説明

調理器具用蓋

【課題】油の飛沫が外部へ飛散するのを防止し、余分な水蒸気を効果的に外部へ排出できる調理器具用蓋を提供することを課題としている。
【解決手段】上方へ膨らみ下端が開口部12を形成するドーム状の蓋本体10に複数の通気孔11を備え、通気孔11の下縁21から蓋本体10の内側へ突出する舌片20が形成されていることを特徴とする調理器具用蓋1を調理器具に被せて調理を行う。蓋本体10は略半球状に形成されている。舌片20は水平に設けられ、蓋本体10を上面及び底面から見たときに舌片20が通気孔11を遮るように構成されている。また、舌片20と通気孔11の形状及び大きさは略一致しており、舌片20と通気孔11の配置及び個数は一致している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、調理器具用蓋に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、野菜炒めのような炒め料理もしくはフライドポテトや唐揚げのような揚げ物等を作るときには油を用いて調理する。この場合、フライパンや中華鍋等のような調理器具が使用される。調理者は、調理中に油の飛沫が身体に飛散して火傷を負う危険性がある。また、油の飛沫が周辺にまで飛散しキッチンを汚してしまうこともある。これらの被害を最小限に抑えるため、必要に応じて調理器具に蓋を被せて調理する。
【0003】
調理器具に蓋を被せることで調理器具と蓋との間に空間が形成される。この空間内で食材等が調理される。しかしながら、調理中に発生する水蒸気が空間内に過度に充満すると、必要以上に水分を含んだ料理が仕上がってしまうため、料理の味を低下させる。特に揚げ物を作る際に蓋を被せて調理を行う場合、調理中に蓋の内側に付着した水滴が油に滴下すると油跳ねが起こるため、蓋を被せるとかえって危険な場合もある。
【0004】
これらの問題を解決するために、調理の際、油の飛沫の飛散を防止し、水蒸気を外部に排出するフライパン用蓋が下記特許文献1に開示されている。しかしながら、従来のフライパン用蓋には以下に示すような問題がある。
【0005】
蓋本体の高さが低く中央部以外に孔が設けられていないため、発生した水蒸気がすぐに水滴として蓋の内壁に付着し、蓋の内壁に沿って調理器具上の食材等まで流れていく。また、蓋中央部に形成された凹部に付着した水滴が油と共に調理器具上の食材等へ滴下する。このため、水蒸気を外部へ効果的に排出できない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】実開平01−096143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、油の飛沫が外部へ飛散するのを防止し、余分な水蒸気を効果的に外部へ排出できる調理器具用蓋を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の調理器具用蓋は、上方へ膨らみ下端が開口部を形成するドーム状の蓋本体に複数の通気孔を備え、通気孔の下縁から蓋本体の内側へ突出する舌片が形成されていることを特徴とする。
【0009】
本発明の調理器具用蓋は、舌片が水平に設けられ、通気孔が舌片と同形状に又は舌片の外周の内側に納まる形状に形成されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の調理器具用蓋は、蓋本体が略半球状に形成されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の調理器具用蓋は、開口部の周縁から蓋本体の外側へ延出する縁部を備え、縁部が上方へ傾斜していることを特徴とする。
【0012】
本発明の調理器具用蓋は、縁部が一又は複数の段部を備え、段部の外周の中心が開口部の周縁の中心と一致している又は偏心していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る調理器具用蓋によれば、飛散する油の飛沫のほとんどが舌片の裏側に付着するため、油の飛沫が外部へ飛散しない。これにより、キッチンを汚すことなく調理を行うことができる。また、発生した水蒸気のほとんどは蓋本体に設けられた複数の通気孔から外部へ排出されるため、水蒸気が過度に充満するのを防ぐことができる。これにより、水分が程良く飛んだ仕上がりの料理を提供できる。
