説明

貸出物品管理システム、貸出物品管理装置および貸出物品管理方法

【課題】容器と容器内の物品との間に不一致が有った場合にそのことを管理者に知らせるための貸出物品管理システムおよび貸出物品管理装置を提供する。
【解決手段】物品に貼付られ前記物品の識別データを格納する物品RFIDタグ121と、前記物品を収容する容器に貼付られ前記容器の識別データを格納する容器RFIDタグ111と、電波送信アンテナ101を備えた貸出物品管理装置であって前記容器RFIDタグ111に電波を送り、電力を供給する電力供給手段とを備え、
前記容器RFIDタグ111は物品RFIDタグ121と通信を行い、前記容器RFIDタグ111と前記物品RFIDタグ121との識別データ114、123を比較し、各々の識別データが不一致であった場合に通知する不一致通知手段116とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、RFIDタグを利用した貸出物品管理方法およびシステムに関する。特に、レンタルビデオ店や図書館などで行われている貸出サービス業における貸出物品管理システム、貸出物品管理装置及び貸出物品管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、RFIDタグ技術の発達により、レンタルビデオ店や図書館等で行われている貸出サービス業において、特許文献1や特許文献2のように物品の管理や貸出・返却処理の自動化、盗難防止などの目的でRFIDタグを利用した貸出物品管理システムが提案され、実際に利用され始めている。
【0003】
これら貸出サービス業には、棚に容器に入った物品が陳列され、利用者は容器から物品を取り出し、容器を陳列棚に置いたまま物品だけを利用者が借りる形式の貸出サービス業がある。例えばレンタルビデオ店でのDVD等の貸出を行う場合では、特許文献3のような貸出用容器にDVD等を入れ、貸出用容器を陳列用容器に入れることで、利用者は陳列用容器を棚に置いたままDVD等の入った貸出用容器をカウンターに運んで借りるという方法で貸出を行っている。
【0004】
また、この貸出用容器に磁気テープやICタグなどを取付け、店舗の入り口に設置したセンサーで磁気テープやICチップを検出し、店員に通知を行うことで盗難を防止するといった貸出物品管理方法も行われている。
【0005】
上記のような貸出サービス業では、陳列用容器と貸出用容器を別に設けることで、陳列用容器しかなかった場合に発生していた陳列用容器に入れたまま物品をカウンターに運んできた場合には陳列用容器を棚に戻す作業がなくなる。よって、店員は陳列用容器を棚に戻すという作業に使っていた時間を、別の作業に回すことが出来るため、店員の作業効率があがる。
【0006】
また、特許文献4では、容器と容器に収容された複数の物品の双方にICタグを貼付することにより、容器内における物品の有無を管理する貸出物品管理装置を提案している。
【0007】
また、図書館等においては、図書にRFIDタグと取り付けることによって貸出管理を行う方法も提案されはじめてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平10−307871号公報
【特許文献2】特開2003−85329号公報
【特許文献3】特許第3459997号公報
【特許文献4】特開2009−23792号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来技術では、物品の有無を管理する技術であり、容器に物品が収容されているようなものに関して、容器と容器内の物品との関連性は考慮されていない。したがって、物品が正しい容器とは異なる別の容器に収容されてしまった場合に、収容した人が自ら気が付かない限り、そのまま放置されてしまうことになる。よって、正しい容器に物品が収容されている状態を保つためには、容器に収容されている物品が正しい物品であるかどうかを一定期間ごとに確認を行わなければならない。さらにこの確認作業は、従来の方法では、容器に収容されている物品が正しい物品であるかどうかを確認するために、一つ一つ容器から物品を取り出すことによって確認しなければならず、確認作業にあたる店員の負担は大きい。
【0010】
