説明

記録媒体、電子カメラ並びに画像出力装置

【課題】記録媒体に予め記録された特性情報を画像と関連付けて添付することによって、画像出力装置にて特性情報に基づいた画像処理を実施することを可能とする記録媒体、電子カメラ並びに画像出力装置を提供する。
【解決手段】電子カメラ10において、記録媒体177に記録されている画像の処理内容を設定するための特性情報を読み出す記録媒体インターフェース179と、被写体像を撮像して画像を取得する撮像手段150と、取得した画像と前記読み出した特性情報とを関連付けて記録媒体177に出力する記録媒体インターフェース179、若しくは、前記取得した画像と前記読み出した特性情報とを関連付けて通信にて他の通信機器に出力する送受信手段157とを備えたので、画像出力装置にて前記特性情報に基づいた画像処理を実施することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録媒体、電子カメラ並びに画像出力装置に係り、特に画像を記録することが可能な挿抜自在な記録媒体、撮像手段を用いて撮像した画像を記録媒体に記録することが可能な電子カメラ、並びに画像を表示する画像出力装置若しくは画像を印刷する画像出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、撮像の用途に応じて最適な撮像特性を有する写真フイルムを利用者が選択していたように、電子カメラに装着する記録媒体の種類を変えることによって記録される画像の特性を変更することを可能とした記録媒体、並びに電子カメラ及びその処理方法が特開2000−134519号の公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の特開2000−134519号の公報に示されている記録媒体並びに電子カメラ及びその処理方法では、記録媒体に予め記録された画像の特性情報と、撮像装置にて実施可能な画像の処理内容との対応が常にとれている必要がある。
【0004】例えば、撮像装置内には、タングステン時とデイライト時のホワイトバランス処理のみが搭載されている場合において画像処理を実施する際には、記録媒体には「タングステン」又は「デイライト」という特性情報が予め書き込まれている必要がある。撮像装置ではその特性情報を読み込んで、その読み込んだ所定のホワイトバランス処理を実施することになる。
【0005】ところが記録媒体に、新たに「蛍光灯」という特性情報を加えた場合であっても、撮像装置側では撮像環境が蛍光灯時のホワイトバランス処理を実施することができないので、見当違いの処理が行われてしまう。このように、記録媒体に予め書き込む特性情報は、撮像装置内の画像処理に対応したものでなくてはならず、その撮像装置がサポートしていない特性情報を追加することができないという不具合を生じていた。
【0006】また、従来の特開2000−134519号の公報に示されている記録媒体並びに電子カメラ及びその処理方法では、記録媒体に予め記録された画像の特性情報に基づいて撮像置内で画像処理を行い、得られた画像をその記録媒体に記録するものであるため、撮像装置側で特性情報に基づいた画像処理を実施する必要がある。
【0007】一般に撮像装置は小型軽量かつ電池の寿命が長いものが要求されている。更に、連写撮像を短い間隔で実施する際には、撮像処理の高速化が必要とされている。
【0008】従って従来のように、予め記録媒体に記録されている特性情報に基づいて撮像装置内で画像処理を行うと、撮像装置における画像処理工程が増え、高速な連写を実施することが難しいという不具合を生じていた。
【0009】また、前記の画像処理を実施するための専用の回路を撮像装置内に設けようとすると、撮像装置自体が大型になり、消費電力も増大するという不具合を生じることとなる。
【0010】本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮像装置内で画像処理を行う代わりに、記録媒体に予め記録された特性情報を画像データと関連付けて添付することによって、画像出力装置にて特性情報に基づいた画像処理を実施することを可能とする記録媒体、電子カメラ並びに画像出力装置を提供することを目的としている。
【0011】また本発明は、特性情報を書き換えるための特性情報変更生成プログラムを記録媒体に予め記録しておくことによって、記録媒体に記録されている特性情報を最新のものに書き換えたり、利用者の好みに応じて書き換えることを可能とする記録媒体を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、画像を記録することが可能であるとともに画像を表示する画像出力装置若しくは画像を印刷する画像出力装置に挿抜自在に装着されて前記画像出力装置にて当該記録媒体に記録されている画像を読み出すことが可能な記録媒体において、画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を記録したことを特徴としている。
【0013】本発明によれば、記録媒体において画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を記録したので、画像出力装置にて特性情報に基づいた画像処理を実施することが可能となる。
【0014】また、前記目的を達成するために請求項3に記載の発明は、画像を記録することが可能であるとともにコンピュータ、電子カメラ、画像を表示する画像出力装置若しくは画像を印刷する画像出力装置に挿抜自在に装着されて情報の読み書きを実施することが可能な記録媒体において、画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を、コンピュータ、電子カメラ、又は画像を表示若しくは画像を印刷する画像出力装置にて変更又は生成する処理を実現するための特性情報変更生成プログラムを記録したことを特徴としている。
