説明

試験片,該試験片の製造方法、及び試験片を用いた測定法

【課題】 計測感度が良く効果的に分析を行うことのできる試験片、及び該試験片の製造方法、並びに該試験片を用いた測定方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る試験片は、ナノ構造表面を有する試験片を得る第1ステップと、第1ステップにより得られたナノ構造表面を有した試験片の表面に対して特定領域と特定領域を囲む外周領域とに区分けする第2ステップと、第2ステップにより区分けされた特定領域が外周領域に対して接触角が相対的に小さくなるように、特定領域に対して親液化処理,または外周領域に対して疎液化処理を施すこと第3ステップと、から構成することにより、計測感度が良く効果的に分析を行うことのできる試験片を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体試料を分析するための光学的センサとなるナノ構造表面を持つ試験片、及び試験片の製造方法、並びに試験片を用いた測定法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、表面増強ラマン散乱(SERS)法、表面増強赤外吸収分光(SEIRA)法、表面プラズモン共鳴(SPR)法、及び局在表面プラズモン共鳴(LPR)法など、光を用いて分子計測を行う方法が知られている。このような分子計測を行う場合、分析を行う溶液を光学的センサ(試験片)表面に滴下し、測定光を各測定方法に沿った条件で照射して光学的センサからの反射光や散乱光を受光して解析することにより、溶液に含まれる物質を同定することができる。このような光学的センサにおいては、センサの感度をより高めるためにセンサ表面に貴金属のナノ構造体を形成した光学的センサが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2006/073117号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような、メゾスコピックな構造を有し、そのうえナノサイズの構造が活性部となる光学的センサは、貴金属のナノ構造体同士が近接しているため、電界の増強効果が大きく、従来の光学的センサよりも計測感度が向上する。しかしながら、光学的センサ表面に溶液を滴下すると、センサ表面に沿って広がりやすいため、測定点における液体量(分析試料量)が相対的に少なくなり計測感度に影響を及ぼす。また、drop&dryにより滴下した溶液を乾燥させて測定を行う場合であっても、溶液中の分析試料が不均一に広がった状態で乾燥するため、残渣が測定対象領域にランダムに分布し、測定点に応じて計測感度が異なりやすいという問題を有し、このような貴金属のナノ構造体を有した光学センサ(試験片)の本来の性能を十分に発揮させることができない。
上記従来技術の問題点に鑑み、計測感度が良く効果的に分析を行うことのできる試験片、及び該試験片の製造方法、並びに該試験片を用いた測定方法を提供することを技術課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) ナノ構造表面を有する試験片であって、前記ナノ構造表面を有する領域において親液性領域と,該親液性領域を囲む領域であって前記親液性領域に対して相対的に疎液性を有する疎液性領域と,が形成されていることを特徴とする。
(2) (1)の試験片において、前記親液性領域の液体に対する見かけの接触角がθ<90°であり、前記疎液性領域の見かけの接触角と前記親液性領域の見かけの接触角との差が20°以上であることを特徴とする。
(3) (2)の試験片において、前記ナノ構造表面は貴金属ナノロッドアレイ,凹凸面に蒸着された貴金属膜,エッチングされた貴金属膜,貴金属ナノ粒子の集積体,の群から選ばれる粗さを持った貴金属構造であることを特徴とする。
(4) (3)の試験片がSERS用、SEIRA用,SPR用,LPR用の群から選ばれるプラズモンセンサーであることを特徴とする。
(5) 試験片の製造方法において、ナノ構造表面を有する試験片を得る第1ステップと、該第1ステップにより得られたナノ構造表面を有した試験片の該表面に対して特定領域と該特定領域を囲む外周領域とに区分けする第2ステップと、該第2ステップにより区分けされた前記特定領域が前記外周領域に対して接触角が相対的に小さくなるように、前記特定領域に対して親液化処理,または前記外周領域に対して疎液化処理を施すこと第3ステップと、を有することを特徴とする。
(6) (5)の試験片の製造方法において、前記第2ステップは紫外線を通過させる部分と該紫外線を通過させない部分とを区分けするマスクを前記表面に設置することにより前記特定領域と外周領域とを区分けするステップであり、前記第3ステップはマスクが設置された試験片に紫外線を照射し前記特定領域を親水化処理するステップであることを特徴とする。
