えることができる。これにより、設置に掛かる時間やコスト抑えることができ、作業効率を向上させることができる。
【0017】
また、上記主制御基板収納ケースは、ケース本体内に、上記計測手段の計測データを保存する記憶装置およびプログラムを格納した主制御基板が備えられ、さらに当該ケース本体を開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止しているため、常に水の流れのある水路トンネルに設置しても、水の侵入を防止することができ、精密機器である上記主制御基板の故障や破損を防止することができる。この結果、水中や湿度の高い水路トンネルにおいても長期の計測を行うことができる。
【0018】
そして、上記電池収納ケースは、そのケース本体の内部に、上記計測データの書き出しまたは読み出しを行う上記主制御基板のインターフェース部と、上記主制御基板の設定および上記計測データの読み出しを行う操作部と、電池ボックスとが備えられ、さらに当該ケース本体を開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止しているため、水路トンネルの抜水時において、電池の交換およびデータ収集や設定操作を簡便に行うことができるとともに、上記電池収納ケースの当該蓋部材のみ開けることにより、作業を行うことができる。これにより、水の侵入を防止することができるとともに、万一水が侵入したとしても、モニタリング装置自体の機器の損傷を最小限に抑えることができ、確実に計測を行うことができる。
【0019】
さらに、上記主制御基板の上記インターフェース部は、データを保存する外部記憶媒体を抜き差しするソケット部を備えているため、簡便に計測データの収集を行うことができるとともに、計測データを読み出すためのケーブルや装置を必要としない。この結果、水路トンネルの抜水時の限られた時間内でも、効率良く作業を行うことができる。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、上記計測手段は、少なくとも2個以上の計測器によって構成されているため、計測対象場所に設置するモニタリング装置の個数を減らすことができるとともに、ひび割れと温度などの組合せにより、正確な計測データを収集することができる。また上記計測器は、保護カバーを備えているため、水路トンネルの水流または流木などから、計測器を保護することができ、計測データの誤計測を防止することができる。
【0021】
そして、上記主制御基板に格納され計測を実行する上記プログラムは、少なくとも一時間に1回の割合で覆工コンクリートのひび割れ幅、変形、歪み、土圧、地下水圧などの変化量および温度の内、少なくとも2以上を計測しているため、より多くのデータを自動で収集することができ、収集したデータを基に、正確な解析を行うことができる。これにより、覆工コンクリートの補修の必要性を的確に判断することができる。
【0022】
さらに、計測時は、ウォームアップ時間を設けているため、計測前に計測手段に通電することができ、誤計測を防ぎ安定したデータを得ることができるとともに、少なくとも2点の計測を行っているため、計測点数を極力抑えることができ、正確なデータを効率良く取得することができる。また、計測時以外は、システムに通電を行わないため、消費電力を抑えることができ、電池のみによる計測を可能にし、電力の供給が難しい山間部においても、長期間計測を行うことができる。
【0023】
また、上記主制御基板の上記記憶装置に計測データを保存した後、上記電池収納ケース内の上記インターフェース部に接続された上記外部記憶媒体に、当該計測データを保存しているため、計測データを収集する上記外部記憶媒体に万一トラブルが生じて、データの収集が行えなくなった場合でも、上記主制御基板の上記記憶装置より読み出すことによって、計測されたデータを収集することができる。
【0024】
請求項3に記載の本発明によれば、上記インターフェース部は、上記記憶装置に保存された計測データを書き込む外部記憶装置を装着するソケット部を備えているため、小型で取り扱い易い当該外部記憶装置を抜き差しすることにより、計測データを収集することができる。これにより、時間の限られた水路トンネルの抜水時に、効率良く計測データの収集を行うことができるとともに、ケーブルやデータを読み出すパソコンを使用することがないため、計測に掛かるコストを抑えることができる。
【0025】