【0015】本発明によれば、記録媒体において画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を画像出力装置等において変更又は生成する処理を実現するための特性情報変更生成プログラムを記録したので、記録媒体に記録されている特性情報を最新のものに書き換えたり、利用者の好みに応じて書き換えることが可能となる。
【0016】また、前記目的を達成するために請求項5に記載の発明は、挿抜自在の記録媒体を装着して撮像手段で撮像した画像を前記記録媒体に記録する電子カメラにおいて、記録媒体に記録されている画像の処理内容を設定するための特性情報を読み出す画像処理内容読み出し手段と、被写体像を撮像して画像を取得する撮像手段と、取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて記録媒体に出力する画像出力手段、若しくは、前記取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて通信にて他の通信機器に出力する画像出力手段とを備えたことを特徴としている。
【0017】本発明によれば、電子カメラにおいて、記録媒体に記録されている画像の処理内容を設定するための特性情報を読み出す画像処理内容読み出し手段と、被写体像を撮像して画像を取得する撮像手段と、取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて記録媒体に出力する画像出力手段、若しくは、前記取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて通信にて他の通信機器に出力する画像出力手段とを備えたので、画像出力装置にて前記特性情報に基づいた画像処理を実施することが可能となる。
【0018】また、前記目的を達成するために請求項6に記載の発明は、挿抜自在の記録媒体を装着して該記録媒体に記録されている画像を読み出して表示する画像出力装置若しくは画像を読み出して印刷する画像出力装置において、画像とその画像の処理内容を設定するための特性情報とを記録媒体から読み出す画像読み出し手段と、読み出した画像に対して特性情報に基づいた画像処理を実施して新たな画像を生成する画像処理手段と、新たに生成した画像を表示手段に出力する出力手段、若しくは新たに生成した画像を印刷手段に出力する出力手段とを備えたことを特徴としている。
【0019】本発明によれば、画像出力装置は、画像とその画像の処理内容を設定するための特性情報とを記録媒体から読み出す画像読み出し手段と、読み出した画像に対して特性情報に基づいた画像処理を実施して新たな画像を生成する画像処理手段と、新たに生成した画像を表示手段に出力する出力手段、若しくは新たに生成した画像を印刷手段に出力する出力手段とを備えたので、特性情報に基づいた画像処理を実施することが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って、本発明に係る記録媒体、電子カメラ並びに画像出力装置の好ましい実施の形態について詳説する。
【0021】図1に、本発明に係る記録媒体、電子カメラ並びに画像出力装置を用いた撮像印刷システムを示す。
【0022】同図に示す撮像印刷システムには、被写体像を撮像する電子カメラ10と、電子カメラ10に対して挿抜自在に装着可能な記録媒体177と、記録媒体177に記録されている画像を用紙72に印刷することが可能なプリンタ70とが示されている。
【0023】記録媒体177には、電子カメラ10等によって撮像した画像を記録することが可能となっている。記録媒体177は、画像を表示するディスプレイ等の画像出力装置、若しくは画像を印刷するプリンタ70(画像出力装置の一形態)に挿抜自在に装着される。そして、プリンタ70等の画像出力装置では、記録媒体177に記録されている画像を読み出すことが可能となっている。
【0024】また記録媒体177には、プリンタ70やディスプレイ等の画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を記録することが可能となっている。そして、その画像の処理内容を設定するための特性情報に対応した識別表示(インデックス)が記録媒体177の表面の所定箇所に付されており、利用者は容易にその記録媒体177に記録されている特性情報を知ることが可能となっている。
【0025】なお、プリンタ70等の画像出力装置は、電子カメラ10等の通信機器から、有線又は無線の通信手段を介して画像とその画像の処理内容を設定するための特性情報とを受信することが可能となっている。そしてプリンタ70等の画像出力装置では、当該受信した画像に対して特性情報に基づいた画像処理を実施して新たな画像を生成し、その新たに生成した画像を印刷して出力することが可能となっている。
【0026】また、画像出力装置が画像を表示手段に表示する装置である場合には、前述のようにして新たに生成した画像を表示手段に出力することが可能となっている。
【0027】図2に、記録媒体177に記録されている特性情報の識別表示(インデックス)と、その特性項目との関係を示す。
【0028】同図に示すように、記録媒体177の識別表示(インデックス)として、「リアル」、「ベルビヤ」、「風景」、「ポートレート」、「夜景」、「海中」、「スキー」、「テキスト」等の各分類が設けられている。
