説明

観察装置

【課題】観察装置の反射ミラーの反射面で結露すると、反射ミラーに入射した光が乱反射してしまい、付着物検出の精度が落ちてしまうという問題があった。
【解決手段】観察装置は、観察対象の少なくとも一部である透光板における表面領域を照射する照射部と、照射部からの照射光が表面領域で反射した反射光を受光する撮像素子と、照射部から撮像素子まで光を中継する中継光学系に含まれる反射ミラーと、反射ミラーにおける反射面と異なる箇所である他箇所に直接または熱伝導部材を介して結合されている電子部品が搭載された回路基板とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、観察装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のウィンドシールドの外表面に付着した雨滴等の付着物を観察する観察装置が知られている。この観察装置を用いてウィンドシールドの外表面を観察することにより雨滴を検出し、ワイパーを作動させて視界を確保することが行われる。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2009−294159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の観察装置において、ウィンドシールドの外表面に光を照射し、外表面で反射した光を、反射ミラーを用いて撮像素子へ導いている。この観察装置の反射ミラーの反射面で結露すると、反射ミラーに入射した光が乱反射してしまい、付着物検出の精度が落ちてしまうという問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の態様における観察装置は、観察対象の少なくとも一部である透光板における表面領域を照射する照射部と、照射部からの照射光が表面領域で反射した反射光を受光する撮像素子と、照射部から撮像素子まで光を中継する中継光学系に含まれる反射ミラーと、反射ミラーにおける反射面と異なる箇所である他箇所に直接または熱伝導部材を介して結合されている電子部品が搭載された回路基板とを備える。
【0005】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本実施形態に係る観察装置の概念を説明する概念図である。
【図2】本実施形態に係る観察装置の断面図である。
【図3】反射ミラーと電子部品との結合についての他の形態を説明する図である。
【図4】反射ミラーの形状の変形例を示す図である。
【図5】本実施形態に係る観察装置の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0008】
図1は、本実施形態に係る観察装置の概念を説明する概念図である。観察装置10は、車両1のウィンドシールド2の車内側の表面である内表面に固定される。ウィンドシールド2は透光板の一例である。本実施形態において、観察装置10は、ルームミラー3の取付部4の下側近傍に配置されている。また、観察装置10は、ワイパー5の払拭範囲内に配置されている。図中のX軸、Y軸およびZ軸は、車両1の左右方向、上下方向および前後方向にそれぞれ対応する。なお、後述する撮像素子の受光面の中心を基準として、車両1の右方向をX軸正方向、上方向をY軸正方向、前方向をZ軸正方向とする。
【0009】
観察装置10は、ウィンドシールド2の外表面の撮影画像を用いて雨滴等の付着物を検出する。そして、観察装置10は、ワイパー5の動作を制御するワイパー制御装置に検出結果を出力する。ワイパー制御装置は、観察装置10の検出結果に応じてワイパー5を作動させる。具体的には、ワイパー制御装置は、観察装置10の検出結果から大雨と判断した場合にはワイパー5を早く動かし、小雨と判断した場合にはゆっくり動かす。
【0010】
図2は、本実施形態に係る観察装置10の断面図である。図2に示すとおり、観察装置10は、筐体20、光源30、プリズム40、反射ミラー50、撮像部60、回路基板70、電子部品80を備える。筐体20は、本体21およびカバー22を有する。そして、筐体20は、筐体20、光源30、プリズム40、反射ミラー50、撮像部60、回路基板70、電子部品80を収容する。観察装置10は、車両1のウィンドシールド2の内表面にシリコンシート100を介して固定される。シリコンシート100は、ウィンドシールド2の内表面での光の反射を低減させる光透過性の中間層として機能する。
【0011】