また、上記インターフェース部は、パソコンに接続し当該計測データを読み出すUSBコネクタを備えているため、万一計測データが書き込まれた外部記憶装置を紛失または損傷してしまった場合や、計測データの書き込み不良が生じていた場合でも、計測したデータを読み出すことができる。この結果、不慮のトラブルにも速やかに対応することができるとともに、重要なデータの損失を防止することができる。
【0026】
請求項4に記載の本発明によれば、上記主制御基板収納ケース内部に、上記主制御基板に接続されたUSBコネクタと、このUSBコネクタにより電源が供給された際に上記主制御基板を起動させる起動スイッチとを備えているため、水路トンネル内において、長期に亘り計測中に、万一上記電池収納ケース内に水が侵入し電源を上記主制御基板に供給することができなくなった場合でも、Oリングにより密閉されている上記主制御基板収納ケースの蓋を開けることにより、それまで記録された計測データを収集することができる。これにより、水路トンネルなどの水中において起こりうるトラブルに対処することができる。
【0027】
請求項5に記載の本発明によれば、上記主制御基板収納ケースおよび上記電池収納ケースには、ケース内の湿気を取り除く乾燥剤を各々設けているため、水路トンネルの抜水時に、上記電池収納ケースを開けてデータの収集や電池交換を行った際に、ケース内部に水分や湿気が取り込まれたとしても、再度ケース本体の蓋を閉じた後、乾燥剤によってケース内部の水分や湿気を取り除くことができる。
【0028】
また、気密的かつ耐圧的に封止され、緊急時以外開けることのない上記主制御基板収納ケースは、水温や外気の温度変化によりケース内部に結露が発生したとしても、内装する乾燥剤によって当該結露を除去することができる。これにより、電池や精密機器類の湿気や錆びによる破損や計測データの記録ミスなどを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の覆工のモニタリング装置の一実施形態を示す平面図である。
【図2】本発明の覆工のモニタリング装置の主制御基板収納ケースと電池収納ケースを示し、(a)は、蓋部材を外した状態を示す平面図、(b)は、蓋部材を取り付けた状態の右側面である。
【図3】本発明の覆工のモニタリング装置の概略を説明するフローチャート図である。
【図4】本発明の覆工のモニタリング装置の動作を説明するフローチャート図である。
【図5】本発明の覆工のモニタリング装置の計測時における通電時間を説明するタイムチャート図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1〜5は、本発明の覆工のモニタリング装置の一実施形態を示すものである。
図1〜2に示すように、本発明の覆工のモニタリング装置1は、水路トンネルなどの覆工コンクリートのひび割れ幅、変形、歪み、土圧、地下水圧などの変化量および温度の少なくとも1以上を計測する計測手段4と、この計測手段4を制御するとともに計測データを保存する主制御基板収納ケース2と、計測手段4および主制御基板収納ケース2に電源を供給する電池収納ケース3とを個別に配設して、それぞれがケーブルk、mにより接続され概略構成されている。
【0031】
また、主制御基板収納ケース2は、一辺が20cm以内の方形をなし、耐水圧ケースにより形成された本体ケース2aと蓋部材2bとにより構成され、その高さが40mm以下になるように形成されている。本体ケース2aは、コンクリート面に配置される下面側が閉塞され、上面側が開口されている。この開口部の縁部には、蓋部材2bを取り付けるためのボルト孔2fが、間隔を置いて複数穿設されているとともに、このボルト孔2fの内側にOリング2cが周設されている。また下面側には、一対の対向辺にフランジ部2hが形成され、取付孔2rが穿設されている。この取付孔2rは、フランジ部2hの両隅部に形成されている。
【0032】
そして、蓋部材2bは、ボルトpにより開閉可能に設けられている。また、本体ケース2aと蓋部材2bとは、Oリング2cを介して封止され密閉されている。さらに、蓋部材2bのケース本体2a側には、シリカゲルよりなる乾燥剤15が設けられている。
【0033】
また、ケース本体2aの内部には、主制御基板5が備えられている。この主制御基板5には、計測手段4の計測データを保存する記憶装置が2個実装されている。この記憶装置には、計測手段4の計測を自動的に行うためのプログラムが格納されている。また、主制御基板5には、上記プログラムの命令列を読み込んで処理をする中央演算処理装置(CPU)とともに、主制御基板5に間欠的に通電の命令を送信するタイマが設けられている。
【0034】
