説明

読取装置

【課題】異なる配光分布となる複数の発光素子による出射光を同一の導光体を用いて広い範囲を照射する場合に、それぞれにおいてできるだけ均一な照射を可能とする
【解決手段】横並びに配設された複数の発光素子と、発光素子からの光を読取対象物載置部に向けて導くための導光体とを設け、複数の発光素子は、第1発光素子と、第1発光素子とは異なる配光分布の第2発光素子とを有する。導光体を、第1発光素子からの光が略均一な照度で拡散させる屈折率をもって形成し、第1発光素子に対して第2発光素子を発光素子の光軸に直交する方向にずらして配設する。第2発光素子による光を、導光体の第1発光素子とは異なる部分を通すことにより、第1発光素子の光とは異なるように拡散させることができ、ずらす位置を適宜設定することにより略均一な照度で拡散させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光素子及び導光体を備えた照明装置により照明された被読取面を撮像する撮像装置を用いた読取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、複写機やスキャナ等の読取装置において、読取対象物をガラス板等からなる原稿台の上に載置し、その被読取面を原稿台の下から照明装置で照射して撮像装置(カメラ)で撮影するようにしたものがある。そのような読取装置の照明装置として、光源にLEDを用いたものがあり、例えばLEDを棒状の導光体の長手方向一端部に設けると共に導光体にその長手方向に延在する光反射部を設け、LEDから導光体内に導かれる光を光反射部により長手方向に直交する方向に出射させて、線状光源として被読取面を照射するようにしたものがある(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−146868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の読取装置は、画像読取り手段としていわゆるラインセンサを用い、これに対応しての照明装置では、導光体の長手方向一端部に発光素子を設けており、読取装置としては単機能のものである。例えば白色光(可視光)を出射する発光素子を用いた場合にはOCR等に対応でき、紫外光や赤外光を出射する発光素子を用いた場合には真贋判定等に対応できるが、上記照明装置で複数の機能を実現する場合、導光体の長手方向両端部にそれぞれ設けられた発光素子の一方を白色光用とし、他方を紫外光用または赤外光用とすることが考えられる。しかしながら、導光体の出射面の形状(曲率)を白色光による照度分布が均一になるようにすると、波長が異なる他の光による照度分布を同様に均一にすることができない。
【0005】
赤外光の場合には、赤外LED素子の配光特性が白色光よりも狭いだけでなく、白色光より波長が長いため、白色光より屈折し難い。その結果、白色光用に形成された導光体を用いて赤外光を出射させる場合に、白色光に対して狭い範囲にしか照射できないという問題がある。また、紫外光の場合には、白色光よりも波長が短いため出射面での屈折が大きくなるが、一般に入手容易な紫外LED素子の配光特性は白色光よりもかなり広いことから、同じ導光体では出射方向が白色光より大きく拡散し、それにより照度むらが発生するという問題がある。
【0006】
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、異なる配光分布となる複数の発光素子による出射光を同一の導光体を用いて広い範囲を照射する場合に、それぞれにおいてできるだけ均一な照射を可能とするように構成された読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の読取装置は、読取対象物が載置される透明な読取対象物載置部と、前記読取対象物載置部に載置された前記読取対象物を照明する照明装置と、前記照明装置により照明された前記読取対象物を撮像する撮像装置とを備える読取装置であって、前記照明装置は、横並びに配設された複数の発光素子と、前記発光素子からの光を前記読取対象物載置部に向けて導くための棒状の導光体とを備え、前記複数の発光素子は、第1発光素子と、前記第1の発光素子とは異なる配光分布を有する第2発光素子とを有し、前記導光体が、前記第1発光素子の配光分布に対応して前記第1発光素子からの光を前記読取対象物載置部の全域に略均一な照度で拡散させる屈折率をもって形成され、前記第2発光素子が、前記導光体の長手方向から見て前記第1発光素子に対して前記発光素子の光軸に直交する方向にずれて配設されている構成とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、第1発光素子による配光分布が略均一な照度で拡散されるように導光体を形成した照明装置において、第1発光素子とは異なる配光分布となる第2発光素子が導光体の長手方向から見て第1発光素子と同じ位置の場合には第2発光素子の配光分布が略均一な照度で拡散されないが、第2発光素子が第1発光素子に対してずれて配設されることにより、第2発光素子による光が導光体の第1発光素子とは異なる部分を通ることになり、第1発光素子の光とは異なるように拡散させることができる。これにより、第2発光素子のずらす位置を配光分布に応じて適宜設定することにより、第2発光素子においても略均一な照度で照射させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明が適用された読取装置の全体斜視図
