説明

記憶ディスク、サーボ情報書込み方法、ディスク装置及びディスク装置の製造方法

【課題】ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性が異なっても、サーボ情報の読み取りエラーによる不良トラックの発生を抑制し、最適なサーボ情報で位置制御する。
【解決手段】書込みパラメータを変えて、書き込まれた同一フォーマットの複数種類のサーボ情報(12−1〜12−3)を備える記憶ディスク(10)を作成し、ディスク装置(30)に搭載した時、ヘッド(31)により、これらのサーボ情報(12−1〜12−3)の品質を測定した測定結果に基づいて、1のサーボ情報を選択して、使用する制御回路(36)を設けた。ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性が変動しても、サーボ情報の読み取りエラーによる不良トラックの発生を抑制し、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性に応じた最適なサーボ情報を使用して、ヘッドの位置制御を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘッドの位置決めのためのサーボ情報を記録した記憶ディスク、サーボ情報書込み方法、ディスク装置及びディスク装置の製造方法に関し、特に、ヘッドと記憶ディスクとの記録/再生特性に応じたサーボ情報を備える記憶ディスク、サーボ情報書込み方法、ディスク装置及びディスク装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
磁気ディスク装置等のディスク装置は、ヘッドを、ディスクの所望のトラックに位置付け、ヘッドにより、ディスクのトラックにデータをリード/ライトする。ディスクには、トラックの円周方向に、所定間隔でサーボ情報を記録してあり、ヘッドが、このサーボ情報を読み込み、復調して、ヘッドの位置情報を得る。
【0003】
このディスク装置に組み込む前の媒体に、サーボ情報を書き込む工程を、サーボトラックライト(STW)と呼んでいる。サーボトラックライト時は、ディスク装置で使用されるサーボ情報が書き込まれる。そして、ディスク媒体をディスク装置に組み込んだ後に、使用する全トラックを検査して、サーボ情報の復調エラーが発生したトラックを、不良トラックとして使用しないようにする。
【0004】
図18は、従来のサーボトラックライト方法の説明図である。磁気ディスク100は、円周方向に所定間隔で、サーボ情報102−1〜102−8が書き込まれる。従来は、ディスク一周に、N個(図では、8個)のサーボ情報を使用するディスク装置に使用するディスク媒体100には、サーボトラックライト工程で、N個のサーボ情報102−1〜102−8が書き込まれる(例えば、特許文献1,2,3)。
【0005】
サーボ情報102−1〜102−8は、プリアンブル110、同期制御のためのシンクマークパターン112、サーボセクタ番号114、トラック位置を示すグレイコード116、位置制御のためのバースト信号118とからなる。このサーボ情報102−1〜102−8の間に、単数又は複数のセクタが配置される。従来、それらのサーボ情報102−1〜102−8は、全て同一のシンクマークパターンで書き込まれる。
【0006】
従来は、このサーボ情報の書込みパラメータは、各ディスクで同一であり、ディスク媒体の特性に合わせて、書込みパラメータを設定していた。同様に、サーボ情報を磁気転写したディスク媒体でも、サーボ情報の特性は、各ディスクで同一であった。
【特許文献1】特開2003−338147号公報
【特許文献2】特開平7−249276号公報
【特許文献3】特開平9−180355号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ディスク媒体の特性や書き込みヘッドの特性によって、サーボ情報を書き込む際のパラメータの最適値が異なる。ディスク装置の出荷前の試験工程において、このサーボ情報でヘッドを位置付け、ディスクの各トラックのリード/ライトテストを行う。
【0008】
このテストにおいて、書き込みパラメータが最適値からずれていると、サーボ情報復調時に読み取りエラーが発生し易い。読み取りエラーが発生したトラックは、不良トラックとして、使用しないようにするため、製品の歩留まりを低下させる原因となる。
【0009】
特に、磁気ディスク装置において、高密度化のため、垂直記録方式を採用すると、垂直記録方式は、水平記録方式よりも書き込み電流値の最適値の幅が、狭く、ディスク媒体の特性の変動が、サーボ情報の復調品質に与える影響が大きい。
【0010】
そのため、ディスク媒体の特性が変化すると、最適な書き込みパラメータを調整する必要がある。しかしながら、調整には人手と時間がかかってしまう。
【0011】
また、ディスク媒体の品質やサーボトラックライト用ヘッドの特性のばらつき等でも、最適なパラメータは異なるため、固定のパラメータで書いても、サーボ情報の品質にばらつきが出る。
【0012】
従って、本発明の目的は、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性が変動しても、サーボ情報の読み取りエラーによる不良トラックの発生を抑制するための記憶ディスク、サーボ情報書込み方法、ディスク装置及びディスク装置の製造方法を提供することにある。
【0013】
又、本発明の他の目的は、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性が変動しても、ディスク上に良好な品質のサーボ情報を形成するための記憶ディスク、サーボ情報書込み方法、ディスク装置及びディスク装置の製造方法を提供することにある。
【0014】
更に、本発明の別の目的は、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性に応じて、最適なサーボ情報を使用して、ヘッドの位置制御を行うための記憶ディスク、サーボ情報書込み方法、ディスク装置及びディスク装置の製造方法を提供することにある。
【0015】
更に、本発明の別の目的は、ディスク媒体の個々の特性や、ヘッドの特性によるパラメータの調整を行わなくても、ディスク上に良好な品質のサーボ情報を形成するための記憶ディスク、サーボ情報書込み方法、ディスク装置及びディスク装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0016】
この目的の達成のため、本発明のディスク装置は、書込みパラメータを変えて書き込まれた複数種類の同一のフォーマットのサーボ情報から選択された1つの種類のサーボ情報を備えるディスク媒体と、前記ディスク媒体の情報を読み取り、且つ書き込むヘッドと、前記ヘッドを前記ディスク媒体の半径方向に移動するアクチュエータと、前記ヘッドにより読み取られた前記ディスク媒体の前記サーボ情報に従い、前記ヘッドを前記ディスク媒体の所望のトラック位置に位置付けるように、前記アクチュエータを制御する制御回路とを有し、前記制御回路は、前記選択されたサーボ情報についての情報を格納し、前記格納されたサーボ情報についての情報を用いて、前記ヘッドの読み取り出力から前記サーボ情報を抽出する。
【0017】
