説明

計量装置

【課題】被計量物の詰まりを発生させずに、被計量物を所定量だけ精度良く量り取ることが目的とされる。
【解決手段】計量装置1は、計量ホッパ2と、第1の空間31a、第2の空間と、ゲート35と、仕切板とを備える。計量ホッパ2は、被計量物の重量を計測する。第1の空間31aは、筒状部材31で形成されており、計量ホッパ2へと被計量物を導く。第2の空間には、筒状部材32及び振動フィーダ33が配置されており、第1の空間31aよりも少量の被計量物を計量ホッパ2へと導く。ゲート35は、第1及び第2の空間に対して計量ホッパ2側に位置し、第2の空間から計量ホッパ2への被計量物の流れを妨げずに、第1の空間31aから計量ホッパ2への被計量物の流れを遮断することができる。仕切板は、筒状部材31の一部分であって、第1の空間31aと第2の空間とを仕切っている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は計量装置に関し、特に計量ホッパへの被計量物の投入に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、コーヒー豆などの被計量物の重量の計測には、計量ホッパと筒状の部材(以下、「筒状部材」という。)とを備えた計量装置が用いられている。筒状部材は、計量ホッパへと被計量物を導く。
【0003】
筒状部材の先端には、開閉自在のゲートが取り付けられている。そして、ゲートの開閉を制御することで、計量ホッパへの被計量物の投入量が調節されている。
【0004】
具体的には、ゲートを開くことで計量ホッパへの被計量物の投入を開始する。そして、計量ホッパ内の被計量物の量が所定量の80%程度になるまで、ゲートを全開にした状態で維持する。
【0005】
その後、ゲートを閉じていき、筒状部材の先端の開口量を小さくしていく。そして、計量ホッパでの計測値が所定量になると、ゲートを完全に閉じて被計量物の投入を遮断する。
【0006】
かかる技術によれば、計量ホッパ内の被計量物の重量が所定量に近づくに従って、被計量物の計量ホッパへの投入量が徐々に小さくなる。よって、計量ホッパにおいて被計量物を、所定量だけ精度良く量り取ることができる。
【0007】
なお、本発明に関連する技術を以下に示す。
【特許文献1】特開昭53−70467号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし従来の技術では、ゲートを閉じていき、筒状部材の先端の開口量を小さくしていくと、ある開口量のときに被計量物が詰まるという問題があった。例えば、コーヒー豆などのように一粒がある程度の大きさを持った被計量物において、詰まりの発生は顕著であった。
【0009】
例えば、上述した詰まりを防止するために、筒状部材内に空気を吹き込む管を取り付けることが提案されている。具体的には、筒状部材内をゲートの方へと向かって空気を吹き込む。これにより、被計量物は付勢されるので、筒状部材の先端の開口量が小さくても、被計量物は詰まりにくくなる。特に、筒状部材内をゲートの方へと向かって、5°だけ傾いた方向へと空気を吹き込むことが好ましい。
【0010】
しかし、かかる技術は、粉状の被計量物においては有効であるが、コーヒー豆などのように一粒がある程度の大きさを持った被計量物ではあまり効果が得られない。
【0011】
本発明は上述した事情に鑑みて成されたものであり、被計量物の詰まりを発生させずに、被計量物を所定量だけ精度良く量り取ることが目的とされる。
【課題を解決するための手段】
【0012】
第1の発明にかかる計量装置は、計量ホッパと、第1及び第2の空間と、ゲートと、仕切板とを備える。計量ホッパは、被計量物の重量を計測する。第1の空間は、計量ホッパへと被計量物を導く。第2の空間は、第1の空間よりも少量の被計量物を計量ホッパへと導く。ゲートは、第1及び第2の空間に対して計量ホッパ側に位置し、第2の空間から計量ホッパへの被計量物の流れを妨げずに、第1の空間から計量ホッパへの被計量物の流れを遮断することができる。仕切板は、第1及び第2の空間を仕切る。