光源30は、カバー22の内側に設けられ、近赤外光を射出するLED等の発光素子である。本実施形態において、光源30は、ウィンドシールド2の表面領域に光を照射する照射部として機能する。プリズム40は、ポリカーボネートなどの光透過性の樹脂またはガラスで形成される光学系である。プリズム40は、本体21の底面に設けられる。プリズム40は、本体21と一体的に形成されてもよい。
【0012】
プリズム40は、入射側レンズ面41および射出側レンズ面42を有する。入射側レンズ面41は、凸形状を有し、光源30から照射された照射光を平行光に変換する。プリズム40は、平行光に変換された照射光を、シリコンシート100を介してウィンドシールド2の外表面に導く。なお、本実施形態における平行光は、完全に平行な光だけでなく、実質的に平行な光も含む。また、ウィンドシールド2の外表面のうち照射光によって照射される領域を表面領域と称する。
【0013】
照射光の表面領域に対する入射角は、ウィンドシールド2の外表面に空気が接する場合において照射光が表面領域で全反射する臨界角以上に予め決定される。入射角の決定において、ウィンドシールド2の屈折率およびウィンドシールド2の外表面に接する空気の屈折率が考慮される。プリズム40は、表面領域で反射した反射光を、シリコンシート100を介して受光する。射出側レンズ面42は、凸形状を有し、表面領域で反射した反射光を集光する。射出側レンズ面42で集光された光は、反射ミラー50へ導かれる。
【0014】
反射ミラー50は、射出側レンズ面42から射出された光を反射面51で反射し、撮像部60へ導く。反射ミラー50は、ミラー支持部材52によりカバー22に固定される。なお、ミラー支持部材52は、回路基板70に設けられた貫通孔に挿入された状態で、反射ミラー50を支持してもよい。撮像部60は、本体21に設けられ、撮像光学系61と撮像素子62とを有する。撮像光学系61は、1以上のレンズから構成されており、ウィンドシールド2の表面領域での反射光を撮像素子62の受光面で結像する。
【0015】
なお、本実施形態において、プリズム40、反射ミラー50および撮像光学系61は、光源30から撮像素子62まで光を中継する中継光学系として機能する。また、入射側レンズ面41を含むプリズム40の一部分は、光源30からの入射光を平行光にしてウィンドシールド2の表面領域に対して斜入射させる入射側光学系として機能する。さらに、射出側レンズ面42を含むプリズム40の一部分、反射ミラー50および撮像光学系61は、反射光を集光して撮像素子62へ導く反射側光学系として機能する。
【0016】
撮像素子62は、撮像光学系61によって受光面で結像した被写体像を光電変換し、画像信号を出力する素子である。撮像素子62として、例えば、CCD、CMOSセンサが用いられる。上述したとおり、光源30から照射される光は近赤外光である。そのため、撮像素子62のユニットは、近赤外線の波長領域を感知するように構成されている。なお、RGB画素を備えた通常の撮像素子のユニットを用いる場合には、赤外線カットフィルタが設けられておらず、かつR画素が近赤外線の波長領域を含めて感知する撮像素子のユニットを選択して用いればよい。撮像素子62は、画像信号を回路基板70へ出力する。
【0017】
回路基板70は、観察装置10を制御するための各種電子部品を搭載する。回路基板70は、基板支持部材71によりカバー22に取り付けられる。基板支持部材71は、回路基板70を反射ミラー50へ向けて付勢するバネ等の付勢部を有する。電子部品80は、回路基板70に搭載され、撮像素子62から出力された画像信号を処理する画像処理用の回路素子である。具体的には、電子部品80は、撮像素子62から出力された画像信号を用いて、ウィンドシールド2の表面領域に付着する雨滴等の付着物を検出するための画像データを生成する。また、回路基板70には、電子部品80が生成した画像データを用いてウィンドシールド2の表面領域に付着する雨滴等の付着物を検出するCPU90が搭載されている。そして、CPU90は、ウィンドシールド2の表面領域の付着物の検出結果を、ワイパー5の動作を制御するワイパー制御装置へ出力する。CPU90による付着物検出処理の詳細については後述する。
【0018】
電子部品80は、基板支持部材71の付勢部により、反射ミラー50の方向へ付勢される。そして、電子部品80は、図2に示すとおり、反射ミラー50における反射面51と異なる箇所に対して面接触した状態で熱的に結合される。このように、電子部品80が反射ミラー50に熱的に結合されることにより、電子部品80で発生した熱が反射ミラー50に伝わり、反射面51での結露を防ぐことができる。また、反射面51と異なる箇所に電子部品80を結合させることにより、電子部品80は反射面51での反射を妨害しない。さらに、反射ミラー50を電子部品80の放熱器として機能させて電子部品80を冷却することができる。なお、本実施形態において、反射ミラー50における反射面51と異なる箇所を他箇所と称する。