又、本発明のディスク装置の製造方法は、書込みパラメータを変えて書き込まれた複数種類の同一のフォーマットのサーボ情報を備えるディスク媒体からヘッドにより、前記複数種類のサーボ情報を読み取り、復調するステップと、前記複数種類のサーボ情報の復調品質を測定するステップと、前記測定した複数種類のサーボ情報の復調品質を評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップと、前記選択されたサーボ情報についての情報を格納するステップとを有する。
【0018】
又、本発明の記憶ディスクは、ヘッドにより読み取られ、前記ヘッドの位置決めに使用されるサーボ情報を備えたディスク媒体において、前記使用されるサーボ情報の選択のため、書込みパラメータを変えて、書き込まれた同一フォーマットの複数種類のサーボ情報を備える。
【0019】
又、本発明のサーボ情報書込み方法は、ヘッドにより読み取られ、前記ヘッドの位置決めに使用されるサーボ情報の選択のため、書込みパラメータを変えて、同一フォーマットの複数種類のサーボ情報を書き込むステップを備える。
【0020】
更に、本発明は、好ましくは、前記制御回路は、前記ヘッドにより読み取られた前記複数種類のサーボ情報を復調し、復調品質を測定した結果に基づいて、前記1の種類のサーボ情報を選択する。
【0021】
更に、本発明は、好ましくは、前記制御回路は、前記ディスク媒体の前記選択したサーボ情報の書込み領域以外の領域を、ユーザデータ領域として使用する。
【0022】
更に、本発明では、好ましくは、前記制御回路は、前記ヘッドによる読み取り及び書き込み前に、前記ヘッドの読み取り出力から、前記選択されたサーボ情報を検出し、前記ヘッドの読み取り出力から前記サーボ情報を抽出する。
【0023】
更に、本発明では、好ましくは、前記制御回路は、前記復調品質として、少なくとも復調エラーレートを測定する。
【0024】
更に、本発明では、好ましくは、前記制御回路は、各々シンクマークパターンが異なり、且つ同一フォーマットの複数種類のサーボ情報から選択された1のサーボ情報のシンクマークパターンの情報を格納する。
【0025】
更に、本発明では、好ましくは、書込みステップは、書込み電流を変更して、前記同一のフォーマットのサーボ情報を複数書き込むステップからなる。
【0026】
更に、本発明では、好ましくは、前記書込みステップは、シンクマークパターンが異なる同一のフォーマットのサーボ情報を、書込みパラメータを変更して、複数書き込むステップからなる。
【0027】
更に、本発明では、好ましくは、前記選択ステップは、前記復調エラーレートを、前記位置決め精度より優先して、前記サーボ情報の品質を評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップを有する。
【0028】
更に、本発明では、好ましくは、前記選択ステップは、前記測定した複数種類のサーボ情報の復調品質を相対的に評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップからなる。
【発明の効果】
【0029】
書込みパラメータを変えて、書き込まれた同一フォーマットの複数種類のサーボ情報を備える記憶ディスクを作成し、ディスク装置に搭載した時、ヘッドにより、これらのサーボ情報の品質を測定し、測定結果に基づいて、1つの種類のサーボ情報を選択して、使用するため、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性が変動しても、サーボ情報の読み取りエラーによる不良トラックの発生を抑制し、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性に応じた最適なサーボ情報を使用して、ヘッドの位置制御を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態を、図面に従い、ディスク装置の製造方法、サーボ情報書込み方法、ディスク装置、ディスク装置のサーボ情報選択処理、サーボ情報の品質測定処理、サーボ情報の評価選択処理、サーボ情報使用処理、他の実施の形態の順で説明する。しかし、本発明は、下記実施の形態に限らず、種々の変形が可能である。
【0031】
(ディスク装置の製造方法)
図1は、本発明のディスク装置の製造方法の一実施の形態の工程説明図、図2は、図1のサーボ情報が書き込まれたディスクの説明図、図3は、図2のディスクにおいて、最適なサーボ情報が選択されたディスクの説明図である。
【0032】
図1により、ディスク装置の製造工程を説明する。尚、ディスクとして、磁気ディスクを例にし、ディスク装置として、磁気ディスク装置を例に説明する。
【0033】
(S10)先ず、サーボ情報を記録した磁気ディスクを作成する。図2に示すように、サーボトラックライタ(図4参照)が、一周に、N個(N>1で、整数)のサーボ情報を使用するディスク装置に使用するディスク媒体10の円周方向に、N個のサーボ情報をずらしながらM種類(M>1で、整数)書き込む。M種類のサーボ情報は、それぞれシンクマークのパターンを違えることで識別できるようにする。M種類のサーボ情報は、それぞれ異なる書き込みパラメータ(例えば書き込み電流)で書き込まれる。
【0034】
図2では、一周に、8個のサーボ情報を使用するディスク装置の磁気ディスク10の片面を示している。そして、8個のサーボ情報の円周方向の間隔を保った3種類のサーボ情報12−1〜12−3を、円周方向の位置をずらして、書き込む。従って、各サーボ情報12−1〜12−3は、磁気ディスク10の円周方向に、位置をずらして、等間隔で、8個書き込まれる。
【0035】
この3種類のサーボ情報12−1〜12−3のフォーマットは、同一であり、周波数、位相、振幅調整のためのプリアンブル14、同期制御のためのシンクマークパターン15−1〜15−3、サーボセクタ番号16、トラック位置を示すグレイコード17、位置制御のためのバースト信号18とからなる。
【0036】
そして、この3つにサーボ情報12−1〜12−3は、各々異なる書き込み電流で、且つシンクマーク15−1〜15−3のパターンを異ならして、書き込まれる。例えば、第1のサーボ情報12−1は、書き込み電流値が、16mAで、シンクマークのビットパターンは、“00010100”であり、第2のサーボ情報12−2は、書き込み電流値が、20mAで、シンクマークのビットパターンは、“00100100”であり、第3のサーボ情報12−3は、書き込み電流値が、24mAで、シンクマークのビットパターンは、“01000100”である。
【0037】
(S12)このように、M種類のN個のサーボ情報が、書き込まれたディスク媒体10を、図5で後述する磁気ディスク装置30に組み込み(搭載し)、磁気ディスク装置30を組み立てる。そして、磁気ディスク装置30で、最適なサーボ情報を選択する。後述するように、組み立て後の磁気ディスク装置30のヘッドで、磁気ディスク30のサーボ情報を読み出し、品質を測定し、測定結果に基づいて、最適なサーボ情報を選択する。
【0038】
