説明

記録再生装置及び記録再生方法

【課題】著作権保護された情報であっても、記録媒体を適切に選択することにより、著作権保護違反することなく、一時的に記録媒体に記録し所定の時間や再生回数の間は再生可能にする。
【解決手段】第1および第2の情報記録媒体にそれぞれ記録する第1、第2の記録手段を有し、コピー制御情報が記録許可あるいは1回のみ記録許可の場合には、第1または第2記録手段の一方を選択して記録し、コピー制御情報が記録禁止であって、一時的に記録可能と判断した場合には、第1、第2記録手段のうちの予め定められた一方を選択して映像情報を一時的に記録し、再生時において、再生時間が制限されている場合は当該再生時間を超えていない場合にのみ再生を許可する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、著作権保護された映像情報等を再生または伝送する記録再生装置及び記録再生方法に関し、特に、例えばDVD−RAM、DVD−RW、DVD−R(DVDライトワンス(WO))、光磁気ディスク等の光ディスクを用いて情報の記録再生を行う記録再生装置、磁気ディスク等の記録媒体が装置から取り出し出来ない記録媒体を用いて情報の記録再生を行う記録再生装置等や、光ディスク等の媒体が装置から取り出し出来る記録媒体を用いて情報の記録再生を行う記録再生装置等に適用することにより著作権保護された映像情報等を後で再生するタイムシフト等を行う場合に最適な記録再生装置及び記録再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MPEG等の圧縮技術を用いた画像データや音声データ等の所定のデータに圧縮した信号を、デジタル衛星やインターネットのディジタル回線等を用いて各コンテンツに対して著作権保護されている有料な情報を入力し、これを伸長処理して記録再生を行う記録再生装置が開発されつつある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ここで、著作権保護されている有料な情報はコピーが禁止されていて記録することが出来ないから、有料な情報を入手する契約を行っているにも関わらず、ユーザーが見たいときにこの有料情報を見れないと言う問題がある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、著作権保護された情報であっても、記録媒体を適切に選択することにより、著作権保護違反することなく、一時的に記録媒体に記録し所定の時間や再生回数の間は再生可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の1)〜2)を提供する。すなわち、
1)圧縮された映像情報及び前記映像情報の著作権保護に関するコピー制御情報をディジタルテレビ放送またはケーブルテレビ放送から入力する映像情報入力手段と、前記コピー制御情報に基づいて記録再生を制御する制御手段と、前記映像情報を第1の情報記録媒体に記録する第1の記録手段と、前記映像情報を第2の情報記録媒体に記録する第2の記録手段と、前記映像情報を伸長して再生する再生手段とを有し、前記制御手段は、前記コピー制御情報が記録許可または1回のみ記録許可の場合には、前記第1または前記第2の記録手段のどちらか一方を選択して記録を許可し、前記コピー制御情報が記録禁止であって、一時的に記録が可能であると判断した場合には、前記第1または前記第2の記録手段の中の予め定められた一方を選択して前記映像情報を一時的に記録し、前記映像情報を再生する場合であって、再生時間が制限されている場合には、前記再生時間を超えていない場合にのみ再生を許可することを特徴とする記録再生装置。
2)圧縮された映像情報及び前記映像情報の著作権保護に関するコピー制御情報をディジタルテレビ放送またはケーブルテレビ放送から入力するステップと、前記コピー制御情報に基づいて記録再生を制御するステップと、前記映像情報を第1の情報記録媒体に記録する第1の記録ステップと、前記映像情報を第2の情報記録媒体に記録する第2の記録ステップと、前記映像情報を伸長して再生するステップとを有し、前記コピー制御情報が記録許可または1回のみ記録許可の場合には、前記第1または前記第2の記録ステップのどちらか一方を選択して記録を許可し、前記コピー制御情報が記録禁止であって、一時的に記録が可能であると判断した場合には、前記第1または前記第2の記録ステップの中の予め定められた一方を選択して前記映像情報を一時的に記録し、前記映像情報を再生する場合であって、再生時間が制限されている場合には、前記再生時間を超えていない場合にのみ再生を許可するステップとを有することを特徴とする記録再生方法。