そこで本発明は、容器と物品に貼付されたRFIDタグ間で識別判定を行い、不一致であった場合に管理者に知らせるための貸出物品管理システム、貸出物品管理装置、貸出物品管理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するための手段として、本発明の請求項1に記載の発明は、物品と、前記物品に貼付される前記物品の識別データを格納する物品RFIDタグと、前記物品を収容する容器と、前記容器に貼付される前記容器の識別データを格納する容器RFIDタグと、を少なくとも有する貸出物品管理システムであって、前記容器RFIDタグは、前記容器の識別データと、前記物品の識別データと、を比較する識別データ比較演算部を有することを特徴とした貸出物品管理システムを提供するものである。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、前記容器RFIDタグは、前記容器の識別データと前記物品の識別データが不一致であった場合と、通信可能なRFIDタグが存在しなかった場合に通知する通知部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の貸出物品管理システムを提供するものである。
【0013】
また、請求項3に記載の発明は、物品と、前記物品に貼付される前記物品の識別データを格納する物品RFIDタグと、前記物品を収容する容器と、前記容器に貼付される前記容器の識別データを格納する容器RFIDタグと、電波送信アンテナを備えた貸出物品管理装置であって、前記電波送信アンテナから前記容器RFIDタグに電波を送り、電力を供給する電力供給手段と、前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、データ通信可能なRFIDタグが存在するかどうかを確認するRFIDタグ存在確認手段とデータ通信可能なRFIDタグが存在しなかった場合に通知する不在通知手段と、前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データを比較する識別データ比較手段と、前記識別データ比較手段で前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データが不一致であった場合に通知する不一致通知手段と、を備えたことを特徴とする容器内貸出物品管理装置を提供するものである。
【0014】
また、請求項4に記載の発明は、物品と、前記物品に貼付される前記物品の識別データを格納する物品RFIDタグと、前記物品を収容する容器と、前記容器に貼付される前記容器の識別データを格納する容器RFIDタグと、電波送信アンテナを備えた貸出物品管理方法であって、前記電波送信アンテナから前記容器RFIDタグに電波を送り、電力を供給する電力供給ステップと、前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、データ通信可能なRFIDタグが存在するかどうかを確認するRFIDタグ存在確認ステップとデータ通信可能なRFIDタグが存在しなかった場合に通知する不在通知ステップと、前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データを比較する識別データ比較ステップと、前記識別データ比較手段で前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データが不一致であった場合に通知する不一致通知ステップと、を備えたことを特徴とする容器内貸出物品管理方法を提供するものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、容器RFIDタグに記憶される識別データと物品RFIDタグに記憶される識別データを用いての正誤判定であるため、簡易な演算で正誤判定ができる。
【0016】
また、本発明の貸出物品管理システムは、自動で容器と物品の正誤判定をおこない管理者もしくは利用者に通知するため、RFIDタグは管理者もしくは利用者が容器と物品が不一致であることに気付かない事態を防止できるという効果があり、かつ容器と物品が不一致だった場合に容器RFIDタグに設けられた発光装置が光るため、管理者もしくは利用者は容器から物品を取り出す必要なく、光が視認できる距離にいれば容器と物品が不一致であることがわかるという効果があった。
【0017】
また、発光装置にLEDを用いれば、低電力で発光できるため、電波送信アンテナから送られた電波による電力のみで発光することができ、その他の電力供給装置を必要としない。
【0018】
また、音響装置を設けることによって、RFIDタグの不一致または不在を音によって知らせることができる。
【0019】
また、識別データとして識別番号を用いると、比較演算は排他的論理和で行うことができるため、比較演算はさらに簡易なものとなる。