さらに、主制御基板5には、電源を外部から供給するとともに、上記記憶装置に保存された計測データを読み出すためのUSBコネクタ13が設けられている。また、主制御基板5には、USBコネクタ13より外部の電源が供給された際に、主制御基板5を起動させる起動スイッチ14が設けられている。
【0035】
また、主制御基板5には、計測手段4に上記プログラムの命令を送信するとともに、計測手段4から計測データを読み込むためのケーブルmが接続されている。このケーブルmは、主制御基板5に一端部が接続されているとともに、他端部が主制御基板収納ケース2の側壁に穿設された貫通孔2eを挿通して、計測手段4に接続されている。この貫通孔2eが穿設されている上記側壁は、貫通孔が穿設されていない側壁より厚く形成されている。また、貫通孔2eは、ケーブルmを挿通させた後に、シーリングにより外気が完全に遮断される。
【0036】
そして、電池収納ケース3は、一辺が20cm以内の方形をなし、耐水圧ケースにより形成された本体ケース3aと蓋部材3bとにより構成され、その高さが40mm以下になるように形成されている。本体ケース3aは、コンクリート面に配置される下面側が閉塞され、上面側が開口されている。この開口部の縁部には、蓋部材3bを取り付けるためのボルト孔3eが、間隔を置いて複数穿設されているとともに、このボルト孔3eの内側に、Oリング3cが周設されている。また下面側には、一対の対向辺にフランジ部3fが形成され、取付孔3rが穿設されている。この取付孔3rは、フランジ部3fの両隅部に形成されている。
【0037】
さらに、蓋部材3bは、ボルトpにより開閉可能に設けられている。また、本体ケース3aと蓋部材3bとは、Oリング3cを介して封止され気密が保持されている。そして、蓋部材3bのケース本体3a側には、シリカゲルよりなる乾燥剤15が設けられている。
【0038】
また、ケース本体3aの内部には、主制御基板収納ケース2内の上記記憶装置に保存された上記計測データの書き出し、または読み出しを行う主制御基板5のインターフェース部6が設けられている。このインターフェース部6は、データを保存する外部記憶媒体10を抜き差しするソケット部9とともに、パソコンに接続し上記計測データを読み出すUSBコネクタ12とを備えている。また、ソケット部9は、miniSDカード10aが着脱可能なminiSDカード用ソケット部9aにより形成されている。
【0039】
また、ケース本体3aの内部には、主制御基板5の設定および上記計測データの読み出しを行う操作部7が設けられている。この操作部7は、操作ボタン7aおよび液晶画面7bにより構成されている。さらに、3個の電池tを備えた電池ボックス8が備えられている。この電池ボックス8は、電池収納ケース3内に3個設けられているとともに、各々が並列に接続されている。
【0040】
さらに、電池収納ケース3には、主制御基板5に電源を供給するとともに、上記記憶装置に保存された計測データを、外部記憶装置10に書き出すためのケーブルkが接続されている。このケーブルkは、主制御基板5に一端部が接続されるとともに、他端部が主制御基板2の側壁に穿設された貫通孔2gを挿通し、電池収納ケース3の側壁に穿設された貫通孔3dを挿通して、電池収納ケース3側に接続されている。この貫通孔2gおよび3dが穿設されている上記側壁は、貫通孔が穿設されていない側壁より厚く形成されている。また、この貫通孔2gおよび3dは、ケーブルkを挿通させた後に、シーリングにより外気が完全に遮断される。
【0041】
そして、 計測手段4は、図1に示すように、ひび割れ幅の計測器4aと温度用計測器4bの2個の計測手段4により構成されている。このひび割れ幅の計測器4aおよび温度用計測器4bが、主制御基板5に接続されている。ひび割れ幅の計測器4aには、水圧および流木から保護する保護カバー11が設けられている。この保護カバー11は、平面視が長方形をなしているとともに、断面形状が台形をなし、高さが35〜50mmに形成されている。さらに、この保護カバー11には、短手方向の両端部にフランジ部11aが形成され、間隔置いて取付孔11rが複数穿設されている。
【0042】
以上の構成による本実施形態の覆工のモニタリング装置を用いて、水路トンネルの覆工コンクリートのひび割れや歪みなどの変状を計測するには、まず図3のフローチャートに示すように、水路トンネルの抜水時に、本実施形態のモニタリング装置を覆工コンクリートに設置する。その際、図1に示すように、まず水路トンネルなどの覆工コンクリート面に配置する前段階として、主制御基板収納ケース2と電池収納ケース3とを工場において、ケーブルkにより接続し出荷された状態で、予め主制御基板収納ケース2と計測手段4とを、ケーブルmにより接続して、水路トンネルのある現場に持ち込む。
