説明

買物用かご

【課題】 買い物時の携帯を容易にしつつ会計処理や購入商品の持ち帰りに際して買い物者の負担を軽減し得る買物用かごを提供する。
【解決手段】 本発明に係る買物用かごは収容部に売場等に置かれた買物用かご7が重ね置かれた場合に当該重ね置かれた買物用かご7と本買物用かごと1を連結するための連結手段5を具備することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアー、ディスカウントショップおよびデパート地下食品売場等の売場やこれらの入口等に設けられた買物用かごと重ね置き可能な買物用かごに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の買物用かごには、入れ物部と手提げ用把手とからなる買物用かごにおいて、入れ物部は、方形状の底面板と、該底面板の前後縁部にそれぞれ起伏可能に連結される正面板及び裏面板と、底面板の左右縁部にそれぞれ起伏可能に連結される左面板及び右面板とからなり、手提げ用把手は、正面板及び裏面板に起伏可能に装着することを特徴とするものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
このような従来の買物用かごは持ち運びに都合がよく、且つ、組立・成形時には箱形状が保たれる。また、省資源化(使い捨てのポリ袋をなくする)と、コンパクト化(買い物に行くときは、折り畳み可能)とを同時に実現させたものである。
【特許文献1】 特開2002−300913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
以上に述べた従来の買物用かご(以下、持参買物用かごと称す)を有する買い物者は、折り畳み状態の持参買物用かごを持って売場に行き当該持参買物用かごの中に商品を収納することになる。ところで近年は、会計処理に際して商品は店員によりバーコード等による値段読み取り処理後に当該商品の入った買物用かごから会計場所に用意された別の買物用かごに移される。
従って、上記買い物者の場合も持参買物用かごの中に収納された商品は会計処理時に一旦別の買物用かごに移され、代金支払い後に店に備えられたテーブルにて改めて購入商品を持参買物用かごの中に移さなければならない。
また、折り畳み状態の持参買物用かごを所持しつつ売場等に置かれた買物用かごを利用する場合、買い物者は売場等に置かれた買物用かごに商品を収納することになる。会計処理に際して当該買い物者は、店員が当該商品の入った買物用かごから会計場所に用意された別の買物用かごではなく買い物者が所持する持参買物用かごに商品を移してもらうために、店員による会計処理の前に会計場所において所持していた折り畳み状態の持参買物用かごを組立・成形して箱形状にしなければならない。
【0005】
なお、最近はレジ袋の有料化等の政策のため、またはエコ運動の一環としてレジ袋を貰う代わりにマイバッグを持参する人が増加する傾向にある。しかしながら、購入する時は売場等に置かれた買物用かごに商品を収納して、会計処理後に店に備えられたテーブルに運び、売場等に置かれた買物用かごからマイバッグに移し変えているのが現状である。
【0006】
本発明は、このような従来の買物用かごが有していた問題を解決しようとするものであり、買い物時の携帯を容易にしつつ会計処理や購入商品の持ち帰りに際して買い物者の負担を軽減し得る買物用かごを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る買物用かごは収容部に売場等に置かれた買物用かごが重ね置かれた場合に当該重ね置かれた買物用かごと本買物用かごとを連結するための連結手段を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、買い物時の携帯を容易にしつつ会計処理や購入商品の持ち帰りに際して買い物者の負担を軽減し得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の一実施形態は、スーパーマーケット、コンビニエンスストアー、ディスカウントショップおよびデパート地下食品売場やこれらの入口等に設けられた買物用かご(以下、売場等に置かれた買物用かごと称す)を個人所有の買物用かご内に重ね置きして、売場等に置かれた買物用かごと共に個人所有の買物用かごを携帯しながら、商品を売場等に置かれた買物用かごに収容し、レジカウンターでは売場等に置かれた買物用かご(商品が収容された買物用かご)と個人所有の買物用かごとを分離することで、店員が会計処理時に個人所有の買物用かご内に商品を移し変えた後は買い物者が購入品の収容された当該個人所有の買物用かごを直接持ち帰ることができるというものである。
以下、本発明の一実施形態を、図1乃至図3に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る買物用かごの構成及びこの買物用かごと売場等に置かれた買物用かごとの関係を説明するための図である。また、図2は本発明の一実施形態に係る買物用かごと売場等に置かれた買物用かごとの一連結例を示す全体斜視図である。さらに、図3は図2のA−A断面図である。
個人所有の買物用かご1は開口縁(A)2の側面3に穴4を設けて、略コの字型の連結金具5の端部6を穴4に回動出来るように取付けた構造になっている。このため、スーパーマーケット、コンビニエンスストアー、ディスカウントショップおよびデパート地下食品売場等で買い物が行われる場合、売場等に置かれた買物用かご7が個人所有の買物用かご1内に重ね置きされ、連結金具5が回動させられることによって、売場等に置かれた買物用かご7の開口縁(B)8の上面に連結金具5が載せられる。このような構造により、売場等に置かれた買物用かご7の手提げ把手9を提げた買い物が可能になる。
【0010】