【0014】
上述した効果が最も効率よく発揮されるのは、舌片を水平に設け、舌片と通気孔とを同形状にしたときである。このとき、舌片によって遮られていない通気孔の水平方向の面積が最大となる。舌片によって油の飛沫が外部へ飛散することを防止する効果が損なわれることもない。
【0015】
また、本発明に係る調理器具用蓋によれば、調理器具と蓋との間に形成される空間が広いため、熱が空間内を効率よく対流する。これにより、空間内に熱が籠りやすくなり効果的に食材等を加熱することができる。
【0016】
更に、本発明に係る調理器具用蓋によれば、異なるサイズの調理器具に使用できるため、その調理器具専用の蓋を準備する必要がない。これにより、支出を低減することができ、保管するための収容スペースを有効に削減することができる。また、縁部が上方へ傾斜しているため、付着した油等が縁部に沿って下方へ流れる。これにより、調理器具の開口部周縁から油が外側に垂れるのを防ぐことができる。
【0017】
また更に、本発明に係る調理器具用蓋によれば、縁部に段部を備えているため、調理器具の周縁が縁部に形成された段部に嵌まり蓋本体が安定する。これにより、加熱中に空気が膨張して蓋本体の内側から外側へ力が働いても蓋本体がずれにくい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本実施形態に係る調理器具用蓋を示す正面図である。
【図2】本実施形態に係る調理器具用蓋を示す上面図である。
【図3】本実施形態に係る調理器具用蓋を示す底面図である。
【図4】本実施形態に係る通気孔及び舌片を示す拡大斜視図である。
【図5】図2に示すA−A線に沿った調理器具用蓋の断面図である。
【図6】他の実施形態の通気孔及び舌片を拡大した断面図である。
【図7】他の実施形態の縁部を拡大した断面図である。
【図8】他の実施形態に係る調理器具用蓋の概略図を示すものであり、(a)は上面図、(b)は側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る調理器具用蓋について図面を用いて説明する。なお、本発明に係る調理器具用蓋を示す右側面図、左側面図、及び背面図は、図1に示す正面図と同一のものであるため、本明細書では図示を省略する。調理器具としては、フライパン、中華鍋、グリルパン、グリルプレート、陶板焼皿などが挙げられる。
【0020】
図1から図3に示す調理器具用蓋1は、上方へ膨らみ下端が開口部12を形成するドーム状の蓋本体10に複数の通気孔11を備え、通気孔11の下縁21(図4参照)から蓋本体10の内側へ突出する舌片20を形成して構成されている。また、調理器具用蓋1は開口部12の周縁30に後述する縁部13を備え、蓋本体10の頂点には調理器具用蓋1を保持するための持ち手14が設けられている。油を用いて食材等を調理する際に調理器具用蓋1を調理器具に被せることにより、舌片20が油の飛沫が外部へ飛散するのを防止し、通気孔11から余分な水蒸気が外部へ排出される。
【0021】
蓋本体10は略半球状に形成されている。蓋本体10の下端は開口部12を有する。開口部12の直径は約20〜30センチメートルで形成されるのが好ましい。蓋本体10の高さhは熱を効果的に対流させるためには開口部12の直径の略半分程度の高さにすることが好ましいが、これに限定されない。開口部12の直径及び蓋本体10の高さhは調理器具のサイズに応じて適宜選択される。蓋本体10はアルミニウムを材料として形成されているが、これに限定されない。例えば、鉄、ステンレス、ガラス、陶磁器等を材料として形成してもよい。
【0022】
通気孔11は蓋本体10の内側から外側へ貫通して複数の箇所に設けられている。通気孔11の下縁21は水平に形成されている。通気孔11の形状は下縁21に対向する角部41(図4参照)が丸みを帯びた略正三角形に形成されている。また、通気孔11は前記角部41が全て蓋本体10の頂点に向かって形成されている。通気孔11は蓋本体10の頂点を中心とする複数の同心円周上に等間隔で設けられ、前記同心円周のうち最も外側に位置する円周上に設けられた通気孔11から蓋本体10の頂点に向かって一直線上に配設されている。本実施形態の調理器具用蓋1においては、等間隔で24箇所の通気孔11が設けられた四の同心円周の更に外周に位置する一の同心円周上に等間隔で12箇所の通気孔11が設けられている。通気孔11の大きさは下縁21を6〜7ミリメートルに形成するのが好ましいが、これに限定されない。
