計量値付装置および包装計量値付システム
【課題】商品の種類を判別して当該種類に対応するラベルを自動的に発行し得る計量値付装置を提供する。
【解決手段】複数種類の包材のうちの1種の包材により包装された商品Mを搬送しながら当該商品Mの重量を計量する計量コンベヤ12と、当該包装状態の包材を検出する検出手段4と、検出手段4からの検出値に基づいて当該包材の種別を特定することで、当該包材に包装された商品Mの種別を特定する特定手段と、商品Mの種別ごとに各商品Mの単位重量当りの単価を記憶する商品情報記憶部と、特定された商品について読み出された単価と計量された重量に基づいて当該商品Mの価格を求める価格演算手段と、価格をラベルに印字するラベル発行手段と、該ラベルを商品に貼付するラベル貼付手段とを備えている。
【解決手段】複数種類の包材のうちの1種の包材により包装された商品Mを搬送しながら当該商品Mの重量を計量する計量コンベヤ12と、当該包装状態の包材を検出する検出手段4と、検出手段4からの検出値に基づいて当該包材の種別を特定することで、当該包材に包装された商品Mの種別を特定する特定手段と、商品Mの種別ごとに各商品Mの単位重量当りの単価を記憶する商品情報記憶部と、特定された商品について読み出された単価と計量された重量に基づいて当該商品Mの価格を求める価格演算手段と、価格をラベルに印字するラベル発行手段と、該ラベルを商品に貼付するラベル貼付手段とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量値付装置および該装置を含む包装計量値付システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品に予め付されたバーコードを読み取ることにより商品の種類を特定する計量値付装置が提案されている(特許文献1および2)。
【特許文献1】特開平6−198253号(要約)
【特許文献2】実公平2−36631号(第1図)
【0003】
ところで、たとえば、ヨーロッパなどでは、丸鶏などの内容物をまるごと1羽分、真空パックにより、包材に袋詰めした後、計量値付けが行われている。しかし、かかる真空パックされた商品は、包材に皺が寄りバーコードが読み取れない。
【0004】
ここで、丸鶏の品質に応じて色やデザインの異なる包材を用いて、消費者に対して当該商品の品質の差別化が図られている。そこで、同一種類の品質の丸鶏を包装する包装機1台に対して、当該品質に応じた単価に設定された計量値付装置1台を対応させ、包装後にバーコード等の印字されたラベルを発行し貼付することが考えられる。しかし、包装機の生産能力が計量値付装置に比べて極めて低いので、生産能力を向上させることができない。
【0005】
一方、複数台の包装機を1台の計量値付装置に接続することも考えられる。しかし、複数種類の包装済の商品がランダムに流れてくるため、商品の種別を分別するのが難しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の主な目的は、商品の種類を判別して当該種類に対応するラベルを自動的に発行し得る計量値付装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、複数の包装機に対し1台の計量値付装置で計量値付けが可能な包装計量値付システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の計量値付装置は、複数種類の包材のうちの1種の包材により包装された包装済の商品を搬送しながら当該商品の重量を計量する計量コンベヤと、商品を包装した状態の包材を特定するために当該包装状態の包材を検出する検出手段と、前記検出手段からの検出値に基づいて当該包材の種別を特定することで、当該包材に包装された商品の種別を特定する特定手段と、前記商品の種別ごとに少なくとも各商品の単位重量当りの単価を記憶する商品情報記憶部と、前記特定された商品について読み出された前記単価と前記計量された重量に基づいて当該商品の価格を求める価格演算手段と、前記価格をラベルに印字して発行するラベル発行手段と、前記価格の印字されたラベルを前記商品に貼付するラベル貼付手段とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、商品の種類を包材の種別により分別して、ラベルを自動的に発行し、当該商品にラベルを貼付できるから、1台の計量値付装置に対し複数台の包装機を配置できる。したがって、本装置を用いることにより、複数の包装機から複数種類の商品がランダムに搬送される場合において、当該商品に適したラベルを発行・貼付することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明においては、前記包材は各包材ごとに固有の色および模様を有し、前記検出手段は当該色および模様により定まる色の配分を検出し、前記特定手段は前記色の配分に基づいて包材の種別を特定するのが好ましい。
この態様によれば、包装済の商品の形状が不定形であったり、大きさが定まっていなくても商品を分別することができる。
なお、“色の配分”としては、前記検出手段によって検出された各色ごとの色が表れた面積や長さ、割合などをいう。
【0010】
本発明において、前記検出手段は、搬送中の包材の表面のスポットから反射された光を受光する受光素子と、前記受光素子が受光した光に基づいて当該スポットが予め設定された色か否かを判別する色判別手段とを有し、前記特定手段は、1つの包材についての複数のスポットについて前記色判別手段が判別した色ごとの検出スポット数を記憶する検出記憶部と、予め包材ごと、かつ、色ごとに設定されたスポット数の閾値を記憶する閾値記憶部と、前記検出記憶部に記憶された検出スポット数と前記閾値記憶部に記憶されたスポット数とを、色ごとに比較して包材の種別を特定する比較手段とを備えているのが好ましい。
【0011】
この態様によれば、いわゆるカラーセンサを用いて検出・分別ができるから、CCDなどを用いるのに比べ、包材特定のためのソフトウエアが著しく簡単になる。
また、包材の種類が数種程度である場合は、たとえば、CCDと異なり、数個〜数十個程度の少ないスポット数で検出できるので、処理能力が著しく向上する。
【0012】
本発明において、前記包材は流れ方向の所定の第1および第2の領域を有し、前記特定手段は、前記第2領域からの検出スポット数の情報を不採用とし、前記第1領域からの検出スポット数の情報を採用して、包材を特定するのが好ましい。
この態様によれば、包材全体では判別が困難な場合でも、局所的ないし一部の領域からの情報により包材を分別できる。
【0013】
本発明において、前記商品情報記憶部には、同一の包材により包装される商品について重量範囲ごとに互いに異なる単価が設定記憶されており、前記特定手段により特定された包材の種別と前記計量コンベヤで計量された重量とに基づいて前記商品の単価が前記商品情報記憶部から読み出されて、商品の価格が演算されるようにするのが好ましい。
この態様によれば、重量範囲により単価が異なる場合においても、価格の演算が可能となる。
【0014】
一方、本発明の包装計量値付システムは、前記計量値付装置の上流に配置され、各々、所定の包材を用いて内容物を包装する複数台の包装機と、前記複数台の包装機で包装された互いに異なる商品が入り混じった状態で搬送する搬送ラインとを備えた包装計量値付システムであって、前記包材の種別が互いに異なる包装済の商品が入り混じった状態で、当該商品が前記搬送ラインから前記計量値付装置に導入される。
本システムによれば、複数の包装機に対し1台の計量値付装置で計量値付けが可能となり、計量値付装置の台数を減らすことができる。
【実施例1】
【0015】
以下、本発明の一実施例を図面にしたがって説明する。
商品M:
まず、本システムによって包装計量値付される商品の一例として、鶏肉がまるごと1羽分、真空パックにより包装されたものについて説明する。
【0016】
丸鶏は、産地などの種類に応じて単位重量当たりの単価が異なり、図1(a)および図2(a),(b)に示すように、当該種類に応じた包材(たとえば、包装袋)Mwによって包装(たとえば、包装パック)される。前記包材Mwは、各包材Mwごとに固有の色および模様を有している。
なお、包材Mwに付した“網点”や“ハッチング”は着色された色を示すもので、同一の“網点”等は同一の色彩であることを意味する。
【0017】
一方、同種の鶏肉であっても、その大きさにより味や食感などが異なるため、単位重量当りの単価が異なる。そのため、図1(a),(b)に示す同じ模様Mcの包材Mwによって包装された同種の鶏肉であっても、単位重量当りの単価が異なる。
【0018】
システム構成:
次に、前述の商品Mの包装計量値付を行うシステムについて説明する。
図3に示すように、本システムは、複数台の包装機1と、前記包装機1によって包装された商品Mを搬送する搬送コンベヤ(搬送ライン)2と、前記商品Mに対して計量および値付けを行う計量値付装置3とを備えている。
【0019】
包装機1は、鶏肉の種類ごとに複数台設けられている。作業員が鶏肉を選り分けて、当該種類に対応する包装機1に鶏肉を送り込む。包装機1は、予めセットされた種類の包材Mwを用いて鶏肉の包装を行う。かかる選別および包装により、鶏肉の種類に応じた模様の包材によって包装された商品Mが製造される。
【0020】
前記包装機1によって包装された商品Mは、搬送コンベヤ2上にそれぞれ送られ、該搬送コンベヤ2によって計量値付装置3に搬送される。搬送コンベヤ2は、前記複数台の包装機1で包装された互いに異なる商品Mが入り混じった状態で搬送を行う。そのため、計量値付装置3には、包材Mwの種類が互いに異なる包装済の商品Mが入り混じった状態で導入される。
【0021】
計量値付装置3は、搬送コンベヤ2によって供給された商品Mの種類を検出すると共に、当該商品Mの計量を行い、該商品Mに応じた品名や価格などが印字されたラベルを当該商品Mに貼付した後、下流に商品Mを送り出す。
【0022】
計量値付装置3:
つぎに、前記計量値付装置3について説明する。
計量値付装置3の構成;
図4(a),(b)に示すように、計量値付装置3は、搬送方向Xに沿って、上流から順に導入コンベヤ11、計量コンベヤ12および貼付コンベヤ13を備えている。
