説明

買物支援装置及びそのプログラム

【課題】顧客が購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品との売上実績を顧客が容易に対比できるようにする。
【解決手段】商品毎に、その商品が属する商品分類を識別する商品分類情報と、その商品を買上げた購入者の属性別にその商品の売上を集計した商品売上データとを記憶する商品データベースから、特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを取得する。そして、商品データベースから取得した、特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小売店に来店した客に、関連する商品の情報を提供することで、買物を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、商品毎に、性別アピール情報、年代別アピール情報及び品質アピール情報を記憶し、顧客の性別、年代、優先評価項目等に従い、該当するアピール情報を抽出し加工して表示する買物支援装置に関する発明を開示する。
【0003】
また、特許文献1は、顧客の優先評価項目に合致する商品の中から優先度の高い複数の商品を特定し、そのリストを表示する技術も開示する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顧客が購入しようとする商品は例えばどの世代によく売れているのかという情報だけでなく、同一分類に属する他の商品はどの世代が購入しているのかという情報までも顧客に提供できたならば、より効果的に買物を支援できるようになる。また、店としても商品をアピールしやすくなる。
前記特許文献1記載の発明からは、このような作用効果を奏することができない。
【0005】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、顧客が購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品との売上実績を顧客が容易に対比することができ、買物を効果的に支援できるとともに、販売促進効果も達成し得る買物支援装置、及びコンピュータを当該買物支援装置として機能させるためのプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る買物支援装置は、商品を特定する商品特定手段と、商品毎に、その商品が属する商品分類を識別する商品分類情報と、その商品を買上げた購入者の属性別にその商品の売上を集計した商品売上データとを記憶する商品データベースから、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを取得する商品売上取得手段と、前記商品データベースから取得した、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを表示する買物支援表示手段とを備えたものである。
【0007】
本発明に係る買物支援プログラムは、商品を特定する商品特定手段を備えたコンピュータに、商品毎にその商品が属する商品分類を識別する商品分類情報とその商品を買上げた購入者の属性別にその商品の売上を集計した商品売上データとを記憶する商品データベースから、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを取得させる商品売上取得機能と、前記商品データベースから取得した、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを表示部に表示させる買物支援表示機能とを実現させるためのものである。
【発明の効果】
【0008】
かかる手段を講じた本発明によれば、顧客が購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品との売上実績を顧客が容易に対比することができ、買物を効果的に支援できるとともに、販売促進効果も達成されるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る一実施形態におけるシステム構成図。
【図2】同実施形態において、商品データベースに記憶される商品データレコードのデータ構造を示す模式図。
【図3】同実施形態において、会員データベースに記憶される会員データレコードのデータ構造を示す模式図。
【図4】同実施形態において、無線通信端末の要部構成を示すブロック図。
【図5】同実施形態において、無線通信端末のRAMに形成される主要なメモリエリアを示す模式図。
【図6】同実施形態において、POS端末の要部構成を示すブロック図。
【図7】同実施形態において、無線通信端末のCPUが実行する主要な処理ステップのうち、ステップST1〜ステップST8までを示す流れ図。
【図8】同実施形態において、無線通信端末のCPUが実行する主要な処理ステップのうち、ステップST9〜ステップST25までを示す流れ図。
【図9】同実施形態において、無線通信端末のタッチパネルに表示される比較条件設定画面の一例を示す図。
【図10】同実施形態において、無線通信端末のタッチパネルに表示される売上実績比較データの一例を示す図。
【図11】同実施形態において、無線通信端末のタッチパネルに表示される売上実績比較データの他の例を示す図。
【図12】同実施形態において、無線通信端末のタッチパネルに表示される売上実績比較データのさらに他の例を示す図。
【図13】本発明に係る他の実施形態において、無線通信端末のCPUが実行する主要な処理ステップを示す流れ図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明に係る実施形態を、図面を用いて説明する。