【発明の効果】
【0005】
本発明に係る記録再生装置は、著作権で一般的に記録出来ないようにされているコンテンツであっても、複数の記録手段の中で媒体を取り出し出来ないような例えばHDDにコンテンツを一時記憶する事により、ユーザーが見たいときに、見ることが出来、また、所定の時間や回数等の再生制限を設けた制御情報により著作権も維持することが出来る。この時記憶する媒体は、取り出し可能ではないので、前記制御情報やコンテンツが最後まで管理でき、違法なコピーを防止する事ができる。また、付加情報により、一時記憶している情報が表示されるので、ユーザーに分かり易く、一時記憶したコンテンツを忘れてしまうことを防止出来、また、期限が切れている情報であっても、情報源信号を保持しているので、再度見たいときに、例えば新たに課金をすることによって、コンテンツを簡単に見ることが出来る効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
(A)第1の実施例の構成及び全体的な動作
まず、本発明に係る記録再生装置は、図1に示すようなHDD記録再生部(装置)及びDVD記録再生部(装置)に適用することができる。この本発明の第1の実施例となるHDD記録再生部は、トラックに対して、例えば静止画、動画、音声、音楽、サブピクチャー等の所望のデータの記録再生を行うようになっている。
【0007】
具体的には、HDD記録再生部は磁気ヘッド2aによりディスク1a上に記録磁界を形成し、ディスク1a上にデータを記録し再生するようになっている。DVD記録再生部は光ヘッド2bによりディスク1b上に光学的スポットを形成し、ディスク1b上にデータを記録し再生するようになっている。記録/再生されるデータは、セクタで構成されている。この1セクタは、2048バイトのデータと、対応するアドレスデータ等との、計2064バイトで構成されている。そして、16セクタで1つのECCブロック(ECC:誤り訂正)が構成されている。
【0008】
例えば、リモートコントローラ等の操作部4(KEY)は、ユーザの操作または入力される情報それぞれのHDD記録再生部及びDVD記録再生部に記録再生の指令を出すようになっている。システムコントローラ5(SYSTEMCONT)は、この操作部4からの指令を判断して、それぞれの信号処理部6a、6b、サーボプロセッサ(SERVO)7a、7b、スイッチ(SW)12a〜12dを制御する。
【0009】
HDD記録再生部のプリアンプ(PAMP)8aは、磁気ヘッド2aにより読み出された再生出力に基づいて、再生信号とサーボ信号を生成する。サーボプロセッサ7aは、プリアンプ8aで形成されたサーボ信号に基づいてトラッキング信号を生成し、これをドライバ3aに供給する。ドライバ3aは、トラッキング信号に基づいて、磁気ヘッド2aのアクチュエータを駆動してトラッキングを制御する。
【0010】
このような磁気ヘッド2a→プリアンプ8a→サーボプロセッサ7a→ドライバ3a→磁気ヘッド2aの各信号の流れにより、磁気ヘッド2aのトラッキングがサーボ制御されている。
【0011】
なお、スピンドルモータMaにはホール素子(図示せず)が設けられており、このホール素子からの回転位置信号がドライバ3aを介してサーボプロセッサ7aに帰還されるようになっている。サーボプロセッサ7aは、この回転位置信号から生成した速度信号に基づいて、ドライバ3aを介してスピンドルモータMaを一定の回転数に制御している。
【0012】
プリアンプ8aは、イコライザで再生信号の周波数特性を最適化してPLL回路の引き込みを行う。また、プリアンプ8aは、PLL回路のビットクロックと、データの時間軸の比較に基づいてジッタ値を生成するジッタ生成回路を有している。システムコントローラ5は、このジッタ生成回路で生成されたジッタ値をA/D変換して取り込み、このジッタ値に基づいて記録時における前記波形補正回路の補正量を変更するように構成されている。
【0013】
また、プリアンプ8aは、PLL回路で生成したディスクの速度信号をサーボプロセッサ7aに供給し、この速度信号により、スピンドルモータMaを介してディスク1aを一定に回転制御している。
【0014】
信号処理回路6aは、プリアンプ8aから出力される再生信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を同期検出すると共に、この再生出力を、ディスク1上に記録された際の記録信号をデコードし、前記1ECCブロック単位でエラー訂正処理を行い、各セクタのアドレス信号とデータ信号を得る。信号処理回路6に接続された例えば64MビットのDRAMであるトラックバッファ9(TB)は、このアドレス信号とデータ信号を記憶し、映像信号の可変転送レートの時間軸変動の吸収を行う。