【0029】例えば識別表示「リアル」の記録媒体177が有する特性情報は、実際の撮像時の色を印刷又は表示に際して忠実に再現することを目的とした特性情報が記録されており、シャープネス感を弱く設定し、主階調を軟調に設定して被写体をなめらかに再現するとともに、明るい部分のハイライト階調を硬調に設定する特性情報となっている。したがって、最終画像を、ネガフイルムにより撮影した写真風に仕上げることも可能となる。
【0030】また、識別表示「ベルビヤ」は、赤、青、緑等の各色の発色を実際の色調よりもやや誇張して、めりはりのあるダイナミック且つ鮮やかな再生画像を得ることを目的としており、彩度を高く、主階調を硬調に、ハイライト階調を硬調に設定する特性情報となっている。したがって、最終画像を、ポジフイルム特有の雰囲気を備えた写真風に仕上げることが可能となる。
【0031】また、識別表示「風景」は、一般に遠景を撮像した画像の再生に適するように、遠方の木々等を明確に再現するためにシャープネス感を強く設定し、個々の被写体を明確に再現することが可能なように彩度を高く設定し、主階調を硬調に設定する特性情報となっている。
【0032】また、識別表示「ポートレート」は、少人数且つ近位置の人物を撮像した画像の、印刷又は表示に際して好ましい特性情報が記録されている。したがって、人物の顔の輪郭などを特になめらかに再生するために、シャープネス感を弱く設定し、色相を−5°回転させることによって生き生きとした肌色を表現するように設定し、各部における肌色をなめらかに表現するために彩度、主階調、ハイライト階調を軟調に設定し、電子カメラ10の撮像素子等により発生する電気的なノイズを減少させる処理を強く設定する特性情報となっている。
【0033】また、識別表示「夜景」は、被写体に含まれる街の灯を柔らかく表現するためにシャープネス感を弱く設定し、彩度を低く設定し、主階調を硬調に設定する。また、夜景は一般に暗い部分が多く含まれているため、電子カメラ10の撮像素子等により発生する電気的なノイズが明るく目障りになる。また、被写体に含まれる街の灯などは光量が多いため微妙な色調は問題とならないので、識別表示「夜景」ではノイズの低減量を多く設定するようにしている。
【0034】また、識別表示「海中」は、水中で撮影した画像の再生時に、より実際の色や雰囲気に近くなるように特性情報を設定している。水中では波長の長い光の減衰量が多いために、水深に応じて色相などを変更しないと、魚の黄色い模様が黄色く再現されないという不具合を生じる。従って、図2に示す例では、色相を+5°回転させる特性情報を記録して色相の補正を行うこととしている。
【0035】また、識別表示「スキー」は、一般にスキー場は雪の反射光による光量が多いため、通常の設定で画像を再生又は印刷すると色が薄く白黒写真のように表現されてしまうことを防止するように特性情報を設定している。したがって図2に示す例では、主階調を硬調に設定するとともに、ハイライト階調を軟調に設定する特性情報としている。
【0036】また、識別表示「テキスト」は、紙に記載された文章等の複写に際して鮮明な複写を目的とした用途に適した特性情報を有している。例えば、シャープネス感を強く設定して曖昧さを排除し、余計な色の発生を防止してにじみのない画像を得るために彩度を低く設定し、主階調を硬調に設定し、ノイズの低減量を増やす設定情報となっている。
【0037】なお、上記の設定情報は、記録媒体177における情報の書き換えが不可能な領域に記録されていてもよいし、情報の書き換えが可能な領域に記録されていてもよい。
【0038】設定情報が記録媒体177の書き換え可能な領域に記録されている場合には、電子カメラ10、コンピュータ、プリンタ70等において特性情報を変更又は生成する処理を実現するための特性情報変更生成プログラムを、記録媒体177に記録しておいてもよい。特性情報変更生成プログラムを記録媒体177に記録しておくことによって、利用者は用途に応じた特性情報を、電子カメラ10、コンピュータ、画像を表示するディスプレイ等の画像出力装置若しくは画像を印刷するプリンタ70等の画像出力装置にて容易且つ自在に設定することが可能となる。
【0039】図3に、本発明に係る電子カメラの信号処理系ブロック図を示す。
【0040】同図に示すように電子カメラ10の光学部には、被写体像を撮像手段150の受光面上に結像するための撮像レンズ102と、受光面に結像する被写体像の光量を調節する絞り133と、受光面に結像する被写体像の赤外線を減衰させるIrフィルタやオプチカルローパスフィルタ(OLPF)等の光学フィルタ132とが設けられている。
【0041】なお、撮像レンズ102及び絞り133にはドライバが接続されており、情報処理手段の指示に基づいてフォーカス、ズーム、絞りの制御を実施することが可能となっている。
【0042】また電子カメラ10の画像処理部には、被写体の像を受光面に結像させて光電変換し、画像信号として出力する撮像手段150と、画像信号に対して相関二重サンプリング処理やゲイン調整、色分離その他のアナログ信号処理を実施するCDS回路153と、アナログの画像信号を情報処理手段の指示に基づいて増幅する処理を行うアナログゲインアンプ152と、アナログの画像信号をデジタルの画像データに変換するA/D変換器154とが設けられている。
【0043】撮像手段150がCCD等の撮像手段である場合には、撮像手段150に接続されているドライバは、垂直同期信号や水平同期信号を撮像手段150に対して出力する。