なお、この実施形態は、来店した顧客が所持する無線通信端末9のディスプレイ(ダッチパネル26)に、その顧客が購入しようとする商品の売上実績とともに、その商品と同一分類に属する他の商品の売上実績を対比させて表示することで、顧客の購買意欲を高める場合である。この場合において、対比対象の売上実績は、顧客が所望する購入者属性(性別、世代(年齢層)、家族構成等)のものに絞り込むようにする。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態のシステム構成図である。本システムは、スーパーマーケット等の小売店に構築される。本システムは、その中枢部としてストアサーバ1を備える。そして、このストアサーバ1に、LAN(Local Area Network)等のネットワーク2を介して、POS(Point Of Sales)端末3、アクセスポイント4及び端末ラックコントローラ5を接続している。
【0012】
ストアサーバ1は、商品データベース11と会員データベース12とを管理する。
商品データベース11は、店舗で販売される商品毎に、図2に示すように、商品コード、分類コード、商品基本情報及び売上実績データを含む商品データレコードを記憶する。商品コードは、各商品を品目単位に識別するために、品目毎に異なるように予め設定されたコードである。分類コードは、各商品を商品分類単位に識別するために、商品分類毎に異なるように予め設定されたコードである。各商品には、それぞれ固有の商品コードが割り当てられている。また、各商品には、その商品が帰属する商品分類の分類コードが設定されている。
【0013】
商品基本情報は、商品名、単価、メーカコード等、その商品が有する基本的な情報である。売上実績データは、その商品の一定期間内の売上点数及び売上金額の集計データである。本実施形態では、各商品の売上実績データを客層別に集計している。
【0014】
客層とは、商品の購入者をその属性である性別、世代(年齢層)、家族構成(既婚者/未婚者、子供の有無)等の一定の規定で分類した階層である。例えば、10歳代以下男性既婚者、10歳代以下男性未婚者、10歳代以下女性既婚者、10歳代以下女性未婚者、20歳代以下男性既婚者、20歳代以下男性未婚者、20歳代以下女性既婚者、20歳代以下女性未婚者、というように購入者の客層を分類する。なお、客層の分類はこれに限定されるものではない。例えば、規定の中に購入者の居住地等を含めてもよい。
【0015】
会員データベース12は、会員として登録された顧客毎に、図3に示すように、会員コード、会員基本情報及び取引実績データを含む会員データレコードを記憶する。会員コードは、会員である各顧客を個人毎に識別するために、顧客毎に異なるように予め設定されたコードである。各顧客が所有する会員カードには、少なくともその顧客に対して割り当てられた会員コードが記録されている。
【0016】
会員基本情報は、氏名、年齢、性別、住所、電話番号、家族構成等、会員である顧客が有する基本的な情報である。取引実績データは、顧客が当該店舗で買物をしたときの日時、買上商品の明細、買上合計金額、付与ポイント等のデータである。
【0017】
端末ラックコントローラ5は、会員コード入力部6と端末ラック7とを接続している。会員コード入力部6は、会員である各顧客にそれぞれ割り当てられた会員コードの入力に供せられる。例えば会員カードから会員コードを読取るためのカードリーダが該当する。
【0018】
端末ラック7は、複数の端末置き台8を形成している。各置き台8には、それぞれ無線通信端末9が1基ずつ着脱自在に置かれる。また、各置き台8に1対1で対応して、LED等の表示部10を設けている。
【0019】
無線通信端末9は、本発明に係る買物支援装置の一態様であって、その要部構成は、図4のブロック図によって示される。すなわち無線通信端末9は、持運び自在な可搬型の本体に、CPU21、ROM22、RAM23、無線部24、スキャナ25、タッチパネル26、インターフェース27及びバッテリ28を備えている。
【0020】
スキャナ25は、商品に付されたバーコードの読み取りに供せられる。バーコードには、商品を特定するための商品コードが含まれており、スキャナ25は、商品特定手段として機能する。商品特定手段は、スキャナ25に限定されるものではない。商品保特定可能な商品コードを取得できるものであればよい。例えば、商品に付されたRFIDタグから商品コードを読取るためのRFIDリーダや、商品コードを置数入力可能なキーボード等も商品特定手段として機能する。
【0021】
タッチパネル26は、当該無線通信端末9を使用する顧客の買物支援に必要な情報の表示手段及び各種タッチキーの入力手段として機能する。なお、キーボードを具備することによって、タッチパネル付でないディスプレイを表示手段として用いてもよい。
【0022】
無線部24は、前記アクセスポイント4との間で無線によるデータ通信を行う。インターフェース27は、外部機器との電気的な接続によりデータの送受信を行うとともに、外部機器からの電気信号によりバッテリ28を充電する。
【0023】
図5は、無線通信端末9のRAM23に形成される主要なメモリエリアを示している。図示するように、RAM23には、会員情報メモリ31、買上ファイル32、比較条件設定テーブル33及びフラグメモリ34が形成されている。
【0024】
会員情報メモリ31は、当該無線通信端末9を使用する顧客の会員コード及び会員基本情報を記憶するエリアを有する。
買上ファイル32は、当該無線通信端末9を使用する顧客が購入を決めた商品の商品コード、商品名、単価、数量、金額等の商品買上情報を蓄積するエリアを有する(買上情報記憶部)。
【0025】