【0023】
舌片20は、図4に示すように、通気孔11の下縁21から蓋本体10の内側へ水平に突出している。このため、図2及び図3に示すように、蓋本体10を上面及び底面から見たときに舌片20が通気孔11を遮るように構成されている。舌片20の先端部42は通気孔11の角部41よりも内側に位置する。舌片20は蓋本体10の内側へ切曲げ加工して形成されている。即ち、舌片20の輪郭の一部に所定形状の切込みを入れ、切込みのない箇所を曲げ部として曲げ加工を施すことにより舌片20が形成される。このため、舌片20と通気孔11の形状及び大きさは略一致しており、舌片20と通気孔11の配置及び個数は一致している。また、舌片20は蓋本体10と同じ材料で形成されている。本実施形態の調理器具用蓋1においては、アルミニウムで形成される、一辺が6〜7ミリメートルの略正三角形の舌片20が、前記通気孔11と同じ位置に同じ数だけ設けられている。
【0024】
次に、本実施形態の調理器具用蓋1の作用について図5を用いて説明する。調理器具2の下部を加熱すると調理面3の温度が上昇する。加熱された調理面3上に油を引き、食材4を投入して調理を行う。調理器具2に調理器具用蓋1を被せたとき、これらの間に空間Sが形成される。空間S内部において加熱等により調理が行われる。
【0025】
調理器具2に調理器具用蓋1を被せた状態で調理を進めると空間Sの内部温度が更に上昇し、食材4に含まれる水分が蒸発して水蒸気が空間S内部に発生する。発生した水蒸気は膨張した空気とともに上昇する。熱は温度の高い場所から低い場所へ移動するため、発生した水蒸気のほとんどは通気孔11を通って外部へ排出される。このため、空間S内部に水蒸気が過度に充満しにくい。また、空間S内部の空気の密度は蓋本体10外部の空気の密度よりも低くなっているため、通気孔11を通って空間S内部に進入する外部の空気も一部存在する。外部から進入した空気は、空間S内部の空気よりも温度が低いため下降する。下降した空気は加熱され上昇する。これを繰り返すことで、熱が空間S内部で対流する。(図5に示す実線矢印参照)
【0026】
一方で、油の沸点は水よりも高いため、食材4に含まれる水分が蒸発する温度に達しても液体の状態にある。油は水分と共に加熱されると飛沫として激しく飛散する。油の飛沫は粒状の液体であり、飛散するときの運動エネルギーが大きいため、空間S内部では略直線的な運動をするものとして考えてもよい。調理面3付近から上方へ直線的に飛散する油の飛沫は、ほとんどが舌片20の裏面及び蓋本体10の内壁に付着する。(図5に示す点線矢印参照)
【0027】
本実施形態の調理器具用蓋1によれば、通気孔11の下縁21から蓋本体10の内側へ水平に突出する舌片20を形成して構成されているため、蓋本体10を底面から見たときに舌片20が通気孔11を遮る。これにより、油の飛沫が外部へ飛散するのを防ぐことができる。また、舌片20によって遮られていない通気孔11の水平方向の面積が最大となる。したがって、舌片20によって油の飛沫が外部へ飛散することを防止する効果を損なうことなく、通気孔11から水蒸気を外部に排出する効率が最も高い構成となっている。
【0028】
また、本実施形態の調理器具用蓋1によれば、蓋本体10が略半球状に形成されているため空間Sが広く形成される。これにより、空間S内部において熱が効率よく対流し、空間S内部に熱が籠りやすいため、効果的に食材4を加熱することができる。通気孔11を多数設けることができるため、発生した水蒸気のほとんどを外部に排出することができる。これにより、水分が程良く飛んだ仕上がりの料理を提供できる。蓋本体10の内側に付着する水滴が微量であるため、特に揚げ物を作る際に水滴が油に滴下して油跳ねを起こす危険性が低い。加熱後よりも加熱前の体積が大きい野菜等を調理する際において、投入された野菜等が調理器具2の高さを大きく上回るような場合であっても、空間S内部に閉じ込めて調理を行うことができる。