【0044】また、電子カメラ10には、有線又は無線の通信手段によって画像データ等の情報を他の通信機器と送受信する送受信手段157(画像と特性情報とを関連付けてプリンタ70等の他の通信機器に出力する画像出力手段の機能を含む)が設けられている。
【0045】また、電子カメラ10には、撮像手段150にて取得した画像に対して各種の画像処理を実施する画像処理手段167が設けられている。例えばこの画像処理手段167には、R、G、B各色に独立してゲインをかけ、ワイトバランス等を調節することが可能なゲイン調節部と、ガンマ特性を変更することが可能なガンマ調整部と、画像を記録しているメモリから読み出された点順次のR、G、B信号を各画素ごとにRGBの各値を持つ信号に変換する同時化処理部と、画像信号に含まれるノイズを低減するノイズ低減処理部と、画像の輪郭を強調する処理を行うシャープネス処理部と、色信号を調節することによって彩度と色相との回転角度を調節する色相・彩度補正部と、画像に対してJPEG等に代表される手法で圧縮処理を実施する圧縮処理部とが設けられている。
【0046】また、電子カメラ10には、各種の文字やメッセージのデータ等を画像とともに表示する表示手段168が設けられている。
【0047】また、電子カメラ10には、電源スイッチやレリーズボタン、通信ボタン、送信ボタン、ファンクションスイッチ、十字ボタン、確定スイッチ、モード切り換えスイッチ等から構成される入力手段174と、記録媒体177(記録手段)を着脱可能に装着して画像データ等の情報を記録したり読み出したりする記録媒体インターフェース179(画像処理内容読み出し主段、画像と特性情報とを関連付けて記録媒体177に記録する画像出力手段の機能を含む)とが設けられている。
【0048】なお、記録媒体177は、メモリーカード等の半導体や、MO等に代表される磁気記録式、光記録式等に代表される着脱可能な記録媒体である。
【0049】また、電子カメラ10には、電子カメラ10全体の制御を行うとともに画像データのサンプリングタイミング制御、記録媒体177に記録されている画像の処理内容を設定するための特性情報を読み出す処理、撮像手段150が取得した画像と記録媒体177から読み出した特性情報とを関連付けて記録媒体に出力する処理、若しくは、撮像手段150が取得した画像と記録媒体177から読み出した特性情報とを関連付けて通信にて他の通信機器に出力する指示を送受信手段157に出力する処理、表示制御等の各種制御を行う情報処理手段180(画像処理内容読み出し手段、画像出力手段の機能を含むものであってもよい)が設けられている。
【0050】また、電子カメラ10には、情報の書き換えが可能であるとともに記憶した調整用の各種定数等の情報を電源遮断後も記憶し続けることが可能な不揮発性メモリ182と、電子カメラ10の動作プログラム、各定数、表示に関する情報等が記憶されているROM183と、プログラム実行時の作業領域となる高速読み書き可能な記憶手段であるRAM184とが設けられている。
【0051】電子カメラ10の情報処理手段180とその周辺の各回路はバス199で接続されており、互いに情報の伝達を高速で行うことが可能となっている。
【0052】上記のとおり構成された電子カメラ10の撮像処理について説明する。
【0053】撮像する像は撮像レンズ102によって撮像手段150の受光面に結像され、結像した被写体像は光電変換されてCDS回路153に出力される。CDS回路153では、この画像信号に対して相関二重サンプリングや増幅、ノイズの低減処理等の画像処理を実施し、A/D変換器154に出力してデジタルデータに変換する。
【0054】該デジタルデータに変換した画像データは、情報処理手段180の指令により画像処理手段167に転送され、画像のホワイトバランスやガンマ補正、YC変換、ズーム処理、画素数変換処理等の画像処理が施された後に、一時期RAM184に記憶される。情報処理手段180は、RAM184に記憶されている画像データを逐次表示手段168に出力する処理を行い、画像等の表示データが表示手段168に表示される。
【0055】利用者が、入力手段174に設けられている撮像指示のためのレリーズボタンを押すと、情報処理手段180は被写体を撮像するモードに入る。すると情報処理手段180はA/D変換器154にてデジタルデータに変換された画像データをRAM184に記録する。
【0056】取得した画像を記録媒体177に記録する場合には、前記RAM184に記憶されている画像を逐次読み出して画像処理手段167に転送して、画像のホワイトバランスやガンマ補正、同時化、ノイズ低減処理、シャープネス処理、色相・彩度補正処理、YC変換、ズーム処理、画素数変換処理、圧縮処理等の各種画像処理を施した後に、記録媒体177から読み出した特性情報と関連付けて順次記録媒体177に記録される。
【0057】また、撮像処理を高速化する場合には、画像のホワイトバランスやガンマ補正、同時化、ノイズ低減処理、シャープネス処理、色相・彩度補正処理、YC変換、ズーム処理、画素数変換処理、等の画像処理を省略して特性情報と関連付けて記録媒体177に記録するようにしてもよい。本発明によれば、上記の省略した画像処理は、画像出力装置にて前記特性情報に基づいて実施することが可能となる。
【0058】一般に画像出力装置は大型であるため、上記の各種画像処理専用の素子を設けることも容易であるし、特に画像出力装置がプリンタである場合には、印刷画像を出力するのにある程度の時間を要するため、画像処理を実施するに際して必要となる処理時間もさほど問題とはならない。
【0059】なお、取得した画像を他の通信機器に出力する場合には、撮像した画像に対して圧縮処理等の各種画像処理を施した後に特性情報と関連付けて送受信手段157に出力することによって、プリンタ70等の他の通信機器に出力される。
