説明

超伝導コイルを充放電させるためのシステム及び方法

【課題】超伝導コイル(12)を充放電するためのシステム及び方法を提供する。
【解決手段】本システムは、低電圧バス(20)と高電圧バス(18)との間に結合されたブーストコンバータ(16)と、高電圧バスとコイルとの間に結合されたバックコンバータ(18)とを含む。本システムは、電流を反転させないで極性を反転させながらコイルを充放電し、また必要時にだけ高電圧を供給するように構成される。本システムはさらに、放電時に過剰なエネルギーを消散させる手段(42)を含む。本方法は、ブーストコンバータの固体スイッチをパルス幅変調して低電圧から高電圧を得る段階と、次にバックレギュレータの固体スイッチをスイッチングして電流反転ではなく極性反転方式でコイルを充電するか又は放電させる段階とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的には超伝導コイルのような高インダクタンス・低インピーダンス負荷用の電源に関する。本発明は、例えば電気機械、より具体的には超伝導機械のような大きな界磁インダクタンスを有する機械用の界磁エキサイタで使用することができる。
【背景技術】
【0002】
高インダクタンス・低インピーダンス機械は、高速の界磁電流応答を得るために高電圧を必要とする。高電圧は一般的に、短時間必要とされるだけであり、そのようにする必要性がない時には高電圧の印加を回避するのが有利である。さらに、幾つかの用途では、直流低電圧だけが使用可能であり、従って直流低電圧電源から負荷用の高電圧を生成する必要性がある。
【特許文献1】米国特許第6,031,746号公報
【特許文献2】米国特許第6,066,906号公報
【特許文献3】米国特許第6,111,490号公報
【特許文献4】米国特許第6,128,174号公報
【特許文献5】米国特許第6,278,212号公報
【特許文献6】米国特許第6,359,365号公報
【特許文献7】特開平01−050349号公報
【特許文献8】特開昭56−095000号公報
【特許文献9】特開昭57−060808号公報
【特許文献10】特開昭57−060809号公報
【特許文献11】特開昭63−310366号公報
【特許文献12】特開平04−079800号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来型の位相制御サイリスタ界磁エキサイタは、重量が大きくかつ比較的低速である。当技術分野では、超伝導コイル及び巻線を含む電気機械を励起するための改良型の装置に対する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、単一の低電圧電源から可変電圧レベルを得るのを可能にする効率的、小型かつ軽量の界磁エキサイタを提供する。加えて、高速度の電流変更が必要な時にだけ高電圧に切り替えてスイッチング損失を低減する仕組みを提供する。低電圧バスは、大部分の定常状態作動時に使用され、従ってストレスを低減しかつ効率を増大させる。
【0005】
超伝導コイルを充放電させる、低いスイッチング損失を有する軽量かつ効率的な界磁エキサイタを提供する。本構成は、二象限バックコンバータと直列になったブーストコンバータを含む。ブーストコンバータは、低電圧を高電圧に変換する。特定の時点におけるコイルの特定の要求に応じた範囲の電圧レベルを、超伝導コイルに供給することができる。ブーストコンバータ及びバックコンバータは連携して、超伝導負荷に対して適切な電圧レベルを供給する。例えば、高速度の界磁応答が必要となった場合には、高電圧を生成することができ、一方、高電圧に対する必要性がない場合には、電源から低電圧を供給することができる。さらに、コイルは、電流の方向を変更せずに放電させることができる。
【0006】
本発明は、幾つかの重要な利点を有する。第1に、軽量かつ小型の設計により、スペースが制限されかつ重量が問題となる航空機でのような用途における使用が可能になる。加えて、低電圧電源又はバスのみを使用してコイルに高電圧を供給することができることは、航空機直流バスのような低電圧電源だけが使用可能な場合に有利である。本発明はまた、出力電圧におけるリップルを極めて低くしてコイルのクエンチング(励磁消滅)を防止して、付加的なフィルタの必要性を排除し、従ってサイズ及び重量を減少させる。最後に、スイッチング損失が低減されて、回路をさらに効率的なものにする。