【0043】
次いで、水路トンネルなどの覆工コンクリート面に発生しているひび割れ部分に、計測手段4のひび割れ幅の計測器4aを設置する。この際に、水流や流木などが、直接当たらないように、ひび割れ幅の計測器4aに保護カバー11を配設する。このときに、保護カバー11に形成されたフランジ部11aに穿設されている取付孔rに、コンクリートに打設したアンカーを挿入してナットにより締め付けて固定する。そして、主制御基板収納ケース2と電池収納ケース3とを適当な位置に配設する。この際、本体ケース2a、3aの各々に穿設されている取付孔2r、3rに、コンクリートに打設したアンカーを挿入してナットにより締め付けて固定する。
【0044】
そして、電池収納ケース3の蓋部材3bをボルトpをレンチにより外し、本体ケース3aから蓋部材3bを取り外す。その際、miniSDカード用ソケット9aに、計測データの書き込みを行うminiSDカード10aを装着するとともに、電池ボックス8に電池tを装填する。そして、図4のフローチャート図に示すように、操作部7の液晶画面7bと操作ボタン7aにより、主制御基板5を起動させるとともに、実装されているタイマの設定を行う。
【0045】
設定終了後、本体ケース3aに蓋部材3bを被せ、ボルトpを螺合して、蓋部材3bにより本体ケース3aを密閉する。このとき、本体ケース3bの開口部に周設されたOリング3cにより、本体ケース3a内の気密が保持される。その後、水路トンネル内に、調整池から流水され、図3に示す計測が行われる。この際の計測は、計測開始ボタンを押した時点から行われ、次回の抜水時に計測終了させるまで、指定した間隔で連続して行われる。
【0046】
そして、水路トンネルの入水時の計測は、図4に示すように、計測開始のコマンドを実行したときから行われる。そして、設定されたタイマの時刻に合わせ、まずバッテリー電圧のチェックが行われる。さらに、主制御基板5の記憶装置に格納されているプログラムが、中央演算処理装置(CPU)に読み込まれるとともに、計測手段4の電源が入る。このとき、図5のタイムチャート図に示すように、待機状態から5秒間通電させて、センサを含むアナログ電源をウオームアップさせる。その後1秒間の間に10点計測し、最初の5点を除いた残り5点が、主制御基板5の記憶装置に保存される。次いで、上記記憶装置に保存された計測データを、10秒程度の間に電池収納ケース内のminiSDカードに保存する。そして、再び待機状態に入る。この待機状態においては、タイマを動かすために、100μA程度の電流が流れている。
【0047】
この計測時には、省電力を図るため、10〜20秒程度と短い時間の間に、センサを含むアナログ電源のウォームアップ、測定、記憶装置に保存、miniSDカードに書き出しを行う。そして、この測定は、少なくとも一時間に1回の割合により、覆工コンクリートのひび割れ幅の変化と温度の2が計測される。このようにひび割れ幅の変化と温度の2を計測することにより、ひび割れの進行が地圧作用などによるものなのか、温度によるものなのかを判断することが可能となる。そして、次回抜水時のデータ収集時まで、繰り返し計測が行われる。
【0048】
そして、1〜3年後の抜水時に、水路トンネルの覆工コンクリートに設置してある電池収納ケース3の蓋部材3bを取り外し、計測データが保存されているminiSDカード10aを抜き取り、新たなminiSDカード10aをminiSDカード用ソケット9aに挿入する。さらに、電池ボックス8に装填されている電池tをチェックして、電池容量が不十分な場合には、電池tを交換する。
【0049】
さらに、タイマなどの設定を確認後、再び本体ケース3aに蓋部材3bを被せ、ボルトpにより密閉する。そして、次回の抜水時まで、1時間に1回の割合で計測が行われる。ここで万一、miniSDカード10aを装着せずに蓋部材3bにより密閉してしまった場合には、図4のフローチャート図に示すように、計測データの保存は、主制御基板5の2個実装している記憶装置のみに保持される。そして、次回抜水時には、電池収納ケース3内に備えられているUSBコネクタ12にケーブルを接続し、パソコンから読み出すことになる。
【0050】
また、電池収納ケースの破損などにより、電池収納ケース内に大量の水が侵入し、電池や操作部が損傷した場合には、主制御基板収納ケース2の本体ケース2aと蓋部材2bのシーリング2dを取り除き、ボルトpを取り外して蓋部材2bを開ける。そして、主制御基板5に備えられているUSBコネクタ13にケーブルを接続し、外部電源を供給するとともに、起動スイッチ14を入れ、主制御基板5を起動させてから、記憶装置に保存されている計測データをパソコンにより読み出す。この際、読み出される計測データは、電池収納ケース3が損傷するまでのデータとなる。