【図2】読取装置の内部の要部を示す側面図
【図3】(a)は上側導光体の要部斜視図、(b)は下側導光体の要部斜視図
【図4】LED素子の配置を示す照明基板の正面図
【図5】出射光の光路を示す図2に対応する説明図
【図6】(a)は上側導光体の出射面の外形を示す断面図、(b)は下側導光体の出射面の外形を示す断面図
【図7】白色LED素子と赤外LED素子との配光をグラフで示した特性図
【図8】赤外LED素子の位置をずらした状態を示す説明図
【図9】赤外LED素子による照射範囲の分布を示す説明図
【図10】紫外LED素子の位置をずらした状態を示す説明図
【図11】カメラのレンズの影響による画像における照度分布を示す説明図
【図12】(a)は上側導光体に設けた光路屈折部を示す説明図、(b)は下側導光体に設けた光路屈折部を示す説明図
【図13】白色LED素子による照度を高めた範囲の分布を示す説明図
【発明を実施するための形態】
【0010】
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、読取対象物が載置される透明な読取対象物載置部と、前記読取対象物載置部に載置された前記読取対象物を照明する照明装置と、前記照明装置により照明された前記読取対象物を撮像する撮像装置とを備える読取装置であって、前記照明装置は、横並びに配設された複数の発光素子と、前記発光素子からの光を前記読取対象物載置部に向けて導くための棒状の導光体とを備え、前記複数の発光素子は、第1発光素子と、前記第1の配光素子とは異なる配光分布を有する第2発光素子とを有し、前記導光体が、前記第1発光素子の配光分布に対応して前記第1発光素子からの光を前記読取対象物載置部の全域に略均一な照度で拡散させる屈折率をもって形成され、前記第2発光素子が、前記導光体の長手方向から見て前記第1発光素子に対して前記発光素子の光軸に直交する方向にずれて配設されている構成とする。
【0011】
これによると、第1発光素子による配光分布が略均一な照度で拡散されるように導光体を形成した照明装置において、第1発光素子とは異なる配光分布となる第2発光素子が導光体の長手方向から見て第1発光素子と同じ位置の場合には第2発光素子の配光分布が略均一な照度で拡散されないが、第2発光素子が第1発光素子に対してずれて配設されることにより、第2発光素子による光が導光体の第1発光素子とは異なる部分を通ることになり、第1発光素子の光とは異なるように拡散させることができる。これにより、第2発光素子のずらす位置を配光分布に応じて適宜設定することにより、第2発光素子においても略均一な照度で照射させることができる。
【0012】
また、第2の発明は、前記第1の発明において、前記導光体の前記出射面が、前記導光体の長手方向から見て大きな半径で形成されている部分と小さな半径で形成されている部分とを有し、前記第2発光素子が、前記第1発光素子の配光分布よりも広い配光分布を有し、かつ前記導光体の長手方向から見て前記第1発光素子に対して前記出射面の前記小さな半径で形成されている部分側にずれて配設されている構成とする。
【0013】
これによると、第2発光素子の配光分布が第1発光素子よりも広い場合でも、第2発光素子による光を導光体の出射面の小さな半径の部分から出射させることにより、出射面からの出射光の拡散を抑制することができる。
【0014】
また、第3の発明は、前記第1または前記第2の発明において、前記第2発光素子の波長が、前記第1発光素子の波長よりも長い構成とする。
【0015】
これによると、第2発光素子の光の波長が第1発光素子のものよりも長い場合に、第2発光素子による光が屈折し難いが、第2発光素子による光を導光体の屈折率の大きな部分を介して出射させることにより、大きく屈折させることができるため、屈折率の大きさに合わせた配置により照度のむらの発生を抑制し得る。
【0016】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明による読取装置の例を示す全体斜視図である。読取装置1は、内部が空洞の略直方体のハウジング2を有し、机上等に置いて使用される。なお、以下の説明での上下方向は、読取装置1を机上に置いた状態におけるものとする。
【0017】
図2は、本発明による読取装置の内部の要部を示す側面図である。図2に併せて示されるように、ハウジング2の上面には、その概ね全面に亘って読取対象物載置部としてのガラス板3が設けられている。そのガラス板3の上面に読取対象物としての例えばパスポート4がその被読取面4aをガラス板3に向けて載置される。
【0018】
