説明

貨物の昇降装置及び方法

【課題】 接地部よりも外側に突出した上部を備えた貨物を昇降させるための昇降装置及び方法であって、昇降台の小型化が図れると共に各フロアの有効面積を拡大できる昇降装置及び方法を提供する。
【解決手段】 接地部Caよりも外側に突出した上部Cbを備えた貨物Cを複数のフロア間で昇降させるための昇降装置10であって、最下階以外のフロアの床12に形成され、貨物Cが通過可能な開口部13と、開口部13を通って各フロア間を昇降可能であって、貨物Cの接地部Caよりも大きく、かつ貨物Cを載置したときに当該貨物Cの一部が外側にはみ出るような大きさに形成された昇降台11と、最下階以外のフロアの床12に設けられ、開口部13における昇降台11よりも外側に位置する部分20を開閉するための移動床15と、を備えたものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のフロア間で貨物を昇降させるための昇降装置及び方法に係り、特に、接地部よりも外側に突出した上部を備えた貨物を昇降させるための昇降装置及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、船舶や倉庫等において複数のフロア間で貨物を昇降させるために昇降装置(エレベータ)が使用されている。
【0003】
係る昇降装置は、貨物を載置するための昇降台と、その昇降台を昇降させるための駆動手段とを備え、各フロアの床には昇降台及びそれに載置された貨物の通過を許容するための開口部が形成される(特許文献1及び2参照)。
【0004】
【特許文献1】特開2002−37183号公報
【特許文献2】特開2002−154476号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、貨物によっては、上方から見たときに、地面等に対する接地部(つまり下端部)よりも上部が外側に突出しているものが存在する。例えば、ヘリコプターや航空機はその接地部(各接地車輪)よりも、ボディや、ローターブレードあるいは翼等、上部の部材の方が外側に突出した形状を有している。
【0006】
ここで、昇降台は貨物を載置するためのものであるから、最低限貨物の接地部を搭載できる面積を有していればその機能を発揮できるが、各階のフロアに形成する開口部は貨物の通過を許容するためのものであるので、貨物の投影面積(水平投影面に対する投影の面積)に合わせて形成する必要がある。従って、開口部と昇降台との間の隙間を小さくするためには、昇降台も開口部の形状及びサイズに合わせて大きくせざるを得ない。つまり、昇降台の形状及びサイズは、貨物の投影形状及び投影面積に合わせて設計せざるを得ないのが現状であった。
【0007】
しかしながら、貨物の昇降に必要とされる動力(消費エネルギ)は、貨物の重量と昇降台の重量とにより決定されるため、昇降台をできるだけ小さくして軽量化を図り、消費エネルギを低減することが望まれていた。
【0008】
また、各フロアに形成する開口部は床として使用できないデッドスペースとなるため、この開口部をできるだけ小さくして各フロアの有効面積を大きくすることも望まれていた。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、接地部よりも外側に突出した上部を備えた貨物を昇降させるための昇降装置及び方法であって、昇降台の小型化が図れると共に各フロアの有効面積を拡大できる昇降装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、接地部よりも外側に突出した上部を備えた貨物を複数のフロア間で昇降させるための昇降装置であって、最下階以外のフロアの床に形成され、前記貨物が通過可能な開口部と、前記開口部を通って各フロア間を昇降可能であって、前記貨物の接地部よりも大きく、かつ前記貨物を載置したときに当該貨物の一部が外側にはみ出るような大きさに形成された昇降台と、前記最下階以外のフロアの床に設けられ、前記開口部における前記昇降台よりも外側に位置する部分を開閉するための移動床と、を備えたものである。
【0011】
ここで、前記開口部は、その面積が前記貨物の投影面積より大きく形成され、前記昇降台は、その載置面積が前記貨物の投影面積より小さく形成されても良い。
【0012】