【0051】
上述の実施形態による覆工コンクリートのモニタリング装置によれば、覆工の変状を計測する計測手段4と、この計測手段4を制御するとともに、計測データを保存する主制御基板収納ケース2と、計測手段4および主制御基板収納ケース2に電源を供給する電池収納ケース3とを個別に配設しているため、曲面状の覆工コンクリートに、簡便に配置して取り付けることができるとともに、各々の収納ケースを小型にすることができる。しかも、主制御基板5の場所と計測データを収集する場所とを個別に配設しているため、主制御基板収納ケース2を水路トンネル内において、開けることなく設定や電池の交換を行うことができ、故障や損傷を最小限に抑えることができる。これにより、設置に掛かる時間やコスト抑えることができ、作業効率を向上させることができる。
【0052】
また、主制御基板収納ケース2は、ケース本体2a内に、計測手段4の計測データを保存する記憶装置およびプログラムを格納した主制御基板5が備えられ、さらに当該ケース本体を開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止しているため、常に水の流れのある水路トンネル内に設置しても、水の侵入を防止することができ、精密機器である主制御基板5の故障や損傷を防止することができる。この結果、水中や湿度の高い水路トンネルにおいても長期の計測を行うことができる。
【0053】
そして、電池収納ケース3は、そのケース本体3aの内部に、上記計測データの書き出しまたは読み出しを行う主制御基板5のインターフェース部6と、主制御基板5の設定および上記計測データの読み出しを行う操作部7と、電池ボックス8とが備えられ、さらに当該ケース本体を開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止しているため、水路トンネルの抜水時において、電池の交換およびデータ収集や設定操作を簡便に行うことができるとともに、上記電池収納ケースの当該蓋部材のみ開けることにより、作業を行うことができる。これにより、水の侵入を防止することができるとともに、万一水が侵入したとしても、モニタリング装置1自体の機能の損傷を最小限に抑えることができる。これにより、確実にデータ回収を行うことができる。
【0054】
さらに、主制御基板5のインターフェース部6は、データを保存するminiSDカード10aを抜き差しするminiSDカード用ソケット部9aを備えているため、簡便に計測データの収集を行うことができるとともに、計測データを読み出すためのケーブルや装置を必要としない。この結果、水路トンネルの抜水時の限られた時間内でも、効率良く作業を行うことができる。
【0055】
また、計測手段4は、少なくとも2個以上の計測器4によって構成されているため、計測対象場所に設置するモニタリング装置1の個数を減らすことができるとともに、ひび割れ幅と温度などの組合せにより、正確な計測データを収集することができる。またひび割れ幅の計測器4aは、保護カバー11を備えているため、水路トンネルの水流または流木から、ひび割れ幅の計測器4aを保護することができ、計測データの誤計測を防止することができる。
【0056】
そして、主制御基板5に格納され計測を実行する上記プログラムは、少なくとも一時間に1回の割合で覆工コンクリートのひび割れ幅、変形、歪み、土圧、地下水圧などの変化量および温度の内、少なくとも2以上を計測するように、主制御基板5に格納されたプログラムにより設定されているため、より多くのデータを自動で収集することができ、収集したデータを基に、正確な解析を行うことができる。これにより、覆工コンクリートの補修の必要性を的確に判断することができる。
【0057】
さらに、計測時は、ウォームアップ時間を設けているため、計測前に計測手段4に通電することができ、誤計測を防ぎ安定したデータを得ることができるとともに、計測時は、10点を計測し、最初の5点を除く残り5点を計測データとしているため、計測点数を極力抑えることができ、正確なデータを効率良く取得することができる。また、計測時以外は、タイマによりシステムに通電を行わないため、消費電力を抑えることができ、電池のみによる計測を可能にし、電力の供給が難しい山間部においても、長期間計測を行うことができる。
【0058】