ハウジング2の内部にはガラス板3の下方となるハウジング2の底面近傍にメイン基板5が配設されている。メイン基板5には読取装置1の制御回路やドライブ回路等(図示省略)が設けられている。メイン基板5の一端側の上方位置にはガラス板3の裏面に臨むように斜め上向きにされた照明基板6が配設されている。なお、これら基板5・6をハウジング2に対して固定するための支持構造は、公知のねじ止め構造であってよく、図示省略している。
【0019】
図4に示されるように、照明基板6には、発光素子としてのLED素子を複数並べた各LED列7が上下2列に配設され、また図3に示されるように、各LED列7の各LED素子の出射面をそれぞれ覆うように棒状の各導光体(上側導光体8及び下側導光体9。以降、これらをまとめて「導光体8・9」と記載することがある)が配設されており、このようにして照明装置が構成されている。また、照明基板6と各導光体8・9の間には、照明基板6に配置されたLED列7の各LED素子にそれぞれ対応する開口部が設けられた樹脂製のスペーサー16が配置されている。スペーサー16に設けた開口部の壁面はLED素子の光出射方向に広がるテーパー形状を成しており、LED素子の出射光はこの壁面で反射されて効率よく導光体8・9の中に導かれる。
【0020】
図3(a)は上側導光体8の要部斜視図、同(b)は下側導光体9の要部斜視図である。上側導光体8は、図3(a)に示されるように、長手方向の中央部において、その左右が線対称となる形状を有しており、長手方向の中央部と両端部との3箇所に設けられた各取付孔8aを用いて、スペーサー16を間に挟んだ形で照明基板6にねじ止めされ、同様に下側導光体9も、その正面図を示す図3(b)に示されるように線対称となる形状を有し、長手方向の中央部と両端部との3箇所に設けられた各取付孔9aを用いて、スペーサー16を間に挟んだ形で照明基板6にねじ止めされている(各ねじは図示省略)。このように導光体8・9はそれぞれ一体物として構成されているが、照明基板6において、各導光体8・9の長手方向中央部に対応する位置にはLED列7が配置されておらず、当該部分は光学的な機能を持たないため、長手方向中央部にて各導光体8・9を分断する構成としてもよい。このようにすれば、分断部分に対応する照明基板6に電気部品を配置することができるので、照明基板6の実装効率が向上する。
【0021】
図1・図2に示されているように、上側導光体8の長手方向中央かつその上側となる位置にはガラス板3の上面に載置されたパスポート4の被読取面4aを撮像する撮像装置としてのカメラ13が配設され、カメラ13に対向する位置に、被読取面4aの像の光路をカメラ13に向けて屈曲させるための反射鏡14が配設されている。このように光路を曲げるのは、読取装置1をコンパクト化するのに有効であるためである。
【0022】
図4は、本発明による、LED素子の配置を示す照明基板の正面図である。図4には、照明基板6に配設された各LED列7のそれぞれのLED素子の配置が示されている。上側導光体8に対応する部分には、上側導光体8の長手方向となる上側基準線L1に沿って図の中央部から右側へ、紫外線用の2つの紫外LED素子UV1・UV2、赤外線用の赤外LED素子IR1、可視光用としての白色LED素子WL1、2つの紫外LED素子UV3・UV4、赤外LED素子IR2、白色LED素子WL2がこの順で配設されている。また、上側導光体8の図の中央部から左側部分のLED列7の各LED素子は上記右側に対して左右対称に配置されている。
【0023】
同様に、下側導光体9に対応する部分には、下側導光体9の長手方向となる下側基準線L2に沿って図の中央部から右側へ、4つの紫外LED素子UV5・UV6・UV7・UV8、赤外LED素子IR3、白色LED素子WL3、紫外LED素子UV9、白色LED素子WL4がこの順で配設されている。また、下側導光体9の図の中央部から左側部分のLED列7の各LED素子も上記右側に対して左右対称に配置されている。
【0024】
先ず、モニタでの操作者の目視による確認や、イメージスキャナのように被読取面の画像を取得するのに適する白色光を照射する場合には中央側の白色LED素子WL1・WL3によりガラス板3(原稿面)の全面に対してできるだけ均一に照明することが望まれる。この場合、白色LED素子WL1・WL3の出射光を導光体8・9により十分に拡散すればむらを少なくすることができる。
【0025】
図5は、出射光の光路を示す図2に対応する説明図、図6(a)は本発明における上側導光体8の出射面の外形を示す断面図、同(b)は下側導光体9の出射面の外形を示す断面図である。以降、図5を用いて各導光体8・9から出射される光の経路、特に迷光の発生過程について説明し、図6を用いて迷光の発生を防止する構成について説明する。上述のように、均一照明を行う目的で光を拡散させようとする場合、導光体8・9の出射面8d・9dの曲面の加減により拡散範囲を単純に大きくすることができるが、その拡散が過度になる、すなわち出射面8d・9dからの出射光の出射方向が広がり過ぎると、図5の破線の矢印Lm1や二点鎖線の矢印Lm2に示されるように、出射面8d・9dから出射された光の一部が反射鏡14に向かって進行し、反射鏡14で反射してからガラス板3に向かう光が生じる。そのような光Lm1・Lm2は、ガラス板3の下面3aで反射して、再度反射鏡14で反射することによりカメラ13に向かう場合がある。