導入コンベヤ11上には、商品Mを該商品Mの搬送方向Xに略直交する幅方向Wの中央に移動させるセンタリング装置11aが設けられている。商品Mは、前記センタリング装置11aによりセンタリングされた後、計量コンベヤ12に搬送される。
【0023】
計量コンベヤ12では、カラーセンサ4により包材Mwの色や模様Mcに応じて商品Mの種類が特定される。一方、商品Mは、計量コンベヤ12に設けられた計量手段6によって当該商品Mの計量が行われる。
その後、商品Mは貼付コンベヤ13に搬送され、貼付コンベヤ13に設けられたラベル貼付装置7によって、当該商品Mに応じたラベルが発行されて貼付される。
【0024】
機器構成;
図5(a)に示すように、計量値付装置3は、たとえば、マイクロコンピュータからなる制御部30を備えている。前記制御部30には、カラーセンサ(検出手段の一例)4、商品検知器5、計量手段6、ラベル貼付装置7およびコンベヤ制御手段8等が、図示しないインターフェイスを介して互いに接続されている。
【0025】
カラーセンサ4;
カラーセンサ4は、包装状態の商品Mの包材Mwに印刷された包材の色および模様により定まる色の配分を検出するものであり、図4(b)に示すように、計量コンベヤ12の上方に設けられている。図4(a)に示すように、カラーセンサ4は、計量コンベヤ12の前記幅方向Wの概ね中央に設置されている。
【0026】
カラーセンサ4の構成;
図6(a)に示すように、カラーセンサ4は、センサ制御器40、アンプ41、受光素子42および投光素子43を備えている。
投光素子43は、図4(b)に示すように、搬送中の商品Mに向って可視光を投光する。図6(a)の投光素子43からの光は、たとえば、直径が5mm〜10mm程度のスポットS(図1,図2)に集光するように投光される。
受光素子42は、商品Mの包材Mwの表面の前記スポットSから反射された光を受光する。受光素子42は、受光した光量を光の三原色ごとの電気信号からなる受光信号に変換し前記アンプ41を介してセンサ制御器40に送る。
【0027】
センサ制御器40は、前記受光信号に基づき色の判別を行うものであり、色判別手段40a、色設定手段40bおよび色条件記憶部40cを備えている。
図4(b)に示すように、色条件記憶部40cには、色No. ごとに、「紺」や「オレンジ」など、包材Mwに印刷された色に対応する光の三原色ごとの閾値が互いに関連付けられて記憶される。なお、色No. と閾値との前記関連付けは、色設定手段40bによって行われる。
【0028】
図1および図2に示すように、商品が計量コンベヤ12上を一定の速度で搬送されると、搬送方向Xに所定間隔の前記スポットSごとに、図6(a)の受光素子42からセンサ制御器40に受光信号が送られる。色判別手段40aは色条件記憶部40cの記憶内容に基づき、各スポットごとに色No. を判別する。前記カラーセンサ4は、前記判別した色No. の信号を、図5(a)の制御部30に送信する。したがって、1つの商品Mの包材Mwについて複数のスポットSに対応する色No. の信号が制御部30に次々に送信される。
なお、前記カラーセンサ4としては、たとえば、オムロン株式会社(登録商標)製のCZH35S等のカラーセンサを採用することができる。
【0029】
商品検知器5;
図5(a)の商品検知器5は、たとえば光センサからなり、図4(a)の計量コンベヤ12の幅方向Wの両端部に設けられている。商品検知器5は計量コンベヤ12の上流側に設けられている。図5(a)の制御部30は、商品検知器5からの検知信号に基づき商品Mの検知を行う。
なお、商品検知器5としては、たとえば、特開平6−198253号公報に記載の物品検出器を採用することができる。
【0030】
計量手段6;
前記計量手段6は、たとえば、ロードセルのような重量検出手段を備えており、計量コンベヤ12(図4(b))上の商品Mの重量信号を制御部30に送信する。制御部30は、前記重量信号に基づき、商品Mの重量を算出する。
【0031】
ラベル貼付装置7;
ラベル貼付装置7は、図4(b)に示すように、貼付コンベヤ13の上方に設けられており、ラベルの印字および商品Mへの当該ラベルの貼付を行う。
図5(a)に示すように、ラベル貼付装置7は、ラベルの印字を行うラベル発行手段71と、発行されたラベルを商品Mに貼付するラベル貼付手段72とを備えている。
【0032】
制御部30;
制御部30は、CPU31およびメモリ32を備えている。
CPU31は、比較手段31aおよび価格演算手段31bの機能を備えている。
メモリ32には、検出記憶部32a、商品情報記憶部32bおよび閾値記憶部32cが設けられている。
【0033】
検出記憶部32aには、カラーセンサ4からの色No. 信号に基づき、1つの商品Mの包材Mwについての複数のスポットS(図1,図2)について、前記色判別手段40aが判別した色No. ごとの検出スポット数が積算されて記憶される。
【0034】
図5(b)に示すように、商品情報記憶部32bには、商品Mの種類ごとに品番、包材No. 、品名、重量範囲および単位重量当りの単価などが互いに関連付けられて予め記憶されている。
なお、前述のように、同一種類の商品Mであっても、その重量に応じて単価が異なる商品Mには、同一の包材No. について重量範囲ごとに異なる単価がそれぞれ関連付けられて記憶されている。
【0035】
図5(c)に示すように、閾値記憶部32cには、包材の種類ごとに、前記包材No. と、各色ごとのスポット数の範囲からなる閾値とが互いに関連付けられて記憶される。
【0036】
前記比較手段31aは、前記検出記憶部32aに記憶された検出スポット数と、前記閾値記憶部32cに記憶されたスポット数の範囲とを、色ごとにそれぞれ比較して包材No. を特定する。
【0037】
包材の特定手段;
ここで、図1(a)および図2(a)に示すように、包材Mwの種類ごとに色および模様が異なるので、該模様を構成する各色ごとの検出スポット数が異なる。そのため、図5(a)の比較手段31aが、検出記憶部32aから各色ごとに前記検出スポット数を読み出し、各色ごとに、当該検出スポット数を閾値記憶部32cに記憶されたスポット数の範囲と比較することにより、一致する包材No. を検索して特定することができる。
したがって、比較手段31aの機能を有するCPU31は、色の配分ごとの検出スポット数に基づいて包材の種別を特定する特定手段を構成している。
【0038】
価格演算手段31bは、前記包材No. と、計量手段6からの重量信号に基づいて算出された重量とに基づき、商品情報記憶部32bから当該包材No. で、かつ、当該重量範囲に合致する商品の前記単価を読み出し、当該単価に当該重量を乗算して商品Mの価格を算出する。
【0039】
CPU31は、前記価格と、当該商品Mの品名や単価などに基づき印字内容を作成してラベル貼付装置7に送信する。
ラベル貼付装置7は、当該印字内容に基づきラベル発行手段71にラベル発行を行わせると共に、ラベル貼付手段72に所定のタイミングで当該商品Mの包材Mwに当該ラベルを貼付させる。
【0040】
CPU31は、前記包材Mwごとに各色のスポット数と包材No. とを関連づけて閾値記憶部32cに設定記憶させる包材登録モードと、包材を特定すると共に、商品の重量から価格を算出してラベルの発行および貼付を行う計量値付モードとを備えている。
【0041】
本装置の動作;
つぎに、本装置の動作について説明する。
まず、商品Mを搬送せずに、商品の特定の部位をカラーセンサ4に読み取らせ、カラーセンサ4の色条件記憶部40c(図6(b))に各包材Mwの模様を構成する色No. についての設定登録を行う。
【0042】
包材登録モード;
ついで、本装置で計量値付を行う商品の模様を構成する色のスポット数の設定を行うための登録を行う。
オペレータが計量値付装置3に所定の操作を行い、図5の閾値記憶部32cに記憶させる包材No. を指定すると、包材登録モードがスタートする。
【0043】
商品Mが図4の導入コンベヤ11上により搬送されると、センタリング装置11aにより商品Mが導入コンベヤ11の幅方向Wの中央に向ってセンタリングされる。導入コンベヤ11から計量コンベヤ12に商品Mが乗り移ると、商品検知器5が商品Mの先端を検出する。
【0044】
当該検出信号に基づいて、カラーセンサ4による色の判別が開始されて、図1の各スポットSについての色判別がなされ、カラーセンサ4からの色No. の信号が順次、図5の制御部30に送信される。制御部30は、同色の色No. の信号の数を各色ごとにそれぞれ積算し、検出記憶部32aに記憶させる。前記各色ごとの色No. の積算は、商品検知器5が商品Mの後端を検出し終わるまで、すなわち、1個分の商品Mについて行われる。
【0045】
多数の同種の商品Mについて、前記各色の色No. の検出と積算を繰り返すことにより、CPU31は、当該指定された包材No. に対応する各色のスポット数の範囲を決定し、図5(c)のように閾値記憶部32cに記憶させる。
【0046】
なお、包材No. の登録には、図1(a),(b)に示すように、同種の包材で、かつ、大きさの異なる商品Mを多数個検出させ、スポット数の範囲を決定する。これにより、同種の包材で大きさの異なる商品Mの判別を行うことが可能となる。
【0047】
計量値付モード;
前記包材の登録後、オペレータが計量値付装置3に所定の操作を行い、前記CPU31を計量値付モードに設定した後、包装計量値付システムをスタートさせる。前述のように、本システムの稼働時には、包材の種別が互いに異なる包装済の商品Mが入り混じった状態で図4の搬送コンベヤ2から計量値付装置3に導入される。
【0048】
図4(a)に示す商品Mが導入コンベヤ11上により搬送されると、センタリング装置11aにより商品Mが導入コンベヤ11の幅方向Wの中央に向ってセンタリングされる。導入コンベヤ11から計量コンベヤ12に商品Mが乗り移ると、商品検知器5が商品Mの先端を検出する。
【0049】
当該検出信号に基づいて、カラーセンサ4による色の判別が開始されて、図1の各スポットSについての色の判別がなされ、カラーセンサ4からの色No. の信号が順次、制御部30に送信される。前記色No. の送信は、商品検知器5が商品Mを検出しなくなるまで続けられ、その結果、図5(a)の検出記憶部32aには商品Mの1個分の色No. ごとの検出スポット数が記憶される。
【0050】