また、主制御基板5の上記記憶装置に、計測データを保存した後、電池収納ケース3内のインターフェース部6に接続されたminiSDカード10aに、当該計測データを保存しているため、計測データを収集するminiSDカード10aに、万一トラブルが生じて、データの収集が行えなくなった場合でも、主制御基板5の上記記憶装置より読み出すことによって、計測されたデータを収集することができる。
【0059】
そして、インターフェース部6は、上記記憶装置に保存された計測データを書き込むminiSDカード10aを装着するminiSDカード用ソケット部9aを備えているため、小型で取り扱い易いminiSDカード10aを抜き差しすることにより、計測データを収集することができる。これにより、時間の限られた水路トンネルの抜水時に、効率良く計測データの収集を行うことができるとともに、ケーブルやデータを読み出すパソコンを使用することがないため、故障の原因となる高湿度環境にパソコンを持ち込むことによる故障のリスクを抑えることができるとともに、労力を低減することができる。
【0060】
また、インターフェース部6は、パソコンに接続し計測データを読み出すUSBコネクタ12も備えているため、万一計測データが書き込まれたminiSDカード10aを紛失または損傷してしまった場合や、計測データの書き込み不良が生じていた場合でも、計測したデータを読み出すことができる。この結果、不慮のトラブルにも速やかに対応することができるとともに、重要なデータの損失を防止することができる。
【0061】
さらに、主制御基板5に記憶装置を2個実装しているため、万一どちらかの記憶装置が故障したとしても、もう一方の記憶装置より計測データを読み出すことができる。この結果、環境の悪い水路トンネルなどにおいても、長期に亘り計測することができる。
【0062】
そして、主制御基板収納ケース2内部に、主制御基板5に接続されたUSBコネクタ13と、このUSBコネクタにより電源が供給された際に主制御基板5を起動させる起動スイッチ14とを備えているため、水路トンネル内において、長期に亘り計測中に、万一電池収納ケース3内に水が侵入し電源を主制御基板5に供給することができなくなった場合でも、Oリング2cにより密閉されている主制御基板収納ケース2の蓋部材2bを開けることにより、それまで記録された計測データを収集することができる。これにより、水路トンネルなどの水中において起こりうるトラブルに対処することができる。
【0063】
さらに、主制御基板収納ケース2および電池収納ケース3には、ケース内の湿気を取り除く乾燥剤15がそれぞれ設けられているため、水路トンネルの抜水時に、電池収納ケース3を開けてデータの収集や電池交換を行った際に、ケース内部に水分や湿気が取り込まれたとしても、再度ケース本体に蓋を閉じた後に、乾燥剤15によってケース内部の水分や湿気を取り除くことができる。また、気密的かつ耐圧的に封止され緊急時以外開けることない主制御基板収納ケース2は、水温や外気の温度変化によりケース内部に結露が発生したとしても、内装する乾燥剤15によって当該結露を除去することができる。これにより、電池tや精密機器類の湿気や錆びによる破損や計測データの記録ミスなどを防止することができる。
【0064】
また、主制御基板収5と電池収納ケース3とを接続するケーブルkが挿通する主制御基板収納ケース2の貫通孔2gと、電池収納ケース3の貫通孔3dおよび主制御基板5と計測手段4とを接続するケーブルmが挿通する主制御基板収納ケース2の貫通孔2eは、穿設されている各々の側壁が、貫通孔が穿設されていない側壁よりも厚く形成し、かつケース内の気密を保持するシーリングが施されているため、流水によるケーブル振動によってケース内への漏水や、ケーブルk、mの損傷を防止することができる。
【0065】
なお、上記実施の形態において、水路トンネルの覆工コンクリートに用いた場合についてのみ説明したが、これに限定されるものでなく、例えば、新幹線などのトンネルや高速道路のトンネルまたは、山肌の地滑りなどの対策として施工されるコンクリート構造物、さらには、電源が確保できない、劣悪環境下での覆工以外の計測に用いても対応可能である。また、計測手段4として、ひび割れ幅の計測器4aと温度用計測器4bとを用いる場合についてのみ説明したが、これに限定されるものでなく、例えば、歪み用計測器と温度用計測器4b、変形用計測器と変形用計測器、変形用計測器と作用地圧用計測器などの組合せを用いても対応可能である。さらに、計測手段4および保護カバーと、主制御基板収納ケース2と、電池収納ケース3とを覆工コンクリートに固定する際に、コンクリートに打設したアンカーを用いた場合につてののみ説明したが、これに限定されるものでなく、例えば、水路トンネル内に支保工がある場合には、その支保工を利用して、番線などにより固定することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0066】