比較条件設定テーブル33は、商品購入者の属性項目である“性別”、“世代”、“既婚/未婚”などに対し、個々に、購入商品の売上実績と同一分類に属する他の商品の売上実績とを対比する際に絞り込む条件項目として有効であるか否かを示すステータス([有効=1]/[無効=0])の記憶エリアを有する。
フラグメモリ34は、当該無線通信端末9を使用する顧客が売上実績対比モードを選択した場合に“1”にセットされる対比モードフラグFの記憶エリアを有する。
【0026】
POS端末3は、商品販売データ処理装置の一態様であって、その要部構成は、図6のブロック図によって示される。すなわちPOS端末3は、CPU41、ROM42、RAM43、時計部44、LANコントローラ45、インターフェース46、スキャナ47、キーボード48、オペレータ用表示器49、客用表示器50及びプリンタ51を備えている。
【0027】
インターフェース46には、無線通信端末9のドッキングステーションとして機能するクレイドル60が接続される。このクレイドル60に無線通信端末9が置かれると、クレイドル60を介して無線通信端末9のインターフェース27とPOS端末3のインターフェース46とが電気的に接続される。そして、無線通信端末9とPOS端末3との相互間でデータ信号の授受が可能となる。
【0028】
さて、本システムが構築される小売店では、例えば店の入口に端末ラック7が設置される。端末ラック7の各端末置き台8には、それぞれ無線通信端末9が置かれている。無線通信端末9は、端末置き台8に置かれると、インターフェース27を介して端末ラックコントローラ5と電気的に接続され、バッテリ28が充電される。
【0029】
端末ラック7の近傍には、会員コード入力部6が設けられている。来店した顧客は、会員コード入力部6を介して自身の会員コードを入力する。会員コードが入力されると、端末ラックコントローラ5は、この会員コードをストアサーバ1に送信して、会員基本情報を問合せる。問合せを受けたストアサーバ1は、会員データベース12を検索し、当該会員コードで識別される顧客の基本情報を呼出す。そして、この会員コード及び会員基本情報を端末ラックコントローラ5に返信する。
【0030】
端末ラックコントローラ5は、いずれかの端末置き台8に置かれている1基の無線通信端末9を選択する。そして、その会員情報メモリ31に、ストアサーバ1から受信した会員コード及び会員基本情報を書き込む。また、この無線通信端末9が置かれている端末置き台8に対応した表示部10を例えば点滅させる。なお、この無線通信端末9の買上ファイル32及び比較条件設定テーブル33はクリアされている。
【0031】
表示部10の点滅を確認した顧客は、その表示部10に対応した端末置き台8から無線通信端末9を取り出す。端末置き台8から取り出された無線通信端末9は、駆動電源がバッテリ28に切り換わる。その後、無線通信端末9は、図7及び図8の流れ図に示す手順でCPU21が動作する。この動作は、ROM22内の買物支援プログラムによって実現される。
【0032】
上記買物支援プログラムが起動すると、CPU21は、ST(ステップ)1として、タッチパネル26に対比モード確認画面を表示させる。対比モード確認画面には、当該無線通信端末9のユーザである顧客に対して売上実績対比モードを利用するか否かを問合せるメッセージが、「YES」及び「NO」のタッチキーとともに表示されている。売上実績対比モードを選択すると、購入しようとする商品の売上実績と、当該商品と同一分類に属する他の商品の売上実績とを、対比させてタッチパネル26に表示させることができる。したがって、顧客は、この表示内容から、同一種類の商品でも自分に適したと思われる商品を容易に選択できるようになる。対比モードを使用する顧客は、「YES」のタッチキーを操作する。対比モードを使用しない顧客は、「NO」のタッチキーを操作する。
【0033】
対比モード確認画面を表示させたCPU21は、ST2としてタッチパネル26からの入力信号を監視する。ここで、「NO」キーのタッチ操作信号が入力された場合には(ST2のNO)、ST3としてフラグメモリ34の対比モードフラグFを“0”にリセットする。しかる後、ST8の処理に進む。
【0034】
これに対し、「YES」キーのタッチ操作信号が入力された場合には(ST2のYES)、CPU21は、ST4としてタッチパネル26に比較条件設定画面70を表示させる(属性項目受付手段)。
比較条件設定画面70の一例を図9に示す。図示するように、比較条件設定画面70には、比較条件設定テーブル33に登録されている商品購入者の属性項目毎に、売上実績を対比する際の比較条件としてその項目を選択する場合に操作される「する」のタッチキー71と、選択しない場合に操作される「しない」のタッチキー72とが表示される。また、「終了」のタッチキー73も表示されている。そして、「する」キー71と「しない」キー72とについては、比較条件設定テーブル33の現時点の設定内容が一目瞭然に判別できるように、前回の設定に一致するタッチキーの文字を例えば白黒反転文字で表示させている。
【0035】
比較条件設定画面70を確認した顧客は、属性項目毎に売上実績を対比する際の比較条件としてその項目を選択するか否かを判断し、選択する場合には「する」キー71を、選択しない場合には「しない」キー72をタッチする。
【0036】
例えば、図9において、属性項目“性別”を比較条件として選択する場合、顧客は、表示項目“性別”に対応する「する」キー71をタッチする。そうすると、表示項目“性別”に対応する「する」キー71の文字が白黒反転文字となり、「しない」キー72の文字が非反転文字となる。
【0037】
また、属性項目“世代”も比較条件として選択する場合、顧客は、表示項目“世代”に対応する「する」キー71をタッチする。そうすると、表示項目“世代”に対応する「する」キー71の文字が白黒反転文字となり、「しない」キー72の文字が非反転文字となる。
【0038】