【0060】なお、上記の説明では撮像手段を備えた電子カメラの実施の形態で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、画像を外部の機器から通信手段等を介して取得して画像処理及び画像の記録を実施する画像処理装置であっても本発明の目的を達成することが可能である。
【0061】図4に、特性情報が記録されている記録媒体のメモリマップを示す。
【0062】同図に示すように記録媒体177には、当該記録媒体177に記録されている各種のファイルや情報を管理する「記録媒体管理領域」と、画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を記録する「特性情報記録領域」と、各種の画像ファイルを記録する「画像記録領域」とが設けられている。
【0063】前記「特性情報記録領域」には、特性情報の内容を示す「識別表示」と、画像の「シャープネス情報」と、画像の「色相情報」と、画像の「彩度情報」と、画像の「主階調情報」と、画像の「ハイライト階調情報」と、画像の「ノイズ低減量情報」その他が記録されている。なお、当該「特性情報記録領域」は、記録媒体177の書き換え可能な記録領域に記録されていてもよいし、書き換え不可能な領域に記録されていてもよい。
【0064】また、「画像記録領域」には、画像ファイル1、画像ファイル2…等の各種の画像ファイルや、その他の情報を記録することが可能となっている。
【0065】図5に、特性情報と特性情報変更生成プログラムとが記録されている記録媒体のメモリマップを示す。
【0066】同図に示すように記録媒体177には、前述の図4に示した各種の領域に加えて、「特性情報変更生成プログラム」の記録領域が設けられている。当該「特性情報変更生成プログラム」の領域には、コンピュータ、電子カメラ、又は画像を表示するディスプレイ、若しくは画像を印刷するプリンタ70等の画像出力装置において、画像の特性情報を変更又は生成する処理を実現するための特性情報変更生成プログラムが記録されている。
【0067】図6に、電子カメラ10にて生成した画像のファイル構造を示す。
【0068】同図に示すように画像ファイル12には、当該画像の付属情報13が記載されている部分と、当該画像の1280×960の画素数を備えた主画像14が記載されている部分と、インデックス表示等に用いる主画像14の縮小画像15(サムネイル画像)の部分とが設けられている。
【0069】付属情報13が記載されている部分には、更に撮影情報として、元画像を撮像又は生成した際の撮影情報20を貼付してもよい。図6に示す例では、主画像14を撮像した日時を示す撮影年月日情報21と、撮像時に電子カメラ10の撮像モード(クオリティ)を「NORMAL」モードに設定して撮像した画像であることを示す撮影モード情報22と、利用者が指定した主画像14のタイトルが貼付されているタイトル情報23との各種情報が貼付されている。
【0070】また付属情報13が記載されている部分には、撮像時に電子カメラ10にて設定したホワイトバランスを調節するモードが記載されているホワイトバランス情報24と、撮像時に電子カメラ10にて設定されていた「AUTO」又は「MANUAL」等の合焦モードに関する情報が記載されているフォーカス情報25と、電子カメラ10にて被写体像を撮像した位置を記載する撮影位置情報26と、電子カメラ10にて撮像する際に設定した補助光の発光モードを記載するストロボ情報27とが貼付されている。
【0071】また付属情報13が記載されている部分には、画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報30が添付されている。特性情報30の部分には、画像のシャープネス情報31、画像の色相情報32、画像の彩度情報33、画像の主階調情報34、画像のハイライト階調情報35、画像のノイズ低減量情報36、及び特性内容の識別表示37等の情報が、主画像14と関連付けて添付されている。
【0072】また、上記の各種の情報の他に、画像の画素数、画像のクオリティ、画像のホワイトバランス情報、画像のAE情報、画像の印刷枚数その他の情報を、画像の付属情報13に添付するようにしてもよい。
【0073】なお、上記の画像ファイル12を記録媒体177に記録するようにしてもよいし、上記の画像ファイル12を送受信手段157を介してプリンタ70等の他の通信機器に出力するようにしてもよい。
【0074】なお、画像ファイル12の付属情報13の記載部分に、図5に示したような「特性情報変更生成プログラム」を添付する領域を設けて、当該「特性情報変更生成プログラム」を添付するようにしてもよい。
【0075】この特性情報変更生成プログラムが添付された画像ファイルを取得したプリンタ70等の画像出力装置では、当該特性情報変更生成プログラムの記載に基づいて、画像の処理内容を設定するための特性情報を変更又は生成する処理を実現することが可能となる。
【0076】図7に、本発明に係る画像出力装置の一形態であるプリンタの信号処理系ブロック図を示す。
【0077】同図に示すようにプリンタ70には、有線又は無線の通信手段によって画像データ等の情報を他の通信機器から受信する送受信手段765(他の通信機器から画像とその画像の処理内容を設定するための特性情報とを受信する受信手段の機能を含む)が設けられている。
