説明

記録装置

【課題】インクカートリッジの着脱について考慮した記録装置を提供すること。
【解決手段】記録装置(1)は、記録装置本体(2)に対して着脱可能なインクカートリッジ7と、該インクカートリッジ7が装着される装着位置13と、を有する記録装置(1)であって、前記インクカートリッジ7が記録装置(1)の上面側から前記装着位置13に対して着脱可能な構成であることを特徴とする。これにより、ユーザーに対する記録装置(1)の向きがどの向きであっても、容易にインクカートリッジ7の装着位置13へアクセスすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置本体に対して着脱可能なインクカートリッジと、該インクカートリッジが装着される装着位置と、を有する記録装置に関する。
本願において、記録装置には、インクジェットプリンター、ワイヤドットプリンター、レーザープリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の種類が含まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
従来では、特許文献1に示す如く、記録装置は、記録装置本体に対してインクカートリッジが着脱可能に構成されていた。そして、インクカートリッジ内のインク残量が僅かになったとき、ユーザーはインクカートリッジを交換することができるように構成されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−205655号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、インクカートリッジの装着位置は、記録装置本体における正面側や側面側に設けられていた。ユーザーに対する記録装置の向きによっては、ユーザーが反対側へわざわざ回り込んでインクカートリッジの着脱を行うか、記録装置の向きを変える必要があり、利便性が十分ではなかった。また、装着位置が設けられた正面側や側面側近傍に壁や障害物がある場合、壁や障害物から離す方向へ、わざわざ記録装置の位置を変える必要があった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、インクカートリッジの着脱を考慮した記録装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の記録装置は、記録装置本体に対して着脱可能なインクカートリッジと、該インクカートリッジが装着される装着位置と、を有する記録装置であって、前記インクカートリッジが記録装置の上面側から前記装着位置に対して着脱可能な構成であることを特徴とする。
ここで、「記録装置の上面」とは、設置面に設置された状態の鉛直方向上方の面であって、設置面に対する全体の傾きが45度以下の面をいう。「上面」は平らな面でなくてもよい。ある程度湾曲した面であってもよいのは勿論である。また、「上面側」とは、設置面に設置されたときの記録装置の中心を基準とした該記録装置の上面が設けられている側をいう。
【0007】
本態様によれば、ユーザーに対して、記録装置の向きがどの向きであっても、前記上面側には通常何も障害物がないので、ユーザーは容易に前記装着位置にアクセスして前記インクカートリッジを着脱することができる。即ち、インクカートリッジの着脱のために、わざわざ回り込む必要がないので利便性がよい。また、わざわざ記録装置の向きを変える必要がない。さらに、わざわざ記録装置の位置を変える必要がない。そのままの向き、そのままの位置でインクカートリッジの着脱をすることができるので、使い勝手がよい。
【0008】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、該記録装置における上面側に設けられ、記録された被記録媒体が排出される排出口と、記録装置における上面側において、開閉可能に設けられ、開いた状態では前記装着位置を露出させ、閉じた状態では前記装着位置を覆う第1カバーと、記録装置における上面側に設けられ、前記排出口を開閉可能な第2カバーと、前記第2カバーが開いているとき、前記第1カバーが開放することを規制する第1規制手段と、をさらに備えることを特徴とする。
ここで、前記第2カバーが開いているときは、記録可能な状態または記録中の状態である。
【0009】
本態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、記録中に前記第1カバーを開けられてインクカートリッジが取り外されることを防止することができる。言い換えると、記録中に通常行わない操作である、所謂アブノーマル操作を防止することができる。その結果、記録中にインクカートリッジが取り外されることにより空気が記録ヘッドに入って記録ヘッドが破損することを防止することができる。
【0010】
