診断システム及びコンピュータプログラム
【課題】本発明の診断システムは、ユーザから入力される健康状態等に関する情報を分析し、その分析結果及び助言をユーザに提供する。
【解決手段】メニュー提供部102は、サプリメントや美容等に関する複数の診断メニューをユーザインターフェース4に表示させて、ユーザに提供する。ユーザは、いずれか一つの診断メニューを選択する。共通情報取得部103は、各診断メニューで共通に使用される情報をユーザから取得する。メニュー別情報取得部104は、各診断メニューに特有の情報をユーザから取得する。分析部105はユーザから取得した情報を分析し、その分析結果は分析結果出力部106から出力される。助言部107は、分析結果に対応する助言を生成する。外部出力部108は、分析結果及び助言を外部装置に送信する。
【解決手段】メニュー提供部102は、サプリメントや美容等に関する複数の診断メニューをユーザインターフェース4に表示させて、ユーザに提供する。ユーザは、いずれか一つの診断メニューを選択する。共通情報取得部103は、各診断メニューで共通に使用される情報をユーザから取得する。メニュー別情報取得部104は、各診断メニューに特有の情報をユーザから取得する。分析部105はユーザから取得した情報を分析し、その分析結果は分析結果出力部106から出力される。助言部107は、分析結果に対応する助言を生成する。外部出力部108は、分析結果及び助言を外部装置に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ユーザの生活や健康について診断し、助言を与えることのできる診断システム及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザへ種々の質問を投げかけ、その質問に対する回答を自動的に解析して診断を支援しようとする発明は、本願の発明者の一人である鳥越恵治郎により提案されている(特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4,特許文献5)。
【特許文献1】特開2005−115502号公報
【特許文献2】特開2004−188038号公報
【特許文献3】特開2003−339646号公報
【特許文献4】特開2003−256569号公報
【特許文献5】特開平06−289019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の従来技術では、可能性のある疾患名を抽出して医師に提供することにより、正確な診断を支援することができる。しかし、一般のユーザが手軽に使用できるシステムではない。さらに、予防医学的見地からは、病気になってから医師の診断を受けるよりも、病気にならないように生活習慣を改める方が好ましい。
【0004】
そこで、本発明の目的は、ユーザの生活状態や健康状態を取得して分析し、その分析結果及び助言をユーザに提供することができるようにした診断システム及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の他の目的は、予め用意された複数の診断メニューをユーザが自由に選択して利用でき、各診断メニュー毎に分析結果及び助言を得られるようにした診断システム及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の別の目的は、ユーザ端末から診断用コンピュータに情報を登録させて、診断用コンピュータで情報を一元管理し、サービス提供に役立つ情報だけを診断用コンピュータからサービス管理用コンピュータに提供するようにした診断システム及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の他の目的は、後述する実施形態の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの観点に従う診断システムは、ユーザの生活状態及び健康状態に関するユーザ情報を取得する手段と、取得されたユーザ情報を分析する分析手段と、分析手段による分析結果に基づいて、ユーザへの助言を生成する助言手段と、分析結果と助言とを対応付けてユーザに提供する手段と、を備える。
【0006】
本発明の他の観点に従う、入力される情報に基づいて、ユーザに助言を与える診断システムは、予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、ユーザ情報記憶部から共通情報及び選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された共通情報及びメニュー別情報を、選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、分析結果と助言とを対応付けて外部装置に出力する外部出力手段と、を備える。
【0007】
外部出力手段は、外部装置からの要求に応じて、分析結果と助言とを外部装置に送信することができる。
【0008】
外部出力手段は、外部装置からの要求があり、かつ、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、外部装置から要求された情報を外部装置に出力することができる。
【0009】
本発明のさらに別の観点に従う、ユーザにより使用されるユーザ端末と、ユーザにサービスを提供するサービス提供者により使用されるサービス管理用コンピュータと、ユーザ端末及びサービス管理用コンピュータに通信ネットワークを介して接続される診断用コンピュータとを備える診断システムでは、診断用コンピュータは、予め用意された複数の診断メニューをユーザ端末の画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報をユーザ端末から取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報をユーザ端末から取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、ユーザ情報記憶部から共通情報及び選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された共通情報及びメニュー別情報を、選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、共通情報、メニュー別情報、分析結果、助言のうち少なくとも一つ以上の情報をユーザ端末またはサービス管理用コンピュータの少なくともいずれか一方に出力する外部出力手段と、を備えて構成される。
【0010】
サービス管理用コンピュータは、外部出力手段が出力可能な情報のうちサービスに関する情報の送信を外部出力手段に要求し、外部出力手段は、サービス管理用コンピュータからの要求があり、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、サービスに関する情報をサービス管理用コンピュータに送信し、サービス管理用コンピュータは、外部出力手段から受信したサービスに関する情報を用いることによりサービスをユーザに提供する構成でもよい。
【0011】
本発明の他の観点に従う、コンピュータを診断システムとして機能させるためのプログラムは、予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するステップと、各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、ユーザ情報記憶部から共通情報及び選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された共通情報及びメニュー別情報を、選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析するステップと、分析結果に対応する助言を生成するステップと、分析結果と助言とを対応付けて外部に出力させるステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザから入力された情報を分析することにより、その分析結果及び助言をユーザに与えることができる。
【0013】
本発明によれば、ユーザは予め用意された複数の診断メニューを自由に選択して利用することができ、各診断メニュー毎に分析結果及び助言を得ることができる。
【0014】
本発明によれば、ユーザ端末から診断用コンピュータに情報を登録することができ、サービス管理用コンピュータは、サービス提供に役立つ情報を診断用コンピュータから読み出して利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、以下に詳述するように、ユーザの生活状態及び健康状態に関するユーザ情報を取得し、取得されたユーザ情報を分析し、分析結果に基づいてユーザへの助言を生成し、分析結果と助言とを対応付けてユーザに提供する。ユーザには、例えば、生活習慣や食事、病気、美容等に関する複数の診断メニューが提供される。ユーザは、提供された診断メニューの中から所望のメニューを選択して利用することができる。以下、本実施形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、診断システム1の構成を示す説明図である。この診断システム1は、例えば、病院、薬局、美容院、スポーツクラブ、娯楽施設、保養所等の各種サービス提供施設内に設置可能である。
【0017】
図1の上側には診断システム1の外観図が、図1の下側には診断システム1のブロック図が、それぞれ示されている。まず、外観について説明すると、樹脂や金属等から形成される筐体2内には、コンピュータ装置3が収容されている。ユーザインターフェースとしてのタッチパネル4は、筐体2の上部に露出するようにして設けられており、コンピュータ装置3に電気的に接続されている。タッチパネル4は、画像等を表示する機能と、ユーザ操作を検出する機能とを有する。
【0018】
診断システム1の内部構造を説明する。診断システム1は、例えば、制御部3Aと、記憶装置3Bと、通信インターフェース3Cと、ユーザインターフェース(タッチパネル)4とを備えて構成される。制御部3A、記憶装置3B及び通信インターフェース3Cは、コンピュータ装置3内に設けることができる。さらに、ユーザインターフェース4をコンピュータ装置3の一部として構成してもよい。
【0019】
記憶装置3Bは、例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリデバイス等の記憶装置から構成されており、プログラム6,ユーザ情報データベース(図中、データベースをDBと略記)7,分析用データベース8,助言用データベース9を記憶している。
【0020】
制御部3Aは、例えば、マイクロプロセッサ等から構成されており、記憶装置3Bからプログラム6を読み込んで実行することにより、後述する各機能を実現する。制御部3Aは、例えば、ユーザ認証部101,メニュー提供部102,共通情報取得部103,メニュー別情報取得部104,分析部105,分析結果出力部106,助言部107,外部出力部108という各機能をそれぞれ実現する。
【0021】
ユーザ認証部101は、ユーザが診断システム1を利用する権限を有するか否か判断するための機能である。例えば、各ユーザを識別するための識別情報(ユーザID)及びパスワード(PW)によって、ユーザ認証を行うことができる。これに限らず、例えば、指紋、声紋、虹彩等の生体認証を用いてもよいし、ユーザID及びパスワードを用いるベーシック認証と生体認証とを組み合わせてもよい。
【0022】
メニュー提供部102は、予め用意されている複数の診断メニューをユーザインターフェース4に表示させてユーザに提供する機能である。診断メニューとしては、例えば、美容、食生活、サプリメント、健康診断、検査データの分析等が挙げられる。以上のメニューは例示であって、本発明はこれに限定されない。
【0023】
共通情報取得部103は、各診断メニューに共通する項目についてユーザから情報を取得する機能である。共通情報としては、例えば、ユーザの身長や体重等を挙げることができる。
【0024】
メニュー別情報取得部は、各診断メニュー毎に相違する項目についてユーザから情報を取得する機能である。例えば、ユーザが美容メニューを選択した場合は、ユーザの皮膚の状態や頭髪の画像等をユーザから取得する。また例えば、ユーザが健康診断メニューを選択した場合、ユーザの血圧値や既往症、体調等に関する情報をユーザから取得する。
【0025】
分析部105は、共通情報及びメニュー別情報を、選択されたメニューに対応するアルゴリズムによって分析する機能である。分析結果出力部106は、分析部105による分析結果をユーザインターフェース4等に出力する機能である。
【0026】
助言部107は、分析結果に基づいて助言を生成する機能である。例えば、助言部107は、そのユーザの肌に適合する化粧品を提案したり、生活習慣の改善点等を指導することができる。
【0027】
外部出力部108は、分析結果や助言を外部装置に出力する機能である。外部出力部108は、分析結果や助言のみならず、共通情報またはメニュー別情報の全部または一部を外部装置に出力することもできる。外部装置が診断システム1と通信ネットワークを介して接続されている場合、外部出力部108は、通信インターフェース3Cを用いて、情報を外部装置に送信する。
【0028】
図2は、診断システム1の制御構造を模式的に示す説明図である。診断システム1は、ユーザ認証層、メニュー提供層、情報取得層、分析層、分析結果出力層、助言生成層、外部出力層という複数階層で制御を行う。このうち図2には、ユーザ認証層及び外部出力層以外の層が示されている。