(S14)次に、選択されたサーボ情報を使用して、磁気ディスク装置30が、リード/ライトテストを行う。このリード/ライトテストは、各トラックのサーボ情報領域以外に、各ヘッドで、テストパターンを書込み、この書込みデータを読み出し、リード/ライト品質が所望以上かを判断する。これにより、選択されないサーボ情報は、テストパターンで上書きされる。図3に示すように、サーボ情報12−2が選択された場合、図2の選択されないサーボ情報12−1,12−3は、上書きされる。但し、磁気ディスク10の最アウタ側とインナ側のユーザーエリアとして、使用しない領域では、選択されないサーボ情報12−1,12−3の消し残りが存在する。
【0039】
このように、ヘッド毎に最適なサーボ情報を求め、最適なサーボ情報に対応するシンクマークパターンを、磁気ディスク装置30の不揮発性ROMや媒体上のシステムエリアに保存する。従って、磁気ディスク装置では、最適なサーボ情報は、位置決めのための通常のサーボ情報として使用され、それ以外のサーボ情報が書かれた領域は、ユーザーデータ領域として使用され、ユーザーデータが上書きされる。全面に、ユーザーデータが書かれた後のディスク媒体10は、内周部分と外周部分のユーザーデータ領域として、使用しない領域があるため、内周部分と外周に部分には、最適なサーボ情報以外のサーボ情報が残る領域が存在する。
【0040】
(S16)最適なサーボ情報に対応するシンクマークパターンを、媒体上10のシステムエリアに保存した場合、磁気ディスク装置30の出荷後、電源を投入した直後には、最適なサーボ情報に対応するシンクマークパターンの情報は、まだ読み取られていない。このため、システムエリアを読むために使用すべきシンクマークパターンが分からない。不揮発性ROM領域には、予め数種類のシンクマークパターンのテーブルを用意する。ヘッドのロード時に、シンクマークを読み取る際に、リードチャネルのシンクマーク設定値を、順番に、シンクマークパターンのテーブルから読み取った値で、書き換えることで、適切なサーボ情報を読み取る。
【0041】
また、図3で説明したように、ディスク媒体10の内周部と外周部で、複数のサーボ情報が残っている領域が存在するため、ヘッドのロード時に、消し残した不適切なサーボ情報を読み取ってしまう場合がある。そこで、グレーコード(シリンダアドレス又はトラックアドレス)の値が、ある一定の範囲内(不適切なサーボ情報が書き残されていない程度の範囲)の場合にのみ、サーボを一定間隔で復調するモードに入れるようにする。このように、不適切なサーボ情報に、ロックしてしまうことを防止することで、複数のサーボ情報を書き込んだディスク媒体を使用するディスク装置において、時間をあまり増加させずに、適切なサーボ情報を復調することができる。
【0042】
このように、ディスク媒体10に、複数のサーボ情報を、書込みパラメータを異ならして、書き込んでおき、磁気ディスク装置30に組み込んだ場合に、装置のヘッドで、複数のサーボ情報の品質を評価し、最適なサーボ情報を選択する。このため、ディスク媒体の特性や、サーボトラックライタのヘッドの特性による品質変動があっても、磁気ディスク装置のヘッドに最適なサーボ情報を残し、使用できる。
【0043】
又、シンクマークのパターンを変更して、識別できるため、出荷後も、その選択したサーボ情報を識別でき、且つ磁気ディスク10の各面や、複数枚の磁気ディスク10で、選択されたサーボ情報が異なっても、容易に、選択したサーボ情報を使用できる。
【0044】
(サーボ情報書込み方法)
図4は、本発明のサーボ情報書込み方法を実施するサーボトラックライタ20の一実施の形態の構成図である。図4に示すように、ヘッド移動モータ(Voice Coil Motor)24のアーム先端に、複数の磁気ヘッド23−R,23−1〜23−Pが取り付けられ、スピンドルモータ21の回転軸22に、リファレンスディスク10−Rと、P枚の対象ディスク10−1〜10−Pとを取り付ける。この各ディスク10−R,10−1〜10−Pの各面に、磁気ヘッド23−R,23−1〜23−Pが、それぞれ対面する。
【0045】
サーボトラックライタ20は、リファレンスディスク10−Rに対面する磁気ヘッド23−Rの位置を光学的に検出するための光学センサ28と、光学センサ28の検出位置に、ヘッド移動モータ24を位置制御し、且つ磁気ヘッド23−1〜23−Pに、サーボ書込み情報と、書込み電流を与え、書込み制御する制御回路26とを有する。
【0046】
制御回路26は、前述の3種類のサーボ情報12−1〜12−3の書込み電流と、シンクマークパターンとのテーブル29を有する。又、リファレンスディスク23−Rには、タイミング信号が書き込まれている。
【0047】
尚、図4では、各磁気ディスク23−1〜23−Pに、1つの磁気ヘッドで簡略化しているが、この磁気ヘッドは、各々磁気ディスク23−1,23−Pの両面に対面する一対の磁気ヘッドで構成される。
【0048】
サーボトラックライトを開始すると、スピンドルモータ21の回転により、搭載された磁気ディスク10−R,10−1〜10−Pが回転する。磁気ヘッド10−Rにより、リファレンスディスク10−Rから読み取られたタイミング信号は、制御回路26に与えられる。又、リファレンスディスク10−Rの磁気ヘッド23−Rの位置を、光学センサ28が検出し、その検出位置は、制御回路26に与えられる。
【0049】
制御回路26は、光学センサ28の検出位置を参照して、モータ24を移動制御(サーボ制御)し、磁気ヘッド23−R,23−1〜23−Pを所望位置に位置付け、リファレンスディスク23−Rからのタイミング信号に従い、テーブル29の書込み電流と、書込みサーボパターン(シンクマークを含む)とを、各磁気ヘッド23−1〜23−Pに与える。
【0050】
このため、対象ディスク10−1〜10−Pの各面には、図2で説明したサーボ情報12−1〜12−3が、指定された書込電流で、書き込まれる。一般に、1枚の磁気ディスクの片面には、1万トラック程度のトラック数を有するため、1万トラックの位置決めを行い、各トラックに、図2で説明したサーボ情報12−1〜12−3が、指定された書込電流で、書き込まれる。
【0051】
この全トラック分の書込み後、サーボトラックライト処理を終了する。そして、スピンドルモータ21の回転軸22から、対象ディスク10−1〜10−Pを抜き取り、サーボ情報が書き込まれた図2の磁気ディスクを作成する。
【0052】
(ディスク装置)
図5は、本発明のディスク装置の一実施の形態の構成図である。図5において、図2乃至図3で示したものと同一のものは、同一の記号で示してある。図5は、図2及び図4で説明した磁気ディスク10が、スピンドルモータの回転軸39に搭載され、他の構成部品とともに、組み立てられた状態を示す。図5において、磁気ヘッド31は、リード素子とライト素子とが分離された複合ヘッドで構成される。
【0053】
このヘッド31は、VCM(Voice Coil Motor)33に設けられたアーム32の先端に取り付けられる。リードチャネル回路34は、図示しないプリアンプからの磁気ヘッド(リード素子)31の読み取り信号を信号整形し、同期クロックの作成、ゲート信号の作成、及び読み取り信号の出力を行う。又、リードチャネル回路34は、磁気ヘッド(ライト素子)31に、ライト信号を出力する。
【0054】
サーボコンボ回路(SVC)37は、MCU37から駆動指令値を受け取り、駆動指令値に応じた駆動電流を出力して、VCM33を駆動する。
【0055】