つぎに、前記検出記憶部32aに記憶された検出スポット数と、閾値記憶部32cに記憶されたスポット数の範囲とを、比較手段31aが色ごとにそれぞれ比較して包材No. を特定する。一方、CPU31が、計量手段6からの重量信号に基づき、当該商品Mの重量を算出する。
その後、価格演算手段31bが、前記包材No. と前記重量とに基づき、商品情報記憶部32bから、当該包材No. で、かつ、当該重量範囲に合致する商品の単価を読み出し、当該単価に前記重量を乗算して商品Mの価格を算出する。
【0051】
CPU31は、前記価格と、当該商品Mの品名や単価などに基づき印字内容を作成してラベル貼付装置7に送信する。 ラベル貼付装置7は、前記印字内容に基づき、ラベル発行手段71にラベルの発行を行わせた後、貼付コンベヤ13上の当該商品Mに対して、ラベル貼付手段72に当該ラベルの貼付を行わせる。前記ラベルの貼付後、商品Mは下流に搬送され、箱詰などの作業が行われる。
【0052】
このように、計量値付装置3はカラーセンサ4からの色No. の信号に基づいて包材の種別を分別することにより、商品Mの種類を特定することができる。また、同一種類の商品Mであっても、計量手段6からの重量信号に基づいて重量を算出することにより、単位重量当りの単価が異なる商品Mの種別を特定することができる。
したがって、本システムでは、計量値付装置3を用いることにより、複数の包装機1に対して1台の計量値付装置3で計量値付が可能となる。
【0053】
スポット数が一致する包材:
ところで、図2(a),(b)に示すように、異なる種類の包材Mwであっても、スポット数が一致してしまう模様の包材がある。
また、図7(a)に示す“包材No. 04”と“包材No. 05”の場合には、検出スポット数が、例えばオレンジ3、白5、黄2のときに、両包材Mwのスポット数の範囲内であるため、包材Mwの判別を行うことができない。
【0054】
かかる場合には、図8(a),(b)に示すように、商品Mの包材Mwに色の異なるシールMsを貼付する。色の異なるシールMsの貼付により、検出スポット数が異なり、包材の判別が可能となる。
【0055】
なお、図2に示すように、包材の中には、作業者の目視により商品Mの種類を識別するためのドミノマークと呼ばれるマークMdが包材Mwに印刷されているものがあり、かかるドミノマークに前記シールMsを貼付してもよい。
【0056】
第1および第2の領域A1,A2:
ところで、図1(a),(b)のように、商品Mの大きさのバラツキが大きいと、閾値記憶部32cに記憶される前記色ごとのスポット数のバラツキが大きくなり、前記検出スポット数が複数の種類の商品に当てはまり、商品Mの種類の判別が難しくなる。
【0057】
ここで、図9(a),(b)に示すように、商品Mは、袋状の包材Mwに鶏肉などの内容物を挿入した後、包材Mwを伸張させて、内部の空気を吸引しながら該包材Mwの上部を圧着して封止する。商品Mの製造には、袋状の包材Mwの上部を引っ張りながら内容物を挿入するため、図9(a),(b)に示すように、包材Mwの底部Mb付近よりも、該包材Mwの上部Ma付近の方が、より大きく伸張される。
【0058】
そこで、前記検出スポット数を搬送方向Xの前方の第1の領域(底部Mb付近の所定の領域)A1と後方の第2の領域A2(その他の領域)とに分ける。商品によっては大きく伸張される第2の領域A2からの検出スポット数の情報を不採用とし、伸張度合の小さい第1の領域A1からの検出スポット数の情報のみを採用して、包材Mwを特定するようにしてもよい。
このように、包材の局所的ないし一部の領域A1のみのスポット数の情報を採用することにより、包材全体では判別が困難な場合でも商品の種類の判別を行うことができる。
【0059】
前記第1の領域A1と第2の領域A2とを分ける方法としては、検出したスポットのうちの最初の1つ目から予め設定された所定の個数までの情報のみを採用すればよい。すなわち、検出すべき領域に対応する部位について得られた検出スポット数についてのみの情報を採用する。
【0060】
なお、カラーセンサ4によって検出を行う色数が多い場合には、図10に示すように、2個以上のカラーセンサ4を設けるようにしてもよい。
また、検出手段としては、カラーセンサの代わりにCCDカメラを用いてもよい。
【0061】
ラベル検査装置:
ここで、従来では、カメラでラベルを撮影し、画像処理によってラベルの良否を検査するラベル検査装置において、カメラで画像を撮影するタイミングは、検査対象物の位置を検査する「位置検出センサ」を別途設置して、その出力信号を元に決定するか、手動で「画像撮影」ボタンを押すかのどちらかであった。これでは、位置検出センサを別途、設置する場合はコストがかかるし、手動で「画像撮影」ボタンを押す場合は、わずらわしさが出てくる。
【0062】
そこで、検査対象物がカメラの下に来た時のみ撮影するのではなく、カメラで常時撮影しておき、検査対象物がカメラの下に来たかどうかを高速な検知方法で監視し、来たと判別した時に、(時間がかかる)ラベルの詳細な検査を行う構造とする。
【0063】
カメラの下に検査対象物があるかどうかの判断は、「撮影した画像の任意の点」の明度を取得し、以下の方法で、検査対象物があるかどうかを判断する。
1.待機中(照明OFF中)、明度が閾値より下がれば、検査対象物がカメラの下に来たと判断する。(検査対象物がカメラの下に来たら、検査対象物で外光が遮られる為、明度が下がる)→検査対象物がカメラの下に来たと判断すれば照明を付ける。
2.検査中(照明ON中)、明度値は閾値より下がれば、検査対象物がカメラから外れた(フレームアウト)と判断する。(検査対象物が抜けると、照明の光が検査対象物で反射しなくなる事により、反射光がカメラに届かなくなる為、明度が下がる)→検査対象物がカメラから外れたらに来たと判断すれば照明を付ける。
【0064】
(任意の点の)明度値と閾値の大小関係で検査対象物を検知する為、高速に検査対象物の有無を判断できる。これにより、詳細情報の検査タイミングや検査速度を低下させる事なく、自動検査開始を実現している。
【0065】
今まで検査対象物の位置検出センサを設置していた検査装置は、位置検出センサが不要となりコストダウンを図れる。また、今まで手動で「画像撮影」ボタンを押していた検査装置では、ボタンを押すわずらわしさがなくなる。
【0066】
印字済ラベルの検査方法:
ところで、カメラでラベルの画像を撮像し、画像処理にて印字済のラベルの印字内容を検査するラベル検査装置がある。かかる検査装置において、ラベルの印字を行う処理が2段階以上に分かれていて、それぞれの段階で印字された内容に関連性がある場合、個々の印字内容については検査を行っているが、その関連性の検査は行われていなかった。
たとえば、図11(b)に示すように、消費期限や加工日、価格、内容量などの項目名と、当該項目名にそれぞれ対応する内容とを印字する場合には、まず、図11(a)に示すように、前記各項目名が予め印字され、その後、当該項目名に対応する内容がサーマル印字される。前記サーマル印字後、カメラで撮像されたラベルの印字内容に基づいてラベルの印字内容が検査される。
【0067】
しかし、従来の検査方法では、図11(c)に示すように、各項目名に対応する内容がそれぞれ下にズレてサーマル印字された場合、印字内容のみの検査では合格判定になってしまう。
特に、図11(c)に示すように、サーマル印字がズレることで、消費期限が空欄になると共に、加工日が消費期限に対応する印字内容の「05.10.07」のように印字される事もあるため、不合格と判断すべきである。
【0068】
そこで、第1段階の印字内容である項目名と、第2段階の印字内容である内容との関連性を予め登録しておき、検査時にその関連性を検査する。
すなわち、図11(d)に示すように、たとえば、第1段階での印字内容である「消費期限」文字の右側に網点で示す許容範囲を予め登録しておき、検査時に当該内容印字領域に消費期限に対応する日付データが印字されているか否かの判別を行う。当該内容印字領域に印字がなされていない場合には、不合格とする。
同様に、加工日、価格および内容量についても破線で示す許容範囲を登録しておき、検査時に当該許容範囲に当該項目名に対応する印字内容が印字されているか否かの判別を行ってもよい。
【0069】
このように、予め印字された項目に対応する許容範囲内に当該項目に対応する印字内容が印字されているか否か、すなわち、「他の印字物との関係を検査する機能」を提供することにより、検査対象の本当の意味での善し悪しを判断することができ、検査装置の付加価値を高めることができる。
【0070】
個体識別番号の検査方法:
従来より、法律で印字が義務付けられた家畜の個体識別番号の印字は、以下の方法で行われている。
まず、入荷した塊肉を切り分けた際、個体識別番号(バーコード)が印字された継承ラベルを発行して貼り付ける。
つぎに、値付作業時に、前記継承ラベルのバーコード(個体識別番号)をラベラーで読み込み、個体識別番号が印字されたラベルが1つ1つの商品に貼り付けられる。
しかし、かかる従来の方法では、個体識別番号の印字が完全にオフライン運用されている為、ラベル検査装置が上位ホストから正しい個体識別番号を受け取るのは不可能であり、機械(ラベル検査装置)での個体識別番号の検査を行うことができない。
そのため、個体識別番号が印字されていない商品や、誤った個体識別番号が印字されたラベルが貼付された商品が出荷されるおそれがあり、罰則や信用失墜という重大な損害が生じるおそれがある。
【0071】
そこで、以下に説明する識別番号の検査、およびその検査履歴を残すシステムを用いることにより、前述の不具合を解消する。
商品生産ラインに設置し、コンベヤ搬送中の商品のラベルを検査するライン型ラベル検査装置(以下、「ライン型ラベル検査装置」という)の場合。
1.ライン型ラベル検査装置の前段に設置したラベラーもしくは上位のホストコンピュータと連動し、通信によって個体識別番号の印字の有無、および個体識別データを取得して検査を行う。
2.ライン型ラベル検査装置の前段に設置したラベラーもしくは上位のホストコンピュータと連動し、通信によって個体識別番号の印字の有無情報のみを取得し、個体識別番号の印字の有無(必要があればC/D)の検査を行う。
3.ライン型ラベル検査装置の前段に設置したラベラーや上位ホストコンピュータと連動せず、ラベル検査装置内部に登録した個体識別番号の印字の有無情報を元に、個体識別番号の印字の有無(必要があればC/D)の検査を行う。