【0007】
付加的な効用をもたらす幾つかの構成を開示する。1つの構成は、出力におけるリップルをさらに低下させるバックコンバータの冗長性を提供する。この冗長性はまた、バックコンバータの1つが故障した場合に、他のバックコンバータが依然として作動してコイルに適切な電圧レベルを供給することができるという安全性水準をもたらす。別の構成は、コイルに印加される電圧の全体調整及び微調整機能を提供する。これは、高電圧ブースタブリッジを低電圧サプライヤブリッジと積重ねることによって実現される。さらに別の構成は、マルチレベル界磁エキサイタが、バッテリを回生するか又は過剰電力を電源バスに還流させることを可能にする。これらの構成は代表的な構成であり、本発明は、本明細書では具体的に説明しない他の多くの構成及び用途を有することができる点を理解されたい。
【0008】
本発明の上述の及び他の特徴、態様及び利点は、図面を通して同じ参照符号が同様な部分を示している添付の図面を参照して上記の詳細な説明を読むことにより、一層よく理解されるようになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
図1は、超伝導コイル12に励磁電流を供給するための電源回路10を概略的に示す。回路10は、ブーストコンバータ16及びバックコンバータ18を含む。ブーストコンバータ16は、低直流電圧を高直流電圧に変換する。低電圧直流電力は、低電圧直流バス20上に供給され、一方、高電圧直流電力は、高電圧直流バス22上に出力される。
【0010】
ブーストコンバータ16は、インダクタ24及び固体スイッチ26を含む。スイッチ26は、直流バスとの間に結合され、一般的にパルス幅変調方式でスイッチングされて、下記で説明するように低電圧バス20からの電力を高電圧直流バス22に印加される高電圧に変換することができる。コンデンサ30は、固体スイッチ26に電気的に並列に結合され、より高い電圧を蓄積する。ダイオード28は、高電圧直流バス22からブーストコンバータ16への電流の逆流を防止する。
【0011】
バックコンバータは、第1のバックコンバータ固体スイッチ32、第2のバックコンバータ固体スイッチ34及びそれらのスイッチの周りに結合された一対のフライバックダイオード36、38を含む。コイルは、第1及び第2のバックコンバータ固体スイッチ32、34のスイッチングに従って充電されるか又は放電される。当業者には分かるように、この図示した実施形態では、バックコンバータは二象限コンバータであり、このことは、第1及び第2のバックコンバータ・スイッチが電流反転ではなく電圧極性反転方式でスイッチングされることを意味する。
【0012】
通常作動時には、ブーストコンバータ16は、直流電源14に結合される。直流電源14は、図ではバッテリとして示しているが、あらゆる低電圧電源とすることができる。図示するように、コントローラ112は、ブーストコンバータ16のスイッチ26のゲート並びにバックコンバータ18のスイッチ32及び34に制御信号を与えるように電気的に接続されて、コイル12を励磁するのに必要な電圧を提供するようにする。具体的には、コントローラ112によるブースト固体スイッチ26のパルス幅変調(PWM)は、高電圧直流バス22のためのコンデンサ30内に所望の高電圧を形成する。コイル12を充電する時には、コンデンサ30は、放電してバックコンバータに電圧を供給する。
【0013】
十分な高電圧がコイルに供給されるようにするために、コントローラ112は、第1のバックコンバータ固体スイッチ32及び第2のバックコンバータ固体スイッチ34を共にスイッチングさせる。第1及び第2のバックコンバータ固体スイッチのいずれかが、スイッチの他方の各スイッチングサイクルの間に繰り返してスイッチングオン及びオフされる場合には、コイル12に供給される電圧のレベルは低下する。加えて、コントローラ112は、スイッチング損失を分散させるために、第1及び第2のバックコンバータ固体スイッチをスイッチングするのを交互にすることができる。コイル12の界磁電流は、公知の電流ヒステリシス帯域制御法又は他のあらゆる適当な方法を用いて制御することができる。
【0014】
第1及び第2のバックコンバータ固体スイッチ32、34はまた、コイル12を放電させるのに使用される。これは、コントローラ112がコイル12に印加される電圧を減少させるようにそれら固体スイッチ32、34をスイッチングさせることによって達成される。コイル12は一定の電流を維持しようとし、コイル12の両端の極性が反転する。しかしながら、上述のように、バックコンバータ18からの電流の方向は反転しない。