【0026】
上記反射による迷光は、導光体8・9、カメラ13、反射鏡14の位置関係を調節することにより回避し得る場合もあるが、コンパクト化によるレイアウトの制限下で、ガラス板3をむら無くできるだけ均一に照射させようとする場合には上記位置関係の設計が複雑化してしまう。
【0027】
それに対して本発明では、導光体8・9の出射面8d・9dの形状により対応している。上側導光体8の長手方向から見た断面における出射面8dを形成する外形線は、図6(a)に示されるように、反射鏡14側の範囲Aでは半径Raの円弧で形成され、ガラス板3側の範囲Bでは半径Rbの円弧で形成され、半径Raは半径Rbよりも小径にされており、白色LED素子WL1の光軸CLに対して非対称である。同様に、下側導光体9の長手方向から見た断面における出射面9dを形成する外形は、図6(b)に示されるように、反射鏡14側の範囲Cでは半径Rcの円弧で形成され、ガラス板3側の範囲Dでは半径Rdの円弧で形成され、半径Rcは半径Rdよりも小径にされており、白色LED素子WL3の光軸CLに対して非対称である。
【0028】
これにより、各導光体8・9の出射面8d・9dの範囲A・Cから出射される出射光の最も反射鏡14側となる光Lw1・Lw2(図5の実線の矢印)の出射方向を、上記光Lm1・Lm2に対して導光体8・9の内側にそれぞれ角度θ1・θ2だけ戻す向きに傾けて出射させることができる。各角度θ1・θ2の大きさは各半径Ra・Rcの大きさにより任意に変えることができ、より小径にすることにより各光Lw1・Lw2の出射方向を反射鏡14からより一層遠ざけることができる。このようにして、上記したような反射によりカメラ13に入ってしまう光を無くすことができ、カメラ13の映像に白とびが生じることを防止することができる。
【0029】
そして、上記光Lw1・Lw2となる出射角度を確保するように各半径Ra・Rcを設定すると共に、ガラス板3に均一な照度となるように、範囲A・Cと、各半径Rb・Rd及び各範囲B・Dとを設定する。このように、異なる曲率の円弧面の組合せにより、各導光体8・9の出射面8d・9dから出射された後に直接的に反射鏡14に当たる光(Lm1・Lm2)を無くしつつ、ガラス板3への均一な照度分布を確保することができる。
【0030】
上記実施形態では互いに異なる2つの半径Ra・Rb(Rc・Rd)で出射面8d(9d)を形成したが、3つ以上の異なる半径の組合せ、すなわち非単一の円弧面となるように出射面8d(9d)を形成するようにしてもよい。いずれにしても、異なる半径同士の境界では一方の半径から他方の半径に滑らかに変化する曲面を形成するとよい。
【0031】
なお、各出射面8d・9dにおいて、例えば各範囲の比A:B(C:D)を用いて各半径Ra・Rb(Rc・Rd)の加重平均からそれぞれの平均半径を求めた場合に、上側導光体8の出射面8dの平均半径に対して、下側導光体9の出射面9dの平均半径の方が小さくされている。上側導光体8よりも下側導光体9の方がガラス板3よりも遠いため、同じ半径の場合には下側導光体9からの照射範囲がより広がることから、上記したように下側導光体9の出射面9dの平均半径を小径化することにより、照射範囲を絞ることができ、各導光体8・9間にガラス板3に対する遠近の違いがあっても、照度範囲の広がりによる照度分布の不均一化を防止し得る。
【0032】
本実施形態では、上記図4に示されるように、各LED列7を構成する複数のLED素子の中で、照明基板6の面上で各基準線L1・L2に対して直交する方向にずれて配置されているものがある。ここで、基準線L1は第1発光素子としての白色LED素子WL1の光軸CLと直交し、基準線L2は第1発光素子としての白色LED素子WL2の光軸CLと直交するものとする。図4は一実施形態であるが、具体的な配置について以下に説明する。なお、各LED素子WL・IR・UVの並び方向としての基準線L1(L2)の延在方向をX方向とし、各LED素子WL・IR・UVの並び方向から見て基準線L1(L2)に直交しかつ照明基板6の面に沿う方向をY方向とする。
【0033】
先ず上側導光体8に対応する各LED素子の基準線L1に対するY方向下側(ガラス板3から遠ざかる方向)のずれ(図4に示される−d)を説明する。なお、dは任意のずれ量である。中央部側の白色LED素子Wは基準線L1の線上に位置し、その白色LED素子WL1の隣に設けられた第2発光素子としての赤外LED素子IR1は下側(図4の−d)にずれ、外側の赤外LED素子IR2は線上に位置している。4つの紫外LED素子UV1〜4は下側にそれぞれ異なる大きさでずれている。
【0034】
下側導光体9に対応する各LED素子の基準線L2に対する図4におけるY方向のずれにおいては、中央部側の白色LED素子WL3が線上に位置し、その隣の赤外LED素子IR3も線上に位置している。5つの紫外LED素子UV5〜9は下側にそれぞれ異なる大きさでずれている。