【0029】
メニュー提供部102は、メニュー提供層を担当する。メニュー提供層では、例えば、美容102A、食生活102B、サプリメント102C、健康診断102D、検査データ分析102Eのような、それぞれ種類の異なる診断メニューが提供される。各メニュー102A〜102Eの内容はそれぞれ相違するが、ユーザの美容や健康に関する点では共通する。
【0030】
美容メニュー102Aは、ユーザの美容について分析し、美容に関する助言を与えるメニューである。食生活メニュー102Bは、ユーザの食生活を分析し、食生活に関する助言を与えるメニューである。サプリメントメニュー102Cは、ユーザの食生活や生活習慣を分析し、ユーザに適したサプリメントを提案するメニューである。健康診断メニュー102Dは、ユーザの健康状態等を分析し、疾患の可能性等について助言するメニューである。検査データ分析メニュー102Eは、病院での検査のデータを分析し、その検査結果の示す意味や疾患の可能性等について助言するメニューである。
【0031】
共通情報取得部103は、情報取得層を構成する共通情報取得層を担当する。共通情報取得層では、例えば、会員情報や基本データを取得する。メニュー別情報取得部104は、情報取得層を構成するメニュー別情報取得層を担当する。メニュー別情報取得層は、ユーザにより選択されたメニューに応じた特有の情報を取得する。特有の情報としては、例えば、美容に関する情報104A、食生活に関する情報104B、生活習慣に関する情報104C、精神状態に関する情報104D、検査データ104Eである。なお、各診断メニュー102A〜102Eは、ユーザの美容や健康に関する点で共通するため、あるメニューに必要な情報が他のメニューでも使用される場合がある。例えば、食生活や生活習慣に関する情報は、全てのメニュー102A〜102Eで使用することができる。
【0032】
分析部105は、分析層を担当する。分析層では、各メニュー毎に予め用意されているアルゴリズム105A〜105Eを用いることにより、各メニュー毎に分析を行う。美容分析アルゴリズム105Aは、ユーザの美容に関して分析する。食生活分析アルゴリズム105Bは、ユーザの食生活を分析する。生活習慣分析アルゴリズム105Cは、ユーザの生活習慣を分析する。健康診断アルゴリズム105Dは、ユーザの健康について診断する。検査データ分析アルゴリズム105Eは、検査データを分析する。なお、各分析アルゴリズム105A〜105Eは、例えば、上述した特許文献に開示されている手法を利用すれば実現可能であることは、いわゆる当業者であれば理解でき、実際に構築できるであろう。
【0033】
分析結果出力部106は、分析結果出力層を担当する。分析結果出力層では、各分析アルゴリズムによる分析結果を出力する。美容分析アルゴリズム105Aの分析結果は、美容分析結果106Aとして出力される。食生活分析アルゴリズム105Bの分析結果は、食生活分析結果106Bとして出力される。生活習慣分析アルゴリズム105Cの分析結果は、生活習慣分析結果106Cとして出力される。健康診断アルゴリズム105Dの分析結果は、健康診断の結果106Dとして出力される。検査データ分析アルゴリズム105Eの分析結果は、検査データの分析結果106Eとして出力される。
【0034】
助言部107は、助言生成層を担当する。助言生成層では、各メニュー毎に助言が生成されて出力される。美容メニュー102Aが選択された場合、美容に関する助言107Aが生成される。食生活メニュー102Bが選択された場合、食生活に関する助言107Bが生成される。サプリメントメニュー102Cが選択された場合、サプリメントに関する助言107Cが生成される。健康診断メニュー102Dが選択された場合、健康診断に関する助言107Dが生成される。検査データ分析メニュー102Eが選択された場合、検査データに関する助言107Eが生成される。
【0035】
図3は、記憶装置3Bに記憶されている各データベース7,8,9の概略構成を示す説明図である。ユーザ情報データベース7は、例えば、ユーザID及びパスワードのような認証情報と、ユーザの氏名や年齢等の個人情報(住所、電話番号、電子メールアドレス等を含む)と、基本データ(図8参照)と、メニュー別データ(図10参照)と、分析結果と、付加情報等とをそれぞれ管理する。ここで、基本データとは、共通情報取得部103によって取得される共通情報である。メニュー別情報とは、メニュー別情報取得部104によって取得される各メニュー毎の情報である。分析結果とは、各メニューの分析結果である。付加情報とは、例えば、医師や美容アドバイザー等のような専門家のコメントや、過去の分析結果等の履歴である。
【0036】
分析用データベース8は、例えば、疾患・疾病データベース、食事データベース、消費カロリーデータベース、検査データ用基準値データベース、その他のデータベースを備えている。疾患・疾病データベースは、例えば、各疾患毎の症状等を記憶する。食事データベースは、例えば、親子丼やカレーライス等の代表的食事または食品の栄養成分やカロリー等を記憶する。消費カロリーデータベースは、例えば、散歩やジョギング、家事労働等の代表的運動で消費されるカロリーを記憶する。検査データ用基準値データベースは、例えば、血液検査等の各項目毎に基準となる値を記憶する。その他のデータベースとは、各メニュー毎の分析に役立つデータベースである。
【0037】
助言用データベースは、例えば、薬品の情報を記憶するデータベース、サプリメントに関する情報を記憶するデータベース、食品に関する情報を記憶するデータベース、運動に関する情報を記憶するデータベース、その他のデータベースを備えている。なお、上述のデータベース構成は一例であって本発明はこれに限定されない。
【0038】
図4は、診断システム1が提供する画面の例を示す説明図である。ユーザが診断サービスにログインする場合、初期画面G1がユーザインターフェース4に表示される。画面G1には、例えば、各メニュー102A〜102Eを選択するためのボタン(アイコン)、ログインボタンB1、新規登録ボタンB2等が表示される。ユーザは、所望のメニューを選択してログインボタンB1を操作する。あるいは、ユーザは、ログイン後に、所望のメニューを選択してもよい。
【0039】
ユーザがログインボタンB1を操作すると、認証情報入力画面G1Aと仮想キーボードG1Bがユーザインターフェース4に表示される。ユーザは、ユーザID及びパスワードを仮想キーボードG1Bを用いて入力する。生体認証を行う場合には、カメラ等の生態情報入力装置が使用される。
【0040】
図5は、ユーザ認証処理を示すフローチャートである。以下に説明する各フローチャートは、本発明の理解及び実施に必要な程度でコンピュータ処理の概要を示しており、実際のコンピュータプログラムとは相違する可能性がある。いわゆる当業者であれば、図示されたステップの順番を入れ替えたり、一部のステップを削除したり、新たなステップを挿入したりすることができるであろう。
【0041】
診断システム1は、ユーザによるユーザインターフェース4への操作内容に基づいて、既存会員であるか否かを判定する(S10)。即ち、診断システム1は、ユーザが新規登録ボタンB2を操作したか否かを判定する。
【0042】
ユーザが新規登録ボタンB2ではなくログインボタンB1を操作した場合、既存会員であると判定され(S10:YES)、診断システム1は、ユーザから認証情報が入力されるのを待つ(S11)。診断システム1は、ユーザから入力されたユーザID及びパスワードとユーザ情報データベース7に登録されているユーザID及びパスワードとを比較し、ユーザ認証を行う(S12)。診断システム1は、ユーザ認証が成功したか否かを判断し(S13)、成功した場合(S13:YES)はユーザ認証処理を終了させる。ユーザIDまたはパスワードの少なくともいずれか一方が誤っている場合(S13:NO)、診断システム1は、エラー処理を行う(S14)。エラー処理では、例えば、ユーザにユーザIDまたはパスワードの誤りを指摘し、再度の入力を求める。
【0043】
一方、ユーザが新規登録ボタンB2を操作した場合、既存会員ではないと判断され(S10:NO)、診断システム1は、会員登録メニューをユーザインターフェース4に表示させる(S15)。診断システム1は、ユーザから会員情報が入力されるのを待ち(S16)、入力完了をユーザから通知された場合(S17:YES)、会員情報をユーザ情報データベース7に記憶させる(S18)。なお、ユーザが会員情報の入力を取り消した場合(S19:YES)、ユーザ認証処理は終了する。
【0044】
図6は、会員登録メニューの一例を示す説明図である。診断システム1は、会員登録(ユーザ登録)に際して、例えば、住所、氏名、生年月日、性別、電話番号、ファクシミリ番号、電子メールアドレス、会員ID(ユーザID)、パスワード等の入力を求めることができる。これらの各項目は例示であって、本発明はこれに限定されない。例示された項目の一部を省略することもできるし、例示されていない別の項目を採用してもよい。
【0045】
図7は、共通情報としての基本データを登録するための処理を示すフローチャートである。診断システム1は、基本データ登録メニューをユーザインターフェース4に表示させる(S20)。
【0046】
図8に示すように、基本データ登録メニューでは、例えば、ユーザの身長、体重、バスト、ウエスト、ヒップ、体脂肪率、血液型、視力、運動習慣、既往症、好きな食べ物等の項目について、ユーザの入力を求めることができる。なお、これらの各項目は一例であって、本発明はこれに限定されない。また、ユーザは、必ずしも全項目について正確に情報を入力する必要はなく、把握していない項目は空欄のままでよいし、不正確な情報を入力しても構わない。但し、未入力の項目が増えるほど、あるいは不正確な情報が入力されるほど、診断結果の誤差が大きくなり、誤った助言が生成される可能性が高くなる。
【0047】
図7に戻る。診断システム1は、そのユーザについて既に登録されている基本データが存在するか否かを判定する(S21)。登録済の基本データがある場合(S21:YES)、診断システム1は、その登録済の基本データを利用するか否かを、ユーザインターフェース4を介してユーザに確認する(S22)。ユーザが、登録済の基本データの利用を希望する場合(S22:YES)、診断システム1は、ユーザ情報データベース7から基本データを読み出し(S23)、基本データ入力メニューに表示させる。登録済の基本データが存在しない場合(S21:NO)、または、ユーザが登録済の基本データの再利用を希望しない場合(S22:NO)、基本データの新規入力が行われる。
【0048】
診断システム1は、ユーザから基本データが入力されるのを待ち(S24)、基本データの入力が完了した場合(S25:YES)、基本データをユーザ情報データベース7に記憶させる(S27)。登録済の基本データを再利用する場合、ユーザは、その登録済データの一部または全部を訂正することもできる(S25,S26,S24)。
【0049】
図9は、メニュー別情報としてのメニュー別データを登録するための処理を示すフローチャートである。診断システム1は、メニュー別データ登録メニューをユーザインターフェース4に表示させる(S30)。
【0050】
図10に示すように、メニュー別データ登録メニューでは、例えば、日常的によく食べる食事内容(朝食、昼食、夕食等)、食欲の強弱、睡眠時間、睡眠の質(寝付きの良さ、目覚めの良さ等)、便通の頻度、最近の気分(快調である、不快である等)、嗜好品の種類と頻度、運動習慣の有無や内容、頭皮の状態を示すデータ、血圧、血液分析の結果等の項目についてユーザに入力を求めることができる。
【0051】
図10では、複数の診断メニューに関する項目を一つの図に簡略化して表現しているため、ユーザにより選択された診断メニューによっては、図10に示された項目と別の項目について入力が要求される。例えば、頭皮のデータは、主に美容メニュー102Aで使用される。
【0052】
図11は、問診処理を簡略化して示すフローチャートである。問診処理は、メニュー別データ登録メニューで要求する情報よりも詳細な情報をユーザから聞き出すために実行される。健康診断メニュー102Dのように、ユーザの疾患の可能性を判断するメニューでは、ユーザインターフェース4を介して問診処理が実行される。
【0053】
診断システム1は、例えば、ユーザの健康状態(S40)、食事内容(S41)、普段の生活状態(S42)、睡眠状態(S43)、精神状態(S44)、便通状態(S45)、排尿状態(S46)、嗜好品(S47)、女性固有の症状(S48)について、それぞれ質問し、その回答をユーザ情報データベース7に記憶させる(S49)。
【0054】
図12は、分析処理の一例を簡略化して示すフローチャートである。図12に示す分析処理は、例えば、サプリメントメニュー102Cや健康診断メニュー102D等で実行される。
【0055】
診断システム1は、ユーザ情報データベース7及び分析用データベース8をそれぞれ参照して(S50,S51)、食事内容から栄養の摂取状態を判別し(S52)、身長や体重等からユーザの体型を判別し(S53)、疾病や疾患の可能性を判別する(S54)。診断システム1は、分析結果をユーザ情報データベース7に記憶させる(S55)。なお、美容メニュー102Aの場合、診断システム1は、例えば、頭皮データからユーザの肌の状態を判別等することができる。
【0056】