【0019】
反射ミラー50と電子部品80との結合は、上述の面接触に限らない。図3は、反射ミラー50と電子部品80との結合についての他の形態を説明する図である。図3(a)に示す形態では、シリコン、アクリル等で形成された熱伝導シート111は、反射ミラー50と電子部品80との間に配置される。そして、基板支持部材71の付勢力によって、反射ミラー50における他箇所と電子部品80とは、熱伝導シート111を介して熱的に結合される。このようなシート状の熱伝導部材を介することにより、電子部品80で発生した熱を反射ミラー50へ効率良く伝導させることができる。
【0020】
図3(b)に示す形態では、銅等で形成されたヒートパイプ112は、反射ミラー50における他箇所と電子部品80との間に取り付けられる。このように熱伝導部材としてヒートパイプ112を介して反射ミラー50と電子部品80とを熱的に結合することにより、電子部品80を反射ミラー50の近傍に配置する必要がなくなり、回路基板70上の電子部品の配置レイアウトの自由度が増す。なお、この形態において、基板支持部材71は回路基板70を反射ミラー50へ向けて付勢しなくてもよい。
【0021】
反射ミラー50の放熱効果を高めることを目的として、反射ミラー50を銅、アルミ等の金属で形成してもよく、また、反射ミラー50の表面を金属蒸着により形成してもよい。さらに、反射ミラー50において反射面51以外の部分の形状を放熱し易い形状に形成してもよい。
【0022】
図4は、反射ミラー50の形状の変形例を示す図である。変形例において、図3(b)を用いて説明したように、ヒートパイプ112を介して反射ミラー50の他箇所と電子部品80とが結合されている。図4に示すとおり、反射ミラー50の他箇所以外の部分かつ反射面51以外の部分に、4つのフィン113が設けられている。フィン113により反射ミラー50の放熱効率を高めることができる。なお、フィン113の数は4つに限らず、製品の制約に応じた数のフィン113を設けてもよい。
【0023】
図5は、本実施形態に係る観察装置10の構成を示すブロック図である。電子部品80は、A/D変換器121および画像処理部122を有する。また、観察装置10は、上述した構成に加え、画像記録メモリ130を備える。A/D変換器121は、アナログ信号である撮像素子62から出力された画像信号をデジタル信号へ変換する。デジタル信号に変換された被写体像は、画像データとして順次処理される。
【0024】
A/D変換器121によりデジタル信号に変換された画像データは、画像処理部122へ引き渡される。画像処理部122は、画像データを規格化された画像フォーマットの画像データに変換する。例えば、静止画像としてJPEGファイルを生成する場合、色変換処理、ガンマ処理、ホワイトバランス処理等の画像処理を行った後に適応離散コサイン変換等を施して圧縮処理を行う。また、動画像としてMPEGファイルを生成する場合、生成された連続する静止画としてのフレーム画像に対して、フレーム内符号化、フレーム間符号化を施して圧縮処理を行う。
【0025】
画像処理部122によって生成された静止画像データ、動画像データは、画像記録メモリ130に記録される。画像記録メモリ130は、フラッシュメモリ等により構成される。CPU90は、画像処理部122から出力された画像データおよび画像記録メモリ130に記録されている画像データの少なくとも一方を用いて、ウィンドシールド2の表面領域に付着した雨滴等の付着物を検出する。そして、CPU90は、ウィンドシールド2の表面領域の付着物の検出結果を、ワイパー5の動作を制御するワイパー制御装置へ出力する。
【0026】
ウィンドシールド2の表面領域に雨滴等の付着物が付着している場合、ウィンドシールド2の屈折率と付着物の屈折率との差がウィンドシールド2の屈折率と空気の屈折率との差より小さくなる。そのため、表面領域における照射光の全反射の条件を満たさなくなり、表面領域に達した照射光の一部が反射せずに透過してしまう。照射光の一部の透過により、付着物が付着している場合において撮像部60に入射される表面領域での反射光の強度は、付着物が付着していない場合において撮像部60に入射される表面領域での反射光の強度より小さくなる。したがって、画像データが表す表面領域の画像において付着物の画像が存在する領域の輝度値は、付着物の画像が存在しない領域の輝度値に比べて小さくなる。
【0027】