【0013】
第1の発明にかかる計量装置によれば、仕切板があるので、第1の空間から計量ホッパへの被計量物の流れをゲートで遮断しても、第1の空間に溜まった被計量物は第2の空間には流れ込まない。よって、第2の空間へと被計量物が流れ込むことがなく、以って第2の空間での詰まりが生じにくい。
【0014】
第2の発明にかかる計量装置は、第1の発明にかかる計量装置であって、第3の空間を更に備える。第3の空間は、単一の空間であって、第1及び第2の空間に対して計量ホッパとは反対側に位置し、被計量物を第1及び第2の空間へと導く。
【0015】
第2の発明にかかる計量装置によれば、第1及び第2の空間へと別々に被計量物を投入する必要がない。換言すれば、第3の空間へと被計量物を投入するだけで、第1及び第2の空間の両方に被計量物を導くことができる。よって、計量装置の構造が簡略化される。
【0016】
第3の発明にかかる計量装置は、第1または第2の発明にかかる計量装置であって、第1の空間を形成する筒状の部材を更に備える。そして、筒状部材の一部分が仕切板として機能する。
【0017】
第3の発明にかかる計量装置によれば、第1の空間に投入された被計量物を計量ホッパへと導きやすく、またゲートで被計量物の流れを遮断した場合に被計量物を第1の空間に溜めやすい。しかも、筒状の部材の一部分を仕切板として用いることができるので、計量物の構造が簡略化される。
【0018】
第4の発明にかかる計量装置は、第1乃至第3の発明のいずれか一つにかかる計量装置であって、第2の空間には、滞留部と、誘導部とが配置されている。滞留部には、被計量物が一時的に滞留する。誘導部は、滞留部から被計量物を少量ずつ計量ホッパへと導く。
【0019】
第4の発明にかかる計量装置によれば、第2の空間での被計量物の詰まりを防止しつつも、被計量物を少量ずつ計量ホッパへと導くことができる。
【0020】
第5の発明にかかる計量装置は、第4の発明にかかる計量装置であって、誘導部は振動フィーダである。
【0021】
第5の発明にかかる計量装置によれば、滞留部に滞留された被計量物を少量ずつ計量ホッパへと導くことができる。
【0022】
第6の発明にかかる計量装置は、第1乃至第5の発明のいずれか一つにかかる計量装置であって、ゲートは、第1の空間から計量ホッパへの被計量物の流れを遮断しつつ、第2の空間から計量ホッパへの被計量物の流れをも遮断することができる。
【0023】
第6の発明にかかる計量装置によれば、単一のゲートで、計量ホッパへの被計量物の投入を制御することができる。
【0024】
第7の発明にかかる計量装置は、計量ホッパと、互いに異なる第1及び第2の経路と、ゲートとを備える。計量ホッパは、被計量物の重量を計測する。ゲートは、第1及び第2の経路に対して計量ホッパ側に位置し、第2の経路を開いたまま第1の経路を閉じることができる。第1の経路は、ゲートが開いているときは計量ホッパへと被計量物を導き、ゲートで閉じられたときは自身に被計量物を溜める。第2の経路は、少なくともゲートで第2の経路を開いたまま第1の経路を閉じたときに、第1の経路に溜まった被計量物を少量ずつ計量ホッパへと導く。
【0025】
第7の発明にかかる計量装置によれば、第1の経路に溜まった被計量物を少量ずつ計量ホッパに投入するので、計量ホッパでの被計量物の重量の測定の精度が高まる。具体的には、計量ホッパで計測された被計量物の重量が所定値に達してから、計量ホッパへの被計量物の投入を停止しても、第2の経路からの被計量物の投入量は少ないので、余分に投入される被計量物の量が少ない。
【発明の効果】
【0026】