一方、属性項目“既婚”及び“未婚”を比較条件として選択しない場合、顧客は、表示項目“既婚”及び”未婚”にそれぞれ対応するタッチキー71,72をタッチしない。こうして、属性項目毎に選択または非選択の設定を完了したならば、顧客は、「終了」キー73をタッチする。
【0039】
なお、複数の条件を選択した場合はAND条件となる。上記の如く、属性項目“性別”と“世代”を選択した場合は、10歳代以下男性、10歳代以下女性、20歳代男性、20歳代女性というような購入者層区分で、売上実績データを対比する。さらに、属性項目“未婚”を含めた場合は、10歳代以下未婚男性、10歳代以下未婚女性、20歳代未婚男性、20歳代未婚女性というような購入者層区分で、売上実績データを対比する。因みに、全ての属性項目を選択しなくてもよい。その場合は、購入しようとする商品と、同一分類に属する商品との総売上データの対比となる。
【0040】
CPU21は、ST5としてタッチパネル26からの入力信号を監視する。そして、「終了」キー73のタッチ操作信号が入力されると(ST6のYES)、CPU21は、ST6として比較条件設定画面70から設定された今回買物時の比較条件設定情報に従い、比較条件設定テーブル33の属性項目別ステータスを更新する。すなわち、選択から非選択に切り換えられた属性項目についてはステータスを“1”から“0”に更新し、非選択から選択に切り換えられた属性項目についてはステータスを“0”から“1”に更新する。
【0041】
しかる後、CPU21は、ST7としてフラグメモリ34の対比モードフラグFを“1”にセットして、ST8の処理に進む。
【0042】
ST8の処理に進むと、CPU21は、タッチパネル26の画面を買物支援画面に切り換える。この画面には、例えば購入しようとする商品のバーコードをスキャナ25で読取ることを顧客に指示するメッセージが、「変更」のタッチキーとともに表示される。
【0043】
そこで、買物支援画面を確認した顧客は、売場で購入したい商品が見つかる毎に、その商品に付されているバーコードをスキャナ25で読取らせる。また、買物の途中で売上実績対比モードの設定内容を変更したい場合、または売上実績対比モードを取止める場合、あるいは開始する場合には、「変更」キーをタッチする。
【0044】
CPU21は、ST9としてスキャナ25によりバーコードがスキャニングされるのを待機する。また、ST10として「変更」キーがタッチされたか否かを判断する。タッチパネル26から「変更」キーのタッチ操作信号が入力された場合には(ST10のYES)、CPU21は、ST1の処理に戻る。すなわち、タッチパネル26に対比モード確認画面を表示させる。以後、CPU21は、前記ST2以降の処理を再度実行する。
【0045】
したがって、「変更」キーをタッチ操作した顧客は、対比モード確認画面において、「NO」キーにタッチすると、売上実績対比モードを取止めることができる。また、「YES」キーにタッチすると、続いて表示される比較条件設定画面70において、比較条件の設定内容を適宜変更することができる。
【0046】
一方、スキャナ25によりバーコードがスキャニングされた場合(ST9のYES)、CPU21は、ST11としてそのバーコードデータから商品コードを取得する。そして、この商品コードを含む商品情報問合せ伝文を作成する。そしてこの伝文を、無線部24を介してストアサーバ1に無線送信する。
【0047】
この伝文は、いずれかのアクセスポイント4を経由してストアサーバ1に伝送される。ストアサーバ1は、伝文中の商品コードで商品データベース11を検索し、問合せのあった商品コードがセットされた商品データレコードを読み出す。そして、この商品データレコードを問合せ元の無線通信端末9に無線送信する。
【0048】
この商品データレコードは、いずれかのアクセスポイント4を経由して問合せ元の無線通信端末9に伝送される。無線部24を介して商品データレコードを受信したCPU21は、ST12として受信したレコードから商品名、単価等の基本情報を取得する。そして、この基本情報を含む購入商品確認画面をタッチパネル26に表示させる。この画面には、当該商品を購入する場合にタッチ操作される“購入”のタッチキーと、購入を取止める場合にタッチ操作される“取消”のタッチキーとが表示されている。
【0049】
購入商品確認画面を表示させた後、CPU21は、ST13として対比モードフラグFをチェックする。ここで、対比モードフラグFがリセットされていた場合(ST13のNO)、CPU21は、ST19の処理に進む。
【0050】
これに対し、対比モードフラグFがセットされていた場合には(ST13のYES)、CPU21は、ST14として購入商品情報画面に、購入しようとする商品の売上実績データと同一分類に属する他の商品の売上実績データとを対比させるか否かを問合せメッセージとともに、「YES」及び「NO」のタッチキーを表示させて、これらのタッチキーの指示入力を待機する(買物支援受付手段)。
【0051】
ここで、「NO」キーのタッチ操作信号が入力された場合(ST14のNO)、CPU21は、ST19の処理に進む。
【0052】
これに対し、「YES」キーのタッチ操作信号が入力された場合には(ST14のYES)、CPU21は、ST15として、ST11の処理でバーコードデータから取得した商品コードを含む同一分類商品売上実績問合せ伝文を作成する。そして、この伝文を、無線部24を介してストアサーバ1に無線送信する。
【0053】
この伝文は、いずれかのアクセスポイント4を経由してストアサーバ1に伝送される。ストアサーバ1は、伝文中の商品コードで商品データベース11を検索し、問合せのあった商品コードがセットされた商品データレコードから分類コードを取得する。そして、この分類コードで商品データベース11をさらに検索し、同一の分類コードがセットされた商品データレコードを全て読み出し、問合せ元の無線通信端末9に無線送信する。