【0078】また、プリンタ70には、送受信手段765等にて受信した画像に対して、特性情報に基づいた画像処理を実施する画像処理手段767が設けられている。この画像処理手段767には、圧縮処理された画像をJPEG等に代表される手法で伸長処理を実施する伸長処理部と、R、G、B各色のゲイン等を相互に調節することによって彩度と色相との回転角度を調節する色相・彩度補正部と、R、G、B各色の階調に独立してゲインをかけ、ホワイトバランス等を調節することが可能な階調・明るさ補正部と、画像信号に含まれるノイズを低減するノイズ低減処理部と、画像の輪郭を強調する処理を行うシャープネス処理部とが設けられている。
【0079】また、プリンタ70には、各種の文字やメッセージのデータ等を表示して利用者に通知する表示手段768が設けられている。
【0080】また、プリンタ70には、電源スイッチや印刷実行ボタン、オンラインボタン、オフラインボタン、ファンクションスイッチ、十字ボタン、確定スイッチ、モード切り換えスイッチ等から構成される入力手段774と、記録媒体777(記録手段)を着脱可能に装着して画像データ等の情報を記録したり読み出したりする記録媒体インターフェース779(画像と特性情報とを関連付けて記録媒体777から読み出す画像読み出し手段の機能を含む)とが設けられている。
【0081】なお、記録媒体777は、電子カメラ10に装着されている記録媒体177と同様な、メモリーカード等の半導体や、MO等に代表される磁気記録式、光記録式等に代表される着脱可能な記録媒体である。
【0082】また、プリンタ70には、プリンタ70全体の制御を行うとともに画像データの読み出し制御、記録媒体777に記録されている画像の処理内容を設定するための特性情報を読み出す処理、通信制御、表示制御等の各種制御を行う情報処理手段780(画像読み出し手段、画像処理手段、出力手段の機能を含むものであってもよい)が設けられている。
【0083】また、プリンタ70には、情報の書き換えが可能であるとともに記憶した調整用の各種定数等の情報を電源遮断後も記憶し続けることが可能な不揮発性メモリや、プリンタ70の動作プログラム、各定数、表示に関する情報等が記憶されているROM、プログラム実行時の作業領域となる高速読み書き可能な記憶手段であるRAM等から構成されているメモリ781が設けられている。
【0084】また、プリンタ70には、情報処理手段780の指示に基づいて画像を用紙72に印刷するプリントエンジン789(印刷手段)が設けられている。プリンタ70の情報処理手段780とその周辺の各回路はバス799で接続されており、互いに情報の伝達を高速で行うことが可能となっている。
【0085】上記のとおり構成されたプリンタ70の印刷処理について説明する。
【0086】印刷する画像が記録媒体777に記録されている場合には、情報処理手段780は記録媒体インターフェース779を介して記録媒体777に記録されている画像ファイルのファイル名と、その画像ファイルに記録されているサムネイル画像とを読み出す処理を行う。そして、表示手段768に前記読み出した画像ファイル名とサムネイル画像とを一覧表示する処理を行う。
【0087】利用者は、表示手段768に表示されている画像を閲覧して、印刷する画像を選択する情報を入力手段774を介して入力する。
【0088】入力手段774を介して前記選択情報を取得した情報処理手段780は、選択された主画像と、その画像ファイルに添付されている特性情報を読み出して、メモリ781に記録する処理を行う。
【0089】そして情報処理手段780は、前記メモリ781に記録されている特性情報を読み出すとともに画像処理手段767に出力して、画像の処理内容を設定する処理を行う。特性情報に基づいた画像処理の設定が終了すると、次に情報処理手段780は、メモリ781に記録されている主画像を読み出して画像処理手段767に出力し、所定の特性情報に基づいた画像処理を指示する。
【0090】画像処理手段767の伸長処理部では、取得した圧縮処理された画像に対してJPEG等に代表される手法で伸長処理を実施する。次に色相・彩度補正部にて、彩度と色相との回転角度を調節し、次に階調・明るさ補正部にてR、G、B各色に独立してゲインをかけ、ホワイトバランス等を調節する。
【0091】次に、ノイズ低減処理部にて画像信号に含まれるノイズを低減する処理を行い、シャープネス処理部にて画像の輪郭を強調する処理を行う。
【0092】画像処理手段767において、前記取得した特性情報に基づいた画像処理が終了すると、情報処理手段780は画像処理手段767が新たに生成した画像を、印刷枚数や印刷用紙の種類又は大きさに関する印刷情報とともに、プリントエンジン789に出力する。
【0093】前記画像等の情報を取得したプリントエンジン789では、情報処理手段780から取得した情報に基づいて印刷を実施する。すると用紙72には、利用者が指定した画像が印刷されて出力される。
【0094】また、プリンタ70にて実施した画像処理の特性情報や、特性情報の内容の識別情報を、画像を印刷した用紙72の裏面に印刷しておくようにしてもよい。
【0095】なお、画像処理手段767が新たに生成した画像をディスプレイやプロジェクタ等に表示する際には、情報処理手段780は前記新たに生成した画像を表示手段768に出力する。なお、ディスプレイやプロジェクタ等の表示手段は、当該プリンタ70の外部に設けられている表示手段であってもよい。
【0096】また、利用者が特性情報をカスタマイズするための特性情報変更生成プログラムは、電子カメラやコンピュータ、プリンタ又はディスプレイ等の画像出力装置上で実行されるが、このアプリケーションソフト(特性情報変更生成プログラム)は、もちろん新規な画像処理に対応した特性情報を扱うことが可能である必要がある。