【0072】
生産した商品の中から1つを抜き取って検査を行うラベル検査装置(以下、「抜取型ラベル検査装置」と呼ぶ)の場合。
4.上位のホストコンピュータと連動し、通信によって個体識別番号の印字の有無情報を取得、もしくは、ラベル検査装置内部に登録した個体識別番号の印字の有無情報を取得する。そして、固定識別番号の印字が必要な商品を検査する場合は、商品を運ぶ箱(コンテナ)等に貼り付けられた継承ラベルをスキャンする指示がラベル検査装置の画面に表示される。オペレータが継承ラベルをスキャンすることにより、個体識別番号データを取得し、商品の個体識別番号の検査を行う。
【0073】
前述の1〜4で検査した履歴として、ラベルの個体識別番号の印字の有無、ラベルに印字されていた個体識別番号データ、個体識別番号の印字の有無と個体識別番号データの設定値(正しいデータ)を履歴に残す。
このように、個体識別番号の検査を行うことにより、人間の検査による検査ミスをなくし、出荷商品の品質を高めることができる。
【0074】
ローコストで振動センサを具備する方法:
ところで、はかりは、外乱による振動をデジタルフィルタなどによって平滑化し、重量データ(DC成分)を取り出すのが一般的である。
従来では、フィルタリングによって、一定触れ幅以内に収まらなければ不安定として計量不可と判断するだけの使われ方が多く、原因として外部からの振動などが考えられる、といった形で理由付けするが、それらを常時監視する機能は搭載されていない。
これは、ハカリ本体に加速度センサなどを配置することで解決できる課題であるが、センサ、センサまでのハーネス、ブラケット、I/Oなどの部品が必要となるため、コストが上昇する。
このため、センサ(はかりにおける安全回路)を備えた機物はあまり世にでてこなかった。
しかし、実際の現場では、運搬車の移動に伴う一時的な振動や、作業者が計量機に無意識に接触しているケース、品物の乗り継ぎが悪く加振状態になっている、など、さまざまな突発振動が入ることがある。
これらは今のシステムでは判別できず、計量不安定として処理されたり、誤計量されている可能性もある。
【0075】
ハカリ機器に搭載されている基板に、Gセンサを実装する。
このとき、Gセンサが基板の取り付けビス近傍に配置されるよう、実装パターン設計する。
基板は、シャーシ上に装着されるが、このとき基板とシャーシを結合する結合部材に振動伝達関数の高い金属部品を用いる。
上記センサで過度の振動が検知された場合、ロードセルを保護するため、自由端をロックするロック機構(電磁ロックなど)を備える。
上記センサで過度の振動が検知された場合、正しく検査が行えなくなる可能性があるため、強制的に運転を停止し、上流装置も止める処理を働かせる。
【0076】
振動センサを基板の取り付けビス近傍に実装することにより、センサは外部からの振動を感度良く検出することができる。
はかり基板に直接実装するため、Gセンサのみを独立に配置するより大幅にコストダウンになる。
このセンサがフレーム→電装シャーシを経由して伝わってくる振動をキャッチすることにより、計量機が正しい環境で使用できているかどうかを区別でき、より正確な検査が可能となる。
外部から大きな衝撃が加わったとき、セルの強制保護機構を働かせ、セルの故障を防ぐ(ハードディスクの保護機能と同じ役割)。
外部や床から大きな衝撃を検知したときにラインを緊急停止させ、確実な検査を担保する(「セーフロック機能」)。
【0077】
リンゴ等の選別:
ところで、従来のリンゴ等の選別において、選果場で高速に処理する装置以外、農家が自家選別する場合、外観は目視、ランクサイズは秤等での重量選別、内部の蜜は最近簡易の蜜入りセンサを利用することが多い。このためそれぞれが作業工程としてわかれ、多くの労力を要している。
【0078】
そこで、市販の蜜入りセンサにロードセルを組み込み、ランク選別機能と蜜入りセンサのランク選別機能を合体させ、リンゴを蜜入りセンサの測定部に乗せるだけで音声、ランプ等で作業者に知らせる。
【0079】
外観は作業者の目視によるが、重量ランク、蜜度ランクが一工程で測定でき、労力が半減する効果がある。また、音声、ランプで同時に知らせることにより、選別が容易となる。
【0080】
農産物の選別:
ところで、従来では、農産物の選別において、重量センサで計っていないタイプ(形状をカメラで捉える)の場合、階級選別精度が悪い。選別精度が悪いものを数個切り出しをした場合、歩留りが極端に悪くなるかマイナス計量が発生する事が多い。
【0081】
そこで、たとえば、L(4個)、M(5個)、S(6個)を150gとした場合、Lの中を更に重量を4等分、Mでは5等分、Sでは6等分し、選別する。
1個づつ整列させた排出レーンの最終端で各1個同時排出させる。
各レーンの個数バラ付きによって空レーンが生じた場合には、残りのレーンと空レーン(必要レーン)に一番近いレーンを選択する機能も有する。
【0082】
したがって、従来技術の問題点を改善し、尚且つ、次工程での組合せ計量機を不要とする為、設備投資が抑えられ省人化も実現出来る。
【0083】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、前述の包装計量値付システムでは、図3に示すように、計量値付装置3を2台設けたが、1台であってもよいし、3台以上であってもよい。
また、包装機は2台以上であればよい。
さらに、1台の計量コンベヤに対し、ラベル発行手段およびラベル貼付手段からなるラベル貼付装置を2台以上設けてもよいし、商品の底部にラベルを貼付するようにしてもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲のものと解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本装置は、計量値付装置および包装計量値付システムに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】包材により包装された商品を示す概略平面図である。
【図2】包材により包装された商品を示す概略平面図である。
【図3】包装計量値付システムを示す概略平面図である。
【図4】(a)は計量値付装置の概略平面図、(b)は計量値付装置の概略側面図である。
【図5】(a)は計量値付装置の概略構成図、(b)は商品情報記憶部の記憶内容を示す図表、(c)は閾値記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図6】(a)はカラーセンサの概略構成図、(b)は色条件記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図7】閾値記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図8】シールの貼付された商品を示す概略平面図である。
【図9】他の特定方法を説明するための包材の平面図である。
【図10】変形例を示す計量値付装置の概略平面図および概略側面図である。
【図11】ラベルを示す平面図である。
【符号の説明】
【0086】
1:包装機
2:搬送コンベヤ
3:計量値付装置
4:カラーセンサ(検出手段)
12:計量コンベヤ
31:CPU(特定手段)
31a:比較手段
31b:価格演算手段
32a:検出記憶部
32b:商品情報記憶部
32c:閾値記憶部
40a:色判別手段
42:受光素子
71:ラベル発行手段
72:ラベル貼付手段
A1:第1の領域
A2:第2の領域
M:商品
Mw:包材
S:スポット
【技術分野】
【0001】
本発明は、計量値付装置および該装置を含む包装計量値付システムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品に予め付されたバーコードを読み取ることにより商品の種類を特定する計量値付装置が提案されている(特許文献1および2)。
【特許文献1】特開平6−198253号(要約)
【特許文献2】実公平2−36631号(第1図)
【0003】
ところで、たとえば、ヨーロッパなどでは、丸鶏などの内容物をまるごと1羽分、真空パックにより、包材に袋詰めした後、計量値付けが行われている。しかし、かかる真空パックされた商品は、包材に皺が寄りバーコードが読み取れない。
【0004】
ここで、丸鶏の品質に応じて色やデザインの異なる包材を用いて、消費者に対して当該商品の品質の差別化が図られている。そこで、同一種類の品質の丸鶏を包装する包装機1台に対して、当該品質に応じた単価に設定された計量値付装置1台を対応させ、包装後にバーコード等の印字されたラベルを発行し貼付することが考えられる。しかし、包装機の生産能力が計量値付装置に比べて極めて低いので、生産能力を向上させることができない。
【0005】
一方、複数台の包装機を1台の計量値付装置に接続することも考えられる。しかし、複数種類の包装済の商品がランダムに流れてくるため、商品の種別を分別するのが難しい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の主な目的は、商品の種類を判別して当該種類に対応するラベルを自動的に発行し得る計量値付装置を提供することである。また、本発明の他の目的は、複数の包装機に対し1台の計量値付装置で計量値付けが可能な包装計量値付システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の計量値付装置は、複数種類の包材のうちの1種の包材により包装された包装済の商品を搬送しながら当該商品の重量を計量する計量コンベヤと、商品を包装した状態の包材を特定するために当該包装状態の包材を検出する検出手段と、前記検出手段からの検出値に基づいて当該包材の種別を特定することで、当該包材に包装された商品の種別を特定する特定手段と、前記商品の種別ごとに少なくとも各商品の単位重量当りの単価を記憶する商品情報記憶部と、前記特定された商品について読み出された前記単価と前記計量された重量に基づいて当該商品の価格を求める価格演算手段と、前記価格をラベルに印字して発行するラベル発行手段と、前記価格の印字されたラベルを前記商品に貼付するラベル貼付手段とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、商品の種類を包材の種別により分別して、ラベルを自動的に発行し、当該商品にラベルを貼付できるから、1台の計量値付装置に対し複数台の包装機を配置できる。したがって、本装置を用いることにより、複数の包装機から複数種類の商品がランダムに搬送される場合において、当該商品に適したラベルを発行・貼付することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明においては、前記包材は各包材ごとに固有の色および模様を有し、前記検出手段は当該色および模様により定まる色の配分を検出し、前記特定手段は前記色の配分に基づいて包材の種別を特定するのが好ましい。