【0029】
調理器具用蓋1は、開口部12の周縁30から蓋本体10の外側へ延出し、上方へ傾斜する縁部13を備えている。縁部13は、開口部12の周縁30から4〜5センチメートル程度外側へ延出するように形成するのが好ましいが、これに限定されない。縁部13の傾斜角度は特に限定されるものではなく微小なものでよい。即ち、縁部13の外周部が開口部12の周縁30よりも上方に位置するように設けられていればよい。縁部13の形態は蓋本体10の大きさ、及び調理器具2の大きさにより適宜選択される。
【0030】
このような縁部13を備えた調理器具用蓋1は異なるサイズの調理器具に使用できるため、その調理器具専用の蓋を準備する必要がない。これにより、支出を低減することができ、保管するための収容スペースを有効に削減することができる。また、縁部13が上方へ傾斜しているため、付着した油等が縁部13に沿って下方へ流れる。これにより、調理器具2の開口部周縁から油が外側に垂れるのを防ぐことができる。
【0031】
また、調理器具用蓋1は、蓋本体10の頂点に調理器具用蓋1を保持するための持ち手14が設けられている。持ち手14は略円柱状の部分を含む所定形状に形成された部材を蓋本体10の内側からネジ止めして設けられている。持ち手14の材質はプラスチック等の樹脂材料で形成するのが好ましいが、これに限定されない。外部へ排出される水蒸気は複数の通気孔11から分散して排出されるため、排出された水蒸気が一定箇所に集中することがない。したがって、持ち手14を蓋本体10の頂点に設けることができる。これにより、調理器具用蓋1の取り外しが容易になり使い勝手がよい。
【0032】
本発明の調理器具用蓋1は本実施形態に限定されず、その他の形態で実施することができる。例えば、図6に示すように、舌片20を、水平面に対して角度θだけ上方に傾斜するように通気孔11の下縁21から蓋本体10の内側へ突出して設けた形態であってもよい。舌片20の傾斜角度θは特に限定されるものではなく微小なものでよい。即ち、舌片20の裏面が少なくとも下縁21を通る水平面よりも上方に位置するように設けられていればよい。
【0033】
図7に示すように、蓋本体10の周縁30から蓋本体10の外側へ延出する縁部70が、上方へ傾斜する複数の傾斜部材71と、前記傾斜部材71の間に形成される段部72とを備える形態であってもよい。縁部70の外周73は調理器具2の周縁が引っ掛かるように、下方に丸く曲げ込まれている。図示されていないが、段部72は蓋本体10の頂点を中心とする同心円周状に形成されている。
【0034】
係る実施形態の調理器具用蓋によれば、蓋本体10の頂点を常に調理器具2の調理面中心上に一致させることができる。これにより、空間S内部における熱の対流が均等になり加熱等にムラが生じにくい。また、調理器具2の周縁が縁部70に形成された段部72に嵌まるため、蓋本体10が安定する。これにより、加熱中に空気が膨張して蓋本体10の内側から外側へ力が働いても蓋本体10がずれにくい。段部72を複数箇所に設けることで異なるサイズの調理器具に使用しても同様の効果を得ることができる。
【0035】
図8に示すように、蓋本体10の周縁30に設けられる縁部80が、直径の異なる複数の円周上に段部81a、81bがそれぞれ形成され、この円周が接点82で接するように形成された形態であってもよい。縁部80に設けられる段の高さはすべて同じ高さで形成されている。具体的には、段部81a、81bが同じ高さで形成されている。(図(b)参照)縁部80は接点82から外側へ僅かに延出する箇所が設けられている。縁部80の外周83は調理器具2の周縁が引っ掛かるように、下方に丸く曲げ込まれている。また、上述の調理器具用蓋1と同様に蓋本体10には通気孔11、舌片20及び持ち手14が備えられている。
【0036】
係る実施形態の調理器具用蓋によれば、取手4が上方へ傾斜して設けられているような調理器具2に使用する場合であっても、縁部80が取手4に干渉することなく調理器具2に被せることができる。また、縁部80に設けられる段の高さがすべて同じ高さであるため、調理器具2に被せたとき舌片20は水平に保たれる。このため、油の飛沫が外部へ飛散するのを防ぐ効果は損なわれない。
【0037】