そこで、CPU90は、表示領域の画像において、予め定められた閾値以下の輝度値をもつ領域が存在し、かつその領域の大きさが予め定められた基準面積以上の場合に、その領域を付着物の画像が存在する付着物領域として検出する。輝度値の閾地および基準面積は、雨滴等の検出対象物の屈折率、大きさ等に応じて予め定められる。
【0028】
観察装置10の起動時において反射ミラー50の反射面51に結露が生じている場合、反射面51に入射した光が乱反射を起こし付着物検出の精度が落ちる。そこで、観察装置10の電源がオンになってから反射面51の結露の解消に要する期間として予め定められた一定期間、例えば20秒間において、CPU90は付着物の検出結果を無効にしてもよい。この場合、観察装置10の電源がオンになってから一定期間が経過した後にCPU90は付着物の検出結果を有効にする。
【0029】
具体的には、まず、CPU90は、観察装置10の電源がオンになったか否かを判断する。観察装置10の電源がオンになった場合、観察装置10の電源がオンになってから上述の予め定められた一定時間を経過したか否かを判断する。CPU90は、一定時間が経過するまで付着物の検出結果を無効にし、一定時間が経過した後に付着物の検出結果を有効にする。
【0030】
CPU90による付着物の検出結果の有効および無効の制御処理の具体例について説明する。例えば、CPU90は、観察装置10の電源がオンになってから上述の一定期間において付着物の検出処理を実行せず、上述の一定期間が経過した後に付着物の検出処理を実行する。また、CPU90は、観察装置10の電源がオンになってから上述の一定期間において付着物の検出結果をワイパー制御装置へ出力せず、上述の一定期間が経過した後に付着物の検出結果をワイパー制御装置へ出力するようにしてもよい。
【0031】
上述のCPU90による付着物の検出結果の有効および無効の制御処理の代わりに、または当該制御処理とあわせて、画像処理部122は、観察装置10の起動時において、画像データの生成および非生成を制御してもよい。具体的には、画像処理部122は、観察装置10の電源がオンになってから上述の一定期間において画像データを生成しない。そして、画像処理部122は、上述の一定期間が経過した後に画像データを生成する。
【0032】
上述の実施形態において、画像処理用の回路素子である電子部品80を反射ミラー50に結合したが、これに限らず、反射ミラー50の反射面51の結露を解消することのできる熱量を発する他の電子部品を反射ミラー50に結合してもよい。例えば、上述のCPU90を反射ミラー50と結合する。
【0033】
また、観察装置10の電源を制御する電源制御用の回路素子を反射ミラー50に結合してもよい。さらに、光源30を駆動する照射駆動用の回路素子を反射ミラー50に結合してもよい。また、複数の電子部品を1つの反射ミラー50にヒートバイプ等で結合してもよい。
【0034】
上述の実施形態において、光源30は発散光を照射し、プリズム40が平行光に変換したが、これに限らず、光源30が平行光を照射し、プリズム40のうち平行光に変換する入射側レンズ面41を含む部分を省略してもよい。また、プリズム40は、表面領域からの平行光の反射光を射出側レンズ面42で集光したが、これに限らず、平行光のまま反射ミラー50へ射出し、反射ミラー50が表面領域からの平行光を集光するようにしてもよい。
【0035】
上述の実施形態において、1つの反射ミラー50を用いたが、数量は1つに限定されず、製品の制約に応じた数の反射ミラーを設け、これらの反射ミラーの各々と電子部品とを結合させてもよい。また、反射ミラー50を中継光学系における反射側光学系に設けたが、中継光学系における入射側光学系に反射ミラーを設け、この反射ミラーと電子部品とを結合させてもよい。
【0036】
上述の実施形態において、撮像素子62は回路基板70に搭載されていないが、撮像素子62が回路基板70に搭載されるように撮像部60を配置してもよい。撮像素子62を回路基板70に搭載することにより、撮像素子62と、画像処理用の回路素子である電子部品80との接続が容易になる。この場合に、撮像素子62と反射ミラー50とをヒートパイプ等で熱的に結合してもよい。
【0037】
上述の実施形態において、観察装置10のCPU90で付着物検出処理を実行したが、観察装置10が画像データを車両1のデータ処理装置に出力し、当該データ処理装置に付着物検出処理を実行させてもよい。また、観察装置10は、撮像素子62から出力された画像信号を車両1のデータ処理装置に出力し、上述の電子部品80が行う画像処理を当該データ処理装置に実行させてもよい。
【0038】
