説明

試料検査装置

【課題】試料の検査を行う電子線装置用のフォーカスマップを作成する際にチャージアップを回避する。
【解決手段】オートフォーカス(AF)制御装置2は、PC装置1の制御の下で、試料Wの表面のフォーカス計測点毎に、光学顕微鏡3からコントラスト信号を取得しつつ光学顕微鏡3のフォーカスレンズ32を移動させるアクチュエータ38を移動制御することにより、試料Wの表面に自動的に合焦させ、試料表面の光学軸方向の位置(高さ)に対応している光学顕微鏡のフォーカス値を検出する。PC装置1は、検出されたフォーカス値を受け取り、該フォーカス値を、実際の試料検査時に電子線装置100の静電レンズへ印加すべき電圧に変換し記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料検査装置に関し、より詳細には、電子線装置を用いて半導体ウエハ等の試料表面の構造・電気的導通等の検査等を行う試料検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、検査対象の試料である半導体ウエハの表面に、電子ビームを照射しつつ走査し、そのウエハから放出される二次電子を検出し、得られた検出信号からウエハ表面の画像データを生成し、ウエハ上のダイ毎の画像データの一致/不一致を検出することによって、ウエハ上の欠陥を検出する電子線装置が知られている。
このような電子線装置として、写像投影型の電子光学系を用いた装置も知られている。この写像投影型の電子線装置は、一次電子ビームの照射により、ウエハ表面から放出される二次電子又は反射電子を、対物レンズなどの多段レンズ系によって拡大結像を行うものであり、試料表面上の比較的大きな面積に均一に電子ビームを照射することができるため、SEM方式に比べて高スループットで検査を行うことができる。
【0003】
従来、電子線装置において、以下のようなフォーカス手法が採用されている。
電子線装置のステージ上にウエハをロードする度にオートフォーカスマップ(AF−MAP)を作成し、試料の検査時に、ステージ座標とAF−MAPのデータから、フォーカス用の静電レンズの電極に印加する電圧値を調整し、ウエハ表面の光軸方向の位置が相違しても、常にフォーカスが合った状態で画像データを取得できるようにしている。
【0004】
AF−MAP作成は、試料検査用の電子線装置そのものをフォーカス検出装置として用いて、以下のようにして実行される。
まず、ウエハ上の計測点を設定し、ウエハを載置したステージを移動させて、1つの計測点がフォーカス検出装置の下方となるよう位置決めする。なお、ウエハ上の規則的な計測点(例えば、各ダイの左下点)のフォーカス値を検出することが好ましいが、適宜の補完処理をすることにより、n個おきのダイ毎にそのフォーカス値を検出しても良い。また、各ダイの複数の計測点のフォーカス値を検出しても良く、さらには、計測点をランダムに選択しても良い。そして、フォーカス値の検出を行い、ベストフォーカス値を求めて記憶する。
再度ステージを移動させて、次の計測点がフォーカス検出装置の下方に来るように位置決めし、ベストフォーカス値を求めて記憶する。このようにして、全ての計測点のベストフォーカス値を求め記憶することにより、AF−MAPが作成される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記したAF−MAP作成方法は、比較的長時間を必要とする。また、フォーカス測定に失敗している場合もあり、その場合には、再度計測を行ったり、補完処理をやり直したりする必要があり、より時間がかかってしまう。
さらに、電子線を用いてAF−MAPを作成するため、ウエハにチャージアップが生じてしまい、該チャージアップにより、実際の試料検査時に悪影響を及ぼしてしまう。
したがって、従来の、実際に検査を行う電子線装置を用いてAF−MAPを作成し、その値に基づいて静電レンズのオートフォーカス制御を行う方法は、時間がかかりかつチャージアップが生じるという問題がある。
本発明の目的は、このような従来例の問題点を解消することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した目的を達成するために、第1の観点の本発明に係る試料検査装置においては、
電子線を照射して試料の検査を行う電子線装置と、
光学顕微鏡を備え、試料表面の光学軸方向の位置に対応する光学顕微鏡の第1のフォーカス値を検出する光学フォーカス値検出手段と、
検出された第1のフォーカス値を、試料の検査時に電子線装置で用いる第2のフォーカス値に変換する変換手段と