(7) 液滴成分の測定方法において、ナノ構造表面を有する領域において疎液性領域と該疎液性領域に囲まれた親液性領域とが形成されている試験片を用いて前記親液性領域に液滴を付着させ,該付着した液滴を液状にて,または前記液滴を乾燥させた状態で測定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、試験片の本来の性能を十分に発揮でき、計測感度が良く効果的に分析を行うことができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施形態を以下に説明する。初めに本実施形態に用いる試験片(光学的センサ)の構成、及び製造方法を説明する。
図1(a)及び図1(b)は本実施形態に用いる試験片10の概略構成である。試験片10は透明な薄い板状の部材からなる基板1上にナノロッド構造を有する表面2を有している。ナノロッド構造を有する表面2は、さらに親液性部分2aと、親液性部分2aを囲み親液性部分2aに対して相対的に疎液性を有する疎液性部分2bとが形成されている。なお、本実施形態において親液性部分と疎液性部分とは、相対的な尺度であって、本実施形態中では、親液性部分は疎液性部分に対し同一の液体の接触角において明確な差が現れ、親液性部分2aに滴下した液体によって親液性部分2aのみが濡れ、疎液性部分2bが濡れない(液が疎液性部分2bまで広がらない)とされる場合にこのように称するものとする。
【0008】
このように表面2において接触角が異なる領域を形成させる手段としては、表面2に親液性部分と疎液性部分とに区分けするためのマスクをして、マスクから露出した部分に親水化処理(又は疎水化処理)を施すようにする。親液性部分2aに対して親水化処理を施す場合には、親液性部分2aのみが露出するようにマスクをし、露出部分に対して紫外線処理、プラズマ処理、コロナ放電処理、化学処理等の親水化処理を行う。また、疎液性部分2bに対して疎水化処理を施す場合には、疎液化部分2bのみが露出するように表面2をマスクし、露出部分に対してフッ化物等の疎水性樹脂をコーティングする疎水化処理を施すことによって疎水化を行うことができる。なお、親液性部分2aは、接触角θ<90°であり、より好ましくはθ<40°である。また、疎液性部分2bは親液性部分2aの接触角に対して好ましくは20°以上、より好ましくは30°以上の差が生じていればよい。
【0009】
図2はナノロッド構造を持つ表面2の詳細を示した概略図である。このようなナノロッド構造の例は文献に公開されている(例えばMotofumi Suzuk,et al., APPLIED PHYSICS LETTERS 88, 203121, 2006など)。一例を挙げると、基板1上に形成されるナノロッド構造は、基板1上に所定間隔を有して形成される多数の微小柱状体3からなる。基板1は、各種のガラス材料、透明樹脂、半導体、金属等の光学的センサの基板として使用可能な材料を用いることができる。微小柱状体3は、柱部3aとその頂部に形成される貴金属部3bにより構成される。柱部3aは測定光の波長でプラズマ共鳴が生じるような材料であればよく、例えばSiO2、TiO2等の酸化物やLiF等のフッ化物などが好適に用いられる。貴金属部3bの形成材料には、高感度の光学的センサを得るために必要な貴金属が用いられ、好ましくは、Au、Ag、Cu等が用いられる。なお、本実施形態では柱部3aの頂部に貴金属部3bを形成するものとしているが、これに限るものではない。例えば、柱部3aと貴金属部3bとが交互に積層されたものや、柱部3aの一部に貴金属部3bが蒸着されているもの、柱部3aが貴金属部3bからなるもの等、光学的センサとして使用可能な微小柱状体が形成されていればよい。
【0010】
次に本実施形態の試験片の製造例を図3、及び図4を用いて以下に示す。
基板1を洗浄後、基板1と蒸着用材料を真空蒸着装置にセットする。図示するように、真空蒸着装置20は、装置本体21,装置内を真空状態にするための排気部22,蒸着材料を置くための台23,電子ビーム発生部24,台23の上方に設けられ基板を取り付けるための基板保持部25,蒸着時の膜厚を検出するための検出部26,を有している。なお、これらの構成部材は図示なき制御部に接続されており、制御部からの信号により駆動制御されている。基板保持部25は、基板1を保持するとともに基板1における蒸着角α(蒸着流の入射方向と基板中央における法線とがなす角度)を適宜変更することができ、斜め蒸着が可能となっている。なお、蒸着角αは45°〜88°であることが好ましい。また、基板保持部24は、基板1を所定角度に保持した状態で180°反転させることができる。また、検出部26としては、水晶振動式膜厚計等の既存の膜厚を検出する機構を用いることができる。
【0011】