また、前記移動床は前記フロアの床に対して相対移動可能に連結され、前記移動床を前記床に対して相対移動させて、前記移動床を、前記開口部における前記昇降台よりも外側に位置する部分を閉鎖する閉鎖位置と、前記部分を開放する開放位置との間で移動させるためのアクチュエータを更に備えても良い。
【0013】
また、前記移動床は前記フロアの床に対してほぼ平行に相対移動可能に連結され、前記アクチュエータは、前記移動床を前記開口部よりも外側に移動させることで前記移動床を前記開放位置に位置させ、前記移動床を前記開口部側に突出させることで前記移動床を前記閉鎖位置に位置させても良い。
【0014】
あるいは、前記移動床は前記フロアの床に対して相対回転可能に連結され、前記アクチュエータは、前記移動床を前記床とほぼ垂直な位置に回転させることで前記移動床を前記開放位置に位置させ、前記移動床を前記床とほぼ平行な位置に回転させることで前記移動床を前記閉鎖位置に位置させても良い。
【0015】
また、最下階のフロアの床に形成され、前記昇降台を収容可能な大きさに形成された昇降台格納部を更に備えても良い。
【0016】
更に本発明は、接地部よりも外側に突出した上部を備えた貨物を、該貨物の接地部よりも大きくかつ前記上部よりも小さい昇降台に載置して、複数のフロア間で昇降させるための昇降方法であって、最下階以外のフロアの床を、前記貨物の前記昇降台よりも突出した部分のみを開閉させて前記貨物を昇降させるものである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、昇降台の小型化が図れると共に各フロアの有効面積を拡大することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0019】
図1は本実施形態の昇降装置の側面断面図であり、図2はその上面図である。
【0020】
本実施形態の昇降装置10は、「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、上方から見て接地部Caよりも外側に突出した上部Cbを備えた貨物Cを複数のフロア(ここでは第一フロアと第二フロア)間で昇降させるためのものである。より具体的には、本実施形態の昇降装置10は船舶に設けられ、ヘリコプター(貨物C)を甲板(第一フロア)と船庫(第二フロア)との間で昇降させるためのものである。
【0021】
図1及び図2には、昇降対象であるヘリコプター(以下貨物Cという)が概略的に示されているが、ここで大事なことは、貨物Cは、その下端部に位置する接地部Caの面積(図2中クロスハッチングで示す部分)よりも、その上部Cbの方が大きな面積(図2中クロスハッチングで示す部分と斜線で示す部分とを足した部分)を有しており、上から見て接地部Caよりも上部Cbが外側に突出した形状を有することである。
【0022】
このような形状を有する貨物Cを昇降させる本実施形態の昇降装置10は、最下階以外のフロア(ここでは第一フロア)の床12に形成された開口部13と、開口部13を通って第一フロアと第二フロアとの間を昇降する昇降台11と、最下階以外のフロア(ここでは第一フロア)の床12における開口部13に隣接した位置に設けられた移動床15と、最下階のフロア(ここでは第二フロア)の床16に形成された昇降台格納部17とを備える。
【0023】
開口部13は、昇降台11上に載置された貨物Cが第一フロアの床12を通過することを許容するためのものであり、その開口面積が貨物Cの投影面積(水平投影面に対する投影の面積)よりも若干大きく形成される。
【0024】
昇降台11は、開口部13を通って第一フロアと第二フロアとの間を昇降可能であり、図示しない駆動装置により昇降される。この駆動装置は、現在知られているあらゆるタイプのものが適用可能であるが、ここでは、昇降台11の四隅に連結されたワイヤ、そのワイヤの巻き取り又は繰り出しを行うウインチ、昇降台11を垂直方向に案内するガイド等により構成される。
【0025】
特筆すべき点は、昇降台11は、貨物Cの接地部Caよりも大きく、かつ貨物Cをその上に載置したときに、上方から見て貨物Cの一部(上部Cbの一部)が昇降台11の縁よりも外側にはみ出るような大きさに形成されることである。具体的には、本実施形態の昇降台11は、その載置面11aの面積が貨物Cの接地部Caの面積よりも大きく、かつ貨物Cの投影面積(ここでは上部Cbの面積と等しい)よりも小さく形成される。本実施形態では昇降台11の載置面11aの面積は、貨物Cの接地部Caの面積より僅かに大きい程度である。なお、本実施形態の昇降台11の面積は、高さ方向において一定である。