例えば、身長、体重、体脂肪率からユーザが肥満体型であるのか痩せすぎであるのかを判別することができる。例えば、食事内容から各栄養素の摂取の大小を求めることができ、この求めた結果と性別や年齢毎に予め設定される栄養素の摂取基準値とを比較することにより、偏食の程度を判定することができる。例えば、発熱、痛み、咳や下痢等の症状に基づいて、それらの症状を引き起こす疾病を絞り込むことができる。
【0057】
図13は、分析結果を出力する処理及び助言を生成する処理をそれぞれ簡略化して示すフローチャートである。先に分析結果出力処理を説明する。診断システム1は、ユーザ情報データベース7を参照し(S60)、ユーザによって選択された診断メニューに対応する分析結果を抽出する(S61)。診断システム1は、抽出された分析結果をユーザカルテ11の所定の位置に配置させる(S62)。
【0058】
ユーザカルテ11は、各ユーザ毎に用意されるもので、例えば、ユーザのプロフィール11A、分析結果11B及び助言11Cが記載される。ユーザカルテ11は、ユーザインターフェース4に表示される。あるいは、後述のように、ユーザカルテ11の全部または一部を外部装置に出力させることもできる。
【0059】
助言生成処理を説明する。診断システム1は、助言用データベース9を参照し(S70)、S61で抽出された分析結果に対応する助言を生成し(S71)、生成した助言をユーザカルテ11の所定の位置に配置させる(S72)。例えば、診断システム1は、ユーザに適したサプリメントや食事等について助言を生成することができる。簡単な例を挙げると、診断システム1は、食物繊維の摂取が足りないユーザについて、食物繊維を補うためのサプリメントを提案したり、食物繊維を多く含む食事を提案する。また、別の例を挙げると、診断システム1は、運動不足及び栄養過剰のために肥満体質となっているユーザに対して、適度な運動プログラムを提案したり、一日の摂取カロリーを基準値に近づけるような減量メニューを提案する。
【0060】
図14は、外部出力処理を簡略化して示すフローチャートである。診断システム1は、出力対象の情報(S80)及び出力先の装置(S81)が指示されるのを待ち、選択された情報を指示された装置に出力させる(S82)。
【0061】
図15は、外部出力の様子を模式的に示す説明図である。ユーザカルテ11の全部または一部を出力させる装置としては、例えば、外部記憶媒体12、プリンタ13、サーバ15、携帯情報端末16、パーソナルコンピュータ17等を挙げることができる。外部記憶媒体12とは、例えば、USBメモリ、メモリカード、ハードディスク等である。サーバ15としては、例えば、ユーザカルテを一元的に管理するためのサーバ、病院や美容院等のサービス提供者により管理されるサービス管理サーバ等を挙げることができる。携帯情報端末には、携帯電話が含まれる。サーバ15,携帯情報端末16及びパーソナルコンピュータ17は、通信ネットワーク14を介して診断システム1に接続される。
【0062】
このように構成される本実施例によれば、ユーザは、複数の診断メニューの中から所望の診断メニューを選択して、その診断メニューによる分析結果及び助言を手軽に得ることができる。
【0063】
また、本実施例では、ユーザは、空き時間等を利用して自身の健康状態等を診断システム1に入力することができ、入力された情報は、分析結果及び助言に変換されてユーザカルテ11に保存される。従って、ユーザは、ユーザカルテ11を自分自身で管理し、健康状態等の履歴を参照して、日々の生活に役立てることができる。
【実施例2】
【0064】
図16,図17に基づいて本発明の第2実施例を説明する。本実施例では、ユーザの健康や美容に関する情報をネットワーク上の診断サーバ20で一元管理し、かつ、ユーザの健康や美容に関する情報の少なくとも一部を診断サーバ20からサービス管理サーバ40に送信可能となっている。さらに、本実施例では、サービス管理サーバ40で生成された新たな情報を診断サーバ20に蓄積することができるようになっている。
【0065】
図16は、本実施例による診断システムの全体構成を示す説明図である。この診断システムは、診断サーバ20と入力端末30とサービス管理サーバ40とを通信ネットワークCNで相互接続することにより構成される。
【0066】
診断サーバ20は、制御部21と、記憶装置22と、通信インターフェース23とを備える。第1実施例で述べたと同様に、制御部21は、記憶装置22内のプログラム6を読み込んで実行することにより、各機能101〜108をそれぞれ実現させる。
【0067】
入力端末30は、例えば、携帯電話、携帯情報端末、自宅や勤務先あるいはインターネットカフェ等に設置されたパーソナルコンピュータとして構成され、ユーザによって使用される。入力端末30は、ウェブブラウザ31と、通信インターフェース32とを備えており、ユーザは、ウェブブラウザ31を介して、診断サーバ20との間でデータをやり取りする。
【0068】
サービス管理サーバ40は、サービス提供者の管理下に置かれたサーバである。サービス管理サーバ40は、例えば、業務処理ソフトウェア41と、通信インターフェース42とを備える。サービスとしては、例えば、病院、歯科病院、薬局、美容院、化粧品店、スポーツクラブ等のユーザの健康や美容に関するサービスを挙げることができる。ユーザの健康や美容に関するサービスを提供するのであれば、サービス提供者の主たる業務は特に問わない。例えば、百貨店、スーパーマーケット、飲食店、旅行代理店、学校、企業等がサービス管理サーバ40を管理してもよい。
【0069】
業務処理ソフトウェア41は、ユーザの健康や美容に関係するサービスを提供するために使用されるソフトウェアである。業務処理ソフトウェア41としては、例えば、ユーザ管理ソフトウェア、カルテ管理ソフトウェア、レセプト管理ソフトウェア等を挙げることができる。
【0070】
図17は、診断システムの全体動作を簡略化して示すフローチャートである。ユーザが入力端末30を用いて診断サーバ20にアクセスすると(S90)、診断サーバ20はユーザ認証を行う(S91)。ユーザ認証に成功すると、ユーザは、プロフィール情報や自身の健康や美容に関する情報を診断サーバ20に入力し、または、既にユーザ情報データベース7に記憶されているデータを修正することができる。
【0071】
診断サーバ20は、ユーザから分析実行の指示がされた場合、そのユーザに関する情報をユーザ情報データベース7から読み出して分析し(S93)、助言を生成し(S94)、ユーザカルテ11を入力端末30に送信する(S95)。
【0072】
ユーザは、入力端末30の画面に表示されたユーザカルテ11を見て、自身の健康状態や美容状態を確認することができる。これにより、ユーザは、どのようなサービスや商品を購入するか、どのように生活すべきか等を判断することができる。
【0073】
このように、ユーザは、自身の健康や美容に関する情報を、自分の都合のよい時間に自分の知る限りの内容で診断サーバ20に入力することにより、自身の健康状態や美容状態を客観的に確認することができる。そして、ユーザは、例えば、サプリメントの購入やスポーツクラブの利用等の行動を計画し、実行することができる。
【0074】
ユーザは、自分に必要なサービスを提供するサービス事業者の店舗(現実の店舗でもよいし、ウェブ上の仮想店舗でもよい)を訪れて、サービスを利用する。このとき、サービス事業者は、そのユーザに提供するサービスの範囲内で、そのユーザに関する情報を診断サーバ20から取得することができる(S100)。
【0075】
診断サーバ20は、サービス管理サーバ40からの要求を受信すると、そのサービス管理サーバ40がユーザに関する情報を受け取る権限を有するか否かについて認証を行う(S101)。ここでは、複数の認証方法(許可方法)を利用することができる。
【0076】
第1に、図17に示すように、ユーザが入力端末30を用いて、診断サーバ20に許可を与える方法である(S97)。例えば、ユーザは、サービス管理サーバ40を特定する情報(サービス事業者の店舗コード等)と、ユーザカルテ11に記載されている情報のうち送信を許可する範囲を示す情報とを、診断サーバ20に送信する。
【0077】
第2に、ユーザカルテ11の情報を受取り可能なサービス管理サーバ40のIPアドレス及び受け取り可能範囲を診断サーバ20に事前に登録しておき、サービス管理サーバ40からの要求があった場合に、要求されたユーザに関する情報を送信する方法である。いずれの方法も採用可能であるが、本実施例では第1の方法を例に挙げて説明する。
【0078】
診断サーバ20は、ユーザカルテ11の全部または一部の送信許可を確認すると、ユーザ情報データベース7から要求された範囲の情報を読込み(S102)、読み出した情報をサービス管理サーバ40に送信する(S103)。
【0079】
サービス管理サーバ40は、診断サーバ20からユーザに関する情報を受信し(S104)、この情報を利用して、サービス提供者からユーザにサービスを提供させることができる(S105)。そして、サービス提供者からユーザに提供されたサービスの内容や結果は、新たな情報としてサービス管理サーバ40から診断サーバ20に送信することができる(S106)。
【0080】
診断サーバ20は、サービス管理サーバ40から受信した情報を、付加情報の一つとしてユーザ情報データベース7に記憶させる(S107)。次回の分析処理では、この付加情報を参考にして、ユーザの健康や美容に関する分析を行うことができる。
【0081】
具体例を挙げて説明する。例えば、サービス提供者が病院の場合、ユーザは、常日頃から自身の健康に関する情報を診断サーバ20に蓄積しておき、ユーザカルテ11を確認しながら生活する。ユーザカルテ11によって疾患の疑いが指摘された場合、ユーザは、病院を訪れて医師の診察を受ける。
【0082】
医師は、病院の管理するサービス管理サーバ40を用いて、患者であるユーザに関する情報を診断サーバ20から入手する。これにより、医師は、そのユーザの普段の生活状態や健康状態の変移を知ることができ、診察に役立たせることができる。医師の診察結果や処方された薬品に関する情報等は、サービス管理サーバ40から診断サーバ20に送信され、ユーザ情報データベース7に記憶される。そのユーザに関する次回からの分析には、病院で追加された情報が参酌される。
【0083】
従って、ユーザが診断システムを長く使えば使うほど、分析精度は向上する。さらに、ユーザが転居先や旅先で診察を受ける場合、その地の医師は、診断サーバ20から入手した過去の情報を利用して適切な判断を下すことができる。
【0084】
サービスとして医師の治療を例に挙げたが、薬局やスーパーマーケット等によるサプリメントの販売や、美容院や化粧品店等による化粧品等の販売でも同様である。一または複数のサービス提供者が同一ユーザに関するユーザカルテ11を地域と時間を超えて共有し、新たな情報を付け加えていくことにより、分析精度が日増しに高まり、ユーザに適切なサービスを提供することができる。
【実施例3】
【0085】
図18に基づいて第3実施例を説明する。本実施例では、ユーザカルテ11に分析結果の精度を表示させる。図18は、分析精度を判定するための処理を簡略化して示すフローチャートである。この処理は、分析処理の前に、または、分析処理と並行して実行させることができる。
【0086】
項目管理テーブルT1は、各分析アルゴリズム毎に用意されており、各分析アルゴリズムで使用される項目が必須であるか付随であるか、付随の場合の得点を管理する。第2実施例で述べた実際の専門家により下された分析結果等は、付随的ではあるが重要な情報であるため、その得点は高く設定される。
【0087】
分析部105は、項目管理テーブルT1を参照し、分析に必要な必須情報が全て揃っているか否かを判定する(S110)。必須情報が全て揃っている場合(S110:YES)、分析部105は、付随情報の合計得点を算出し(S111)、合計得点に応じて分析精度を算出する(S112)。分析部105は、算出された分析精度をユーザカルテ11に表示させる(S113)。例えば、現在取得済の付随情報の合計得点を全付随情報の得点の合計値で除算し、その値に100を乗じることにより分析精度を百分率で表示させることができる。
【0088】
これに対し、必須情報が一つでも欠けている場合(S110:NO)、分析部105は、分析不能である旨をユーザカルテ11に表示させる(S114)。この際、どの情報が欠けているために分析不能であるのかをユーザに通知することもできる。同様に、分析精度が算出できた場合も(S112)、欠けている付随情報の入力や古い付随情報の更新等をユーザに促すメッセージをユーザカルテ11に表示させることができる。
【実施例4】
【0089】
図19に基づいて第4実施例を説明する。本実施例では、診断サーバ20は、診断メニューの実行時期が到来したか否かを判断し、実行時期が到来した場合には、電子メールやインスタントメッセージ(いわゆるIM)を用いて、ユーザから情報を取得する。診断サーバ20は、ユーザの健康状態及びユーザの位置に基づいて、ユーザに適したサービス事業者を案内することができる。
【0090】
図19は、診断システムの全体動作を示すフローチャートである。診断サーバ20は、ユーザ情報データベース7Aを用いて、分析を行う時期が到来したか否かを判断する(S120)。図19の下側に示すユーザ情報データベース7Aは、第1実施例で述べたユーザ情報データベース7の内容に加えて、「予め選択される診断メニュー」と「診断メニューの実行時期」とを含んでいる。
【0091】
ユーザは、複数の診断メニューの中から予め希望の診断メニューを選択して、ユーザ情報データベース7Aに登録させることができる。ユーザは、事前に選択した診断メニューを実行する時期(分析時期)を事前にユーザ情報データベース7Aに登録させることができる。例えば、ユーザは、昼食前や夕食前等のような事前に指定した時間帯に、食生活メニュー102B等のような事前に指定した診断メニューを実行させることができる。即ち、ユーザは、診断スケジュールを予め作成して診断サーバ20に登録する。