この態様によれば、包装済の商品の形状が不定形であったり、大きさが定まっていなくても商品を分別することができる。
なお、“色の配分”としては、前記検出手段によって検出された各色ごとの色が表れた面積や長さ、割合などをいう。
【0010】
本発明において、前記検出手段は、搬送中の包材の表面のスポットから反射された光を受光する受光素子と、前記受光素子が受光した光に基づいて当該スポットが予め設定された色か否かを判別する色判別手段とを有し、前記特定手段は、1つの包材についての複数のスポットについて前記色判別手段が判別した色ごとの検出スポット数を記憶する検出記憶部と、予め包材ごと、かつ、色ごとに設定されたスポット数の閾値を記憶する閾値記憶部と、前記検出記憶部に記憶された検出スポット数と前記閾値記憶部に記憶されたスポット数とを、色ごとに比較して包材の種別を特定する比較手段とを備えているのが好ましい。
【0011】
この態様によれば、いわゆるカラーセンサを用いて検出・分別ができるから、CCDなどを用いるのに比べ、包材特定のためのソフトウエアが著しく簡単になる。
また、包材の種類が数種程度である場合は、たとえば、CCDと異なり、数個〜数十個程度の少ないスポット数で検出できるので、処理能力が著しく向上する。
【0012】
本発明において、前記包材は流れ方向の所定の第1および第2の領域を有し、前記特定手段は、前記第2領域からの検出スポット数の情報を不採用とし、前記第1領域からの検出スポット数の情報を採用して、包材を特定するのが好ましい。
この態様によれば、包材全体では判別が困難な場合でも、局所的ないし一部の領域からの情報により包材を分別できる。
【0013】
本発明において、前記商品情報記憶部には、同一の包材により包装される商品について重量範囲ごとに互いに異なる単価が設定記憶されており、前記特定手段により特定された包材の種別と前記計量コンベヤで計量された重量とに基づいて前記商品の単価が前記商品情報記憶部から読み出されて、商品の価格が演算されるようにするのが好ましい。
この態様によれば、重量範囲により単価が異なる場合においても、価格の演算が可能となる。
【0014】
一方、本発明の包装計量値付システムは、前記計量値付装置の上流に配置され、各々、所定の包材を用いて内容物を包装する複数台の包装機と、前記複数台の包装機で包装された互いに異なる商品が入り混じった状態で搬送する搬送ラインとを備えた包装計量値付システムであって、前記包材の種別が互いに異なる包装済の商品が入り混じった状態で、当該商品が前記搬送ラインから前記計量値付装置に導入される。
本システムによれば、複数の包装機に対し1台の計量値付装置で計量値付けが可能となり、計量値付装置の台数を減らすことができる。
【実施例1】
【0015】
以下、本発明の一実施例を図面にしたがって説明する。
商品M:
まず、本システムによって包装計量値付される商品の一例として、鶏肉がまるごと1羽分、真空パックにより包装されたものについて説明する。
【0016】
丸鶏は、産地などの種類に応じて単位重量当たりの単価が異なり、図1(a)および図2(a),(b)に示すように、当該種類に応じた包材(たとえば、包装袋)Mwによって包装(たとえば、包装パック)される。前記包材Mwは、各包材Mwごとに固有の色および模様を有している。
なお、包材Mwに付した“網点”や“ハッチング”は着色された色を示すもので、同一の“網点”等は同一の色彩であることを意味する。
【0017】
一方、同種の鶏肉であっても、その大きさにより味や食感などが異なるため、単位重量当りの単価が異なる。そのため、図1(a),(b)に示す同じ模様Mcの包材Mwによって包装された同種の鶏肉であっても、単位重量当りの単価が異なる。
【0018】
システム構成:
次に、前述の商品Mの包装計量値付を行うシステムについて説明する。
図3に示すように、本システムは、複数台の包装機1と、前記包装機1によって包装された商品Mを搬送する搬送コンベヤ(搬送ライン)2と、前記商品Mに対して計量および値付けを行う計量値付装置3とを備えている。
【0019】
包装機1は、鶏肉の種類ごとに複数台設けられている。作業員が鶏肉を選り分けて、当該種類に対応する包装機1に鶏肉を送り込む。包装機1は、予めセットされた種類の包材Mwを用いて鶏肉の包装を行う。かかる選別および包装により、鶏肉の種類に応じた模様の包材によって包装された商品Mが製造される。
【0020】
前記包装機1によって包装された商品Mは、搬送コンベヤ2上にそれぞれ送られ、該搬送コンベヤ2によって計量値付装置3に搬送される。搬送コンベヤ2は、前記複数台の包装機1で包装された互いに異なる商品Mが入り混じった状態で搬送を行う。そのため、計量値付装置3には、包材Mwの種類が互いに異なる包装済の商品Mが入り混じった状態で導入される。
【0021】
計量値付装置3は、搬送コンベヤ2によって供給された商品Mの種類を検出すると共に、当該商品Mの計量を行い、該商品Mに応じた品名や価格などが印字されたラベルを当該商品Mに貼付した後、下流に商品Mを送り出す。
【0022】
計量値付装置3:
つぎに、前記計量値付装置3について説明する。
計量値付装置3の構成;
図4(a),(b)に示すように、計量値付装置3は、搬送方向Xに沿って、上流から順に導入コンベヤ11、計量コンベヤ12および貼付コンベヤ13を備えている。
導入コンベヤ11上には、商品Mを該商品Mの搬送方向Xに略直交する幅方向Wの中央に移動させるセンタリング装置11aが設けられている。商品Mは、前記センタリング装置11aによりセンタリングされた後、計量コンベヤ12に搬送される。
【0023】
計量コンベヤ12では、カラーセンサ4により包材Mwの色や模様Mcに応じて商品Mの種類が特定される。一方、商品Mは、計量コンベヤ12に設けられた計量手段6によって当該商品Mの計量が行われる。
その後、商品Mは貼付コンベヤ13に搬送され、貼付コンベヤ13に設けられたラベル貼付装置7によって、当該商品Mに応じたラベルが発行されて貼付される。
【0024】
機器構成;
図5(a)に示すように、計量値付装置3は、たとえば、マイクロコンピュータからなる制御部30を備えている。前記制御部30には、カラーセンサ(検出手段の一例)4、商品検知器5、計量手段6、ラベル貼付装置7およびコンベヤ制御手段8等が、図示しないインターフェイスを介して互いに接続されている。
【0025】
カラーセンサ4;
カラーセンサ4は、包装状態の商品Mの包材Mwに印刷された包材の色および模様により定まる色の配分を検出するものであり、図4(b)に示すように、計量コンベヤ12の上方に設けられている。図4(a)に示すように、カラーセンサ4は、計量コンベヤ12の前記幅方向Wの概ね中央に設置されている。
【0026】
カラーセンサ4の構成;
図6(a)に示すように、カラーセンサ4は、センサ制御器40、アンプ41、受光素子42および投光素子43を備えている。
投光素子43は、図4(b)に示すように、搬送中の商品Mに向って可視光を投光する。図6(a)の投光素子43からの光は、たとえば、直径が5mm〜10mm程度のスポットS(図1,図2)に集光するように投光される。
受光素子42は、商品Mの包材Mwの表面の前記スポットSから反射された光を受光する。受光素子42は、受光した光量を光の三原色ごとの電気信号からなる受光信号に変換し前記アンプ41を介してセンサ制御器40に送る。
【0027】
センサ制御器40は、前記受光信号に基づき色の判別を行うものであり、色判別手段40a、色設定手段40bおよび色条件記憶部40cを備えている。
図4(b)に示すように、色条件記憶部40cには、色No. ごとに、「紺」や「オレンジ」など、包材Mwに印刷された色に対応する光の三原色ごとの閾値が互いに関連付けられて記憶される。なお、色No. と閾値との前記関連付けは、色設定手段40bによって行われる。
【0028】
図1および図2に示すように、商品が計量コンベヤ12上を一定の速度で搬送されると、搬送方向Xに所定間隔の前記スポットSごとに、図6(a)の受光素子42からセンサ制御器40に受光信号が送られる。色判別手段40aは色条件記憶部40cの記憶内容に基づき、各スポットごとに色No. を判別する。前記カラーセンサ4は、前記判別した色No. の信号を、図5(a)の制御部30に送信する。したがって、1つの商品Mの包材Mwについて複数のスポットSに対応する色No. の信号が制御部30に次々に送信される。
なお、前記カラーセンサ4としては、たとえば、オムロン株式会社(登録商標)製のCZH35S等のカラーセンサを採用することができる。
【0029】
商品検知器5;
図5(a)の商品検知器5は、たとえば光センサからなり、図4(a)の計量コンベヤ12の幅方向Wの両端部に設けられている。商品検知器5は計量コンベヤ12の上流側に設けられている。図5(a)の制御部30は、商品検知器5からの検知信号に基づき商品Mの検知を行う。
なお、商品検知器5としては、たとえば、特開平6−198253号公報に記載の物品検出器を採用することができる。
【0030】
計量手段6;
前記計量手段6は、たとえば、ロードセルのような重量検出手段を備えており、計量コンベヤ12(図4(b))上の商品Mの重量信号を制御部30に送信する。制御部30は、前記重量信号に基づき、商品Mの重量を算出する。
【0031】
ラベル貼付装置7;
ラベル貼付装置7は、図4(b)に示すように、貼付コンベヤ13の上方に設けられており、ラベルの印字および商品Mへの当該ラベルの貼付を行う。
図5(a)に示すように、ラベル貼付装置7は、ラベルの印字を行うラベル発行手段71と、発行されたラベルを商品Mに貼付するラベル貼付手段72とを備えている。
