説明

触媒ユニット

【課題】所要量の触媒作用能力を備えたガス処理用の定型化された触媒ユニットの提供。
【解決手段】通気性を備えて定型ブロック化された触媒体と、複数の前記触媒体が被処理ガスの流路に対して当該流路を面的に遮断するように配設された集合状態、或いは、前記集合体状態が被処理ガスの流下方向に複数段重なるように配設された積層集合状態を保持する触媒保持枠体とを備え、前記触媒体又は集合体或いは触媒保持枠体を単位として触媒交換を可能としたことを特徴とする。
又、ボルト締め手段によって集合状態の集合体の触媒体を圧縮して高集密度状態にユニット化することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒を用いてガスを処理する際に用いられる触媒ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のガス処理用の触媒は、ガスとの接触面積を極大化して触媒作用能力を最大化させるために、触媒を粉状や粒状に微細化して適当な容器に詰め、この触媒容器を例えばガス流路を塞ぐようにガス流路途中に設置する等の手法が採られていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来のこのような手法では、処理対象となるガスやそのガス流路における触媒容器の設置現場の具体的な形状や環境に応じて、触媒容器の容量や形状を設計しなければならず、所定の容量や形状を備えた汎用の触媒容器が実現されていなかった。
【0004】
又、容器に納められる触媒が微細化されているため、当該触媒容器に所望の触媒作用能力を与えるに必要な触媒の量やその配置形態等を、予め定型化しておくことが難しく、個々の設置現場の環境に応じて、その都度設計しなければならないという不都合があった。
【0005】
本発明は、上記課題の解決を目的としてなされたもので、一定量の触媒作用能力を備えた触媒を定型化させ、定型化させた触媒を必要個数収めてユニット化させることで、面倒な設計を必要とせず、見た目の個数と積層形態の選択により、所要量の触媒作用能力を備えたガス処理用の触媒ユニットの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の触媒ユニットの発明は、通気性を備えて定型ブロック化された触媒体と、複数の前記触媒体が被処理ガスの流路に対して当該流路を面的に遮断するように配設された集合状態、或いは、前記集合体状態が被処理ガスの流下方向に複数段重なるように配設された積層集合状態の集合体を保持する触媒保持枠体とを備え、前記触媒体又は集合体或いは触媒保持枠体を単位として触媒交換を可能としたことを特徴とする。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1に記載の触媒ユニットにおいて、容器本体はガス流路に接続可能なガス流入口とガス流出口とを備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の触媒ユニットにおいて、触媒体又は集合体或いは触媒保持枠体を単位として触媒保持枠体に出し入れ自在に構成されたことを特徴とする。
【0009】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、触媒保持枠体のガス流入面側とガス流出面側には、各々、ガス流入面やガス流出面の外周縁に当る外周縁部と、ガス流入面やガス流出面の各面を分割するように現れる集合体の触媒体相互間の接線を覆うように配設された桟部とを備えた格子状枠を有することを特徴とする。
【0010】
請求項5の発明は、請求項4に記載の触媒ユニットにおいて、格子状枠の外周縁部はガス流路の断面形状に応じた円形、或いは方形或いはその他の所望の形状であることを特徴とする。
【0011】
請求項6の発明は、請求項4又は請求項5に記載の触媒ユニットにおいて、格子状枠の桟部は、定型ブロック化された触媒体の形状に応じて、ガス流入面やガス流出面の各面を分割するように現れる集合体の触媒体相互間の接線に沿って形成される角形或いは円形或いはその他の形状であることを特徴とする。
【0012】
請求項7の発明は、請求項4乃至請求項6の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、ガス流入面側の格子状枠とガス流出面側の格子状枠とは、両格子状枠の外周縁部同士に掛け渡される複数の連結部材と、各連結部材の両端側と前記外周縁部とを分離自在に連結するボルト締め手段とを備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項8の発明は、請求項4乃至請求項7の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、ガス流入面側の格子状枠とガス流出面側の格子状枠とは、同一又は対称の形状であって背合わせ状態に平行に配置されたことを特徴とする。
【0014】