【0035】
このように各LED素子を配置しているのは、互いに配光特性の異なる白色光・赤外光・紫外光を、同一の導光体8・9(出射面8d・9d)を用いても、それぞれ略均一の照度分布でガラス板3を照射可能にするためであり、各ずれ量は略均一の照度分布となるようにそれぞれ適切な値に設定されている。
【0036】
なお、最も外側の各白色LED素子WL2・WL4は、図3に示されているように導光体8・9の長手方向両端部に設けられた各突部11・12に対応させて配置されている。突部11・12には、導光体8・9の長手方向外側に背面部11a・12aが設けられ、導光体8・9の長手方向内側に後傾状態の第2出射面11b・12bが設けられている。白色LED素子WL2・WL4の出射光は、突部11・12に入り、さらに背面部11a・12aの内面で反射して第2出射面11b・12bから導光体8・9の中央部側に向けて斜めに出射されるようになっている。これにより、照射角度の違いに応じて色変化するOVI(Optically Variable Ink)が施されているパスポート等の真贋判定に対応し得る。
【0037】
上記白色LED素子WL2・WL4以外の各LED素子の配置について説明する。先ず、ガラス板3における白色光の照度分布が略均一になるように、各白色LED素子WL1・WL3を配置する。
【0038】
導光体8・9は基準線L1・L2に沿って延在するかまぼこ型断面を有する形状であり、出射面8a・9aの湾曲方向(Y方向)に対する照度分布の均一化は上記したように複数の半径の円弧面の組合せで容易に実現可能であるが、基準線L1・L2の延在方向の照度分布は広がりを出射面8d・9dの曲がりで調整することができない。そのため、ガラス板3に対する各導光体8・9の遠近による出射光の広がりの違いに応じて、本実施形態では、図4に示されるように上側導光体8に対応する白色LED素子WL1はガラス板3の中央寄りに配置され、下側導光体9に対応する白色LED素子WL3は白色LED素子WL1よりは外側に配置されている。
【0039】
図7は、本発明の白色LED素子と赤外LED素子との配光をグラフで示した特性図である。以降、赤外LED素子IR1〜3について説明する。赤外LED素子IRの配光特性は図7の実線で示されるように白色LED素子WLの配光特性(二点鎖線)に比べて狭く、さらに赤外光の波長は可視光(白色光)よりも長いため、赤外光は白色光よりも媒質境界で屈折し難い。そのため、同一レンズ(プリズム)を用いた場合に、赤外光は白色光に対して狭い範囲にしか照射できない。なお、照射範囲としては、導光体8・9の出射面8d・9dの湾曲方向及び直線方向(導光体8・9の長手方向)の両方が対象となる。
【0040】
上記したように導光体8・9の出射面8d・9dを、白色LED素子WLによる照度分布の均一化を優先させた形状に形成し、その導光体8・9を用いた場合の各赤外LED素子IR1〜IR3の配置を以下に説明する。
【0041】
上側導光体8において、赤外LED素子IRを、基本的に白色LED素子WLとなるべく同じ位置にするべく、白色LED素子WLの隣に配置する。これにより、導光体8の長手方向内側の赤外LED素子IR1によりガラス板3の中央側を照射し、導光体8の長手方向外側の赤外LED素子IR2によりガラス板3の側縁側を照射する。
【0042】
そして、上記したように、上側導光体8の外側の赤外LED素子IR2は基準線L1上に配置されているが、内側の赤外LED素子IR1は基準線L1に対して下側に所定量ずらして配置されている。
【0043】
図8は、赤外LED素子の位置をずらした状態を示す説明図である。上述のように、ずらして配置された各赤外LED素子IR1・IR2による上側導光体8からの出射光の出射方向を図8に示す。図8において、実線は基準線L1から下側(即ち、出射面8dの半径が小さい側)にずらした内側の赤外LED素子IR1を示し、二点鎖線は基準線L1上に位置する外側の赤外LED素子IR2を示し、それぞれの出射光を矢印で示している。図に示されるように、両赤外LED素子IR1・IR2による出射光の上側は略同一方向に出射されるが、各出射光の下側は基準線L1上に配置された赤外LED素子IR2の方が下側に広がって出射される。
【0044】
出射面8dの上側の範囲(半径Rb)では、上記したように下側の範囲よりも半径が大きく(Rb>Ra)かつガラス板3に向くようになるため、出射光位置のずれに対する出射面8dでの出射方向の変化はそれ程大きくならない。なお、両赤外LED素子IR1・IR2は入射面8bに対して相対的に平行移動関係にあり、各赤外LED素子IR1・IR2からの各出射光の光軸は互いに平行となっている。
【0045】
図9は、赤外LED素子による照射範囲の分布を示す説明図である。以降、図9を用いて、各赤外LED素子IR1・IR2によるガラス板3における各照射範囲S1・S2について説明する。なお、ガラス板3の図における縦横方向を用いて照射範囲を説明する。
【0046】