【0032】
制御部30;
制御部30は、CPU31およびメモリ32を備えている。
CPU31は、比較手段31aおよび価格演算手段31bの機能を備えている。
メモリ32には、検出記憶部32a、商品情報記憶部32bおよび閾値記憶部32cが設けられている。
【0033】
検出記憶部32aには、カラーセンサ4からの色No. 信号に基づき、1つの商品Mの包材Mwについての複数のスポットS(図1,図2)について、前記色判別手段40aが判別した色No. ごとの検出スポット数が積算されて記憶される。
【0034】
図5(b)に示すように、商品情報記憶部32bには、商品Mの種類ごとに品番、包材No. 、品名、重量範囲および単位重量当りの単価などが互いに関連付けられて予め記憶されている。
なお、前述のように、同一種類の商品Mであっても、その重量に応じて単価が異なる商品Mには、同一の包材No. について重量範囲ごとに異なる単価がそれぞれ関連付けられて記憶されている。
【0035】
図5(c)に示すように、閾値記憶部32cには、包材の種類ごとに、前記包材No. と、各色ごとのスポット数の範囲からなる閾値とが互いに関連付けられて記憶される。
【0036】
前記比較手段31aは、前記検出記憶部32aに記憶された検出スポット数と、前記閾値記憶部32cに記憶されたスポット数の範囲とを、色ごとにそれぞれ比較して包材No. を特定する。
【0037】
包材の特定手段;
ここで、図1(a)および図2(a)に示すように、包材Mwの種類ごとに色および模様が異なるので、該模様を構成する各色ごとの検出スポット数が異なる。そのため、図5(a)の比較手段31aが、検出記憶部32aから各色ごとに前記検出スポット数を読み出し、各色ごとに、当該検出スポット数を閾値記憶部32cに記憶されたスポット数の範囲と比較することにより、一致する包材No. を検索して特定することができる。
したがって、比較手段31aの機能を有するCPU31は、色の配分ごとの検出スポット数に基づいて包材の種別を特定する特定手段を構成している。
【0038】
価格演算手段31bは、前記包材No. と、計量手段6からの重量信号に基づいて算出された重量とに基づき、商品情報記憶部32bから当該包材No. で、かつ、当該重量範囲に合致する商品の前記単価を読み出し、当該単価に当該重量を乗算して商品Mの価格を算出する。
【0039】
CPU31は、前記価格と、当該商品Mの品名や単価などに基づき印字内容を作成してラベル貼付装置7に送信する。
ラベル貼付装置7は、当該印字内容に基づきラベル発行手段71にラベル発行を行わせると共に、ラベル貼付手段72に所定のタイミングで当該商品Mの包材Mwに当該ラベルを貼付させる。
【0040】
CPU31は、前記包材Mwごとに各色のスポット数と包材No. とを関連づけて閾値記憶部32cに設定記憶させる包材登録モードと、包材を特定すると共に、商品の重量から価格を算出してラベルの発行および貼付を行う計量値付モードとを備えている。
【0041】
本装置の動作;
つぎに、本装置の動作について説明する。
まず、商品Mを搬送せずに、商品の特定の部位をカラーセンサ4に読み取らせ、カラーセンサ4の色条件記憶部40c(図6(b))に各包材Mwの模様を構成する色No. についての設定登録を行う。
【0042】
包材登録モード;
ついで、本装置で計量値付を行う商品の模様を構成する色のスポット数の設定を行うための登録を行う。
オペレータが計量値付装置3に所定の操作を行い、図5の閾値記憶部32cに記憶させる包材No. を指定すると、包材登録モードがスタートする。
【0043】
商品Mが図4の導入コンベヤ11上により搬送されると、センタリング装置11aにより商品Mが導入コンベヤ11の幅方向Wの中央に向ってセンタリングされる。導入コンベヤ11から計量コンベヤ12に商品Mが乗り移ると、商品検知器5が商品Mの先端を検出する。
【0044】
当該検出信号に基づいて、カラーセンサ4による色の判別が開始されて、図1の各スポットSについての色判別がなされ、カラーセンサ4からの色No. の信号が順次、図5の制御部30に送信される。制御部30は、同色の色No. の信号の数を各色ごとにそれぞれ積算し、検出記憶部32aに記憶させる。前記各色ごとの色No. の積算は、商品検知器5が商品Mの後端を検出し終わるまで、すなわち、1個分の商品Mについて行われる。
【0045】
多数の同種の商品Mについて、前記各色の色No. の検出と積算を繰り返すことにより、CPU31は、当該指定された包材No. に対応する各色のスポット数の範囲を決定し、図5(c)のように閾値記憶部32cに記憶させる。
【0046】
なお、包材No. の登録には、図1(a),(b)に示すように、同種の包材で、かつ、大きさの異なる商品Mを多数個検出させ、スポット数の範囲を決定する。これにより、同種の包材で大きさの異なる商品Mの判別を行うことが可能となる。
【0047】
計量値付モード;
前記包材の登録後、オペレータが計量値付装置3に所定の操作を行い、前記CPU31を計量値付モードに設定した後、包装計量値付システムをスタートさせる。前述のように、本システムの稼働時には、包材の種別が互いに異なる包装済の商品Mが入り混じった状態で図4の搬送コンベヤ2から計量値付装置3に導入される。
【0048】
図4(a)に示す商品Mが導入コンベヤ11上により搬送されると、センタリング装置11aにより商品Mが導入コンベヤ11の幅方向Wの中央に向ってセンタリングされる。導入コンベヤ11から計量コンベヤ12に商品Mが乗り移ると、商品検知器5が商品Mの先端を検出する。
【0049】
当該検出信号に基づいて、カラーセンサ4による色の判別が開始されて、図1の各スポットSについての色の判別がなされ、カラーセンサ4からの色No. の信号が順次、制御部30に送信される。前記色No. の送信は、商品検知器5が商品Mを検出しなくなるまで続けられ、その結果、図5(a)の検出記憶部32aには商品Mの1個分の色No. ごとの検出スポット数が記憶される。
【0050】
つぎに、前記検出記憶部32aに記憶された検出スポット数と、閾値記憶部32cに記憶されたスポット数の範囲とを、比較手段31aが色ごとにそれぞれ比較して包材No. を特定する。一方、CPU31が、計量手段6からの重量信号に基づき、当該商品Mの重量を算出する。
その後、価格演算手段31bが、前記包材No. と前記重量とに基づき、商品情報記憶部32bから、当該包材No. で、かつ、当該重量範囲に合致する商品の単価を読み出し、当該単価に前記重量を乗算して商品Mの価格を算出する。
【0051】
CPU31は、前記価格と、当該商品Mの品名や単価などに基づき印字内容を作成してラベル貼付装置7に送信する。 ラベル貼付装置7は、前記印字内容に基づき、ラベル発行手段71にラベルの発行を行わせた後、貼付コンベヤ13上の当該商品Mに対して、ラベル貼付手段72に当該ラベルの貼付を行わせる。前記ラベルの貼付後、商品Mは下流に搬送され、箱詰などの作業が行われる。
【0052】
このように、計量値付装置3はカラーセンサ4からの色No. の信号に基づいて包材の種別を分別することにより、商品Mの種類を特定することができる。また、同一種類の商品Mであっても、計量手段6からの重量信号に基づいて重量を算出することにより、単位重量当りの単価が異なる商品Mの種別を特定することができる。
したがって、本システムでは、計量値付装置3を用いることにより、複数の包装機1に対して1台の計量値付装置3で計量値付が可能となる。
【0053】
スポット数が一致する包材:
ところで、図2(a),(b)に示すように、異なる種類の包材Mwであっても、スポット数が一致してしまう模様の包材がある。
また、図7(a)に示す“包材No. 04”と“包材No. 05”の場合には、検出スポット数が、例えばオレンジ3、白5、黄2のときに、両包材Mwのスポット数の範囲内であるため、包材Mwの判別を行うことができない。
【0054】
かかる場合には、図8(a),(b)に示すように、商品Mの包材Mwに色の異なるシールMsを貼付する。色の異なるシールMsの貼付により、検出スポット数が異なり、包材の判別が可能となる。
【0055】
なお、図2に示すように、包材の中には、作業者の目視により商品Mの種類を識別するためのドミノマークと呼ばれるマークMdが包材Mwに印刷されているものがあり、かかるドミノマークに前記シールMsを貼付してもよい。
【0056】
第1および第2の領域A1,A2:
ところで、図1(a),(b)のように、商品Mの大きさのバラツキが大きいと、閾値記憶部32cに記憶される前記色ごとのスポット数のバラツキが大きくなり、前記検出スポット数が複数の種類の商品に当てはまり、商品Mの種類の判別が難しくなる。
【0057】
ここで、図9(a),(b)に示すように、商品Mは、袋状の包材Mwに鶏肉などの内容物を挿入した後、包材Mwを伸張させて、内部の空気を吸引しながら該包材Mwの上部を圧着して封止する。商品Mの製造には、袋状の包材Mwの上部を引っ張りながら内容物を挿入するため、図9(a),(b)に示すように、包材Mwの底部Mb付近よりも、該包材Mwの上部Ma付近の方が、より大きく伸張される。
【0058】
そこで、前記検出スポット数を搬送方向Xの前方の第1の領域(底部Mb付近の所定の領域)A1と後方の第2の領域A2(その他の領域)とに分ける。商品によっては大きく伸張される第2の領域A2からの検出スポット数の情報を不採用とし、伸張度合の小さい第1の領域A1からの検出スポット数の情報のみを採用して、包材Mwを特定するようにしてもよい。
このように、包材の局所的ないし一部の領域A1のみのスポット数の情報を採用することにより、包材全体では判別が困難な場合でも商品の種類の判別を行うことができる。
【0059】
前記第1の領域A1と第2の領域A2とを分ける方法としては、検出したスポットのうちの最初の1つ目から予め設定された所定の個数までの情報のみを採用すればよい。すなわち、検出すべき領域に対応する部位について得られた検出スポット数についてのみの情報を採用する。
【0060】
なお、カラーセンサ4によって検出を行う色数が多い場合には、図10に示すように、2個以上のカラーセンサ4を設けるようにしてもよい。
また、検出手段としては、カラーセンサの代わりにCCDカメラを用いてもよい。
【0061】