MCU(Micro Controller Unit)36は、MPU(Micro Processor)とサーボコントローラとで構成され、リードチャネル回路34からの読み取り信号から得た位置情報を復調し、現在位置を検出し、検出した現在位置と目標位置との誤差に従い、VCM駆動指令値を演算する。即ち、シーク、フォローイングを含むサーボ制御を行う。又、MCU36は、コマンドの解析、装置の状態監視、装置の各部の制御を行う。
【0056】
メモリ(RAM)38は、MCUの処理のためのデータを格納する。ハードディスクコントローラ(HDC)35は、ホストとの通信を行うとともに、リードチャネル回路34からのゲート信号、クロックに応じて、リードチャネル回路34からのリードデータを受け、バッファに格納後、ホストへ転送する。又、HDC35は、リードチャネル回路34のゲート信号、クロックに応じて、ホストからのライトデータをリードチャネル回路34へ出力する。
【0057】
HDC35は、USB(Universal Serial Bus),IDE、ATA(AT Attached)やSCSI(Small Computer System Interface) 等のインターフェイスIFで、ホストと通信する。
【0058】
図5の構成では、HDC35が、ホストやドライブとのデータのやりとりを行い、SVC37が、磁気ヘッド31のシーク、フォローイングのためのVCM33の駆動電流を出力し、MCU36が、HDC35が受領したコマンドに従い、シーク、フォローイングを含めた各部を制御する処理を行う。
【0059】
本実施例では、この装置の組み立て後、MCU36が、サーボ情報の選択処理を行い、図4のようなサーボ情報を持つ磁気ディスク10に、書き換える。そして、出荷後の稼動時に、選択されたサーボ情報のサーチを行い、使用して、サーボ制御する。
【0060】
(ディスク装置のサーボ情報選択処理)
図6は、本発明のディスク装置のサーボ情報選択処理の一実施の形態のフロー図である。図6において、サーボ情報に番号を付与し、これを「S」とし、ヘッドに番号を付与し、これを「HD」と記す。
【0061】
(S20)MCU36は、スピンドルモータを起動し、磁気ディスク10を回転する。そして、MCU36は、ヘッド番号HD=0を指定(選択)する。
【0062】
(S22)次に、MCU36は、サーボ情報番号S=0を指定(選択)し、RAM38の測定結果格納領域を「0」に初期化する。
【0063】
(S24)MCU36は、リードチャネル回路34に、サーボ情報番号S=0(例えば、サーボ情報12−1)のシンクマーク検出を指示し、リードチャネル回路34の復調を起動する。これにより、リードチャネル回路34は、磁気ヘッド(リード素子)31の読み取り出力から、サーボ情報番号S=0(例えば、サーボ情報12−1)のシンクマークを検出し、そのサーボ情報を復調する。MCU36は、復調結果からサーボ情報復調特性を測定し、測定結果の集計を行い、集計結果を、RAM38の集計結果格納領域に格納する。このサーボ情報復調特性は、図7以下で説明するように、シンクマークの検出エラー数、グレーコードの検出エラー数、バースト信号による位置情報の誤差、信号振幅要因である。そして、MCU36は、磁気ディスク10の所望トラックの測定を終了すると、サーボ情報番号Sを「S+1」にインクリメントし、例えば、サーボ情報12−2を指定する。
【0064】
(S26)MCU36は、サーボ情報番号Sが、サーボ情報番号の最大値Smax(図2では、Smax=2)を越えたかを判定する。サーボ情報番号Sが、Smaxを越えていない場合には、ステップS24に戻り、次のサーボ情報番号のサーボ情報復調特性を測定する。
【0065】
(S28)サーボ情報番号Sが、Smaxを越えていると、その指定ヘッド(ディスク面)での全サーボ情報の特性測定を終了したため、MCU36は、RAM38の測定結果から最適なサーボ情報を選択する。この評価選択処理は、図13以下で説明する。そして、その選択したサーボ情報のシンクマークのビットパターンを、RAM38の配列SAM[HD]に格納する。そして、MCU36は、ヘッド番号HDを、「HD+1」にインクリメントし、次のヘッド番号のヘッドを指定する。
【0066】
(S30)MCU36は、ヘッド番号HDが、ヘッド番号の最大値HDmax(例えば、1枚の磁気ディスクを搭載する場合には、HDmax=1、2枚の磁気ディスクを搭載する場合には、HDmax=3)を越えたかを判定する。ヘッド番号HDが、HDmaxを越えていない場合には、ステップS22に戻り、全てのサーボ情報番号のサーボ情報復調特性を測定し、測定結果から最適サーボ情報を選択する。
【0067】
(S32)ヘッド番号HDが、HDmaxを越えていると、全指定ヘッド(全ディスク面)での全サーボ情報の特性測定及び選択を終了したため、MCU36は、選択されたサーボ情報を、図示しない不揮発性のROMや、ディスク媒体10上のシステムエリアに保存する。そして、選択処理を終了する。
【0068】
その後、選択されたサーボ情報を使用して、ヘッドを位置決めし、ディスク10のリード/ライトテストを行う。このため、選択されないサーボ情報は、上書きされ、消される。このため、選択されたサーボ情報の書込み領域以外は、ユーザーデータ領域に使用される。
【0069】
(サーボ情報の品質測定処理)
次に、図6のステップS24で説明したサーボ情報の品質測定処理を、図7乃至図12を用いて、説明する。図7、図8は、本発明のサーボ情報の品質測定処理フロー図、図9は、図7のオフセット位置での測定処理の説明図、図10は、図7の測定結果の説明図、図11は、測定結果格納テーブルの説明図、図12は、測定単位であるゾーンの説明図である。
【0070】
図9乃至図12を参照して、図7及び図8の測定処理を説明する。
【0071】
(S40)MCU36は、測定ゾーン情報Zを「0」に指定する。図12に示すように、磁気ディスク10の半径方向のトラック群を、複数のゾーンZone0〜Zonevに、分割する。この分割したゾーン単位に、サーボ情報の品質測定を行う。
【0072】
(S42)MCU36は、この測定ゾーンにおける各種パラメータを初期化する。先ず、測定開始トラックtを、T[Z]に、トラックステップ数tsを、TS[Z]に、測定トラック数tnを、TN[Z]に初期化する。即ち、指定されたトラックステップ数分、ステップして、指定された測定トラック数の測定を行うように、初期化される。
【0073】
(S44)MCU36は、オフセット位置についてのパラメータを初期化する。即ち、測定オフセット数t0を、T0[Z]に初期化する。図9に示すように、あるトラックTr[1](例えば、グレーコードで「3000」)を測定する場合に、磁気ヘッド(リード素子)31−1を、トラックセンター(図の点線)からずらした位置に位置付け、測定する。ここでは、リード素子31−1を、トラックセンターから、1/4トラックと、1/2トラックずらして、サーボ情報をリードする。
【0074】
このオフセット位置で、測定する理由は、隣接トラック(ここでは、トラック位置Tr[2])のサーボ情報の書込みにより、対象となる測定トラックTr[1]のサーボ情報が影響を受けるため、オフセットした位置で、品質測定する。即ち、磁気記録の場合に、あるトラックに書込みを行うと、隣接トラックへその書込み磁化が、影響する。特に、トラックピッチが狭い場合に、顕著である。又、振動等の環境条件によって、実際のデータリード/ライト時に、厳密に、トラックセンター位置に、磁気ヘッド31が、位置することは、困難である。これらを観案すると、オフセット位置で測定することが、そのサーボ情報品質を測定する上で、好ましい。