【0020】
また、不存の確認も行う為、容器内に物品がなかった場合に確認することができるため、当該商品が貸出中であるかどうかの確認も行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に関わる物品に貼付するRFIDタグと容器に貼付するRFIDタグの構成図である。
【図2】本発明に関わる容器内に複数の物品を収容した場合のRFIDタグの一構成図である。
【図3】本発明に関わる容器内に複数の物品を収容した場合のRFIDタグの一構成図である。
【図4】本発明に関わるRFIDタグによる容器内物品の識別判定処理の動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態に関わるLEDを利用した容器内物品の識別判定の結果を管理者通知する場合の概念図である。
【図6】本発明の一実施形態に関わる貸出サービスにおけるブザーを利用した容器内物品の識別判定の結果を利用者通知する場合の概念図である。
【図7】本発明の一実施形態に関わる図書館における識別判定の結果を利用者通知する場合の概念図である。
【図8】本発明の一実施形態に関わる識別データとして、識別番号を用いた場合の構成図である。
【図9】本発明の一実施形態に関わる荷物入れ内における電気機器と充電器の存在確認の概念図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明を実施形態に基づいて説明するが、本発明はこの形態に限定されるものではない。
【0023】
以下に本発明を実施するための形態を、図を用いて説明する。
【0024】
本発明に関わる貸出物品管理用のRFIDタグの構成を図1に示す。RFIDタグ111は、電波送信アンテナ101から発される電波を電波受信装置112で受信する。受信した電波は装置を動かす電力として、通信装置113と演算装置115に送られる。通信装置113では、RFIDタグ111とデータ通信可能なRFIDタグ121と通信を行い、RFIDタグ121の識別データ123を受信する。演算装置115では識別データ114の確認を行い、受信したRFIDタグ121の識別データ123と、識別データ114の比較演算処理を行う。比較演算結果が不一致であった場合には、通知装置116は容器内に収容されている物品が違うものであることを通知する。データ通信可能なRFIDタグ121が存在しなかった場合は、通知装置116は容器内に物品が収容されていないことを通知する。
【0025】
本発明の実施に係るシステム構成は図1に限らず、図2のような複数のRFIDタグを直列に通信を行う構成や、図3のように複数のRFIDタグを並列に通信を行う構成を含む。
【0026】
RFIDタグによる容器と物品の識別判定処理動作のフローチャートを図4に示す。
[ステップ1]電波送信アンテナから電波が送信され、電波受信部で受信する。電波には電力供給のための電波の他に、後述する不在通知を行うようにする電波を同時に送信することもできる。
[ステップ2]電波受信装置は電波を受信すると、通信装置に電力供給する。電力を供給された通信装置は、データ通信が可能なRFIDタグが存在するかチェックを行う。
[ステップ3]通信可能なRFIDタグが存在しなかった場合、不在通知を行う必要があるかどうかを確認し、通知する必要がない場合は処理を終了する。
[ステップ4]不在通知をする必要がある場合、通知装置は不在通知を行う。
[ステップ5]通信可能なRFIDタグが存在した場合、通信を行い、通信相手のRFIDタグが有する識別データを受信する。
[ステップ6]自らの持つ識別データを確認する。
[ステップ7]両識別データの比較をおこない、一致した場合は処理を終了する。
[ステップ8]両識別データが不一致だった場合、通知装置は不一致通知を行う。
【0027】
通知装置116は、発光装置又は音響装置を利用した方が好ましいが、これに限らず、管理者もしくは利用者に通知をすることができるものであれば良い。発光装置を利用した場合には、光が視認できる距離にいれば、通知を認識することができる、音響装置した場合には、音が聞こえる距離にいれば、通知を確認することができる。
【0028】
物品RFIDタグと容器RFIDタグのデータ通信を有線接続で行う場合には、物品RFIDタグ及び容器RFIDタグの表面に接触端子(図示せず)を設けておけば良い。物品が容器に収容された場合に、物品RFIDタグの接触端子と容器RFIDタグの接触端子が接続されるように設けておくことでデータ通信を有線通信で行うことが出来る。