【0015】
コイル12が放電する時に、コンデンサ30は充電される。コンデンサが放電に対処できない場合には、コントローラ112は、固体スイッチ40をオンに切り替え、それによって、コイル12に並列に接続された制動抵抗42が過剰な電力を熱として消散させるのを可能にすることができる。具体的には、例えばサイリスタとすることができるスイッチ40は、そのような放電期間の間にオンに切り替わって、抵抗42による抵抗損失によって電荷を消散させることができる。通常作動時又は充電期間の間には、スイッチ26、32及び34と同様にコントローラ112によって制御することができるサイリスタ40は、非導通状態になっており、そのため制動抵抗42は、回路から電力を排出しなくなる。
【0016】
上述の界磁エキサイタ回路10によって、様々な利点が得られる。例えば、界磁エキサイタ回路10は、低電圧電源から高電圧を生成するのを可能にする。低電圧から高電圧を生成することは、幾つかの利点を有する。第1に、それは、低電圧だけが使用可能である場合の超伝導コイルの界磁励起を可能にする。第2に、高電圧は、必要性がある時にだけ生成し、従って回路及びその構成要素のストレス及びスイッチング損失を低減することができる。
【0017】
加えて、ブーストコンバータ固体スイッチ26は、高周波(例えば100kHz)でスイッチングされ、そのことによってブーストコンバータ16を小型にし、従って界磁エキサイタのサイズ及び重量を減少させるのを可能にする。従来型のサイリスタ制御界磁エキサイタ回路と比較してより軽量かつより小型サイズであることは、大きな利点をもたらす。バックコンバータ固体スイッチはまた、コントローラ112によって高周波(例えば100kHz)でスイッチングされる。このことは、出力電圧におけるより高速な応答及び極めて低いリップルをもたらす。リップルは、回路の効率を低下させ、場合によってはコイルのクエンチングを引き起こす可能性がある。最後に、コントローラ112は、バックコンバータ固体スイッチを交互方式で交代させることができる。そのような交代は、スイッチング損失を分散させ、従ってスイッチに過剰な熱エネルギーが蓄積するのを防止することによってスイッチング損失を低減する。
【0018】
本明細書では可制御スイッチとしてのサイリスタの使用を説明しているが、本発明は、GTO、IGBT等のような他のスイッチも同様に使用しかつ制御することができることに注目されたい。このタイプの特定のスイッチは、それらが電流をゼロに減少させる必要なしで自由にオフに切り替えることができるという付加的な利点をもたらすことができる。このことにより、電源スイッチを切った後に、制御をより迅速に再開させることができる。超伝導コイルの場合には、電流をゼロに減少させることにより、それを放電させるのに使用する抵抗値に応じて、幾らかの遅延が必要になる可能性がある。
【0019】
図2は、界磁エキサイタが冗長バックコンバータ48を有すること以外は図1に示すエキサイタと同様である冗長界磁エキサイタ回路44を示す。冗長バックコンバータ48は、第1及び第2の冗長固体スイッチ50、52並びに第1及び第2の冗長フライバックダイオード54、56を含む。インタフェース・リアクトル46は、冗長バックコンバータ48が第1のバックコンバータと並行して作動するのを可能にする。通常作動時には、コントローラ112は、2つのバックコンバータを互いに位相を180度ずらして作動させる。コントローラ112をスイッチと接続するラインは、明瞭化のために省略している。
【0020】
冗長エキサイタ回路44は、図1に説明した構成の利点の全てを保持するが、またリップルをさらに低下させる。前に説明したように、このことは、効率を増大させ、コイル12におけるクエンチングの可能性を低下させる。さらに、冗長エキサイタ回路44は、システムが特別の信頼性を要求されるような特定の用途に一層適しているといえる。そのような場合には、冗長性によって、バックコンバータの1つが故障した場合に他方が作動し続けることが可能となる。バックコンバータの1つの故障は、180度位相がずれている両方のバックコンバータの作動と比較してコイル内のリップルを増大させることになる。リップルの増大は、バックコンバータの1つがもはや正常に作動していないことのインジケータとして使用することができる。