請求項9の発明は、請求項7又は請求項8に記載の触媒ユニットにおいて、ボルト締め手段は、格子状枠側に設けられた格子状枠側ボルト穴と、当該格子状枠側ボルト穴に相応する連結部材側に設けられた連結部材側ボルト穴と、前記格子状枠側ボルト穴と連結部材側ボルト穴との両ボルト穴に通される締結ボルトとを備え、前記両ボルト穴は何れもその穴に挿通される締結ボルトの径よりも大きく形成されており、ボルト締め前の初期段階における締結ボルトは穴の軸線が一致しないようにずらされて重ね合わされた両ボルト穴を斜めに貫通し、締め付けの最終段階に向かって締め付けるに従って当該締結ボルトが両ボルト穴の軸線と一致する方向に傾動され、
この締結ボルトの傾動作によって圧力を受ける格子状枠が、両格子状枠間に充填された集合体を圧縮して触媒体を高集密度状態にユニット化することを特徴とする。
【0015】
請求項10の発明は、請求項7乃至請求項9の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、複数の連結部材は集合状態或いは積層集合状態の集合体の外周面を覆う一個の筒状体であることを特徴とする。
【0016】
請求項11の発明は、請求項7又は請求項8の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、複数の連結部材は集合状態或いは積層集合状態の集合体の外周面を覆う筒状体の外周面側に配設されることを特徴とする。
【0017】
請求項12の発明は、請求項請求項9乃至請求項11の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、ボルト締め手段は、ガス流入面側の格子状枠又はガス流出面側の格子状枠の何れか一方の格子状枠に設けられたことを特徴とする。
【0018】
請求項13の発明は、請求項1乃至請求項12の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、定型ブロック化された触媒体は立体であることを特徴とする。
【0019】
請求項14の発明は、請求項1乃至請求項13の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、触媒体はセラミック製コルゲートハニカム構造であることを特徴とする。
【0020】
請求項15の発明は、請求項1乃至請求項14の何れかに記載の触媒ユニットにおいて、触媒体はオゾン分解用触媒であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
請求項1乃至請求項15の発明によれば、何れも、触媒を定型ブロック化しているので、定型化させた触媒(以下、触媒体或いは定型触媒体という)の単位当り(例えば1個当り)の触媒作用能力を予め得ておくだけで、処理対象のガス流量に応じた適切な量(個数)及び形態(積層形態)を想定すて形成することができ、面倒な設計計算を必ずしも必要としない。
しかも、手軽にユニット化できるので、所要の触媒作用能力を備えたガス処理用の触媒ユニットを迅速且つ容易に提供することができる。
又、定型化されているので、触媒を触媒体又は集合体或いは触媒保持枠体を単位としての、交換、運搬、保管等の取り扱いを、従来の粉や粒状態での取り扱いに較べて、極めて便利に行うことができる。
【0022】
請求項2の発明によれば、触媒保持枠体が収められる容器本体が、分離自在のガス流入口とガス流出口とを備えているので、新設或いは既設のガス流路に応じたガス流入口とガス流出口とに交換することで、所要の触媒ユニットを容易に設置することができる。
【0023】
請求項3の発明によれば、触媒体又は集合体或いは触媒保持枠を単位としての触媒の交換作業を容易にすることができる。
【0024】
請求項4乃至請求項6の発明によれば、何れも、触媒保持枠体は、ガス流入面側やガス流出面側において、当該面の外周縁を外周縁部で、又触媒体同士が接する接線を桟部で覆うので、集合体を通過しないガス流量を極小化することができ、ガス処理能力を高めることができる。
【0025】
請求項7乃至請求項12の発明によれば、何れも、複数個の定型化された触媒体が、ボルト締め手段によって触媒保持枠体に所要の個数及び形態での集合体として容易にユニット化することができる。
【0026】
請求項9の発明によれば、触媒保持枠体を構成する格子状枠と連結部材とに
互いに関連して設けられた一対のボルト穴にボルトを斜めに通して適当に締めるだけで、集合状態の触媒体を、破損させることなく、高密度状態にユニット化することができる。
【0027】
しかも、入手容易で安価な市販の締結ボルトを用いて、この締結ボルトの径より大きな2ボルト穴を形成するだけで構成することができ、何ら特殊な機構や装置等の手段を必要としない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図13に示すオゾンガス分解用の触媒ユニットを例にして説明する。
図1はオゾンガス分解用の触媒ユニットの外観斜視図、図2は図1の触媒ユニットの分解斜視図、図3は図1の触媒体と触媒保持枠体との分解斜視図、図4は触媒保持枠の側面図、図5は図4のA−A線断面図、図6は積層された触媒体のガス流入側の正面図、図7は図6の部分拡大図、図8は図5の部分拡大説明図、図9は図8のボルト穴の軸線方向の説明図、図10は図9のボルト穴の拡大説明図、図11は図8のボルト締め付け後の説明図、図12は図11のボルト穴の軸線方向の説明図、図13は図12のボルト穴の拡大説明図である。