【0075】
ここでは、2箇所のオフセット位置で、信号測定して、その相対的な値から、信号品質(特に、振幅成分)を評価できる。又、1/4トラックオフセットした位置は、隣接トラックの書込みのサイドブリッジの影響を評価する上で、有効であり、1/2トラックオフセットした位置は、トラックの境界での品質特性の評価に有効である。
【0076】
(S46)MCU36は、指定トラック位置(t+ts・(tn−1))を計算し、計算したトラック位置のオフセット位置F[Z]・[t0−1]に、リード素子31−1を移動するように、SVC37を介し、VCM33を駆動する。
【0077】
(S48)MCU36は、位置誤差から、移動に成功したかを判定する。移動に成功しない例としては、そのトラックのサーボ情報が全く読めず、位置制御が成功しない場合である。移動に成功しなかったと判定すると、ステップS50に進む。一方、MCU36は、移動に成功したと判定した場合には、そのトラックの1周分の位置復調特性を測定し、測定結果をRAM38の測定結果格納エリアに格納する。この処理は、図10で詳述する。
【0078】
(S50)MCU36は、測定オフセット数t0を、(t0−1)に更新する。そして、更新した測定オフセット数t0が、「0」以下かを判定する。図9の例では、測定オフセット数t0の初期値は、「2」である。MCU36は、測定オフセット数t0が、「0」以下でないと判定すると、ステップS46に戻る。
【0079】
(S52)一方、MCU36は、測定オフセット数t0が、「0」以下なら、そのトラックでの測定が終了したため、図8に移り、そのゾーンの測定トラック数tnを、「tn−1」に更新する。そして、MCU36は、更新した測定トラック数tnが、「0」以下かを判定する。MCU36は、測定トラック数tnが、「0」以下でないと判定すると、ステップS44に戻る。
【0080】
(S54)一方、MCU36は、測定トラック数tnが、「0」以下なら、そのゾーンでの指定された全てのトラックの測定が終了したため、ゾーン情報Zを、「Z+1」に更新する。そして、MCU36は、更新されたゾーン情報Zが、ゾーンの最大値Zmaxを越えているかを判定する。MCU36は、ゾーン情報Zが、Zmaxを越えていないと判定すると、図7のステップS42に戻る。
【0081】
(S56)一方、MCU36は、ゾーン情報Zが、Zmaxを越えている場合には、全ゾーンの測定が終了したため、ステップS48で、RAM38の測定結果格納エリアに格納された測定結果を集計し、集計結果を、RAM38の集計結果格納エリア(図10、図11で後述する)に、格納する。そして、そのディスク面の測定を終了する。
【0082】
次に、図10、図11により、集計処理を説明する。
【0083】
(S60)ステップS48の測定対象は、各サーボ情報のディスク1周におけるシンクマークの読み取りエラー数esm、グレーコード読み取りエラー数egc,バースト信号による復調位置の最大値と最小値の差分p、復調波形の振幅の指標値vである。図5のリードチャネル回路34は、シンクマークの読み取りができた場合のみ、シンクマークファウンド信号を、MCU36に発行し、読み取りができない場合に、シンクマークファウンド信号を発行しない。従って、MCU36は、ディスク1周における各サーボ情報のシンクマークファウンド信号を計数することにより、シンクマークの読み取りエラー数を測定する。
【0084】
同様に、図5のリードチャネル回路34は、グレーコードの読み取りができた場合のみ、グレーコードを、MCU36に発行し、読み取りができない場合に、グレーコードを発行しない。従って、MCU36は、ディスク1周における各サーボ情報のグレーコードを計数することにより、グレーコードの読み取りエラー数を測定する。
【0085】
次に、復調位置は、MCU36が計算する図5のリードチャネル回路34のバースト信号の復調結果から得た復調位置と、目標位置との位置誤差を、リードチャネル回路34で、復調する毎に、測定し、1周における最大値と最小値を計算し、その差pを計算する。
【0086】
更に、復調波形の振幅の指標値vは、リードチャネル34に内蔵されているAGC(Automatic Gain Control)回路のゲインであり、各サーボ情報を読み取るため自動調整されたゲインを、MCU36が、リードチャネル回路34から読み出し、ディスク1周の平均値を、指標vと計算する。
【0087】
(S62)次に、MCU36は、ステップS60の計算結果から、測定したゾーン及びオフセット位置に対応するテーブルに測定結果を反映させる。具体的には、集計結果テーブルは、図11に示すように、サーボ情報(サーボパターン)と、個々のサーボ情報の測定ゾーン0〜vにおける各オフセット位置(0=0.25トラック、1=0.5トラック)での、測定シリンダ数、シンクマークの読み取りエラー数esm、グレーコード読み取りエラー数egc,バースト信号による復調位置の最大値と最小値の差分pの積算値P、復調波形の振幅の指標値vの積算値Vである。従って、MCU36は、図7、図8の測定ゾーンでの各オフセット位置の測定が終了すると、対応するゾーン、オフセット位置の測定シリンダ数Ncを積算し、且つシンクマークの読み取りエラー数esmを積算し、グレーコード読み取りエラー数egcを積算し,位置の差分pを積算し、振幅の指標値vを積算して、テーブルを更新する。
【0088】
従って、各サーボ情報について、図7、図8の測定を行った結果、図11に示すような、各サーボ情報の各オフセット位置での、復調品質のテーブルが得られる。
【0089】
(サーボ情報の評価選択処理)
次に、図13乃至図15により、図7乃至図12で説明した測定結果から、サーボ情報の品質を評価し、サーボ情報を選択する処理を説明する。尚、図13及び図14は、本発明の一実施の形態のサーボ情報選択処理フロー図、図15は、その判断フラグテーブルの説明図である。
【0090】
(S70)図15に示すように、RAM38に設けた判断フラグテーブル38−2の全判断フラグを、「0」にリセットする。尚、判断フラグテーブル38−2は、シンクマークエラー要因、グレーコードエラー要因、Pos要因、VGAS要因について、全てのサーボ情報(パターン0〜u)に対する判断フラグを格納するものであり、シンクマークエラー要因、グレーコードエラー要因、Pos要因については、各ゾーン、各オフセット位置に対し、別々に、判断フラグを格納する。
【0091】
(S72)MCU36は、図11の全ゾーン、全オフセット位置のシンクマークエラー数Esmの最小値Bsmを計算し、各シンクマークエラー数Esmから最小値Bsmを差し引き、ΔEsmを計算する。そして、各ゾーン、各オフセット位置のΔEsmと所定の閾値Ssmとを比較し、ΔEsm>Ssmであるゾーン、オフセット位置の判断フラグを、「1」に変更する。即ち、誤差を考慮し、相対値評価する。このため、最小値を求め、最小値をベースにした各シンクマークエラー数に変換し、この値が、閾値を越えると、良好でないと、判断フラグを「1」に変更する。
【0092】