【0092】
診断メニューの実行時期が到来したと判定された場合(S120:YES)、診断サーバ20は、診断開始の許可を求めるための電子メールやインスタントメッセージを、ユーザの端末30に送信する(S121)。例えば、診断サーバ20は、「○○さん、こんにちは。あなたの食生活について簡易診断を行いますが、宜しいでしょうか。最初の質問です。昨夜はよく眠ることができましたか?」等のメッセージをユーザに通知する。ユーザは、端末30に届いた電子メール等を確認し(S122)、その回答を診断サーバ20に返信する(S123)。
【0093】
診断サーバ20は、ユーザからの回答を受信すると(S124)、その回答結果をサーバ20内のメモリ内に記憶し(S125)、分析に必要な情報を全て取得したか否かを判断する(S126)。必要な情報が全て揃うまで、診断サーバ20は、繰り返しユーザに電子メール(またはIM)を送信し(S121)、ユーザからの回答を受信して(S124)、記憶する(S125)。
【0094】
診断サーバ20は、分析に必要な情報を全て入手すると(S126:YES)、その情報に基づいて分析し、かつ、分析結果に対応する助言を生成する(S127)。診断サーバ20は、例えば、サービス業者データベースT2及び地図データベースT3等を用いることにより、助言を生成することができる。診断サーバ20は、分析結果及び助言をユーザの端末30に送信する(S128)。ユーザの端末30は、診断サーバ20から送信された分析結果及び助言を受信し、端末画面に表示させる(S129)。なお、分析結果及び助言の全部または一部を、音声で読み上げる構成でもよい。
【0095】
サービス業者データベースT2は、例えば、病院、薬局、美容院等の各業種毎に、そのサービスを提供する業者の名称や所在地等を管理するものである。ユーザの端末20がGPS機能を備えている場合や、ユーザが明示的に自身の所在地を診断サーバ20に通知する場合、診断サーバ20は、ユーザの位置を把握することができる。従って、診断サーバ20は、サービス業者とユーザの位置とを照合することにより、ユーザに適したサービスを提供可能なサービス業者を提案することができる。
【0096】
診断サーバ20は、対話形式で分析に必要な情報をユーザから徐々に取得し、その内容を分析する。ユーザの回答は、「1:はい、2:いいえ」のような選択肢から選ばせる構成でもよいし、あるいは、「昨日はよく眠れました。」のようにテキストで入力させる構成でもよい。ユーザから入力されたテキストをテキスト解析することによって、ユーザの健康状態や美容状態の分析に必要な情報を得ることができる。
【0097】
このように構成される本実施例によれば、予めユーザが設定した診断スケジュールに基づいて、診断サーバ20が対話形式でユーザから情報を取得し、ユーザに適切な助言を与えることができる。従って、忙しいユーザであっても、忘れずに自身の健康状態を定期的に管理することができ、使い勝手が向上する。また、電子メールやIMを用いた対話形式でユーザの健康状態等に関する情報を取得するため、友人との会話のような気楽な気分で診断を受けることも可能であり、ゲーム感覚で自身の健康状態等を管理できる。
【実施例5】
【0098】
図20〜図23に基づいて、診断システムで使用することができる画面構成の例を簡単に説明する。図20は、美容に関する情報が表示されたユーザカルテの例である。図20に示すユーザカルテには、例えば、ユーザのヘアスタイルの変化、髪質、癖毛の程度、髪のダメージの程度、髪の手入れ方法に関する助言、ユーザに適したヘアスタイルに関する助言等が含まれている。
【0099】
図21は、ユーザの食事内容を取得するための画面例である。図21の画面では、朝食、昼食、夕食、間食のそれぞれについて、カテゴリ別に階層化して食品を表示し、ユーザに選択させるようになっている。
【0100】
図22は、診断システムをウェブサイト上で運用する場合の画面例である。上述のように、診断システムをウェブ上に設置し、各ユーザは、携帯電話やパーソナルコンピュータ等の端末を用いて、診断システムを利用することができる。図22は、ユーザカルテのタブを選択した状態を示す。図22には、例えば、ユーザのハンドル名、性別、職業等のプロフィール、ユーザの体重や身長、運動量、食事内容、不足している栄養素、ユーザに適した食事の提案、ユーザの生活習慣に関する助言、ユーザの作成する日記、ユーザの日記に対する他人のコメント等が含まれている。
【0101】
図23は、セルフチェックのタブを選択した状態を示す。図23の画面では、ユーザの健康や美容に関する分析処理を行うために必要な情報を、ユーザに入力させる。上述のように、ユーザは全ての項目について正確に回答する必要はなく、診断システムは入力された情報の範囲内で分析を行うことができる。
【0102】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。例えば、レストラン等で提供される食事の栄養成分に関する情報を、そのレストラン等の調理人等が診断システムに登録する構成とすれば、ユーザがレストランの店名及び注文した食事の名称を指定するだけで、そのユーザの栄養摂取状態を正確に分析することができる。そして、診断システムは、そのユーザに不足している栄養を十分に含んでいる食事を提供するレストランの店名や食事名を提案することができる。
【0103】
また、第4実施例では、電子メールまたはインスタントメッセージを例示したが、本発明はこれに限定されず、ユーザと診断サーバとが対話形式で情報を交換できる手段であれば使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1実施例に係る診断システムの構成を示す説明図。
【図2】診断システムの制御構造を模式的に示す説明図。
【図3】各データベースの構成を示す説明図。
【図4】ログイン画面を示す説明図。
【図5】ユーザ認証処理のフローチャート。
【図6】会員登録メニューの説明図。
【図7】基本データ登録処理のフローチャート。
【図8】基本データ登録メニューの説明図。
【図9】メニュー別データ登録処理のフローチャート。
【図10】メニュー別データ登録メニューの説明図。
【図11】問診処理のフローチャート。
【図12】分析処理のフローチャート。
【図13】分析結果出力処理及び助言生成処理のフローチャート。
【図14】外部出力処理のフローチャート。
【図15】診断システムから外部装置に情報を出力する様子を示す説明図。
【図16】本発明の第2実施例に係る診断システムの構成図。
【図17】診断システムの全体動作を示すフローチャート。
【図18】本発明の第3実施例に係る診断システムで実行される、分析精度判定処理のフローチャート。
【図19】本発明の第4実施例に係る診断システムの全体動作を示すフローチャート。
【図20】ユーザカルテの一つの例を示す画面説明図。
【図21】ユーザが食事内容を入力する場合の画面の説明図。
【図22】診断サーバ上でユーザカルテを管理する場合の画面の説明図。
【図23】診断サーバに情報を入力してユーザの健康状態等を分析する場合の画面の説明図。
【符号の説明】
【0105】
1:診断システム、2:筐体、3:コンピュータ装置、3A:制御部、3B:記憶装置、3C:通信インターフェース、4:ユーザインターフェース(タッチパネル)、6:プログラム、7,7A:ユーザ情報データベース、8:分析用データベース、9:助言用データベース、11:ユーザカルテ、11A:プロフィール、11B:分析結果、11C:助言、12:外部記憶媒体、13:プリンタ、14:通信ネットワーク、15:サーバ、16:携帯情報端末、17:パーソナルコンピュータ、20:診断サーバ、21:制御部、22:記憶装置、23:通信インターフェース、30:入力端末、31:ウェブブラウザ、32:通信インターフェース、40:サービス管理サーバ、41:業務処理ソフトウェア、42:通信インターフェース、101:ユーザ認証部、102:メニュー提供部、103:共通情報取得部、104:メニュー別情報取得部、105:分析部、106:分析結果出力部、107:助言部、108:外部出力部
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ユーザの生活や健康について診断し、助言を与えることのできる診断システム及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザへ種々の質問を投げかけ、その質問に対する回答を自動的に解析して診断を支援しようとする発明は、本願の発明者の一人である鳥越恵治郎により提案されている(特許文献1,特許文献2,特許文献3,特許文献4,特許文献5)。
【特許文献1】特開2005−115502号公報
【特許文献2】特開2004−188038号公報
【特許文献3】特開2003−339646号公報
【特許文献4】特開2003−256569号公報
【特許文献5】特開平06−289019号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の従来技術では、可能性のある疾患名を抽出して医師に提供することにより、正確な診断を支援することができる。しかし、一般のユーザが手軽に使用できるシステムではない。さらに、予防医学的見地からは、病気になってから医師の診断を受けるよりも、病気にならないように生活習慣を改める方が好ましい。
【0004】
そこで、本発明の目的は、ユーザの生活状態や健康状態を取得して分析し、その分析結果及び助言をユーザに提供することができるようにした診断システム及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の他の目的は、予め用意された複数の診断メニューをユーザが自由に選択して利用でき、各診断メニュー毎に分析結果及び助言を得られるようにした診断システム及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の別の目的は、ユーザ端末から診断用コンピュータに情報を登録させて、診断用コンピュータで情報を一元管理し、サービス提供に役立つ情報だけを診断用コンピュータからサービス管理用コンピュータに提供するようにした診断システム及びコンピュータプログラムを提供することにある。本発明の他の目的は、後述する実施形態の記載から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一つの観点に従う診断システムは、ユーザの生活状態及び健康状態に関するユーザ情報を取得する手段と、取得されたユーザ情報を分析する分析手段と、分析手段による分析結果に基づいて、ユーザへの助言を生成する助言手段と、分析結果と助言とを対応付けてユーザに提供する手段と、を備える。
【0006】
本発明の他の観点に従う、入力される情報に基づいて、ユーザに助言を与える診断システムは、予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、ユーザ情報記憶部から共通情報及び選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された共通情報及びメニュー別情報を、選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、分析結果と助言とを対応付けて外部装置に出力する外部出力手段と、を備える。
【0007】
外部出力手段は、外部装置からの要求に応じて、分析結果と助言とを外部装置に送信することができる。
【0008】
外部出力手段は、外部装置からの要求があり、かつ、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、外部装置から要求された情報を外部装置に出力することができる。
【0009】
本発明のさらに別の観点に従う、ユーザにより使用されるユーザ端末と、ユーザにサービスを提供するサービス提供者により使用されるサービス管理用コンピュータと、ユーザ端末及びサービス管理用コンピュータに通信ネットワークを介して接続される診断用コンピュータとを備える診断システムでは、診断用コンピュータは、予め用意された複数の診断メニューをユーザ端末の画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報をユーザ端末から取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報をユーザ端末から取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、ユーザ情報記憶部から共通情報及び選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された共通情報及びメニュー別情報を、選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、共通情報、メニュー別情報、分析結果、助言のうち少なくとも一つ以上の情報をユーザ端末またはサービス管理用コンピュータの少なくともいずれか一方に出力する外部出力手段と、を備えて構成される。
【0010】