【0054】
これらの商品データレコードは、いずれかのアクセスポイント4を経由して問合せ元の無線通信端末9に伝送される。無線部24を介して各商品データレコードを受信したCPU21は、ST16として受信した各レコードから売上実績データをそれぞれ取得する(商品売上取得手段)。
【0055】
次に、CPU21は、ST17として比較条件設定テーブル33に設定されている比較条件に従い、売上実績比較データを作成する(対比データ作成手段)。そして、ST18としてこの売上実績比較データを購入商品確認画面に表示させる(買物支援表示手段)。しかる後、CPU21は、ST19の処理に進む。
【0056】
例えば、比較条件として、購入者属性項目“性別”のみが選択状態(ステータス=1)にあるときには、先ず、購入しようとする商品の客層別売上実績データの中から、客層の中に“男性”が含まれる売上実績データを抽出する。そして、抽出された各売上実績データの売上点数と売上金額とを合計する。また、購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品の客層別売上実績データの中から、客層の中に“男性”が含まれる売上実績データを抽出する。そして、抽出された各売上実績データの売上点数と売上金額とを、商品毎にそれぞれ合計する。
【0057】
次に、購入しようとする商品の客層別売上実績データの中から、客層の中に“女性”が含まれる売上実績データを抽出する。そして、抽出された各売上実績データの売上点数と売上金額とを合計する。また、購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品の客層別売上実績データの中から、客層の中に“女性”が含まれる売上実績データを抽出する。そして、抽出された各売上実績データの売上点数と売上金額とを、商品毎にそれぞれ合計する。
【0058】
こうすることにより、購入しようとする商品に関して、男性による売上実績データと女性による売上実績データとがそれぞれ作成される。また、購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品についても、それぞれ男性による売上実績データと女性による売上実績データとが商品毎に作成される。
【0059】
なお、先に女性による売上実績データを作成し、後から男性による売上実績データを作成してもよい。また、先に購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品の男女別売上実績データを作成し、後から購入しようとする商品の男女別売上実績データを作成してもよい。
【0060】
このように作成された各商品の男女別売上実績データは、無線通信端末9のタッチパネル26に表示される。したがって、無線通信端末9のユーザである顧客は、購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品とについて、それぞれ男性と女性の購入比率を容易に知ることができる。
【0061】
また、別の例として、購入者属性項目“性別”と“世帯”とが選択状態(ステータス=1)にあるときには、購入しようとする商品の売上実績データと、当該商品と同一分類に属する他の商品の売上実績データとについて、それぞれ客層の中に“男性”が含まれる売上実績データの世代別合計と、“女性”が含まれる売上実績データの世代別合計とを算出する。
【0062】
こうすることにより、購入しようとする商品に関して、男性の世代別売上実績データと女性の世代別売上実績データとが作成される。また、購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品についても、それぞれ男性の世代別売上実績データと女性の世代別売上実績データとが作成される。
【0063】
このように作成された各商品の男女世代別売上実績データは、無線通信端末9のタッチパネル26に表示される。したがって、無線通信端末9のユーザである顧客は、購入しようとする商品と同一分類に属する他の商品とについて、それぞれ男性と女性の世代別購入比率を知ることができる。
【0064】
顧客は、タッチパネル26に表示された情報から、購入しようとする商品をそのまま購入するか、別の商品に切り換えるかの判断をする。購入する場合には、購入商品確認画面の「購入」キーにタッチする。購入を取りやめる場合には、購入商品確認画面の「取消」キーにタッチする。
【0065】
なお、売上実績データの対比を行わない場合も、顧客は、購入しようとする商品をそのまま購入する場合には「購入」キーにタッチし、購入を取りやめる場合には、「取消」キーにタッチする。
【0066】
購入商品確認画面を表示させた後、CPU21は、ST19としてタッチパネル26からの入力信号を監視する(購入指示受付手段)。ここで、「購入」キーのタッチ操作信号が入力された場合には(ST19のYES)、CPU21は、ST20として今回スキャニングした商品の商品コード、商品名、単価、買上数量(=1)及び買上金額(=単価×買上数量)を、買上ファイル32に登録する(売上登録手段)。しかる後、ST21としてタッチパネル26の画面を買物支援画面に戻す。
【0067】
一方、「取消」キーのタッチ操作信号が入力された場合には(ST19のNO)、CPU21は、ST20の処理を実行することなくST21の処理に進み、タッチパネル26の画面を買物支援画面に戻す。なお、ST21にて表示される買物支援画面には、顧客が買物終了を宣言する際にタッチする「買物終了」キーが追加されている。
【0068】
CPU21は、ST22として「買物終了」キーがタッチ操作されたか否かを判断する。「買物終了」キーがタッチ操作されることなく、次の商品のバーコードがスキャニングされた場合には(ST9のYES)、CPU21は、ST11以降の処理を再度実行する。また、「変更」キーがタッチ操作された場合には、ST1の処理に戻る。