買い物が行われている間、個人所有の買物用かご1は連結金具5により売場等に置かれた買物用かご7にぶら下がっている。商品が売場等に置かれた買物用かご7に収容されて買い物が終了すると、個人所有の買物用かご1は売場等に置かれた買物用かご7と共にレジカウンターに運ばれることになる。レジカウンターでは連結金具5が回動されることにより売場等に置かれた買物用かご7と個人所有の買物用かご1とが分離される。店員は会計処理時に商品を売場等に置かれた買物用かご7から個人所有の買物用かご1内に移し変えるため、買い物者は会計を済ました後、商品が入った個人所有の買物用かご1をそのまま直接持って帰ることができる。また、買い物者が車で来た場合は、商品が入った個人所有の買物用かご1をそのまま車に運び積載して帰ることができる。この場合、ビンなどの不安定な商品も個人所有の買物用かご1に入れたままなので安定した状態での積載も可能になる。
【0011】
なお、個人所有の買物用かご1と売場等に置かれた買物用かご7とを連結して携帯する手段は連結金具5に限らず、例えば、図4に示すように、自転車荷台用に使用されるようなゴム紐16でも良い。また、連結金具5は金属棒で略コの字型に形成した以外に、例えば図5に示すように、連結金具5の一部をコイル状スプリング17にしてフレキシブル性を持たせ売場等に置かれた買物用かご7の大きさにとらわれずに連結して携帯することが出来るようにしても良い。
【0012】
さらに、図6に示すように、先端10がフック状になったクリップ11を個人所有の買物用かご1に取付けて、売場等に置かれた買物用かご7の周側壁12に設けられた大小の開口部(B)13に引っ掛け、個人所有の買物用かご1と売場等に置かれた買物用かご7とを連結して携帯する手段としても良い。さらにまた、図示しないがクリップ11を用いずにスライド爪を個人所有の買物用かご1に取付けて、売場等に置かれた買物用かご7の周側壁12に設けられた大小の開口部(B)13に差し込んで個人所有の買物用かご1と売場等に置かれた買物用かご7とを連結して携帯する手段としても良い。
【0013】
以上は売場等に置かれた買物用かご7に個人所有の買物用かご1をぶら下げて個人所有の買物用かご1と売場等に置かれた買物用かご7とを連結して携帯する手段について説明したが、図7に示すように、個人所有の買物用かご1の開口部(A)14に紐(A)18を通して、手提げかご構造にするようにしてもよい。また、図8に示すように、個人所有の買物用かご1の開口縁(A)2と側面3で形成された空間15に紐(B)19をまわすようにしてもよい。
このようにすることをもって、売場等に置かれた買物用かご7を個人所有の買物用かご1内に重ね置きして、個人所有の買物用かご1を提げるようにして、個人所有の買物用かご1と売場等に置かれた買物用かご7とを連結して携帯する手段とし得る。
【0014】
本実施形態において、個人所有の買物用かご1と売場等に置かれた買物用かご7とを区別するためには個人所有の買物用かご1の色を売場等に置かれた買物用かご7と異なる色、蛍光色にする、あるいは、個人所有の買物用かご1の平坦部21にシール20を貼るようにしてもよい。さらにシール20は写真、絵、イラスト等個人が自由に選べることにすることで他人が所有する個人所有の買物用かご1とも区別し得る。
上述した本発明の実施形態によれば、買い物者自らが商品を売場等に置かれた買物用かごから個人所有の買物用かごへ移し変えたりマイバッグへ移し変えたりする必要がなくなり、またレジ袋の使用を無くすこと、店内かごの紛失を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】 本発明の一実施形態に係る買物用かごの構成及びこの買物用かごと売場等に置かれた買物用かごとの関係を説明するための図。
【図2】 本発明の一実施形態に係る買物用かごと売場等に置かれた買物用かごとの一連結例を示す全体斜視図。
【図3】 図2のA−A断面図。
【図4】 本発明の一実施形態に係る買物用かごと売場等に置かれた買物用かごとの連結の変形例を示す図2のA−A断面図。
【図5】 本発明の一実施形態に係る買物用かごと売場等に置かれた買物用かごとの連結の別の変形例を示す図。
【図6】 本発明の一実施形態に係る買物用かごと売場等に置かれた買物用かごとの連結のさらに別の変形例を示す図2のB−B断面図。
【図7】 本発明の別の実施形態に係る買物用かごを示す図。
【図8】 本発明の別の実施形態に係る買物用かごの変形例を示す図2のC−C断面図。
【符号の説明】
【0016】
1 個人所有の買物用かご、 2 開口縁(A)、 3 側面、 4 穴、 5 連結金具、 6 端部、 7 売場等に置かれた買物用かご、 8 開口縁(B)、 9 把手、 10 先端、 11 クリップ、 12 周側壁、 13 開口部(B)、 14 開口部(A)、 15 空間、 16 ゴム紐、 17 スプリング、 18 紐(A)、 19 紐(B)、 20 シール、 21 平坦部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容部に売場等に置かれた買物用かごが重ね置かれた場合に当該重ね置かれた買物用かごと本買物用かごとを連結するための連結手段を具備することを特徴とする買物用かご。
【請求項2】
前記連結手段は前記重ね置かれた買物用かごに本買物用かごを連結することを特徴とする請求項1に記載の買物用かご。
【請求項3】
前記連結手段は前記重ね置かれた買物用かごと共に本買物用かごを持ち運び可能とするものであることを特徴とする請求項1に記載の買物用かご。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−488(P2009−488A)
【公開日】平成21年1月8日(2009.1.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−190202(P2007−190202)
【出願日】平成19年6月24日(2007.6.24)
【出願人】(501428855)
【Fターム(参考)】