サービス管理用コンピュータは、外部出力手段が出力可能な情報のうちサービスに関する情報の送信を外部出力手段に要求し、外部出力手段は、サービス管理用コンピュータからの要求があり、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、サービスに関する情報をサービス管理用コンピュータに送信し、サービス管理用コンピュータは、外部出力手段から受信したサービスに関する情報を用いることによりサービスをユーザに提供する構成でもよい。
【0011】
本発明の他の観点に従う、コンピュータを診断システムとして機能させるためのプログラムは、予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するステップと、各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、ユーザ情報記憶部から共通情報及び選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された共通情報及びメニュー別情報を、選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析するステップと、分析結果に対応する助言を生成するステップと、分析結果と助言とを対応付けて外部に出力させるステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ユーザから入力された情報を分析することにより、その分析結果及び助言をユーザに与えることができる。
【0013】
本発明によれば、ユーザは予め用意された複数の診断メニューを自由に選択して利用することができ、各診断メニュー毎に分析結果及び助言を得ることができる。
【0014】
本発明によれば、ユーザ端末から診断用コンピュータに情報を登録することができ、サービス管理用コンピュータは、サービス提供に役立つ情報を診断用コンピュータから読み出して利用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態を説明する。本実施形態では、以下に詳述するように、ユーザの生活状態及び健康状態に関するユーザ情報を取得し、取得されたユーザ情報を分析し、分析結果に基づいてユーザへの助言を生成し、分析結果と助言とを対応付けてユーザに提供する。ユーザには、例えば、生活習慣や食事、病気、美容等に関する複数の診断メニューが提供される。ユーザは、提供された診断メニューの中から所望のメニューを選択して利用することができる。以下、本実施形態を詳細に説明する。
【実施例1】
【0016】
図1は、診断システム1の構成を示す説明図である。この診断システム1は、例えば、病院、薬局、美容院、スポーツクラブ、娯楽施設、保養所等の各種サービス提供施設内に設置可能である。
【0017】
図1の上側には診断システム1の外観図が、図1の下側には診断システム1のブロック図が、それぞれ示されている。まず、外観について説明すると、樹脂や金属等から形成される筐体2内には、コンピュータ装置3が収容されている。ユーザインターフェースとしてのタッチパネル4は、筐体2の上部に露出するようにして設けられており、コンピュータ装置3に電気的に接続されている。タッチパネル4は、画像等を表示する機能と、ユーザ操作を検出する機能とを有する。
【0018】
診断システム1の内部構造を説明する。診断システム1は、例えば、制御部3Aと、記憶装置3Bと、通信インターフェース3Cと、ユーザインターフェース(タッチパネル)4とを備えて構成される。制御部3A、記憶装置3B及び通信インターフェース3Cは、コンピュータ装置3内に設けることができる。さらに、ユーザインターフェース4をコンピュータ装置3の一部として構成してもよい。
【0019】
記憶装置3Bは、例えば、ハードディスクドライブやフラッシュメモリデバイス等の記憶装置から構成されており、プログラム6,ユーザ情報データベース(図中、データベースをDBと略記)7,分析用データベース8,助言用データベース9を記憶している。
【0020】
制御部3Aは、例えば、マイクロプロセッサ等から構成されており、記憶装置3Bからプログラム6を読み込んで実行することにより、後述する各機能を実現する。制御部3Aは、例えば、ユーザ認証部101,メニュー提供部102,共通情報取得部103,メニュー別情報取得部104,分析部105,分析結果出力部106,助言部107,外部出力部108という各機能をそれぞれ実現する。
【0021】
ユーザ認証部101は、ユーザが診断システム1を利用する権限を有するか否か判断するための機能である。例えば、各ユーザを識別するための識別情報(ユーザID)及びパスワード(PW)によって、ユーザ認証を行うことができる。これに限らず、例えば、指紋、声紋、虹彩等の生体認証を用いてもよいし、ユーザID及びパスワードを用いるベーシック認証と生体認証とを組み合わせてもよい。
【0022】
メニュー提供部102は、予め用意されている複数の診断メニューをユーザインターフェース4に表示させてユーザに提供する機能である。診断メニューとしては、例えば、美容、食生活、サプリメント、健康診断、検査データの分析等が挙げられる。以上のメニューは例示であって、本発明はこれに限定されない。
【0023】
共通情報取得部103は、各診断メニューに共通する項目についてユーザから情報を取得する機能である。共通情報としては、例えば、ユーザの身長や体重等を挙げることができる。
【0024】
メニュー別情報取得部は、各診断メニュー毎に相違する項目についてユーザから情報を取得する機能である。例えば、ユーザが美容メニューを選択した場合は、ユーザの皮膚の状態や頭髪の画像等をユーザから取得する。また例えば、ユーザが健康診断メニューを選択した場合、ユーザの血圧値や既往症、体調等に関する情報をユーザから取得する。
【0025】
分析部105は、共通情報及びメニュー別情報を、選択されたメニューに対応するアルゴリズムによって分析する機能である。分析結果出力部106は、分析部105による分析結果をユーザインターフェース4等に出力する機能である。
【0026】
助言部107は、分析結果に基づいて助言を生成する機能である。例えば、助言部107は、そのユーザの肌に適合する化粧品を提案したり、生活習慣の改善点等を指導することができる。
【0027】
外部出力部108は、分析結果や助言を外部装置に出力する機能である。外部出力部108は、分析結果や助言のみならず、共通情報またはメニュー別情報の全部または一部を外部装置に出力することもできる。外部装置が診断システム1と通信ネットワークを介して接続されている場合、外部出力部108は、通信インターフェース3Cを用いて、情報を外部装置に送信する。
【0028】
図2は、診断システム1の制御構造を模式的に示す説明図である。診断システム1は、ユーザ認証層、メニュー提供層、情報取得層、分析層、分析結果出力層、助言生成層、外部出力層という複数階層で制御を行う。このうち図2には、ユーザ認証層及び外部出力層以外の層が示されている。
【0029】
メニュー提供部102は、メニュー提供層を担当する。メニュー提供層では、例えば、美容102A、食生活102B、サプリメント102C、健康診断102D、検査データ分析102Eのような、それぞれ種類の異なる診断メニューが提供される。各メニュー102A〜102Eの内容はそれぞれ相違するが、ユーザの美容や健康に関する点では共通する。
【0030】
美容メニュー102Aは、ユーザの美容について分析し、美容に関する助言を与えるメニューである。食生活メニュー102Bは、ユーザの食生活を分析し、食生活に関する助言を与えるメニューである。サプリメントメニュー102Cは、ユーザの食生活や生活習慣を分析し、ユーザに適したサプリメントを提案するメニューである。健康診断メニュー102Dは、ユーザの健康状態等を分析し、疾患の可能性等について助言するメニューである。検査データ分析メニュー102Eは、病院での検査のデータを分析し、その検査結果の示す意味や疾患の可能性等について助言するメニューである。
【0031】
共通情報取得部103は、情報取得層を構成する共通情報取得層を担当する。共通情報取得層では、例えば、会員情報や基本データを取得する。メニュー別情報取得部104は、情報取得層を構成するメニュー別情報取得層を担当する。メニュー別情報取得層は、ユーザにより選択されたメニューに応じた特有の情報を取得する。特有の情報としては、例えば、美容に関する情報104A、食生活に関する情報104B、生活習慣に関する情報104C、精神状態に関する情報104D、検査データ104Eである。なお、各診断メニュー102A〜102Eは、ユーザの美容や健康に関する点で共通するため、あるメニューに必要な情報が他のメニューでも使用される場合がある。例えば、食生活や生活習慣に関する情報は、全てのメニュー102A〜102Eで使用することができる。
【0032】
分析部105は、分析層を担当する。分析層では、各メニュー毎に予め用意されているアルゴリズム105A〜105Eを用いることにより、各メニュー毎に分析を行う。美容分析アルゴリズム105Aは、ユーザの美容に関して分析する。食生活分析アルゴリズム105Bは、ユーザの食生活を分析する。生活習慣分析アルゴリズム105Cは、ユーザの生活習慣を分析する。健康診断アルゴリズム105Dは、ユーザの健康について診断する。検査データ分析アルゴリズム105Eは、検査データを分析する。なお、各分析アルゴリズム105A〜105Eは、例えば、上述した特許文献に開示されている手法を利用すれば実現可能であることは、いわゆる当業者であれば理解でき、実際に構築できるであろう。
【0033】
分析結果出力部106は、分析結果出力層を担当する。分析結果出力層では、各分析アルゴリズムによる分析結果を出力する。美容分析アルゴリズム105Aの分析結果は、美容分析結果106Aとして出力される。食生活分析アルゴリズム105Bの分析結果は、食生活分析結果106Bとして出力される。生活習慣分析アルゴリズム105Cの分析結果は、生活習慣分析結果106Cとして出力される。健康診断アルゴリズム105Dの分析結果は、健康診断の結果106Dとして出力される。検査データ分析アルゴリズム105Eの分析結果は、検査データの分析結果106Eとして出力される。
【0034】
助言部107は、助言生成層を担当する。助言生成層では、各メニュー毎に助言が生成されて出力される。美容メニュー102Aが選択された場合、美容に関する助言107Aが生成される。食生活メニュー102Bが選択された場合、食生活に関する助言107Bが生成される。サプリメントメニュー102Cが選択された場合、サプリメントに関する助言107Cが生成される。健康診断メニュー102Dが選択された場合、健康診断に関する助言107Dが生成される。検査データ分析メニュー102Eが選択された場合、検査データに関する助言107Eが生成される。
【0035】
図3は、記憶装置3Bに記憶されている各データベース7,8,9の概略構成を示す説明図である。ユーザ情報データベース7は、例えば、ユーザID及びパスワードのような認証情報と、ユーザの氏名や年齢等の個人情報(住所、電話番号、電子メールアドレス等を含む)と、基本データ(図8参照)と、メニュー別データ(図10参照)と、分析結果と、付加情報等とをそれぞれ管理する。ここで、基本データとは、共通情報取得部103によって取得される共通情報である。メニュー別情報とは、メニュー別情報取得部104によって取得される各メニュー毎の情報である。分析結果とは、各メニューの分析結果である。付加情報とは、例えば、医師や美容アドバイザー等のような専門家のコメントや、過去の分析結果等の履歴である。
【0036】
分析用データベース8は、例えば、疾患・疾病データベース、食事データベース、消費カロリーデータベース、検査データ用基準値データベース、その他のデータベースを備えている。疾患・疾病データベースは、例えば、各疾患毎の症状等を記憶する。食事データベースは、例えば、親子丼やカレーライス等の代表的食事または食品の栄養成分やカロリー等を記憶する。消費カロリーデータベースは、例えば、散歩やジョギング、家事労働等の代表的運動で消費されるカロリーを記憶する。検査データ用基準値データベースは、例えば、血液検査等の各項目毎に基準となる値を記憶する。その他のデータベースとは、各メニュー毎の分析に役立つデータベースである。
【0037】
助言用データベースは、例えば、薬品の情報を記憶するデータベース、サプリメントに関する情報を記憶するデータベース、食品に関する情報を記憶するデータベース、運動に関する情報を記憶するデータベース、その他のデータベースを備えている。なお、上述のデータベース構成は一例であって本発明はこれに限定されない。
【0038】
図4は、診断システム1が提供する画面の例を示す説明図である。ユーザが診断サービスにログインする場合、初期画面G1がユーザインターフェース4に表示される。画面G1には、例えば、各メニュー102A〜102Eを選択するためのボタン(アイコン)、ログインボタンB1、新規登録ボタンB2等が表示される。ユーザは、所望のメニューを選択してログインボタンB1を操作する。あるいは、ユーザは、ログイン後に、所望のメニューを選択してもよい。
【0039】
ユーザがログインボタンB1を操作すると、認証情報入力画面G1Aと仮想キーボードG1Bがユーザインターフェース4に表示される。ユーザは、ユーザID及びパスワードを仮想キーボードG1Bを用いて入力する。生体認証を行う場合には、カメラ等の生態情報入力装置が使用される。
【0040】
図5は、ユーザ認証処理を示すフローチャートである。以下に説明する各フローチャートは、本発明の理解及び実施に必要な程度でコンピュータ処理の概要を示しており、実際のコンピュータプログラムとは相違する可能性がある。いわゆる当業者であれば、図示されたステップの順番を入れ替えたり、一部のステップを削除したり、新たなステップを挿入したりすることができるであろう。