基板保持部25,台23上に基板1,蒸着材料27を各々セットし、装置内を排気部22を用いて真空状態にする。装置内が真空状態になったことを確認後、電子ビーム発生部24から電子ビームを蒸着材料27に向けて照射し、蒸発材料を蒸発させ基板1の面に斜め蒸着させる。基板1上に形成される膜厚を検出部26にて検出しながら、適当な膜厚が得られたら基板保持部25によって基板1の面内角を180度反転させる。基板1の反転後、前述同様に適当な膜厚となるまで蒸着作業を続け、再度基板1を反転させる。反転させる周期(タイミング)は、膜厚5nm以上100nm以下で各反転時ともに同程度の膜厚が得られた時点で行うことが好ましい。このような蒸着、反転、蒸着、反転・・・を繰り返し行うことにより、基板1上に異方的な形状となる微小柱状体(図2における柱部3a)が形成されることとなる。なお、柱部3aは分析で使用する測定光の波長に対して好適な感度が得られる高さとなるように形成される。必要な高さが得られた柱部3aの頂部に貴金属を蒸着させ、図2に示すような貴金属部3bを形成させる。蒸着作業は蒸着材料を換えて前述同様の手法にて行えばよい。また、貴金属部3bの厚さは5nm以上50nm以下が好ましい。
【0012】
装置内に大気を導入した後、表面にナノロッド構造(微小柱状体3)が形成された基板1を取り出し、光学的センサとして使用に適したサイズにカットする。次にカットされた基板1の表面(ナノロッド構造が形成されている面)に円形の開口30aを有したマスク30を置き、上方から紫外線を照射して開口に位置する基板1の表面領域を親水化処理(親液化)した。なお、紫外線の光源は紫外線を照射する光源であれば使用可能であるが、低圧水銀ランプを特に好適に用いることができる。照射条件は、通常、照射時間1〜120分、照射距離0.5cm〜30cm、照度1〜20mW/cm2程度であるが、これに限定されるものではない。また、マスク開口の大きさは、測定に必要とされる領域が得られる程度の大きさであればよく、例えば、直径1mm〜10mmの円形、一辺の長さが1〜10mmの多角形、幅が1〜5mmの線形等である。
【0013】
上記のような製造工程を経ることによって親液性部分2aと、親液性部分を囲み親液性部分に対して相対的に疎液性を有する疎液性部分2bとが形成された試験片(光学的センサ)を得ることができる。なお、以上の製造例では開口領域を紫外線により親水化処理して親液性部分を形成するものとしているが、これに限るものではない。基板表面のマスク領域を逆転させ親液性部分となる領域をマスクし、疎液性部分となる領域を露出させて、露出領域に対して疎水化処理することにより、親液性部分と疎液性部分とに区分けすることもできる。
【0014】
なお、表面増強ラマン散乱(SERS)法、表面増強赤外吸収分光(SEIRA)法、表面プラズモン共鳴(SPR)法、局在表面プラズモン共鳴(LPR)法など、光を用いて分子計測を行う測定装置に本実施形態の試験片を用いる場合には、試験片の親液性部分(領域)に検査試料となる液滴を付着させて、この液滴を液状,または乾燥させた状態で測定を行うことで、高感度な測定結果が得られ、容易に液滴成分に関する情報を得ることが可能となる。
【0015】
また、上述の実施形態では斜め蒸着を繰り返し行うことにより貴金属ナノロッド構造が表面に形成された基板に対して親液性部分と疎液性部分とに区分けする処理を施すものとしたが、これに限るものではない。ナノ構造表面として、凹凸面に蒸着された貴金属膜、エッチングされた貴金属膜、貴金属ナノ粒子の集積体等の光学的センサとして使用可能な貴金属構造であるナノ構造表面を有する基板に対しても同様の処理を施すことにより、親液性部分と疎液性部分とに区分けされた試験片を得ることができる。
【0016】
次により具体的な実施例、及び比較例を以下に示す。
<実施例1>
前述した真空蒸着装置に蒸着材料としてキヤノンオプトロン(株)製SiO2ペレットを、基板としてガラス板(57mm×57mm 厚さ0.25mm)をセットし、装置内を5×10-4Pa程度の真空状態として、電子ビームを蒸着材料に照射し、蒸着角αを78.6°として蒸着を行った。SiO2膜が10nmの厚さになったところで、基板面内角を180°反転させ、同様に厚さが10nmとなるまで蒸着を行った。この蒸着作業を最終的に厚さ(高さ)が300nmとなるまで繰り返し行った。SiO2からなる柱部の高さが300nm得られたところで、蒸着材料をAu線に換えて、柱部の頂部に厚さ15nmのAuを蒸着させることにより、ナノロッド先端に金が蒸着した基板を得た。この基板を装置から取り出し、7mm×7mmにカットすることにより、試験片を得た。
【0017】
カットされた試験片に対して孔径φ1mmの開口を中央に有し試験片と同形状のステンレス製の薄板をマスクとして試験片のナノロッド形成表面に被せ、セン特殊光源(株)製、卓上紫外線照射装置(PL16-110)を用いて低圧水銀灯からの紫外線を10分間照射した(パワー110W)。紫外線照射後の試験片に対して照射面に5μMのローダミン6G水溶液を10μLギルソンピペットで点着させた。φ1mmのスポットにのみ液が残り、照射されていない領域への液の拡張はなかった。また、親液性部分とされるφ1mmのスポットと、スポット周囲の疎液性部分とされる領域の純水に対する静的接触角を見積もるために、同条件で表面処理を行った親液面を有する試験片と、未処理試験片を用意し、KRUSS社製EASYDROP自動接触角測定装置で測定した。気温27.9℃、湿度53%のとき、親液性面の静的接触角は20°(すなわちスポット内も20°と推定される)、親水化処理を行っていないスポット周囲の領域は65.6°であった。