【0029】
物品RFIDタグと容器RFIDタグのデータ通信を無線接続で行う場合には、物品RFIDタグ及び容器RFIDタグに通信用アンテナを設けておけば良い。通信用アンテナを用いることにより、データ通信を無線通信で行うことができる。
【0030】
データ通信を有線通信で行った場合には、物品RFIDタグと容器RFIDタグが物理的に接続されている為、高速なデータ通信が可能となる。また、データ通信を無線で行った場合には、物品RFIDタグと容器RFIDタグとが物理的に接続されている必要がない為、電波に影響を与えない遮蔽物であれば、物品RFIDタグと容器RFIDタグとの間にあったとしても通信を行うことができる。通信方法に関しては、適宜、状況において選択できるものとする。
【0031】
本発明の実施形態は貸し出しだけでなく、貸出物品管理においても有効に利用することができる。
【0032】
本発明の実施形態は容器と物品といった、容器内に物品が納まるような状況のみでなく、対となる少なくとも2つの物品が接しているもしくは短距離無線通信が可能であるような状況でも利用することができる。
【実施例1】
【0033】
図5は、通知装置に発光ダイオード(LED)を利用した実施例の図である。管理者501は電波送信アンテナ502を携帯する。物品陳列棚511には複数の容器521があり、物品522が収容されている。ただし、貸し出されている物品の場合は容器のみが棚に陳列されている。容器にはLED524が付いたRFIDタグ523が貼付されており、物品にもRFIDタグが貼付されている。
【0034】
管理者501が商品陳列棚511に近づき、電波送信アンテナ502の電波が容器RFIDタグ523に届く距離になると、容器RFIDタグ523は電波を受信し、識別判定を開始する。容器と、収容されている物品とが異なる容器541では、不一致通知を行い、RFIDタグに付いたLEDが発光することになる。LEDが発光していた場合には、管理者は容器541に収容された物品が別の物品であることを判断できる。
【0035】
容器内に、物品が収容されていなかった場合のように、通信が可能なRFIDタグが存在しない場合には、不在通知を行い、LEDが発光することになる。この時、不一致通知によってLEDが発光さる場合と、不在通知によってLEDが発光する場合とで、発光条件を変えて設定しておくことにより、管理者は不一致通知によってLEDが発光しているのか、不在通知によってLEDが発光しているのかを判別できる。
【0036】
例えば、不一致通知の場合には、赤のLEDが発光し、不在通知の場合には青のLEDが発光するように設定しておくことにより、管理者は不一致通知と不在通知の違いを容易に判別することができた。
【実施例2】
【0037】
図6は、通知装置にブザーを用いた実施例である。物品陳列棚611には、電波送信アンテナ612と、複数の容器621があり、物品622が収容されている。ただし、貸し出されている物品の場合は容器のみが棚に陳列されている。容器にはブザー624が付いたRFIDタグ623が貼付されており、物品にもRFIDタグ643が貼付されている。
【0038】
利用者601がk容器641からk物品642を借りようと一度取り出し、再び容器に戻す際に、k容器641ではなくその隣のj容器にk物品を戻した場合に、j容器に貼付されているRFIDタグは、通信可能なRFIDタグの存在を認識し、k物品の識別番号をj容器の識別番号の比較を行う。この時、得られる結果は不一致である為、不一致通知を行う。不一致通知によって、ブザーが鳴るので利用者は物品を戻す容器を間違えたことに気づくことができる。
【実施例3】
【0039】
図7は、図書館で使用されるシステムラック装置の例を示す図である。システムラック装置666は通常の書棚にRFIDタグを組み込んだラックである。システムラック装置666には容器RFIDタグ623が付されている。容器RFIDタグ623には、システムラック装置666に収容されるべき図書に対応した識別データが格納されている。システムラックには図書が収容されており、図書には対応する識別データが格納されているRFIDタグが付与されている。管理者501がシステムラック装置に近づき、電波送信アンテナ502の電波が容器RFIDタグ623に届く距離になるとRFIDタグ523は電波を受信し、識別判定を開始する。本来、収容されているべき図書と別の図書が収容されている場合には、不一致通知を行い、収容されている図書がない場合には不在通知を行う。不一致通知または不在通知が行われると、該当箇所のLEDが点灯する。