水路トンネルなどの覆工コンクリートの変状を計測する際に利用することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 モニタリング装置
2 主制御基板収納ケース
2a ケース本体
2b 蓋部材
3 電池収納ケース
3a ケース本体
3b 蓋部材
4 計測手段
4a ひび割れ幅の計測器
4b 温度用計測器
5 主制御基板
6 インターフェース部
7 操作部
8 電池ボックス
9 ソケット部
9a miniSDカード用ソケット
10 外部記憶媒体
10a miniSDカード
11 保護カバー
12 USBコネクタ
13 USBコネクタ
14 起動スイッチ
15 乾燥剤
t 電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水路トンネルなどの覆工の変状を監視するモニタリング装置であって、
上記覆工のひび割れ幅、変形、歪み、土圧、地下水圧などの変化量および温度の少なくとも1以上を計測する計測手段と、この計測手段を制御するとともに計測データを保存する主制御基板収納ケースと、当該計測手段および当該主制御基板収納ケースに電源を供給する電池収納ケースとを個別に配設し、
上記主制御基板収納ケースは、そのケース本体の内部に上記計測手段の計測データを保存する記憶装置を実装するとともにプログラムを格納した主制御基板を備え、かつ当該本体ケースが開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止されてなり、
上記電池収納ケースは、そのケース本体の内部に上記主制御基板収納ケース内の上記記憶装置に保存された上記計測データの書き出しまたは読み出しを行う上記主制御基板のインターフェース部と、上記主制御基板の設定および上記計測データの読み出しを行う操作部と、少なくとも1個以上の電池を備えた電池ボックスとを備え、かつ当該ケース本体が開閉可能な蓋部材により気密的かつ耐圧的に封止されてなり、
上記主制御基板の上記インターフェース部は、データを保存する外部記憶媒体を抜き差しするソケット部を備えてなることを特徴とする覆工のモニタリング装置。
【請求項2】
上記計測手段は、保護カバーを備えた少なくとも2個以上の計測器を有し、上記主制御基板に格納された上記プログラムにより、少なくとも一時間に1回の割合で上記覆工のひび割れ幅、変形、歪み、土圧、地下水圧などの変化量および温度の少なくとも2以上を計測するとともに、計測時はウォームアップ時間を設け少なくとも2点の計測を行い上記主制御基板の上記記憶装置に計測データを保存した後に、上記電池収納ケース内の上記インターフェース部に接続された上記外部記憶媒体に当該計測データを保存することを特徴とする請求項1に記載の覆工のモニタリング装置。
【請求項3】
上記インターフェース部は、上記記憶装置に保存された計測データを書き込む上記外部記憶媒体を装着する上記ソケット部と、パソコンに接続し当該計測データを読み出すUSBコネクタとを備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の覆工のモニタリング装置。
【請求項4】
上記主制御基板収納ケース内部には、上記主制御基板に接続されたUSBコネクタと、このUSBコネクタにより電源が供給された際に上記主制御基板を起動するための起動スイッチとを備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の覆工のモニタリング装置。
【請求項5】
上記主制御基板収納ケースおよび上記電池収納ケースには、ケース内の湿気を取り除く乾燥剤がそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の覆工のモニタリング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−52974(P2011−52974A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−199421(P2009−199421)
【出願日】平成21年8月31日(2009.8.31)
【出願人】(000221546)東電設計株式会社 (44)
【出願人】(000003687)東京電力株式会社 (2,580)
【Fターム(参考)】