【0015】
同様にDVD記録再生部のプリアンプ(PAMP)8bは、光ヘッド2bにより読み出された再生出力に基づいて、再生信号とサーボ信号を生成する。サーボプロセッサ7bは、プリアンプ8bで形成されたサーボ信号に基づいてトラッキング信号を生成し、これをドライバ3bに供給する。ドライバ3bは、トラッキング信号に基づいて、光ヘッド2bのアクチュエータを駆動してトラッキングを制御する。
【0016】
このような光ヘッド2b→プリアンプ8b→サーボプロセッサ7b→ドライバ3b→光ヘッド2bの各信号の流れにより、光ヘッド2bのトラッキングがサーボ制御されている。
【0017】
なお、スピンドルモータMbにはホール素子(図示せず)が設けられており、このホール素子からの回転位置信号がドライバ3bを介してサーボプロセッサ7bに帰還されるようになっている。サーボプロセッサ7bは、この回転位置信号から生成した速度信号に基づいて、ドライバ3bを介してスピンドルモータMbを一定の回転数に制御している。
【0018】
プリアンプ8bは、イコライザで再生信号の周波数特性を最適化してPLL回路の引き込みを行う。また、プリアンプ8bは、PLL回路のビットクロックと、データの時間軸の比較に基づいてジッタ値を生成するジッタ生成回路を有している。システムコントローラ5は、このジッタ生成回路で生成されたジッタ値をA/D変換して取り込み、このジッタ値に基づいて記録時における前記波形補正回路の補正量を変更するように構成されている。
【0019】
また、プリアンプ8bは、PLL回路で生成したディスクの速度信号をサーボプロセッサ7bに供給し、この速度信号により、スピンドルモータMbを介してディスク1bを一定に回転制御している。
【0020】
信号処理回路6bは、プリアンプ8bから出力される再生信号をデジタル信号に変換し、このデジタル信号を同期検出すると共に、この再生出力を、ディスク1b上に記録された際の記録信号をデコードし、前記1ECCブロック単位でエラー訂正処理を行い、各セクタのアドレス信号とデータ信号を得る。HDD記録再生部と共用に信号処理回路6bに接続された例えば64MビットのDRAMであるトラックバッファ(TB)9は、このアドレス信号とデータ信号を記憶し、映像信号の可変転送レートの時間軸変動の吸収を行う。
【0021】
それぞれの媒体から、それぞれの信号処理部6a、6bにてトラックバッファ9から読み出された信号は、制御情報や付加情報を除いて再生すべき映像信号のみを切り出し、シスコンの指示によってスイッチ12a〜12bを介して、エンコーダ/デコーダ(AV ENDEC)10に供給される。AV ENDEC10は、この信号を、例えば64MビットのDRAMであるバッファメモリ11に一時的に記憶すると共に適宜読み出し、その信号が記録された記録モード(後述)を、ディスク1a、1b上に記録されているコントロールデータに基づいて検出し、この検出した記録モードに対応して、該信号を伸長する速度を決定する。そして、この伸長速度に従って、複数のECCブロックからなる1GOP(グループオブピクチャー)のMPEG2のデータからオーディオ信号及びビデオ信号に伸長処理し、オーディオ信号及びビデオ信号に分離して、それぞれ図示しないD/Aコンバータによりアナログ化して出力する。
【0022】
AV ENDEC10から出力されたオーディオ信号(A)はオーディオアンプ(AMP)13に入力され、所定の信号レベルまで増幅された後、スピーカ14にて再生される。一方、AV ENDEC10から出力されたビデオ信号(V)はNTSCエンコーダ15に入力され、NTSC方式の標準テレビジョン信号に準拠した信号変換されてディスプレイであるモニターまたはテレビジョン受像機(TV)16に供給され表示される。また、後述するように一時記憶しているコンテンツのアイコンもディスプレイであるモニターまたはテレビジョン受像機(TV)16に供給され表示される。
【0023】
アンテナ17にて受信されるディジタル放送波信号やインターネットやケーブルTV網の入力端子20から入力される信号は、図4に示すようなパケット単位で入力される。
映像情報Aの制御情報
再生を制御するための制御情報
映像情報Aの仕様
映像のタイトル、著作権情報
コピー管理情報 CGMS(CopyGenerationManegimentSystem)
コピー許可禁止(記録禁止、1回のみOK、所定回数OK)
伝送した日付時間
映像情報Aの付加情報
映像情報Aのタイトル
情報源情報
伝送チャンネル、情報提供者、アドレスURL、伝送した日付時間
映像情報