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、該記録装置における上面側に設けられ、記録された被記録媒体が排出される排出口と、記録装置における上面側において、開閉可能に設けられ、開いた状態では前記装着位置を露出させ、閉じた状態では前記装着位置を覆う第1カバーと、記録装置における上面側に設けられ、前記排出口を開閉可能な第2カバーと、前記第1カバーが開いているとき、前記第2カバーが開放することを規制する第2規制手段と、をさらに備えることを特徴とする。
ここで、前記第1カバーが開いているときは、インクカートリッジを交換することが可能な状態である。
【0011】
本態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、インクカートリッジの交換中に記録が実行されないようにすることができる。ユーザーは、前記第2カバーが開放していないことを視て、記録を実行しないようにすることができる。尚、前記第2カバーの開閉を検出するセンサーを設け、前記第2カバーが開放されたことを検出してから記録が実行される構成としてもよい。係る場合、より確実に、インクカートリッジの交換中に記録が実行されないようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施例のプリンターを示す斜視図。
【図2】本実施例のプリンターを示す斜視図(インクカートリッジ交換時)。
【図3】本実施例のプリンターを示す斜視図(記録時)。
【図4】(A)(B)は第1カバーおよび第2カバーとの関係を示す側断面図。
【図5】(A)(B)は他の実施例のプリンターを示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本発明に係る記録装置の一例であるプリンターを示す斜視図である。また、図2に示すのは、インクカートリッジ交換時におけるプリンターを示す斜視図である。またさらに、図3に示すのは、記録時におけるプリンターを示す斜視図である。
図1〜図3に示す如く、本発明に係るプリンター1は、前後方向Yの長さよりも高さ方向Zの長さが長い、所謂縦型のプリンター1である。ここで、X軸方向は、プリンター1の幅方向、Y軸方向は、プリンター1の前後方向、Z軸方向は、プリンター1の高さ方向とする。
【0014】
プリンター1は、用紙カセット部25と、図示しない送り手段と、図示しない記録部と、図示しない排出部と、操作パネル部24と、を備えている。このうち、用紙カセット部25は、内部に用紙Pの束を収納することができ、プリンター本体2に対して着脱可能に設けられている。さらに、用紙カセット部25は、用紙Pの送り方向であるZ軸方向に伸縮可能に構成されている。
ここで、プリンター本体2の筐体は、正面4、側面5、5、上面3および背面6(図4(A)(B)参照)を有している。そして、用紙カセット部25は、上面側から着脱可能に設けられている。具体的には、上面3における背面側に装着されるように構成されている。
【0015】
また、送り手段(図示せず)は、ローラー等によって、装着された用紙カセット部25の内部の用紙Pを、側視U字状の送り経路に沿って一度Z軸方向下側へ向かって送る。その後、反転させてZ軸方向上側の記録部へ送るように構成されている。さらに、排出部へ送るように構成されている。
またさらに、記録部(図示せず)は、用紙Pに対してインクを吐出して記録を実行することができるように設けられている。
【0016】
また、排出部は、詳しくは後述するように、記録された用紙Pを積層することができるように構成されている。
またさらに、操作パネル部24は、ユーザーが操作や設定確認をすることができるように構成されている。ボタンで操作する構成でもよいし、タッチパネルで操作する構成でもよい。また、設定状態を表示することができるようにも構成されている。
【0017】
また、プリンター本体2には、インクカートリッジ7の装着位置13を覆うことが可能な第1カバー15と、排出部の排出口14を開閉可能な第2カバー19と、が設けられている。第1カバー15は、開閉可能に設けられており、閉じた状態では、インクカートリッジ7の装着位置13を覆うことができるように構成されている(図1および図3参照)。一方、開いた状態では、インクカートリッジ7の装着位置13を露出させることができるように構成されている(図2参照)。
【0018】
従って、ユーザーは、第1カバー15を完全に開いた状態、即ち、開放した状態にすることにより、インクカートリッジ7を装着すること、および取り外すことができる。
尚、本実施例では、インクカートリッジ7は、一例として第1カートリッジ8〜第5カートリッジ12の五つである。インクカートリッジ7の数は、シアン、マゼンタ、イエロー、写真用ブラック、文字用ブラック等のインクの色や種類に応じて決められる。即ち、インクカートリッジ7の数は五つに限られない。
【0019】
本実施例では、インクカートリッジ7は、プリンター1の上面側から着脱可能に構成されている。従って、ユーザーに対して、プリンター1がどの向きであっても、ユーザーは、容易にインクカートリッジ7の装着位置13にアクセスすることができ、容易に着脱することができる。