【0041】
診断システム1は、ユーザによるユーザインターフェース4への操作内容に基づいて、既存会員であるか否かを判定する(S10)。即ち、診断システム1は、ユーザが新規登録ボタンB2を操作したか否かを判定する。
【0042】
ユーザが新規登録ボタンB2ではなくログインボタンB1を操作した場合、既存会員であると判定され(S10:YES)、診断システム1は、ユーザから認証情報が入力されるのを待つ(S11)。診断システム1は、ユーザから入力されたユーザID及びパスワードとユーザ情報データベース7に登録されているユーザID及びパスワードとを比較し、ユーザ認証を行う(S12)。診断システム1は、ユーザ認証が成功したか否かを判断し(S13)、成功した場合(S13:YES)はユーザ認証処理を終了させる。ユーザIDまたはパスワードの少なくともいずれか一方が誤っている場合(S13:NO)、診断システム1は、エラー処理を行う(S14)。エラー処理では、例えば、ユーザにユーザIDまたはパスワードの誤りを指摘し、再度の入力を求める。
【0043】
一方、ユーザが新規登録ボタンB2を操作した場合、既存会員ではないと判断され(S10:NO)、診断システム1は、会員登録メニューをユーザインターフェース4に表示させる(S15)。診断システム1は、ユーザから会員情報が入力されるのを待ち(S16)、入力完了をユーザから通知された場合(S17:YES)、会員情報をユーザ情報データベース7に記憶させる(S18)。なお、ユーザが会員情報の入力を取り消した場合(S19:YES)、ユーザ認証処理は終了する。
【0044】
図6は、会員登録メニューの一例を示す説明図である。診断システム1は、会員登録(ユーザ登録)に際して、例えば、住所、氏名、生年月日、性別、電話番号、ファクシミリ番号、電子メールアドレス、会員ID(ユーザID)、パスワード等の入力を求めることができる。これらの各項目は例示であって、本発明はこれに限定されない。例示された項目の一部を省略することもできるし、例示されていない別の項目を採用してもよい。
【0045】
図7は、共通情報としての基本データを登録するための処理を示すフローチャートである。診断システム1は、基本データ登録メニューをユーザインターフェース4に表示させる(S20)。
【0046】
図8に示すように、基本データ登録メニューでは、例えば、ユーザの身長、体重、バスト、ウエスト、ヒップ、体脂肪率、血液型、視力、運動習慣、既往症、好きな食べ物等の項目について、ユーザの入力を求めることができる。なお、これらの各項目は一例であって、本発明はこれに限定されない。また、ユーザは、必ずしも全項目について正確に情報を入力する必要はなく、把握していない項目は空欄のままでよいし、不正確な情報を入力しても構わない。但し、未入力の項目が増えるほど、あるいは不正確な情報が入力されるほど、診断結果の誤差が大きくなり、誤った助言が生成される可能性が高くなる。
【0047】
図7に戻る。診断システム1は、そのユーザについて既に登録されている基本データが存在するか否かを判定する(S21)。登録済の基本データがある場合(S21:YES)、診断システム1は、その登録済の基本データを利用するか否かを、ユーザインターフェース4を介してユーザに確認する(S22)。ユーザが、登録済の基本データの利用を希望する場合(S22:YES)、診断システム1は、ユーザ情報データベース7から基本データを読み出し(S23)、基本データ入力メニューに表示させる。登録済の基本データが存在しない場合(S21:NO)、または、ユーザが登録済の基本データの再利用を希望しない場合(S22:NO)、基本データの新規入力が行われる。
【0048】
診断システム1は、ユーザから基本データが入力されるのを待ち(S24)、基本データの入力が完了した場合(S25:YES)、基本データをユーザ情報データベース7に記憶させる(S27)。登録済の基本データを再利用する場合、ユーザは、その登録済データの一部または全部を訂正することもできる(S25,S26,S24)。
【0049】
図9は、メニュー別情報としてのメニュー別データを登録するための処理を示すフローチャートである。診断システム1は、メニュー別データ登録メニューをユーザインターフェース4に表示させる(S30)。
【0050】
図10に示すように、メニュー別データ登録メニューでは、例えば、日常的によく食べる食事内容(朝食、昼食、夕食等)、食欲の強弱、睡眠時間、睡眠の質(寝付きの良さ、目覚めの良さ等)、便通の頻度、最近の気分(快調である、不快である等)、嗜好品の種類と頻度、運動習慣の有無や内容、頭皮の状態を示すデータ、血圧、血液分析の結果等の項目についてユーザに入力を求めることができる。
【0051】
図10では、複数の診断メニューに関する項目を一つの図に簡略化して表現しているため、ユーザにより選択された診断メニューによっては、図10に示された項目と別の項目について入力が要求される。例えば、頭皮のデータは、主に美容メニュー102Aで使用される。
【0052】
図11は、問診処理を簡略化して示すフローチャートである。問診処理は、メニュー別データ登録メニューで要求する情報よりも詳細な情報をユーザから聞き出すために実行される。健康診断メニュー102Dのように、ユーザの疾患の可能性を判断するメニューでは、ユーザインターフェース4を介して問診処理が実行される。
【0053】
診断システム1は、例えば、ユーザの健康状態(S40)、食事内容(S41)、普段の生活状態(S42)、睡眠状態(S43)、精神状態(S44)、便通状態(S45)、排尿状態(S46)、嗜好品(S47)、女性固有の症状(S48)について、それぞれ質問し、その回答をユーザ情報データベース7に記憶させる(S49)。
【0054】
図12は、分析処理の一例を簡略化して示すフローチャートである。図12に示す分析処理は、例えば、サプリメントメニュー102Cや健康診断メニュー102D等で実行される。
【0055】
診断システム1は、ユーザ情報データベース7及び分析用データベース8をそれぞれ参照して(S50,S51)、食事内容から栄養の摂取状態を判別し(S52)、身長や体重等からユーザの体型を判別し(S53)、疾病や疾患の可能性を判別する(S54)。診断システム1は、分析結果をユーザ情報データベース7に記憶させる(S55)。なお、美容メニュー102Aの場合、診断システム1は、例えば、頭皮データからユーザの肌の状態を判別等することができる。
【0056】
例えば、身長、体重、体脂肪率からユーザが肥満体型であるのか痩せすぎであるのかを判別することができる。例えば、食事内容から各栄養素の摂取の大小を求めることができ、この求めた結果と性別や年齢毎に予め設定される栄養素の摂取基準値とを比較することにより、偏食の程度を判定することができる。例えば、発熱、痛み、咳や下痢等の症状に基づいて、それらの症状を引き起こす疾病を絞り込むことができる。
【0057】
図13は、分析結果を出力する処理及び助言を生成する処理をそれぞれ簡略化して示すフローチャートである。先に分析結果出力処理を説明する。診断システム1は、ユーザ情報データベース7を参照し(S60)、ユーザによって選択された診断メニューに対応する分析結果を抽出する(S61)。診断システム1は、抽出された分析結果をユーザカルテ11の所定の位置に配置させる(S62)。
【0058】
ユーザカルテ11は、各ユーザ毎に用意されるもので、例えば、ユーザのプロフィール11A、分析結果11B及び助言11Cが記載される。ユーザカルテ11は、ユーザインターフェース4に表示される。あるいは、後述のように、ユーザカルテ11の全部または一部を外部装置に出力させることもできる。
【0059】
助言生成処理を説明する。診断システム1は、助言用データベース9を参照し(S70)、S61で抽出された分析結果に対応する助言を生成し(S71)、生成した助言をユーザカルテ11の所定の位置に配置させる(S72)。例えば、診断システム1は、ユーザに適したサプリメントや食事等について助言を生成することができる。簡単な例を挙げると、診断システム1は、食物繊維の摂取が足りないユーザについて、食物繊維を補うためのサプリメントを提案したり、食物繊維を多く含む食事を提案する。また、別の例を挙げると、診断システム1は、運動不足及び栄養過剰のために肥満体質となっているユーザに対して、適度な運動プログラムを提案したり、一日の摂取カロリーを基準値に近づけるような減量メニューを提案する。
【0060】
図14は、外部出力処理を簡略化して示すフローチャートである。診断システム1は、出力対象の情報(S80)及び出力先の装置(S81)が指示されるのを待ち、選択された情報を指示された装置に出力させる(S82)。
【0061】
図15は、外部出力の様子を模式的に示す説明図である。ユーザカルテ11の全部または一部を出力させる装置としては、例えば、外部記憶媒体12、プリンタ13、サーバ15、携帯情報端末16、パーソナルコンピュータ17等を挙げることができる。外部記憶媒体12とは、例えば、USBメモリ、メモリカード、ハードディスク等である。サーバ15としては、例えば、ユーザカルテを一元的に管理するためのサーバ、病院や美容院等のサービス提供者により管理されるサービス管理サーバ等を挙げることができる。携帯情報端末には、携帯電話が含まれる。サーバ15,携帯情報端末16及びパーソナルコンピュータ17は、通信ネットワーク14を介して診断システム1に接続される。
【0062】
このように構成される本実施例によれば、ユーザは、複数の診断メニューの中から所望の診断メニューを選択して、その診断メニューによる分析結果及び助言を手軽に得ることができる。
【0063】
また、本実施例では、ユーザは、空き時間等を利用して自身の健康状態等を診断システム1に入力することができ、入力された情報は、分析結果及び助言に変換されてユーザカルテ11に保存される。従って、ユーザは、ユーザカルテ11を自分自身で管理し、健康状態等の履歴を参照して、日々の生活に役立てることができる。
【実施例2】
【0064】
図16,図17に基づいて本発明の第2実施例を説明する。本実施例では、ユーザの健康や美容に関する情報をネットワーク上の診断サーバ20で一元管理し、かつ、ユーザの健康や美容に関する情報の少なくとも一部を診断サーバ20からサービス管理サーバ40に送信可能となっている。さらに、本実施例では、サービス管理サーバ40で生成された新たな情報を診断サーバ20に蓄積することができるようになっている。
【0065】
図16は、本実施例による診断システムの全体構成を示す説明図である。この診断システムは、診断サーバ20と入力端末30とサービス管理サーバ40とを通信ネットワークCNで相互接続することにより構成される。
【0066】
診断サーバ20は、制御部21と、記憶装置22と、通信インターフェース23とを備える。第1実施例で述べたと同様に、制御部21は、記憶装置22内のプログラム6を読み込んで実行することにより、各機能101〜108をそれぞれ実現させる。
【0067】
入力端末30は、例えば、携帯電話、携帯情報端末、自宅や勤務先あるいはインターネットカフェ等に設置されたパーソナルコンピュータとして構成され、ユーザによって使用される。入力端末30は、ウェブブラウザ31と、通信インターフェース32とを備えており、ユーザは、ウェブブラウザ31を介して、診断サーバ20との間でデータをやり取りする。
【0068】
サービス管理サーバ40は、サービス提供者の管理下に置かれたサーバである。サービス管理サーバ40は、例えば、業務処理ソフトウェア41と、通信インターフェース42とを備える。サービスとしては、例えば、病院、歯科病院、薬局、美容院、化粧品店、スポーツクラブ等のユーザの健康や美容に関するサービスを挙げることができる。ユーザの健康や美容に関するサービスを提供するのであれば、サービス提供者の主たる業務は特に問わない。例えば、百貨店、スーパーマーケット、飲食店、旅行代理店、学校、企業等がサービス管理サーバ40を管理してもよい。
【0069】
業務処理ソフトウェア41は、ユーザの健康や美容に関係するサービスを提供するために使用されるソフトウェアである。業務処理ソフトウェア41としては、例えば、ユーザ管理ソフトウェア、カルテ管理ソフトウェア、レセプト管理ソフトウェア等を挙げることができる。
【0070】
図17は、診断システムの全体動作を簡略化して示すフローチャートである。ユーザが入力端末30を用いて診断サーバ20にアクセスすると(S90)、診断サーバ20はユーザ認証を行う(S91)。ユーザ認証に成功すると、ユーザは、プロフィール情報や自身の健康や美容に関する情報を診断サーバ20に入力し、または、既にユーザ情報データベース7に記憶されているデータを修正することができる。
【0071】
診断サーバ20は、ユーザから分析実行の指示がされた場合、そのユーザに関する情報をユーザ情報データベース7から読み出して分析し(S93)、助言を生成し(S94)、ユーザカルテ11を入力端末30に送信する(S95)。
【0072】
ユーザは、入力端末30の画面に表示されたユーザカルテ11を見て、自身の健康状態や美容状態を確認することができる。これにより、ユーザは、どのようなサービスや商品を購入するか、どのように生活すべきか等を判断することができる。
【0073】
このように、ユーザは、自身の健康や美容に関する情報を、自分の都合のよい時間に自分の知る限りの内容で診断サーバ20に入力することにより、自身の健康状態や美容状態を客観的に確認することができる。そして、ユーザは、例えば、サプリメントの購入やスポーツクラブの利用等の行動を計画し、実行することができる。