【0097】この特性情報変更生成プログラムは、CD−ROMやフロッピー(登録商標)ディスク等の記録媒体記録して利用者に別途提供することも可能であるが、このように特性情報変更生成プログラムを記録した記録媒体を別途利用者に提供する形態では、利用者は先ず最新の特性情報に対応した特性情報変更生成プログラムを準備するという作業を強いられることになり、作業が煩雑となる。
【0098】ところが本発明のように、最新の特性に対応した記録媒体の中に最新の特性情報変更生成プログラムを記録した状態で利用者に提供することによって、利用者は必要な特性情報変更生成プログラムを別途準備するという面倒な作業から開放されることになる。
【0099】さらには、利用者が特性情報を用途に応じて変更又は生成する特性情報変更生成プログラムを、常に画像ファイルに添付しておくことによって、利用者は撮像後の画像ファイルをMOなどの他の記録媒体に複写した場合であっても、その画像ファイルさえあれば特性情報の書き換えを実施することが可能となる。
【0100】なお、この場合には、画像ファイルのファイル容量が、特性情報変更生成プログラムの容量分だけ増加するが、画像ファイル自体たいへん容量が大きいので、この特性情報変更生成プログラムの記録容量はさほど問題とはならない。
【0101】したがって、電子カメラを他者から借用して被写体の撮像を実施し、画像ファイルのみを取得するような使い方をする場合であっても、利用者は自分のパソコン上で撮像した画像の特性情報を好みに応じてカスタマイズすることが可能となる。このカスタマイズされた特性情報を添付している画像ファイルの印刷を、新規な画像処理に対応したプリンタで印刷することによって、高画質な画像を容易に取得することが可能となる。
【0102】なお、上記の実施の形態では、記録媒体177に画像の処理内容を設定するための特性情報を記録しておく実施の形態で説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、記録媒体177には、「リアル」や「スキー」等のインデックスのみを記録しておき、画像のシャープネス情報、画像の色相情報その他の特性情報は画像出力装置の記録手段に表の形式で前記インデックスと関連付けて記録しておいても本発明の目的を達成することが可能となる。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る記録媒体によれば、画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を記録したので、画像出力装置にて特性情報に基づいた画像処理を実施することが可能となる。
【0104】また、他の発明の形態によれば、記録媒体において画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を画像出力装置等において変更又は生成する処理を実現するための特性情報変更生成プログラムを記録したので、記録媒体に記録されている特性情報を最新のものに書き換えたり、利用者の好みに応じて書き換えることが可能となる。
【0105】また、他の発明の形態によれば、電子カメラにおいて、記録媒体に記録されている画像の処理内容を設定するための特性情報を読み出す画像処理内容読み出し手段と、被写体像を撮像して画像を取得する撮像手段と、取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて記録媒体に出力する画像出力手段、若しくは、前記取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて通信にて他の通信機器に出力する画像出力手段とを備えたので、画像出力装置にて前記特性情報に基づいた画像処理を実施することが可能となる。
【0106】また、他の発明の形態によれば、画像出力装置は、画像とその画像の処理内容を設定するための特性情報とを記録媒体から読み出す画像読み出し手段と、読み出した画像に対して特性情報に基づいた画像処理を実施して新たな画像を生成する画像処理手段と、新たに生成した画像を表示手段に出力する出力手段、若しくは新たに生成した画像を印刷手段に出力する出力手段とを備えたので、特性情報に基づいた画像処理を実施することが可能となる。
【0107】また、例えば電子カメラで撮像した画像を印刷する際に、プリンタのバージョンアップに伴ってより高画質な新規の画像処理が行われるようになった場合においても、その新規な画像処理に対応した特性情報を記録した記録媒体を利用者に提供することによって、利用者は既存の電子カメラを用いたままで、より高画質なプリントを得ることが可能となる。
【0108】更に本発明によれば、記録媒体に記録される特性情報を利用者がカスタマイズしたい場合には、その記録媒体に記録されているアプリケーションソフト(特性情報変更生成プログラム)を読み出して、対応可能な特性情報に変更、又は対応可能な特性情報を生成する処理を実施することが可能となる。
【0109】また、画像出力装置がプリンタである場合には、用紙の裏面に、印刷を実施するに際して用いた画像の処理内容を設定するための特性情報や特性情報の内容の識別情報を印刷することによって、印刷された画像がどのような特性情報によって印刷したものであるかを利用者が容易に知ることが可能となる。したがって、利用者が次回の印刷で特性情報を変えて雰囲気の異なる画像を印刷したい場合において、特性情報を変更する有力な手がかりとすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る記録媒体、電子カメラ並びに画像出力装置を用いた撮像印刷システムを示す図