【0021】
図3は、マルチレベル界磁エキサイタ回路58を示す。マルチレベル界磁エキサイタ回路58は、高電圧ブースタブリッジ60及び低電圧サプライヤブリッジ62を含む。マルチレベル界磁エキサイタ回路は、コイル12に高電圧バス22と低電圧バス20との電圧レベル間に必要なあらゆる電圧レベルを供給することを可能にする。他の構成におけるのと同様に、ブーストコンバータは、高電圧バス22の高電圧レベルを得るために使用される。
【0022】
高電圧ブースタブリッジ60は、高電圧バス22、低電圧バス20及び低電圧サプライヤブリッジ62に結合される。高電圧ブースタブリッジは、第1のブースタ固体スイッチ64、放電固体スイッチ66並びに第1及び第2のブースタ・フライバックダイオード68、70を含む。低電圧サプライヤブリッジ62は、低電圧バス20、コイル12及び高電圧ブースタブリッジに結合される。低電圧サプライヤブリッジは、第1のサプライヤ固体スイッチ72、第2のサプライヤ固体スイッチ74並びに第1及び第2のサプライヤ・フライバックダイオード76、78を含む。他の構成におけるのと同様に、コントローラ112は、様々な固体スイッチのゲートに接続されるが、しかしながら、コントローラ112を様々なスイッチと接続するラインは、明瞭化のために省略している。
【0023】
上述したように、マルチレベル界磁エキサイタ回路58は、コイル12に高電圧バス22と低電圧バス20との電圧レベル間のあらゆる電圧レベルを供給するのに使用することができる。コイル12に最大電圧レベルを供給するために、コントローラ112は、第1及び第2のサプライヤ固体スイッチ72、74をオンにした状態で、ブースタ固体スイッチ64をオンに切り替える。高電圧ブースタブリッジ60の放電固体スイッチ66は、オフのままである。高電圧レベルと低電圧レベルとの間の電圧レベルを得るのに多数の方法がある。コイル12に供給される電圧レベルの全体制御は、コントローラ112で第1及び第2のサプライヤ固体スイッチ72、74をオンにスイッチングした状態でブースタ固体スイッチ64をPWMスイッチングするによって行うことができる。微調整は、コントローラ112で第1及び第2のサプライヤ固体スイッチ72、74をPWMスイッチングするによって達成することができる。最も重要なことは、コイル12に供給する電圧を、コントローラ112で様々な固体スイッチをスイッチングすることによって制御しかつ特定の時点における負荷に対応させることである。
【0024】
放電固体スイッチ66及び第1のブースタ・フライバックダイオード68は、コイル12を放電させるのに使用される。コイル12を放電させるために、コントローラ112は、放電固体スイッチ66をオンに切り替えかつブースタ固体スイッチ64並びに第1及び第2のサプライヤ固体スイッチ72、74をオフに切り替える。次に、界磁コイルは、コンデンサ30に対して排出することができる。ここでも、放電は、電流の方向を変更せずに生じる。極性だけが、コイル12の両端で変化する。
【0025】
上記したように、コイル12はまた、該コイルと並列に接続された制動抵抗42に対して放電することができる。マルチレベルエキサイタ回路58は付加的に、任意選択的な消散抵抗80及び消散固体スイッチ82を含む。消散抵抗80は、コイル12が放電している時の電荷をコンデンサ30が吸収できない場合に、使用することができる。消散固体スイッチ82がコントローラ112によって導通状態にされると、消散抵抗80は、過剰な電荷を熱の形態で消散させる。
【0026】
マルチレベルエキサイタ回路58は、リップルの低下、サイズ及び重量の減少並びにスイッチング損失の低減のような上記の利点をもたらす。加えて、マルチレベルエキサイタ回路58は、コイル12に供給する電圧の微調整及び全体制御(調整)を可能にする。電圧全体にわたってそのようなそのような全体調整及び微調整を行う1つの利点は、それが必要な時だけに高電圧を使用することになるので、構成要素の磨耗及び裂傷が減少することである。
【0027】
図4は、回生回路を示す。回生回路84の機能及び構造は、該回生回路84が回生固体スイッチ86及び回生固体フライバックダイオード88を有すること以外は、マルチレベルエキサイタ回路58と同一である。回生固体スイッチ86及び回生フライバックダイオード88は、ブーストコンバータに並列に結合され、高電圧バス22からの電圧を電源又はシステムバスのレベルに低下させるバックコンバータとして作用する。回生は、コイル12が放電している時に生じる。