ここで、仮にプリンターの正面、側面、背面のいずれか一の面から着脱可能な構成である場合は、ユーザーは、前記一の面側へ移動してからアクセスする必要がある。また、前記一の面の近傍に壁や物等の障害物がある場合は、障害物を取り除く、または、プリンターの向きや位置を変える必要がある。
【0020】
そこで、本実施例では、インクカートリッジ7の装着位置13が、プリンター1の上面側からアクセスできる構成であるので、ユーザーにとって使い勝手がよい。即ち、ユーザーに対するプリンター1の向きがどの向きであっても、ユーザーに対するプリンター1の向きを変えるためにユーザーが回り込む必要がないので、利便性がよい。また、障害物を取り除く必要がない。さらに、プリンター1の向きや位置を変える必要もない。
【0021】
尚、インクカートリッジ7の着脱の前記利便性の作用効果を得ることについては、装着位置13に対して上面側からアクセスすることができればよいので、第1カバー15を有しない構成でもよい。
また、インクカートリッジ7の装着位置13をプリンター1における上面側、即ち、上方に設けることができるので、インクカートリッジ7からインクを下方の記録部へ、所謂水頭圧により容易に供給することができる。
また、第2カバー19は、排出口14を開閉可能に設けられている(図1〜図3参照)。第2カバー19の開閉動作は、例えば、記録実行開始指令を受けてプリンター内部の図示しない開閉手段が作動することによって行われるように構成することができる。
【0022】
第2カバー19における用紙カセット部側には、切欠き部21が設けられている。これにより、ユーザーは、図1に示す如くプリンター本体2に装着された用紙カセット部25を、Z軸方向上側へ引き抜くようにして取り外すことができる。そして、ユーザーは、用紙サイズに応じて、用紙カセット部25をスライドして引き延ばし、内部に用紙Pをセットすることができる。内部にエッジガイド(図示せず)が設けられており、該エッジガイドの位置を用紙サイズに応じて変えるのは勿論である。そして、用紙カセット部25を前記引き延ばした状態で、再びプリンター本体2にセットすると、用紙カセット部25のZ軸方向上側は、プリンター本体2の上面3よりZ軸方向上側へ突出した状態となる(図3参照)。
【0023】
その後、記録実行開始の指令を受けることにより開閉手段(図示せず)が作動し、開閉手段は、内側から第2カバー19を押して開く(図3参照)。
尚、第2カバー19が開く程度は、用紙Pを排出口14から排出することができる程度であればよい。また、用紙カセット部25における第2カバー側の面26は、排出された用紙Pをスタックするスタッカ面(26)としての役割を有する。
【0024】
従って、排出された用紙Pを、図3に示す如く、スタッカ面26においてY軸方向に積層することができる。
尚、第2カバー19は、図3に示す姿勢が開ききった状態(開放状態)である。そして、図示しないセンサーによって、第2カバー19が開ききったことを検出することができるように構成されている。さらに、制御部(図示せず)は、第2カバー19が開ききったと判断した後に記録部(図示せず)による実際の記録を開始するように制御する。
【0025】
続いて、第1カバー15と第2カバー19との関係を詳しく説明する。
図4(A)(B)に示すのは、第1カバーおよび第2カバーとの関係を示す側断面図である。断面の位置は、図1〜図3におけるT−T’の位置である。このうち、図4(A)は第2カバーが開ききった状態において、第1カバーが閉じた状態から開かれようとするときの様子である。一方、図4(B)は第1カバーが開ききった状態において、第2カバーが閉じた状態から開かれようとするときの様子である。
【0026】
図4(A)に示す如く、第1カバー15は、第1揺動軸16を中心として揺動するように設けられている。同様に、第2カバー19は、第2揺動軸20を中心として揺動するように設けられている。図4(A)に示す如く、記録時では、第2カバー19は開ききった状態である。
このとき、インクカートリッジ7が取り外される、または何らかの原因によって外れると記録部へインクを供給することができなくなる。最悪の場合、供給流路内に空気が入ることにより記録部の記録ヘッド(図示せず)のノズル(図示せず)が破損する虞がある。
【0027】
そこで、本実施例のプリンター1は、第2カバー19が開ききっているとき、第1カバー15が開ききらないように開く側への揺動を規制する第1規制手段23を備えている。第1規制手段23の一例として、開いた状態の第2カバー19の一部である第1規制部22が、第1カバー15の閉じた姿勢から開ききる姿勢となるまでの進路A上に位置するように構成されている。これにより、第1カバー15が開く方向へ揺動しようとした際、開ききる前の段階で揺動を止めることができる。
【0028】
その結果、インクカートリッジ7が取り外されることを防止することができる。また、何らかの原因によって外れることを防止することができる。