を備えていることを特徴としている。
この第1の観点の本発明に係る試料検査装置において、光学フォーカス値検出手段は、試料表面に光学顕微鏡を自動的に合焦させるオートフォーカス制御手段であって、合焦状態の光学顕微鏡のフォーカスレンズの光軸方向の位置を第1のフォーカス値として出力するオートフォーカス制御手段を備え、変換手段は、オートフォーカス制御手段から第1のフォーカス値を受け取り、該第1のフォーカス値を、第2のフォーカス値としての電子線装置のフォーカスレンズへの印加電圧に変換する手段を備えていることが好ましい。また、さらに、変換手段により得られた第2のフォーカス値を、第1のフォーカス値が検出された試料上の点の座標に関連付けて記憶する記憶手段を備えていることが好ましい。
【0007】
上記した目的を達成するために、第2の観点の本発明に係る試料検査装置においては、
電子線を照射して試料の検査を行う電子線装置と、
試料表面の光学軸方向の位置に対応する静電容量を出力する静電容量センサと、
検出された静電容量を、電子線装置で試料の検査時に用いるフォーカス値に変換する変換手段と
を備えていることを特徴としている。
この第2の観点に係る試料検査装置においては、電子線装置の試料検査時に用いるフォーカス値は、電子線装置のフォーカスレンズへの印加電圧であることが好ましい。また、さらに、変換手段により得られたフォーカス値を、静電容量が検出された試料上の点の座標に関連付けて記憶する記憶手段を備えていることが好ましい。
【0008】
上記した目的を達成するために、第3の観点の本発明に係る試料検査装置においては、
電子線を照射して試料の検査を行う電子線装置と、
試料表面の光学軸方向の位置を検出する表面電位センサと、
検出された表面電位を、電子線装置で試料の検査時に用いるフォーカス値に変換する変換手段と
からなることを特徴としている。
子の第3の観点の本発明に係る試料検査装置においては、電子線装置の試料検査時に用いるフォーカス値は、電子線装置のフォーカスレンズへの印加電圧であることが好ましい。また、さらに、変換手段により得られたフォーカス値を、表面電位が検出された試料上の点の座標に関連付けて記憶する記憶手段を備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、上記したように構成され、電子線を用いずにAF−MAPを作成しているので、比較的短時間でAF−MAPを作成することができ、しかもチャージアップの問題が生じないという作用効果を奏することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明に係る試料検査装置の一実施例の斜視図であり、図2は、該試料検査装置に用いられるフォーカスマップ作成装置を示すブロック図である。図1及び図2において、100は半導体ウエハ等からなる試料Wの欠陥等の検査を行う電子線装置、1はフォーカスマップ作成装置全体の動作を制御し、かつモニタ画面を有するPC装置であり、2はオートフォーカス(AF)制御装置、3は光学顕微鏡である。PC装置1には、試料Wの検査時における電子線装置100からの画像情報が供給される。
光学顕微鏡3は、図2に示すように、対物レンズ31、フォーカスレンズ32、拡大レンズ33、分光プリズム34及び35、低倍率用及び高倍率用の検出用CCD36及び37、及びアクチュエータ38を備えている。
【0011】
オートフォーカス制御装置2は、モータドライバ21及び演算装置22を備え、CCD36又は37からのコントラスト信号に基づいて、モータドライバ信号を出力し、該信号でアクチュエータ38のモータ(不図示)を制御してフォーカスレンズ32を光軸方向に移動させることにより、自動的に合焦させる機能を有している。オートフォーカス制御装置2として、市販品を採用することができる。
【0012】
ここで、図2に示したフォーカスマップ作成装置を用いてオートフォーカスマップ(AF−MAP)を作成するフローを説明する。なお、アライメント動作を含んだウエハ搬送の後、検査に関係する条件等を設定したレシピを作成するが、このレシピの1つとしてAF−MAPレシピがあり、ここで作成されたAF−MAPの情報に従い、検査動作及びレビュー動作時にオートフォーカスが実行される。
【0013】
まず、オペレータが、PC装置1のモニタ上に図3に示すような入力画面を表示し、該画面上で、次の操作を行う。
a)選択ボタンB1を操作することにより、フォーカス値(ベストフォーカス値)を求めるダイを入力する。