本発明に係る計量装置によれば、仕切板があるので、第1の空間から計量ホッパへの被計量物の流れをゲートで遮断しても、第1の空間に溜まった被計量物は第2の空間には流れ込まない。よって、第2の空間へと大量の被計量物が流れ込むことがなく、以って第2の空間での詰まりが生じにくい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
1.計量装置の構造
<計量装置の概略>
図1は、本発明の実施の形態にかかる計量装置1を概念的に示す図である。計量装置1は、コーヒー豆などの被計量物を量り取る装置であり、計量ホッパ2と、計量ホッパ2へと被計量物を供給する供給機構3とを備える。なお以下では、鉛直方向についての上側及び下側を、それぞれ単に「上側」及び「下側」と表現している。
【0028】
<計量ホッパ>
計量ホッパ2は、ホッパ21、ゲート22、及び計量器23を有し、投入された被計量物の重量を計測する。
【0029】
ホッパ21には、被計量物が投入される投入口2aと、被計量物を排出する排出口2bとが設けられている。図1では、投入口2aは上側に、排出口2bは下側に位置している。
【0030】
ゲート22は、排出口2bに取り付けられており、排出口2bの開閉が自在である。計量器23は、排出口2bをゲート22で閉じた状態で、ホッパ21に投入された被計量物の重量を測定する。計量器23には、例えば金属の撓みを利用して重量を測定するロードセルが採用できる。
【0031】
<供給機構>
供給機構3は、筒状部材31,32、振動フィーダ33、ガイド34及びゲート35を有する。
【0032】
筒状部材31は、計量ホッパへと被計量物を導く部材であって、端31a,31bを有する。図1では、端31a,31bはそれぞれ、筒状部材31の上側及び下側に位置している。被計量物は、端31aから投入されて筒状部材31内へと導かれる。
【0033】
筒状部材32は、一端32aを筒状部材31に繋げて、自身の内側の空間3bを筒状部材31の内側の空間3cへと連通させている。これにより、筒状部材31の端31aから投入された被計量物を、筒状部材32内にも導くことができる。なお、筒状部材32は筒状部材31よりも細く、筒状部材32内に導かれる被計量部は、筒状部材32が繋がった位置r1から筒状部材31内を端31b側(空間3a)に流れる被計量物よりも少量である。
【0034】
振動フィーダ33は、トラフ331と振動部332とを有する。振動フィーダ33は、振動部332でトラフ331を振動することで、振動による輸送現象を利用して、トラフ331に載せられた被計量物を所定の方向91へと導く。
【0035】
トラフ331は、筒状部材32の他端32bに近接して配置されている。トラフ331と他端32bとの間には、数粒の被計量物が通れる程度の隙間321が設けられている。このため、トラフ331が振動していない場合には、被計量物は隙間321に詰まって筒状部材32から流れ出ることができない。他方、トラフ331が振動した場合には、被計量物は隙間321に詰まることなく、トラフ331上を所定の方向91へと移動する。なお、被計量物は、所定の方向91へと少量ずつ移動する。
【0036】
上記内容から、トラフ331の振動を止めている時間は、被計量物は筒状部材32内に一時的に滞留すると把握することができる。よって、筒状部材32を滞留部と把握することができる。また、トラフ331の振動によって、筒状部材32内に滞留した被計量物を少量ずつ移動させることができるので、振動フィーダ33を誘導部と把握することができる。
【0037】
ガイド34は、トラフ331上を所定の方向91に移動した被計量物を、計量ホッパ2の投入口2aへと導く。このため、トラフ331上の被計量物を計量ホッパ2へと導く際に、被計量物が計量ホッパ2からこぼれることがない。
【0038】
ガイド34は、筒状部材31の外面に取り付けられ、端31bの近傍に位置している。このため、ガイド34で囲まれる空間34aと、筒状部材31の内側の空間3aとは、筒状部材31の一部分311で仕切られている。よって、一部分311は、空間34aと空間3aとを仕切る仕切板と把握することができる。