【実施例】
【0029】
図1及び図2において、符号1は容器本体、2は容器本体1へのガス流入口、3は容器本体1からのガス流出口である。
予め、容器本体1には、図示されていないガス流路の径に応じた口径をもつ複数種類のガス流入口2及びガス流出口3とを用意しておくことによって、所要の触媒能力を備えた容器本体1を、口径のいかんを問わずに、目的のガス流路に接続することができる。
【0030】
図3乃至図7において、容器本体1には、触媒を縦て横高さのある通気性を備えた所望の立体形状に定型ブロック化された触媒体(定型触媒体)4が所要個数出し入れ自在に配設された集合体40として収められている。触媒の定型ブロック化は適当な常套手段を用いて行えばよい。
又、実施例の触媒体4はオゾン分解用触媒であり、セラミック製コルゲートハニカム構造としてあるが、触媒体4は当然のことながら処理対象ガスに応じて選択し、その構造も任意である。
【0031】
触媒ユニット10は、複数の触媒体4が被処理ガスの流路(図示せず)に対して、当該ガス流路を面的に遮断するように配設された集合状態、或いは、前記集合体状態が被処理ガスの流下方向に複数段重なるように配設された積層集合状態とされた集合体40を、その集合された形態のままで、後述の締結ボルト手段55にて保持する触媒保持枠体50とを備えている。
この触媒ユニット10の触媒は、定型ブロック化された触媒体4を単位として、或いは又、ユニット化された集合体40や触媒保持枠体50を単位として、容易に交換することができる。
【0032】
実施例の触媒保持枠体50は、集合体40のガス流入面側に当てがわれる格子状枠51(以下、ガス流入面側格子状枠ともいう)と、同じく当該ガス流出面側に当てがわれる格子状枠52(以下、ガス流出面側格子状枠ともいう)と、両格子状枠51、52の外周縁部511、522同士に、ガス流下方向(清掃方向)にわたって掛け渡される複数の連結部材53と、これらの連結部材53の両端側と前記外周縁部511、522との間を分離自在に連結するボルト締め手段55とを備えている。
【0033】
ガス流入面側格子状枠51とガス流出面側格子状枠52とは、この実施例では実質的には同一であって、背合わせにおいて対称の形状にて平行、即ち、ガス流路を遮断する方向で、集合体40を挟んで(設置スペースを置いて)平行に重なるように配置されている。
何れの格子状枠51、52も、触媒保持枠体1(集合体40)のガス流入面側とガス流出面側に応じて、各々、ガス流入面或いはガス流出面の外周縁に当る外周縁部511、522と、ガス流入面或いはガス流出面の各面を分割するように当該面に現れる触媒体相互間の接線54を覆うように桟部56を配設して、集合体40の外周側に遺漏ガスが流下したり、触媒体4相互間の隙間にガスが流入しないように塞いでいる。
【0034】
この実施例の触媒ユニットでは、ガス流入面やガス流出面の格子状枠51、52の外周縁部511、522は、ガス流路の断面形状に応じて方形としている。
しかし、上述のように、これは集合体40の外周側に遺漏ガスが流下するのを阻止するためであるから、個々具体的なガス流路の断面形状に応じて格子状枠51、52の形状を定めればよく、従って、方形に限らず、円形或いはその他の所望の形状であってもよい(図示せず)。
【0035】
又、格子状枠51、52の桟部56も、ガス流入面やガス流出面の各面を分割するように集合体40のガス流入或いは流出面に現れる各触媒体4相互間の接線に沿って形成される角形となっている。
しかし、これも上述のように、触媒体相互間の接線54即ち、集合体40を構成する触媒体4相互間の隙間からガスが流入しないようにするためであるから、定型ブロック化された触媒体4の形状及びその集合形態に応じて、触媒体間の隙間を塞ぐように、個々具体的なガス流路の断面形状等に応じ場よく、従って、この例の角形に限らず、その他の形状であってもよい(図示せず)。
【0036】
次に、図8乃至図13においてボルト締め手段55を説明する。
先ず図8に示すように、この実施例のボルト締め手段55は、格子状枠51(52)の外周縁部511(522)側に設けられたボルト穴512(以下、格子状枠側ボルト穴ともいう)と、これらの各格子状枠側ボルト穴530に相応して連結部材側53の両端が輪に各々設けられたボルト穴530(以下、連結部材側ボルト穴ともいう)と、互いに対応する前記ボルト穴512とボルト穴530との両ボルト穴512、530に、少なくとも締結前遊嵌するように通される締結ボルト57とを備えている。
【0037】
前記の対応する一対の両ボルト穴512、530は、何れもその穴に挿通される締結ボルト57の径よりも大きく形成されており、ボルト締め前の図8乃至図10において示す、ボルト締め手段55による締め付けの初期段階において、単に挿通されただけの状態における締結ボルト57は、互いの穴512、530の中心(を通る穴の軸線)がガス流下方向即ち触媒体4の積層方向にずらされて、重ね合わされた両ボルト穴512、530を斜めに、即ち中心をずらされた両穴512、530にわたって傾斜する穴の軸線に沿うように挿通され、理想的にはきつく貫通するように、予め構成しておく。