b)フォーカス値を自動測定する場合に用いられるダイパターンを設定する。設定されるダイパターンとしては、白黒のコントラストが大きいパターンを採用することが好ましい。また必ずしも白黒パターンが周期的に現れるパターンでなくてもよい。
c)オペレータがオートフォーカスボタンB2を操作する。
これにより、自動的にベストフォーカス値を求めるモードが選択され、図1及び図2に示したフォーカスマップ作成装置が動作を開始する。そして、上記ステップa)で設定されたダイの上記ステップb)で設定されたダイパターン位置のベストフォーカス値が検出され、計測点毎のベストフォーカス値を得る。
【0014】
なお、ステップa)では、オペレータが任意のダイを指定することもできるが、全てのダイの選択や、n個毎のダイの選択などの設定も可能である。また入力画面はウエハ内のダイ配列を模式的に表現した図でも、実画像を使った画像でもオペレータが選択できる。さらに、マニュアルフォーカスボタンB3を操作することにより、マニュアルでフォーカス用電極の電圧値に連動したフォーカススイッチB4を用いて、マニュアルでベストフォーカス値を設定することもできる。この場合、ステップb)はスキップされる。
【0015】
上記ステップc)はオートフォーカス制御装置2の演算装置22において実行されるが、該演算装置22において、自動的に各計測点のベストフォーカス値を求める手順を、図4を参照して説明する。
1)フォーカス値Z=1,2,3,4の画像を求めそのコントラストを計算する。なお、フォーカス値は、フォーカスレンズ42の光軸(Z軸)上の位置を表している。
2)得られたコントラスト値から回帰させ、コントラスト関数を求める。
3)コントラスト関数の最大値を示すZ値を計算で求め、これをベストフォーカス値とする。
【0016】
ベストフォーカス値は、その時点のアクチュエータ3の制御位置すなわちフォーカスレンズ42の光軸上の位置を示しており、図4の例においては、2.3である。
なお、フォーカス値を自動測定する場合に必要なダイパターンとして、図5に示すようなライン&スペースが選択された場合に良好な結果を示すが、コントラストは白黒パターンがあれば形状によらず計測することができる。
【0017】
オートフォーカス制御装置2において得られたベストフォーカス値は、PC装置1に送信され、計測点の位置座標と組み合わせて、記憶される。このようにして、全ての計測点について、ベストフォーカス値が測定され記憶される。
ベストフォーカス値は、上記したように、各計測点におけるフォーカスレンズ32の光軸(Z軸)上の位置であり、したがって、ベストフォーカス値は、試料Wの表面のZ軸方向の位置に対応した値である。
【0018】
次いで、PC装置1は、得られた各計測点に対するベストフォーカス値を、電子線装置のフォーカスレンズ(静電レンズ)に印加すべき電圧(ベストフォーカス電圧値)に変換する。この変換処理は、以下のようにして実行される。
【0019】
・EB値(ZEB)=光顕値(ZM)×(係数a)で表されるの場合
ある1つの計測点に関して、図1に示した光学顕微鏡を用いて計測したベストフォーカス値及び電子線装置で計測したフォーカスレンズへの印加電圧(ベストフォーカス電圧値)をそれぞれ、ZM1及びZEB1とすると、他の計測点nの光学顕微鏡の計測値ZMnを電子線装置のZEBnに変換する式は、以下のように表される。
ZEBn=ZMn×a (1)
ただし、a=(ZEB1/ZM1)
したがって、係数aを求め、該係数a及び光学顕微鏡を用いて得られたベストフォーカス値(Z軸上の位置)ZMnを式(1)に代入することにより、ZEBnを得ることができる。
なお、上記式(1)の係数aを得るために計測する位置を、1カ所ではなく複数にしてそれらの平均を求め、得られた平均値を上記式のZEM1及びZM1に代入すれば、より正確な係数aが得られる。
【0020】
・EB値(ZEB)=(係数a)×光顕値(ZM)+(係数b)で表される場合
ある第1の計測点に関して、図1に示した光学顕微鏡を用いて計測したベストフォーカス値及び電子線装置で計測したフォーカスレンズへの印加電圧をそれぞれ、ZM1及びZEB1とし、ある第2の計測点での値をそれぞれ、ZM2及びZEB2とすると、他の計測点nの光学顕微鏡での計測値ZMnを電子線装置でのZEBnに変換する式は、以下のように表される。
ZEBn=a×ZMn+b (2)
ただし、a=(ZEB1−ZEB2)/(ZM1−ZM2)
b=ZEB1−(ZM1×a)
したがって、第1及び第2の計測点で得られた計測値から係数a及びbを求め、これら係数a及びb及び他の計測点nでのZMnを式(2)に代入することにより、各計測点のZEBnを得ることができる。