例えば、調理器具の開口部周縁が四角形等の多角形である場合は、蓋本体10は上方へ膨らみ下端が調理器具の開口部周縁と略同形状及び略同面積の開口部を形成するドーム状に形成してもよい。蓋本体10は調理器具の形状や大きさに応じて形成するのが好ましい。
【0038】
通気孔11の形状は逆U字形等に形成されてもよい。また、複数の通気孔11を千鳥状、輻射状、又は渦巻状等に配置して設けた形態であってもよい。通気孔11の大きさが設けられた位置によって異なる形態にすることもできる。通気孔11を設ける箇所の数及び配置は、蓋本体10の大きさや形状、通気孔11の大きさ等に応じて適宜選択される。
【0039】
舌片20は、蓋本体10を上面及び底面から見たときに舌片20が通気孔11を遮るように構成されていればよい。そのためには、通気孔11が舌片20の外周の内側に納まる形状に形成されていればよい。したがって、舌片20の形状は通気孔11の形状と異なるものであってもよい。また、舌片20は蓋本体10と異なる材料で形成してもよく、通気孔11の下縁21に溶接加工したものであってもよい。やかんの蓋に設けられた孔のように舌片20の側部に側壁を設けた形態にすることもできる。
【0040】
持ち手14は、例えば、棒状の柄を蓋本体10の外側に設けた形態であってもよい。好ましくは、前記棒状の柄の下方に位置する蓋本体10の一部に通気孔11を設けない箇所を形成した形態にすることもできる。持ち手14の形状、材質、設置位置等は調理器具用蓋の形態によって適宜選択される。
【0041】
尚、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づいて種々なる改良、修正、又は変形を加えた態様でも実施できる。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内で、何れかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施しても良い。
【符号の説明】
【0042】
1…調理器具用蓋、2…調理器具、3…調理面、4…取手、10…蓋本体、11…通気孔、12…開口部、13…縁部、14…持ち手、20…舌片、21…下縁、30…周縁、41…角部、42…先端部、70…縁部、71…傾斜部材、72…段部、73…外周、80…縁部、81a、81b…段部、82…接点、83…外周、S…空間、h…蓋本体の高さ、θ…舌片の傾斜角度。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方へ膨らみ下端が開口部を形成するドーム状の蓋本体に複数の通気孔を備え、該通気孔の下縁から該蓋本体の内側へ突出する舌片が形成されていることを特徴とする調理器具用蓋。
【請求項2】
前記舌片が水平に設けられ、前記通気孔が前記舌片と同形状に又は該舌片の外周の内側に納まる形状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の調理器具用蓋。
【請求項3】
前記蓋本体が略半球状に形成されていることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の調理器具用蓋。
【請求項4】
前記開口部の周縁から前記蓋本体の外側へ延出する縁部を備え、該縁部が上方へ傾斜していることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の調理器具用蓋。
【請求項5】
前記縁部が一又は複数の段部を備え、該段部の外周の中心が前記開口部の周縁の中心と一致している又は偏心していることを特徴とする、請求項4に記載の調理器具用蓋。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−246629(P2010−246629A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−96750(P2009−96750)
【出願日】平成21年4月13日(2009.4.13)
【特許番号】特許第4494507号(P4494507)
【特許公報発行日】平成22年6月30日(2010.6.30)
【出願人】(509106027)
【出願人】(509106038)
【Fターム(参考)】