【0039】
また、空間3aを形成する筒状部材31の部分は、筒状部材32、振動フィーダ33及びガイド34が配置された空間と、空間31aとを仕切っている。よって、かかる部分を仕切板と把握することもできる。
【0040】
ゲート35は、筒状部材31に取り付けられた単一のゲートであり、端31bの開閉及びガイド34の開閉を行う。
【0041】
具体的には、ゲート35を開いて端31bを開放することで、筒状部材31内の被計量物を計量ホッパ2へと導く。ゲート35で端31bを閉じることで、筒状部材31から計量ホッパ2への被計量物の流れを遮断する。このとき、ゲート35は、ガイド34を開いたまま、端31bを閉じることができる。すなわちゲート35は、ガイド34から計量ホッパ2への被計量物の流れを妨げずに、筒状部材31から計量ホッパ2への被計量物の流れを遮断することができる。もちろん、ゲート35は両方の流れを遮断すること、すなわち端31bを閉じつつ、ガイド34を閉じることもできる。
【0042】
上述した計量装置1によれば、筒状部材32及び振動フィーダ33を用いることで、筒状部材31内を通る経路とは別の経路で、被計量物を少量ずつ計量ホッパ2へと導くことができる。よって、被計量物を少量ずつ計量ホッパ2へと供給する場合でも、被計量物の詰まりが発生しない。
【0043】
しかも、ガイド34で囲まれる空間34aと、筒状部材31の内側の空間3aとは、筒状部材31の一部分311で仕切られているので、空間3aから空間34aへと被計量物が流れ込まない。よって、ゲート35で端31bを閉じた場合に、空間3aに溜まった被計量物が空間34aへと流れ込むことがなく、以って空間34aの詰まりが発生しない。
【0044】
なお、空間3aを第1の空間、筒状部材32と振動フィーダ33が配置された空間を第2の空間、及び空間3cを第3の空間とすることで、上述した計量装置1を以下のように把握することができる。
【0045】
すなわち、計量装置1は、計量ホッパ2、第1及び第2の空間、ゲート35及び仕切板を備える。第1の空間は計量ホッパ2へと被計量物を導く。第2の空間は、第1の空間よりも少量の被計量物を計量ホッパ2へと導く。ゲート35は、第1及び第2の空間に対して計量ホッパ2側に位置し、第2の空間から計量ホッパ2への被計量物の流れを妨げずに、第1の空間から計量ホッパへの被計量物の流れを遮断することができる。仕切板は、第1の空間と第2の空間とを仕切る。
【0046】
そして、第3の空間は単一の空間であって、第1及び第2の空間に対して計量ホッパ2とは反対側に位置し、被計量物を第1及び第2の空間へと導く。
【0047】
2.計量装置の動作
図1の他に、図2〜図4を用いて、計量装置1の動作について説明する。なお、図1〜図4のいずれにおいても、被計量物の状態がハッチングによって示されている。
【0048】
また図5は、振動フィーダ33の駆動のON/OFF、後述するゲート35の第1〜第3の状態の実行/非実行、及び計量ホッパ2のゲート22の開/閉について、時間的な変化をグラフで示す。なお、図5では、第1〜第3の状態の実行/非実行を、ON/OFFで表している。
【0049】
図1では、計量ホッパ2への被計量物の供給を開始する直前の状態を示している。すなわち、ゲート35によって、端31b及びガイド34のいずれをも閉じて、筒状部材31から計量ホッパ2への被計量物の流れ、及びガイド34から計量ホッパ2への被計量物の流れのいずれをも遮断している。計量ホッパ2内は空である。
【0050】
ゲート35を開いて、被計量物の計量ホッパ2への供給を開始する(図2。図5では時間t1)。なお、ゲート35が全開の状態を、以下では「第1の状態」という。
【0051】
第1の状態では、筒状部材31内の被計量物は、端31bから計量ホッパ2内へと流れる(矢印d1)。これに並行して、端31aから筒状部材31内へと被計量物が補給される(矢印d2)。なお、計量ホッパ2へと供給する被計量物の量が、筒状部材31内に予め溜められた被計量物だけで足りる場合には、ゲート35を閉じた後に被計量物の補給を行っても良い。