尚、図4(A)に示す第1カバー15の姿勢では、第1カバー15が第1カートリッジ8および第2カートリッジ9の真上に位置している。そして、第3カートリッジ10〜第5カートリッジ12の真上に位置していないが、第1カートリッジ8〜第5カートリッジ12の全ての真上に位置する姿勢とすることが望ましい。即ち、出来るだけ第1カバー15の開く角度が小さいときに規制することが望ましい。第1カートリッジ8〜第5カートリッジ12の全てについて取り外されることを防止することができるからである。
【0029】
また、第1カートリッジ8〜第5カートリッジ12をY軸方向に並ぶように配列する構成としたが、X軸方向に並ぶように配列する構成としてもよい。係る場合、第1カートリッジ8〜第5カートリッジ12のそれぞれの一部分の真上に第1カバー15が位置するので、第1カートリッジ8〜第5カートリッジ12の全てについて取り外されることを防止することができる。即ち、第1揺動軸16の軸方向に前記並ぶように配列する構成とすることにより、第1カバー15の開く角度の程度が大きい場合であっても、第1カートリッジ8〜第5カートリッジ12の全てについて取り外されることを防止することができる。
【0030】
尚、第2カバー19が開ききった状態では、第2カバー19の姿勢は、一例として開閉手段(図示せず)により、保持されるように構成されている。従って、第1カバー15を開くユーザーの力によって第2カバー19が閉じられることはない。即ち、第1規制手段23は、確実に第1カバー15の開く側への揺動を規制することができる。
また、本実施例では、第1規制手段23は、一例として第2カバー19の一部である第1規制部22としたが、これに限られない。即ち、第2カバー19の一部でなく、他の部材を設けてもよい。
【0031】
図4(B)に示す如く、インクカートリッジ7の交換時では、第1カバー15は開ききった状態である。
このとき、記録が開始されると、インクカートリッジ7が取り外されたままで、記録部へインクを供給することができない虞がある。最悪の場合、供給流路内に空気が入ることにより記録部の記録ヘッド(図示せず)のノズル(図示せず)が破損する虞がある。
【0032】
そこで、本実施例のプリンター1は、第1カバー15が開ききっているとき、第2カバー19が開ききらないように開く側への揺動を規制する第2規制手段18を備えている。第2規制手段18の一例として、開いた状態の第1カバー15の一部である第2規制部17が、第2カバー19の閉じた姿勢から開ききる姿勢となるまでの進路B上に位置するように構成されている。
【0033】
これにより、第2カバー19が開く方向へ揺動しようとした際、開ききる前の段階で揺動を止めることができる。この際、制御部(図示せず)は、記録開始実行指令があった場合であっても、第2カバー19が開ききっていないと判断し、記録を開始しないように制御することができる。その結果、記録ヘッドのノズル(図示せず)が破損することを防止することができる。
【0034】
尚、第1カバー15の姿勢保持手段の一例として、第1カバー側に凸部および凹部の一方を形成し、プリンター本体側に他方を形成することができる。そして、第1カバー15が開ききった状態では、前記凸部が前記凹部に嵌ることにより、第1カバー15の姿勢を保持することができる。従って、第2カバー19の開閉手段の力によって第1カバー15が閉じられることはない。即ち、第2規制手段18は、確実に第2カバー19の開く側への揺動を規制することができる。
【0035】
また、本実施例では、第2規制手段18は、一例として第1カバー15の一部である第2規制部17としたが、これに限られない。即ち、第1カバー15の一部でなく、他の部材を設けてもよい。
またさらに、本実施例では、第1揺動軸16の軸方向、および第2揺動軸20の軸方向を共にX軸方向としたがこれに限らない。一方をY軸方向にしてもよい。係る場合であっても、第1規制手段23および第2規制手段18を構成することができるからである。
また、第1カバー15および第2カバー19を上面3において同一面上となるように構成したが、同一面上に限らない。
【0036】
本実施例の記録装置としてのプリンター1は、記録装置本体であるプリンター本体2に対して着脱可能なインクカートリッジ7と、インクカートリッジ7が装着される装着位置13と、を有するプリンター1であって、インクカートリッジ7がプリンター1の上面側から装着位置13に対して着脱可能な構成であることを特徴とする。
また、本実施例において、プリンター1における上面側に設けられ、記録された被記録媒体の一例である用紙が排出される排出口14と、プリンター1における上面側において、開閉可能に設けられ、開いた状態では装着位置13を露出させ、閉じた状態では装着位置13を覆う第1カバー15と、プリンター1における上面側に設けられ、排出口14を開閉可能な第2カバー19と、第2カバー19が開いているとき、第1カバー15が開放することを規制する第1規制手段23と、をさらに備えることを特徴とする。
【0037】
またさらに、本実施例において、プリンター1における上面側に設けられ、記録された用紙が排出される排出口14と、プリンター1における上面側において、開閉可能に設けられ、開いた状態では装着位置13を露出させ、閉じた状態では装着位置13を覆う第1カバー15と、プリンター1における上面側に設けられ、排出口14を開閉可能な第2カバー19と、第1カバー15が開いているとき、第2カバー19が開放することを規制する第2規制手段18と、をさらに備えることを特徴とする。
【0038】
[他の実施例]
図5(A)(B)に示すのは、他の実施例のプリンターを示す斜視図である。このうち、図5(A)は第1カバーおよび第2カバーが閉じた状態である。一方、図5(A)は第1カバーが開いた状態であって、用紙カセット部が延ばされてセットされた状態である。
図5(A)(B)に示す如く、他の実施例のプリンター30は、第1カバー31と、第2カバー32とを有している。
尚、その他の部材については、前述した実施例と同様であるので、同じ符号を用いることとし、その説明は省略する。
【0039】
このうち、第1カバー31は、前述した実施例の第1カバー15(図1〜図4(A)(B)参照)と同様に、インクカートリッジ7の装着位置13を覆うように構成されている。異なる点は、第1カバー31が、上面3における幅方向Xにおいて略中央に設けられている点である。また、第2カバー32は、前述した実施例の第2カバー19(図1〜図4(A)(B))と同様に、排出口14を塞ぐように構成されている。
他の実施例では、第1カバー31の位置、即ち、インクカートリッジ7の装着位置13を、上面3における幅方向Xにおいて略中央に配設した。即ち、偏倚していない。従って、ユーザーがより容易にインクカートリッジ7の装着位置13にアクセスすることができる。その結果、使い勝手がさらに良くなる。
【0040】
尚、インクカートリッジ7の装着位置13を、前後方向Yにおいて中央よりやや前側としたが、これは、後側に上面3よりZ軸方向上側に突出してセットされる用紙カセット部25があるからである。インクカートリッジ7の装着位置13を、上面3における前後方向Yにおいても略中央に配設することが望ましい。ユーザーに対するプリンター30の向きがどの向きであっても、アクセスを容易にすることができるからである。
また、一例として、面積が広い面を正面4および背面6としたが、これに限らない。面積が狭い側面5を正面とする構成でもよい。
またさらに、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0041】
1 プリンター、2 プリンター本体、3 上面、4 正面、5 側面、6 背面、
7 インクカートリッジ、8 第1カートリッジ、9 第2カートリッジ、
10 第3カートリッジ、11 第4カートリッジ、12 第5カートリッジ、
13 装着位置、14 排出口、15 第1カバー、16 第1揺動軸、
17 第2規制部、18 第2規制手段、19 第2カバー、20 第2揺動軸、
21 切欠き部、22 第1規制部、23 第1規制手段、24 操作パネル部、
25 用紙カセット部、26 スタッカ面、30 (他の実施例の)プリンター、
31 第1カバー、32 第2カバー、A 第1カバーが開くときの進路、
B 第2カバーが開くときの進路、P 用紙、X 幅方向、Y 前後方向、
Z 高さ方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録装置本体に対して着脱可能なインクカートリッジと、
該インクカートリッジが装着される装着位置と、を有する記録装置であって、
前記インクカートリッジが記録装置の上面側から前記装着位置に対して着脱可能な構成であることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、該記録装置における上面側に設けられ、記録された被記録媒体が排出される排出口と、
記録装置における上面側において、開閉可能に設けられ、開いた状態では前記装着位置を露出させ、閉じた状態では前記装着位置を覆う第1カバーと、
記録装置における上面側に設けられ、前記排出口を開閉可能な第2カバーと、
前記第2カバーが開いているとき、前記第1カバーが開放することを規制する第1規制手段と、をさらに備えることを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の記録装置において、該記録装置における上面側に設けられ、記録された被記録媒体が排出される排出口と、
記録装置における上面側において、開閉可能に設けられ、開いた状態では前記装着位置を露出させ、閉じた状態では前記装着位置を覆う第1カバーと、
記録装置における上面側に設けられ、前記排出口を開閉可能な第2カバーと、
前記第1カバーが開いているとき、前記第2カバーが開放することを規制する第2規制手段と、をさらに備えることを特徴とする記録装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2012−66391(P2012−66391A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210520(P2010−210520)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】