説明

視覚障害者の道路案内装置

本発明は道路に設置される点字ブロックの色相である黄色を感知して視覚障害者を案内し、またRFIDタッグの情報を読み出して視覚障害者を案内するように構成される視覚障害者の道路案内装置に関するもので、ハンドルが形成され、車輪が本体に形成された視覚障害者の道路案内装置において、道路感知装置(10)はハンドルバー(20)がヒンジ(22)で固定された本体(30)の内部に制御部(50)が形成され、制御部(50)は黄色感知センサー部(40)とタッグ感知センサー部(60)とに連結され、黄色感知センサー部(50)は点字ブロック(2)または黄色線の黄色を認知して制御部(50)に信号を送るように連結され、タッグ感知センサー部(60)は道路に設置されたRFIDタッグの信号を感知して制御部(50)に信号を送るように連結され、制御部(50)は中央処理部(51)で信号を処理して音声信号出力部(56)を経ってブルートゥースモジュール(80)またはイヤホン(82)に情報を送って視覚障害者が認知するように構成されることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は視覚障害者の道路案内装置に関するもので、より詳しくは、道路に設置される点字ブロックの色相である黄色を感知して視覚障害者を案内するとともに、RFIDタッグの情報を読み出して視覚障害者を案内するように構成される視覚障害者の道路案内装置に関する。
【背景技術】
【0002】
視覚障害者の場合、大部分障害者用杖に依存するか盲導犬に依存して移動し、歩行の場合には、点字ブロックが歩道に設置されて視覚障害者を案内する。
【0003】
盲導犬の場合、訓練がよくできていても予想できないことが発生する虞が全くないとは言えない。また、点字ブロックが設置されていても点字ブロックに沿って歩くことが非常に大変で、歩行が遅くなる問題がある。
【0004】
また、視覚障害者が間違って車道に入ると、走る自動車によって事故が発生する虞がある。
【0005】
視覚障害者が車道に入ることを防ぐためには、車道と道路との間にガードレールを設置する必要があるが、都心にガードレールを設置するには諸問題があり、実際に非常に不便な場合があってあまり設置されない。
【0006】
また、歩道と車道との境界部分にゴミ箱やその他の設置物が複数あって、視覚障害者の歩行に不便を与えるという問題点があった。
【0007】
従って、視覚障害者にこのような設置物の情報を分からせることが重要である。
【0008】
このような視覚障害者の円滑な移動のために、道路の状況を案内するRFIDタッグが点字ブロック内に設置されて、視覚障害者の杖に内装されたRFIDリーダー器で読み出して、道路の情報を知らせる製品が開発された。
【0009】
しかし、RFIDタッグの場合、応答時間が遅くて、歩みを止める問題点があり、既存に設置された点字ブロックをまともに活用することができなくなる問題がある。点字ブロックは視覚障害者を案内する最も基本的な手段で、RFIDタッグや受信器に問題がある場合にも視覚障害者を案内することができるが、足の感覚だけで移動するには難しいという問題点がある。即ち、底が厚い靴を履いた場合、点字ブロックの点字を感じることが困難である。
【0010】
また、横断歩道には自動車が通らなければならないため、点字ブロックを設置することが難しいという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は前述した問題を解決するために案出されたもので、RFIDタッグだけでなく、点字ブロックの色相である黄色を感知して視覚障害者を案内する視覚障害者の道路案内装置を提供することを目的とする。
【0012】
点字ブロックを設置することができない横断歩道には、黄色案内線を形成して自動車の道路走行を妨害しないで、視覚障害者を案内することができるように構成することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は前述した目的を果たすために、ハンドルが形成され、車輪が本体に形成された視覚障害者の道路案内装置において、道路感知装置は、ハンドルバーがヒンジで固定された本体の内部に制御部が形成され、制御部は黄色感知センサー部とタッグ感知センサー部とに連結され、黄色感知センサー部は点字ブロックまたは黄色線の黄色を認知して制御部に信号を送るように連結され、タッグ感知センサー部は道路に設置されたRFIDタッグの信号を感知して制御部に信号を送るように連結され、制御部は中央処理部で信号を処理して音声信号出力部を経ってブルートゥースモジュールまたはイヤホンに情報を送って視覚障害者が認知するように構成されることを特徴とし、黄色感知センサー部は点字ブロックの幅以上の黄色線を感知するように色感知センサーが設置され、黄色感知センサー部は本体の前端と左側端及び右側端にそれぞれ前面感知センサー、左側面感知センサー、右側面感知センサーが設置され、前面感知センサーと左側感知センサー及び右側感知センサーは演算部と連結され、演算部はA/D変換部を通じて中央処理部と連結され、黄色感知センサー部が感知するように横断歩道の中央に点字ブロックの幅と同幅の黄色案内線が塗布され、黄色案内線は歩道の点字ブロックと連結されるように塗布され、点字ブロックの方向転換と注意表示部分にはRFIDタッグが固定されることを特徴とする視覚障害者の道路案内装置を提供する。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明は視覚障害者が道路感知装置でRFIDタッグに貯蔵された情報を読み出すとともに、点字ブロックの黄色を感知して視覚障害者に道を案内するので、点字ブロックの点字を感じなくても容易に道を捜すことができ、RFIDタッグを読み出す速度が遅くても早い速度で道が案内されることができるという效果を奏する。
【0015】
また、横断歩道やその他の点字ブロックを設置しにくい地点でも黄色線さえ設置すれば容易に案内することができるという效果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の視覚障害者の道路案内装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の視覚障害者の道路案内装置を示す平面図である。
【図3】本発明の視覚障害者の道路案内装置を示す側面図である。
【図4】本発明の視覚障害者の道路案内装置が使われる横断歩道を示す図面である。
【図5】本発明の視覚障害者の道路案内装置に用いられる制御部を示す構成図である。
【図6】本発明の視覚障害者の道路案内装置に用いられる黄色感知センサー部を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の構成及び作用を添付された図面に基づいてさらに具体的に説明する。本発明を説明するに当たって、本明細書及び請求の範囲に用いられた用語や単語は発明者が自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に即して本発明の技術的思想に符合する意味と概念とに解釈すべきである。
【0018】
本発明は、ハンドルが形成され、車輪が本体に形成された視覚障害者の道路案内装置において、点字ブロック2の通常の色相である黄色を感知して視覚障害者が直接点字ブロックを感じなくても道路の案内ができるようにし、方向が転換される所でRFIDタッグによって詳細情報が分かることができるように構成し、道路感知装置10は本体30の一側にハンドルバー20がヒンジ22で固定され、本体30の内部に制御部50が形成され、本体30の前端と両側端にそれぞれ前面感知センサー41、左側面感知センサー42、右側面感知センサー43が設置され、横断歩道1に黄色案内線70が塗布されて黄色感知センサー部40が認知して案内することができるように構成することを特徴とする。
【0019】
道路感知装置10は本体30の後端一側にハンドルバー20がヒンジ22で回動可能に固定され、ハンドルバー20の上端にはハンドル21が形成されて視覚障害者が容易に握ることができるようにする。
【0020】
本体30の内部には制御部50が形成され、制御部50は黄色感知センサー部40とタッグ感知センサー部60に連結される。黄色感知センサー部50は点字ブロック2の黄色線の黄色を認知して制御部50に信号を送るように連結され、タッグ感知センサー部60は道路に設置されたRFIDタッグの信号を感知して制御部50に信号を送るように連結される。
【0021】
制御部50は、図5に示したように、中央処理部51で信号を処理して音声信号出力部56を経ってブルートゥースモジュール80またはイヤホン82に情報を送って視覚障害者が認知するように構成され、中央処理部51はメモリー54と音声メモリー53とに連結され、タッグ感知センサー部60で感知されたRFIDタッグの内容はA/D変換部52を通じて中央処理部51に入力される。
【0022】
制御部50は中央処理部51とメモリー54とが連結され、メモリー内のアラーム情報を演算して音声出力部56に送り、RFIDタッグの信号を感知するタッグ感知センサー部60と、黄色を感知する黄色感知センサー部40がA/D変換部52を経って中央処理部51に連結される。また、制御部50の内部に電源バッテリー55が設置される。