コンテンツコード、種類、固体番号、主サブピクチャー、短時間映像
主人公、主演、競演、俳優、原作、監督、音楽、演出
著作権情報
コピー許可禁止(記録禁止、1回のみOK)
【0024】
アンテナ17にて受信されたディジタル放送波信号はDTVチューナ18にて受信されたMPEG等で圧縮されたオーディオ信号・ビデオ信号を含むパケットは伸張処理され、AV入力変換部19の一方の入力端子に供給され、一方、インターネットやケーブルTV網の入力端子20に接続されたケーブル変換器(モデム)21にて選択受信されたオーディオ信号・ビデオ信号はAV入力変換部19の他方の入力端子に供給される。AV入力変換部19ではTVチューナ18からのパケット信号(オーディオ信号・ビデオ信号)と、ケーブル変換器(モデム)21からのパケット信号(オーディオ信号・ビデオ信号)をHDDまたはDVDに記録する場合に必要なファーマットに変換するファーマット変換を行い、それを選択切換されてそれぞれスイッチ12の端子(端子B1、端子B2)に供給されるとともに、AV ENDEC10にも供給される。
【0025】
なお、スイッチ(SW)12a、12bはシステムコントローラ5より供給される制御信号により選択切換できるように構成されており、通常再生時にディスク1a、1bで再生されたオーディオ信号・ビデオ信号を再生する際は上側の端子A1および端子A2に選択切換され、アンテナ17にて受信された放送波信号や、インターネットやケーブルTV網の信号を見る場合は下側の端子B1および端子B2に選択切換される。
【0026】
(B)記録動作
上述した本発明の第1の実施例であるHDD記録再生部及びDVD記録再生部では、例えば、伝送されるパケットの転送レートが8Mbpsの信号を2時間分記録可能な高画質モード、転送レートが4Mbpsの信号を4時間分記録可能な中間画質モード、転送レートが2Mbpsの信号を8時間分記録可能な普通画質モード等の種類の異なる転送レートでの記録が可能となっている。
【0027】
このため、システムコントローラ5は、ユーザに対して記録モードの選択材料を示すべく、記録制御に先だって、各記録モード(各転送レート)に対応するディスク1a、1b上の記録可能領域及び記録不可能領域を判断し、各記録モードでの記録時間及び(又は)容量を表示する。そして、この表示に基づいてユーザにより選択された記録モードに対応する記録可能領域に対してデータの記録を行う。
【0028】
具体的には、それぞれのディスク1a、1bにおいて、各記録モードでの記録時間及び(又は)容量を表示する場合、システムコントローラ5は、ディスク1a、1bの管理領域中に記録されているデータ領域(記録済み領域)の開始アドレスと終了アドレスをトラックバッファ9に読み出し制御し、このデータ領域の開始アドレスと終了アドレスの間隔(=空き領域の容量)から、空き領域の開始アドレスと終了アドレスを特定し、各空き領域の容量を計算し位置と共に記憶する。これを繰り返し全ての空き領域の容量を計算し位置情報と共に記憶する。
【0029】
次に、それぞれの記録すべき2Mbps、4Mbps、8Mbpsの3種類の転送レートの場合において、独立した各空き領域の容量が各転送レートにおいて、連続記録又は連続再生が可能であるか否かを演算する。
【0030】
シーク時間については、アドレス間のアドレス差を計算し、システムコントローラ5のROMに記憶されているシークテーブルを参照することにより、アドレス差に基づいたトラック移動本数を求める。これに所定の係数演算をすることによって、シーク時間を行う。
【0031】
次に、このようにして記録すべき信号の種類を選択し、記録モード(転送レート)の設定がなされ、記録開始が指示される。また、HDD記録再生部では磁気ヘッド2aを介してディスク1a上に制御し、磁気ヘッド2a内のアドレス再生回路で検出されるアドレス信号の取り込みを行う。システムコントローラ5は、このアドレス信号に基づいて、サーボプロセッサ7a及びドライバ3aを介して記録を行うセクタに磁気ヘッド2aを移動制御し、このアドレスで磁気ヘッド2aを待機状態に制御する。
【0032】
記録すべき映像信号(及び音声信号)をGOP単位にMPEG圧縮処理し、システムコントローラ5により設定された転送レートに従って、トラックバッファ9の「FULL」と「EMPTY」の値をそれぞれ設定する。この「FULL」及び「EMPTY」の値は、トラックバッファ9に書き込まれるデータの上限値及び下限値をそれぞれ示す値である。
【0033】