【0052】
計量ホッパ2に被計量物を供給しながら、計量ホッパ2に供給された被計量物の重量を計量器23で測定する。そして、計量器23での測定値が所定の値に達したときに、ゲート35で筒状部材31の端31bを閉じる(図5では時間t2)。なお、所定の値には、計量装置1で量り取る所定量の80%程度の値が採用される。
【0053】
このとき、ゲート35では、ガイド34を開いたまま、端31bを閉じる。すなわち、ガイド34から計量ホッパ2への被計量物の流れを妨げずに、筒状部材31から計量ホッパ2への被計量物の流れを遮断する(図3)。かかるゲート35の状態を、以下では「第2の状態」という。
【0054】
第2の状態では、振動フィーダ33を駆動させる。具体的には、第1の状態では振動フィーダ33を駆動させずに(図5での時間t1〜t2)、ゲート35を第2の状態にするのに並行して、振動フィーダ33の駆動を開始する。なお、図5では、ゲート35を第2の状態にするのと同時に、振動フィーダ33の駆動を開始している(時間t2)。
【0055】
第2の状態のときに振動フィーダ33を駆動させることで、筒状部材32内に一時的に滞留していた被計量物が、端32bから少量ずつ所定に方向91へと導かれる。そして、被計量物は所定の方向91へと移動しつつ、盛られた状態にあるものについては、振動によりトラフ331上で均される。よって、トラフ331からガイド34を介して計量ホッパ2へと導かれる被計量物(矢印d3)の、単位時間あたりの量は、ほぼ一定となる。しかも、その量は少量である。
【0056】
計量器23で被計量物の重量を測定し、計量ホッパ2に供給された被計量物の重量が所定量になったときに、ゲート35で、ガイド34をも閉じて、ガイド34から計量ホッパ2への被計量物の流れを遮断する(図4。図5では時間t3)。かかるゲート35の状態を、以下では「第3の状態」という。
【0057】
被計量物の重量が所定量に達してからゲート35を閉じたとしても、被計量物が余分に計量ホッパ2へと流れ込んでしまう。これは、計量器23の測定値が所定量に達したときには既に、ガイド34から計量ホッパ2へと落ちてくる被計量物があったり、ゲート35を完全に閉じるまでに時間を要したりするからである。
【0058】
しかし、ゲート35を第3の状態にする直前では、ゲート35は第2の状態にあるので、計量ホッパ2に供給される被計量物は少量ずつである。よって、ゲート35が第3の状態になるまでの間に、被計量物が所定量を超えて余分に計量ホッパ2に供給されることがあるとしても、その量は微量である。すなわち、被計量物を所定量だけ精度良く量り取ることができる。
【0059】
振動フィーダ33の駆動は、ゲート35を第3の状態した後に停止する(図5)。具体的には、ゲート35を第3の状態した後、所定の時間Δtだけ振動フィーダ33の駆動を維持してから停止する(図5)。これは、計量ホッパ2への被計量物の単位時間あたりの供給量が、振動フィーダ33の駆動の停止時において増大するおそれがあるからである。
【0060】
ゲート35を第3の状態にした後に、計量ホッパ2のゲート22を開いて、被計量物を排出口2bから排出する(図4。図5では時間t4)。
【0061】
図1〜図4では、ゲート35で筒状部材31の端31bを閉じているときは(第2及び第3の状態)、被計量物は筒状部材31内に、筒状部材32が繋がった位置r1よりも上側の位置まで、すなわち空間3cにも溜められている。
【0062】
この状態で、振動フィーダ33を駆動することで、筒状部材32内の被計量物は、計量ホッパ2へと導かれる。そして、計量ホッパ2へと導かれた分だけ被計量物が、筒状部材31から筒状部材32へと供給される。
【0063】
よって、筒状部材31内を通る経路とは別の経路を用いて、筒状部材31内に溜まった被計量物を少量ずつ計量ホッパ2へと導くと把握することができる。