(S74)次に、MCU36は、図11の全ゾーン、全オフセット位置のグレーコードエラー数Egcの最小値Bgcを計算し、各グレーコードエラー数Egcから最小値Bgcを差し引き、ΔEgcを計算する。そして、各ゾーン、各オフセット位置のΔEgcと所定の閾値Sgcとを比較し、ΔEgc>Sgcであるゾーン、オフセット位置の判断フラグを、「1」に変更する。即ち、相対値評価するため、最小値を求め、最小値をベースにした各グレーコードエラー数に変換し、この値が、閾値を越えると、良好でないと、判断フラグを「1」に変更する。
【0093】
(S76)次に、MCU36は、図11の全ゾーン、全オフセット位置の復調位置積算値Psの最小値Bpsを計算し、各復調位置の積算値Psから最小値Bpsを差し引き、ΔPsを計算する。そして、各ゾーン、各オフセット位置のΔPsと所定の閾値Spとを比較し、ΔPs>Spであるゾーン、オフセット位置の判断フラグを、「1」に変更する。即ち、相対値評価するため、最小値を求め、最小値をベースにした各シンクマークエラー数に変換し、この値が、閾値を越えると、良好でないと、判断フラグを「1」に変更する。
【0094】
(S78)次に、MCU36は、図11の各ゾーンにおける各オフセット位置0,1のVGAS積算値(平均値)の差分の絶対値ΔVを計算する。そして、u+1(図11では、3つ)のサーボ情報各々の絶対値ΔVから、各々の最大値ΔVmax[0],ΔVmax[1],ΔVmax[2]を求める。このΔVmaxは、STWのサーボ情報の書き継ぎの影響度を示す。
【0095】
(S80)図14に移り、判断フラグが全て「0」であるシンクマークのΔVmaxから、その最小値ΔVminを選択する。
【0096】
(S82)各サーボ情報の最大値ΔVmax[u]から最小値ΔVminを差し引き、Vdiff[u]を計算する。そして、各サーボ情報のVdiffと所定の閾値Svとを比較し、Vdiff>Svであるサーボ情報の判断フラグを、「1」に変更する。即ち、書き継ぎの影響度を、2つのオフセット位置での振幅の差分の最大値から判断し、最小値をベースにした各サーボ情報の前記最大値に変換し、この値が、閾値を越えると、良好でないと、判断フラグを「1」に変更する。
【0097】
(S84)図15のテーブル38−2の各サーボ情報の判断フラグを、左側を上位、右側を下位に、16進数に変換する。そして、MCU36は、その変換された16進数の値が、最小であるサーボ情報を選択する。そして、そのサーボ情報のシンクマークのビットパターンを、ディスクのシステムエリアに格納して、終了する。
【0098】
図15のテーブルから理解されるように、選択の判断要因で、最上位は、シンクマークの読み取りであり、以下、グレーコードの読み取り、位置精度、振幅要因となる。又、絶対値で判断すると、いずれのサーボ情報も選択されない場合があり、特定のトラックのみのサーボ情報の品質が悪いと、全てのサーボ情報の品質が悪いと判断されてしまう。このため、相対評価し、いずれかのサーボ情報が選択されるようにしている。この相対評価で、選択されたサーボ情報で、サーボ情報が不良なら、そのトラックを不使用とすれば良い。
【0099】
又、16進数の値が最小であるサーボ情報が複数存在した場合は、パターン番号が、最小のサーボ情報を選択する。
【0100】
(サーボ情報使用処理)
次に、図1のステップS16で説明したように、最適なサーボ情報に対応するシンクマークパターンを、媒体上10のシステムエリアに保存した場合、磁気ディスク装置30の出荷後、電源を投入した直後には、最適なサーボ情報に対応するシンクマークパターンの情報は、まだ読み取られていない。このため、システムエリアを読むために使用すべきシンクマークパターンが分からない。
【0101】
そこで、不揮発性ROM領域には、予め数種類のシンクマークパターンのテーブルを用意する。ヘッドのロード時に、シンクマークを読み取る際に、リードチャネルのシンクマーク設定値を、順番に、シンクマークパターンのテーブルから読み取った値に、書き換えることで、適切なサーボ情報を読み取る。
【0102】
図16及び図17は、本発明の一実施の形態の選択サーボ情報の使用処理フロー図である。
【0103】
(S90)VCM振り出しのためのキャリブレーションを開始する。VCM振り出しとは、周知のように、磁気ヘッド31は、リード/ライトを行わない時には、磁気ディスク外のランドにパーキングしている。そして、電源オン等の使用時に、磁気ヘッドを、ランドから磁気ディスクにロードする。この時、サーボ情報を読んでいないため、磁気ヘッドの位置制御は、できない。このため、VCM33に所定電流を流し(振り出し)、磁気ヘッドを、ランドから磁気ディスクにロードする。そして、磁気ヘッド31のリード素子31−1に読み取り電流を流す。このため、リード素子31−1の出力は、リードチャネル回路34に、入力される。
【0104】
(S92)MCU36は、変数タイマーに、タイムアウト値を格納し、タイマーをスタートする。又、MCU36は、リードチャネル回路34に、シンクマークサーチモードを指示する。次に、MCU36は、シンクマーク指定変数Kを、「0」に初期化する。
【0105】
(S94)MCU36は、シンクマーク設定値に、シンクマーク指定変数KのシンクマークパターンSM[K]を設定し、リードチャネル回路34にセットする。リードチャネル回路34は、シンクマークサーチモードの指示と、シンクマークパターンの設定により、リード素子31−1の出力から、シンクマークパターンを探す。リードチャネル回路34は、そのシンクマークを見つけると、MCU36に通知する。MCU36は、通知がないと、指定したシンクマークは、見つからないものとして、ステップS96に進む。一方、MCU36は、シンクマークを見つけたとの通知を受けると、リードチャネル回路34が、グレーコードを、シンクマーク検出時から一定の範囲に検出したかを判定する。MCU36は、グレーコードを一定の範囲に検出していないと判定すると、ステップS96に進む。
【0106】
(S96)MCU36は、シンクマーク指定変数Kを、「K+1」に更新する。これにより、次のシンクマークパターンを指定する。又、シンクマーク指定変数Kが、指定できる最大値Kmax以上かを判定する。MCU36は、シンクマーク指定変数Kが、指定できる最大値Kmax以上であれば、シンクマーク指定変数Kを、初期値の「0」に戻す。
【0107】
(S98)次に、MCU36は、前述のタイマーが、タイムアウトになったかを判定する。このタイマーは、シンクマークサーチのタイムアウト値を設定しているため、MCU36は、前述のタイマーが、タイムアウトになったと判定すると、エラー終了する。即ち、所定時間内に、いずれのシンクマークを検出できなかったため、エラー終了する。一方、MCU36は、前述のタイマーが、タイムアウトになっていないと判定すると、ステップS94に戻り、他のシンクマークをサーチする。
【0108】
(S100)一方、ステップS94で、MCU36は、指定したシンクマークを検出し、且つグレーコードを一定範囲内に、検出したと判定すると、リードチャネル回路34に、そのシンクマークのサーボ情報を一定間隔で、復調するモードに設定する。
【0109】