ラベル検査装置:
ここで、従来では、カメラでラベルを撮影し、画像処理によってラベルの良否を検査するラベル検査装置において、カメラで画像を撮影するタイミングは、検査対象物の位置を検査する「位置検出センサ」を別途設置して、その出力信号を元に決定するか、手動で「画像撮影」ボタンを押すかのどちらかであった。これでは、位置検出センサを別途、設置する場合はコストがかかるし、手動で「画像撮影」ボタンを押す場合は、わずらわしさが出てくる。
【0062】
そこで、検査対象物がカメラの下に来た時のみ撮影するのではなく、カメラで常時撮影しておき、検査対象物がカメラの下に来たかどうかを高速な検知方法で監視し、来たと判別した時に、(時間がかかる)ラベルの詳細な検査を行う構造とする。
【0063】
カメラの下に検査対象物があるかどうかの判断は、「撮影した画像の任意の点」の明度を取得し、以下の方法で、検査対象物があるかどうかを判断する。
1.待機中(照明OFF中)、明度が閾値より下がれば、検査対象物がカメラの下に来たと判断する。(検査対象物がカメラの下に来たら、検査対象物で外光が遮られる為、明度が下がる)→検査対象物がカメラの下に来たと判断すれば照明を付ける。
2.検査中(照明ON中)、明度値は閾値より下がれば、検査対象物がカメラから外れた(フレームアウト)と判断する。(検査対象物が抜けると、照明の光が検査対象物で反射しなくなる事により、反射光がカメラに届かなくなる為、明度が下がる)→検査対象物がカメラから外れたらに来たと判断すれば照明を付ける。
【0064】
(任意の点の)明度値と閾値の大小関係で検査対象物を検知する為、高速に検査対象物の有無を判断できる。これにより、詳細情報の検査タイミングや検査速度を低下させる事なく、自動検査開始を実現している。
【0065】
今まで検査対象物の位置検出センサを設置していた検査装置は、位置検出センサが不要となりコストダウンを図れる。また、今まで手動で「画像撮影」ボタンを押していた検査装置では、ボタンを押すわずらわしさがなくなる。
【0066】
印字済ラベルの検査方法:
ところで、カメラでラベルの画像を撮像し、画像処理にて印字済のラベルの印字内容を検査するラベル検査装置がある。かかる検査装置において、ラベルの印字を行う処理が2段階以上に分かれていて、それぞれの段階で印字された内容に関連性がある場合、個々の印字内容については検査を行っているが、その関連性の検査は行われていなかった。
たとえば、図11(b)に示すように、消費期限や加工日、価格、内容量などの項目名と、当該項目名にそれぞれ対応する内容とを印字する場合には、まず、図11(a)に示すように、前記各項目名が予め印字され、その後、当該項目名に対応する内容がサーマル印字される。前記サーマル印字後、カメラで撮像されたラベルの印字内容に基づいてラベルの印字内容が検査される。
【0067】
しかし、従来の検査方法では、図11(c)に示すように、各項目名に対応する内容がそれぞれ下にズレてサーマル印字された場合、印字内容のみの検査では合格判定になってしまう。
特に、図11(c)に示すように、サーマル印字がズレることで、消費期限が空欄になると共に、加工日が消費期限に対応する印字内容の「05.10.07」のように印字される事もあるため、不合格と判断すべきである。
【0068】
そこで、第1段階の印字内容である項目名と、第2段階の印字内容である内容との関連性を予め登録しておき、検査時にその関連性を検査する。
すなわち、図11(d)に示すように、たとえば、第1段階での印字内容である「消費期限」文字の右側に網点で示す許容範囲を予め登録しておき、検査時に当該内容印字領域に消費期限に対応する日付データが印字されているか否かの判別を行う。当該内容印字領域に印字がなされていない場合には、不合格とする。
同様に、加工日、価格および内容量についても破線で示す許容範囲を登録しておき、検査時に当該許容範囲に当該項目名に対応する印字内容が印字されているか否かの判別を行ってもよい。
【0069】
このように、予め印字された項目に対応する許容範囲内に当該項目に対応する印字内容が印字されているか否か、すなわち、「他の印字物との関係を検査する機能」を提供することにより、検査対象の本当の意味での善し悪しを判断することができ、検査装置の付加価値を高めることができる。
【0070】
個体識別番号の検査方法:
従来より、法律で印字が義務付けられた家畜の個体識別番号の印字は、以下の方法で行われている。
まず、入荷した塊肉を切り分けた際、個体識別番号(バーコード)が印字された継承ラベルを発行して貼り付ける。
つぎに、値付作業時に、前記継承ラベルのバーコード(個体識別番号)をラベラーで読み込み、個体識別番号が印字されたラベルが1つ1つの商品に貼り付けられる。
しかし、かかる従来の方法では、個体識別番号の印字が完全にオフライン運用されている為、ラベル検査装置が上位ホストから正しい個体識別番号を受け取るのは不可能であり、機械(ラベル検査装置)での個体識別番号の検査を行うことができない。
そのため、個体識別番号が印字されていない商品や、誤った個体識別番号が印字されたラベルが貼付された商品が出荷されるおそれがあり、罰則や信用失墜という重大な損害が生じるおそれがある。
【0071】
そこで、以下に説明する識別番号の検査、およびその検査履歴を残すシステムを用いることにより、前述の不具合を解消する。
商品生産ラインに設置し、コンベヤ搬送中の商品のラベルを検査するライン型ラベル検査装置(以下、「ライン型ラベル検査装置」という)の場合。
1.ライン型ラベル検査装置の前段に設置したラベラーもしくは上位のホストコンピュータと連動し、通信によって個体識別番号の印字の有無、および個体識別データを取得して検査を行う。
2.ライン型ラベル検査装置の前段に設置したラベラーもしくは上位のホストコンピュータと連動し、通信によって個体識別番号の印字の有無情報のみを取得し、個体識別番号の印字の有無(必要があればC/D)の検査を行う。
3.ライン型ラベル検査装置の前段に設置したラベラーや上位ホストコンピュータと連動せず、ラベル検査装置内部に登録した個体識別番号の印字の有無情報を元に、個体識別番号の印字の有無(必要があればC/D)の検査を行う。
【0072】
生産した商品の中から1つを抜き取って検査を行うラベル検査装置(以下、「抜取型ラベル検査装置」と呼ぶ)の場合。
4.上位のホストコンピュータと連動し、通信によって個体識別番号の印字の有無情報を取得、もしくは、ラベル検査装置内部に登録した個体識別番号の印字の有無情報を取得する。そして、固定識別番号の印字が必要な商品を検査する場合は、商品を運ぶ箱(コンテナ)等に貼り付けられた継承ラベルをスキャンする指示がラベル検査装置の画面に表示される。オペレータが継承ラベルをスキャンすることにより、個体識別番号データを取得し、商品の個体識別番号の検査を行う。
【0073】
前述の1〜4で検査した履歴として、ラベルの個体識別番号の印字の有無、ラベルに印字されていた個体識別番号データ、個体識別番号の印字の有無と個体識別番号データの設定値(正しいデータ)を履歴に残す。
このように、個体識別番号の検査を行うことにより、人間の検査による検査ミスをなくし、出荷商品の品質を高めることができる。
【0074】
ローコストで振動センサを具備する方法:
ところで、はかりは、外乱による振動をデジタルフィルタなどによって平滑化し、重量データ(DC成分)を取り出すのが一般的である。
従来では、フィルタリングによって、一定触れ幅以内に収まらなければ不安定として計量不可と判断するだけの使われ方が多く、原因として外部からの振動などが考えられる、といった形で理由付けするが、それらを常時監視する機能は搭載されていない。
これは、ハカリ本体に加速度センサなどを配置することで解決できる課題であるが、センサ、センサまでのハーネス、ブラケット、I/Oなどの部品が必要となるため、コストが上昇する。
このため、センサ(はかりにおける安全回路)を備えた機物はあまり世にでてこなかった。
しかし、実際の現場では、運搬車の移動に伴う一時的な振動や、作業者が計量機に無意識に接触しているケース、品物の乗り継ぎが悪く加振状態になっている、など、さまざまな突発振動が入ることがある。
これらは今のシステムでは判別できず、計量不安定として処理されたり、誤計量されている可能性もある。
【0075】
ハカリ機器に搭載されている基板に、Gセンサを実装する。
このとき、Gセンサが基板の取り付けビス近傍に配置されるよう、実装パターン設計する。
基板は、シャーシ上に装着されるが、このとき基板とシャーシを結合する結合部材に振動伝達関数の高い金属部品を用いる。
上記センサで過度の振動が検知された場合、ロードセルを保護するため、自由端をロックするロック機構(電磁ロックなど)を備える。
上記センサで過度の振動が検知された場合、正しく検査が行えなくなる可能性があるため、強制的に運転を停止し、上流装置も止める処理を働かせる。
【0076】
振動センサを基板の取り付けビス近傍に実装することにより、センサは外部からの振動を感度良く検出することができる。
はかり基板に直接実装するため、Gセンサのみを独立に配置するより大幅にコストダウンになる。
このセンサがフレーム→電装シャーシを経由して伝わってくる振動をキャッチすることにより、計量機が正しい環境で使用できているかどうかを区別でき、より正確な検査が可能となる。
外部から大きな衝撃が加わったとき、セルの強制保護機構を働かせ、セルの故障を防ぐ(ハードディスクの保護機能と同じ役割)。
外部や床から大きな衝撃を検知したときにラインを緊急停止させ、確実な検査を担保する(「セーフロック機能」)。
【0077】
リンゴ等の選別:
ところで、従来のリンゴ等の選別において、選果場で高速に処理する装置以外、農家が自家選別する場合、外観は目視、ランクサイズは秤等での重量選別、内部の蜜は最近簡易の蜜入りセンサを利用することが多い。このためそれぞれが作業工程としてわかれ、多くの労力を要している。
【0078】
そこで、市販の蜜入りセンサにロードセルを組み込み、ランク選別機能と蜜入りセンサのランク選別機能を合体させ、リンゴを蜜入りセンサの測定部に乗せるだけで音声、ランプ等で作業者に知らせる。
【0079】
外観は作業者の目視によるが、重量ランク、蜜度ランクが一工程で測定でき、労力が半減する効果がある。また、音声、ランプで同時に知らせることにより、選別が容易となる。