【0018】
<実施例2>
実施例1にて得られた5μMのローダミン6G水溶液滴下の試験片を自然乾燥させた。乾燥物はスポット内においてほぼ均一に分布していた。スポット内の乾燥残渣に対し、測定光として波長785nmのレーザーを備えた顕微ラマン分光器 (株)堀場ジョバンイボン製LabRAM1Bを用い、60倍の対物レンズで照射時間1秒のラマン測定を行った。測定結果を図5に示す(R6G 5μM aq on 1mm φdry)。図示するように特徴的かつ強いラマンスペクトルが観察された。
【0019】
<比較例1>
実施例1にて得られたナノロッド先端に金が蒸着した試験片に対して紫外線を照射させず、実施例1と同様の5μMのローダミン6G水溶液を10μLギルソンピペットで試験片表面に点着させた。点着した液滴を乾燥させたところ、不定形の縞状パターンが現れ、残渣が測定対象領域にランダムに分布している状態となった。
【0020】
<比較例2>
比較例1と同様に紫外線照射を行っていない試験片に対して、濡れ性を高めナノ構造体表面と試料との接触を高めるために、対象溶液を5μMローダミン6Gのエタノール溶液した。この溶液10μLをギルソンピペットで拡張を防ぐために注意深く少量ずつ点着し、それを乾燥させた。この乾燥残渣に対し実施例2同様の測定条件にて顕微ラマン分光器を用いてラマン測定を行った。測定結果を図5に示す(R6G 5μM EtOH drop&dry)。
<まとめ>
図5に示すように、比較例2の結果に対して実施例2の結果は非常に感度のよいデータが得られ、本実施形態の試験片の有効性が確認された。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態における試験片の構成を示した図である。
【図2】本実施形態における試験片表面に形成される微小柱状体を示した図である。
【図3】真空蒸着装置の構成を示した図である。
【図4】試験片にマスク処理を施すための構成を示した図である。
【図5】実施例と比較例の測定結果を示した図である。
【符号の説明】
【0022】
1 基板
2a 親液性部分
2b 疎液性部分
3 微小柱状体
3a 柱部
3b 貴金属部
10 試験片

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナノ構造表面を有する試験片であって、前記ナノ構造表面を有する領域において親液性領域と,該親液性領域を囲む領域であって前記親液性領域に対して相対的に疎液性を有する疎液性領域と,が形成されていることを特徴とする試験片。
【請求項2】
請求項1の試験片において、前記親液性領域の液体に対する見かけの接触角がθ<90°であり、前記疎液性領域の見かけの接触角と前記親液性領域の見かけの接触角との差が20°以上であることを特徴とする試験片。
【請求項3】
請求項2の試験片において、前記ナノ構造表面は貴金属ナノロッドアレイ,凹凸面に蒸着された貴金属膜,エッチングされた貴金属膜,貴金属ナノ粒子の集積体,の群から選ばれる粗さを持った貴金属構造であることを特徴とする試験片。
【請求項4】
請求項3の試験片がSERS用、SEIRA用,SPR用,LPR用の群から選ばれるプラズモンセンサーであることを特徴とする試験片。
【請求項5】
ナノ構造表面を有する試験片を得る第1ステップと、
該第1ステップにより得られたナノ構造表面を有した試験片の該表面に対して特定領域と該特定領域を囲む外周領域とに区分けする第2ステップと、
該第2ステップにより区分けされた前記特定領域が前記外周領域に対して接触角が相対的に小さくなるように、前記特定領域に対して親液化処理,または前記外周領域に対して疎液化処理を施すこと第3ステップと、
を有することを特徴とする試験片の製造方法。
【請求項6】
請求項5の試験片の製造方法において、前記第2ステップは紫外線を通過させる部分と該紫外線を通過させない部分とを区分けするマスクを前記表面に設置することにより前記特定領域と外周領域とを区分けするステップであり、前記第3ステップはマスクが設置された試験片に紫外線を照射し前記特定領域を親水化処理するステップであることを特徴とする試験片の製造方法。
【請求項7】
ナノ構造表面を有する領域において疎液性領域と該疎液性領域に囲まれた親液性領域とが形成されている試験片を用いて前記親液性領域に液滴を付着させ,該付着した液滴を液状にて,または前記液滴を乾燥させた状態で測定する液滴成分の測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−230352(P2010−230352A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−75662(P2009−75662)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000135184)株式会社ニデック (745)
【出願人】(300076068)
【Fターム(参考)】