基準線L1上に配置された赤外LED素子IR2による照射範囲S2は、上記したように拡散された出射となるため図に示されるように縦長となる。それに対して基準線L1から下側にずれて配置された赤外LED素子IR1による照射範囲S1は、上記したように上側に狭められるため、図に示されるようにガラス板3の導光体8寄りかつ縦方向に短縮された範囲となる。なお、赤外LED素子IR1は導光体8の長手方向中央寄りに配置されており、その照射範囲S1はガラス板3の横方向中央部分となるため、赤外LED素子IR1だけではガラス板3の横方向の側縁近傍に対しては照度が低下する。
【0047】
それを補うため、外側の赤外LED素子IR2によりガラス板3の側縁近傍を照射する。外側の赤外LED素子IR2は基準線L1上に配置されて、図8に示されるように出射面8dから出射される出射光は下側に広がるため、その照射範囲は図9に示されるように縦長となり、ガラス板3の側縁近傍が縦方向の全長に亘って照射され得る。
【0048】
一方、上側導光体8に対応して配置された赤外LED素子IR1はガラス板3の手前側(上側導光体8寄り)部分を照射しているため、ガラス板3の奥(上側導光体8から遠い)側の照度が低下してしまう。そこで、下側導光体9に対応して配置された赤外LED素子IR3により、図9のS3に示されるようにガラス板3の奥側を照射する。
【0049】
なお、図9の各照射範囲S1〜S3を示す境界ではガラス板3の全面を照射仕切れていないように図示されているが、各照射範囲S1〜S3の大体の範囲を示すだけであり、また境界の外側で急激に照度が低下するものではなく、境界の外側部分でも必要な照度が得られている。特に、照射範囲S1・S3の間の部分は、それぞれの照度の低下した部分が重なるため十分な照度が得られる。このようにして、図9に示されるように、各赤外LED素子IR1〜IR3による各照射範囲S1〜S3によりガラス板3の全面を十分な照度でかつ略均一に照射することができた。
【0050】
次に、紫外LED素子UVの配置要領について説明する。紫外光の波長は白色光よりも短いため、紫外光は白色光よりも屈折し易く、同一レンズ(プリズム)を用いた場合に紫外光は白色光に対してやや集光する。しかしながら、一般に入手容易な紫外LED素子UVの配光特性は白色LED素子WLの配光特性に比べてかなり広く、導光体8・9の出射面8d・9dから出射される紫外光の出射範囲は白色光よりも紫外光の方が広くなるため、紫外光は、出射面8d・9dの湾曲方向と直線方向(導光体8・9の長手方向)との両方向で白色光よりも拡散される。
【0051】
図10は、紫外LED素子の位置をずらした状態を示す説明図である。以降、図10を用いて、赤外LED素子IRと同様に、導光体8・9の出射面8d・9dを、白色LED素子WLによる照度分布の均一化を優先させた形状に形成し、その導光体8・9を用いた場合の各紫外LED素子UV1〜UV9の配置を以下に説明する。
【0052】
上側導光体8において、紫外LED素子UVを基準線L1上に配置した場合には、上記したような紫外光の配光特性により、図10の二点鎖線で示されるように出射面8dからの出射光は大きく広がって出射されて、照度が低下するという問題が生じる。また、紫外LED素子UVの配光分布の広さと紫外光の屈折率の大きさとにより、導光体8の下側に向かうように大きく屈折して進む光があると、その光により反射鏡14を直接照射してしまう虞が生じる。紫外光の場合であっても、反射鏡14を直接照射する光があると、その反射光が迷光となり、カメラ13に入ってしまう場合がある。
【0053】
それに対して、紫外LED素子UV1のように基準線L1に対して下側に所定量ずらしたものでは、図10の実線で示されるように、出射面8dからの出射光は、基準線L1上に配置された場合と比較して、上側では略同方向であるが、下側では上側に向かうようになる。これにより、紫外LED素子UV1によるガラス板3に対する照射範囲が狭められるため照度低下を防止し得ると共に、導光体8の下側の出射光の出射方向が上側に向かうため反射鏡14を直接照射してしまうことを防止し得る。
【0054】
したがって、導光体8に対応して配置する各紫外LED素子UV1〜UV4は、上記したように基準線L1に対して下側(即ち、出射面8dの半径が小さい側)にずらして配置されている。さらに、隣り合う紫外LED素子UV1・UV2は、基準線L1に対してY方向に相対的にずれるように配置されている。これは、隣り合うもの同士がY方向に対して同じ場合にはY方向における照射位置が同じになるため、個々のY方向における照度むらがある場合に強調されてむらが発生することを防止するためである。同様に隣り合う紫外LED素子UV3・UV4もY方向に相対的にずれて配置されている。なお、ずれ量は、照射範囲が大きく変化しない範囲でできるだけ大きくなる程度である。このようにして、隣り合うもの同士の配光分布による相互干渉をできるだけ低減することができる。
【0055】