【0080】
農産物の選別:
ところで、従来では、農産物の選別において、重量センサで計っていないタイプ(形状をカメラで捉える)の場合、階級選別精度が悪い。選別精度が悪いものを数個切り出しをした場合、歩留りが極端に悪くなるかマイナス計量が発生する事が多い。
【0081】
そこで、たとえば、L(4個)、M(5個)、S(6個)を150gとした場合、Lの中を更に重量を4等分、Mでは5等分、Sでは6等分し、選別する。
1個づつ整列させた排出レーンの最終端で各1個同時排出させる。
各レーンの個数バラ付きによって空レーンが生じた場合には、残りのレーンと空レーン(必要レーン)に一番近いレーンを選択する機能も有する。
【0082】
したがって、従来技術の問題点を改善し、尚且つ、次工程での組合せ計量機を不要とする為、設備投資が抑えられ省人化も実現出来る。
【0083】
以上のとおり、図面を参照しながら好適な実施例を説明したが、当業者であれば、本明細書を見て、自明な範囲で種々の変更および修正を容易に想定するであろう。
たとえば、前述の包装計量値付システムでは、図3に示すように、計量値付装置3を2台設けたが、1台であってもよいし、3台以上であってもよい。
また、包装機は2台以上であればよい。
さらに、1台の計量コンベヤに対し、ラベル発行手段およびラベル貼付手段からなるラベル貼付装置を2台以上設けてもよいし、商品の底部にラベルを貼付するようにしてもよい。
したがって、そのような変更および修正は、請求の範囲から定まる本発明の範囲のものと解釈される。
【産業上の利用可能性】
【0084】
本装置は、計量値付装置および包装計量値付システムに用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】包材により包装された商品を示す概略平面図である。
【図2】包材により包装された商品を示す概略平面図である。
【図3】包装計量値付システムを示す概略平面図である。
【図4】(a)は計量値付装置の概略平面図、(b)は計量値付装置の概略側面図である。
【図5】(a)は計量値付装置の概略構成図、(b)は商品情報記憶部の記憶内容を示す図表、(c)は閾値記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図6】(a)はカラーセンサの概略構成図、(b)は色条件記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図7】閾値記憶部の記憶内容を示す図表である。
【図8】シールの貼付された商品を示す概略平面図である。
【図9】他の特定方法を説明するための包材の平面図である。
【図10】変形例を示す計量値付装置の概略平面図および概略側面図である。
【図11】ラベルを示す平面図である。
【符号の説明】
【0086】
1:包装機
2:搬送コンベヤ
3:計量値付装置
4:カラーセンサ(検出手段)
12:計量コンベヤ
31:CPU(特定手段)
31a:比較手段
31b:価格演算手段
32a:検出記憶部
32b:商品情報記憶部
32c:閾値記憶部
40a:色判別手段
42:受光素子
71:ラベル発行手段
72:ラベル貼付手段
A1:第1の領域
A2:第2の領域
M:商品
Mw:包材
S:スポット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の包材のうちの1種の包材により包装された包装済の商品を搬送しながら当該商品の重量を計量する計量コンベヤと、
商品を包装した状態の包材を特定するために当該包装状態の包材を検出する検出手段と、
前記検出手段からの検出値に基づいて当該包材の種別を特定することで、当該包材に包装された商品の種別を特定する特定手段と、
前記商品の種別ごとに少なくとも各商品の単位重量当りの単価を記憶する商品情報記憶部と、
前記特定された商品について読み出された前記単価と前記計量された重量に基づいて当該商品の価格を求める価格演算手段と、
前記価格をラベルに印字して発行するラベル発行手段と、
前記価格の印字されたラベルを前記商品に貼付するラベル貼付手段とを備えた計量値付装置。
【請求項2】
請求項1において、前記包材は各包材ごとに固有の色および模様を有し、
前記検出手段は当該色および模様により定まる色の配分を検出し、
前記特定手段は前記色の配分に基づいて包材の種別を特定する計量値付装置。
【請求項3】
請求項1もしくは2において、
前記検出手段は、搬送中の包材の表面のスポットから反射された光を受光する受光素子と、前記受光素子が受光した光に基づいて当該スポットが予め設定された色か否かを判別する色判別手段とを有し、
前記特定手段は、1つの包材についての複数のスポットについて前記色判別手段が判別した色ごとの検出スポット数を記憶する検出記憶部と、予め包材ごと、かつ、色ごとに設定されたスポット数の閾値を記憶する閾値記憶部と、前記検出記憶部に記憶された検出スポット数と前記閾値記憶部に記憶されたスポット数とを、色ごとに比較して包材の種別を特定する比較手段とを備えた計量値付装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記包材は流れ方向の所定の第1および第2の領域を有し、
前記特定手段は、前記第2領域からの検出スポット数の情報を不採用とし、前記第1領域からの検出スポット数の情報を採用して、包材を特定する計量値付装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記商品情報記憶部には、同一の包材により包装される商品について重量範囲ごとに互いに異なる単価が設定記憶されており、
前記特定手段により特定された包材の種別と前記計量コンベヤで計量された重量とに基づいて前記商品の単価が前記商品情報記憶部から読み出されて、商品の価格が演算されるようにした計量値付装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の計量値付装置と、
前記計量値付装置の上流に配置され、各々、所定の包材を用いて内容物を包装する複数台の包装機と、
前記複数台の包装機で包装された互いに異なる商品が入り混じった状態で搬送する搬送ラインとを備えた包装計量値付システムであって、
前記包材の種別が互いに異なる包装済の商品が入り混じった状態で、当該商品が前記搬送ラインから前記計量値付装置に導入される包装計量値付システム。
【請求項1】
複数種類の包材のうちの1種の包材により包装された包装済の商品を搬送しながら当該商品の重量を計量する計量コンベヤと、
商品を包装した状態の包材を特定するために当該包装状態の包材を検出する検出手段と、
前記検出手段からの検出値に基づいて当該包材の種別を特定することで、当該包材に包装された商品の種別を特定する特定手段と、
前記商品の種別ごとに少なくとも各商品の単位重量当りの単価を記憶する商品情報記憶部と、
前記特定された商品について読み出された前記単価と前記計量された重量に基づいて当該商品の価格を求める価格演算手段と、
前記価格をラベルに印字して発行するラベル発行手段と、
前記価格の印字されたラベルを前記商品に貼付するラベル貼付手段とを備えた計量値付装置。
【請求項2】
請求項1において、前記包材は各包材ごとに固有の色および模様を有し、
前記検出手段は当該色および模様により定まる色の配分を検出し、
前記特定手段は前記色の配分に基づいて包材の種別を特定する計量値付装置。
【請求項3】
請求項1もしくは2において、
前記検出手段は、搬送中の包材の表面のスポットから反射された光を受光する受光素子と、前記受光素子が受光した光に基づいて当該スポットが予め設定された色か否かを判別する色判別手段とを有し、
前記特定手段は、1つの包材についての複数のスポットについて前記色判別手段が判別した色ごとの検出スポット数を記憶する検出記憶部と、予め包材ごと、かつ、色ごとに設定されたスポット数の閾値を記憶する閾値記憶部と、前記検出記憶部に記憶された検出スポット数と前記閾値記憶部に記憶されたスポット数とを、色ごとに比較して包材の種別を特定する比較手段とを備えた計量値付装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記包材は流れ方向の所定の第1および第2の領域を有し、
前記特定手段は、前記第2領域からの検出スポット数の情報を不採用とし、前記第1領域からの検出スポット数の情報を採用して、包材を特定する計量値付装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項において、
前記商品情報記憶部には、同一の包材により包装される商品について重量範囲ごとに互いに異なる単価が設定記憶されており、
前記特定手段により特定された包材の種別と前記計量コンベヤで計量された重量とに基づいて前記商品の単価が前記商品情報記憶部から読み出されて、商品の価格が演算されるようにした計量値付装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の計量値付装置と、
前記計量値付装置の上流に配置され、各々、所定の包材を用いて内容物を包装する複数台の包装機と、
前記複数台の包装機で包装された互いに異なる商品が入り混じった状態で搬送する搬送ラインとを備えた包装計量値付システムであって、
前記包材の種別が互いに異なる包装済の商品が入り混じった状態で、当該商品が前記搬送ラインから前記計量値付装置に導入される包装計量値付システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2008−58251(P2008−58251A)
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−238439(P2006−238439)
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年3月13日(2008.3.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月4日(2006.9.4)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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