【0038】
この場合、両ボルト穴512、530の穴の位置ズレは、両格子状枠51、52間に収められる触媒体4やその集合体40を、後述のボルト締めによる圧縮により高密度化させる前の容量、即ち、単に触媒保持枠53内に集合体40を収めただけの容量での状態において、両ボルト穴512、530が一致せず位置ズレを起こした状態となるようにしておく。
尚、この位置ズレは、図8において、格子状枠側ボルト穴512がガス流路の上流側で、連結部材側ボルト穴530がガス流路の下流側に、ずらされている。
【0039】
このような初期段階としてから、締結ボルト57を締め付けてゆくと、図11乃至図13に示すように、締結ボルト57がねじ込まれていくに従って、両ボルト穴512、530の穴の軸線が両穴の面512、530に鉛直となるように作用(傾動)する。
この締め付けによって鉛直に立ち上がる方向の締結ボルト57による力作用は、締め付けの最終段階に向うに従って次第に締結ボルト57が両ボルト穴512、530の軸線と一致する方向に傾動されて行き、この締結ボルト57の傾動作によって軸線が一致する方向の作用(圧力)を受ける格子状枠51、52により、両格子状枠51、52間に充填された集合状態の触媒体4(集合体4)が圧縮されて触媒体4を高集密度状態にユニット化させる。
【0040】
即ち、この作用は結局のところ集合体40をその積層方向(ガス流下方向)に圧縮することになって積層構造を高密度化させ、集合体40を構成する触媒体4の相互間の接線54等における隙間を無くす。これにより、流通するガスの全てに漏れなく触媒を作用させることができる。
【0041】
図8、図11において、図中の符号11は集合体40の外周面を覆う容器木本1のカバーパネルであり、この実施例では比較的肉厚の薄いカバーパネル11を用いているため、ガス流路の前後(上流側と下流側と)に配置される両格子状枠51、52を連結部材として利用するには強度不足のため、このカバーパネル11とは別に連結部材53を用いているが、カバーパネル11を連結部材53と同等の耐久性のある物とすれば、カバーパネル11を連結部材53として兼用することができる。
【0042】
このように、兼用する場合には、複数の連結部材53は不要となり、集合状態或いは積層集合状態の集合体40の外周面を覆うカバーパネル11が一個の筒状体となり、又触媒保持枠体1ともなる。
尚、連結部材53の長手方向両端側に設けられる穴530は直接カバーパネル11(前記の筒状体)の相応する位置に開設(図示せず)される。
【0043】
この実施例では、前記耐久性のない肉薄のパネルをカバーパネル11として用いているため、当該パネル11には締結ボルト57を通すだけの貫通穴(図8)が設けられており、連結部材53は図示のようにパネル11の外周面側に適宜配設されている。
【0044】
又、この実施例におけるボルト締め手段55については、一方の格子状枠51側の一部のボルト締め手段55についてのみ説明したが、他のボルト締め手段55や後面枠52側のボルト締め手段55(図4)についても実質的には同様である。
【0045】
又、この実施例では、両格子状枠51、52の両方に各々ボルト締め手段55(図4)を配設してあるが、何れか一方の枠(51か52)側のみに配設し、配設しない側の枠(51か52)は連結部材53(或いは前記筒状体)の一方端側と一体化しておくこともできる。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、実施例として上記のようにオゾン分解用の触媒体についての触媒ユニットについて説明したが、このオゾン分解用に限らず、触媒作用によるガス処理用の触媒ユニットについて広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】触媒ユニットの外観斜視図である。
【図2】触媒ユニットの分解斜視図である。
【図3】触媒体と触媒保持枠体との分解斜視図である。
【図4】触媒保持枠の側面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】積層された触媒体のガス流入側の正面図である。
【図7】図7は図6の部分拡大図である。
【図8】図5の部分拡大説明図である。
【図9】図8のボルト穴の軸線方向の説明図である。
【図10】図9のボルト穴の拡大説明図である。
【図11】図8のボルト締め付け後の説明図である。
【図12】図11のボルト穴の軸線方向の説明図である。
【図13】図12のボルト穴の拡大説明図である。
【符号の説明】
【0048】
1 容器本体
2 ガス流入口
3 ガス流出口
4 触媒体
10 触媒ユニット
11 カバーパネル(筒状体)
40 集合体
50 触媒保持枠体
51 格子状枠(ガス流入面側)
511 外周縁部
512 ボルト穴(格子状枠側)
52 格子状枠(ガス流出面側)
522 外周縁部
53 連結部材
530 ボルト穴(連結部材)
54 接線
55 ボルト締め手段
56 桟部