【0074】
ユーザは、自分に必要なサービスを提供するサービス事業者の店舗(現実の店舗でもよいし、ウェブ上の仮想店舗でもよい)を訪れて、サービスを利用する。このとき、サービス事業者は、そのユーザに提供するサービスの範囲内で、そのユーザに関する情報を診断サーバ20から取得することができる(S100)。
【0075】
診断サーバ20は、サービス管理サーバ40からの要求を受信すると、そのサービス管理サーバ40がユーザに関する情報を受け取る権限を有するか否かについて認証を行う(S101)。ここでは、複数の認証方法(許可方法)を利用することができる。
【0076】
第1に、図17に示すように、ユーザが入力端末30を用いて、診断サーバ20に許可を与える方法である(S97)。例えば、ユーザは、サービス管理サーバ40を特定する情報(サービス事業者の店舗コード等)と、ユーザカルテ11に記載されている情報のうち送信を許可する範囲を示す情報とを、診断サーバ20に送信する。
【0077】
第2に、ユーザカルテ11の情報を受取り可能なサービス管理サーバ40のIPアドレス及び受け取り可能範囲を診断サーバ20に事前に登録しておき、サービス管理サーバ40からの要求があった場合に、要求されたユーザに関する情報を送信する方法である。いずれの方法も採用可能であるが、本実施例では第1の方法を例に挙げて説明する。
【0078】
診断サーバ20は、ユーザカルテ11の全部または一部の送信許可を確認すると、ユーザ情報データベース7から要求された範囲の情報を読込み(S102)、読み出した情報をサービス管理サーバ40に送信する(S103)。
【0079】
サービス管理サーバ40は、診断サーバ20からユーザに関する情報を受信し(S104)、この情報を利用して、サービス提供者からユーザにサービスを提供させることができる(S105)。そして、サービス提供者からユーザに提供されたサービスの内容や結果は、新たな情報としてサービス管理サーバ40から診断サーバ20に送信することができる(S106)。
【0080】
診断サーバ20は、サービス管理サーバ40から受信した情報を、付加情報の一つとしてユーザ情報データベース7に記憶させる(S107)。次回の分析処理では、この付加情報を参考にして、ユーザの健康や美容に関する分析を行うことができる。
【0081】
具体例を挙げて説明する。例えば、サービス提供者が病院の場合、ユーザは、常日頃から自身の健康に関する情報を診断サーバ20に蓄積しておき、ユーザカルテ11を確認しながら生活する。ユーザカルテ11によって疾患の疑いが指摘された場合、ユーザは、病院を訪れて医師の診察を受ける。
【0082】
医師は、病院の管理するサービス管理サーバ40を用いて、患者であるユーザに関する情報を診断サーバ20から入手する。これにより、医師は、そのユーザの普段の生活状態や健康状態の変移を知ることができ、診察に役立たせることができる。医師の診察結果や処方された薬品に関する情報等は、サービス管理サーバ40から診断サーバ20に送信され、ユーザ情報データベース7に記憶される。そのユーザに関する次回からの分析には、病院で追加された情報が参酌される。
【0083】
従って、ユーザが診断システムを長く使えば使うほど、分析精度は向上する。さらに、ユーザが転居先や旅先で診察を受ける場合、その地の医師は、診断サーバ20から入手した過去の情報を利用して適切な判断を下すことができる。
【0084】
サービスとして医師の治療を例に挙げたが、薬局やスーパーマーケット等によるサプリメントの販売や、美容院や化粧品店等による化粧品等の販売でも同様である。一または複数のサービス提供者が同一ユーザに関するユーザカルテ11を地域と時間を超えて共有し、新たな情報を付け加えていくことにより、分析精度が日増しに高まり、ユーザに適切なサービスを提供することができる。
【実施例3】
【0085】
図18に基づいて第3実施例を説明する。本実施例では、ユーザカルテ11に分析結果の精度を表示させる。図18は、分析精度を判定するための処理を簡略化して示すフローチャートである。この処理は、分析処理の前に、または、分析処理と並行して実行させることができる。
【0086】
項目管理テーブルT1は、各分析アルゴリズム毎に用意されており、各分析アルゴリズムで使用される項目が必須であるか付随であるか、付随の場合の得点を管理する。第2実施例で述べた実際の専門家により下された分析結果等は、付随的ではあるが重要な情報であるため、その得点は高く設定される。
【0087】
分析部105は、項目管理テーブルT1を参照し、分析に必要な必須情報が全て揃っているか否かを判定する(S110)。必須情報が全て揃っている場合(S110:YES)、分析部105は、付随情報の合計得点を算出し(S111)、合計得点に応じて分析精度を算出する(S112)。分析部105は、算出された分析精度をユーザカルテ11に表示させる(S113)。例えば、現在取得済の付随情報の合計得点を全付随情報の得点の合計値で除算し、その値に100を乗じることにより分析精度を百分率で表示させることができる。
【0088】
これに対し、必須情報が一つでも欠けている場合(S110:NO)、分析部105は、分析不能である旨をユーザカルテ11に表示させる(S114)。この際、どの情報が欠けているために分析不能であるのかをユーザに通知することもできる。同様に、分析精度が算出できた場合も(S112)、欠けている付随情報の入力や古い付随情報の更新等をユーザに促すメッセージをユーザカルテ11に表示させることができる。
【実施例4】
【0089】
図19に基づいて第4実施例を説明する。本実施例では、診断サーバ20は、診断メニューの実行時期が到来したか否かを判断し、実行時期が到来した場合には、電子メールやインスタントメッセージ(いわゆるIM)を用いて、ユーザから情報を取得する。診断サーバ20は、ユーザの健康状態及びユーザの位置に基づいて、ユーザに適したサービス事業者を案内することができる。
【0090】
図19は、診断システムの全体動作を示すフローチャートである。診断サーバ20は、ユーザ情報データベース7Aを用いて、分析を行う時期が到来したか否かを判断する(S120)。図19の下側に示すユーザ情報データベース7Aは、第1実施例で述べたユーザ情報データベース7の内容に加えて、「予め選択される診断メニュー」と「診断メニューの実行時期」とを含んでいる。
【0091】
ユーザは、複数の診断メニューの中から予め希望の診断メニューを選択して、ユーザ情報データベース7Aに登録させることができる。ユーザは、事前に選択した診断メニューを実行する時期(分析時期)を事前にユーザ情報データベース7Aに登録させることができる。例えば、ユーザは、昼食前や夕食前等のような事前に指定した時間帯に、食生活メニュー102B等のような事前に指定した診断メニューを実行させることができる。即ち、ユーザは、診断スケジュールを予め作成して診断サーバ20に登録する。
【0092】
診断メニューの実行時期が到来したと判定された場合(S120:YES)、診断サーバ20は、診断開始の許可を求めるための電子メールやインスタントメッセージを、ユーザの端末30に送信する(S121)。例えば、診断サーバ20は、「○○さん、こんにちは。あなたの食生活について簡易診断を行いますが、宜しいでしょうか。最初の質問です。昨夜はよく眠ることができましたか?」等のメッセージをユーザに通知する。ユーザは、端末30に届いた電子メール等を確認し(S122)、その回答を診断サーバ20に返信する(S123)。
【0093】
診断サーバ20は、ユーザからの回答を受信すると(S124)、その回答結果をサーバ20内のメモリ内に記憶し(S125)、分析に必要な情報を全て取得したか否かを判断する(S126)。必要な情報が全て揃うまで、診断サーバ20は、繰り返しユーザに電子メール(またはIM)を送信し(S121)、ユーザからの回答を受信して(S124)、記憶する(S125)。
【0094】
診断サーバ20は、分析に必要な情報を全て入手すると(S126:YES)、その情報に基づいて分析し、かつ、分析結果に対応する助言を生成する(S127)。診断サーバ20は、例えば、サービス業者データベースT2及び地図データベースT3等を用いることにより、助言を生成することができる。診断サーバ20は、分析結果及び助言をユーザの端末30に送信する(S128)。ユーザの端末30は、診断サーバ20から送信された分析結果及び助言を受信し、端末画面に表示させる(S129)。なお、分析結果及び助言の全部または一部を、音声で読み上げる構成でもよい。
【0095】
サービス業者データベースT2は、例えば、病院、薬局、美容院等の各業種毎に、そのサービスを提供する業者の名称や所在地等を管理するものである。ユーザの端末20がGPS機能を備えている場合や、ユーザが明示的に自身の所在地を診断サーバ20に通知する場合、診断サーバ20は、ユーザの位置を把握することができる。従って、診断サーバ20は、サービス業者とユーザの位置とを照合することにより、ユーザに適したサービスを提供可能なサービス業者を提案することができる。
【0096】
診断サーバ20は、対話形式で分析に必要な情報をユーザから徐々に取得し、その内容を分析する。ユーザの回答は、「1:はい、2:いいえ」のような選択肢から選ばせる構成でもよいし、あるいは、「昨日はよく眠れました。」のようにテキストで入力させる構成でもよい。ユーザから入力されたテキストをテキスト解析することによって、ユーザの健康状態や美容状態の分析に必要な情報を得ることができる。
【0097】
このように構成される本実施例によれば、予めユーザが設定した診断スケジュールに基づいて、診断サーバ20が対話形式でユーザから情報を取得し、ユーザに適切な助言を与えることができる。従って、忙しいユーザであっても、忘れずに自身の健康状態を定期的に管理することができ、使い勝手が向上する。また、電子メールやIMを用いた対話形式でユーザの健康状態等に関する情報を取得するため、友人との会話のような気楽な気分で診断を受けることも可能であり、ゲーム感覚で自身の健康状態等を管理できる。
【実施例5】
【0098】
図20〜図23に基づいて、診断システムで使用することができる画面構成の例を簡単に説明する。図20は、美容に関する情報が表示されたユーザカルテの例である。図20に示すユーザカルテには、例えば、ユーザのヘアスタイルの変化、髪質、癖毛の程度、髪のダメージの程度、髪の手入れ方法に関する助言、ユーザに適したヘアスタイルに関する助言等が含まれている。
【0099】
図21は、ユーザの食事内容を取得するための画面例である。図21の画面では、朝食、昼食、夕食、間食のそれぞれについて、カテゴリ別に階層化して食品を表示し、ユーザに選択させるようになっている。
【0100】
図22は、診断システムをウェブサイト上で運用する場合の画面例である。上述のように、診断システムをウェブ上に設置し、各ユーザは、携帯電話やパーソナルコンピュータ等の端末を用いて、診断システムを利用することができる。図22は、ユーザカルテのタブを選択した状態を示す。図22には、例えば、ユーザのハンドル名、性別、職業等のプロフィール、ユーザの体重や身長、運動量、食事内容、不足している栄養素、ユーザに適した食事の提案、ユーザの生活習慣に関する助言、ユーザの作成する日記、ユーザの日記に対する他人のコメント等が含まれている。
【0101】
図23は、セルフチェックのタブを選択した状態を示す。図23の画面では、ユーザの健康や美容に関する分析処理を行うために必要な情報を、ユーザに入力させる。上述のように、ユーザは全ての項目について正確に回答する必要はなく、診断システムは入力された情報の範囲内で分析を行うことができる。
【0102】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。例えば、レストラン等で提供される食事の栄養成分に関する情報を、そのレストラン等の調理人等が診断システムに登録する構成とすれば、ユーザがレストランの店名及び注文した食事の名称を指定するだけで、そのユーザの栄養摂取状態を正確に分析することができる。そして、診断システムは、そのユーザに不足している栄養を十分に含んでいる食事を提供するレストランの店名や食事名を提案することができる。
【0103】
また、第4実施例では、電子メールまたはインスタントメッセージを例示したが、本発明はこれに限定されず、ユーザと診断サーバとが対話形式で情報を交換できる手段であれば使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の第1実施例に係る診断システムの構成を示す説明図。
【図2】診断システムの制御構造を模式的に示す説明図。
【図3】各データベースの構成を示す説明図。
【図4】ログイン画面を示す説明図。
【図5】ユーザ認証処理のフローチャート。
【図6】会員登録メニューの説明図。
【図7】基本データ登録処理のフローチャート。
【図8】基本データ登録メニューの説明図。
【図9】メニュー別データ登録処理のフローチャート。
【図10】メニュー別データ登録メニューの説明図。
【図11】問診処理のフローチャート。
【図12】分析処理のフローチャート。
【図13】分析結果出力処理及び助言生成処理のフローチャート。
【図14】外部出力処理のフローチャート。
【図15】診断システムから外部装置に情報を出力する様子を示す説明図。
【図16】本発明の第2実施例に係る診断システムの構成図。
【図17】診断システムの全体動作を示すフローチャート。
【図18】本発明の第3実施例に係る診断システムで実行される、分析精度判定処理のフローチャート。
【図19】本発明の第4実施例に係る診断システムの全体動作を示すフローチャート。