【0069】
タッチパネル26からのタッチ操作信号により、「買物終了」キーがタッチされたことを検知した場合(ST22のYES)、CPU21は、ST23としてタッチパネル26の画面を買物支援終了画面に切り換える。そしてCPU21は、ST24として読出要求コマンドを待機する。
【0070】
この状態で、インターフェース27を介して読出要求コマンドを受信したならば(ST24のYES)、CPU21は、ST25として会員情報メモリ31内の会員コードと買上ファイル32のデータとを、インターフェース27を介して要求コマンド送信元に送信する(送信手段)。以上で、今回の処理手順を終了する。
【0071】
売場での買物を終えた顧客は、買物支援画面の「買物終了」キーをタッチする。そして、買上商品の代金を支払うために会計場所に行き、無線通信端末9をクレイドル60に置く。クレイドル60に無線通信端末9が置かれたことを確認すると、キャッシャは、キーボード48に設けられた会員会計キーを押下する。そうすると、POS端末3は、CPU41が以下の手順で会員会計処理を実行するように、プログラムを構成している。
【0072】
すなわちCPU41は、インターフェース46を介して読出要求コマンドを送信する。そして、データの読出に成功したか否かを判断する。
POS端末3から送信された読出要求コマンドは、クレイドル60に置かれた無線通信端末9に与えられる。これにより、無線通信端末9は、送信手段により、買上ファイル32のデータを会員情報メモリ31内の会員コードとともに送信するので、CPU41は、これらのデータを受信する。そして、これらのデータの受信に成功したならば、CPU41は、登録締め処理を実行する。登録締め処理は、受信した買上ファイル32のデータからトランザクションデータ(取引データ)を作成してRAM43に保存する処理、同じく買上ファイル32のデータから取引金額、特典ポイント等を算出して商取引を決済させる処理、商取引の明細が印字されたレシートを発行するとともにジャーナルを記録する処理等を含む。
【0073】
登録締め処理が終了すると、CPU41は、トランザクションデータを、無線通信端末9から受信した会員コードとともに、LANコントローラ45からネットワーク2経由でストアサーバ1に送信する。以上で、CPU41は、今回の会員会計キー処理を終了する。
【0074】
上記POS端末3からのデータを受信したストアサーバ1においては、受信データ中の会員コードで特定される会員データベース12のレコードの取引履歴情報にトランザクションデータを追加する。また、この会員データベース12のレコードから会員基本情報を読み出す。そして、この会員基本情報の年齢、性別、家族構成等から購入者の客層を認識する。また、受信したトランザクションデータに基づいて、当該購入者との商取引で売上げられた商品の売上点数及び売上金額を商品毎に取得する。そして、商品データベース11の当該商品の当該客層別売上実績データに、今回の商取引の売上点数及び売上金額を加算する。
【0075】
図11は、比較条件として購入者属性項目“性別”のみが指定されたときの売上実績比較データ81を含む購入商品確認画面80の一表示例である。図示するように、画面80には、売上実績比較データ81以外に、購入しようとする商品の名称「AAAA」及び価格「¥ZZZ」と、「購入」キー82及び「取消」キー83とが表示されている。
【0076】
売上実績比較データ81は、購入しようとする商品の男女別売上実績データと、同一分類に属する他の商品(「BBBB」,「CCCC」,「DDDD」)の男女別売上実績データとのなかで、最も売上の大きいデータを100とする。そして、この最も売上の大きい売上実績データに対する割合を求め、それを棒グラフで表示したものである。
【0077】
この売上実績比較データ81を確認することにより、顧客は、購入しようとする商品「AAAA」は男性よりも女性に売れていること、同一分類に属する他の商品「BBBB」や「CCCC」は男女の区別なく売れていること、さらに別の商品「DDDD」は売れ行きが悪いこと、といった情報が得られる。
【0078】
図12は、図11のときと同じ商品「AAAA」を購入しようとする場合において、比較条件として購入者属性項目“世代”のみが指定されたときの売上実績比較データ84を含む購入商品確認画面80の一表示例である。
【0079】
売上実績比較データ84は、購入しようとする商品の世代別売上実績データと、同一分類に属する他の商品「BBBB」等の世代別売上実績データとのなかで、最も売上の大きいデータを100とする。そして、この最も売上の大きい売上実績データに対する割合を求め、それを棒グラフで表示したものである。
【0080】
この売上実績比較データ84を確認することにより、顧客は、購入しようとする商品「AAAA」は40歳代から50歳代の世代に最もよく売れており、10歳代以下には余り売れていないこと、同一分類に属する他の商品「BBBB」は20歳代から30歳代に売れていること等の情報が得られる。
【0081】
図13は、同じく商品「AAAA」を購入しようとする場合において、比較条件として購入者属性項目“性別”と”既婚“と“未婚”の3項目が指定されたときの売上実績比較データ85を含む購入商品確認画面80の一表示例である。
【0082】
売上実績比較データ85は、購入しようとする商品の男女未婚者又は既婚別売上実績データと、同一分類に属する他の商品「BBBB」等の男女未婚者又は既婚別売上実績データとのなかで、最も売上の大きいデータを100とする。そして、この最も売上の大きい売上実績データに対する割合を求め、それを棒グラフで表示したものである。
【0083】