なお、ZEBをZMの多項式で表すことにより、より高精度に近似させることができる場合には、計測位置をより増大させて多元多項式を解くことにより、係数を演算すればよい。
【0021】
このようにして、PC装置1は、光学顕微鏡3を用いて計測されたベストフォーカス値(ZM値)からZEB値を演算し、得られたZEB値を各計測点の位置座標に対応付けて記憶する。これにより、電子線装置用のAF−MAPが作成される。
必要に応じて、計測点と計測点との間の点のベストフォーカス値を補間法により演算し、該値を補間点のXY座標に対応付けて記憶しても良い。
【0022】
ここで、図6を参照して、AF−MAPを作成する際のPC装置1の制御手順について説明する。なお、この例では、フォーカス値を計測する計測点の数がNであり、それぞれの計測点の座標(xi,yi)(ただし、i=1,2,・・・,N)が、図3に関連して説明したオペレータによるダイパターンの設定により、その設定位置に基づいて取得されて記憶されているものとする。また、変換式(1)(又は(2))の係数は、予め求められているものとする。
【0023】
処理がスタートすると、PC装置1は、ステップS1において、i=1を設定し、ステップS2において、座標(x1,y1)に移動することを表す移動コマンドをXYステージ(不図示)に供給する。XYステージから移動完了の応答信号を受け取ると、ステップS3において、AF制御装置2にAF実行コマンドを送信し、光学顕微鏡3のオートフォーカスを実行させる。そして、AF制御装置2から応答信号が返送されると、ステップS4において、返送された応答信号が、フォーカス値が正常に取得されたことを示す正常終了か、又は、異常終了かを判定する。正常終了の場合は、AF制御装置2で得られたフォーカス値が応答信号に含まれている。
【0024】
応答信号が正常終了である場合、ステップS4からステップS5に進んで、応答信号に含まれるフォーカス値を、上記した式(1)(又は(2))を用いて、電子線装置100のフォーカスレンズに印加すべき電圧値に変換し、これをAF値として適宜の記憶装置(不図示)に記憶する。このとき、計測点の座標(x1,y1)に対応付けて、AF値を記憶する。応答信号が異常終了である場合、ステップS6において、エラー処理を行い、それを計測点の座標に対応付けて記憶装置に記憶する。この場合のエラー処理とは、例えば、同じ位置においてオートフォーカスを再度実行させて正常に終了するまで繰り返す処理、及び、異常終了時のフォーカス値を隣接する計測点のフォーカス値で代用する処理等である。なお、正常終了するまでオートフォーカスを繰り返す場合には、それにより得られたフォーカス値をステップS5において変換させる。
【0025】
記憶装置への記憶が終了すると、PC装置1は、AF値を計測した計測点(x1,y1)が最後の計測点か否かを判定し、ステップS8において、i=i+1を実行してステップS2に戻る。このようにして、計測点(x2,y2)、(x3,y3)、・・・(xN,yN)に付いてのAF値が求められ、該AF値がそれぞれの座標に対応付けられて記憶される。そして、ステップS7において、最後の計測点(i=N)であることを判定すると、処理が終了する。
このような制御により、全ての計測点のAF値が記憶され、AF−MAPが作成される。作成されたAF−MAPは、試料の欠陥等の検査時に参照され、ウエハW上の検査点の座標に対応するAF値が読み出され、その値に応じた電圧が電子線装置100のフォーカスレンズに印加される。
【0026】
図7は、本発明の他の実施例に係る試料検査装置に用いることが可能な静電容量センサ4を示している。静電容量センサ4は、プローブと被測定物との間に形成される静電容量を検出するものであり、該静電容量は、これら間の距離の変化に応じて変化するものである。
このような静電容量センサ4を固定し、ウエハWを載置したステージを移動させて、ウエハ上の計測位置を静電容量センサのプローブの真下に位置させることにより、計測位置のZ軸方向の座標と静電容量センサのプローブとの間の静電容量値を検出することができ、該静電容量値からこれらの間の距離を演算することができる。静電容量と距離とは、線形関係にあり、したがって、線形式を用いて静電容量を距離に変換することにより、ウエハWの表面のZ軸方向の位置を検出することができる。
そして、このようなZ軸方向の値を、上記した式(1)又は(2)と同様な式を用いて、電子線装置のフォーカス用静電レンズに印加すべき電圧値に変換し、得られた電圧値を計測位置の座標とを組み合わせて記憶することにより、AF−MAPを作成することができる。
【0027】