同様に、下側導光体9においても、各紫外LED素子UV5〜UV9が基準線L2に対して下側にずらしてそれぞれ配置されていると共に、隣り合うもの同士の間でもY方向にずれるようにされている。なお、各紫外LED素子UV1〜UV9は他のLED素子よりも多く配置されているが、それは、一般に入手容易な紫外LED素子の出力が相対的に低いことによる。
【0056】
また、本実施形態の読取装置1はOCR(Optical Character Reader)として機能する。パスポートや免許証等の読み取りにおけるOCRとしては真贋判定に用いる場合があり、その場合にはできるだけ高精度に読み取るために、ガラス板3の全面に対する照度分布をできるだけ均一にすることが望まれる。なお、OCRとして読み取りを行う場合の照明には白色光を用いる。
【0057】
図11は、カメラのレンズの影響による画像における照度分布を示す説明図である。図11に示すように、一般的にカメラ13により撮像された映像は、いわゆる口径食やコサイン4乗則の影響を受けて画面における周辺光量が低下するという問題がある。撮像範囲の対象をガラス板3の全面として、カメラ13のレンズにより集光される中央部分Scとなる例えば図11の破線の円内では十分な光量が得られるが、その範囲Scの外側の周辺部分Ssでは光量が低下する。画面(ガラス板3)の全面で均一な光量となるようにするためには、周辺部分Ssの光量を例えば中央部分Scの光量よりも10〜20%増量することが考えられる。
【0058】
図12(a)は上側導光体に設けたプリズムを示す説明図、同(b)は下側導光体に設けたプリズムを示す説明図である。以降、図12(a),(b)を用いて原稿面の照度分布を調整する構成について説明する。なお、照度分布の調整には、上述の周辺光量の低下に対応する構成と、本発明に係る読取装置の構造に起因する原稿面中央部の照度低下を防止する構成の2つが含まれる。また、以降の説明では、図12(a),(b)において図面の右側にカメラ13が位置するものとする。先ず、上側導光体8の入射面8bの白色LED素子WL1に対向する部分には、図12(a)に示されるように、入射面8bに対して凹設して形成された斜面により構成される光路屈折部としての第1及び第2プリズム21・22が設けられている。本実施形態では導光体8・9の長手方向の中央部に対応する位置に発光素子は配置されていないため(図1、図4を参照)、この長手方向中央部に対向する原稿面は照度の点では不利になるが、第1プリズム21は、白色LED素子WL1に対してガラス板(原稿面)3の側縁部側にて凹設された斜面からなり、白色LED素子WL1から上記側縁部側に向けて出射された光Lw3を中央部側に屈折させる。これにより、ガラス板3の外側に漏れる光をガラス板3の周縁部内側部分に集光させることができ、その部分の照度を高めることができる。
【0059】
一方、第2プリズム22は、第1プリズム21からガラス板3の中央部側にて連続的に凹設された複数の小さな斜面を連続的にそれぞれピッチp1〜p4で鋸歯状に設けた形状からなり、白色LED素子WL1から上記中央部側に向けて出射された光Lw4を分散させて屈折させる。上側導光体8はガラス板3に近く光の走行距離が短いため、第2プリズム22が無い場合にはガラス板3の中央部に光が十分に当たらず、カメラ13の直上部分の照度が極端に低下する。それに対して、第1プリズム21よりも入射面8bに対する傾斜角θ2が大きい第2プリズム22によりガラス板3の中央部寄りに屈折させることにより、ガラス板3の中央部の照度低下を防止することができる。なお、第2プリズムを第1のプリズムよりも狭ピッチで設けたのは、導光体のサイズに制約がある中で第2プリズムに比較的大きな傾斜角θ2を付与するための措置である。
【0060】
次に、下側導光体9の入射面9bの白色LED素子WL2に対向する部分には、図12(b)に示されるように、入射面9bに対して凹設して形成された斜面により構成される光路屈折部としての第3プリズム23が設けられている。第3プリズム23は、上記第1プリズム21と同様に設けられており、ガラス板3の外側に漏れる光Lw5をガラス板3の周縁部内側部分に集光させて、その部分の照度を高めることができる。
【0061】
一方、下側導光体9においては、第3プリズム23とは反対側のガラス板3の中央部側には入射面9bを形成する平面である。これは、下側導光体9はガラス板3から遠いため、第2プリズム22のような光路屈折部を設けずに平面のままでも、白色LED素子WL2からガラス板3の中央部側に向けて出射された光Lw6がガラス板3の中央部に届き得ることによる。
【0062】
図13は、白色LED素子による照度を高めた範囲の分布を示す説明図であり、各プリズム21〜23を設けたことによる各白色LED素子WL1・WL2による照度分布を示したものである。上側導光体8の左右の白色LED素子WL1による照度の強い範囲S4は、図13に示されるように、ガラス板3の上側導光体8側となる図における略上側半分である。通常、カメラ13の直上部分を照明する光線は、カメラ13をよけるような光線となるため、大幅な照度低下となる。しかしながら、上記したように第2プリズム22により、カメラ13の直上部分の範囲に対しては強い照度ではないが一様に分散された光が照射されるため、照度低下は抑制される。このような照度分布となるように、白色LED素子WL1のX方向の位置と第1及び第2プリズム21・22の形状が設定されている。プリズム(光路屈折部)の形状としては、入射面8bに対する斜面の傾斜角度θ、斜面の長さL、斜面部分を複数連続的に設けた場合のピッチp1〜p4等(図12(a)を参照。ただし傾斜角度θについては、同図θ1,θ2が相当する)であり、それらを適宜設定する。