【0028】
図5は、低電圧を高電圧に変換する直流/直流コンバータ90を使用したマルチレベルエキサイタを示す。直流/直流コンバータ90は、低電圧バス20と高電圧バス22との間に結合される。積重ねたブリッジは、その各々が一対の固体スイッチ及びそれぞれのフライバックダイオードを有する、バックコンバータ、高電圧バス・コンバータ92及び低電圧バス・コンバータ94である。スイッチのゲートは、コントローラ112に接続される。コントローラ112をゲートに接続するラインは、明瞭化のために省略している。スイッチは、前に説明したようにコントローラ112によってPWMスイッチングされて、コイル12に必要な電圧を供給する。例えば、高電圧バスからコイル12に十分な高電圧を供給するために、コントローラ112は、固体スイッチの全てを導通状態にする。コンデンサ30に対して放電するために、コントローラ112は、第1の低電圧バス固体スイッチ104及び第2の低電圧固体スイッチ106を導通状態にした状態で第1の高電圧バス固体スイッチ96及び第2の高電圧バス固体スイッチ98の両方を非導通状態にする。電流は、コイルから、低電圧バス・コンバータ固体スイッチ及び低電圧バス・フライバックダイオードの両方を通りまた第1の高電圧バス・フライバックダイオード100を通って直流リンクコンデンサ30に流れる。
【0029】
この構成は、前に説明した回路と同一の利点の多くをもたらす。例えば、直流/直流コンバータが双方向性である場合には、コンバータは、システムバスを回生させるのに使用することができる。さらに、高電圧は、低電圧電源/バスから得ることができ、その時点での必要性に従った範囲の電圧をコイルに供給することができる。
【0030】
本明細書では本発明の特定の特徴のみを図示しかつ説明してきたが、当業者は、多くの修正及び変更を思いつくであろう。従って、提出した特許請求の範囲は、本発明の技術思想の範囲内に属する全てのそのような修正及び変更を保護しようとするものであることを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の態様による、ブーストコンバータ及びバックコンバータを使用して超伝導コイルを充放電させるための界磁エキサイタを概略的に示す図。
【図2】本発明の態様による、超伝導コイルを充放電させるように構成された例示的な冗長回路を概略的に示す図。
【図3】本発明の態様による、マルチ電圧レベルを供給して超伝導コイルを充放電させるように構成された例示的な回路を概略的に示す図。
【図4】本発明の態様による、マルチ電圧レベルを供給して超伝導コイルを充放電させかつ電源を回生するように構成された例示的なスイッチング回路を概略的に示す図。
【図5】本発明の態様による、低電圧を高電圧に変換するための積重ねブリッジ及び直流/直流コンバータを含む例示的な回路を概略的に示す図。
【符号の説明】
【0032】
10 界磁エキサイタ回路
12 コイル
14 直流電源
16 ブーストコンバータ
18 バックコンバータ
20 低電圧直流バス
22 高電圧直流バス
24 インダクタ
26 固体スイッチ
28 順方向バイアスダイオード
30 コンデンサ
32 第1のバックコンバータ固体スイッチ
34 第2のバックコンバータ固体スイッチ
36 第1のバックコンバータ・フライバックダイオード
38 第2のバックコンバータ・フライバックダイオード
40 サイリスタ
42 制動抵抗
44 冗長エキサイタ回路
46 インタフェース・リアクトル
48 冗長バックコンバータ
50 第1の冗長固体スイッチ
52 第2の冗長固体スイッチ
54 第1の冗長フライバックダイオード
56 第2の冗長フライバックダイオード
58 マルチレベル界磁エキサイタ
60 高電圧ブースタブリッジ
62 低電圧サプライヤブリッジ
64 高電圧固体スイッチ
66 放電固体スイッチ
68 第1の高電圧ブースタブリッジ・フライバックダイオード
70 第2の高電圧ブースタブリッジ・フライバックダイオード
72 第1の低電圧サプライヤブリッジ固体スイッチ
74 第2の低電圧サプライヤブリッジ固体スイッチ
76 第1の低電圧サプライヤブリッジ・フライバックダイオード
78 第2の低電圧サプライヤブリッジ・フライバックダイオード
80 電力消散抵抗
82 電力消散固体スイッチ
84 回生マルチレベルエキサイタ回路
86 回生固体スイッチ