【0040】
システムラック装置に付与されるRFIDタグは通信距離により各書棚に、1〜数個を組み込むことができる。これらの各RFIDタグは、親機を介して図書館のホストコンピュータに接続され、ホストコンピュータから順次呼び出し信号を送信することにより広い館内であっても目的の図書がどの書棚に配置されているかを検索することができる。すなわち、各図書に配置した書棚の識別データを記録しておけば、ホストコンピュータのディスプレイやハンディー端末には当該識別データが表示される。あるいはまた、該当する図書が検出された書棚では、LEDが点灯表示されるようにしてもよい。これにより館員は容易に図書の所在位置を知ることができる。
【0041】
また、館員が図書を書棚に戻す場合においても、該当箇所のLEDが点灯しているので、館員は容易に収容場所を
【0042】
図8は、物品RFIDタグと容器RFIDタグに格納されている識別データが識別番号であった場合の例である。レンタルビデオ店等では、一つの作品を複数置いている場合がある。ここでは物品とは複数ある同作品の中の一つを指すものとする。
【0043】
識別番号は、RFIDタグが容器貼付か物品貼付かを示す1桁の数字701と、物品もしくは容器のジャンルを示す3桁の番号702、物品もしくは容器の作品を示す7桁の番号703、物品もしくは容器の同作品でつけられる3桁の識別番号704で構成される。識別判定に利用されるのはこのうち702、703、704の11桁を利用する場合と、702、703の8桁を利用する場合がある。ただし、識別番号を構成する項目や桁数は上記例に限らず調整可能である。
【0044】
例えば、同作品であれば元の容器とは別の容器に収容されていても問題ない場合も考えられる。この場合は、同作品内でつけられる個別の番号を比較の対象からはずすことによって、比較にかかる時間をその分短縮することができる。
【0045】
上記識別番号を利用した識別判定は、容器RFIDタグと物品RFIDタグの識別番号に対して排他的論理和をおこない、結果出てくるビット列に対し論理和を行うこと得られる1ビットの結果から判定を行う。結果が0であれば容器と容器内物品は一致しており、1であれば容器と容器内物品は不一致となる。
【0046】
上記識別番号を利用した識別判定は、容器内に物品がない、すなわちデータ通信が可能なRFIDタグが存在しなかった場合は、判定結果として2ビットの数値を出し、物品が存在しないことを示す。
【実施例4】
【0047】
以下では、家電製品等の貸出サービス業での本発明の実施例について述べる。
【0048】
図9は、荷物入れ内における電気機器とその電気機器の充電器の存在確認の概念図である。荷物入れ801に電波送信アンテナ802を取り付け、電気機器811と対応する充電器812に対してブザーが付いたRFIDタグを貼付する。荷物入れを閉め、電波送信アンテナ802の電源を入れると、荷物入れ貼付RFIDタグが電波を受信する。電気機器811貼付のRFIDタグと充電器812貼付のRFIDタグが通信可能な距離に存在しなかった場合、ブザーを鳴らし、電気機器811及び充電器812が荷物入れにないことを持ち主に知らせる。この時、電気機器のみがない場合と充電器のみがない場合と両方ない場合とで、ブザーの鳴り方を分けて設定しておくことによって電気機器のみがない場合と充電器のみがない場合と両方ない場合を判別することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
貸出サービス業において、容器への入れ間違いを通知することで、人為的ミスを減らし、ミスにより発生する確認作業を減らすことができるため、業務の効率が上がる。また、貸出サービス業以外でも、旅行、出張における荷物準備での忘れ物防止サービスなどのような一見しただけでは中身が確認できないような場合に、利用できる。
【符号の説明】
【0050】
101・・・電波送信アンテナ
111、121・・・RFIDタグ
112・・・電波受信装置
113,122・・・通信装置
114、123・・・識別番号
115・・・演算装置
116・・・通知装置
201・・・電波送信アンテナ
211、221、231・・・RFIDタグ
212・・・電波受信装置
213,222、232・・・通信装置
214、223、233・・・識別番号
215・・・演算装置
216・・・通知装置
301・・・電波送信アンテナ
311、321、331、341・・・RFIDタグ
312・・・電波受信装置
313,322、332、342・・・通信装置
314、323、333、343・・・識別番号