【0063】
下側導光体9の左右の白色LED素子WL3による照度の強い範囲S5は、図13に示されるように、ガラス板3の下側導光体9から遠い側となる図における略下側半分の全面に亘っている。この部分は、上記図11における周辺部分Ssに該当することから、その全域に亘って照度を高くするとよいため、図13の範囲S4のようにガラス板3の中央寄りの部分に対しても同程度に照射するように、白色LED素子WL3のX方向の位置及び第3プリズム面23の形状(上記と同様に傾斜角度θ、斜面の長さL)が設定されている。
【0064】
このようにして、両導光体8・9の各入射面8b・9bに第1〜第3プリズム21〜23を設けるという簡単な構造で、ガラス板3に対する所望の照度分布を実現することができる。特に、ガラス板3に対する遠近の違いに対して、各プリズム21〜23の形状を変えて対応可能であることから、汎用性が高い。
【0065】
なお上記図示例では、下側導光体9にはガラス板3の中央部側に複数の短い斜面からなるプリズム(第2プリズム22)を設けなかったが、読取装置の仕様やガラス板3への距離に応じて、第2プリズム22とは個々の斜面の長さやピッチを変えた複数の斜面からなる光路屈折部を設けてもよい。
【0066】
以上、本発明を、その好適形態実施例について説明したが、当業者であれば容易に理解できるように、本発明はこのような実施例により限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。また、上記実施形態に示した構成要素は必ずしも全てが必須なものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
【0067】
例えば、上記実施形態では2列の導光体8・9を配設したものについて説明したが、3列以上配設したものであってもよく、または用途が限定される場合には1列であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明にかかる読取装置は、読取対象物載置部で反射した光が撮像装置から外れるようにすることが必要なコピー機やスキャナ等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0069】
1 読取装置
3 ガラス板(読取対象物載置部)
6 照明基板
7 LED列
8 上側導光体
8d 出射面
9 下側導光体
9d 出射面
13 カメラ(撮像装置)
14 反射鏡
IR1〜IR3 赤色LED素子(発光素子)
UV1〜UV9 紫外LED素子(発光素子)
WL1〜WL4 白色LED素子(発光素子)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
読取対象物が載置される透明な読取対象物載置部と、
前記読取対象物載置部に載置された前記読取対象物を照明する照明装置と、
前記照明装置により照明された前記読取対象物を撮像する撮像装置とを備える読取装置であって、
前記照明装置は、横並びに配設された複数の発光素子と、前記発光素子からの光を前記読取対象物載置部に向けて導くための棒状の導光体とを備え、
前記複数の発光素子は、第1発光素子と、前記第1の発光素子とは異なる配光分布を有する第2発光素子とを有し、
前記導光体が、前記第1発光素子の配光分布に対応して前記第1発光素子からの光を前記読取対象物載置部の全域に略均一な照度で拡散させる屈折率をもって形成され、
前記第2発光素子が、前記導光体の長手方向から見て前記第1発光素子に対して前記発光素子の光軸に直交する方向にずれて配設されていることを特徴とする読取装置。
【請求項2】
前記導光体の前記出射面が、前記導光体の長手方向から見て大きな半径で形成されている部分と小さな半径で形成されている部分とを有し、
前記第2発光素子が、前記第1発光素子の配光分布よりも広い配光分布を有し、かつ前記導光体の長手方向から見て前記第1発光素子に対して前記出射面の前記小さな半径で形成されている部分側にずれて配設されていることを特徴とする請求項1に記載の読取装置。
【請求項3】
前記第2発光素子の波長が、前記第1発光素子の波長よりも長いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−81074(P2013−81074A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220047(P2011−220047)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】