この売上実績比較データ85からも、購入しようとする商品「AAAA」と、同一分類に属する商品「BBBB」等とについて、それぞれ男女未婚者又は既婚別の売上実績情報が得られる。
【0084】
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、無線通信端末9を端末置き台8から取り出した顧客は、先ず、売上実績対比モードを利用するか否かの指定を行い、利用する場合には比較条件を設定した後、買物を開始した(図7のST1〜ST8を参照)。
【0085】
第2の実施形態では、売上実績対比モードの指定や比較条件の設定をせずに買物を開始し、顧客が必要と思うときだけ比較条件を設定して、売上実績を対比できるようにする。
【0086】
この場合、無線通信端末9のCPU21が、図13の流れ図に示す手順で動作するように、買物支援プログラムを構成する。その他の構成は、第1の実施形態と同様であるので、ここでの説明は省略する
上記買物支援プログラムが起動すると、CPU21は、ST31としてタッチパネル26に買物支援画面を表示させる。この画面には、例えば購入しようとする商品のバーコードをスキャナ25で読取ることを顧客に指示するメッセージが表示される。「変更」のタッチキーは表示されない。
【0087】
CPU21は、ST32としてスキャナ25によりバーコードがスキャニングされるのを待機する。バーコードがスキャニングされると(ST32のYES)、CPU21は、ST33としてそのバーコードデータから取得した商品コードを含む商品情報問合せ伝文を作成し、無線部24を介してストアサーバ1に無線送信する。
【0088】
この問合せに応答して、ストアサーバ1から商品データレコードを受信すると、CPU21は、ST34として受信したレコードから商品名、単価等の基本情報を取得する。そして、この基本情報を含む購入商品確認画面をタッチパネル26に表示させる。この画面には、当該商品を購入する場合にタッチ操作される“購入”のタッチキーと、購入を取止める場合にタッチ操作される“取消”のタッチキーとが表示されている。また、売上実績対比モードを利用するか否かを問合せるメッセージが、「YES」及び「NO」のタッチキーとともに表示されている。
【0089】
CPU21は、ST35として「YES」キーがタッチ操作されるか、「NO」キーがタッチ操作されるのを待機する。「NO」キーがタッチ操作された場合には(ST35のNO)、CPU21は、ST43の処理に進む。
【0090】
これに対し、「YES」キーがタッチ操作された場合には、CPU21は、ST36としてタッチパネル26に比較条件設定画面70を表示させる(属性項目受付手段)。この状態で、CPU21は、ST37としてタッチパネル26からの入力信号を監視する。そして、「終了」キー73のタッチ操作信号が入力されると(ST37のYES)、CPU21は、ST38として比較条件設定画面70から設定された今回買物時の比較条件設定情報に従い、比較条件設定テーブル33の属性項目別ステータスを更新する。
【0091】
しかる後、CPU21は、ST38として、ST33の処理でバーコードデータから取得した商品コードを含む同一分類商品売上実績問合せ伝文を作成する。そして、この伝文を、無線部24を介してストアサーバ1に無線送信する。
【0092】
この問合せに応答して、ストアサーバ1から、同一分類商品の商品データレコードを受信すると、CPU21は、ST40として受信した各レコードから売上実績データをそれぞれ取得する(商品売上取得手段)。そして、ST41として比較条件設定テーブル33に設定されている比較条件に従い、売上実績比較データを作成したならば(対比データ作成手段)。ST42としてこの売上実績比較データを購入商品確認画面に表示させる(買物支援表示手段)。しかる後、CPU21は、ST43の処理に進む。
ST43以降の処理は、第1の実施形態のST19以降の処理と同様である。
【0093】
かかる構成により、買物を開始した顧客は、例えば購入しようとする商品に関して同一分類に属する他の商品がある場合にのみ対比モードを利用して、それぞれの客層別売上実績データを確認することができる。
【0094】
第2の実施形態では、買物を開始する前に売上実績対比モードの指定や比較条件の設定をする必要がない。これらの操作は、対比モードを使用しない顧客にとっては直ぐに買い物ができないので煩わしいものである。第2の実施形態によれば、このような煩わしさを解消することができる。
【0095】
なお、この発明は前記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。
【0096】
例えば前記各実施形態では、顧客が購入しようとする商品の売上実績データと、当該商品と同一分類の他の商品の売上実績データとを、無線通信端末9がストアサーバ1から取り込み、それぞれの売上データを対比させるべく表示データを作成したが、この表示データの作成をストアサーバ1が行い、無線通信端末9は、ストアサーバ1から受信した表示データをタッチパネル26に表示させるように構成しても、本発明の効果を奏することができる。
【0097】
また、前記各実施形態では、ストアサーバ1が、無線通信端末9からPOS端末3経由で受信した買上ファイル32のデータを基に、商品データベース31の購入者客層別売上実績データを更新するように説明したが、当該実績データの更新は、これに限定されるものではない。
【0098】
また、買上ファイル32のデータは、無線通信端末9からストアサーバ1経由でPOS端末3に伝送するようにしてもよい。この場合、ストアサーバ1は、買上ファイル32のデータを会員コードとともに関連付けて記憶する。POS端末3には、通常、カードリーダ等の会員コード入力手段が備えられているので、POS端末3は、入力された会員コードを検索キーとしてストアサーバ1に問合せを行い、応答のあった買上ファイル32のデータにより締め処理等を実行する。このような構成を採用することにより、POS端末3からクレイドル60を省略することができる。