(S102)次に、MCU36は、サーボ復調が可能となったため、SVC37を介し、VCM33を駆動して、磁気ヘッド31を、磁気ディスク10のシステムエリア(例えば、最インナーエリア)に位置付け、磁気ヘッド31に、システムエリアの情報を読み出させ、この情報を、RAM38に展開する。前述のように、システムエリアには、各ヘッドの選択されたシンクマークパターンが、記憶されているため、各ヘッドのシンクマークパターンが、RAM38に格納される。そして、MCU36は、ヘッドを選択する時に、RAM38の選択されたシンクマークパターンを使用して、リードチャネル回路34のシンクマーク設定値を決定するモードを実行する。
【0110】
このように、ディスクのシステムエリアに、各ヘッドのシンクマークパターン(選択したサーボ情報)を格納し、システムエリアを読むために使用すべきシンクマークパターンが分からない場合でも、ヘッドのロード時に、シンクマークを読み取る際に、リードチャネルのシンクマーク設定値を、順番に、シンクマークパターンのテーブルから読み取った値で、書き換えることで、適切なサーボ情報を読み取ることができる。
【0111】
又、ヘッドが複数ある場合に、他のヘッドのシンクマークパターンは、この読み出しで、自動設定されるため、1つのヘッドのシンクマークサーチ処理で、全てのヘッドの最適シンクマークパターンを得ることができる。
【0112】
(他の実施の形態)
前述の実施の形態では、サーボ情報の品質評価を、シンクマーク、グレーコード、位置復調、振幅特性の4つで説明したが、必要に応じて、これらを適宜選択できる。例えば、シンクマーク、グレーコードの2つのみ、シンクマーク、グレーコード、位置復調特性の3つを選択できる。又、書込むサーボ情報を3種類としたが、2種類や4種類以上であっても良い。同様に、書込みパラメータを電流値で説明したが、例えば、周波数等の他のパラメータを適用できる。
【0113】
品質評価処理を、デイスク装置のMCU36のファームウェアプログラムで実行する例で説明したが、デイスク装置に接続された外部評価装置により、測定及び評価を行い、測定結果、評価結果を基に、デイスク装置のMCU36に、サーボ情報の選択を行わせることもできる。又、振幅測定は、オシロスコープでモニターするようにしてもよい。
【0114】
更に、ディスク媒体を磁気ディスクで説明したが、他のサーボ情報を使用する記憶媒体にも適用できる。サーボ情報の書込みは、ディスク媒体にサーボ情報を磁気転写する方法や、ディスク装置にディスク媒体を組み込み後、サーボ情報を書き込む方法(装置STW,セルフサーボライト)にも適用できる。
【0115】
尚、不揮発性RAMを設けた場合に、選択したサーボ情報をこれに格納することもでき、この場合、図16、図17のシンクマークサーチ処理は、不要である。
【0116】
以上、本発明を実施の形態により説明したが、本発明の趣旨の範囲内において、本発明は、種々の変形が可能であり、本発明の範囲からこれらを排除するものではない。
【0117】
(付記1)書込みパラメータを変えて書き込まれた複数種類の同一のフォーマットのサーボ情報から選択された1つの種類のサーボ情報を備えるディスク媒体と、前記ディスク媒体の情報を読み取り、且つ書き込むヘッドと、前記ヘッドを前記ディスク媒体の半径方向に移動するアクチュエータと、前記ヘッドにより読み取られた前記ディスク媒体の前記サーボ情報に従い、前記ヘッドを前記ディスク媒体の所望のトラック位置に位置付けるように、前記アクチュエータを制御する制御回路とを有し、前記制御回路は、前記選択されたサーボ情報についての情報を格納し、前記格納されたサーボ情報についての情報を用いて、前記ヘッドの読み取り出力から前記サーボ情報を抽出することを特徴とするディスク装置。
【0118】
(付記2)前記制御回路は、前記ヘッドにより読み取られた前記複数種類のサーボ情報を復調し、復調品質を測定した結果に基づいて、前記1つの種類のサーボ情報を選択することを特徴とする付記1のディスク装置。
【0119】
(付記3)前記制御回路は、前記ディスク媒体の前記選択したサーボ情報の書込み領域以外の領域を、ユーザデータ領域として使用することを特徴とする付記1又は2のディスク装置。
【0120】
(付記4)前記制御回路は、前記ヘッドによる読み取り及び書き込み前に、前記ヘッドの読み取り出力から、前記選択されたサーボ情報を検出し、前記ヘッドの読み取り出力から前記サーボ情報を抽出することを特徴とする付記1のディスク装置。
【0121】
(付記5)前記制御回路は、前記復調品質として、少なくとも復調エラーレートを測定することを特徴とする付記2のディスク装置。
【0122】
(付記6)前記制御回路は、各々シンクマークパターンが異なり、且つ同一フォーマットの複数種類のサーボ情報から選択された1のサーボ情報のシンクマークパターンの情報を格納することを特徴とする付記1のディスク装置。
【0123】
(付記7)書込みパラメータを変えて書き込まれた複数種類の同一のフォーマットのサーボ情報を備えるディスク媒体からヘッドにより、前記複数種類のサーボ情報を読み取り、復調するステップと、前記複数種類のサーボ情報の復調品質を測定するステップと、前記測定した複数種類のサーボ情報の復調品質を評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップと、前記選択されたサーボ情報についての情報を格納するステップとを有することを特徴とするディスク装置の製造方法。
【0124】
(付記8)前記ディスク媒体に、書込みパラメータを変えた複数種類のサーボ情報を書き込むステップを更に有することを特徴とする付記7のディスク装置の製造方法。
【0125】
(付記9)測定ステップは、前記復調品質として、少なくとも復調エラーレートを測定するステップからなることを特徴とする付記7のディスク装置の製造方法。
【0126】
(付記10)測定ステップは、前記復調品質として、少なくとも復調エラーレートと位置決め精度とを測定するステップからなることを特徴とする付記7のディスク装置の製造方法。
【0127】
(付記11)前記書込みステップは、書込み電流を変更して、前記同一のフォーマットのサーボ情報を複数書き込むステップからなることを特徴とする付記8のディスク装置の製造方法。
【0128】
(付記12)前記書込みステップは、シンクマークパターンが異なる同一のフォーマットのサーボ情報を、書込みパラメータを変更して、複数書き込むステップからなることを特徴とする付記8のディスク装置の製造方法。
【0129】
(付記13)前記選択ステップは、前記復調エラーレートを、前記位置決め精度より優先して、前記サーボ情報の品質を評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップを有することを特徴とする付記10のディスク装置の製造方法。
【0130】
(付記14)前記選択ステップは、前記測定した複数種類のサーボ情報の復調品質を相対的に評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップからなることを特徴とする付記7のディスク装置の製造方法。
【0131】
(付記15)ヘッドにより読み取られ、前記ヘッドの位置決めに使用されるサーボ情報を備えたディスク媒体において、前記使用されるサーボ情報の選択のため、書込みパラメータを変えて、書き込まれた同一フォーマットの複数種類のサーボ情報を備えることを特徴とするディスク媒体。
【0132】
(付記16)前記複数種類のサーボ情報は、各々異なるシンクマークパターンを有することを特徴とする付記15のディスク媒体。