88 回生フライバックダイオード
90 直流/直流コンバータ
92 高電圧バス・バックコンバータ
94 低電圧バス・バックコンバータ
96 第1の高電圧バス固体スイッチ
98 第2の高電圧バス固体スイッチ
100 第1の高電圧バス・フライバックダイオード
102 第2の高電圧バス・フライバックダイオード
104 第1の低電圧バス固体スイッチ
106 第2の低電圧バス固体スイッチ
108 第1の低電圧バス・フライバックダイオード
110 第2の低電圧バス・フライバックダイオード
112 コントローラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超伝導コイル(12)を充放電させるためのシステムであって、
低電圧バス(20)及び高電圧バス(22)に結合され、電圧を低電圧から高電圧に上昇させるように構成されたブーストコンバータ(16)と、
前記高電圧バスとの間に結合されたエネルギー蓄積素子(30)と、
前記高電圧バス(22)に結合され、一対の固体スイッチ(32、34)及びそれぞれのフライバックダイオード(36、38)を含む二象限バックコンバータ(18)と、
前記ブーストコンバータ(16)及びバックコンバータ(18)に制御信号を与えて、電流反転ではなく極性反転モードで前記一対の固体スイッチ(32、34)をスイッチングさせて選択的に前記エネルギー蓄積素子から前記コイル(12)を充電しまた前記エネルギー蓄積素子(30)に対して前記コイルを放電させるようにするコントローラ(112)と、
を含むシステム。
【請求項2】
前記エネルギー蓄積素子(30)が、コンデンサである、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記ブーストコンバータ(16)が、インダクタ(24)及び固体スイッチ(26)を含む、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記インダクタ(24)が、電源(14)と直列に結合され、前記固体スイッチ(26)が、前記電源と並列に結合される、請求項3記載のシステム。
【請求項5】
前記電源(14)が270ボルト直流航空機バスである、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記電源(14)がバッテリである、請求項4記載のシステム。
【請求項7】
前記コイル(12)と並列に結合された制動素子(42)をさらに含む、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記制動素子(42)が、抵抗及び可制御スイッチを含む、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
超伝導コイル(12)を充放電させる方法であって、
ブーストコンバータの一部を構成するブーストスイッチ(16)をパルス幅変調して比較的低電圧から高電圧を生成する段階と、
前記コイル(12)、低電圧バス(20)及び高電圧ブースタブリッジ(60)に結合された低電圧サプライヤブリッジ(62)の第1及び第2の固体スイッチの両方をオンにスイッチングする段階と、
高電圧バス(22)、前記低電圧バス(20)及び低電圧サプライヤブリッジ(62)に結合された前記高電圧ブースタブリッジ(60)の第1の固体スイッチ(64)をパルス幅変調して前記コイルを所望の電圧で充電する段階と、
前記高電圧ブースタブリッジ(60)の第2の固体スイッチ(66)をオンにスイッチングして、前記高電圧バスとの間に結合されたエネルギー蓄積素子(30)に対して電流反転ではなく極性反転方式で前記コイルを放電させる段階と、
コントローラ(112)からの制御信号によって全てのスイッチングを制御する段階と、
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−143390(P2007−143390A)
【公開日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−307848(P2006−307848)
【出願日】平成18年11月14日(2006.11.14)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【氏名又は名称原語表記】GENERAL ELECTRIC COMPANY
【Fターム(参考)】