上述の実施形態において、観察装置10を車両1のフロントガラスであるウィンドシールド2に配置したが、これに限らず車両1のリアガラスに配置してもよい。また、観察装置10の搭載対象を車両として説明したが、当然車両への適用に限らず、航空機等の透光体を有する種々の移動体に適用できる。
【0039】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の範囲には限定されない。上記の実施形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0040】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0041】
1 車両、2 ウィンドシールド、3 ルームミラー、4 取付部、5 ワイパー、10 観察装置、20 筐体、21 本体、22 カバー、30 光源、40 プリズム、41 入射側レンズ面、42 射出側レンズ面、50 反射ミラー、51 反射面、52 ミラー支持部材、60 撮像部、61 撮像光学系、62 撮像素子、70 回路基板、71 基板支持部材、80 電子部品、90 CPU、100 シリコンシート、111 熱伝導シート、112 ヒートパイプ、113 フィン、121 A/D変換器、122 画像処理部、130 画像記録メモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
観察対象の少なくとも一部である透光板における表面領域を照射する照射部と、
前記照射部からの照射光が前記表面領域で反射した反射光を受光する撮像素子と、
前記照射部から前記撮像素子まで光を中継する中継光学系に含まれる反射ミラーと、
前記反射ミラーにおける反射面と異なる箇所である他箇所に直接または熱伝導部材を介して結合されている電子部品が搭載された回路基板と
を備える観察装置。
【請求項2】
前記反射ミラーは、前記中継光学系のうち前記反射光を前記撮像素子に導く反射側光学系に含まれる請求項1に記載の観察装置。
【請求項3】
前記電子部品の少なくとも1つは、前記撮像素子から出力された画像信号を処理する画像処理用の回路素子である請求項1または2に記載の観察装置。
【請求項4】
前記画像処理用の回路素子は、前記撮像素子から出力された画像信号に基づいて、前記表面領域に付着する付着物を検出するための画像データを生成する請求項3に記載の観察装置。
【請求項5】
前記画像処理用の回路素子は、前記観察装置の電源がオンになってから一定期間経過した後に、前記撮像素子から出力された画像信号に基づいて、前記表面領域に付着する付着物を検出するための画像を生成する請求項4に記載の観察装置。
【請求項6】
前記電子部品は、前記他箇所に対して面接触する請求項1から5のいずれか1項に記載の観察装置。
【請求項7】
前記反射ミラーは、前記他箇所以外の部分かつ前記反射面以外の部分にフィンを有する請求項1から6のいずれか1項に記載の観察装置。
【請求項8】
前記反射ミラーは、金属で形成された請求項1から7のいずれか1項に記載の観察装置。
【請求項9】
前記反射ミラーの表面は、金属蒸着により形成された請求項1から7のいずれか1項に記載の観察装置。
【請求項10】
前記撮像素子は、前記回路基板に設けられている請求項1から9のいずれか1項に記載の観察装置。
【請求項11】
前記電子部品の少なくとも1つは、前記撮像素子である請求項10に記載の観察装置。
【請求項12】
前記回路基板は、前記撮像素子から出力された画像信号に基づいて、前記表面領域に付着する付着物を検出するCPUを搭載する請求項1から11のいずれか1項に記載の観察装置。
【請求項13】
前記CPUは、前記観察装置の電源がオンになってから一定期間経過するまでの間、前記付着物の検出結果を無効にする請求項12に記載の観察装置。
【請求項14】
前記電子部品の少なくとも1つは、前記CPUである請求項12または13に記載の観察装置。
【請求項15】
前記電子部品の少なくとも1つは、前記観察装置の電源を制御する電源制御用の回路素子である請求項1から14のいずれか1項に記載の観察装置。
【請求項16】
前記電子部品の少なくとも1つは、前記照射部を駆動する照射駆動用の回路素子である請求項1から15のいずれか1項に記載の観察装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−53966(P2013−53966A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−193312(P2011−193312)
【出願日】平成23年9月5日(2011.9.5)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】