【図2】記録媒体に記録されている特性情報の識別表示(インデックス)とその特性項目との関係を示す図
【図3】本発明に係る電子カメラの信号処理系ブロック図
【図4】特性情報が記録されている記録媒体のメモリマップを示す図
【図5】特性情報と特性情報変更生成プログラムとが記録されている記録媒体のメモリマップを示す図
【図6】電子カメラにて生成した画像のファイル構造を示す図
【図7】本発明に係る画像出力装置の一形態であるプリンタの信号処理系ブロック図
【符号の説明】
10…電子カメラ、12…画像ファイル、13…付属情報、14…主画像、15…縮小画像、20…撮影情報、21…撮影年月日情報、22…撮影モード情報、23…タイトル情報、24…ホワイトバランス情報、25…フォーカス情報、26…撮影位置情報、27…ストロボ情報、30…特性情報、31…シャープネス情報、32…色相情報、33…彩度情報、34…主階調情報、35…ハイライト階調情報、36…ノイズ低減量情報、37…識別表示、70…プリンタ、72…用紙、102…撮像レンズ、132…光学フィルタ、133…絞り、150…撮像手段、152…アナログゲインアンプ、153…CDS回路、154…A/D変換器、157…送受信手段、167…画像処理手段、168…表示手段、174…入力手段、177…記録媒体、179…記録媒体インターフェース、180…情報処理手段、182…不揮発性メモリ、183…ROM、184…RAM、199…バス、

【特許請求の範囲】
【請求項1】 画像を記録することが可能であるとともに、画像を表示する画像出力装置若しくは画像を印刷する画像出力装置に挿抜自在に装着されて、前記画像出力装置にて当該記録媒体に記録されている画像を読み出すことが可能な記録媒体において、前記画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を記録したことを特徴とする記録媒体。
【請求項2】 前記記録媒体の表面の所定箇所に前記特性情報の内容の識別表示を付したことを特徴とする請求項1の記録媒体。
【請求項3】 画像を記録することが可能であるとともに、コンピュータ、電子カメラ、画像を表示する画像出力装置若しくは画像を印刷する画像出力装置に挿抜自在に装着されて、情報の読み書きを実施することが可能な記録媒体において、前記画像出力装置における画像の処理内容を設定するための特性情報を、前記コンピュータ、電子カメラ、又は画像を表示若しくは画像を印刷する画像出力装置にて、変更又は生成する処理を実現するための特性情報変更生成プログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
【請求項4】 前記特性情報は、画像の画素数、画像のクオリティ、画像のシャープネス情報、画像の色相情報、画像の彩度情報、画像の主階調情報、画像のハイライト階調情報、画像のホワイトバランス情報、画像のAE情報、及び画像のノイズ低減量情報のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1又は2の記録媒体。
【請求項5】 挿抜自在の記録媒体を装着し、撮像手段で撮像した画像を前記記録媒体に記録する電子カメラにおいて、前記記録媒体に記録されている画像の処理内容を設定するための特性情報を読み出す、画像処理内容読み出し手段と、被写体像を撮像して画像を取得する撮像手段と、前記取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて記録媒体に出力する画像出力手段、若しくは、前記取得した画像と前記画像読み出し手段が読み出した特性情報とを関連付けて通信にて他の通信機器に出力する画像出力手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラ。
【請求項6】 挿抜自在の記録媒体を装着し、該記録媒体に記録されている画像を読み出して表示する画像出力装置若しくは画像を読み出して印刷する画像出力装置において、画像とその画像の処理内容を設定するための特性情報とを、前記記録媒体から読み出す画像読み出し手段と、前記読み出した画像に対して、前記特性情報に基づいた画像処理を実施して新たな画像を生成する画像処理手段と、前記新たに生成した画像を表示手段に出力する出力手段、若しくは前記新たに生成した画像を印刷手段に出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする画像出力装置。
【請求項7】 他の通信機器から通信にて画像を受信して、該受信した画像を表示する画像出力装置若しくは受信した画像を印刷する画像出力装置において、画像とその画像の処理内容を設定するための特性情報とを無線又は有線の通信手段を介して受信する受信手段と、前記受信した画像に対して、前記特性情報に基づいた画像処理を実施して新たな画像を生成する画像処理手段と、前記新たに生成した画像を表示手段に出力する出力手段、若しくは前記新たに生成した画像を印刷手段に出力する出力手段と、を備えたことを特徴とする画像出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2003−134453(P2003−134453A)
【公開日】平成15年5月9日(2003.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−329496(P2001−329496)
【出願日】平成13年10月26日(2001.10.26)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【Fターム(参考)】