信号処理回路6aは、AV入力変換部で変換され圧縮処理されたデータを所定の記録単位毎にトラックバッファ9に書き込み制御し、トラックバッファ9に書き込んだデータのデータ量が前記「FULL」の値になったタイミングで、トラックバッファ9に書き込まれたデータの読み出しを開始し、セクタアドレス、シンク信号、エラー訂正コードを付加しECCブロック単位のデータとする。そして、このデータを、例えば「25Mbps」の転送レートで磁気ヘッド2aに転送する。
【0034】
磁気ヘッド2aは、トラックバッファ9から読み出されたデータが供給されるまでの間は、記録すべきトラック上で待機状態(キック待ちの状態)に制御されており、データが供給されるとこの待機状態が解除され、目的の記録トラックに対してデータの記録を行う。
【0035】
また、DVDでは光ヘッド2bを介してディスク1b上に制御し、光ヘッド2b内のアドレス再生回路で検出されるアドレス信号の取り込みを行う。システムコントローラ5は、このアドレス信号に基づいて、サーボプロセッサ7b及びドライバ3bを介して記録を行うセクタに光ヘッド2bを移動制御し、このアドレスで光ヘッド2bを待機状態に制御する。
【0036】
記録すべき映像信号(及び音声信号)をGOP単位にMPEG圧縮処理し、システムコントローラ5により設定された転送レートに従って、トラックバッファ9の「FULL」と「EMPTY」の値をそれぞれ設定する。この「FULL」及び「EMPTY」の値は、トラックバッファ9に書き込まれるデータの上限値及び下限値をそれぞれ示す値である。信号処理回路6bは、AV入力変換部で変換され圧縮処理されたデータを所定の記録単位毎にトラックバッファ9に書き込み制御し、トラックバッファ9に書き込んだデータのデータ量が前記「FULL」の値になったタイミングで、トラックバッファ9に書き込まれたデータの読み出しを開始し、セクタアドレス、シンク信号、エラー訂正コードを付加しECCブロック単位のデータとする。そして、このデータを、例えば「25Mbps」の転送レートで光ヘッド2bに転送する。
【0037】
光ヘッド2bは、トラックバッファ9から読み出されたデータが供給されるまでの間は、記録すべきトラック上で待機状態(キック待ちの状態)に制御されており、データが供給されるとこの待機状態が解除され、目的の記録トラックに対してデータの記録を行う。
【0038】
(C)再生動作
HDD記録再生部の再生モードとなると、システムコントローラ5は、ディスク1a上の管理領域に記録されているデータ領域(記録済み領域)の開始アドレス及び終了アドレスに基づいて、間欠的に記録されているそのデータの記録位置を検索し、それぞれ順に再生するように磁気ヘッド2aを移動再生制御する。また、システムコントローラ5は、この再生信号のうち、映像信号のコントロールデータ中に記録されている、そのデータが記録された際の圧縮レートを検出し、この圧縮レートに対応するように、前記「FULL」と「EMPTY」の値をそ
れぞれトラックバッファ9に対して設定する。
【0039】
ディスク1aから再生されたデータは、前記25Mbpsの転送レートでトラックバッファ9に転送され書き込まれる。システムコントローラ5は、トラックバッファ9の記憶容量の残量を監視しており、残量が「EMPTY」となったタイミングでトラックバッファ9に書き込まれたデータを、そのデータの記録時における転送レートで読み出し制御し、これをAV ENDEC10に供給する。
【0040】
また、残量が「FULL」となったタイミングで、磁気ヘッド2aを待機状態に制御し、トラックバッファ9からデータの読み出し制御のみを行う。そして、トラックバッファ9からデータの読み出しのみを行うことで、前記残量が「EMPTY」となったタイミングで、データの再生を再開するように磁気ヘッド2aを再生制御する。これにより、ディスク1a上から間欠的にデータを再生しながらも、トラックバッファ9から再生されるデータを連続的に再生することができ、データの連続性を確保した再生を行うことができる。
【0041】
AV ENDEC10は、トラックバッファ9から読み出されたデータをバッファメモリ11に対して書き込み/読み出し制御しながらMPEG伸長処理等を施すことにより、映像データと音声データを分離形成し、これらを図示しないD/A変換器を介して出力する。これにより、ディスク1a上に記録した連続的な映像及び音声を、例えば、テレビジョン受像機16を介して視聴することができる。
【0042】
DVD記録再生部の再生モードとなると、システムコントローラ5は、ディスク1b上の管理領域に記録されているデータ領域(記録済み領域)の開始アドレス及び終了アドレスに基づいて、間欠的に記録されているそのデータの記録位置を検索し、それぞれ順に再生するように光ヘッド2bを移動再生制御する。
【0043】