なお、電子線装置のフォーカスレンズに印加すべき電圧は、ウエハW表面の帯電状態によっても相違するものである。したがって、静電容量センサの代りに適宜の表面電位センサを用い、ウエハWの表面電位を計測して帯電情報を得、該帯電情報に基づいて、フォーカスレンズに印加すべき電圧すなわちAF値を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の第1の実施例に係る試料検査装置の斜視図である。
【図2】図1に示した試料検査装置における、光学顕微鏡を用いてフォーカスマップ作成のための構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示したPC装置のモニタの画面を示す図であり、オートフォーカスマップを作成する際にオペレータが入力するための画面を示している。
【図4】本発明に係る、光学顕微鏡を用いてベストフォーカス値を得るための手法を説明するための図である。
【図5】ベストフォーカス値を得るに好適なライン&スペースパターン及びその画像データ(強度)を示す図である。
【図6】本発明の試料検査装置において、オートフォーカスマップを作成するための制御手順を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の実施例に係るフォーカスマップ作成装置に適用可能な静電容量センサを示す外観図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料検査装置において、
電子線を照射して試料の検査を行う電子線装置と、
光学顕微鏡を備え、試料表面の光学軸方向の位置に対応する光学顕微鏡の第1のフォーカス値を検出する光学フォーカス値検出手段と、
検出された第1のフォーカス値を、試料の検査時に電子線装置で用いる第2のフォーカス値に変換する変換手段と
からなることを特徴とする試料検査装置。
【請求項2】
請求項1記載の試料検査装置において、
光学フォーカス値検出手段は、試料表面に光学顕微鏡を自動的に合焦させるオートフォーカス制御手段であって、合焦状態の光学顕微鏡のフォーカスレンズの光軸方向の位置を第1のフォーカス値として出力するオートフォーカス制御手段を備え、
変換手段は、オートフォーカス制御手段から第1のフォーカス値を受け取り、該第1のフォーカス値を、第2のフォーカス値としての電子線装置のフォーカスレンズへの印加電圧に変換する手段を備え
ていることを特徴とする試料検査装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の試料検査装置において、該装置はさらに、
変換手段により得られた第2のフォーカス値を、第1のフォーカス値が検出された試料上の点の座標に関連付けて記憶する記憶手段
を備えていることを特徴とする試料検査装置。
【請求項4】
試料検査装置において、
電子線を照射して試料の検査を行う電子線装置と、
試料表面の光学軸方向の位置に対応する静電容量を出力する静電容量センサと、
検出された静電容量を、電子線装置で試料の検査時に用いるフォーカス値に変換する変換手段と
からなることを特徴とする試料検査装置。
【請求項5】
請求項4記載の試料検査装置において、電子線装置の試料検査時に用いるフォーカス値は、電子線装置のフォーカスレンズへの印加電圧であることを特徴とする試料検査装置。
【請求項6】
請求項4又は5記載の試料検査装置において、該装置はさらに、
変換手段により得られたフォーカス値を、静電容量が検出された試料上の点の座標に関連付けて記憶する記憶手段
を備えていることを特徴とする試料検査装置。
【請求項7】
試料検査装置において、
電子線を照射して試料の検査を行う電子線装置と、
試料表面の光学軸方向の位置を検出する表面電位センサと、
検出された表面電位を、電子線装置で試料の検査時に用いるフォーカス値に変換する変換手段と
からなることを特徴とする試料検査装置。
【請求項8】
請求項7記載の試料検査装置において、電子線装置の試料検査時に用いるフォーカス値は、電子線装置のフォーカスレンズへの印加電圧であることを特徴とする試料検査装置。
【請求項9】
請求項7又は8記載の試料検査装置において、該装置はさらに、
変換手段により得られたフォーカス値を、表面電位が検出された試料上の点の座標に関連付けて記憶する記憶手段
を備えていることを特徴とする試料検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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