【0026】
移動床15は、開口部13における昇降台11よりも外側に位置する部分20(以下、単に外側部分20と言う)を開閉するためのものであり、第一フロアの床12に対して相対移動可能に連結されている。具体的に説明すると、移動床15は床12に対してアクチュエータ(ここではシリンダ19)を介して連結されており、このシリンダ19のロッドを伸縮させることで、移動床15が図示しないガイドに沿って床12とほぼ平行な方向に移動するようになっている。
【0027】
シリンダ19のロッドを伸長させると、移動床15は床12の端部から開口部13側に向かって突出し、外側部分20を閉鎖する(図1参照)。この位置を閉鎖位置と言う。一方、シリンダ19のロッドを縮退させると、移動床15はその全てが床12の内部に収容され、開口部13よりも外側に位置する(図3(a)参照)。これにより、外側部分20が開放される。この位置を開放位置という。
【0028】
昇降台格納部17は、最下階のフロア(ここでは第二フロア)の床16に形成され、昇降台11を収容可能な大きさに設計される。具体的には、昇降台格納部17は、その開口面積が、昇降台11の載置面11aの面積よりも大きく、開口部13の開口面積よりも小さく形成される。本実施形態では、昇降台格納部17の開口面積は、昇降台11の載置面11aの面積より僅かに大きい程度であり、上方から見て、昇降台11上に載置された貨物Cの一部が昇降台格納部17の縁部よりも外側にはみ出るような大きさに形成される。なお、昇降台格納部17の深さは、昇降台11の厚さよりも僅かに大きく形成される。
【0029】
次に、図1〜図3を用いて、この昇降装置10による貨物Cの昇降方法を説明する。ここでは、第一フロア(甲板)上に位置した貨物C(ヘリコプター)を 第二フロア(船庫)へと降ろす例を説明する。なお、貨物Cの昇降を行わないときは基本的に移動床15は閉鎖位置に保持される。また、昇降台11は第一フロアの開口部13内に位置されて、その載置面11aが床12の上面12aと面一に合わされる(図1参照)。
【0030】
貨物Cを降ろすに際して、まず、図1に示すように、貨物Cを、第一フロアに位置した昇降台11の所定位置に、所定の向きで載置する。ここで言う所定位置及び所定の向きとは、貨物Cの上部Cbにおいて昇降台11よりも外側に突出する部分Xが、第一フロアの移動床15の上方に位置するような位置及び向きである。本実施形態では、貨物Cがヘリコプターであるので、ヘリコプターを昇降台11上に、上記のような位置及び向きで着地させることになる。
【0031】
次に、図3(a)に示すように、シリンダ19のロッドを縮退させて移動床15を開放位置に移動し、その位置に保持する。これにより、第一フロアの開口部13の外側部分20が開放され、開口部13が全開となるので、貨物Cを開口部13を通して第一フロアから第二フロアへ降ろすことが可能となる。
【0032】
次に、図3(b)に示すように、図示しない駆動装置により昇降台11を降ろし、昇降台11及びそれに載置された貨物Cを開口部13を通して第二フロアへと下降させる。このとき、昇降台11を第二フロアの床16に形成された昇降台格納部17内に収納し、昇降台11の載置面11aを床16の上面16aと面一に合わせる。
【0033】
一方、貨物Cが第一フロアの開口部13を通過したならば、図3(c)に示すように、シリンダ19のロッドを伸長させて移動床15を閉鎖位置へと移動し、その位置に保持する。これにより、開口部13の外側部分20が再び閉鎖される。
【0034】
以上により、貨物Cの下降作業が終了し、その後、貨物Cを昇降台11上から所定位置へと搬送したならば、昇降台11のみを上昇させて、昇降台11の載置面11aを第一フロアの床12の上面12aと面一に合わせる。
【0035】
なお、貨物Cを第二フロアから第一フロアへと上昇させる場合、上述した一連の作業を逆に行うことになる。
【0036】
このように、本実施形態の昇降装置10による貨物昇降方法は、貨物Cを、その接地部Caよりも大きくかつ上部Cbよりも小さい昇降台11に載置し、最下階以外のフロアの床12を、貨物Cの昇降台11よりも突出した部分のみを開閉させて貨物Cを昇降させるものである。