【0023】
音声メモリー53に音声信号が貯蔵されて、中央処理部51の信号によって音声信号出力部56に送り、音声信号出力部56はブルートゥースモジュール80と連結されて視覚障害者の耳に着用しているブルートゥース受信器81と近距離無線通信をして道路の情報が分かるようになる。
【0024】
黄色感知センサー部40は点字ブロック2の幅以上の黄色線を感知するように色感知センサーが設置され、図1〜図4に示すように、黄色感知センサー部40は本体30の前端と左側端及び右側端にそれぞれ前面感知センサー41、左側面感知センサー42、右側面感知センサー43が設置される。
【0025】
前面感知センサー41と左側面感知センサー42及び右側面感知センサー43は演算部44と連結され、演算部44はA/D変換部52を通じて中央処理部51と連結される。
【0026】
前面感知センサー41と左側面感知センサー42と右側面感知センサー43が点字ブロック2の幅内に位置すれば、全部黄色を感知して直進するように案内する。
【0027】
左側面感知センサー42と右側面感知センサー43の中一つが黄色を感知できないと、感知できなかったセンサーの反対側の方向に動くように案内し、再び三つのセンサーが全部黄色を感知すると直進に案内する。
【0028】
直進している途中に前面感知センサー41が黄色を感知できないと、左側または右側に移動するように案内する。
【0029】
従って、点字ブロック2の幅より幅の小さい黄色線では3つのセンサーが全部感知できないので作動することができなくなる。
【0030】
黄色感知センサー部40が感知するように横断歩道1の中央に点字ブロック2の幅と同幅の黄色案内線70が塗布され、黄色案内線70は歩道の点字ブロック2と連結されるように塗布される。
【0031】
横断歩道1の始まりと終わり部分に設置された点字ブロック2の方向転換と注意表示部分にはRFIDタッグが固定され、道路感知装置10がタッグを読み出して横断歩道が始まることを音声で案内する。
【符号の説明】
【0032】
2:点字ブロック
10:道路感知装置
20:ハンドルバー
22:ヒンジ
30:本体
40:黄色感知センサー部
41:前面感知センサー
42:左側面感知センサー
43:右側面感知センサー
44:演算部
50:制御部
51:中央処理部
52:A/D変換部
56:音声信号出力部
60:タッグ感知センサー部
80:ブルートゥースモジュール
82:イヤホン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路感知装置はハンドルバーがヒンジで固定された本体の内部に制御部が形成され、制御部は黄色感知センサー部とタッグ感知センサー部とに連結され、黄色感知センサー部は点字ブロックまたは黄色線の黄色を認知して制御部に信号を送るように連結され、タッグ感知センサー部は道路に設置されたRFIDタッグの信号を感知して制御部に信号を送るように連結され、制御部は中央処理部で信号を処理して音声信号出力部を経ってブルートゥースモジュールまたはイヤホンに情報を送って、視覚障害者が認知するように構成される視覚障害者の道路案内装置において、
黄色感知センサー部(40)は点字ブロック(2)の幅以上の黄色線を感知するように色感知センサーが設置され、黄色感知センサー部(40)は本体(30)の前端と左側端及び右側端にそれぞれ前面感知センサー(41)、左側面感知センサー(42)、右側面感知センサー(43)が設置され、前面感知センサー(41)と左側面感知センサー(42)及び右側面感知センサー(43)は演算部(44)に連結され、演算部(44)はA/D変換部(52)を通じて中央処理部(51)と連結されることを特徴とする視覚障害者の道路案内装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2012−533130(P2012−533130A)
【公表日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−520534(P2012−520534)
【出願日】平成22年7月13日(2010.7.13)
【国際出願番号】PCT/KR2010/004534
【国際公開番号】WO2011/007999
【国際公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【出願人】(512009791)
【氏名又は名称原語表記】KIM,Ji Hoon
【Fターム(参考)】