また、システムコントローラ5は、この再生信号のうち、映像信号のコントロールデータ中に記録されている、そのデータが記録された際の圧縮レートを検出し、この圧縮レートに対応するように、前記「FULL」と「EMPTY」の値をそれぞれトラックバッファ9に対して設定する。
【0044】
ディスク1bから再生されたデータは、前記25Mbpsの転送レートでトラックバッファ9に転送され書き込まれる。システムコントローラ5は、トラックバッファ9の記憶容量の残量を監視しており、残量が「EMPTY」となったタイミングでトラックバッファ9に書き込まれたデータを、そのデータの記録時における転送レートで読み出し制御し、これをAV ENDEC10に供給する。また、残量が「FULL」となったタイミングで、光ヘッド2bを待機状態(キック待ちの状態)に制御し、トラックバッファ9からデータの読み出し制御のみを行う。そして、トラックバッファ9からデータの読み出しのみを行うことで、前記残量が「EMPTY」となったタイミングで、データの再生を再開するように光学ヘッド2を再生制御する。これにより、ディスク1b上から間欠的にデータを再生しながらも、トラックバッファ9から再生されるデータを連続的に再生することができ、データの連続性を確保した再生を行うことができる。
【0045】
AV ENDEC10は、トラックバッファ9から読み出されたデータをバッファメモリ(BF)11に対して書き込み/読み出し制御しながらMPEG伸長処理等を施すことにより、映像データと音声データを分離形成し、これらを図示しないD/A変換器を介して出力する。これにより、ディスク1b上に記録した連続的な映像及び音声を、例えば、テレビジョン受像機16を介して視聴することができる。
【0046】
ここにおける、TB9はHDD記録再生部及びDVD記録再生部において、それぞれの信号処理部に接続されて、領域を分割したり、時間軸分割して使用することにより、共通に使用されるようになっており、コストダウンが図られている。また、外部からのまた外部への転送を行わずに、シスコンの制御の基に、DVDからHDDへ、逆に、HDDからDVDへ、TBを介して情報をコピーする事が出来る構成になっている。ここで本案の特有な処理を図2のフローチャートに従って説明する。
【0047】
必要に応じて、外部から情報の入力として、映像情報A、映像情報Aの制御情報、映像情報Aの付加情報を入力する(ステップ100)。そして、再生指示状態かどうかを判断し(ステップ110)、再生指示状態であるとき(ステップ110でY)は、パケット情報に従って、映像情報Aのみを抽出してAV ENDEC10から再生する。その時に、映像情報Aの制御情報を読み出し、解読し、一時記憶手段(半導体メモリかHDDかDVD)に映像情報Aの制御情報であるコピー許可か一度のみOKか禁止かのコピー管理情報に従って、一度再生したことと、タイトルとコンテンツ固体番号と、再生した日付等を記録して履歴として今後の管理に用いることとする(ステップ120)。
【0048】
次に、再生指示でない場合(ステップ110でN)は、例えば、再生中に電話があった等で席を外す場合に、入力している情報Aを一時記憶指示状態として検出し(ステップ130でY)、その時に、制御情報であるコピー許可か一度のみOKか禁止かのコピー管理情報に従って、コピー許可または一度のみOKのフラグであれば(ステップ140でY)、HDDまたはDVDのどちらかユーザーまたは初期設定またはディスク有無の状況によって決定した媒体へ記録移行する(ステップ150)。
【0049】
一方、記録禁止の場合(ステップ140でN)は、媒体をHDDとし、前記HDDに一時記憶する時には、記録再生装置HDDから映像情報Aの記録再生制御情報の履歴を検索し、検索結果から一時記録可能か(過去に映像情報Aの制御情報として記録時に残してある再生を行ったかの履歴情報を調査)過去の所定期間日付内に再生を行っている場合には再生出来ない、または所定回数再生した場合には再生出来ない等を判定する(ステップ160)。
【0050】
記録可能な場合(ステップ160でY)、映像情報Aと映像情報Aの制御情報と映像情報Aの付加情報を一時記憶手段(ここではHDD)の所定の領域にそれぞれ記録する。この時、コピー管理情報によって、この情報が再生する場合の期間が限定されている場合は、この装置が機能としている持っている日付時計手段による時間情報を同時に記録し、情報Aの時間管理を開始する(ステップ170)。
【0051】