【0037】
以上説明してきたように、本実施形態の昇降装置10は、開口部13の形状及びサイズのみを貨物Cの投影形状及び投影面積に合わせて設計し、昇降台11のサイズは貨物Cの接地部Caに合わせて設計したものである。そして、貨物Cが各フロアを通過するとき以外は、移動床15により開口部13と昇降台11との間のスペース(外側部分20)を閉鎖できるようにしている。
【0038】
この昇降装置10によれば、昇降台11のサイズを開口部13のサイズに合わせる必要がないので、昇降台11の小型・軽量化が図れ、昇降台11を昇降する駆動装置に必要とされる動力(消費エネルギ)を低減できる。
【0039】
また、貨物Cが第一フロアを通過しないときには、第一フロアの開口部13の外側部分20を移動床15で閉鎖して床として利用できるので、第一フロアの有効面積の拡大が図れる。つまり、従来の昇降装置では、貨物Cの投影面積に対応する部位全てがデッドスペースとなってしまうが、本実施形態の昇降装置10では、貨物Cの接地部Caに対応する部位のみがデッドスペースとなり、それよりも外側の部位は移動床15により閉鎖することで床として使用できる。つまり、貨物Cの投影面積に対応する部分の一部を有効スペースとして利用できるのである。
【0040】
また、昇降台11が第一フロアに位置しているときに移動床15を閉鎖位置に保持することで、昇降台11及び移動床15を第一フロアの床として利用できるうえ、移動床15と昇降台11との隙間が小さくなるので当該隙間からの部材の転落等を防止できる。
【0041】
また、貨物Cの第一フロアの通過は、移動床15を開放位置に移動させることで問題なく達成できる。
【0042】
更に、本実施形態の昇降装置10によれば、最下階のフロア(第二フロア)の有効面積の拡大も図れる。つまり、第二フロアに形成する昇降台格納部17は、昇降台11の形状及びサイズに合わせて設計するものであるので、昇降台11を小型化できる本実施形態の昇降装置10では昇降台格納部17も併せて小型化でき、その分第二フロアの有効面積を拡大できる。
【0043】
なお、本実施形態の昇降装置10において、昇降台11の昇降と移動床15の移動とは、それぞれ独立した制御システムで制御しても良いし、両者を連動して制御するようにしても良い。
【0044】
本発明は以上説明した実施形態に限定はされない。
【0045】
例えば、上記実施形態では、船舶に設ける昇降装置を例に説明したが、陸上の倉庫等に設ける昇降装置にも勿論適用可能である。
【0046】
また、上記実施形態では、二つのフロア間で貨物を昇降させる昇降装置を示したが、三つ以上のフロア間を昇降させるタイプにも勿論適用可能である。その場合、最下階以外の複数のフロアに開口部13及び移動床15をそれぞれ設け、最下階のフロアに昇降台格納部17を形成すれば良い。
【0047】
また、昇降させる貨物はヘリコプターに限定されず、航空機等、接地部よりも外側に突出した上部を備えたものであればあらゆる貨物の昇降に適用できる。
【0048】
また、上記実施形態では、昇降台11の載置面11aの面積を貨物Cの投影面積よりも小さくするとしたが、本発明はこの点において限定されず、貨物Cを載置したときに貨物Cの一部が外側に突出するようなサイズ及び形状であれば良い。
【0049】
また、昇降台11を昇降させる駆動装置についてもワイヤ及びウインチに限定されず、パンタグラフを用いたものなどあらゆるタイプの駆動装置が適用可能である。
【0050】
更に、移動床15の構造は一例として示したものであり、本発明を限定する意図はない。例えば、移動床15が第一フロアの床12上をスライドして閉鎖位置に移動するようにしても良い。あるいは、図4に示すように、床12の端部に移動床15をヒンジ22を介して相対回転可能に連結すると共に、その移動床15を回動させるためのアクチュエータ(図例ではシリンダ23)を床12と移動床15との間に設けても良い。この例では、シリンダ23のロッドを伸長させて移動床15を床12に対してほぼ平行とさせた位置(図中実線で示す位置)が閉鎖位置であり、シリンダ23のロッドを縮退させて移動床15を下方に回動して床12に対してほぼ垂直とさせた位置(図中点線で示す位置)が開放位置となる。なお、移動床15を床12に対して垂直上方まで回動させた位置を開放位置としても良い。
【0051】