【図20】ユーザカルテの一つの例を示す画面説明図。
【図21】ユーザが食事内容を入力する場合の画面の説明図。
【図22】診断サーバ上でユーザカルテを管理する場合の画面の説明図。
【図23】診断サーバに情報を入力してユーザの健康状態等を分析する場合の画面の説明図。
【符号の説明】
【0105】
1:診断システム、2:筐体、3:コンピュータ装置、3A:制御部、3B:記憶装置、3C:通信インターフェース、4:ユーザインターフェース(タッチパネル)、6:プログラム、7,7A:ユーザ情報データベース、8:分析用データベース、9:助言用データベース、11:ユーザカルテ、11A:プロフィール、11B:分析結果、11C:助言、12:外部記憶媒体、13:プリンタ、14:通信ネットワーク、15:サーバ、16:携帯情報端末、17:パーソナルコンピュータ、20:診断サーバ、21:制御部、22:記憶装置、23:通信インターフェース、30:入力端末、31:ウェブブラウザ、32:通信インターフェース、40:サービス管理サーバ、41:業務処理ソフトウェア、42:通信インターフェース、101:ユーザ認証部、102:メニュー提供部、103:共通情報取得部、104:メニュー別情報取得部、105:分析部、106:分析結果出力部、107:助言部、108:外部出力部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの生活状態及び健康状態に関するユーザ情報を取得する手段と、
取得されたユーザ情報を分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果に基づいて、ユーザへの助言を生成する助言手段と、
前記分析結果と前記助言とを対応付けてユーザに提供する手段と、
を備える診断システム。
【請求項2】
入力される情報に基づいて、ユーザに助言を与える診断システムであって、
予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、
前記各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、
前記各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、前記ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、
前記ユーザ情報記憶部から前記共通情報及び前記選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された前記共通情報及び前記メニュー別情報を、前記選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、
前記分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、
前記分析結果と前記助言とを対応付けて外部装置に出力する外部出力手段と、
を備える診断システム。
【請求項3】
前記外部出力手段は、前記外部装置からの要求に応じて、前記分析結果と前記助言とを前記外部装置に送信する請求項2に記載の診断システム。
【請求項4】
前記外部出力手段は、前記外部装置からの要求があり、かつ、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、前記外部装置から要求された情報を前記外部装置に出力する請求項2に記載の診断システム。
【請求項5】
ユーザにより使用されるユーザ端末と、ユーザにサービスを提供するサービス提供者により使用されるサービス管理用コンピュータと、前記ユーザ端末及び前記サービス管理用コンピュータに通信ネットワークを介して接続される診断用コンピュータとを備える診断システムであって、
前記診断用コンピュータは、
予め用意された複数の診断メニューを前記ユーザ端末の画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、
前記各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を前記ユーザ端末から取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、
前記各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を前記ユーザ端末から取得し、前記ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、
前記ユーザ情報記憶部から前記共通情報及び前記選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された前記共通情報及び前記メニュー別情報を、前記選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、
前記分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、
前記共通情報、前記メニュー別情報、前記分析結果、前記助言のうち少なくとも一つ以上の情報を前記ユーザ端末または前記サービス管理用コンピュータの少なくともいずれか一方に出力する外部出力手段と、
を備えて構成される診断システム。
【請求項6】
前記サービス管理用コンピュータは、前記外部出力手段が出力可能な情報のうち前記サービスに関する情報の送信を前記外部出力手段に要求し、
前記外部出力手段は、前記サービス管理用コンピュータからの要求があり、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、前記サービスに関する情報を前記サービス管理用コンピュータに送信し、
前記サービス管理用コンピュータは、前記外部出力手段から受信した前記サービスに関する情報を用いることにより前記サービスをユーザに提供する、請求項5に記載の診断システム。
【請求項7】
コンピュータを診断システムとして機能させるためのプログラムであって、
予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するステップと、
前記各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、
前記各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、前記ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、
前記ユーザ情報記憶部から前記共通情報及び前記選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された前記共通情報及び前記メニュー別情報を、前記選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析するステップと、
前記分析結果に対応する助言を生成するステップと、
前記分析結果と前記助言とを対応付けて外部に出力させるステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【請求項1】
ユーザの生活状態及び健康状態に関するユーザ情報を取得する手段と、
取得されたユーザ情報を分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果に基づいて、ユーザへの助言を生成する助言手段と、
前記分析結果と前記助言とを対応付けてユーザに提供する手段と、
を備える診断システム。
【請求項2】
入力される情報に基づいて、ユーザに助言を与える診断システムであって、
予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、
前記各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、
前記各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、前記ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、
前記ユーザ情報記憶部から前記共通情報及び前記選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された前記共通情報及び前記メニュー別情報を、前記選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、
前記分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、
前記分析結果と前記助言とを対応付けて外部装置に出力する外部出力手段と、
を備える診断システム。
【請求項3】
前記外部出力手段は、前記外部装置からの要求に応じて、前記分析結果と前記助言とを前記外部装置に送信する請求項2に記載の診断システム。
【請求項4】
前記外部出力手段は、前記外部装置からの要求があり、かつ、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、前記外部装置から要求された情報を前記外部装置に出力する請求項2に記載の診断システム。
【請求項5】
ユーザにより使用されるユーザ端末と、ユーザにサービスを提供するサービス提供者により使用されるサービス管理用コンピュータと、前記ユーザ端末及び前記サービス管理用コンピュータに通信ネットワークを介して接続される診断用コンピュータとを備える診断システムであって、
前記診断用コンピュータは、
予め用意された複数の診断メニューを前記ユーザ端末の画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するメニュー提供手段と、
前記各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を前記ユーザ端末から取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させる共通情報取得手段と、
前記各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を前記ユーザ端末から取得し、前記ユーザ情報記憶部に記憶させるメニュー別情報取得手段と、
前記ユーザ情報記憶部から前記共通情報及び前記選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された前記共通情報及び前記メニュー別情報を、前記選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析する分析手段と、
前記分析手段による分析結果を出力する分析結果出力手段と、
前記分析結果に対応する助言を生成する助言手段と、
前記共通情報、前記メニュー別情報、前記分析結果、前記助言のうち少なくとも一つ以上の情報を前記ユーザ端末または前記サービス管理用コンピュータの少なくともいずれか一方に出力する外部出力手段と、
を備えて構成される診断システム。
【請求項6】
前記サービス管理用コンピュータは、前記外部出力手段が出力可能な情報のうち前記サービスに関する情報の送信を前記外部出力手段に要求し、
前記外部出力手段は、前記サービス管理用コンピュータからの要求があり、この要求に関するユーザの承認を得た場合に、前記サービスに関する情報を前記サービス管理用コンピュータに送信し、
前記サービス管理用コンピュータは、前記外部出力手段から受信した前記サービスに関する情報を用いることにより前記サービスをユーザに提供する、請求項5に記載の診断システム。
【請求項7】
コンピュータを診断システムとして機能させるためのプログラムであって、
予め用意された複数の診断メニューを画面に表示させることにより、これら各診断メニューをユーザに提供するステップと、
前記各診断メニューの全てに共通して用いられる共通情報を取得し、ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、
前記各診断メニューのうちユーザにより選択された診断メニューで使用されるメニュー別情報を取得し、前記ユーザ情報記憶部に記憶させるステップと、
前記ユーザ情報記憶部から前記共通情報及び前記選択された診断メニューに対応するメニュー別情報をそれぞれ読出し、これら読み出された前記共通情報及び前記メニュー別情報を、前記選択された診断メニューに応じた所定のアルゴリズムに基づいて分析するステップと、
前記分析結果に対応する助言を生成するステップと、
前記分析結果と前記助言とを対応付けて外部に出力させるステップと、
を前記コンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2009−32091(P2009−32091A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−196277(P2007−196277)
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(507191968)有限会社アイロムシステムサポート (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年7月27日(2007.7.27)
【出願人】(507191968)有限会社アイロムシステムサポート (1)
【Fターム(参考)】
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