【0099】
また、前記実施形態では、無線通信端末9の本体形状を携帯可能とし、客が手に持って商品コードをスキャニングするようにしたが、ショッピングカートに取り付けて持運びできるようにし、客が手に持つことなく商品コードをスキャニングできるようにしてもよい。
【0100】
さらに、本実施の形態では無線通信端末9の内部に発明を実施するプログラムが予め記録されている場合で説明をしたが、これに限らず同様のプログラムをネットワークから無線通信端末9にダウンロードしても良いし、同様のプログラムを記録媒体に記憶させたものを無線通信端末9にインストールしてもよい。記録媒体としては、CD−ROM等プログラムを記憶でき、かつ装置が読み取り可能な記録媒体であれば、その形態は何れの形態であっても良い。またこのように予めインストールやダウンロードにより得る機能は装置内部のOS(オペレーティング・システム)等と協働してその機能を実現させるものであってもよい。
【0101】
この他、前記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を組合わせてもよい。
【符号の説明】
【0102】
1…ストアサーバ、3…POS端末、4…アクセスポイント、5…端末ラックコントローラ、6…会員番号入力部、7…端末ラック、9…無線通信端末、11…商品データベース、12…会員データベース、32…買上ファイル、33…比較条件設定テーブル。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0103】
【特許文献1】特開2005−182387号公報([0068]〜[0074]、[図13]〜[図14])

【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を特定する商品特定手段と、
商品毎に、その商品が属する商品分類を識別する商品分類情報と、その商品を買上げた購入者の属性別にその商品の売上を集計した商品売上データとを記憶する商品データベースから、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを取得する商品売上取得手段と、
前記商品データベースから取得した、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを表示する買物支援表示手段と、
を具備したことを特徴とする買物支援装置。
【請求項2】
前記商品データベースから取得した、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとの表示データを作成する対比データ作成手段、をさらに具備し、
前記買物支援表示手段は、前記対比データ作成手段により作成された表示データを表示することを特徴とする請求項1記載の買物支援装置。
【請求項3】
購入者の属性に関する項目毎に、その項目を有効とするか無効とするかの選択入力を受け付ける属性項目受付手段、をさらに具備し、
前記対比データ作成手段は、前記商品売上取得手段により取得した、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを基に、それぞれ前記属性項目受付手段により有効とする旨の入力を受け付けた項目に関連する購入者属性売上データの表示データを作成することを特徴とする請求項2記載の買物支援装置。
【請求項4】
前記商品特定手段により特定された商品の買上情報を記憶する買上情報記憶部と、
前記買物支援表示手段により前記購入者属性別売上データが表示された商品を購入するか否かの選択入力を受け付ける購入指示受付手段と、
この購入指示受付手段により購入する旨の入力を受け付けると、前記商品特定手段により特定された商品の買上情報を前記買上情報記憶部に登録する売上登録手段と、
前記買上情報記憶部に記憶された前記商品の買上情報を外部機器に送信する送信手段と、
をさらに具備したことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか1記載の買物支援装置。
【請求項5】
前記商品特定手段により商品が特定される毎に、買物支援表示を利用するか否かの選択入力を受け付ける買物支援受付手段、をさらに具備し、
前記買物支援受付手段により買物支援表示を利用する旨の選択入力を受け付けたときには前記商品売上取得手段及び買物支援表示手段を動作させ、買物支援表示を利用しない旨の選択入力を受け付けたときには前記購入指示受付手段を動作させることを特徴とする請求項4記載の買物支援装置。
【請求項6】
商品を特定する商品特定手段を備えたコンピュータに、
商品毎にその商品が属する商品分類を識別する商品分類情報とその商品を買上げた購入者の属性別にその商品の売上を集計した商品売上データとを記憶する商品データベースから、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを取得させる商品売上取得機能と、
前記商品データベースから取得した、前記商品特定手段により特定された商品の購入者属性別売上データと当該商品と同一分類に属する他の商品の購入者属性別売上データとを表示部に表示させる買物支援表示機能と、
を実現させるための買物支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−107773(P2011−107773A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−259201(P2009−259201)
【出願日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】