また、移動床15を閉鎖位置に位置させたときに、開口部13における昇降台11よりも外側に位置する部分を全て閉鎖する必要は必ずしもなく、当該部分の一部のみを閉鎖するようにしても良い。
【0052】
また、移動床15を移動させるアクチュエータ19,23はシリンダ以外のものであっても良いし、移動床15を人手により移動するようにしても良い。
【0053】
また、移動床15を床12に対して着脱自在とし、床12に対して取り付けた状態を閉鎖位置、取り外した状態を開放位置としても良い。この際、移動床15の取付・取外しは人手により行っても良いし、クレーン等の装置を用いて行っても良い。
【0054】
更に、上記実施形態では、移動床15を開口部13の一側にのみ設けるとしたが、本発明はこの点において限定されず、開口部13に隣接させて複数の移動床15を設けても良い。つまり、移動床15の形状、サイズ、個数等は昇降すべき貨物Cの形状に合わせて任意に設計可能なものである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の一実施形態に係る昇降装置の側面断面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る昇降装置の上面図である。
【図3】図1の昇降装置による貨物の昇降方法を説明するための図である。
【図4】移動床及びそれを移動させる手段の変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 昇降装置
11 昇降台
12 床(第一フロア)
13 開口部
15 移動床
16 床(第二フロア)
17 昇降台格納部
C 貨物
Ca 接地部
Cb 上部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接地部よりも外側に突出した上部を備えた貨物を複数のフロア間で昇降させるための昇降装置であって、
最下階以外のフロアの床に形成され、前記貨物が通過可能な開口部と、
前記開口部を通って各フロア間を昇降可能であって、前記貨物の接地部よりも大きく、かつ前記貨物を載置したときに当該貨物の一部が外側にはみ出るような大きさに形成された昇降台と、
前記最下階以外のフロアの床に設けられ、前記開口部における前記昇降台よりも外側に位置する部分を開閉するための移動床と、を備えたことを特徴とする貨物の昇降装置。
【請求項2】
前記開口部は、その面積が前記貨物の投影面積より大きく形成され、
前記昇降台は、その載置面積が前記貨物の投影面積より小さく形成される請求項1記載の昇降装置。
【請求項3】
前記移動床は前記フロアの床に対して相対移動可能に連結され、
前記移動床を前記床に対して相対移動させて、前記移動床を、前記開口部における前記昇降台よりも外側に位置する部分を閉鎖する閉鎖位置と、前記部分を開放する開放位置との間で移動させるためのアクチュエータを更に備えた請求項1又は2記載の貨物の昇降装置。
【請求項4】
前記移動床は前記フロアの床に対してほぼ平行に相対移動可能に連結され、
前記アクチュエータは、前記移動床を前記開口部よりも外側に移動させることで前記移動床を前記開放位置に位置させ、前記移動床を前記開口部側に突出させることで前記移動床を前記閉鎖位置に位置させる請求項3記載の貨物の昇降装置。
【請求項5】
前記移動床は前記フロアの床に対して相対回転可能に連結され、
前記アクチュエータは、前記移動床を前記床とほぼ垂直な位置に回転させることで前記移動床を前記開放位置に位置させ、前記移動床を前記床とほぼ平行な位置に回転させることで前記移動床を前記閉鎖位置に位置させる請求項3記載の貨物の昇降装置。
【請求項6】
最下階のフロアの床に形成され、前記昇降台を収容可能な大きさに形成された昇降台格納部を更に備えた請求項1〜5いずれかに記載の貨物の昇降装置。
【請求項7】
接地部よりも外側に突出した上部を備えた貨物を、該貨物の接地部よりも大きくかつ前記上部よりも小さい昇降台に載置して、複数のフロア間で昇降させるための昇降方法であって、
最下階以外のフロアの床を、前記貨物の前記昇降台よりも突出した部分のみを開閉させて前記貨物を昇降させる、ことを特徴とする貨物の昇降方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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