【0133】
(付記17)前記複数種類のサーボ情報の各々は、少なくともプリアンブル、シンクマーク、グレイコード及びバースト信号とから構成されたことを特徴とする付記15のディスク媒体。
【0134】
(付記18)ディスク媒体に、サーボ情報を書き込むためのサーボ情報書込み方法において、前記ディスク媒体に、書込みパラメータを変えた複数種類の同一フォーマットのサーボ情報を書き込むステップを有することを特徴とするサーボ情報書込み方法。
【0135】
(付記19)前記書込みステップは、シンクマークパターンが異なる同一のフォーマットのサーボ情報を、書込みパラメータを変更して、複数書き込むステップからなることを特徴とする付記17のサーボ情報書込み方法。
【0136】
(付記20)前記書込みステップは、書込み電流を変更して、前記同一のフォーマットのサーボ情報を複数書き込むステップからなることを特徴とする付記17のサーボ情報書込み方法。
【産業上の利用可能性】
【0137】
書込みパラメータを変えて、書き込まれた同一フォーマットの複数種類のサーボ情報を備える記憶ディスクを作成し、ディスク装置に搭載した時、ヘッドにより、これらのサーボ情報の品質を測定した測定結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択して、使用するため、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性が変動しても、サーボ情報の読み取りエラーによる不良トラックの発生を抑制し、ディスク媒体の特性や、ヘッドの特性に応じた最適なサーボ情報を使用して、ヘッドの位置制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0138】
【図1】本発明のディスク装置の製造方法の工程説明図である。
【図2】本発明の一実施の形態のサーボ情報が書き込まれたディスク媒体の説明図である。
【図3】図2のディスク媒体のサーボ情報選択後の説明図である。
【図4】図2のサーボ情報を書き込むサーボトラックライタの構成図である。
【図5】本発明のディスク装置の一実施の形態の構成図である。
【図6】図1のサーボ情報の品質測定、選択処理フロー図である。
【図7】図6のサーボ情報の品質測定処理フロー図(その1)である。
【図8】図6のサーボ情報の品質測定処理フロー図(その2)である。
【図9】図7のオフセット位置での測定処理の説明図である。
【図10】図8の測定結果集計処理フロー図である。
【図11】図10の測定結果集計テーブルの説明図である。
【図12】図7の測定単位であるゾーンの説明図である。
【図13】図6のサーボ情報の選択処理フロー図(その1)である。
【図14】図6のサーボ情報の選択処理フロー図(その2)である。
【図15】図13及び図14の判断フラグテーブルの説明図である。
【図16】図1のサーボ情報使用処理フロー図(その1)である。
【図17】図1のサーボ情報使用処理フロー図(その2)である。
【図18】従来のサーボ情報を書き込んだディスク媒体の説明図である。
【符号の説明】
【0139】
10 磁気ディスク(ディスク媒体)
12−1〜12−3 サーボ情報
14 プリアンブル
15−1〜15−3 シンクマーク
16 セクタ番号
17 グレーコード
18 バースト信号
20 サーボトラックライタ
30 ディスク装置
31 磁気ヘッド
34 リードチャネル回路
36 MCU
38 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書込みパラメータを変えて書き込まれた複数種類の同一のフォーマットのサーボ情報から選択された1つの種類のサーボ情報を備えるディスク媒体と、
前記ディスク媒体の情報を読み取り、且つ書き込むヘッドと、前記ヘッドを前記ディスク媒体の半径方向に移動するアクチュエータと、
前記ヘッドにより読み取られた前記ディスク媒体の前記サーボ情報に従い、前記ヘッドを前記ディスク媒体の所望のトラック位置に位置付けるように、前記アクチュエータを制御する制御回路とを有し、
前記制御回路は、前記選択されたサーボ情報についての情報を格納し、前記格納されたサーボ情報についての情報を用いて、前記ヘッドの読み取り出力から前記サーボ情報を抽出する
ことを特徴とするディスク装置。
【請求項2】
前記制御回路は、前記ヘッドにより読み取られた前記複数種類のサーボ情報を復調し、復調品質を測定した結果に基づいて、前記1つの種類のサーボ情報を選択する
ことを特徴とする請求項1のディスク装置。
【請求項3】
前記制御回路は、前記ディスク媒体の前記選択したサーボ情報の書込み領域以外の領域を、ユーザデータ領域として使用する
ことを特徴とする請求項1又は2のディスク装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記ヘッドによる読み取り及び書き込み前に、前記ヘッドの読み取り出力から、前記選択されたサーボ情報を検出し、前記ヘッドの読み取り出力から前記サーボ情報を抽出する
ことを特徴とする請求項1のディスク装置。
【請求項5】
書込みパラメータを変えて書き込まれた複数種類の同一のフォーマットのサーボ情報を備えるディスク媒体からヘッドにより、前記複数種類のサーボ情報を読み取り、復調するステップと、
前記複数種類のサーボ情報の復調品質を測定するステップと、
前記測定した複数種類のサーボ情報の復調品質を評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップと、
前記選択されたサーボ情報についての情報を格納するステップとを有する
ことを特徴とするディスク装置の製造方法。
【請求項6】
前記ディスク媒体に、書込みパラメータを変えた複数種類のサーボ情報を書き込むステップを更に有する
ことを特徴とする請求項5のディスク装置の製造方法。
【請求項7】
前記書込みステップは、書込み電流を変更して、前記同一のフォーマットのサーボ情報を複数書き込むステップからなる
ことを特徴とする請求項7のディスク装置の製造方法。
【請求項8】
前記選択ステップは、前記測定した複数種類のサーボ情報の復調品質を相対的に評価した結果に基づいて、1種類のサーボ情報を選択するステップからなる
ことを特徴とする請求項5のディスク装置の製造方法。
【請求項9】
ヘッドにより読み取られ、前記ヘッドの位置決めに使用されるサーボ情報を備えた記憶ディスクにおいて、
前記使用されるサーボ情報の選択のため、書込みパラメータを変えて、書き込まれた同一フォーマットの複数種類のサーボ情報を備える
ことを特徴とする記憶ディスク。
【請求項10】
ディスク媒体に、サーボ情報を書き込むためのサーボ情報書込み方法において、
前記ディスク媒体に、書込みパラメータを変えた複数種類の同一フォーマットのサーボ情報を書き込むステップを有する
ことを特徴とするサーボ情報書込み方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−43346(P2009−43346A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−208283(P2007−208283)
【出願日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】