次に、記録した映像情報Aの付加情報を読み出し(読み出すのはHDD記録再生部に記録した情報でもTB9の情報でもよい)これを解釈し、付加情報としてこのコンテンツA情報のタイトル他をAV ENDEC10を介してディスプレイ表示部にタイトル、サムネイル等を表示(アイコンのように)し、再生すべき情報がHDD記録再生部の中に存在していることの表示を行う(ステップ180)。この一時記憶コンテンツが多くなると、複数のサムネイルが画面に入りきらないので、図3に示すようにリスト表示およびボタン表示のようにして、大きさを縮小してもよい。図3の左下の図は、1つのコンテンツの代表的な画面の静止画等を示すサムネイルとして、タイトル情報、入力したチャンネル、記録した日付時間、コンテンツの提供メーカーの情報(コマーシャル)(この情報を表示することによりコンテンツ送出側はコマーシャルのよって収益を得ることが出来るのでコンテンツによる課金金額を少なくすることが出来る)等の情報からなる。このサムネイルはこの主情報である映像情報とリンクしていて、この情報を選択することにより、この主情報である映像情報を再生することが出来る。このサムネイル情報は、記録動作を続けていくと増加していくので、表示画面から逸脱しないように、所定の画面より増える場合ぬ1には、図3の右下のように、再生ボタン、タイトル、記録日等のリストに変更する。これにより、多くの再生途中の情報を管理することが出来る。
【0052】
次に、KEY4またはアイコン入力位置をマウス等又はリモコン等のプレイやポーズ解除等入力手段で、HDDに記録されているコンテンツAを再生する場合は、アイコン等で再生すべきコンテンツをユーザーが選択し(ステップ190)、再生指示状態かを検出し(ステップ200)、前記のようにA情報の記録した時間と現在時間を比較し、時間制限を超えているか、または記録してある再生回数に対して再生回数制限になるかを比較し(ステップ210)、超えていない、つまり、再生許可の場合(ステップ210でN)はHDD上の映像情報Aのみを読み出し、AV ENDEC10を介してモニターから再生し、再生後にはHDD上の映像情報Aの前記制御情報を更新し、いつ一回再生したことを記録する(ステップ220)。また、一回のみの再生や予め定められていた所定の回数を再生してしまい再生禁止の場合(ステップ210でY)はHDD上の映像情報Aの制御情報を禁止に変更し、HDD上の映像情報Aの削除を行い、表示した付加情報のタイトル、サムネイル等をモニター上から削除する(ステップ230)。この場合、例えば課金の情報を視聴するときに再生すべき期間を過ぎても再生を行っていない場合では、有料情報であるにも関わらず情報を見ることが出来ないという問題があるので、この場合は、前記表示した付加情報のタイトル、サムネイル等をモニター上から削除しないで、期限が切れていることをユーザに表示すると共に、再度情報Aを見るために、必要な情報源信号を表示したり、この情報源信号を用いてインターネット等の通信回線を介して、再度情報Aを取りに行くことが出来るようにすることで、多忙なユーザの視聴権を維持することが出来る。
【0053】
次に、記録処理について説明する。記録可能な場合(ステップ150でY)は、映像情報Aと映像情報Aの制御情報と映像情報Aの付加情報を一時記憶手段(ここではDVD)の所定の領域にそれぞれ記録する(ステップ240)。次に、記録した映像情報Aの付加情報を読み出し(読み出すのはDVDに記録した情報でもTB9の情報でもよい)これを解釈し、付加情報としてこのコンテンツA情報のタイトル他をAV ENDEC10を介してディスプレイ表示部にタイトル、サムネイル等を表示(アイコンのように)し、再生すべき情報がDVDの中に存在していることの表示を行う(ステップ250)。この一時記憶コンテンツが多くなると、複数のサムネイルが画面に入りきらないので、前記のようにリスト及びボタン表示のようにして、大きさを縮小してもよい。
【0054】
次に、KEY4またはアイコン入力位置をマウス等又はリモコン等のプレイやポーズ解除等入力手段で、DVDに記録されているコンテンツAを再生する場合は、アイコン等で再生すべきコンテンツをユーザーが選択し(ステップ260)、再生指示状態かを検出し(ステップ270)、再生指示状態である場合(ステップ270でY)は、DVD上の映像情報Aのみを読み出し、AV ENDEC10を介してモニター16から再生し、再生後にはDVD上の映像情報Aの前記制御情報を更新し、いつ一回再生したことを記録する(ステップ280)。
【0055】
このようにコピー制御情報によって、記録再生の媒体を制御することによって、違法なコピーを防止でき、また、コピー許可されている情報はユーザーの好きな媒体に記録できユーザーの使い勝手が向上する。また、本装置では、HDD装置とDVD装置のTBを共通に用いているため情報の直接転送を可能とし、また、コストダウンが可能である。
【0056】