【0064】
<変形例1>
ゲート35が第1の状態にあるときの、計量ホッパ2への被計量物の単位時間当たりの供給量を増やす場合には、第1の状態でも振動フィーダ33を駆動させることが望ましい。これにより、被計量物を所定量だけ量り取るために要する時間が短縮される。
【0065】
この場合には、ゲート35を第2の状態にした後も、振動フィーダ33を駆動させたままにしておく。
【0066】
<変形例2>
計量ホッパ2への被計量物の単位時間あたりの供給量が、振動フィーダ33の駆動の停止時において増大するおそれがない場合には、ゲート35を第3の状態にしたのと同時に、振動フィーダ33の駆動を停止することが望ましい。これにより、振動フィーダ33の駆動に必要な電力量を、低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】本発明の実施の形態にかかる計量装置を概念的に示す図である。
【図2】計量装置の動作を順に示す図である。
【図3】計量装置の動作を順に示す図である。
【図4】計量装置の動作を順に示す図である。
【図5】計量装置の動作をグラフで示した図である。
【符号の説明】
【0068】
1 計量装置
2 計量ホッパ
3a〜3c 空間
31 筒状部材
32 筒状部材(滞留部)
33 振動フィーダ(誘導部)
35 ゲート
311 一部分(仕切板)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被計量物の重量を計測する計量ホッパと、
前記計量ホッパへと前記被計量物を導く第1の空間と、
第1の空間よりも少量の前記被計量物を前記計量ホッパへと導く第2の空間と、
前記第1及び前記第2の空間に対して前記計量ホッパ側に位置し、前記第2の空間から前記計量ホッパへの前記被計量物の流れを妨げずに、前記第1の空間から前記計量ホッパへの前記被計量物の流れを遮断することができるゲートと、
前記第1及び前記第2の空間を仕切る仕切板と
を備える、計量装置。
【請求項2】
前記第1及び前記第2の空間に対して前記計量ホッパとは反対側に位置し、前記被計量物を前記第1及び前記第2の空間へと導く単一の第3の空間を更に備える、請求項1記載の計量装置。
【請求項3】
前記第1の空間を形成する筒状の部材を更に備え、
前記筒状部材の一部分が前記仕切板として機能する、請求項1または請求項2記載の計量装置。
【請求項4】
前記第2の空間には、
被計量物が一時的に滞留する滞留部と、
前記滞留部から前記被計量物を少量ずつ前記計量ホッパへと導く誘導部と
が配置されている、請求項1乃至請求項3のいずれか一つに記載の計量装置。
【請求項5】
前記誘導部は振動フィーダである、請求項4記載の計量装置。
【請求項6】
前記ゲートは、前記第1の空間から前記計量ホッパへの前記被計量物の流れを遮断しつつ、前記第2の空間から前記計量ホッパへの前記被計量物の流れをも遮断することができる、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の計量装置。
【請求項7】
被計量物の重量を計測する計量ホッパと、
互いに異なる第1及び第2の経路と、
前記第1及び前記第2の経路に対して前記計量ホッパ側に位置し、前記第2の経路を開いたまま前記第1の経路を閉じることができるゲートと
を備え、
前記第1の経路は、前記ゲートが開いているときは前記計量ホッパへと前記被計量物を導き、前記ゲートで閉じられたときは自身に前記被計量物を溜め、
前記第2の経路は、少なくとも前記ゲートで前記第2の経路を開いたまま前記第1の経路を閉じたときに、前記第1の経路に溜まった前記被計量物を少量ずつ前記計量ホッパへと導く、計量装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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