315・・・演算装置
316・・・通知装置
401、402、403、404、405、406、407、408・・・ステップ
501・・・管理者
502・・・電波送信アンテナ
511・・・物品陳列棚
521・・・容器
522・・・物品
523・・・RFIDタグ
524・・・LED
541・・・容器入れ違い物品
601・・・利用者
611・・・物品陳列棚
612・・・電波送信アンテナ
621・・・容器
622・・・物品
623・・・容器RFIDタグ
624・・・ブザー
641・・・容器(642に対応する)
642・・・物品(641に対応する)
643・・・物品RFIDタグ
651・・・図書
666・・・システムラック装置
701・・・物品・容器識別番号
702・・・作品ジャンル
703・・・作品番号
704・・・同作品内番号
801・・・荷物入れ
802・・・電波送信アンテナ
811・・・電気機器
812・・・充電器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品と、
前記物品に貼付される前記物品の識別データを格納する物品RFIDタグと、
前記物品を収容する容器と、
前記容器に貼付される前記容器の識別データを格納する容器RFIDタグと、
を少なくとも有する貸出物品管理システムであって、
前記容器RFIDタグは、前記容器の識別データと、前記物品の識別データと、を比較する識別データ比較演算部を有すること
を特徴とした貸出物品管理システム。
【請求項2】
前記容器RFIDタグは、前記容器の識別データと前記物品の識別データが不一致であった場合と、
通信可能なRFIDタグが存在しなかった場合に、
通知する通知部を設けたこと
を特徴とする請求項1に記載の貸出物品管理システム。
【請求項3】
物品と、
前記物品に貼付される前記物品の識別データを格納する物品RFIDタグと、
前記物品を収容する容器と、
前記容器に貼付される前記容器の識別データを格納する容器RFIDタグと、
電波送信アンテナを備えた貸出物品管理装置であって、
前記電波送信アンテナから前記容器RFIDタグに電波を送り、電力を供給する電力供給手段と、
前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、データ通信可能なRFIDタグが存在するかどうかを確認するRFIDタグ存在確認手段と
データ通信可能なRFIDタグが存在しなかった場合に通知する不在通知手段と、
前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データを比較する識別データ比較手段と、
前記識別データ比較手段で前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データが不一致であった場合に通知する不一致通知手段と、
を備えたことを特徴とする容器内貸出物品管理装置。
【請求項4】
物品と、
前記物品に貼付される前記物品の識別データを格納する物品RFIDタグと、
前記物品を収容する容器と、
前記容器に貼付される前記容器の識別データを格納する容器RFIDタグと、
電波送信アンテナを備えた貸出物品管理方法であって、
前記電波送信アンテナから前記容器RFIDタグに電波を送り、電力を供給する電力供給ステップと、
前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、データ通信可能なRFIDタグが存在するかどうかを確認するRFIDタグ存在確認ステップと
データ通信可能なRFIDタグが存在しなかった場合に通知する不在通知ステップと、
前記電波送信アンテナから電波が送られ、電力を供給された前記容器RFIDタグが、前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データを比較する識別データ比較ステップと、
前記識別データ比較手段で前記容器RFIDタグと前記物品RFIDタグの各々の識別データが不一致であった場合に通知する不一致通知ステップと、
を備えたことを特徴とする容器内貸出物品管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−58831(P2012−58831A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198896(P2010−198896)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】