本実施例では、取り出し可能な第二の媒体として、DVD等の光ディスクを対象に説明しているが、第二、第三、第四の媒体として、個体半導体メモリー(コンパクトフラッシュ、メモリースティック、SDカード)や、FDD、リムーバブルHDD、MD(ミニディスク)等であっても良く、第二に対して、第三、第四の媒体の使い分けの方法としては、記録すべきコンテンツの転送レート、コンテンツの種類(音楽、映像等)、ファイルのサイズ等によって選 択する。そして、本発明は一例として説明した上述の実施例に限定されることはなく、上述の実施例以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例の動作を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の実施例の表示例を説明するための図である。
【図4】本発明の実施例のパケットの一例を説明するための図である。
【符号の説明】
【0058】
1a、1b…ディスク、
2a…磁気ヘッド、
2b…光学ヘッド、
3a、3b…ドライバ、
4…操作部、
5…システムコントローラ、
6a、6b…信号処理部、
7a、7b…サーボプロセッサ、
8a、8b…プリアンプ、
9…トラックバッファ(TB)、
10…エンコーダ/デコーダ(AV ENDEC)、
11…バッファメモリ(BF)、
12a、12b、12c、12d…スイッチ、
13…アンプ、
14…スピーカ、
15…NTSCエンコーダ、
16…モニタ、
17…アンテナ、
18…DTVチューナ、
19…AV入力切換器、
20…入力端子、
21…ケーブル変換器(モデム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮された映像情報及び前記映像情報の著作権保護に関するコピー制御情報をディジタルテレビ放送またはケーブルテレビ放送から入力する映像情報入力手段と、
前記コピー制御情報に基づいて記録再生を制御する制御手段と、
前記映像情報を第1の情報記録媒体に記録する第1の記録手段と、
前記映像情報を第2の情報記録媒体に記録する第2の記録手段と、
前記映像情報を伸長して再生する再生手段とを有し、
前記制御手段は、
前記コピー制御情報が記録許可または1回のみ記録許可の場合には、前記第1または前記第2の記録手段のどちらか一方を選択して記録を許可し、
前記コピー制御情報が記録禁止であって、一時的に記録が可能であると判断した場合には、前記第1または前記第2の記録手段の中の予め定められた一方を選択して前記映像情報を一時的に記録し、
前記映像情報を再生する場合であって、再生時間が制限されている場合には、前記再生時間を超えていない場合にのみ再生を許可することを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
圧縮された映像情報及び前記映像情報の著作権保護に関するコピー制御情報をディジタルテレビ放送またはケーブルテレビ放送から入力するステップと、
前記コピー制御情報に基づいて記録再生を制御するステップと、
前記映像情報を第1の情報記録媒体に記録する第1の記録ステップと、
前記映像情報を第2の情報記録媒体に記録する第2の記録ステップと、
前記映像情報を伸長して再生するステップとを有し、
前記コピー制御情報が記録許可または1回のみ記録許可の場合には、前記第1または前記第2の記録ステップのどちらか一方を選択して記録を許可し、
前記コピー制御情報が記録禁止であって、一時的に記録が可能であると判断した場合には、前記第1または前記第2の記録ステップの中の予め定められた一方を選択して前記映像情報を一時的に記録し、
前記映像情報を再生する場合であって、再生時間が制限されている場合には、前記再生時間を超えていない場合にのみ再生を許可するステップとを有することを特徴とする記録再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−160253(P2012−160253A)
【公開日】平成24年8月23日(2012.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−9811(P2012−9811)
【出願日】平成24年1月20日(2012.1.20)
【分割の表示】特願2010−179391(P2010−179391)の分割
【原出願日】平成12年9月29日(2000.9.29)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.コンパクトフラッシュ
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】