57 締結ボルト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通気性を備えて定型ブロック化された触媒体と、複数の前記触媒体が被処理ガスの流路に対して当該流路を面的に遮断するように配設された集合状態、或いは、前記集合体状態が被処理ガスの流下方向に複数段重なるように配設された積層集合状態の集合体を保持する触媒保持枠体とを備え、前記触媒体又は集合体或いは触媒保持枠体を単位として触媒交換を可能としたことを特徴とする触媒ユニット。
【請求項2】
容器本体は、ガス流路に接続可能なガス流入口とガス流出口とを各々分離自在に備えたことを特徴とする請求項1に記載の触媒ユニット。
【請求項3】
触媒体又は集合体或いは触媒保持枠体を単位として容器本体内に出し入れ自在に構成されたことを特徴とする請求項1又請求項2に記載の触媒ユニット。
【請求項4】
触媒保持枠体のガス流入面側とガス流出面側には、各々、ガス流入面やガス流出面の外周縁に当る外周縁部と、ガス流入面やガス流出面の各面を分割するように現れる集合体の触媒体相互間の接線を覆うように配設された桟部とを備えた格子状枠を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項5】
格子状枠の外周縁部はガス流路の断面形状に応じた円形、或いは方形或いはその他の所望の形状であることを特徴とする請求項4に記載の触媒ユニット。
【請求項6】
格子状枠の桟部は、定型ブロック化された触媒体の形状に応じて、ガス流入面やガス流出面の各面を分割するように現れる集合体の触媒体相互間の接線に沿って形成される角形或いは円形或いはその他の形状であることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の触媒ユニット。
【請求項7】
ガス流入面側の格子状枠とガス流出面側の格子状枠とは、両格子状枠の外周縁部同士に掛け渡される複数の連結部材と、各連結部材の両端側と前記外周縁部とを分離自在に連結するボルト締め手段とを備えたことを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項8】
ガス流入面側の格子状枠とガス流出面側の格子状枠とは、同一又は対称の形状であって背合わせ状態に平行に配置されたことを特徴とする請求項4乃至請求項7の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項9】
ボルト締め手段は、格子状枠側に設けられた格子状枠側ボルト穴と、当該格子状枠側ボルト穴に相応する連結部材側に設けられた連結部材側ボルト穴と、前記格子状枠側ボルト穴と連結部材側ボルト穴との両ボルト穴に通される締結ボルトとを備え、
前記両ボルト穴は何れもその穴に挿通される締結ボルトの径よりも大きく形成されており、
ボルト締め前の初期段階における締結ボルトは穴の軸線が一致しないようにずらされて重ね合わされた両ボルト穴を斜めに貫通し、
締め付けの最終段階に向かって締め付けるに従って当該締結ボルトが両ボルト穴の軸線と一致する方向に傾動され、
この締結ボルトの傾動作によって圧力を受ける格子状枠が、両格子状枠間に配設された集合体を圧縮して触媒体を高集密度状態にユニット化することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の触媒ユニット。
【請求項10】
複数の連結部材は集合状態或いは積層集合状態の集合体の外周面を覆う一個の筒状体であることを特徴とする請求項7乃至請求項9の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項11】
複数の連結部材は集合状態或いは積層集合状態の集合体の外周面を覆う筒状体の外周面側に配設されることを特徴とする請求項7又は請求項8の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項12】
ボルト締め手段は、ガス流入面側の格子状枠又はガス流出面側の格子状枠の何れか一方の格子状枠に設けられたことを特徴とする請求項9乃至請求項11の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項13】
定型ブロック化された触媒体は立体であることを特徴とする請求項1乃至請求項12の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項14】
触媒体はセラミック製コルゲートハニカム構造であることを特徴とする請求項1乃至請求項13の何れかに記載の触媒ユニット。
【請求項15】
触媒体はオゾン分解用触媒であることを特徴とする請求項1乃至請求項14の何れかに記載の触媒ユニット。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−62143(P2008−62143A)
【公開日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−240905(P2006−240905)
【出願日】平成18年9月6日(2006.9.6)
【出願人】(506302332)タクミ株式会社 (1)
【Fターム(参考)】